JP2001198468A - 酢酸合成触媒 - Google Patents

酢酸合成触媒

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JP2001198468A JP2000007452A JP2000007452A JP2001198468A JP 2001198468 A JP2001198468 A JP 2001198468A JP 2000007452 A JP2000007452 A JP 2000007452A JP 2000007452 A JP2000007452 A JP 2000007452A JP 2001198468 A JP2001198468 A JP 2001198468A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酢酸を製造するための流動床反応器で使用す
るのに十分な触媒物性と高活性の酢酸合成触媒を提供す
る。 【解決手段】 パラジウム成分と、酸をアルミ及びマグ
ネシウムを含有するシリカ系組成物の担体に担持し、該
担体の外表面から中心方向に0μmより大きく80μm
未満の範囲にパラジウム成分が担持された層を有するこ
とを特徴とする酢酸合成触媒。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エチレンと酸素および
水から酢酸を製造する際に用いる触媒に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】酢酸の合成にはメタノール、ジメチルエ
ーテルと一酸化炭素から貴金属とハロゲン等を用いた液
相反応を、高温、高圧で行う反応が古くから行われ、近
年でも特開平11−23268号に製造方法が報告され
ている。一方、気相反応で、エチレン、酸素、及び水か
ら酢酸を一段で製造する方法が、プロセスの工程が簡単
であること等から経済的に優れるということを記述した
特開平6−293695号、特開平7−89896号が
報告されている。これらは耐食性を有する反応管に触媒
を充填した固定床反応器を採用した気相反応であり、触
媒構造の実施形態は、圧力損失を考慮して数mm径の担
体にパラジウムおよびヘテロポリ酸を担持したものが開
示してある。
【0003】しかしながら、固定床反応器を用いた酢酸
の製造を流動床反応器で行うことができれば経済的によ
り有利である。即ち、流動床反応器の設計が多管式の固
定床反応器よりも簡単であり、固定床反応器では避けら
れないホットスポットに基づく失活が生じないため触媒
寿命の向上が期待されるためである。また、触媒の補充
が連続的に行うことができることから、触媒交換を実質
的に排除できる。さらに、相当高い酸素レベルでも、可
燃性混合物の生成なしに反応器中へ安全に供給すること
が可能であり高い生産速度が可能である。その一方で、
流動床反応器の反応に用いる触媒は、その粒子が壁面や
粒子同士で接触することから機械的な摩耗性強度など固
定床反応器では求められなかった触媒物性が必要とされ
るため、現在、活性が高く、且つ十分な触媒物性を備え
た酢酸合成のための触媒は存在しない。
【0004】即ち、本発明の方法を見出すまで、流動床
反応器に用いることが可能で、しかも経済的な酢酸を製
造するための触媒は存在していない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主たる課題
は、流動床反応器で使用可能なパラジウム成分と酸を含
有し、酢酸の製造に有用な酢酸合成触媒の提供にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を鋭意検討した
結果本願発明者らは以下の発明を完成した。 1,パラジウム成分と、酸を担体に担持し、該担体の粒
子径が200μm未満、嵩密度が0.7〜1.5g/m
lの範囲の粒子であり、該担体がアルミおよびマグネシ
ウムを含有するシリカ系組成物であって、アルミをAl
23として5〜30重量%、マグネシウムをMgOとし
て3〜30重量%、ケイ素をSiO2として40〜92
重量%の範囲で含み、かつ、アルミに対するマグネシウ
ムの原子比(マグネシウム/アルミ)が1/2より大き
く、該担体の外表面から中心方向に0μmより大きく8
0μm未満の範囲にパラジウム成分が担持された層を有
することを特徴とする酢酸合成触媒。 2,当該パラジウム成分がパラジウム金属間化合物であ
ることを特徴とする1記載の酢酸合成触媒。 3,当該パラジウム金属間化合物がパラジウムとX(X
=鉛、ビスマス、タリウム、水銀、テルル)との金属間
化合物であることを特徴とする2記載の酢酸合成触媒。 4,1〜3のいずれかに記載の酢酸合成触媒を用いた流
動床反応器で、エチレンと、酸素および水から酢酸を製
造する方法に関する。
【0007】以下本発明を詳細に説明する。初めに本発
明に用いる担体について説明する。本発明の担体の粒子
寸法(粒径)は200μm未満である。好ましくは、1
50μm未満、さらに好ましくは100μm未満であ
る。また、粒径の下限の範囲は、粒子の強度、反応性か
らは制限は無いが、粒子が小さいと沈降性が悪く沈降分
離等の簡単で安価なプロセスを使えず、フィルター等の
設備が必要になるなど触媒の分離面からの制約があり好
ましくは10μm以上、さらに好ましくは20μm以上
である。尚、一般的な、サイクロンと呼ばれる分離方法
の場合には平均粒子径が約60μmで20〜100μm
の範囲の粒子が反応性及び分離の両者を満足することか
ら選ばれる。
【0008】本発明の担体の嵩密度は0.7〜1.5m
l/gの範囲のものが選ばれる。嵩密度は0.7ml/
g以下のものでは、強度が低く割れ、欠けの原因となる
ため好ましくない。一方嵩密度が高いことは強度の面か
らは好ましいが1.5ml/g以上の粒子は一般的に多
孔性が低下し、パラジウムの担持性能および反応特性が
低下する傾向が見られることから好ましくない。より好
ましくは嵩密度0.8〜1.3ml/gの範囲の粒子が
強度、多孔性から選ばれる。
【0009】本発明の担体に用いるアルミおよびマグネ
シウムを含有するシリカ系組成物(以下、シリカーアル
ミナーマグネシア担体と称する)は、アルミをAl23
として5〜30重量%、マグネシウムをMgOとして3
〜30重量%、ケイ素をSiO2として40〜92重量
%の範囲で含み、シリカ−アルミナ結合による電荷バラ
ンスを補償するためのマグネシウムカチオンの量は4価
のシリカと3価のアルミナとの結合であることを考慮す
ると、原子比でアルミの1/2のマグネシウムで可能で
あり、さらに塩基性を発現するためにはアルミに対する
マグネシウムの原子比(マグネシウム/アルミ)が1/
2より大きいことが好ましい。
【0010】シリカーアルミナーマグネシア担体は、シ
リカーアルミナ結合によって、比較的強度が高いとされ
るシリカゲルよりも高い摩耗強度の付与と、耐水性を付
与する。さらに塩基性マグネシウムはパラジウムをほぼ
量論反応によって担体に沈着させる機能を含むことか
ら、担体に含有される塩基性マグネシウム量を決定すれ
ばパラジウム量も決定することができる。先記した仕込
み割合において、アルミが5重量%以下ではシリカゲル
の改質効果が小さく、30重量%以上では効果がやや低
下する傾向にある。より好ましくは、アルミが5〜20
重量%である。
【0011】また、マグネシウムの量はシリカーアルミ
ナ結合によって生じる電荷を中性にするための量、及び
塩基成分としての量を確保することが重要である。した
がって、アルミの量、パラジウム担持量等によって最適
な範囲は変化するが一般的に3重量%以下ではパラジウ
ム担持特性が低下し、30重量%以上では、強度の低下
傾向が見られるから好ましくない。次に本発明の担体に
担持されるパラジウム成分について説明する。
【0012】本発明では、パラジウム成分は担体中で、
粒子外表面に存在しない層の厚みが厚い程、すなわち担
体内部にパラジウム成分が存在する程摩耗によるパラジ
ウム剥離が少ないことが予測される。しかし、担体内部
にパラジウム成分が存在する程、逆に反応基質の細孔内
拡散の抵抗が大きくなり反応速度が低下する。すなわ
ち、パラジウム成分が担体内部に分布する位置は摩耗性
と反応速度から最適な分布位置が選定される。
【0013】具体的には担体の外表面からパラジウム成
分が存在しない範囲は、担体の外表面から深さ方向に1
0μm以内、好ましくは5μm以内、さらに好ましくは
2μmである(以下A層と称する)。そして、パラジウ
ム成分の存在する範囲(以下B層と称する)は先記A層
を含めて担体の外表面から80μm以内、好ましくは5
0μm以内、さらに好ましくは30μm以内、より好ま
しくは20μm以内である。パラジウム成分は、一酸化
炭素から求めた担体中のパラジウム金属の比表面積が3
00m2/Pdgより大きい値は反応面からは好ましい
が、調製上の難しさが増大すること、また凝集による粒
子成長が早くなりやく、40m2/Pdg以下では活性
が低くなるために、40〜300m2/Pdgの範囲が
選ばれる。
【0014】また本発明にはパラジウム成分に加えて酸
を添加することを特徴としている。酸としては、リン
酸、硫酸、ヘテロポリ酸類などが挙げられる。ヘテロポ
リ酸類は数多くの構造異性体や組み合わせのものが知ら
れており、例えばケギン構造の12モリブドリン酸、1
2タングストリン酸、12モリブドケイ酸、12タング
ストケイ酸、ドウソン構造の18モリブド二リン酸、1
8タングスト二リン酸、その他としてホウモリブデン
酸、ホウタングステン酸あるいはモリブデンやタングス
テンの一部他の金属(Fe、Re等)に置換した構造の
ものを用いることができる。また、ヘテロポリ酸の中で
も触媒寿命などの安定性等から特にケギン構造の12−
モリブドリン酸、12タングストリン酸、12タングス
トケイ酸、ドウソン構造の、18タングスト二リン酸類
が好ましく、さらに好ましくは、熱的にも安定な18タ
ングスト二リン酸である。また、ヘテロポリ酸の一部が
塩のものも用いることができる。中でもナトリウム、カ
リウム、セシウム、マグネシウム、バリウム、タリウム
の塩が好ましい。
【0015】添加量は、パラジウムの担持量や、種類に
よっても異なるが、担体重量に対して5〜100重量
%、好ましくは7〜80重量%の範囲内である。次に本
発明の担体であるシリカーアルミナーマグネシア担体の
合成について具体例を用いて示す。シリカ源としてシリ
カゾル溶液、アルコキシド類を用い、アルミ源としてア
ルミナゾル、硝酸アルミ、酢酸アルミを用い、マグネシ
ウム源として硝酸マグネシウム、酢酸マグネシウム等を
用いて混合する。この混合溶液を110〜280℃、好
ましくは130〜240℃で噴霧乾燥し、次いで噴霧乾
燥された粒子を好ましくは500〜700℃、好ましく
は600〜660℃の温度で焼成して担体を形成させる
ことにより製造される。この場合、焼成して得られる担
体の嵩密度が0.7〜1.5g/mlとなるようにスラ
リーの固形分濃度やスラリー粘度を調整する。あるいは
嵩密度の調整剤として上記焼成条件でガス状に分解する
無機化合物、有機物、ポリマー等を添加することもでき
る。
【0016】また、担体の比表面積は窒素吸着法による
測定で、10〜700m2/gの物が使用されるが、好
適には20〜350m2/g、さらに好適には50〜3
00m2/gの物が使用される。比表面積が10m2/g
以下では、パラジウム成分を担持しにくく、または担持
しても剥離しやすいので好ましくない。また、得られる
触媒の反応活性も低い。触媒調製上からは、担体の比表
面積が大きいことは特に問題はない。しかしながら、比
表面積が大きい場合には機械的強度、および耐腐食性が
低下する傾向が見られる。このため、最も好ましくは比
表面積が50〜250m2/gの範囲から選ばれる。本
発明において、シリカーアルミナーマグネシアは触媒調
製の前段階および調製段階で上記比表面積となるように
好適な温度で焼成して使用することが好ましい。
【0017】次に、パラジウム成分の分布が制御された
触媒の製造について一般的な方法を以下に説明する。本
発明の方法は、予め塩基性マグネシウムを含有するシリ
カーアルミナーマグネシア担体の微粒子とパラジウム含
有溶液を反応させ、担体内部に固定する方法である。原
理に不明な点はあるが例えば塩化パラジウム含有溶液に
塩化アルミ溶液を共存させてシリカーアルミナーマグネ
シア担体と反応させると、パラジウム成分を担体の外表
面に担持させないことができる。そして加える塩化アル
ミの量を変化させることでパラジウム成分の存在しない
A層の厚みが制御できる。これはアルミがパラジウムよ
り担体中の塩基性マグネシウムと選択的に反応するため
と思われ、担体の外表面の塩基性マグネシウムから先に
アルミと反応して消費されるため、担体の内部表面に残
存する塩基性マグネシウムとパラジウムとが反応して担
体内部にパラジウム成分が固定されたB層ができるもの
と推定される。したがって、本発明の方法を用いると、
担体の塩基性マグネシウムの量、担持するパラジウムの
量、添加するアルミの量によって、粒子内のパラジウム
成分の分布が制御できることがわかる。
【0018】担体の塩基性マグネシウムと反応したパラ
ジウムは、水酸化物として担体内部の細孔内部に沈積す
ると考えられる。水酸化パラジウムは溶解度が極めて低
いため塩基性マグネシウムとの反応で位置が固定される
と考えられる。最終的に、触媒として作用するパラジウ
ム金属に変換するには、還元剤をもちいて還元操作によ
ってパラジウム金属とする。パラジウム溶液が担体中の
塩基性マグネシウムと接触して反応する温度は、担持す
るパラジウムの量によっても異なるが、60℃以上の場
合にパラジウム成分の担体外表面から深さ方向への分布
巾が狭くなる。好ましくは80℃以上、さらに好ましく
は90℃以上である。100℃以上でも実施は可能であ
るが一般的に効果は90℃とあまり差がない。操作に安
全な温度である100℃までの温度で実施される。
【0019】また、本発明の触媒における担体に対する
パラジウムの重量割合は0.1〜5.0重量%、好まし
くは0.2〜4.0重量%、特に好ましくは0.3〜
2.0重量%である。本発明のパラジウム成分の担持に
用いられるパラジウム化合物は、水や有機溶媒などの溶
媒に溶解するパラジウム化合物であればよく、塩化パラ
ジウム、硝酸パラジウム、酢酸パラジウム、が挙げられ
るが溶解度が高く工業的に利用しやすい塩化パラジウム
が好ましい。また、本発明においては、パラジウム成分
がパラジウムと他の金属とからなるパラジウム金属間化
合物を形成させる場合であっても構わない。パラジウム
金属間化合物は具体的にはパラジウム−X(X=鉛、ビ
スマス、タリウム、水銀、テルル)であることが好まし
い。
【0020】上記パラジウム金属間化合物の製造方法
は、例えばパラジウムと鉛とからなるパラジウム金属間
化合物(Pd−Pb)は、先記したように、担体粒子に
パラジウム溶液を含浸担持させた後、還元する前に酢酸
鉛や硝酸鉛のような水溶液に含浸させて鉛を添加し、そ
の後還元することでPd−Pbの金属間化合物を形成さ
せる。パラジウムと金属間化合物を形成する金属でも水
溶液として存在しにくいビスマスなどは有機溶剤を用い
ることも可能である。調製に有用な溶剤は具体的には、
水および以下のような揮発性有機溶剤をあげることがで
きる。4個もしくはそれ以下の炭素を有するカルボン
酸、アルコー ル、エーテル、エステルおよび芳香族物
質である。
【0021】パラジウム金属間化合物の場合にXはパラ
ジウムと量論的な組み合わせによって規定される。例え
ば、Pd3Pb1、Pd3Tl1、Pd4Te1、Pd5
3、Pd5Bi2などを形成させる比率によって概ねの
値を決めることができる。触媒構造にとって、パラジウ
ム金属に比べ、触媒性能を変化させるばかりでなく、パ
ラジウム金属間化合物は酸化や還元によって結晶子の成
長がしにくいなど、反応条件で安定であり触媒寿命の面
からも好ましい。上記Xを添加するための概略のXの仕
込量としては、担体に対して0より大きく5.0重量%
以下、好ましくは0.1重量%以上4.0重量%以下、
特に好ましくは0.1重量%以上3.0重量%以下であ
る。
【0022】本発明は上記パラジウム成分に加えて先記
した酸を添加することを特徴としている。以下にその添
加方法について説明する。酸成分の添加は、例えばヘテ
ロポリ酸等の酸を水または有機溶媒に所定量を溶解させ
パラジウム成分を担持した担体に含浸させ、溶媒成分を
乾燥等によって除去する方法が好ましく、より好ましく
はパラジウム成分を担持した担体の細孔容積と等しいか
あるいはやや少な目の水または有機溶媒にヘテロポリ酸
等の酸を溶解させたものを吸収、含浸後、乾燥する方
法、あるいは、パラジウム成分を担持した担体を80℃
の温度でかき混ぜながら所定のヘテロポリ酸等をスプレ
ーする方法である。乾燥温度は溶媒の水や有機溶媒が除
けれは室温以下の温度〜150℃の範囲で実施できる。
通常常圧で実施する場合には、60℃〜150℃、好ま
しくは70℃〜120℃の範囲で乾燥される。
【0023】以上の方法にて本発明の触媒を製造するこ
とが可能となる。次に本発明の触媒を用いた酢酸の製造
条件について説明する。先ず、図1に本発明の触媒を用
いた酢酸の製造工程を模式的に表した概念図の一例を示
した。以下に図1に基づき本発明の酢酸製造工程を説明
する。ガス分散スパージャーを備えた原料供給ライン1
を用いて酸素、水と不活性ガス、そして原料供給ライン
2を用いてエチレンを冷却コイルを反応器内部に備えた
流動床反応器7に送入する。流動床反応器7内で反応し
た原料は(以下、反応ガスと称する)触媒粒子を一部含
むため、サイクロンまたはフィルター等の触媒分離器8
で触媒粒子を分離する。分離された触媒粒子は触媒リサ
イクルライン4を経由して再び流動床反応器7に戻され
る。
【0024】一方、触媒粒子と分離された反応ガスは反
応生成物分離器9に送入され、そこで酢酸5と未反応物
質(エチレン、不活性ガス)、副反応物(二酸化炭素)
とに分離される。未反応物質と副反応物は未反応物質リ
サイクルライン3に送入された後、一部は途中で不活性
ガス分離器10によって未反応物質に含まれる不活性ガ
スと副反応物6をエチレンと分離した後、エチレンだけ
が再び未反応物質リサイクルライン3へ戻され、最終的
には原料供給ライン2に合流する。
【0025】触媒性能が劣化した触媒粒子は触媒分離器
8から抜き出す事が可能であり、性能の高い触媒を触媒
リサイクルライン4に供給することで断続的に酢酸の製
造が可能となる。尚、酢酸は引き続き精製工程に導かれ
る。次に、製造条件を詳細に説明する。流動床反応器内
の反応温度は100〜250℃であるが、好ましくは1
40〜200℃であることが実用上有利である。また、
反応圧力は設備の点から0.1〜3MPaあることが実
用上有利であるが、更に好ましくは0.1〜1.5MP
aの範囲である。
【0026】本発明において反応系に供給する原料はエ
チレン、酸素、および水を気相状態で反応させる気相反
応であるが、必要に応じて窒素、二酸化炭素または希ガ
スなどを希釈剤として使用することもできる。かかる供
給原料に対して、エチレンは3〜80容量%、好ましく
は8〜50容量%の割合となる量で、酸素は1〜15容
量%、好ましくは3〜10容量%の割合となる量で、水
は1〜50容量%、好ましくは3〜30容量%で反応系
に供給される。
【0027】本発明において、原料のエチレンは高純度
のものを用いるのが有利であるが、メタン、エタン、プ
ロパン等の低級飽和炭化水素が若干混入しても差し支え
ない。また酸素は、窒素、炭酸ガス等の不活性ガスで希
釈されたもの、例えば空気の形でも供給できるが、反応
ガスを循環させる場合には一般に高濃度、好適には99
%以上の酸素を用いるほうが有利である。流動床反応器
内のガス速度は、触媒が流動状態を形成する速度以上で
あれば実施できる。最適な速度は、反応器の直径、触媒
分離用サイクロンの能力によって最適な範囲を選定する
ことができる。通常は線速度0.1m/sec〜2.0
m/sec、の範囲から選定される。好ましくは一般に
0.2〜1.5m/secの範囲で行われる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明を実施例をもってより具体
的に説明する。尚、本発明では反応器による触媒活性の
評価試験、摩耗性試験は以下の方法にて測定した。 (反応器による触媒活性評価試験)50gの触媒を底部
に目開き10μmのSUS製の焼結フィルターを設置
し、上部にも触媒と反応ガスを分離することを目的とし
た底部と、同様の目開き10μmのSUS焼結フィルタ
ーを備えた直径1インチのSUS製の流動床反応器に投
入し、底部のフィルター側から反応原料ガスを供給して
触媒活性の評価試験を行う。標準的には触媒層と反応原
料ガスの接触時間は3秒となるように反応原料ガスを供
給する。
【0029】反応によって生成した生成ガスはガスクロ
マトグラフィーによって分析する。ガス反応器流出物を
オンラインで、熱伝導度検出器(TCD)および燃焼イ
オン検出器(FID)が装着された島津14B型ガスク
ロマトグラフ装置を用いて分析した。酸素と窒素とエチ
レンと二酸化炭素はモレキュラシーブ(13X)と担体
の粒子径が80/100メッシュのクロモソルブ101
を用いTCDにより定量する。酢酸はガスクロパックー
56で分離し、FIDにより定量する。そして、反応器
圧力を制御し、配管は全て180℃程度に維持して、液
体供給物もしくは生成物の凝縮を防止する。
【0030】(摩耗性試験)触媒粒子の摩耗強度は、通
常の流動接触触媒(FCC)の試験方法を用いる。即
ち、底部に1/64インチの3つのオリフィスを有する
孔明円板を備えた、内径1.5インチの垂直チューブに
粒子50gを正確に秤量、投入し孔の部位で音速となる
速度で空気を流し粒子を激しく稼働させた。触媒粒子の
摩耗強度は、5〜20時間の間に微細化して垂直チュー
ブの上部から逸散した粒子の初期投入量に対する割合と
して求めた。 <参考製造例>シリカゾル水溶液として日産化学社製ス
ノーテックスN−30(SiO2分:30重量%)に硝
酸アルミ、硝酸マグネシウムをそれぞれAl/Si+A
l=10モル%、Mg/Si+Mg=10モル%となる
ように加え固形分濃度26重量%の溶液を調整した。1
30℃の温度に設定した噴霧乾燥機で噴霧乾燥して乾燥
粒子を得た。乾燥した粒子は空気を吹き込みながら、室
温から400℃まで2時間かけて昇温し1時間保持さら
に600℃まで1時間で昇温し600℃で2時間焼成
し、150μm以上、20μm以下は篩い分けて除き平
均粒子径60μmの球状シリカ−アルミナ−マグネシア
担体を得た。嵩密度を測定したところ0.91g/ml
であった。
【0031】
【実施例1】参考製造例の球状シリカーアルミナーマグ
ネシア担体100重量部当たりパラジウムとして2.0
重量部、アルミとして0.35重量部となるように塩化
パラジウムナトリウム塩(Na2PdCl4)、硝酸アル
ミを溶解した15重量%水溶液を90℃に加温し撹拌し
ながら準備しておく。つぎに担体100重量部を乾燥状
態で瞬時に投入し90℃でさらに60分間撹拌する。溶
液中のパラジウムを完全に吸着させた後に、液をデカン
トしパラジウムを担持した担体を数回蒸留水で洗浄し
た。
【0032】つぎに酢酸ナトリウムをパラジウムに対し
て6倍モル量加えた水溶液に、上記のパラジウム担持体
を投入し撹拌した。温度を60℃に加温しつぎにPd/
Pb=3/1.3(モル比)相当の酢酸鉛溶液を加え3
0分間保持する。つぎに、パラジウムに対し4倍モル量
のヒドラジン水溶液をかき混ぜながら約30分間かけて
ゆっくりと滴下して、還元処理を3時間行った。つぎに
蒸留水で、塩素イオンが検出されなくなるまで約10回
洗浄した。洗浄終了後触媒を強制通気オーブン内で60
℃にて24時間乾燥して冷却し、次いで担体100重量
部に対して15重量部の18タングスト二リン酸水溶液
を加え、できるだけ均一に分散担持されるように混合物
を回動させながら含浸した。次いで再びステンレス鋼ス
クリーン上で強制通気オーブン内にて60℃で乾燥し触
媒を得た。
【0033】得られた触媒を樹脂に包埋し研磨して触媒
粒子断面を形成させ、日本電子製JXA−8800R、
X線マクロアナライザー(EPMA)を用いて測定し
た。加速電圧15KV、電子ビーム直径0.1μm、分
光結晶はPd=PETH、Pb=PETH、Si=TA
Pを用いて行った。粒子断面の画像解析から、粒子外表
面から深さ方向2μmにはパラジウムは存在せず、表面
から10μm以内にほぼ100%分散担持されているこ
とが観測された。一酸化炭素の吸着より求めたパラジウ
ム金属の比表面積(MSA)は103m 2/Pdgの値
が得られた。触媒の摩耗強度を測定したところ、5〜2
0時間の重量減少は1.2%であった。また、摩耗強度
測定後の試料を王水に溶解しパラジウムの減少率を測定
したところ0.1%以下であった。
【0034】
【実施例2】1インチのSUS製流動床反応器に実施例
1で製造した触媒50gを充填し5.9×105Paお
よび150℃にて触媒活性の評価試験を行なった。触媒
の前処理として、触媒を窒素気流中160℃で3時間、
次いでエチレン気流中150℃で10分間、圧力5.9
×105Paで加熱した。次いで150℃を維持した状
態で酸素、ヘリウム、水の混合ガスを除々にエチレンに
添加し最終的には、エチレン、酸素、水、ヘリウムの比
率が60:4:30:6の割合で、触媒との接触時間が
3秒となる流速にて流動床反応器に導入し反応を行っ
た。この状態で8時間維持した。
【0035】8時間後の生成したガスをガスクロマトグ
ラフィーにて分析したところ、酢酸の選択率80.2
%、炭酸ガス(二酸化炭素)の選択率12.5%、エチ
レンの転化率は17.7%であった。本発明における選
択率は反応生成物中の酢酸と炭酸ガスを生成する為に必
要なエチレンに換算し直して、その割合から算出したも
のである。
【0036】
【比較例1】市販のシリカゲル(平均粒子径100μ
m)を用い、4wt%のマグネシウム量の酢酸マグネシ
ウムを含浸させ、600℃で焼成した。担体100重量
部当たりパラジウムとして2.0重量部となるように塩
化パラジウムナトリウム塩(Na2PdCl4)、15重
量%水溶液を室温で撹拌しながら準備し、つぎに担体1
00重量部を乾燥状態で瞬時に投入し室温でさらに12
0分間撹拌する。溶液中のパラジウムを完全に吸着させ
た後に、液をデカントしパラジウムを担持した担体を数
回蒸留水で洗浄した。つぎに酢酸ナトリウムをパラジウ
ムに対して6倍モル量加えた水溶液に、上記のパラジウ
ム担持体を投入し撹拌した。温度を60℃に加温しつぎ
にPd/Pb=3/1.3(モル比)相当の酢酸鉛溶液
を加え30分間保持する。
【0037】つぎに、パラジウムに対し4倍モル量のヒ
ドラジン水溶液をかき混ぜながら約30分間かけてゆっ
くりと滴下して、還元処理を3時間行った。引き続き、
蒸留水で、塩素イオンが検出されなくなるまで約10回
洗浄した。洗浄終了後触媒を強制通気オーブン内で60
℃にて1晩乾燥し、冷却し、次いで担体100重量部に
対して15重量部の18タングスト二リン酸の水溶液を
加え、できるだけ均一に分散担持されるように混合物を
回動させながら含浸した。次いで再びステンレス鋼スク
リーン上で強制通気オーブン内にて60℃で乾燥しシリ
カゲルを担体とした触媒を得た。得られた触媒を実施例
1と同様に画像解析を行った。
【0038】その結果、粒子断面の画像解析から、粒子
外表面から深さ方向に均一にパラジウムは存在している
ことが判明した。また、鉛もパラジウムと同一の分布を
示した。得られた触媒を用いて、実施例2と同様の評価
をおこなったところ、酢酸の選択率81.2%、炭酸ガ
スの選択率17.5%、エチレンの転化率は6.3%で
あった。触媒の摩耗強度を測定したところ、5〜20時
間の重量減少は5.8%であり、摩耗強度測定後の試料
を王水に溶解しパラジウムの減少率を測定したところ
7.8%であった。
【0039】
【実施例3】参考製造例の球状シリカーアルミナーマグ
ネシア担体100重量部当たりパラジウムとして1.8
重量部、アルミとして0.35重量部となるように塩化
パラジウムナトリウム塩(Na2PdCl4)、硝酸アル
ミを溶解した15重量%水溶液を90℃に加温し撹拌し
ながら準備しておく。つぎに担体100重量部を乾燥状
態で瞬時に投入し90℃でさらに60分間撹拌する。溶
液中のパラジウムを完全に吸着させた後に、液をデカン
トしパラジウムを担持した担体を数回蒸留水で洗浄し
た。
【0040】つぎに溶液を50%1−プロパノール水溶
液に置換し、酢酸ナトリウムをパラジウムに対して6倍
モル量加えた。90℃に加温しつぎにPd/Bi=5/
2.5(モル比)相当のトリフェニルビスマス/1−プ
ロパノール溶液をかき混ぜながら滴下し30分間保持す
る。つぎに、パラジウムに対し4倍モル量のヒドラジン
水溶液をかき混ぜながら約30分間かけてゆっくりと滴
下して、還元処理を6時間行った。つぎに蒸留水で、塩
素イオンが検出されなくなるまで約10回洗浄した。洗
浄終了後触媒を強制通気オーブン内で60℃にて1晩乾
燥し、冷却した。
【0041】次いで担体100重量部に対して13重量
部の12タングストリン酸水溶液を加え、できるだけ均
一に分散担持されるように混合物を回動させながら含浸
した。次いで再びステンレス鋼スクリーン上で強制通気
オーブン内にて60℃で乾燥し触媒を得た。得られた触
媒を実施例1と同様に画像解析を行った。その結果、粒
子外表面から深さ方向2μmにはパラジウムは存在せ
ず、外表面から10μm以内にほぼ100%分散担持さ
れていることが観測された。ビスマスの分布もパラジウ
ムと同一の分布を示した。この触媒を用いて実施例2と
同様の評価を行ったところ、酢酸の選択率81.3%、
炭酸ガスの選択率15.1%、エチレンの転化率は1
5.9%であった。
【0042】
【比較例2】実施例1のパラジウムを担持する工程で、
硝酸アルミを添加しなかった以外は同様の操作で触媒を
調製した。実施例1と同様の処理をして画像解析を行っ
た結果パラジウムは全て粒子の外表面から10μm以内
に担持されていた。実施例2と同様に行った評価結果
は、酢酸の選択率81.4%、炭酸ガスの選択率13.
9%、エチレンの転化率は16.7%であった。摩耗強
度を評価したところ5〜20時間の重量減少は1.3%
であった。また、摩耗強度評価後のこの試料を王水に溶
解しパラジウムの減少率を測定したところ5.5%の高
い値を示した。
【0043】
【実施例4】参考製造例の球状シリカーアルミナーマグ
ネシア担体100重量部当たりパラジウムとして1.5
重量部、アルミとして0.35重量部となるように塩化
パラジウムナトリウム塩(Na2PdCl4)、硝酸アル
ミを溶解した15重量%水溶液を90℃に加温し撹拌し
ながら準備しておく。つぎに担体100重量部を乾燥状
態で瞬時に投入し90℃でさらに60分間撹拌する。溶
液中のパラジウムを完全に吸着させた後に、液をデカン
トしパラジウムを担持した担体を数回蒸留水で洗浄し
た。つぎに酢酸ナトリウムをパラジウムに対して6倍モ
ル量加えた水溶液に、上記のパラジウム担持体を投入し
撹拌した。温度を60℃に加温しパラジウムに対し3倍
モル量のヒドラジン水溶液をかき混ぜながら約30分間
かけてゆっくりと滴下して、還元処理を3時間行った。
【0044】つぎに蒸留水で、塩素イオンが検出されな
くなるまで約10回洗浄した。洗浄終了後触媒を強制通
気オーブン内で60℃にて24時間乾燥して冷却し、次
いで担体100重量部に対して13重量部の11−モリ
ブド1バナジウムリン酸水溶液を加え、できるだけ均一
に分散担持されるように混合物を回動させながら含浸し
た。次いで再びステンレス鋼スクリーン上で強制通気オ
ーブン内にて60℃で乾燥し触媒を得た。
【0045】得られた触媒を実施例1と同様に画像解析
を行った。その結果、粒子断面の画像解析の結果から、
粒子外表面から深さ方向2μmにはパラジウムは存在せ
ず、粒子外表面から10μm以内にほぼ100%分散担
持されていることが観測された。得られた触媒を用いて
実施例2と同様の評価を行ったところ、酢酸の選択率7
8.3%、炭酸ガスの選択率18.6%、エチレンの転
化率は14.7%であった。触媒の摩耗強度を測定した
ところ5〜20時間の重量減少は1.1%であり、摩耗
強度測定後の試料を王水に溶解しパラジウムの減少率を
測定したところ0.1%以下であった。
【0046】
【発明の効果】本発明の酢酸合成触媒は、流動床反応器
で使用するのに十分な触媒物性を達成し、かつ高活性を
達成せしめたことにより、高い効率で酢酸を製造するこ
とが可能となった。しかも前記触媒物性による触媒寿命
の向上により、工業生産性においても極めて有用なもの
となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の酢酸合成触媒を用いた酢酸の製造工程
の模式図。
【符号の説明】
1 原料供給ライン 2 原料供給ライン 3 未反応物質リサイクルライン 4 触媒リサイクルライン 5 酢酸 6 不活性物質と副反応物 7 流動床反応器 8 触媒分離器 9 反応生成物分離器 10 不活性ガス分離器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 53/08 C07C 53/08 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 Fターム(参考) 4G069 AA03 AA08 BB06A BB06B BC02B BC19A BC21A BC21B BC25A BC25B BC37A BC60B BC72A BC72B BD07B BD10A CB07 DA08 FB19 FB31 4H006 AA02 AC46 BA07 BA09 BA11 BA13 BA15 BA25 BA28 BA29 BA55 BA56 BB31 BE60 BS10 4H039 CA65 CC30

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パラジウム成分と、酸を担体に担持し、
    該担体の粒子径が200μm未満、嵩密度が0.7〜
    1.5g/mlの範囲の粒子であり、該担体がアルミお
    よびマグネシウムを含有するシリカ系組成物であって、
    アルミをAl23として5〜30重量%、マグネシウム
    をMgOとして3〜30重量%、ケイ素をSiO2とし
    て40〜92重量%の範囲で含み、かつ、アルミに対す
    るマグネシウムの原子比(マグネシウム/アルミ)が1
    /2より大きく、該担体の外表面から中心方向に0μm
    より大きく80μm未満の範囲にパラジウム成分が担持
    された層を有することを特徴とする酢酸合成触媒。
  2. 【請求項2】 当該パラジウム成分がパラジウム金属間
    化合物であることを特徴とする請求項1記載の酢酸合成
    触媒。
  3. 【請求項3】 当該パラジウム金属間化合物がパラジウ
    ムとX(X=鉛、ビスマス、タリウム、水銀、テルル)
    との金属間化合物であることを特徴とする請求項2記載
    の酢酸合成触媒。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の酢酸合
    成触媒を用いた流動床反応器でエチレンと、酸素および
    水から酢酸を製造する方法。
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