JP2001194748A - 熱現像画像記録材料の製造方法 - Google Patents

熱現像画像記録材料の製造方法

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JP2001194748A
JP2001194748A JP2000003353A JP2000003353A JP2001194748A JP 2001194748 A JP2001194748 A JP 2001194748A JP 2000003353 A JP2000003353 A JP 2000003353A JP 2000003353 A JP2000003353 A JP 2000003353A JP 2001194748 A JP2001194748 A JP 2001194748A
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JP2000003353A
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Hirohiko Tsuzuki
博彦 都築
Masato Yamaguchi
正人 山口
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Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な密着性を維持したまま塗布面状に優れ
た熱現像画像記録材料の製造方法を提供すること。 【解決手段】 支持体の一方面上に、少なくとも非感光
性有機銀塩、該有機銀塩の還元剤およびバインダーを含
有する少なくとも1つの画像形成層と、該画像形成層の
上にある少なくとも1つのラテックス含有保護層とを有
する熱現像画像記録材料の製造方法において、該画像形
成層の塗布面上にラテックス含有保護層塗布液をスライ
ドコーターにて塗布して乾燥する工程を含み、該ラテッ
クス含有保護層塗布液の塗布の際に、コータースライド
面スリットを覆うようにポリアルキレンオキサイド溶液
を流しながら該塗布液をスライドコーターに送液するこ
とを特徴とする上記の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱現像画像記録材料
の製造方法、並びに該製造方法により製造された熱現像
画像記録材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、医療用フィルム分野や写真製版フ
ィルム分野において環境保全、省スペースの観点から処
理廃液の減量が強く望まれている。そこで、レーザー・
イメージセッターまたはレーザー・イメージャーにより
効率的に露光させることができ、高解像度および鮮鋭さ
を有する鮮明な黒色画像を形成することができる医療診
断用および写真技術用途の光感光性熱現像写真材料に関
する技術が必要とされている。これら光感光性熱現像写
真材料では、溶液系処理化学薬品の使用をなくし、より
簡単で環境を損なわない熱現像処理システムを顧客に対
して供給することができる。一般の画像形成材料の分野
でも同様の要求はあるが、医療用画像は微細な描写が要
求されるため鮮鋭性、粒状性に優れる高画質が必要であ
るうえ、診断のし易さの観点から冷黒調の画像が好まれ
る特徴がある。現在、インクジェットプリンター、電子
写真など顔料、染料を利用した各種ハードコピーシステ
ムが一般画像形成システムとして流通しているが、医療
用画像の出力システムとしては満足できるものがない。
【0003】一方、有機銀塩を利用した熱画像形成シス
テムが、例えば、米国特許第3,152,904号明細書、同第
3,457,075号明細書およびD.クロスタボーア(Kloster
boer)著による「熱によって処理される銀システム(The
rmally Processed Silver Systems)」(イメージング・
プロセッシーズ・アンド・マテリアルズ(Imaging Proce
sses and Materials)Neblette 第8版、スタージ(Sturg
e)、V.ウオールワース(Walworth)、A.シェップ(Shepp)
編集、第9章、第279頁、1989年)に記載されて
いる。特に、熱現像感光材料は、一般に、触媒活性量の
光触媒(例えば、ハロゲン化銀)、還元剤、還元可能な
銀塩(例えば、有機銀塩)、必要により銀の色調を制御
する色調剤を、バインダーのマトリックス中に分散した
感光性層を有している。熱現像感光材料は、画像露光
後、高温(例えば80℃以上)に加熱し、ハロゲン化銀
あるいは還元可能な銀塩(酸化剤として機能する)と還
元剤との間の酸化還元反応により、黒色の銀画像を形成
する。酸化還元反応は、露光で発生したハロゲン化銀の
潜像の触媒作用により促進される。そのため、黒色の銀
画像は、露光領域に形成される。このような技術は、米
国特許第2,910,377号明細書、特公昭43-4924号公報をは
じめとする多くの文献に開示されている。
【0004】このような熱現像感光材料の製造は、従
来、ケトン類などの有機溶剤を主成分として熱可塑性疎
水性重合体を含む感光性層を塗布することによって行わ
れていたが、有機溶剤を多量に使用するために、環境問
題を引き起こす要因となり、あるいは回収のためのコス
トが非常に高くつき、さらには多層同時重層塗布などに
よる製造の効率化がしにくく、結果として高コストとな
っていた。従って、水系塗布が可能な熱現像感光材料が
望まれ、最近では、水系塗布による熱現像画像記録材料
に関する提案がなされるようになってきた。しかしなが
ら、水系塗布を用いた特開平11-119375号公報などに記
載のゼラチンを保護層にした熱現像画像記録材料におい
ては、ゼラチン保護層と有機銀塩含有層の密着が不十分
である。かかる問題の解決法としてゼラチン層にラテッ
クスポリマーを含有せしめる方法が考えられているが、
ラテックスポリマーを含有させると塗布時にノロ状の故
障を発生する問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は良好な密着性
を維持したまま塗布面状に優れた熱現像画像記録材料の
製造方法を提供することを解決すべき課題とした。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、ラテックス含
有保護層塗布液の塗布の際に、コータースライド面スリ
ットを覆うようにポリアルキレンオキサイド溶液を流し
ながら該塗布液をスライドコーターに送液することによ
って所望の効果を奏する優れた熱現像画像記録材料を提
供しうることを見出し、本発明を完成するに至った。即
ち、本発明によれば、支持体の一方面上に、少なくとも
非感光性有機銀塩、該有機銀塩の還元剤およびバインダ
ーを含有する少なくとも1つの画像形成層と、該画像形
成層の上にある少なくとも1つのラテックス含有保護層
とを有する熱現像画像記録材料の製造方法において、該
画像形成層の塗布面上にラテックス含有保護層塗布液を
スライドコーターにて塗布して乾燥する工程を含み、該
ラテックス含有保護層塗布液の塗布の際に、コータース
ライド面スリットを覆うようにポリアルキレンオキサイ
ド溶液を流しながら該塗布液をスライドコーターに送液
することを特徴とする上記の製造方法が提供される。
【0007】好ましくは、ラテックス含有保護層はゼラ
チンとラテックスを含有する保護層である。好ましく
は、画像形成層は感光性ハロゲン化銀を含有する感光層
である。好ましくは、スライドコーターで塗布される最
上層塗布液から最下層塗布液のスリットの全てを覆うよ
うにポリアルキレンオキサイド溶液を流しながら塗布液
はスライドコーターに送液される。本発明の別の側面に
よれば、上記した本発明の方法により製造された熱現像
画像記録材料が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施方法および実
施態様について詳細に説明する。本発明の製造方法によ
り製造される熱現像画像記録材料(本明細書中以下にお
いて、本発明の熱現像画像記録材料とも言う)は、支持
体の一方面上に、少なくとも非感光性有機銀塩、該有機
銀塩の還元剤およびバインダーを含有する少なくとも1
つの画像形成層と、該画像形成層の上にある少なくとも
1つのラテックス含有保護層とを有する。本発明の製造
方法は、画像形成層の塗布面上にラテックス含有保護層
塗布液をスライドコーターにて塗布して乾燥する工程を
含み、該ラテックス含有保護層塗布液の塗布の際に、コ
ータースライド面スリットを覆うようにポリアルキレン
オキサイド溶液を流しながら該塗布液をスライドコータ
ーに送液することを特徴とする。
【0009】本発明における塗布には、スライドコーテ
ィング用いられる。スライドコーティングに使用される
スライドコーターの形状の例はStephen F. Kistler、Pe
tertM. Schweizer著“LIQUID FILM COATING”(CHAPMAN
& HALL社刊、1997年)427頁のFigure 11b.1に記載されて
いる。また、所望により同書399頁から536頁に記載の方
法、米国特許第2,761,791号明細書および英国特許第83
7,095号明細書に記載の方法により2層またはそれ以上
の層を同時に被覆することができる。スライドコーター
への塗布液を送液する方法としては、コータースライド
面スリットを覆うように液体(以下、被覆水)を流しなが
ら行うことが好ましい。被覆水としては水、界面活性剤
の水溶液などいかなるものを用いてもよいが、本発明に
おいては、ラテックス含有保護層を送液する際にはポリ
アルキレンオキサイド溶液を被覆水として用いることが
必要である。また、被覆水は最上層スリットから最下層
スリットの全てを覆うように流すことが好ましい。
【0010】本発明において、被覆水に含まれるポリア
ルキレンオキサイド類としては、一般的にポリアルキレ
ンオキサイドと呼ばれるいかなる界面活性剤でもよい
が、エチレンオキサイドの繰り返し構造の数が3以上あ
ることが好ましく、分子量としては300以上100000以下
が好ましく、500以上10000以下がさらに好ましい。本発
明に使用するポリアルキレンオキサイド類は、その多く
がノニオン性界面活性剤として知られている。例えば、
HO(C24O)nHで表されるポリエチレングリコー
ル、RO(C24O)nHで表されるポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル類、
【化1】 で表されるポリオキシエチレンアルキルフェノールエー
テル類、RCOO(C24O)nHで表されるポリオキ
シエチレンアルキルエステル類、
【化2】 で表されるポリオキシエチレンソルビタンアルキルエス
テル類、R−N{(C24O)nH}{(C24O)n'
H}、R−NH(C24O)nHで表されるポリオキシ
エチレンアルキルアミン類、R−CON{(C24O)
nH}{(C24O)n'H}で表されるポリオキシエチ
レンアルキルアミド類、R−O(CH(CH3)CH
2O)m(C24O)nH、HO(C24O)n(CH(C
3)CH2O)m(C24O)n'Hで表されるポリオキ
シエチレンポリオキシプロピレン類、RO−P(O
R’)(O−(C24O)nH)=Oで表されるリン酸
エステル類、または上記化合物の異性物を挙げることが
できる。これらは各々単独または数種混合して使用する
ことができる。被覆水中のポリアルキレンオキサイドの
濃度としては0.001重量%以上10重量%以下が好まし
く、0.01重量%以上5重量%以下が特に好ましい。ま
た、被覆水にはポリアルキレンオキサイドの溶解性を向
上させるためメタノール、エタノール、イソプロピレン
アルコールなどの水溶性アルコールを混合してもよい。
該アルコールの濃度としては0重量%以上50重量%以下
が好ましい。被覆水はポリアルキレンオキサイドを複数
併用してもよく、ポリアルキレンオキサイド以外にアニ
オン系、カチオン系、フッ素系の界面活性剤を含有して
もよい。被覆水の流量としては、コータースライド面を
覆える量であればよいが、コーター幅単位の時間流量で
表すと100ml/m・min以上100000ml/m・min以下が好まし
い。
【0011】本発明の熱現像画像記録材料の塗布後乾燥
条件としては、塗布物中の固形分に対する水分量が15
0%となるときの乾球温度と湿球温度の差が11℃以下
であればいかなる条件でもよく、3℃以上10℃以下が
好ましい。また、好ましい湿球温度としては0℃以上3
0℃以下であり、4℃以上28℃以下がさらに好まし
い。塗布物中の固形分に対する水分量が200%に減るま
での領域の条件としては、乾球温度と湿球温度の差が5
℃以上であることが好ましく、8℃以上30℃以下がさ
らに好ましい。塗布物中の固形分に対する水分量が100
%から乾燥するまでの領域の条件としては、湿球温度が
5度以上であることが好ましく、10℃以上30℃以下
がさらに好ましい。
【0012】本発明の熱現像画像記録材料は、非感光性
有機銀塩を含む。本発明で用いることのできる有機銀塩
は、光に対して比較的安定であるが、露光された光触媒
(感光性ハロゲン化銀の潜像など)及び還元剤の存在下
で、80℃或いはそれ以上に加熱された場合に銀画像を形
成する銀塩である。有機銀塩は銀イオンを還元できる源
を含む任意の有機物質であってよい。このような非感光
性の有機銀塩については、特開平10-62899号公報の段落
番号0048〜0049、欧州特許公開第0803763A1号
公報の第18頁第24行〜第19頁頁第37行、欧州特
許公開第0962812A1号公報に記載されている。有機酸の
銀塩は、特に(炭素数が10〜30、好ましくは15〜28の)長
鎖脂肪族カルボン酸の銀塩が好ましい。有機銀塩の好ま
しい例としては、ベヘン酸銀、アラキジン酸銀、ステア
リン酸銀、オレイン酸銀、ラウリン酸銀、カプロン酸
銀、ミリスチン酸銀、パルミチン酸銀、これらの混合物
などが挙げられる。
【0013】本発明に用いることができる有機銀塩の形
状としては特に制限はないが、本発明においてはりん片
状の有機銀塩が好ましい。本明細書において、りん片状
の有機銀塩とは、次のようにして定義する。有機酸銀塩
を電子顕微鏡で観察し、有機酸銀塩粒子の形状を直方体
と近似し、この直方体の辺を一番短かい方からa、b、
cとした(cはbと同じであってもよい。)とき、短い
方の数値a、bで計算し、次のようにしてxを求める。 x=b/a このようにして200個程度の粒子についてxを求め、
その平均値をx(平均)としたとき、x(平均)≧1.
5の関係を満たすものをりん片状とする。好ましくは3
0≧x(平均)≧1.5、より好ましくは20≧x(平
均)≧2.0である。因みに針状とは1≦x(平均)<
1.5である。りん片状粒子において、aはbとcを辺
とする面を主平面とした平板状粒子の厚さとみることが
できる。aの平均は0.01μm 以上0.23μm以下
が好ましく0.1μm 以上0.20μm 以下がより好ま
しい。c/bの平均は好ましくは1以上6以下、より好
ましくは1.05以上4以下、さらに好ましくは1.1
以上3以下、特に好ましくは1.1以上2以下である。
【0014】有機銀塩の粒子サイズ分布は単分散である
ことが好ましい。単分散とは短軸、長軸それぞれの長さ
の標準偏差を短軸、長軸それぞれで割った値の100分率
が好ましくは100%以下、より好ましくは80%以下、更に
好ましくは50%以下である。有機銀塩の形状の測定方法
としては有機銀塩分散物の透過型電子顕微鏡像より求め
ることができる。単分散性を測定する別の方法として、
有機銀塩の体積加重平均直径の標準偏差を求める方法が
あり、体積加重平均直径で割った値の百分率(変動係数)
が好ましくは100%以下、より好ましくは80%以下、更に
好ましくは50%以下である。測定方法としては例えば液
中に分散した有機銀塩にレーザー光を照射し、その散乱
光のゆらぎの時間変化に対する自己相関関数を求めるこ
とにより得られた粒子サイズ(体積加重平均直径)から求
めることができる。本発明に用いられる有機酸銀の製造
及びその分散法は、公知の方法を適用することができ
る。例えば上記の特開平10-62899号公報、欧州特許公開
第0803763A1、欧州特許公開962812A1号公報を参考にす
ることができる。有機銀塩は所望の量で使用できるが、
銀量として0.1〜5g/m2が好ましく、さらに好ましくは1
〜3g/m2である。
【0015】本発明の熱現像画像記録材料は有機銀塩の
ための還元剤を含む。有機銀塩のための還元剤は、銀イ
オンを金属銀に還元する任意の物質(好ましくは有機物
質)であってよい。このような還元剤は、特開平11-6502
1号公報の段落番号0043〜0045や、欧州特許公
開第0803764A1号公報の第7頁第34行〜第18頁第1
2行に記載されている。本発明においては特にビスフェ
ノール類還元剤(例えば、1,1−ビス(2−ヒドロキ
シ−3,5−ジメチルフェニル)−3,5,5−トリメ
チルヘキサン、2,2’−メチレンビス−(4−エチル
−6−tert−ブチルフェノール)等)が好ましい。
還元剤の添加量は0.01〜5.0g/m2であることが好まし
く、0.1〜3.0g/m2であることがより好ましく、画像形
成層を有する面の銀1モルに対しては5〜50モル%含まれ
ることが好ましく、10〜40モル%で含まれることがさら
に好ましい。還元剤は画像形成層に含有させることが好
ましい。
【0016】還元剤は溶液形態、乳化分散形態、固体微
粒子分散物形態など、いかなる方法で塗布液に含有せし
め、画像記録材料に含有させてもよい。周知の乳化分散
法としては、ジブチルフタレート、トリクレジルホスフ
ェート、グリセリルトリアセテートあるいはジエチルフ
タレートなどのオイル、酢酸エチルやシクロヘキサノン
などの補助溶媒を用いて溶解し、機械的に乳化分散物を
作製する方法が挙げられる。また、固体微粒子分散法と
しては、還元剤の粉末を水等の適当な溶媒中にボールミ
ル、コロイドミル、振動ボールミル、サンドミル、ジェ
ットミル、ローラーミルあるいは超音波によって分散
し、固体分散物を作成する方法が挙げられる。尚、その
際に保護コロイド(例えば、ポリビニルアルコール)、
界面活性剤(例えばトリイソプロピルナフタレンスルホ
ン酸ナトリウム(3つのイソプロピル基の置換位置の異
なるものの混合物)などのアニオン性界面活性剤)を用
いてもよい。水分散物には防腐剤(例えばベンゾイソチ
アゾリノンナトリウム塩)を含有させることができる。
【0017】本発明の熱現像画像記録材料は、好ましく
は感光性ハロゲン化銀を含む。本発明に用いられる感光
性ハロゲン化銀は、ハロゲン組成として特に制限はな
く、塩化銀、塩臭化銀、臭化銀、ヨウ臭化銀、ヨウ塩臭
化銀を用いることができる。粒子内におけるハロゲン組
成の分布は均一であってもよく、ハロゲン組成がステッ
プ状に変化したものでもよく、或いは連続的に変化した
ものでもよい。また、コア/シェル構造を有するハロゲ
ン化銀粒子を好ましく用いることができる。構造として
好ましくいものは2〜5重構造であり、より好ましくは2
〜4重構造のコア/シェル粒子を用いることができる。ま
た塩化銀または塩臭化銀粒子の表面に臭化銀を局在させ
る技術も好ましく用いることができる。感光性ハロゲン
化銀の形成方法は当業界ではよく知られており例えば、
リサーチディスクロージャー1978年6月の第17029号、お
よび米国特許第3,700,458号明細書に記載されている方
法を用いることができるが、具体的にはゼラチンあるい
は他のポリマー溶液中に銀供給化合物及びハロゲン供給
化合物を添加することにより感光性ハロゲン化銀を調製
し、その後で有機銀塩と混合する方法を用いる。
【0018】感光性ハロゲン化銀の粒子サイズは、画像
形成後の白濁を低く抑える目的のために小さいことが好
ましく、具体的には0.20μm以下、より好ましくは0.01
μm以上0.15μm以下、更に好ましくは0.02μm以上0.12
μm以下が好ましい。ここでいう粒子サイズとは、ハロ
ゲン化銀粒子が立方体あるいは八面体のいわゆる正常晶
である場合、その他正常晶でない場合、例えば球状粒
子、棒状粒子等の場合には、ハロゲン化銀粒子の体積と
同等な球を考えたときの直径をいい、ハロゲン化銀粒子
が平板状粒子である場合には主表面の投影面積と同面積
の円像に換算したときの直径をいう。ハロゲン化銀粒子
の形状としては立方体、八面体、平板状粒子、球状粒
子、棒状粒子、ジャガイモ状粒子等を挙げることができ
るが、本発明においては特に立方体状粒子が好ましい。
ハロゲン化銀粒子のコーナーが丸まった粒子も好ましく
用いることができる。感光性ハロゲン化銀粒子の外表面
の面指数(ミラー指数)については特に制限はないが、
分光増感色素が吸着した場合の分光増感効率が高い[10
0]面の占める割合が高いことが好ましい。その割合とし
ては50%以上が好ましく、65%以上がより好ましく、80%
以上が更に好ましい。ミラー指数[100]面の比率は増感
色素の吸着における[111]面と[100]面との吸着依存性を
利用したT.Tani;J.Imaging Sci.,29、165(1985年)に記
載の方法により求めることができる。
【0019】本発明で用いる感光性ハロゲン化銀粒子
は、周期律表(第1〜18族までを示す)の第8族〜第
10族の金属または金属錯体を含有する。周期律表の第
8族〜第10族の金属または金属錯体の中心金属として
好ましくは、ロジウム、レニウム、ルテニウム、オスミ
ウム、イリジウムである。これら金属錯体は1種類でも
よいし、同種金属及び異種金属の錯体を2種以上併用し
てもよい。好ましい含有率は銀1モルに対し1×10-9
ルから1×10-3モルの範囲が好ましい。これらの金属錯
体については特開平11-65021号公報の段落番号0018〜00
24に記載されている。
【0020】本発明においてはその中でもハロゲン化銀
粒子中にイリジウム化合物を含有させることが好まし
い。イリジウム化合物としては、例えば、ヘキサクロロ
イリジウム、ヘキサアンミンイリジウム、トリオキザラ
トイリジウム、ヘキサシアノイリジウム、ペンタクロロ
ニトロシルイリジウム等が挙げられる。これらのイリジ
ウム化合物は、水あるいは適当な溶媒に溶解して用いら
れるが、イリジウム化合物の溶液を安定化させるために
一般によく行われる方法、すなわち、ハロゲン化水素水
溶液(例えば塩酸、臭酸、フッ酸等)、あるいはハロゲ
ン化アルカリ(例えばKCl、NaCl、KBr、NaBr等)を添加
する方法を用いることができる。水溶性イリジウムを用
いる代わりにハロゲン化銀調製時に、あらかじめイリジ
ウムをドープしてある別のハロゲン化銀粒子を添加して
溶解させることも可能である。これらイリジウム化合物
の添加量はハロゲン化銀1モル当たり1×10-8モル〜
1×10-3モルの範囲が好ましく、1×10-7モル〜5
×10-4モルの範囲がより好ましい。さらに本発明に用
いられるハロゲン化銀粒子に含有することのできる金属
原子(例えば[Fe(CN)6]4-)、脱塩法、化学増感法につ
いては特開平11-84574号公報の段落番号0046〜0050、特
開平11-65021号公報の段落番号0025〜0031に記載されて
いる。
【0021】本発明で用いる感光性ハロゲン化銀乳剤
は、一種だけでもよいし、二種以上(例えば、平均粒子
サイズの異なるもの、ハロゲン組成の異なるもの、晶癖
の異なるもの、化学増感の条件の異なるもの)併用して
もよい。感度の異なる感光性ハロゲン化銀を複数種用い
ることで階調を調節することができる。これらに関する
技術としては特開昭57-119341号公報、同53-106125号公
報、同47-3929号公報、同48-55730号公報、同46-5187号
公報、同50-73627号公報、同57-150841号公報などが挙
げられる。感度差としてはそれぞれの乳剤で0.2logE以
上の差を持たせることが好ましい。感光性ハロゲン化銀
の添加量は、画像記録材料1m2当たりの塗布銀量で示
して、0.03〜0.6g/m2であることが好ましく、0.05〜0.4
g/m2であることがさらに好ましく、0.1〜0.4g/m2である
ことが最も好ましく、有機銀塩1モルに対しては、感光
性ハロゲン化銀0.01モル以上0.5モル以下が好ましく、
0.02モル以上0.3モル以下がより好ましく、0.03モル以
上0.25モル以下が特に好ましい。
【0022】別々に調製した感光性ハロゲン化銀と有機
銀塩の混合方法及び混合条件については、それぞれ調製
終了したハロゲン化銀粒子と有機銀塩を高速撹拌機やボ
ールミル、サンドミル、コロイドミル、振動ミル、ホモ
ジナイザー等で混合する方法や、あるいは有機銀塩の調
製中のいずれかのタイミングで調製終了した感光性ハロ
ゲン化銀を混合して有機銀塩を調製する方法等がある
が、本発明の効果が十分に現れる限りにおいては特に制
限はない。ハロゲン化銀の画像形成層塗布液中への好ま
しい添加時期は、塗布する180分前から直前、好ましく
は60分前から10秒前であるが、混合方法及び混合条件に
ついては本発明の効果が十分に現れる限りにおいては特
に制限はない。具体的な混合方法としては添加流量とコ
ーターへの送液量から計算した平均滞留時間を所望の時
間となるようにしたタンクでの混合する方法やN.Harnb
y、M.F.Edwards、A.W.Nienow著、高橋幸司訳“液体混合
技術”(日刊工業新聞社刊、1989年)の第8章等に記載さ
れているスタチックミキサーなどを使用する方法があ
る。
【0023】本発明においては、有機銀塩含有層が溶媒
の30重量%以上が水である塗布液を用いて塗布し、乾燥
して形成される場合に、さらに有機銀塩含有層のバイン
ダーが水系溶媒(水溶媒)に可溶または分散可能で、特に
25℃相対湿度60%での平衡含水率が2重量%以下のポリマ
ーのラテックスからなる場合に向上する。最も好ましい
形態は、イオン伝導度が2.5mS/cm以下になるように調製
されたものであり、このような調製法としてポリマー合
成後分離機能膜を用いて精製処理する方法が挙げられ
る。ここでいう前記ポリマーが可溶または分散可能であ
る水系溶媒とは、水または水に70重量%以下の水混和性
の有機溶媒を混合したものである。水混和性の有機溶媒
としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、プロピルアルコール等のアルコール系、メチルセロ
ソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロ
ソルブ系、酢酸エチル、ジメチルホルミアミドなどを挙
げることができる。
【0024】なお、ポリマーが熱力学的に溶解しておら
ず、いわゆる分散状態で存在している系の場合にも、こ
こでは水系溶媒という言葉を使用する。また「25℃相対
湿度60%における平衡含水率」とは、25℃相対湿度60%の
雰囲気下で調湿平衡にあるポリマーの重量W1と25℃で絶
乾状態にあるポリマーの重量W0を用いて以下のように表
すことができる。 25℃相対湿度60%における平衡含水率=[(W1-W0)/W0]×10
0(重量%) 含水率の定義と測定法については、例えば高分子工学講
座14、高分子材料試験法(高分子学会編、地人書館)を参
考にすることができる。バインダーポリマーの25℃相対
湿度60%における平衡含水率は2重量%以下であることが
好ましいが、より好ましくは0.01重量%以上1.5重量%以
下、さらに好ましくは0.02重量%以上1重量%以下が望ま
しい。
【0025】本発明においては水系溶媒に分散可能なポ
リマーが特に好ましい。分散状態の例としては、固体ポ
リマーの微粒子が分散しているラテックスやポリマー分
子が分子状態またはミセルを形成して分散しているもの
などがあるが、いずれも好ましい。本発明において好ま
しい態様としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、
ゴム系樹脂(例えばSBR樹脂)、ポリウレタン樹脂、塩化
ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポ
リオレフィン樹脂等の疎水性ポリマーを好ましく用いる
ことができる。ポリマーとしては直鎖ポリマーでも分枝
ポリマーでもまた架橋されたポリマーでもよい。ポリマ
ーとしては単一のモノマーが重合したいわゆるホモポリ
マーでもよいし、2種類以上のモノマーが重合したコポ
リマーでもよい。コポリマーの場合はランダムコポリマ
ーでも、ブロックコポリマーでもよい。ポリマーの分子
量は数平均分子量で5000〜1000000、好ましくは10000〜
200000がよい。分子量が小さすぎるものは乳剤層の力学
強度が不十分であり、大きすぎるものは成膜性が悪く好
ましくない。
【0026】前記「水系溶媒」とは、組成の30重量%以
上が水である分散媒をいう。分散状態としては乳化分散
したもの、ミセル分散したもの、更に分子中に親水性部
位を持ったポリマーを分子状態で分散したものなど、ど
のようなものでもよいが、これらのうちでラテックスが
特に好ましい。好ましいポリマーラテックスの具体例と
しては以下のものを挙げることができる。以下では原料
モノマーを用いて表し、括弧内の数値は重量%、分子量
は数平均分子量である。
【0027】P-1;-MMA(70)-EA(27)-MAA(3)-のラテック
ス(分子量37000) P-2;-MMA(70)-2EHA(20)-St(5)-AA(5)-のラテックス(分
子量40000) P-3;-St(50)-Bu(47)-MAA(3)-のラテックス(分子量4500
0) P-4;-St(68)-Bu(29)-AA(3)-のラテックス(分子量60000) P-5;-St(70)-Bu(27)-IA(3)-のラテックス(分子量12000
0) P-6;-St(75)-Bu(24)-AA(1)-のラテックス(分子量10800
0) P-7;-St(60)-Bu(35)-DVB(3)-MAA(2)-のラテックス(分子
量150000) P-8;-St(70)-Bu(25)-DVB(2)-AA(3)-のラテックス(分子
量280000) P-9;-VC(50)-MMA(20)-EA(20)-AN(5)-AA(5)-のラテック
ス(分子量80000) P-10;-VDC(85)-MMA(5)-EA(5)-MAA(5)-のラテックス(分
子量67000) P-11;-Et(90)-MAA(10)-のラテックス(分子量12000) P-12;-St(70)-2EHA(27)-AA(3)のラテックス(分子量130
000) P-13;-MMA(63)-EA(35)- AA(2)のラテックス(分子量330
00)
【0028】上記構造の略号は以下のモノマーを表す。
MMA;メチルメタクリレート,EA;エチルアクリレー
ト、MAA;メタクリル酸,2EHA;2エチルヘキシルアクリ
レート,St;スチレン,Bu;ブタジエン,AA;アクリル
酸,DVB;ジビニルベンゼン,VC;塩化ビニル,AN;ア
クリロニトリル,VDC;塩化ビニリデン,Et;エチレ
ン,IA;イタコン酸。以上に記載したポリマーラテック
スは市販もされていて、以下のようなポリマーが利用で
きる。アクリル樹脂の例としては、セビアンA-4635、46
583、4601(以上ダイセル化学工業(株)製)、Nipol Lx81
1、814、821、820、857(以上日本ゼオン(株)製)など、ポ
リエステル樹脂の例としては、FINETEX ES650、611、67
5、850(以上大日本インキ化学(株)製)、WD-size、WMS
(以上イーストマンケミカル製)など、ポリウレタン樹脂
の例としては、HYDRAN AP10、20、30、40(以上大日本イ
ンキ化学(株)製)など、ゴム系樹脂の例としては、LACST
AR 7310K、3307B、4700H、7132C(以上大日本インキ化学
(株)製)、Nipol Lx416、410、438C、2507(以上日本ゼオン
(株)製)など、塩化ビニル樹脂の例としては、G351、G576
(以上日本ゼオン(株)製)など、塩化ビニリデン樹脂の例
としては、L502、L513(以上旭化成工業(株)製)など、オ
レフィン樹脂の例としては、ケミパールS120、SA100(以
上三井石油化学(株)製)などを挙げることができる。こ
れらのポリマーラテックスは単独で用いてもよいし、必
要に応じて2種以上ブレンドしてもよい。
【0029】本発明に用いられるポリマーラテックスと
しては、特に、スチレン-ブタジエン共重合体のラテック
スが好ましい。スチレン-ブタジエン共重合体における
スチレンのモノマー単位とブタジエンのモノマー単位と
の重量比は40:60〜95:5であることが好ましい。また、
スチレンのモノマー単位とブタジエンのモノマー単位と
の共重合体に占める割合は60〜99重量%であることが好
ましい。好ましい分子量の範囲は前記と同様である。本
発明に用いることが好ましいスチレン-ブタジエン共重
合体のラテックスとしては、前記のP-3〜P-8、市販品で
あるLACSTAR-3307B、7132C、Nipol Lx416等が挙げられ
る。
【0030】本発明の熱現像画像記録材料の有機銀塩含
有層には必要に応じてゼラチン、ポリビニルアルコー
ル、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース
などの親水性ポリマーを添加してもよい。これらの親水
性ポリマーの添加量は好ましくは有機銀塩含有層の全バ
インダーの30重量%以下、より好ましくは20重量%以下で
ある。本発明の熱現像画像記録材料の有機銀塩含有層
(即ち、画像形成層)は、ポリマーラテックスを用いて
形成されたものが好ましい。有機銀塩含有層のバインダ
ーの量は、全バインダー/有機銀塩の重量比が1/10〜10/
1、更には1/5〜4/1の範囲が好ましい。また、このよう
な有機銀塩含有層は、通常、感光性銀塩である感光性ハ
ロゲン化銀が含有された感光性層(乳剤層)でもあり、こ
のような場合の、全バインダー/ハロゲン化銀の重量比
は400〜5、より好ましくは200〜10の範囲が好ましい。
画像形成層の全バインダー量は0.2〜30g/m2、より好ま
しくは1〜15g/m2の範囲が好ましい。画像形成層には架
橋のための架橋剤、塗布性改良のための界面活性剤など
を添加してもよい。
【0031】本発明で用いる有機銀塩含有層塗布液の溶
媒(ここでは簡単のため、溶媒と分散媒をあわせて溶媒
と表す)は、水を30重量%以上含む水系溶媒である。水以
外の成分としてはメチルアルコール、エチルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、メチルセロソルブ、エチ
ルセロソルブ、ジメチルホルムアミド、酢酸エチルなど
の任意の水混和性有機溶媒を用いることができる。塗布
液の溶媒の水含有率は好ましくは50重量%以上、より好
ましくは70重量%以上である。好ましい溶媒組成の例を
挙げると、水の他、水/メチルアルコール=90/10、水/メ
チルアルコール=70/30、水/メチルアルコール/ジメチ
ルホルムアミド=80/15/5、水/メチルアルコール/エチル
セロソルブ=85/10/5、水/メチルアルコール/イソプロピ
ルアルコール=85/10/5などがある(数値は重量%)。
【0032】本発明で使用できる増感色素としてはハロ
ゲン化銀粒子に吸着した際、所望の波長領域でハロゲン
化銀粒子を分光増感できるもので、露光光源の分光特性
に適した分光感度を有する増感色素を有利に選択するこ
とができる。増感色素及び添加法については、特開平11
-65021号公報の段落番号0103〜0109、特開平10-186572
号公報の一般式(II)で表される化合物、欧州特許公開第
0803764A1号公報の第19頁第38行〜第20頁第35
行に記載されている。本発明において増感色素をハロゲ
ン化銀乳剤中に添加する時期は、脱塩工程後、塗布まで
の時期が好ましく、より好ましくは脱塩後から化学熟成
の開始前までの時期である。
【0033】本発明に用いることのできるカブリ防止
剤、安定剤および安定剤前駆体は特開平10-62899号公報
の段落番号0070、欧州特許公開第0803764A1号公報
の第 20頁第57行〜第21頁第7行に記載の特許の
ものが挙げられる。また、本発明に好ましく用いられる
カブリ防止剤は有機ハロゲン化物であり、これらについ
ては、特開平11-65021号公報の段落番号0111〜0112に記
載の特許に開示されているものが挙げられる。特に特開
平10-339934号公報の一般式(II)で表される有機ポリハ
ロゲン化合物(具体的にはトリブロモメチルナフチルス
ルホン、トリブロモメチルフェニルスルホン、トリブロ
モメチル(4−(2,4,6−トリメチルフェニルスル
ホニル)フェニル)スルホン等)が好ましい。カブリ防
止剤を画像記録材料に含有せしめる方法としては、前記
還元剤の含有方法に記載の方法が挙げられ、有機ポリハ
ロゲン化合物についても固体微粒子分散物で添加するこ
とが好ましい。その他のカブリ防止剤としては特開平11
-65021号公報の段落番号0113の水銀(II)塩、同号公報段
落番号0114の安息香酸類が挙げられる。
【0034】本発明の熱現像画像記録材料はカブリ防止
を目的としてアゾリウム塩を含有してもよい。アゾリウ
ム塩としては、特開昭59-193447号公報に記載の一般式
(XI)で表される化合物、特公昭55-12581号公報に記載の
化合物、特開昭60-153039号公報に記載の一般式(II)で
表される化合物が挙げられる。アゾリウム塩は画像記録
材料のいかなる部位に添加してもよいが、添加層として
は感光性層を有する面の層に添加することが好ましく、
有機銀塩含有層に添加することがさらに好ましい。アゾ
リウム塩の添加時期としては塗布液調製のいかなる工程
で行ってもよく、有機銀塩含有層に添加する場合は有機
銀塩調製時から塗布液調製時のいかなる工程でもよいが
有機銀塩調製後から塗布直前が好ましい。アゾリウム塩
の添加法としては粉末、溶液、微粒子分散物などいかな
る方法で行ってもよい。また、増感色素、還元剤、色調
剤など他の添加物と混合した溶液として添加してもよ
い。本発明においてアゾリウム塩の添加量としてはいか
なる量でもよいが、銀1モル当たり1×10-6モル以上2モ
ル以下が好ましく、1×10-3モル以上0.5モル以下がさら
に好ましい。
【0035】本発明の熱現像画像記録材料には、現像を
抑制あるいは促進して現像を制御するため、分光増感効
率を向上させるため、現像前後の保存性を向上させるた
めなどにメルカプト化合物、ジスルフィド化合物、チオ
ン化合物を含有させることができ、そのような化合物は
特開平10-62899号公報の段落番号0067〜0069、特開平10
-186572号公報の一般式(I)で表される化合物及びその具
体例として段落番号0033〜0052、欧州特許公開第080376
4A1号公報の第20頁第36〜56行に記載されてい
る。中でもメルカプト置換複素芳香族化合物が好まし
い。本発明においては、ホスホリル基を有する化合物を
用いることが好ましく、ホスフィンオキシド類が特に好
ましい。具体的には、トリフェニルホスフィンオキシ
ド、トリ−(4−メチルフェニル)ホスフィンオキシ
ド、トリ−(4−メトキシフェニル)ホスフィンオキシ
ド、トリ−(t−ブチル−フェニル)ホスフィンオキシ
ド、トリ−(3−メチルフェニル)ホスフィンオキシ
ド、トリオクチルホスフィンオキシド等が挙げられる。
本発明で用いるホスホリル基を有する化合物は、還元
剤、ポリハロゲン化合物と同様な方法で熱現像画像記録
材料中に導入することができる。ホスホリル基を有する
化合物は還元剤の添加量比(モル比)に対して0.1〜10
の範囲が好ましく、0.1〜2.0の範囲がより好ましい。さ
らに好ましくは0.2〜1.0の範囲である。
【0036】本発明の熱現像画像記録材料には色調剤を
添加することが好ましく、色調剤については、特開平10
-62899号公報の段落番号0054〜0055、欧州特許
公開第0803764A1号公報の第21頁第23〜48行に記
載されており、特に、フタラジノン、フタラジノン誘導
体もしくは金属塩、または4-(1-ナフチル)フタラジノ
ン、6-クロロフタラジノン、5,7-ジメトキシフタラジノ
ンおよび2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンなどの誘
導体;フタラジノンとフタル酸誘導体(例えば、フタル
酸、4-メチルフタル酸、4-ニトロフタル酸およびテトラ
クロロ無水フタル酸など)との組合せ;フタラジン類
(フタラジン、フタラジン誘導体もしくは金属塩、また
は4-(1-ナフチル)フタラジン、6-イソプロピルフタラジ
ン、6-t-ブチルフラタジン、6-クロロフタラジン、5,7-
ジメトキシフタラジンおよび2,3-ジヒドロフタラジンな
どの誘導体);フタラジン類とフタル酸誘導体(例え
ば、フタル酸、4-メチルフタル酸、4-ニトロフタル酸お
よびテトラクロロ無水フタル酸など)との組合せが好ま
しく、特にフタラジン類とフタル酸誘導体の組合せが好
ましい。
【0037】本発明の熱現像画像記録材料の感光性層に
用いることができる可塑剤および潤滑剤については特開
平11-65021号公報の段落番号0117、超硬調画像形成のた
めの超硬調化剤については、同号公報の段落番号0118、
特願平11-91652号明細書に記載の一般式(III)〜
(V)の化合物(具体的化合物:化21〜化24)、硬
調化促進剤については特開平11-65021号公報の段落番号
0102に記載されている。
【0038】本発明の熱現像画像記録材料には画像形成
層の付着防止などの目的で表面保護層を設ける。本発明
における保護層のバインダーとしては、水溶性ポリマー
が用いられる。水溶性ポリマーとしては、ゼラチン、ポ
リビニルアルコール(PVA)、ポリアクリルアミド、
水溶性(メタ)アクリルポリマー、水溶性糖類ポリマー
などが好ましく、ゼラチンが特に好ましい。PVAとし
ては、完全けん化物のPVA−105、部分ケン化物の
PVA−205、PVA−335、変性ポリビニルアル
コールのMP−203(以上、クラレ(株)製の商品
名)などが挙げられる。水溶性糖類ポリマーとしては、
水溶性でんぷん、デキストラン、ペクチン、寒天、マン
ナン、ザンタン、カラギナン、プルラン、アルギン酸、
水溶性セルロース誘導体(メチルセルロース、ヒドロキ
シセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルセルロース)などが挙げられる。本発明にお
ける表面保護層の少なくとも1層はポリマーラテックス
を含有する。好ましいラテックスとしては、アクリル樹
脂、ポリエステル樹脂、ゴム系樹脂(例えばSBR樹脂)、
ポリウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、
塩化ビニリデン樹脂、ポリオレフィン樹脂等の疎水性ポ
リマーを挙げることができる。ポリマーとしては直鎖ポ
リマーでも分枝ポリマーでも架橋ポリマーでもよい。ポ
リマーとしては単一のモノマーが重合したいわゆるホモ
ポリマーでもよいし、2種類以上のモノマーが重合した
コポリマーでもよい。コポリマーの場合はランダムコポ
リマーでも、ブロックコポリマーでもよい。ポリマーの
分子量は数平均分子量で5000〜1000000、好ましくは100
00〜200000がよい。また、該ポリマーラテックスのTgは
-30℃以上70℃以下が好ましい。これらポリマーラテッ
クスについては「合成樹脂エマルジョン(奥田平、稲垣
寛編集、高分子刊行会発行(1978))」、「合成ラテック
スの応用(杉村孝明、片岡靖男、鈴木聡一、笠原啓司編
集、高分子刊行会発行(1993))」、「合成ラテックスの
化学(室井宗一著、高分子刊行会発行(1970))」などにも
記載され、具体的にはメチルメタクリレート(33.5重量
%)/エチルアクリレート(50重量%)/メタクリル酸
(16.5重量%)コポリマーのラテックス、メチルメタク
リレート(47.5重量%)/ブタジエン(47.5重量%)/
イタコン酸(5重量%)コポリマーのラテックス、エチ
ルアクリレート/メタクリル酸のコポリマーのラテック
ス、メチルメタクリレート(58.9重量%)/2-エチルヘ
キシルアクリレート(25.4重量%)/スチレン(8.6重
量%)/2-ヒドロキシエチルメタクリレート(5.0重量
%)/アクリル酸(2.0重量%)コポリマーのラテック
ス、メチルメタクリレート(64.0重量%)/スチレン
(9.0重量%)/ブチルアクリレート(20.0重量%)/2
-ヒドロキシエチルメタクリレート(5.0重量%)/アク
リル酸(2.0重量%)コポリマーのラテックスなどが挙
げられる。保護層(1層当たり)の全バインダー(水溶
性ポリマー及びラテックスポリマーを含む)塗布量(支
持体1m2当たり)としては0.3〜5.0g/m2が好ましく、0.3
〜2.0g/m2がより好ましい。保護層のポリマーラテック
スの比率は全バインダーの10重量%以上90重量%以下が
好ましく、特に20重量%以上80重量%以下が好ましい。
【0039】本発明における表面保護層としては、いか
なる付着防止材料を使用してもよい。付着防止材料の例
としては、ワックス、シリカ粒子、スチレン含有エラス
トマー性ブロックコポリマー(例えば、スチレン-ブタジ
エン-スチレン、スチレン-イソプレン-スチレン)、酢酸
セルロース、セルロースアセテートブチレート、セルロ
ースプロピオネートやこれらの混合物などがある。ま
た、表面保護層には架橋のための架橋剤、塗布性改良の
ための界面活性剤などを添加してもよい。本発明におけ
る画像形成層もしくは画像形成層の保護層には、米国特
許第3,253,921号明細書、同第2,274,782号明細書、同第
2,527,583号明細書および同第2,956,879号明細書に記載
されているような光吸収物質およびフィルター染料を使
用することができる。また、例えば米国特許第3,282,69
9号明細書に記載のように染料を媒染することができ
る。フィルター染料の使用量としては露光波長での吸光
度が0.1〜3.0であることが好ましく、0.2〜1.5が特に好
ましい。
【0040】本発明における画像形成層もしくは乳剤層
の画像形成層は、艶消剤、例えばデンプン、二酸化チタ
ン、酸化亜鉛、シリカ、米国特許第2,992,101号明細書
および同第2,701,245号明細書に記載された種類のビー
ズを含むポリマービーズなどを含有する。また、ベック
平滑度としては50秒以上10000秒以下が好ましく、特に8
0秒以上10000秒以下が好ましい。本発明で用いる画像形
成層塗布液の調製温度は25℃以上65℃以下がよく、さら
に好ましい温度は30℃以上60℃未満、より好ましい温度
は30℃以上55℃以下である。また、ポリマーラテックス
添加直後の画像形成層塗布液の温度が30℃以上65℃以下
で維持されることが好ましい。また、ポリマーラテック
ス添加前に還元剤と有機銀塩が混合されていることが好
ましい。
【0041】本発明で用いる有機銀塩含有流体または熱
画像形成層塗布液は、いわゆるチキソトロピー流体であ
ることが好ましい。チキソトロピー性とは剪断速度の増
加に伴い、粘度が低下する性質を言う。粘度測定にはい
かなる装置を使用してもよいが、レオメトリックスファ
ーイースト株式会社製RFSフルードスペクトロメーター
が好ましく用いられ25℃で測定される。ここで、本発明
で用いる有機銀塩含有流体もしくは熱画像形成層塗布液
は剪断速度0.1S-1における粘度は300mPa・s以上100,000
mPa・s以下が好ましく、さらに好ましくは400mPa・s以
上20,000mPa・s以下である。また、剪断速度1000S-1
おいては1mPa・s以上200mPa・s以下が好ましく、さらに
好ましくは5mPa・s以上80mPa・s以下である。チキソト
ロピー性を発現する系は各種知られており高分子刊行会
編「講座・レオロジー」、室井、森野共著「高分子ラテ
ックス」(高分子刊行会発行)などに記載されている。
流体がチキソトロピー性を発現させるには固体微粒子を
多く含有することが必要である。また、チキソトロピー
性を強くするには増粘線形高分子を含有させること、含
有する固体微粒子の異方形でアスペクト比が大きくする
こと、アルカリ増粘、界面活性剤の使用などが有効であ
る。
【0042】本発明で用いる熱現像写真用乳剤は、支持
体上に一またはそれ以上の層で構成される。一層の構成
は有機銀塩、ハロゲン化銀、現像剤およびバインダー、
ならびに色調剤、被覆助剤および他の補助剤などの所望
による追加の材料を含まなければならない。二層の構成
は、第1乳剤層(通常は支持体に隣接した層)中に有機銀
塩およびハロゲン化銀を含み、第2層または両層中にい
くつかの他の成分を含まなければならない。しかし、全
ての成分を含む単一乳剤層および保護トップコートを含
んでなる二層の構成も考えられる。多色感光性熱現像写
真材料の構成は、各色についてこれらの二層の組合せを
含んでよく、また、米国特許第4,708,928号明細書に記
載されているように単一層内に全ての成分を含んでいて
もよい。多染料多色感光性熱現像写真材料の場合、各乳
剤層は、一般に、米国特許第4,460,681号明細書に記載
されているように、各感光性層の間に官能性もしくは非
官能性のバリアー層を使用することにより、互いに区別
されて保持される。
【0043】本発明における感光性層には色調改良、レ
ーザー露光時の干渉縞発生防止、イラジエーション防止
の観点から各種染料や顔料を用いることができる。これ
らについては国際公開WO98/36322号公報に詳細に記載さ
れている。本発明における感光性層に用いる好ましい染
料および顔料としてはアントラキノン染料、アゾメチン
染料、インドアニリン染料、アゾ染料、アントラキノン
系のインダントロン顔料(C.I.Pigment Blue 60など)、
フタロシアニン顔料(C.I.Pigment Blue 15等の銅フタロ
シアニン、C.I.Pigment Blue 16等の無金属フタロシア
ニンなど)、染付けレーキ顔料系のトリアリールカルボ
ニル顔料、インジゴ、無機顔料(群青、コバルトブルー
など)が挙げられる。これらの染料や顔料の添加法とし
ては、溶液、乳化物、固体微粒子分散物、高分子媒染剤
に媒染された状態などいかなる方法でもよい。これらの
化合物の使用量は目的の吸収量によって決められるが、
一般的に画像記録材料1m2当たり1μg以上1g以下の範囲
で用いることが好ましい。
【0044】本発明においてはアンチハレーション層を
感光性層に対して光源から遠い側に設けることができ
る。アンチハレーション層については特開平11-65021号
公報の段落番号0123〜0124に記載されている。本発明で
は熱現像画像記録材料の非感光性層に消色染料と塩基プ
レカーサーとを添加して、非感光性層をフィルター層ま
たはアンチハレーション層として機能させることができ
る。熱現像画像記録材料は一般に、感光性層に加えて非
感光性層を有する。非感光性層は、その配置から(1)
感光性層の上(支持体よりも遠い側)に設けられる保護
層、(2)複数の感光性層の間や感光性層と保護層の間
に設けられる中間層、(3)感光性層と支持体との間に
設けられる下塗り層、(4)感光性層の反対側に設けら
れるバック層に分類できる。フィルター層は、(1)ま
たは(2)の層として画像記録材料に設けられる。アン
チハレーション層は、(3)または(4)の層として画
像記録材料に設けられる。
【0045】消色染料と塩基プレカーサーを用いる場合
には、同一の非感光性層に添加することが好ましい。た
だし、隣接する二つの非感光性層に別々に添加してもよ
い。また、二つの非感光性層の間にバリアー層を設けて
もよい。消色染料を非感光性層に添加する方法として
は、溶液、乳化物、固体微粒子分散物あるいはポリマー
含浸物を非感光性層の塗布液に添加する方法が採用でき
る。また、ポリマー媒染剤を用いて非感光性層に染料を
添加してもよい。これらの添加方法は、通常の熱現像画
像記録材料に染料を添加する方法と同様である。ポリマ
ー含浸物に用いるラテックスについては、米国特許第4,
199,363号明細書、西独特許公開25141274号公報、同254
1230号公報、欧州特許公開029104号公報および特公昭5
3−41091号公報に記載がある。また、ポリマーを
溶解した溶液中に染料を添加する乳化方法については、
国際公開WO88/00723号公報に記載がある。
【0046】消色染料の添加量は、染料の用途により決
定する。一般には、目的とする波長で測定したときの光
学濃度(吸光度)が0.1を越える量で使用する。光学濃
度は、0.2〜2であることが好ましい。このような光学
濃度を得るための染料の使用量は、一般に0.001〜1g
/m2程度であり、特に好ましくは、0.01〜0.2g/m2
度である。なお、このように染料を消色すると、光学濃
度を0.1以下に低下させることができる。二種類以上
の消色染料を、熱消色型記録材料や熱現像感光材料にお
いて併用してもよい。同様に、二種類以上の塩基プレカ
ーサーを併用してもよい。本発明の熱現像画像記録材料
は、支持体の一方の側に少なくとも1層のハロゲン化銀
乳剤を含む感光性層を有し、他方の側にバック層を有す
る、いわゆる片面感光材料であることが好ましい。本発
明においては、搬送性改良のためにマット剤を添加する
ことが好ましく、マット剤については、特開平11-65021
号公報の段落番号0126〜0127に記載されている。マット
剤は画像記録材料1m2当たりの塗布量で示した場合、好
ましくは1〜400mg/m2、より好ましくは5〜300mg/m2であ
る。また、乳剤面のマット度は星屑故障が生じなければ
いかようでもよいが、ベック平滑度が30秒以上2000秒以
下が好ましく、特に40秒以上1500秒以下が好ましい。
【0047】本発明においてバック層のマット度として
はベック平滑度が1200秒以下10秒以上が好ましく、800
秒以下20秒以上が好ましく、さらに好ましくは500秒以
下40秒以上である。本発明において、マット剤は画像記
録材料の最外表面層もしくは最外表面層として機能する
層、あるいは外表面に近い層に含有されるのが好まし
く、またいわゆる保護層として作用する層に含有される
ことが好ましい。本発明に適用することのできるバック
層については特開平11-65021号公報の段落番号0128〜01
30に記載されている。
【0048】本発明における感光性層、保護層、バック
層など各層には硬膜剤を用いてもよい。硬膜剤の例とし
てはT.H.James著“THE THEORY OF THE PHOTOGRAPHIC P
ROCESS FOURTH EDITION”(Macmillan Publishing Co.,
Inc.刊、1977年刊)77頁から87頁に記載の各方法があ
り、同書78頁など記載の多価金属イオン、米国特許第4,
281,060号明細書、特開平6-208193号公報などのポリイ
ソシアネート類、米国特許第4,791,042号明細書などの
エポキシ化合物類、特開昭62-89048号公報などのビニル
スルホン系化合物類が好ましく用いられる。硬膜剤は溶
液として添加され、この溶液の保護層塗布液中への添加
時期は、塗布する180分前から直前、好ましくは60分前
から10秒前であるが、混合方法及び混合条件については
本発明の効果が十分に現れる限りにおいては特に制限は
ない。具体的な混合方法としては添加流量とコーターへ
の送液量から計算した平均滞留時間を所望の時間となる
ようにしたタンクでの混合する方法やN.Harnby、M.F.Ed
wards、A.W.Nienow著、高橋幸司訳“液体混合技術”(日
刊工業新聞社刊、1989年)の第8章等に記載されているス
タチックミキサーなどを使用する方法がある。
【0049】本発明に適用できる界面活性剤について
は、特開平11-65021号公報の段落番号0132、溶剤につい
ては同号公報の段落番号0133、支持体については同号公
報の段落番号0134、帯電防止又は導電層については同号
公報の段落番号0135、カラー画像を得る方法については
同号公報の段落番号0136に記載されている。透明支持体
は青色染料(例えば、特開平8-240877号公報の実施例に
記載の染料-1)で着色されていてもよいし、無着色でも
よい。支持体の下塗り技術については特開平11-84574号
公報、同10-186565号公報等に記載されている。また、
帯電防止層若しくは下塗りについて特開昭56-143430号
公報、同56-143431号公報、同58-62646号公報、同56-12
0519号公報等の技術を適用することもできる。熱現像画
像記録材料は、モノシート型(受像材料のような他のシ
ートを使用せずに、熱現像画像記録材料上に画像を形成
できる型)であることが好ましい。熱現像画像記録材料
には、さらに、酸化防止剤、安定化剤、可塑剤、紫外線
吸収剤あるいは被覆助剤を添加してもよい。各種の添加
剤は、感光性層あるいは非感光性層のいずれかに添加す
る。これら添加剤は、国際公開WO98/36322号公報、欧州
特許公開EP803764A1号公報、特開平10-186567号公報、
同10-18568号公報等を参考にすることができる。
【0050】本発明の熱現像画像記録材料に用いること
のできる技術としては、欧州特許公開EP803764A1号公
報、同EP883022A1号公報、国際公開WO98/36322号公報、
特開昭56-62648号公報、同58-62644号公報、特開平9-28
1637号公報、同9-297367号公報、同9-304869号公報、同
9-311405号公報、同9-329865号公報、同10-10669号公
報、同10-62899号公報、同10-69023号公報、同10-18656
8号公報、同10-90823号公報、同10-171063号公報、同10
-186565号公報、同10-186567号公報、同10-186569号公
報〜同10-186572号公報、同10-197974号公報、同10-197
982号公報、同10-197983号公報、同10-197985号公報〜
同10-197987号公報、同10-207001号公報、同10-207004
号公報、同10-221807号公報、同10-282601号公報、同10
-288823号公報、同10-288824号公報、同10-307365号公
報、同10-312038号公報、同10-339934号公報、同11-710
0号公報、同11-15105号公報、同11-24200号公報、同11-
24201号公報、同11-30832号公報、同11-84574号公報、
同11-65021号公報、同11-125880号公報、同11-129629号
公報、同11-133536号公報〜同11-133539号公報、同11-1
33542号公報、同11-133543号公報も挙げられる。
【0051】本発明の熱現像画像記録材料はいかなる方
法で現像されてもよいが、通常イメージワイズに露光し
た熱現像画像記録材料を昇温して現像される。好ましい
現像温度としては80〜250 ℃であり、さらに好ましくは
100〜140℃である。現像時間としては1〜180秒が好まし
く、10〜90秒がさらに好ましく、10〜40秒が特に好まし
い。熱現像の方式としてはプレートヒーター方式が好ま
しい。プレートヒーター方式による熱現像方式とは特開
平11-133572号公報に記載の方法が好ましく、潜像を形
成した熱現像感光材料を熱現像部にて加熱手段に接触さ
せることにより可視像を得る熱現像装置であって、前記
加熱手段がプレートヒータからなり、かつ前記プレート
ヒータの一方の面に沿って複数個の押えローラが対向配
設され、前記押えローラと前記プレートヒータとの間に
前記熱現像感光材料を通過させて熱現像を行うことを特
徴とする熱現像装置である。プレートヒータを2〜6段
に分けて先端部については1〜10℃程度温度を下げるこ
とが好ましい。このような方法は特開昭54-30032号公報
にも記載されており、熱現像感光材料に含有している水
分や有機溶媒を系外に除外させることができ、また、急
激に熱現像感光材料が加熱されることでの熱現像感光材
料の支持体形状の変化を押さえることもできる。
【0052】本発明の熱現像画像記録材料はいかなる方
法で露光されてもよいが、露光光源としてレーザー光が
好ましい。レーザー光としては、ガスレーザー(Ar+、He
-Ne)、YAGレーザー、色素レーザー、半導体レーザーな
どが好ましい。また、半導体レーザーと第2高調波発生
素子などを用いることもできる。好ましくは赤〜赤外発
光のガス若しくは半導体レーザーである。レーザー光は
シングルモードレーザーが利用できるが、特開平11-650
21号公報の段落番号0140に記載の技術を用いることがで
きる。レーザー出力としては、1mW以上のものが好まし
く、10mW以上のものがより好ましく、40mW以上の高出力
のものが更に好ましい。その際、複数のレーザーを合波
してもよい。レーザー光の径としてはガウシアンビーム
の1/e2スポットサイズで30〜200μm程度とすることがで
きる。
【0053】露光部及び熱現像部を備えたレーザーイメ
ージャーとしては富士メディカルドライレーザーイメー
ジャーFM−DP Lを挙げることができる。FM−D
PLに関しては、Fuji Medical Review No.8,page 39〜
55に記載されており、それらの技術は本発明の熱現像画
像記録材料のレーザーイメージャーとして適用すること
は言うまでもなく、また、DICOM規格に適応したネット
ワークシステムとして富士メディカルシステムが提案し
た「AD network」の中でのレーザーイメージャー用の熱
現像画像記録材料としても適用することができる。本発
明の熱現像画像記録材料は、銀画像による黒白画像を形
成し、医療診断用の熱現像感光材料、工業写真用熱現像
感光材料、印刷用熱現像感光材料、COM用の熱現像感
光材料として使用されることが好ましい。これらの使用
において、形成された黒白画像をもとにして、医療診断
用では富士写真フイルム(株)製の複製用フィルムMI-D
upに複製画像を形成したり、印刷用では富士写真フイル
ム(株)製の返し用フイルムDO-175,PDO-100やオフセッ
ト印刷版に画像を形成するためのマスクとして使用でき
ることは言うまでもない。以下の実施例により本発明を
具体的に説明するが、本発明は実施例によって限定され
ることはない。
【0054】
【実施例】実施例で使用した化合物の構造を以下に示
す。
【0055】
【化3】
【0056】(PET支持体の作成)テレフタル酸とエチ
レングリコ−ルを用い、常法に従い固有粘度IV=0.66(フ
ェノール/テトラクロルエタン=6/4(重量比)中25℃で
測定)のPETを得た。これをペレット化した後130℃で4
時間乾燥し、300℃で溶融後T型ダイから押し出して急冷
し、熱固定後の膜厚が175μmになるような厚みの未延伸
フィルムを作成した。これを、周速の異なるロ−ルを用
い3.3倍に縦延伸、ついでテンタ−で4.5倍に横延伸を実
施した。この時の温度はそれぞれ、110℃、130℃であっ
た。この後、240℃で20秒間熱固定後これと同じ温度で
横方向に4%緩和した。この後テンタ−のチャック部をス
リットした後、両端にナ−ル加工を行い、4kg/cm2で巻
き取り、厚み175μmのロ−ルを得た。 (表面コロナ処理)ピラー社製ソリッドステートコロナ
処理機6KVAモデルを用い、支持体の両面を室温下におい
て20m/分で処理した。この時の電流、電圧の読み取り値
から、支持体には0.375kV・A・分/m2の処理がなされて
いることがわかった。この時の処理周波数は9.6kHz、電
極と誘電体ロ−ルのギャップクリアランスは1.6mmであ
った。
【0057】 (下塗り支持体の作成) (1)下塗層塗布液の作成 処方(感光層側下塗り層用) 高松油脂(株)製ペスレジンA-515GB(30重量%溶液) 234g ポリエチレングリコールモノノニルフェニルエーテル (平均エチレンオキシド数=8.5) 10重量%溶液 21.5g 綜研化学(株)製 MP-1000(ポリマー微粒子、平均粒径0.4μm) 0.91g 蒸留水 744ml
【0058】 処方(バック面第1層用) ブタジエン−スチレン共重合体ラテックス 158g (固形分40重量% 、ブタジエン/スチレン重量比=32/68) 2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−S− トリアジンナトリウム塩 8重量%水溶液 20g ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウムの1重量%水溶液 10ml 蒸留水 854ml
【0059】 処方(バック面側第2層用) SnO2/SbO (9/1重量比、平均粒径0.038μm、17重量%分散物) 168g ゼラチン(10%水溶液) 89.2g 信越化学(株)製 メトローズTC-5(2%水溶液) 8.6g 綜研化学(株)製 MP-1000(ポリマー微粒子) 0.01g ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの1重量% 水溶液 10ml NaOH(1%) 6ml プロキセル(ICI社製) 1ml 蒸留水 721ml
【0060】(下塗り支持体の作成)上記厚さ175μm
の2軸延伸ポリエチレンテレフタレート支持体の両面そ
れぞれに、上記コロナ放電処理を施した後、片面(感光
性層面)に下塗り塗布液処方をワイヤーバーでウエッ
ト塗布量が6.6ml/m2(片面当たり)になるように塗布し
て180 ℃で5分間乾燥し、ついでこの裏面(バック面)
に下塗り塗布液処方をワイヤーバーでウエット塗布量
が5.7ml/m2になるように塗布して180 ℃で5分間乾燥
し、更に裏面(バック面)に下塗り塗布液処方をワイ
ヤーバーでウエット塗布量が7.7ml/m2になるように塗布
して180 ℃で6分間乾燥して下塗り支持体を作成した。
【0061】(バック面塗布液の調製) (塩基プレカーサーの固体微粒子分散液(a)の調製)塩
基プレカーサー化合物11を64g、ジフェニルスルホンを2
8gおよび花王(株)製界面活性剤デモールN 10gを蒸留
水220mlと混合し、混合液をサンドミル(1/4Gallonサン
ドグラインダーミル、アイメックス(株)製)を用いて
ビーズ分散し、平均粒子径0.2μmの、塩基プレカーサ
ー化合物の固体微粒子分散液(a)を得た。 (染料固体微粒子分散液の調製)シアニン染料化合物13
を9.6gおよびP-ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム5.8gを蒸留水305mlと混合し、混合液をサンドミル(1
/4 Gallonサンドグラインダーミル、アイメックス
(株)製)を用いてビーズ分散して平均粒子径0.2μm
の染料固体微粒子分散液を得た。
【0062】(ハレーション防止層塗布液の調製)ゼラ
チン17g、ポリアクリルアミド9.6g、上記塩基プレカー
サーの固体微粒子分散液(a)70g、上記染料固体微粒子分
散液56g、ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒子
サイズ6.5μm)1.5g、ベンゾイソチアゾリノン0.03g、
ポリエチレンスルホン酸ナトリウム2.2g、青色染料化合
物14を0.2g、水を844ml混合し、ハレーション防止層塗
布液を調製した。
【0063】(バック面保護層塗布液の調製)容器を40
℃に保温し、ゼラチン50g、ポリスチレンスルホン酸ナ
トリウム0.2g、N,N-エチレンビス(ビニルスルホンアセ
トアミド)2.4g、t-オクチルフェノキシエトキシエタン
スルホン酸ナトリウム1g、ベンゾイソチアゾリノン30m
g、N-パーフルオロオクチルスルホニル-N-プロピルアラ
ニンカリウム塩37mg、ポリエチレングリコールモノ(N-
パーフルオロオクチルスルホニル-N-プロピル-2-アミノ
エチル)エーテル[エチレンオキサイド平均重合度15]0.
15g、C8F17SO3K 32mg、C 8F17SO2N(C3H7)(CH2CH2O)4(C
H2)4-SO3Na 64mg、アクリル酸/エチルアクリレート共
重合体(共重合重量比5/95)8.8g、エアロゾールOT
(アメリカンサイアナミド社製)0.6g、流動パラフィン
乳化物を流動パラフィンとして1.8g、水を950ml混合し
てバック面保護層塗布液とした。
【0064】《ハロゲン化銀乳剤1の調製》蒸留水1421
mlに1重量%臭化カリウム溶液8.0mlを加え、さらに1N硝
酸を8.2ml、フタル化ゼラチン20gを添加した液をチタン
コートしたステンレス製反応壺中で攪拌しながら、37℃
に液温を保ち、硝酸銀37.04gに蒸留水を加え159mlに希
釈した溶液Aと臭化カリウム32.6gを蒸留水にて容量200
mlに希釈した溶液Bを準備し、コントロールダブルジェ
ット法でpAgを8.1に維持しながら、溶液Aの全量を一定
流量で1分間かけて添加した。溶液Bは、コントロールド
ダブルジェット法にて添加した。その後3.5重量%の過酸
化水素水溶液を30ml添加し、さらにベンツイミダゾール
の3重量%水溶液を36ml添加した。その後、再び溶液Aを
蒸留水で希釈して317.5mlにした溶液A2と、溶液Bに対し
て最終的に銀1モル当たり1×10-4モルになるよう6塩化
イリジウム酸3カリウム塩を溶解し、液量を溶液Bの2倍
の400mlまで蒸留水で希釈した溶液B2を用いて、やはり
コントロールドダブルジェット法にて、pAgを8.1に維持
しながら、一定流量で溶液A2を10分間かけて全量添加し
た。溶液B2は、コントロールドダブルジェット法で添加
した。その後、5-メチル-2-メルカプトベンズイミダゾ
ールの0.5重量%メタノール溶液を50ml添加し、さらに硝
酸銀でpAgを7.5に上げてから1N硫酸を用いてpHを3.8に
調製し、攪拌を止め、沈降/脱塩/水洗工程を行い、脱イ
オンゼラチン3.5gを加えて1Nの水酸化ナトリウムを添加
して、pH6.0、pAg8.2に調製してハロゲン化銀分散物を作
成した。できあがったハロゲン化銀乳剤中の粒子は、平
均球相当径0.053μm、球相当径の変動係数18%の純臭化
銀粒子であった。粒子サイズ等は、電子顕微鏡を用い10
00個の粒子の平均から求めた。この粒子の[100]面比率
は、クベルカムンク法を用いて85%と求められた。
【0065】上記乳剤を38℃に攪拌しながら維持して、
ベンゾイソチアゾリノンを0.035g(3.5重量%メタノール
溶液で添加)加え、40分後に分光増感色素Aの固体分散
物(ゼラチン水溶液)を銀1モル当たり5×10-3モル加え、
1分後に47℃に昇温し、20分後にベンゼンチオスルホン
酸ナトリウムを銀1モルに対して3×10-5モル加え、さら
に2分後にテルル増感剤Bを銀1モル当たり5×10-5モル
加えて90分間熟成した。熟成終了間際に、N,N'-ジヒド
ロキシ-N"-ジエチルメラミンの0.5重量%メタノール溶液
5mlを加え、温度を31℃に下げ、フェノキシエタノール
の3.5重量%メタノール溶液5ml、5-メチル-2-メルカプト
ベンヅイミダゾールを銀1モル当たり7×10-3モル及び1-
フェニル-2-ヘプチル-5-メルカプト-1,3,4-トリアゾー
ルを銀1モルに対して6.4×10-3モル添加して、ハロゲ
ン化銀乳剤1を作成した。
【0066】《ハロゲン化銀乳剤2の調製》ハロゲン化
銀乳剤1の調製において、粒子形成時の液温37℃を50℃
に変更する以外は同様にして平均球相当径0.08μm、球
相当径の変動係数15%の純臭化銀立方体粒子乳剤の調製
した。ハロゲン化銀乳剤1と同様に沈殿/脱塩/水洗/
分散を行った。更に分光増感色素Aの添加量を銀1モル
当たり4.5×10-3モルに変えた以外は乳剤1と同様にし
て分光増感、化学増感及び5-メチル-2-メルカプトベン
ヅイミダゾール、1-フェニル-2-ヘプチル-5-メルカプト
-1,3,4-トリアゾールの添加を行い、ハロゲン化銀乳剤
2を得た。
【0067】《ハロゲン化銀乳剤3の調製》ハロゲン化
銀乳剤1の調製において、粒子形成時の液温37℃を27℃
に変更する以外は同様にして平均球相当径0.038μm、球
相当径の変動係数20%の純臭化銀立方体粒子乳剤を調製
した。ハロゲン化銀乳剤1と同様に沈殿/脱塩/水洗/
分散を行った。更に分光増感色素Aの添加量を銀1モル
当たり6×10-3モルに変えた以外は乳剤1と同様にして
分光増感、化学増感及び5-メチル-2-メルカプトベンヅ
イミダゾール、1-フェニル-2-ヘプチル-5-メルカプト-
1,3,4-トリアゾールの添加を行い、ハロゲン化銀乳剤3
を得た。
【0068】《塗布液用混合乳剤Aの調製》ハロゲン化
銀乳剤1を70重量%、ハロゲン化銀乳剤2を15重量%、
ハロゲン化銀乳剤3を15重量%溶解し、ベンゾチアゾリ
ウムヨーダイドを1重量%水溶液にて銀1モル当たり7×1
0-3モル添加した。
【0069】《りん片状脂肪酸銀塩の調製》ヘンケル社
製ベヘン酸(製品名Edenor C22-85R)87.6g、蒸留水423
ml、5N-NaOH水溶液49.2ml、tert-ブタノール120mlを混
合し、75℃にて1時間攪拌し反応させ、ベヘン酸ナトリ
ウム溶液を得た。別に、硝酸銀40.4gの水溶液206.2ml
(pH4.0)を用意し、10℃にて保温した。635mlの蒸留水
と30mlのtert−ブタノールを入れた反応容器を30℃に保
温し、撹拌しながら先のベヘン酸ナトリウム溶液の全量
と硝酸銀水溶液の全量を流量一定でそれぞれ62分10秒と
60分かけて添加した。このとき、硝酸銀水溶液添加開始
後7分20秒間は硝酸銀水溶液のみが添加されるように
し、そのあとベヘン酸ナトリウム溶液を添加開始し、硝
酸銀水溶液の添加終了後9分30秒間はベヘン酸ナトリウ
ム溶液のみが添加されるようにした。このとき、反応容
器内の温度は30℃とし、液温度が一定になるように外温
コントロールした。また、ベヘン酸ナトリウム溶液の添
加系の配管は、スチームトレースにより保温し、添加ノ
ズル先端の出口の液温度が75℃になるようにスチーム開
度を調製した。また、硝酸銀水溶液の添加系の配管は、
2重管の外側に冷水を循環させることにより保温した。
ベヘン酸ナトリウム溶液の添加位置と硝酸銀水溶液の添
加位置は撹拌軸を中心として対称的な配置とし、また反
応液に接触しないような高さに調整した。
【0070】ベヘン酸ナトリウム溶液を添加終了後、そ
のままの温度で20分間撹拌放置し、25℃に降温した。そ
の後、吸引濾過で固形分を濾別し、固形分を濾過水の伝
導度が30μS/cmになるまで水洗した。こうして脂肪酸銀
塩を得た。得られた固形分は、乾燥させないでウエット
ケーキとして保管した。得られたベヘン酸銀粒子の形態
を電子顕微鏡撮影により評価したところ、平均値でa=0.
14μm、b=0.4μm、c=0.6μm、平均アスペクト比5.2、平
均球相当径0.52μm、球相当径の変動係数15%のりん片
状の結晶であった(a,b,cは本文の規定)。乾燥固形分1
00g相当のウエットケーキに対し、ポリビニルアルコー
ル(商品名:PVA-217)7.4gおよび水を添加し、全体量
を385gとしてからホモミキサーにて予備分散した。次
に予備分散済みの原液を分散機(商品名:マイクロフル
イダイザーM−110S−EH、マイクロフルイデック
ス・インターナショナル・コーポレーション製、G10
Zインタラクションチャンバー使用)の圧力を1750kg/
cm2に調節して、三回処理し、ベヘン酸銀分散物を得
た。冷却操作は蛇管式熱交換器をインタラクションチャ
ンバーの前後に各々装着し、冷媒の温度を調節すること
で18℃の分散温度に設定した。
【0071】《還元剤の25重量%分散物の調製》1,1-ビ
ス(2-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-3,5,5-トリメ
チルヘキサン5kgと2,2'-メチレンビス-(4-エチル-6-te
rt-ブチルフェノール)5kg と変性ポリビニルアルコール
(クラレ(株)製、ポバールMP203)の20重量%水溶液10kg
に、水16kgを添加して、よく混合してスラリーとした。
このスラリーをダイアフラムポンプで送液し、平均直径
0.5mmのジルコニアビーズを充填した横型サンドミル(UV
M−2:アイメックス(株)製)にて3時間30分間分散し
たのち、ベンゾイソチアゾリノンナトリウム塩0.2gと水
を加えて還元剤の濃度が25重量%になるように調製し、
還元剤分散物を得た。こうして得た還元剤分散物に含ま
れる還元剤粒子はメジアン径0.42μm、最大粒子径2.0μ
m以下であった。得られた還元剤分散物は孔径10.0μmの
ポリプロピレン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ等の
異物を除去して収納した。
【0072】《ホスフィンオキシド化合物の25重量%分
散物の調製》トリフェニルホスフィンオキシド10kgと変
性ポリビニルアルコール(クラレ(株)製、ポバールMP20
3)の20重量%水溶液10kgに、水16kgを添加して、よく混
合してスラリーとした。このスラリーをダイアフラムポ
ンプで送液し、平均直径0.5mmのジルコニアビーズを充
填した横型サンドミル(UVM−2:アイメックス(株)製)
にて3時間30分間分散したのち、ベンゾイソチアゾリノ
ンナトリウム塩0.2gと水を加えて還元剤の濃度が25重量
%になるように調製し、ホスフィンオキシド分散物を得
た。こうして得たホスフィンオキシド分散物に含まれる
粒子はメジアン径0.48μm、最大粒子径2.0μm以下であ
った。得られた還元剤分散物は孔径10.0μmのポリプロ
ピレン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ等の異物を除
去して収納した。
【0073】《メルカプト化合物の10重量%分散物の調
製》1-フェニル-2-ヘプチル-5-メルカプト-1,3,4-トリ
アゾールを5kgと変性ポリビニルアルコール(クラレ
(株)製ポバールMP203)の20重量%水溶液5kgに、水8.3kg
を添加して、よく混合してスラリーとした。このスラリ
ーをダイアフラムポンプで送液し、平均直径0.5mmのジ
ルコニアビーズを充填した横型サンドミル(UVM−2:ア
イメックス(株)製)にて6時間分散したのち、水を加
えてメルカプト化合物の濃度が10重量%になるように調
製し、メルカプト分散物を得た。こうして得たメルカプ
ト化合物分散物に含まれるメルカプト化合物粒子はメジ
アン径0.40μm、最大粒子径2.0μm以下であった。得ら
れたメルカプト化合物分散物は孔径10.0μmのポリプロ
ピレン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ等の異物を除
去して収納した。また、使用直前に再度孔径10μmのポ
リプロピレン製フィルターにてろ過した。
【0074】《有機ポリハロゲン化合物の20重量%分散
物−1の調製》トリブロモメチルナフチルスルホン5kg
と変性ポリビニルアルコール(クラレ(株)製ポバールMP
203)の20重量%水溶液2.5kgと、トリイソプロピルナフ
タレンスルホン酸ナトリウムの20重量%水溶液213gと、
水10kgを添加して、よく混合してスラリーとした。この
スラリーをダイアフラムポンプで送液し、平均直径0.5m
mのジルコニアビーズを充填した横型サンドミル(UVM−
2:アイメックス(株)製)にて5時間分散したのち、ベ
ンゾイソチアゾリノンナトリウム塩0.2gと水を加えて有
機ポリハロゲン化合物の濃度が20重量%になるように調
製し、有機ポリハロゲン化合物分散物を得た。こうして
得たポリハロゲン化合物分散物に含まれる有機ポリハロ
ゲン化合物粒子はメジアン径0.36μm、最大粒子径2.0μ
m以下であった。得られた有機ポリハロゲン化合物分散
物は孔径3.0μmのポリプロピレン製フィルターにてろ過
を行い、ゴミ等の異物を除去して収納した。
【0075】《有機ポリハロゲン化合物の25重量%分散
物−2の調製》有機ポリハロゲン化合物の20重量%分散
物−1と同様に、但し、トリブロモメチルナフチルスル
ホン5kgの代わりにトリブロモメチル(4−(2,4,
6−トリメチルフェニルスルホニル)フェニル)スルホ
ン5kgを用い、分散し、この有機ポリハロゲン化合物が2
5重量%となるように希釈し、ろ過を行った。こうして得
た有機ポリハロゲン化合物分散物に含まれる有機ポリハ
ロゲン化合物粒子はメジアン径0.38μm、最大粒子径2.0
μm以下であった。得られた有機ポリハロゲン化合物分
散物は孔径3.0μmのポリプロピレン製フィルターにてろ
過を行い、ゴミ等の異物を除去して収納した。
【0076】《有機ポリハロゲン化合物の30重量%分散
物−3の調製》有機ポリハロゲン化合物の20重量%分散
物−1と同様に、但し、トリブロモメチルナフチルスル
ホン5kgの代わりにトリブロモメチルフェニルスルホン5
kgを用い、20重量%MP203水溶液を5kgとし、分散し、こ
の有機ポリハロゲン化合物が30重量%となるように希釈
し、ろ過を行った。こうして得た有機ポリハロゲン化合
物分散物に含まれる有機ポリハロゲン化合物粒子はメジ
アン径0.41μm、最大粒子径2.0μm以下であった。得ら
れた有機ポリハロゲン化合物分散物は孔径3.0μmのポリ
プロピレン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ等の異物
を除去して収納した。また、収納後、使用までは10℃以
下で保管した。
【0077】《フタラジン化合物の5重量%溶液の調製》
8kgのクラレ(株)製変性ポリビニルアルコールMP203を
水174.57kgに溶解し、次いでトリイソプロピルナフタレ
ンスルホン酸ナトリウムの20重量%水溶液3.15kgと6-イ
ソプロピルフタラジンの70重量%水溶液14.28kgを添加
し、6-イソプロピルフタラジンの5重量%液を調製した。
【0078】《顔料の20重量%分散物の調製》C.I.Pigme
nt Blue 60を64gと花王(株)製デモールNを6.4gに水250g
を添加しよく混合してスラリーとした。平均直径0.5mm
のジルコニアビーズ800gを用意してスラリーと一緒に
ベッセルに入れ、分散機(1/4Gサンドグラインダーミ
ル:アイメックス(株)製)にて25時間分散し顔料分散
物を得た。こうして得た顔料分散物に含まれる顔料粒子
は平均粒径0.21μmであった。
【0079】《SBRラテックス40重量%の調製》限外濾過
(UF)精製したSBRラテックスは以下のように得た。下記
のSBRラテックスを蒸留水で10倍に希釈したものをUF-精
製用モジュールFS03-FC-FUY03A1(ダイセン・メンブレン
・システム(株))を用いてイオン伝導度 が1.5mS/cmにな
るまで希釈精製し、三洋化成(株)製サンデット-BLを
0.22重量%になるよう添加した。更にNaOHとNH4OHを用い
てNa+イオン:NH4 +イオン=1:2.3(モル比)になるよう
に添加し、pH8.4に調整した。この時のラテックス濃度
は40重量%であった。
【0080】(SBRラテックス:-St(68)-Bu(29)-AA(3)-
のラテックス)平均粒径0.1μm、濃度45%、25℃相対湿度
60%における平衡含水率0.6重量%、イオン伝導度4.2mS/c
m(イオン伝導度の測定は東亜電波工業(株)製伝導度計CM
-30S使用しラテックス原液(40%)を25℃にて測定)、pH8.
2
【0081】《乳剤層(感光性層)塗布液の調製》上記
で得た顔料の20重量%水分散物を1.1g、有機酸銀分散物1
03g、ポリビニルアルコールPVA-205(クラレ(株)製)の20
重量%水溶液5g、上記25重量%還元剤分散物25g、有機ポ
リハロゲン化合物分散物-1,-2,-3を5:1:3(重量比)で
総量16.3g、ホスフィンオキシド化合物の25重量%分散物
21g、メルカプト化合物10%分散物6.2g、限外濾過(UF)
精製しpH調整したSBRラテックス40重量%を106g、フ
タラジン化合物の5重量%溶液18mlを添加し、ハロゲン化
銀混合乳剤A10gをよく混合し、乳剤層塗布液を調製
し、そのままコーティングダイへ70ml/m2となるように
送液し、塗布した。上記乳剤層塗布液の粘度は東京計器
のB型粘度計で測定して、40℃(No.1ローター、60rpm)
で85[mPa・s]であった。レオメトリックスファーイース
ト株式会社製RFSフルードスペクトロメーターを使用
した25℃での塗布液の粘度は剪断速度が0.1、1、10、10
0、1000[1/秒] においてそれぞれ1500、220、70、40、2
0[mPa・s]であった。
【0082】《乳剤面中間層塗布液の調製》ポリビニル
アルコールPVA-205(クラレ(株)製)の10重量%水溶液772
g、顔料の20重量%分散物5.3g、メチルメタクリレート/
スチレン/ブチルアクリレート/ヒドロキシエチルメタク
リレート/アクリル酸共重合体(共重合重量比64/9/20/5/
2)ラテックス27.5重量%液226gにエアロゾールOT(コハク
酸ジオクチルスルホン酸ナトリウム:アメリカンサイア
ナミド社製)の5重量%水溶液を2ml、フタル酸二アンモニ
ウム塩の20重量%水溶液を10.5ml、総量880gになるよう
に水を加えて中間層塗布液とし、10ml/m2になるように
コーティングダイへ送液した。塗布液の粘度はB型粘度
計40℃(No.1ローター、60rpm)で21[mPa・s]であっ
た。
【0083】《乳剤面保護層第1層塗布液の調製》イナ
ートゼラチン64gを水に溶解し、メチルメタクリレート
/スチレン/ブチルアクリレート/ヒドロキシエチルメタ
クリレート/アクリル酸共重合体(共重合重量比64/9/20
/5/2、ガラス転移温度58℃)ラテックス19重量%液116
g、フタル酸の10重量%メタノール溶液を23ml、4-メチル
フタル酸の10重量%水溶液23ml、1Nの硫酸を28ml、エア
ロゾールOT(アメリカンサイアナミド社製)の5重量%水溶
液を5ml、フェノキシエタノール0.5g、ベンゾイソチア
ゾリノン0.1gを加え、総量750gになるように水を加えて
塗布液とし、4重量%のクロムみょうばん26mlを塗布直前
にスタチックミキサーで混合したものを18.6ml/m2にな
るようにコーティングダイへ送液した。塗布液の粘度は
B型粘度計40℃(No.1ローター、60rpm)で17[mPa・s]で
あった。
【0084】《乳剤面保護層第2層塗布液の調製》イナ
ートゼラチン80gを水に溶解し、メチルメタクリレート
/スチレン/ブチルアクリレート/ヒドロキシエチルメタ
クリレート/アクリル酸共重合体(共重合重量比64/9/20
/5/2)ラテックス27.5重量%液102g、N-パーフルオロオ
クチルスルフォニル-N-プロピルアラニンカリウム塩の5
重量%溶液を3.2ml、ポリエチレングリコールモノ(N-パ
ーフルオロオクチルスルホニル-N-プロピル-2-アミノエ
チル)エーテル[エチレンオキシド平均重合度=15]の2重
量%水溶液を32ml、エアロゾールOT(アメリカンサイアナ
ミド社製)の5重量%溶液を23ml、ポリメチルメタクリレ
ート微粒子(平均粒径0.7μm)4g、ポリメチルメタクリ
レート微粒子(平均粒径4μm)を16g、4-メチルフタ
ル酸1.6g、フタル酸4.8g、1Nの硫酸を44ml、ベンゾイソ
チアゾリノン10mgに総量650gとなるよう水を添加して、
4重量%のクロムみょうばんと0.67重量%のフタル酸を含
有する水溶液445mlを塗布直前にスタチックミキサーで
混合したものを表面保護層塗布液とし、8.3ml/m2になる
ようにコーティングダイへ送液した。塗布液の粘度はB
型粘度計40℃(No.1ローター,60rpm)で9[mPa・s]であ
った。
【0085】《熱現像感光材料の作成》上記下塗り支持
体のバック面側に、ハレーション防止層塗布液を固体微
粒子染料の固形分塗布量が0.04g/m2となるように、また
バック面保護層塗布液をバインダー塗布量が1.7g/m2
なるように同時重層塗布し、乾燥し、ハレーション防止
バック層を作成した。バック面と反対の面に下塗り面か
ら乳剤層(ハロゲン化銀の塗布銀量0.14g/m2)、中間層、
保護層第1層、保護層第2層を、この順番でスライドビ
ード塗布方式にて同時重層塗布し熱現像感光材料101〜1
10を作成した。塗布最上層液から最下層液のスリットを
すべて覆うように表1の組成の界面活性剤水溶液(被覆
水)を流しながら塗布液をスライドコーターに3000ml/m・
minで送液した。スライドコーターに全ての塗布液が送
液された後、被覆水を止め塗布を開始した。また、一部
の試料について保護層第1層、保護層第2層、中間層の
メチルメタクリレート/スチレン/ブチルアクリレート/
ヒドロキシエチルメタクリレート/アクリル酸共重合体
(共重合重量比64/9/20/5/2)ラテックスを表1に示す
ように水に置き換えた。
【0086】塗布はスピード160m/minで行い、コーティ
ングダイ先端と支持体との間隔を0.14〜0.28mmに、ま
た、塗布液の吐出スリット幅に対して塗布幅が左右とも
に各0.5mm広がるように調節し、減圧室の圧力を大気圧
に対して392Pa低く設定した。その際、支持体は帯電し
ないようにハンドリング及び温湿度を制御し、更に塗布
直前にイオン風で除電した。引き続くチリングゾーンで
は、乾球温度が18℃、湿球温度が12℃の風を30秒間吹き
当てて、塗布液を冷却した後、つるまき式の浮上方式の
乾燥ゾーンにて乾燥した。チリングゾーンおよび乾燥ゾ
ーンでの塗布液膜面に吹き当たる風の平均風速は7m/se
cであった。
【0087】(面状の評価)上記で作成した塗布試料を富
士メディカルドライレーザーイメージャーFM−DP
L(最大60mW(IIIB)出力の660nm半導体レーザー搭載)
にて写真材料を濃度2.0となるように合計10m2となる
面積を露光・熱現像(約120℃)した。目視にて1mm以上
の大きさの塗布異常部を検出した結果を表1に示す。こ
こで、数字が大きいほど面状が悪いことをあらわす。
【0088】(密着性の評価)試料を濃度3.0となるよう
に露光・熱現像し、2cm×12cmの大きさに裁断し市販の
テープ(日東電工社製ポリエステル粘着テープ:品番No.
31B75ハイ)を2kg/cm2の荷重で貼りつけ、5日間放置した
後に剥がした。感光材料塗布面がはがれた面積を求め、
百分率として表1に示した。
【0089】試料の一覧表を表1に示し、同時に密着
性、面状の評価結果を記載した。本発明の試料におい
て、密着性と面状の両方の性能が優れていることが分か
る。
【0090】
【表1】
【0091】
【発明の効果】本発明によって、密着性及び面状に優れ
る熱現像画像記録材料を得ることが可能になった。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の一方面上に、少なくとも非感光
    性有機銀塩、該有機銀塩の還元剤およびバインダーを含
    有する少なくとも1つの画像形成層と、該画像形成層の
    上にある少なくとも1つのラテックス含有保護層とを有
    する熱現像画像記録材料の製造方法において、該画像形
    成層の塗布面上にラテックス含有保護層塗布液をスライ
    ドコーターにて塗布して乾燥する工程を含み、該ラテッ
    クス含有保護層塗布液の塗布の際に、コータースライド
    面スリットを覆うようにポリアルキレンオキサイド溶液
    を流しながら該塗布液をスライドコーターに送液するこ
    とを特徴とする上記の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ラテックス含有保護層がゼラチンと
    ラテックスを含有する保護層である、請求項1に記載の
    熱現像画像記録材料の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記画像形成層が感光性ハロゲン化銀を
    含有する感光層である、請求項1または2に記載の熱現
    像画像記録材料の製造方法。
  4. 【請求項4】 スライドコーターで塗布される最上層塗
    布液から最下層塗布液のスリットの全てを覆うようにポ
    リアルキレンオキサイド溶液を流しながら塗布液をスラ
    イドコーターに送液する、請求項1から3の何れか1項
    に記載の熱現像画像記録材料の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1から4の何れか1項に記載の方
    法により製造された熱現像画像記録材料。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1635216A1 (en) 2004-09-14 2006-03-15 Fuji Photo Film Co., Ltd. Photothermographic material

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EP1582919A1 (en) 2004-03-23 2005-10-05 Fuji Photo Film Co. Ltd. Silver halide photosensitive material and photothermographic material
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