JP2001193684A - 流体ポンプ装置 - Google Patents

流体ポンプ装置

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JP2001193684A
JP2001193684A JP2000006802A JP2000006802A JP2001193684A JP 2001193684 A JP2001193684 A JP 2001193684A JP 2000006802 A JP2000006802 A JP 2000006802A JP 2000006802 A JP2000006802 A JP 2000006802A JP 2001193684 A JP2001193684 A JP 2001193684A
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Japan
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cylindrical portion
pump device
rotor
case
fluid pump
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JP2000006802A
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Katsuhiko Tanaka
克彦 田中
Kazuyuki Hashimoto
和幸 橋本
Kazuo Iida
和郎 飯田
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Asmo Co Ltd
Original Assignee
Asmo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】有底円筒形状の円筒部とその開口部から略径方
向外側に延びるフランジ部とを有しそのフランジ部の外
周側が固定されロータとステータを仕切るキャンを備え
た流体ポンプ装置において、キャンの製造コストを低減
しながら、円筒部の軸線方向位置を所定位置とすること
ができる流体ポンプ装置を提供する。 【解決手段】流体ポンプ装置は、有底円筒形状の円筒部
3aとその開口部から略径方向外側に延びるフランジ部
3bとを有するキャン3、円筒部3aの内側に設けられ
るロータ6、円筒部3aの外側に配置されるステータ
5、ステータ5を収容するケース1及びケース1に固定
されキャン3と共にポンプハウジングを構成するポンプ
カバー4を備え、ロータ6と共に回転するインペラ7に
より液体を吸入・排出する。キャン3は、そのフランジ
部3bの内周側がケース1に設けられたプレート8に当
接されて円筒部3aの軸線方向の位置決めがなされ、フ
ランジ部3bの外周側で固定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動モータにて液
体を吸入・排出する流体ポンプ装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の流体ポンプ装置としては、インペ
ラが設けられた略円柱形状のロータが、その外周側に設
けられるステータに対して、キャンにより仕切られたも
のがある。詳述すると、キャンとは、板厚の薄い金属製
(ステンレス鋼)容器であって、有底円筒形状の円筒部
と、その開口部から略径方向外側に延びるフランジ部と
を有する。ロータはキャンの円筒部の内周側で回転可能
に設けられ、ステータは同円筒部の外周側に設けられ
る。そして、ステータの外周側にはケースが設けられ
る。又、キャンの開口部側でケースにはポンプカバーが
固定される。このポンプカバーは、キャンと共にポンプ
ハウジングを構成し、そのハウジング内にはロータ及び
インペラが収容される。キャンは、そのフランジ部の外
周側がケースとポンプカバーとに狭持されることにより
固定される。
【0003】この流体ポンプ装置は、ロータと共に回転
するインペラによって液体をポンプハウジング内に吸入
するとともに同ポンプハウジング外に排出する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、製造コスト
を低減するために、前記キャンを絞り加工で形成する
と、スプリングバックによりフランジ部が外周側に向か
うほど円筒部とは反対方向に向かう反った形状となって
しまい、フランジ部の平面度が確保できない。このフラ
ンジ部の反り具合は製造時にばらつき、一定とはならな
い。従って、フランジ部の外周側が固定されると、フラ
ンジ部のばらつきにより、その円筒部の位置が軸線方向
にばらついてしまう。
【0005】また、上記流体ポンプ装置では、前記ケー
スに対して駆動回路基板を固定し、その基板上のパワー
トランジスタを弾性を有する熱伝導部材(放熱シート)
を介してキャンの底部に当接させることで、パワートラ
ンジスタを冷却し、その発熱による損傷を防止すること
が考えられる。しかしながら、円筒部の軸線方向位置が
ばらつき、即ち円筒部の底部とパワートランジスタ間の
間隔がばらつき、その間隔が所定範囲外となると、放熱
シートのつぶれる量が過大となりパワートランジスタに
大きな押圧力がかかったり、逆に放熱シートが密着しな
くなる。これらのことは、パワートランジスタ自体やそ
の半田付け部等を破損させたり、冷却効果を低下させる
原因となる。
【0006】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであって、その目的は、有底円筒形状の円筒
部と、その開口部から略径方向外側に延びるフランジ部
とを有し、そのフランジ部の外周側が固定されて、ロー
タとステータを仕切るキャンを備えた流体ポンプ装置に
おいて、キャンの製造コストを低減しながら、円筒部の
軸線方向位置を所定位置とすることができる流体ポンプ
装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、有底円筒形状の円筒部と、その開口部から略径方向
外側に延びるフランジ部とを有するキャンと、前記キャ
ンの円筒部の内周側で回転可能に設けられるロータと、
前記ロータに設けられるインペラと、前記キャンの円筒
部の外周側に配置されるステータと、前記ステータを収
容するように該ステータの外周側に設けられるケース
と、前記キャンの開口部側で前記ケースに固定され、該
キャンと共にポンプハウジングを構成し、該ハウジング
内に前記ロータ及び前記インペラを収容するポンプカバ
ーとを備え、前記ロータと共に回転する前記インペラに
よって液体をポンプハウジング内に吸入するとともに同
ポンプハウジング外に排出する流体ポンプ装置であっ
て、前記キャンを、そのフランジ部の内周側を前記ケー
スに設けられたプレートに当接して前記円筒部を軸線方
向に位置決めし、同フランジ部の外周側で固定したこと
を要旨とする。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の流体ポンプ装置において、前記キャンを絞り加工で形
成したことを要旨とする。請求項3に記載の発明は、請
求項1又は2に記載の流体ポンプ装置において、前記ス
テータに駆動電力を供給するためのモータ駆動回路の発
熱素子を前記ケースに対して固定し、その発熱素子を直
接又は熱伝導率の高い熱伝導部材を介して前記円筒部の
底部に当接させたことを要旨とする。
【0009】請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3
のいずれか1項に記載の流体ポンプ装置において、前記
プレートを樹脂製としたことを要旨とする。請求項5に
記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
流体ポンプ装置において、前記プレートを金属製とした
ことを要旨とする。
【0010】(作用)請求項1に記載の発明によれば、
キャンは、フランジ部の内周側が、ケースに設けられた
プレートに当接されて円筒部の軸線方向の位置決めがな
され、そのフランジ部の外周側が固定される。このよう
にすると、フランジ部の平面度がばらついても、円筒部
端部からの変位量の小さいフランジ部の内周側がプレー
トに当接されて軸線方向の位置決めがなされるため、円
筒部の軸線方向位置のばらつきは低減される。
【0011】請求項2に記載の発明によれば、キャンは
絞り加工で形成されるため、その製造コストが低減され
る。又、キャンを絞り加工で形成すると、スプリングバ
ックによりフランジ部の平面度がばらつくが、円筒部端
部からの変位量の小さいフランジ部の内周側がプレート
に当接されて軸線方向の位置決めがなされるため、円筒
部の軸線方向位置のばらつきが低減される。
【0012】請求項3に記載の発明によれば、ケースに
対して固定される発熱素子は、直接又は熱伝導率の高い
熱伝導部材を介して前記円筒部の底部に当接されるた
め、効率良く冷却され、その発熱による損傷が防止され
る。しかも、円筒部の軸線方向位置のばらつきは低減さ
れるため、発熱素子が直接又は熱伝導率の高い熱伝導部
材を介して底部に良好な押圧力で密着される。
【0013】請求項4に記載の発明によれば、プレート
は樹脂製とされるため、安価となる。請求項5に記載の
発明によれば、プレートは金属製とされるため、所定の
強度を有しながら薄型化を図ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
の形態を図1〜図6に従って説明する。図1及び図2に
示すように、流体ポンプ装置は、ケース本体1、ケース
カバー2、キャン3、ポンプカバー4、ステータ5、ロ
ータ6、インペラ(羽体)7、環状プレート8、リング
部材9、駆動回路基板10及び駆動回路11を備える。
尚、本実施の形態では、キャン3とポンプカバー4がポ
ンプハウジングを構成している。
【0015】ケース本体1は、樹脂製であり、略円筒形
状の円筒部1aと、円筒部1aと連通する略四角筒形状
の四角筒部1bとを備える。円筒部1aの開口部には、
径方向外側に延びる円環状の円盤部1cと、その円盤部
1c外周から円筒部1aの反対側に延びる筒部1dと、
筒部1dから径方向外側に突出した複数(図1及び図2
中、1つのみ図示する)の突出部1eとが形成されてい
る。突出部1eには雌ネジ1fが設けられている。又、
四角筒部1bの中間部には、内側に突出する段差部1g
が形成されている。この段差部1gには、図6に破線で
示すように、2つの雌ネジ1hが設けられている。尚、
図6は、図1とは異なる方向から見た断面図であって、
図1の紙面直行方向に切って、図1の下から上方向に見
た断面図である。
【0016】ケース本体1の円筒部1aには、略円筒形
状のステータ5が内嵌されている。ステータ5は、コア
5aと、巻線5bとを備える。又、ステータ5には、軸
線方向に四角筒部1b内まで突出する巻線端子5cが所
定角度(40°)間隔で3つ(図1及び図2中、1つの
み図示する)設けられている。
【0017】ケース本体1の筒部1d内には、環状プレ
ート8が円盤部1cと当接するように収容される。本実
施の形態の環状プレート8は、樹脂製であり、東レ株式
会社製の(商品名)NY66・G30(66ポリアミド
ガラス繊維30%混入)よりなる。環状プレート8は、
その外径が円筒部1aの内径より大きく且つ筒部1dの
内径より若干小さく設定され、その内径がステータ5の
内径と略同じに設定されている。従って、環状プレート
8はその外周側が円盤部1cに当接支持されている。
【0018】環状プレート8及びステータ5にはキャン
3が嵌挿される。ここで、キャンとは、板厚の薄い金属
製容器のことである。そして、本実施の形態のキャン3
は、磁性の弱い金属(ステンレス鋼)よりなり、図3及
び図4に示すように、有底円筒形状の円筒部3aと、そ
の開口部から略径方向外側に延びる環状のフランジ部3
bとを備える。フランジ部3bは、円筒部3aの開口端
から略径方向外側に延びる円盤部3cと、その円盤部3
c外周から円筒部3aの反対側に延びる筒部3dと、そ
の筒部3d先端から径方向外側に延びる外縁部3eとを
備える。又、外縁部3eには径方向外側に延びる係合部
3fがケース本体1の突出部1eと対応して周方向に複
数(3つ)形成されている。ここで、キャン3は、絞り
加工で形成されたものであって、フランジ部3bの円盤
部3cは、外力を受けていない状態で、図4に示すよう
に、絞り加工によるスプリングバックにより外周側に向
かうほど円筒部3aとは反対方向に向かって径方向から
傾斜している。尚、円筒部3aの外径はステータ5及び
環状プレート8の内径より若干小さく、円盤部3cの外
径は筒部1dの内径より若干小さく設定されている。そ
して、円筒部3aが環状プレート8及びステータ5に嵌
挿されている。
【0019】キャン3の筒部3d内には、リングゴム1
2が円盤部3cと当接するように内嵌されている。そし
て、リングゴム12の内側には、リング部材9が円盤部
3cと当接するように挿入されている。リング部材9の
円盤部3cと当接する側の内径はキャン3の円筒部3a
の内径とほぼ同じに設定されている。リング部材9の円
盤部3cと当接されない側端部中央には、キャン3の円
筒部3aの内径より大きい内径の凹部9aが形成されて
いる。
【0020】リング部材9及びキャン3にはロータ6が
挿入される。ロータ6は、外周側に環状のマグネット6
aを備えた略円筒形状に形成され、非挿入側端部には、
インペラ7が設けられている。ロータ6(マグネット6
a)の外径は、リング部材9及びキャン3(円筒部3
a)の内径より若干小さく設定されている。従って、ロ
ータ6は挿入された状態でその外周側に若干の隙間を有
する。このロータ6(マグネット6a)はキャン3を挟
んでステータ5と対向している。又、インペラ7は、そ
の外径がロータ6(マグネット6a)より大きく、リン
グ部材9の支持凹部9aの内径より小さく設定され、そ
の一部が支持凹部9aに収容されている。
【0021】ケース本体1には、樹脂製のポンプカバー
4が固定される。ポンプカバー4には、キャン3と共に
ポンプハウジングを形成すべくインペラ7を収容可能な
インペラ収容部4aが形成されている。インペラ収容部
4aには、吸入口4b及び排出口4cが形成されてい
る。又、インペラ収容部4aの開口端部にはキャン3の
筒部3d内径より外径が小さい筒部4dが形成されてい
る。さらに、ポンプカバー4には、インペラ収容部4a
中央から突出する支持軸13が固定されている。又、ポ
ンプカバー4には、ケース本体1の突出部1eと対応し
た位置に突出部4eが形成され、その突出部4eには雌
ネジ1fと対応した嵌挿孔4fが形成されている。そし
て、ポンプカバー4は、筒部4dがキャン3の筒部3d
とでリングゴム12を圧縮して挟むようにリングゴム1
2に内嵌され、ネジ14が嵌挿孔4fから嵌挿され雌ネ
ジ1fに螺合されることにより、固定されている。尚、
支持軸13はロータ6の軸心孔6bに固定された筒状軸
受15に嵌挿され、ロータ6を回転可能に支持する。
【0022】ここで、キャン3の円盤部3cの外周側
は、内周側が環状プレート8に当接された状態で、ポン
プカバー4の筒部4dの先端面にて環状プレート8側に
押圧され、該プレート8に当接される。これにより、円
盤部3cはその一側面全体が環状プレート8に当接さ
れ、平面状とされる。そして、キャン3は、外縁部3e
がケース本体1の筒部1d端面とポンプカバー4の端面
に狭持され、係合部3fがネジ14と周方向に係合され
回転不能とされることにより固定される。尚、環状プレ
ート8は、円盤部3cの外周側が押圧されることで、円
盤部3cの内周側に押圧されてもほとんど撓まない所定
の強度(厚さ)に設定されている。
【0023】ケース本体1の四角筒部1b内には、駆動
回路基板10が収容される。駆動回路基板10は、図5
に示すように、四角筒部1bと対応した略四角形に形成
されている。駆動回路基板10上には、金属製で該基板
10の中間を横切る略長方形板状のステー16が固定さ
れている。ステー16の両端部には、ケース本体1の雌
ネジ1h(図6参照)と対応した係止孔16aが形成さ
れている。そして、ステー16は、ネジ17が係止孔1
6aから嵌挿され雌ネジ1hに螺合されることにより、
ケース本体1の段差部1gに固定されている。
【0024】ステー16上には駆動回路11を構成する
発熱素子としてのパワートランジスタ18のパッケージ
18aが配置されている。尚、パッケージ18aの配置
位置は、キャン3の円筒部3aの底部3g中央と相対向
する位置である。そして、パワートランジスタ18の複
数のリード18bは、ステー16を避けて駆動回路基板
10の図示しない導体パターンに半田付けされている。
【0025】又、駆動回路11は、ロータ6の回転角度
を検出するための複数(3つの)の磁気センサ19、ス
テータ5に駆動電力を供給するための複数(3つ)の駆
動電力供給端子20、制御IC21等を備える。磁気セ
ンサ19の群と駆動電力供給端子20の群は、図5に示
すように、駆動回路基板10にパワートランジスタ18
を挟むように配置される。各磁気センサ19は、所定角
度(40°)間隔で円弧状に並設されている。又、各駆
動電力供給端子20は、所定角度(40°)間隔で円弧
状に並設されている。この駆動電力供給端子20は、駆
動回路基板10のステー16が固定される面とは反対の
面に設けられ、駆動回路基板10の該端子20と対応し
た位置には、端子孔10aが形成されている。そして、
前記ステータ5の巻線端子5cは、端子孔10aに嵌挿
され、その先端が駆動電力供給端子20に接続される。
【0026】磁気センサ19は、駆動回路基板10上に
立設されたホルダ22に支持され、図1に示すように、
キャン3の円筒部3a外周側に配置される。パワートラ
ンジスタ18は、熱伝導率の高い熱伝導部材としての放
熱シート23を介してキャン3に当接されている。放熱
シート23は円筒部3aの底部3gに当接されている。
放熱シート23は、弾性を有し、パワートランジスタ1
8と底部3gとの間で所定量だけ潰れて狭持されてい
る。この放熱シート23は、パワートランジスタ18上
に置かれ、駆動回路基板10を配設する時、詳しくは駆
動回路基板10をケース本体1の四角筒部1bに挿入し
て配置する時、キャン3の底部3gに当接される。尚、
本実施の形態の放熱シート23は、電気化学工業株式会
社製、放熱シート、FSG3.0である。
【0027】ケース本体1の四角筒部1bの開口部に
は、樹脂製のケースカバー2が固定される。ケースカバ
ー2には、第1コネクタ2a及び図示しない外部コネク
タが設けられている。第1コネクタ2aは、駆動回路基
板10に設けられた第2コネクタ24と連結されてい
る。尚、第1コネクタ2aは、ケースカバー2の固定時
に第2コネクタ24と連結される。外部コネクタは図示
しない外部の電力供給装置に連結される。
【0028】このように構成された流体ポンプ装置で
は、電力供給装置から直流電圧が供給されると、パワー
トランジスタ18のスイッチング動作にて3相駆動電流
が生成され、その3相駆動電流はステータ5に供給され
る。尚、パワートランジスタ18は、磁気センサ19が
検出するロータ6の回転角度に応じたスイッチング動作
を行う。すると、ステータ5では3相駆動電流に基づい
て回転磁界が発生され、その回転磁界に基づいてロータ
6及びインペラ7が回転される。そして、インペラ7が
回転すると、吸入口4b側の液体がポンプハウジング内
(キャン3とポンプカバー4とで囲まれるスペース)に
引き込まれ排出口4cから排出される。尚、液体はイン
ペラ7とリング部材9との隙間から、ロータ6とキャン
3の円筒部3aとの隙間に入り込む。
【0029】次に、上記実施の形態の特徴的な作用効果
を以下に記載する。 (1)ケース本体1には、キャン3の円筒部3a近傍ま
で内側に延びる環状プレート8が支持される。そして、
キャン3は、フランジ部3b(円盤部3c)の内周側が
環状プレート8に当接されて円筒部3aの軸線方向の位
置決めがなされ、そのフランジ部3bの外周側(外縁部
3e及び係合部3f)がケース本体1及びポンプカバー
4に対して固定される。ここで、キャン3を絞り加工で
形成すると、スプリングバックにより円盤部3cの平面
度が確保されない。しかし、スプリングバックによる変
位量の小さい円盤部3cの内周側が環状プレート8に当
接されて軸線方向の位置決めがなされるため、円筒部3
aの位置は軸線方向に所定位置となる。従って、キャン
3を絞り加工で形成してキャン3の製造コストを低減し
ながら、円筒部3aの軸線方向位置を所定位置とするこ
とができる。これにより、流体ポンプ装置を安価に製造
でき、製品毎のポンプハウジングの形状のばらつきを低
減することができる。
【0030】(2)ケース本体1に対して固定され、3
相駆動電流を生成する際に発熱するパワートランジスタ
18は、キャン3の底部3gに放熱シート23を介して
当接されるため、効率良く冷却される。よって、その発
熱による損傷は防止される。しかも、円筒部3aの軸線
方向位置は所定位置とされるため、即ち円筒部3aの底
部3gとパワートランジスタ18との間隔が製品毎にば
らつかないため、放熱シート23が良好な押圧力で狭持
される。これにより、パワートランジスタ18に大きな
押圧力がかかったり、パワートランジスタ18、放熱シ
ート23、底部3gが密着しないことは防止される。そ
の結果、パワートランジスタ18自体やその半田付け部
等が破損したり、冷却効果が低下することは防止され
る。
【0031】(3)環状プレート8を樹脂製としたた
め、該プレート8が安価となる。 (4)放熱シート23は弾性を有するため、円筒部3a
の底部3gとパワートランジスタ18との間隔が該弾性
に基づく所定範囲内であれば、放熱シート23が良好な
押圧力で狭持される。よって、振動や各部材の温度膨張
により底部3gとパワートランジスタ18との間隔が所
定範囲内で変化しても放熱シート23が良好な押圧力で
狭持される。
【0032】上記実施の形態は、以下のように変更して
もよい。・上記実施の形態では、キャン3は、フランジ
部3bの外縁部3eがケース本体1とポンプカバー4に
狭持され、係合部3fがネジ14と周方向に係合され回
転不能とされることにより固定されるとしたが、フラン
ジ部3b(円盤部3c)の内周側が、環状プレート8に
当接されて円筒部3aの軸線方向の位置決めがなされ、
フランジ部3bの外周側がケース本体1及びポンプカバ
ー4に対して固定されれば、どのような構成としてもよ
い。このようにしても、上記実施の形態の効果と同様の
効果を得ることができる。
【0033】・上記実施の形態では、パワートランジス
タ18を弾性を有する放熱シート23を介してキャン3
の底部3gに当接させたが、弾性を有さない熱伝導率の
高い熱伝導部材を介してキャン3の底部3gに当接させ
てもよい。又、パワートランジスタ18を直接底部3g
に当接させる構成としてもよい。このようにしても、上
記実施の形態の効果(1)〜(3)と同様の効果を得る
ことができる。
【0034】・上記実施の形態では、パワートランジス
タ18を放熱シート23を介してキャン3の底部3gに
当接させたが、パワートランジスタ18をキャン3に当
接させなくてもよい。このようにしても、上記実施の形
態の効果(1),(3)と同様の効果を得ることができ
る。
【0035】・上記実施の形態では、パワートランジス
タ18のみを発熱素子としたが、他の冷却を必要とする
ものを発熱素子としてキャン3に当接させてもよい。例
えば、パワートランジスタ18に加えて制御IC21も
発熱素子としてキャン3に直接又は放熱シートを介して
当接させてもよい。
【0036】・上記実施の形態では、環状プレート8を
樹脂製としたが、所定の強度を有すれば他の材料、例え
ば金属製としてもよい。環状プレートを金属製として
も、上記実施の形態の効果(1),(2),(4)と同
様の効果を得ることができる。しかも、所定の強度を有
しながら、樹脂製に比べて薄型化を図ることができる。
【0037】上記実施形態から把握できる請求項以外の
技術的思想について、以下にその効果とともに記載す
る。 (イ) 請求項3に記載の流体ポンプ装置において、前
記熱伝導部材(23)は、弾性を有することを特徴とす
る流体ポンプ装置。
【0038】このようにすると、円筒部の底部と発熱素
子との間の間隔が熱伝導部材の弾性に基づく所定範囲内
であれば、発熱素子と底部が良好な押圧力で密着され、
発熱素子からキャンに効率良く熱が伝わる。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
有底円筒形状の円筒部と、その開口部から略径方向外側
に延びるフランジ部とを有し、そのフランジ部の外周側
が固定されて、ロータとステータを仕切るキャンを備え
た流体ポンプ装置において、キャンの製造コストを低減
しながら、円筒部の軸線方向位置を所定位置とすること
ができる流体ポンプ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の流体ポンプ装置を説明するため
の要部断面図。
【図2】本実施の形態の流体ポンプ装置を説明するため
の分解要部断面図。
【図3】本実施の形態のキャンを示す説明図。
【図4】本実施の形態のキャンを説明するための断面
図。
【図5】本実施の形態の駆動回路基板及びステーを示す
説明図。
【図6】本実施の形態の流体ポンプ装置を説明するため
の要部断面図。
【符号の説明】
1…ケース本体(ケース)、3…キャン、4…ポンプカ
バー、5…ステータ、6…ロータ、7…インペラ、8…
環状プレート(プレート)、11…モータ駆動回路、1
8…パワートランジスタ、23…放熱シート、3a…円
筒部、3b…フランジ部、3g…底部。
フロントページの続き (72)発明者 飯田 和郎 静岡県湖西市梅田390番地 アスモ 株式 会社内 Fターム(参考) 5H609 BB01 BB14 BB19 PP02 PP07 PP16 QQ04 QQ05 QQ12 QQ13 QQ23 RR05 RR27 RR37 RR42 RR69 RR73

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有底円筒形状の円筒部(3a)と、その
    開口部から略径方向外側に延びるフランジ部(3b)と
    を有するキャン(3)と、 前記キャン(3)の円筒部(3a)の内側に設けられる
    ロータ(6)と、前記ロータ(6)に設けられるインペ
    ラ(7)と、 前記キャン(3)の円筒部(3a)の外側に配置される
    ステータ(5)と、前記ステータ(5)を収容するケー
    ス(1)と、 前記キャン(3)の開口部側で前記ケース(1)に固定
    され、該キャン(3)と共にポンプハウジングを構成
    し、該ハウジング内に前記ロータ(6)及び前記インペ
    ラ(7)を収容するポンプカバー(4)とを備え、 前記ロータ(6)と共に回転する前記インペラ(7)に
    よって液体をポンプハウジング内に吸入するとともに同
    ポンプハウジング外に排出する流体ポンプ装置であっ
    て、 前記キャン(3)を、そのフランジ部(3b)の内周側
    を前記ケース(1)に設けられたプレート(8)に当接
    して前記円筒部(3a)を軸線方向に位置決めし、同フ
    ランジ部(3b)の外周側で固定したことを特徴とする
    流体ポンプ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の流体ポンプ装置におい
    て、 前記キャン(3)を絞り加工で形成したことを特徴とす
    る流体ポンプ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の流体ポンプ装置
    において、 前記ステータ(5)に駆動電力を供給するためのモータ
    駆動回路(11)の発熱素子(18)を前記ケース
    (1)に対して固定し、その発熱素子(18)を直接又
    は熱伝導率の高い熱伝導部材(23)を介して前記円筒
    部(3a)の底部(3g)に当接させたことを特徴とす
    る流体ポンプ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
    流体ポンプ装置において、 前記プレート(8)を樹脂製としたことを特徴とする流
    体ポンプ装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
    流体ポンプ装置において、 前記プレートを金属製としたことを特徴とする流体ポン
    プ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009278855A (ja) * 2008-04-18 2009-11-26 Asmo Co Ltd モータ構造

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