JP2001193063A - 回転圧入鋼管杭 - Google Patents

回転圧入鋼管杭

Info

Publication number
JP2001193063A
JP2001193063A JP2000299346A JP2000299346A JP2001193063A JP 2001193063 A JP2001193063 A JP 2001193063A JP 2000299346 A JP2000299346 A JP 2000299346A JP 2000299346 A JP2000299346 A JP 2000299346A JP 2001193063 A JP2001193063 A JP 2001193063A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel pipe
pipe pile
blade
pile
tip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000299346A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3643303B2 (ja
Inventor
Eiichiro Saeki
英一郎 佐伯
Makoto Nagata
誠 永田
Hitoshi Oki
仁 大木
Yoshimichi Hatta
義道 八田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2000299346A priority Critical patent/JP3643303B2/ja
Publication of JP2001193063A publication Critical patent/JP2001193063A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3643303B2 publication Critical patent/JP3643303B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Piles And Underground Anchors (AREA)
  • Placing Or Removing Of Piles Or Sheet Piles, Or Accessories Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 施工が円滑で、製作コストも安価にできる大
径の羽根付き回転圧入鋼管杭を提供する。 【解決手段】 先端に螺旋状羽根2を備え、地中に回転
圧入される羽根付き鋼管杭1において、羽根外径
(D)が鋼管外径(D)の1.5〜3倍の外径で、羽
根内径(D)を鋼管杭内径(D)の0.4〜0.9
倍の内径としたドーナツ状鋼板を、半径方向に1箇所切
断し、螺旋状に切断した鋼管杭端部3に同心円上に溶接
固定し、鋼管杭先端部3の内外に螺旋状羽根2を張り出
したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼管の先端に螺旋
状の羽根を取り付けた回転圧入鋼管杭に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼管の先端に螺旋状の羽根を設けた回転
圧入鋼管杭に回転力を与え、地盤に貫入させる工法につ
いては従来から多数提案されており、その一部はすでに
実用化されている。これらの工法を鋼管杭先端形状から
分類すると、先端が開放されている開端杭と、先端が閉
じている閉端杭の2種類がある。杭先端部に羽根を取り
付ける位置の観点からは、鋼管外周に羽根を固定してい
るものと、鋼管の先端を螺旋状に切り欠いて、その面に
螺旋状の羽根を固定しているものとの2種類がある。さ
らに、これらを組み合わせたものが多数提案され、又は
使用されているが、従来タイプとして代表的なものを4
種類に大別して図17で説明する(後述)。
【0003】杭はいうまでもなく、地中の礫・砂・粘性
土等からなる固い支持層に貫入して、支持力を確実に発
揮しなければならない。また用途に応じて、杭径が10
0mm程度の小径杭から杭径が1000mmを越える大径杭
まで、種々の回転圧入鋼管杭が求められる。この場合小
径杭に比べて、大径杭であって高い支持力を必要とする
回転圧入鋼管杭を施工するためには、コスト面、施工方
法、支持機能、製作面などで、種々の問題が存在する。
【0004】図17は、従来の各タイプの回転圧入鋼管
杭について、その性能特性を整理して示した概要図であ
る。以下、図面を参照しながら、各タイプについて、そ
の問題点を解明する。
【0005】(1−1)従来タイプ 1 図17の従来タイプ1の鋼管杭は、概要図に示すように
閉端杭であり、羽根が杭本体鋼管の先端ではなく、鋼管
外周に固定されている。従来タイプ1の例として、「特
開昭59−85028号公報」に開示されたもの(以
下、従来タイプ1の実施例と呼ぶ)がある。図18に示
すように、螺旋状の羽根31が杭先端部分の外周面に固
定されているこの鋼管杭30は閉端杭であって、鋼管杭
本体30の下部に掘削刃34を設けた底板32を固設す
ると共に、該鋼管の下端部外周に2倍程度の外径を有す
る約一巻きの螺旋翼31が設けられた構造になってい
る。掘削刃34については、これを必要としないものも
従来から提案されている。
【0006】(従来タイプ1の問題点)従来タイプ1で
は羽根が閉端鋼管の外周に固定されているため、鋼管軸
部先端の地盤を掘削できない。従って、鋼管先端部の貫
入抵抗が非常に大きく、施工中に貫入が進行せずに、す
べり現象を生じることが多く、施工性が良くない。滑り
現象とは、杭が深度方向にはほとんど貫入せず、ほぼ同
じ位置で空回りをしながら少しずつ貫入している状態、
あるいは全く貫入出来ない状態である。滑り現象が発生
すると、羽根によって周辺の土砂がかき乱されることに
なり、支持力にも影響を及ぼす。滑り現象を生じなが
ら、更に深い位置まで貫入させた場合には、かき乱した
部分の摩擦が減少してしまう。支持層貫入を滑り現象を
生じながら行った場合には、羽根の下面の土砂が乱され
てしまう、あるいは羽根の下面に隙間を生じ、先端の鉛
直支持力が低下してしまう。貫入抵抗を減らすために、
鋼管杭30の先端底板部32に縦向きの掘削刃34を設
ける場合もあるが、先端土砂の掘削によって貫入抵抗を
減らす効果がある反面、この掘削刃34が杭先端の土砂
をかき乱すため、閉端杭であっても支持力が損なわれる
という悪影響を与えてしまう。
【0007】(貫入量と回転トルクと施工機械)一回転
当たりの杭の深度方向の貫入量(以下、一回転貫入量と
呼ぶ)を羽根の段差部分の高さ(以下、羽根ピッチと呼
ぶ)とほぼ一致させるように施工すると、羽根周辺の土
砂をほとんどかき乱さないので、支持力に対する悪影響
が小さく、最も望ましい施工状態であると考えられる。
しかし、従来タイプ1の形状で、一回転貫入量と羽根ピ
ッチをほぼ一致させるような貫入(以下、理想的貫入と
呼ぶ)を実施すると、施工に必要なトルクが概算で本願
発明の1.6倍程度にもなってしまう。施工に必要なト
ルクが大きくなるということは、必要な施工機械も大型
になるということであり、施工コストが上昇してしまう
ばかりでなく、杭が大径になると既存の施工機械では能
力が不足してしまい、理想的貫入での施工は不能になっ
てしまう。故意に滑り現象と同じように、羽根ピッチよ
りも一回転貫入量をかなり小さな状態にすれば、施工時
のトルクも小さくなるが、そのような施工では上述のよ
うに支持力に悪影響を及ぼす。
【0008】(1−2)従来タイプ 2 従来タイプ2は従来タイプ1を開端にしたものである。
従来タイプ2の例としては、「特開平2−194212
号公報」に示されたもの(以下、従来タイプ2の実施例
と呼ぶ)がある。 (従来タイプ2の問題点)開端杭としたことによって閉
端杭よりも貫入抵抗は小さくなるが、羽根は鋼管の外周
に固定されており、鋼管部分は羽根の下まで突出してい
る。従って、杭の貫入施工時には、この突出した鋼管部
分が貫入抵抗となってしまい、従来タイプ1よりも貫入
性は向上するものの、貫入抵抗はまだかなり大きなまま
である。このタイプについて理想的貫入施工をするとき
に必要なトルクは、本願発明に対して概算で1.4倍程
度になり、従来タイプ1よりも施工性は良いものの、大
径杭の施工はやはり困難である。また、先端が開端であ
ることから支持力の確保が困難になる。この点を改善す
るために、開端部分が土砂で閉塞しやすくするための提
案もなされているが、いずれにしても支持力を確保する
ためには、施工中に先端部分を土砂で閉塞状態にすると
いう条件を満たす必要があり、そのための別の手段が必
要となる。
【0009】(1−3) 従来タイプ 3 従来タイプ3は、鋼管の先端を螺旋状に切り欠き、その
切り欠き面に対応した螺旋形状に加工された羽根を、該
鋼管先端に固定しており、鋼管先端部分はこの羽根によ
ってほぼ塞がれており閉端杭に分類される。このタイプ
は従来タイプ1のように羽根の下面に鋼管が突出してい
ないので、施工時の貫入抵抗は低減される。軸部先端形
状に関しては、場合によって螺旋状羽根の中心付近に小
さな孔が設けられているだけであるので、ほぼ閉端とみ
なすことができる。軸部先端の段差形状に関しては、鋼
管の内側では側面視でV字型の小さい開口があるが、開
口面積は小さく、土砂の進入量は少ない。特にV字型の
付け根部分は土砂の進入にはほとんど寄与しない。従来
タイプ3の例として、「特開平8−326053号公
報」に記載された鋼管杭(以下、従来タイプ3の実施例
―1と呼ぶ)がある。図19〜図23に示すように、管
状の杭本体40の先端部分を、その先端外周に沿いほぼ
1周にわたり、螺旋状に切欠きし、この螺旋状に切り欠
いた杭本体40の先端面に、杭本体40の2倍前後の直
径を有する環状円板に、中心に達する半径方向の切り込
み42を入れて、該先端面に沿うように加工してなる掘
削刃兼用の螺旋状底板41を溶接したものである。
【0010】(従来タイプ3の問題点)このタイプで
は、前述のように従来タイプ1に比べて貫入抵抗を低減
できるものの、先端形状はほぼ閉端であるため、開端形
状である従来タイプ2と比べると、貫入抵抗はそれほど
低減されない。羽根の中心部付近の孔や螺旋羽根の段差
部分から、施工時に土砂が管内に進入すれば、その分貫
入抵抗は低減されるが、上記工法の記載によると、螺旋
羽根の孔径は小さく、また羽根の段差は外側よりも内側
が小さくV字型となっており、段差部分の開口面積もか
なり小さい。従って管内への土砂の進入もわずかであ
り、貫入抵抗の低減にはほとんど寄与しない。つまり、
従来タイプ3は、ほぼ閉端形状であるため支持力の信頼
性は高いものの、貫入抵抗は従来タイプ2と同程度であ
り、大径杭とした場合には施工が困難になる。このタイ
プの場合も理想的貫入をするために必要となるトルク
は、本願発明に比べて概算で1.4倍程度となる。
【0011】また図22、図23に示すように、この公
報の請求項2の鋼管杭40は、螺旋状底板41に、階段
状の刃を有する掘削刃45を固定している。この掘削刃
45は施工時に鋼管杭40の先端下側の土砂をかき乱す
ため、施工性は良くなるが、鋼管杭40の先端支持力に
寄与する先端地盤が乱れるので、支持力が低下してしま
うという問題が生じる。この公報の請求項3によると、
この鋼管杭40は、螺旋状底板41の中央部に掘削軟化
した土砂を杭本体40内に導く土砂進入孔43を設ける
としているが、進入孔43を大きくして設けると、その
部分が開端となるため、支持力が低下してしまう可能性
を生じる。また、該土砂進入孔43は図19〜図21に
示してあるように、径を小さくすれば支持力に対する影
響はほとんど無いが、施工性の向上はそれほど期待でき
ないものと判断される。
【0012】また、明細書によると、「螺旋状底板41
が杭本体40の先端に固定されていることから、杭本体
40には螺旋状底板41の曲げモーメントが作用しな
い」となっている。杭本体の2倍前後の直径の螺旋状底
板が固定されている場合において、杭本体に曲げモーメ
ントが発生しないこと自体、施工中の地盤の状態によっ
ては不可能であるが、作用する曲げモーメントをできる
だけ小さくするためには、少なくとも土砂進入孔43の
大きさはかなり小さなものにせざるを得ない。土砂を杭
本体40内に進入させることの目的は、鋼管杭40貫入
時の先端抵抗を低減し、施工性を向上させることであ
る。図21には螺旋状底板41の始端acと終端a’
c’の隙間を閉じる閉じ板44を設けていることから、
土砂が杭本体40内に進入する効果は、更に小さくなっ
てしまい、施工性の向上に対する効果はあまりないと判
断される。仮に、閉じ板44が無い状態においても、底
板21の始端acと終端a’c’の切断面がV型形状を
なしているため、鋼管杭40の中心に近い側では、実際
には土砂の進入は促進されず、土砂の進入に有効な面積
は開口面積の半分程度にしかならない。
【0013】(従来タイプ3の他の例)特開平9−32
4420号公報に図24〜図29に示すもの(以下、従
来タイプ3の実施例−2と呼ぶ)が開示されている。図
24〜図29はねじ込み式鋼管杭の説明図である。上記
公報の請求項1のねじ込み式鋼管杭50は閉端杭であっ
て、直径が鋼管50の直径より大きいほぼ円形の鋼板
を、図25、図26に示すように、円周から円中心に向
けて切り込み52をいれて、前記鋼管の先端部の下面形
状に対応した形状に曲げ加工して螺旋状板51とし、螺
旋形状に切り欠いた鋼管50の先端へ取り付けたもので
ある。
【0014】図24〜図26に示すように、同公報の請
求項2のねじ込み式鋼管杭50は、杭先端に螺旋状の羽
根を取り付けて、杭先端を閉端にしている杭である。閉
端杭の場合は、開端杭のように鋼管内に進入する土砂の
圧密による杭の閉塞効果が支持力に影響することはな
い。しかし、閉端杭を回転圧入する場合は杭先端が閉端
であるがゆえに、先端の貫入抵抗が増大する。貫入抵抗
は杭先端の閉塞部面積に比例して大きくなり、施工に必
要なトルク(ねじ込み力)は杭直径の2〜3乗に比例す
る。このことは杭が小径の場合にはそれほど問題となら
ないが、大径の杭(例えば杭径1000mm程度以上)
では、杭径に対して必要な施工機械が過大なものとな
り、現実には施工は不可能に近い。また、螺旋状羽根の
始端と終端の段差部分の形状は、鋼管の内側で側面視で
V字型であり、鋼管外周への羽根の取り付け角度は直角
にはならないので、圧入の推進力にロスが多くなり、施
工性が低下する。
【0015】さらに、図29で示すように、螺旋状羽根
51の両端部の食い違いによって形成された開口部のう
ち、鋼管に囲まれた部分を閉塞部材54で閉塞してい
る。従って、土砂が鋼管50の内部に進入することはな
く、施工性の向上に困難がある。また、閉塞部材54が
ない場合についても、上記従来タイプ3の実施例−1と
同様の理由によって、土砂の進入に対する有効な開口率
は1/2程度であり、施工性の向上がそれほど大きくな
い。このことは明細書中に「螺旋状板の曲げ加工によっ
て形成された食い違い部の開口部が小さいため、鋼管内
には土砂はほとんど侵入しない」と明記されていること
からも明らかである。また、同公報の明細書の
【発明が解決しようとする課題】欄において、「広く使
用されている外径が500〜600mmの鋼管杭では、
設計上大きな問題となる」との記載があり、
【発明の効果】欄には「大径(例えば600mm)の鋼管
からなるねじ込み式鋼管杭にも本発明を実施することが
できる。」との記載がある。つまり、この発明では大径
の杭とはせいぜい杭径600mm程度(本発明ではこれを
中径と称している)を対象としており、杭径が1000
mmを超えるような大径杭は対象としていないことは明
らかである。
【0016】(1−4) 従来タイプ 4 特開平8−226124「鋼管杭及びその埋設工法」
は、図30に示すように、開端杭を開示している。これ
は先端に螺旋羽根56を備えた開端の鋼管杭55におい
て、該鋼管杭55の鋼管先端より上方の鋼管内側に該鋼
管杭の埋設時において土砂の閉塞を促す開孔リブ57を
設け、該開孔リブ57より下方の鋼管内周と前記開孔リ
ブ57とにより有孔筒状部58を形成した鋼管杭であ
る。
【0017】(従来技術4の問題点)従来技術4は杭先
端が開端になっている鋼管杭であり、従来タイプ2の鋼
管内面に土砂の閉塞を促進するための開孔リブ(以下、
閉塞促進リングと呼ぶ)を取付け、支持層への根入れ量
が小さくても支持力を発現できるようにしたものであ
る。これは従来技術1の閉端杭よりも貫入抵抗を小さく
し、かつ支持層根入れ時には、杭先端の鋼管内に進入す
る土砂を閉塞圧密させることで支持力を発現させるため
に提案されているものである。この従来技術4では、開
孔リブを鋼管杭内面にドーナツ状に配置しただけのもの
であり、閉塞促進リングの内径や、鋼管内面の取付け位
置についての望ましい寸法などは開示されていなかっ
た。また、土砂を閉塞させるためにドーナツ状リングの
内径を小さくする必要のある場合は、リングの厚みが大
きくなり、コストアップにつながる問題点もあった。ま
た、螺旋羽根が鋼管の外周に取り付けてあるため、従来
技術1よりも、圧入性能は向上するが、圧入施工時には
鋼管先端部分が圧入抵抗になっている。さらに、鋼管の
外側に羽根を固定するため、片持ち梁のような形状とな
り、羽根付け根及びその近傍の鋼管部分に大きな曲げモ
ーメントが作用し、鋼管内側方向に変形が生じる恐れが
ある。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】日本の主要都市が発達
している沖積層平野部は軟弱地盤であり、強固な支持層
まで鋼管杭を貫入させて上部構造物を支持する必要があ
る。回転圧入鋼管杭は、従来の杭工法に比べて、大きな
支持力を発揮し、鋼管杭であることより耐震性にも優れ
た杭工法であり、回転トルクにより杭先端が支持層に貫
入していることを確実に確認できるという性能を有する
ものである。しかし、上記従来例から明らかなように、
回転圧入鋼管杭にも未解決の問題がいくつか存在する。
以下に問題点を整理し、解決すべき課題を明確にする。
【0019】(2−1) 貫入性状と閉端杭・開端杭の
関係 杭を施工する場合は、一般的には杭先端が支持層(れき
・砂・粘性土地盤)に到達するようにする。支持層は上
部構造物の重量を支持するのに十分な強度を持つ強固な
地盤であり、N値(標準貫入試験における地盤強度評価
値)=50以上の層であることが多い。地表面から支持
層までの間は軟弱な地盤(以下、軟弱層と呼ぶ)であ
る。軟弱層とはいっても、N値でいうと0〜50程度ま
でのばらつきがあり(N値=50であっても、層厚が薄
いと支持層とはできない場合がある。このように軟弱層
の途中に存在する、硬い層ではあるが、支持層にはでき
ない層を中間層と呼ぶ。)、様々な層が混在している。
杭を施工する地盤の軟弱層が、全てN値も小さい層であ
れば、従来タイプ1,3のような閉端杭であっても施工
は比較的容易である。しかし例えばN値=30の層が数
mの中間層を形成し、その層を貫通して杭の施工を行う
必要がある場合には、閉端杭での施工は非常に困難であ
る。たとえ施工が可能であっても杭径600mm程度以下
の場合であり、杭径1000mmを越えるような大径閉端
杭の施工はほとんど不可能である。
【0020】一方、開端杭の場合は従来タイプ2のよう
に鋼管が羽根下面まで突出していると、閉端杭と同様の
問題点を持つことになる。鋼管先端を開端として、鋼管
先端に螺旋羽根を固定し、管内に土砂を進入させること
によって貫入抵抗を低減した場合は、施工性は改善さ
れ、大径杭であっても前記のような中間層を貫通するこ
とができる。しかし、開端杭は支持層への貫入時に開端
部を土砂によって閉塞させ,支持力を十分に発生させる
という条件を満たす必要がある。
【0021】(2−2) 支持力と閉端杭・開端杭の関
係 杭工法における中心的な課題は、いうまでもなく杭の支
持力の確保である。先端形状の観点からは、閉端杭が支
持力に対して最も有利であり信頼性も高い。開端杭で支
持力を十分に発揮させるためには、杭先端の開口部を土
砂で閉塞させることが必要となる。杭先端を閉塞させ十
分な支持力を発揮させるためには、支持層へ杭先端を杭
径の5倍程度貫入させる必要のあることが一般に指摘さ
れ、「道路橋示方書」にも記載されている。
【0022】閉端杭は支持力に対して最も有利な形状で
あるが、支持力を確実に発揮させるためには、一般的に
は杭先端を支持層に1D(D:杭径)程度貫入させるこ
とが行われている。前述したように閉端杭は施工性に問
題があり、支持層に貫入することは非常に困難であり、
手間と時間が必要になる。また、大径杭では施工機械も
超大型のものが必要となり、施工現場の条件やコスト面
から、施工そのものが不可能な状態になってしまう。そ
こで、閉鎖している底板に下向きの掘削刃を取り付ける
発明が数多く提供されているが、施工性は向上するもの
の、いずれも杭先端部下側の支持層をかき乱し、支持力
確保に重要な杭先端部の支持力を弱める結果となるとい
う欠点を持っている。これらのことから、これまでに実
用化されている閉端の回転圧入杭はいずれもφ600mm
程度の中径以下のものばかりである。開端杭について
は、施工性は良くなるものの、支持力をいかに確実に発
揮させるかということが課題である。閉端杭と比べて施
工性が優れているとはいっても、支持層に5D程度貫入
させるためには、相当の手間と時間が必要であり、コス
ト的な問題を生じる。そこでさまざまな改良が必要とな
る。
【0023】(2−3)大径回転圧入杭と施工機械 回転圧入杭は杭の先端部に螺旋状の羽根を固定した杭で
あり、施工に用いる既存の施工機械は大別すると次の2
種類になる。図31に示す施工機械60は、杭頭部から
杭体に回転力を作用させるものであり、図32、33に
示す施工機械70は、杭鋼管胴体部を把持して杭体に回
転力を作用させるものである。施工機械60は、発揮で
きるトルクが一般的に30tm程度以下と比較的小さ
く、主として中径(φ600mm程度)以下の杭の施工に
用いられる。施工機械70は発揮できるトルクが一般的
に400tm程度と大きい機械があるため、大径杭の施
工にも対応できる。特に大径杭で中間層を貫通させる場
合や支持層に根入れする場合には、必要となるトルクが
非常に大きく、施工機械70が必要となる。この施工機
械70は、従来から場所打ちコンクリート杭用の孔掘削
や、岩盤掘削などに用いられている既存の施工機械であ
り、それを回転貫入杭の施工にも用いている。
【0024】施工機械60は杭頭に回転力を作用させる
構造になっているので、杭と施工機械の接合は容易であ
る。しかし、施工機械70は杭の胴体部を周囲から把持
する構造になっているので、先端に羽根のついた回転圧
入杭を効率よく施工機械70(以下、チュービング装置
70と呼ぶ)にセットするためには特殊な治具が必要と
なる。この特殊な治具(以下、溝付チャックカラーと呼
ぶ)については本願発明者らがすでに開発を行ってい
る。溝付チャックカラーは図33に示すように、羽根の
螺旋ピッチに対応する凹溝を形成した溝付のカラーであ
り、本発明者らが特願平11−054133に提案して
おり、実用化も済んでいる。この溝付チャックカラーを
用いることで、先端に羽根の付いた回転圧入鋼管杭をチ
ュービング装置の上側から挿入できる。これに対して該
溝付チャックカラーを用いない場合は、羽根がチュービ
ング装置70を通過できないため、杭を先に地面に立て
ておき、チュービング装置70を杭の上から被せること
になり、作業性が非常に悪くなってしまう。この点につ
いては後述の実施例で詳しく説明する。
【0025】(2−4)杭軸部と羽根のなす角度の関係 ここで、杭軸部と羽根のなす角度について図を用いて説
明すると、図12に示すように、杭鋼管本体の外周より
も外側に張り出した羽根の外周上の一点から杭軸中心に
向かい、羽根面上に添って引いた直線と杭鋼管軸とのな
す角度を意味するものである。前述の溝付チャックカラ
ーを用いるためには、該角度がほぼ直角であることが必
要であり、直角性が確保されていないと、溝付チャック
カラーを用いても回転圧入鋼管杭を上側から挿入するこ
とができず、前述の溝付チャックカラーを用いない場合
同様に作業性が非常に悪くなる。そこで、従来技術にお
いて羽根と鋼管の角度を考察してみると次のようにな
る。従来技術には羽根と鋼管の取付け角度に言及し明記
したものは無いので、図や明細書の中の記述より判断す
る。従来タイプ1の実施例は図より判断して取付け角度
が直角でないことは明らかである。従来タイプ2の実施
例の図は取付け角度がほぼ直角となっている。従来タイ
プ4の場合も取付け角度がほぼ直角となっている。つま
り、鋼管の外周に羽根を固定するタイプでは、取付け角
度を直角とするものが従来技術の中に開示されている。
これに対して、鋼管先端に螺旋羽根を固定した閉端杭で
ある従来タイプ3については、前述の実施例より判断し
て取付け角度は直角ではないと判断される。この点につ
いては、後述する。
【0026】(2−5) 螺旋状羽根付回転圧入鋼管杭
の貫入のメカニズム ここで、螺旋状羽根による回転圧入鋼管杭の貫入のメカ
ニズムについて、本願発明者らがこれまでに解明した点
を簡単に記述する。図34(イ)に示す通り、回転圧入
鋼管杭は杭体を地上から回転させることで、螺旋羽根
(螺旋状底板)の先端で土砂を掘削し、羽根の上面で掘
削した土砂を羽根の回転に伴って上方に押し上げ、地盤
の反力によって生じる推進力により、地中に貫入してい
くものである。この場合、均一な地盤であれば鉛直方向
の押込み力を作用させなくとも、回転トルクのみで杭が
地中に貫入するのである。これは木ネジが回転力のみで
木にねじ込まれていくのと同様の原理である。従って、
羽根によって効率よく推進力を発生させることが重要で
あり、図34(ロ)に示すように、回転圧入鋼管杭の進
行方向と地盤の反力方向を一致させて、土砂を真上に押
し上げることが最も効率が良くなる。つまり羽根は、杭
体に対してほぼ直角に取り付けることが最も望ましい。
これに対して従来技術の形状で、図34(イ)に示すよ
うに、螺旋状羽根(又は螺旋状底板)が杭本体に対して
直角とならないものは、推進力にロスが多くなり施工性
の低下を生じる。貫入のメカニズム・施工性の観点から
も、杭軸部と羽根のなす角度はほぼ直角であることが望
ましい。
【0027】(2−6) 開端杭に於ける先端閉塞の問
題 開端杭であれば、閉端杭よりも貫入抵抗を縮減できる
が、支持力を発揮させるためには、支持層貫入時に杭先
端の開口部を土砂で閉塞させる必要がある。このために
一般的には、前述したように支持層へ杭先端を杭径の5
倍程度貫入させる必要のあることが指摘されており、
「道路橋示方書」にも記されている。しかし、貫入性の
良い開端杭であっても、杭先端を支持層へ杭径の5倍程
度貫入させることは相当の手間と時間が必要であり、作
業性・コスト的に問題となる。この問題点は杭が大径に
なるほど大きな問題となる。そこで図30に示すよう
に、リブを鋼管杭内面にドーナツ状に配置して、支持層
根入れ時に、杭先端の鋼管内に進入する土砂を閉塞圧密
させることで支持力を発現させる提案がなされている。
この形状は土砂の閉塞促進の目的での効果は大きく、支
持層への根入れが1D(D:杭径)程度でも十分な閉塞
効果を得ることができ、支持力を確保できる。しかしな
がら、この閉塞促進リングの適正径や、管内への望まし
い取付け位置は開示されておらず、またコスト的にも更
に低減できるものが望まれる。
【0028】(2−7)塑性歪みと亀裂の問題 上述の従来タイプ3の実施例−1のように、鋼管杭の先
端部分を螺旋状に切り欠きし、この螺旋状に切り欠いた
先端面にそって、鋼管直径より大径の円板を折り曲げ加
工した掘削刃兼用の螺旋状羽根を溶接する場合、半径方
向へ円板中心部まで切込みを入れることが不可欠であ
る。更に円板中心部に小さい孔を設けることも提案され
ている。上記実施例の公報の記載によると、図19〜図
23に示された鋼管杭40では、螺旋状底板41となる
環状円板を折り曲げ加工したものである。この場合、円
板中心部に設ける土砂進入孔43の径が小さい場合に
は、螺旋羽根と杭軸部を直角に取り付けるために、半径
方向の切り込み42の面acとa’c’を平行にしたま
まで螺旋状に形成しようとすると、円板内側の折り曲げ
加工による歪みが過大となり、内周縁から亀裂を生じて
しまう。亀裂が生じない範囲内の折り曲げ加工によって
形成された螺旋状底板41の始端acと終端a’c’の
段差は、外側よりも内側が小さくなり、半径方向の切り
込み42の面は立面投影でV字の形状をなすことにな
る。これは、図19、図20によっても明らかであり、
この形状は、鋼管杭軸部を通る杭の鉛直断面を考えたと
きに、杭本体40と螺旋状底板41のなす角度が直角と
はならないことを示している。
【0029】従来タイプ3の実施例−2公報の記載によ
ると、図24〜29に示す螺旋状羽根51の製造方法は
曲げ加工としているため、螺旋羽根51と鋼管50は直
角とならないことになる。このことは先端羽根の形状を
示す図24、図25によっても明らかである。
【0030】上記の関係を、図35、図36を参照して
説明する。図36において、(a)は従来タイプ3の実
施例1を示す図35に示された杭の羽根のみを示したも
のである。(b)は当該羽根の始端acと終端a’c’
を平行にしたために亀裂が生じた場合、(c)は孔を大
きくした場合は、始端acと終端a’c’を平行にして
も亀裂が生じないことを示している。図35より、図3
6(a)の羽根においては、ほぼDw=2Dp、Do=
0.2Dp、鋼管位置におけるピッチ=0.3Dp程度
であると読みとることができる。ここに、Dwは羽根
径、Doは、円盤中心部の孔径、Dpは鋼管杭径であ
る。 図36(a)の孔の羽根を曲げ加工する前の周長 =Doπ =0.2Dpπ =0.63Dp である。例えば孔の径を2.5倍(Do=0.5Dp)
にすると(図36(c)) 羽根を曲げ加工する前の孔の周長 =0.5Dpπ =1.57Dp となる。図37において、羽根を曲げ加工により螺旋状
にし、かつ始端acと終端a’c’を平行にした場合
に、円盤中心部に設けた孔の周長が伸びる状態を、展開
図によって示している。 Do=0.2Dp時の羽根の曲げ加工後の 周長 =
0.7Dp Do=0.5Dp時の羽根の曲げ加工後の 周長 =
1.6Dp となる。曲げ加工によって周長が伸びることによる歪み
は Do=0.2Dpの時は、(0.7−0・63)/0.
63 =0.11 Do=0.5Dpの時は、(1.6−1.57)/1.
57 =0.019 であり、それぞれの比を計算すると、0.11/0.0
19=5.8となる。即ち孔径が0.2Dpの場合は、
孔径が0.5Dpの場合に比べて、羽根の曲げ加工によ
る歪みが5.8倍にも達する。以上により、円板中心部
の孔が小さいと、羽根を螺旋状に曲げ加工する場合の孔
内周縁の歪みが過大になり、亀裂が生じやすいことは明
らかである。
【0031】円板に設けた半径方向の切り込み82部分
のacとa'c'の平行を保ったままで、螺旋状羽根を形
成するためには、ピッチ=0.3Dpのときは、中心部
の孔の径が鋼管杭の直径の2分の1以下の場合は亀裂が
生じやすいことが、本発明者らの実験によって明らかに
なっている。板の材質や加工時の温度などの条件によっ
ては、孔径は鋼管内径の0.4倍程度まで可能である
が、前記理由により鋼管内径の0.5倍以上とする方が
より望ましい。羽根と鋼管のなす角度をほぼ直角とする
ことが望ましいが、従来技術では、羽根を鋼管外周に固
定する場合においてしか、これは実現化されていなかっ
た。つまり羽根が螺旋状に切り欠きされた鋼管の先端に
固定された杭においては、鋼管と羽根のなす角度をほぼ
直角にする方法は示されていなかった。
【0032】(2−8) 先端形状と先端鋼管板厚の問
題 鋼管杭はいうまでもなく、地中の礫・砂・粘性土等から
なる固い支持層に貫入して、主として上部構造物による
上からの圧縮力に対して支持力を発揮するものであり、
杭先端面によって支えられている。前述の従来タイプ
1、2の場合は、鋼管の外側に羽根を固定するため、図
38(イ)、(ロ)に示すように、螺旋羽根は片持ち梁の
ような形状となり、羽根付け根及びその近傍の鋼管部分
に大きな曲げモーメントが作用する。この曲げモーメン
トに抵抗するために、杭先端の羽根を固定している部分
の鋼管を、支持力から必要となる板厚よりも厚くする必
要があり、その厚さは支持力から必要な厚さと比べて、
2〜3倍程度になることも多い。鋼管の必要厚さが極厚
になると、鋼管作製のコストもアップするという問題を
生じる。
【0033】図39(イ)に示すように、従来タイプ3
の羽根は鋼管の先端に固定されており、羽根は鋼管の内
・外両側に張り出している。このことによって、内側・
外側の羽根がそれぞれ地盤から受ける反力による曲げモ
ーメントが、鋼管と羽根の接続位置で打ち消し合うた
め、鋼管に作用する曲げモーメントは上記従来タイプ
1,2の形状と比べてかなり小さくなる。従って、鋼管
杭先端部の板厚も、従来タイプ1,2と比べて相当に薄
くすることができる。鋼管の厚さは、羽根の内・外面へ
の張り出し量のバランスなどの条件にもよるが、支持力
から決定される板厚と同厚程度とすることも可能であ
る。
【0034】以上述べてきた課題を整理すると次のよう
になる。 (3−1)貫入性の面からは、羽根は螺旋状に切り欠い
た鋼管の先端に固定されていることが望ましい。 (3−2)さらに施工中に管内に土砂が進入して貫入抵
抗を低減できるような形状であることが望ましい。 (3−3)支持力の面からは、先端が閉端または、支持
層への根入れが小さくても進入した土砂を閉塞できるも
のであることが望ましい。 (3−4)先端鋼管の板厚の面からは、羽根が鋼管の内
側にも張り出していることが望ましい。 (3−5)特に大径杭の施工面からは、大トルクを発揮
できる既存の施工機械を利用するために、羽根と鋼管が
ほぼ直角に固定されていることが望ましい。また、貫入
メカニズムの面からも、推進力をできるだけ有効に発揮
させるために、羽根と鋼管がほぼ直角に固定されている
ことが望ましい。 従来の技術ではこれらの5点を全て満足するような形状
は明らかにされておらず、その形状を実際に製作する手
段も未知であった。本願発明はこれら5つの条件を全て
満たす形状と、その実現手段を提供するものである。
【表1】
【0035】
【課題を解決するための手段】本発明者は回転圧入鋼管
杭、特に大径杭の前記問題点を種々研究した結果、施工
面、支持機能面、製作面等で従来の問題点を解決できる
新規な構成を見出した。本発明は、次のように構成され
ている。本発明は開端杭に属し、それ故に、杭径が10
00mmを越えるような大径であっても施工性が閉端杭に
比べ優れている。また本発明では、開端杭の難点である
鋼管内での土砂の閉塞促進手段として、鋼管内に設ける
閉塞促進リングの形状や位置、さらには閉塞促進リング
と同等の効果を最大限に引き出すための形状を実験等に
よって研究確認し、具体化した。つまり、本発明では、
閉塞促進効果はドーナツ状リングの閉塞促進リングと殆
ど同等の効果を持ちながら、それよりも加工しやすく、
材料も、鋼製ブロックや帯鋼板または型鋼をそのまま切
断するだけでよい閉塞促進突起を創案している。この閉
塞促進突起は閉塞促進リングよりもコスト的に優れてい
る。さらに、閉塞促進リングを鋼管内に設ける場合にあ
っては、その内径を実験結果にもとづいて所定の寸法に
設定し、更に多段に設けるなどの特別な改良がなされて
いる。
【0036】さらに、鋼管の内側に羽根を張り出して固
定したため、羽根付け根及びその近傍の鋼管部分に作用
する、大きな曲げモーメントを軽減し、鋼管内側方向へ
の変形を防止している。また、羽根の外周部分と鋼管杭
本体の軸とのなす角を直角とすることにより、効率よく
圧入推進力を得ることができ、従来よりも小さな回転力
及び推進力で、大径の杭を固い支持層にまで圧入するこ
とができるようにした。また、上記の直角にすることに
より、既存の杭施工用機械のチャック構造に適合するの
で、従来は掘削が困難であった杭が大径である場合で
も、既存の杭施工用機械を用いて効率のよい施工が可能
である。
【0037】第1の発明に係る回転圧入鋼管杭は、先端
に螺旋状羽根を備え、地中に回転圧入される羽根付き鋼
管杭において、鋼管外径の略1.5〜3倍の外径で、鋼
管杭内径の略0.4〜0.9倍の内径としたドーナツ状
鋼板を一箇所又は複数箇所切断し、螺旋状に切断した鋼
管杭端部に同心円状に溶接固定し、鋼管杭先端部の内外
に螺旋状羽根を張り出してなる形状に構成することを特
徴とする。
【0038】第1の発明を更に説明する。 (1)杭先端の螺旋状羽根の面積を大きくするほど、杭
の先端支持力も大きくなる。 (2)しかし先端支持力を大きくするために、螺旋状羽
根を杭の外側のみに大きくしていくと、施工時に杭が地
盤に貫入する際の抵抗が増大する。また、螺旋状羽根が
大きくなる分回転圧入時に羽根の推進力は大きくなる
が、その分羽根に作用する反力も大きくなり、羽根部分
と鋼管先端部分に大きな曲げモーメントが作用する。従
って、螺旋状羽根を杭の外側のみに大きくすると、羽根
の板厚だけでなく、鋼管先端部分の板圧も厚くする必要
があり、また施工装置も大容量のものになる。 (3)先端が開端である本発明杭の場合、鋼管内に土砂
が閉塞しない限り開端部分の支持カは有効とならない。
杭が小径であれば、土砂を閉塞させることは比較的容易
である。しかし杭が大径になると閉塞効果を得ることが
困難になってくる。この点から、羽根を螺旋状のまま杭
の内側にも張り出させることで、閉塞効果が小さな状態
であっても、開端部についても支持力に有効な構造とす
ることができる。つまり、羽根を内側に張り出すこと
で、開口面積を小さくしているので、開口部に負担させ
る鉛直支持力も小さくなる。従って100%の開端状態
よりも必要となる閉塞効果が小さくて済むのである。
【0039】(4)一方、大径杭で閉端の場合は、先端
の貫入抵抗が大きくなり施工不能になる。これを避ける
ために杭先端を開端としている。螺旋状羽根を内側に張
り出させた場合は、やや土砂の進入が制限される面もあ
るが、羽根形状が螺旋であり、羽根の段差部分からも杭
内に土砂の進入ができるため、先端の貫入抵抗は、閉端
杭のように大きくならず、施工不能になることはない。 (5)なお、杭内に張り出す程度即ち、杭内径Dに対
する羽根の開口径(螺旋状羽根の内径D)の比は杭径
や地盤条件によって決める。この比は一般的には0.5
程度が望ましいが、杭が支持層に到達する前に中間層と
してやや硬い地盤があり、そのため貫入抵抗が大きくな
る場合はこの比を大きくする。また、杭径が大きく閉塞
効果が得にくい時に先端部の面積をより有効に使いたい
場合にはこの比を小さくする。
【0040】第2の発明は、前記ドーナツ状鋼板を、中
心角0°〜90°で中心が該ドーナツ状鋼板の中心と一
致し、外周が該ドーナツ上鋼板の外周と一致するような
扇形形状に切断し、切断後の中心角270°〜360°
のドーナツ状鋼板を曲げ加工して、螺旋状に切断した鋼
管杭端部に同心円状に溶接固定し、鋼管杭先端部の内外
に螺旋状羽根を張り出してなる形状に構成することを特
徴とする。前記第1の発明に対して、ドーナツ状鋼板を
扇形形状に切断したものであり、掘削土砂の進入を容易
にしたものである。
【0041】第3の発明は、螺旋状羽根を備え、地中に
回転圧入される回転圧入鋼管杭において、鋼管杭の先端
を開端状とし、先端より鋼管の内径の略0.5〜2倍の
高さ範囲の鋼管杭内部に、鋼管内に進入した土砂の閉塞
促進用突起を具備したことを特徴とする。
【0042】第3の発明を更に説明する。 (1)一般に、開端の鋼管杭の先端を土砂によって十分
に閉塞させるためには、鋼管内部に支持層の土砂を鋼管
内径の5倍程度充填させることが必要とされている。従
って、図9(B)に示すように、杭先端を支持層に鋼管
径の5倍程度貫入させることが望ましいとされており、
支持層24への貫入量Hは、鋼管径Dの5倍以上必要で
ある。ここで、支持層とは地盤の条件によって決める
が、一般的にはN値50以上の良好な地盤を指すことが
多い。 (2)本発明では、閉塞促進用突起を具備することで、
鋼管杭内部に進入した土砂が閉塞しやすくなり、図9
(A)に示すように支持層への貫入量が小さくても(貫
入量が杭径の1倍程度でも)土砂が閉塞するようにでき
る。 (3)本発明者が実験を行ったのでその結果を 図10
によって説明する。図10(A)、(B)は共に直径
(D)が800mmの鋼管であり、(A)は鋼管先端か
ら内径(D)の1.0倍の高さ位置に閉塞促進用突起
(リング)を設けており、同図(B)は閉塞促進用突起
がないものである。閉塞促進用突起(リング)21は内
径を、鋼管杭内径(D)の0.8倍になるようにして
いる。図10(A)、(B)は、それぞれ鋼管の内側に
砂を充填し、下から押し抜くような載荷をしている。そ
の結果として、鉛直荷重と変位量の関係のグラフを同図
(C)に示す。同図から分かるとおり、本発明に係るリ
ング有りの鋼管杭は、リング無しの従来鋼管杭に比べ
て、略7〜8倍の鉛直荷重支持力が有ることが確認され
る。また、(A)に作用する荷重は、先端が閉塞してい
るとみなすに十分な大きさである。
【0043】(4)開端杭であっても、杭径が大きい場
合は杭先端を支持層に杭径の5倍程度貫入させることは
困難であり、大型の施工機械が必要で、施工時間も長く
なり、コストの増加につながる。しかるに、前述のよう
に、本発明の閉塞促進用突起を具備することにより、支
持層への貫入量が低減できるので施工時間を短くでき、
コスト的にも有利になる。 (5)閉塞促進用の突起を具備する範囲は、杭の先端よ
り鋼管杭内径の略0.5〜3倍の高さの範囲とする。 (6)閉塞促進用突起の取り付け範囲が鋼管の先端より
鋼管の内径の0.5倍未満の場合は、鋼管先端から突起
までの距離が小さすぎるため、閉塞効果を有効に発揮す
ることができない。
【0044】ここで、閉塞促進リングの効果は、土砂の
持つダイレタンシーという特性を利用したものであり、
次のように説明できる。ダイレタンシーとは、せん断変
形中に体積が変化する現象であり、金属等の材料では見
られない、土砂のような粒状体の持つ大きな特性であ
る。支持層の土砂のような密な地盤であれば、ダイレタ
ンシーによって図11に示すように、滑り面の両側の土
粒子がずれを生じ、隣の粒子を乗り越える際に体積変化
(膨張)する。閉塞促進リングを杭体内部に取り付けた
場合は、リング先端から杭先端に向かって滑り面が発生
し、それによって杭先端内部の土砂の体積が膨張する。
鋼管内部の土砂が膨張することによって、押し抜きに対
する抵抗が増大するのである。
【0045】第4の発明は、先端に螺旋状羽根を備え、
地中に回転圧入される羽根付き鋼管杭において、鋼管外
径の略1.5〜3倍の外径で、鋼管杭内径の略0.4〜
0.9倍の内径としたドーナツ状鋼板を一箇所又は複数
箇所切断し、あるいは中心角0°〜90°で中心が該ド
ーナツ状鋼板の中心と一致し外周が該ドーナツ上鋼板の
外周と一致するような扇形形状に1箇所切断し、切断後
の中心角270°〜360°のドーナツ状鋼板を、中心
角0°と360°の位置の切断面、あるいはドーナツ状
扇形の中心角が360°未満の場合には中心角を360
°まで延長した位置の仮想切断面と中心角0°の位置の
切断面が、お互いに平行を保つように曲げ加工して螺旋
形状の羽根に成形し、羽根の螺旋形状に対応するよう
に、螺旋状に切断した鋼管杭端部に同心円状に溶接固定
し、鋼管杭先端部の内外に螺旋状羽根を張り出してなる
形状に構成したことを特徴とする。
【0046】第4の発明を更に説明する。 (1)従来の技術で、羽根を鋼管の内側まで張り出した
場合には、羽根の始と終端が平行とはならず、V字型を
なしている。 (2)そのため羽根の間からは、土砂が管内に進入する
効果が小さく、施工性の向上にはつながらない。 (3)羽根の始端と終端を平行に形成することで、羽根
の段差部分の面積を最大とすることで、この部分からも
土砂が管内に進入できるため、貫入抵抗を低減し、施工
性の向上につながる。 (4)ドーナツ状鋼板の1個所に切りこみを入れて曲げ
加工した場合は、図15に示すように、羽根の始端と終
端が同一平面上に平行に形成することができる。しか
し、ドーナツ状鋼板の1個所を扇形形状に切り欠いて曲
げ加工した場合は、図16に示すように、羽根の始端と
終端は同一平面上になく、平行に形成することができな
い。したがって、中心角を360°まで延長した位置の
仮想切断面と中心角0°の位置の切断面が、お互いに平
行を保つよう曲げ加工することが必要である。
【0047】第5の発明は、前記鋼管杭先端より当該鋼
管杭内径の略0.5〜3倍の高さ範囲の鋼管杭内部に、
鋼管内に進入した土砂の閉塞促進用突起を具備したこと
を特徴とする。
【0048】第5の発明を更に説明する。 (1)螺旋状羽根を鋼管杭の内側まで張り出させた場合
には、杭先端が支持層に確実に到達していれば、支持層
への貫入が無くても、羽根の見付け面積分の先端支持力
は発揮できる。 (2)しかし、鋼管杭の先端部分の全てを支持力に有効
とするためには、一般の開端杭と同様に杭体内に進入し
た土砂を閉塞させる必要がある。 (3)土砂の閉塞を促進させ、支持層への貫入を小さく
して支持力を発揮するためには、閉塞促進用の突起を具
備することが有効である。
【0049】第6の発明は、第1〜第5の発明におい
て、土砂の閉塞促進用突起が、1段または複数段の溶接
固定された鋼製ドーナツ状リブであり、その外径が鋼管
杭の内径と一致し、内径が鋼管杭内径(D)の略0.
9〜0.7倍であることを特徴とする。
【0050】第6の発明を更に説明する。 (1)リブの内径が0.9×Dより大きいと、閉塞効
果を殆ど発生しない。このことは実験によっても確認し
ている。 (2)リブの内径は一般的には0.7×D程度まで考
えておけば十分で、これより内径を小さくするとリブの
張り出し量が大きくなり、一枚のリブで負担する荷重が
大きくなる。従って、リブ内径があまり小さくなると、
リブの必要厚さが増大し、リブを鋼管内部に溶接する場
合の溶接量が増えるなど、コストも増大する。そのため
内径が、0.7×Dのリブで不足する場合は、リブを
複数段に設ける方がコスト的に有利になる。
【0051】第7の発明は、第1〜第6の発明におい
て、回転圧入鋼管杭の閉塞促進用突起が、鋼製ブロッ
ク、帯鋼板または型鋼であり、鋼管杭の周方向に間隔を
隔てて複数溶接固定したことを特徴とする。
【0052】第7の発明を更に説明する。 (1)従来技術では開孔リブを鋼管杭内面にドーナツ状
に配置したものだけであった。この形状は閉塞促進の目
的では効果が大きいが、ドーナツ状のリングを杭の内面
に溶接する加工が煩雑になる問題点を持っていた。本発
明では、閉塞促進効果はドーナツ状リングとほぼ同等の
効果を持ちながら、より加工しやすく、材料も鋼製ブロ
ック、帯鋼板または型鋼をそのまま切断するだけでよい
リブ型の閉塞促進突起を創案している。この発明は複数
段のドーナツ状リングよりもコスト的に優れている場合
がある。 (2)この形状の場合も、ドーナツ状リブと同様の張り
出し量で十分であり、突起に内接する円の直径が0.9
×D〜0.7×Dとなるようにすることが望まし
い。 (3)突起は管内円周方向に複数設けるが、それぞれの
突起の周方向長さの合計が、鋼管杭内周長さの5〜20
%とするのが望ましい。5%未満では閉塞効果を十分に
発揮できない。20%を越えても、効果はそれ以上にあ
まり向上しない。
【0053】第8の発明は、第1〜第7のいずれかの発
明の回転圧入鋼管杭において、螺旋状に切断した鋼管杭
端部の始終端の段差部分を円弧状に形成したことを特徴
とする。
【0054】第8の発明を更に説明する。 (1)円弧状の段差部分は図1に示す段差部6のように
構成されている。 (2)螺旋状に切断した鋼管杭端部の始終端の段差部分
には、回転圧入時に大きな力が集中するため、この部分
が鋭角に切断されたままでは、図3に示すように、角部
分から杭本体の鋼管に亀裂が発生する場合がある。 (3)そこで、応力集中を緩和し、杭の破壊を防ぐため
この段差部分を円弧状に形成した。
【0055】第9の発明は、第1〜第8のいずれかの発
明において、螺旋状羽根の先端の小口面に、羽根の回転
進行方向に対して抵抗が少なくなるような傾斜を設け、
その小口面又は傾斜面に掘削刃を溶接などの方法で接着
し、羽根下面と掘削刃の下面のなす角度を、135°〜
170°としたことを特徴とする。
【0056】第9の発明を更に説明する。 (1)杭を回転圧入する際に、地盤のN値がほぼ均一な
層であれば、先端に掘削刃を設けなくても貫入性は問題
ない。 (2)地盤のN値が急激に増加する場合には、掘削刃が
無いと硬い地盤の上面へ羽根が噛み込むことができずに
滑り現象を発生する。 (3)滑り現象を発生させないためには、硬い地盤へ螺
旋状羽根が噛み込むためのきっかけを作ることが重要で
あり、掘削刃が必要となる。
【0057】(4)さらに、掘削刃および螺旋状羽根の
小口面は、羽根の回転方向に対しては抵抗が少なくなる
ような形状とすることが重要であり、抵抗が大きいと螺
旋状羽根が回転するための必要トルクが増大し、施工性
が悪くなる。 (5)従って、羽根先端の小口面は当該螺旋状羽根の回
転方向に対して抵抗が少なくなるような傾斜面を設け、
あるいはその小口面又は傾斜面に掘削刃を接着すること
が望ましい。 (6)掘削刃下面と螺旋状羽根の下面のなす角度は13
5°〜170°が効果的であり、170°を越えると噛
み込みの効果がそれほど高くなく、135°未満では逆
に先端の抵抗が大きくなり、施工性が悪くなる。 (7)地盤のN値が急激に変化しないような地盤であれ
ば、掘削刃は必要のない場合もある。また、N値の変化
が小さい場合は170°を越える角度でも十分な場合も
ある。 (8)掘削刃は連続的に設けても、断続的に設けても良
い。
【0058】第10の発明は、第9の発明において、掘
削刃を羽根先端の小口面又は傾斜面と羽根下面の両面に
またがるような形状に形成して接着したことを特徴とす
る。
【0059】第10の発明を更に説明する。杭を回転圧
入する際には、羽根の先端に固定された掘削刃によって
地盤を掘削することになる。従って掘削刃には地盤から
の反力が作用するが、掘削刃が羽根の小口又は傾斜面、
あるいは羽根下面のみに固定されていると、この反力に
よって掘削刃がもぎ取られないだけの十分な溶接が必要
である。これに対して、掘削刃が羽根先端の小口面又は
傾斜面と羽根下面の両面にまたがるように固定されてい
れば、掘削刃と羽根の接触面で地盤からの反力に抵抗で
きるため、溶接量を低減できる。
【0060】第11の発明は、第1〜第10のいずれか
の発明において、前記羽根の厚さを、羽根に生じる曲げ
モーメント分布に対応させて半径方向に変化させてなる
ことを特徴とする。
【0061】第11の発明を更に説明する。螺旋羽根の
板厚は全体を同じ厚さにする必要はなく、羽根2に作用
する力によって生じる曲げモーメントに応じて羽根の径
方向に厚さを変化させるために、図13に概念的に示す
ように、鋼管に近い部分を2枚重ねの羽根にする方法が
考えられる。また図14に示すように、鋳造等によって
板厚を連続的に変化させることも可能である。
【0062】第12の発明は、第1〜第11のいずれか
の発明において、羽根の先端を、鋼管と羽根の接合部付
近を頂点とする多角形形状又は円弧形状に形成し、前記
接合部からの羽根の突出長さを、鋼管と羽根の溶接に必
要な最小寸法程度としたことを特徴とする。
【0063】第12の発明を更に説明する。羽根の先端
の形状には、直線形状、三角形状、四角形状等の種々の
多角形状や、円弧形状がある(掘削刃は、先端形状にそ
って製作される)。鋼管の先端と羽根の接合部におい
て、羽根の先端は鋼管との接合部よりも突出させた方
が、溶接や地盤の掘削という面から望ましいが、突出長
さが大きくなると、施工中の地盤掘削に伴う地盤からの
反力によって、羽根をもぎ取るような力が作用し、鋼管
と羽根の溶接が切れてしまう場合がある。従って、該突
出長さは羽根と鋼管の溶接に必要な最小限の長さ程度と
しておくことが望ましい。
【0064】第13の発明は、第1〜第12のいずれか
の発明において、鋼管の先端に備えられた螺旋状の羽根
における該鋼管の外周よりも外側に突出した部分と鋼管
との成す角度がほぼ直角であることを特徴とする。
【0065】第13の発明を更に説明する。図12に示
すように、羽根の外周部分と鋼管杭本体とのなす角を直
角としたことにより、地盤の反力が鉛直方向に作用する
ので効率よく圧入推進力を得ることができ、従来よりも
小さな回転力及び推進力で、大径の杭を固い支持層にま
で貫入することができる。また、直角であることによ
り、既存の杭施工用機械のチャック構造に適合するの
で、杭が大径になっても既存の杭施工用機械を用いて効
率のよい施工が可能になる。
【0066】第14の発明は、第1〜第13のいずれか
に記載の、先端に螺旋状の羽根を固着した回転圧入鋼管
杭を吊り上げ、該螺旋状羽根のピッチに対応する凹溝を
設けたチャックカラー又はチャック部材を有するチュー
ビング装置を地盤上の所定位置に設置し、吊り上げた前
記回転圧入鋼管杭を回転させ、先端の螺旋羽根を前記チ
ュービング装置の凹溝に挿入し、鋼管杭軸部を前記チャ
ックカラー又はチャック部材によって締め付けて把持
し、該チャックカラー又はチャック部材をチュービング
装置中の回転装置により回転させ、鋼管杭を回転駆動し
て地盤中に埋設することを特徴とする鋼管杭の施工方法
である。
【0067】第14の発明を更に説明する。本施工方法
は、鋼管の外径よりも外側に突出した羽根の外周部分
が、鋼管の軸に対して放射状にほぼ直角に形成したこと
により、直角に形成することが必要な施工機械を使用す
るものである。従来は、螺旋状に切り欠いた鋼管の先端
に鋼管の内外両面に羽根が張り出すような形で固定し、
かつ鋼管杭と羽根のなす角度をほぼ直角とする方法は見
いだされていなかったため、本施工方法は実施できなか
った。本発明により、既存の場所打ちコンクリート杭用
の孔掘削などに使用していた施工機械と溝付チャックカ
ラーを組み合わせることによって大径で、且つ前述の羽
根形状を持った回転圧入鋼管杭の施工が可能となり、ま
た羽根が受ける地盤反力方向が鋼管杭の推進方向と一致
するので、大径の鋼管杭を効率良く施工することが可能
である。
【0068】第15の発明は、螺旋状羽根を備え、地中
に回転圧入される羽根付き鋼管杭において、螺旋状羽根
の先端の小口面に、螺旋状羽根の回転進行方向に対して
抵抗が少なくなるような傾斜面を設け、該小口面又は傾
斜面に掘削刃を溶接などの方法で接接着し、羽根下面と
掘削刃の下面のなす角度を、略135°〜170°とし
たことを特徴とする。
【0069】第16の発明は、前記掘削刃を、羽根先端
の小口面又は傾斜面と羽根下面の両面にまたがるような
形状に形成して接着したことを特徴とする。第15、第
16の発明は、一般的な羽根付き鋼管杭について、螺旋
状羽根の先端に設ける掘削刃における掘削に最も有効な
形状について解明した発明である。
【0070】第17の発明は、螺旋状羽根を、螺旋状に
切断した鋼管杭先端部に固着し、地中に回転圧入される
羽根付き鋼管杭において、螺旋状に切断した鋼管杭先端
部の始終端の段差部分を円弧状に形成したことを特徴と
する。
【0071】第18の発明は、螺旋状羽根を、螺旋状に
切断した鋼管杭先端部に固着し、地中に回転圧入される
羽根付き鋼管杭において、螺旋状羽根の該鋼管杭の外周
よりも外側に張り出した部分と、鋼管杭とのなす角度
が、ほぼ直角であることを特徴とする。
【0072】
【発明の実施の形態】[第1実施形態]本発明の第1実
施形態を図を参照して説明する。図1(A),(B)、
図2(A),(B),(C)は、先端が開端の回転圧入
鋼管杭を示し、この鋼管杭1の先端には、内縁10と外
縁11が鋼管杭1の内側と外側に所定寸法張り出した螺
旋状羽根2を備えている。また、鋼管杭先端部3は螺旋
状に切断されており、その始端5と終端4の段差部分6
を円弧状に形成してある。
【0073】螺旋状羽根2の外径(D)は、鋼管杭外
径(D)の略1.5〜3倍の外径で、螺旋状羽根2の内
径(D)は、鋼管杭内径(D)の略0.4〜0.9
倍の内径とし、ドーナツ状鋼板を用いて当該螺旋状羽根
2が構成される。つまり、このドーナツ状鋼板を半径方
向に1箇所切断し、一方を円周方向始端8、他方を円周
方向終端7として、螺旋状に切断した鋼管杭先端部3に
同心円状に溶接固定し、この螺旋状羽根2の内縁10と
外縁11を鋼管杭先端部の内外に張り出して構成する。
図示例において、鋼管杭1の肉厚を12mm、外径
(D)を1000mm、内径(D)を976mmとし
たとき、螺旋状羽根2の外径(D)を1500mm〜
3000mmの範囲に設け、螺旋状羽根2の内径
(D)を390mm〜878mmの範囲に設けてあ
る。
【0074】前記において、鋼管杭先端部3の螺旋の始
端5と終端4の段差部分6には回転圧入時に大きな力が
作用するが、この段差部分6を図2(A)に示すよう
に、円弧状部に形成してあることにより1ケ所に応力集
中することがなく、ここに亀裂が発生することがない。
比較例として図3に、鋼管杭先端部3の螺旋の始端5と
終端4の段差部分6に隅角部9がある場合を示す。この
場合、鋼管杭の回転圧入時隅角部9に応力集中を発生
し、図のような亀裂22を生じる可能性がある。
【0075】また、羽根の内縁10と外縁11を鋼管杭
先端部3の内側と外側に張り出して構成する螺旋状羽根
2によって、その中心部に開口部12が形成されて、回
転圧入鋼管杭は開端杭となる。螺旋状羽根2の外径(D
)を、鋼管杭外径(D)の略1.5〜3倍の外径で、
螺旋状羽根2の内径(D)を鋼管杭内径(D)の略
0.4〜0.9倍の内径とした数値は、実験とシミュレ
ーションの結果得られた数値であって、この数値の範囲
内であると、大径杭の地中への円滑な貫入と、杭の支持
機能確保の両条件を満たすことが可能であるが、この数
値を外れると両条件を円滑に満すことがむずかしかっ
た。
【0076】本発明の実施形態においては、図4(A)
〜(F)に示すように螺旋状羽根2の先端の小口面13
又は、小口面に設けた傾斜面17に掘削刃14,18が
設けられる。小口面に設けた傾斜面は、螺旋状羽根2の
回転進行方向に対して抵抗が少なくなるように設けられ
て入る。掘削刃14,18は、小口面13又は傾斜面1
7に溶接などの方法で接合してある。図示例の場合、螺
旋状羽根2に前記の傾斜を与えるため、羽根下面と掘削
刃14,18の下面のなす角度θを、ほぼ135°〜1
70°に設けてある。
【0077】図4を順に説明すると、図(A),(B)
では掘削刃14は、頂部15が中間よりやや外寄りに位
置する平面略山形状で、その基端面を羽根先端の垂直な
小口面13に溶接してあり、角度θを、略135°〜1
70°に設けてある。図(C),(D)は図(A),
(B)に示す掘削刃14の変形例であり、いずれも、羽
根先端の上部を傾斜させてあり、この傾斜先端の小口面
13に掘削刃14の基端面が溶接してあり、羽根先端の
傾斜面と掘削刃14の上面の傾斜面とが接続するように
設けられている。
【0078】図4(E),(F)は、掘削刃のさらに他
の変形を示す。この例では、羽根先端を平面略山形状と
し、この山形状先端16に傾斜面17を形成し、この平
面山形の傾斜面17に複数の掘削刃18を櫛歯状に等間
隔で、かつ角度θを、略135°〜170°に設けて溶
接した例を示す。
【0079】図5(A)〜(C)は、羽根先端の平面形
状の他例を示す。同図(A)には、羽根先端に掘削刃と
して内周側が尖ったナイフ状の傾斜面19を一体形成し
た例を示し、図(B)には、図4(C),(D)と同じ
構造の掘削刃14を中間に頂部15がある平面略山形状
に構成した例を示し、図5(C)には、羽根先端に内周
側が尖ったナイフ状の傾斜面19を形成し、この傾斜面
19にナイフ状の掘削刃20を溶接した例を示す。掘削
刃の形状は図示以外のものであっても構わない。
【0080】図6(イ)は、羽根の先端に取り付けた掘
削刃の平面図であり、(ロ)、(ハ)は、掘削刃を羽根
の小口面と羽根下面の両面にまたがるように接着した本
発明の実施例及び掘削刃の詳細図である。(ニ)は、掘
削の際の掘削刃に作用する地盤からの反力(R1,R
2)に対する抵抗機構を図示したものであり、(ニ)左
図においてはR2に対してはR2'という力で抵抗する
が、R1に対しては溶接部のみで抵抗することになる。
これに対して(ニ)右図ではR1,R2に対してそれぞ
れR1'、R2'という力で抵抗できるため、溶接量を低
減できる。また図7(イ)では、鋼管先端と羽根の接合
部からの羽根の突出量を最小限にしている状態を示して
いる。図7(ロ)は、該突出量が大きかった場合に、施
工中に作用する力によって羽根がもげている状態を示し
た図である。施工中の地盤掘削に伴う地盤からの反力に
よって、羽根に鋼管端面からをもぎ取るような力が作用
し、鋼管と羽根の溶接が切れてしまう場合がある。従っ
て、該突出長さは図7(イ)のように、羽根と鋼管の溶
接に必要な最小限の長さ程度としておくことが望まし
い。
【0081】次に、図8(A),(B)は、鋼管杭1内
に進入する土砂の閉塞促進用突起21を鋼管内周に具備
した例を示す。図示例では、閉塞促進用突起21は溝形
鋼で構成され、この所定長さの溝形鋼を縦にして、かつ
鋼管内円周方向に所定間隔で複数(図示例では、90°
間隔で4個)配置し、各溝形鋼の両側縁を鋼管内周面に
溶接してある。この閉塞促進用突起21は、本実施例で
は開端状の鋼管杭1の杭先端3aより鋼管の内径
(D)の略0.5〜2倍の高さ範囲の鋼管杭内部に設
けられている。図8の鋼管杭1の他の構成は図1、2の
鋼管杭1の構成と同じである。
【0082】実験結果では、前記の溝形鋼からなる閉塞
促進用突起21は、鋼管内周面全周でなくて、図示のよ
うに間隔をあけて複数設けるだけで、土砂の閉塞促進効
果が十分あることが確認された。このように、閉塞促進
用突起21による土砂の閉塞促進と圧密効果で鋼管杭1
の支持層への貫入量が低減できるので施工時間を短くで
きる。この溝形鋼からなる閉塞促進用突起21は、鋼管
杭1の内周への溶接加工も比較的容易で製作コスト的に
も有利になる。また、図示省略するが、前記の溝形鋼に
かえて、鋼製ブロック、帯鋼板または型鋼を、鋼管の内
径の略0.5〜3倍の高さ範囲の杭周方向に間隔を隔て
て複数溶接固定して構成してもよい。すなわち、縦リブ
型形状に限定する必要はなく、角リブ型形状、横長リブ
型形状であっても、ほとんど同様の効果を奏する。
【0083】さらに図示省略するが、前記の鋼製ブロッ
ク、溝形鋼、帯鋼板または型鋼等に変えて、閉塞促進用
突起21を、鋼管杭1の内周へ溶接固定された1段また
は複数段の鋼製ドーナツ状リブで構成し、その外径が鋼
管杭の内径と一致し、内径が鋼管杭内径(D)の略
0.9〜0.7倍になるように設けるのがよい。1段で
鋼製ドーナツ状リブを構成する必要がある場合は、板厚
が厚くなるので、内径が鋼管杭の略0.9〜0.7倍の
鋼製ドーナツ状リブを設ける方が、一枚のリブの厚みが
増大せず、コスト的に優れている。例えば、リブの内径
が、0.5Dの場合の板厚は、リブの内径が、0.8
の場合の板厚の2倍程度必要となる。この場合
は、内径が、0.8D のリブを杭軸方向に2段に設
ける方が、溶接面、加工での作業性で優れている。
【0084】図12は、螺旋羽根2における鋼管1の外
周から外側に突出した部分と、鋼管杭本体1の軸とのな
す角が直角となるように、杭本体1の先端部螺旋羽根2
を取り付けた状態を示している。羽根2が受ける地盤の
反力が鉛直方向に作用するので、鋼管杭の推進方向と一
致し、効率よく圧入推進力を得ることができる。従来よ
りも小さな回転力及び推進力で、大径の杭を固い支持層
にまで貫入することが可能となった。
【0085】また、直角であることにより、既存の施工
機械を使用して、大径の鋼管杭1の施工が可能となっ
た。図31に示すように、従来工法においては、主とし
て施工機械60を使用していたが、図32に示すよう
な、鋼管杭本体を外側から把持して回転させる形式の施
工機械70すなわち図32、33に示すチュービング装
置70を使用する施工方法が採用される。このチュービ
ング装置70を用いるときは、羽根径の大きさと羽根の
螺旋ピッチに対応する凹溝を形成した、溝付きチャック
カラーを用いる必要がある。
【0086】ここで図33に示す溝付チャックカラーに
ついて説明すると、溝付のチャックカラーを用いない従
来の工法では、回転圧入鋼管杭は杭鋼管径よりも先端羽
根径がかなり大きいので、回転圧入杭のチュービング装
置への装着は、カラーを取り付けていない状態で地面に
設置したチュービング装置に回転圧入鋼管杭を挿入して
から、クレーンで吊り上げたチャックカラー(溝無し)
をチャック装置に取り付ける方法か、回転圧入鋼管杭
を、まず施工機械60を用いて地面上に設置しておい
て、予めチャックカラー(溝無し)を取り付けたチュー
ビング装置をクレーンで吊り上げ、回転圧入鋼管杭の上
部から被せて設置する施工方法が採用されていた。前者
の方法は、複数のチャックカラーを回転圧入鋼管杭とチ
ャック装置の間に挿入して固定しなければならず、作業
工程が非常に面倒であった。後者の方法では、重量のあ
るチュービング装置を高い位置まで吊り上げるので危険
を伴い、能力の大きなクレーンを必要とすると共に、設
置作業を慎重に行うため長時間の作業になってしまうと
いう欠点があった。溝付きチャックカラーを使用すれ
ば、チュービング装置に対する回転圧入鋼管杭の装着工
程を簡略にして効率よく施工することができる。溝付チ
ャックカラーを用いた場合は杭の装着を数分程度で完了
できるのに対し、前記の2つの方法では30分から1時
間は必要であった。なお図33は、チュービング装置7
0における、ケーシングチューブ回転装置75、チャッ
ク装置78、回転杭73、掘削羽根73b、チャックカ
ラー74の主要な構成を示している。
【0087】図33に示すように、チャックカラーの溝
は回転圧入鋼管杭の羽根の螺旋形状に対応しており、杭
を上部から吊り込んで人力により回転させると、溝の間
を羽根が通過する構造になっており、螺旋羽根は鋼管軸
部に対してほぼ直角に固定されていることが必要であ
る。羽根が杭鋼管に対して直角でない場合には、チャッ
クカラーの溝を広くする必要があるが、その分凸部が薄
くなってしまう。この凸部は杭鋼管を把持すると共に、
回転力を伝達し、必要に応じて押込み力や引き抜き力も
伝達する必要があり、凸部の付け根が現状よりも薄くな
るとこれらの力を伝達するための強度・剛性が不足して
しまう。また、凸部先端の面積が小さいと、杭を把持す
る際に杭に作用する圧力が大きくなり、杭鋼管に損傷を
生じるなどの問題がある。該溝付きチャックカラーを用
いることで大径杭の施工が非常に効率的になるが、その
ためには、螺旋羽根は杭軸部に対してほぼ直角に取り付
けられている必要があった。つまり、大径の回転圧入杭
施工のためには、杭軸部と羽根がほぼ直角に固定されて
いることが必須であり、本願発明は、このチュービング
装置を使用する施工方法により、大きな効果を奏してい
る。
【0088】鋼管杭はいうまでもなく、地中の礫・砂・
粘性土等からなる固い支持層に貫入して、主として上部
構造物による上からの圧縮力に対して支持力を発揮する
ものであり、杭先端面によって支えられている。したが
って、鋼管の外側に羽根を固定すると、図38(イ)、
(ロ)に示すように、螺旋羽根は片持ち梁のような形状
となり、羽根付け根及びその近傍の鋼管部分に大きな曲
げモーメントが作用し、鋼管内側方向に変形が生じる。
この曲げモーメントに抵抗して鋼管の変形を防止するた
めに、杭先端の羽根を固定している部分の鋼管を、支持
力から必要となる板厚よりも厚くする必要があり、その
厚さは支持力から必要な厚さと比べて、2〜3倍程度に
なることも多い。鋼管の必要厚さが極厚になると、鋼管
作製のコストもアップするという問題を生じる。
【0089】図39(イ)に示すように、従来技術3の
羽根は鋼管の先端に固定されており、羽根は鋼管の内・
外両側に張り出している。このことによって、内側・外
側の羽根がそれぞれ地盤から受ける反力による曲げモー
メントが、鋼管と羽根の接続位置で打ち消し合うため、
鋼管に作用する曲げモーメントはかなり小さくなる。従
って、鋼管杭先端部の板厚も、相当に薄くすることがで
きる。鋼管の厚さは、羽根の内・外面への張り出し量の
バランスなどの条件にもよるが、支持力から決定される
板厚と同厚程度とすることも可能である。本発明のよう
に、鋼管杭先端に螺旋羽を取り付けた開端杭の鋼管の板
厚については、羽根中央部の開口が比較的大きいことか
ら、従来技術3ほどには板厚を低減することができない
が、図39(イ)、(ロ)に示すものよりは板厚を低減
できる。
【0090】
【発明の効果】本発明によると、特に大径の羽根付き回
転圧入鋼管杭の開端杭において、鋼管杭先端部の内外に
螺旋状羽根を張り出した構造であるので、従来の閉端杭
または開端杭の何れによっても解決できなかった、円滑
な施工と、十分な杭支持機能と、製作の容易性の問題点
が解決されたものである。すなわち本発明に係る回転圧
入鋼管杭により、大径の羽根付き回転圧入鋼管杭であっ
ても、その施工、実用化が可能となったものである。本
発明は、大径以外の中径等の回転圧入鋼管杭にも勿論適
用できるものである。さらに、鋼管内に進入した土砂の
閉塞促進用突起を設けたので、支持層への根入れが1D
(D:杭径)程度でも鋼管杭の支持力を閉端杭と同程度
にまで、大きく増加することを可能とした。この閉塞促
進用突起は、鋼管への取り付け作業が極めて容易であ
り、コストも低減され、しかも閉塞効果においても、従
来技術に比べて優れた効果を奏するものである。
【0091】また、掘削刃を羽根の小口面と羽根下面の
両面にまたがるように接着したので、掘削の際の地盤か
らの反力を抑えて、掘削を推進することができる。さら
に、鋼管先端と羽根の接合部からの羽根の突出量を最小
限にしたので、施工中に作用する地盤の反力によって、
羽根が鋼管端面からもぎ取られたり、鋼管と羽根の溶接
が切れてしまう恐れが解消した。
【0092】また、羽根の外周部分が鋼管に対してほぼ
直角に張り出しているので、大きな推進力が得られ、必
要な回転トルクが縮減され、加えて、チュービング装置
に適用可能としたので、大径の鋼管杭であっても既存の
施工機を用いてを施工することができるようになった。
こうして、施工時に資材、労力、施工時間等の面で、大
幅なコストの削減を可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明に係る回転圧入鋼管杭の正面
図、(B)は同縦断面図である。
【図2】(A)は回転圧入鋼管杭の上方斜視図、(B)
は同じく下方斜視図、(C)は同じく平面図である。
【図3】本発明の比較例として杭先端の螺旋状部の始端
と終端の段差部に隅角部が形成された回転圧入鋼管杭の
斜視図である。
【図4】(A)、(B)は掘削刃の第1例の斜視図と断
面図、(C)、(D)は掘削刃の第2例と第3例の断面
図、(E)、(F)は掘削刃の第4例の斜視図と断面図
である。
【図5】(A)、(B)、(C)は掘削刃の更に他の3
例を示す説明図である。
【図6】(イ)、(ロ)、(ハ)は本発明の掘削刃の詳
細図であり、(ニ)は説明図である。
【図7】本発明の螺旋羽根先端の掘削刃と鋼管先端との
接着位置を示す説明図である。
【図8】(A)は本発明の実施形態に係る回転圧入鋼管
杭の正面図、(B)は同平面図である。
【図9】(A)、(B)は本発明と従来例の鋼管杭の作
用説明断面図である。
【図10】閉塞促進用突起の効果を調べるために行った
実験結果の一例を示す図で、(A)は、閉塞促進用突起
を設けた場合の試験体の説明図、図(B)は閉塞促進用
突起を設けない場合の試験体の説明図で、図(C)は、
図(A)、(B)の試験結果として鉛直荷重と変位の関
係をグラフで示した図である。
【図11】土砂の持つダイレタンシー特性の説明図であ
る。
【図12】本発明の杭本体と掘削羽根とを直角に取り付
けたことを示す断面図である。
【図13】本発明の螺旋羽根の板厚の説明図である。
【図14】本発明の螺旋羽根の板厚の他の例を示す説明
図である。
【図15】本発明の螺旋羽根のドーナツ状鋼板の切断位
置を示す説明図である。
【図16】本発明の螺旋羽根のドーナツ状鋼板を扇形に
切断した説明図である。
【図17】従来技術1、2、3、4、の概念図である。
【図18】従来技術1の説明図である。
【図19】従来技術3の概略を示す斜視説明図である。
【図20】従来技術3の切り込みを示す説明図である。
【図21】従来技術3の閉じ板を示す説明図である。
【図22】従来技術3の底板に設けた掘削刃を示す説明
図である
【図23】従来技術3の底板に設けた掘削刃を示す説明
図である
【図24】従来技術3の開口部を示す説明図である。
【図25】従来技術3の螺旋羽根の説明図である。
【図26】従来技術3の螺旋羽根の説明図である。
【図27】従来技術3の羽根と杭軸との角度を示す説明
図である。
【図28】同じく従来技術3の羽根と杭軸との角度を示
す説明図である。
【図29】従来技術3の閉塞部材を示す説明図である。
【図30】従来技術4の説明図である。
【図31】従来の施工方法及び施工機械を示す説明図で
ある。
【図32】本発明の施工方法及び施工機械を示す説明図
である。
【図33】本発明の施工機械のチュービング装置を示す
詳細説明図である。
【図34】貫入のメカニズムの説明図である。
【図35】従来技術3の説明図である。
【図36】本願発明と従来技術の塑性歪みと亀裂を対比
した説明図である。
【図37】本願発明と従来技術の塑性歪みと亀裂の説明
図である。
【図38】従来技術における曲げモーメントの作用を示
す説明図である。
【図39】本発明における曲げモーメントの作用を示す
説明図である。
【符号の説明】
1 鋼管杭 2 螺旋状羽根 3 先端部 3a 杭先端 4 終端 5 始端 6 段差部分 7 円周方向終端 8 円周方向始端 9 隅角部 10 羽根の内縁 11 羽根の外縁 12 開口部 13 小口面 14 掘削刃 15 頂部 16 山形状先端 17 傾斜面 18 掘削刃 19 ナイフ状の傾斜面 20 掘削刃 21 閉塞促進用突起 22 亀裂 23 従来鋼管杭 24 支持層 25 軟弱層 26 鋼管内に進入した支持層の土砂 27 鋼管内に進入した軟弱層の土砂 30 鋼管杭 31 螺旋状羽根 32 底板 40 鋼管杭 41 螺旋状羽根 42 切り込み 43 土砂進入孔 44 閉じ板 45 掘削刃 50 鋼管杭 51 螺旋状羽根 52 切り込み 53 土砂進入孔 54 閉塞部材 55 鋼管杭 56 螺旋状羽根 57 開口リブ 58 有孔筒状部 60 従来の施工機械 70 本発明に使用する施工機械:チュービング装置 73 回転杭 73b 掘削羽根 74 チャックカラー 75 ケーシングチューブ回転装置 78 チャック装置 80 鋼管杭 81 螺旋状羽根
フロントページの続き (72)発明者 大木 仁 東京都千代田区大手町2−6−3 新日本 製鐵株式会社内 (72)発明者 八田 義道 東京都千代田区大手町2−6−3 新日本 製鐵株式会社内 Fターム(参考) 2D041 AA02 BA33 CA05 CB06 DB02 FA14 2D050 AA06 AA16 CB23 EE04

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端に螺旋状羽根を備え、地中に回転圧
    入される羽根付き鋼管杭において、鋼管外径の略1.5
    〜3倍の外径で、鋼管杭内径の略0.4〜0.9倍の内
    径としたドーナツ状鋼板を一箇所又は複数箇所切断し、
    螺旋状に切断した鋼管杭端部に同心円状に溶接固定し、
    鋼管杭先端部の内外に螺旋状羽根を張り出してなる形状
    に構成することを特徴とする回転圧入鋼管杭。
  2. 【請求項2】 前記ドーナツ状鋼板を、中心角0°〜9
    0°で中心が該ドーナツ状鋼板の中心と一致し、外周が
    該ドーナツ上鋼板の外周と一致するような扇形形状に切
    断し、切断後の中心角270°〜360°のドーナツ状
    鋼板を曲げ加工して、螺旋状に切断した鋼管杭端部に同
    心円状に溶接固定し、鋼管杭先端部の内外に螺旋状羽根
    を張り出してなる形状に構成することを特徴とする請求
    項1記載の回転圧入鋼管杭。
  3. 【請求項3】 螺旋状羽根を備え、地中に回転圧入され
    る羽根付き鋼管杭において、鋼管杭の先端を開端状と
    し、先端より鋼管の内径の略0.5〜3倍の高さ範囲の
    鋼管杭内部に、鋼管内に進入した土砂の閉塞促進用突起
    を具備したことを特徴とする回転圧入鋼管杭。
  4. 【請求項4】 先端に螺旋状羽根を備え、地中に回転圧
    入される羽根付き鋼管杭において、鋼管外径の略1.5
    〜3倍の外径で、鋼管杭内径の略0.4〜0.9倍の内
    径としたドーナツ状鋼板を一箇所又は複数箇所切断し、
    あるいは中心角0°〜90°で中心が該ドーナツ状鋼板
    の中心と一致し外周が該ドーナツ上鋼板の外周と一致す
    るような扇形形状に1箇所切断し、切断後の中心角27
    0°〜360°のドーナツ状鋼板を、中心角0°と36
    0°の位置の切断面、あるいはドーナツ状扇形の中心角
    が360°未満の場合には中心角を360°まで延長し
    た位置の仮想切断面と中心角0°の位置の切断面が、お
    互いに平行を保つように曲げ加工して螺旋形状の羽根に
    成形し、羽根の螺旋形状に対応するように、螺旋状に切
    断した鋼管杭端部に同心円状に溶接固定し、鋼管杭先端
    部の内外に螺旋状羽根を張り出してなる形状に構成した
    ことを特徴とする回転圧入鋼管杭。
  5. 【請求項5】 鋼管杭先端より当該鋼管杭内径の略0.
    5〜3倍の高さ範囲の鋼管杭内部に、鋼管内に進入した
    土砂の閉塞促進用突起を具備したことを特徴とする請求
    項1、2又は4のいずれかに記載の回転圧入鋼管杭。
  6. 【請求項6】 前記閉塞促進用突起が、1段または複数
    段の溶接固定された鋼製ドーナツ状リブであり、その外
    径が鋼管杭の内径と一致し、内径が鋼管杭内径の略0.
    9〜0.7倍であることを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれかに記載の回転圧入鋼管杭。
  7. 【請求項7】 前記閉塞促進用突起が、鋼製ブロック、
    型鋼、帯鋼板等であり、鋼管杭の周方向に間隔を隔てて
    複数溶接固定したことを特徴とする請求項1〜6のいず
    れかに記載の回転圧入鋼管杭。
  8. 【請求項8】 螺旋状に切断した鋼管先端部の始終端の
    段差部分を円弧状に形成したことを特徴とする、請求項
    1〜7のいずれかに記載の回転圧入鋼管杭。
  9. 【請求項9】 螺旋状羽根の先端の小口面に、螺旋状羽
    根の回転進行方向に対して抵抗が少なくなるような傾斜
    面を設け、該小口面又は傾斜面に掘削刃を溶接などの方
    法で接着し、羽根下面と掘削刃の下面のなす角度を、略
    135°〜170°としたことを特徴とする請求項1〜
    8のいずれかに記載の回転圧入鋼管杭。
  10. 【請求項10】 掘削刃を、羽根先端の小口面又は傾斜
    面と羽根下面の両面にまたがるような形状に形成して接
    着したことを特徴とする請求項9に記載の回転圧入鋼管
    杭。
  11. 【請求項11】 前記羽根の厚さを、羽根に生じる曲げ
    モーメント分布に対応させて半径方向に変化させてなる
    ことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の回
    転圧入鋼管杭。
  12. 【請求項12】 羽根の先端を、鋼管と羽根の接合部付
    近を頂点とする多角形形状または円弧形状に形成し、前
    記接合部からの羽根の突出長さを、鋼管と羽根の溶接に
    必要な最小寸法程度としたことを特徴とする請求項1〜
    11のいずれかに記載の回転圧入鋼管杭。
  13. 【請求項13】 前記鋼管杭の先端に備えられた螺旋状
    の羽根における該鋼管杭の外周よりも外側に突出した部
    分と、鋼管杭本体との成す角度がほぼ直角であることを
    特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の回転圧入
    鋼管杭。
  14. 【請求項14】 螺旋状羽根のピッチに対応する凹溝を
    設けたチャックカラー又はチャック部材を有するチュー
    ビング装置を地盤上の所定位置に設置し、請求項13に
    記載の、先端に螺旋状の羽根を固着した回転圧入鋼管杭
    を吊り上げ、吊り上げた前記回転圧入鋼管杭先端の螺旋
    羽根を前記チャックカラー又はチャック部材の凹溝に挿
    入・回転することによって通過させ、鋼管杭軸部を前記
    チャックカラー又はチャック部材によって締め付けて把
    持し、該チャックカラー又はチャック部材をチュービン
    グ装置中の回転装置により回転させ、鋼管杭を回転駆動
    して地盤中に埋設することを特徴とする回転圧入鋼管杭
    の施工方法。
  15. 【請求項15】 螺旋状羽根を備え、地中に回転圧入さ
    れる羽根付き鋼管杭において、螺旋状羽根の先端の小口
    面に、螺旋状羽根の回転進行方向に対して抵抗が少なく
    なるような傾斜面を設け、該小口面又は傾斜面に掘削刃
    を溶接などの方法で接接着し、羽根下面と掘削刃の下面
    のなす角度を、略135°〜170°としたことを特徴
    とする回転圧入鋼管杭。
  16. 【請求項16】 前記掘削刃を、羽根先端の小口面又は
    傾斜面と羽根下面の両面にまたがるような形状に形成し
    て接着したことを特徴とする請求項15に記載の回転圧
    入鋼管杭。
  17. 【請求項17】 螺旋状羽根を、螺旋状に切断した鋼管
    杭先端部に固着し、地中に回転圧入される羽根付き鋼管
    杭において、螺旋状に切断した鋼管杭先端部の始終端の
    段差部分を円弧状に形成したことを特徴とする回転圧入
    鋼管杭。
  18. 【請求項18】 螺旋状羽根を、螺旋状に切断した鋼管
    杭先端部に固着し、地中に回転圧入される羽根付き鋼管
    杭において、螺旋状羽根の該鋼管杭の外周よりも外側に
    張り出した部分と、鋼管杭とのなす角度が、ほぼ直角で
    あることを特徴とする回転圧入鋼管杭。
JP2000299346A 1999-10-20 2000-09-29 回転圧入鋼管杭 Expired - Lifetime JP3643303B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000299346A JP3643303B2 (ja) 1999-10-20 2000-09-29 回転圧入鋼管杭

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11-298189 1999-10-20
JP29818999 1999-10-20
JP2000299346A JP3643303B2 (ja) 1999-10-20 2000-09-29 回転圧入鋼管杭

Related Child Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004198494A Division JP2004316421A (ja) 1999-10-20 2004-07-05 回転圧入鋼管杭
JP2004198484A Division JP2004278306A (ja) 1999-10-20 2004-07-05 回転圧入鋼管杭

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001193063A true JP2001193063A (ja) 2001-07-17
JP3643303B2 JP3643303B2 (ja) 2005-04-27

Family

ID=26561410

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000299346A Expired - Lifetime JP3643303B2 (ja) 1999-10-20 2000-09-29 回転圧入鋼管杭

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3643303B2 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003064673A (ja) * 2001-08-27 2003-03-05 Chiyoda Koei Kk 基礎杭
JP2003074054A (ja) * 2001-08-30 2003-03-12 Asahi Kasei Corp 鋼管杭
JP2004107978A (ja) * 2002-09-18 2004-04-08 Nippon Steel Corp 回転圧入鋼管杭
JP2009001966A (ja) * 2007-06-19 2009-01-08 Jfe Steel Kk 翼付き鋼管杭
JP2009103441A (ja) * 2001-12-18 2009-05-14 Nippon Steel Corp 地中埋設温度成層型蓄熱水槽
JP2009209675A (ja) * 2008-02-08 2009-09-17 Jfe Steel Corp ねじ込み式杭
JP2009209674A (ja) * 2008-02-08 2009-09-17 Jfe Steel Corp ねじ込み式杭
KR101435489B1 (ko) 2013-07-29 2014-09-11 한국팽이건설 주식회사 헬리칼 파일 및 그 시공방법
JP2014177825A (ja) * 2013-03-15 2014-09-25 Tobu:Kk 回転貫入鋼管杭
JP2016125316A (ja) * 2015-01-08 2016-07-11 新日鐵住金株式会社 螺旋翼付鋼管杭、杭施工方法及び建築物
CN114635413A (zh) * 2022-02-25 2022-06-17 中铁二十局集团第二工程有限公司 一种桩柱施工方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5842046B1 (ja) 2014-10-21 2016-01-13 新日鉄住金エンジニアリング株式会社 回転圧入鋼管杭

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003064673A (ja) * 2001-08-27 2003-03-05 Chiyoda Koei Kk 基礎杭
JP2003074054A (ja) * 2001-08-30 2003-03-12 Asahi Kasei Corp 鋼管杭
JP2009103441A (ja) * 2001-12-18 2009-05-14 Nippon Steel Corp 地中埋設温度成層型蓄熱水槽
JP2009109184A (ja) * 2001-12-18 2009-05-21 Nippon Steel Corp 地中埋設温度成層型蓄熱水槽
JP2004107978A (ja) * 2002-09-18 2004-04-08 Nippon Steel Corp 回転圧入鋼管杭
JP2009001966A (ja) * 2007-06-19 2009-01-08 Jfe Steel Kk 翼付き鋼管杭
JP2009209675A (ja) * 2008-02-08 2009-09-17 Jfe Steel Corp ねじ込み式杭
JP2009209674A (ja) * 2008-02-08 2009-09-17 Jfe Steel Corp ねじ込み式杭
JP2012237194A (ja) * 2008-02-08 2012-12-06 Jfe Steel Corp ねじ込み式杭
JP2014177825A (ja) * 2013-03-15 2014-09-25 Tobu:Kk 回転貫入鋼管杭
KR101435489B1 (ko) 2013-07-29 2014-09-11 한국팽이건설 주식회사 헬리칼 파일 및 그 시공방법
JP2016125316A (ja) * 2015-01-08 2016-07-11 新日鐵住金株式会社 螺旋翼付鋼管杭、杭施工方法及び建築物
CN114635413A (zh) * 2022-02-25 2022-06-17 中铁二十局集团第二工程有限公司 一种桩柱施工方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3643303B2 (ja) 2005-04-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2141286B1 (en) Spiral steel pipe pile
JP3643303B2 (ja) 回転圧入鋼管杭
WO1999046449A1 (fr) Pile enterree par rotation et procede de mise en place d'une telle pile
JP5053154B2 (ja) 回転圧入杭およびその施工方法
JP2007032044A (ja) 基礎杭の支持構造および鋼管杭
JP3170756B1 (ja) ねじ込み式鋼管杭及びその施工方法
JP2003003465A (ja) テーパー基礎杭
JP3905294B2 (ja) 回転貫入鋼管杭
JP3216048B2 (ja) ねじ込み式鋼管杭
JP2001348867A (ja) ねじ込み式鋼管杭及びその施工方法
JP4085492B2 (ja) 翼付きねじ込み杭
JP2004316421A (ja) 回転圧入鋼管杭
JP2004278306A (ja) 回転圧入鋼管杭
JP3135220B2 (ja) 鍔付拡底鋼管杭
JP2004190313A (ja) 翼付き鋼管杭
JPH11269875A (ja) 回転埋設開端杭
JP3031247B2 (ja) ねじ込み式鋼管杭
JP5177065B2 (ja) 鋼管杭及びその施工方法
JP4129836B2 (ja) 基礎杭の構築方法、螺旋翼付きの既製杭
JPH1136287A (ja) ねじ込み式鋼管杭
JP4524955B2 (ja) 杭先端部の補強構造及び杭の施工方法
JP3168500B2 (ja) 鋼管杭及びその製造方法
JP4173069B2 (ja) 翼付き鋼管杭
JP6993747B1 (ja) 回転圧入杭
JP3255040B2 (ja) 翼付きねじ込み鋼管杭

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040426

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040506

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20040622

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040705

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20040705

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20040705

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050118

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050127

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 3643303

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313122

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313121

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090204

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090204

Year of fee payment: 4

R154 Certificate of patent or utility model (reissue)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R154

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090204

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100204

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110204

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120204

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120204

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130204

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130204

Year of fee payment: 8

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130204

Year of fee payment: 8

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130204

Year of fee payment: 8

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130204

Year of fee payment: 8

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130204

Year of fee payment: 8

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140204

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250