JP2004316421A - 回転圧入鋼管杭 - Google Patents

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誠 永田
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Abstract

【課題】 施工が円滑で、製作コストも安価にできる大径の羽根付き回転圧入鋼管杭を提供する。
【解決手段】 螺旋状羽根を、螺旋状に切断した鋼管杭先端に固着し、地中に回転圧入される羽根付き鋼管杭において、螺旋状に切断した鋼管杭先端部の始終端の段差部分を円弧状に形成したことを特徴とする回転圧入鋼管杭。
【選択図】 図1

Description

本発明は、鋼管の先端に螺旋状の羽根を取り付けた回転圧入鋼管杭に関する。
鋼管の先端に螺旋状の羽根を設けた回転圧入鋼管杭に回転力を与え、地盤に貫入させる工法については従来から多数提案されており、その一部はすでに実用化されている。これらの工法を鋼管杭先端形状から分類すると、先端が開放されている開端杭と、先端が閉じている閉端杭の2種類がある。杭先端部に羽根を取り付ける位置の観点からは、鋼管外周に羽根を固定しているものと、鋼管の先端を螺旋状に切り欠いて、その面に螺旋状の羽根を固定しているものとの2種類がある。さらに、これらを組み合わせたものが多数提案され、又は使用されているが、従来タイプとして代表的なものを4種類に大別して図12で説明する(後述)。
杭はいうまでもなく、地中の礫・砂・粘性土等からなる固い支持層に貫入して、支持力を確実に発揮しなければならない。また用途に応じて、杭径が100mm程度の小径杭から杭径が1000mmを越える大径杭まで、種々の回転圧入鋼管杭が求められる。この場合小径杭に比べて、大径杭であって高い支持力を必要とする回転圧入鋼管杭を施工するためには、コスト面、施工方法、支持機能、製作面などで、種々の問題が存在する。
図12は、従来の各タイプの回転圧入鋼管杭について、その性能特性を整理して示した概要図である。以下、図面を参照しながら、各タイプについて、その問題点を解明する。
(1−1)従来タイプ 1
図12の従来タイプ1の鋼管杭は、概要図に示すように閉端杭であり、羽根が杭本体鋼管の先端ではなく、鋼管外周に固定されている。
従来タイプ1の例として、特許文献1に開示されたもの(以下、従来タイプ1の実施例と呼ぶ)がある。図13に示すように、螺旋状の羽根31が杭先端部分の外周面に固定されているこの鋼管杭30は閉端杭であって、鋼管杭本体30の下部に掘削刃34を設けた底板32を固設すると共に、該鋼管の下端部外周に2倍程度の外径を有する約一巻きの螺旋翼31が設けられた構造になっている。
掘削刃34については、これを必要としないものも従来から提案されている。
(従来タイプ1の問題点)
従来タイプ1では羽根が閉端鋼管の外周に固定されているため、鋼管軸部先端の地盤を掘削できない。従って、鋼管先端部の貫入抵抗が非常に大きく、施工中に貫入が進行せずに、すべり現象を生じることが多く、施工性が良くない。滑り現象とは、杭が深度方向にはほとんど貫入せず、ほぼ同じ位置で空回りをしながら少しずつ貫入している状態、あるいは全く貫入出来ない状態である。滑り現象が発生すると、羽根によって周辺の土砂がかき乱されることになり、支持力にも影響を及ぼす。滑り現象を生じながら、更に深い位置まで貫入させた場合には、かき乱した部分の摩擦が減少してしまう。支持層貫入を滑り現象を生じながら行った場合には、羽根の下面の土砂が乱されてしまう、あるいは羽根の下面に隙間を生じ、先端の鉛直支持力が低下してしまう。
貫入抵抗を減らすために、鋼管杭30の先端底板部32に縦向きの掘削刃34を設ける場合もあるが、先端土砂の掘削によって貫入抵抗を減らす効果がある反面、この掘削刃34が杭先端の土砂をかき乱すため、閉端杭であっても支持力が損なわれるという悪影響を与えてしまう。
(貫入量と回転トルクと施工機械)
一回転当たりの杭の深度方向の貫入量(以下、一回転貫入量と呼ぶ)を羽根の段差部分の高さ(以下、羽根ピッチと呼ぶ)とほぼ一致させるように施工すると、羽根周辺の土砂をほとんどかき乱さないので、支持力に対する悪影響が小さく、最も望ましい施工状態であると考えられる。しかし、従来タイプ1の形状で、一回転貫入量と羽根ピッチをほぼ一致させるような貫入(以下、理想的貫入と呼ぶ)を実施すると、施工に必要なトルクが概算で本願発明の1.6倍程度にもなってしまう。施工に必要なトルクが大きくなるということは、必要な施工機械も大型になるということであり、施工コストが上昇してしまうばかりでなく、杭が大径になると既存の施工機械では能力が不足してしまい、理想的貫入での施工は不能になってしまう。故意に滑り現象と同じように、羽根ピッチよりも一回転貫入量をかなり小さな状態にすれば、施工時のトルクも小さくなるが、そのような施工では上述のように支持力に悪影響を及ぼす。
(1−2)従来タイプ 2
従来タイプ2は従来タイプ1を開端にしたものである。従来タイプ2の例としては、特許文献2に示されたもの(以下、従来タイプ2の実施例と呼ぶ)がある。
(従来タイプ2の問題点)
開端杭としたことによって閉端杭よりも貫入抵抗は小さくなるが、羽根は鋼管の外周に固定されており、鋼管部分は羽根の下まで突出している。従って、杭の貫入施工時には、この突出した鋼管部分が貫入抵抗となってしまい、従来タイプ1よりも貫入性は向上するものの、貫入抵抗はまだかなり大きなままである。
このタイプについて理想的貫入施工をするときに必要なトルクは、本願発明に対して概算で1.4倍程度になり、従来タイプ1よりも施工性は良いものの、大径杭の施工はやはり困難である。
また、先端が開端であることから支持力の確保が困難になる。この点を改善するために、開端部分が土砂で閉塞しやすくするための提案もなされているが、いずれにしても支持力を確保するためには、施工中に先端部分を土砂で閉塞状態にするという条件を満たす必要があり、そのための別の手段が必要となる。
(1−3)従来タイプ 3
従来タイプ3は、鋼管の先端を螺旋状に切り欠き、その切り欠き面に対応した螺旋形状に加工された羽根を、該鋼管先端に固定しており、鋼管先端部分はこの羽根によってほぼ塞がれており閉端杭に分類される。このタイプは従来タイプ1のように羽根の下面に鋼管が突出していないので、施工時の貫入抵抗は低減される。
軸部先端形状に関しては、場合によって螺旋状羽根の中心付近に小さな孔が設けられているだけであるので、ほぼ閉端とみなすことができる。軸部先端の段差形状に関しては、鋼管の内側では側面視でV字型の小さい開口があるが、開口面積は小さく、土砂の進入量は少ない。特にV字型の付け根部分は土砂の進入にはほとんど寄与しない。
従来タイプ3の例として、特許文献3に記載された鋼管杭(以下、従来タイプ3の実施例―1と呼ぶ)がある。図14〜図18に示すように、管状の杭本体40の先端部分を、その先端外周に沿いほぼ1周にわたり、螺旋状に切欠きし、この螺旋状に切り欠いた杭本体40の先端面に、杭本体40の2倍前後の直径を有する環状円板に、中心に達する半径方向の切り込み42を入れて、該先端面に沿うように加工してなる掘削刃兼用の螺旋状底板41を溶接したものである。
(従来タイプ3の問題点)
このタイプでは、前述のように従来タイプ1に比べて貫入抵抗を低減できるものの、先端形状はほぼ閉端であるため、開端形状である従来タイプ2と比べると、貫入抵抗はそれほど低減されない。羽根の中心部付近の孔や螺旋羽根の段差部分から、施工時に土砂が管内に進入すれば、その分貫入抵抗は低減されるが、上記工法の記載によると、螺旋羽根の孔径は小さく、また羽根の段差は外側よりも内側が小さくV字型となっており、段差部分の開口面積もかなり小さい。従って管内への土砂の進入もわずかであり、貫入抵抗の低減にはほとんど寄与しない。
つまり、従来タイプ3は、ほぼ閉端形状であるため支持力の信頼性は高いものの、貫入抵抗は従来タイプ2と同程度であり、大径杭とした場合には施工が困難になる。このタイプの場合も理想的貫入をするために必要となるトルクは、本願発明に比べて概算で1.4倍程度となる。
また図17、図18に示すように、この特許文献3の請求項2の鋼管杭40は、螺旋状底板41に、階段状の刃を有する掘削刃45を固定している。この掘削刃45は施工時に鋼管杭40の先端下側の土砂をかき乱すため、施工性は良くなるが、鋼管杭40の先端支持力に寄与する先端地盤が乱れるので、支持力が低下してしまうという問題が生じる。
この特許文献3の請求項3によると、この鋼管杭40は、螺旋状底板41の中央部に掘削軟化した土砂を杭本体40内に導く土砂進入孔43を設けるとしているが、進入孔43を大きくして設けると、その部分が開端となるため、支持力が低下してしまう可能性を生じる。また、該土砂進入孔43は図14〜図16に示してあるように、径を小さくすれば支持力に対する影響はほとんど無いが、施工性の向上はそれほど期待できないものと判断される。
また、特許文献3によると、「螺旋状底板41が杭本体40の先端に固定されていることから、杭本体40には螺旋状底板41の曲げモーメントが作用しない」となっている。杭本体の2倍前後の直径の螺旋状底板が固定されている場合において、杭本体に曲げモーメントが発生しないこと自体、施工中の地盤の状態によっては不可能であるが、作用する曲げモーメントをできるだけ小さくするためには、少なくとも土砂進入孔43の大きさはかなり小さなものにせざるを得ない。
土砂を杭本体40内に進入させることの目的は、鋼管杭40貫入時の先端抵抗を低減し、施工性を向上させることである。図16には螺旋状底板41の始端acと終端a’c’の隙間を閉じる閉じ板44を設けていることから、土砂が杭本体40内に進入する効果は、更に小さくなってしまい、施工性の向上に対する効果はあまりないと判断される。仮に、閉じ板44が無い状態においても、底板21の始端acと終端a’c’の切断面がV型形状をなしているため、鋼管杭40の中心に近い側では、実際には土砂の進入は促進されず、土砂の進入に有効な面積は開口面積の半分程度にしかならない。
(従来タイプ3の他の例)
特許文献4に図19〜図24に示すもの(以下、従来タイプ3の実施例−2と呼ぶ)が開示されている。図19〜図24はねじ込み式鋼管杭の説明図である。
上記特許文献4の請求項1のねじ込み式鋼管杭50は閉端杭であって、直径が鋼管50の直径より大きいほぼ円形の鋼板を、図20と図21に示すように、円周から円中心に向けて切り込み52をいれて、前記鋼管の先端部の下面形状に対応した形状に曲げ加工して螺旋状板51とし、螺旋形状に切り欠いた鋼管50の先端へ取り付けたものである。
図19〜図21に示すように、特許文献4の請求項2のねじ込み式鋼管杭50は、杭先端に螺旋状の羽根を取り付けて、杭先端を閉端にしている杭である。閉端杭の場合は、開端杭のように鋼管内に進入する土砂の圧密による杭の閉塞効果が支持力に影響することはない。しかし、閉端杭を回転圧入する場合は杭先端が閉端であるがゆえに、先端の貫入抵抗が増大する。貫入抵抗は杭先端の閉塞部面積に比例して大きくなり、施工に必要なトルク(ねじ込み力)は杭直径の2〜3乗に比例する。このことは杭が小径の場合にはそれほど問題とならないが、大径の杭(例えば杭径1000mm程度以上)では、杭径に対して必要な施工機械が過大なものとなり、現実には施工は不可能に近い。
また、螺旋状羽根の始端と終端の段差部分の形状は、鋼管の内側で側面視でV字型であり、鋼管外周への羽根の取り付け角度は直角にはならないので、圧入の推進力にロスが多くなり、施工性が低下する。
さらに、図24で示すように、螺旋状羽根51の両端部の食い違いによって形成された開口部のうち、鋼管に囲まれた部分を閉塞部材54で閉塞している。従って、土砂が鋼管50の内部に進入することはなく、施工性の向上に困難がある。また、閉塞部材54がない場合についても、上記従来タイプ3の実施例−1と同様の理由によって、土砂の進入に対する有効な開口率は1/2程度であり、施工性の向上がそれほど大きくない。このことは、特許文献4に「螺旋状板の曲げ加工によって形成された食い違い部の開口部が小さいため、鋼管内には土砂はほとんど侵入しない」と明記されていることからも明らかである。
また、特許文献4の〔発明が解決しようとする課題〕欄において、「広く使用されている外径が500〜600mmの鋼管杭では、設計上大きな問題となる」との記載があり、〔発明の効果〕欄には「大径(例えば600mm)の鋼管からなるねじ込み式鋼管杭にも本発明を実施することができる。」との記載がある。
つまり、この発明では大径の杭とはせいぜい杭径600mm程度(本発明ではこれを中径と称している)を対象としており、杭径が1000mmを超えるような大径杭は対象としていないことは明らかである。
(1−4)従来タイプ 4
特許文献5は、図25に示すように、開端杭を開示している。これは先端に螺旋羽根56を備えた開端の鋼管杭55において、該鋼管杭55の鋼管先端より上方の鋼管内側に該鋼管杭の埋設時において土砂の閉塞を促す開孔リブ57を設け、該開孔リブ57より下方の鋼管内周と前記開孔リブ57とにより有孔筒状部58を形成した鋼管杭である。
(従来タイプ4の問題点)
従来タイプ4は杭先端が開端になっている鋼管杭であり、従来タイプ2の鋼管内面に土砂の閉塞を促進するための開孔リブ(以下、閉塞促進リングと呼ぶ)を取付け、支持層への根入れ量が小さくても支持力を発現できるようにしたものである。これは従来タイプ1の閉端杭よりも貫入抵抗を小さくし、かつ支持層根入れ時には、杭先端の鋼管内に進入する土砂を閉塞圧密させることで支持力を発現させるために提案されているものである。この従来タイプ4では、開孔リブを鋼管杭内面にドーナツ状に配置しただけのものであり、閉塞促進リングの内径や、鋼管内面の取付け位置についての望ましい寸法などは開示されていなかった。また、土砂を閉塞させるためにドーナツ状リングの内径を小さくする必要のある場合は、リングの厚みが大きくなり、コストアップにつながる問題点もあった。
また、螺旋羽根が鋼管の外周に取り付けてあるため、従来タイプ1よりも、圧入性能は向上するが、圧入施工時には鋼管先端部分が圧入抵抗になっている。
さらに、鋼管の外側に羽根を固定するため、片持ち梁のような形状となり、羽根付け根及びその近傍の鋼管部分に大きな曲げモーメントが作用し、鋼管内側方向に変形が生じる恐れがある。
特開昭59−85028号公報 特開平2−194212号公報 特開平8−326053号公報 特開平9−324420号公報 特開平8−226124号公報
日本の主要都市が発達している沖積層平野部は軟弱地盤であり、強固な支持層まで鋼管杭を貫入させて上部構造物を支持する必要がある。回転圧入鋼管杭は、従来の杭工法に比べて、大きな支持力を発揮し、鋼管杭であることより耐震性にも優れた杭工法であり、回転トルクにより杭先端が支持層に貫入していることを確実に確認できるという性能を有するものである。
しかし、上記従来例から明らかなように、回転圧入鋼管杭にも未解決の問題がいくつか存在する。以下に問題点を整理し、解決すべき課題を明確にする。
(2−1) 貫入性状と閉端杭・開端杭の関係
杭を施工する場合は、一般的には杭先端が支持層(れき・砂・粘性土地盤)に到達するようにする。支持層は上部構造物の重量を支持するのに十分な強度を持つ強固な地盤であり、N値(標準貫入試験における地盤強度評価値)=50以上の層であることが多い。地表面から支持層までの間は軟弱な地盤(以下、軟弱層と呼ぶ)である。軟弱層とはいっても、N値でいうと0〜50程度までのばらつきがあり(N値=50であっても、層厚が薄いと支持層とはできない場合がある。このように軟弱層の途中に存在する、硬い層ではあるが、支持層にはできない層を中間層と呼ぶ。)、様々な層が混在している。
杭を施工する地盤の軟弱層が、全てN値も小さい層であれば、従来タイプ1,3のような閉端杭であっても施工は比較的容易である。しかし例えばN値=30の層が数mの中間層を形成し、その層を貫通して杭の施工を行う必要がある場合には、閉端杭での施工は非常に困難である。たとえ施工が可能であっても杭径600mm程度以下の場合であり、杭径1000mmを越えるような大径閉端杭の施工はほとんど不可能である。
一方、開端杭の場合は従来タイプ2のように鋼管が羽根下面まで突出していると、閉端杭と同様の問題点を持つことになる。鋼管先端を開端として、鋼管先端に螺旋羽根を固定し、管内に土砂を進入させることによって貫入抵抗を低減した場合は、施工性は改善され、大径杭であっても前記のような中間層を貫通することができる。しかし、開端杭は支持層への貫入時に開端部を土砂によって閉塞させ、支持力を十分に発生させるという条件を満たす必要がある。
(2−2) 支持力と閉端杭・開端杭の関係
杭工法における中心的な課題は、いうまでもなく杭の支持力の確保である。
先端形状の観点からは、閉端杭が支持力に対して最も有利であり信頼性も高い。開端杭で支持力を十分に発揮させるためには、杭先端の開口部を土砂で閉塞させることが必要となる。杭先端を閉塞させ十分な支持力を発揮させるためには、支持層へ杭先端を杭径の5倍程度貫入させる必要のあることが一般に指摘され、「道路橋示方書」にも記載されている。
閉端杭は支持力に対して最も有利な形状であるが、支持力を確実に発揮させるためには、一般的には杭先端を支持層に1D(D:杭径)程度貫入させることが行われている。前述したように閉端杭は施工性に問題があり、支持層に貫入することは非常に困難であり、手間と時間が必要になる。また、大径杭では施工機械も超大型のものが必要となり、施工現場の条件やコスト面から、施工そのものが不可能な状態になってしまう。そこで、閉鎖している底板に下向きの掘削刃を取り付ける発明が数多く提供されているが、施工性は向上するものの、いずれも杭先端部下側の支持層をかき乱し、支持力確保に重要な杭先端部の支持力を弱める結果となるという欠点を持っている。これらのことから、これまでに実用化されている閉端の回転圧入杭はいずれもφ600mm程度の中径以下のものばかりである。
開端杭については、施工性は良くなるものの、支持力をいかに確実に発揮させるかということが課題である。閉端杭と比べて施工性が優れているとはいっても、支持層に5D程度貫入させるためには、相当の手間と時間が必要であり、コスト的な問題を生じる。そこでさまざまな改良が必要となる。
(2−3)大径回転圧入杭と施工機械
回転圧入杭は杭の先端部に螺旋状の羽根を固定した杭であり、施工に用いる既存の施工機械は大別すると次の2種類になる。図26に示す施工機械60は、杭頭部から杭体に回転力を作用させるものであり、図27と図28に示す施工機械70は、杭鋼管胴体部を把持して杭体に回転力を作用させるものである。施工機械60は、発揮できるトルクが一般的に30tm程度以下と比較的小さく、主として中径(φ600mm程度)以下の杭の施工に用いられる。施工機械70は発揮できるトルクが一般的に400tm程度と大きい機械があるため、大径杭の施工にも対応できる。特に大径杭で中間層を貫通させる場合や支持層に根入れする場合には、必要となるトルクが非常に大きく、施工機械70が必要となる。この施工機械70は、従来から場所打ちコンクリート杭用の孔掘削や、岩盤掘削などに用いられている既存の施工機械であり、それを回転貫入杭の施工にも用いている。
施工機械60は杭頭に回転力を作用させる構造になっているので、杭と施工機械の接合は容易である。しかし、施工機械70は杭の胴体部を周囲から把持する構造になっているので、先端に羽根のついた回転圧入杭を効率よく施工機械70(以下、チュービング装置70と呼ぶ)にセットするためには特殊な治具が必要となる。この特殊な治具(以下、溝付チャックカラーと呼ぶ)については本願発明者らがすでに開発を行っている。溝付チャックカラーは図28に示すように、羽根の螺旋ピッチに対応する凹溝を形成した溝付のカラーであり、本発明者らが特願平11−054133号(特開2000−248549号公報、参照)に提案しており、実用化も済んでいる。
この溝付チャックカラーを用いることで、先端に羽根の付いた回転圧入鋼管杭をチュービング装置の上側から挿入できる。これに対して該溝付チャックカラーを用いない場合は、羽根がチュービング装置70を通過できないため、杭を先に地面に立てておき、チュービング装置70を杭の上から被せることになり、作業性が非常に悪くなってしまう。この点については後述の実施例で詳しく説明する。
(2−4)杭軸部と羽根のなす角度の関係
ここで、杭軸部と羽根のなす角度について図を用いて説明すると、図11に示すように、杭鋼管本体の外周よりも外側に張り出した羽根の外周上の一点から杭軸中心に向かい、羽根面上に添って引いた直線と杭鋼管軸とのなす角度を意味するものである。
前述の溝付チャックカラーを用いるためには、該角度がほぼ直角であることが必要であり、直角性が確保されていないと、溝付チャックカラーを用いても回転圧入鋼管杭を上側から挿入することができず、前述の溝付チャックカラーを用いない場合同様に作業性が非常に悪くなる。
そこで、従来技術において羽根と鋼管の角度を考察してみると次のようになる。従来技術には羽根と鋼管の取付け角度に言及し明記したものは無いので、図や明細書の中の記述より判断する。従来タイプ1の実施例は図より判断して取付け角度が直角でないことは明らかである。従来タイプ2の実施例の図は取付け角度がほぼ直角となっている。従来タイプ4の場合も取付け角度がほぼ直角となっている。つまり、鋼管の外周に羽根を固定するタイプでは、取付け角度を直角とするものが従来技術の中に開示されている。
これに対して、鋼管先端に螺旋羽根を固定した閉端杭である従来タイプ3については、前述の実施例より判断して取付け角度は直角ではないと判断される。この点については、後述する。
(2−5) 螺旋状羽根付回転圧入鋼管杭の貫入のメカニズム
ここで、螺旋状羽根による回転圧入鋼管杭の貫入のメカニズムについて、本願発明者らがこれまでに解明した点を簡単に記述する。図29(イ)に示す通り、回転圧入鋼管杭は杭体を地上から回転させることで、螺旋羽根(螺旋状底板)の先端で土砂を掘削し、羽根の上面で掘削した土砂を羽根の回転に伴って上方に押し上げ、地盤の反力によって生じる推進力により、地中に貫入していくものである。この場合、均一な地盤であれば鉛直方向の押込み力を作用させなくとも、回転トルクのみで杭が地中に貫入するのである。これは木ネジが回転力のみで木にねじ込まれていくのと同様の原理である。従って、羽根によって効率よく推進力を発生させることが重要であり、図29(ロ)に示すように、回転圧入鋼管杭の進行方向と地盤の反力方向を一致させて、土砂を真上に押し上げることが最も効率が良くなる。つまり羽根は、杭体に対してほぼ直角に取り付けることが最も望ましい。これに対して従来技術の形状で、図29(イ)に示すように、螺旋状羽根(又は螺旋状底板)が杭本体に対して直角とならないものは、推進力にロスが多くなり施工性の低下を生じる。貫入のメカニズム・施工性の観点からも、杭軸部と羽根のなす角度はほぼ直角であることが望ましい。
(2−6) 開端杭に於ける先端閉塞の問題
開端杭であれば、閉端杭よりも貫入抵抗を縮減できるが、支持力を発揮させるためには、支持層貫入時に杭先端の開口部を土砂で閉塞させる必要がある。このために一般的には、前述したように支持層へ杭先端を杭径の5倍程度貫入させる必要のあることが指摘されており、「道路橋示方書」にも記されている。しかし、貫入性の良い開端杭であっても、杭先端を支持層へ杭径の5倍程度貫入させることは相当の手間と時間が必要であり、作業性・コスト的に問題となる。この問題点は杭が大径になるほど大きな問題となる。そこで図25に示すように、リブを鋼管杭内面にドーナツ状に配置して、支持層根入れ時に、杭先端の鋼管内に進入する土砂を閉塞圧密させることで支持力を発現させる提案がなされている。この形状は土砂の閉塞促進の目的での効果は大きく、支持層への根入れが1D(D:杭径)程度でも十分な閉塞効果を得ることができ、支持力を確保できる。しかしながら、この閉塞促進リングの適正径や、管内への望ましい取付け位置は開示されておらず、またコスト的にも更に低減できるものが望まれる。
(2−7)塑性歪みと亀裂の問題
上述の従来タイプ3の実施例−1のように、鋼管杭の先端部分を螺旋状に切り欠きし、この螺旋状に切り欠いた先端面にそって、鋼管直径より大径の円板を折り曲げ加工した掘削刃兼用の螺旋状羽根を溶接する場合、半径方向へ円板中心部まで切込みを入れることが不可欠である。更に円板中心部に小さい孔を設けることも提案されている。
上記実施例の公報の記載によると、図14〜図18に示された鋼管杭40では、螺旋状底板41となる環状円板を折り曲げ加工したものである。
この場合、円板中心部に設ける土砂進入孔43の径が小さい場合には、螺旋羽根と杭軸部を直角に取り付けるために、半径方向の切り込み42の面acとa’c’を平行にしたままで螺旋状に形成しようとすると、円板内側の折り曲げ加工による歪みが過大となり、内周縁から亀裂を生じてしまう。亀裂が生じない範囲内の折り曲げ加工によって形成された螺旋状底板41の始端acと終端a’c’の段差は、外側よりも内側が小さくなり、半径方向の切り込み42の面は立面投影でV字の形状をなすことになる。これは、図14と図15によっても明らかであり、この形状は、鋼管杭軸部を通る杭の鉛直断面を考えたときに、杭本体40と螺旋状底板41のなす角度が直角とはならないことを示している。
特許文献4(従来タイプ3の実施例−2)の記載によると、図19〜図24に示す螺旋状羽根51の製造方法は曲げ加工としているため、螺旋羽根51と鋼管50は直角とならないことになる。このことは先端羽根の形状を示す図19、および、図20によっても明らかである。
上記の関係を、図30と図31を参照して説明する。
図31において、(a)は従来タイプ3の実施例1を示す図30に示された杭の羽根のみを示したものである。(b)は当該羽根の始端acと終端a’c’を平行にしたために亀裂が生じた場合、(c)は孔を大きくした場合は、始端acと終端a’c’を平行にしても亀裂が生じないことを示している。図30より、図31(a)の羽根においては、ほぼDw=2Dp、Do=0.2Dp、鋼管位置におけるピッチ=0.3Dp程度であると読みとることができる。ここに、Dwは羽根径、Doは、円盤中心部の孔径、Dpは鋼管杭径である。
図31(a)の孔の羽根を曲げ加工する前の周長 =Doπ
=0.2Dpπ
=0.63Dp
である。
例えば孔の径を2.5倍(Do=0.5Dp)にすると(図31(c))
羽根を曲げ加工する前の孔の周長 =0.5Dpπ
=1.57Dp
となる。
図32において、羽根を曲げ加工により螺旋状にし、かつ始端acと終端a’c’を平行にした場合に、円盤中心部に設けた孔の周長が伸びる状態を、展開図によって示している。
Do=0.2Dp時の羽根の曲げ加工後の 周長 =0.7Dp
Do=0.5Dp時の羽根の曲げ加工後の 周長 =1.6Dp
となる。
曲げ加工によって周長が伸びることによる歪みは
Do=0.2Dpの時は、
(0.7−0・63)/0.63 =0.11
Do=0.5Dpの時は、
(1.6−1.57)/1.57 =0.019
であり、それぞれの比を計算すると、0.11/0.019=5.8となる。即ち孔径が0.2Dpの場合は、孔径が0.5Dpの場合に比べて、羽根の曲げ加工による歪みが5.8倍にも達する。
以上により、円板中心部の孔が小さいと、羽根を螺旋状に曲げ加工する場合の孔内周縁の歪みが過大になり、亀裂が生じやすいことは明らかである。
円板に設けた半径方向の切り込み82部分のacとa'c'の平行を保ったままで、螺旋状羽根を形成するためには、ピッチ=0.3Dpのときは、中心部の孔の径が鋼管杭の直径の2分の1以下の場合は亀裂が生じやすいことが、本発明者らの実験によって明らかになっている。
板の材質や加工時の温度などの条件によっては、孔径は鋼管内径の0.4倍程度まで可能であるが、前記理由により鋼管内径の0.5倍以上とする方がより望ましい。
羽根と鋼管のなす角度をほぼ直角とすることが望ましいが、従来技術では、羽根を鋼管外周に固定する場合においてしか、これは実現化されていなかった。つまり羽根が螺旋状に切り欠きされた鋼管の先端に固定された杭においては、鋼管と羽根のなす角度をほぼ直角にする方法は示されていなかった。
(2−8) 先端形状と先端鋼管板厚の問題
鋼管杭はいうまでもなく、地中の礫・砂・粘性土等からなる固い支持層に貫入して、主として上部構造物による上からの圧縮力に対して支持力を発揮するものであり、杭先端面によって支えられている。前述の従来タイプ1、2の場合は、鋼管の外側に羽根を固定するため、図33(イ)、(ロ)に示すように、螺旋羽根は片持ち梁のような形状となり、羽根付け根及びその近傍の鋼管部分に大きな曲げモーメントが作用する。この曲げモーメントに抵抗するために、杭先端の羽根を固定している部分の鋼管を、支持力から必要となる板厚よりも厚くする必要があり、その厚さは支持力から必要な厚さと比べて、2〜3倍程度になることも多い。鋼管の必要厚さが極厚になると、鋼管作製のコストもアップするという問題を生じる。
図34(イ)に示すように、従来タイプ3の羽根は鋼管の先端に固定されており、羽根は鋼管の内・外両側に張り出している。このことによって、内側・外側の羽根がそれぞれ地盤から受ける反力による曲げモーメントが、鋼管と羽根の接続位置で打ち消し合うため、鋼管に作用する曲げモーメントは上記従来タイプ1,2の形状と比べてかなり小さくなる。従って、鋼管杭先端部の板厚も、従来タイプ1,2と比べて相当に薄くすることができる。鋼管の厚さは、羽根の内・外面への張り出し量のバランスなどの条件にもよるが、支持力から決定される板厚と同厚程度とすることも可能である。
以上述べてきた課題を整理すると次のようになる。
(3−1)貫入性の面からは、羽根は螺旋状に切り欠いた鋼管の先端に固定されていることが望ましい。
(3−2)さらに施工中に管内に土砂が進入して貫入抵抗を低減できるような形状であることが望ましい。
(3−3)支持力の面からは、先端が閉端または、支持層への根入れが小さくても進入した土砂を閉塞できるものであることが望ましい。
(3−4)先端鋼管の板厚の面からは、羽根が鋼管の内側にも張り出していることが望ましい。
(3−5)特に大径杭の施工面からは、大トルクを発揮できる既存の施工機械を利用するために、羽根と鋼管がほぼ直角に固定されていることが望ましい。
また、貫入メカニズムの面からも、推進力をできるだけ有効に発揮させるために、羽根と鋼管がほぼ直角に固定されていることが望ましい。
従来の技術ではこれらの5点を全て満足するような形状は明らかにされておらず、その形状を実際に製作する手段も未知であった。本発明はこれら5つの条件を全て満たす形状と、その実現手段を提供するものである。
Figure 2004316421
本発明者は回転圧入鋼管杭、特に大径杭の前記問題点を種々研究した結果、施工面、支持機能面、製作面等で従来の問題点を解決できる新規な構成を見出した。
本発明は、次のように構成されている。
本発明は開端杭に属し、螺旋状羽根を、螺旋状に切断した鋼管杭先端に固着した鋼管杭において、鋼管杭先端部の始終端の段差部分を円弧状に形成したものであって、段差部分への応力集中を緩和し、杭の破壊を防止している。
さらに、鋼管の内側に羽根を張り出して固定したため、羽根付け根及びその近傍の鋼管部分に作用する、大きな曲げモーメントを軽減し、鋼管内側方向への変形を防止している。
また、羽根の外周部分と鋼管杭本体の軸とのなす角を直角とすることにより、効率よく圧入推進力を得ることができ、従来よりも小さな回転力及び推進力で、大径の杭を固い支持層にまで圧入することができるようにした。
それ故に、本発明は、杭径が1000mmを越えるような大径であっても施工性が閉端杭に比べ優れている。
また、上記の直角にすることにより、既存の杭施工用機械のチャック構造に適合するので、従来は掘削が困難であった杭が大径である場合でも、既存の杭施工用機械を用いて効率のよい施工が可能である。
第1の発明は、螺旋状羽根を、螺旋状に切断した鋼管杭先端部に固着し、地中に回転圧入される羽根付き鋼管杭において、螺旋状に切断した鋼管杭先端部の始終端の段差部分を円弧状に形成したことを特徴とする。
第1の発明を更に説明する。
(1)円弧状の段差部分は図1に示す段差部6のように構成されている。
(2)螺旋状に切断した鋼管杭端部の始終端の段差部分には、回転圧入時に大きな力が集中するため、この部分が鋭角に切断されたままでは、図3に示すように、角部分から杭本体の鋼管に亀裂が発生する場合がある。
(3)そこで、応力集中を緩和し、杭の破壊を防ぐためこの段差部分を円弧状に形成した。
第2の発明は、螺旋状羽根を、螺旋状に切断した鋼管杭先端部に固着し、地中に回転圧入される羽根付き鋼管杭において、螺旋状羽根の該鋼管杭の外周よりも外側に張り出した部分と、鋼管杭とのなす角度が、ほぼ直角であることを特徴とする。
第2の発明を更に説明する。
図11に示すように、羽根の外周部分と鋼管杭本体とのなす角を直角としたことにより、地盤の反力が鉛直方向に作用するので効率よく圧入推進力を得ることができ、従来よりも小さな回転力及び推進力で、大径の杭を固い支持層にまで貫入することができる。また、直角であることにより、既存の杭施工用機械のチャック構造に適合するので、杭が大径になっても既存の杭施工用機械を用いて効率のよい施工が可能になる。
第3の発明は、第1〜第2のいずれかに記載の、先端に螺旋状の羽根を固着した回転圧入鋼管杭を吊り上げ、該螺旋状羽根のピッチに対応する凹溝を設けたチャックカラー又はチャック部材を有するチュービング装置を地盤上の所定位置に設置し、吊り上げた前記回転圧入鋼管杭を回転させ、先端の螺旋状羽根を前記チュービング装置の凹溝に挿入し、鋼管杭軸部を前記チャックカラー又はチャック部材によって締め付けて把持し、該チャックカラー又はチャック部材をチュービング装置中の回転装置により回転させ、鋼管杭を回転駆動して地盤中に埋設することを特徴とする鋼管杭の施工方法である。
第3の発明を更に説明する。
本施工方法は、鋼管の外径よりも外側に突出した羽根の外周部分が、鋼管の軸に対して放射状にほぼ直角に形成したことにより、直角に形成することが必要な施工機械を使用するものである。従来は、螺旋状に切り欠いた鋼管の先端に鋼管の内外両面に羽根が張り出すような形で固定し、かつ鋼管杭と羽根のなす角度をほぼ直角とする方法は見いだされていなかったため、本施工方法は実施できなかった。本発明により、既存の場所打ちコンクリート杭用の孔掘削などに使用していた施工機械と溝付チャックカラーを組み合わせることによって大径で、且つ前述の羽根形状を持った回転圧入鋼管杭の施工が可能となり、また羽根が受ける地盤反力方向が鋼管杭の推進方向と一致するので、大径の鋼管杭を効率良く施工することが可能である。
本発明によると、螺旋状羽根を螺旋状に切断した鋼管杭先端に固着した鋼管杭において、鋼管杭先端部の始終端の段差部分を円弧状に形成してあることにより、杭の回転圧入時に、1ヶ所に応力集中することがなく、ここに亀裂が発生することがなくなった。
さらに、特に、大径の羽根付き回転圧入鋼管杭の開端杭において、鋼管杭先端部の内外に螺旋状羽根を張り出した構造であるので、従来の閉端杭または開端杭の何れによっても解決できなかった、円滑な施工と、十分な杭支持機能と、製作の容易性の問題点が解決されたものである。すなわち本発明に係る回転圧入鋼管杭により、大径の羽根付き回転圧入鋼管杭であっても、その施工、実用化が可能となったものである。本発明は、大径以外の中径等の回転圧入鋼管杭にも勿論適用できるものである。さらに、鋼管内に進入した土砂の閉塞促進用突起を設けたので、支持層への根入れが1D(D:杭径)程度でも鋼管杭の支持力を閉端杭と同程度にまで、大きく増加することを可能とした。この閉塞促進用突起は、鋼管への取り付け作業が極めて容易であり、コストも低減され、しかも閉塞効果においても、従来技術に比べて優れた効果を奏するものである。
また、掘削刃を羽根の小口面と羽根下面の両面にまたがるように接着したので、掘削の際の地盤からの反力を抑えて、掘削を推進することができる。さらに、鋼管先端と羽根の接合部からの羽根の突出量を最小限にしたので、施工中に作用する地盤の反力によって、羽根が鋼管端面からもぎ取られたり、鋼管と羽根の溶接が切れてしまう恐れが解消した。
また、羽根の外周部分が鋼管に対してほぼ直角に張り出しているので、大きな推進力が得られ、必要な回転トルクが縮減され、加えて、チュービング装置に適用可能としたので、大径の鋼管杭であっても既存の施工機を用いてを施工することができるようになった。こうして、施工時に資材、労力、施工時間等の面で、大幅なコストの削減を可能とした。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態を図を参照して説明する。
図1(A),(B)、図2(A),(B),(C)は、先端が開端の回転圧入鋼管杭を示し、この鋼管杭1の先端には、内縁10と外縁11が鋼管杭1の内側と外側に所定寸法張り出した螺旋状羽根2を備えている。また、鋼管杭先端部3は螺旋状に切断されており、その始端5と終端4の段差部分6を円弧状に形成してある。
ドーナツ状鋼板を半径方向に1箇所切断し、一方を円周方向始端8、他方を円周方向終端7として、螺旋状に切断した鋼管杭先端部3に同心円状に溶接固定し、この螺旋状羽根2の内縁10と外縁11を鋼管杭先端部の内外に張り出して構成する。図示例において、鋼管杭1の肉厚を12mm、外径(D)を1000mm、内径(D1)を976mmとしたとき、螺旋状羽根2の外径(D2)を1500mm〜3000mmの範囲に設け、螺旋状羽根2の内径(D3)を390mm〜878mmの範囲に設けてある。
前記において、鋼管杭先端部3の螺旋の始端5と終端4の段差部分6には回転圧入時に大きな力が作用するが、この段差部分6を図2(A)に示すように、円弧状部に形成してあることにより1ケ所に応力集中することがなく、ここに亀裂が発生することがない。比較例として図3に、鋼管杭先端部3の螺旋の始端5と終端4の段差部分6に隅角部9がある場合を示す。この場合、鋼管杭の回転圧入時隅角部9に応力集中を発生し、図のような亀裂22を生じる可能性がある。図4に、応力集中が発生しない円弧状の形状を例示する。
また、羽根の内縁10と外縁11を鋼管杭先端部3の内側と外側に張り出して構成する螺旋状羽根2によって、その中心部に開口部12が形成されて、回転圧入鋼管杭は開端杭となる。
図11は、螺旋羽根2における鋼管1の外周から外側に突出した部分と、鋼管杭本体1の軸とのなす角が直角となるように、杭本体1の先端部螺旋羽根2を取り付けた状態を示している。羽根2が受ける地盤の反力が鉛直方向に作用するので、鋼管杭の推進方向と一致し、効率よく圧入推進力を得ることができる。従来よりも小さな回転力及び推進力で、大径の杭を固い支持層にまで貫入することが可能となった。
また、直角であることにより、既存の施工機械を使用して、大径の鋼管杭1の施工が可能となった。図26に示すように、従来工法においては、主として施工機械60を使用していたが、図27に示すような、鋼管杭本体を外側から把持して回転させる形式の施工機械70すなわち図27と図28に示すチュービング装置70を使用する施工方法が採用される。
このチュービング装置70を用いるときは、羽根径の大きさと羽根の螺旋ピッチに対応する凹溝を形成した、溝付きチャックカラーを用いる必要がある。
ここで図28に示す溝付チャックカラーについて説明すると、溝付のチャックカラーを用いない従来の工法では、回転圧入鋼管杭は杭鋼管径よりも先端羽根径がかなり大きいので、回転圧入杭のチュービング装置への装着は、カラーを取り付けていない状態で地面に設置したチュービング装置に回転圧入鋼管杭を挿入してから、クレーンで吊り上げたチャックカラー(溝無し)をチャック装置に取り付ける方法か、回転圧入鋼管杭を、まず施工機械60を用いて地面上に設置しておいて、予めチャックカラー(溝無し)を取り付けたチュービング装置をクレーンで吊り上げ、回転圧入鋼管杭の上部から被せて設置する施工方法が採用されていた。前者の方法は、複数のチャックカラーを回転圧入鋼管杭とチャック装置の間に挿入して固定しなければならず、作業工程が非常に面倒であった。後者の方法では、重量のあるチュービング装置を高い位置まで吊り上げるので危険を伴い、能力の大きなクレーンを必要とすると共に、設置作業を慎重に行うため長時間の作業になってしまうという欠点があった。溝付きチャックカラーを使用すれば、チュービング装置に対する回転圧入鋼管杭の装着工程を簡略にして効率よく施工することができる。溝付チャックカラーを用いた場合は杭の装着を数分程度で完了できるのに対し、前記の2つの方法では30分から1時間は必要であった。
なお図28は、チュービング装置70における、ケーシングチューブ回転装置75、チャック装置78、回転杭73、掘削羽根73b、チャックカラー74の主要な構成を示している。
図28に示すように、チャックカラーの溝は回転圧入鋼管杭の羽根の螺旋形状に対応しており、杭を上部から吊り込んで人力により回転させると、溝の間を羽根が通過する構造になっており、螺旋羽根は鋼管軸部に対してほぼ直角に固定されていることが必要である。羽根が杭鋼管に対して直角でない場合には、チャックカラーの溝を広くする必要があるが、その分凸部が薄くなってしまう。この凸部は杭鋼管を把持すると共に、回転力を伝達し、必要に応じて押込み力や引き抜き力も伝達する必要があり、凸部の付け根が現状よりも薄くなるとこれらの力を伝達するための強度・剛性が不足してしまう。また、凸部先端の面積が小さいと、杭を把持する際に杭に作用する圧力が大きくなり、杭鋼管に損傷を生じるなどの問題がある。
該溝付きチャックカラーを用いることで大径杭の施工が非常に効率的になるが、そのためには、螺旋羽根は杭軸部に対してほぼ直角に取り付けられている必要があった。つまり、大径の回転圧入杭施工のためには、杭軸部と羽根がほぼ直角に固定されていることが必須であり、本発明は、このチュービング装置を使用する施工方法により、大きな効果を奏している。
鋼管杭はいうまでもなく、地中の礫・砂・粘性土等からなる固い支持層に貫入して、主として上部構造物による上からの圧縮力に対して支持力を発揮するものであり、杭先端面によって支えられている。したがって、鋼管の外側に羽根を固定すると、図33(イ)、(ロ)に示すように、螺旋羽根は片持ち梁のような形状となり、羽根付け根及びその近傍の鋼管部分に大きな曲げモーメントが作用し、鋼管内側方向に変形が生じる。
この曲げモーメントに抵抗して鋼管の変形を防止するために、杭先端の羽根を固定している部分の鋼管を、支持力から必要となる板厚よりも厚くする必要があり、その厚さは支持力から必要な厚さと比べて、2〜3倍程度になることも多い。鋼管の必要厚さが極厚になると、鋼管作製のコストもアップするという問題を生じる。
図34(イ)に示すように、従来技術3の羽根は鋼管の先端に固定されており、羽根は鋼管の内・外両側に張り出している。このことによって、内側・外側の羽根がそれぞれ地盤から受ける反力による曲げモーメントが、鋼管と羽根の接続位置で打ち消し合うため、鋼管に作用する曲げモーメントはかなり小さくなる。従って、鋼管杭先端部の板厚も、相当に薄くすることができる。鋼管の厚さは、羽根の内・外面への張り出し量のバランスなどの条件にもよるが、支持力から決定される板厚と同厚程度とすることも可能である。
本発明のように、鋼管杭先端に螺旋羽を取り付けた開端杭の鋼管の板厚については、羽根中央部の開口が比較的大きいことから、従来技術3ほどには板厚を低減することができないが、図39(イ)、(ロ)に示すものよりは板厚を低減できる。
なお、本発明の実施形態において、螺旋状羽根は、例えば、ドーナツ状鋼板を曲げ加工して形成する。
ドーナツ状鋼板の1個所に切りこみを入れて曲げ加工した場合は、図9に示すように、羽根の始端と終端が同一平面上に平行に形成することができる。しかし、ドーナツ状鋼板の1個所を扇形形状に切り欠いて曲げ加工した場合は、図10に示すように、羽根の始端と終端は同一平面上になく、平行に形成することができない。したがって、中心角を360°まで延長した位置の仮想切断面と中心角0°の位置の切断面が、お互い平行を保つよう曲げ加工することが必要である。
また、本発明の実施形態においては、図5(A)〜(F)に示すように螺旋状羽根2の先端の小口面13又は、小口面に設けた傾斜面17に掘削刃14,18が設けられる。小口面に設けた傾斜面は、螺旋状羽根2の回転進行方向に対して抵抗が少なくなるように設けられて入る。掘削刃14,18は、小口面13又は傾斜面17に溶接などの方法で接合してある。図示例の場合、螺旋状羽根2に前記の傾斜を与えるため、羽根下面と掘削刃14,18の下面のなす角度θを、ほぼ135°〜170°に設けてある。
図5を順に説明すると、図(A),(B)では掘削刃14は、頂部15が中間よりやや外寄りに位置する平面略山形状で、その基端面を羽根先端の垂直な小口面13に溶接してあり、角度θを、略135°〜170°に設けてある。図(C),(D)は図(A),(B)に示す掘削刃14の変形例であり、いずれも、羽根先端の上部を傾斜させてあり、この傾斜先端の小口面13に掘削刃14の基端面が溶接してあり、羽根先端の傾斜面と掘削刃14の上面の傾斜面とが接続するように設けられている。
図5(E),(F)は、掘削刃のさらに他の変形を示す。この例では、羽根先端を平面略山形状とし、この山形状先端16に傾斜面17を形成し、この平面山形の傾斜面17に複数の掘削刃18を櫛歯状に等間隔で、かつ角度θを、略135°〜170°に設けて溶接した例を示す。
図6(A)〜(C)は、羽根先端の平面形状の他例を示す。同図(A)には、羽根先端に掘削刃として内周側が尖ったナイフ状の傾斜面19を一体形成した例を示し、図(B)には、図5(C),(D)と同じ構造の掘削刃14を中間に頂部15がある平面略山形状に構成した例を示し、図6(C)には、羽根先端に内周側が尖ったナイフ状の傾斜面19を形成し、この傾斜面19にナイフ状の掘削刃20を溶接した例を示す。掘削刃の形状は図示以外のものであっても構わない。
図7(イ)は、羽根の先端に取り付けた掘削刃の平面図であり、(ロ)、(ハ)は、掘削刃を羽根の小口面と羽根下面の両面にまたがるように接着した本発明の実施例及び掘削刃の詳細図である。(ニ)は、掘削の際の掘削刃に作用する地盤からの反力(R1,R2)に対する抵抗機構を図示したものであり、(ニ)左図においてはR2に対してはR2'という力で抵抗するが、R1に対しては溶接部のみで抵抗することになる。これに対して(ニ)右図ではR1,R2に対してそれぞれR1'、R2'という力で抵抗できるため、溶接量を低減できる。
また図8(イ)では、鋼管先端と羽根の接合部からの羽根の突出量を最小限にしている状態を示している。
図8(ロ)は、該突出量が大きかった場合に、施工中に作用する力によって羽根がもげている状態を示した図である。施工中の地盤掘削に伴う地盤からの反力によって、羽根に鋼管端面からをもぎ取るような力が作用し、鋼管と羽根の溶接が切れてしまう場合がある。従って、該突出長さは図7(イ)のように、羽根と鋼管の溶接に必要な最小限の長さ程度としておくことが望ましい。
(A)は本発明に係る回転圧入鋼管杭の正面図、(B)は同縦断面図である。 (A)は回転圧入鋼管杭の上方斜視図、(B)は同じく下方斜視図、(C)は同じく平面図である。 本発明の比較例として杭先端の螺旋状部の始端と終端の段差部に隅角部が形成された回転圧入鋼管杭の斜視図である。 応力集中を起さない円弧状の形状を例示する図である。(a)は、1/4円の場合、(b)は、真円でないが円弧状の形状である場合、(c)は、角部のみが円弧状の形状である場合、(d)は、楕円形状である場合、及び、(e)は、傾斜した楕円形状である場合である。 (A)、(B)は掘削刃の第1例の斜視図と断面図、(C)、(D)は掘削刃の第2例と第3例の断面図、(E)、(F)は掘削刃の第4例の斜視図と断面図である。 (A)、(B)、(C)は掘削刃の更に他の3例を示す説明図である。 (イ)、(ロ)、(ハ)は本発明の掘削刃の詳細図であり、(ニ)は説明図である。 螺旋羽根先端の掘削刃と鋼管先端との接着位置を示す説明図である。 本発明の螺旋羽根のドーナツ状鋼板の切断位置を示す説明図である。 本発明の螺旋羽根のドーナツ状鋼板を扇形に切断した説明図である。 本発明の杭本体と掘削羽根とを直角に取り付けたことを示す断面図である。 従来技術1、2、3、4、の概念図である。 従来技術1の説明図である。 従来技術3の概略を示す斜視説明図である。 従来技術3の切り込みを示す説明図である。 従来技術3の閉じ板を示す説明図である。 従来技術3の底板に設けた掘削刃を示す説明図である。 従来技術3の底板に設けた掘削刃を示す説明図である。 従来技術3の開口部を示す説明図である。 従来技術3の螺旋羽根の説明図である。 従来技術3の螺旋羽根の説明図である。 従来技術3の羽根と杭軸との角度を示す説明図である。 同じく従来技術3の羽根と杭軸との角度を示す説明図である。 従来技術3の閉塞部材を示す説明図である。 従来技術4の説明図である。 従来の施工方法及び施工機械を示す説明図である。 本発明の施工方法及び施工機械を示す説明図である。 本発明の施工機械のチュービング装置を示す詳細説明図である。 貫入のメカニズムの説明図である。 従来技術3の説明図である。 本発明と従来技術の塑性歪みと亀裂を対比した説明図である。 本発明と従来技術の塑性歪みと亀裂の説明図である。 従来技術における曲げモーメントの作用を示す説明図である。 本発明における曲げモーメントの作用を示す説明図である。
符号の説明
1 鋼管杭
2 螺旋状羽根
3 先端部
3a 杭先端
4 終端
5 始端
6 段差部分
7 円周方向終端
8 円周方向始端
9 隅角部
10 羽根の内縁
11 羽根の外縁
12 開口部
13 小口面
14 掘削刃
15 頂部
16 山形状先端
17 傾斜面
18 掘削刃
19 ナイフ状の傾斜面
20 掘削刃
21 閉塞促進用突起
22 亀裂
23 従来鋼管杭
24 支持層
25 軟弱層
26 鋼管内に進入した支持層の土砂
27 鋼管内に進入した軟弱層の土砂
30 鋼管杭
31 螺旋状羽根
32 底板
40 鋼管杭
41 螺旋状羽根
42 切り込み
43 土砂進入孔
44 閉じ板
45 掘削刃
50 鋼管杭
51 螺旋状羽根
52 切り込み
53 土砂進入孔
54 閉塞部材
55 鋼管杭
56 螺旋状羽根
57 開口リブ
58 有孔筒状部
60 従来の施工機械
70 本発明に使用する施工機械:チュービング装置
73 回転杭
73b 掘削羽根
74 チャックカラー
75 ケーシングチューブ回転装置
78 チャック装置
80 鋼管杭
81 螺旋状羽根

Claims (3)

  1. 螺旋状羽根を、螺旋状に切断した鋼管杭先端に固着し、地中に回転圧入される羽根付き鋼管杭において、螺旋状に切断した鋼管杭先端部の始終端の段差部分を円弧状に形成したことを特徴とする回転圧入鋼管杭。
  2. 前記螺旋状羽根において、該螺旋状羽根が鋼管杭の外周より外側に突き出た部分と鋼管杭本体とのなす角度が略直角であることを特徴とする請求項1記載の回転圧入鋼管杭。
  3. 螺旋状羽根のピッチに対応する凹溝を設けたチャックカラーまたはチャック部材を有するチュービング装置を地盤上の所定位置に設置し、請求項1または2に記載の回転圧入鋼管杭を吊り上げ、吊り上げた回転圧入鋼管杭先端の螺旋状羽根を前記チャックカラーまたはチャック部材の凹溝に挿入・回転することによって通過させ、鋼管杭軸部を前記チャックカラーまたはチャック部材によって締め付けて把持し、該チャックカラーまたはチャック部材をチュービング装置中の回転装置により回転させ、鋼管杭を回転駆動して地盤中に埋設することを特徴とする回転圧入鋼管杭の施工方法。
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