JP4129836B2 - 基礎杭の構築方法、螺旋翼付きの既製杭 - Google Patents

基礎杭の構築方法、螺旋翼付きの既製杭 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地盤中に埋設されて、ビル等の建造物を支承するための杭基礎、特に螺旋翼付き杭を使用した杭基礎の施工方法及びこの螺旋翼付きの既製杭に関する。特に、支持力が不足し易い地盤での螺旋翼付き既製杭を使用した杭基礎に有効である。
【0002】
【従来の技術】
螺旋翼を有する既製杭の基礎造成については、昭和50年代において、鋼管の下端部外周に鋼管径の約2倍の螺旋翼を形成し、その鋼管の下端部に底板を固設し、更に下向きの掘削刃を設けた既製杭を軟弱な地盤にねじ込むことにより騒音が少なく無排土の工法が実現され、螺旋翼面および杭周部へのねじ込み時の土の反力により支持力が得られることが記載されている(特許文献3)。
【0003】
また、昭和60年以降、各社より実用化のためのより具体的な技術が提案されてきている。例えば、小口径の既製杭において、鋼管の約2倍外径を有する1〜2巻の複数の螺旋翼を鋼管の外周に適当な間隔を設けて形成し鋼管の外側面の周辺摩擦力としてより有効に発現させている(特許文献1)。
【0004】
また、杭の下端部外周に掘削補助金具をビットの目的で設け、さらに台形状の支持金具を掘削時の障害防止のために設けねじ込み時の回転トルクを小さくした既製杭を、杭打ち機に係合させ油圧モータ(いわゆるオーガー)でねじ込み杭基礎を造成し、騒音公害および土砂掘削量の少ないことを確認しており、基礎の荷重・沈下の試験で螺旋翼のない杭の2倍の耐力が得られたと記載されている。従って、面積が4倍であるので、螺旋翼付き既製杭での翼の単位面積当りの支持力(耐力)は、翼なし既製杭の場合の約半分となっている。
【0005】
また、下端部が閉塞されていない鋼管においても、螺旋板によるねじ機能と杭下端部に形成した山型形状の切刃による土泥の破砕作用により螺旋翼既製杭のねじ込み埋設を可能とし、螺旋翼付き外径が鋼管径の約2倍の螺旋翼付き既製杭において、螺旋翼のない場合約4倍の支持力を得たとしている(特許文献2)。即ち、翼において、翼単位面積あたりの支持力が翼なし杭の場合と同様な値が得られている。
【0006】
上記のように、螺旋翼付き既製杭は、杭下端部に掘削補助刃や土泥除去用金具などを形成して回転ねじ込み時に下方の地盤を緩め、ねじ込み時の回転抵杭力を低減し容易に螺旋翼付き鋼管をねじ込みできるようになっているが、逆に既製杭の先端支持力は下記の通りとなっている。
【0007】
すなわち、杭基礎での先端部の鉛直支持力Rは、一般に以下の式で簡易的に計算される。
【0008】
R=α×N×Ap
ここで、α:先端支持力係数
N:杭先端部の平均N値(標準貫入試験値)
Ap:杭先端部面積(螺旋翼径での先端部面積)
ここで、螺旋翼既製杭の基礎では、各種試験により、α=15が得られて、一般に適用されている。
【0009】
【特許文献1】
特許第2592079号公報
【0010】
【特許文献2】
特公平7−99021号公報
【0011】
【特許文献3】
特公平2−62648号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
螺旋翼既製杭を用いた基礎杭は、低騒音、低排土等対環境の特徴を保有しながらも低杭耐力(低支持力)のために小規模の低層建造物しか採用されていない。すなわち、環境的に対応が要求されている時代に、この特性を生かしながら高層かつ高重量建造物に適用あるいは、基礎本数を削減する省資源および経済性の視点からも杭基礎1本当りの支持を向上させることが要求されている。
【0013】
従って、高支持力化のために、コンクリート杭等の他の杭基礎等にくらべ約半分と小さい杭下端部(螺旋翼を含めた部分)の単位面積当りの耐力(先端支持力係数)を高め、鋼管の特徴である引張強度および対環境特性を生かしながら実現することが求められている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
然るにこの発明では、螺旋翼付きの鋼管を閉塞して地盤に押し込み、その後鋼管を開栓して鋼管の先端側に補強鋼材を突出し又は改良地盤を形成したので、前記問題点を解決した。
【0015】
即ち、この発明は、以下の工程をとることを特徴とする基礎杭の構築方法である。
(1) 螺旋翼付きの下部鋼管部を形成した既製杭を、前記下部鋼管部の下端部を蓋で閉塞した状態で、下部鋼管部の掘削部で地盤を削り、前記螺旋翼で地盤を崩して、前記蓋で地盤を締め固めながら、地盤に押し込む。
(2) 所定深さまで前記螺旋翼付き既製杭を押し込んだならば、前記既製杭の上端側からの操作により前記蓋を開栓して、下端部を地盤に向けて開放する。
(3) 続いて、補強鋼材を、前記螺旋翼付き既製杭の中空部を挿通して、前記螺旋翼付き既製杭の下端から下方に向けて突出させ、地盤に押し込む。
(4) 必要ならば、前記螺旋翼付き既製杭の中空部に水硬性材料を充填し、基礎杭を構築する。
【0016】
また、他の発明は、以下の工程をとることを特徴とする基礎杭の構築方法である。
(1) 螺旋翼付きの下部鋼管部を接続した既製杭を、前記下部鋼管部の下端部を蓋で閉塞した状態で、下部鋼管部の掘削部で地盤を削り、前記螺旋翼で地盤を崩して、前記蓋で地盤を締め固めながら、地盤に押し込む。
(2) 所定深さまで前記螺旋翼付き既製杭を押し込んだならば、前記既製杭の上端側からの操作により前記蓋を開栓して、下端部を地盤に向けて開放する。
(3) 続いて、前記螺旋翼付き既製杭の下端部から硬化剤を地盤に向けて注出し、地盤強度を高める。
(4) 必要ならば、前記螺旋翼付き既製杭の中空部に水硬性材料を充填し、基礎杭を構築する。
【0017】
更に、他の発明は、地盤に押し込んで埋設する既製杭であって、中空の既製杭の下端部に螺旋翼を取り付けて下部鋼管部を形成し、該下部鋼管部の先端に掘削部を形成し、該掘削部の上方に下部鋼管部の中空部を封鎖する開閉可能な蓋を取り付け、該蓋は、地盤への押し込み時は土圧に抗して閉塞を維持して、埋設後に操作により開放できる構造としたことを特徴とする螺旋翼付きの既製杭である。
【0018】
【発明の実施の形態】
(1)螺旋翼付き鋼管を埋設した後に、その鋼管の下端面の下方の地盤強度を高める。地盤強度を高める方策として、
・該地盤にドリル金型等の補強鋼材をねじ込む。
・セメントミルク等の所望固化強度の硬化剤をジェット噴射方式で注入し、根固め球根部状に地盤改良する。
・上記補強鋼材及び球根状の地盤改良の両方の適用
【0019】
(2)造成工程としての方策として、螺旋翼付き既製杭の下端面(底面)を閉塞した状態で該既製杭を埋設し、その後に、その既製杭の底面の閉塞を解き、地盤強度を高める。
【0020】
(3)このような方策により、螺旋翼付きの既製杭の先端支持力を高め、併せて、鋼管軸部の圧縮強度を高める。また、建造物の設計強度に合わせた所要固化強度の生コンクリートをその既製杭の中空部に充填し、鋼管の高曲げ強度と併せて高圧縮強度を実現する。
【0021】
【実施例1】
図面に基づきこの発明の実施例を説明する。
【0022】
[1]螺旋翼5付きの既製杭20の構成
【0023】
(1) 長さL、外径D、厚さtの鋼管1の下端部2(下端2aからLの位置)外周に、外径Dの螺旋翼5を周設する。ここで、螺旋翼5は、鋼管1の外周に合わせたドーナッツ状の円板を一半径で切断して、捻った状態で、鋼管1の外周に周設してある。
【0024】
鋼管1等の寸法は、建造物の設計強度にあわせて適宜選定されるが、例えば、
鋼管1 長さL=10m
=500mm
t=16mm
螺旋翼5は、
=130mm
=1000mm
とする。
【0025】
(2)鋼管1の下端2aから長さL(L=50mm)の位置に、開閉可能な底蓋10を設置して、この発明の既製杭20を構成する。
【0026】
底蓋10は、鋼管1の内壁にリング状の取付板7を固定し、取付板7に底蓋10の外周部が係止されている。取付板7の中央が開口8を構成する。
【0027】
底蓋は4分割された扇形の底蓋片11、11からなり、各底蓋片11は上方に向けて形成した突起12が取付板7の透孔9に嵌挿され、取付板7に支持されている。また隣接する底蓋片11、11は、一方の底蓋片11の下面側の隣接縁に固定した連結板13に、他方の底蓋片11が載せられた構造である。従って、既製杭20の押し込み時には、下方からの土圧により、各底蓋片11、11は分離せずに一体を保ち、取付板7に押圧されて、鋼管1を閉鎖する。
【0028】
また、鋼管1の下端部で、底蓋10の下方部分が掘削部15を構成する。
【0029】
また、底蓋10の開栓時、底蓋片11が鋼管1の外側へ突出しない場合には、螺旋翼5は鋼管1の最下端より形成すること(即ち、L=0mm)ができる。
【0030】
(3)他の実施例
【0031】
前記実施例において、必要な長さの1本の鋼管1に螺旋翼5を付けて構成すると経済的であるが、短鋼管1aの内側に同様に底蓋10、外周に螺旋翼5を固定して、下部鋼管17を形成し、下部鋼管17を他の既製杭に固定して構成することもできる(図4)。例えば、下部鋼管17を他の既製杭である鋼管杭(杭本体)の下端部に嵌装して溶接固定し(図4(a))、あるいは、下部鋼管17の上端にフランジ18を取り付け、他の既製杭であるコンクリート杭(杭本体)の下端板に接続して(図4(b))、この発明の既製杭20を構成することもできる。
【0032】
また、前記実施例において、螺旋翼5は、その外径Dを鋼管径Dの約2倍程度とし、鋼管1の下端部2の外周面に螺旋状に形成し溶接するが、螺旋翼5からの応力伝搬を効率的にして、せん断力を充分に発揮させるために、螺旋翼の取付傾斜角度を緩やかにして巻回は1回以内とし、螺旋翼5が上下に重ならないようにすることが望ましいが、他の構成することもできる(図示していない)。また、螺旋翼5を複数個、設けた場合にはその相互間隔(上下間隔)は1〜2m程度が経済的にも得策であるが、他の構成とすることもできる(図示していない)。
【0033】
また、前記実施例において、鋼管1の肉厚tは、通常20mm以下が加工成形上望ましく、螺旋翼5は強度の点から鋼管の2〜3倍の肉厚とした方が望ましいが、他の肉厚とすることもできる。また、鋼管1との溶接強度等の問題からできる限り薄い肉厚を選択することが望ましい。
【0034】
また、鋼管1の下端部2の構造は、底面の外側下方に突出した掘削刃付きの掘削補助金具を形成し、底面は鋼管のねじ込み埋設時には閉塞しておき、埋設後に、ドリル金型等が貫入できる開口が開放できること、あるいは硬化剤が噴射できる注出口が開栓できる構造となっている。ここで、ドリル金型を押し込む場合は開栓面積が大きい方が便利であるが、ドリル金型が通過できる程度の孔径が開放でき、螺旋翼自身は逆転しないで開栓できることが望ましい。
【0035】
また、前記実施例において、底蓋10は、既製杭20の押し込み時に土圧に抗して鋼管1の閉塞を保ち、所定深さで、操作により鋼管1を開放できる構造であれば、他の構造とすることもできる(図示していない)。
【0036】
また、前記実施例において、掘削部は地盤を削り易いように、下縁を鋸状に形成し、あるいは、先に向けて薄肉に形成することもできる(図示していない)。あるいは、鋼管1の下端2a付近にそのように加工した掘削刃のような他の部材を溶接することもできる(図示していない)。
【0037】
[2]基礎杭20の築造方法
【0038】
(1)先ず、施工場所に所要能力を有するオーガー付きの杭打ち機(図示していない)を配置し、その現場に既製杭20(螺旋翼5付き鋼管1)を工場より移送してくる。
【0039】
(2)底蓋10を閉じて閉塞状態とした既製杭20を吊り上げて、上端を杭打ち機のオーガーの下端部に係合させ、所定の掘削位置に設置する(図3(a))。
【0040】
(3)オーガーを正回転させながら、既製杭20を地面22から地盤に押し込み貫入させる。この際、既製杭20の掘削部15で、地盤を削りながら、螺旋翼5の推進力で既製杭20を貫入させ、所深度まで続行し埋設させる(図3(b))。この際、既製杭20の底が底蓋10で閉塞されているので、螺旋翼5で地盤を崩してかつ締め固めながら、地上22に排出する掘削土を大幅に低減して、既製杭20を沈設できる。
【0041】
また、ここで、既製杭20の必要長さが1本で不足する場合は、既製杭20の上端に他の杭を従来の方法で現場で接合して連結し(溶接やねじ継手など)、更に同様に所定深度まで既製杭20を貫入させ埋設を完了する(図示していない)。
【0042】
(4)既製杭20の上端からオーガーを切り離し、オーガーに、先端に開栓突起25を取り付けたロッド24を連結し、ロッド24を既製杭20の中空部へ挿入し鋼管1の底蓋10の連結板13に係合させ、更にロッド24を正方向に回して、底蓋片11、11を回転させて、開栓する(図3(c)、図2(c))。
【0043】
また、蓋を開栓する場合、蓋が上方に開くことが望ましいが、予め既製杭を逆回転、あるいは若干上昇させると、既製杭の下方の地盤が緩くなり易いので、注意する必要がある。
【0044】
この開栓時、底面が一部杭外側面に突出させる場合には、この突出量は直上の螺旋翼と杭下端との間隔幅の1/2以下が螺旋翼下面のせん断力を充分発現させるのに望ましい。
【0045】
(5)続いて、一旦ロッド24を地上に引き上げ、ロッド24の先端にドリル金型27(補強鋼材)を取付け、ドリル金型27を既製杭の中空部を通って下端まで移動させる。続いて、ロッド24を回転しながら、ドリル金型27を取付板7の開口8から、下方に回転しながら地盤にねじ込み、ドリル金型27の下端は既製杭20の下端よりも下方に位置するように、所定の深さまで押し込む。ドリル金型27の上端部を既製杭20の取付板7の内周縁(開口)に係止固定する(図3(c))。
【0046】
こうして、ドリル金型27の押し込み圧により、既製杭20の貫入時に緩められた既製杭20の直下の地盤強度を回復強化させる(図3(d))。
【0047】
(6)次に、オーガーを逆回転させて、ドリル金型27をロッド24から分離しロッド24のみを引抜き、ドリル金型27を現位置に残置する。既製杭20に要求される所要圧縮力に合わせて、杭中空部に、20〜100N/mmの生コンクリートを充填し、これが固化すると基礎杭30が完成する(図3(e))。
【0048】
(7)他の実施例
【0049】
前記実施例において、ドリル金型27をねじ込みする前に、地上から中空ロッドを挿通し、同様に、底蓋10を押しながら開栓し(図3(c))、既製杭20の底面の開口8に中空ロッドの吐出口を臨ませ、吐出口から所定固化強度の固化剤、例えば固化圧縮強度20N/mmのセメントミルクを高圧噴射することもできる(図3(f))。この場合、鋼管1の底面下の杭貫入時に緩んだ地盤と混合させ所定の高強度の球根状の改良地盤35を形成する。その後、前記同様にドリル金型27を押し込んで、生コンクリートを充填して基礎杭30を形成することもできる(図3(f))。
【0050】
ここで、改良地盤の形成範囲は、少なくとも杭下端部より下部方向へ杭径以上の厚さとし、更に最下端の螺旋翼の上方50cm以上まで上方までの範囲で、かつ螺旋径の1.5倍の径範囲で実施することがせん断力の発現効率の視点から望ましい。
【0051】
また、ドリル金型27のねじ込みを省略して、セメントミルクを高圧噴射による改良地盤35の形成のみとすることもできる(図示していない)。
【0052】
[3]試験結果
【0053】
通常のコンクリート杭の基礎の根固め部と略同様な地盤強度に回復・増強させることができた。従って、下記の支持力の簡易計算式において、螺旋翼5付き既製杭20においては、従来より高い約2倍にあたる先端支持力係数α=30 程度を適用することが可能なことが確認できた。
【0054】
R=α×N×Ap
ここで、α:先端支持力係数
N:杭先端部の平均N値(標準貫入試験値)
Ap:杭先端部面積(螺旋翼径での先端部面積)
【0055】
【発明の効果】
(1)螺旋翼付き既製杭においても、従来のコンクリート杭と略同様な杭底面の地盤強度を回復・強化できる。先端支持力が得られる。
(2)螺旋翼付き既製杭においても、緩んだ鋼管の下方の地盤を、補強鋼材又は改良地盤処理により地盤強度を回復あるいは高めることができるので、従来のコンクリート杭と略同様な先端支持力が得られる。適切な数値を設定すれば、従来の螺旋翼付き既製杭に比べて、約2倍まで増強できることが確認できた。
(3)従来の通常の杭基礎と同等程度の先端支持力あるいは、先端部の地盤強度へ強化しても、螺旋翼付きの既製杭を回転しながら押し込みかつ下端を閉塞しているので、杭埋設時の低騒音および低排土をほぼ同時に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の基礎杭の正面図である。
【図2】(a)は同じく下端部の拡大縦断面図、(b)(c)は同じくA−A断面図で、(b)は底を閉じた状態、(c)は底を開いた状態を夫々表す。
【図3】この発明の施工方法を説明する概略した縦断面図で、(a)は埋設前、(b)は埋設後、(c)は底蓋を開放した状態、(d)は補強部材を押し込み中の状態、(e)は補強部材を押し込み完了の状態、(f)は補強剤を充填完了した状態を夫々表す。
【図4】(a)(b)は、この発明の他の基礎杭の正面図である。
【符号の説明】
1 鋼管
1a 短鋼管
2 鋼管の下端部
2a 鋼管の下端
5 螺旋翼
7 取付板
8 開口
9 取付板の透孔
10 底蓋
11 底蓋片
12 突起
13 連結板
15 掘削部
17 下部鋼管
18 フランジ
20 既製杭
22 地面
24 ロッド
25 ロッドの開栓金具
27 ドリル金具
29 コンクリート
30 基礎杭
32 鋼管杭
33 コンクリート杭
35 改良地盤

Claims (3)

  1. 以下の工程をとることを特徴とする基礎杭の構築方法。
    (1) 螺旋翼付きの下部鋼管部を形成した既製杭を、前記下部鋼管部の下端部を蓋で閉塞した状態で、下部鋼管部の掘削部で地盤を削り、前記螺旋翼で地盤を崩して、前記蓋で地盤を締め固めながら、地盤に押し込む。
    (2) 所定深さまで前記螺旋翼付き既製杭を押し込んだならば、前記既製杭の上端側からの操作により前記蓋を開栓して、下端部を地盤に向けて開放する。
    (3) 続いて、補強鋼材を、前記螺旋翼付き既製杭の中空部を挿通して、前記螺旋翼付き既製杭の下端から下方に向けて突出させ、地盤に押し込む。
    (4) 必要ならば、前記螺旋翼付き既製杭の中空部に水硬性材料を充填し、基礎杭を構築する。
  2. 以下の工程をとることを特徴とする基礎杭の構築方法。
    (1) 螺旋翼付きの下部鋼管部を接続した既製杭を、前記下部鋼管部の下端部を蓋で閉塞した状態で、下部鋼管部の掘削部で地盤を削り、前記螺旋翼で地盤を崩して、前記蓋で地盤を締め固めながら、地盤に押し込む。
    (2) 所定深さまで前記螺旋翼付き既製杭を押し込んだならば、前記既製杭の上端側からの操作により前記蓋を開栓して、下端部を地盤に向けて開放する。
    (3) 続いて、前記螺旋翼付き既製杭の下端部から硬化剤を地盤に向けて注出し、地盤強度を高める。
    (4) 必要ならば、前記螺旋翼付き既製杭の中空部に水硬性材料を充填し、基礎杭を構築する。
  3. 地盤に押し込んで埋設する既製杭であって
    中空の既製杭の下端部に螺旋翼を取り付けて下部鋼管部を形成し、
    該下部鋼管部の先端に掘削部を形成し、該掘削部の上方に下部鋼管部の中空部を封鎖する開閉可能な蓋を取り付け、該蓋は、地盤への押し込み時は土圧に抗して閉塞を維持して、埋設後に操作により開放できる構造としたことを特徴とする螺旋翼付きの既製杭。
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