JP2001271347A - 既製杭の沈設工法 - Google Patents

既製杭の沈設工法

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JP2001271347A
JP2001271347A JP2000083514A JP2000083514A JP2001271347A JP 2001271347 A JP2001271347 A JP 2001271347A JP 2000083514 A JP2000083514 A JP 2000083514A JP 2000083514 A JP2000083514 A JP 2000083514A JP 2001271347 A JP2001271347 A JP 2001271347A
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shaped steel
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Satoshi Kunimatsu
諭 國松
Shinichi Yamato
真一 大和
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Asahi Kasei Corp
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Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大量の掘削泥土を発生することなく既製杭先
端に設けられたH型鋼部から原地盤に荷重を伝達し、1
本の杭が負担可能な垂直荷重を増加させる。 【解決手段】 杭本体部、拡底部の掘削孔を設ける。掘
削孔内に、凸部あるいは補強リブを有するH型鋼を、先
端に有する既製杭を下降させ、セメントミルクを注入す
る。セメントミルクが固化後に、掘削孔の拡底部内に既
製杭が沈設される。H型鋼部が掘削孔の拡底部内に配置
される。既製杭に垂直荷重が作用した際、既製杭のH型
鋼の周縁で荷重が伝達される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、掘削孔拡底部の
信頼性を向上させ、上部荷重を安全確実に地盤に伝達す
る既製杭の沈設工法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、既製杭はその底面で上部からの荷
重を地盤に伝達していた。また、既製コンクリート杭で
下端部が大径となった、いわゆるST杭でも、その底面
で下方に支圧して荷重を地盤に伝達していた。また、掘
削孔造成中に、あるいは掘削後で、既製杭の沈設前又は
沈設後に、掘削孔内にセメントミルクを注入して、既製
杭と掘削孔側壁との間にセメントミルクが充填されるよ
うな沈設工法とすることも行われていた。また、杭の外
周に突起を設けた、いわゆる節杭も使用されていた。さ
らに、杭と掘削孔側壁との間にセメントミルクが充填さ
れるような沈設工法において、先端部を拡大掘削し、そ
の拡大掘削部に節杭を用いる工法もあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の既製杭では、支
持力の発現は既製杭の底面に限られると考えられてお
り、支圧力は既製杭の底面積に因っていた。従って、従
来の掘削孔拡底部の外径は杭軸部の1.2〜1.5倍程
度で十分であった。また、掘削孔拡底部の長さも杭軸部
径の高々3〜4倍程度で十分であると考えられていた。
さらに、既製杭の先端根固め部側面と、拡大掘削孔内で
固化したセメントミルクとの付着力は考慮されていなか
った。
【0004】また、節杭は、側面での付着力により地中
に保持される機能を有する杭であるが、その節杭を沈設
する工法においては、掘削径を少なくとも節杭の節部径
以上とすることが必要で、沈設工事の際に大量の汚泥が
発生する問題があった。よって、従来では、1本の既製
杭の強度を有効に活用できない問題点や節杭を利用する
場合には大量に発生する汚泥処理の問題点があった。こ
の発明は、前述したような従来技術における問題点の解
決を図ったもので、杭の沈設工事の際に大量の汚泥が発
生することなく、1本の既製杭の強度を有効に活用する
ことのできる既製杭の沈設工法を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は拡底部掘削長
を長くして、この拡底部掘削孔内に横フランジ外面に凸
部を有するH型鋼または少なくとも1枚以上の補強リブ
を有するH型鋼を沈設することにより、前記問題を解決
した。即ちこの発明は、以下の通りである。
【0006】(1)拡底部を有する掘削孔を造成し、該
拡底部掘削孔内に固化強度が原地盤と力学的に同質以上
となるようなセメントミルクを注入し、該掘削孔内に、
先端部にH型鋼を有する既製杭を沈設し、H型鋼の部分
を掘削孔拡底部に定着させる工法であって、H型鋼が、
横フランジ外面に凸部を有することを特徴とする既製杭
の沈設工法。
【0007】(2)拡底部を有する掘削孔を造成し、該
拡底部掘削孔内に固化強度が原地盤と力学的に同質以上
となるようなセメントミルクを注入し、該掘削孔内に、
先端部にH型鋼を有する既製杭を沈設し、H型鋼の部分
を掘削孔拡底部に定着させる工法であって、H型鋼が、
少なくとも1枚以上の補強リブを有することを特徴とす
る既製杭の沈設工法。 (3)拡底部の掘削径が既製杭最大径の1.5〜2.5
倍、拡底部の掘削長が既製杭最大径の6〜10倍である
ことを特徴とする(1)または(2)記載の既製杭の沈
設工法。
【0008】(4)H型鋼の長さが、拡底部の掘削長以
上であることを特徴とする(3)記載の既製杭の沈設工
法。 以下、図面を用いて本発明を詳細に説明する。図1およ
び図2にこの工法の概要を示す。この工法には次のよう
な掘削装置を用いる。その構成は最下部がスクリューオ
ーガーであり、上部は曲がりがなく、剛性の高いロッド
である。先端のオーガービットは、拡大掘削刃を有する
ものであればどのような形状でもよく、拡大掘削刃が油
圧式で機械的に開閉するものでも、また、逆回転によっ
て周辺土との抵抗によって開閉する方式のものでもよ
い。ただし、ビットの先端はノズルなど掘削液を吐出で
きる構造を有することが必要である。
【0009】このような掘削装置を用いて、所定深度ま
で通常の掘削孔を掘削する。続いて、拡大掘削刃を拡げ
て先端拡底部を掘削し、ビット先端部のノズルなどを介
して、先端拡底部内にセメントミルクを注入する。その
後、掘削孔内に横フランジ外面に凸部を有するH型鋼ま
たは少なくとも1枚以上の補強リブを有するH型鋼を下
降させて既製杭の下端部を掘削孔拡底部に定着させる。
【0010】前記において、拡底部の掘削径D0は沈設
される既製杭最大径(既製杭がH型鋼の場合、最大辺の
長さ)Dの1.5〜2.5倍とすることが望ましい。拡
底部の掘削径D0を既製杭最大径Dの1.5倍以下とし
た場合は、杭材耐力よりも小さな荷重で拡径部の周囲の
地盤が崩壊し、既製杭の強度を有効に活用することがで
きなくなる。一方、拡底部の掘削径D0を既製杭最大径
Dの2.5倍以上としても、拡底部セメントミルク硬化
体内部で崩壊が起こり、既製杭が伝達できる荷重は増加
せず、2.5倍以上の拡底部が無駄になることになる。
【0011】また、拡底部の掘削長Lは埋設される既製
杭最大径Dの6〜10倍とすることが望ましい。拡底部
の掘削長Lを既製杭最大径Dの6倍以下とした場合は、
杭材耐力よりも小さな荷重で拡径部の周囲の地盤が崩壊
し、既製杭の強度を有効に活用することができなくな
る。一方、拡底部の掘削長Lを既製杭最大径Dの10倍
以上としても、既製杭が伝達できる荷重は増加せず、1
0倍以上の拡底部が無駄になることになる。
【0012】また、この発明において、沈設される既製
杭の先端部である、横フランジ外面に凸部を有するH型
鋼(あるいは、少なくとも1枚以上の補強リブを有する
H型鋼)の長さLSは拡底部の掘削長L以上とすること
が望ましい。LSが拡底部の掘削長Lよりも短い場合に
は、杭材が有する耐力よりも小さな荷重で杭表面の凸部
または補強リブ部で崩壊が生じ、既製杭の強度を有効に
活用することができなくなる。
【0013】この発明における横フランジ外面の凸部の
段差は10mmから50mm以下が望ましい。凸部の高
さが10mm以下では杭表面と拡底部セメントミルク硬
化体との付着が十分でなく、既製杭の強度を有効に活用
することのできなくなる。また、凸部の高さが50mm
を超えても付着性能は増加せず、しかも、通常の掘削径
は大きくなり、工事の際に発生する汚泥は増加する。ま
た、H型鋼の空間部5に、H型鋼の長手方向とほぼ垂直
に配置する補強リブの大きさは、図2に示すように、空
間部とほぼ同等の大きさが望ましい。空間部よりも小さ
すぎると、補強効果が期待できず、空間部よりも大きく
ても補強効果の増加は期待できず、しかも、通常の掘削
径は大きくなり、工事の際に発生する汚泥は増加する。
【0014】
【発明の実施の形態】
【実施例】図面に基づきこの発明の実施例を説明する。
図3に示されるように掘削径D1=650mmで地上よ
り12.5m深さまで掘削し、その後、拡底部掘削径D
0=1000mmで、さらに、L=3.0m掘削し、掘
削全長L0=15.5mの掘削孔を設けた。この拡底部
掘削孔内に水セメント比が60%のセメントミルクを注
入し、杭先端のH型鋼部LS(H型鋼は外殻鋼管コンク
リート杭とほぼ同等の性能を持ち、断面積は528.6
cm2、降伏強度235N/mm2)に約2.9mの範
囲に350mmピッチで径19mmの鉄筋が計9本、両
側で計18本溶接された本体部の外径D=500mmの
外殻鋼管コンクリート杭を沈設した。杭先端部付近の標
準貫入試験によるN値は40程度であった。
【0015】
【比較例1】実施例と同じ敷地内に図4に示されるよう
に掘削径650mmで地上より掘削全長L0=15.5
mの掘削孔を設けて、先端3.0mの掘削孔内に水セメ
ント比が60%のセメントミルクを注入し、実施例と同
じ既製杭を沈設した。
【0016】
【比較例2】実施例と同じ敷地内に図5に示されるよう
に掘削径D1=650mmで地上より12.5m深さま
で掘削し、その後、拡底部掘削径D0=1000mm
で、さらに、L=3.0m掘削し、掘削全長L0=1
5.5mの掘削孔を設けた。先端3.0mの掘削孔内に
水セメント比が60%のセメントミルクを注入し、図5
のような、凸部も補強リブも有しないH型鋼を先端部と
した、既製杭を沈設した。
【0017】セメントミルクが硬化して後、実施例、比
較例で沈設した既製杭の載荷試験を実施した。最大荷重
は実施例では5200kNであったのに対して、比較例
1では1900kN、比較例2では3000kNであっ
た。
【0018】
【発明の効果】拡底部掘削径D0は杭最大径Dの1.5
〜2.5倍、拡底部掘削長Lは杭最大径Dの6.0〜1
0.0倍とした掘削孔内に、杭先端部に凸部あるいは補
強リブを有するH型鋼既製杭を沈設して杭を構成するの
で、凸部の周縁からも荷重が周辺地盤に確実に伝達さ
れ、1本の杭が負担すべき垂直荷重を大幅に増加させる
ことができる。また、杭の沈設に際して発生する汚泥量
も軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は、本発明(1)の一例を示す側面
概要図である。図1(b)は、図1(a)のA−A線断
面図である。
【図2】図2(a)は、本発明(2)の一例を示す側面
概要図である。図2(b)は、図2(a)のA−A線断
面図である。
【図3】実施例の側面概要図である。
【図4】比較例1の側面概要図である。
【図5】比較例2の側面概要図である。
【符号の説明】 D 既製杭の最大径 D0 拡底部の掘削径 D1 掘削径 H 凸部の段差 L 拡底部の掘削長 L0 掘削全長 LS H型鋼の長さ 1 外殻鋼管付きコンクリート杭 2 H型鋼 3 凸部 4 補強リブ 5 H型鋼の空間部分

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 拡底部を有する掘削孔を造成し、該拡底
    部掘削孔内に固化強度が原地盤と力学的に同質以上とな
    るようなセメントミルクを注入し、該掘削孔内に、先端
    部にH型鋼を有する既製杭を沈設し、H型鋼の部分を掘
    削孔拡底部に定着させる工法であって、H型鋼が、横フ
    ランジ外面に凸部を有することを特徴とする既製杭の沈
    設工法。
  2. 【請求項2】 拡底部を有する掘削孔を造成し、該拡底
    部掘削孔内に固化強度が原地盤と力学的に同質以上とな
    るようなセメントミルクを注入し、該掘削孔内に、先端
    部にH型鋼を有する既製杭を沈設し、H型鋼の部分を掘
    削孔拡底部に定着させる工法であって、H型鋼が、少な
    くとも1枚以上の補強リブを有することを特徴とする既
    製杭の沈設工法。
  3. 【請求項3】 拡底部の掘削径が既製杭最大径の1.5
    〜2.5倍、拡底部の掘削長が既製杭最大径の6〜10
    倍であることを特徴とする請求項1または2記載の既製
    杭の沈設工法。
  4. 【請求項4】 H型鋼の長さが、拡底部の掘削長以上で
    あることを特徴とする請求項3記載の既製杭の沈設工
    法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007277830A (ja) * 2006-04-03 2007-10-25 Ohbayashi Corp 芯材、地中連続壁、ソイルセメント壁、地中連続壁杭、ソイルセメント壁杭、場所打ちコンクリート杭、地中構造物、建物の基礎構造
CN101666086B (zh) * 2009-08-11 2011-08-03 上海建工(集团)总公司 预制构件水泥土钻孔灌注桩及其施工方法
CN102828503A (zh) * 2012-08-21 2012-12-19 孔超 预制钢筋砼工字形支护桩
CN105155513A (zh) * 2015-08-13 2015-12-16 刘文海 预制工型桩及其生产方法
CN105863148A (zh) * 2016-05-28 2016-08-17 河南宝润机械有限公司 一种双8字钢筋环和预制块
CN105863168A (zh) * 2016-06-02 2016-08-17 河南宝润机械有限公司 扭转的8字钢筋环和预制块

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