JP2001192506A - ゴム組成物およびその製造方法 - Google Patents

ゴム組成物およびその製造方法

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JP2001192506A
JP2001192506A JP2000004991A JP2000004991A JP2001192506A JP 2001192506 A JP2001192506 A JP 2001192506A JP 2000004991 A JP2000004991 A JP 2000004991A JP 2000004991 A JP2000004991 A JP 2000004991A JP 2001192506 A JP2001192506 A JP 2001192506A
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rubber composition
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Makio Mori
麻樹夫 森
Kazunori Ishikawa
和憲 石川
Riyuujiro Kutsuzawa
龍次郎 沓澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 未加硫ゴムの粘度を低下させて加工性を改善
し、加硫ゴムの耐摩耗性、耐老化物性を向上させること
のできるゴム組成物を提供する。 【解決手段】 ゴム100重量部に対し、下記式(1)
に示されるアミン化合物を0.1〜5重量部含有するゴ
ム組成物。 R1−NH−R2 (1) (式中、R1は炭素数2〜24の炭化水素基であり、R2
は水素または炭素数2〜24の炭化水素基である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム組成物および
その製造方法に関し、更に詳しくは、未加硫ゴムの粘度
を低下させて加工性を改善し、加硫ゴムの耐摩耗性、耐
老化物性を向上させたゴム組成物およびその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】ゴム製品に広く使用されている天然ゴム
中にはゴムポリマー同士が結合するゲル構造が存在し、
このゲル構造が未加硫ゴムの粘度上昇や添加した配合剤
の分散不良を引き起こすので、一般に、天然ゴムのゲル
構造を減少させ粘度を低下させるために、素練りを行っ
ている。しかし、素練りによりゴムの分子鎖も切断され
ることにより、加硫後のゴムの機械的物性が低下してし
まうという問題があった。
【0003】そこで、この問題を解決するために、天然
ゴムの分子量を保持しながら可塑性を向上させることが
できる天然ゴム用添加剤として、安息香酸類等を配合す
ることが提案されている。(特開平10−265611
号公報、特開平10−306176号公報参照) しかしながら、分子鎖を切断させずに、ゲル構造を減少
させるようにした場合でもゴム物性の低下を十分に抑え
ることはできない。というのは、ゲル構造の中には、加
硫後のゴム物性に寄与するゲル構造が存在し、これを減
少させてしまうと、分子鎖の切断を抑えたとしても、加
硫ゴム物性を低下させることになり、例えば耐摩耗性が
悪化したり、発熱性が増大し転がり抵抗性が増加(低転
動抵抗性が悪化)してしまうからである。高分子46巻
11月号(1997年)816〜819頁に記載されて
いるように、天然ゴムのゲル構造については、天然ゴム
末端に結合した蛋白質同士の結合によって生じたゲル構
造と、天然ゴムの他末端に存在するリン脂質同士の結合
(会合)によって生じたゲル構造とが知られており、天
然ゴムのポリマーは図1に示すような結合状態をとって
いる。これらのうち、蛋白質同士が結合したゲル構造は
切断されても加硫ゴム物性には影響しないが、リン脂質
部位同士が結合したゲル構造は切断されることによって
加硫ゴム物性が低下してしまう。そこで、リン脂質部位
同士が結合したゲル構造を減少させずに残し、蛋白質同
士が結合したゲル構造を減少させれば、加硫ゴム物性を
低下させずに、未加硫ゴムの粘度上昇を抑え、加工性を
改良することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、未加硫ゴムの粘度を低下させて加工性を改善し、加
硫ゴムの耐摩耗性、耐老化物性を向上させたゴム組成物
およびその製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ゴム1
00重量部に対し、下記式(1)に示されるアミン化合
物を0.1〜5重量部含有するゴム組成物が提供され
る。
【0006】R1−NH−R2 (1) (式中、R1は炭素数2〜24の炭化水素基であり、R2
は水素または炭素数2〜24の炭化水素基である。)
【0007】また、本発明によれば、前記ゴムが天然ゴ
ムを含むゴム組成物が提供される。また、本発明によれ
ば、さらに加硫遅延剤としてN−シクロヘキシル−チオ
フタルイミドを1.2重量部以下含むゴム組成物が提供
される。
【0008】また、本発明によれば、さらにアミン補足
剤として酸無水物を5重量部以下含むゴム組成物が提供
される。
【0009】また、本発明によれば、さらにアミン変換
剤としてアルデヒド類、エポキシ化合物、および、ハロ
ゲン化アルキル化合物からなる群より選ばれる少なくと
も一種を5重量部以下含むゴム組成物が提供される。
【0010】また、本発明によれば、さらに窒素比表面
積(N2SA)が70m2/g以上、DBP吸油量が80ml
/100g以上であるカーボンブラック20〜150重
量部と、シリカ0〜50重量部を含むゴム組成物が提供
される。
【0011】また、本発明によれば、さらにパラベンゾ
キノンジイミン系化合物を8重量部以下含むゴム組成物
が提供される。
【0012】また、本発明によれば、未加硫ゴム組成物
に、上記式(1)に示されるアミン化合物を添加し混練
した後に、加硫遅延剤としてのN−シクロヘキシル−チ
オフタルイミドを添加して混練するゴム組成物の製造方
法が提供される。
【0013】更に、本発明によれば、未加硫ゴム組成物
に、上記式(1)に示されるアミン化合物を添加し混練
した後に、アミン補足剤としての酸無水物、および/ま
たは、アミン変換剤としてアルデヒド類、エポキシ化合
物、並びに、ハロゲン化アルキル化合物からなる群より
選ばれる少なくとも一種を加硫系配合剤投入直前の混練
時に添加して混練するゴム組成物の製造方法が提供され
る。
【0014】
【発明の実施の形態】天然ゴム中には、上述したよう
に、天然ゴム末端に結合した蛋白質同士の結合によって
生じた加硫ゴム物性には影響しないゲル構造と、天然ゴ
ムの他末端に存在するリン脂質同士の結合によって生じ
た加硫ゴム物性と関係するゲル構造とが存在している。
本発明に、用いられる下記式(1)に示されるアミン化
合物(以下、本発明のアミン化合物とも記す。)は、天
然ゴム末端に結合した蛋白質同士の結合を効率よく分解
させるが、ゴムの分子鎖を切断することがないうえに、
天然ゴムの他末端に存在するリン脂質同士の結合も切断
しにくいため、未加硫ゴム組成物の粘度を小さくして加
工性を改良することができるとともに、ゴムの混練時に
カーボンブラックやシリカ等の補強性充填剤のゴムへの
取り込みが促進され、加硫ゴムの機械的物性、耐摩耗
性、耐老化性、低転動抵抗性などの諸物性を改良するこ
とができる。
【0015】R1−NH−R2 (1) (式中、R1は炭素数2〜24、好ましくは10〜18
の炭化水素基であり、R2は水素または炭素数2〜2
4、好ましくは10〜18の炭化水素基である。)
【0016】また、本発明のゴム組成物が、合成ゴムの
場合にも加硫ゴムの耐老化性を改良することが見出さ
れ、天然ゴムを含むゴム組成物のみだけでなく、合成ゴ
ムのみを含むゴム組成物にも適用可能である。本発明の
アミン化合物は、上記式(1)に示される第1級または
第2級アミン化合物である。第3級アミン化合物では、
天然ゴム末端に結合した蛋白質同士の結合によって生じ
たゲル構造への反応性が低いため本発明の効果が得られ
ない。
【0017】上記式(1)中のR1またはR2に使用でき
る炭化水素基としては、芳香族炭化水素基、直鎖状もし
くは分岐状の脂肪族炭化水素基または脂環式炭化水素基
のいずれであってもよく、また、不飽和結合を含んでい
ても、官能基を有していてもよい。
【0018】このような炭化水素基としては、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、ブチ
ル基、ペンチル基、ステアリル基、ラウリル基、等を挙
げることができる。これらの中でも炭素数10以上のも
のが、常温で固体状であるのでゴム加工性の点で好まし
い。
【0019】本発明のアミン化合物の具体例としては、
ステアリルアミン、ラウリルアミン、カプリルアミン
(オクチルアミン)、オレイルアミン、ココナッツアミ
ン、牛脂アミン等の第1級アミン化合物;ジステアリル
アミン等の第2級アミン化合物が挙げられる。これらの
中でもステアリルアミン、ラウリルアミンが、ゴムの加
硫物性改善の点で好ましい。
【0020】本発明のアミン化合物は、ゴム100重量
部に対し、0.1〜5重量部、好ましくは0.5〜3重
量部配合する。本発明のアミン化合物が、0.1重量部
未満では本発明の効果が得られず、5重量部を超えると
ゴム組成物の耐スコーチ(焼け)性が低下してしまう。
【0021】また、ゴム組成物にアミン化合物を配合す
ると、ゴム組成物が塩基性になるため、これを混練等の
加工を行う時に、早期に加硫が進むスコーチ(焼け)を
発生しやすくなる。そこで、スコーチを防ぐために、本
発明のアミン化合物が未加硫ゴム組成物中で粘度低下の
機能を果たした後に、加硫遅延剤、アミン補足剤および
アミン変換剤から選ばれる少なくとも一種を添加するの
が好ましい。
【0022】また、加硫遅延剤としてN−シクロヘキシ
ル−チオフタルイミドを配合する場合は、アミン系の加
硫促進剤の働きを抑制する恐れはないので、加硫系配合
剤投入時に添加すればよい。
【0023】特に、アミン補足剤としての酸無水物、お
よび/または、アミン変換剤としてアルデヒド類、エポ
キシ化合物、並びに、ハロゲン化アルキル化合物からな
る群より選ばれる少なくとも一種を配合する場合は、こ
れらがアミン系の加硫促進剤の働きを抑制する恐れがあ
るので、より好ましくは加硫系配合剤投入直前の混練時
に添加して混練するのがよい。
【0024】加硫遅延剤としては、N−シクロヘキシル
−チオフタルイミドを使用し、加硫速度を遅らせること
で、スコーチを防止することができる。加硫遅延剤の配
合量は、ゴム100重量部に対し、1.2重量部以下、
好ましくは0.01〜0.8重量部とするのがよい。配
合量が、1.2重量部を超えると発熱性と耐摩耗性が低
下する恐れがあるからである。
【0025】アミン補足剤としては、酸無水物を使用
し、残留した本発明のゴム組成物の塩基性を弱め、加硫
速度への影響を抑制することで、スコーチを防止する。
【0026】酸無水物としては、具体的には、N−フェ
ニルマレイミド、安息香酸フェニル、無水ステアリン
酸、ε−カプロラクトン、ステアリルイソシアネート、
無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸等を挙げ
ることができる。中でも、N−フェニルマレイミド、無
水ステアリン酸が、未加硫ゴムの粘度安定性の点で好ま
しい。
【0027】アミン補足剤の配合量は、ゴム100重量
部に対し、5重量部以下、好ましくは1〜3重量部とす
るのがよい。配合量が、5重量部を超えると未加硫ゴム
の粘度上昇を起こす恐れがあるからである。
【0028】アミン変換剤としては、アルデヒド類、エ
ポキシ化合物、および、ハロゲン化アルキル化合物から
なる群より選ばれる少なくとも一種を使用する。このア
ミン変換剤は、残留した本発明のアミン化合物の第1級
または第2級アミン化合物を第3級アミン化合物に変換
することによって、ゴムの塩基性を小さくし、加硫速度
への影響を抑制することで、スコーチを防止する。
【0029】アルデヒド類としては、ベンズアルデヒ
ド、メチルベンズアルデヒド、ジメチルベンズアルデヒ
ド、デカナール、n−ペンタデカナール等を挙げること
ができる。
【0030】エポキシ化合物としては、グリシジル化合
物等を挙げることができる。中でも、エチレングリコー
ルジグリシジルエーテルが、第1級アミン化合物との反
応性の点で好ましい。
【0031】ハロゲン化アルキル化合物としては、クロ
ロエチルステアレート、クロロベンジルクロライド等を
挙げることができる。
【0032】アミン変換剤の配合量は、ゴム100重量
部に対し、5重量部以下、好ましくは1〜3重量部とす
るのがよい。配合量が、5重量部を超えると発熱性と耐
摩耗性等の加硫ゴム物性が低下する恐れがあるからであ
る。
【0033】また、加硫ゴムの強度等の物性を向上させ
るために、窒素比表面積(N2SA)が70m2/g以上、さ
らには80〜150m2/g、DBP(ジブチルフタレ
ート)吸油量が80ml/100g以上、さらには10
0〜130ml/100gであるカーボンブラックと、
必要によりシリカを配合することが好ましく、タイヤの
キャップトレッド等に好適に用いることができる。
【0034】カーボンブラックの配合量は、ゴム100
重量部に対し、20〜150重量部、さらには30〜8
0重量部、シリカの配合量は、0〜50重量部とすれば
よい。
【0035】このシリカとしては、シラノール基数が多
く、補強性を向上させることができる沈降法シリカ等の
湿式シリカを使用するのがさらに好ましい。
【0036】また、本発明のアミン化合物の配合によっ
て、特に未加硫ゴムの素練り時の粘度を低下させ加工性
を改良することができるが、その後のカーボンブラック
やシリカ等の補強性充填剤を添加すると未加硫ゴムの粘
度が上昇し始める。この粘度上昇を防ぐために、パラベ
ンゾキノンジイミン系化合物(以下、QDIとも記す)
を配合することにより、補強性充填剤を配合した後のゴ
ム組成物の混練時の粘度を低下させ、加工性をさらに改
良することができるので好ましい。
【0037】さらに、パラベンゾキノンジイミン系化合
物を単独でゴム組成物に配合すると、加硫ゴムの耐摩耗
性が悪化し、発熱性の増大により低転動抵抗性が劣って
しまう。そこで、本発明のアミン化合物を併用して配合
すると、これらの問題が解消されるので、加硫ゴムの物
性を低下させずに、ゴムの素練りから補強性充填剤配合
後の混合に至るまでの粘度を低下させることができる。
【0038】パラベンゾキノンジイミン系化合物は、以
下に示す一般式で表される化合物をいう。
【0039】
【化1】
【0040】(式中、R、R’は、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基等の鎖状炭化水素
基、シクロヘキシル基等の脂環式炭化水素基、フェニル
基等の芳香族炭化水素基等を表す。R、R’は、同一の
置換基でも、異なった置換基でもよい。)
【0041】具体的には、例えば以下の化合物(2)〜
(7)を示すことができる。
【化2】
【0042】パラベンゾキノンジイミン系化合物の配合
量は、ゴム100重量部に対して、0.1〜5重量部、
好ましくは0.5〜2重量部とするのがよい。
【0043】本発明のゴムとしては、特に限定されない
が、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、スチ
レン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリイソプ
レンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、アクリロニ
トリルブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレンプ
ロピレン共重合体ゴム、エチレンプロピレンジエン共重
合体ゴム、スチレンイソプレン共重合体ゴム、スチレン
イソプレンブタジエン共重合体ゴム、イソプレンブタジ
エン共重合体ゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、ア
クリルゴム、エピクロルヒドリンゴムなどを用いること
ができ、これらは単独又はブレンドとして用いることが
できる。
【0044】本発明のゴム組成物は、ゴム工業で通常使
用される他の配合剤を必要に応じて配合することができ
る。配合剤としては、例えば、可塑剤、プロセスオイ
ル、加硫剤、加硫促進剤、加硫活性化剤、老化防止剤等
が挙げられ、それぞれ必要量配合することができる。
【0045】本発明のゴム組成物は、上記各成分を公知
のゴム用混練機械、例えばロール、バンバリーミキサ
ー、ニーダー等を用いて混合することによって製造され
る。
【0046】また、本発明のゴム組成物は、タイヤ、ホ
ース、コンベヤベルト等の各種ゴム製品に使用すること
ができ、特にタイヤのキャップトレッドに好適に用いら
れる。
【0047】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に説明する
が、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでな
いことは言うまでもない。
【0048】実施例1〜8及び比較例1〜3 天然ゴム(NR)について、下記表1に示した配合内容
でゴム組成物を調整した。配合量の単位は「重量部」で
ある。NRとアミン化合物1〜5または安息香酸類の混
合物をバンバリーミキサー(1.6L)を用いて1分間
素練りを行った。この混合物に、全カーボンブラックの
2/3量、可塑剤、亜鉛華、ステアリン酸、老化防止
剤、および必要によりパラベンゾキノンジイミン系化合
物としてQDIを添加してバンバリーミキサー(1.6
L)を用いて3分間混合した後、全カーボンブラックの
1/3量、必要によりアミン補足剤またはアミン変換剤
を添加して3分間混練し、最後に加硫系配合剤としての
加硫促進剤、硫黄、および、必要により加硫遅延剤を添
加して、8インチのロールで2分間混練してゴム組成物
を得た。得られたゴム組成物について、以下の各試験に
供し、その結果を下記表1に、比較例1を100として
指数表示した。
【0049】実施例9及び比較例4 イソプレンゴム(IR)について、素練りを行わなかっ
た以外は、上記と同様にゴム組成物を得、その試験結果
を下記表2に比較例4を100として指数表示した。
【0050】ムーニー粘度 JlS K6300に基づき100℃にて測定し、測定
値を指数表示した。指数値が、小さいほど粘度が小さい
ことを示す。破断エネルギー JIS K6251に基づき引張試験を行い、破断まで
の応力−歪曲線からその面積を破断エネルギーとして使
用し、測定値を指数表示した。指数値が大きいほど破断
エネルギーが高いことを示す。また、老化後の破断エネ
ルギーとして、80℃×30分の条件で熱老化させたゴ
ムサンプルを使用して同様に測定した。
【0051】発熱性 60℃のtanδを測定し、指数表示した。指数値が小
さいほど発熱性が小さいことを示す。耐摩耗性 ランボーン摩耗試験機(岩本製作所(株)製)を使用し
て荷重5kg、スリップ率25%、時間4分、室温の条
件で測定し摩耗減量を指数表示した。指数値が大きいほ
ど耐摩耗性が良好であることを示す。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】上記表1および表2に使用した配合成分
は、以下のものを使用した。 NR:RSS#3 IR:Nipol IR2200、日本ゼオン社製 カーボンブラック:SAF級カーボンブラック、ダイヤ
ブラックA、三菱化学社製 アミン化合物1:ステアリルアミン、ファーミン80、
花王株式会社製 アミン化合物2:ラウリルアミン、ファーミン20D、
花王株式会社製 アミン化合物3:カプリルアミン、ファーミン08D、
花王株式会社製 アミン化合物4:ジステアリルアミン、ファーミンD8
6、花王株式会社製 アミン化合物5:ジメチルオクチルアミン、ファーミン
DM0898、花王株式会社製
【0055】安息香酸類:イソフタル酸、関東化学社製 加硫遅延剤:サントガードPVI、フレキシス社製 アミン補足剤:N−フェニルマレイミド アミン変換剤:ベンズアルデヒド QDI(パラベンゾキノンジイミン系化合物):前記式
(4)で表される6QDI、Q−Flex QDI、フ
レキシス社製 可塑剤:プロセスオイルA−2、三菱石油社製 加硫促進剤:サントキュアTBBJ、フレキシス社製 老化防止剤:サントフレックス6PPD、フレキシス社
【0056】天然ゴム配合の上記表1に示すように、安
息香酸類を配合した比較例2と第3級アミン化合物を配
合した比較例3は、未加硫ゴムの粘度が低下せずに、他
の加硫ゴム物性が低下してしまった。それに対して、実
施例1〜8の本発明のゴム組成物は、未加硫ゴムの粘度
が低下して加工性が向上するともに、加硫ゴムの物性も
良好であるという結果が得られた。
【0057】また、ポリイソプレンゴム配合の上記表2
についても、未加硫ゴムの粘度が低下し、加硫ゴムの物
性が向上するという良好な結果が得られた。
【0058】
【発明の効果】本発明に従って、上記式(1)に示され
るアミン化合物をゴム100重量部に対し0.1〜5重
量部含有させることによって、未加硫ゴムの粘度を低下
させて加工性を改善し、加硫ゴムの耐摩耗性、耐老化物
性を向上させることのできるゴム組成物を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】天然ゴムのポリマーの結合状態を示す説明図で
ある。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/09 C08K 5/09 5/1515 5/1515 5/17 5/17 5/36 5/36 C08L 7/00 C08L 7/00 Fターム(参考) 4J002 AC011 AC021 AC031 AC061 AC071 AC081 AC091 BB151 BB181 BB271 BC051 BG041 CH041 DA036 DA039 DJ016 DJ019 EB129 EE019 EF128 EL029 EL088 EL138 EL148 EN026 EN028 ER008 EV347 FD207 GM00 GM01 GN01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム100重量部に対し、下記式(1)
    に示されるアミン化合物を0.1〜5重量部含有するゴ
    ム組成物。 R1−NH−R2 (1) (式中、R1は炭素数2〜24の炭化水素基であり、R2
    は水素または炭素数2〜24の炭化水素基である。)
  2. 【請求項2】 前記ゴムが天然ゴムを含む請求項1に記
    載のゴム組成物。
  3. 【請求項3】 さらに加硫遅延剤としてN−シクロヘキ
    シル−チオフタルイミドを1.2重量部以下含む請求項
    1または2に記載のゴム組成物。
  4. 【請求項4】 さらにアミン補足剤として酸無水物を5
    重量部以下含む請求項1〜3のいずれか1項に記載のゴ
    ム組成物。
  5. 【請求項5】 さらにアミン変換剤としてアルデヒド
    類、エポキシ化合物、および、ハロゲン化アルキル化合
    物からなる群より選ばれる少なくとも一種を5重量部以
    下含む請求項1〜4のいずれか1項に記載のゴム組成
    物。
  6. 【請求項6】 さらに窒素比表面積(N2SA)が70m2
    g以上、DBP吸油量が80ml/100g以上である
    カーボンブラック20〜150重量部と、シリカ0〜5
    0重量部を含む請求項1〜5のいずれか1項に記載のゴ
    ム組成物。
  7. 【請求項7】 さらにパラベンゾキノンジイミン系化合
    物を8重量部以下含む請求項1〜6のいずれか1項に記
    載のゴム組成物。
  8. 【請求項8】 未加硫ゴム組成物に、下記式(1)に示
    されるアミン化合物を添加し混練した後に、加硫遅延剤
    としてのN−シクロヘキシル−チオフタルイミドを添加
    して混練するゴム組成物の製造方法。 R1−NH−R2 (1) (式中、R1は炭素数2〜24の炭化水素基であり、R2
    は水素または炭素数2〜24の炭化水素基である。)
  9. 【請求項9】 未加硫ゴム組成物に、下記式(1)に示
    されるアミン化合物を添加し混練した後に、アミン補足
    剤としての酸無水物、および/または、アミン変換剤と
    してアルデヒド類、エポキシ化合物、並びに、ハロゲン
    化アルキル化合物からなる群より選ばれる少なくとも一
    種を加硫系配合剤投入直前の混練時に添加して混練する
    ゴム組成物の製造方法。 R1−NH−R2 (1) (式中、R1は炭素数2〜24の炭化水素基であり、R2
    は水素または炭素数2〜24の炭化水素基である。)
JP2000004991A 2000-01-13 2000-01-13 ゴム組成物およびその製造方法 Pending JP2001192506A (ja)

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