JP2001187934A - 回転ダンパ - Google Patents

回転ダンパ

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JP2001187934A JP2000317458A JP2000317458A JP2001187934A JP 2001187934 A JP2001187934 A JP 2001187934A JP 2000317458 A JP2000317458 A JP 2000317458A JP 2000317458 A JP2000317458 A JP 2000317458A JP 2001187934 A JP2001187934 A JP 2001187934A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸方向長さの短いコンパクトな形状を有し、
また、急激に扉が閉まるような場合において一時的に作
用する極めて高い負荷を吸収可能な回転ダンパを提供す
る。 【解決手段】 回転部材(5)が、駆動軸(4)に軸支
された基部(6)と、駆動軸に相対移動可能なトルク調
整体(7)と、これを介して対向するように配置された
スライド部材(8)と、この部材をカムに付勢するバネ
手段(9)とを備えた回転ダンパ(1)において、駆動
軸に対してトルク調整体を所定角度をもった位置に相対
移動させることにより、スライド部材を径方向に移動さ
せてその外面(8b)と室内周面(3a)との間の径方
向における所定間隔を形成し、該間隔を変化させて回転
部材の回転により発生するトルクを変化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転部材を構成す
るスライド部材を基部に沿って径方向にスライド可能と
し、該スライド部材の外面とハウジング内部の室の内周
面との間の間隔を調節することによって、発生するトル
クの大きさを調整可能とした回転ダンパ、ならびに、駆
動軸の回転によって生じる一定以上の力によって揺動す
る揺動部材の外面と室の内周面との間隔を狭めることに
よりトルクを発生させる回転ダンパに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、開放されている吊り戸等が閉じる
際に、急激な閉戸動作によってドア枠に戸が衝突するこ
とにより、衝突音が発生したり戸やドア枠が破損する等
の問題があった。このような急激な閉戸動作を防止する
ために、閉戸動作を制動するための種々のダンパが提案
されている。
【0003】例えば図14に示すように、特開平8−9
3312号公報には、制動シャフト33に固着した回転
ドラム34と、筐体31の蓋体部31Bに固着された基
体部31Aに螺着する調整ネジ35と、この調整ネジ3
5に螺合すると共に蓋体部31Bの溝31Cに沿って移
動可能な可動ドラム36と、制動シャフト33に一方向
のみの回転動作を伝達する一方向クラッチ37とからな
るドアクローザ用流体摩擦抵抗型ダンパ装置が開示され
ている。
【0004】さらに図15に示すように、このようなダ
ンパ装置を引き戸に取付け、戸枠側のガイドレール部材
11に固設したラック12に、制動シャフト33に取付
けたピニオン13を噛合する構成としている。閉戸動作
が行なわれる場合にはクラッチ37によってピニオン1
3の回転動作が制動シャフト33に伝達されて閉戸動作
が制動され、一方、開戸動作が行なわれる場合にはクラ
ッチ37によってピニオン13の回転動作が制動シャフ
ト33に伝達されるのが阻止されるようになっている。
【0005】しかしながら、このようなダンパ装置で
は、可動ドラム36を筐体31内で軸方向に沿って移動
させることによって、可動ドラム36の外周面と回転ド
ラム34の内周面との接触・摺動面積を変化させて、発
生トルクの大きさを調整するようになっている。したが
って、発生トルクを小さく調整する場合は、前記両面の
接触・摺動面積を小さくする必要がある。このような場
合には、可動ドラム36と回転ドラム34の径方向の面
が大きく離間する必要があり、その結果、ダンパ本体の
軸方向長さを短くできない不都合があった。
【0006】さらに、手で戸を急激に閉じるような場合
には一時的に極めて高い負荷が戸に作用するが、ダンパ
装置によって発生するトルクの大きさは一定なので、前
記高負荷を吸収しきれず十分なダンパ効果が得られな
い。その結果、閉戸動作が制動されず、戸枠等に戸が衝
突することによる衝突音の発生や戸の破損を回避できな
い問題もあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、軸方向長さの
短いコンパクトなダンパや、急激に戸が閉まるような場
合において一時的に作用する極めて高い負荷を吸収可能
なダンパが望まれていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の第1の発明に係る回転ダンパは、請求項1において、
内部に室を備えたハウジングと、該室内に基端側が収容
された駆動軸と、該駆動軸に軸支されて前記室内に収容
された回転部材と、前記室内に充填された粘性流体とを
備え、前記回転部材の回転によりトルクを発生する回転
ダンパにおいて、前記回転部材が、前記駆動軸と一体回
転自在に軸支された基部と、前記駆動軸に対して固定関
係を持ちつつ一定以上の外部力の作用により相対移動可
能なトルク調整体と、径方向に移動可能に配置され、か
つ前記室の内周面の一部と相補的な外面を有するスライ
ド部材と、該スライド部材を前記トルク調整体に対して
付勢するバネ手段とを備え、前記駆動軸に対して前記ト
ルク調整体を相対移動させることにより、前記スライド
部材を前記基部に沿って径方向にスライドさせて該スラ
イド部材の外面と前記室の内周面との間の径方向の間隔
を変化させることによって前記回転部材の回転トルクを
変化させるようにしたことを特徴とする。
【0009】スライド部材を基部に沿って径方向にスラ
イドさせることによってその外面と室の内周面との間に
形成される径方向における間隔を制御することにより、
この隙間に存在する粘性流体の剪断抵抗に基づいて発生
するトルクを変化させることができるので、ダンパ本体
の軸方向長さに関する制約を受けることがない。
【0010】請求項2では、前記トルク調整体が、前記
回転部材の基部に一体回転自在に取付けられた調整リン
グと、該調整リングの外周に取付けられたカム部材とか
らなり、前記調整リングの外周と前記カム部材の中央孔
の内周とは一方に形成された凹部と他方に形成された凸
部とにより係合し、一定以上の外部力が前記カム部材に
作用すると、前記カム部材が前記調整リング及び前記駆
動軸に対して所定角度相対回動することを許容するよう
に、前記凹部と凸部とを構成した。これにより、駆動軸
に対してトルク調整体を所定角度をもって確実に配置す
ることができる。
【0011】請求項3では、前記トルク調整体のカム部
材の外周を楕円形としたことにより、スライド部材とカ
ム部材との各接触部のカム部材中心からの距離を連続的
に変位することができる。
【0012】請求項4では、カム部材がハウジング外に
突出した軸方向突起部を有するようにし、トルク調整体
を駆動軸に対して所定角度相対回動させるための作動部
をカム部材の前記突起部に設けるようにした。これによ
り、トルク調整体を該所定角度の位置まで容易に回動す
ることができる。
【0013】請求項5では、前記トルク調整体が、前記
回転部材の基部に一体回転自在かつ軸方向移動自在に取
付けられたカム部材と、該カム部材と係合する調整部材
とからなり、前記カム部材は、外周に傾斜面からなるカ
ム面と、軸方向一側に前記回転部材に連結された連結部
と、軸方向他端に形成された壁部とを有し、前記調整部
材は、軸方向内端部に前記カム部材の壁部と係合する作
動面を有し、前記カム面と作動面とは、一定以上の外部
力が前記調整部材に作用すると、前記作動面の前記カム
部材の前記壁部と係合する部位の位置が軸方向に移動
し、もって前記カム部材が前記駆動軸に沿って移動する
ことを許容するように構成した。これにより、駆動軸に
沿ってカム部材を所定距離をもって確実に配置すること
ができる。
【0014】請求項6では、調整部材がハウジング外に
突出した外端部を有するようにし、カム部材を駆動軸に
沿って移動させるための作動部を前記外端部に設けるよ
うにした。これにより、カム部材を駆動軸に沿った所定
位置まで容易に移動することができる。
【0015】請求項7では、前記バネ手段の付勢力を、
回転ダンパの回転によって前記スライド部材に作用する
所定の遠心力であって、例えば、吊り戸等に一時的に高
負荷が作用して駆動軸の回転数が急激に増加した際に発
生する遠心力より小さくなるようにした。このようにし
て発生する遠心力がバネ手段の付勢力を上回るようにし
たので、スライド部材はバネ手段の付勢力に抗してトル
ク調整体に付勢された状態から互いに離間し合う。その
結果、スライド部材の外面と室の内周面との間に形成さ
れる径方向における間隔を一時的にさらに狭くすること
ができるので、このような一時的な高負荷に対してもこ
れを吸収して吊り戸等に十分な制動力を作用させること
が可能となる。さらに、駆動軸の回転数が元に戻ると、
スライド部材はバネ手段によりトルク調整体に再び付勢
され、元の設定されたトルクを発生できる状態に復帰す
る。
【0016】請求項8では、スライド部材を、室の径方
向においてトルク調整体を介した両側にそれぞれ配置さ
れた一対の部材からなるようにした。室の内周面に対面
するスライド部材の外面の総面積を大きくとれるので、
発生トルクを大きくすることが可能となる。また、請求
項9では、スライド部材を、室の径方向においてトルク
調整体の一側に配置された単一部材からなるようにし
た。室の内周面に対面するスライド部材の外面の総面積
を小さくしたので、発生トルクを小さくすることができ
る。
【0017】第2の発明に係る回転ダンパは、請求項1
0において、内部に室を備えたハウジングと、該室内に
基端側が収容された駆動軸と、該駆動軸に軸支されて前
記室内に収容された回転部材と、前記室内に充填された
粘性流体とを備え、前記回転部材の回転によりトルクを
発生する回転ダンパにおいて、前記回転部材が、前記駆
動軸に一体回転自在に軸支された基部と、該基部に揺動
可能に取付けられ、かつ前記室の内周面の一部と相補的
な外面を有する揺動部材と、該揺動部材と前記基部間に
介設され、一定以上の力が揺動部材に作用したときに揺
動部材の揺動を許容するバネ手段とを備え、前記駆動軸
の回転により生じる前記一定以上の力によって前記揺動
部材を前記基部に対して揺動させて該揺動部材の外面と
前記室の内周面との隙間を狭めることによってトルクを
発生させるようにしたことを特徴とする。
【0018】駆動軸の回転による粘性流体の剪断抵抗力
がバネ手段の抗力以上になると、揺動部材が揺動して回
転トルクが発生する。駆動軸の回転速度が一時的に速く
なった場合に直ちに高トルクが得られ、その後、回転速
度の減少にしたがってトルクを減衰できる。
【0019】請求項11では、前記基部を前記駆動軸に
よる軸支部分から径方向の両側に延出させ、前記揺動部
材を、該基部の両端にそれぞれ取付けられた一対の部材
からなるようにした。揺動部材が揺動する際に室の内周
面に近接する該部材の外面の総面積を大きくとれるの
で、発生トルクを大きくすることが可能となる。また、
請求項12では、前記基部を前記駆動軸による軸支部分
から径方向の一側に延出させ、前記揺動部材を、該基部
の外側端に取付けられた単一部材からなるようにした。
揺動部材が揺動する際に室の内周面に近接する該部材の
外面の総面積を小さくできるので、発生トルクを小さく
することが可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の第1発明に係る回転ダン
パの第1構成例について添付した図面に基づき説明す
る。図1は本回転ダンパの分解斜視図、図2は右側面
図、図3は図2において蓋を取外した内部説明図、図4
は図3のA−A断面図である。
【0021】図1、図3及び図4に示すように、本発明
の回転ダンパ1は、ハウジング2の内部の室3内に駆動
軸4の基端側4aを収容し、この基端側4aに回転部材
5を軸支し、さらに、室3内に粘性流体10を充填した
構造を有し、ハウジング2に対して回転部材5を相対的
に回転可能としたものである。
【0022】ここで、回転部材5は、駆動軸4の基端側
4aを軸孔6aに挿入して軸支された略小判形の基部6
と、この基部6の一方の面に設けられた円形突出部6b
に取付けられたトルク調整体7と、このトルク調整体7
に接触しつつこれを介して対向する位置に配置された一
対のスライド部材8、8と、これら一対のスライド部材
8、8をトルク調整体7に付勢する一対の引張バネ手段
9、9とから構成される。なお、トルク調整体7は、円
形突出部6bに取付けられる内側の調整リング71と、
この調整リング71の外周に取付けられてこれと係合す
る外側の楕円状カム部材72と、調整ツマミ73とから
構成される。
【0023】基部6の一方の面には円形突出部6bが設
けられ、この突出部6bの外面に形成された二つの係合
凸部(不図示)に、調整リング71の内面に形成された
二つの係合凹部71a、71aをそれぞれ係合すること
によって、調整リング71が基部6に回転不能に取付け
られる。
【0024】調整リング71とカム部材72とは、調整
リングの外周とカム部材中央孔の内周の一方に形成した
凹部と他方に形成した凸部とにより係合するように構成
される。例えば、図1に示すように、調整リング71の
外面に軸方向に沿った二つの凸部71b、71bを設
け、カム部材72の内面に軸方向に沿った複数の突起7
2aを形成した構造が採用される。調整リング71を介
してカム部材72を駆動軸4に対して回転させると、カ
ム部材72の突起72aが調整リング71の凸部71b
を次々に乗り越え、回転の停止により突起72a、72
a間の凹部72bに凸部71bが噛合った状態となる。
このような構造に代わって、調整リング71の外面に軸
方向に沿った凹部を設け、カム部材72の内面に軸方向
に沿った複数の凸部を形成した構造とし、駆動軸の回転
の停止により、調整リング71の外面の凹部にカム部材
72内面の凸部が噛合うようにしてもよい。
【0025】図1及び図4に示すように、カム部材72
の軸72cの端部には作動部としての調整ツマミ73が
嵌合されている。調整ツマミ73は、リング状の本体
と、該本体の径方向に沿ったネジ孔73bと、これに螺
合するネジ73aとからなり、ネジ孔73bにネジ73
aを螺合させつつネジ73aの端面をカム部材72の軸
72cの外面に圧接させることにより、調整ツマミ73
をカム部材72に固定するものである。調整ツマミ73
を回すことによって、カム部材72を基部6に対して容
易に回転させることができる。
【0026】作動部としての調整ツマミ73をカム部材
の軸72cの端部に固定する方法としては、上述のもの
他に例えば図33及び図34示すような方法を採用して
もよい。図33に示す例では、調整ツマミ73のリング
状本体の径方向に沿って、孔73c、73cが設けられ
る。2つの孔73cはリング状本体の中心に対して対向
する位置に配置され、これら2つの孔の中心軸は一直線
上にある。一方、カム部材の軸72cの端部にも孔72
fが設けられる。2つの孔73cと孔72fの中心軸が
一直線上に揃うように、カム部材の軸72cの端部に調
整ツマミ73のリング状本体が嵌合される。2つの孔7
3c及び孔72f内に波形スプリング等の圧入ピン73
dを挿入することにより、調整ツマミ73をカム部材の
軸72cの端部に固定する。なお、圧入ピンとして、波
形スプリングの他にマツバピンやダルマピン等を用いて
もよい。
【0027】図34に示す例では、カム部材の軸72c
の端部に軸方向に沿ったカット面72e、72eが設け
られると共に、カットされていない部分の周面に周方向
に沿った溝72f、72fが設けられる。一方、調整ツ
マミ73のリング状本体には、軸72cの端部と相補的
形状をなす孔73eが設けられる。溝72f、72fが
孔73eから外部に突出するように軸72cの端部を孔
73eに嵌入し、溝72f、72fに止め輪73fを装
着する。調整ツマミ73はカム部材の軸72cに対し
て、回り止め状態にあると共に抜け止め状態にあり、こ
れによって、調整ツマミ73がカム部材の軸72cの端
部に固定される。
【0028】各スライド部材8は、円形突出部6bが設
けられている側の基部6面上に沿って径方向にスライド
する滑動部8aと、滑動部8aの径方向の外端に取付け
られた外壁8bとから構成され、外壁8bは室3の内周
面3aと相補的な形状をなす外面8cを有する。各スラ
イド部材8の滑動部8a、8aには、基部6の長手方向
の両端部に形成された孔6c、6cにそれぞれ対応する
長孔8d、8dが設けられている。孔6cと長孔8dと
に押えピン11を通すことにより、各スライド部材8は
長孔8dのクリアランスの範囲内において室3内を径方
向に移動可能である。
【0029】各スライド部材8の滑動部8aの径方向に
おける内端部には、一対の孔8e、8eがその両端付近
に設けられている。一方の滑動部8aの孔8e、8e
と、これらに対向する他方の滑動部8aの孔8e、8e
とが、引張バネ手段9、9によってそれぞれ連結されて
いる。引張バネ手段9の張力によって、一対のスライド
部材8、8がトルク調整体7のカム部材72に接するよ
うに付勢されている。
【0030】次ぎに、このように構成された回転ダンパ
1の作用等について説明する。このような回転ダンパ1
は、例えば、ハウジング2を吊り戸に固定し、上記駆動
軸4の他端側4bをピニオン等を介して吊り戸のガイド
レールと平行なラックに係合することによって使用され
る。
【0031】吊り戸が閉じる際に、吊り戸の回転動作が
回転ダンパ1の駆動軸4に伝達され、駆動軸4の回転と
共に回転部材5が回転する。ここで、一対のスライド部
材8、8の外面8c、8cと室3の内周面3aとの間に
は所定の間隔を有する隙間が形成されているので、スラ
イド部材8の回転により前記隙間に存在する粘性流体1
0に剪断力が作用して回転トルクが発生し、これによっ
て回転によるトルクを制動力として発生させるものであ
る。
【0032】駆動軸を回転しないように固定しておき、
調整ツマミ73を廻すことにより駆動軸4に対してカム
部材72を所定角度まで回転することによって所望の回
転トルクが得られる。
【0033】すなわち、カム部材72の内面の突起72
aが調整リング71の外面の凸部71bを次々に乗り越
えるようにして回転すると、カム部材72の外面は両ス
ライド部材8、8に接しつつスライド部材8、8同士を
径方向に離間又は近接させる。そこで、スライド部材8
の外面8cと室3の内周面3aとの間に形成される隙間
が所望の間隔を与えるところでカム部材72の回転を停
止する。このように、駆動軸4に対してカム部材72を
所定の角度まで相対回動させることによって、回転部材
が回転する際に発生するトルクを所望の大きさに設定で
きる。
【0034】本回転ダンパ1では、カム部材72の内面
の突起72a間の凹部72bに、調整リング71の外面
の凸部71bが噛合った状態でカム部材72が停止して
いるので、駆動軸4に対してトルク調整体7のカム部材
72を所定角度に確実に配置することができる。
【0035】ところで、カム部材72は楕円形状をなす
ので、カム部材72の回転に伴って、スライド部材8と
カム部材72との各接触部12、12のカム部材72中
心からの距離(以下「中心距離」と記す)を連続的に変
化させることができる。したがって、回転により発生す
るトルク値を連続値として設定できるので、制動力の微
調整が可能となる。なお、カム72は、その回転に伴っ
て中心距離が変化するものであれば楕円形状に限定され
るものではなく、カム72の回転に伴って、中心距離の
所望の変化が得られるような形状としてもよい。
【0036】発生トルクを増大させるには、カム部材7
2の回転により中心距離を当初のものより増加させ、ス
ライド部材8の外面8cと室3の内周面3aとの間に形
成される隙間の間隔をより狭くする。逆に、中心距離を
当初のものより減少させると、スライド部材8の外面8
cと室3の内周面3aとの間に形成される隙間の間隔が
より広くなり、その結果、回転によって発生するトルク
が減少する。
【0037】また、回転ダンパ1を取付けた戸等に一時
的に高負荷が作用するような場合には、駆動軸4の回転
数が急激に増加して戸等の急激な閉戸動作が生起する。
このとき、各スライド部材8には駆動軸4の回転数に応
じた大きな遠心力が一時的に作用する。本発明に係る回
転ダンパ1では、引張りバネ9の引張り力をこのような
急激な閉戸動作に基づく遠心力より小さく設定してある
ので、たとえ斯かる急激な閉戸動作が生起したとして
も、引張りバネ9の引張り力に抗してそれを上回る遠心
力によって各スライド部材8をトルク調整体7から離間
させつつ基部6に沿って室3の径方向外方に一時的に移
動させる。その結果、各スライド部材8の各外面8cと
室3の内周面3aとの間に形成される径方向における間
隔を一時的にさらに狭くして極めて高いトルクを発生さ
せることが可能となる。このように、一時的な高負荷が
作用して急激な閉戸動作が生起しても、その後直ちにこ
のような急激な動作を吸収する十分な制動力を作用させ
ることができる。
【0038】そして、このような制動力の作用によって
駆動軸4が通常の回転数に戻ると、各スライド部材8は
トルク調整体7に接するように引張りバネ9により再び
付勢され、通常の設定トルクを発生する状態に復帰す
る。
【0039】図4に示すように、駆動軸4の他端側4b
は内側からスライダー33、ハウジング2、O−リング
15、プレート17をこの順に嵌装し、最後にベアリン
グ18を軸支してハウジング外に突出させ、例えばピニ
オン等に連結される(不図示)。ハウジング2の他方の側
(図中右側)は、トルク調整体7のカム部材72との間
に粘性流体10の漏洩防止用のO−リング14及びブッ
シュ32を介装しつつ蓋13によって閉じられる。カム
部材72と駆動軸4との間のO−リング34、ハウジン
グ2と駆動軸4との間のO−リング15、ならびに、ハ
ウジング2と蓋13との間のO−リング16もまた、室
3からの粘性流体10の漏洩を防止するためのものであ
る。
【0040】次ぎに、第1発明の他の構成例にかかる回
転ダンパを以下に示す。これらの構成例では、上記第1
構成例と異なる部分についてのみ説明する。まず、図5
〜図8に基づいて第2構成例にかかる回転ダンパに関し
説明する。なお、図5〜図8は第1構成例を示す図1〜
4にそれぞれ対応し、図8は図7のB−B断面図であ
る。この構成例では、カム部材72の軸部72cの端面
には作動部としての調節溝72dが設けられており、例
えば、マイナスドライバーの先端をこの調節溝72dに
差し込んで廻すことによって、カム部材72を基部6に
対して容易に回転させることができる。図8に示すよう
に、駆動軸4の他端側4bは第1構成例と同様に、内側
からスライダー33、O−リング15、ハウジング2、
プレート17、ベアリング18がこの順に嵌装されてい
る。ハウジング2の他方の側(図中右側)は、トルク調
整体7のカム部材72との間に粘性流体10の漏洩防止
用のO−リング14及びスライダー32を介装しつつ蓋
13によって閉じられる。ハウジング2と駆動軸4との
間のO−リング15、ならびに、ハウジング2と蓋13
との間のO−リング16もまた、室3からの粘性流体1
0の漏洩を防止するためのものである。
【0041】次ぎに、図9に基づいて第3構成例にかか
る回転ダンパに関し説明する。この構成例では、基部6
に対してトルク調整体7のカム部材72を所定位置に配
置する手段として、凹部72bと凸部71bとの噛合い
に代わってO−リングの摩擦力を利用する。
【0042】この構成例では、駆動軸4を中空軸とし、
この中空部分にカム部材72と一体の調整軸72dを貫
通させて、カム部材72の内面と基部6の円形突出部6
aの外面との間にO−リング39を介装する。この場合
には、調整軸72dの外端部をDカット72eとし、駆
動軸4を回転しないように固定しておいて、Dカット7
2e部分をペンチ等によって回動することにより駆動軸
4に対してカム部材72を所定角度まで回動する。O−
リング39はある程度押し潰されているので、カム部材
72の停止状態をほぼ確実に維持することが可能であ
り、カム部材72を基部6に対して極めて簡易に係合で
きる利点を有する。
【0043】次ぎに、第4及び第5の構成例に係る回転
ダンパは、スライド部材を、室の径方向においてカム部
材の一側に配置された単一部材からなるように構成した
ものである。まず、図16に基づいて第4構成例にかか
る回転ダンパに関し説明する。この構成例は、第1構成
例において、一対のスライド部材の一方を基部に固定し
他方のスライド部材のみを径方向に移動可能としたもの
であり、この他は第1構成例と同じである。図16に示
すように、図中下方に位置するスライド部材82は基部
6に一体化され、その外面82cが室3の内周面3aに
当接しない程度に近接して配置されている。一方、図中
上方に位置するスライド部材81の滑動部81aの孔8
1e、81eは、引張りバネ9、9を介してスライド部
材82に設けられた孔82e、82eにそれぞれ連結さ
れ、スライド部材81がカム部材72に付勢される。カ
ム部材72の回転中において、カム部材72の外周面が
固定スライド部材82の内面82gに接触しないよう
に、固定スライド部材82がカム部材72から離間して
配置される。
【0044】次ぎに、図17に基づいて第5構成例にか
かる回転ダンパに関し説明する。この構成例は、第1構
成例において、一対のスライド部材の一方を固定部材に
代え他方のスライド部材のみを径方向に移動可能とした
ものであり、その他は第1構成例と同じである。図17
に示すように、固定部材82は基部6に一体化され、そ
の外面82cと室3の内周面3aの間に隙間が存在する
ように配置される。一方、図中上方に位置するスライド
部材81の滑動部81aの孔81e、81eは、引張り
バネ9、9を介して固定部材82に設けられた孔82
e、孔82eにそれぞれ連結され、スライド部材81が
カム部材72に付勢される。カム部材72の回転中にお
いて、カム部材72の外周面が固定部材82の内面82
gに接触しないように、固定部材82がカム部材72か
ら離間して配置される。
【0045】なお、上記中心距離を変化させる方法とし
ては上述の第1〜5構成例ようなトルク調整体を用いる
ものに限定されるものではない。例えば、以下に説明す
るようなカム部材とこれに係合する調整部材からなるト
ルク調整体を用いる方法を採用してもよく、このような
方法を採用した第6構成例に係る回転ダンパについて、
図26〜32に基づいて説明する。ここで、図26はカ
ム部材の斜視図、図27は調整部材の斜視図、図28及
び図29は回転ダンパの軸方向に沿った断面図を示す。
【0046】図26に示すように、カム部材74は、一
方側に壁部を有する円形基体74aと、該円形基体74
aの他方側にあって外周を円錐面74fとする中空状の
円錐台74bとからなる。上記壁部面74gには半球突
起74cが設けられている。円錐台74bの開口74d
には係合溝74eが形成されている。図27に示すよう
に、調整部材75は、一方の面75bが軸方向に対して
傾斜面を形成する楕円形で他方の面75cが円形となる
ように軸方向の厚さδを連続的に変化させた円形基体7
5aと、円形面75cから軸方向に延出するバー75d
とを備える。調整部材75の傾斜面75bは、カム部材
74の半球突起74cが当接して外部力が作用する作動
面を構成する。
【0047】図28及び図29に示すように、円錐台7
4bの開口74dは基部6との連結部であって、開口7
4d内に基部6の円形突出部6bを挿入して、カム部材
74が基部6に取付けられる。なお、円錐台74bの開
口74dに設けられた係合溝74eに基部6の係合突起
(不図示)を係合することにより、カム部材74が基部
6に対して回転不能に連結される。調整部材75はバー
75dにO−リング14を介装してハウジング2に取付
けられ、バー75dの他端部には作動部としての調整ツ
マミ76が嵌合されている。調整ツマミ76は、リング
状の本体と、該本体の径方向に沿ったネジ孔78と、こ
れに螺合するネジ77とからなり、ネジ孔78にネジ7
7を螺合させつつネジ77の端面を調整部材75のバー
75dの外面に圧接させることにより、調整ツマミ76
を調整部材75に固定するものである。
【0048】引張バネ手段9、9によって、スライド部
材8の滑動部8aの端面8a1がカム部材74のカム面
である円錐面74fに付勢されている。この付勢力の駆
動軸4の軸方向への分力によって、カム部材74の半球
突起74cが調整部材75の作動面75bに当接するよ
うに、カム部材74が調整部材75に付勢される。
【0049】スライド部材8の外面8cと室3の内周面
3aとの間の径方向の距離である上記中心距離を狭める
には、上記付勢力の分力に抗して調整ツマミ76を回す
ことによってバー75dを中心として調整部材75の作
動面75bを回転させ、カム部材74の半球突起74c
と接する作動面75bの部位の位置を変化させる。この
際、半球突起74cと接する位置における円形基体75
の軸方向厚さδが増加するようにカム部材を図中左側に
移動させつつ、スライド部材8の外面8cを室3の内周
面3aに近づけて所望の中心距離を与えるところで調整
ツマミ76の回転を止める。一方、上記中心距離を広く
するには、上記付勢力の分力が作用する方向に調整ツマ
ミ76を回すことによってバー75dを中心として調整
部材75の作動面75bを回転させ、カム部材74の半
球突起74cと接する作動面75bの位置を変化させ
る。この際、半球突起74cと接する位置における円形
基体75の軸方向厚さδが減少するようにカム部材を図
中右側に移動させつつ、スライド部材8の外面8cを室
3の内周面3aから遠ざけて所望の中心距離を与えると
ころで調整ツマミ76の回転を止める。
【0050】以上のように、回転部材の回転による所望
のトルクを与えるための中心距離を得るために、カム部
材74の半球突起74cと接する調整部材75の作動面
75bの位置を連続的に変化させることによって駆動軸
4に沿ってカム部材74を所定距離だけ確実に移動させ
ることができる。
【0051】なお、図30に示すように、カム部材74
と調整部材75の係合方法としては上記例とは逆に、カ
ム部材74の壁部面74gを軸方向に対して傾斜する面
とし、調整部材75の作動面75bに半球突起75eを
設けるようにしてもよい。引張バネ手段9、9による付
勢力の駆動軸4の軸方向への分力によって、カム部材7
4の壁部面74gが調整部材75の作動面75bに設け
た半球突起75eに当接するように、カム部材74が調
整部材75に付勢されるものである。
【0052】さらに、図31に示すように、カム部材7
4の壁部面74gを軸方向に対して垂直とし、調整部材
75のバー75dの端面75bを作動面としてもよい。
引張バネ手段9、9による付勢力の駆動軸4の軸方向へ
の分力によって、カム部材74の壁部面74gが調整部
材75のバー75dの端面75bに当接するように、カ
ム部材74が調整部材75に付勢されるものである。こ
の例では、ケーシング2内に設けたネジ孔79とバー7
5dの外周面に設けたネジ部75fとを螺合し、調整ツ
マミ76の回動によってバー75dをネジ孔79に沿っ
て出し入れすることにより、駆動軸4に沿ってカム部材
74を移動するものである。
【0053】また、カム部材74の基体74aは、その
一方側においてスライド部材8の滑動部8aの端面8a
1から駆動軸4の軸方向への分力が得られるような付勢
力が作用するような構造であればよい。したがって、一
方側の外面全体が円錐面74fから構成される構造に限
定されるものではない。例えば図32に示すように、カ
ム部材74全体を方形状とし、スライド部材8の滑動部
8aの端面8a1と接するカム面のみを傾斜面74fと
してもよい。
【0054】以上説明した本発明の第1発明に係る回転
ダンパ1は、回転部材がいずれの方向に回転しても制動
トルクを発生させる両方向性ダンパであるため、このよ
うな回転ダンパを吊り戸に適用する際には、以下に詳述
するように、戸を開くときに制動トルクを発生させない
ために、ハウジングから外部に突出する駆動軸に一方向
クラッチ等を介してピニオンを取り付ける必要がある。
【0055】次ぎに、第2発明に係る回転ダンパを以下
に示すが、上記第1発明に係る回転ダンパと異なる部分
についてのみ説明する。まず、図18〜図22に基づい
て第7構成例にかかる回転ダンパに関し説明する。図1
8は本回転ダンパの分解斜視図、図19は内部説明図、
図20は図19のC−C断面図である。図21及び22
は、駆動軸の回転によって揺動部材が揺動する状態を示
す説明図である。なお、図18〜22に示す回転ダンパ
の各部材において、第1発明に係る回転ダンパと同じ部
材には同じ符号を付した。
【0056】回転部材5は、駆動軸4の基端側4aを軸
孔6aに挿入して軸支した略小判形の基部6と、基部6
に揺動可能に取付けられた揺動部材40と、揺動部材4
0と基部6間に介設されたバネ手段41とから構成され
る。
【0057】揺動部材40は、半月板40aと、半月板
40aの円周部と底辺の両端部に設けられた壁部材40
b、40bからなる。各壁部材40bの底辺の両端部に
は側溝40d、40dが形成され、半月板40aの略中
心部には孔40cが形成されている。円周部における壁
部材40bの外面40b2は、室3の内周面3aの一部
と相補的な形状を有する。基部6の小判形状の各円形部
分の全体にわたって、面6eに平行な溝6f、6fが形
成され、各円形部分の略中心部には、孔6d、6dがそ
れぞれ形成されている。
【0058】上記バネ手段としての線バネ41の両端
が、各壁部材40bの底辺部分に形成された側溝40
d、40d内にそれぞれ挿入される。なお、バネ手段と
しては線バネの他に板バネを用いてもよい。このように
線バネ41が装着された各揺動部材40は、その半月板
40a部分が基部6の溝6f内に挿入されて孔40cと
孔6dにピン42を通すことにより基部6に取付けられ
る。線バネ41の中央部分は、基部6に設けられた凸状
の支持部材43の上面によって、室3の径方向外方に向
けて押圧されている。このようにしてに取付けられた各
揺動部材40は、各壁部材40bの底辺部分に一定以上
の力を受けることによってピン42を中心として振り子
のように揺動する。
【0059】このような回転ダンパ1は、第1発明に係
る回転ダンパと同様に、ハウジング2を吊り戸に固定
し、駆動軸4の他端側4bをピニオン等を介して吊り戸
のガイドレールと平行なラックに係合することによって
使用される。
【0060】吊り戸が閉じる際には、吊り戸の回転動作
が駆動軸4に伝達されて駆動軸4が回転する。図21に
示すように、駆動軸4が図中時計回りに回転すると、駆
動軸4に軸支された基部6も駆動軸4と一体回転する。
このとき、揺動部材40の図中右側の壁部材40bの底
辺部分40b1、ならびに、半月板40aの底辺部分の
うち図に示す中心から右側部分40a1が、粘性流体1
0による剪断抵抗力を受ける。このような剪断抵抗力が
線バネ41の抗力以上になると、支持部材43上面の両
端43a、43bを支点として支持されていた状態から
支持部材43上面の一方端43aで支持される状態へ
と、線バネ41の支点が移行し、その結果、揺動部材4
0がピン42を中心として図中反時計回りに揺動する。
【0061】このような剪断抵抗力は駆動軸4の回転速
度と共に大きくなるが、予め設定されている線バネ41
の抗力よりも剪断抵抗力が小さい場合には揺動部材40
は揺動しない。駆動軸4が一定の回転速度以上になり、
それに伴って粘性流体10による剪断抵抗力が線バネ4
1の抗力以上になると、揺動部材40がピン42を中心
として揺動するようになる。
【0062】図21は、剪断抵抗力が上記設定値以上と
なった状態を示すもので、揺動部材40がピン42を中
心として図中反時計回りに揺動し、壁部材40bの円周
部の外面40b2が室3の内周面3aに当接しない程度
に近接する。その結果、壁部材40bの円周部の外面4
0b2と室3の内周面3aとの間の隙間が狭まりこの隙
間に存在する粘性流体10の剪断抵抗力が高まるので高
回転トルクが発生し、吊り戸等の移動に対して制動力が
作用する。
【0063】このような高回転トルクにより駆動軸4の
回転速度が減衰するにつれ、粘性流体よる剪断抵抗力も
減少する。そして、剪断抵抗力が線バネ41の抗力以下
になると、線バネ41がその復帰力によって、支持部材
43上面の一方端43aを支点として支持されていた状
態から、支持部材43上面の両端43a、43bを支点
として支持される状態に移行し、その結果、揺動部材4
0がピン42を中心として図中時計回りに揺動して元の
位置に復帰する。このように揺動部材40が元の位置に
復帰すると、壁部材40bの円周部の外面40b2と室
3の内周面3aとの間の隙間も元の状態に復帰して広く
なり回転トルクが減衰し、吊り戸等の移動に対する制動
力も減衰する。
【0064】なお、図22に示すように、図21に示す
のとは逆に駆動軸4が図中反時計回りに回転する場合に
は、揺動部材40がピン42を中心として図中時計回り
に揺動し、壁部材40bの円周部の外面40b2が室3
の内周面3aに当接しない程度に近接する。その後、剪
断抵抗力が減少すると、線バネ41の復帰力によって、
揺動部材40がピン42を中心として図中反時計回りに
揺動して元の位置に復帰する。
【0065】以上のように、第7構成例に係る回転ダン
パでは、ダンパを取付けた吊り戸等の閉戸動作が一時的
に速くなった場合に、粘性流体よる剪断抵抗力が増大し
て高回転トルクを発生させ、吊り戸等の移動に対する制
動力が直ちに作用して急激な動作を十分に吸収できる。
【0066】次ぎに、上記第7構成例の変更例である第
8構成例に係る回転ダンパに関して、図23に基づいて
説明する。この構成例の回転ダンパは、基部6を駆動軸
4による軸支持部分から室3の径方向の一側にのみ延出
するように配設し、基部6の外側端に揺動部材40を取
付けた構造を有する。すなわち、単一の揺動部材が用い
られる。第7構成例と比べて、揺動部材40が揺動する
際に、室3の内周面3aに近接する壁部材40bの外面
40b2の面積が半分となることから、それ程大きな回
転トルクを必要としない場合に好適に用いられる。
【0067】さらに、上記第7構成例の変更例である第
9構成例に係る回転ダンパに関して、図24に基づいて
説明する。第7構成例で用いた各揺動部材40が、ピン
42、42の軸支部分を通る直線に対して左右対称であ
るのに対して、この構成例の各揺動部材40は同直線に
対して片側にのみ位置する部分から構成され、かつ、各
揺動部材40は駆動軸4に対して対称となる位置に配設
される。この回転ダンパでは、駆動軸4が図中反時計回
りに回転する場合に高回転トルクが発生して吊り戸等の
閉戸動作に対して制動力が作用し、駆動軸4が図中時計
回りに回転する場合には高回転トルクが得られないの
で、一方向性の回転ダンパとして使用できる。
【0068】次ぎに、以上説明した回転ダンパを利用し
た、本発明の第3発明に係るスライドして開閉する吊り
戸用制動装置の一実施形態について添付した図面に基づ
き説明する。このような吊り戸用制動装置は、上述した
第1又は第2発明に係る回転ダンパを主構成要素とする
もので、自重によってスライドしながら自閉する吊り戸
に取付けて使用するものである。図10は吊り戸制動用
の回転ダンパの断面図、図11はこのような制動装置を
吊り戸に適用した例を示す正面図、図12は同側面図で
ある。
【0069】図10には、スライドしながら自閉する吊
り戸用制動装置に、図1〜図4に示す本発明に係る第1
構成例の回転ダンパ1を用いた例を示す。ここで、ハウ
ジング2から外部に突出した駆動軸4の他端側4bの端
部は一方向クラッチ20の軸孔20aに軸支されてお
り、一方向クラッチ20がピニオン21の軸孔21aに
さらに軸支されている。一方向クラッチ20は、ピニオ
ン21が一方向に回転する際に、ピニオン21の回転動
作をダンパの回転軸4に伝達し、ピニオン21が他方向
に回転する際には、ピニオン21の回転動作が回転軸4
に伝達するのを阻止する働きを有する。
【0070】図11及び図12に示すように、自重によ
ってスライドしながら自閉する吊り戸22の上部の任意
位置にブラケット23を取付け、このブラケット23に
上述した回転ダンパ1のハウジング2を取付けてダンパ
を固定する。吊り戸22の上部の両端付近には、周方向
に沿った凹部24aを備えた走行車輪24がそれぞれ取
付けられている。さらに、吊り戸22の走行部分に沿っ
て、上部が凸条25aのガイドレール25が張設されて
いる。走行車輪24の凹部24aがガイドレール25の
凸条25a上を回転することにより、走行車輪24がガ
イドレール25上を走行する。なお、吊り戸22が自重
によって閉じることが可能なように、ガイドレール25
は吊り戸22が閉じる側に沿って下方に傾斜している。
【0071】ガイドレール25とこれが取付けられる壁
26との間には、ガイドレール25の下方に傾斜した端
部付近と略平行な線上に、ピニオン21と噛合うラック
27が設けられている。
【0072】次ぎに、このように構成された吊り戸用制
動装置19の作用等について説明する。図11には、吊
り戸22が開けられている状態が示されている。この状
態において、ガイドレール25が下方に傾斜する方向
(X)に吊り戸22を押すと、走行車輪24の凹部24
aがガイドレール25の凸条25a上を回転してガイド
レール25上を走行しつつ、ガイドレール25の傾斜に
より吊り戸22は自重によってX方向に移動する。
【0073】このようにして吊り戸22が移動しピニオ
ン21がラック27と係合し始めると、ピニオン21は
ラック27と噛合いつつ図11における図中時計回りに
回転する。駆動軸4に取付けられた不図示の一方向クラ
ッチは、ピニオン21がこの方向に回転する際にピニオ
ン21の回転動作をダンパの回転軸4に伝達するように
作動するので、ピニオン21がラック27と噛合い動作
中においてはピニオン21の回転動作はダンパの回転軸
4に伝達される。
【0074】ピニオン21の回転動作がダンパの回転軸
4に伝達されると、図4に示すように、トルク調整体7
が駆動軸4に対して所定角度をもって配置されつつ、駆
動軸4と、基部6と、トルク調整体7と、一対のスライ
ド部材8、8と、引張りバネ9手段とからなる回転部材
5が一体的に回転する。トルク調整体7が駆動軸4に対
して所定角度をもって配置されているので、一対のスラ
イド部材8、8の外面8c、8cと室3の内周面3aと
の間には径方向に所定の間隔を有する隙間が形成され
る。したがって、スライド部材8の回転により前記隙間
に存在する粘性流体10に剪断力が作用して回転トルク
が発生するので、ピニオン21とラック27との噛合動
作中は、回転部材5の回転によるトルクを制動力として
発生させることができる。
【0075】このようにして発生する制動力が、今度は
ピニオン21とラック27との噛合い動作に作用し、結
果として吊り戸の移動に制動力が働く。したがって、ピ
ニオン21がラック27と噛合い始めると、吊り戸のス
ライドする勢いが低減してゆっくり閉じることができ
る。
【0076】一方、このようにして吊り戸22が閉じら
れた状態からこれをスライドさせて開ける際には、ガイ
ドレール25が上方に傾斜する方向(Y)に吊り戸22
を押し上げるように移動させる。ピニオン21がラック
27と噛合って回転する際には、駆動軸4に取付けられ
た一方向クラッチ20により、ピニオン21の回転動作
がダンパの回転軸4に伝達されないので、吊り戸22の
移動に対して制動力は作用しない。したがって、吊り戸
22の傾斜自重に基づくX方向に作用する力に抗して吊
り戸22をY方向に押し上げる力だけでこれをY方向に
移動することができる。
【0077】ところで、図11に示す吊り戸22が開け
られている状態において、例えば誤って吊り戸22がX
方向に非常に大きな力で押される場合には、吊り戸22
は急激にX方向にスライドしてピニオン21がラック2
7と係合する。このような係合の初期には、一時的に高
負荷がピニオン21に作用してピニオン21が高速回転
しこの回転が回転ダンパ1の回転軸4に伝達される。
【0078】しかしながら、回転ダンパ1の各スライド
部材8には駆動軸4の回転数に応じた大きな遠心力が作
用するが、引張りバネ9の引張り力をこのような急激な
閉鎖動作に基づく遠心力より小さく設定してあるため、
引張りバネ9の引張り力に抗してそれを上回る遠心力に
よって各スライド部材8がトルク調整体7から離間す
る。その結果、各スライド部材8の各外面8cと室3の
内周面3aとの間に形成される径方向における間隔を一
時的にさらに狭くして極めて高いトルクを発生させるこ
とができ、吊り戸の一時的な急激な閉戸動作を吸収する
のに十分な制動力が得られる。
【0079】なお、上記第1構成例の回転ダンパに代わ
って上記第2〜9構成例に示す回転ダンパを用いてもよ
い。これらを用いる場合にも、ハウジング2から外部に
突出した駆動軸4の他端側4bの端部を上記一方向クラ
ッチと同じ働きを有するクラッチの軸孔に軸支し、さら
にこのような一方向クラッチをピニオンの軸孔に軸支し
て用いる。そして、このような回転ダンパを用いた場合
においても、上述のような作用効果が同様に得られる。
第7構成例の回転ダンパを用いた例を図25に示す。回
転ダンパ1のハウジング2から外部に突出した駆動軸4
の他端側4bの端部を一方向クラッチ20の軸孔20a
に軸支し、一方向クラッチ20をピニオン21の軸孔2
1aにさらに軸支して用いるものである。
【0080】以上説明した制動装置では、開閉方向にス
ライドする吊り戸に回転ダンパを取付けて用いる例につ
いて説明したが、このような例に限定されるものではな
い。例えば、第2構成例に係る回転ダンパ1を用いて、
図4において、ハウジング2から外部に突出した駆動軸
4の他端側4bの端部を一方向クラッチ20の軸孔20
aに軸支し、かつ、この一方向クラッチ20がピニオン
21の軸孔21aに軸支された構成のみを採用して、回
転式のドア、ならびに、各種機器や装置の蓋や戸等に適
用することも可能である。図13は、機器の回転蓋に応
用した例を示す断面図である。
【0081】この例では、蓋28の外枠29内に回転ダ
ンパ1のハウジング2が埋め込まれて固定される。ま
た、蓋の回転軸30内には上記ピニオン21と噛合うギ
ア31が埋め込まれて固定されている。蓋28が閉じる
方向に回転する際には、ギア31の回転動作がピニオン
21を介して回転ダンパ1の駆動軸4に伝達される。そ
の結果、ダンパの回転部材の回転によって回転トルクが
発生し、蓋28の回転動作に対する制動力として作用す
る。一方、蓋28が開く方向に回転する際には、ギア3
1の回転動作のピニオン21への伝達が阻止されるの
で、ダンパによる回転トルクが発生しない。したがっ
て、蓋28を楽に持ち上げて開けることができる。
【0082】また、開閉方向にスライドする吊り戸を用
いた上記制動装置では、吊り戸が閉まる側に下方傾斜し
たガイドレールを設けることによって、吊り戸が自閉す
るようになっている。しかしながら、このような自閉機
構に代えて、例えば、図35、図36に示すような牽引
機構を採用することによって、吊り戸を閉じるようにし
てもよい。
【0083】図35に示す例では、吊り戸22の上部に
は回転ダンパ1とこれを挟むように2つの走行車輪2
4、24が取付けられる。吊り戸22の走行部分にはガ
イドレール25が張設され、その上を走行車輪24、2
4が走行する。ガイドレール25の一端側が取付けられ
た壁83部分には、内部にゼンマイバネ84が収容され
た牽引機構85が取付けられている。吊り戸上部の壁8
3側の端部と牽引機構85のゼンマイバネ84との間に
は、ワイヤー86が張設されている。吊り戸22をX方
向に押すと、ゼンマイバネ84が巻き上げられワイヤー
86も牽引機構内に引き込まれるので、吊り戸22がX
方向に移動して閉められる。ゼンマイバネ84の張力に
抗して吊り戸22をY方向に引張ることによって吊り戸
22が開けられる。
【0084】次ぎに、図36に示す例では、図35の牽
引機構85に代わって、滑車87と重り88からなる牽
引機構89が用いられる。吊り戸上部の壁83側の端部
と牽引機構89の重り88との間に、滑車87を介して
ワイヤー86が張設されている。吊り戸22をX方向に
押すと、吊り戸22に作用する押力により吊り戸22が
X方向に移動して閉められる。重りの自重に抗して吊り
戸22をY方向に引張ることによって吊り戸22が開け
られる。
【0085】本発明の第3発明に係るスライド戸用制動
装置は、以上のような構成としたことにより、吊り戸を
閉じる際においては、ダンパにより発生する所望の制動
力によって吊り戸を閉じることができ、かつ、吊り戸を
開く際においては、制動力を受けることなく吊り戸を開
けることができる。
【0086】また、回転ダンパのスライド部材を径方向
にスライドさせることによってその外面と室の内周面と
の間に形成される径方向における間隔を調整して発生ト
ルクを変化させるようにしたので、ダンパ本体の軸方向
長さに関しては特に制限されないのでこれを短くでき
る。ダンパ本体は、壁とガイドレールとの間でこれらに
ほぼ直角となる方向にその軸方向を一致させるように配
置されるので、壁とガイドレールとの間の距離を狭くす
ることができ、制動装置をコンパクトにすることができ
る。
【0087】さらに、上述のように、吊り戸に一時的に
高負荷が作用して駆動軸の回転数が急激に増加した際に
おいても、発生する遠心力をバネ手段の引張り力より小
さく設定してあるので、斯かる一時的な高負荷を吸収す
る制動力を働くようにできる利点がある。
【0088】
【発明の効果】本発明の回転ダンパは、請求項1におい
て、内部に室を備えたハウジングと、該室内に基端側が
収容された駆動軸と、該駆動軸に軸支されて前記室内に
収容された回転部材と、前記室内に充填された粘性流体
とを備え、前記回転部材の回転によりトルクを発生する
回転ダンパにおいて、前記回転部材が、前記駆動軸と一
体回転自在に軸支された基部と、前記駆動軸に対して固
定関係を持ちつつ一定以上の外部力の作用により相対移
動可能なトルク調整体と、径方向に移動可能に配置さ
れ、かつ前記室の内周面の一部と相補的な外面を有する
スライド部材と、該スライド部材を前記トルク調整体に
対して付勢するバネ手段とを備え、前記駆動軸に対して
前記トルク調整体を相対移動させることにより、前記ス
ライド部材を前記基部に沿って径方向にスライドさせて
該スライド部材の外面と前記室の内周面との間の径方向
の間隔を変化させることによって前記回転部材の回転ト
ルクを変化させるようにした。
【0089】スライド部材を径方向にスライドさせるこ
とによってその外面と室の内周面との間に形成される径
方向における間隔を調整し、この隙間に存在する粘性流
体の前記間隔に応じた剪断抵抗力に基づいて発生するト
ルクが得られる。したがって、発生トルクは径方向の前
記間隔に依存して変化可能なので、ダンパ本体の軸方向
長さを短くすることが可能となるので、軸方向長さが狭
い場所にダンパを取付けなければならないような場合に
おいてもダンパの取付けが可能である。
【0090】請求項2では、前記トルク調整体が、前記
回転部材の基部に一体回転自在に取付けられた調整リン
グと、該調整リングの外周に取付けられたカム部材とか
らなり、前記調整リングの外周と前記カム部材の中央孔
の内周とは一方に形成された凹部と他方に形成された凸
部とにより係合し、該凹部と凸部が、一定以上の外部力
が前記カム部材に作用すると、前記カム部材が前記調整
リング及び前記駆動軸に対して所定角度相対回動するこ
とを許容するように構成した。調整リングの外周とカム
部材の中央孔の内周とが凹部と凸部によって係合するこ
とにより、駆動軸に対してトルク調整体を所定角度をも
って確実に配置することができる。
【0091】請求項3では、前記トルク調整体のカム部
材の外周を楕円形としたことにより、一対のスライド部
材とカム部材との各接触部のカム部材中心からの距離
を、連続的に変位することができる。したがって、得ら
れる発生トルクも連続的に変化可能であるので、ダンパ
を取付ける戸や蓋等に応じた所望の制動力を選択して得
ることができる。
【0092】請求項4では、前記トルク調整体を前記駆
動軸に対して所定角度相対回動させるための作動部を、
前記カム部材のハウジングから突出した軸方向突起部に
設けるようにしたことにより、トルク調整体を容易に該
所定角度の位置まで回動することができる。このような
作動部としては、例えば、カム部材の外側端にドライバ
ーの先端と係合可能な溝や指で操作可能なツマミ等が用
いられる。
【0093】請求項5では、前記トルク調整体が、前記
回転部材の基部に一体回転自在かつ軸方向移動自在に取
付けられたカム部材と、該カム部材と係合する調整部材
とからなり、前記カム部材は、外周に傾斜面からなるカ
ム面と、軸方向一側に前記回転部材に連結された連結部
と、軸方向他端に形成された壁部とを有し、前記調整部
材は、軸方向内端部に前記カム部材の壁部と係合する作
動面を有し、前記カム面と作動面とを、一定以上の外部
力が前記調整部材に作用すると、前記作動面の前記カム
部材の前記壁部と係合する部位の位置が軸方向に移動
し、もって前記カム部材が前記駆動軸に沿って移動する
ことを許容するように構成した。回転部材の回転により
所望のトルクを発生させるための、スライド部材の外面
と室の内周面との間の径方向における所定の距離を得る
ために、調整部材の作動面と接するカム傾斜面の位置を
連続的に変化させることによって駆動軸に沿ってカム部
材を所定距離だけ確実に移動して配置することができ
る。
【0094】請求項6では、調整部材がハウジング外に
突出した外端部を有するようにし、カム部材を駆動軸に
沿って移動させるための作動部を前記外端部に設けるよ
うにした。このような作動部によって、カム部材を駆動
軸に沿った所定位置まで容易に移動することができ、こ
のような作動部としては、例えば、ドライバーの先端と
係合可能な溝や指で操作可能なツマミが用いられる。
【0095】請求項7では、前記バネ手段の付勢力を、
回転ダンパの回転によって前記スライド部材に作用する
所定の遠心力であって、例えば、吊り戸等に一時的に高
負荷が作用して駆動軸の回転数が急激に増加した際に発
生する遠心力より小さくなるようにした。
【0096】このような高負荷の作用時にスライド部材
に働く遠心力をバネ手段の付勢力を上回るように設定し
てあるので、この遠心力によってスライド部材はバネ手
段の付勢力に抗して接していたトルク調整体から互いに
離間し合うようになる。したがって、スライド部材の外
面と室の内周面との間に形成される径方向における間隔
を一時的に狭くでき、これに応じて極めて高いトルクを
一時的に発生できる。このようにして得られる高トルク
により一時的な高負荷を吸収できるので、ダンパが取付
けられた吊り戸等の急激な閉戸動作に対して十分な制動
力を作用させることが可能となる。
【0097】さらに、駆動軸の回転数が元の低回転数に
戻ると、遠心力がバネ手段の引張り力以下に低減するの
で、スライド部材はバネ手段の引張り力によってトルク
調整体に接するように再び付勢され、所期の設定トルク
を発生できる状態に復帰する。
【0098】請求項8では、スライド部材を、室の径方
向においてトルク調整体を介した両側にそれぞれ配置さ
れた一対の部材からなるようにしたので、室の内周面に
対面するスライド部材の外面の総面積を増大して大きな
発生トルクを得ることができる。このような構成の回転
ダンパは、比較的重量の重い吊り戸等に取付けて用いる
のに適している。請求項9では、スライド部材を、室の
径方向においてのトルク調整体の一側に配置された単一
部材からなるようにしたので、室の内周面に対面するス
ライド部材の外面の総面積を小さくして発生トルクを小
さくすることができる。このような回転ダンパは、比較
的重量の軽い吊り戸等に好適に用いられる。
【0099】第2の発明に係る回転ダンパは、請求項1
0において、内部に室を備えたハウジングと、該室内に
基端側が収容された駆動軸と、該駆動軸に軸支されて前
記室内に収容された回転部材と、前記室内に充填された
粘性流体とを備え、前記回転部材の回転によりトルクを
発生する回転ダンパにおいて、前記回転部材が、前記駆
動軸に一体回転自在に軸支された基部と、該基部に揺動
可能に取付けられ、かつ前記室の内周面の一部と相補的
な外面を有する揺動部材と、該揺動部材と前記基部間に
介設され、一定以上の力が揺動部材に作用したときに揺
動部材の揺動を許容するバネ手段とを備え、前記駆動軸
の回転により生じる前記一定以上の力によって前記揺動
部材を前記基部に対して揺動させて該揺動部材の外面と
前記室の内周面との隙間を狭めることによってトルクを
発生させるようにしたことを特徴とする。
【0100】駆動軸の回転によって発生する粘性流体の
剪断抵抗力がバネ手段の抗力以上になると、揺動部材の
揺動による回転トルクが得られる。駆動軸の回転速度が
一時的に速くなって場合に直ちに高トルクが得られるの
で、回転ダンパを取付けた吊り戸等の急激な閉戸動作に
対しても制動力が直ちに作用し、このような急激動作に
よる一時的な高負荷を容易に吸収できる。また、高トル
クが得られた後には、駆動軸の回転速度の減衰と共に粘
性流体による剪断抵抗力も減少する。その結果、バネ手
段の復元力によって揺動部材が元に位置に復帰しつつト
ルクも減衰する。したがって、吊り戸等の急激な閉戸動
作に対して制動力が作用した後に、直ちに元の正常な閉
戸動作に復帰可能である。
【0101】請求項11では、前記基部を前記駆動軸に
よる軸支部分から径方向の両側に延出させ、前記揺動部
材を、該基部の両端にそれぞれ取付けられた一対の部材
からなるようにした。これにより室の内周面に近接する
揺動部材の外面の総面積を増大させて大きな発生トルク
を得られるので、このような回転ダンパは比較的重量の
重い吊り戸等に好適に用いられる。請求項12では、前
記基部を前記駆動軸による軸支部分から径方向の一側に
延出させ、前記揺動部材を、該基部の外側端に取付けら
れた単一部材からなるようにした。これにより室の内周
面に近接する揺動部材の外面の総面積を小さくして発生
トルクを小さくできるので、このような回転ダンパは比
較的重量の軽い吊り戸等に対して好適に用いられる。こ
のように、回転ダンパを取付ける吊り戸等の重量に応じ
て、一対又は単一の揺動部材を用いた回転ダンパを選択
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1構成例に係る回転ダンパの分解斜
視図である。
【図2】同回転ダンパの右側面図である。
【図3】図2において蓋を取外した内部説明図である。
【図4】図3のA−A断面図である。
【図5】本発明の第2構成例に係る回転ダンパの分解斜
視図である。
【図6】同回転ダンパの右側面図である。
【図7】図6において蓋を取外した内部説明図である。
【図8】図7のB−B断面図である。
【図9】本発明の第3構成例に係る回転ダンパの断面図
である。
【図10】吊り戸制動用として用いる第1構成例に係る
回転ダンパの断面図である。
【図11】本発明に係る吊り戸用制動装置を吊り戸の開
閉に適用した例を示す正面図である。
【図12】本発明に係る吊り戸用制動装置を吊り戸の開
閉に適用した例を示す側面図である。
【図13】本発明に係る制動装置を回転式の蓋に適用し
た例を示す断面図である。
【図14】従来のドアクローザ用液体摩擦抵抗型ダンパ
装置を示す断面図である。
【図15】従来のドアクローザ用液体摩擦抵抗型ダンパ
装置を引き戸に適用した状態を示す側面図である。
【図16】本発明の第4構成例に係る回転ダンパの内部
説明図である。
【図17】本発明の第5構成例に係る回転ダンパの内部
説明図である。
【図18】本発明の第7構成例に係る回転ダンパの分解
斜視図である。
【図19】同回転ダンパの内部説明図である。
【図20】図19のC−C断面図である。
【図21】同回転ダンパにおいて、駆動軸の回転によっ
て揺動部材が揺動する状態を示す説明図である。
【図22】同回転ダンパにおいて、駆動軸の回転によっ
て揺動部材が揺動する状態を示す説明図である。
【図23】本発明の第8構成例に係る回転ダンパの内部
説明図である。
【図24】本発明の第9構成例に係る回転ダンパの分解
斜視図である。
【図25】吊り戸制動用として用いる第7構成例に係る
回転ダンパの断面図である。
【図26】本発明の第6構成例に係る回転ダンパに用い
るトルク調整体のカム部材を示す斜視図である。
【図27】本発明の第6構成例に係る回転ダンパに用い
るトルク調整体の調整部材を示す斜視図である。
【図28】最大トルクを発生させる状態にある、本発明
の第6構成例に係る回転ダンパの断面図である。
【図29】最小トルクを発生させる状態にある、本発明
の第6構成例に係る回転ダンパの断面図である。
【図30】本発明の第6構成例に係る回転ダンパに用い
るトルク調整体の変更例を示す断面図である。
【図31】本発明の第6構成例に係る回転ダンパに用い
るトルク調整体の変更例を示す断面図である。
【図32】本発明の第6構成例に係る回転ダンパに用い
るトルク調整体のカム部材の変更例を示す斜視図であ
る。
【図33】トルク調整体の作動部の変更例を示す斜視図
である。
【図34】トルク調整体の作動部の変更例を示す斜視図
である。
【図35】本発明に係る吊り戸用制動装置を吊り戸の開
閉に適用した例を示す側面図である。
【図36】本発明に係る吊り戸用制動装置を吊り戸の開
閉に適用した例を示す側面図である。
【符号の説明】
1・・回転ダンパ、2・・ハウジング、3・・室、3a
・・内周面、4・・駆動軸、4a・・基端側、5・・回
転部材、6・・基部、7・・トルク調整体、71・・調
整リング、71b・・凸部、72,74・・カム部材、
72a・・突起、72b・・凹部、73,72d,76
・・作動部、74c・・突起、74d、74e・・連結
部、74f・・カム面、74g・・壁部、75・・調整
部材、75b・・作動面、8・・スライド部材、8c・
・外面、9,41・・バネ手段、10・・粘性流体、1
9・・吊り戸用制動装置、20・・一方向クラッチ、2
1・・ピニオン、22・・吊り戸、24・・走行車輪、
25ガイドレール、27・・ラック、40・・揺動部
材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16F 9/14 F16F 9/14 A 9/50 9/50

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に室を備えたハウジングと、該室内
    に基端側が収容された駆動軸と、該駆動軸に軸支されて
    前記室内に収容された回転部材と、前記室内に充填され
    た粘性流体とを備え、前記回転部材の回転によりトルク
    を発生する回転ダンパにおいて、 前記回転部材が、前記駆動軸と一体回転自在に軸支され
    た基部と、前記駆動軸に対して固定関係を持ちつつ一定
    以上の外部力の作用により相対移動可能なトルク調整体
    と、径方向に移動可能に配置され、かつ前記室の内周面
    の一部と相補的な外面を有するスライド部材と、該スラ
    イド部材を前記トルク調整体に対して付勢するバネ手段
    とを備え、 前記駆動軸に対して前記トルク調整体を相対移動させる
    ことにより、前記スライド部材を前記基部に沿って径方
    向にスライドさせて該スライド部材の外面と前記室の内
    周面との間の径方向の間隔を変化させ、これによって前
    記回転部材の回転トルクを変化させるようにしたことを
    特徴とする回転ダンパ。
  2. 【請求項2】 前記トルク調整体が、前記回転部材の基
    部に一体回転自在に取付けられた調整リングと、該調整
    リングの外周に取付けられたカム部材とからなり、前記
    調整リングの外周と前記カム部材の中央孔の内周とは、
    一方に形成された凹部と他方に形成された凸部とにより
    係合し、該凹部と凸部は、一定以上の外部力が前記カム
    部材に作用すると、前記カム部材が前記調整リング及び
    前記駆動軸に対し所定角度相対回動することを許容する
    ように構成されている、請求項1に記載の回転ダンパ。
  3. 【請求項3】 前記カム部材は楕円形の外周を有する、
    請求項2に記載の回転ダンパ。
  4. 【請求項4】 前記カム部材は前記ハウジング外に突出
    した軸方向突起部を有し、前記トルク調整体を前記駆動
    軸に対して所定角度相対回動させるための作動部を前記
    突起部の先端に設けた、請求項2又は請求項3に記載の
    回転ダンパ。
  5. 【請求項5】 前記トルク調整体が、前記回転部材の基
    部に一体回転自在かつ軸方向移動自在に取付けられたカ
    ム部材と、該カム部材と係合する調整部材とからなり、
    前記カム部材は、外周に傾斜面からなるカム面と、軸方
    向一側に前記回転部材に連結された連結部と、軸方向他
    端に形成された壁部とを有し、前記調整部材は、軸方向
    内端部に前記カム部材の壁部と係合する作動面を有し、
    前記カム面と作動面とは、一定以上の外部力が前記調整
    部材に作用すると、前記作動面の前記カム部材の前記壁
    部と係合する部位の位置が軸方向に移動し、もって前記
    カム部材が前記駆動軸に沿って移動することを許容する
    ように構成されている、請求項1に記載の回転ダンパ。
  6. 【請求項6】 前記調整部材は前記ハウジング外に突出
    した外端部を有し、前記カム部材を前記駆動軸に沿って
    移動させるための作動部を前記調整部材の前記外端部に
    設けた、請求項5に記載の回転ダンパ。
  7. 【請求項7】 前記バネ手段の付勢力を、回転ダンパの
    回転によって前記スライド部材に作用する所定の遠心力
    より小さくした、請求項1〜請求項6のいずれか一項に
    記載の回転ダンパ。
  8. 【請求項8】 前記スライド部材が、前記室の径方向に
    おいて前記トルク調整体を介した両側にそれぞれ配置さ
    れた一対の部材からなる、請求項1〜請求項7のいずれ
    か一項に記載の回転ダンパ。
  9. 【請求項9】 前記スライド部材が、前記室の径方向に
    おいて前記トルク調整体の一側に配置された単一部材か
    らなる、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の回
    転ダンパ。
  10. 【請求項10】 内部に室を備えたハウジングと、該室
    内に基端側が収容された駆動軸と、該駆動軸に軸支され
    て前記室内に収容された回転部材と、前記室内に充填さ
    れた粘性流体とを備え、前記回転部材の回転によりトル
    クを発生する回転ダンパにおいて、 前記回転部材が、前記駆動軸に一体回転自在に軸支され
    た基部と、該基部に揺動可能に取付けられ、かつ前記室
    の内周面の一部と相補的な外面を有する揺動部材と、該
    揺動部材と前記基部間に介設され、一定以上の力が揺動
    部材に作用したときに揺動部材の揺動を許容するバネ手
    段とを備え、 前記駆動軸の回転により生じる前記一定以上の力によっ
    て前記揺動部材を前記基部に対して揺動させて該揺動部
    材の外面と前記室の内周面との間の隙間を狭めることに
    よってトルクを発生させることを特徴とする回転ダン
    パ。
  11. 【請求項11】 前記基部が前記駆動軸による軸支部分
    から径方向の両側に延出し、前記揺動部材が、該基部の
    両端にそれぞれ取付けられた一対の部材からなる、請求
    項10に記載の回転ダンパ。
  12. 【請求項12】 前記基部が前記駆動軸による軸支部分
    から径方向の一側に延出し、前記揺動部材が、該基部の
    外側端に取付けられた単一部材からなる、請求項10に
    記載の回転ダンパ。
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