JP2001187873A - 接着剤用添加剤およびホットメルト接着剤 - Google Patents
接着剤用添加剤およびホットメルト接着剤Info
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Abstract
向上させ、ポリオレフィン樹脂など各種被着体に対する
接着力、凝集力、経時可塑剤保持性および加工性に優れ
たホットメルト接着剤を与えるゴム、粘着付与樹脂およ
び可塑剤からなる接着剤用の添加剤を提供する。 【解決手段】 スチレン又はスチレン誘導体からなるス
チレンモノマー(a1)、C4〜20の脂肪族/脂環式
不飽和炭化水素(a2)およびアルキル/アルケニル基
のC4〜24のアルキル/アルケニル(メタ)アクリレ
ート(a3)を必須構成単量体とし、共重合体(A)の
重量に基づいて(a1)25≦(a1)<75重量%、
(a2)15≦(a2)<65重量%、(a3)10<
(a3)≦60重量%、数平均分子量500〜10,0
00、ガラス転移温度(Tg)20℃以下かつ溶解度パ
ラメーター(SP値)7.5〜9.5である共重合体
(A)を含有する添加剤。
Description
びホットメルト接着剤に関する。さらに詳しくはゴム、
粘着付与樹脂および可塑剤からなる接着剤用の相溶性向
上・可塑剤保持性改良添加剤およびこれを用いたホット
メルト接着剤に関する。
織布、樹脂成形品などの接着に用いられるホットメルト
接着剤としては、スチレン−エチレン−プロピレン−ス
チレンブロック共重合ゴムあるいはスチレン−ブタジエ
ン−スチレンブロック共重合ゴムに、粘着付与樹脂成分
およびプロセスオイルなどの液状可塑剤を配合してなる
ものなどが知られている(例えば、特開平3−1600
83号公報および特開平8−60121号公報)
ものはホットメルト接着剤として使用した場合、オープ
ンタイム(塗布後接着が可能である貼り合わせるまでの
時間)を長くしたり、溶融粘度を低下させたりすること
ができるが、凝集力や保持力が低下し、オレフィン系樹
脂成形品などの被着体に対する接着力が低下するなどの
問題が生じる。また、経時的に液状可塑剤が被着体に滲
み出すなどの問題がある。
問題点を解決し、接着力および凝集力に優れ、可塑剤保
持性の良好な接着剤を得るべく鋭意検討した結果、本発
明に到達した。すなわち、本発明は、ゴム、粘着付与樹
脂および可塑剤からなる接着剤用の添加剤において、ス
チレン、α−メチルスチレンおよびスチレン誘導体から
なる群から選ばれるスチレンモノマー(a1)、炭素数
4〜20の脂肪族もしくは脂環式不飽和炭化水素(a
2)およびアルキルもしくはアルケニル基の炭素数が4
〜24のアルキルもしくはアルケニル(メタ)アクリレ
ート(a3)を必須構成単量体としてなり、(a1)、
(a2)および(a3)を必須構成単量体としてなる共
重合体(A)の重量に基づいて、(a1)が25≦(a
1)<75重量%、(a2)が15≦(a2)<65重
量%、(a3)が10<(a3)≦60重量%であっ
て、数平均分子量が500〜10,000、ガラス転移
温度(Tg)が20℃以下かつ溶解度パラメーター(S
P値)が7.5〜9.5である共重合体(A)を含有し
てなることを特徴とする相溶性向上・可塑剤保持性改良
添加剤;該添加剤を含有するホットメルト接着剤;並び
に、該接着剤で接着されてなるポリオレフィン系樹脂成
形品の接着体である。
共重合体(A)を構成するスチレンモノマー(a1)
は、スチレン、α−メチルスチレンおよびスチレン誘導
体からなる群から選ばれるものである。スチレン誘導体
としては、アルキル基の炭素数1〜4またはそれ以上の
アルキルスチレン、ハロゲン化スチレン、アミノ基含有
スチレンおよびジビニルベンゼンが用いられる。アルキ
ルスチレンとしては、例えば、ビニルトルエン、エチル
スチレンおよびt−ブチルスチレンなどが挙げられる。
ハロゲン化スチレンとしては、例えば、クロロスチレ
ン、ブロモスチレンおよびフルオロスチレンなどが挙げ
られる。アミノ基含有スチレンとしては、例えば、N,
N−ジメチルアミノスチレン、およびN,N−ジエチル
アミノスチレンなどが挙げられる。これらのうち、好ま
しいものはスチレンおよびα−メチルスチレンであり、
さらに好ましいものはスチレンである。
脂肪族もしくは脂環式不飽和炭化水素(a2)の具体例
としては、脂肪族不飽和炭化水素[モノオレフィン(例
えば1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ペン
テン、2−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−
ドデセンなど)、ジエン(例えばブタジエン、イソプレ
ン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−
ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、
1,3−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、4,5
−ジエチル−1,3−オクタジエン、3−ブチル−1,
3−オクタジエンなど)];脂環式不飽和炭化水素[モ
ノ−もしくはジ−シクロアルカジエン(例えばシクロペ
ンタジエン、ジシクロペンタジエン、メチルシクロペン
タジエン、エチリデンノルボルネン、ビニリデンノルボ
ルネンなど)など];およびこれらの2種以上の混合物
が挙げられる。これらのうち、さらに好ましいものは炭
素数4〜12の脂肪族ジエンおよび炭素数5〜14の脂
環式ジエンであり、特に好ましいものはブタジエン、ジ
シクロペンタジエンおよびエチリデンノルボルネンであ
る。
4〜24のアルキルもしくはアルケニル(メタ)アクリ
レート(a3)の具体例としては、ブチル(メタ)アク
リレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、
ラウリル(メタ)アクリレート、ミリスチル(メタ)ア
クリレート、ステアリル(メタ)アクリレートおよびオ
レイル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これら
のうち、好ましいものはアルキル基の炭素数が4〜18
のアルキル(メタ)アクリレートであり、特に好ましい
ものはステアリル(メタ)アクリレートである。
3)と共に、必要によりその他のモノマー(a4)を共
重合することができる。(a4)の具体例としては、ヒ
ドロキシル基含有(メタ)アクリレート[炭素数4〜5
0、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポ
リオキシアルキレン(炭素数2〜4)グリコール(重合
度2〜10またはそれ以上)モノ(メタ)アクリレート
など];アミノ基含有(メタ)アクリレート[炭素数4
〜12、例えばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートな
ど];不飽和カルボン酸[炭素数3〜22、例えば(メ
タ)アクリル酸、クロトン酸、(無水)マレイン酸、フ
マール酸、(無水)イタコン酸、これらのジカルボン酸
のモノアルキル(炭素数1〜20)エステルなど];前
記(a3)以外の(メタ)アクリレート[例えばアルキ
ル基の炭素数が1〜3のアルキル(メタ)アクリレート
〔メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリ
レート、イソプロピル(メタ)アクリレートなど〕、脂
環式アルキル(メタ)アクリレート〔炭素数8〜16、
例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシク
ロヘキシル(メタ)アクリレートなど〕、アラルキル
(メタ)アクリレート〔炭素数9〜21、例えばベンジ
ル(メタ)アクリレートなど〕など];エポキシ基含有
(メタ)アクリレート〔炭素数5〜18、例えばグリシ
ジル(メタ)アクリレートなど〕;上記不飽和ジカルボ
ン酸(マレイン酸、フマル酸など)のジアルキル(炭素
数1〜20)エステル〔炭素数6〜44、例えばジエチ
ルマレート、ジブチルフマレートなど〕;不飽和ジカル
ボン酸のイミド化物〔炭素数4〜20、例えばマレイミ
ド、N−メチルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N
−フェニルマレイミドなど〕;およびこれらの2種以上
の混合物などが挙げられる。これらのうち、好ましいも
のは不飽和カルボン酸、アルキル基の炭素数が1〜3の
アルキル(メタ)アクリレートおよび不飽和ジカルボン
酸のジアルキルエステルであり、より好ましくは(メ
タ)アクリル酸、無水マレイン酸、エチルメタアクリレ
ートおよびマレイン酸ジアルキル(炭素数1〜20)エ
ステルである。
て、通常25≦(a1)<75重量%、好ましくは30
≦(a1)≦65重量%である。(a1)の量が25重
量%未満では配合して得られる接着剤の凝集力および保
持力が低下し、75重量%以上だと配合して得られる接
着剤が硬くなり接着性が低下する。(a2)の量は、
(A)の重量に基づいて、通常15≦(a2)<65重
量%、好ましくは20≦(a2)≦55重量%である。
(a2)の量が15重量%未満では配合して得られる接
着剤が硬くなり接着性が低下し、65重量%以上だと配
合して得られる接着剤の十分な樹脂強度が得られない。
て、通常10<(a3)≦60重量%、好ましくは15
≦(a3)≦50重量%である。(a3)の量が10重
量%以下では配合して得られる接着剤が硬くなって接着
性が低下し、60重量%を超えると配合して得られる接
着剤の十分な樹脂強度が得られない。(a4)の量は、
(A)の重量に基づいて、通常0または0.1≦(a
4)≦10重量%、好ましくは0または0.2≦(a
4)≦5重量%である。さらに共重合体(A)における
(a2)および(a3)の合計重量%は、可塑剤保持性
の観点から、(A)の重量に基づいて、25〜60重量
%が好ましく、より好ましくは30〜50重量%であ
る。
溶液重合、バルク重合などの公知の方法で重合すること
により得ることができる。製造方法は特に限定されない
が、例えば下記の方法が例示できる。 (1)加熱した溶剤中に重合開始剤の存在下でモノマー
を連続的または断続的に供給し、重合終了後溶剤および
必要により未反応モノマーを常圧または減圧下で留去し
て共重合体を得る方法(溶液重合法)。溶液重合法に使
用される溶剤としては、芳香族炭化水素(トルエン、キ
シレン、クメンなど)、脂肪族炭化水素(n−ヘキサ
ン、n−オクタン、n−デカンなど)、脂環式炭化水素
(シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなど)、ハロ
ゲン含有系(クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタ
ンなど)、ケトン(アセトン、メチルエチルルケトンな
ど)、エーテル(ジオキサン、ジベンジルエーテルな
ど)、エステル(酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸
ブチルなど)などが挙げられる。
られた共重合体をモノマーに溶解した溶液に重合開始剤
を加え、これを加熱して重合した後、必要により未反応
モノマーを常圧または減圧下で留去して共重合体を得る
方法(バルク重合法)。 (3)後述するホットメルト接着剤の構成成分である
(B)、(C)および(D)から選ばれる1種以上の溶
融物中または該溶融物に上記溶剤を加えた溶液中に、重
合開始剤の存在下で、モノマーを連続的もしくは断続的
に供給して重合させ、重合終了後必要により溶剤および
未反応モノマーを常圧または減圧下で留去して共重合体
および他の成分からなる混合物を得る方法(共存重合
法)。
重合法における重合温度は通常80〜240℃の範囲で
あり、使用する重合開始剤の種類、その量および目的と
する分子量に応じて適宣選択することができる。反応の
終点は重合時における未反応モノマーの量をガスクロマ
トグラフィーを用いて測定することにより確認できる。
溶剤または未反応モノマーを留去する温度は、モノマー
の種類によって異なるが、通常100〜200℃であ
る。共重合体(A)の上記重合法のうち相溶性の観点か
ら共存重合法が好ましい。
合開始剤としては、ラジカル重合に通常使用されるアゾ
系重合開始剤および有機パーオキサイド系重合開始剤が
挙げられる。アゾ系重合開始剤としては、例えば、2,
2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビ
ス(2,4ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾ
ビス(2−メチルブチロニトリル)などが挙げられる。
は、例えば、パーオキシケタール[2,2−ビス(4,
4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパ
ン、1,1ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサ
ン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,
5−トリメチルシクロヘキサンなど)]、ハイドロパー
オキサイド(t−ブチルハイドロパーオキサイドな
ど)、ジアルキル(炭素数1〜12)パーオキサイド
(ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサ
イドなど)、ジアシルパーオキサイド(ラウロイルパー
オキサイド、ステアロイルパーオキサイド、ベンゾイル
パーオキサイドなど)、パ−オキシエステル(t−ブチ
ルパーオキシベンゾエート、t−ヘキシルパーオキシイ
ソプロピルモノカーボネート、ジ−t−ブチルパーオキ
シヘキサハイドロテレフタレートなど)、パーオキシジ
カーボネート(ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネ
ートなど)の有機過酸化物が挙げられる。これらのう
ち、好ましいものは有機パーオキサイド系重合開始剤で
あり、より好ましいものはジアルキルパーオキサイドお
よびパーオキシエステル、特に好ましいものはジ−t−
ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイドおよび
t−ブチルパーオキシベンゾエートである。重合開始剤
の使用量は、モノマーの全重量に対して0.01〜20
重量%が好ましく、さらに好ましくは0.05〜15重
量%である。
調整するために必要により連鎖移動剤を用いることがで
きる。連鎖移動剤の例としては、例えば、α−オレフィ
ン(例えば1−ドデセンなど)、メルカプタン(例えば
t−ブチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタンな
ど)、ジスルフィド(例えばビス−2−アミノ−フェニ
ルジスルフィド、ジイソプロピルザントゲンジスルフィ
ドなど)、ジアゾチオエーテル(例えばp−メトキシフ
ェニルジアゾチオ−2−ナフチルエーテルなど)、有機
ハロゲン化物(例えば四塩化炭素、四臭化炭素、クロロ
ホルムなど)などが挙げられ、連鎖移動恒数が0.01
以上のものが好ましい。連鎖移動剤の使用量は、モノマ
ーの全重量に対して、0.001〜10重量%が好まし
く、さらに好ましくは0.01〜5重量%である。
C)法によるガラス転移温度(Tg)は、通常20℃以
下、好ましくは−100〜10℃、さらに好ましくは−
60〜0℃である。Tgが20度を超えると(A)を配
合して得られる接着剤が硬くなり低温での接着力が低下
する傾向となる。
は、通常500〜10,000、好ましくは1,000
〜5,000である。Mnが500以下では接着剤の凝
集力および保持力が弱くなり、10,000を超えると
ゴム(B)との相溶性が悪くなるため接着力が低下す
る。また、共重合体(A)の重量平均分子量(Mw)
は、好ましくは1,000〜20,000、より好まし
くは1,500〜10,000であり、Mw/Mnは好
ましくは1.2〜2.5、より好ましくは1.3〜2.
0である。上記MnおよびMwは、ポリスチレンを標準
としてゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GP
C)法で求められる値である。
P値)は、通常7.5〜9.5、好ましくは7.8〜
9.0、特に好ましくは8.0〜8.5である。SP値
が7.5未満または9.5を超えると、ゴム(B)や可
塑剤(D)との相溶性が悪くなり接着力が低下したり可
塑剤保持性が悪くなる場合がある。なお、SP値はFe
dors法[Polym.Eng.Sci.14(2)
152,(1974)]によって算出される値である。
着剤用の相溶性向上・可塑剤保持性改良添加剤には、必
要に応じて酸化防止剤{ヒンダードフェノール系化合物
〔例えばペンタエリスチル−テトラキス[3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートなど〕、
リン系化合物〔例えばトリス(2,4−ジ−t−ブチル
フェニル)フォスファイトなど〕、イオウ系化合物〔例
えばペンタエリスチル−テトラキス(3−ラウリルチオ
プロピオネート)、ジラウリル−3,3’−チオジプロ
ピオネートなど〕など};紫外線吸収剤{ベンゾトリア
ゾール系化合物〔例えば2−(3,5−ジ−t−アミル
−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリア
ゾールなど〕など};光安定剤{ヒンダードアミン系化
合物〔例えば(ビス−2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジル)セバケートなど〕など};吸着剤(ア
ルミナ、シリカゲル、モレキュラーシーブなど);有機
もしくは無機充填剤;顔料;染料;香料などを含有させ
ることができる。これらの添加物の配合量は、ホットメ
ルト接着剤の重量に基づいて、酸化防止剤、紫外線吸収
剤および光安定剤では通常5重量%以下、好ましくは3
重量%以下であり、吸着剤および充填剤では通常40重
量%以下、好ましくは15重量%以下であり、顔料、染
料および香料では通常2重量%以下、好ましくは1%重
量以下である。
ム(B)としては、例えばジエン(共)重合体(炭素数
4〜18のジエンからなる単量体を構成単位とする
(共)重合体およびその水素化体)、エチレン−αオレ
フィン共重合体などが挙げられる。上記ジエン(共)重
合体の具体例としては、ブタジエンゴム、イソプレンゴ
ム、天然ゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、スチレン−
ブタジエンブロック共重合ゴム(SBS)、スチレン−
イソプレンブロック共重合ゴム(SIS)、スチレン−
ブタジエンランダム共重合ゴム(SBR)、ジエン
(共)重合ゴムのジエン部分の一部または全部が水素化
された水素化体[スチレン−(エチレン−プロピレン)
ブロック共重合ゴム(SEPS;SBSの水素化体)、
スチレン−(エチレン−ブテン)ブロック共重合ゴム
(SEBS;SISの水素化体)、水素化SBRなど]
などが挙げられる。
としては、エチレンとαオレフィン(例えばプロピレ
ン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペン
テンなど)との共重合ゴム、エチレンとαオレフィンと
非共役ジエンとの三元共重合ゴムなどが挙げられる。こ
れらのうち好ましいものはジエン(共)重合体およびそ
の水素化体であり、特に好ましいものはSBS、SI
S、SEPSおよびSEBSである。
(200℃、5,000g)によるメルトインデックス
は好ましくは0.1〜300、より好ましくは0.5〜
100である。(B)のメルトインデックスを上記範囲
内とすることで凝集力と接着加工性(溶融粘度)のバラ
ンスの良好なホットメルト接着剤が得られる。
着付与樹脂(C)としては、ロジン/ロジン誘導体樹脂
(例えば、重合ロジン、ロジンエステルなど)、テルペ
ン樹脂[例えばαピネン、βピネン、リモネンなどの
(共)重合体]、クマロン−インデン樹脂、石油樹脂
[例えば、C5留分、C9留分、C5/C9留分、ジシ
クロペンタジエンなどの(共)重合体]、スチレン樹脂
[例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ンなどの(共)重合体でTgが40℃以上のもの]、キ
シレン樹脂(例えば、キシレンホルムアルデヒド樹脂な
ど)、フェノール樹脂(例えば、フェノールキシレンホ
ルムアルデヒド樹脂など)およびこれらの樹脂の水素化
体から選ばれる1種以上の樹脂が挙げられる。これらの
うち好ましいものは、熱安定性、臭気および色相の観点
からテルペン樹脂の水素化体および石油樹脂の水素化体
であり、特に好ましいものはC9留分およびC5/C9
留分の(共)重合石油樹脂の水素化体である。
分子量(Mn)は好ましくは200〜3,000、より
好ましくは300〜800であり、環球式による軟化点
は好ましくは80〜150℃、より好ましくは100〜
140℃である。
塑剤(D)としては、パラフィン系、ナフテン系もしく
は芳香族系のプロセスオイル;液状ポリブテン、液状ポ
リブタジエン、液状ポリイソプレンなどの液状樹脂(M
w=300〜6000);これらの液状樹脂の水素化
体;天然もしくは合成ワックス[パラフィンワックス、
マイクロクリスタリンワックス、低分子量ポリオレフィ
ン(オレフィンの炭素数は2〜10)ワックス(Mw=
1,000〜30,000)など];およびこれらの2
種以上の混合物が挙げられる。これらのうち好ましいも
のは、熱安定性および耐候性に優れた組成物が得られる
観点からパラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロ
セスオイルおよびこれらの併用である。
添加剤の含有量は、相溶性と凝集力の観点から、本発明
の添加剤、(B)、(C)および(D)の合計重量に基
づいて、好ましくは5〜40重量%、さらに好ましくは
10〜30重量%である。また、(B)の含有量は、凝
集力と加工性の観点から、本発明の添加剤、(B)、
(C)および(D)の合計重量に基づいて、好ましくは
5〜40重量%、さらに好ましくは10〜30重量%で
ある。また、(C)の含有量は、接着性の観点から、本
発明の添加剤、(B)、(C)および(D)の合計重量
に基づいて、好ましくは10〜70重量%、さらに好ま
しくは20〜60重量%である。また、(D)の含有量
は、凝集力と接着性の観点から、本発明の添加剤、
(B)、(C)および(D)の合計重量に基づいて、好
ましくは0.5〜35重量%、さらに好ましくは1〜3
0重量%である。
加剤に含有させることのできる任意成分として例示した
ものと同様の添加物をさらに必要に応じて含有させるこ
とができる。酸化防止剤、紫外線吸収剤および光安定剤
の配合量は、ホットメルト接着剤の重量に対して、通常
5重量%以下、好ましくは3重量%以下である。吸着剤
および充填剤の配合量は、ホットメルト接着剤の重量に
基づいて、通常40重量%以下、好ましくは15重量%
以下である。顔料、染料および香料の配合量は、ホット
メルト接着剤の重量に基づいて、通常2重量%以下、好
ましくは1重量%以下である。
しては特に限定されないが、例えば(A)、(B)、
(C)および(D)を加熱溶融混合する方法;有機溶
剤(トルエン、キシレンなど)を加えて各成分を加熱溶
解させ、均一混合した後に溶剤を留去する方法、などを
用いることができる。工業的に好ましいのはの方法で
ある。また、混合装置としては、加熱溶融混練機を用い
ることができる。加熱溶融混練機としては、その様式形
状などは特に限定されるものではないが、例えば圧縮性
の高い形状のスクリューまたはリボン状撹拌機を有する
混合機、ニーダー、一軸または多軸押出機、ミキサーな
どを挙げることができる。混合温度は通常80〜200
℃であり、樹脂劣化を防ぐため窒素ガスなどの不活性ガ
ス雰囲気下で行うことが好ましい。
凝集力、可塑剤保持性および加工性に優れるので、広範
な被着体(例えば各種プラスチック成形品、ゴム、紙、
布、金属、木材、ガラス、モルタルコンクリートなど)
に適用できるが、特に難接着性であるポリオレフィン
(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)樹脂成形品同士
またはこれらと上記の他の被着体とを接着するためのホ
ットメルト接着剤として好適であり、その接着例として
は、使い捨ておむつを構成するポリオレフィン不織布と
ポリオレフィンフィルムとの接着などが挙げられる。
用する方法としては、例えばスパイラル塗工、ビード塗
工、ロール塗工、スロットコートなどの方法が例示でき
るが、これらに限定されるものではない。また、被着体
に適用するときの溶融温度は、通常100〜200℃で
あり、溶融粘度は、通常1〜500Pa・sであり、好
ましくは2〜100Pa・sである。
のみならず、有機溶剤溶液、エマルション、ディスパー
ジョン、フィルムなどの形態でも使用可能である。ま
た、本発明の接着剤用の相溶性向上・可塑剤保持性改良
添加剤は、各種配合物の相溶化剤として有用であるほ
か、各種熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂の成形性や樹
脂物性の改質剤、アスファルトの流動性改質剤などにも
用いることができる。
が、本発明はこれに限定されるものではない。以下にお
いて、「部」および表1中の数値は重量部を示す。 製造例1 ステンレス製加圧反応器にキシレン750部を投入し、
容器内を窒素置換した後、密閉下で180℃まで昇温し
た。この温度でスチレン500部、ジシクロペンタジエ
ン250部、ブチルアクリレート250部、パラフィン
系オイル[ダイアナプロセスオイルPW−90;出光興
産(株)製]1000部およびジ−t−ブチルパーオキ
サイド2.5部の混合液を4時間かけて滴下し、さらに
180℃で1時間保持し重合を完結させた。反応の終点
はガスクロマトグラフィーによるモノマーの消失で確認
した。ついで生成したポリマー溶液からキシレンを留去
(150℃、2kPa)して共重合体(A−1)とパラ
フィンオイルとの混合物を得た。一方、パラフィン系オ
イル[ダイアナプロセスオイルPW−90]を使用しな
い以外、上記と同様にして得た(A−1)のDSC法に
よるTgは、−10℃であり、該(A−1)のGPC法
による数平均分子量は5,500、該(A−1)のSP
値は8.8であった。
ジシクロペンタジエン250部およびステアリルメタク
リレート250部を用いた以外は製造例1と同様にして
共重合体(A−2)とパラフィンオイルとの混合物を得
た。一方、パラフィン系オイル[ダイアナプロセスオイ
ルPW−90]を使用しない以外、製造例1と同様にし
て得た(A−2)のDSC法によるTgは、−20℃で
あり、該(A−2)のGPC法による数平均分子量は
6,500、該(A−2)のSP値は8.6であった。
ジシクロペンタジエン200部およびステアリルメタク
リレート150部を用いた以外は製造例1と同様にして
共重合体(A−3)とパラフィンオイルとの混合物を得
た。一方、パラフィン系オイル[ダイアナプロセスオイ
ルPW−90]を使用しない以外、製造例1と同様にし
て得た(A−3)のDSC法によるTgは、−15℃で
あり、該(A−3)のGPC法による数平均分子量は
6,000、該(A−3)のSP値は8.8であった。
ジシクロペンタジエン400部およびステアリルメタク
リレート300部を用いた以外は製造例1と同様にして
共重合体(A−4)とパラフィンオイルとの混合物を得
た。一方、パラフィン系オイル[ダイアナプロセスオイ
ルPW−90]を使用しない以外、製造例1と同様にし
て得た(A−4)のDSC法によるTgは、−30℃で
あり、該(A−4)のGPC法による数平均分子量は
7,000、該(A−4)のSP値は8.5であった。
チ、L/D=10の連続混合可能な加熱溶融混練機(栗
本鉄工製「KRC S1」)を用い、表1に示す比率で
混合した各成分の混合物を加熱溶融混練機の原料供給口
から供給し本発明の接着剤および比較の接着剤を得た。
ルト接着剤について、下記試験方法によりT型剥離接着
強度、保持力、オイル保持性および加工性を評価した。
その結果を表2に示す。表2の結果から明らかなよう
に、本願発明のホットメルト接着剤は、比較例のものに
比べてT型剥離接着強度、保持力、オイル保持性および
加工性のバランスが顕著に優れていることがわかる。
0mm×幅25mm×厚さ100μmのポリプロピレン
不織布に25mm幅でビード状に塗布(塗布温度150
℃、塗布量0.06g/m)し、同じ大きさのポリプロ
ピレン不織布または長さ100mm×幅25mm×厚さ
20μmポリエチレンフィルムを張り合わせ、25℃雰
囲気下で24時間放置した後、オートグラフを用いて3
00mm/分の引張速度で剥離強度を測定しMAX値を
T型剥離接着強度とした(単位g/25mm)。
の間に厚さ40μmのホットメルト接着剤を塗布したフ
ィルムシ−トを長さ100mm×25mm幅にカットし
たものを試験片とした。この試験片の一部をT型に剥離
し、50℃雰囲気下で100gの重りを吊し、60分後
に剥離した位置を記録し、剥離した距離を測定した(単
位mm)。
濾紙に塗布し0.5kg/cm2の荷重をかけ、50℃
で24時間保持後および120時間保持後、濾紙にオイ
ルの滲みだしの有無を目視で判定した。 評価基準 ○:滲みだしなし、△:僅かに滲みだしあ
り、×:滲みだしあり (加工性)BH型粘度計を用いて各ホットメルト接着剤
の160℃における溶融粘度を測定した(単位Pa・
s)。
ィルム NW:ポリプロピレン不織布
保持性改良添加剤を用いたホットメルト接着剤は、従来
のものに比べ下記の効果を奏する。 (1)ゴムと粘着付与樹脂および可塑剤との相溶性が向
上するため、凝集力および保持力が良好であり、広範囲
の各種被着体に対して優れた接着力を示す。特にポリオ
レフィン材料などの難接着材料に対する接着力が極めて
良好である。 (2)可塑剤の保持性が良好であり、経時での被着体へ
の滲みだしがほとんどない。 上記の効果を奏することから本発明のホットメルト接着
剤は、各種プラスチック、とくにポリオレフィン樹脂成
形品用のホットメルト接着剤または粘着剤として極めて
有用である。
Claims (8)
- 【請求項1】 ゴム、粘着付与樹脂および可塑剤からな
る接着剤用の添加剤において、スチレン、α−メチルス
チレンおよびスチレン誘導体からなる群から選ばれるス
チレンモノマー(a1)、炭素数4〜20の脂肪族もし
くは脂環式不飽和炭化水素(a2)およびアルキルもし
くはアルケニル基の炭素数が4〜24のアルキルもしく
はアルケニル(メタ)アクリレート(a3)を必須構成
単量体としてなり、(a1)、(a2)および(a3)
を必須構成単量体としてなる共重合体(A)の重量に基
づいて、(a1)が25≦(a1)<75重量%、(a
2)が15≦(a2)<65重量%、(a3)が10<
(a3)≦60重量%であって、数平均分子量が500
〜10,000、ガラス転移温度(Tg)が20℃以下
かつ溶解度パラメーター(SP値)が7.5〜9.5で
ある共重合体(A)を含有してなることを特徴とする相
溶性向上・可塑剤保持性改良添加剤。 - 【請求項2】 (A)を構成するモノマー重量が、
(A)の重量に基づいて、(a1)が30≦(a1)≦
65重量%、(a2)が20≦(a2)≦55重量%、
(a3)が15≦(a3)≦50重量%、その他のモノ
マー(a4)が0又は0.1≦(a4)≦10重量%で
ある請求項1記載の添加剤。 - 【請求項3】 (A)が、共存重合法により重合させて
なる請求項1または2記載の添加剤。 - 【請求項4】 請求項1〜3いずれか記載の添加剤、ジ
エン(共)重合体およびエチレン−αオレフィン共重合
体から選ばれる1種以上のゴム(B)、粘着付与樹脂
(C)および可塑剤(D)を含有してなり、(A)、
(B)、(C)および(D)の合計重量に基づいて、該
添加剤が5〜40重量%、(B)が5〜40重量%、
(C)が10〜70重量%および(D)が0.5〜35
重量%であるホットメルト接着剤。 - 【請求項5】 ゴム(B)が、スチレン単位の含量30
〜55重量%であるスチレン−ブタジエンブロック共重
合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体および/
またはこれらの水素化体である請求項4記載のホットメ
ルト接着剤。 - 【請求項6】 可塑剤が下記(1)〜(5)のいずれか
から選ばれる可塑剤である請求項4または5記載のホッ
トメルト接着剤。 (1)パラフィン系、ナフテン系もしくは芳香族系のプ
ロセスオイル (2)液状ポリブテン、液状ポリブタジエンおよび液状
ポリイソプレンから選ばれる液状樹脂 (3)上記(1)、(2)の水素化体 (4)天然もしくは合成ワックス (5)上記(1)〜(4)の2種以上の混合物 - 【請求項7】 プラスチック成形品用に用いる請求項4
〜6いずれか記載のホットメルト接着剤。 - 【請求項8】 ポリオレフィン樹脂成形品同士またはこ
れと他の被着体とが請求項4〜7いずれか記載のホット
メルト接着剤で接着されてなる接着体。
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JP2006143870A (ja) * | 2004-11-19 | 2006-06-08 | Dainippon Printing Co Ltd | ホットメルト型粘着剤組成物及びその製造方法並びに粘着シート |
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-
2000
- 2000-10-18 JP JP2000317751A patent/JP3504601B2/ja not_active Expired - Fee Related
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