JP2001187803A - 加工性に優れた後塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法および後塩素化塩化ビニル系パイプ用樹脂組成物 - Google Patents

加工性に優れた後塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法および後塩素化塩化ビニル系パイプ用樹脂組成物

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JP2001187803A
JP2001187803A JP37723099A JP37723099A JP2001187803A JP 2001187803 A JP2001187803 A JP 2001187803A JP 37723099 A JP37723099 A JP 37723099A JP 37723099 A JP37723099 A JP 37723099A JP 2001187803 A JP2001187803 A JP 2001187803A
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chloride resin
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Daizo Yamamoto
大三 山本
Atsushi Takai
淳 高井
Tsuyoshi Suzuki
毅之 鈴木
Minoru Isshiki
実 一色
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
    • C08F8/18Introducing halogen atoms or halogen-containing groups
    • C08F8/20Halogenation
    • C08F8/22Halogenation by reaction with free halogens

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Abstract

(57)【要約】 【課題】後塩素化塩化ビニル系樹脂のパイプ押出成形に
おいて後塩素化塩化ビニル系樹脂の熱安定性を向上する
とともにダイ圧および押出トルクを大幅に改良すること
のできる後塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法を提供す
る。 【解決手段】ポリエチレンオキサイド単独、ポリエチレ
ンオキサイドおよび水溶性セルロースエーテルあるいは
ポリエチレンオキサイドと部分鹸化ポリ酢酸ビニルを懸
濁剤として使用して得られた平均重合度800〜130
0の塩化ビニル系樹脂を水性懸濁下で塩素化度67.0
〜68.0重量%に塩素化することにより後塩素化塩化
ビニル系樹脂を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、後塩素化塩化ビニ
ル系樹脂の製造方法および後塩素化塩化ビニル系樹脂組
成物に関し、更に詳しくは熱安定性と加工性に優れたパ
イプ用後塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法および同組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】後塩素化ビニル系樹脂は、塩化ビニル系
樹脂を塩素化することにより得られる。塩化ビニル系樹
脂を水性懸濁下で塩素化する方法は公知であり、例え
ば、特開昭58−103507号や特開昭64−600
2号等に記載されている。一方、後塩素化塩化ビニル系
樹脂は塩化ビニル系樹脂が有する特徴をもちながら、塩
化ビニル系樹脂に比べ20〜30℃高い耐熱性をもち、
耐熱性を要求されるパイプ、継ぎ手、工業板、シート、
フィルム等の分野で使用されている。しかしながら後塩
素化塩化ビニル系樹脂は塩化ビニル系樹脂に比べ熱安定
性が悪く、加工成形時に樹脂が焼け易いという欠点があ
る。具体的には、後塩素化塩化ビニル系樹脂組成物を熱
水用パイプに押出成形する場合に、着色が生じたり表面
に焼けが生じて、良好なパイプが得られない場合があ
る。更に、後塩素化塩化ビニル系樹脂組成物を熱水用パ
イプに押出成形する場合、押出成形機のダイ圧および押
出トルクが上昇して焼ける場合がある。これらを改善す
るために、押出成形において後塩素化塩化ビニル系樹脂
組成物の供給量を抑えて、吐出量を低下させることでダ
イ圧および押出トルクの上昇を抑える必要がある。これ
により、塩素化塩化ビニル系樹脂のパイプ用押出成形の
生産性は、塩化ビニル系樹脂のパイプ用押出成形より極
めて生産性が悪いという欠点がある。後塩素化塩化ビニ
ル系樹脂の特徴である耐熱性が高いという特長を低下す
ることなく、パイプ押出成形時の熱安定性を向上すると
ともに、ダイ圧と押出トルクの上昇を抑えるためには十
分な方法がなく、工業的に有効な方策が切望されてき
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の様な実
情に鑑み、後塩素化塩化ビニル系樹脂のパイプ押出成形
において、後塩素化塩化ビニル系樹脂の特徴である耐熱
性を保持したままで、熱安定性を向上するとともにダイ
圧および押出トルクを大幅に改良することのできる、後
塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法を提供する事を目的
とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは、東洋精
機社製のラボプラストミル・コニカル押出機を用いて、
成形体の熱安定性と後塩素化塩化ビニル系樹脂の関係を
詳細に検討した結果、後塩素化塩化ビニル系樹脂の原料
である塩化ビニル系樹脂の製造において、特定の懸濁剤
が本課題解決に極めて有効であることを見出した。即
ち、本発明は塩化ビニル系単量体を水性媒体中で、懸濁
剤および油溶性重合開始剤の存在下に懸濁重合するに際
し、ポリエチレンオキサイド単独、或いはポリエチレン
オキサイドと水溶性セルロースエーテルの併用、或いは
ポリエチレンオキサイドと部分鹸化ポリ酢酸ビニルの併
用を、懸濁剤として使用して得られた平均重合度800
〜1300の塩化ビニル系樹脂を水性懸濁下で、塩素化
度67.0〜68.0重量%に塩素化することを特徴と
する後塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法である。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明でいう塩化ビニル系単量体
とは、塩化ビニル単独または塩化ビニルと共重合し得る
他の単量体0〜20重量部と塩化ビニル100〜80重
量部からなる単量体混合物を含む。塩化ビニルと共重合
し得る他の単量体とは、エチレン、プロピレンなどのオ
レフィン類、酢酸ビニルなどのビニルエステル類、塩化
アリル、アリルグリシジルエーテルなどのアリル単量体
類、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルなどの
エステル類などの単量体であり、これらは単独または2
種以上組み合わせて用いることができる。
【0006】本発明に於いて、懸濁剤として使用するポ
リエチレンオキサイドは、平均分子量が20万〜500
万であることが好ましい。該平均分子量が20万未満で
あると重合安定性が不十分となり、500万以上である
と使用する際の溶解性が劣り好ましくない。また、その
添加量は重合安定性の観点から塩化ビニル系単量体10
0重量部に対して0.005重量部以上であることが好
ましく、使用する際の溶解性の観点から2.0重量部以
下であることが好ましい。同様の理由で更に好ましくは
0.05〜0.2重量部を使用する。
【0007】本発明に於いて、懸濁剤としてポリエチレ
ンオキサイドと水溶性セルロースエーテルを併用するこ
とが好ましい。水溶性セルロースエーテルとしては従来
公知の懸濁剤を使用できる。例えば、メチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロース、エチルセルロースあるいはヒドロキ
シエチルメチルセルロース等が挙げられ、一般に、塩化
ビニル系樹脂の懸濁重合における重合安定性の観点から
ヒドロキシプロピルメチルセルロースが特に好ましい。
その添加量は重合安定性の観点から塩化ビニル系単量体
100重量部に対して0.0025重量部以上が好まし
く、重合体粒子が微細にならないために0.10重量部
以下が好ましい。同様の観点から更に好ましくは0.0
1〜0.05重量部である。またヒドロキシプロピルメ
チルセルロースは、メトキシル基置換度が10〜35%
重量%、ヒドロキシプロポキシル基置換度が2〜15重
量%、20℃における2%水溶液粘度が20〜3500
0mPa・sのものが重合安定性の観点から好ましい。
【0008】本発明に於いて、懸濁剤としてポリエチレ
ンオキサイドと部分鹸化ポリ酢酸ビニルを併用すること
が好ましい。部分鹸化ポリ酢酸ビニルとしては、従来公
知の鹸化度が30〜90モル%、20℃における4%水
溶液粘度が3〜95mPa・sのものが使用できる。特
に、鹸化度が70〜85モル%、20℃における4%水
溶液粘度が25〜55mPa・sである部分鹸化ポリ酢
酸ビニルが重合安定性の観点から好ましい。その添加量
は塩化ビニル系単量体100重量部に対して重合安定性
の観点から0.005以上であることが好ましく、水性
懸濁下で塩素化された後塩素化塩化ビニル樹脂の初期着
色性を良くするために0.1重量部以下であることが好
ましい。同様な理由から更に好ましくは0.01〜0.
07重量部である。
【0009】上記のポリエチレンオキサイド単独、ポリ
エチレンオキサイドと水溶性セルロースエーテル、ある
いはポリエチレンオキサイドと部分鹸化ポリ酢酸ビニル
の懸濁剤の組み合わせに加えて更に従来公知の懸濁剤を
併用して良い。例えば水溶性セルロースエーテルと部分
鹸化ポリ酢酸ビニルの他に、酢酸ビニル−無水マレイン
酸共重合体、ゼラチン、澱粉等が挙げられる。
【0010】本発明で用いる油溶性重合開始剤は、従来
公知の開始剤を使用できる。例えば、ベンゾイルパーオ
キサイド、ラウリルパーオキサイド、ジ−2−エチルヘ
キシルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキ
シネオデカネート、3,5,5−トリメチルヘキサノイ
ルパーオキシジカーボネート、S−ブチルパーオキシジ
カーボネート、ジイソプロピル パーオキシジカーボネ
ート等の有機過酸化物、アゾビスイソブチロバレロニト
リル、アゾビスバレロニトリル等のアゾ化合物等を使用
でき、これらの開始剤を単独または2種以上組み合わせ
て用いても良い。また、その使用量は塩化ビニル系単量
体100重量部に対して0.001〜2重量部程度が、
塩化ビニル系樹脂の懸濁重合における重合安定性の観点
から好ましい。
【0011】本発明に於いては、従来公知の重合添加
剤、例えば、連鎖移動剤、初期着色改良剤、金属塩およ
びその他の添加剤などを使用してよい。
【0012】連鎖移動剤としては、例えば、2−メルカ
プトエタノール、ブチルメルカプタン、オクチルメルカ
プタン、ドデシル−N−メルカプタンなどのメルカプト
化合物、トリクロロエチレンなどのハロゲン化オレフィ
ン類、1−ブテンなどのオレフィン類などを単独または
2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0013】初期着色改良剤としては、例えば、ジステ
アリルジチオプロピオネート、ジラウリルジチオプピオ
ネートなどの含硫黄化合物およびt−ブチルヒドロキシ
アニソール、ジ−t−ブチルヒドロキシトルエンなどの
フェノール系化合物の抗酸化剤、ソルビタンエステル化
合物およびグリセリンエステル化合物などであり、これ
らを単独または2種以上組み合わせて使用してよい。
【0014】金属塩類としては、アルカリ金属、アルカ
リ土類金属、半金属の硫酸塩、塩酸塩または硼酸塩など
でありこれらを単独または2種以上組み合わせて使用し
てよい。
【0015】本発明において、塩素化前の塩化ビニル系
樹脂としては、重合度が800〜1300の塩化ビニル
系樹脂を使用する。重合度が800未満であると十分な
機械的強度が得られず、ASTM D−2846に記載
の82℃での静水圧試験に合格しない。一方、重合度が
1300を越えるとパイプの成形加工が困難である。ま
た、本発明では重合して得られた塩化ビニル系樹脂を水
性懸濁下で塩素化度67.0〜68.0重量%に塩素化
する。水性懸濁下での塩素化反応としては、熱反応によ
る塩素化反応法と水銀灯を用いる光反応法が知られてい
るが、本発明ではいずれの方法でも良い。塩素化塩化ビ
ニル系樹脂の塩素化度が67.0重量%未満であれば十
分な耐熱性を有するパイプが得られず、ASTM D−
2846に記載の82℃での静水圧試験に合格しない。
また、塩素化度が68.0重量%以上であれば溶融粘度
が高くなり、樹脂組成物の加工成形が困難である。本発
明において、後塩素化塩化ビニル系樹脂組成物のラボプ
ラストミル・コニカル押出において押出開始後1時間後
のトルク値と押出開始後10分後のトルク値の差は0.
8kg/cmより小さく、溶融粘度変化が少ないため
成形体の長期熱安定性が向上する。
【0016】
【実施例】以下に、実施例を示して本発明を更に詳細に
説明するが、これらは本発明の範囲を何ら限定するもの
ではない。以下の記載において「部」または「%」は、
特に断らない限り、それぞれ「重量部」または「重量
%」を表す。尚、実施例および比較例における、後塩素
化塩化ビニル系樹脂の特性値は下記の測定法によって測
定した。
【0017】[平均粒子径]JISZ8801に定めら
れた標準篩(42メッシュ、60メッシュ、80メッシ
ュ、100メッシュ、150メッシュ、200メッシ
ュ)を使用し、累積重量分布曲線より50重量%となる
粒子径をもって平均粒子径とした。
【0018】[粘度平均重合度]JISK6721に準
拠して測定。
【0019】[成形体の押出Δトルク]押出Δトルク値
=押出開始後1時間後のトルク値−押出開始後10分後
のトルク値 (単位=Kg・m) コンパウンドの配合 配合内容を表に示す。
【0020】
【表1】 押出条件 ・押出機;東洋精機社製ラボプラストミル・コニカル押
出機(2D20C型) ・シリンダー温度;T1=150℃、T2=150℃、
T3=150℃、T4=200℃ ・スクリュー回転数;80rpm、 ・ブレーカプレート;2mmの穴が25個 ・ストランドダイ ;3mmの直径の丸棒 ・フィーダー回転数;100rpm ・試験時間 ;60分 [成形体の長期熱安定性]成形体の熱安(焼け具合)は
肉眼で評価した。即ち、所定時間に達した時点、ストラ
ンドダイのヒーター電源はONにした状態で、ラボプラ
ストミル・コニカル押出機のフィーダー及びスクリュー
回転数を停止し、素早くストランドダイ及びブレーカプ
レートの分解を行い、ストランドダイ及びブレーカプレ
ート内部の滞留物(成形体)を取り出し、滞留物の着色
状態を判定した。判定はそれぞれ下記の基準に従った。
【0021】着色状態 ○:着色無し ○〜△:淡い紅茶色 △:紅茶色 △〜×:濃い紅茶色 ×:淡い黒色 ××:濃い黒色
【0022】
【実施例1〜3】攪拌翼を装備した内容積1500Lの
ステンレス製オートクレーブに、イオン交換水800
L、平均分子量200万のポリエチレンオキサイドの
1.0%水溶液30〜40L、濃度70%のジ−2−エ
チルヘキシルパーオキシジカーボネートのイソパラフィ
ン溶液100gを仕込み、オートクレーブ内を真空脱気
した後、塩化ビニル系単量体200Kgを仕込んだ。そ
の後、攪拌下で57.7℃、6.0時間重合を行い塩化
ビニル系樹脂を得た。得られた塩化ビニル樹脂の平均重
合度は1030〜1042の範囲であった。得られた重
合体の平均粒子径より重合安定性を評価した。次いで、
100Lの塩素化反応器に、イオン交換水900重量
部、上記で得られた塩化ビニル樹脂100重量部を仕込
み、真空脱気した後窒素を入れ常圧にし、高圧水銀灯を
照射しながら塩素を吹き込み70℃で塩素化を行った。
塩素含有量67.1%に達した時点で塩素化反応を停止
した。次いで、スラリー中の残存塩素を除去し、脱水、
乾燥した後、後塩素化塩化ビニル系樹脂を得た。得られ
た後塩素化塩化ビニル系樹脂を配合してコンパウンドを
作成し、ラボプラストミル・コニカル押出機におけるΔ
トルクと成形体の長期熱安定性を評価した。
【0023】
【実施例4〜8】攪拌翼を装備した内容積1500Lの
ステンレス製オートクレーブに、イオン交換水800
L、平均分子量200万のポリエチレンオキサイドの
1.0%水溶液1〜30L、ヒドロキシプロピルメチル
セルロースの1.0%水溶液1〜10L、濃度70%の
ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネートのイ
ソパラフィン溶液100gを仕込み、オートクレーブ内
を真空脱気した後、塩化ビニル系単量体200Kgを仕
込んだ。その後、攪拌下で57.7℃、6.0時間重合
を行い塩化ビニル樹脂を得た。得られた塩化ビニル樹脂
の平均重合度は1030〜1040の範囲であった。得
られた重合体の平均粒子径より重合安定性を評価した。
次いで、100Lの塩素化反応器に、イオン交換水90
0重量部、上記で得られた塩化ビニル樹脂100重量部
を仕込み、真空脱気した後窒素を入れ常圧にし、高圧水
銀灯を照射しながら塩素を吹き込み70℃で塩素化を行
った。塩素含有量67.1%に達した時点で塩素化反応
を停止した。次いで、スラリー中の残存塩素を除去し、
脱水、乾燥した後、後塩素化塩化ビニル系樹脂を得た。
得られた後塩素化塩化ビニル系樹脂を配合してコンパウ
ンドを作成し、ラボプラストミル・コニカル押出機にお
けるΔトルクと成形体の長期熱安定性を評価した。
【0024】
【実施例9〜11】攪拌翼を装備した内容積1500L
のステンレス製オートクレーブに、イオン交換水800
L、平均分子量200万のポリエチレンオキサイドの
1.0%水溶液10〜30L、部分鹸化ポリ酢酸ビニル
の1.0%水溶液1〜8L、濃度70%のジ−2−エチ
ルヘキシルパーオキシジカーボネートのイソパラフィン
溶液100gを仕込み、オートクレーブ内を真空脱気し
た後、塩化ビニル系単量体200Kgを仕込んだ。その
後、攪拌下で57.7℃、6.0時間重合を行い塩化ビ
ニル系樹脂を得た。得られた塩化ビニル樹脂の平均重合
度は1037〜1043の範囲であった。得られた重合
体の平均粒子径より重合安定性を評価した。次いで、1
00Lの塩素化反応器に、イオン交換水900重量部、
上記で得られた塩化ビニル樹脂100重量部を仕込み、
真空脱気した後窒素を入れ常圧にし、高圧水銀灯を照射
しながら塩素を吹き込み70℃で塩素化を行った。塩素
含有量67.1%に達した時点で塩素化反応を停止し
た。次いで、スラリー中の残存塩素を除去し、脱水、乾
燥した後、後塩素化塩化ビニル系樹脂を得た。得られた
後塩素化塩化ビニル系樹脂を配合してコンパウンドを作
成し、ラボプラストミル・コニカル押出機におけるΔト
ルクと成形体の長期熱安定性を評価した。
【0025】
【比較例1】攪拌翼を装備した、内容積1500Lのス
テンレスオートクレーブに、イオン交換水800L、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロースの1.0%水溶液1
0L、濃度70%のジ−2−エチルヘキシルパーオキシ
ジカーボネートのイソパラフィン溶液100gを仕込
み、オートクレーブ内を真空脱気した後、塩化ビニル単
量体200Kgを仕込んだ。その後、攪拌下で57.7
℃、6.0時間重合を行い塩化ビニル樹脂を得た。得ら
れた塩化ビニル樹脂の平均重合度は1041であった。
得られた重合体の平均粒子径より重合安定性を評価し
た。次いで、100Lの塩素化反応器に、イオン交換水
900重量部、上記で得られた塩化ビニル樹脂100重
量部を仕込み、真空脱気した後窒素を入れ常圧にし、高
圧水銀灯を照射しながら塩素を吹き込み70℃で塩素化
を行った。塩素含有量67.1%に達した時点で塩素化
反応を停止した。次いで、スラリー中の残存塩素を除去
し、脱水,乾燥した後、後塩素化塩化ビニル樹脂を得
た。得られた後塩素化塩化ビニル系樹脂を配合してコン
パウンドを作成し、ラボプラストミル・コニカル押出機
におけるΔトルクと成形体の長期熱安定性を評価した。
【0026】
【比較例2】攪拌翼を装備した、内容積1500Lのス
テンレスオートクレーブに、イオン交換水800L、、
部分鹸化ポリ酢酸ビニルの1.0%水溶液14L、濃度
70%のジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネ
ートのイソパラフィン溶液100gを仕込み、オートク
レーブ内を真空脱気した後、塩化ビニル単量体200K
gを仕込んだ。その後、攪拌下で57.7℃、6.0時
間重合を行い塩化ビニル樹脂を得た。得られた塩化ビニ
ル樹脂の平均重合度は1035であった。得られた重合
体の平均粒子径より重合安定性を評価した。次いで、1
00Lの塩素化反応器に、イオン交換水900重量部、
上記で得られた塩化ビニル樹脂100重量部を仕込み、
真空脱気した後窒素を入れ常圧にし、高圧水銀灯を照射
しながら塩素を吹き込み70℃で塩素化を行った。塩素
含有量67.1%に達した時点で塩素化反応を停止し
た。次いで、スラリー中の残存塩素を除去し、脱水,乾
燥した後、後塩素化塩化ビニル樹脂を得た。得られた後
塩素化塩化ビニル系樹脂を配合してコンパウンドを作成
し、ラボプラストミル・コニカル押出機におけるΔトル
クと成形体の長期熱安定性を評価した。
【0027】
【比較例3〜5】攪拌翼を装備した、内容積1500L
のステンレスオートクレーブに、イオン交換水800
L、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの1.0%水
溶液5〜9L、部分鹸化ポリ酢酸ビニルの1.0%水溶
液5〜9L、濃度70%のジ−2−エチルヘキシルパー
オキシジカーボネートのイソパラフィン溶液100gを
仕込み、オートクレーブ内を真空脱気した後、塩化ビニ
ル単量体200Kgを仕込んだ。その後、攪拌下で5
7.7℃、6.0時間重合を行い塩化ビニル樹脂を得
た。得られた塩化ビニル樹脂の平均重合度は1032〜
1040の範囲であった。得られた重合体の平均粒子径
より重合安定性を評価した。次いで、100Lの塩素化
反応器に、イオン交換水900重量部、上記で得られた
塩化ビニル樹脂100重量部を仕込み、真空脱気した後
窒素を入れ常圧にし、高圧 水銀灯を照射しながら塩素
を吹き込み70℃で塩素化を行った。塩素含有量67.
1%に達した時点で塩素化反応を停止した。次いで、ス
ラリー中の残存塩素を除去し、脱水,乾燥した後、後塩
素化塩化ビニル樹脂を得た。得られた後塩素化塩化ビニ
ル系樹脂を配合してコンパウンドを作成し、ラボプラス
トミル・コニカル押出機におけるΔトルクと成形体の長
期熱安定性を評価した。得られた結果を表に示す。
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】
【発明の効果】実施例1〜11および比較例1〜5か
ら、懸濁剤としてポリエチレンオキサイド単独、ポリエ
チレンオキサイドと水溶性セルロースエーテルまたはポ
リエチレンオキサイドと部分鹸化ポリ酢酸ビニルを用い
た平均重合度800〜1300の塩化ビニル系樹脂を水
性懸濁下で塩素化度67.0〜68.0%に塩素化した
後塩素化塩化ビニル系樹脂の熱安定性は極めて良好で、
ラボプラストミル・コニカル押出機によるトルクの変動
が少なく、その工業的価値は極めて高い。
フロントページの続き Fターム(参考) 3H111 AA01 BA15 BA34 DA11 DB03 DB27 EA04 4J002 BD181 FD070 GA00 GC00 GL00 4J011 AA05 JA06 JA08 JA10 JB26 NB04 4J100 AA02Q AA03Q AC02P AC02Q AC03P AE18Q AG04Q AL02Q BB01H BC54Q CA01 CA04 CA31 FA21 HA21 HB04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ビニル系単量体を水性媒体中で懸濁剤
    および油溶性重合開始剤の存在下で懸濁重合するに際
    し、ポリエチレンオキサイドを懸濁剤として使用して得
    られた平均重合度800〜1300の塩化ビニル系樹脂
    を、水性懸濁下で塩素化度67.0〜68.0重量%に
    塩素化することを特徴とする後塩素化塩化ビニル系樹脂
    の製造方法。
  2. 【請求項2】懸濁剤として水溶性セルロースエーテルを
    併用することを特徴とする請求項1記載の後塩素化塩化
    ビニル系樹脂の製造方法。
  3. 【請求項3】懸濁剤として部分鹸化ポリ酢酸ビニルを併
    用することを特徴とする請求項1記載の後塩素化塩化ビ
    ニル系樹脂の製造方法。
  4. 【請求項4】塩化ビニル系単量体100重量部に対し
    て、ポリエチレンオキサイドを0.005〜2.0重量
    部使用することを特徴とする請求項1、2または3記載
    の後塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法。
  5. 【請求項5】塩化ビニル系単量体100重量部に対し
    て、水溶性セルロースエーテルを0.0025〜0.1
    重量部使用することを特徴とする請求項2または4記載
    の後塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法。
  6. 【請求項6】水溶性セルロースエーテルがヒドロキシプ
    ロピルメチルセルロースであることを特徴とする請求項
    5記載の後塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法。
  7. 【請求項7】塩化ビニル系単量体100重量部に対し
    て、部分鹸化ポリ酢酸ビニルを0.005〜0.1重量
    部使用することを特徴とする請求項3または4記載の後
    塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法。
  8. 【請求項8】ラボプラストミル・コニカル押出におい
    て、押出開始後1時間後のトルク値と押出開始後10分
    後のトルク値の差が0.8Kg・mより小さいことを特
    徴とする後塩素化塩化ビニル系パイプ用樹脂組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100372874C (zh) * 2006-02-21 2008-03-05 赵东日 一种具有高扯断伸长率的氯化聚乙烯及制备方法和应用
CN102441996A (zh) * 2011-08-30 2012-05-09 山东金天成塑料制品有限公司 一种氯化聚氯乙烯板材的制备工艺
KR101605510B1 (ko) 2015-07-08 2016-03-22 주식회사 티지에프 내식 및 내구성이 향상된 염화비닐관

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