JP2001186905A - 耐久性の優れた面状ファスナーの製造方法 - Google Patents

耐久性の優れた面状ファスナーの製造方法

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JP2001186905A
JP2001186905A JP37384199A JP37384199A JP2001186905A JP 2001186905 A JP2001186905 A JP 2001186905A JP 37384199 A JP37384199 A JP 37384199A JP 37384199 A JP37384199 A JP 37384199A JP 2001186905 A JP2001186905 A JP 2001186905A
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ethylenically unsaturated
unsaturated monomer
group
planar fastener
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Mitsuru Kato
充 加藤
Hideaki Adachi
秀昭 足立
Shitoshi Higashinaka
志年 東中
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Kuraray Co Ltd
Magic Tape Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
Magic Tape Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製法が安全、衛生、公害の面で問題がなく優
れた耐毛羽立ち性と耐洗濯性、耐ドライクリーニング性
を有し極めて長期の使用後においても毛羽立ち耐久性の
良好な面状ファスナーを製造する方法並びにそれによる
面状ファスナーを提供すること。 【解決手段】 一部が中和されたカルボキシル基を有す
るポリウレタンの存在下でアクリル系モノマーを重合し
て得られる複合樹脂の水性分散体と多官能エポキシ化合
物からなる組成物を面状ファスナーのバックコート剤と
して用いることにより、上記の課題が解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、安全衛生公害の面
において問題の少ない水性分散液を用いて、耐久性など
の性能に優れた面状ファスナーを製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、面状ファスナーやマット、カーペ
ット等のパイル類を有する繊維構造物には、基材の裏面
に樹脂がバックコーティングされており、これにより、
パイル類の抜けを防止したり、製品形態を安定なものと
している。
【0003】特に、面状ファスナーは、フック類および
ループ類を編織物(シート片)に植え付けるなどして、
繰り返しの着脱によるループ類の毛羽のほつれの防止と
ファスナーの固定のために、面状ファスナーの裏面より
コート用樹脂の有機溶剤溶液または水性分散液をコーテ
ィングし、次いで編織物(シート片)を布帛(編織物、
不織布)、皮革、塩ビなどのプラスチックシートなどの
基材に縫合または接着剤による接着もしくは高周波接着
により取り付けることによって製造されている。かかる
樹脂としては従来よりポリウレタン、ポリエステルまた
はポリアミド等の樹脂が用いられているが、性能の点か
らポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペート、
ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコ
ール、ポリヘキサメチレングリコール等のポリオールと
有機ジイソシアネートを反応させてなるポリウレタンが
よく用いられている。
【0004】上述したようにパイル類を有する繊維構造
物においてはその裏面より、コート用樹脂の有機溶剤溶
液または水性樹脂組成物をコーティングし、パイル類の
ヌケを防止することが重要である。特に面状ファスナー
のバックコーティングに用いられるポリウレタンは有機
溶剤溶液または水性樹脂組成物の形で用いられており、
有機溶剤溶液の形で用いた場合には面状ファスナーとし
ての性能は良好であるが、安全、衛生、公害の面で改善
の余地があった。これを解決するために、例えば特開昭
62−112504号公報には、水性分散体タイプを用
いた面状ファスナーの製造方法が提案されている。しか
し、従来提案されてきた水性分散体を用いた場合、安全
ではあるがポリウレタンとして水との親和性の良好なも
のを使用する必要性があるために耐水性などが劣り、面
状ファスナーとしての性能、特に耐洗濯性、耐ドライク
リーニング性において劣っていた。このため性能を重視
し、未だに有機溶剤溶液タイプが現在も使用されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、有機
溶剤タイプを使用した場合と比較して安全、衛生、公害
の面の問題が少ない水性樹脂組成物をバックコーティン
グ剤に使用し、実使用時のパイル抜け、毛羽立ち等を抑
制した繊維構造物の製造方法を提供することであり、特
に面状ファスナーのループやフックをしっかりと固定
し、激しい着脱の繰り返しにも耐え、洗濯やドライクリ
ーニングの繰り返しによるループやフックの脱落を防
ぎ、さらに毛羽のほつれが極めて少ない耐久性を有する
面状ファスナーの製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべく
本発明者らが検討を重ねた結果、カルボキシル基を有す
る特定の複合樹脂の水性分散液(A)と、カルボキシル
基と反応性の官能基を分子内に2個以上有する水溶性ま
たは水分散性の硬化剤(B)からなる水性樹脂組成物を
使用することで、極めて耐洗濯性、耐ドライクリーニン
グ性に優れた面状ファスナーが得られることを見出し
た。
【0007】すなわち本発明は、合成繊維よりなる面状
ファスナーを水性樹脂組成物でバックコーティングし架
橋反応させて面状ファスナーを製造する方法において、
該水性樹脂組成物が下記の工程(1)〜(4)により製
造される複合樹脂水性分散液(A)およびカルボキシル
基との反応性を示す官能基を分子内に2個以上有する水
溶性または水分散性の硬化剤(B)を主成分とするもの
である面状ファスナーの製造方法であり、 (1)カルボキシル基を含有するイソシアネート基末端
ポリウレタンプレポリマー(a)のエチレン性不飽和モ
ノマー溶液を生成させる工程; (2)前記カルボキシル基の少なくとも一部を3級アミ
ンで中和し、前記ポリウレタンプレポリマーのエチレン
性不飽和モノマー溶液の水性分散液を生成させる工程; (3)鎖伸長剤を加えて、前記ポリウレタンプレポリマ
ーを鎖伸長させてポリウレタン(b)を生成させる工
程; (4)ラジカル開始剤を加えて、前記エチレン性不飽和
モノマーをラジカル重合させる工程;好ましくは、工程
(1)が、有機ジイソシアネート、高分子ポリオールお
よびカルボキシル基含有ジオールを反応してなり、かつ
用いる高分子ポリオールが数平均分子量300〜300
0のポリテトラメチレングリコールである面状ファスナ
ーの製造方法であり、さらに好ましくは、複合樹脂水性
分散液(A)中のポリウレタン(b)のカルボキシル基
含有量が、複合樹脂100gに対し30〜150mmo
lである請求項1または2に記載の面状ファスナーの製
造方法であり、さらに好ましくは、エチレン性不飽和モ
ノマーが(メタ)アクリル酸誘導体を主成分とするモノ
マーであり、かつエチレン性不飽和モノマーとポリウレ
タン(b)との質量比が、1/9〜9/1である面状フ
ァスナーの製造方法である。
【0008】本発明として好ましくは、工程(1)にお
いて、カルボキシル基を含有するイソシアネート基末端
ポリウレタンプレポリマー(a)とエチレン性不飽和基
末端ポリウレタンプレポリマー(c)の混合物のエチレ
ン性不飽和モノマー溶液を調製する面状ファスナーの製
造方法であり、好ましくは、工程(3)で用いる鎖伸長
剤が、2官能以上のポリアミン化合物とカルボキシル基
含有モノアミン化合物である面状ファスナーの製造方法
であり、さらに好ましくは、エチレン性不飽和モノマー
のラジカル重合の開始前またはラジカル重合の間に、さ
らにエチレン性不飽和モノマーを追加する記載の面状フ
ァスナーの製造方法であり、さらに好ましくは、カルボ
キシル基との反応性を示す官能基が、エポキシ基、アジ
リジン基、オキサゾリン基およびカルボジイミド基から
なる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有する硬
化剤(B)である面状ファスナーの製造方法であり、さ
らに好ましくは、複合樹脂水性分散液(A)と硬化剤
(B)の質量比が固形分換算で100/1〜100/2
0である面状ファスナーの製造方法であり、さらに、本
発明は、前記のいずれかの製造方法により得られる面状
ファスナーである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で用いる複合樹脂水性分散
液(A)は、下記の工程(1)〜(4); (1)カルボキシル基を含有するイソシアネート基末端
ポリウレタンプレポリマー(a)のエチレン性不飽和モ
ノマー溶液を生成させる工程; (2)前記カルボキシル基の少なくとも一部が3級アミ
ンで中和された状態で、前記ポリウレタンプレポリマー
のエチレン性不飽和モノマー溶液の水分散液を生成させ
る工程; (3)鎖伸長剤を加えて、前記ポリウレタンプレポリマ
ーを鎖伸長させてポリウレタン(b)を生成させる工
程; (4)ラジカル開始剤を加えて、前記エチレン性不飽和
モノマーをラジカル重合させる工程;により製造した複
合樹脂水性分散液である。
【0010】工程(1)におけるカルボキシル基含有の
イソシアネート基末端ポリウレタンプレポリマー(a)
のエチレン性不飽和モノマー溶液の製造法は特に制限さ
れないが、例えば、エチレン性不飽和モノマー中で、有
機ジイソシアネート、高分子ポリオールおよびカルボキ
シル基含有ジオールを反応させてポリウレタンプレポリ
マーを製造する方法や、有機ジイソシアネート、高分子
ポリオールおよびカルボキシル基含有ジオールを反応さ
せてポリウレタンプレポリマーを製造した後、エチレン
性不飽和モノマーを添加してポリウレタンプレポリマー
を溶解させる方法などが挙げられる。これらのなかで
も、エチレン性不飽和モノマー中でポリウレタンプレポ
リマーを製造する方法が、製造中の粘度が低くなりプレ
ポリマー化反応が円滑に進行するため好ましく用いられ
る。また、この際プレポリマー化反応の進行の途中、ま
たは終了後にエチレン性不飽和モノマーを追加すること
を行ってもよい。さらに必要に応じて、アセトン、トル
エン、メチルエチルケトン、N−メチルピロリドン、酢
酸エチル、ジメチルホルムアミドなどの有機溶剤を少量
添加してもよい。
【0011】ポリウレタンプレポリマーの製造に用いう
る有機ジイソシアネートとしては、特に種類は制限され
ず、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホ
ロンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメ
タンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネー
ト、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリ
レンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジ
イソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、キ
シリレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソ
シアネートなどを挙げることができ、これらの1種また
は2種以上を用いることができる。これらのうちでも、
得られる面状ファスナーの毛羽立ち耐久性、耐洗濯性が
特に優れることからイソホロンジイソシアネートなどの
脂環族ジイソシアネートまたはヘキサメチレンジイソシ
アネートなどの脂肪族ジイソシアネートが好ましく用い
られる。
【0012】ポリウレタンプレポリマーの製造に用いう
る高分子ポリオールとしては、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレング
リコール、ポリ(メチルテトラメチレングリコール)な
どのポリエーテルポリオール;ポリブチレンアジペート
ジオール、ポリブチレンセバケートジオール、ポリヘキ
サメチレンアジペートジオール、ポリ(3−メチル−
1,5−ペンチレンアジペート)ジオール、ポリ(3−
メチル−1,5−ペンチレン セバケート)ジオール、
ポリカプロラクトンジオール、ポリ〈β−メチル−δ−
バレロラクトン)ジオールなどのポリエステルポリオー
ル;ポリヘキサメチレンカーボネートジオール、ポリ
(3−メチル−1,5−ペンチレンカーボネート)ジオ
ールなどのポリカーボネートポリオール;ポリエステル
ポリカーボネートポリオールなどの公知の高分子ポリオ
ールを挙げることができ、ポリウレタンはこれらの高分
子ポリオールの1種または2種以上を用いて形成させる
ことができる。これらのうちでも、ポリプロピレングリ
コール、ポリテトラメチレングリコール、ポリ(メチル
テトラメチレングリコール)などのポリエーテルポリオ
ールを用いることが毛羽立ち耐久性、耐洗濯性、耐ドラ
イクリーニング性が特に優れることから好ましく、ポリ
テトラメチレングリコールを用いることがさらに好まし
い。
【0013】さらに、高分子ポリオールの数平均分子量
は300〜3000であることが好ましく、400〜2
000であるのがより好ましく、500〜1500であ
るのがさらに好ましい。なお、本明細書でいう高分子ポ
リオールの数平均分子量はJIS K 1577に準拠
して測定した水酸基価に基づいて算出した数平均分子量
をいう。また、ポリウレタンの製造に用いる高分子ポリ
オールは、その1分子当たりの水酸基の数が、複合樹脂
水性分散液(A)の製造に支障をきたさない限り、2よ
り大きくても構わない。
【0014】次に、ポリウレタンプレポリマー(a)の
製造に用いうるカルボキシル基含有ジオールとしては、
分子内にカルボキシル基を少なくとも1個および水酸基
を2個有する化合物であり、例えば、2,2−ビス(ヒ
ドロキシメチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロ
キシメチル)ブタン酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチ
ル)吉草酸などが挙げることができ、その使用量は、得
られる複合樹脂の固形分100gに対し、カルボキシル
基を30〜150mmol含有するのが好ましく、40
〜120mmol含有するのがより好ましい。複合樹脂
100g中のカルボキシル基の含有量が30mmol未
満では水性分散液の安定性が不十分となり、また複合樹
脂100g中のカルボキシル基の含有量が150mmo
lを越える場合には得られる面状ファスナーの毛羽立ち
耐久性、耐洗濯性が低下する。
【0015】ポリウレタンプレポリマーを生成する際に
は、必要に応じてウレタン化反応触媒を添加してもよ
く、用いうる触媒としては、例えば、ジブチルスズジラ
ウレートなどのウレタン化反応触媒として従来公知のも
のを使用することができる。さらに、それぞれの触媒を
単独で用いても組み合わせて用いてもよく、その重合系
への添加は、一括添加、分割添加または連続添加のいず
れの方法で行ってもよい。
【0016】また、ポリウレタンプレポリマーのエチレ
ン性不飽和モノマー溶液を調整する際に、用いうるエチ
レン性不飽和モノマーとしては、例えば(メタ)アクリ
ル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アク
リル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸
ステアリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メ
タ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ベン
ジル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸グリシ
ジル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メ
タ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリ
ル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒ
ドロキシプロピルなどの(メタ)アクリル酸またはその
誘導体;スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルス
チレンなどの芳香族ビニル化合物;(メタ)アクリルア
ミド、ダイアセトンアクリルアミドなどの不飽和カルボ
ン酸のアミド類;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸ま
たはこれらの誘導体;ビニルピロリドンなどの複素環式
ビニル化合物;塩化ビニル、アクリロニトリル、ビニル
エーテル、ビニルケトン、ビニルアミドなどのビニル化
合物;エチレン、プロピレンなどのα−オレフィンなど
を挙げることができ、これらのうちの1種または2種以
上を用いることができる。そのうちでも、エチレン性不
飽和モノマーとしては、(メタ)アクリル酸誘導体を主
成分とするエチレン性不飽和モノマー、すなわち(メ
タ)アクリル酸誘導体の割合が50%以上であるエチレ
ン性不飽和モノマーが、面状ファスナーの毛羽立ち耐久
性の点から好ましく用いられ、(メタ)アクリル酸誘導
体の割合が60%以上、さらには70%以上であるエチ
レン性不飽和モノマーがより好ましく用いられる。エチ
レン性不飽和モノマーの総使用量は、用いるエチレン性
不飽和モノマーとポリウレタンとの質量比が1/9〜9
/1になるように用いることが、得られる面状ファスナ
ーの毛羽立ち耐久性、耐ドライクリーニング性が優れる
ことから好ましい。
【0017】さらに、エチレン性不飽和モノマーの一部
として、2官能以上の多官能エチレン性不飽和モノマー
を併用することもできる。用いうる多官能エチレン性不
飽和モノマーとしては、例えば、エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、
ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジメ
チロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、グ
リセリンジ(メタ)アクリレートなどのジ(メタ)アク
リレート類;トリメチロールプロパントリ(メタ)アク
リレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレ
ートなどのトリ(メタ)アクリレート類;ペンタエリス
リトールテトラ(メタ)アクリレートなどのテトラ(メ
タ)アクリレート類;ジビニルベンゼン、トリビニルベ
ンゼンなどの多官能芳香族ビニル化合物;アリル(メ
タ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレートなどの
2個以上の異なるエチレン性不飽和結合含有化合物;2
−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレートと
ヘキサメチレンジイソシアネートの2:1付加反応物、
グリセリンジメタクリレートとトリレンジイソシアネー
トの2:1付加反応物などの分子量が1500以下のウ
レタンアクリレートなどを挙げることができ、これらの
うちの1種または2種以上を用いることができる。多官
能エチレン性不飽和モノマーを使用する場合は、エチレ
ン性不飽和モノマーの全質量に対して20%以下である
ことが好ましく、15%以下であることがより好まし
く、10%以下であることがさらに好ましい。
【0018】工程(1)において、ポリウレタンプレポ
リマー(a)製造する時に、有機ジイソシアネート、高
分子ポリオール、カルボキシル基含有ジオールおよび所
望の水酸基含有エチレン性不飽和モノマーを反応させ、
イソシアネート末端ポリウレタンプレポリマー(a)と
エチレン性不飽和基末端ポリウレタンプレポリマー
(c)との混合物のモノマー溶液を調製してもよい。ポ
リウレタンプレポリマーの一部の中にエチレン性不飽和
基を導入することにより、複合樹脂中のポリウレタンと
エチレン性不飽和モノマー重合体との親和性が向上し、
前記の水分散液の粗大相分離が起こりにくくなり、得ら
れる面状ファスナーの毛羽立ち耐久性、耐ドライクリー
ニング性が一層良好になる。
【0019】ポリウレタンプレポリマーの製造に用いう
る水酸基含有エチレン性不飽和モノマーとしては、例え
ば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メ
タ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アク
リル酸2−ヒドロキシブチル、アリルアルコール、トリ
メチロールプロパンジアクリレート、ペンタエリスリト
ールトリアクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジメ
タクリロキシプロパン、2−ヒドロキシ−1−アクリロ
キシ−3−メタクリロキシプロパン、エチレングリコー
ルジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸の1:2
付加物、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルと
(メタ)アクリル酸の1:2付加物、プロピレングリコ
ールジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸の1:
2付加物、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテ
ルと(メタ)アクリル酸の1:2付加物、1,6−ヘキ
サンジオールジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル
酸の1:2付加物、ビスフェノールAジグリシジルエー
テルと(メタ)アクリル酸の1:2付加物、2,3−ブ
テンジオール、ブタンジオールとコハク酸の重縮合物な
どを挙げることができ、これらの1種または2種以上を
用いることができる。
【0020】本発明におけるポリウレタンプレポリマー
を製造するに当たって用いられる各成分の使用割合は、
生成するポリウレタンプレポリマーの分子末端がイソシ
アネート基で封鎖されるような割合であることが必要で
あり、一般的には、[イソシアネート基と反応性の活性
水素原子の総数]:[イソシアネート基の総数]の比
が、1:1.1〜5の割合になるようにして反応を行う
ことが好ましい。なお、水酸基含有エチレン性不飽和モ
ノマーを用いる場合には、生成するポリウレタンプレポ
リマーの分子末端の一部がエチレン性不飽和基で封鎖さ
れるが、この場合ポリウレタンプレポリマー中のエチレ
ン性不飽和基末端ポリウレタンプレポリマーの含有量
は、イソシアネート基末端ポリウレタンプレポリマー
(a)とエチレン性不飽和基末端ポリウレタンプレポリ
マー(c)の総質量の30%以下であることが好まし
く、20%以下であることがより好ましい。工程(1)
でのポリウレタンプレポリマー製造時の温度は特に制限
されないが、通常、20〜150℃の温度が好ましく採
用される。
【0021】次に、工程(2)において、ポリウレタン
プレポリマーのエチレン性不飽和モノマー溶液に3級ア
ミンを添加してカルボキシル基を中和した後、水を添加
して混練するか、またはポリウレタンプレポリマーのエ
チレン性不飽和モノマー溶液に3級アミンと水を添加し
てカルボキシル基を中和しながら混練することにより、
カルボキシル基の少なくとも一部が3級アミンで中和さ
れた状態で、前記ポリウレタンプレポリマーのエチレン
性不飽和モノマー溶液の安定した水性分散液を生成させ
ることができる。すなわち、3級アミンを添加してポリ
ウレタンプレポリマー中のカルボキシル基を中和させる
が、その中和度は特に限定されるものではなく、得られ
るポリウレタンプレポリマーがエチレン性不飽和モノマ
ーと水との溶液中に溶解、または乳化状態で安定して分
散すれればよい。
【0022】カルボキシル基の中和等に用いることがで
きる3級アミンとしては、例えば、トリメチルアミン、
トリエチルアミン、メチルジエチルアミンなどのトリア
ルキルアミン;N,N−ジメチルエタノールアミン、
N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジイソプ
ロピルエタノールアミンなどのジアルキルアルカノール
アミン;N−メチルジエタノールアミンなどのアルキル
ジアルカノールアミンなどが挙げられる。
【0023】ポリウレタンプレポリマーの水分散液を生
成させた後、工程(3)において、鎖伸長剤を加えて前
記ポリウレタンプレポリマーを鎖伸長させてポリウレタ
ン(b)を生成させる。用いうる鎖伸長剤としては、ポ
リウレタン系エマルジョンの製造に従来から用いられて
いる鎖伸長剤のいずれもが使用でき、そのうちでも、イ
ソシアネート基と反応しうる活性水素原子を分子中に2
個以上有する分子量400以下の低分子化合物が好まし
く用いられる。そのような鎖伸長剤としては、例えば、
ヒドラジン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、
ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、キシ
リレンジアミン、イソホロンジアミン、ノルボルネンジ
アミン、4,4′−ジアミノジシクロヘキシルメタン、
ピペラジンおよびその誘導体、フェニレンジアミン、ト
リレンジアミン、キシリレンジアミン、4,4′−ジア
ミノジフェニルメタン、アジピン酸ジヒドラジド、イソ
フタル酸ジヒドラジド、N−メチル−3,3′−イミノ
ビス(プロピルアミン)などのジアミン類;ジエチレン
トリアミンなどのトリアミン類;トリエチレンテトラミ
ンなどのテトラアミン類;エチレングリコール、プロピ
レングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘ
キサンジオール、1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキ
シ)ベンゼン、1,4−シクロヘキサンジオール、ビス
−(β−ヒドロキシエチル)テレフタレート、キシリレ
ングリコール、N−メチルジエタノールアミンなどのジ
オール類;トリメチロールプロパン等のトリオール類;
ペンタエリスリトール等のテトラオール類;アミノエチ
ルアルコール、アミノプロピルアルコールなどのアミノ
アルコール類などが挙げられ、これらのうち1種または
2種以上を用いることができる。これらのうちでも、ヒ
ドラジン、エチレンジアミン、ピペラジン、アジピン酸
ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジドなどのジアミ
ン類が好ましく用いられる。
【0024】また、鎖伸長反応時に、2官能以上のポリ
アミン化合物とカルボキシル基含有モノアミン化合物を
併用すると、該ポリウレタンの分子末端にカルボキシル
基が導入されて硬化剤(B)による架橋効率が向上し、
得られる面状ファスナーの耐毛羽立ち耐久性、耐洗濯性
および耐ドライクリーニング性が一層向上するため好ま
しい。2官能以上のポリアミン化合物としては、上記し
た化合物が挙げられ、また、カルボキシル基含有モノア
ミン化合物としては、例えば、4−アミノブタン酸、6
−アミノヘキサン酸などを挙げることができる。
【0025】ポリウレタンを鎖伸長後、工程(4)にお
いて、ラジカル重合開始剤を添加してエチレン性不飽和
モノマーの重合を行う。この際の重合条件は特に制限さ
れず、従来既知のエチレン性不飽和モノマーの乳化重合
と同様にして行うことができるが、一般に0〜90℃の
温度で、不活性ガス雰囲気下に乳化重合を行うことが、
重合安定性などの点から好ましい。
【0026】本発明で用い得る重合開始剤の具体例とし
ては、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシ
ド、ジクミルパーオキシド、ジブチルパーオキシド、ク
メンヒドロパーオキシド、t−ブチルヒドロパーオキシ
ド、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキシドなどの
油溶性過酸化物;2,2´−アゾビスイソブチロニトリ
ル、2,2´−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニ
トリル)などの油溶性アゾ化合物;過酸化水素、過硫酸
カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウムなど
の水溶性過酸化物;アゾビスシアノ吉草酸、2,2´−
アゾビス−(2−アミジノプロパン)二塩酸塩などの水
溶性アゾ化合物などを挙げることができる、これらのう
ちの1種または2種以上を用いることができる。また、
前記した重合開始剤とともに、還元剤、および必要に応
じてキレート化剤を併用したレドックス開始剤系を用い
てもよい。還元剤としては、例えば、ロンガリット(ナ
トリウムホルムアルデヒドスルホキシレート)などのア
ルカリ金属ホルムアルデヒドスルホキシレート類;亜硫
酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウムなどの亜硫酸塩;
ピロ亜硫酸ナトリウムなどのピロ亜硫酸塩;チオ硫酸ナ
トリウムなどのチオ硫酸塩;亜リン酸、亜リン酸ナトリ
ウムなどの亜リン酸またはその塩類;ピロ亜リン酸ナト
リウムなどのピロ亜リン酸塩;メルカプタン類;アスコ
ルビン酸、アスコルビン酸ナトリウムなどのアスコルビ
ン酸またはその塩類;エリソルビン酸、エリソルビン酸
ナトリウムなどのエリソルビン酸またはその塩類;グル
コース、デキストロースなどの糖類;硫酸第一鉄、硫酸
銅などの金属塩などを挙げることができる。キレート化
剤としては、例えば、ピロリン酸ナトリウム、エチレン
ジアミン四酢酸塩などを挙げることができる。
【0027】本発明では、上記重合開始剤のうちでも、
エチレン性不飽和モノマーの重合安定性に優れ、しかも
得られる面状ファスナーの耐毛羽立ち耐久性、耐ドライ
クリーニング性が優れることから、クメンヒドロパーオ
キシドなどの油溶性の重合開始剤が好ましく用いられ
る。特に、油溶性重合開始剤に還元剤および/またはキ
レート化剤を組み合わせたレドックス開始剤系がより好
ましく用いられる。これらの開始剤、還元剤およびキレ
ート化剤の使用量は、それぞれの開始剤系の組み合わせ
に応じて適量を用いる。重合開始剤の重合系への添加
は、一括添加、分割添加または連続添加のいずれの方法
で行ってもよい。
【0028】さらに、工程(4)において、エチレン性
不飽和モノマーのラジカル重合の開始前、またはラジカ
ル重合の間に、エチレン性不飽和モノマーを追加しても
よい。この場合には、工程(1)および工程(4)にお
いて添加したエチレン性不飽和モノマーの重量の合計と
ポリウレタンとの質量比が1/9〜9/1になるように
用いることが、得られる面状ファスナーの毛羽立ち耐久
性、耐ドライクリーニング性が優れることから好まし
い。
【0029】本発明で用いる硬化剤(B)は、複合樹脂
水性分散液(A)中のカルボキシル基との反応性を示す
官能基を1分子中に2個以上有する水溶性または水分散
性の化合物である。カルボキシル基との反応性を示す官
能基としては、カルボキシル基と反応するものであれば
よく特に制限はないが、面状ファスナーの耐毛羽立ち耐
久性、耐ドライクリーニング性が特に優れることから、
エポキシ基、アジリジン基、オキサゾリン基およびカル
ボジイミド基から選ばれる1種以上の官能基であること
が好ましく、エポキシ基およびカルボジイミド基から選
ばれる1種以上の官能基であることがさらに好ましい。
このような硬化剤としては、例えば、CRー5L(大日
本インキ化学工業株式会社製)、デナコールEX−32
1(ナガセ化成工業株式会社製)などの多官能エポキシ
化合物;PZ−33(株式会社日本触媒製)などの多官
能アジリジン化合物;WS−500(株式会社日本触媒
製),K−2030E(株式会社日本触媒製)などの多
官能オキサゾリン化合物などが挙げられる。
【0030】複合樹脂水性分散液(A)に対する硬化剤
(B)の配合割合は、固形分換算で複合樹脂水性分散液
(A)に対し、硬化剤(B)が1〜20%、より好まし
くは3〜15%、さらに好ましくは5〜12%である。
【0031】また、本発明の複合樹脂水性分散液(A)
および硬化剤(B)が主成分とする水性樹脂組成物に対
し、増粘剤、充填剤、増量剤、硬化促進剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、蛍光剤、防黴剤、浸透剤、ポリビニ
ルアルコール、カルボキシメチルセルロースなどの水溶
性高分子化合物、染料、顔料などを適宜配合してもよ
い。
【0032】本発明で用いられる面状ファスナーとして
は、フック類、ループ類およびそれらを植え付ける編織
布がポリアミド繊維、ポリエステル繊維などの合成繊維
で製造されたものが望ましい。なお、本発明で使用され
るポリアミド繊維、ポリエステル繊維などの合成繊維よ
りなる面状ファスナーは、上記水性樹脂組成物を塗工す
る前にあらかじめ十分精錬あるいは染色処理されている
ことが好ましい。
【0033】本発明において、上記水性樹脂組成物を面
状ファスナーの裏面にバックコーティングする方法とし
ては特に限定はないが、例えばロールコーターなどによ
り面状ファスナー裏面から塗工し浸透させた後、乾燥さ
せ、ついで80〜140℃の温度で数日間硬化反応を進
行させる方法などが挙げられる。
【0034】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明をさ
らに具体的に説明するが、本発明はそれらによって何ら
限定されるものではない。
【0035】実施例および比較例において、面状ファス
ナーの毛羽立ち耐久性はフックおよびループを1000
0回着脱を繰り返しループに発生する毛羽の乱れを観察
し、その程度により次の基準で判定した。 5級 : 全く毛羽の乱れのないもの 4級 : 部分的に少し毛羽立つもの 3級 : 全面的に少し毛羽立ちの起こるもの 2級 : 全面的に毛羽立ちがかなりあるもの 1級 : 全面的に激しく毛羽立ちの起こるもの
【0036】耐ドライクリーニング性および耐洗濯性は
パークレンでドライクリーニング後、あるいは全自動洗
濯機で合成洗剤(商品名スーパーザブ)を使用し12時
間洗濯後、上記毛羽立ち耐久性と同様の方法で毛羽立ち
の程度を評価した。
【0037】《実施例1》 (I)ポリウレタンプレポリマー反応:三つ口フラスコ
に、イソホロンジイソシアネート227.5g、数平均
分子量850のポリテトラメチレングリコール214.
8g、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸
43.57g、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル4.
30gおよびアクリル酸ブチル154.6gを秤取し、
乾燥窒素雰囲気下に、80℃で2時間撹拌して系中の水
酸基を定量的に反応させ、ポリウレタンプレポリマーの
エチレン性不飽和モノマー溶液を製造した。次いで、ア
クリル酸ブチル224.1gおよびヘキサンジオールジ
アクリレート7.73gを添加して希釈した。 (II)乳化および鎖伸長反応:上記(I)で得られたポ
リウレタンプレポリマーのエチレン性不飽和モノマー溶
液を40℃に冷却し後、N,N−ジエチルエタノールア
ミン34.26gを蒸留水524.4gに溶解した水溶
液を1分間かけて添加し、中和させ、さらに3分間撹拌
して乳化を行った。次いで、蒸留水709.8gを加え
て3分間撹拌した後、ピペラジン・6水和物42.79
g、ヒドラジン・1水和物9.16gおよび6−アミノ
ヘキサン酸3.27gを蒸留水139.5gに溶解した
水溶液を1分間かけて添加し、さらに3時間撹拌して鎖
伸長反応を行った。 (III)エチレン性不飽和モノマーの重合:上記(II)
で得られたポリウレタンおよびエチレン性不飽和モノマ
ーの水性分散液に、硫酸第一鉄・7水和物0.0039
g、ピロリン酸カリウム0.580g、ロンガリット
(ホルムアルデヒドナトリウムスルホキシレートの2水
塩)0.889gおよびエチレンジアミン四酢酸・二ナ
トリウム塩0.0386gを蒸留水25.0gに溶解し
た水溶液を添加した後、40℃に昇温し、系内を十分に
窒素置換した。次いで、クメンヒドロパーオキシド0.
379g、ECT−3NEX(日本サーファクタント工
業株式会社製アニオン性界面活性剤)0.189gおよ
び蒸留水10.0gからなる乳化液(重合開始剤含有乳
化液)を、フラスコ内に3時間かけて滴下し、滴下終了
後、50℃に1時間保持して重合を完了させて、複合樹
脂水性分散液を得た。 (IV)面状ファスナーの製造:上記(III)で得られた
複合樹脂水性分散液1000gに、多官能エポキシ化合
物(大日本インキ化学工業株式会社製「CR−5L」)
35gおよび増粘剤(大日本インキ化学工業株式会社製
「ボンコート3750」)1.0gを添加し、十分混合
した。このようにして得られた混合液を使用し、ロール
コーター方式によりナイロン66で形成されたフック面
およびループ面の面状ファスナーにそれぞれ固形分量と
して39g/m2分を塗工した。得られた面状ファスナ
ーは、表1に示したように、毛羽立ち耐久性、耐洗濯性
および耐ドライクリーニング性とも極めて優れたもので
あった。
【0038】
【表1】
【0039】《実施例2》 (I) 三つ口フラスコに、イソホロンジイソシアネー
ト226.8g、数平均分子量850のポリテトラメチ
レングリコール212.5g、2,2−ビス(ヒドロキ
シメチル)ブタン酸43.83g、メタクリル酸2−ヒ
ドロキシエチル8.50gおよびアクリル酸2−エチル
ヘキシル154.6gを秤取し、乾燥窒素雰囲気下に、
80℃で2時間撹拌して系中の水酸基を定量的に反応さ
せ、ポリウレタンプレポリマーのエチレン性不飽和モノ
マー溶液を製造した。次いで、アクリル酸2−エチルヘ
キシル224.1gおよびヘキサンジオールジアクリレ
ート7.73gを添加して希釈した。 (II) 上記(I)で得られたポリウレタンプレポリマ
ーのエチレン性不飽和モノマー溶液を40℃に冷却し
後、トリエチルアミン26.94gを蒸留水522.8
gに溶解した水溶液を1分間かけて添加し中和させ、さ
らに3分間撹拌して乳化を行った。次いで、蒸留水71
1.6gを加えて3分間撹拌した後、ピペラジン・6水
和物43.97g、ヒドラジン・1水和物9.41gお
よび6−アミノヘキサン酸3.36gを蒸留水139.
1gに溶解した水溶液を1分間かけて添加し、さらに3
時間撹拌して鎖伸長反応を行った。 (III) 上記(II)で得られたポリウレタンおよびエ
チレン性不飽和モノマーの水性分散液を用いて、実施例
1の(III)と同様にして複合樹脂水性分散液を得た。
この複合樹脂水性分散液1000gに、多官能アジリジ
ン化合物(株式会社日本触媒製「PZ−33」)30g
および増粘剤(大日本インキ化学工業株式会社製「ボン
コート3750」)1.0gを添加し、十分混合した。
このようにして得られた混合液を使用し、ロールコータ
ー方式によりナイロン66で形成されたフック面および
ループ面の面状ファスナーにそれぞれ面状ファスナーに
固形分量として41g/m2分を塗工した。得られた面
状ファスナーは、表1に示したように、毛羽立ち耐久
性、耐洗濯性および耐ドライクリーニング性とも極めて
優れたものであった。
【0040】《実施例3》 (I) 三つ口フラスコに、イソホロンジイソシアネー
ト227.7g、数平均分子量850のポリテトラメチ
レングリコール210.0g、2,2−ビス(ヒドロキ
シメチル)プロピオン酸43.38gおよびエチレング
リコールジグリシジルエーテルとメタクリル酸の1:2
付加物(ジオール側鎖にメタクリロイル基を2個含有)
10.50gを秤取し、乾燥窒素雰囲気下に、80℃で
2時間撹拌して系中の水酸基を定量的に反応させた後、
アクリル酸ブチル377.3gおよびヘキサンジオール
ジアクリレート7.70gを添加し、ポリウレタンプレ
ポリマーのエチレン性不飽和モノマー溶液を製造した。 (II) 上記(I)で得られたポリウレタンプレポリマ
ーのエチレン性不飽和モノマー溶液を40℃に冷却し
後、N,N−ジエチルエタノールアミン33.84gを
蒸留水467.3gに溶解した水溶液を1分間かけて添
加し中和させ、さらに3分間撹拌して乳化を行った。次
いで、蒸留水836.7gを加えて3分間撹拌した後、
ピペラジン・6水和物42.57gおよびヒドラジン・
1水和物9.54gを蒸留水139.8gに溶解した水
溶液を1分間かけて添加し、さらに3時間撹拌して鎖伸
長反応を行った。 (III) 上記(II)で得られたポリウレタンおよびエ
チレン性不飽和モノマーの水性分散液に、硫酸第一鉄・
7水和物0.0039g、ピロリン酸カリウム0.58
0g、ロンガリット(ホルムアルデヒドナトリウムスル
ホキシレートの2水塩)0.889gおよびエチレンジ
アミン四酢酸・二ナトリウム塩0.0386gを蒸留水
25.0gに溶解した水溶液を添加した後、40℃に昇
温し、系内を十分に窒素置換した。次いで、クメンヒド
ロパーオキシド0.379g、ECT−3NEX0.1
89gおよび蒸留水10.0gからなる乳化液(重合開
始剤含有乳化液)と、アクリル酸ブチル385.0g
を、別々の滴下ロートからフラスコ内に3時間かけて滴
下し、滴下終了後、50℃に1時間保持して重合を完了
させて、複合樹脂水性分散液を得た。 (IV) 上記(III)で得られた複合樹脂水性分散液1
000gに、多官能アジリジン化合物(日本触媒化学工
業株式会社製「PZ−33」)50gおよび増粘剤(大
日本インキ化学工業株式会社製「ボンコート375
0」)を1.0g添加し、十分混合した。このようにし
て得られた混合液を使用し、ロールコーター方式により
ナイロン66で形成されたフック面およびループ面の面
状ファスナーにそれぞれに固形分量として37g/m2
分を塗工した。得られた面状ファスナーは、表1に示し
たように、毛羽立ち耐久性、耐洗濯性および耐ドライク
リーニング性とも極めて優れたものであった。
【0041】《実施例4》 (I) 三つ口フラスコに、イソホロンジイソシアネー
ト200.1g、数平均分子量2000のポリカプロラ
クトンジオール120.0g、数平均分子量2000の
ポリヘキサメチレンカーボネートジオール120.0
g、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブタン酸44.
44g、アクリル酸ブチル376.8gおよびヘキサン
ジオールジアクリレート7.69gを秤取し、乾燥窒素
雰囲気下に、80℃で3時間撹拌して系中の水酸基を定
量的に反応させ、ポリウレタンプレポリマーのエチレン
性不飽和モノマー溶液を製造した。 (II) 上記(I)で得られたポリウレタンプレポリマ
ーのエチレン性不飽和モノマー溶液を40℃に冷却し
後、N,N−ジエチルエタノールアミン31.64gを
蒸留水516.1gに溶解した水溶液を1分間かけて添
加し中和させ、さらに3分間撹拌して乳化を行った。次
いで、蒸留水713.3gを加えて3分間撹拌した後、
ピペラジン・6水和物44.28g、ヒドラジン・1水
和物10.27gおよび6−アミノヘキサン酸5.98
gを蒸留水137.3gに溶解した水溶液を1分間かけ
て添加し、さらに3時間撹拌して鎖伸長反応を行った。 (III) 上記(II)で得られたポリウレタンおよびエ
チレン性不飽和モノマーの水性分散液を用いて、実施例
1の(III)と同様にして複合樹脂水性分散液を得た。
この複合樹脂水性分散液1000gに、多官能オキサゾ
リン化合物(株式会社日本触媒製「WS−500」)1
00gおよび増粘剤(大日本インキ化学工業株式会社製
「ボンコート3750」)1.0gを添加し、十分混合
した。このようにして得られた混合液を使用し、ロール
コーター方式によりナイロン66で形成されたフック面
およびループ面の面状ファスナーにそれぞれに固形分量
として42g/m2分を塗工した。得られた面状ファス
ナーは、表1に示したように、毛羽立ち耐久性、耐洗濯
性および耐ドライクリーニング性とも極めて優れたもの
であった。
【0042】《比較例1》架橋剤(CR−5L)を配合
しないこと以外は実施例1と同様にしてナイロン66で
形成されたフック面およびループ面の面状ファスナーに
それぞれに固形分量として43g/m2分を塗工し、製
造した。得られた面状ファスナーは、表1に示したよう
に、毛羽立ち耐久性、耐洗濯性および耐ドライクリーニ
ング性とも劣っていた。
【0043】《比較例2》実施例3の(I)において、
ポリウレタンプレポリマー化反応を行った後、アクリル
酸ブチルおよびヘキサンジオールジアクリレートを添加
しないこと以外は、実施例3と同様にしてナイロン66
で形成されたフック面およびループ面の面状ファスナー
にそれぞれに固形分量として42g/m2分を塗工し、
製造した。得られた面状ファスナーは、表1に示したよ
うに、毛羽立ち耐久性、耐洗濯性および耐ドライクリー
ニング性ともやや劣っていた。
【0044】《比較例3》 (I) 三つ口フラスコに、イソホロンジイソシアネー
ト388.5g、数平均分子量1000のポリテトラメ
チレングリコール500.0gおよび2,2−ビス(ヒ
ドロキシメチル)プロピオン酸53.60gを秤取し、
乾燥窒素雰囲気下に、90℃で3時間撹拌して系中の水
酸基を定量的に反応させ、ポリウレタンプレポリマーを
製造した。次いで、40℃に冷却し、N,N−ジエチル
エタノールアミン41.02gを蒸留水983.0gに
溶解した水溶液を1分間かけて添加し、さらに3分間撹
拌して乳化を行った。次いで、蒸留水517.0gを加
えて3分間撹拌した後、ピペラジン・6水和物90.7
g、ヒドラジン・1水和物17.0gを蒸留水150.
0gに溶解した水溶液を1分間かけて添加し、さらに3
時間撹拌して鎖伸長反応を行った。 (II) 上記(I)で得られた複合樹脂水性分散液10
00gに、多官能エポキシ化合物(大日本インキ化学工
業株式会社製「CR−5L」)35gおよび増粘剤(大
日本インキ化学工業株式会社製「ボンコート375
0」)1.0gを添加し、十分混合した。このようにし
て得られた混合液を使用し、ロールコーター方式により
ナイロン66で形成されたフック面およびループ面の面
状ファスナーにそれぞれに固形分量として38g/m2
分を塗工した。得られた面状ファスナーは、表1に示し
たように、毛羽立ち耐久性、耐洗濯性および耐ドライク
リーニング性ともやや劣っていた。
【0045】
【発明の効果】本発明の製造方法により、優れた耐毛羽
立ち性と耐洗濯性、耐ドライクリーニング性を有し極め
て長期の使用後においても毛羽のほつれなど、外観上の
変化のほとんど認められない毛羽立ち耐久性の良好な面
状ファスナーが得られる。しかも、該製造方法は安全、
衛生、公害の面に配慮したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東中 志年 福井県坂井郡丸岡町長畝56番地 マジック テープ株式会社内 Fターム(参考) 3B100 DA00

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成繊維よりなる面状ファスナーを水性
    樹脂組成物でバックコーティングし架橋反応させて面状
    ファスナーを製造する方法において、該水性樹脂組成物
    が下記の工程(1)〜(4)により製造される複合樹脂
    水性分散液(A)およびカルボキシル基との反応性を示
    す官能基を分子内に2個以上有する水溶性または水分散
    性の硬化剤(B)を主成分とするものである面状ファス
    ナーの製造方法。 (1)カルボキシル基を含有するイソシアネート基末端
    ポリウレタンプレポリマー(a)のエチレン性不飽和モ
    ノマー溶液を調製させる工程; (2)前記カルボキシル基の少なくとも一部を3級アミ
    ンで中和し、前記ポリウレタンプレポリマーのエチレン
    性不飽和モノマー溶液の水性分散液を調製させる工程; (3)鎖伸長剤を加えて、前記ポリウレタンプレポリマ
    ーを鎖伸長させてポリウレタン(b)を生成させる工
    程; (4)ラジカル開始剤を加えて、前記エチレン性不飽和
    モノマーをラジカル重合させる工程;
  2. 【請求項2】 工程(1)が、有機ジイソシアネート、
    高分子ポリオールおよびカルボキシル基含有ジオールを
    反応してなり、かつ用いる高分子ポリオールが数平均分
    子量300〜3000のポリテトラメチレングリコール
    である請求項1に記載の面状ファスナーの製造方法。
  3. 【請求項3】 複合樹脂水性分散液(A)中のポリウレ
    タン(b)のカルボキシル基含有量が、複合樹脂100
    gに対し30〜150mmolである請求項1または2
    に記載の面状ファスナーの製造方法。
  4. 【請求項4】 エチレン性不飽和モノマーが(メタ)ア
    クリル酸誘導体を主成分とするモノマーであり、かつエ
    チレン性不飽和モノマーとポリウレタン(b)との質量
    比が、1/9〜9/1である請求項1〜3のいずれか1
    項に記載の面状ファスナーの製造方法。
  5. 【請求項5】 工程(1)において、カルボキシル基を
    含有するイソシアネート基末端ポリウレタンプレポリマ
    ー(a)とエチレン性不飽和基末端ポリウレタンプレポ
    リマー(c)の混合物のエチレン性不飽和モノマー溶液
    を調製する請求項1〜4のいずれか1項に記載の面状フ
    ァスナーの製造方法。
  6. 【請求項6】 工程(3)で用いる鎖伸長剤が、2官能
    以上のポリアミン化合物とカルボキシル基含有モノアミ
    ン化合物である請求項1〜5のいずれか1項に記載の面
    状ファスナーの製造方法。
  7. 【請求項7】 エチレン性不飽和モノマーのラジカル重
    合の開始前またはラジカル重合の間に、さらにエチレン
    性不飽和モノマーを追加する請求項1〜6のいずれか1
    項に記載の面状ファスナーの製造方法。
  8. 【請求項8】 カルボキシル基との反応性を示す官能基
    が、エポキシ基、アジリジン基、オキサゾリン基および
    カルボジイミド基からなる群より選ばれる少なくとも1
    種の官能基を有する硬化剤(B)である請求項1〜7の
    いずれか1項に記載の面状ファスナーの製造方法。
  9. 【請求項9】 複合樹脂水性分散液(A)と硬化剤
    (B)の質量比が固形分換算で100/1〜100/2
    0である請求項1〜8のいずれか1項に記載の面状ファ
    スナーの製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか1項の製造方
    法により得られる面状ファスナー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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