JP2001185863A - 基準穴穴開け機および送り位置の補正方法 - Google Patents

基準穴穴開け機および送り位置の補正方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多層プリント配線板の内層に配置された3個
以上のガイドマークを観測して、各ガイドマークの位置
の狂いを反映した基準穴座標を求める。 【解決手段】 図6(a)で、PL2上の基準穴H1〜
H4(1例として4個の場合)の設計上の座標値から各
基準穴を単位質点と見なして重心Hgを求め、重心を原
点とするUV座標系を作る。同様に穴開け機に固定した
XmYm(機械)座標系で測定したPL1上のガイドマ
ークP1〜P4も基準穴と同様にその重心Pgを原点と
するXY座標系で表し、重心Hg、Pgを重ね合わせ
る。図(b)で対応するガイドマークP1と基準穴H1
の距離L1を定義し、L1〜L4の自乗和Qが最小とな
る角αを求める。U軸をα傾けた状態でXm、Ymの機
械座標系にH1〜H4の座標を変換し、この座標で穴開
けする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多層プリント配線板
のガイドマークを観測して、これに対応する基準穴を開
ける穴開け機に係わり、特に3個以上のガイドマークに
対応した基準穴を開ける際に有用な穴開け機に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、ICチップ、抵抗、コンデンサ等
の表面実装用の電子部品の小型化に伴い、これらを実装
するプリント配線板も高密度化が要求されて、多層化さ
れるものが多い。民生用でも4層、6層等の多層プリン
ト配線板が使用され、産業用では更に層数の多い高多層
プリント配線板が使用される趨勢にある。多層プリント
配線板は表裏2層の外部に露出した導体層と、数層の露
出しない内層の導体層で構成され、各導体層の間に絶縁
性の基板が挿入され、この基板によって導体層が接着さ
れた構造となっている。
【0003】多層プリント配線板の導体層としては、た
とえば厚さ18μm程度の銅箔が使用される。基板材料
としては、熱硬化性のガラス・エポキシ樹脂の使用が主
流であり、高多層配線板ではガラス・ポリイミド樹脂、
ガラス・BT樹脂等の耐熱樹脂も使用される。
【0004】多層プリント配線板で6層以上のものは単
に内層の導体数が多いだけなので、多層プリント配線板
の製造法として、以下、図13および図14を参照し
て、6層の多層プリント配線板の製造法を簡単に説明す
る。図13(a)は6層配線板の構成を模式的に示した
斜視図であり、(b)は内層となる両面配線板の導体部
分に形成されたプリントパターンを模式的に示す平面図
である。(c)は後述するレイアップの際に使用される
治具板の側面図を示す。図14は6層配線板の断面を、
(a)はホットプレス工程直前を、(b)はホットプレ
ス工程で基板が熱硬化し、導体層を接着して1枚の多層
配線板となった状態を、それぞれ示している。
【0005】図13(a)に示すように、6層の多層配
線板60は2層の露出した導体層62、62と、内層と
なる2枚の両面プリント配線板61、61の間にプリプ
レグ64、64a、64を挟んで形成される。内層を構
成する両面プリント配線板61、61には、表裏の銅箔
面に最終製品となる(図では6個の)単一配線板パター
ン61a、・・・61a等が、通常エッチングによって
形成されている。
【0006】予め、位置決め用の少なくとも2個の基準
穴65、65が上記の両面配線板61、61に開けら
れ、この基準穴65、65を基準にして表裏両面のパタ
ーン61a、・・・61a等が形成されるので、平面的
には、両面プリント配線板61、61の表裏のパターン
は相互にその位置が保たれている。このように2枚の両
面配線板61、61は同じ座標位置の基準穴65、65
を使用してパターン61a、・・・61a等が形成され
る。内層板となる両面プリント配線板61に形成された
パターンには、単一配線板のパターン61a、・・・6
1aの他に、後工程に使用する基準穴用のガイドマーク
66、66および、表裏識別用の基準穴の位置を示すガ
イドマーク66aが複数個用意され、エッチング工程で
これらのガイドマークも形成される。
【0007】複数枚のエッチング済みの内層用両面プリ
ント配線板を重ねて、それぞれの配線板の導体部に形成
されたパターンの位置関係を正しく揃えることをレイア
ップ(Lay up)と言う。両面プリント配線板61
にパターン61a、・・・61a等を形成したとき使用
した基準穴65、65の中心距離と等しい中心距離を持
つピン68a、68aを設けた治具板68が用意され
る。1枚のエッチング済みの両面プリント配線板61
が、その基準穴65に治具板68のピン68a、68a
を挿通して治具板68上に置かれる。その上に基準穴6
5、65を開けられた、加熱前の基板材料(プリプレグ
と呼ばれる)64aが載せられる。更に他の1枚の両面
配線板61が、そのガイド穴65、65に治具板68の
ピン68a、68aを挿通して治具板68上に重ねられ
る。この段階で2枚の両面配線板61、61とその間の
プリプレグ64aの外周を仮止めしてレイアップが完了
する。このように、上記の基準穴65、65はレイアッ
プの際の基準穴としても使用され、レイアップ用基準穴
と呼ぶこともできる。以降混乱の恐れの在る場合は基準
穴65、65をレイアップ用基準穴65、65と呼ぶ場
合もある。
【0008】図14の断面図に示すように、レイアップ
された2枚の両面プリント配線板61、61の両側にプ
リプレグ64、64と導体材料の銅箔62、62をおい
てホットプレスで加圧加熱すると、銅箔62や両面配線
板61の間に挿入されたプリプレグ64、64a、64
が熱硬化して(絶縁)基板63に変化し、各導体間の接
着も完了し、1枚の多層プリント配線板60となる。こ
の後、多層配線板の内層パターンに対応した新たな基準
穴が開けられ、この新基準穴を基準として最外層の導体
配線パターンのエッチング、スルーホールの穴開け加工
等が行われる。更に、めっき工程、防錆処理工程等を施
し、機械加工で単一配線板に分割し、所要の外形形状に
切り出して多層プリント配線板が完成する。
【0009】既に説明したように、内層板を形成する両
面配線板の導体層には、単一配線板のパターン61a、
・・・61aの他に、基準穴のためのガイドマーク6
6、66、66a等が複数個用意され、エッチング工程
でこのガイドマークもエッチングされている。これらの
ガイドマークの座標は、単一配線板のパターン61a、
・・・61aとある位置関係を保つよう定められている
ので、これらのガイドマークの位置を測定すれば、電気
回路を構成するパターンの座標が判明する。上記の多層
配線板60の内層に形成されたガイドマーク66、66
に対応した新たな基準穴を開けるのに、通常は、X線
(基準穴)穴開け機が使用される。
【0010】前述のように、ホットプレスで加圧加熱さ
れた多層配線板の表裏両外面は無垢の導体層で覆われて
おり、肉眼で可視光線を使って内層に形成されたガイド
マークを明瞭に透視することは不可能である。現在では
微弱なX線で多層配線板を透視して、内層板に形成され
たガイドマーク位置を測定する方式が一般的であるが、
超音波その他の測定法も種々研究されている。いずれに
しても、可視光線以外を使用して内層板に形成されたガ
イドマーク位置を測定する方式として一括できる。
【0011】通常、2個のガイドマーク66、66を測
定し、次工程以降で使用する基準穴を2個開ける方式が
用いられる。実際は表裏、前後の識別用に3個目の基準
穴が開けられることも多いが、この基準穴は単なる表
裏、前後の識別用で、直接次工程以降の精度には関係し
ない。この後、多層配線板はそれぞれの工程専用に用意
された治具板に設けられたピンに上記の基準穴を挿通し
て治具板に取り付けられる。
【0012】多層配線板の製造時にホットプレスで加圧
加熱されるために、内層板の多少の変形は免れず、内層
板のガイドマーク66、66位置も当初形成された座標
と異なり、その距離も設計上の距離とは異なっているこ
とが多い。また、変形の度合いは内層板の位置により、
部分的に違っていると考えられる。ところが、後工程で
使用される基準穴は治具板に設けられたピンに挿通され
て使用されることから、2個の基準穴の中心距離、即
ち、基準穴間隔を治具板のピンの間隔と等しくしておく
方が実用上具合がよい。従って、ガイドマーク66、6
6の中心に基準穴を開けずに、ガイドマークに対して2
個の基準穴が所定の基準穴間隔を保つように、基準穴を
開ける方式を振り分け式と呼ぶ。
【0013】次に、図15(a)に従って、2穴振り分
け方式の説明を行う。図15(a)は2穴振り分け方式
の原理を説明する模式図であり、図中、50は穴開け機
に固定された機械座標系(Xm、Ym)を示し、多層プ
リント配線板の内層に形成されたガイドマーク66、6
6をP1、P2で、穴開け機で開ける基準穴をH1、H
2で表している。
【0014】ガイドマークP1、P2を観測すればその
座標値は機械座標系50で表され、P1(x1、y
1)、P2(x2、y2)が得られる。これから容易に
P1、P2間の距離Bが求められる。多層プリント配線
板の変形量は、この距離Bと基準穴H1、H2の所定の
(設計上の)間隔Aとの差と考えられる。
【0015】直観的に、基準穴H1、H2が所定の間隔
Aを保ち、P1、H1の距離とP2、H2の距離を等し
くし、且つ、P1、P2を結ぶ直線上に乗るように、基
準穴H1、H2を配置すれば良いと考えられる。今、
(P1、H1)、(P2、H2)の距離Cは〔(B−
A)/2〕の絶対値となり、P1、P2を通る直線が機
械座標系のXm軸となす角αは次の式の、 〔 tanα=(y2−y1)/(x2−x1)〕 αの正接から求められる。これらから基準穴となるH
1、H2の座標値を計算できる。従って、基準穴はこの
座標値で穴開けすれば良い。
【0016】現在、(基準穴)穴開け機としては上記の
機能を持つ、いわゆる、2穴振り分け式穴開け機が一般
的に使用されている。ガイドマーク2個を観測して基準
穴の座標を計算した場合、主にガイドマークを連ねる直
線の近傍における配線板の変形を補正すると考えられ
る。また、図13(a)や(b)に示すように、基準穴
用の2個のガイドマーク66、66の位置は、プリント
配線板の1辺の中央付近と、この辺と平行する辺のやは
り中央付近のいずれも外縁に近い位置に設けられること
が多い。これから、図13(b)に斜線を入れた影響範
囲70に相当する内層板の中央部分の変形に従って、基
準穴の座標が定まることになる。
【0017】2穴振り分け式穴開け機71の実際の構成
を図15(b)と図16を参照して説明する。図15
(b)は筺体71aを透視した平面図、図16(a)は
作業者側から見 た正面図で、やはり、筺体71aを透
視して描いている。図16(b)はX線カメラ76によ
り、可動テーブル80に載置された多層プリント配線板
(図示せず)のガイドマークを観測中の模式図、(c)
はスピンドルの先端に装着されたドリル77bで図示し
ない多層プリント配線板に基準穴を開けている様子を示
した模式図である。なお、平面を示す図15(b)では
可動テーブル80を破断したり、右側のX移動架台73
を省略して示している。
【0018】筺体71aに固定された架台72の上に直
線ガイド73a、73aとボールねじ73bが設置さ
れ、2台のチャンネル状のX移動架台73を移動可能に
支承している。X移動架台73の最上部にX線発生装置
74が固定され、下部には直線ガイド78a、78aと
ボールねじ78bが設置され、Y移動架台78を移動可
能に支承している。2台のX移動架台73は互いに反対
方向に機械座標系のXm軸に平行に動き、穴開けする多
層プリント配線板の大きさに従って、その間隔を可変と
されている。Y移動架台78は独立して機械座標系のY
m軸に平行に動くようにされ、その上にX線カメラ76
とドリル回転機構であるスピンドル77が所定間隔Sを
隔てて固定されている。
【0019】可動テーブル80が2台のX移動架台73
の中間に配置され、機械座標系のYm軸に平行に移動す
る。可動テーブルの中央近くに配置された直線ガイド8
0a、80aとボールねじ80bにより、80Aの位置
で多層プリント配線板(図示せず)を可動テーブル80
上に載置し、図15(b)に可動テーブル80として示
した穴開け位置まで引き込む。図16(b)に示すよう
に、X線発生装置74に内蔵されたX線発生管74aか
ら放射されたX線は、X線防護管75と、その先端に移
動可能に配置されたクランパ75aに開けられた孔を通
して、図示しない多層プリント配線板のガイドマークを
透過して下のX線カメラ76に入射する。X線カメラ7
6の位置(機械座標系による座標値)は既知なので、X
線カメラ76に写ったガイドマークの画面上の位置を測
定すれば、ガイドマークの座標を知ることができる。左
右のX線カメラ76、76の画像から2個のガイドマー
クの座標が知られる。
【0020】この2個のガイドマークの座標から、先に
説明した方法で基準孔の座標を計算する。図16(c)
に示すように、スピンドル77がSだけ移動しX線カメ
ラの位置を占める。スピンドルを載置しているY移動架
台78はYm軸方向に移動すると共に、X軸方向にも微
動可能になされているので、Xm軸方向とYm軸方向の
微調整を行い、基準穴の座標H1(X1、Y1)、H2
(X2、Y2)の直下にドリル77bを位置させて穴開
けする。このとき、X線防護管75の下端に配置された
クランパ75aは降下して、多層プリント配線板の穴開
け部の周辺を抑え込み、穴開け時の多層プリント配線板
の移動を防止する。
【0021】図16(c)の1点鎖線に示す位置までY
移動架台78を移動して表裏識別用の基準穴を開ける。
移動量が大きいので精度的に問題のない表裏識別用の基
準穴の穴開けのみに使用している。また、総移動量の大
きい可動テーブル80は移動に伴うヨーイング等の誤差
が大きくなるので、通常、穴開けの際にはテーブル80
とその上に載置した多層プリント配線板は移動させな
い。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】ところが、2穴の基準
穴を使用した、多層プリント配線板の後工程のスルーホ
ールの穴開け加工の不良品の発生率に場所による差があ
ることが判明した。一般に、多層プリント配線板の導体
パターンは、単一配線板のパターンを数個搭載した多数
個取りに設計されており、ガイドマークから遠く離れた
多層配線板の周辺部の単一配線板のスルーホール穴開け
工程の不良率が高い傾向が認められる。既に説明したよ
うに、ガイドマーク2個を測定する2穴振り分け式穴開
け機で開けた基準穴は、2個のガイドマークを結ぶ直線
近傍の変形は補正しているが、この直線と垂直方向の変
形は無視されている。従って、多層プリント配線板の面
積が広くなると、不良となる配線パターンが多くなり歩
留りが低下することとなる。
【0023】また、穴開け機のような通常の多量生産に
使用される産業機械としては測定機なみの構造精度はコ
スト的に採用できず、経年変化も考慮した大きな移動量
の場合の、支持機構や送り機構の移動方向の傾きの補正
と、ヨーイングその他の影響による移動量の部分的な狂
いの補正を低コストで行はねばならない、という問題が
ある。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明は上記のような問
題点を解決するために、直交するXm軸とYm軸を持つ
機械座標系を設定した基準穴穴開け機筺体に固定された
架台と、多層プリント配線板の構成要素であるプリント
配線板の導体層に形成された少なくとも3点のガイドマ
ークを観測する観測装置と、このプリント配線板に基準
穴を穴開けする穴開け装置と、Xm軸とYm軸に平行な
送り方向を持ち、プリント配線板と観測装置及び穴開け
装置の相対位置を変換する送り装置と、観測装置により
観測されたガイドマークの座標から穴開け位置を算出
し、送り装置を制御する制御装置とを備え、少なくとも
3点のガイドマークの観測値より、各ガイドマークを単
位質点で置き換えたと見なしたときの重心位置を座標原
点とし、Xm軸に平行にX軸、Ym軸に平行にY軸を持
ったXY座標系で各ガイドマークの座標値が表され、ま
た、ガイドマークと同数で、且つ、設計時のガイドマー
ク座標と同一の座標を持つ、仮想基準穴の設計時の座標
から、仮想基準穴を単位質点で置き換えたと見なしたと
きの重心位置を座標原点とし、直交UV座標軸を持つ座
標系で各仮想基準穴の座標値を表したときに、ガイドマ
ークの重心と仮想基準穴の重心を重ね合わせ、重心を回
転中心としてUV座標系を回転させてプリント配線板の
基準穴の座標を定める基準穴穴開け機を提供する。この
穴開け機は、U軸とX軸とのなす角は各ガイドマークと
対応する仮想基準穴との距離の自乗を全ガイドマークに
ついて足し合わせた自乗和を最小とする角とされるよう
になされている。更に、観測装置として可視光領域で動
作する撮像装置を備えた多層配線板の内層となる両面配
線板専用の基準穴穴開け機の提供もされている。
【0025】また、直交するXm軸とYm軸及びZm軸
を持つ機械座標系を設定した基準穴穴開け機筺体に固定
された架台と、多層プリント配線板の構成要素であるプ
リント配線板の導体層に形成された少なくとも3点のガ
イドマークを観測する観測装置と、プリント配線板に基
準穴を穴開けする穴開け装置と、Xm軸とYm軸に平行
な送り方向を持ち、プリント配線板と観測装置及び穴開
け装置の相対位置を変換する送り装置とを備えた基準穴
穴開け機において、穴開け装置のクランパ支持具とスピ
ンドルが同一の移動架台に設置され、 穴の開いていな
いクランパ材をクランパ支持具を介して所定位置に配置
し、前記基準穴を穴開けするドリルで前記クランパ材に
穴開けした後に、クランパとして使用する基準穴穴開け
機が提供されている。更に、このクランパ支持具がZm
軸に直角な平面内で移動し、クランパとドリルの相対位
置を変える基準穴穴開け機の提供もなされている。
【0026】又、直交するXm軸とYm軸を持つ機械座
標系を設定した基準穴穴開け機筺体に固定された架台
と、多層プリント配線板の構成要素であるプリント配線
板の導体層に形成された少なくとも3点のガイドマーク
を観測する観測装置と、プリント配線板に基準穴を穴開
けする穴開け装置と、Xm軸とYm軸に平行な送り方向
を持ち、プリント配線板と観測装置及び穴開け装置の相
対位置を変換する送り装置と、観測装置により観測され
たガイドマークの座標から穴開け位置を算出し、送り装
置を制御する制御装置と、を備えた基準穴穴開け機の前
記送り装置の送り位置の補正方法として、送り装置の可
動テーブルに載置したテスト配線板に任意間隔で第1、
第2の基準穴を開け、任意間隔を固定してYm方向に可
動テーブルを任意距離Lを移動して第3、第4の基準穴
を穴開けし、テスト配線板の左右を裏返して前記可動テ
ーブル上に載置し、第2の基準穴を第1の基準穴穴開け
位置に、第1の基準穴を第2の基準穴穴開け位置に置
き、再び可動テーブルを任意距離L移動して観測装置で
観測し、Xm方向の狂いの長さδを得たときに、tan
θ=δ/2Lを前記可動テーブルの送り方向の傾きの正
接として前記制御装置に記憶して、前記可動テーブルの
送り位置を補正する補正方法が提供されている。。又、
Ym軸に平行に、可動テーブルの左右に2本の治具板を
搭載し、治具板小穴位置を前記観測装置で観測し、観測
値を前記制御装置に記憶して前記可動テーブルの送り位
置を補正する送り位置の補正方法も提案されている。
【0027】本発明は、基準穴を開ける際に、一方向の
直線上の補正ではなく、平面的に配線板の変形具合を観
測して基準穴を開ける。例えば、内層板の四隅に設けら
れた4個のガイドマークの位置を測定し、その基準位置
からの狂いを読み取って、全体として狂いの最小となる
位置に基準穴を開けるようにしてあるので、現状の2穴
振り分け式穴開け機では得られない高精度で基準穴を設
定することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態である多点振
り分け方式の基準穴穴開け機(以下穴開け機と略称す
る)を図1〜図3を参照して説明する。図1は本発明の
穴開け機1の外観の斜視図であり、筺体2を透視して表
している。図2、3は穴開け機を投影図として示し、図
2(a)は穴開け機1の正面図、図2(b)は側面図で
ある。図3(a)(b)は穴開け機1の可動テーブル1
2の位置を変えた平面図を示し、図2、図3とも筺体2
を透視して内部を表している。
【0029】また、各図に記入した機械座標系(Xm、
Ym、Zm、原点Om)は穴開け機1の不動部分(例え
ば筺体1や架台3)に固定された座標系で、送り装置の
各種機械部分の移動方向がこの座標軸に平行になされて
いる。X線カメラで多層配線板のガイドマークを観測し
て得られる座標値や、基準穴の穴開け座標も基本的にこ
の座標系を用いて算出される。なお、図1の白抜きの矢
印17は作業者の定位置であって、作業者は矢の方向
(Ym軸の正方向)に向かって立ち、基準穴を穴開けす
る多層プリント配線板を投入し、穴開けが終われば穴開
け機1から取り出す。
【0030】以下の説明でガイドマークと基準穴は共に
4個で、対応するガイドマークと基準穴の設計上の座標
値が等しい場合を説明する。ガイドマークと基準穴数は
3個以上であれば同様の方法で処理できる。但し、後述
するように、実際に穴開けされ後工程で使用される基準
穴が、必ずしも、ガイドマークの個数と設計上の座標位
置と等しくないので、この場合に計算に使用する(ガイ
ドマークの設計上の座標値と同一の座標を持つ)基準穴
を仮想基準穴と呼んで区別する。2穴振り分け方式で
も、プリント配線板の表裏前後の判別用の穴を足せば3
穴になるが、前記したように2穴方式の表裏、前後の判
別用の穴は精度には関係していないので多点振り分け方
式ではない。また、多点振り分け式では、表裏前後の判
別用として、4穴の配置を対称でなく1個だけ位置をず
らす等して、別途に基準穴を追加せずに済ます工夫がさ
れる場合が多い。
【0031】穴開け機1の筺体2の内部に、架台3が固
定されている。左右1対のX移動架台10、10は、ほ
ぼ、チャンネル状に形成され、左右で鏡像関係をなす形
状とされている。このX移動架台10、10は架台3の
上端に配置された直線ガイド10a、10aによって支
承されている。ボールねじ10bとこれと係合するX移
動架台10の下面に取り付けられたボールナット(図示
せず)により、基準穴を穴開けする配線板の大きさに従
って、あらかじめ、Xm軸に平行に移動してガイドマー
クが観測可能の位置に待機している。なお、X移動架台
10、10を個別に駆動するために、ボールねじ10b
は各X移動架台10毎に配置されている。
【0032】X移動架台10、10の上部にX線発生装
置4、4が固定され、下部には直線ガイド11a、11
aが取り付けられている。そして、Y移動架台11、1
1がこの直線ガイド11aで支承されている。ボールね
じ11bとこれと係合するY移動架台11の下面に取り
付けられたボールナット(図示せず)により、Y移動架
台11、11はYm軸に平行に移動可能である。Y移動
架台11、11はチャンネル状に形成され、上部にX線
防護管5が配置され、図2に示すように、これと並んで
クランパ9とクランパ9を上下動させるエアシリンダ9
aが設置されている。下部にはスピンドル7とX線カメ
ラ6が固定されている。
【0033】Ym軸と平行に配置され筺体の中央部分に
固定された直線ガイド12aとボールねじ12bにより
支承され、駆動されて、多層プリント配線板を搭載する
可動テーブル12はYm軸に平行に運動する。可動テー
ブル12は12Aの位置で、ワークである基準穴を穴開
けする多層プリント配線板を載置し、Ym軸に沿って移
動してガイドマーク測定、基準穴開け位置に引き込まれ
る。なお、ボールねじ10b、11b、12bを駆動
し、X移動架台10、10とY移動架台11、11、お
よび可動テーブル12の移動を制御する制御装置は図示
されていない。
【0034】ここで、穴開け機の主要構成要素として、
X線発生装置4とX線防護管5およびX線カメラ6でガ
イドマークの観測装置、スピンドル7とクランパ9で穴
開け装置、X移動架台10とY移動架台11と可動テー
ブル12およびこれらを支承し、駆動する直線ガイド1
0a、11a、12a、ボールねじ10b、11b、1
2b等で駆動装置をそれぞれ形成している。また、図示
されていない制御装置は、一連の穴開け作業手順に従っ
て、上記の各種装置の制御を行う。更に観測装置で観測
したガイドマークのX線像から座標値を算出し、この座
標値と予め入力された基準穴の設計座標から、基準穴穴
開け位置を計算するのが最大の役割である。なお、後述
するように、レイアップ前の両面配線板にレイアップ用
の基準穴を多点振り分け方式で穴開けする、専用の基準
穴穴開け機の場合は観測装置に可視光線用のCCDカメ
ラが使用される場合もある。
【0035】図4を参照して可動テーブル12の細部を
説明する。(a)は可動テーブル12の平面図であり、
(b)はXm軸、Zm軸を含む平面に平行に切断した断
面図である。可動テーブル12は通常金属製で平坦な板
状に形成され、ガイドマーク透視、基準穴穴開けのため
の逃げ穴(1、2穴用)13、13、逃げ穴(3、4穴
用)13a、13aが左右に開けられている。多層プリ
ント配線板60は、その外形の大きさに従って、配線板
の先端部分が揃うようにして、破線の長方形で示す最大
配線板外形69と最小配線板外形69aの間に載置され
る。基準穴の1、2穴は逃げ穴13を使って矢印の16
の範囲で、基準穴の3、4穴は逃げ穴13aを使って矢
印の16aの範囲で穴開けが行われる。X軸治具板1
4、14およびY軸治具板15、15については後に詳
細説明を行う。
【0036】4穴の基準穴を開ける作業手順を以下に説
明する。まず、穴開けする配線板の外形寸法と(設計上
の)基準穴座標からX移動架台10、10のXm軸に沿
った位置が決まり、予め、X移動架台10、10は、そ
こに移動して待機している。可動テーブル12が(図1
の)12Aの位置で、作業者は多層プリント配線板60
を可動テーブル12上の所定位置に載置する。配線板6
0は可動テーブル12に仮固定される。可動テーブル1
2はX線カメラ4に内蔵されたX線発生管4aの下にガ
イドマークP1、P2が来る位置に移動する。後述する
ように、ガイドマークP1、P2をX線で透視してX線
カメラ6、6で観測し、その座標値を測定する。座標値
は図示しない制御装置のメモリに記憶される。ガイドマ
ークP3、P4がX線発生管4aの下に来る距離だけ、
可動テーブル12はYm方向に移動する。次いでX線を
照射して、X線カメラ6、6でガイドマークP3、P4
を観測してその座標値を記憶する。ここで、計算方法は
後述するが、ガイドマーク4点の座標から基準穴H1、
H2、H3、H4の座標を計算し、まず、スピンドル
7、7が基準穴H3、H4の座標まで移動し、基準穴H
3、H4を穴開けする。可動テーブル12が移動してガ
イドマークP1、P2をX線で透視した位置まで戻り、
スピンドル7、7が基準穴H1、H2の座標まで移動
し、基準穴H1、H2を穴開けする。可動テーブルが投
入位置12Aまで動いて、穴開けの済んだ配線板60を
作業者が取り出すと基準穴加工工程が終了する。。
【0037】上記の基準穴加工工程を、図5を参照して
X、Y移動架台に搭載された機器類の動作に基づいて説
明する。図5(a)は作業者位置から左側のX移動架台
10、Y移動架台11を見た正面図、(b)はその平面
図でX移動架台10の上半部を取り去り、Y移動架台1
1の上面を示している。(c)、(d)はXm軸のプラ
ス方向から見たX移動架台10を示し、(c)はX線カ
メラ6によるガイドマークの観測時、(d)はスピンド
ルによる穴開け時を模式的に示している。
【0038】ガイドマークP1、P2の観測は、Y移動
架台11が(c)に示すX線観測位置にあるときに行わ
れる。X線発生管4aの直下にX線防護管5とX線カメ
ラ6が来ている。図示しない制御装置の指令によりX線
発生装置が起動し、X線発生管4aから放射されたX線
はX線防護管の中心に開けられた穴5a内を通り、図示
していないが可動テーブル12上に載置された配線板6
0の内層のガイドマークP2を透視してX線カメラ6で
画像として捉えられ、その画像は制御装置内の計算機に
送られてガイドマークP2の座標が計算され、記憶され
る。
【0039】基準穴の穴開けはスピンドル先端のドリル
7bで行われる。穴開け時には、X移動架台10が基準
穴H1のXm軸座標まで移動し、Y移動架台11が基準
穴のYm軸座標まで移動する。実際には図5(c)に示
すように、X線カメラ6の中心とスピンドル7の中心と
の距離はSだけ離れているので、Y移動架台11がSだ
け多く移動する。スピンドル7はエアタービンまたは高
周波モータを回転源とする高速モータであって、回転軸
に取り付けられたチャック7aを介して、通常超硬合金
製のドリル7bを装着して配線板に基準穴を穴開けす
る。なお、図示していないが、スピンドル7を上下する
エアシリンダまたはリニアモータによってドリル7bの
切り込み送りを行う。スピンドル7の直上に配置された
クランパ9はエアシリンダ9aのアクチュエータに取り
付けられており、降下すれば可動テーブル12に載置さ
れた配線板60を押さえつけて、穴開け時の配線板60
の移動を防止する。クランパ9の構造と機能は後述す
る。なお、穴開け時にX移動架台10を動かさずに、Y
移動架台に微少量のX方向の移動が可能に構成して、ド
リル7bを穴開け位置に移動させる場合もある。
【0040】図6を参照して多点振り分け方式の説明を
行う。図6(a)はガイドマークP1〜P4と基準穴H
1〜H4と各種の座標系との関係を模式的に説明した斜
視図であり、(b)は(a)と同じ関係を機械座標系の
Xm、Ym軸を含む平面に投影した説明図である。以下
の説明で基準穴Hの個数はすべて4個の場合を説明する
が、基準穴数は3個以上であれば同様の方法で処理でき
る。前述のように、上記の基準穴H1〜H4は仮想基準
穴とする。即ち、設計上はガイドマークP1に対応する
基準穴H1の位置関係は同一で、設計上の対応する両者
の座標は同一である。従って、ホットプレス工程などで
ガイドマークの位置が狂わなかったと仮定すれば、ガイ
ドマークP1〜P4とそれに対応する基準穴H1〜H4
を合わせれば完全に重なり合うことになる。
【0041】多層プリント配線板60の内層に形成され
たガイドマークをX線カメラで観測して、機械座標系の
Xm、Ym軸によるガイドマークの座標値が得られる。
図6(a)でPL1平面上で示されている。この座標値
をP1(m1、n1)、P2(m2、n2)、P3(m
3、n3)、P4(m4、n4)とする。ここで各ガイ
ドマークに単位質点が配置されたとして重心Pg(g
x、gy)を求める。 〔 gx=(m1+m2+m3+m4)/4 及びgy=(n1+n2+n3+n4)/4 ・・・・・・(1)〕
【0042】次に、重心Pgを原点とするX、Y軸を持
つ座標系に座標変換して、P1(x1、y1)、P2
(x2、yn2)、P3(x3、y3)、P4(x4、
y4)とする。ここで、 〔x1=m1−gx、x2=m2−gx、x3=m3−gx、x4=m4−gx y1=n1−gy、y2=n2−gy、y3=n3−gy、y4=n4−gy ・・・・・・(2)〕
【0043】一方、図6(a)でPL2平面上に示した
基準穴の座標は、当初UD、VD軸を持つ設計上の座標
系で表されている。ガイドマークと同じく、基準穴にも
単位質点が配置されたとして、同様な計算でその重心H
gを求め、重心Hgを原点とし、UD軸に平行なU軸、
VD軸に平行なV軸を持つ座標系に座標変換する。(設
計上の)座標値をH1(M1、N1)、H2(M2、N
2)、H3(M3、N3)、H4(M4、N4)として
重心Hg(Gx、Gy)を求める。 〔 Gx=(M1+M2+M3+M4)/4 及びGy=(N1+N2+N3+N4)/4 ・・・・・・(3)〕 Hgを原点とするU、V軸を持つ座標系に座標変換し
て、H1(U1、V1)、H2(U2、V2)、H3
(U3、V3)、H4(U4、V4)を得る。 〔U1=M1−Gx、U2=M2−Gx、U3=M3−Gx、U4=M4−Gx V1=N1−Gy、V2=N2−Gy、V3=N3−Gy、V4=N4−Gy ・・・・・・(4)〕
【0044】平面PL1と平面PL2をガイドマークの
重心Pgと基準穴の重心Hgを一致させて重ね合わせ
る。Zm軸に平行に投影すれば、図6(b)が得られ
る。ここで平面PL1を固定し、重ね合わされた重心P
g(及びHg)を回転中心として、平面PL2を回転さ
せると考え、X軸とU軸が作る角をαとする。角αの正
接は次式で求められる。 〔tanα=Σ(yi・Ui−xi・Vi)/Σ(xi・Ui+yi・Vi) ここで、Σは添字i=1〜4の各座標値について計算し、分母、分子毎にそ の和を求める。 ・・・・・・(5)〕 αが決まれば、UV座標系からXY座標系へ次式を用い
て変換する。 〔X=Ucosα−Vsinα Y=Usinα+Vcosα ・・・・・・(6)〕 機械座標系Xm、Ymへの変換は、単に重心Pg(g
x、gy)の座標値を加えれば得られる。このようにし
て得られた機械座標系による各基準穴の座標に従って、
基準穴の穴開けが行われる。なお、上記した各ガイドマ
ークの座標の測定値から、実際に穴開けする基準穴の座
標を求めるまでの計算時間は、現在のパーソナルコンピ
ュータ程度の演算速度であればごく短時間で済み、問題
とはならない。
【0045】以上、計算の手順のみを説明したが、計算
の手順の中で次の2点が本発明の骨子となる。第一に、
多点で構成されるガイドマーク群と同数の多点で構成さ
れる(仮想)基準穴群をそれぞれ単位質点が配置された
質点系と見なして重心を求め、重心同士が一致するよう
重ね合わせる点である。運動力学的に、2個の質点系の
運動を比較するのに、慣性能率最小の回転軸を求めて、
その軸を一致させて比較する場合が多い。慣性能率最小
の回転軸は質点系の重心を通る軸の中で、質点が分布す
る平面に垂直な回転軸である。図6(a)の平面PL
1、PL2がこの平面に相当する。この軸を採用すれ
ば、慣性能率の軸の位置による変化は全て排除される。
従って、もしガイドマークの座標に変化がなければ、ガ
イドマークと基準穴をこの軸(即ち重心)で重ね合わせ
れば、対応するガイドマークと基準穴が重なることは既
に述べた。対応するガイドマークと基準穴の位置が一致
しないのは全てガイドマークの座標の変化によるとして
良い。即ち、ガイドマークの分布する平面と、基準穴の
分布する平面を重ね合わせ、且つ、両者の重心を一致さ
せることにより、その他の影響を極力排除して、内層板
の変形によるガイドマーク位置の狂いのみが反映される
ことになる。
【0046】第二に、ガイドマークと基準穴の重心を一
致させれば、残された自由度は重心を中心とした回転の
みとなり、図6(a)に示す平面PL1内の回転に限ら
れる。従って、対応するそれぞれのガイドマークと基準
穴の距離が最小となる回転角αを探せば最善の基準穴の
位置となる。図6(b)に示すように、例えば、ガイド
マークP1と基準穴H1の距離L1は次の式(7)で表
される。
【数1】 ここで基準穴H1のXY座標系の座標値X1、Y1は先
の式(6)で変換される。距離を正の値のみとすれば、
ルートに開かずに自乗したままで比較すれば良い。L1
〜Lnの自乗和Qが角αの関数として次のように式
(8)で表される。
【数2】 α=0の近傍で関数Qは連続で、微分可能であり、極小
値(最小値)を持つので、αについて偏微分し、導関数
の値を0とするαを求める。
【数3】 また、次の式(10)〜式(12)の関係が得られる。
【数4】 これらを上の式(9)に代入して整理すれば、次式(1
3)を得る。
【数5】 即ち、αの正接がいずれも既知のガイドマーク座標の測
定値と基準穴の座標値から計算できる。αは通常±45
゜以内であるからαの正接からαの正弦、余弦は一義的
に求められる。この、いずれも既知のガイドマーク座標
の測定値と基準穴の座標値から、αの正接を求める計算
式が第二の重点となる。
【0047】以上、一例として各ガイドマーク、基準穴
のウエイトは一様のものとし、両者の距離の和を最小に
する方法を説明したが、測定されたガイドマーク座標に
対して、基準穴の座標の求め方にはいろいろの考え方が
ある。例えば直交2直線迄の各質点からの距離の自乗和
を最小とする直交回帰直線も多少変形すれば使用でき、
更に、各ガイドマークに重み付けをしたり、ガイドマー
クの分布を選んで基準穴の回転角を加減することもでき
る。
【0048】現実に穴開けされる基準穴と仮想基準穴と
の個数、位置が異なる理由は主に生産上の都合によるこ
とが多い。プリント配線板の各所の狂いを忠実に反映す
るには、1枚のプリント配線板に形成されたガイドマー
クの数が多いほど良く、例えば8個のガイドマークを観
測し計算を行うが、実際に治具板の位置決めピンに挿通
される基準穴は(表裏判別を考慮しても)3個あれば充
分であり、治具板の製作コストも軽減される。このよう
に、仮想基準穴と実際に使用される基準穴が異なってい
ても、仮想基準穴と実際に穴開けされる基準穴の座標を
同一の座標系で記述しておけば座標変換は容易である。
【0049】以上説明したように、複数の両面配線板が
レイアップされ、ホットプレス工程を経て多層プリント
配線板とされたものを測定して、多数のパターンの平均
的な座標系を求める方法が、現在多用されている。とこ
ろが、ホットプレス工程後にガイドマークの精密測定を
行うのでは、ホットプレス加工で発生した誤差を含んだ
各ガイドマークの位置を測定していることになり、一定
水準以上の製品精度を得にくい場合もある。そのために
は、レイアップ工程とホットプレス工程での各層のパタ
ーンのズレ(パターンの座標誤差)を極力少なくする必
要がある。
【0050】レイアップ工程、ホットプレス工程を見直
して、その誤差を減らすよう検討すると、次のような改
善点が浮かび上がってくる。第一に、レイアップ用の基
準穴の座標精度を上げる必要がある。第二に、レイアッ
プする際の治具板のピンと両面配線板の基準穴のクリア
ランスを少なくする。第三に、治具板のピン数を多くし
て両面配線板を外周数カ所で支持する。(必然的に両面
配線板の基準穴の数も増加する必要がある。) これらの点を改善すれば、レイアップとホットプレス工
程でそれぞれの内層に形成された単一配線板のパターン
のずれを減らすことができ、完成した多層配線板を透視
したときの、各層の単一配線板のパターンの位置の狂い
が少なくなると考えられる。
【0051】従って、一つの改善策として、先ず、レイ
アップ前の単一の両面配線板の段階で、数多くのガイド
マークを観測する。それらの観測値から精度良く座標系
を決定するのに、既に本案で説明した重心を不変とし、
座標観測値の自乗和を最小とする多点振り分け方式を用
いて座標系を求める。このようにして得られた座標系に
従って、基準穴の座標を複数個求める。基準穴の数は理
論的には2個でよいが、両面配線板の部分的な狂いを防
止するには外周に4個以上の基準穴を設けることが望ま
しい。このようにして基準穴の座標(位置)精度を向上
させるのと同時に、穴開け機に使用するエアスピンドル
等のドリル駆動手段の精度を向上させ、ドリルの径を管
理して、穴径精度を向上させる。次に治具板に形成され
ているピンの座標精度とピン径の精度を向上させ、上記
の基準穴に対応するピンを設ける。実際には治具板各所
の剛性も向上させる必要がある。
【0052】ホットプレス工程で使用する治具板の精度
と剛性を向上したり、穴径精度を向上するには、在来か
らの手法の延長線上にあるものとして対応できる。多層
配線板の各導体層に形成された導体パターンの各層のズ
レを最小にするには、両面配線板の段階で各導体パター
ンの座標系を精密に測定し、レイアップ工程に反映せね
ばならない。信頼性の高いレイアップ用の基準穴が必要
となる。この目的に使用できる基準穴穴開け機として、
要求される基準穴の座標精度の厳しさから、既に説明し
た多点振り分け方式の基準穴穴開け機が有効に使用され
る。
【0053】図7を参照して、上記の穴開け機により形
成された基準穴65A、65Bを有する内層用の両面配
線板61A、・・・61Aをレイアップする様子を説明
する。図7は多層プリント配線板を構成する複数枚の両
面配線板61Aとプリプレグ64aA、及びレイアップ
治具板68Aを模式的な斜視図として示している。図7
ではこれらの両面配線板61A、・・・61Aにはその
4隅に4個の基準穴65Aが形成されているが、中間に
も基準穴65Bを設ければ更に好ましい。レイアップ治
具板68Aには、両面配線板の外周部に相当する4ヶ所
の位置決めピン68aA、・・・、68aAが植設さ
れ、その座標位置はレイアップされる両面配線板61
A、・・・61Aに形成された複数個の基準穴の座標位
置に等しくされている。両面配線板61Aに基準穴65
Bが形成されている場合は、破線で示す位置決めピン6
8aBが植設される。
【0054】2枚の両面配線板61Aの間に(ガイド穴
付き)プリプレグ64aAを挟んで、図7の括弧Aで括
られた1組として、レイアップ治具板68Aの位置決め
ピン68aAに挿通され、治具板上に載置される。更に
図7の括弧Bで括られた両面配線板61Aとプリプレグ
64aAを1組として、次々にレイアップ治具板68A
上に載置される。これら複数の両面配線板61Aとプリ
プレグ64aAを仮止めしてレイアップが終了する点
は、先に説明したレイアップ工程と変わりがない。ま
た、次工程のホットプレスによる工程も同様であって、
レイアップ時の各層の導体層の位置決め精度向上によ
り、形成される多層配線板の座標精度が向上する。
【0055】次に、図8と図9を参照して、単一の両面
配線板のパターンの形成と同時に設けられたガイドマー
クを観測して、レイアップ時に使用する複数個の基準穴
を開ける、多点振り分け方式の基準穴穴開け機(以下穴
開け機と略称する)を図8〜図9を参照して説明する。
図8は本発明の穴開け機31の外観の斜視図であり、筺
体32を透視して表している。図9は穴開け機32の要
部を投影図で示してあり、各図に記入した機械座標系
(Xm、Ym、Zm、原点Om)は、先に(図1〜図5
を参照して)説明した穴開け機1と同様に付されてい
る。なお、用途、形状の同一の部材は図1等と同一の符
号を付してあり、図8の白抜きの矢印17は作業者の定
位置であること、作業時の作業者の向き等も図1と変わ
らない。
【0056】両面配線板の基準穴測定には、X線観測装
置を搭載した穴開け機を流用してもよいが、測定対象の
両面配線板は導体パターンやガイドマークが露出してお
り、ガイドマークは可視光で識別可能である。両面配線
板専用で使用するなら、穴開け機31の観測装置として
可視光領域で動作する撮像装置、例えば、CCDカメラ
等が使用可能である。図8ではCCDカメラが同一個所
の上下に2台、その視野の中心を合わせて配置されてい
るが、測定対象の両面配線板の種類によっては1台のC
CDカメラで測定できる場合もある。即ち、ガイドマー
クが両面配線板の1面にのみ形成されている場合や、1
面が接地用のパターン等で精度が不要の場合などは1台
のカメラで片面のみを観測すればよい。
【0057】穴開け機31の筺体2の内部に、架台3が
固定され、X移動架台10x、10xが、架台3の上端
に配置された直線ガイド10a、10aによって支承さ
れ、ボールねじ10bの廻転により、基準穴を穴開けす
る配線板の大きさに従って、ガイドマークが観測可能の
位置に待機する。X移動架台10x、10xはCCDカ
メラ用とされ、上部に設置されていたX線発生装置、防
護管等が不要なので高さは低く押さえられている。X移
動架台10x、10x上に直線ガイド11a、11aが
取り付けられ、Y移動架台11、11がこの直線ガイド
11aで支承され、ボールねじ11bにより、Y移動架
台11、11はYm軸に平行に移動可能なことは(図1
等を参照して説明した)穴開け機1と同様である。
【0058】Y移動架台11、11は互いに鏡像関係を
保って、チャンネル状に形成され、上部にCCDカメラ
32が配置され、これと並んでクランパ9とクランパ9
を上下動させるエアシリンダ9aが設置されている。下
部にはCCDカメラ32aが上部のCCDカメラ32と
視野中心を合わせて設置され、更に、Ym軸方向にSな
る距離を置いて、スピンドル7が設置されている。
【0059】Ym軸と平行に配置され筺体の中央部分に
固定された直線ガイド12aとボールねじ12bにより
支承され、駆動されて、両面配線板を搭載する可動テー
ブル12はYm軸に平行に運動する。可動テーブル12
は、ワークである両面配線板を載置し、Ym軸に沿って
移動してガイドマーク測定、基準穴穴開け位置に引き込
まれる。
【0060】ここで、穴開け機の主要構成要素として、
CCDカメラ32、32aがガイドマークの観測装置、
スピンドル7とクランパ9で穴開け装置、X移動架台1
0とY移動架台11と可動テーブル12およびこれらを
支承し、駆動する直線ガイド10a、11a、12a、
ボールねじ10b、11b、12b等で駆動装置をそれ
ぞれ形成し、また、図示されていない制御装置は、一連
の穴開け作業手順に従って、上記の各種装置の制御を行
う。更に観測装置で観測したガイドマークの像から座標
値を算出し、この座標値と予め入力された基準穴の設計
座標から、基準穴穴開け位置を計算するのが最大の役割
である等、X線カメラからCCDカメラに変わった観測
装置を除いて穴開け機1と同一と考えて良い。
【0061】また、穴開け機31を使用して、両面配線
板に基準穴を開ける作業手順も穴開け機1のそれと同様
である。既に説明したように、多層配線板を構成する両
面配線板にレイアップ用基準穴を開けるには、多層配線
板に基準穴を設けるのに使用した多点振り分け方式の計
算式がそのまま利用できる。この穴開け機31を使っ
て、多点振り分け方式を適用して、レイアップ前の両面
配線板に複数の基準穴の加工を行えば、高精度、高剛性
の治具板使用と相まってレイアップ工程、ホットプレス
工程の精度向上が期待できる。このように基準穴穴開け
機は、ホットプレス工程後の両面配線板等が接着され、
一体となった多層プリント配線板、及び、レイアップ工
程前の多層プリント配線板の部材としての両面プリント
配線板に対して基準穴の穴開けを行う。即ち、基準穴穴
開け機は多層プリント配線板と両面プリント配線板を総
称した、多層プリント配線板の構成要素であるプリント
配線板に対して有効な基準穴を形成することができる。
【0062】次に可動テーブル12の送り精度を向上す
る方法を説明する。従来の2穴用の振り分け方式では、
ガイドマークの測定精度に係わるのは、Xm方向の送り
量のみで、Ym方向の送り量が問題となるのは、X線カ
メラ6とスピンドル7との距離を移動する時のみで、可
動テーブル12の全移動距離の数分の1に過ぎない。と
ころが、4穴以上のガイドマークは通常配線板の4隅に
配置され、その距離はほぼ配線板の各辺の長さに匹敵す
る。もし、Ym方向の移動距離に誤差を含んだり、可動
テーブルの移動方向がYm軸と平行でなく、狂っている
と、3、4番のガイド穴座標の測定値が大きく狂い、算
出された基準穴座標の誤差が過大となる恐れがある。
【0063】穴開け機は一般的な加工に使用される産業
機械であるから、その構成部品の剛性を増加し、各部の
精度を向上する等の基本的な対策はコスト的に得策では
ない。また、径年変化によって狂いの量が変わる場合も
あり、ときどき狂いを測定して補正するのが実用的であ
る。ここでは、初めに可動テーブル12の移動方向の角
度誤差の補正法、次に長さの測定値を補償する方法を説
明する。
【0064】図10を参照して座標軸の角度誤差の測定
法を説明する。図10(a)、(b)はテスト配線板を
用いた角度誤差の検出方法を説明する模式図、(c)〜
(e)はYm軸に平行な治具板を取り付けた可動テーブ
ルと治具板の詳細を説明する図である。今、可動テーブ
ル12の送り方向がYm軸に対してθ度傾いていて、配
線板を距離Lだけ送ればXm軸方向にδの狂いを生じる
と仮定する。
【0065】まず、ガイドマークのない無垢の配線板6
0を用意する。X、Y移動架台10、11の位置は固定
して、この配線板図60を可動テーブルに載置し、図1
0(a)に示すように任意の間隔KでH1、H2穴を開
け、次いでY方向に任意のLだけ可動テーブルを動かし
て配線板60を移動し、H3、H4穴を開ける。目標と
するガイドマークがないので、穴開け機はX線カメラの
中央に穴開けする。穴開けした配線板の左右が逆になる
ように裏返し、図10(b)に示すように、穴開け時と
裏返した時の配線板60のH1とH2、H2とH1がそ
れぞれ一致するように可動テーブルに載置する。可動テ
ーブルをL移動して穴H3とH4の座標を測定すれば、
それらのXm座標値は狂いδの2倍の2δとして観測さ
れる。実際には、裏返した穴をX線カメラの視野内に入
れて、その座標を測定すれば座標変換して上記の2δの
数値を求めることができ、Lの値からθを容易に求めら
れる。このθを記憶して置き、通常の穴開け時に補正値
として使用することで、可動テーブルの移動方向の角度
誤差の補正をソフト的に行うことができる。無垢の配線
板を使用せず、通常の作業時に実際に基準穴を開けた多
層プリント配線板60を抜き取って、裏返して座標を測
定してもよく、適当な時間間隔で可動テーブル12の送
り方向の傾きを監視できる。
【0066】X線発生装置、X線カメラ、穴開けスピン
ドル等のXm軸の長さ補正に、多数の穴が既知の穴間隔
で配置された治具板を可動テーブルに取り付けて置き、
この治具板の穴を透過したX線をX線カメラで測定し、
可動テーブルの送り機構の送りムラによる誤差を補正す
る方法は既に当出願人より提案されている(公開番号平
3−277411)。可動テーブルの移動量も、可動テ
ーブルの移動方向であるYm軸に平行に上記と同種の治
具板を可動テーブルに取り付けることで補正することが
できる。
【0067】即ち、図10(c)に示すように、可動テ
ーブル12の左右2個所にYm軸に平行に、Y軸治具板
15、15を固定する。詳細を図10(d)に平面図
を、(e)に側面を断面として示すが、Y軸治具板15
は例えば薄い金属板に、間隔hで多数の治具板小穴15
hを開けたもので、小ねじ15sで可動テーブル12に
固定される。治具板小穴15hの間隔hは精密に測定さ
れて既知である。X線カメラで各治具板小穴15hを透
過して測定できるように、可動テーブル12には逃げ穴
15nが形成されている。逃げ穴15nは図のように、
治具板小穴15hの1個または数個に対応して丸穴や長
穴等の任意の形状で良い。また、(e)の断面図のよう
に、Y軸治具板15と可動テーブル12の表面を同一面
とすれば、作業時に配線板を載置する際に便利である。
【0068】可動テーブル12を動かして、X線カメラ
で治具板小穴15hのYm軸座標を観測すれば、可動テ
ーブル12の送り量(ボールねじ12bの回転数)の狂
いが判明する。この狂いの量を補正値として使用する。
穴開け機の制御装置のメモリにこの補正値を記憶させて
可動テーブル12の送りを修正することができる。以
上、説明した可動テーブル12の送り方向と移動量の2
点を補正することにより、移動距離が長いにも係わら
ず、比較的送り精度の低い可動テーブルを使用して基準
穴穴開けに必要な送り精度を得ることができる。
【0069】次に、効果的なクランパの構造を説明す
る。基準穴の穴開けのとき、ドリルと反対方向から配線
板60を押圧して配線板60の移動や変形を防ぐのがク
ランパの主な役目である。図11を参照して詳細構造を
説明する。図11(a)、(b)は新構造のクランパ9
の動作の模式図、(c)は従来のクランパ75aの構造
を、(d)に新方式のクランパ9を、共に縦断面図で示
している。新クランパ9は、スピンドル7の直上に位置
して、スピンドル7の設置されたY移動架台11の上部
に固定されたエアシリンダ9aのアクチュエータに固定
されている。従って穴開け時にはクランパ9とスピンド
ル7のXmYm平面での位置関係は常に一定である。後
に説明するように、クランパはワークのロット変更時や
ドリル交換時に、水平に移動できるような構造とされる
場合もあるが、初めに固定された状態として説明する。
穴開け時以外は(a)のように可動テーブル12に載置
された配線板60とは接触しないようエアシリンダ9a
がクランパ9を引き上げている。穴開け時のみ、(b)
のようにクランパ9は降下して配線板60を押圧する。
【0070】図11(c)は従来使用されたクランパ7
5aを示しており、図15、16に示した2穴振り分け
式穴開け機に使用されている。X線防護管75の先端に
取り付けられ、穴開け時には図示しない駆動機構で下降
して配線板60を押圧する。下からスピンドルの先端の
ドリル77bにより穴開けされる。このようなクランパ
75aの欠点は、穴開け時にドリル77bの先端で導体
62を押して変形させ、浅い円錐状の切り屑18が発生
する点である。ドリル77bの上昇につれ、切り屑18
の外周がすべて切断されれば円錐状のまま、配線板60
から分離するので問題ない。
【0071】往々、切り屑18の外周の一部が残ったま
まになる場合がある。ドリル77bの上昇により切り屑
18も押し上げられるが、ドリル77bが下降すれば、
今開けられた穴を覆うように戻ってくる。正しく基準穴
の穴開けが行われたかを確認するため、穴開け後にX線
カメラで穴を観測する場合があり、穴を覆った切り屑1
8によって、穴の座標が狂って測定されてしまう。切り
屑18と導体62とは、手を触れればすぐ離れる程度
に、ごく細く連続しているが、エアを吹き付ける位では
なかなか離れず、対策に苦慮する問題となっている。
【0072】図10(d)に示す断面図を参照して、新
クランパ9の説明を行う。カップ型のクランパ支持具9
bがエアシリンダ9aのアクチュエータの先端に固定さ
れている。クランパ支持具9bのカップ内にクランパ9
が、1例として、クランパねじ9cで止められている。
クランパ9の形状はクランパ支持具9bのカップに納ま
り、下端がクランパ支持具9bの下端よりやや突出して
いれば良い。クランパ9には当初ドリル7bの通る穴は
開いていない。クランパ9の材質は配線板60を押圧し
たときに導体62を傷つけないものでドリル7bで穴開
け可能なら何でも良い。一般にはベークライト、穴開け
の熱で軟化しないプラスチック、木材等が広く使用でき
る。
【0073】クランパ9の使用法を説明する。上述のよ
うにスピンドル7とクランパ9はY移動架台に取り付け
られ、その平面的な位置関係は穴開け時には不変とされ
ている。まず、穴の開いていないクランパ(材)9がク
ランパ支持具9bにクランパねじ9cで止められる。次
にドリル7bでクランパ(材)9に穴開けする。実際に
基準穴の穴開けに使用するドリル7bでクランパ材に穴
開けされて初めてクランパ9となる。このため、クラン
パ9の穴は常にドリル7bの位置に一致し、穴径もドリ
ル径に相当している。必ず、多層プリント配線板に基準
穴を開けるドリル7bそのもので無垢のクランパ材に穴
開けすることが必要である。この後、実際に配線板60
に穴開けする。このときも、クランパ9に開けた穴とド
リル7bの位置とは常に一致しているので、切り屑18
はドリル7bがクランパ9の穴を上昇するにつれ、確実
に導体62から切り離されて、ドリル7bの先端に乗っ
たまま穴の奥に運ばれる。
【0074】初めにクランパ9にドリル7bで深く穴開
けすれば、かなりの穴数の加工が可能であるが、図
(d)に一点鎖線で示すように、予め、クランパ9の上
部に空洞部9dを作っておけば、切り屑18はこの空洞
部9dに溜まり、ドリル7bの寿命に相当する穴数分の
切り屑18を収容できる。この空洞部9dはクランパ支
持具9bに設けても良い。また、クランパ支持具9bに
穴を開け、空洞部9dと連絡すれば、エアの吸引等で切
り屑18をこの穴を介して排除する方策も考えられる。
本クランパの使用により、切り屑18が導体62から分
離しない事故を完全に防止すると共に、配線板60を押
圧する位置をドリル7bのごく近くにできるため、配線
板60に過大な曲げ応力が掛かるのを防止する効果も併
せ持つものである。
【0075】以上説明したようなクランパは、呼び径が
同一のドリル7bを使用するなら、ドリル交換しても穴
開け位置はほとんど不変であり、クランパの穴径が磨耗
して使用限度以上に拡大するまで、クランパを使い続け
ることができる。また、通常、基準穴として使用される
穴径は、例えば穴径3mm〜5mmの範囲で呼び径とし
て3種類程度が常用されている。ここで、少なくとも2
種類以上の穴が開けられる程度の大きさのクランパと
し、クランパが水平に移動してドリル7bに対する相対
位置が変えられるようにしておけば、作業ロットが変わ
って穴開け作業に使用するドリル7bの呼び径が変わっ
ても、クランパのスピンドルに対する相対位置を移動さ
せて、クランパは交換せずに済ますことができる。勿
論、クランパとドリルの相対位置の変更は、実際の穴開
け作業中には行わず、例えばドリル交換直後等の、いわ
ば、準備作業中に行われる。
【0076】穴開け作業の対象であるプリント配線板の
基板材料としては、前述のように、熱硬化性のガラス・
エポキシ樹脂等が使用されている。その難切削性のため
ドリル7bの寿命は短く、かなり頻繁にドリル7bを交
換する必要が生じる。このドリル交換作業は、例えば図
11(a)等に示すように、通常ドリルチャック7aか
らドリル7bを上に抜き去り、新しいドリルと交換する
ので、クランパ9がドリルの直上部にあると、視界も悪
く、ドリル交換の妨げとなる。従って、ドリル交換のた
めに、クランパがドリルの直上位置から待避できる水平
移動機構を装備するのが普通である。この移動機構に少
しの機能を追加して、ドリル7bに対して、クランパの
相対位置が変えられるようにしても、そのためのコスト
上昇分は僅少で済む。
【0077】次に図12を参照して、クランパ39と移
動機構付きのクランパ支持具39bの説明をする。図1
2(a)はクランパ39とクランパ支持具39bを断面
図として示してあり、図11(d)とほぼ同様な構成と
なっている。図12(b)〜(e)はクランパ39とド
リル7bの相対位置を説明する模式図である。図12
(a)で、クランパ支持具39bは図の矢印方向に、例
えばYm軸に平行に、移動できる。中央の軸部でエアシ
リンダ9aのアクチュエータと連結されてプリント配線
板を押圧するため上下に移動する。図示していないが、
移動のための機構としては、例えば、クランパ支持具3
9bを直線ガイドで支持し、リニアモータ、エアシリン
ダ等で駆動する、各種の周知の移動手段が利用できる。
Zm軸に直角な平面内の移動であれば上例のように直線
的に移動しても良く、例えば円運動でも差し支えない。
クランパ支持具39bにクランパ39が取り付けられ
る。取付方法も任意の方法が採用可能であるが、1例と
して、本図ではクランパ支持具39bに段付きの取付部
を設けて上下の受けとし、クランパ39を挿入し、小ネ
ジ39c、39cで固定する簡易な構造としている。ク
ランパ39は複数個の穴開けが可能なよう、先に(図1
1を参照して)説明したクランパ9より、大型に形成さ
れている。
【0078】クランパ支持具39bは、ドリル7bに対
し、図12(b)、(c)、(d)、(e)に示すよう
に、例えば4種の位置に移動して静止することができ
る。クランパ39は、図12(b)の位置では呼び径
(直径)がD1のドリル7bで穴開けされる。クランパ
支持具がこの位置であれば、呼び径D1のドリル7bに
対応できる。同様にクランパ39が図12(c)の位置
で呼び径D2のドリル7bに、図12(d)の位置で呼
び径D3のドリル7bに対応した穴が開けられ、3種類
の呼び径を持つドリル7bに対応できる。クランパ39
の停止位置を増加すれば、更に多種類の呼び径のドリル
に対応することも可能である。図12(e)はドリル交
換位置を示し、クランパ39はドリル7bの上から完全
に移動している。即ち、ドリル7bの廻転駆動手段であ
るスピンドル7の先端に装備されたチャック7aから、
ドリル7bを上に抜いて交換するのを妨げない場所に、
クランパ39は待避する。なお、多数のワークを同一呼
び径のドリルのみで穴開けする場合も、クランパに複数
個の穴を設けられるので、クランパ交換時期を大幅に伸
ばすことができる。
【0079】
【発明の効果】以上、説明したように、多層プリント配
線板に基準穴を開ける穴開け機に多点穴開け方式を導入
することにより、配線板の広範囲の変形に対応した基準
穴の穴開けが可能となり、次工程以降の配線板の歩留り
の向上に寄与できる。レイアップ段階で本多点穴開け方
式を適用した穴開け機を使用して、ホットプレス工程の
狂いを最小に押さえ、更なる多層配線板の精度向上を狙
うことが可能なのも大きな効果である。可動テーブルの
移動に伴う角度、長さの狂いの発生をソフト的に補正す
るソフトの搭載で、比較的狂いの発生が生じやすい構造
の可動テーブルにも係わらず、高い精度の基準穴が得ら
れる。また、クランパ構造の改善により、確実な切り屑
の切り離しが期待でき、穴位置確認の座標観測時のトラ
ブルを減少した効果も大きい。クランパ支持具を独立し
て移動可能とすれば、ドリル交換時に邪魔にならず、ク
ランパ交換の頻度を減少して、利便性の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である(基準穴)穴開け機
の構成を模式的に示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態である(基準穴)穴開け機
の構造を模式的に示す正面図及び側面図である。
【図3】本発明の実施の形態である(基準穴)穴開け機
の構造を模式的に示す平面図である。
【図4】穴開け機の可動テーブルの構成を説明する模式
図である。
【図5】穴開け機のX線カメラとスピンドルを載置する
Y移動架台の動きを示す投影図である。
【図6】多数穴基準の振り分け穴開けの原理を説明する
模式図である。
【図7】多点振り分け方式でガイド穴を開けた、レイア
ップ前の単独両面配線板とレイアップ用治具板によるレ
イアップ工程を説明する模式図である。
【図8】レイアップ前の単独の両面配線板にガイド穴を
加工する穴開け機の構成を説明する斜視図である。
【図9】図8に示す穴開け機の要部を説明する投影図で
ある。
【図10】可動テーブルの送り方向と移動量の狂いの補
正方法を説明する模式図である。
【図11】クランパの構造を示す模式的な斜視図及び断
面図である。
【図12】水平方向に移動するクランパの構造を示す断
面図及び機能を説明する模式図である。
【図13】多層プリント配線板の構造を説明する模式図
である。
【図14】多層プリント配線板の構造を説明する断面図
である。
【図15】従来の2穴振り分け(基準穴)穴開け機の基
準穴位置の求め方と機械の構成を模式的に示す平面図で
ある。
【図16】従来の2穴振り分け(基準穴)穴開け機の構
成を模式的に示す正面及び側面図である。
【符号の説明】
1 穴開け機、2 筺体、3 架台、4 X線発生装
置、4a X線発生管、5 X線防護管、5a 穴、6
X線カメラ、7 スピンドル、7a チャック、7b
ドリル、7c エアシリンダ、8 スピンドル架台、
9 クランパ、9a エアシリンダ、9b クランパ支
持具、9c クランパねじ、10 X移動架台、11
Y移動架台、12 可動テーブル、10a、11a、1
2a 直線ガイド(LMガイド)、10b、11b、1
2b ボールねじ、13 逃げ穴(1、2穴)、13a
逃げ穴(3、4穴)、14 X軸治具板 15 Y軸
治具板、14h、15h 治具板小穴、14s、15s
小ねじ、16 穴開け位置(1、2穴)、16a 穴
開け位置(3、4穴)、17 作業者位置(白抜き矢
印)、18 切り屑、31 (両面配線板用の)(基準
穴)穴開け機、32、32a CCDカメラ、39 ク
ランパ、39b クランパ支持具、39c クランパね
じ、50 機械座標系(Xm、Ym、Zm、機械原点O
m)、P1、P2、P3、P4 ガイドマーク、Pg
ガイドマークの重心、H1、H2、H3、H4 (仮
想)基準穴、Hg (仮想)基準穴の重心、α 回転角
(U軸とX軸のなす角度)、60 多層プリント配線
板、61、61A 両面配線板、61a、61aA 単
一配線板のパターン、62 導体、63 (絶縁)基
板、64、プリプレグ、64a、64aA プリプレグ
(基準穴付き)、65、65A、65B (レイアップ
用)基準穴、66、P ガイドマーク、67、H 基準
穴、68、68A レイアップ治具板、68a、68a
A、68aB 位置決めピン、69 最大配線板外形、
69a 最小配線板外形、70 影響範囲、Ha表裏識
別用ガイドマーク、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/00 H05K 3/00 M P (72)発明者 斉藤 努 千葉県習志野市茜浜1−1−1 セイコー プレシジョン株式会社内 Fターム(参考) 3C024 FF02 FF04 3C036 AA01 3C060 AA11 BA05 BD01 BE07 BH02 5E346 EE07 GG15 GG40

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直交するXm軸とYm軸を持つ機械座標
    系を設定した基準穴穴開け機筺体に固定された架台と、 多層プリント配線板の構成要素であるプリント配線板の
    導体層に形成された少なくとも3点のガイドマークを観
    測する観測装置と、 前記プリント配線板に基準穴を穴開けする穴開け装置
    と、 前記Xm軸と前記Ym軸に平行な送り方向を持ち、前記
    プリント配線板と前記観測装置及び前記穴開け装置の相
    対位置を変換する送り装置と、 前記観測装置により観測された前記ガイドマークの座標
    から穴開け位置を算出し、前記送り装置を制御する制御
    装置とを備え、 少なくとも3点の前記ガイドマークの観測値より、前記
    各ガイドマークを単位質点で置き換えたと見なしたとき
    の重心位置を座標原点とし、前記Xm軸に平行にX軸、
    前記Ym軸に平行にY軸を持ったXY座標系で前記各ガ
    イドマークの座標値が表され、 また、前記ガイドマークと同数で、且つ、設計時の前記
    ガイドマーク座標と同一の座標を持つ、仮想基準穴の設
    計時の座標から、前記仮想基準穴を単位質点で置き換え
    たと見なしたときの重心位置を座標原点とし、直交UV
    座標軸を持つ座標系で前記各仮想基準穴の座標値を表し
    たときに、前記ガイドマークの前記重心と前記仮想基準
    穴の前記重心を重ね合わせ、前記重心を回転中心として
    前記UV座標系を回転させて前記プリント配線板の前記
    基準穴の座標を定めることを特徴とする基準穴穴開け
    機。
  2. 【請求項2】 前記U軸と前記X軸とのなす角は前記各
    ガイドマークと対応する前記仮想基準穴との距離の自乗
    を前記全ガイドマークについて足し合わせた自乗和を最
    小とする角とされることを特徴とする請求項1に記載の
    基準穴穴開け機。
  3. 【請求項3】 前記観測装置は可視光領域で動作する撮
    像装置を備えたことを特徴とする請求項1および請求項
    2に記載の基準穴穴開け機。
  4. 【請求項4】 直交するXm軸とYm軸及びZm軸を持
    つ機械座標系を設定した基準穴穴開け機筺体に固定され
    た架台と、 多層プリント配線板の構成要素であるプリント配線板の
    導体層に形成された少なくとも3点のガイドマークを観
    測する観測装置と、 前記プリント配線板に基準穴を穴開けする穴開け装置
    と、 前記Xm軸と前記Ym軸に平行な送り方向を持ち、前記
    プリント配線板と前記観測装置及び前記穴開け装置の相
    対位置を変換する送り装置とを備えた基準穴穴開け機に
    おいて、 前記穴開け装置のクランパ支持具とスピンドルが同一の
    移動架台に設置され、 穴の開いていないクランパ材をクランパ支持具を介して
    所定位置に配置し、前記基準穴を穴開けするドリルで前
    記クランパ材に穴開けした後に、クランパとして使用す
    ることを特徴とする基準穴穴開け機。
  5. 【請求項5】 前記クランパ支持具が前記Zm軸に直角
    な平面内で移動し、前記クランパと前記ドリルの相対位
    置を変えることを特徴とする請求項5に記載の基準穴穴
    開け機。
  6. 【請求項6】 直交するXm軸とYm軸を持つ機械座標
    系を設定した基準穴穴開け機筺体に固定された架台と、 多層プリント配線板の構成要素であるプリント配線板の
    導体層に形成された少なくとも3点のガイドマークを観
    測する観測装置と、 前記プリント配線板に基準穴を穴開けする穴開け装置
    と、 前記Xm軸とYm軸に平行な送り方向を持ち、前記プリ
    ント配線板と前記観測装置及び前記穴開け装置の相対位
    置を変換する送り装置と、 前記観測装置により観測された前記ガイドマークの座標
    から穴開け位置を算出し、前記送り装置を制御する制御
    装置と、を備えた基準穴穴開け機の前記送り装置の送り
    位置の補正方法であって、 前記送り装置の可動テーブルに載置したテスト配線板に
    任意間隔で第1、第2の基準穴を開け、前記任意間隔を
    固定してYm方向に前記可動テーブルを任意距離L移動
    して第3、第4の基準穴を穴開けし、前記テスト配線板
    の左右を裏返して前記可動テーブル上に載置し、前記第
    2の基準穴を前記第1の基準穴穴開け位置に、前記第1
    の基準穴を前記第2の基準穴穴開け位置に置き、再び前
    記可動テーブルを前記任意距離L移動して前記観測装置
    で観測し、Xm方向の狂いの長さδを得たときに、ta
    nθ=δ/2Lを前記可動テーブルの送り方向の傾きの
    正接として前記制御装置に記憶して、前記可動テーブル
    の送り位置を補正することを特徴とする送り位置の補正
    方法。
  7. 【請求項7】 前記Ym軸に平行に、前記可動テーブル
    の左右に2本の治具板を搭載し、治具板小穴位置を前記
    観測装置で観測し、観測値を前記制御装置に記憶して前
    記可動テーブルの送り位置を補正することを特徴とする
    請求項6に記載の送り位置の補正方法。
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