JP2001185191A - 燃料電池用水素の製造方法 - Google Patents
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Abstract
蒸気と空気を反応させ、自己熱供給型反応により、水素
を主体とする改質ガスを効率よく発生させる燃料電池用
水素の製造方法を提供すること。 【解決手段】 酸化銅及び酸化亜鉛を主成分とし、さら
にマグネシウム,ケイ素,セリウム及びガリウムの中か
ら選ばれた少なくとも一種の第三金属酸化物を含む触媒
又はこの触媒の前駆体の存在下、メタノールに水蒸気及
び空気を反応させて、水素を主体とする改質ガスを製造
する。
Description
製造方法の改良に関する。さらに詳しくは、本発明は、
耐熱性に優れると共に、高活性の触媒を用い、メタノー
ルに水蒸気と空気を反応させて、自己熱供給型反応によ
り、水素を主体とする改質ガスを効率よく発生させる燃
料電池用水素の製造方法に関するものである。
して、水素が注目されている。水素は燃やすと水ができ
るだけで、地球温暖化の原因となる二酸化炭素や有害な
窒素酸化物などが排出されないので、将来のクリーンエ
ネルギーとして期待されている。メタノールは、触媒の
存在下で比較的容易に水素を主体とするガスに改質され
ることが従来から良く知られている。特にメタノールを
水蒸気と反応させることにより、分離の困難な一酸化炭
素をほとんど含まないガスに改質されることから、今後
増大が予想される水素の簡便な供給源として注目を集め
ている。
素の排出を抑えると共に、大気汚染をもたらす窒素酸化
物を排出しない発電システムとして、現在燃料電池の開
発研究が積極的に行われている。この燃料電池は、水素
と酸素を電気化学的に反応させることにより、化学エネ
ルギーを電気エネルギーに変換するものであって、エネ
ルギーの利用効率が高く、そして電解質の種類に応じて
リン酸型,溶融炭酸塩型,固体酸化物型,固体高分子型
などのタイプがある。燃料としては、天然ガスやメタノ
ールなどの炭化水素系物質を用い、装置内で改質して水
素を製造するのが一般的である。
て注目され、例えば自動車や船舶などの移動体用電源を
始め、工場やビル,集合住宅などの自家発電,医療機器
を扱う病院などの無停電電源などとしての利用が期待さ
れている。特に、自動車分野においては、メタノール改
質燃料電池自動車の開発が積極的になされている。そし
て、自動車に搭載される燃料電池は、小型で簡単な構造
のものが要求されることから、反応器に空気を導入して
メタノールの水蒸気改質に必要な反応熱を、燃焼熱によ
り供給する自己熱供給型反応器の開発が進められてい
る。
体に白金,パラジウム等の白金族金属を担持した触媒
や、銅・亜鉛・チタン触媒(特開昭60−110337
号公報)、銅・亜鉛・バナジウム触媒(特開昭60−9
6504号公報)などが数多く提案されている。また、
近年、銅・亜鉛・アルミニウム系触媒が開発され、例え
ばCu−Zn−Al系触媒の調製法(特許第25357
60号,特許第2634247号,特公平7−177号
公報など)、銅・亜鉛・アルミニウム・アルカリ土類金
属酸化物の触媒(特開平1−111445号公報)、銅
・亜鉛・アルミニウム・クロム触媒(特開昭61−23
4942号公報)、銅・亜鉛・アルミニウム・ランタン
触媒(特開昭61−234940号公報)などが開示さ
れている。このように、メタノール改質用触媒として、
種々の触媒が開発されており、これらの触媒の中で、特
に銅・亜鉛系触媒は、比較的低温で活性が高く、高選択
性を有する。ところが、自己熱供給型反応器において
は、メタノールの一部を酸化させるために、酸化反応の
起こる部分では水蒸気改質反応と比較して高い温度とな
るので、耐熱性の高い触媒が要求される。また、搭載容
量等に制限ある車載用では改質反応器を小型化する必要
があり、高い活性の触媒が要求される。しかしながら、
これまでのメタノール改質用触媒は、耐熱性と活性の両
方を共に充分に満足しうるとはいえないのが実状であっ
た。
状況下で、耐熱性に優れると共に、高活性のメタノール
改質用触媒を用い、メタノールに水蒸気と空気を反応さ
せて、自己熱供給型反応により、水素を主体とする改質
ガスを効率よく発生させ、燃料電池用水素を製造する方
法を提供することを目的とするものである。
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、酸化銅及び酸
化亜鉛を主成分とし、さらに特定の第三金属酸化物を含
有する触媒、あるいは上記触媒の前駆体を用い、メタノ
ールに水蒸気及び空気を反応させることにより、その目
的を達成しうることを見出した。本発明は、かかる知見
に基づいて完成したものである。すなわち、本発明は、
(1)触媒の存在下、メタノールに水蒸気及び空気を反
応させて水素を主体とする改質ガスを製造するに当た
り、上記触媒として、酸化銅及び酸化亜鉛を主成分と
し、さらにマグネシウム,ケイ素,セリウム及びガリウ
ムの中から選ばれた少なくとも一種の第三金属酸化物を
含むものを用いることを特徴とする燃料電池用水素の製
造方法、及び(2)触媒の存在下、メタノールに水蒸気
及び空気を反応させて水素を主体とする改質ガスを製造
するに当たり、上記触媒として、焼成により酸化物に変
化しうる銅化合物と亜鉛化合物を含む前駆体混合物を主
成分とし、さらに焼成により酸化物に変化しうるマグネ
シウム,ケイ素,セリウム及びガリウムの中から選ばれ
た少なくとも一種の第三金属化合物を含む触媒前駆体を
用いることを特徴とする燃料電池用水素の製造方法を提
供するものである。
法は、メタノールに水蒸気と空気を反応させて、水素を
主体とする改質ガスを製造する方法であって、メタノー
ル改質用触媒として、(1)酸化銅及び酸化亜鉛を主成
分として、さらに特定の第三金属酸化物を含む触媒、又
は(2)焼成により酸化物に変化しうる銅化合物と亜鉛
化合物を含む前駆体混合物を主成分とし、さらに焼成に
より酸化物に変化しうる特定の第三金属化合物を含む触
媒前駆体を使用する。上記(1)の触媒は、(2)の触
媒前駆体を後述で説明するように、焼成処理することに
より、調製することができる。上記(2)の触媒前駆体
においては、主成分として、焼成により酸化物に変化し
うる銅化合物と亜鉛化合物を含む前駆体混合物が用いら
れるが、この前駆体混合物の調製において、原料として
用いられる銅化合物や亜鉛化合物としては、水溶性塩で
あって、その水溶液を沈澱剤で処理して得られた沈澱物
を焼成した際に酸化物に変化しうる化合物が、好ましく
用いられる。
銅,硫酸銅,硝酸銅などの水溶性の有機酸塩や無機酸塩
が挙げられ、一方亜鉛化合物の例としては、酢酸亜鉛,
硫酸亜鉛,硝酸亜鉛などの水溶性の有機酸塩や無機酸塩
が挙げられる。なお、焼成により酸化物に変化しうる銅
化合物と亜鉛化合物を含む前駆体混合物の調製において
は、上記の水溶性銅塩や水溶性亜鉛塩が好ましく用いら
れるが、水溶性亜鉛塩の代わりに酸化亜鉛と二酸化炭素
を用いることができる。該前駆体混合物としては、共沈
澱法で調製されたスラリー状混合物又はその乾燥粉末が
好ましい。このものは、例えば、水溶性の銅塩及び亜鉛
塩を含む水溶液と、炭酸アルカリなどの沈澱剤を混合し
て沈澱させる方法、銅の沈澱スラリーに酸化亜鉛を分散
させ、二酸化炭素により炭酸塩に変換する方法などによ
り調製することができる。この前駆体混合物は、触媒活
性を向上させるために、ホウ素化合物の共存下に調製す
るのが有利であり、銅化合物と亜鉛化合物を含む前駆体
混合物が、ホウ素化合物の存在下で、銅の無機酸塩水溶
液とアルカリ沈澱剤,及び酸化亜鉛と二酸化炭素を用い
て調製したものが好適である。
トリウム,水酸化カリウム,炭酸ナトリウム,炭酸カリ
ウム,炭酸水素ナトリウム,炭酸水素カリウムなどのア
ルカリ化合物が好ましく用いられ、ホウ素化合物として
は、ホウ酸が好適である。沈澱調製時の銅及び亜鉛化合
物の水溶液中の濃度は、好ましくは0.2〜3モル/リッ
トル、より好ましくは0.5〜2モル/リットルの範囲で
ある。また、沈澱剤の使用量は、化学量論的量の1〜2
倍程度が好ましく、特に1.1〜1.6倍の範囲が好まし
い。沈澱調製時の温度は、通常20〜90℃、好ましく
は35〜85℃の範囲で選定される。本発明で用いる触
媒前駆体は、このようにして調製された焼成により酸化
物に変化しうる銅化合物と亜鉛化合物を含む前駆体混合
物を主成分とし、さらに焼成により酸化物に変化しうる
第三金属化合物を含むものであり、この第三金属化合物
としては、マグネシウム,ケイ素,セリウム及びガリウ
ムの中から選ばれた少なくとも一種の第三金属の化合物
が用いられる。
前記第三金属の塩と塩基性沈澱剤とから調製されたもの
が好ましく、例えば該第三金属の酢酸塩,硫酸塩,硝酸
塩などの水溶性の有機酸塩や無機酸塩及び所望によりホ
ウ素化合物を含む水溶液と前述で例示したアルカリ化合
物の沈澱剤を含む水溶液とを混合することにより調製さ
れたスラリー又はその乾燥粉末が好適である。本発明に
おける触媒前駆体は、前記のようにして調製された銅化
合物と亜鉛化合物を含む前駆体混合物スラリーと第三金
属化合物のスラリーとを混合することにより、あるいは
該前駆体混合物の乾燥粉末と第三金属化合物の乾燥粉末
とを混合することにより、調製することができるが、前
者の各スラリーを混合する方法が、触媒成分が緊密に混
合され、触媒性能に優れる点から好適である。また、銅
化合物と亜鉛化合物を含む前駆体混合物と第三金属化合
物との混合物を調製する方法としては、例えば水溶性の
銅,亜鉛及び第三金属の塩を含む水溶液と沈澱剤とから
同時に沈澱を調製する方法や、銅化合物と亜鉛化合物の
沈澱を、第三金属化合物の共存下で行う方法などがある
が、これらの方法では、触媒成分の緊密な混合が不充分
であって、触媒性能の低いものとなる。
を含む前駆体混合物スラリーと第三金属化合物のスラリ
ーとの混合物は、通常純水などで洗浄処理する。特に、
原料に硫酸塩を用いた場合には、希薄アルカリ水溶液な
どで洗浄するのが好ましい。このようにして得られた触
媒前駆体スラリーは、そのまま乾燥処理したのち、粉砕
して大きさを揃えるか又は成型して、メタノール改質用
触媒として用いてもよく、あるいは該スラリーに、又は
その乾燥品の粉砕物を水に懸濁させたものに、必要に応
じてアルミナゾルのようなバインダーを添加して担体や
担体構造物に触媒前駆体を担持させたのち、乾燥処理し
て、メタノール改質用触媒として用いてもよい。この際
の乾燥処理温度は、通常50〜150℃の範囲である。
このようにして調製された触媒前駆体の組成は、銅/亜
鉛の原子比で、通常0.2〜12、好ましくは0.5〜10
の範囲である。また、銅化合物,亜鉛化合物及び第三金
属化合物の割合は、金属原子として、通常銅30〜80
重量%,亜鉛15〜50重量%及び第三金属1〜20重
量%、好ましくは、それぞれ40〜70重量%、20〜
40重量%及び4〜16重量%であり、ホウ素化合物
は、ホウ素原子として、通常0.5〜3重量%である。
ーの乾燥処理物を焼成して、各触媒成分を酸化物の形態
としたのち、粉砕して大きさを揃えるか又は成型して、
メタノール改質用触媒として用いてもよく、あるいは、
該焼成品の粉砕物を水に懸濁させたものに、必要に応じ
てアルミナゾルのようなバインダーを添加して担体や担
体構造物に、触媒前駆体焼成品を担持させ、メタノール
改質用触媒として用いてもよい。さらに、前記の担体や
担体構造物に触媒前駆体を担持させたものを、焼成処理
して、該触媒前駆体を酸化物の形態とし、メタノール改
質用触媒として用いることができる。この際、焼成処理
は、通常空気中において、180〜500℃、好ましく
は200〜450℃の範囲の温度で行われる。なお、触
媒前駆体を380℃で焼成処理して得られた触媒につい
て、X線回折分析,BET(窒素吸着)比表面積測定,
細孔容積を測定した結果、本発明に係る第三金属化合物
を添加した触媒は、触媒主成分である酸化銅及び酸化亜
鉛のいずれの結晶も銅,亜鉛二成分系触媒と比較して小
さい。またBET比表面積は大きく、細孔容積はやや大
きい値を示した。このことは、焼成処理する前の触媒前
駆体の触媒構成成分が微細に分散されていることを示し
ている。すなわち本発明により、銅化合物,亜鉛化合物
の沈澱スラリー混合物に、マグネシウム,ケイ素,ガリ
ウム及びセリウムの中から選ばれた少なくとも一種の金
属化合物を添加することにより、結晶の微細化,BET
比表面積の増大,細孔容積の増加などの効果をもたら
す。
て調製された触媒前駆体又はその焼成処理物からなるメ
タノール改質用触媒の存在下、メタノールに水蒸気と空
気を反応させ、自己熱供給型反応により、水素を主体と
する改質ガスを製造する。この反応においては、上記メ
タノール改質用触媒は、水蒸気改質の場合と同様に、例
えば水素及び一酸化炭素含有ガスによって活性化処理を
行ってもよく、また、活性化処理することなく、反応に
供することもできる。メタノールに水蒸気と空気を反応
させる際の反応条件としては、メタノールに対する水蒸
気のモル比は、通常1〜10モル、好ましくは1〜5モル
の範囲で選定され、一方、メタノールに対する空気のモ
ル比は、通常0.3〜5.0モル、好ましくは0.5〜3.0
モルの範囲で選定される。また、反応温度は、通常15
0〜600℃、好ましくは200〜500℃の範囲であ
り、メタノールのLHSV(液時空間速度)は0.1〜5
0h-1、好ましくは0.5〜40h-1である。反応圧力
は、通常1.0MPa以下、好ましくは常圧〜0.5MPa
の範囲で選定される。
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。 製造例1 炭酸ナトリム(無水)177gを1000ミリリットル
のイオン交換水と共に5リットルの丸底フラスコに入れ
溶解し、40℃とした。ここに硫酸銅(5水塩)314
gとホウ酸19.7gをイオン交換水800ミリリットル
に溶解し40℃に調節した溶液を注加し、続いて酸化亜
鉛68.2gをイオン交換水300ミリリットルに分散し
たスラリーを加え、直に二酸化炭素を6リットル/hの
割合で吹き込んだ。1時間後80℃に昇温し30分間保
持した。二酸化炭素の吹込みは2時間で停止した。次い
で60℃まで冷却したのち、ここに硫酸マグネシウム
(7水塩)49gを320ミリリットルのイオン交換水
に溶解した溶液と、水酸化ナトリウム16gを120ミ
リリットルのイオン交換水に溶解した溶液とから調製し
たスラリーを加え20分間攪拌した。このようにして調
製した混合スラリーを洗浄したのち、80℃で乾燥し
銅,亜鉛,マグネシウムを主成分とする触媒を得た。こ
の触媒をAとする。
ルのイオン交換水と共に5リットルの丸底フラスコに入
れ溶解し、40℃とした。ここに硫酸銅(5水塩)31
4gとホウ酸19.7gをイオン交換水800ミリリット
ルに溶解し40℃に調節した溶液を注加し、続いて酸化
亜鉛68.2gをイオン交換水300ミリリットルに分散
したスラリーを加え、直ちに二酸化炭素を6リットル/
hの割合で吹き込んだ。1時間後80℃に昇温し30分
間保持した。二酸化炭素の吹込みは2時間で停止した。
次いで60℃まで冷却したのち、この銅、亜鉛化合物の
混合スラリーを洗浄した。このスラリー213gに対
し、シリカゲル(日産化学(株)製QAS−40)4.4
gを添加した。続いて80℃で乾燥し銅,亜鉛,ケイ素
を主成分とする触媒を得た。この触媒をBとする。
ン交換水に溶解した溶液と水酸化ナトリウムをイオン交
換水に溶解した溶液とから調製したスラリーの代わり
に、硝酸ガリウム(8水塩)34.2gを220ミリリ
ットルのイオン交換水に溶解した溶液と、水酸化ナトリ
ウム10.2gを70ミリリットルのイオン交換水に溶解
した溶液とから調製したスラリーを用いた以外は製造例
1と同様の手法で触媒を調製し、銅,亜鉛,ガリウムを
主成分とする触媒を得た。この触媒をCとする。
ン交換水に溶解した溶液と水酸化ナトリウムをイオン交
換水に溶解した溶液とから調製したスラリーの代わり
に、硝酸セリウム(4水塩)19.0gを120ミリリ
ットルのイオン交換水に溶解した溶液と、水酸化ナトリ
ウム7.5gを50ミリリットルのイオン交換水に溶解し
た溶液とから調製したスラリーを用いた以外は製造例1
と同様の手法で触媒を調製し、銅,亜鉛,セリウムを主
成分とする触媒を得た。この触媒をDとする。
ン交換水に溶解した溶液と水酸化ナトリウムをイオン交
換水に溶解した溶液とから調製したスラリーの代わり
に、硝酸ガリウム(8水塩)を220ミリリットルのイ
オン交換水に溶解した溶液と、水酸化ナトリウム10.2
gを70ミリリットルのイオン交換水に溶解した溶液と
から調製したスラリーを用いた以外は製造例1と同様の
手法で触媒を調製し、銅,亜鉛,ガリウムを主成分とす
る触媒を得た。この乾燥品を380℃で焼成したのち、
焼成粉末を水に分散させて、コージェライト製ハニカム
に担持させた。担持量は150g/リットルであった。
この触媒をEとする。
ルのイオン交換水と共に5リットルの丸底フラスコに入
れ溶解し、40℃とした。ここに硫酸銅(5水塩)31
4gとホウ酸19.7gをイオン交換水800ミリリット
ルに溶解し40℃に調節した溶液を注加し、続いて酸化
亜鉛68.2gをイオン交換水300ミリリットルに分散
したスラリーを加え、直に二酸化炭素を6リットル/h
の割合で吹き込んだ。1時間後80℃に昇温し30分間
保持した。二酸化炭素の吹込みは2時間で停止した。次
いで60℃まで冷却後洗浄したのち、このスラリーを8
0℃で乾燥し銅,亜鉛を主成分とする触媒を得た。この
触媒をFとする。
を得た。この乾燥品を380℃で焼成したのち、焼成粉
末をペースト状となし、コージェライト製ハニカムに担
持させた。担持量は150g/リットルであった。この
触媒をGとする。
たA,B,C,D又はF触媒1ミリリットルをそれぞれ
充填し、水とメタノールモル比が1.5、触媒層最高温度
250℃、空気とメタノールのモル比0.67の条件で、
メタノールのLHSVを変えて自己熱供給型反応により
触媒の活性を評価した。反応成績は反応器出口における
ガスのガスクロマトグラフィーで分析した値から求め
た。評価結果を第1表に示す。
施例1〜4は、メタノールのLHSV10〜20h-1に
おいて、いずれも比較例1に比べてメタノール反応率が
高い。
たA,B,C,D及びF触媒1ミリリットルをそれぞれ
充填し、水とメタノールモル比が1.5、メタノールのL
HSV20h-1、空気とメタノールのモル比0.67〜0.
77の条件で、触媒層温度を変えて自己熱供給型反応に
より触媒の活性を評価した。反応成績は反応器出口にお
けるガスのガスクロマトグラフィーで分析した値から求
めた。評価結果を第2表に示す。
施例5〜8は、触媒層温度250〜300℃において、
いずれも比較例2に比べてメタノール反応率が高い。
触媒をそれぞれセットし、水とメタノールモル比が2.
0、メタノールのLHSV40h-1、空気とメタノール
のモル比0.5〜0.7の条件で、初期触媒層出口温度を2
50℃として活性を測定した。次に温度を400℃に昇
温し2時間反応させた。再び温度を250℃に下げ活性
を測定した。この昇温操作をもう1回行い、400℃の
反応合計4時間後の250℃の活性を測定し、400℃
反応前後の250℃の活性変化を調べた。反応成績は反
応器出口におけるガスのガスクロマトグラフィーで分析
した値から求めた。結果を第3表に示す。
に優れることが分かる。
と共に、高活性のメタノール改質用触媒を用い、メタノ
ールに水蒸気と空気を反応させて、自己熱供給型反応に
より、水素を主体とする改質ガスを効率よく発生させ、
燃料電池用水素を工業的に有利に製造することができ
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 触媒の存在下、メタノールに水蒸気及び
空気を反応させて水素を主体とする改質ガスを製造する
に当たり、上記触媒として、酸化銅及び酸化亜鉛を主成
分とし、さらにマグネシウム,ケイ素,セリウム及びガ
リウムの中から選ばれた少なくとも一種の第三金属酸化
物を含むものを用いることを特徴とする燃料電池用水素
の製造方法。 - 【請求項2】 触媒が、焼成により酸化物に変化しうる
銅化合物と亜鉛化合物を含む前駆体混合物を主成分と
し、さらに焼成により酸化物に変化しうるマグネシウ
ム,ケイ素,セリウム及びガリウムの中から選ばれた少
なくとも一種の第三金属化合物を含む触媒前駆体を焼成
してなるものである請求項1記載の燃料電池用水素の製
造方法。 - 【請求項3】 触媒の存在下、メタノールに水蒸気及び
空気を反応させて水素を主体とする改質ガスを製造する
に当たり、上記触媒として、焼成により酸化物に変化し
うる銅化合物と亜鉛化合物を含む前駆体混合物を主成分
とし、さらに焼成により酸化物に変化しうるマグネシウ
ム,ケイ素,セリウム及びガリウムの中から選ばれた少
なくとも一種の第三金属化合物を含む触媒前駆体を用い
ることを特徴とする燃料電池用水素の製造方法。 - 【請求項4】 銅化合物と亜鉛化合物を含む前駆体混合
物が共沈澱法で調製されたスラリー状混合物又は乾燥粉
末混合物である請求項2又は3記載の燃料電池用水素の
製造方法。 - 【請求項5】 銅化合物と亜鉛化合物を含む前駆体混合
物が、ホウ素化合物の存在下で、銅の無機酸塩水溶液と
アルカリ沈澱剤,及び酸化亜鉛と二酸化炭素を用いて調
製したものである請求項4記載の燃料電池用水素の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP37362999A JP2001185191A (ja) | 1999-12-28 | 1999-12-28 | 燃料電池用水素の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP37362999A JP2001185191A (ja) | 1999-12-28 | 1999-12-28 | 燃料電池用水素の製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013007993A3 (en) * | 2011-07-08 | 2013-04-18 | Isis Innovation Limited | Steam reforming of methanol |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1999
- 1999-12-28 JP JP37362999A patent/JP2001185191A/ja active Pending
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