JP2001183834A - ポジ型感光性樹脂組成物、及びそれを用いたパターン形成方法 - Google Patents
ポジ型感光性樹脂組成物、及びそれを用いたパターン形成方法Info
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Abstract
いるが、溶媒可溶のポリイミドを用いた、保存安定性、
プロセス適性に優れたポジ型感光性ポリイミドを提供す
る。 【解決手段】 下記一般式(1) 【化1】 (Xは、四価の有機基、R1 は二価、三価又は四価のジ
アミンであり且つ、骨格中にスルホン酸基及び/又はス
ルフィン酸基を樹脂全体の重量の1〜30%含有し、n
は3〜800の整数を示す。)で表されるポリイミド
と、露光によりアルカリ溶液に可溶となる成分を有する
化合物を含み、且つ、アルカリ水溶液、又はアルカリ水
溶液と有機溶媒の混合液で現像可能であるポジ型感光性
ポリイミドである。
Description
れる場所に用いられる材料、特に耐熱性帯電防止剤、プ
リント配線板、リードフレーム等の電子部材、又は半導
体装置などに好適なアルカリ溶液で現像可能なポジ型感
光性樹脂組成物に関する。
気的物性から信頼性が要求される半導体や電子機器配線
の分野への応用が盛んである。しかし、現状はパターニ
ング能を有しないポリイミドの上に新たにレジスト層を
設け、ドライ、又はウェットエッチングを行い、さら
に、レジストを除去するといった複雑な工程の製法が取
られている。そこで、このような複雑な工程の製法とは
ならないようにするために、それ自身がパターン形成能
を持つポリイミドが求められている。
ド酸の状態でパターン形成を行い、その後加熱により熱
閉環をし、ポリイミドとするものが市販されている。
が提案されている。ポジ型感光性ポリイミドは、ポリイ
ミド前駆体に感光基を導入したもの(特公平1−595
71号公報)と、感光基を添加するものとに分類でき
る。後者の感光基添加タイプとしては、光照射によって
ポリイミド前駆体とカルボン酸を生ずるオルトキノンジ
アジドのスルホン酸エステル系(特開平4−16844
1号公報、特開平4−204738号公報)、その改良
版であるスルホンアミドエステル系(特開平10−17
1116号公報)、ポリイミド前駆体にジヒドロキシピ
リジン誘導体を添加した系(特開平6−43648号公
報)などがある。
来のポジ型感光性ポリイミドは、いずれも、パターニン
グ時にポリイミド前駆体、即ち、ポリアミド酸を用いて
いるため、ポリマーの分解や増粘が起こりやすく冷蔵保
存が必要であるなど保存安定性に難があり、また、パタ
ーニング後に熱イミド化を行うため、300℃以上の温
度での加熱と数段階に及ぶ加熱プロセスを必要とし、加
工性プロセス適性が充分ではなかった。また、このよう
なイミドへの閉環の際に脱水することによりポリイミド
膜の熱収縮、またイミド化の過激な加熱条件等による悪
影響の問題があった。
及び/又はスルフイン酸基を有するポリイミドは過去に
報告が極めて少なく、例えば、G.I.Timofee
va、I.I.Ponomarev,A.R.Khok
hlov.,Macromol.Symp.106,3
45−351(1996)に報告されている程度であ
り、その物性に関する検討がほとんど行われていない現
状がある。
ち、ポリアミド酸を使用せずに、すでに閉環しているが
溶媒可溶のポリイミドを用いた、保存安定性、プロセス
適性に優れたポジ型感光性樹脂組成物を提供すること、
及び該組成物を用いたパターン形成方法を提供すること
にある。
した熱膨張率の比較的低い有機溶媒、又は水等の溶媒に
可溶なポリイミドに、スルホン酸基があることに着目し
た。スルホン酸基は酸性基であるため、アルカリ溶媒に
も可溶であると考え、スルホン酸基導入量と現像性、現
像液の組成について鋭意検討を行った。其の結果、一定
量以上のスルホン酸基を含むポリイミドはアルカリ溶液
にも可溶であることを見出した。さらに配合する他のジ
アミンや配合比を変化させることにより溶解性、熱物性
を所望の数値に調節することが可能であることを見出し
た。
ポジ型レジスト用途に一般に用いられているオルトキノ
ンジアジド系感光剤を添加したものが、露光によって溶
解性の差が生まれ、パターニング可能となり良好なレリ
ーフパターンを形成できるポジ型感光性樹脂組成物であ
ると見出し、さらに本発明を完成するに至った。
は、下記一般式(1)
又は四価のジアミンであり且つ、骨格中にスルホン酸基
及び/又はスルフィン酸基を樹脂全体の重量の1〜30
%含有し、nは3〜800の整数を示す。)で表される
ポリイミドと、露光によりアルカリ溶液に可溶となる成
分を有する化合物を含み、且つ、アルカリ水溶液、又は
アルカリ水溶液と有機溶媒の混合液で現像可能であるこ
とを特徴とする。
る、前記四価の有機基は、有機酸二無水物が好ましい。
この有機酸二無水物には、ピロメリット酸二無水物、
1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水
物、3,3’,4,4’−ビフタル酸二無水物から選ば
れた1種以上の化合物が好ましい。
る、スルホン酸基及び/又はスルフィン酸基を含むジア
ミンは、少なくとも、モル比で3%以上は2,2’,−
ベンジジンジスルホン酸基及び/又は2,4−ジアミノ
ベンゼンスルホン酸基であることが好ましい。
る、前記露光によりアルカリ溶液に可溶となる成分を有
する化合物は、下記一般式(2)又は(3)
ンジアジドスルホニル基、2−ジアゾ−1−インダノン
基、2一ジアゾ−1,3−インダンジオン基、5−メト
キシ−1−インダノン基のいずれかであり、R2 の全て
が同一のものでも、これらが混在していても良い。)及
び/又は、下記一般式(4)〜(9)
ンジアジドスルホニル基、2−ジアゾ−1−インダノン
基、2−ジアゾ−1 ,3−インダンジオン基、5−メト
キシ−1−インダノン基のいずれかであり、R2 の全て
が同一のものでも、これらが混在していても良い。)で
表される化合物が使用できる。
分を有する化合物の配合量は、前記ポリイミドに対し
て、重量で1〜50重量%が好ましい。
型感光性樹脂組成物の溶解度を高めるためのアミン系化
合物と、常温で液体の物質を含んでいてもよく、しかし
ながら、前記ポリイミドと、前記露光によりアルカリ溶
液に可溶となる成分を有する化合物との合計濃度は1〜
50重量%であることが好ましい。
(1)前記ポジ型感光性樹脂組成物を固形物体上に塗布
し、(2)得られた塗膜中の少なくとも溶媒の一部を取
り除き、(3)前記処理された塗膜に対して所定のパタ
ーンを有するフォトマスクを適用して露光し、(4)次
いで、アルカリ水溶液と有機溶媒との混合液(現像液)
によるエッチングを行い、(5)乾燥又は加熱処理する
ことを特徴とする。本発明のポリイミド膜の成型方法に
おいて、塗膜中の少なくとも溶媒の一部を取り除く方法
は、プリベーク又は乾燥することにより行うことができ
る。
する場合は、加熱処理を行うことが好ましい。これは、
ポリイミド中のスルホン酸成分を加熱により脱スルホン
させ、より吸水性の少ない成分に転換する作用があるか
らである。好ましくは350℃、10〜70分の条件で
加熱処理するのが良い。
ーは、前記一般式(1)で表されるポリイミドである。
を含みジアミンを構成するが、このR1 の3〜100モ
ル%、即ち、ジアミンの3〜100モル%はスルホン酸
基及び/又はスルフィン酸基を有する。スルホン酸基及
び/又はスルフィン酸基を有するジアミンが10%以下
では現像液に対する溶解性が不十分で現像時間が著しく
長くなる。
酸基量が多くなればなるほどアルカリ現像液での現像が
容易になる。また、アルカリ成分の濃度を濃くすると、
スルホン酸量の少ないポリイミドでも現像が可能にな
る。現像液の組成において、アルカリ水溶液に対し1〜
90%まで有機溶媒とすることができ、有機溶媒の比率
を高めることにより現像速度を促進することができる。
しかし、その場合、パターンとして残った膜が膜減りを
することもある。
という)は、GPC(Gel Permeation
Chromatography)でのポリスチレン換算
値が8000〜300000が好ましい。8000未満
ではポリイミドの機械的強さが不十分であり、成膜性も
悪く実用に適さない。また、300000より高いと現
像時間が長くなり良好なポジ型レリーフパターンが得ら
れにくくなる。
に限定されるものではないが、テトラカルボン酸二無水
物とジアミンを溶液中で充分撹拌し付加反応させた後、
そのまま130℃以上に加熱しポリイミドへの閉環反応
を行うのが一般的ではある。その際に、無水酢酸等の触
媒を用い、加熱なしでイミド化したり、無溶媒での反応
も可能である。
基を有するジアミンとしては、得られるポリイミド膜の
機械特性、耐熱性、接着性及び成膜性の観点から、三価
又は四価の有機基である。好ましい三価又は四価の有機
基の例を下記構造式群(一般式(10))に挙げるがこ
れに限定されるものではない。式(10)において、三
価又は四価の有機基のうち2個がアミノ基であり、残り
の1又は2個がスルホン酸基及び/又はスルフィン酸基
を示す。
ポリイミド膜の機械特性、耐熱性、接着性及び成膜性の
観点から、四価の有機基である。その好ましい例を下記
構造式群(一般式(11)、及び一般式(12))に挙
げる。なおポリイミドを形成するジアミンのうち、スル
ホン酸を含むジアミン以外のものは、これらが単一で構
成していても良いし混在していても良い。
にポリイミドに用いられているテトラカルボン酸二無水
物が使用できるが、得られるポリイミドの機械特性、耐
熱性、接着性及び成膜性の観点から、四価の有機基であ
る。その好ましい例を下記構造式群(一般式(13))
に挙げる。これらのうち特に、3,3’,4,4’−ビ
フタル酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラ
カルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、又はこ
れらの混合物は、汎用的であるため安価でしかも比較的
熱膨張率が低いポリイミドが得られる。このため、他の
テトラカルボン酸二無水物に比べて有利である。
は、前記一般式(2)〜(7)で代表されるオルトキノ
ンジアジド部位を始めとする露光によりアルカリ溶液に
可溶となる成分を有する化合物、あるいはそれらの混合
物を用いることができる。
感光する前はアルカリ溶液に可溶なポリマーに対して溶
解阻害作用を呈することが知られている。そして、露光
と水分子の存在によりカルボキシル基を生成してポリイ
ミド露光部での溶解阻害作用が低減し、ポリイミドの露
光部と未露光部での溶解度の差が創出される。
とする露光によりアルカリ溶液に可溶となる成分を有す
る化合物に含まれる、露光によりアルカリ可溶となる成
分の数やポジ型感光性樹脂組成物中の含有量を調節する
ことにより露光部や未露光部の溶解速度を調節すること
ができる。
る露光によりアルカリ溶液に可溶となる成分としては、
2−ジアゾ−1−インダノン、2−ジアゾ−1,3−イ
ンダンジオン、5−メトキシ−1−インダノン等が挙げ
られ、これらの部位を構造の一部に持つ化合物を用いれ
ば前述のような結果を導き出すことができる。
ルトキノンジアジドスルホンエステル化合物は、一般に
オルトキノンジアジドスルホンクロリドと、水酸基をも
つ化合物との縮合反応によって得られる。
しては、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−ス
ルホン酸クロリド、1,2−ナフトキノン−2−ジアジ
ド−5−スルホン酸クロリドなどが挙げられる。
イミドとオルトキノンジアジド部位を始めとする露光に
よりアルカリ溶液に可溶となる成分を有する化合物とを
含有する。
光によりアルカリ溶液に可溶となる成分を有する化合物
の含有量は、ポリイミドに対して1〜50重量%が好ま
しく、さらに好ましくは5〜40重量%である。50重
量%を超えると得られるポリイミドパターンの機械的強
度が不十分であり、1重量%未満では露光部、未露光部
での溶解速度の差が大きくならない為、良好なレリーフ
パターンが得られない。
カリ水溶液だけでは溶解性が悪い為、現像液としては有
機溶媒とアルカリ水溶液を混合させた溶媒を用いるのが
好ましい。アルカリ水溶液としては、テトラメチルアン
モニウムハイドロオキサイド、テトラエチルアンモニウ
ムハイドロオキサイドなどの水酸化4級アンモニウム水
溶液、エタノールアミン、プロピルアミンなどのアミン
系水溶液、及び水酸化ナトリウムなどの無機アルカリ水
溶液などから選ばれた1種以上のものが使用できるが、
テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドが最も一
般的である。
は水と相溶するものならどれでも良いが、感光性樹脂組
成物の溶解性、水との相溶性との観点からn−メチルピ
ロリドンが最も好ましい。水と相溶性が悪く現像液中で
分離していると、得られるパターンにムラが発生するた
め撹拌するか、若しくは、現像液中で分離しないような
混合比にするか、若しくは、現像温度を上げて有機溶媒
の水に溶解度を高めることが必要である。
ポジ型感光性樹脂組成物を有機溶媒に溶解しワニスとし
て用いる。
合比は、ポリイミド膜に要求される膜厚や塗布性能など
から決定されるが、ポジ型感光性樹脂組成物に含まれる
ポリイミドと感光剤の合計濃度(以下NVと略称する)
がワニス中において1〜50重量%になるように調整す
るのが好ましい。
の制御が困難になり、1重量%未満では絶縁性等の物性
を発現するのに充分な膜厚を得られにくい。
は、前記ポリイミドと前記感光剤を、ポリイミドの0.
1〜10重量%のアミン系化合物の存在下、有機溶媒中
で撹拌混合することにより調整できる。アミン系化合物
を添加せずに所望の濃度になる場合は、アミン系化合物
を添加しなくても良い。
ン、トリメチルアミン、トリフェニルアミン、4−ジメ
チルアミノピリジン、ピリジン、トリエタノールアミ
ン、ジエチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、
プロピルアミン等、どのアミンでも良い。中でも3級ア
ミン、特にトリエチルアミンを用いるのが好ましいが、
特に限定されるものではない。
リドン、N,N’−ジメチルアセトアミド、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、
ジグライム、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクト
ン、フェノール、o−クレゾーール、m−クレゾール、
p−クレゾール、テトラヒドロフラン、エタノール、メ
タノール、水等が好ましい。これらは、単独でも良い
が、混合溶液を用いても良い。ポリイミドの溶解性が落
ちない程度に低沸点の溶媒を添加するとプリベークの時
間短縮等の効果がある。
のワニスを用いて成膜できる。まず、上記ワニスを固形
物体上(一般的にはガラス板、シリコンウェハ、金属板
等の基板上)にスピンコート、スクリーン印刷などによ
り塗布する。膜厚は、用途により異なるが0.1μm〜
100μm程度とすることができる。
度プリベークし、溶媒をある程度除去することにより膜
を成型することができる。次いで、所望のパターンを有
するフォトマスクを介して紫外線を照射する。ポリイミ
ドの組成、感光剤の種類、膜厚等により照射量は変化す
るが、高圧水銀ランプh線換算で100mJ〜4000
mJで感光させることができる。紫外線を照射した後、
アルカリ水溶液と有機溶媒との混合液(現像液)に浸積
して露光部をエッチングする。その際に、超音波照射等
の手法を行っても良い。
ルコールで洗浄する。その中でも室温であり、沸点の低
い汎用のアルコールが好ましい。洗浄後、60〜120
℃に加熱し乾燥させる。上記のポリイミド膜に高度な絶
縁性、耐水性を必要とする場合は、300℃〜400℃
に加熱を行い、ポリイミド中のスルホン酸基を脱スルホ
ン反応させると良い。加熱条件は、スルホン酸基を有す
るジアミン成分の種類と、そのジアミン全体に占める割
合によるが、2,2’−ベンジジンジスルホン酸を10
0%用いた場合は、350℃70分程度、ジアミン中の
2,2’−べンジジンジスルホン酸の割合が15%の場
合は350℃15分程度が適当である。
ンしたポリイミド膜の熱膨張率は、感光剤を含まない系
に比べて平均3ppm程度大きくなる。これは、感光剤
が高分子マトリックス中に存在することによるものであ
ると思われる。
組成物は、ポリイミドであるために保存安定性が良好で
あり、現像後の加熱処理の条件も温和であるためプロセ
ス適性が優れている。また、得られたポリイミド膜は、
加熱処理を施すことにより、熱膨張の少ない熱物性の優
れたものとすることができる。
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。下記の表1に各実施例で用いたポジ型感光性樹脂組
成物の組成を示す。なお、実施例及び比較例で用いた化
合物の略号を示す。
(略語:BPDA) 1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物
(略語:NTCDA) 2,2’−べンジジンジスルホン酸(略語:BZFS
A) 4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(略語:DAD
E) 2,2’−トリフルオロメチルべンジジン(略語:TF
MB) トリエチルアミン(略語:TEA) n−メチル−2−ピロリドン(略語:NMP) 1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸
と2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノンとのエス
テル(略語:DNQ) テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(略語:
TMAH)
ADE2.8574g(14.25mmol)に、o−
クレゾール100gを加え撹拌した。そこに、TEA
1.8ml(0.013mol)をゆっくり滴下し、完
全に溶解するまで70℃に保った。そこに、安息香酸を
1.7104g(0.014mol)を添加した後、B
PDA5.5g(19mmol)を加え55℃で100
分撹拌した。そして、180℃で3時間撹拌後、o−ク
レゾール50gで希釈し、室温まで冷却後メタノール6
00ml、conc.HC130mlの中に滴下した。
生成した沈殿物をデカンテーションで取り出し、メタノ
ール中で煮沸洗浄を繰り返し行った後、50℃で12時
間乾燥させて、実施例1のポリイミドを得た。酸二無水
物の成分(モル比)とジアミンの成分(モル比)を下記
の表1に示す。
な方法で、表1に示す酸二無水物の配合例と、ジアミン
の配合例を用い、実施例2〜6のポリイミドも合成を行
った。
ミドと、ポリイミドの30wt%のDNQをクレゾール
(o−、m−、p−いずれでも、混合物でも可)、NM
P等の溶媒に固形分10%になるように溶解させた後、
濾過を行い、実施例1〜6のポジ型感光性樹脂組成物の
ワニスを得た。そのようにして得られたワニスを、脱脂
洗浄したステンレス板SUS−430(住友金属株式会
社製)上にスピンコートし、実施例1〜6の膜厚5μm
の塗膜を得た。
露光装置(大日本スクリーン株式会社製、MA−120
0)でh線換算で1000mJ/cm2 照射を行った。
露光後、下記の表2の配合比(モル比)の現像液(23
℃)に浸積し、2−プロパノールで洗浄後、100℃の
オーブンで2分間乾燥させた。この様して、実施例1〜
6の各実施例につき4種類の、未露光部が侵食されてい
ないレリーフパターンを得た。現像条件(現像時間)、
現像液の組成等を下記の表2に示す。現像して得られた
レリーフパターンが鮮映性かどうかについての性質(現
像性)について顕微鏡を用いて目視により観察した。そ
の結果を下記の表2に示す。診断基準は次に従った。
く溶出しなかったため、パターンが形成できなかったも
の。
部も溶出しており、良好なリレーフパターンが形成でき
なかったもの。
ーフパターンが良好に得られたもの。
異なるが、概ね5〜60%の範囲である。高度な絶縁性
や熱物性を求めるのであれば、乾燥後に350℃前後で
1〜70分の加熱処理を行うことによりスルホン酸基及
び/又はスルフィン酸基を脱離させると良い。
感光化したものと、ポリイミドのみの場合について比較
した。測定はリガク製TMA−8310を用い、10℃
/minで10gの荷重をかけ測定した。計算温度範囲
は30〜200℃で行った。この結果を下記の表3に示
す。
イミドであるために、保存安定性が良好である。該ポジ
型感光性樹脂組成物を用いて成膜し露光した場合、未露
光部に侵食のない良好なポジ型レリーフパターンを有す
るポリイミド膜が得られる。
Claims (11)
- 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (Xは、四価の有機基、R1 は二価、三価又は四価のジ
アミンであり且つ、骨格中にスルホン酸基及び/又はス
ルフィン酸基を樹脂全体の重量の1〜30%含有し、n
は3〜800の整数を示す。)で表されるポリイミド
と、 露光によりアルカリ水溶液に可溶となる成分を有する化
合物を含み、且つ、 アルカリ水溶液、又はアルカリ水溶液と有機溶媒の混合
液で現像可能であることを特徴とするポジ型感光性樹脂
組成物。 - 【請求項2】 前記四価の有機基は、有機酸二無水物で
ある請求項1記載のポジ型感光性樹脂組成物。 - 【請求項3】 前記有機酸二無水物は、ピロメリット酸
二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン
酸二無水物、及び3,3’,4,4’−ビフタル酸二無
水物から選ばれたものである請求項2記載のポジ型感光
性樹脂組成物。 - 【請求項4】 前記ジアミンは、少なくとも、モル比で
3%以上は2,2’−ベンジジンジスルホン酸基及び/
又は2,4−ジアミノベンゼンスルホン酸基である請求
項1記載のポジ型感光性樹脂組成物。 - 【請求項5】 前記アルカリ水溶液は、水酸化4級アン
モニウム水溶液、アミン系水溶液、及び無機アルカリ水
溶液から選ばれた1種以上である請求項1記載のポジ型
感光性樹脂組成物。 - 【請求項6】 前記露光によりアルカリ溶液に可溶とな
る成分を有する化合物は、下記一般式(2)又は(3) 【化2】 (R2 のうち少なくとも一つはオルトキノンジアジドス
ルホニル基、2−ジアゾ−1−インダノン基、2一ジア
ゾ−1,3−インダンジオン基、5−メトキシ−1−イ
ンダノン基のいずれかであり、R2 の全てが同一のもの
でも、これらが混在していても良い。)及び/又は、 下記一般式(4)−(9) 【化3】 【化4】 (R2 のうち少なくとも一つはオルトキノンジアジドス
ルホニル基、2−ジアゾ−1−インダノン基、2−ジア
ゾ−1 ,3−インダンジオン基、5−メトキシ−1−イ
ンダノン基のいずれかであり、R2 の全てが同一のもの
でも、これらが混在していても良い。)で表される化合
物である請求項1記載のポジ型感光性樹脂組成物。 - 【請求項7】 前記露光によりアルカリ溶液に可溶とな
る成分を有する化合物の配合量が、前記ポリイミドに対
して、重量で1〜50重量%である請求項1記載のポジ
型感光性樹脂組成物。 - 【請求項8】 ポジ型感光性樹脂組成物の溶解度を高め
るためのアミン系化合物と、常温で液体の物質を含むポ
ジ型感光性樹脂組成物であって、前記ポリイミドと、前
記露光によりアルカリ溶液に可溶となる成分を有する化
合物との合計濃度が1〜50重量%である請求項1記載
のポジ型感光性樹脂組成物。 - 【請求項9】 (1)請求項1、2、3、4、5、6、
7又は8に記載のポジ型感光性樹脂組成物を固形物体上
に塗布し、 (2)得られた塗膜中の少なくとも溶媒の一部を取り除
き、 (3)前記処理された塗膜に対して所定のパターンを有
するフォトマスクを適用して露光し、 (4)次いで、アルカリ水溶液と有機溶媒との混合液に
よるエッチングを行い、 (5)乾燥又は加熱処理することを特徴とするポリイミ
ド膜の成型方法。 - 【請求項10】 前記塗膜中の少なくとも溶媒の一部を
取り除く方法は、プリベーク又は乾燥することにより行
う請求項9記載のポリイミド膜の成型方法。 - 【請求項11】 前記アルカリ水溶液は、水酸化4級ア
ンモニウム水溶液、アミン系水溶液、及び無機アルカリ
水溶液から選ばれた1種以上である請求項9記載のポジ
型感光性樹脂組成物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36517199A JP4341797B2 (ja) | 1999-12-22 | 1999-12-22 | ポジ型感光性樹脂組成物、及びそれを用いたパターン形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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