JP2001183555A - 光通信モジュールおよびその製造方法 - Google Patents

光通信モジュールおよびその製造方法

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JP2001183555A
JP2001183555A JP36939799A JP36939799A JP2001183555A JP 2001183555 A JP2001183555 A JP 2001183555A JP 36939799 A JP36939799 A JP 36939799A JP 36939799 A JP36939799 A JP 36939799A JP 2001183555 A JP2001183555 A JP 2001183555A
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holding member
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optical
groove
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JP36939799A
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Hirobumi Kobayashi
林 博 文 小
Koichi Nishimura
村 浩 一 西
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Toshiba Corp
Toshiba Development and Engineering Corp
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Toshiba Corp
Toshiba Electronic Engineering Co Ltd
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  • Optical Couplings Of Light Guides (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パッケージ内部を良好な状態で気密封止する
光通信モジュールおよびその製造方法を提供する。 【解決手段】 パッケージのパイプ部22a先端部に第
2レンズホルダ36との接合面の形状に応じた溝を予め
形成しておき、LED11、マウント13、第1レンズ
ホルダ15、クーラ17をパッケージ22に実装した
後、溝の形状に応じて成型されたはんだリング32をパ
イプ部22a先端部の溝に嵌挿する。LED11との間
で所望の光結合が得られるように第2レンズ39の位置
を調整した上で第2レンズホルダ36をYAG溶接によ
りパイプ部22a先端へ固着した後、パッケージを加熱
してはんだリング32を溶融させる。その後、シーム溶
接によりパッケージ22に蓋25を接合させて気密封止
し、光ファイバホルダ41を第2レンズホルダ36に固
着させ、所定の位置決めを行った上で、光ファイバ43
を光ファイバホルダ41に固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光半導体素子とこ
の光半導体素子に光学的に結合される光ファイバとを有
する光通信モジュールおよびその製造方法に関し、特
に、光通信モジュールの気密封止構造を対象とする。
【0002】
【従来の技術】従来の技術による光通信モジュールにつ
いて図面を参照しながら説明する。なお、以下の各図に
おいて同一の部分には同一の参照番号を付してその説明
を適宜省略する。
【0003】図4は、従来の技術による光通信モジュー
ルの一例を示す略示断面図である。同図に示す光通信モ
ジュール80は、光半導体素子11と、マウンタ13
と、第1レンズ19と、第1レンズホルダ15と、クー
ラ17と、パッケージ81と、蓋部25と、第2レンズ
39と、第2レンズホルダ85と、光ファイバホルダ4
1と、光ファイバ43とを備えている。
【0004】パッケージ81は、底部と4つの側部とを
有し、側部のうち、光ファイバ43との光結合が行われ
る部分には、光半導体素子11の光軸に沿って外部に突
出するように延設されたパイプ部81aが設けられてい
る。
【0005】パッケージ81内部の底面には、クーラ1
7が固着され、クーラ17が有する自動温度制御回路に
より周囲の温度変化にかかわらず、安定した特性が得ら
れるようになっている。
【0006】マウンタ13の上に搭載される光半導体素
子11は、ここではLEDであり、その光軸がパッケー
ジ81のパイプ部81a内の開口を通るようにマウンタ
13を介して第1レンズホルダ15上に固着される。
【0007】第1レンズホルダ15は、第1レンズ19
が光半導体との間での光軸が一致するようにその位置が
調整された上でクーラ17上に固着される。
【0008】第2レンズホルダ85は、第2レンズ39
を保持し、光半導体および第1レンズ19との間で光軸
が一致するように第2レンズ39の位置が調整された上
でパッケージのパイプ部81aの先端に溶接により固着
される。
【0009】蓋部25は、半導体素子11、マウンタ1
3、第1レンズ19、第1レンズホルダ15およびクー
ラ17がパッケージに実装され、第2レンズホルダ85
がパイプ部81aの先端部に固着された段階でパッケー
ジ81の側部上面にシーム溶接により固着され、これに
より、パッケージ81内部の気密性が保持される。
【0010】パッケージ81のパイプ部81aの先端部
には、光ファイバ43を保持する光ファイバホルダが上
述した第2レンズホルダ85を介して取付けられ、これ
により、光半導体素子11と光ファイバ43とが光学的
に結合される。
【0011】上述した光通信モジュール80に示すよう
に、従来、パッケージ81内部の気密性を良好にするた
め、第2レンズ39は例えば低融点ガラスなどで第2レ
ンズホルダ85に取付けられ、また、第2レンズホルダ
85とパッケージ81とは、一般的にYAG(Yttrium
Aluminum Garnet)レーザを用いた溶接(以下、単にY
AG溶接という)やシーム溶接などにより固着されてい
た。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、YAG
レーザにより気密封止を行う場合は、第2レンズホルダ
85のYAGレーザ溶接部にマイクロクラックが発生す
ることがあり、良好な気密性を得ることが困難であっ
た。溶接部分の気密性が不完全なときは、例えば外気か
ら水分がパッケージ内部に進入し、結露を引き起すな
ど、パッケージ内部に実装された部品の信頼性を低下さ
せる原因となっていた。
【0013】このような問題に対し、はんだなどを用い
て溶接部分を覆う方法が考えられる。
【0014】しかし、YAG溶接痕ははんだ濡れ性が悪
い。このため、はんだによるコーティングは難しく、Y
AG溶接を用いる場合は気密性を良好にすることが困難
であった。
【0015】この一方、シーム溶接を用いる場合は、接
続位置を数μmの精度で制御することが不可能であるた
め、光軸が所望の位置からずれることがあるという問題
があった。さらに、シーム溶接は、電極に大電流を流す
ことにより溶接するという制御機能を有する。この電極
のサイズが光通信モジュールのサイズに比べて大きいた
め、溶接する部分の形状が限定されてしまい、設計の自
由度が狭められるなどの問題があった。
【0016】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、パッケージ内部を良好な状態で気密
封止する光通信モジュールおよびその製造方法を提供す
ることにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の手段に
より上記課題の解決を図る。
【0018】即ち、本発明によれば、光半導体素子と、
この光半導体素子を内部に収納するとともに光を通過さ
せる開口部を有するパッケージと、上記光半導体素子と
の間で光軸が合致するように調整された位置に設けられ
るレンズと、上記パッケージの開口部にYAGレーザを
用いた溶接により接合され、上記レンズを保持するレン
ズ保持部材と、上記パッケージの開口部と上記レンズ保
持部材との接合領域またはこの接合領域の周辺に設けら
れ表面にはんだメッキが形成された溝部と、上記溝部の
形状に応じてはんだにより形成されて上記溝部に予め嵌
挿され、加熱されることにより溶融して上記パッケージ
の開口部と上記レンズ保持部材との接合部分を気密封止
する中空枠体と、上記レンズ保持部材に固着され上記光
半導体素子と光ファイバとを光学的に結合させる光ファ
イバ保持部と、を備える光通信モジュールが提供され
る。
【0019】溶融した上記中空枠体は、上記溝をはんだ
で埋めるとともに、上記開口部と上記レンズ保持部材と
の接合部分に進入し、YAG溶接による溶接痕が形成さ
れた領域を除いて上記接合部分に存在する間隙をはんだ
で塞ぐ。これにより、上記開口部と上記レンズ保持部材
は、高い気密性で密着する。
【0020】上記光通信モジュールにおいて、上記開口
部は、底面に上記レンズ保持部材が固着される凹部を有
し、上記レンズ保持部材の周縁面と上記凹部の側面との
間の領域が上記溝部をなすと好適である。
【0021】また、上記溝部は、その外縁が上記レンズ
保持部材の周縁のサイズよりも小さくなるように上記接
合領域内の上記パッケージ側または上記レンズ保持部材
側に設けられるとさらに好適である。
【0022】上記パッケージ側または上記レンズ保持部
材側に溝部を設けることにより、上記接合領域の周辺に
上記開口部の凹部による段差が生じないため、YAGレ
ーザを用いた溶接においてレーザ光の入射角度が制限さ
れることがない。これにより、高い気密性に加えて加工
が容易な光通信モジュールが提供される。
【0023】上記パッケージは、上記光半導体素子の光
軸に沿って外部に突出するように形成されたパイプ部を
含み、このパイプ部の先端が上記開口部をなすものでも
良い。
【0024】上記光半導体素子は、半導体発光素子と半
導体受光素子とを含む。
【0025】また、本発明によれば、光半導体素子と、
外側に突出して形成され光を通過させるパイプ部を有し
内部に上記光半導体素子を収納するパッケージと、上記
パイプ部を通過する光の経路を制御するレンズと、上記
パイプ部に接合され上記レンズを保持するレンズ保持部
材と、光ファイバを保持してこの光ファイバと上記光半
導体素子とを光学的に結合させる光ファイバ保持部と、
を備える光通信モジュールの製造方法であって、上記パ
イプ部の先端であって上記レンズ保持部材との接合領域
の周辺に、上記レンズ保持部材の形状に応じた溝部を予
め形成する工程と、上記溝部にはんだメッキを形成する
工程と、上記光半導体素子を上記パッケージ内に実装す
る工程と、上記溝部の形状に応じた中空枠体をはんだに
より形成する工程と、上記光半導体素子との間で上記レ
ンズの光軸を調整し、YAGレーザを用いた溶接により
上記レンズ保持部材を上記パッケージの上記パイプ部に
接合させる工程と、上記レンズ保持部材が上記パイプ部
に接合された後に、上記中空枠体を上記溝部に嵌挿する
工程と、加熱処理により上記中空枠体を溶融させる工程
と、上記光ファイバ保持部材を上記レンズ保持部材に固
着し、上記光半導体素子および上記レンズとの間で光軸
を調整して上記光ファイバを上記光ファイバ保持部材に
固着する工程と、を備える光通信モジュールの製造方法
が提供される。
【0026】上記パイプ部は、底面で上記レンズ保持部
材が固着される凹部を先端部に有し、この凹部の側面と
上記レンズ保持部材の周縁面との間の領域が上記溝部を
なすと好適である。
【0027】また、本発明によれば、光半導体素子と、
外側に突出して形成され光を通過させるパイプ部を有し
内部に上記光半導体素子を収納するパッケージと、上記
パイプ部を通過する光の経路を制御するレンズと、上記
パイプ部に接合されレンズを保持するレンズ保持部材
と、光ファイバを保持してこの光ファイバと上記光半導
体素子とを光学的に結合させる光ファイバ保持部と、を
備える光通信モジュールの製造方法であって、上記レン
ズ保持部材と上記パイプ部との接合領域に、上記パイプ
部との接合面の形状に応じた溝部を上記レンズ保持部材
または上記パイプ部に形成する工程と、上記溝部にはん
だメッキを形成する工程と、上記光半導体素子を上記パ
ッケージ内に実装する工程と、上記溝部の形状に応じた
中空枠体をはんだにより形成する工程と、上記中空枠体
を上記溝部に嵌挿する工程と、上記中空枠体が上記溝部
に嵌挿された後に、上記光半導体素子との間で上記レン
ズの光軸を調整し、YAGレーザを用いた溶接により上
記レンズ保持部材を上記パッケージの上記パイプ部に接
合させる工程と、上記レンズ保持部材が上記パイプ部に
接合された後に加熱処理により上記中空枠体を溶融させ
る工程と、上記光ファイバ保持部材を上記レンズ保持部
材に固着し、上記光半導体素子および上記レンズとの間
で光軸を調整して上記光ファイバを上記光ファイバ保持
部材に固着する工程と、を備える光通信モジュールの製
造方法が提供される。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態のいく
つかについて図面を参照しながら説明する。
【0029】(1)第1の実施形態 まず、本発明にかかる光通信モジュールの第1の実施の
形態について図1を参照しながら説明する。
【0030】図1(a)は、本実施形態の光通信モジュ
ール1を示す略示断面図である。同図に示すように、本
実施形態は、パッケージ21のパイプ部21aと第2レ
ンズホルダ35との接合部にその特徴がある。その他の
点は、図4に示す光通信モジュール80と略同一であ
る。
【0031】即ち、パッケージ21のパイプ部21aの
先端面の内側には、本実施形態において特徴的な凹部が
形成されている。この凹部の底面は、第2レンズホルダ
35に対応した形状を有し、かつ、第2レンズホルダ3
5との接合面よりもやや大きめのサイズを有し、この凹
部によりパイプ部21a先端の周縁部との間で段差が形
成される。第2レンズ39が光半導体素子11との間で
所望の光結合が得られるように位置合せされた上で、こ
の凹部に半ば収納されるように第2レンズホルダ35が
YAG溶接により固着されている。これにより、第2レ
ンズホルダ35の周縁と凹部側面との間には、溝が形成
される。
【0032】この溝の拡大図を図1(b)の断面図に示
す。同図に示すように、凹部の側面は、中心に向うにつ
れ漸深する斜面(テーパ)となっている。
【0033】凹部の底面と側面、および第2レンズホル
ダ35の接合面には、はんだメッキ27が予め形成され
ている。
【0034】図1(a)に戻り、この溝は、中空枠体で
あるはんだリングを溶融したはんだで充満され、このは
んだによりパッケージのパイプ部21aと第2レンズホ
ルダ35とが密着するように固着される。
【0035】このように、光接合を行うパッケージ21
のパイプ部21aと第2レンズホルダ35とがはんだに
より密着されるので、パッケージ21の内部が高い精度
で気密封止された光通信モジュールが提供される。
【0036】図1(a)に示す光通信モジュール1の製
造方法について、本発明にかかる光通信モジュールの製
造方法の第1の実施の形態として説明する。
【0037】まず、パイプ部21a先端面に上述した凹
部を予め形成したパッケージ21を準備し、従来と同様
の方法にて半導体素子11、マウント13、第1レンズ
19、第1レンズホルダ15、クーラ17をパッケージ
21に実装する。
【0038】次に、第2レンズ39を組込んだ第2レン
ズホルダ35を、対向面の周辺領域がパイプ21aの凹
部底面に当接するように配置する。さらに、半導体素子
11および第1レンズ19との間で所望の光結合が得ら
れるように、第2レンズ39の位置を調整した上でYA
G溶接により第2レンズホルダ35を凹部の底面に固着
する。
【0039】次に、第2レンズホルダ35と凹部のテー
パで形成される溝にはんだリング31を嵌挿する。はん
だリング31は、溝の形状に応じてはんだにより成型さ
れた中空枠体である。はんだリング31を溝に嵌挿した
後に、パッケージ21を加熱し、これによりはんだリン
グ31を溶融させる。この結果、溶融したはんだが第2
レンズホルダ35とパイプ部21aとの間の溝を埋める
とともに、第2レンズホルダ35とパイプ部21aとの
接合面に進入する。これは、第2レンズホルダ35とパ
イプ部21aとの接合面には微細な間隙が存在するため
である。このとき、この接合面のうち、YAG溶接痕が
形成された領域にははんだが密着しないが、その他の領
域には、上述したように予めはんだメッキ27が形成さ
れて良好なはんだ濡れ性を有するので、溶融したはんだ
が接合面に存在する微細な間隙を塞ぐ。このように、は
んだリング31が加熱されて溶融したはんだにより、接
合面の間隙が塞がれるので、パッケージ21は、第2レ
ンズ39との光結合部分において水蒸気などの気体や液
体分子の外部からの進入が防止される。これにより、パ
ッケージ21の気密性が大幅に向上する。
【0040】その後、パッケージ21全体の気密封止の
ためにパッケージ21の側部上面に蓋部25をシーム溶
接を用いて接合させる。
【0041】この後は、既知の方法により、ファイバホ
ルダ41をYAG溶接により第2レンズホルダ35周辺
部およびパイプ部21aの先端部に固定させ、所望の光
結合が得られるように光ファイバ43の位置決めを行っ
た上で、光ファイバ43をYAG溶接によりファイバホ
ルダ41に固定する。
【0042】以上の工程により高い精度で気密封止され
た光通信モジュールが得られる。
【0043】(2)第2の実施形態 図2は、本発明にかかる光通信モジュールの第2の実施
の形態を示す略示断面図である。本実施形態の特徴は、
パッケージ22のパイプ部22aの構造にある。その他
の点は、図1に示す光通信モジュール1と同一である。
【0044】即ち、図2に示す光通信モジュール2が備
えるパッケージ22は、パイプ部22aの先端部におい
て、第2レンズホルダ36との接合面に、はんだリング
32を嵌挿するための溝が予め形成されている。この溝
にはんだリング32が嵌挿されて加熱処理で溶融するこ
とにより、第2レンズホルダ36とパッケージ22との
間で高精度の気密封止がなされている。溝の底面と側
面、および第2レンズホルダ36のパイプ22aとの対
向面には、第1の実施形態と同様にしてはんだメッキ
(図示せず)が形成され、これによりはんだ濡れ性が良
好な構造となっている。
【0045】このように、本実施形態によれば、はんだ
リング32を嵌挿する溝を予めパッケージ22側に備え
るので、上述した第1の実施形態で説明した効果に加
え、パイプ22aに段差が存在しないので、YAG溶接
時のレーザ光の入射角度が制限されることがない。これ
により、気密性に優れるとともに加工が容易な光通信モ
ジュールが提供される。なお、本実施形態では、溝をパ
ッケージ22のパイプ部22a先端部に設けたが、第2
レンズホルダ36のパイプ部22aとの接触面側に設け
ても同一の効果が得られる。
【0046】次に、図2に示す光通信モジュール2の製
造方法について、本発明にかかる光通信モジュールの製
造方法の第2の実施の形態として説明する。
【0047】まず、パイプ部22aの先端部に溝を予め
形成したパッケージ22を準備する。溝の内表面には、
はんだメッキを形成しておく。また、第2レンズホルダ
36のパイプ部22aへの接合面にもはんだメッキを形
成しておく。
【0048】次に、従来と同様の方法で半導体素子1
1、マウント13、第1レンズ19、第1レンズホルダ
15、およびクーラ17をパッケージ22に実装する。
【0049】次に、中空枠体であるはんだリング32を
パイプ部22a先端部の溝の形状に応じてはんだにより
成型し、成型されたはんだリング32を溝に嵌挿する。
【0050】その後、第2レンズ39を組込んだ第2レ
ンズホルダ36を所望の光結合が得られるように位置を
調整した上でYAG溶接によりパイプ部22a先端へ固
着する。
【0051】次に、パッケージ22を加熱しこれにより
はんだリング32を溶融させる。この結果、溝内で溶融
されたはんだが溝を埋めるとともに、第2レンズホルダ
36とパイプ22aとの接合面に進入し、接合面に存在
する間隙を塞ぐ。これにより、第2レンズホルダ36と
パイプ部22aとが密着し、パッケージ22が気密封止
される。このとき、上述したように、YAG溶接痕自体
にははんだが密着しないが、溝の内表面およびこれに対
向する第2レンズホルダ36の表面領域に予めはんだメ
ッキが形成されているので、このはんだメッキによるは
んだ濡れ性により、溶融したはんだが溝の内表面と、パ
イプ部22aと第2レンズ39との接合面に容易に密着
する。
【0052】その後は、シーム溶接を用いてパッケージ
22の側部上面に蓋部25を接合させてパッケージ22
を全体的に気密封止する。
【0053】最後は、既知の方法により、ファイバホル
ダ41をYAG溶接により第2レンズホルダ36の周辺
部に固定させ、所望の光結合が得られるように光ファイ
バ43の位置決めを行った上で、光ファイバ43をYA
G溶接によりファイバホルダ41に固定する。
【0054】(3)第3の実施形態 図3に本発明にかかる光通信モジュールの第3の実施の
形態の略示断面図を示す。上述した2つの実施形態で
は、光半導体素子11としてLED等の発光素子を実装
した光通信モジュールについて説明したが、本実施形態
は、本発明をPD(Photo Diode)等の受光素子を実装
した光通信モジュールに適用した形態である。
【0055】図3に示す光通信モジュール3は、PD
(APD)51と、PDキャリア53と、プリアンプ5
5と、台座57,58と、パッケージ23と、蓋部25
と、レンズ59と、レンズホルダ37と、光ファイバホ
ルダ41と、光ファイバ43とを備えている。
【0056】パッケージ23の内部底面には、2つの台
座57,58が固着されている。なお、これらの台座5
7,58は、別個に形成したものをパッケージ23に固
着する場合の他、パッケージ23と一体的に形成された
ものでも良い。
【0057】PD51は、PDキャリア53に固着さ
れ、このPDキャリア53は、PD51の受光面が光フ
ァイバ43に対向するように台座57の上面に固着され
る。
【0058】また、PD51で検知した光を増幅するプ
リアンプ55が台座58の上面に固着される。プリアン
プ55は、PDキャリア53内および台座57の上面に
形成された配線を介してPD51とワイヤ56により接
続される。
【0059】本実施形態の特徴は、はんだリング32を
嵌挿するための溝がパッケージのパイプ部23aでな
く、レンズホルダ37側に形成されている点にある。ま
た、溝の内表面および溝に対向するパイプ部23aの表
面領域には、上述した2つの実施形態と同様に、はんだ
メッキが形成され、良好なはんだ濡れ性を有する構造と
なっている。レンズホルダ37がYAG溶接によりパッ
ケージ23のパイプ部23aに固着された後に、レンズ
ホルダ37を加熱することにより、溝に嵌挿されたはん
だリング32が溶融し、溝を埋めるとともに、パッケー
ジ23のパイプ部23aとレンズホルダ37との接合面
における微細な間隙をYAG溶接痕以外の領域で塞ぐ。
これにより、高精度の気密封止が得られる。
【0060】このように、本実施形態によれば、はんだ
リング33を嵌挿する溝を予めレンズホルダ37側に備
えるので、容易に加工でき、かつ、気密性に優れた光通
信モジュールが提供される。
【0061】図3に示す光通信モジュールの製造方法は
以下の通りである。
【0062】まず、パイプ部23a先端に対向する領域
に予め溝を形成したレンズホルダ37を準備しておく。
また、溝の内表面およびパイプ部23aの先端面には、
はんだメッキを形成しておく。さらに、中空枠体である
はんだリング33を溝の形状に応じてはんだにより成型
する。
【0063】次に、従来と同様の方法でPD51、PD
キャリア53、プリアンプ55、台座57,58をパッ
ケージ23に実装する。
【0064】次に、はんだリング33をレンズホルダ3
7の溝に嵌挿する。
【0065】その後、レンズ59を組込んだレンズホル
ダ37を所望の光結合が得られるように位置を調整した
上でYAG溶接によりパイプ部23a先端へ固着する。
【0066】次に、レンズホルダ37を加熱しこれによ
りはんだリング33を溶融させる。この結果、溶融した
はんだが溝内を埋めるとともに、パイプ部23aとレン
ズホルダ37との接合面に進入し、はんだメッキの濡れ
性により、YAG溶接痕以外の接合面に存在する微細な
間隙を塞ぐ。これにより、パイプ部23aとレンズホル
ダ37とが密着するので、パッケージ23が高い精度で
気密封止される。
【0067】その後は、シーム溶接を用いてパッケージ
23の側部上面に蓋部25を接合させてパッケージ23
を気密封止し、最後に、ファイバホルダ41をYAG溶
接によりレンズホルダ37の周辺部に固定させ、所望の
光結合が得られるように光ファイバ43の位置決めを行
った上で、光ファイバ43をYAG溶接によりファイバ
ホルダ41に固定する。
【0068】このように、本実施形態によれば、パッケ
ージ23とレンズホルダ37との間で高い精度の気密封
止が得られるとともに、前述した第2の実施の形態と同
様に、パイプ部23aに段差が存在しないため、YAG
溶接時のレーザ光の入射角度が制限されることがない。
これにより、気密性に優れるとともに加工が容易な光通
信モジュールが提供される。なお、本実施形態では、溝
をレンズホルダ37のパイプ部23aとの接触面側に設
けたが、パッケージ23のパイプ部23a側に設けても
同一の効果が得られることは勿論である。
【0069】
【発明の効果】以上詳述したとおり、本発明は、以下の
効果を奏する。
【0070】即ち、本発明にかかる光通信モジュールに
よれば、パッケージのパイプ部とレンズ保持部材との接
合領域またはこの接合領域の周辺に設けられた溝部を含
み、この溝部にはんだから形成された中空枠体が嵌挿さ
れ加熱により溶融してYAG溶接痕を除く接合面に沿っ
て上記パッケージと上記レンズ保持部材とを密着させる
ので、より高い精度でパッケージが気密封止される。こ
れにより信頼性の高い光通信モジュールが提供される。
【0071】また、本発明にかかる光通信モジュールの
製造方法によれば、パッケージのパイプ部とレンズ保持
部材との接合領域またはこの接合領域の周辺に溝部を設
ける工程と、この溝部の形状に応じてはんだにより成型
された中空枠体を上記溝部に嵌挿する工程と、上記パッ
ケージと上記レンズ保持部材とをYAG溶接により固着
させた後に、上記パッケージまたは上記レンズ保持部材
とを加熱して上記中空枠体を溶融させる工程とを備える
ので、上記パッケージおよび上記レンズ保持部材との接
合面におけるYAG溶接痕以外の領域に溶融したはんだ
が流れ込み、微細な間隙を塞ぐので、上記パッケージと
上記レンズ保持部材とが高い精度で密着する。これによ
り、信頼性の高い光通信モジュールを製造することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる光通信モジュールの第1の実施
の形態を説明する略示断面図である。
【図2】本発明にかかる光通信モジュールの第2の実施
の形態を説明する略示断面図である。
【図3】本発明にかかる光通信モジュールの第3の実施
の形態を説明する略示断面図である。
【図4】従来の技術による光通信モジュールの一例を示
す略示断面図である。
【符号の説明】
1〜3 光通信モジュール 11 LED(光半導体素子) 13 マウンタ 15 第1レンズホルダ 17 クーラ 19 第1レンズ 21〜23 パッケージ 21a〜23a パイプ部 25 蓋部 27 はんだメッキ 31〜33 はんだリング(中空枠体) 35,36 第2レンズホルダ 37 レンズホルダ 39 第2レンズ 41 光ファイバホルダ 43 光ファイバ 51 PD(光半導体素子) 53 PDキャリア 55 プリアンプ 56 ワイヤ 57,58 台座 59 レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 33/00 H01L 31/02 B H01S 5/022 C (72)発明者 西 村 浩 一 神奈川県川崎市川崎区日進町7番地1 東 芝電子エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 2H037 AA01 BA03 BA12 DA05 DA06 DA17 DA36 5F041 AA34 AA43 DA11 DA61 EE04 EE16 FF14 5F073 BA01 FA06 FA11 FA29 5F088 BA11 BA18 BB01 CB20 JA07 JA12 JA14 JA20

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光半導体素子と、 前記光半導体素子を内部に収納するとともに光を通過さ
    せる開口部を有するパッケージと、 前記光半導体素子との間で光軸が合致するように調整さ
    れた位置に設けられるレンズと、 前記パッケージの開口部にYAGレーザを用いた溶接に
    より接合され、前記レンズを保持するレンズ保持部材
    と、 前記パッケージの開口部と前記レンズ保持部材との接合
    領域またはこの接合領域の周辺に設けられ表面にはんだ
    メッキが形成された溝部と、 前記溝部の形状に応じてはんだにより形成されて前記溝
    部に予め嵌挿され、加熱されることにより溶融して前記
    パッケージの開口部と前記レンズ保持部材との接合部分
    を気密封止する中空枠体と、 前記レンズ保持部材に固着され前記光半導体素子と光フ
    ァイバとを光学的に結合させる光ファイバ保持部と、を
    備える光通信モジュール。
  2. 【請求項2】前記開口部は、底面に前記レンズ保持部材
    が固着される凹部を有し、 前記レンズ保持部材の周縁面と前記凹部の側面との間の
    領域が前記溝部をなすことを特徴とする請求項1に記載
    の光通信モジュール。
  3. 【請求項3】前記溝部は、その外縁が前記レンズ保持部
    材の周縁のサイズよりも小さくなるように前記接合領域
    内の前記パッケージ側または前記レンズ保持部材側に設
    けられることを特徴とする請求項1に記載の光通信モジ
    ュール。
  4. 【請求項4】前記光半導体素子は、半導体発光素子と半
    導体受光素子とを含むことを特徴とする請求項1ないし
    3のいずれかに記載の光半導体モジュール。
  5. 【請求項5】光半導体素子と、外側に突出して形成され
    光を通過させるパイプ部を有し内部に前記光半導体素子
    を収納するパッケージと、前記パイプ部を通過する光の
    経路を制御するレンズと、前記パイプ部に接合され前記
    レンズを保持するレンズ保持部材と、光ファイバを保持
    してこの光ファイバと前記光半導体素子とを光学的に結
    合させる光ファイバ保持部と、を備える光通信モジュー
    ルの製造方法であって、 前記パイプ部の先端であって前記レンズ保持部材との接
    合領域の周辺に、前記レンズ保持部材の形状に応じた溝
    部を予め形成する工程と、 前記溝部にはんだメッキを形成する工程と、 前記光半導体素子を前記パッケージ内に実装する工程
    と、 前記溝部の形状に応じた中空枠体をはんだにより形成す
    る工程と、 前記光半導体素子との間で前記レンズの光軸を調整し、
    YAGレーザを用いた溶接により前記レンズ保持部材を
    前記パッケージの前記パイプ部に接合させる工程と、 前記レンズ保持部材が前記パイプ部に接合された後に、
    前記中空枠体を前記溝部に嵌挿する工程と、 加熱処理により前記中空枠体を溶融させる工程と、 前記光ファイバ保持部材を前記レンズ保持部材に固着
    し、前記光半導体素子および前記レンズとの間で光軸を
    調整して前記光ファイバを前記光ファイバ保持部材に固
    着する工程と、を備える光通信モジュールの製造方法。
  6. 【請求項6】光半導体素子と、外側に突出して形成され
    光を通過させるパイプ部を有し内部に前記光半導体素子
    を収納するパッケージと、前記パイプ部を通過する光の
    経路を制御するレンズと、前記パイプ部に接合されレン
    ズを保持するレンズ保持部材と、光ファイバを保持して
    この光ファイバと前記光半導体素子とを光学的に結合さ
    せる光ファイバ保持部と、を備える光通信モジュールの
    製造方法であって、 前記レンズ保持部材と前記パイプ部との接合領域に、前
    記パイプ部との接合面の形状に応じた溝部を前記レンズ
    保持部材または前記パイプ部に形成する工程と、 前記溝部にはんだメッキを形成する工程と、 前記光半導体素子を前記パッケージ内に実装する工程
    と、 前記溝部の形状に応じた中空枠体をはんだにより形成す
    る工程と、 前記中空枠体を前記溝部に嵌挿する工程と、 前記中空枠体が前記溝部に嵌挿された後に、前記光半導
    体素子との間で前記レンズの光軸を調整し、YAGレー
    ザを用いた溶接により前記レンズ保持部材を前記パッケ
    ージの前記パイプ部に接合させる工程と、 前記レンズ保持部材が前記パイプ部に接合された後に加
    熱処理により前記中空枠体を溶融させる工程と、 前記光ファイバ保持部材を前記レンズ保持部材に固着
    し、前記光半導体素子および前記レンズとの間で光軸を
    調整して前記光ファイバを前記光ファイバ保持部材に固
    着する工程と、を備える光通信モジュールの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016028273A (ja) * 2014-07-09 2016-02-25 住友電工デバイス・イノベーション株式会社 光モジュールを製造する方法及び光モジュール
CN109038208A (zh) * 2018-08-14 2018-12-18 苏州冠德能源科技有限公司 量子级联激光器的封装结构

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