JP2001182585A - 燃焼圧センサ構造体 - Google Patents

燃焼圧センサ構造体

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JP2001182585A JP36645799A JP36645799A JP2001182585A JP 2001182585 A JP2001182585 A JP 2001182585A JP 36645799 A JP36645799 A JP 36645799A JP 36645799 A JP36645799 A JP 36645799A JP 2001182585 A JP2001182585 A JP 2001182585A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃焼圧センサ付きグロープラグをエンジンヘ
ッドに装着する際に、燃焼圧センサに接続されたリード
配線の影響を受けることなく作業性を向上させる。 【解決手段】 外周面にネジ部201aを有し、エンジ
ンヘッド1のネジ穴1bに挿入してネジ結合されたプラ
グ本体部220と、このプラグ本体部220が挿入され
た形でプラグ本体部220に固定された燃焼圧センサ3
1と、該センサ31に接続されたセンサ信号取出し用の
リード配線500とを備える燃焼圧センサ付きグロープ
ラグ100において、プラグ本体部220のうち該プラ
グ本体部220とネジ穴1bとのネジ結合を行うための
六角部221の外径を、燃焼圧センサ31の貫通穴31
aの内径よりも小さくし、プラグ本体部220を、その
六角部221側の端部から燃焼圧センサ31へ挿入可能
としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンに形成さ
れたネジ穴に対して一端側を挿入して軸回りに回転させ
ることによりネジ結合される構造体(例えばグロープラ
グ、スパークプラグ、ボルト等)と、該構造体の軸方向
の途中部に取り付けられた燃焼圧センサとを備える燃焼
圧センサ構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の燃焼圧センサ構造体としては、
例えば特開平7−139736号公報に記載されている
ようなディーゼル機関等のエンジンに始動補助装置とし
て使用されている燃焼圧センサ付きグロープラグが提案
されている。従来の燃焼圧センサ付きグロープラグの一
般的な構造を図14(a)に概略断面として示す。な
お、図14(b)は、(a)中のハウジング201の六
角部201bを上から見た場合の外周形状を示すもの
で、燃焼圧センサ30と比較した形で示してある。
【0003】燃焼圧センサ付きグロープラグJ1は、通
電により発熱する発熱体206をハウジング201に保
持してなる構造体としてのプラグ本体部(グロープラグ
単独のもの)200と、プラグ本体部200に取り付け
られプラグ本体部200に作用する燃焼圧に伴う力に基
づいてエンジンの燃焼圧を検出する燃焼圧センサ(圧力
センサ)30と、燃焼圧センサ30の信号を外部に取り
出すためのリード配線500と備えた構成を有する。
【0004】プラグ本体部200は、ディーゼルエンジ
ンのエンジンヘッド1に形成されたネジ穴1bに対して
一端側を挿入してネジ結合されている。このネジ結合
は、プラグ本体部200のハウジング201の外周面に
形成された取付ネジ201aによりなされ、そのネジ締
めは、ハウジング201の他端側に形成された六角部2
01bを介してプラグ本体部200を軸回りに回転させ
ることで行われる。
【0005】このグロープラグJ1の点火栓としての機
能は、次のようである。即ち、図示しない電源からコネ
クティングバー2を介して、中軸204に電圧が印加さ
れ、発熱コイル203、シース管202、及びハウジン
グ201を介してエンジンヘッド1にアースされる。こ
れにより、発熱コイル203及びシース管202により
構成された発熱体206は発熱し、ディーゼルエンジン
の着火始動補助を行うことができる。
【0006】また、燃焼圧センサ30は貫通穴30a内
面にネジ部311を有する環状のものであり、その貫通
穴30aにプラグ本体部200が挿入され、プラグ本体
部200の取付ネジ201aとネジ結合により固定され
ている。また、リード配線500は、その一端側が燃焼
圧センサ30の上端面に固定金具333を介して電気的
に接続され、他端側には外部端子と接続するためのコネ
クタ400が設けられ、センサ信号を外部(車両のEC
U等)へ取り出し可能となっている。
【0007】そして、燃焼圧の検出方法は次のようであ
る。燃焼室1a内で発生した燃焼圧は、発熱体206、
ハウジング201を介して取付けネジ201aに伝達さ
れ、ハウジング201は、ネジ穴1bの軸方向に押し上
げられて微小変位するため、結果として、燃焼圧センサ
30の荷重が緩和される。この荷重変動を該センサ30
にて電気信号に変換し出力することで、燃焼圧が検出さ
れる。
【0008】この燃焼圧センサ付きグロープラグJ1の
装着手順を、図15及び図16も参照して説明する。予
め、燃焼圧センサ30を、プラグ本体部200のハウジ
ング201の取付ネジ201aに沿って挿入して仮装着
する。このとき、図14(b)に示す様に、プラグ本体
部200の六角部201b外径が燃焼圧センサ30の貫
通穴30a内径よりも大きいため、プラグ本体部200
は、発熱体206側(ネジ穴1bへの挿入側)から燃焼
圧センサ30の貫通穴30aへ挿入する。
【0009】この状態でエンジンヘッド1のネジ穴1b
へプラグ本体部200を挿入し、プラグレンチ900を
用いて六角部201bを軸回りに回転させ(図15参
照)、ネジ穴1bに対してプラグ本体部200のみを締
付けて保持固定する。この後、燃焼圧センサ専用のソケ
ットレンチ910を用いて(図16参照)、燃焼圧セン
サ30のナットの六角部312をハウジング201の取
付ネジ201aに沿って軸回りに回転させて締めつける
ことにより、燃焼圧センサ30の下端面をエンジンヘッ
ド1の座面(表面)1eへ保持固定させている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者等の検討によれば、従来の燃焼圧センサ付きグロープ
ラグJ1の装着手順では、次のような問題が生じること
がわかった。プラグレンチ900が挿入されるプラグ本
体部200の六角部(ナット部)201bと、燃焼圧セ
ンサ30のリード配線500及び固定金具333とは、
出来る限り近接して配置されている。
【0011】なお、このように近接配置する理由は、燃
焼圧センサ30の六角部312の上端面とプラグ本体部
200の六角部201bの上端面とが近接する程、すな
わち、プラグ本体部200のうち他の部材で保持固定さ
れずに開放されている部位の長さが短い程、プラグ本体
部200自身の発する機械振動ノイズ(例えば、5kH
z以下)が、燃焼圧センサ30で検出する燃焼圧へ付加
されるのを低減できるためである。そして、この近接配
置は、性能上妥協できない重要な要素である。
【0012】そのため、プラグ本体部200の締付け作
業中において、図15に示す様に、プラグレンチ900
を六角部201bへはめ込む際、プラグレンチ900の
先端がリード線500と接触して、リード線500の折
れ曲りあるいは打痕による断線、また、固定金具333
の変形もしくは折損等の不具合が発生する可能性があ
る。
【0013】そこで、プラグレンチ900を使ったプラ
グ本体部200の装着においては、プラグレンチ900
と燃焼圧センサ30のリード配線500との干渉や、リ
ード配線500やコネクタ400とエンジン周囲の部位
との絡みを想定し、注意かつ慎重に作業を行なう必要が
ある。また、装着作業性に優れたエアー式インパクトレ
ンチは使用出来ない。
【0014】このように、従来の燃焼圧センサ付きグロ
ープラグJ1の装着においては、燃焼圧センサ30に接
続されたリード配線500の影響により、作業性及び作
業効率共に問題が生じていた。なお、このような問題
は、燃焼圧センサ付きグロープラグだけでなく、エンジ
ンに形成されたネジ穴に対して一端側を挿入して軸回り
に回転させることによりネジ結合される構造体と、構造
体に取り付けられた燃焼圧センサとを備える燃焼圧セン
サ構造体(以下、単に燃焼圧センサ構造体という)にお
いては、共通した問題と考えられる。
【0015】そこで、本発明は上記事情に鑑み、燃焼圧
センサ構造体を形成する際に、燃焼圧センサに接続され
たリード配線の影響を受けることなく作業性を向上させ
ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明では、燃焼圧センサ構造体にお
いて、一端側からエンジンのネジ穴(1b)へ挿入され
る構造体(220、700、800)のうちナット部
(221、701b、801b)を含む他端側の外径
を、燃焼圧センサ(31〜37)の貫通穴(31a〜3
7a)の内径よりも小さくし、且つ、該構造体の他端側
から該燃焼圧センサが貫通穴により挿入可能となってい
ることを特徴としている。
【0017】従来は、構造体にナット部がある場合、ナ
ット部が大きいためナット部とは反対側の端部(一端
側)からしか燃焼圧センサの貫通穴へを挿入できなかっ
た。その点、本発明では、ナット部側の端部(他端側)
からも挿入できるため、構造体をエンジンのネジ穴にネ
ジ結合した後にセンサを構造体へ取り付けることがで
き、燃焼圧センサに接続されたリード配線の影響を受け
ることがない。よって、燃焼圧センサ構造体を形成する
にあたって作業性を向上させることができる。
【0018】また、請求項3記載の発明では、燃焼圧セ
ンサ構造体において、燃焼圧センサ(33〜35、3
7)の信号を外部に取り出すためのリード配線(30
5、500)を該燃焼圧センサに対して脱着可能とした
ことを特徴としている。
【0019】それにより、リード配線は燃焼圧センサに
対して脱着可能だから、構造体(200、220、70
0、800)をエンジンのネジ穴(1b)にネジ結合し
た後にリード配線を燃焼圧センサに後付けできるため、
燃焼圧センサ構造体を形成する際に、燃焼圧センサに接
続されたリード配線の影響を受けることなく作業性を向
上させることができる。ここで、請求項4の発明のよう
に、リード配線(305、500)を燃焼圧センサ(3
3〜35、37)にネジ結合により脱着可能とできる。
【0020】また、請求項6記載の発明では、燃焼圧セ
ンサ構造体において、燃焼圧センサ(36、37)に、
その外周から内部に向かって切り欠かれた切欠き部(3
6a、37a)を形成し、該切欠き部を構造体(20
0、220、700、800)に嵌め合わせるように、
該燃焼圧センサを配置したことを特徴としている。それ
により、構造体をエンジンにネジ結合した後に、燃焼圧
センサの取付を行うことができるため、燃焼圧センサ構
造体を形成する際に、燃焼圧センサに接続されたリード
配線の影響を受けることなく作業性を向上させることが
できる。
【0021】また、請求項1、請求項3または請求項4
の発明において、燃焼圧センサ(31、33、34)に
おける構造体(200、220、700、800)が挿
入される貫通穴(31a、33a、34a)の内面に、
ネジ部(311)を形成し、該構造体のネジ部(201
a、701a、801a)と該貫通穴のネジ部とをネジ
結合させることにより、燃焼圧センサを構造体に固定す
るようにできる(請求項2及び請求項5の発明)。
【0022】また、請求項7記載の発明のように 請求
項1、3、4または6の発明において、燃焼圧センサ
(32、35〜37)を、該燃焼圧センサとは別体であ
って構造体(200、220、700、800)のネジ
部(201a、701a、801a)にネジ結合された
別体ナット(600)の軸力により、該構造体に固定し
たものとできる。この場合、燃焼圧センサにネジ部を形
成することが不要となる。
【0023】さらに、請求項8記載の発明では、請求項
7の構成において、リード配線(305、500)を、
燃焼圧センサ(32、35〜37)に対して、別体ナッ
ト(600)の軸力の作用方向とは異なる方向から引き
出し接続したことを特徴としている。それにより、別体
のナットとリード配線との干渉を効率よく回避すること
ができる。
【0024】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一
例である。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態
について説明する。以下の各実施形態は、本発明の燃焼
圧センサ構造体を、燃焼圧センサ付きグロープラグに具
体化したものとして説明する。なお、各図1〜図16に
おいて、互いに同一の部分には同一符号を付してある。
【0026】(第1実施形態)図1は、本実施形態に係
る燃焼圧センサ付きグロープラグ100の全体概略をデ
ィーゼルエンジンのエンジンヘッド1へ取り付けた状態
にて示す一部縦断面図である。また、図2(a)は、図
1中のグロープラグ100のうちエンジンヘッド1の表
面上部の外観図、図2(b)は、ハウジング201の六
角部221単独の上視図であり、燃焼圧センサ31とと
もに示してある。
【0027】本グロープラグ100も、大きくは、上記
図14に示す従来の燃焼圧センサ付きグロープラグJ1
と同様に、プラグ本体部(本発明でいう構造体、グロー
プラグ単独のもの)220と、燃焼圧センサ31と、リ
ード線(本発明でいうリード配線)500と、を備えて
構成されている。本実施形態のプラグ本体部220は、
上記従来品におけるプラグ本体部200と比べて、エン
ジンヘッド1より突出する部位即ちハウジング201の
他端側(六角部221側)の構成を変えたものである。
【0028】エンジンヘッド1は例えばアルミ合金や鉄
等よりなり、該エンジンヘッド1には、外表面から内部
の燃焼室1aまで貫通するネジ穴(プラグホール、取付
穴)1bが形成されている。このネジ穴1bに対して、
プラグ本体部(構造体)220は、その一端側(図1中
の下方側)を挿入して強固にネジ結合されている。ここ
で、プラグ本体部220に備えられたハウジング201
は、金属(低炭素鋼等)製の中空パイプ状のものであ
る。
【0029】ハウジング201の外周面には、ネジ穴1
bとのネジ結合を行うための取付ネジ(本発明でいう構
造体のネジ部)201aが形成され、ハウジング201
の他端側(図1中の上方側)には、該ネジ結合を行うべ
く軸回りに回転力を付与するための六角部(本発明でい
う構造体のナット部)221が形成されている。そし
て、プラグ本体部220は、六角部221を介して軸回
りに回転することにより、取付ネジ201aをネジ穴1
bのネジ部1cとネジ結合させることで、該ネジ穴1b
に固定されている。
【0030】また、本実施形態においても、燃焼圧セン
サ31は貫通穴31a内面にネジ部311(後述の図3
参照)を有する略環状のものである。そして、センサ3
1の貫通穴31aにプラグ本体部(構造体)220が挿
入され、プラグ本体部220の取付ネジ201aとネジ
結合により固定されている。こうして、燃焼圧センサ3
1は、図1に示す様に、プラグ本体部220におけるエ
ンジンヘッド1の表面から軸方向へ突出した部分におい
て、該突出部の外周面に固定されるとともに、エンジン
ヘッド1の座面(表面)1eに接触して配置されてい
る。
【0031】ここで、本実施形態の独自の構成として、
プラグ本体部(構造体)220のうち六角部(ナット
部)221を含む他端側の外径が、燃焼圧センサ31の
貫通穴31aの内径(図2(b)に示すネジ内径311
a)よりも小さくなっており、プラグ本体部220は、
その他端側から燃焼圧センサ31の貫通穴31aに挿入
可能となっている。この構成の詳細について、上記図1
4に示した従来品J1と比較しながら説明する。
【0032】まず、図14に示す従来品J1では、例え
ば、プラグ本体部200の取付ネジ201aをM10、
ピッチ1.25mmの雄ネジとしたとき、燃焼圧センサ
30における貫通穴30a内面のネジ部311は、この
雄ネジに対して螺着可能なM10、ピッチ1.25mm
の雌ネジとなっている。ここで、該センサ30の雌ネジ
が形成されたネジ部311の最小径、つまり、ネジ内径
311aは例えばφ8.7mmである。
【0033】そして、従来品J1では、プラグ本体部2
00のうちハウジング201の取付ネジ201aから発
熱体206側(一端側)の全ての部位が、燃焼圧センサ
30のネジ内径311a未満の外径寸法で構成されてい
るため、発熱体206側からの燃焼圧センサ30の挿入
は当然可能である。
【0034】しかし、プラグ本体部200の他端側で
は、ハウジング201の端部に、燃焼圧センサ30のネ
ジ内径311aよりも外径の大きい規格化された六角部
201bが形成されている(図14(b)参照)。例え
ば、従来の六角部201bにおいて、六角二面幅201
cは12mm、また、対向する頂角間の距離(頂角間距
離)201dは13.8mmで構成される。そのため、
従来では、六角部201b側からのセンサ30への挿入
は不可能である。
【0035】このように、従来品J1では、プラグ本体
部200の六角部201b端面側からの燃焼圧センサ3
0の挿入が不可能であったのに対し、本実施形態では、
プラグ本体部220の六角部221端面側(他端側)か
らの燃焼圧センサ31の挿入が可能となる様にしてい
る。
【0036】つまり、図2に示す様に、本実施形態で
は、プラグ本体部220における六角部221の最大外
形部である頂角間距離221bを、燃焼圧センサ31の
ネジ内径311a未満とし、かつ六角部221からハウ
ジング201の取付ネジ201aに至る部位の外径寸法
も全て、該センサ31のネジ内径311a未満としてい
る。これにより、本燃焼圧センサ31は、プラグ本体部
220を単独でエンジンヘッド1に取付けた後、該プラ
グ本体部220の他端側から容易に嵌め込んで取り付け
ることができる。
【0037】ちなみに、本実施形態のプラグ本体部22
0の六角部221の寸法は次のようにできる。ここで
は、プラグレンチに対応した実質の引っ掛かり部となる
六角二面幅221aを十分確保するため、新たにISO
への規格化が検討されつつある8mmに六角二面幅22
1aを統一し、頂角間距離221bは、例えば頂角の鋭
角部を除去する形状として、例えばφ8.7mmのネジ
内径311aよりも小さいφ8.7mm未満とした。ま
た、六角部221から取付ネジ部201aに至る部位も
外径寸法は全てφ8.7mm未満とした。
【0038】このように、本実施形態では、ハウジング
201の六角部221及びその周辺の構成を細径化した
ことに特徴を有するが、その細径化されたハウジング2
01の内部にも工夫を施している。まず、従来品J1で
は、上記図14に示す様に、ハウジング201の上端側
の内部において、絶縁性のべークライト材からなるワッ
シャ207、シリコン又はフッ素ゴムからなるOリング
208が、中軸204に挿入配置されている。ここで、
ワッシャ207はOリング208の保持と中軸204の
芯出しを目的としたもので、Oリング208はハウジン
グ201内の防水・気密性確保を目的としたものであ
る。
【0039】そして、従来品J1において、中軸204
は、フェノール等の絶縁樹脂からなる絶縁ブッシュ20
9を介在して、中軸204に設けられた端子ネジ204
aに沿って固定ナット210にて、ハウジング201へ
固定されている。ここで、絶縁ブッシュ209は中軸2
04とハウジング201との接触による短絡防止機能を
兼ね備えている。
【0040】このような従来品J1におけるハウジング
内の構成に対し、本実施形態では、細径化されたハウジ
ング201の内部において、中軸224、絶縁ブッシュ
229、固定ナット230を細径化したものとしてい
る。また、気密ゴム228はテーパ形状の成形ゴムとす
ることで、中軸224の芯出しとハウジング201内の
防水・気密性確保が可能となり、従来使用していたOリ
ング208及びワッシャ207を排除でき、一部簡素化
が図れている。
【0041】以上のように、本実施形態の独自構成たる
六角部221及びこれに係る部位について述べたが、さ
らに、図1を参照して、本燃焼圧センサ付きグロープラ
グ100の他の部分について説明する。
【0042】プラグ本体部220は、ハウジング201
内に保持された中空パイプ状のシース管202を備え
る。このシース管202は耐熱・耐食性合金(例えばス
テンレス材SUS310等)よりなり、先端側(図1中
の下方側)が閉塞され他端側(図1中の上方側)が開口
している。シース管202の先端側内部には、NiCr
及びCoFe等の抵抗線からなる発熱コイル203が設
けられ、シース管202の他端側内部には、上記した金
属製棒状の中軸224の一端側が一部挿入された形で配
置されている。
【0043】発熱コイル203の一端はシース管202
の先端側に結合し、発熱コイル203の他端は中軸22
4の一端に結合している。また、発熱コイル203及び
中軸224とシース管202との間には、耐熱性を有す
る酸化マグネシウム等の絶縁粉末205が充填されてい
る。
【0044】また、シース管202にはスウェージング
による絞り加工が施されており、それによって、内部に
充填された絶縁粉末205の緻密性を高めると共に、該
絶縁粉末205を介してシース管202と中軸224及
び発熱コイル203とが強固に保持固定されている。
【0045】ここで、シース管202のうち発熱コイル
203を包含する部分において、これらシース管20
2、発熱コイル203及び絶縁粉末205により、発熱
体206が構成されている。そして、発熱体206は、
その先端部(シース管202の先端部)が露出するよう
に、ハウジング201の内部に接合保持されている。発
熱体206(シース管202の外周面)とハウジング2
01との接合は、嵌合圧入による固着または銀ロウ等の
ロウ付けにより行うことができる。
【0046】また、中軸224の他端側に設けられた端
子ネジ204aには、図示しないが、上記図14と同
様、コネクティングバーが端子ナットによって固定され
電気的に接続されるようになっている。このコネクティ
ングバーは図示しない電源に接続され、中軸224、発
熱コイル203、シース管202、ハウジング201を
介してエンジンヘッド1にアースされる。これにより、
グロープラグ100において発熱体206は発熱し、デ
ィーゼルエンジンの着火始動補助を行うことが可能とな
っている。
【0047】なお、発熱体206は、上記した金属抵抗
線を基本としたいわゆる金属発熱体の他に、例えば、窒
化珪素と珪化モリブデンを成分とした導電性セラミック
スからなる発熱体を、窒化珪素を成分とした絶縁性セラ
ミックからなる絶縁体で内包する形で焼結した、いわゆ
るセラミック発熱体でも良い。
【0048】次に、本実施形態では、上述したように、
プラグ本体部220の軸方向の途中部には、略環状の燃
焼圧センサ31がネジ結合によって取り付けられてい
る。この燃焼圧センサ31は、従来のセンサ30に比べ
て詳細部分に工夫を施したものであるため、図3を用い
て、その詳細を述べておく。図3は、図1中の燃焼圧セ
ンサ(圧力センサ)31の詳細を示す拡大図であり、
(a)は縦断面図、(b)は(a)中のA矢視図を示し
ている。
【0049】燃焼圧センサ31は、大きくは、センサ本
体をプラグ本体部(構造体)220に取り付けるための
ナット(センサ固定部)310と、燃焼圧に伴う力に応
じて電気信号(電荷)を発生する圧電素子部320と、
この圧電素子部320にて発生した電気信号を取出しリ
ード線500に導くためのリード部330と、ナット3
10とともに圧電素子部320を挟持し且つリード部3
30の一部を固定するための台座340と、圧電素子部
320の防塵、防水を図るためのメタルケース350と
を備えている。
【0050】まず、ナット310及びリード部330に
ついて述べる。ナット310は金属製であり、ハウジン
グ201の取付ネジ201aを介してセンサ本体を装着
固定するための上記ネジ部311及び六角部312を備
え、ハウジング201の外周に固定されている。また、
六角部312の下側は、順に大径部313、小径部31
4が形成されており、小径部314の外周面には、シリ
コンからなる熱収縮性の絶縁チューブ315が密着固定
されている。
【0051】リード部330は、圧電素子部320とリ
ード線500の一端側とを電気的に接続するための部分
であり、電極331、インシュレータ332、固定金具
333及びリード線500の一端側を、その構成要素と
して備えている。電極331は環状で金属製のものであ
り、インシュレータ332はこの電極331とナット3
10との間に介在して両者331及び310を互いに絶
縁するもので、環状でマイカ或るいはアルミナ等の絶縁
性材料よりなる。これら電極331及びインシュレータ
332は、絶縁チューブ315で被覆されたナット31
0の小径部314の外縁に嵌入されている。
【0052】ここで、リード線500は、その最内部か
ら外側にかけて、導電性の信号取出線501、絶縁性の
絶縁被覆502、導電性のアース側シールド線503、
絶縁性の絶縁被覆504が順次と積層された構成を有
し、信号取出線501とアース側シールド線503とは
電気的に絶縁されている。そして、図3に示す様に、リ
ード線500は、その一端側において先端から順に、信
号取出線501、絶縁被覆502、アース側シールド線
503が、それぞれ一部露出した構成となっている。
【0053】そして、リード線500の一端側では、信
号取出線501が、ナット310に形成された穴316
及びインシュレータ332に形成された切欠き部332
aを通して、電極331に形成された穴331aにて電
極331に溶接され結線されている。なお、リード線5
00の他端側は、コネクタ400に接続され、外部回路
(車両のECU等)に電気的に接続されるようになって
いる。
【0054】また、固定金具333は、リード線500
をナット310に固定するためのもので中空パイプ状を
なし、リード線500の一端側の外周に設けられてい
る。ここで、ナット310に形成された上記穴316の
上側部分は、固定金具333を保持するための固定金具
保持穴316aとして構成されており、この保持穴31
6aには、固定金具333の一部が挿入固定されてい
る。
【0055】固定金具333はリード線500にかしめ
固定されており、アース側シールド線503と固定金具
333とは電気的に接続されている。なお、固定金具保
持穴316aから突き出た固定金具333の外周部分
は、シリコンからなる熱収縮性の絶縁被覆333aにて
被覆されている。
【0056】次に、圧電素子部320は、その中空部が
ナット310の小径部314に対応した円環状をなし、
上記電極331と同様、該小径部314の外周面に沿っ
て上記絶縁チューブ315を介して配設されている。図
示例では、圧電素子部320は、3層の圧電セラミック
ス(圧電素子)321と、信号取出側ワッシャリング3
22及びアース側ワッシャリング323と組合わせた積
層構造を構成している。
【0057】各圧電セラミックス321は同一寸法の円
盤リング状をなし、チタン酸鉛、チタン酸ジルコン酸鉛
等からなる。そして、3枚の圧電セラミックス321が
電気的に並列結合された状態となっており、これら3枚
の圧電セラミックス321の出力感度が合算され、大巾
な感度向上を図る事ができる。
【0058】次に、台座340は金属製からなる略円環
状をなし、エンジンヘッド1との接触側端面に回り止め
受け341が形成されている。この回り止め受け341
は、図3(b)に示す様に、ナット310の小径部31
4の末端に形成された小判状の回り止め317に対応
し、且つ、この回り止め317に容易に嵌合可能な同様
の小判状をなす。これにより、ナット310と台座34
0とのプラグの軸回りのずれが防止できる。
【0059】また、台座340の外縁には、例えばSU
S304からなる金属製円筒状のメタルケース350が
設けられており、このメタルケース350により燃焼圧
センサ31全体の外周が包含されている。このメタルケ
ース350は、厚さ0.5mm以下の薄い金属板を円筒
状に絞り加工し製作したもので、台座340に対して全
周、レーザー溶接又は銅ロウ等のロウ付けで接合されて
いる。
【0060】このメタルケース350との一体化を図っ
た台座340においては、その回り止め受け341とナ
ット310の回り止め317とが正確に対向している。
さらに、台座340の内径部342と、ナット310の
小径部314の中央付近に設けた切欠き溝に嵌着配置さ
せたシリコン又はフッ素ゴムからなるOリング343と
は、双方確実に密着している。また、メタルケース35
0はナット310の大径部313に内接するように嵌入
されており、メタルケース350とナット310の大径
部313との内接部351を、YAGレーザー溶接で全
周接合されている。
【0061】こうして、台座340は、ナット310の
軸力(ネジ締め力)によりエンジンヘッド1の表面に押
しつけられた格好となっている。そして、圧電素子部3
20、電極331及びインシュレータ332は、ナット
310の軸力により、ナット310と台座340との間
に挟持されて介在固定されている。
【0062】かかる燃焼圧センサ31の組付方法は、次
のようである。まず、リード線500の一端側におい
て、信号取出線501を電極331の穴331aに溶接
する。また、固定金具333をナット310の固定金具
保持穴316aに嵌入し、溶接又は銅ロウ等のロウ付け
により結合する。また、ナット310の小径部314に
インシュレータ332を装着する。
【0063】この固定金具333及びインシュレータ3
32が装着されたナット310に対して、リード線50
0の他端側を、インシュレータ332側から穴316へ
挿入しつつ、リード線500の一端側が結線された電極
331を、ナット310の小径部314へ嵌入させる。
【0064】電極331を所定位置に配置した後、固定
金具333、アース側シールド線503を、同時にかし
めて固定する。この後、リード線500の一部と固定金
具333とを絶縁被覆333aで被覆し、防塵・防水を
図る。これにより、アース側シールド線503と固定金
具333とは、電気的にも接続される。
【0065】次に、圧電セラミックス321及び両ワッ
シャリング322、323からなる圧電素子部320
を、ナット310の小径部314へ挿入する。そして、
ろう付け等によりメタルケース350と一体化した台座
340を、ナット310の小径部314へ挿入するとと
もに、回り受け317と回り受け止め341とを一致さ
せる。そして、台座340とナット310とを密接させ
るように加圧した状態で、メタルケース350とナット
の大径部313とをレーザ溶接する。こうして、燃焼圧
センサ31が完成する。
【0066】次に、燃焼圧センサ31をプラグ本体部2
20に取り付ける。ここで、本実施形態では、上述した
ように、プラグ本体部220のうち六角部221を含む
他端側の外径を、燃焼圧センサ31のネジ内径311a
よりも小さくした独自の構成としているため、プラグ本
体部220をその他端側から燃焼圧センサ31の貫通穴
31aに挿入可能となっている。
【0067】まず、プラグ本体部220を、その一端側
(発熱体206側)からネジ穴1bへ挿入する。そし
て、上記図15に示すようなプラグレンチ900を用い
て、ハウジング201の六角部221を軸回りに回転さ
せる。なお、本実施形態では、プラグレンチ900とし
て、エアー式インパクトレンチを採用できる。こうし
て、プラグ本体部220の取付ネジ201aとネジ穴1
bのネジ部1cとをネジ結合し、プラグ本体部220を
エンジンヘッド1に取付固定する。
【0068】次に、燃焼圧センサ31を、プラグ本体部
220の他端側(六角部221側)から嵌め込み、上記
図16に示すのと同様に、ソケットレンチ910等によ
り、燃焼圧センサ31のナット310をプラグ本体部2
20の取付ネジ201aに沿って締付けることにより、
該センサ31をエンジンヘッド1の座面1eに押付け固
定する。こうして、図1に示す燃焼圧センサ構造体が出
来上がる。
【0069】次に、上記構成に基づき本実施形態の作動
を説明する。ディーゼルエンジンの始動時、図示されて
いない電源から上記コネクティングバーを介してプラグ
本体部220に電圧が印加され、中軸224、発熱コイ
ル203、シース管202、ハウジング201を介して
エンジンヘッド1にアースされる。これにより、発熱体
206は発熱し、ディーゼルエンジンの着火始動補助を
行うことができる。
【0070】そして、エンジン始動後、エンジン内で発
生した燃焼圧は、発熱体206、ハウジング201を介
して取付けネジ201aに伝達される。続いて、取付け
ネジ201aに伝達された燃焼圧は、グロープラグ10
0におけるエンジンヘッド1への締付けトルクを緩和さ
せる。それに伴い、燃焼圧センサ31におけるナット3
10のネジ部311を介して圧電セラミックス321に
負荷されている荷重(プラグ軸方向の荷重)が緩和され
る(即ち、圧電セラミックス321に負荷されている荷
重状態が変化する)。
【0071】そのため、圧電セラミックス321の有す
る圧電特性に沿って出力される電気信号の発生電荷が変
化する。そして、この電気信号(電荷)は、電極331
及びリード線500から、コネクタ400を介して外部
回路へ送られ、電圧に変換され、増幅、フィルタ処理等
を経て、例えば燃焼圧波形信号として燃焼制御へ応用さ
れる。以上が、上記グロープラグ100における燃焼圧
の検出メカニズムの全体である。
【0072】ところで、本実施形態によれば、燃焼圧セ
ンサ31をプラグ本体部220の六角部(ナット部)2
21側の端部からも挿入できるため、プラグ本体部(構
造体)220をエンジンのネジ穴1bにネジ結合した後
にセンサ31をプラグ本体部220へ取り付けることが
できる。従って、本グロープラグ100をエンジンヘッ
ドに装着する(つまり、燃焼圧センサ構造体を形成す
る)にあたって、燃焼圧センサ31に接続されたリード
配線500の影響を受けることがなく、作業性を向上さ
せることができる。
【0073】つまり、そもそもプラグ本体部220の締
付け作業中において、燃焼圧センサ31、リード線50
0及び固定金具333が存在しないため、これら部材と
プラグレンチ900との接触(干渉)が無くなる。その
ため、プラグレンチの接触によるこれらの部材の断線、
変形もしくは折損等が防止できる。また、従来では、プ
ラグレンチ900の落下によって燃焼圧センサに衝撃力
が伝わった際には、内部の圧電素子が破損する等、出力
信号の取り出しに支障を来たすこととなるが、本実施形
態では、このような問題も無い。
【0074】従って、本実施形態では、プラグレンチ9
00として、一般のグロープラグ単独で用いられている
装着作業性に優れたエアー式インパクトレンチを、問題
なく使用できる。このように、本実施形態の燃焼圧セン
サ構造体によれば、取付作業性及び燃焼圧センサ31の
品質が確保され、また、作業効率の向上を図ることがで
きる。
【0075】さらに、本実施形態によれば、次の図4に
示すような、従来の燃焼圧センサ付きグロープラグJ1
の誤装着の問題も解決できる。図4において、(a)は
上記図14に示すグロープラグJ1単独の断面図、
(b)は該グロープラグJ1の誤装着状態を示す断面図
である。
【0076】燃焼圧センサ30がプラグ本体部200の
取付ネジ201aに仮装着された状態において、例えば
図4(a)の如く、ハウジング下端面201eから燃焼
圧センサ30の下端面までの長さL2が、テーパ座面部
1dからエンジンヘッド1の座面1eまでのネジ穴1b
の深さL1(プラグホール深さ、図4(b)参照)以下
で装着されていた場合を想定する。この状態でプラグ本
体部200を締め続けると、ハウジングテーパ部212
とテーパ座面部1dとの接触よりも先に、燃焼圧センサ
30下端面の方がエンジンヘッド1の座面1eに接する
こととなり、図4(b)の如く隙間Sが生じる。
【0077】この時、プラグ本体部200は単独で締め
付けているにもかかわらず、燃焼圧センサ30はプラグ
本体部200によって、同一軸方向の燃焼室1a側へ引
張られる。そのため、結果として、プラグ本体部200
は燃焼圧センサ30をエンジヘッド1の座面1eに、規
格化された推奨締付けトルクに到達するまで密着・圧接
し続ける形となる。
【0078】従って、ハウジングテーパ部212とテー
パ座面部1dとが必ずしも規格通りの軸荷重で密着・圧
接されないにもかかわらず、相対的には燃焼圧センサ3
0とエンジンヘッド1の座面1eとの圧接において、推
奨締付けトルクに達する。このため、装着作業者が誤っ
てプラグ本体部200がエンジンヘッド1へ正常に装着
されたと、誤認識してしまう恐れが生じる。
【0079】その結果、図4(b)に示す隙間Sから、
燃焼ガスすなわち燃焼圧が外部に洩れ、熱影響に伴う燃
焼圧センサ30の性能劣化や、更にはエンジン出力の低
下、燃焼変動によるエンジン振動、加速性の悪化等が発
生し、運転者へ不快感を与えることとなる。その点、本
実施形態によれば、プラグ本体部(構造体)220をエ
ンジンのネジ穴1bにネジ結合した後に燃焼圧センサ3
1をプラグ本体部220へ取り付けることができるた
め、このような誤装着問題を防止できる。
【0080】また、本実施形態によれば、燃焼圧センサ
31のナット310の上端面とプラグ本体部220の六
角部221の上端面との距離(プラグ本体部220のう
ち他の部材で保持固定されずに開放されている部位)を
従来の60mm程度から例えば30mm程度まで短化し
た結果、燃焼圧の検出性に関する効果が現れた。
【0081】これは、この短化による長さ効果が、プラ
グ本体部220の細径化によって重量が約半減したこと
による軽量化効果と相まって、プラグ本体部220自ら
が発生する機械振動ノイズを低減したり、該機械振動ノ
イズを例えば燃焼圧センサ31で燃焼制御に必要とする
数Hz〜5kHzの燃焼周波数に含まれない様な高周波
化へ移行させることが容易に可能となるためである。
【0082】以上、本第1実施形態について述べてきた
が、ここで、本実施形態の変形例を図5に概略断面図と
して示す。本変形例は、図の如く環状の燃焼圧センサ3
2の貫通穴32aに雌ネジ部を形成せず、ネジ単独機能
を有した別体ナット600とを組み合わせたもので、上
記例と全く同様な効果が得られる。ここで、本変形例に
おける燃焼圧センサ(圧力センサ)32は、上記燃焼圧
センサ31とやや異なる構成を持つため、その詳細構成
を図5を参照して述べておく。
【0083】センサ32においては、円環状の電極30
1を中心に、チタン酸鉛或るいはチタン酸ジルコン酸鉛
からなる円環状の極性を有した圧電セラミックス302
が、上下2枚配置されるとともに電気的に並列結合さ
れ、圧電素子部を構成している。これら電極301及び
圧電セラミックス302は、共に略円環状をなすメタル
ケース303と台座304とにより、挟まれるようにパ
ッケージングされ保護されている。
【0084】また、メタルケース303の大径部303
aには、貫通穴としてのプロテクションチューブ303
bが溶接、ロウ付け等にて一体に形成され、このチュー
ブ303bには、センサの信号を外部へ取り出すシール
ド付き電線(本発明でいうリード配線)の305が、挿
入されて支持されるようになっている。メタルケース3
03内に挿入されたシールド付き電線305において
は、その芯線305aが電極301に溶接されて結線さ
れている。また、芯線305aとは絶縁されたシールド
線305bは、プロテクションチューブ303bとかし
められることにより、ボディーアースでもあるメタルケ
ース303に結線されている。
【0085】この燃焼圧センサ32の組付けは、次のよ
うである。まず、メタルケース303の小径部303c
の円周側面にシリコン製の熱収縮性の絶縁チューブ30
6を加熱して密着させ、圧電セラミックス302、電極
301、圧電セラミックス302の順で、メタルケース
303の小径部303cにはめ込む。ここで、絶縁チュ
ーブ306は、圧電セラミックス302及び電極301
とメタルケース303との電気的短絡を防止している。
【0086】ここで、メタルケース303にはめ込まれ
る電極301は、シールド付き電線305の芯線305
aが溶接され結線された状態のものである。そして、シ
ールド付き電線305の結線側とは反対側端部を、プロ
テクションチューブ303bからケース303の外部へ
送り出しながら、電極301はメタルケース303の小
径部303cにはめ込まれる。
【0087】続いて、メタルケース303に、Oリング
309をはめ込んだ台座304を挿入する。そして、メ
タルケース303と台座304とを上下より加圧しなが
ら、最外周の接触側面をYAGレーザ溶接にて接合する
(図5中、溶接部をY1にて図示)。これにより、燃焼
圧センサ32において、全部材が完全密着且つ密閉した
状態で一体化が図れる。
【0088】また、シールド付き電線305とプロテク
ションチューブ303bとをかしめることで、シールド
線305bとメタルケース303との電気的接続、電線
305の保持固定、及び、電線305とチューブ303
bとの密着性を確保する。これにより、メタルケース3
03、台座304、及びシールド線305bは電気的に
同電位となる。こうして、本変形例の燃焼圧センサ32
が出来上がる。
【0089】そして、該センサ32を、ネジ穴1bに装
着された後のプラグ本体部220に対し、その他端側
(六角部221側)から嵌め込むとともに、別体ナット
600も嵌め込む。そして、別体ナット600をハウジ
ング201の取付ネジ201aに沿って締め付けること
により、エンジンヘッド1の表面上に燃焼圧センサ32
を支持固定する。こうして、本変形例における燃焼圧セ
ンサ32を有する燃焼圧センサ付きグロープラグ100
のエンジンヘッド1への装着が終了する。
【0090】このように、本変形例では、燃焼圧センサ
32を、プラグ本体部220の取付ネジ201aにネジ
結合された別体ナット600の軸力により、プラグ本体
部220に固定したものとできる。この場合、上記した
効果を有することに加えて、燃焼圧センサ32の貫通穴
32aにネジ部を形成することが不要となる。
【0091】また、シールド付き電線(リード配線)3
05を、燃焼圧センサ32に対して、別体ナット600
の軸力の作用方向とは異なる方向、即ちセンサ32の円
周側面方向から引き出し接続している。それにより、別
体ナット600とリード配線305との干渉を効率よく
回避することができる。
【0092】(第2実施形態)本第2実施形態は、燃焼
圧センサ構造体としての燃焼圧センサ付きグロープラグ
において、リード配線を燃焼圧センサに対して脱着可能
な構成としたものである。図6は、本実施形態に係る燃
焼圧センサ付きグロープラグ110の全体概略をディー
ゼルエンジンのエンジンヘッド1へ取り付けた状態にて
示す一部縦断面図である。本グロープラグ110は、上
記図14に示す従来のプラグ本体部200を用いて、燃
焼圧センサ33を変えたものである。
【0093】プラグ本体部200において、その使用環
境条件等を考慮して強度上やむを得ず、六角部201b
を第1実施形態のように小型化することが困難である場
合がある。その場合、従来通り、燃焼圧センサを、プラ
グ本体部200に仮装着した後エンジンヘッド1へ取付
ける。本実施形態は、このような場合においても、本発
明の目的を実現するものである。
【0094】本実施形態の燃焼圧センサ(圧力センサ)
33の詳細断面を図7に示す。本燃焼圧センサ33は、
上記図3に示す燃焼圧センサ31とは、圧電素子部32
0とリード線500の一端側とを電気的に接続するため
の部分であるリード部の構成が相違するものであり、以
下、この相違点について主として説明し、同一部分は図
7中、上記図3と同一符号を付して説明を省略する。
【0095】図7に示す様に、本燃焼圧センサ33にお
けるリード部は、リード線500を燃焼圧センサ33に
対して脱着可能とするために、大きくは、圧電素子部側
であるセンサ本体側リード部360とリード線側リード
部であるメタルコネクタ380とにより構成されてい
る。
【0096】まず、センサ本体側リード部360につい
て述べる。ナット310の六角部312に形成された穴
361及び362に、フッ素樹脂等の2段円筒状の絶縁
パイプ363で絶縁被覆された金属性の信号取出しピン
364が嵌入して配置されている。このピン364の先
端部は絶縁パイプ363から露出しており、メタルコネ
クタ380の円筒圧着端子381に嵌入可能な針状を有
している。
【0097】また、この露出したピン364の先端部周
囲には、メタルコネクタ380に形成された雄ネジ38
2と螺着可能なコネクタ取付ネジ365(雌ネジ)が形
成されている。なお、信号取出しピン364の後端部
は、インシュレータ332に形成された切欠き部332
aを通して、電極331に形成された穴331aに嵌入
され、電極331に溶接され結線されている。
【0098】こうして、信号取出しピン364は、絶縁
パイプ363、インシュレータ332、圧電セラミック
ス321、信号取出側ワッシャリング322、アース側
ワッシャリング323を介在してナット310と台座3
40とで狭持されている。そして、これら絶縁パイプ3
63、信号取出しピン364及びコネクタ取付ネジ36
5によりセンサ本体側リード部360が構成されてい
る。
【0099】一方、メタルコネクタ380は、基本的に
は、信号取出し線501、絶縁被覆502、アース側シ
ールド線503、絶縁被覆504からなる積層構造を有
したリード線500と、上記雄ネジ382及び六角部3
83を備えた金属性の固定金具384、固定金具384
内に設けられた上記円筒圧着端子381とから構成され
ている。ここで、円筒圧着端子381は、フッ素樹脂等
からなる絶縁パイプ385により、固定金具384とは
絶縁され且つ信号取出し線501とは圧着されて結線さ
れている。
【0100】また、リード線500は、その一部である
絶縁被覆504とアース側シールド線503とを、同時
に固定金具384の筒状部にかしめて保持固定されてい
る。このかしめによる圧着で、アース側シールド線50
3と固定金具384とは電気的に結線されると共に、こ
の内部に配置されている絶縁リング386、円筒圧着端
子381及び絶縁パイプ385は固定金具384に固着
され、リード線500と固定金具384とからなるメタ
ルコネクタ380が構成される。
【0101】かかるセンサ本体側リード部360とメタ
ルコネクタ380とにより構成される本センサ33のリ
ード部においては、コネクタ取付けネジ365と雄ネジ
382とを螺着しつつ、円筒圧着端子381へ信号取出
しピン364を圧入気味に嵌入させることで、双方を電
気的に結線し、且つ保持固定することができる。このよ
うに、本センサ33のリード部は、ネジ結合する構成と
することで、リード線500を燃焼圧センサ33に対し
て容易に脱着可能としている。
【0102】従って、本実施形態の装着手順は、プラグ
本体部200の一端側(発熱体206側)を、リード線
500の付いていない燃焼圧センサ33の貫通穴33a
に挿入し仮装着した後、プラグ本体部200をエンジン
ヘッド1に、続いて燃焼圧センサ33をエンジンヘッド
1の座面1eに保持固定し、続いて、リード線500の
メタルコネクタ380を、別途、燃焼圧センサ33のコ
ネクタ取付けネジ365へ結線することにより、なされ
る。
【0103】このように、本実施形態によれば、リード
配線500は燃焼圧センサ33に対して脱着可能だか
ら、プラグ本体部(構造体)200をエンジンのネジ穴
1bにネジ結合した後に,リード配線500を燃焼圧セ
ンサ33に後付けできる。そのため、燃焼圧センサ構造
体を形成する際に、燃焼圧センサに接続されたリード配
線の影響を受けることなく作業性を向上させることがで
きる。
【0104】また、燃焼圧センサ33自身の装着時に
も、リード線500やコネクタ400は存在していない
ので、従来のソケットレンチ910に収納されたリード
線500やコネクタ400(図16参照)とプラグ本体
部200との絡み、あるいは、リード線500の折れ等
を心配することがない。そのため、結果として、プラグ
本体部200と同様に、本センサ33の装着にも、図示
しないが、エアー式インパクトレンチが使用でき、取付
時の作業性、効率が向上する。
【0105】ここで、本第2実施形態の変形例を図8及
び図9に概略断面として示す。図8に示す燃焼圧センサ
34では、電極331を2枚の圧電セラミックス321
で挟んでなる円環状の圧電素子部320に対して電気的
に接続されたセンサ本体側リード部360を円周側面方
向に配置し、メタルコネクタ380をプラグ本体部20
0の軸に対し垂直に取付けるようにしたものである。な
お、この燃焼圧センサ34も、貫通穴34a内面にてプ
ラグ本体部200の取付ネジ201aとネジ結合してい
る。
【0106】図9に示す燃焼圧センサ35は、上記図5
に示した燃焼圧センサ32に本実施形態を適用したもの
である。本実施形態においても、センサ35には雌ネジ
部を形成せず、ネジ単独機能を有した別体ナット600
を組み合わせることにより、燃焼圧センサ35を、取付
ねじ201aにネジ結合された別体ナット600の軸力
により、プラグ本体部200に固定しても良い。これに
より、燃焼圧センサ35の貫通穴35aにネジ部を形成
することが不要となる。
【0107】なお、本第2実施形態では、リード配線5
00を燃焼圧センサ33〜35にネジ結合されたものと
して、脱着可能な構成を実現しているが、両者の脱着可
能な構成はネジ結合に限定されるものではなく、何でも
良い。例えば、一方に突起部、他方にこの突起部に対応
した凹部あるいは引っかかり部を設け、両者を係止させ
るようにしてもよい。
【0108】(第3実施形態)本第3実施形態は、燃焼
圧センサ構造体としての燃焼圧センサ付きグロープラグ
において、燃焼圧センサに、その外周から内部に向かっ
て切り欠かれた切欠き部を形成し、該切欠き部を該構造
体に嵌め合わせるように、該燃焼圧センサを配置したも
のである。
【0109】つまり、本実施形態の燃焼圧センサ付きグ
ロープラグは、上記図14に示す従来のプラグ本体部2
00を用いて、燃焼圧センサ36、37を変えたもので
あり、上記第2実施形態と同様、プラグ本体部200の
六角部201bの小型化が困難な場合に、好適である。
【0110】図10において、(a)は本実施形態に係
る燃焼圧センサ(圧力センサ)36の上視図(平面
図)、(b)は(a)のB−B断面図である。本燃焼圧
センサ36は、上記図5に示した略円環状の燃焼圧セン
サ32に対して、その外形を変形させたことが相違する
ものであり、以下、この相違点について主として説明
し、同一部分は図10中、上記図5と同一符号を付して
説明を省略する。
【0111】本実施形態の燃焼圧センサ36は、その円
周側面から内部に向かってU字形状に切りかかれた切欠
き部36aを有する。従って、本センサ36において
は、上記図5において円環状であった電極301、圧電
セラミックス302、メタルケース303及び台座30
4も、この切欠き形状に対応して切りかかれていること
は勿論である。そして、この切欠き部36aのU字の湾
曲部は、その内周面がプラグ本体部200の取付ねじ2
01aの外周面に接触するような形状となっている。
【0112】かかる燃焼圧センサ36は、予め別体ナッ
ト600をはめ込んだプラグ本体部200をネジ穴1b
に装着した後、該プラグ本体部200に対し、プラグ本
体部200の軸の垂直方向より、切欠き部36aの開口
部側から嵌め合わせるように配置した後、プラグ本体部
200の取付ねじ201aに沿って別体ナット600を
締め付けることにより、エンジンヘッド1の座面1eへ
支持固定される。こうして、本燃焼圧センサ36を有す
る燃焼圧センサ付きグロープラグのエンジンヘッド1へ
の装着が終了する。
【0113】このように、本実施形態によっても、予め
プラグ本体部200へ別体ナット600を装着する必要
はあるものの、プラグ本体部200をエンジンヘッド1
にネジ結合した後に、燃焼圧センサ36の取付を行うこ
とができるため、燃焼圧センサ構造体を形成する際に、
燃焼圧センサ36に接続されたシールド付き電線(リー
ド配線)305の影響を受けることなく作業性を向上さ
せることができる。また、該電線305を、センサ36
の円周側面方向から引き出しているため、別体ナット6
00と該電線305との干渉を効率よく回避することが
できる。
【0114】ここで、本実施形態の変形例として図11
に示す燃焼圧センサ37は、上記図9に示した燃焼圧セ
ンサ35に本実施形態を適用したものである。図11に
おいて、(a)は燃焼圧センサ(圧力センサ)37の上
視図(平面図)、(b)は(a)のC−C断面図であ
る。
【0115】本例では、予め別体ナット600をはめ込
んだプラグ本体部200をエンジンヘッド1に固定し、
燃焼圧センサ37を、その切欠き部37aの開口部側か
らプラグ本体部200に嵌め合わせるように配置して締
付けを行った後、メタルコネクタ380を介して、リー
ド線500をセンサ37に接続することができる。
【0116】なお、本第3実施形態における燃焼圧セン
サ36、37の切欠き部36a、37aは、プラグ本体
部200に対し、プラグ本体部200の軸の垂直方向よ
り、切欠き部の開口部側から嵌め合わせるように配置可
能なものであれば良く、特に形状は限定されない。
【0117】また、本実施形態の燃焼圧センサ36、3
7のプラグ本体部200への固定は、別体ナット600
による締付け以外に限定されるものではなく、何でも良
い。例えば、別体のフランジ部材を介してエンジンヘッ
ド1に固定するようにしても良い。
【0118】(他の実施形態)なお、上記第1実施形態
にて述べた構成、即ち、プラグ本体部220のうち六角
部201bを含む他端側の外径を、燃焼圧センサの貫通
穴の内径よりも小さくし、プラグ本体部220を、その
他端側から燃焼圧センサに挿入可能とした構成は、上記
第2実施形態及び第3実施形態の構成(燃焼圧センサ3
3〜37)にも適用できる。第1実施形態と第3実施形
態とを組み合わせた場合、切欠き部36a、37aが燃
焼圧センサの貫通穴に相当する。
【0119】また、上記実施形態では、燃焼圧センサ構
造体として、燃焼圧センサ付きグロープラグを例にとっ
て説明したが、本発明は、燃焼圧センサ付きグロープラ
グのみならず、エンジンに形成されたネジ穴に対して一
端側を挿入して軸回りに回転させることによりネジ結合
される構造体(例えばボルト、スパークプラグ、インジ
ェクタ等)と、該構造体に取り付けられてエンジンの燃
焼圧を検出する燃焼圧センサとを備えるような燃焼圧セ
ンサ構造体に適用可能であり、本発明の目的を実現でき
る。スパークプラグ700への適用例を図12に、ボル
ト800への適用例を図13に、それぞれ示す。
【0120】図12においては、スパークプラグ(本発
明でいう構造体)700は、ハウジング701の外周面
に形成された取付ネジ(構造体のネジ部)701aによ
ってガソリンエンジンのエンジンヘッド1のネジ穴1b
に取り付けられている。また、図13においては、エン
ジンヘッド1内の燃焼室1aに露出した部材としてのボ
ルト(本発明でいう構造体)800が、その外周面に形
成された取付ネジ(構造体のネジ部)801aによって
エンジンヘッド1のネジ穴1bに取り付けられている。
【0121】そして、図12及び図13において、燃焼
圧センサ(圧力センサ)31は、各構造体700、80
0における取付ネジ701a、801aに対して取り付
けられており、これら構造体に作用する燃焼圧に伴う力
を圧電素子321の圧電特性に基づく電気信号に変換す
ることによりエンジンの燃焼圧を検出するようになって
いる。
【0122】これら図12及び図13に示す例において
も、各構造体700、800の六角部(本発明でいうナ
ット部)701b、801b側の外径が、燃焼圧センサ
31の貫通穴31aの内径よりも小さくなっており、各
構造体700、800は、その六角部側端部から燃焼圧
センサ31の貫通穴31aに挿入可能となっている。こ
れにより、上記第1実施形態と同様の効果を奏する。ま
た、これらの例においても、上記した第2及び第3実施
形態、更には他の実施形態を適用できることは勿論であ
る。また、図示しないが、本発明は、エンジンに取り付
けられるインジェクタにも適用可能である。
【0123】なお、本発明のナット部は、六角形をなす
上記の各六角部201b、221、701b、801b
に限定されるものではなく、構造体に対してネジ穴1b
とのネジ結合を行うべく軸回りに回転力を付与すること
ができる形状であるならば、三角形、四角形、八角形等
どのようなものでもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る燃焼圧センサ付き
グロープラグの全体概略断面図である。
【図2】(a)は図1に示すグロープラグの一部外観
図、(b)は図1中のハウジングの六角部の上視図であ
る。
【図3】図1中の燃焼圧センサの詳細説明図である。
【図4】従来の燃焼圧センサ付きグロープラグにおける
誤装着の説明図である。
【図5】上記第1実施形態の変形例としての燃焼圧セン
サを示す概略断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る燃焼圧センサ付き
グロープラグの全体概略断面図である。
【図7】図6中の燃焼圧センサの詳細を示す概略断面図
である。
【図8】上記第2実施形態の一変形例としての燃焼圧セ
ンサを示す概略断面図である。
【図9】上記第2実施形態の他の変形例としての燃焼圧
センサを示す概略断面図である。
【図10】本発明の第3実施形態に係る燃焼圧センサの
詳細説明図である。
【図11】上記第3実施形態の変形例としての燃焼圧セ
ンサを示す詳細説明図である。
【図12】本発明を構造体としてのスパークプラグに適
用した例を示す図である。
【図13】本発明を構造体としてのボルトに適用した例
を示す図である。
【図14】従来の燃焼圧センサ付きグロープラグの一般
的な構造を示す図である。
【図15】燃焼圧センサ付きグロープラグにおけるプラ
グ本体部の装着方法を示す説明図である。
【図16】燃焼圧センサ付きグロープラグにおける燃焼
圧センサの装着方法を示す説明図である。
【符号の説明】
1b…エンジンヘッドのネジ穴、31〜37…燃焼圧セ
ンサ、31a〜35a…燃焼圧センサの貫通穴、36
a、37a…切欠き部、200、220…プラグ本体
部、201a…プラグ本体部の取付ネジ、221…プラ
グ本体部の六角部、305…シールド付き電線、311
…燃焼圧センサのネジ部、500…リード線、600…
別体ナット、700…スパークプラグ、701a…スパ
ークプラグの取付ネジ、701b…スパークプラグの六
角部、800…ボルト、801a…ボルトの取付ネジ、
801b…ボルトの六角部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01L 23/22 G01L 23/22

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンに形成されたネジ穴(1b)に
    対して一端側を挿入してネジ結合されるものであって、
    外周面にネジ結合を行うためのネジ部(201a、70
    1a、801a)及び他端側に前記ネジ結合を行うべく
    軸回りに回転力を付与するためのナット部(221、7
    01b、801b)を有する構造体(220、700、
    800)と、 前記構造体が挿入可能な貫通穴(31a〜37a)を有
    し、且つ、前記構造体に作用する燃焼圧に伴う力に基づ
    いて前記エンジンの燃焼圧を検出する燃焼圧センサ(3
    1〜37)と、 前記燃焼圧センサの信号を外部に取り出すためのリード
    配線(305、500)とを備え、 前記燃焼圧センサに形成された前記貫通穴に前記構造体
    を挿入することにより、前記構造体に前記燃焼圧センサ
    を取り付けてなる燃焼圧センサ構造体において、 前記構造体のうち前記ナット部を含む前記他端側の外径
    が前記燃焼圧センサの前記貫通穴の内径よりも小であ
    り、且つ、前記構造体の他端側から前記燃焼圧センサが
    前記貫通穴により挿入可能となっていることを特徴とす
    る燃焼圧センサ構造体。
  2. 【請求項2】 前記燃焼圧センサ(31、33、34)
    における貫通穴(31a、33a、34a)の内面に
    は、ネジ部(311)が形成されており、前記構造体
    (220、700、800)を前記貫通穴に挿入し、前
    記構造体の前記ネジ部(201a、701a、801
    a)と前記貫通穴の前記ネジ部とをネジ結合させること
    により、前記燃焼圧センサは前記構造体に固定されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の燃焼圧センサ構造
    体。
  3. 【請求項3】 外周面にネジ部(201a、701a、
    801a)を有し、エンジンに形成されたネジ穴(1
    b)に対して一端側を挿入して軸回りに回転させること
    によりネジ結合される構造体(200、220、70
    0、800)と、 前記構造体の軸方向の途中部に取り付けられ、前記構造
    体に作用する燃焼圧に伴う力に基づいて前記エンジンの
    燃焼圧を検出する燃焼圧センサ(33〜35、37)
    と、 前記燃焼圧センサの信号を外部に取り出すためのリード
    配線(305、500)とを備える燃焼圧センサ構造体
    において、 前記リード配線は前記燃焼圧センサに対して脱着可能と
    なっていることを特徴とする燃焼圧センサ構造体。
  4. 【請求項4】 前記リード配線(305、500)は前
    記燃焼圧センサ(33〜35、37)にネジ結合される
    ものであり、このネジ結合により脱着可能となっている
    ことを特徴とする請求項3に記載の燃焼圧センサ構造
    体。
  5. 【請求項5】 前記燃焼圧センサ(31、33、34)
    には、内面にネジ部(311)を有する貫通穴(31
    a、33a、34a)が形成されており、 前記構造体(200、220、700、800)を前記
    貫通穴に挿入し、前記構造体の前記ネジ部(201a、
    701a、801a)と前記貫通穴の前記ネジ部とをネ
    ジ結合させることにより、前記燃焼圧センサは前記構造
    体に固定されていることを特徴とする請求項3または4
    に記載の燃焼圧センサ構造体。
  6. 【請求項6】 外周面にネジ部(201a、701a、
    801a)を有し、エンジンに形成されたネジ穴(1
    b)に対して一端側を挿入して軸回りに回転させること
    によりネジ結合される構造体(200、220、70
    0、800)と、 前記構造体の軸方向の途中部に取り付けられ、前記構造
    体に作用する燃焼圧に伴う力に基づいて前記エンジンの
    燃焼圧を検出する燃焼圧センサ(36、37)と、 前記燃焼圧センサの信号を外部に取り出すためのリード
    配線(305、500)とを備える燃焼圧センサ構造体
    において、 前記燃焼圧センサには、その外周から内部に向かって切
    り欠かれた切欠き部(36a、37a)が形成されてお
    り、 この切欠き部を前記構造体に嵌め合わせるように、前記
    燃焼圧センサは配置されていることを特徴とする燃焼圧
    センサ構造体。
  7. 【請求項7】 前記燃焼圧センサ(32、35〜37)
    は、前記燃焼圧センサとは別体であって前記構造体(2
    00、220、700、800)の前記ネジ部(201
    a、701a、801a)にネジ結合された別体ナット
    (600)の軸力により、前記構造体に固定されている
    ことを特徴とする請求項1、3、4および6のいずれか
    1つに記載の燃焼圧センサ構造体。
  8. 【請求項8】 前記リード配線(305、500)は、
    前記燃焼圧センサ(32、35〜37)に対して、前記
    別体ナット(600)の軸力の作用方向とは異なる方向
    から引き出されるように、接続されていることを特徴と
    する請求項7に記載の燃焼圧センサ構造体。
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