JP2001181807A - 硬質粒子、耐摩耗性鉄基焼結合金、耐摩耗性鉄基焼結合金の製造方法及びバルブシート - Google Patents

硬質粒子、耐摩耗性鉄基焼結合金、耐摩耗性鉄基焼結合金の製造方法及びバルブシート

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JP2001181807A JP35902299A JP35902299A JP2001181807A JP 2001181807 A JP2001181807 A JP 2001181807A JP 35902299 A JP35902299 A JP 35902299A JP 35902299 A JP35902299 A JP 35902299A JP 2001181807 A JP2001181807 A JP 2001181807A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】硬質粒子と母材との密着性を向上できる硬質粒
子、耐摩耗性鉄基焼結合金、耐摩耗性鉄基焼結合金の製
造方法及びバルブシートを提供する。 【解決手段】硬質粒子は質量%でMo:20〜70%、
C:0.5〜3%、Ni:5〜40%、Mn:1〜20
%、残部が不可避不純物とFeからなる。Co:40%
以下、Cr:0.1〜10%、Si:4%以下の少なく
とも1種を含むことができる。焼結合金は質量%で全体
成分がMo:4〜30%、C:0.2〜3%、Ni:1
〜20%、Mn:0.5〜12%、残部が不可避不純物
Feからなり、基地成分がC:0.2〜5%、Mn:
0.1〜12%、残部が不可避不純物とFeからなり、
硬質粒子成分がMo:20〜70%、C:0.5〜3
%、Ni:5〜40%、Mn:1〜20%、残部が不可
避不純物とFeからなり、硬質粒子が基地中に面積比で
10〜60%分散している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は硬質粒子、耐摩耗性
鉄基焼結合金及びその製造方法に関する。さらに、該焼
結合金で形成されたバルブシートに関する。このバルブ
シートは特にLPG,CNG等のガスエンジンに好適に
用いられる。
【0002】
【従来の技術】特開昭53−112206号公報(19
78年)には、バルブシ−トなどに用いられる耐摩耗性
焼結合金として、C:0.10%以下、Si:0.5〜
10%、Mn:0.40%以下、Mo:10〜50%を
基本組成とし、これにNi、Cr、Coから選んだ1種
以上を合計量で40%、残部がFeからなる組成をもつ
硬質粒子の粉末を用い、この硬質粒子の粉末を、低合金
鋼またはステンレス鋼の組成をもつ母材に、5〜40%
混入した混合粉末で圧粉成形体を形成し、圧粉成形体1
050〜1250℃において焼結した焼結合金が開示さ
れている。
【0003】上記した焼結合金においては、硬質粒子に
含まれているMn量が0.40%以下と少なめである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した焼結合金の更
なる耐久性を確保するためには、硬質粒子と基地との密
着性が高い方が好ましい。しかし上記した焼結合金にお
いては、硬質粒子と基地との密着性が必ずしも充分では
なく、改善の余地があった。
【0005】本発明は上記した実情に鑑みてなされたも
のであり、硬質粒子と母材との密着性を向上でき、焼結
合金の密度を確保でき、しかも、Moにより良好なる固
体潤滑性を確保することができる硬質粒子、耐摩耗性鉄
基焼結合金、耐摩耗性鉄基焼結合金の製造方法、及び、
バルブシートを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は硬質粒子、硬
質粒子を分散させた耐摩耗性鉄基焼結合金について鋭意
開発を進めている。そして本発明者は次の(i)(i
i)の知見を見いだし、かかる知見に基づいて、本発明
に係る硬質粒子、本発明に係る耐摩耗性鉄基焼結合金及
びその製造方法を完成した。
【0007】(i)硬質粒子を分散させた耐摩耗性鉄基
焼結合金においては、加熱領域で使用されると、硬質粒
子に含まれているMoは、硬質粒子に含まれているCr
よりも、比較的低い温度でも、固体潤滑性をもつ酸化皮
膜を生成し易いことを、本発明者は知見した。殊に、温
度が比較的低い条件下で耐摩耗性鉄基焼結合金が使用さ
れるときには、各請求項に係る組成をもつ硬質粒子を採
用し、Moを含む硬質粒子においてMoを含有させつつ
Cr量をなくしたり低減したりすれば、硬質粒子の硬さ
による耐摩耗性の他に、硬質粒子の表面に生成した酸化
皮膜による固体潤滑性を良好に確保することができ、焼
結合金の耐摩耗性を高めるのに一層有利となることを、
本発明者は新たに知見した。
【0008】(ii)硬質粒子に含まれているMnは、
硬質粒子に含まれているNiやMo等よりも焼結合金の
基地に拡散し易く、これにより各請求項に係るようにM
o、Niと共にMnを積極的元素として含む組成をもつ
硬質粒子を採用すれば、硬質粒子を分散させた耐摩耗性
鉄基焼結合金においては、硬質粒子から焼結合金の基地
に拡散するMnの拡散量が多くなり、硬質粒子と基地と
の界面の密着性を一層強化することができ、耐摩耗性鉄
基焼結合金の密度や硬さを高めたり、摩耗量を低減させ
たりするのに有利であることを、本発明者は新たに知見
した。
【0009】即ち、請求項1に相当する第1発明に係る
硬質粒子は、質量%でMo:20〜70%、C:0.5
〜3%、Ni:5〜40%、Mn:1〜20%、残部が
不可避不純物とFeからなることを特徴とするものであ
る。なお本明細書では、特に断らない限り、%は質量%
(mass%)を意味する。第1発明に係る硬質粒子
は、更にCo:40%以下を含むことができる。
【0010】請求項3に相当する第2発明に係る硬質粒
子は、質量%でMo:20〜60%、C:0.2〜3
%、Ni:5〜40%、Mn:1〜15%、Cr:0.
1〜10%を含み、残部が不可避不純物とFeからなる
ことを特徴とするものである。第2発明に係る硬質粒子
においては、更にCo:40%以下、Si:4%以下の
少なくとも1種を含むことができる。
【0011】請求項5に相当する第3発明に係る耐摩耗
性鉄基焼結合金は、質量%で、全体を100%としたと
き全体成分がMo:4〜30%、C:0.2〜3%、N
i:1〜20%、Mn:0.5〜12%、残部が不可避
不純物Feからなり、基地を100%としたとき基地成
分がC:0.2〜5%、Mn:0.1〜12%、残部が
不可避不純物とFeからなり、硬質粒子を100%とし
たとき硬質粒子成分がMo:20〜70%、C:0.5
〜3%、Ni:5〜40%、Mn:1〜20%、残部が
不可避不純物とFeからなり、硬質粒子が基地中に面積
比で10〜60%分散していることを特徴とするもので
ある。
【0012】なお第3発明に係る焼結合金においては、
全体成分が更にCo:24%以下を含むことができ、硬
質粒子が更にCo:40%以下を含むことができる。
【0013】請求項7に相当する第4発明に係る耐摩耗
性鉄基焼結合金は、質量%で、全体を100%としたと
き全体成分がMo:4〜30%、C:0.2〜3%、N
i:1〜20%、Mn:0.5〜9%、Cr:0.05
〜5%を含み、残部が不可避不純物Feからなり、基地
を100%としたとき基地成分がC:0.2〜5%、M
n:0.1〜10%、残部が不可避不純物とFeからな
り、硬質粒子を100%としたとき硬質粒子成分がM
o:20〜60%、C:0.2〜3%、Ni:5〜40
%、Mn:1〜15%、Cr:0.1〜10%を含み、
残部が不可避不純物とFeからなり、硬質粒子が基地中
に面積比で10〜60%分散していることを特徴とする
ものである。
【0014】第4発明に係る焼結合金においては、全体
成分が更にCo:24%以下、Si:2%以下の少なく
とも1種を含むことができ、硬質粒子組成が更にCo:
40%以下、Si:4%以下の少なくとも1種を含むこ
とができる。
【0015】請求項9に相当する第5発明に係る耐摩耗
性鉄基焼結合金は、請求項5〜8の少なくともいずれか
一項において、質量%で、{(焼結合金の基地における
Mn量)/(焼結合金の基地に分散している硬質粒子に
おけるMn量)}をαとするとき、αは0.05〜1.
0の範囲、0.10〜0.8の範囲、0.12〜0.7
の範囲のいずれかであることを特徴とする。
【0016】請求項11に相当する第6発明に係る耐摩
耗性鉄基焼結合金の製造方法は、請求項1〜請求項4の
いずれか一項に記載の硬質粒子の粉末を質量%で10〜
60%と、炭素粉末0.2〜2%と、純Fe粉末または
低合金鋼粉末とを混合した混合材料を用意し、混合材料
を成形して圧粉成形体を形成し、圧粉成形体を焼結して
請求項5〜請求項9のいずれかに記載の組成をもつ焼結
合金とすることを特徴とするものである。
【0017】請求項12に相当する第7発明に係るバル
ブシートは、請求項5〜請求項10のいずれか一項に記
載の耐摩耗性鉄基焼結合金で形成されていることを特徴
とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】(硬質粒子)第1発明に係る硬質
粒子によれば、質量%でMo:20〜70%、C:0.
5〜3%、Ni:5〜40%、Mn:1〜20%、残部
が不可避不純物とFeからなることを特徴とするもので
ある。第1発明に係る硬質粒子によれば、Cr量を積極
的元素として含まない形態を採用できる。Crは硬質粒
子の酸化開始温度を上昇させる傾向をもつからである。
従って、第1発明に係る硬質粒子は、比較的低い温度か
ら酸化皮膜を生成するため、加熱領域においても比較的
低温領域、中温領域において固体潤滑性を確保すること
ができる。
【0019】第1発明に係る硬質粒子の実施形態によれ
ば、熱へたり性に対する抵抗の確保を考慮すると、上記
した組成の他に、さらに質量%でCo:40%以下を含
むことができる。
【0020】第2発明に係る硬質粒子によれば、質量%
でMo:20〜60%、C:0.2〜3%、Ni:5〜
40%、Mn:1〜15%、Cr:0.1〜10%を含
み、残部が不可避不純物とFeからなることを特徴とす
るものである。
【0021】各発明に係る硬質粒子の組成の下限値及び
上限値としては、後述する組成限定理由、更には、要請
される硬さ、要請される固体潤滑性、要請される密着
性、要請されるコストなどの各特性の重視度合に応じて
適宜変更することができる。従って、Moとしては下限
値を22%、23%、25%にでき、上限値を40%、
45%、50%、55%に設定することができる。Cと
しては下限値を0.3%、0.5%、0.6%、0.7
%にでき、上限値を1.8%、2.0%にできる。Ni
としては下限値を7%、9%にでき、上限値を20%、
22%、30%にできる。Mnとしては下限値を1.5
%、2%、3%、4%、5%にでき、上限値を10%、
12%、15%、18%にできる。
【0022】硬質粒子に含まれるMoは酸化し易いた
め、使用環境温度が高温域である場合のように使用条件
によっては、酸化皮膜が過剰気味となることもある。過
剰となると、硬質粒子における酸化皮膜が剥離するおそ
れがある。このように酸化皮膜が過剰となり易い場合に
は、第2発明に係る硬質粒子のように、硬質粒子にMo
と共にCrを上記した範囲で含有させることとする。硬
質粒子に含まれるCrが酸化皮膜を形成すると、後述す
るように、Crの酸化皮膜が硬質粒子における酸化皮膜
の成長を抑制する働きを奏すると推察されるからであ
る。
【0023】上記した点を考慮すると、第1発明、第2
発明に係る硬質粒子としては、次の形態(1−a)〜
(1−f)を採用することができる。
【0024】(1−a)質量%でMo:20〜70%、
C:0.5〜3%、Ni:5〜40%、Mn:1〜20
%、残部が不可避不純物とFeからなる組成をもつ硬質
粒子 (1−b)質量%でMo:20〜70%、C:0.5〜
3%、Ni:5〜40%、Mn:1〜20%、Co:4
0%以下、残部が不可避不純物とFeからなる組成をも
つ硬質粒子 (1−c)質量%でMo:20〜60%、C:0.2〜
3%、Ni:5〜40%、Mn:1〜15%、Cr:
0.1〜10%、残部が不可避不純物とFeからなる組
成をもつ硬質粒子 (1−d)質量%でMo:20〜60%、C:0.2〜
3%、Ni:5〜40%、Mn:1〜15%、Cr:
0.1〜10%、Si:4%以下、Co40%以下、残
部が不可避不純物とFeからなる組成をもつ硬質粒子 (1−e)質量%でMo:20〜60%、C:0.2〜
3%、Ni:5〜40%、Mn:1〜15%、Cr:
0.1〜10%、Si:4%以下、残部が不可避不純物
とFeからなる組成をもつ硬質粒子 (1−f)質量%でMo:20〜60%、C:0.2〜
3%、Ni:5〜40%、Mn:1〜15%、Cr:
0.1〜10%、Co40%以下、残部が不可避不純物
とFeからなる組成をもつ硬質粒子 (第1発明、第2発明に係る硬質粒子における組成の限
定理由)硬質粒子における組成の限定理由は次のようで
ある。Moは、Mo炭化物を形成して硬質粒子の硬さ、
耐摩耗性を向上させると共に、固溶しているMoおよび
Mo炭化物がMo酸化皮膜を形成し、良好なる固体潤滑
性を向上させる。Mo量が上記した下限値未満では、硬
質粒子における固体潤滑性が不十分となる。上記した上
限値を超えると、Moが多すぎ、アトマイズ法等による
粉末製造において歩留まりが低下する。このためMo量
は上記した範囲に規定する。なお、硬質粒子にCrが含
まれる第2発明の硬質粒子の場合には、Crの含有に伴
い、Mo量が相対的に低くなるため、Mo量の上限値を
低減させる。
【0025】Cは、Moと結合してMo炭化物を形成
し、硬質粒子の硬さ、耐摩耗性を向上させる。Cが上記
した下限値よりも少なすぎると、耐摩耗性が不十分とな
り、Cが上記した上限値よりも多すぎると、焼結合金の
密度が低下する。このためC量は上記した範囲に規定す
る。Moの他にCrを含む第2発明の硬質粒子の場合に
は、Mo炭化物より硬い硬さをもつCr炭化物が形成さ
れるため、C量は少な目とし、C量の下限値を低減
(0.2%)する。
【0026】Niは硬質粒子の基地におけるオーステナ
イトを増加させて、Moの固溶量を増加させ、耐摩耗性
を向上させる。また硬質粒子のNiは、焼結合金の基地
に拡散して基地おけるオーステナイトを増加させて、M
oの固溶量を増加させ、耐摩耗性を向上させる。Ni量
が多すぎても、上記した効果が飽和するため、Ni量は
上記した範囲とした。
【0027】Mnは後述するように上記した硬質粒子の
組成のもとでは、焼結時に硬質粒子から焼結合金の基地
へ効率よく拡散するため、硬質粒子と基地との密着性を
向上させる。更にMnは基地におけるオーステナイト増
加作用を期待できる。Mn量が多すぎても、上記した効
果が飽和するため、Mn量は上記した範囲とする。Cr
を含む第2発明の硬質粒子の場合には、Cr量が含有さ
れる分、Mn量が相対的に小さくなるため、Mn量の上
限値が低減されている。
【0028】Coは硬質粒子の基地、焼結合金の基地に
おけるオーステナイトを増加させると共に、硬質粒子の
硬さも向上させる。Co量が多すぎても、上記した効果
が飽和するため、Co量は上記範囲に規定する。上記し
た事情に鑑み、Co量としては下限値を10%、15%
にでき、上限値を30%、35%にできる。
【0029】使用環境温度が高いため、硬質粒子におけ
る酸化皮膜の生成が多くなり、硬質粒子における酸化皮
膜の剥離が生じる場合には、第2発明の硬質粒子のよう
にCrを添加する。Crは硬質粒子の酸化を抑制する。
Cr量が多すぎると、硬質粒子における酸化皮膜の形成
が抑制され過ぎるため、Cr量は上記した範囲に規定す
る。第2発明の硬質粒子では、上記した事情に鑑み、C
r量としては下限値を2%、4%にでき、上限値を7
%、8%にできる。
【0030】Siは硬質粒子における酸化皮膜の密着性
を向上させる。Si量が多すぎると焼結合金の密度が低
下する。このためSi量は上記した範囲に規定する。
【0031】第1発明、第2発明に係る硬質粒子は、溶
湯を噴霧化するアトマイズ処理で製造されたものでも良
いし、溶湯を凝固させた凝固体を機械的粉砕で粉末化し
たものでも良い。アトマイズ処理としては、非酸化性雰
囲気(窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気
や真空中)でアトマイズ処理したものを採用できる。
【0032】第1発明、第2発明に係る硬質粒子の平均
粒径としては、鉄基焼結合金の用途、種類などに応じて
適宜選択できるが、一般的には、20〜250μm程
度、30〜200μm程度、40〜180μm程度にす
ることができる。但しこれに限定されるものではない。
硬質粒子の硬さは、Mo炭化物等の量にもよるが、一般
的にはHv350〜750程度、Hv450〜700程
度にすることができる。但しこれに限定されるものでは
なく、要するに、焼結合金の基地などのように硬質粒子
の使用対象物に対して硬ければ良い。
【0033】(硬質粒子の酸化開始温度)図1は、後述
するように、本発明者が行った試験結果を示し、硬質粒
子におけるCr量と硬質粒子の酸化開始温度との関係を
示す。図1に示す特性に基づけば、Cr量を低減すれ
ば、硬質粒子の酸化開始温度を低温領域、中温領域側に
移行させることができる。これにより、使用環境温度が
低温領域または中温領域においても、硬質粒子の固体潤
滑機能を期待できる酸化皮膜の生成を多くするために
は、硬質粒子においてCrを含まないか、Cr量を低減
させれば良いことがわかる。また、使用環境温度が比較
的高くて硬質皮膜における酸化皮膜が過剰となりがちの
ときには、その固体潤滑性を確保しつつ酸化皮膜の成長
を抑えて使用環境温度に適応させる必要がある。この場
合には、酸化皮膜の過剰の成長を抑制すべく、硬質粒子
におけるCr量を少量含有(10%以下、好ましくは8
%以下)させれば良いことがわかる。
【0034】その理由は次のように推察される。硬質粒
子の表面に酸化皮膜が生成する場合には、硬質粒子に含
まれている合金元素の酸化速度とその合金元素の拡散速
度とが影響すると考えられる。Crは酸化され易く酸化
速度が速いものの、拡散速度が遅いと推察される。また
Crは緻密な酸化皮膜を生成し、酸素の進入を抑え易い
と推察される。従って硬質粒子中のCr量をなくしたり
低減させたりすれば、酸化皮膜の成長が抑えられ、酸化
開始温度が下がるものと推察される。これに対して、M
oは酸化され易く酸化速度が速く、さらに、拡散速度も
速いと推察される。さらにMoはCrほど緻密な酸化皮
膜を生成するものではなく、酸素の進入を許容し易いと
推察される。故に、Moは加熱領域のうち比較的低い温
度領域でも、固体潤滑性を期待できる酸化皮膜を生成し
易いと推察される。
【0035】(耐摩耗性鉄基焼結合金)第3発明に係る
耐摩耗性鉄基焼結合金は請求項5に規定されている。こ
れによれば、基地を100%としたとき、基地成分が
C:0.2〜5%、Mn:0.1〜12%、残部が不可
避不純物とFeからなる組成をもつ、第4発明に係る耐
摩耗性鉄基焼結合金は請求項6に規定されている。これ
によれば、基地を100%としたとき、基地成分がC:
0.2〜5%、Mn:0.1〜10%、残部が不可避不
純物とFeからなる組成をもつ。
【0036】なお、各請求項に係る焼結合金の基地は、
硬質粒子からの拡散の影響で、Moを例えば0〜5%、
Niを例えば0〜5%を含むことができる。第3発明、
第4発明に係る焼結合金の基地は、Crを例えば0〜3
%を含むことができる。
【0037】焼結合金の基地の組成の限定理由として
は、主として、鉄基焼結合金の耐摩耗性を確保すべく、
鉄基焼結合金の基地の硬さを確保するためである。硬さ
を確保するため、鉄基焼結合金の基地としては、パーラ
イトを含む組織を採用することができる。パーライトを
含む組織としては、パーライト組織、パーライト−オー
ステナイト系の混合組織、パーライト−フェライト系の
混合組織、パーライト−セメンタイト系の混合組織にす
ることができる。耐摩耗性を確保するには、硬さが低い
フェライトは少ない方が好ましい。基地の硬さは組成に
もよるが、一般的にはHv120〜300程度、Hv1
50〜250程度にすることができるが、これらに限定
されるものではない。硬質粒子の硬さは、基地よりも硬
質であり、一般的にはHv350〜750程度、Hv4
50〜700程度にすることができるが、これらに限定
されるものではない。
【0038】焼結合金の基地に含まれているMn量は、
焼結時に硬質粒子から拡散したものと考えられる。焼結
合金の基地を構成する純Fe粉末や低合金鋼粉末がMn
量を含有していないとき、質量%に基づけば、(焼結合
金の基地におけるMn量/基地に分散している硬質粒子
におけるMn量)をαとすると、αは硬質粒子の組成や
硬質粒子の配合割合などによっても相違するものの、前
記したように、α=0.05〜1.0程度、0.10〜
0.8程度、0.12〜0.7程度にすることができ
る。
【0039】焼結合金において、硬質粒子は基地中に面
積比で10〜60%分散している。この場合、要請され
る耐摩耗性の確保を考慮し、面積比で硬質粒子の下限値
は15%、20%にでき、上限値は55%、50%にで
きる。
【0040】本発明(第3発明、第4発明)に係る耐摩
耗性鉄基焼結合金によれば、硬質粒子の組成限定理由、
硬質粒子の好ましい組成範囲は、上記した硬質粒子の欄
で記載したのと基本的には同様である。硬質粒子の平均
粒径としては、鉄基焼結合金の用途、種類などに応じて
適宜選択できるが、一般的には、20〜250μm程
度、30〜200μm程度、40〜180μm程度にす
ることができる。硬質粒子の硬さは、Mo炭化物等の量
にもよるが、一般的にはHv350〜750程度、Hv
450〜700程度にすることができる。但しこれに限
定されるものではない。
【0041】本発明(第3発明、第4発明)に係る耐摩
耗性鉄基焼結合金によれば、次の(2−a)〜(2−
f)の形態を採用することができる。
【0042】(2−a)質量%で、全体を100%とし
たとき全体成分がMo:4〜30%、C:0.2〜3
%、Ni:1〜20%、Mn:0.5〜12%、残部が
不可避不純物Feからなり、基地を100%としたとき
基地成分がC:0.2〜5%、Mn:0.1〜12%、
残部が不可避不純物とFeからなり、硬質粒子を100
%としたとき硬質粒子成分がMo:20〜70%、C:
0.5〜3%、Ni:5〜40%、Mn:1〜20%、
残部が不可避不純物とFeからなり、硬質粒子が基地中
に面積比で10〜60%分散している耐摩耗性鉄基焼結
合金。
【0043】(2−b)質量%で、全体を100%とし
たとき全体成分がMo:4〜30%、C:0.2〜3
%、Ni:1〜20%、Mn:0.5〜12%、Co:
24%以下、残部が不可避不純物Feからなり、基地を
100%としたとき基地成分がC:0.2〜5%、M
n:0.1〜12%、残部が不可避不純物とFeからな
り、硬質粒子を100%としたとき硬質粒子成分がM
o:20〜70%、C:0.5〜3%、Ni:5〜40
%、Mn:1〜20%、Co:40%以下、残部が不可
避不純物とFeからなり、硬質粒子が基地中に面積比で
10〜60%分散している耐摩耗性鉄基焼結合金。
【0044】(2−c)質量%で、全体を100%とし
たとき全体成分がMo:4〜30%、C:0.2〜3
%、Ni:1〜20%、Mn:0.5〜9%、Cr:
0.05〜5%、残部が不可避不純物Feからなり、基
地を100%としたとき基地成分がC:0.2〜5%、
Mn:0.1〜10%、残部が不可避不純物とFeから
なり、硬質粒子を100%としたとき硬質粒子成分がM
o:20〜60%、C:0.2〜3%、Ni:5〜40
%、Mn:1〜15%、Cr:0.1〜10%、残部が
不可避不純物とFeからなり、硬質粒子が基地中に面積
比で10〜60%分散している耐摩耗性鉄基焼結合金。
【0045】(2−d)質量%で、全体を100%とし
たとき全体成分がMo:4〜30%、C:0.2〜3
%、Ni:1〜20%、Mn:0.5〜9%、Cr:
0.05〜5%、Si:2%以下、Co:24%以下、
残部が不可避不純物Feからなり、基地を100%とし
たとき基地成分がC:0.2〜5%、Mn:0.1〜1
0%、残部が不可避不純物とFeからなり、硬質粒子を
100%としたとき硬質粒子成分がMo:20〜60
%、C:0.2〜3%、Ni:5〜40%、Mn:1〜
15%、Cr:0.1〜10%、Si:4%以下、C
o:40%以下、残部が不可避不純物とFeからなり、
硬質粒子が基地中に面積比で10〜60%分散している
耐摩耗性鉄基焼結合金。
【0046】(2−e)質量%で、全体を100%とし
たとき全体成分がMo:4〜30%、C:0.2〜3
%、Ni:1〜20%、Mn:0.5〜9%、Cr:
0.05〜5%、Si:2%以下、残部が不可避不純物
Feからなり、基地を100%としたとき基地成分が
C:0.2〜5%、Mn:0.1〜10%、残部が不可
避不純物とFeからなり、硬質粒子を100%としたと
き硬質粒子成分がMo:20〜60%、C:0.2〜3
%、Ni:5〜40%、Mn:1〜15%、Cr:0.
1〜10%、Si:4%以下、残部が不可避不純物とF
eからなり、硬質粒子が基地中に面積比で10〜60%
分散している耐摩耗性鉄基焼結合金。
【0047】(2−f)質量%で、全体を100%とし
たとき全体成分がMo:4〜30%、C:0.2〜3
%、Ni:1〜20%、Mn:0.5〜9%、Cr:
0.05〜5%、Co:24%以下、残部が不可避不純
物Feからなり、基地を100%としたとき基地成分が
C:0.2〜5%、Mn:0.1〜10%、残部が不可
避不純物とFeからなり、硬質粒子を100%としたと
き硬質粒子成分がMo:20〜60%、C:0.2〜3
%、Ni:5〜40%、Mn:1〜15%、Cr:0.
1〜10%、Co:40%以下、残部が不可避不純物と
Feからなり、硬質粒子が基地中に面積比で10〜60
%分散している耐摩耗性鉄基焼結合金。
【0048】(耐摩耗性鉄基焼結合金の製造方法)本発
明に係る耐摩耗性鉄基焼結合金の製造方法によれば、請
求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の硬質粒子の粉
末を質量%で10〜60%と、炭素粉末0.2〜2%
と、残部となるFe粉末または低合金鋼粉末とを混合し
た混合材料を用意し、混合材料を成形して圧粉成形体を
形成し、圧粉成形体を焼結して請求項5〜請求項9のい
ずれかに記載の組成をもつ焼結合金とする。
【0049】上記した硬質粒子は、焼結合金の基地に分
散し、焼結合金の耐摩耗性を高める硬質相を構成する。
硬質粒子の割合が少ないと、焼結合金の耐摩耗性は充分
でない。硬質粒子の割合が過剰であると、相手攻撃性が
高まるし、硬質粒子の保持性が確保されにくい。このた
め硬質粒子の粉末の配合量は質量%で10〜60%とす
る。炭素粉末としては一般的には黒鉛粉末を採用でき
る。炭素粉末の炭素(C)は焼結合金の基地または硬質
粒子に拡散し、固溶したり炭化物(Mo炭化物またはC
r炭化物等)を生成したりする。このため炭素粉末の配
合量は0.2〜2%とする。
【0050】Fe粉末または低合金鋼粉末は、耐摩耗性
鉄基焼結合金の基地を構成する。上記した製造方法によ
れば、出発原料のコストの低減を図ることができ、さら
に、圧粉成形体の圧縮成形性を図ることができ、圧粉成
形体ひいては焼結合金の高密度化に有利となる。
【0051】上記した製造方法によれば、硬質粒子と基
地とにおいては、焼結時に、一方に含まれている合金元
素は他方に拡散するため、硬質粒子と基地との密着性が
高まる。殊に、本発明に係る組成をもつ硬質粒子を採用
したときには、本発明者が知見したように、硬質粒子に
含まれているMnは基地に効率よく拡散するため、硬質
粒子と基地との密着性が高まる。これにより焼結合金の
密度の向上、焼結合金の硬さの向上、焼結合金の耐摩耗
性の向上を図り得る。
【0052】Fe粉末または低合金鋼粉末は、前記した
ように耐摩耗性鉄基焼結合金の基地を構成するものであ
る。低合金鋼粉末はFe−C系粉末を採用することがで
き、例えば、低合金鋼粉末を100%としたとき、C:
0.2〜5%、残部が不可避不純物とFeからなる組成
をもつものを採用することができる。
【0053】焼結温度としては、1050〜1250℃
程度、殊に1100〜1150℃程度を採用できる。上
記した焼結温度における焼結時間としては、30分〜1
20分、殊に45〜90分を採用できる。焼結雰囲気と
しては、不活性ガス雰囲気などの非酸化性雰囲気が好ま
しい。非酸化性雰囲気としては、窒素雰囲気、アルゴン
ガス雰囲気、真空雰囲気があげられる。
【0054】本発明に係る耐摩耗性鉄基焼結合金の製造
方法によれば、硬質粒子の組成限定理由、硬質粒子の好
ましい組成範囲は、上記した硬質粒子の欄で記載したの
と基本的には同様である。硬質粒子の硬さ、平均粒径と
しては、上記した焼結合金の欄で記載したのと基本的に
は同様である。
【0055】(4)好ましい用途 一般的には、圧縮天然ガス(CNG:compressed natura
l gas)や液化石油ガス(LPG:liquified petroleum
gas)を燃料とするガスエンジンのバルブ系では、ガソ
リンエンジンのバルブ系に比べて、摺動領域の固体潤滑
性が弱い傾向がある。ガソリンエンジンに比較して燃焼
雰囲気の酸化力が弱いため、固体潤滑性をもつ酸化皮膜
が生成されにくいためと推察されている。
【0056】本発明に係る耐摩耗性鉄基焼結合金によれ
ば、硬質粒子に含まれているMoは、Crよりも低い温
度で良好なる酸化皮膜を生成し易いため、使用環境温度
が低温領域または中温領域であっても、勿論、高温領域
であっても、酸化皮膜による固体潤滑性が確保される。
従って硬質粒子は硬さの他に固体潤滑性を有する。この
ため本発明に係る耐摩耗性鉄基焼結合金は、圧縮天然ガ
スや液化石油ガスを燃料とする車両用などのガスエンジ
ンのバルブシートやバルブフェースなどでバルブ系で使
用される焼結合金に適する。勿論、ガソリンエンジンや
ディーゼルエンジンのバルブシートやバルブフェースな
どで使用される焼結合金にも適用することができる。但
し、これらの用途に限られものではなく、例えば、バル
ブガイド、ターボウェストゲートバルブブッシュなどの
ように、加熱領域で使用される摺動部材として利用する
こともできる。
【0057】
【実施例】本発明を具体的に実施した実施例について比
較例と共に説明する。
【0058】本実施例では、不活性ガス(窒素ガス)を
用いたガスアトマイズにより、表1に示す試料A〜試料
Mに示す組成をもつ合金粉末を製造した。これらを44
μ〜180μmの範囲に分級し、硬質粒子の粉末とし
た。試料Nの組成をもつ硬質粒子は、溶解した溶湯を凝
固させた凝固体(フェロモリブデン)を粉砕して作製し
た。
【0059】
【表1】
【0060】上記した試料A〜試料Dは、本発明の範囲
内にある硬質粒子に相当する粉末であり、本発明材に相
当する。試料EはMoが15%と少なく、比較材に相当
する。試料FはCが4.5%と多く、比較材に相当す
る。試料GはNiを含んでおらず、比較材に相当する。
試料Hは拡散効率がよいMnを含んでおらず、比較材に
相当する。試料IはCrが18%と多量に含まれてお
り、比較材に相当する。試料JはSiを5%と多めに含
んでおり、比較材に相当する。試料KはステライトN
o.6であり、Mo、Mnを含まず、従来材に相当す
る。試料LはトリバロイT400であり、Mnを含ま
ず、従来材に相当する。試料MはMnを含まず、またN
i基であるから、従来材に相当する。試料Nはフェロモ
リブデン(FeMo)であり、Ni、Mnを含まず、従
来材に相当する。
【0061】これらの試料A〜試料Nに係る硬質粒子の
粉末を用い、各硬質粒子の粉末を大気中で加熱して酸化
させ、この場合における酸化に伴う重量増加が急に始ま
る温度を調査した。この温度を酸化開始温度とみなし、
酸化開始温度を表1に示す。表1に示す試料について、
Cr量を横軸に、酸化開始温度を縦軸に採った特性グラ
フを作成し、図1に示す。
【0062】図1において、Cr量の0%は試料Aを示
し、Cr量の5%は試料Cを示し、Cr量の9.5%は
試料Lを示し、Cr量の20.5%は試料Mを示し、C
r量の29%は試料Kを示す。
【0063】図1から理解できるように、硬質粒子に含
まれるCr量が減少するにつれて、酸化開始温度は低温
側に移行する傾向が得られた。
【0064】表1に示すように、本発明の硬質粒子に相
当する試料A〜試料Dにおいては、酸化開始温度が61
0〜660℃程度であり、従来材料である試料K(酸化
開始温度が930℃、ステライトNo.6、Crが29
%)、試料L(酸化開始温度が750℃、トリバロイT
400、Crが9.5%)等よりも、酸化開始温度が低
かった。
【0065】
【表2】
【0066】更に、表2に示す割合で、上記した試料A
〜試料Nに係る硬質粒子の粉末と、黒鉛粉末と、純Fe
粉末とを混合機により混合し、混合材料としての混合粉
末を形成した。表2に示すように、質量%で大部分の実
施例では硬質粒子の粉末を40%とし、黒鉛粉末を0.
6%とした。なお実施例5では硬質粒子の粉末の割合を
15%とし、少なくした。実施例6では硬質粒子の粉末
の割合を55%とし、多くした。また実施例7では黒鉛
粉末の割合を0.4%と少なめとした。実施例8では黒
鉛粉末の割合を1.8%と多めとした。
【0067】そして、成形型を用い、上記したように配
合した混合粉末を78.4×107Pa(8tonf/
cm2 )の加圧力でリング形状をなす試験片を圧縮成形
し、圧粉成形体を形成した。試験片はバルブシート形状
をもつ。
【0068】その後、各圧粉成形体を1120℃の不活
性雰囲気(窒素ガス雰囲気)中で60分間、焼結し、試
験片に係る焼結合金(バルブシート)を形成した。
【0069】更に比較例1〜比較例10、比較例14、
15についても、リング形状をなす試験片を圧縮成形
し、試験片に係る焼結合金(バルブシート)を製造し
た。
【0070】また表3に示す条件に基づいて、比較例1
1〜13についても試験片に係る焼結合金(バルブシー
ト)を製造した。表3に示すように、比較例11は、硬
質粒子として試料L(トリバロイT400)を用い、試
料Lを15%混合した混合粉末を圧縮成形した圧粉成形
体を焼結し、焼結合金の密度を高めるために、圧粉成形
体の気孔に鉛を溶浸処理したものである。比較例12
は、硬質粒子として試料L(トリバロイT400)を用
い、40%混合して、焼結合金の密度、耐摩耗性などを
高めるために、2回圧縮成形して圧粉成形体を形成し、
圧粉成形体を2回焼結したものである。比較例13は、
硬質粒子として試料N(フェロモリブデン)を用い、1
0%混合した混合粉末を圧縮成形した圧粉成形体につい
て、密度、耐摩耗性などを高めるために、焼結鍛造した
ものである。表3に示す組成は焼結合金の全体組成を示
す。
【0071】
【表3】
【0072】図2は前記した実施例1に係る光学顕微鏡
写真(倍率:100倍)を示す。実施例1に係る焼結合
金では、図2に示すように、焼結合金の海状の基地に、
丸みを帯びた円粒形状をなす黒みをおびた島状の硬質粒
子が多数分散しており、気孔はほとんど認められなかっ
た。図2では焼結合金(基地+硬質粒子)を100%と
したとき、硬質粒子の割合は面積比で20〜50%程度
であった。図2において、基地における海状の黒色部分
はパーライトと推察され、基地における硬質粒子の周り
の白色部分はオーステナイトと推察される。
【0073】図3は比較例8に係る光学顕微鏡写真(倍
率:100倍)を示す。比較例8に係る焼結合金では、
図3に示すように、焼結合金の基地に、丸みを帯びた円
粒形状をなす白色の硬質粒子(トリバロイT400相
当)が多数分散しており、さらに、硬質粒子間にかなり
の気孔(硬質粒子間の黒色部分)が認められた。
【0074】図4は比較例10に係る光学顕微鏡写真
(倍率:100倍)を示す。比較例10に係る焼結合金
では、図4に示すように、焼結合金の基地に、黒みを帯
びた硬質粒子(フェロモリブデン相当)が多数分散して
おり、さらに、硬質粒子間にかなりの気孔(硬質粒子間
の黒色部分)が認められた。
【0075】焼結合金において硬質粒子が焼結合金の基
地に接合している接合状態を把握するため、各試験片に
ついて、焼結合金の全体の組成、硬質粒子の組成、基地
の組成をEPMA分析により測定した。上記した分析結
果を表4に示す。表4において、全体組成は、質量%で
焼結合金の全体を100%としたときにおける組成の意
味である。硬質粒子組成は、質量%で硬質粒子を100
%としたときにおける組成の意味である。基地組成は、
質量%で基地を100%としたときにおける組成の意味
である。
【0076】
【表4】
【0077】各実施例によれば、焼結合金の基地を構成
する出発原料であるFe粉末にはMn、Mo、Ni、C
oが含まれていないにもかかわらず、表4に示すよう
に、焼結合金の基地にはMn、Mo、Ni、Coが含ま
れている。硬質粒子中のMn、Mo、Ni、Coが焼結
時に、熱拡散したものと推察される。
【0078】殊に、表4から理解できるように、基地に
含まれているMn量はほとんどが1%を超えており、か
なり高い。硬質粒子に含まれているMnは、焼結時に焼
結合金の基地に拡散し易いものと考えられる。
【0079】即ち、基地を構成する出発原料であるFe
粉末のMnは含有されていないにもかかわらず、焼結合
金の基地に含まれているMn量としては、実施例1では
2.3%であり、実施例2では2.3%であり、実施例
3では2.3%であり、実施例4では1.3%であり、
実施例6では1.8%であり、実施例7では1.3%で
あり、実施例8では1.3%であり、かなり高かった。
実施例5では硬質粒子の粉末の添加配合量が少め(実施
例1〜4に比較して約37%=15/40)であるた
め、0.53%であった。
【0080】硬質粒子から基地に拡散した拡散量が多け
れば、基地に対する硬質粒子の保持性が向上し、焼結合
金の密度の向上、焼結合金の硬さの向上、焼結合金の摩
耗量の低減を図り得る。しかし本実施例であっても、硬
質粒子の粉末の添加割合が多い実施例6を除いて、焼結
合金の基地中のNi量、Co量は1%を超えていなかっ
た。
【0081】なお質量%に基づいて、(焼結合金の基地
におけるMn量/基地に分散している硬質粒子における
Mn量)をαとすると、αとしては、実施例1では2.
3/8.5≒0.270であり、実施例2では2.3/
5.5≒0418であり、実施例3では2.3/8.5
≒0.270であり、実施例4では1.3/4≒032
5であり、実施例5では0.53/3≒0.176であ
り、実施例6では1.8/4.5≒0.4であり、実施
例7では1.3/4≒0325であり、実施例8では
1.3/4≒0.325であった。従ってαとしては、
0.10〜0.7程度の範囲、殊に、0.15〜0.4
5程度の範囲となり、Mnの拡散効率が高いことがわか
る。
【0082】ちなみにモリブデンの拡散をみると、(基
地に含まれているMo量/硬質粒子に含まれているMo
量)をβとすると、βとしては、実施例1では0.67
/38≒0.017であり、実施例2では0.67/3
9≒0.017であり、実施例3では0.67/34≒
0.019であり、実施例4では0.67/32≒0.
020であり、実施例5では0.18/32≒5.6×
10-3=0.0056であり、実施例6では1.2/3
2≒0.0375であり、実施例7では0.67/32
≒0.020であり、実施例8では0.67/32≒
0.020であった。従ってMoの拡散効率を意味する
βとしては、0.005〜0.04程度の範囲となり、
Mnの拡散効率を意味するαに比較して1桁小さく、マ
ンガン(Mn)の拡散効率がいかに高いかわかる。
【0083】更に、上記した事項を確認するため、各試
験片である焼結合金について、焼結合金の密度、焼結合
金の硬さをそれぞれ測定した。測定した焼結合金の硬さ
は、マクロ的なビッカース硬さ(荷重:10kgf)で
ある。測定結果を表5に示す。
【0084】
【表5】
【0085】次に、図5の試験機を用い焼結合金の耐摩
耗性について摩耗試験を行い、耐摩耗性を評価した。こ
の摩耗試験では、図5に示すように、プロパンガスバー
ナ10を加熱源として用い、前記のように作製した焼結
合金からなる試験片であるリング形状のバルブシート1
2と、バルブ13のバルブフェース14との摺動部をプ
ロパンガス燃焼雰囲気とした。バルブフェース14はS
UH11に軟窒化処理を行ったものである。バルブシー
ト12の温度を200℃に制御し、スプリング16によ
りバルブシート12とバルブフェース14との接触時に
18kgfの荷重を付与して、2000回/分の割合
で、バルブシート12とバルブフェース14とを接触さ
せ、8時間の摩耗試験を行った。バルブシート12の温
度を300℃に制御した場合についても同様に耐摩耗性
試験を行った。試験温度が200℃、30℃における各
試験片の摩耗量を表5に示す。
【0086】表5に示すように、実施例1〜8に係る焼
結合金の密度は7g/cm3以上あり、高かった。更に
実施例1〜8に係る焼焼結合金の硬さはHv175以上
あり、高かった。実施例1〜8に係る焼焼結合金の摩耗
量は0.05mm以下であり少なく、耐摩耗性は良好で
あった。
【0087】これに対して、表5に示すように、比較例
1〜15においては、焼結合金の密度も低く、硬さも低
く、摩耗量も多く、耐摩耗性は劣っていた。殊に比較例
3では、密度及び硬さが高いにもかかわらず、摩耗量と
しては試験温度が200℃の場合には0.08mmであ
り、試験温度が300℃の場合には0.07mmであ
り、摩耗が多く、焼結合金の耐摩耗性が劣っていた。
【0088】次に、実施例1、実施例4のバルブシート
12をエンジンに組み込んだ。このエンジンは、LPG
を燃料とする排気量2700ccのものである。そして
このエンジンを用いて300時間の耐久試験を行った。
表3に示す比較例11〜実施例13のバルブシートにつ
いても同様に耐久試験を行った。そして、バルブ突き出
し量(mm)、バルブシート12の当り幅増加量(m
m)を測定した。この場合にはエンジンの吸気側と排気
側とについて行った。吸気側の条件としては、バルブフ
ェースはSUH11に軟窒化処理を行ったものである。
排気側の条件としては、バルブフェースはMo基合金を
盛金したものである。
【0089】バルブ突き出し量はバルブシート12の摩
耗とバルブフェース14の摩耗により、バルブ閉鎖時の
バルブ位置がエンジン外方へ変位(突出)する量であ
る。バルブシート12の当り幅増加量は、バルブシート
12とバルブフェース14とが接触することによってバ
ルブシート12が摩耗し、バルブシート12におけるバ
ルブフェース14との接触部位の幅が増加する量であ
る。これらの測定結果を表6に示す。
【0090】表6に示すように、実施例1、4では、吸
気側及び排気側共に、バルブ突き出し量、バルブシート
当り幅増加量がかなり低減しており、耐摩耗性が優れて
いることがわかった。しかし比較例11〜比較例13で
は、バルブ突き出し量、バルブシート当り幅増加量が吸
気側及び排気側共にかなり多く、耐摩耗性は必ずしも充
分ではなかった。
【0091】
【表6】
【0092】(付記)上記した記載から次の技術的思想
も把握できる。
【0093】・表1〜表6に示す硬質粒子、基地、焼結
合金に係る各組成値を、各請求項における上限値または
下限値として規定することもできる。
【0094】・表1〜表6に示す硬質粒子、基地、焼結
合金に係る物性値を、各請求項における上限値または下
限値として規定することもできる。
【0095】・クロムを含んでいないことを特徴とする
請求項1〜請求項4のいずれかに係る硬質粒子。
【0096】・クロムを積極元素として含んでいないこ
とを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに係る硬
質粒子。
【0097】・耐摩耗性鉄基焼結合金に使用されること
を特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに係る硬質
粒子。
【0098】・エンジンのバルブ系(例えばバルブシー
ト、バルブガイド)に用いられる耐摩耗性鉄基焼結合金
に使用されることを特徴とする請求項1〜請求項4のい
ずれかに係る硬質粒子。
【0099】・圧縮天然ガスや液化石油ガスを燃料とす
るエンジンのバルブ系(例えばバルブシート、バルブガ
イド)に用いられる耐摩耗性鉄基焼結合金に使用される
ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに係る
硬質粒子。
【0100】・エンジンのバルブ系(例えばバルブシー
ト、バルブガイド)に用いられることを特徴とする請求
項5〜請求項10のいずれかに係る耐摩耗性鉄基焼結合
金。
【0101】・圧縮天然ガスや液化石油ガスを燃料とす
るエンジンのバルブ系(例えばバルブシート、バルブガ
イド)に用いられることを特徴とする請求項5〜請求項
10のいずれかに係る耐摩耗性鉄基焼結合金。
【0102】・硬質粒子はクロムを含んでいないことを
特徴とする請求項5〜請求項10のいずれかに係る耐摩
耗性鉄基焼結合金。
【0103】・硬質粒子はクロムを積極元素として含ん
でいないことを特徴とする請求項5〜請求項10のいず
れかに係る耐摩耗性鉄基焼結合金。
【0104】・請求項5〜請求項11のいずれかに係る
耐摩耗性鉄基焼結合金で形成され、圧縮天然ガスや液化
石油ガスを燃料とするエンジンに使用されるバルブシー
トまたはバルブガイド。
【0105】・請求項5〜請求項11のいずれかに係る
耐摩耗性鉄基焼結合金で形成され、エンジンに使用され
るバルブシートまたはバルブガイドの製造方法。
【0106】・請求項5〜請求項11のいずれかに係る
耐摩耗性鉄基焼結合金で形成され、圧縮天然ガスや液化
石油ガスを燃料とするエンジンに使用されるバルブシー
トまたはバルブガイドの製造方法。
【0107】
【発明の効果】各発明によれば、硬質粒子に含まれてい
るマンガン(Mn)が焼結合金の基地に拡散する量が多
いため、焼結合金において硬質粒子と基地との密着性を
向上させることができる。これにより硬質粒子の保持性
の向上、焼結合金の密度の向上、硬さの向上、耐摩耗性
の向上を図り得る。
【0108】第1発明に係る硬質粒子、第3発明に係る
焼結合金によれば、硬質粒子はクロム(Cr)を積極的
元素としては含まず、硬質粒子においてモリブデン(M
o)の酸化皮膜を形成しやすくする。このMo酸化皮膜
は固体潤滑剤として機能できるため、硬質粒子における
硬さ及び耐摩耗性の他に、硬質粒子における固体潤滑性
が確保される。
【0109】前述したようにクロム(Cr)は酸化皮膜
を形成しやすいものの、拡散速度が小さいため、硬質粒
子の表面にいったんクロム(Cr)の酸化皮膜が生成さ
れると、それ以後の酸化皮膜の成長が抑制され易い。こ
のため第1発明に係る硬質粒子、第3発明に係る焼結合
金によれば、クロム(Cr)を積極的元素としては含ま
ない組成としている。
【0110】第2発明に係る硬質粒子、第4発明に係る
焼結合金によれば、硬質粒子にはモリブデン(Mo)の
他にクロム(Cr)が積極的元素として含まれている。
前記したようにクロム(Cr)は酸化皮膜を形成しやす
いものの、硬質粒子の表面にいったんクロム(Cr)の
酸化皮膜が生成されると、それ以後の酸化皮膜の成長を
抑制しがちである。このため第2発明に係る硬質粒子、
第4発明に係る焼結合金によれば、硬質粒子における酸
化皮膜の過剰成長により酸化皮膜が剥離するおそれが低
減される。従って使用環境温度が高温域であり、酸化が
進行し易い環境で使用する場合に適する。
【0111】第5発明に係る焼結合金によれば、拡散効
率を意味するαが規定されており、硬質粒子に含まれて
いるマンガン(Mn)が焼結合金の基地に拡散する量が
確保されているため、焼結合金において硬質粒子と基地
との密着性を向上させることができ、基地における硬質
粒子の保持性を高めるのに有利となる。
【0112】第6発明に係る焼結合金の製造方法によれ
ば、上記したように硬質粒子の保持性の向上、焼結合金
の密度の向上、硬さの向上、耐摩耗性の向上を図り得る
ため、耐久性のある焼結合金を製造することができる。
【0113】第7発明に係るバルブシートによれば、上
記した優れた効果をもつ焼結合金で形成されているた
め、耐久性のあるバルブシートを提供でき、圧縮天然ガ
スまたは液化天然ガスを燃料とするガスエンジンの高性
能化、耐久性の向上に貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】硬質粒子の粉末のCr量と硬質粒子の粉末の酸
化開始温度との関係を示すグラフである。
【図2】実施例1に係る光学顕微鏡写真(倍率:100
倍)である。
【図3】比較例8に係る光学顕微鏡写真(倍率:100
倍)である。
【図4】比較例10に係る光学顕微鏡写真(倍率:10
0倍)である。
【図5】耐久試験を実施している際の装置の断面図であ
る。
【符号の説明】
図中、12はバルブシート、14はバルブフェースを示
す。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年5月19日(2000.5.1
9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】質量%でMo:20〜70%、C:0.5
    〜3%、Ni:5〜40%、Mn:1〜20%、残部が
    不可避不純物とFeからなることを特徴とする硬質粒
    子。
  2. 【請求項2】請求項1において、Co:40%以下を含
    むことを特徴とする硬質粒子。
  3. 【請求項3】質量%でMo:20〜60%、C:0.2
    〜3%、Ni:5〜40%、Mn:1〜15%、Cr:
    0.1〜10%を含み、残部が不可避不純物とFeから
    なることを特徴とする硬質粒子。
  4. 【請求項4】請求項3において、さらにCo:40%以
    下、Si:4%以下のうちの少なくとも1種を含むこと
    を特徴とする硬質粒子。
  5. 【請求項5】質量%で、全体を100%としたとき全体
    成分がMo:4〜30%、C:0.2〜3%、Ni:1
    〜20%、Mn:0.5〜12%、残部が不可避不純物
    Feからなり、 基地を100%としたとき基地成分がC:0.2〜5
    %、Mn:0.1〜12%、残部が不可避不純物とFe
    からなり、 硬質粒子を100%としたとき硬質粒子成分がMo:2
    0〜70%、C:0.5〜3%、Ni:5〜40%、M
    n:1〜20%、残部が不可避不純物とFeからなり、 硬質粒子が基地中に面積比で10〜60%分散している
    ことを特徴とする耐摩耗性鉄基焼結合金。
  6. 【請求項6】請求項5において、全体成分がさらにC
    o:24%以下含み、硬質粒子がさらにCo:40%以
    下を含むことを特徴とする耐摩耗性鉄基焼結合金。
  7. 【請求項7】質量%で、全体を100%としたとき全体
    成分がMo:4〜30%、C:0.2〜3%、Ni:1
    〜20%、Mn:0.5〜9%、Cr:0.05〜5%
    を含み、残部が不可避不純物Feからなり、 基地を100%としたとき基地成分がC:0.2〜5
    %、Mn:0.1〜10%、残部が不可避不純物とFe
    からなり、 硬質粒子を100%としたとき硬質粒子成分がMo:2
    0〜60%、C:0.2〜3%、Ni:5〜40%、M
    n:1〜15%、Cr:0.1〜10%を含み、残部が
    不可避不純物とFeからなり、 硬質粒子が基地中に面積比で10〜60%分散している
    ことを特徴とする耐摩耗性鉄基焼結合金。
  8. 【請求項8】請求項7において、全体成分が更にCo:
    24%以下、Si:2%以下の少なくとも1種を含むこ
    とができ、硬質粒子はさらにCo:40%以下、Si:
    4%以下のうちの少なくとも1種を含むことを特徴とす
    る耐摩耗性鉄基焼結合金。
  9. 【請求項9】請求項5〜8の少なくともいずれか一項に
    おいて、質量%で、{(焼結合金の基地におけるMn
    量)/(焼結合金の基地に分散している硬質粒子におけ
    るMn量)}をαとするとき、αは0.05〜1.0の
    範囲、0.10〜0.8の範囲、0.12〜0.7の範
    囲のいずれかであることを特徴とする耐摩耗性鉄基焼結
    合金。
  10. 【請求項10】圧縮天然ガスまたは液化石油ガスを燃料
    とするガスエンジンのバルブシートに用いられることを
    特徴とする請求項5〜請求項9に係る耐摩耗性鉄基焼結
    合金。
  11. 【請求項11】請求項1〜請求項4のいずれか一項に記
    載の硬質粒子の粉末を質量%で10〜60%と、炭素粉
    末0.2〜2%と、残部となる純Fe粉末または低合金
    鋼粉末とを混合した混合材料を用意し、 前記混合材料を成形して圧粉成形体を形成し、前記圧粉
    成形体を焼結して請求項5〜請求項9のいずれかに記載
    の組成をもつ焼結合金とすることを特徴とする耐摩耗性
    鉄基焼結合金の製造方法。
  12. 【請求項12】請求項5〜請求項10のいずれか一項に
    記載の耐摩耗性鉄基焼結合金で形成されていることを特
    徴とするバルブシート。
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