JP2001172511A - リン酸カルシウム−高分子複合体、製造方法及び用途 - Google Patents

リン酸カルシウム−高分子複合体、製造方法及び用途

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JP2001172511A JP35540499A JP35540499A JP2001172511A JP 2001172511 A JP2001172511 A JP 2001172511A JP 35540499 A JP35540499 A JP 35540499A JP 35540499 A JP35540499 A JP 35540499A JP 2001172511 A JP2001172511 A JP 2001172511A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生体適合性、生体組織に対する密着性あるい
は接着性を有する、医療用材料に有用なリン酸カルシウ
ム系の粒子と高分子基体とからなるリン酸カルシウム−
高分子複合体、その製造法、該複合体を用いてなる医療
用材料を提供する。 【解決手段】 活性基を有するリン酸カルシウム系の粒
子と、活性基を有する高分子基体とからなる複合体であ
って、リン酸カルシウム系の粒子の活性基と高分子基体
の活性基とを化学反応させてなるリン酸カルシウム−高
分子複合体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体適合性、生体
組織に対する密着性あるいは接着性を有する、医療用材
料に有用なリン酸カルシウム系の粒子と高分子基体とか
らなるリン酸カルシウム−高分子複合体、その製造法、
該複合体を用いてなる医療用材料に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコーンゴムは、生体不活性、長期安
定性、強度、柔軟性等の特性を持っているため、医療用
材料として広く用いられている。例えば、経皮カテーテ
ルとして古くから用いられているが、生体不活性である
ために、経皮部において生体組織との接着が起こらず、
皮膚のdown growth(上皮組織がカテーテル
表面に沿って内部へ陥入していく現象)、及び陥入部位
における細菌感染の危険性が常に問題となってきた。
【0003】一方、ハイドロキシアパタイトを始めとす
るリン酸カルシウム系化合物は、生体活性材料として単
独、または無機材料、有機高分子と複合化させて医療分
野において広く用いられている。
【0004】例えば、経皮カテーテル等の部材として用
いられる経皮端子として、ハイドロキシアパタイト緻密
体(特開昭59−174146号公報)、リン酸3カル
シウム及び/又はリン酸4カルシウム(特開昭60−9
2768号公報)、リン酸カルシウム系ガラス及び/又
はバイオガラス(特開昭63−9435号公報)、ハイ
ドロキシアパタイト焼結体(H.Aoki,et.a
l.,Med.Prog.Technol.,12,第
213頁(1997年))等を使用することが提案され
ている。しかしながらこれらの材料は、脆く、衝撃で破
損する恐れがあること、成型加工が困難であること、ま
た、端子の開通孔内に挿入するカテーテル、あるいは金
属製部材と端子間の結合がなく、それらの部材と端子間
の間隙から細菌感染が起こる可能性があること等の問題
があった。
【0005】また、シリコーンゴムとハイドロキシアパ
タイトを複合化したものとして、シリコーンゴム製カテ
ーテル表面にハイドロキシアパタイトの薄膜を形成させ
た経皮器具(M.Paul,et.al.,ASAIO
J.,40,M896(1994年))が提案されて
いる。しかしこれは、カテーテル表面に生成した薄膜
が、ハイドロキシアパタイトが分解して生成した酸化カ
ルシウムや非晶質リン酸カルシウム系化合物を含んだ多
孔体であること、また、亀裂が存在することから、シリ
コーンゴム基体に対する薄膜の接着強度に乏しいという
問題があった。
【0006】特公平5−33634号公報には、表面改
質を施したリン酸カルシウム系化合物の表面でモノマー
を加熱重合することによるハイドロキシアパタイトと有
機材料の複合化が提案されている。しかし、この方法に
より提供される端子は、生体との柔軟性の差が大きく、
力学的ストレスがかかった場合に、接合部に応力集中が
起こり、接合部の剥離、生体組織の損傷をもたらす恐れ
があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、生体適合性、生体組織に対する密着性、接着性を有
する医療用材料に有用なリン酸カルシウム系の粒子と高
分子基体とからなるリン酸カルシウム−高分子複合体を
提供することにある。本発明の第2の目的は、リン酸カ
ルシウム−高分子複合体の製造法を提供することにあ
る。本発明の第3の目的は、生体適合性、生体組織に対
する密着性、接着性を有するリン酸カルシウム−高分子
複合体を用いてなる医療用材料を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述の問
題点を解決すべく鋭意研究を行った結果、シリコーンゴ
ム、ポリウレタン等の高分子基体表面にリン酸カルシウ
ム系の粒子を化学結合により強固に固定する手法を見い
だし、また、該手法により得られるリン酸カルシウム−
高分子複合体が経皮端子、経皮カテーテル等の医療用用
途に好適に応用しうることを見出し、本発明を完成し
た。すなわち本発明によれば、リン酸カルシウム系の粒
子と高分子基体とが化学結合により結合していることを
特徴とするリン酸カルシウム−高分子複合体が提供され
る。すなわち、本発明は以下の(一)〜(五)である。 (一)活性基を有するリン酸カルシウム系の粒子と、活
性基を有する高分子基体とからなる複合体であって、リ
ン酸カルシウム系の粒子の活性基と高分子基体の活性基
とを化学反応させてなるリン酸カルシウム−高分子複合
体。 (二)リン酸カルシウム系の粒子と高分子基体とが、下
記式(1)
【0009】
【化2】
【0010】で示される構造の分子鎖により結合してい
ることを特徴とする前記(一)に記載のリン酸カルシウ
ム−高分子複合体。 (三)活性基を有するリン酸カルシウム系の粒子と、活
性基を有する高分子基体を用いてリン酸カルシウム−高
分子複合体を製造するにあたり、リン酸カルシウム系の
粒子の活性基と高分子基体の活性基とを反応させ、化学
結合させることを特徴とするリン酸カルシウム−高分子
複合体の製造方法。 (四)活性基を有するリン酸カルシウム系の粒子が表面
にアミノ基を有するリン酸カルシウム系化合物粒子であ
り、活性基を有する高分子基体が、表面にカルボキシル
基を有するビニル系重合性単量体をグラフト重合させた
シリコーンゴムである前記(三)に記載のリン酸カルシ
ウム−高分子複合体の製造方法。 (五)前記(一)又は(二)に記載の複合体を用いてな
る医療用材料。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、リン酸カルシウム系の
粒子と高分子基体とが、特定の構造を含む分子鎖により
化学結合していることを特徴とするリン酸カルシウム−
高分子複合体を提供する。このリン酸カルシウム−高分
子複合体は、表面に反応性の活性基を導入したリン酸カ
ルシウム系の化合物からなる粒子と、反応性の活性基を
有する高分子基体とを反応させ、両者間に化学結合を導
入することにより製造することができる。例えば、表面
に反応性の活性基を導入したリン酸カルシウム系の化合
物からなる粒子に、表面にアミノ基を導入したリン酸カ
ルシウム系の化合物からなる粒子を用い、更に反応性の
活性基を導入した高分子基体として、表面にカルボキシ
ル基を有するビニル系重合性単量体をグラフト重合させ
たシリコーンゴムを用いて、化学反応させることで、リ
ン酸カルシウム系化合物と高分子基体とからなる複合体
であるリン酸カルシウム−高分子複合体を得ることがで
きる。このようなリン酸カルシウム系の化合物からなる
粒子と高分子基体とからなる複合体は、医療用材料とし
て使用することができる。以下に、本発明のリン酸カル
シウム−高分子複合体について、詳細に説明する。本発
明の複合体は、活性基を有するリン酸カルシウム系の化
合物からなる粒子と、活性基を有する高分子基体とが化
学結合により結合されていることを特徴とする。本発明
の活性基を有するリン酸カルシウム系の粒子に用いられ
る素材としては、表面に活性基を有しうるリン酸カルシ
ウム系の素材であれば、いかなるものをもちいることも
できるが、好ましくはハイドロキシアパタイト、リン酸
水素カルシウム、リン酸3カルシウム、リン酸4カルシ
ウム、炭酸アパタイト、オキシアパタイト、ピロリン酸
アパタイト、リン酸8カルシウム、フッ素アパタイト、
塩素アパタイト、ハイドロキシアパタイトの水酸イオ
ン、リン酸イオンの一部が炭酸イオン、塩化物イオン、
フッ化物イオン等で置換された化合物、又はこれらの混
合物等からなるリン酸カルシウム系化合物を素材として
挙げることができる。特に、生体組織との親和性、生体
環境における安定性からハイドロキシアパタイトを好ま
しく挙げることができる。これらのリン酸カルシウム系
化合物は、湿式法、乾式法、加水分解法、又は水熱法等
の公知の製造法により人工的に製造されたものであって
も、また、骨、歯等から得られる天然由来のものであっ
ても共にリン酸カルシウム系の粒子の素材として好まし
く使用できる。本発明において好ましく使用できるリン
酸カルシウム系の粒子の形状は、化学結合により高分子
基体表面に固定できる程度の粒子であれば、いかなるも
のでも良いが、粒径が0.001〜1000μmのもの
が好ましく、特に、0.01〜100μmのものが好ま
しい。粒径が0.001μm未満である場合、本発明の
複合体を生体内に埋入した場合に、高分子基体表面に固
定されたリン酸カルシウム系の化合物からなる粒子が溶
出して失われ、本発明の複合体が有する生体に対する接
着性等の好ましい性質を示さない恐れがあるため好まし
くなく、1000μmを越える場合、リン酸カルシウム
系の化合物からなる粒子と高分子基体との結合が相対的
に弱くなり、容易に本発明の複合体が破壊されてしまう
恐れがあるため好ましくない
【0012】本発明の活性基を有する高分子基体とは有
機高分子からなる表面を有しているもので、活性基を有
する状態にしうる有機高分子であれば、いかなる有機高
分子であっても用いることができるが、好ましくは、例
えばシリコーンポリマー(シリコーンゴムであっても良
い)、ポリエチレングリコール、ポリアルキレングリコ
ール、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリアミド、ポリ
ウレタン、ポリスルフォン、ポリエーテル、ポリエーテ
ルエーテルケトン、ポリアミン、ポリウレア、ポリイミ
ド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リテトラフルオロエチレン、ポリアクリル酸、ポリメタ
クリル酸、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリロニト
リル、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化
ビニル等の合成高分子;セルロース、アミロース、アミ
ロペクチン、キチン、キトサン等の多糖類、コラーゲン
等のポリペプチド、ヒアルロン酸、コンドロイチン、コ
ンドロイチン硫酸等のムコ多糖類等の天然高分子を好ま
しく挙げることができる。
【0013】リン酸カルシウム系の化合物からなる粒子
と高分子基体との複合体を形成するにあたり、リン酸カ
ルシウム系の化合物からなる粒子と高分子基体を結合す
る化学結合は、リン酸カルシウム系化合物粒子と高分子
基体間の結合強度が十分に得られるものであればいかな
る化学結合でも良いが、下記式に示す構造を有する化学
結合を好ましく挙げることができる。
【0014】
【化3】
【0015】
【化4】
【0016】
【化5】
【0017】
【化6】
【0018】
【化7】
【0019】
【化8】
【0020】
【化9】
【0021】
【化10】
【0022】
【化11】
【0023】
【化12】
【0024】
【化13】
【0025】
【化14】
【0026】
【化15】
【0027】
【化16】
【0028】
【化17】
【0029】これらの構造は、リン酸カルシウム系の化
合物からなる粒子表面の活性基と高分子基体表面の活性
基との間の反応によって得られる。より好ましくは、前
記式(1)で表されるアミド結合である。式(1)で示
されるアミド結合は、アミノ基とカルボキシル基、アジ
ドカルボニル基、クロロカルボニル基、N−ヒドロキシ
スクシンイミドカルボン酸エステル、酸無水物等;カル
ボキシル基とN−アセチルアミノ基、N−トリメチルシ
リルアミノ基等;イソシアナト基とカルボキシル基等の
活性基間の反応により得られる。適切な反応条件はそれ
ぞれの組み合わせによって異なり、組み合わせの活性基
間の反応が進めばいかなる反応条件でも良いが、例えば
アミノ基とカルボキシル基の組み合わせの場合、1重量
部の活性基を有する高分子基体に対し、0.001〜1
00重量部の活性基を有するリン酸カルシウム系化合物
粒子を0.1〜1000重量部の水、あるいはトルエ
ン、ヘキサン等の炭化水素系溶媒;アルコール類;テト
ラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル系溶
媒;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒等
の有機溶媒中に加え、攪拌、分散させた所に高分子基体
を1分〜24時間浸漬し、高分子基体表面に吸着させ、
その後160〜200℃、0.01〜10mmHg、1
〜24時間の条件で反応させる固相縮合法;有機溶媒
中、活性基を有するリン酸カルシウム系化合物粒子、活
性基を有する高分子基体と公知の縮合剤、例えばカルボ
ニルジイミダゾール、カルボジイミド等を投入し、反応
させる方法等が挙げられる。固相縮合法を用いる場合、
高分子基体1重量部に対し活性基を有するリン酸カルシ
ウム系化合物粒子が0.001重量部以下では基体表面
に均一にリン酸カルシウム系化合物粒子が吸着せず、均
一な被覆表面を形成できなくなる恐れがあるため好まし
くなく、100重量部以上では経済的に得策でないため
好ましくない。また、溶媒の量は0.1重量部以下では
基体表面に均一にリン酸カルシウム系化合物粒子が吸着
せず、均一な被覆表面を形成できなくなる恐れがあるた
め好ましくなく、1000重量部以上では経済的に得策
でないため好ましくない。また、粒子を基体表面に吸着
させた後の反応温度は160℃以下では縮合反応が十分
に進行しない恐れがあるので好ましくなく、200℃以
上では基体の劣化等が起こる恐れがあるため好ましくな
い。反応時の減圧度は0.01mmHg以下では装置等
の設備面において経済的に不利となるので好ましくな
く、10mmHg以上では縮合反応が起こりにくく反応
時間を長時間にする必要があるため好ましくない。
【0030】式(2)で示されるエステル結合は、活性
基であるカルボキシル基と、ヒドロキシル基、ジアゾカ
ルボニル基、ジアゾアルキル基等の活性基間の反応によ
り得られる。適切な反応条件はそれぞれの組み合わせに
よって異なり、組み合わせの活性基間の反応が進めばい
かなる反応条件でも良いが、例えばカルボキシル基とヒ
ドロキシル基の組み合わせの場合、有機溶媒中、カルボ
キシル基とカルボニルジイミダゾールを反応させた後、
ヒドロキシル基を反応させる方法等が挙げられる。
【0031】式(3)で示される尿素結合は、活性基で
あるアミノ基と活性基であるイソシアナト基等との反応
により得られる。反応条件としては、反応が進行すれば
いかなる反応条件でも良いが、例えば有機溶媒中室温で
アミノ基とイソシアナト基を反応させる方法等が挙げら
れる。
【0032】式(4)で示されるチオ尿素結合は、活性
基であるアミノ基と活性基であるイソチオシアナト基等
との反応により得られる。反応条件としては、反応が進
行すればいかなる反応条件でも良いが、例えばpH9の
炭酸ナトリウム緩衝液中0℃〜室温でアミノ基とイソシ
アナト基を1〜24時間反応させる方法等が挙げられ
る。
【0033】式(5)で示されるβ−ケトチオエーテル
結合は、活性基であるメルカプト基と活性基であるα−
ハロアセチル基等の反応により得られる。反応条件とし
ては、反応が進行すればいかなる反応条件でも良いが、
例えば水中、室温、pH7〜8の弱アルカリ条件下で、
メルカプト基とα−ハロアセチル基を反応させる方法等
が挙げられる。
【0034】式(6)で示されるシッフ塩基構造は、活
性基であるアミノ基と、アルデヒド又はケトンの活性基
として機能しうる部分との反応により得られる。反応条
件としてはアルカリ水溶液中室温で反応させる方法等が
ある。また、必要に応じて得られたシッフ塩基構造に例
えば水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナト
リウム等の公知の還元剤によって還元することによって
式(7)で示される2級、3級アミン構造を得ることが
できる。
【0035】式(8)で示されるスルファミド結合は、
活性基であるアミノ基と、塩化スルフォニル基、スルフ
ォン基等の活性基との反応により得られる。適切な反応
条件はそれぞれの組み合わせによって異なり、組み合わ
せの活性基間の反応が進行すればいかなる反応条件でも
良い。例えばアミノ基と塩化スルフォニル基の組み合わ
せの場合、有機溶媒中、室温でアミノ基と塩化スルフォ
ニル基を反応させる方法、水中、pH9〜10のアルカ
リ条件下で両者を反応させる方法等がある。
【0036】式(9)で示されるヒドロキシ−2級アミ
ン構造は、活性基であるアミノ基と活性基であるエポキ
シ基との反応により得られる。適切な反応条件は、組み
合わせの活性基間の反応が進めばいかなる反応条件でも
良いが、例えば水中、室温下pH8〜10の条件で反応
させる方法等がある。
【0037】式(10)で示されるカルバメート結合
は、活性基であるヒドロキシル基と、イソシアナト基、
炭酸ジエステル等の活性基との反応により得られる。適
切な反応条件は、組み合わせの活性基間の反応が進めば
いかなる反応条件でも良いが、ヒドロキシル基とイソシ
アナト基の組み合わせの場合、例えばトルエン溶媒中還
流下でヒドロキシル基とイソシアナト基を反応させる方
法等が挙げられる。
【0038】式(11)で示されるアリールアミン構造
は、活性基であるアミノ基と、ハロゲン化アリール基、
スルフォン化アリール基等の活性基との反応により得ら
れる。適切な反応条件は、組み合わせの活性基間の反応
が進めばいかなる反応条件でも良いが、アミノ基とハロ
ゲン化アリール基の場合、例えばアルカリ条件下、水溶
液中でアミノ基とハロゲン化アリール基を反応させる方
法等が挙げられる。なお、式(11)中のAr1はアリ
ール基を示す。
【0039】式(12)で示されるアリールチオエーテ
ル結合は、活性基であるメルカプト基と、ハロゲン化ア
リール基、スルフォン化アリール基等の活性基との反応
により得られる。適切な反応条件は、組み合わせの活性
基間の反応が進めばいかなる反応条件でも良いが、例え
ばメルカプト基とハロゲン化アリール基の場合、例えば
メタノール溶媒中、0℃でピペリジンを触媒として用い
てメルカプト基とハロゲン化アリール基を反応させる方
法等が挙げられる。なお、式(12)中のAr2はアリ
ール基を示す。
【0040】式(13)で示されるスルフィド結合は活
性基であるメルカプト基と、活性基として利用しうるス
ルフィド結合との交換反応により得られる。適切な反応
条件は、交換反応が進めばいかなる反応条件でも良い
が、pH7〜8の水溶液中、室温でメルカプト基とスル
フィド結合を反応させる方法等が挙げられる。
【0041】式(14)で示されるチオエーテル結合は
活性基であるメルカプト基と、アクリロイル基、マレイ
ン酸イミド等の共役二重結合を有する活性基との反応に
より得られる。適切な反応条件は、組み合わせの活性基
間の反応が進めばいかなる反応条件でも良いが、例えば
メルカプト基とアクリロイル基の場合、例えば中性〜ア
ルカリ性水溶液中でメルカプト基とアクリロイル基を反
応させる方法等が挙げられる。
【0042】式(15)で示されるβ−アミノチオエー
テル結合は活性基であるメルカプト基と、アジリジン、
イミン等の活性基との反応により得られる。適切な反応
条件は、組み合わせの活性基間の反応が進めばいかなる
反応条件でも良いが、例えばメルカプト基とアジリジン
の場合、例えば水溶液中、弱アルカリ条件下で反応させ
る方法等が挙げられる。
【0043】これらの活性基の組み合わせは、上記説明
にある2対の活性基の組み合わせの表記をそれぞれ
(A、B)として説明すると、Aがリン酸カルシウム系
の化合物からなる粒子表面の活性基、Bが高分子基体表
面の活性基であってもBがリン酸カルシウム系の化合物
からなる粒子表面の活性基、Aが高分子基体表面の活性
基であっても、いずれでも良い。例えば、リン酸カルシ
ウム系の化合物からなる粒子表面の活性基は、リン酸カ
ルシウム系の化合物そのものが有するイオン、例えば水
酸イオンであっても、粒子表面を公知の表面改質法、例
えば分子末端に上記活性基を有するシランカップリング
剤等により改質することで導入されたものであっても良
い。末端に活性基を有するシランカップリング剤として
は、例えば末端にアミノ基、エポキシ基、メルカプト基
等を有するものが挙げられる。入手性、反応性、改質操
作の簡便性の上から信越化学工業(株)等からの市販品
を、好ましく挙げることができる。リン酸カルシウム系
の化合物からなる粒子表面に公知の表面改質法を用いる
場合の適切な反応条件は、反応の種類、改質剤の反応性
により異なるが、例えば末端に上記活性基を有するシラ
ンカップリング剤を用いる場合、高速攪拌機中にリン酸
カルシウム系の化合物からなる粒子1重量部を投入し,
その後シランカップリング剤0.0001〜10重量部
を滴下、もしくはスプレーにより添加し均一に撹拌した
後乾燥させる乾式法、トルエン、ヘキサン等の炭化水素
系溶媒;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエ
ーテル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン等のケト
ン系溶媒等の有機溶媒中0.1〜1000重量部中にリ
ン酸カルシウム系の化合物からなる粒子1重量部、シラ
ンカップリング剤0.0001〜10重量部を加え、攪
拌下で室温〜150℃、10分〜10日間反応させた
後、溶媒、未反応のシランカップリング剤を除去し乾燥
させる湿式法等を好ましく用いることができる。湿式法
に用いるシランカップリング剤の量はリン酸カルシウム
系化合物粒子1重量部に対し0.0001重量部以下で
は粒子表面に導入される活性基の量が十分でなくなる恐
れがあるため好ましくなく、10重量部以上では経済的
に得策とならないため好ましくない。溶媒の量は0.1
重量部以下では反応系が均一になりにくく、粒子表面を
均一に修飾されない恐れがあるため好ましくなく、10
00重量部以上では経済的に不利となるため好ましくな
い。反応温度は室温以下では反応時間を長時間にしなけ
ればならず不利であり、150℃以上ではシランカップ
リング剤末端の活性基が好ましくない副反応を引き起こ
す可能性があるため好ましくない。
【0044】また、高分子基体表面の活性基は、基体表
面の高分子が有する活性基であっても、基体表面を例え
ば酸、アルカリ処理、コロナ放電、プラズマ照射、表面
グラフト重合等の公知の手段によって改質することによ
り導入されたものであっても良い。基体表面の改質によ
る活性基の導入法は、基体の種類、改質手段によって異
なるが、例えば基体としてシリコーンポリマーの中でも
ポリジメチルシロキサン系シリコーンゴムを用い、改質
手段として表面グラフト重合を用いる場合、まず基体表
面をコロナ放電、あるいはプラズマ照射により処理した
後、得られた基体1重量部に対し水、あるいはトルエ
ン、ヘキサン等の炭化水素系溶媒;アルコール類;テト
ラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル系溶
媒;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒等
の有機溶媒0.1〜1000重量部、側鎖に活性基を有
するビニル系単量体0.001〜100重量部を基体と
ともに反応容器に入れ、十分に脱気した後、減圧下、あ
るいはアルゴン、ヘリウム、窒素、二酸化炭素等の不活
性雰囲気下で40〜200℃、10分〜24時間重合す
る方法を好ましく挙げることができる。溶媒の量が0.
1重量部以下では基体表面を均一に活性基を導入するこ
とが難しくなるため好ましくなく、1000重量部以上
では製造コスト的に不利となるため好ましくない。ま
た、ビニル系単量体が0.001重量部以下の場合、基
体表面に十分な量の活性基を導入することが難しくなる
ため好ましくなく、100重量部以上の場合は製造コス
トが高くなり、経済的に得策ではないため好ましくな
い。反応温度が40℃以下ではグラフト重合が十分に行
われない恐れがあるため好ましくなく、200℃以上で
は基体となるポリジメチルシロキサン系シリコーンゴム
が熱により分解、変質を受ける恐れがあるため好ましく
ない。
【0045】上記表面グラフト重合に用いる重合性単量
体としては、リン酸カルシウム系の化合物からなる粒子
表面の活性基と反応し化学結合を作りうる活性基を側鎖
に有していればいかなるものでも良いが、例えば、(メ
タ)アクリル酸(以下、本発明における(メタ)アクリ
・・とは、メタクリ・・及び/又はアクリ・・を意味す
るものとする。)、アコニット酸、イタコン酸、メサコ
ン酸、シトラコン酸、フマル酸、マレイン酸、ビニルス
ルホン酸、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホ
ン酸、ビニルスルホン酸、及びこれらの各種金属塩、及
びハロゲン化物;(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸
モノグリセロール、N−[トリス(ヒドロキシメチル)
メチル]アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−
(メタ)アクリロイルピロリドン、アクリロイルモルホ
リン、マレイン酸イミド、無水マレイン酸;アミノスチ
レン、カルボキシスチレン等のスチレン系単量体;グリ
シジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオ
キシエチルトリメトキシシラン、ビニルベンジルアミン
等を好ましく挙げることができる。
【0046】さらに必要に応じて本発明のリン酸カルシ
ウム−高分子複合体の上に、更にリン酸カルシウム系の
化合物を重層させることにより、リン酸カルシウム系の
化合物の層の厚さを増すことができる。重層させるに当
たっては、重合性単量体とリン酸カルシウム系の化合物
からなる粒子を混合して該複合体の上に重層し、その
後、熱、光、あるいは放射線等により単量体を重合さ
せ、固化させる方法、該複合体をカルシウムイオンとリ
ン酸イオンを含む溶液中に浸漬し、リン酸カルシウム系
化合物を析出させる方法、該複合体をカルシウムイオン
を含む溶液とリン酸イオンを含む溶液に交互に浸漬し、
リン酸カルシウム系化合物を析出させる方法等が挙げら
れる。また、重層させるに当たって重合性単量体とリン
酸カルシウム系の化合物からなる粒子を混合して該複合
体の上に重層し、その後、熱、光、あるいは放射線等に
より単量体を重合させ、固化させる方法の場合、適当な
形状の型を用いることで所望の形状に重層させることが
できる。
【0047】本発明のリン酸カルシウム−高分子複合体
は、従来の経皮カテーテル、経皮端子と比べ、柔軟性が
あり、リン酸カルシウム系化合物層と高分子基体間の強
度や、生体に対する密着性、生体適合性に優れており、
また、成形した高分子基体をもとにしてリン酸カルシウ
ム−高分子複合体を形成させることができるため、複雑
な形状の複合体を容易に製造することができる。また、
さらに複合化された表面にリン酸カルシウム系化合物を
重層させることができ、任意の厚さのリン酸カルシウム
系化合物層を形成させることができる。上記種々の形態
にすることができる本発明の複合体は、柔軟性、強度、
生体に対する密着性、生体適合性に優れるため、経皮カ
テーテル、経皮端子等の経皮医療器具;人工血管、人工
気管等の人工臓器等の医療用材料として好適に使用する
ことができる。
【0048】
【発明の効果】本発明の複合体は、柔軟性、強度、生体
に対する密着性、生体適合性に優れるため、経皮カテー
テル、経皮端子等の経皮医療器具;人工血管、人工器官
等の人工臓器等の医療用材料として好適に適用すること
ができる。本発明の製造法では、上記複合体を容易に得
ることができ、また、容易に複雑な形状の複合体の製造
も可能である。
【0049】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明をさら
に詳細に説明する。 実施例1 リン酸カルシウム系化合物粒子として平均粒径2μmの
球形のハイドロキシアパタイト粒子(未改質ハイドロキ
シアパタイト粒子)5.0g、リン酸カルシウム系化合
物粒子表面の改質剤として分子末端にアミノ基を有する
シランカップリング剤(信越化学工業(株)製KBE9
03、)5.0ml、トルエン250mlをかきまぜ
機、温度計、還流管を付した三ツ口フラスコにとり、2
4時間還流下に反応させることにより、表面にアミノ基
を導入したハイドロキシアパタイト粒子(改質ハイドロ
キシアパタイト粒子)を作製した。一方、高分子基体と
しての厚さ0.3mmのシリコーンゴムシートの表面を
コロナ放電により処理し、重合管中に10重量%のアク
リル酸水溶液25mlとともに入れ、減圧下で脱気した
後封管して60℃で1時間重合し、アクリル酸をシリコ
ーンゴムシート表面にグラフト重合することによって、
表面にカルボキシル基を導入したシリコーンゴムシート
を得た。得られたカルボキシル基導入シリコーンゴムシ
ートは流水中で洗浄した。次いで、前記の表面にアミノ
基を導入したハイドロキシアパタイト粒子0.15gと
前記の表面グラフト化処理シリコーンゴムシートより直
径1cmの円形に切り抜いたカルボキシル基導入シリコ
ーンゴムシートを10mlの水中に投入し、1時間激し
く撹拌してシリコーンゴム表面にハイドロキシアパタイ
ト粒子を吸着させた。その後ハイドロキシアパタイト粒
子が吸着したシリコーンゴムシートを取り出し、流水中
で洗浄した。さらに、得られたシリコーンゴムシートを
180℃、1mmHgの条件で6時間加熱し、アミド結
合を形成させることによりハイドロキシアパタイト粒子
と高分子基体の複合体を得た。この複合体の表面を走査
型電子顕微鏡により観察した。得られた電子顕微鏡像を
図1に示す。この複合体を激しく攪拌しながら界面活性
剤ドデシル硫酸ナトリウム水溶液中、24時間洗浄し、
その後水洗して、表面を走査型電子顕微鏡により観察し
た。得られた電子顕微鏡像を図2に示す。その結果、粒
子の脱落は起こっておらず、粒子−基体間の結合が強固
なものであることが確認された。
【0050】比較例1 リン酸カルシウム系化合物粒子として平均粒径2μmの
球形のハイドロキシアパタイト粒子(未改質ハイドロキ
シアパタイト粒子)5.0gを準備した。高分子基体と
して表面を流水中で洗浄した厚さ0.3mmのシリコー
ンゴムシートを準備した。次いで、ハイドロキシアパタ
イト粒子0.15gと直径1cmの円形に切り抜いたシ
リコーンゴムシートを10mlの水中に投入し、1時間
激しく撹拌してシリコーンゴム表面にハイドロキシアパ
タイト粒子を吸着させた。その後ハイドロキシアパタイ
ト粒子が吸着したシリコーンゴムシートを取り出し、流
水中で洗浄した。さらに、得られたシリコーンゴムシー
トを180℃、1mmHgの条件で6時間加熱した。こ
のシリコーンゴムを激しく攪拌しながら界面活性剤ドデ
シル硫酸ナトリウム水溶液中、24時間洗浄し、その後
水洗して、表面を走査型電子顕微鏡により観察した。得
られた電子顕微鏡像を図3に示す。その結果、粒子の結
合は起こっておらず、活性基を有していないリン酸カル
シウム系の粒子と、活性基を有していない高分子基体を
用いた物理吸着のみでは粒子−基体間の固定がされない
ことが確認された。
【0051】参考例1 実施例1に用いた改質ハイドロキシアパタイト粒子と未
改質ハイドロキシアパタイト粒子の表面をX線光電子分
光法により分析し、表面の元素組成を算出した。結果を
表1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】参考例2 実施例1で用いた表面未処理のシリコーンゴムシート
と、表面改質により得られた洗浄済みカルボキシル基導
入シリコーンゴムシートの表面について全反射赤外分光
法により測定した。それぞれの結果を図4に合わせて示
す。また、カルボキシル基導入シリコーンゴムシートの
表面を走査型電子顕微鏡により観察した。得られた電子
顕微鏡像を図5に示す。なお、実施例1で作成したハイ
ドロキシアパタイト−シリコーンゴムの複合体の表面を
FT−IRでチェックしたが、結合部は固体粒子に遮ら
れ確認できなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得たリン酸カルシウム−高分子複
合体の電子顕微鏡像。
【図2】 実施例1で得た洗浄後のリン酸カルシウム−
高分子複合体の電子顕微鏡像。
【図3】 比較例1で得たシリコーンゴムシートの電子
顕微鏡像。
【図4】 全反射赤外分光分析結果。
【図5】 カルボキシル基導入シリコーンゴムシートの
電子顕微鏡像。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 9/06 C08K 9/06 C09C 3/12 C09C 3/12 Fターム(参考) 4C081 AB13 AC06 AC08 BA13 BA14 BB04 BC02 CA021 CA031 CA051 CA081 CA091 CA131 CA161 CA171 CA181 CA211 CA231 CA232 CA271 CA281 CC03 CC07 CF011 CF021 CF031 CF041 DA02 DB02 DC03 DC04 DC05 DC13 EA15 4J002 BN171 CP171 DH046 FB146 GB01 4J037 AA10 CC01 CC12 CC13 CC14 CC15 CC16 CC21 CC24 CC25 CC26 CC27 CC28 CC29 EE03 EE04 EE28 EE43 FF28 FF30

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】活性基を有するリン酸カルシウム系の粒子
    と、活性基を有する高分子基体とからなる複合体であっ
    て、リン酸カルシウム系の粒子の活性基と高分子基体の
    活性基とを化学反応させてなるリン酸カルシウム−高分
    子複合体。
  2. 【請求項2】リン酸カルシウム系の粒子と高分子基体と
    が、下記式(1) 【化1】 で示される構造の分子鎖により結合していることを特徴
    とする請求項1記載のリン酸カルシウム−高分子複合
    体。
  3. 【請求項3】活性基を有するリン酸カルシウム系の粒子
    と、活性基を有する高分子基体を用いてリン酸カルシウ
    ム−高分子複合体を製造するにあたり、リン酸カルシウ
    ム系の粒子の活性基と高分子基体の活性基とを反応さ
    せ、化学結合させることを特徴とするリン酸カルシウム
    −高分子複合体の製造方法。
  4. 【請求項4】活性基を有するリン酸カルシウム系の粒子
    が表面にアミノ基を有するリン酸カルシウム系化合物粒
    子であり、活性基を有する高分子基体が、表面にカルボ
    キシル基を有するビニル系重合性単量体をグラフト重合
    させたシリコーンゴムである請求項3に記載のリン酸カ
    ルシウム−高分子複合体の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項1又は2に記載の複合体を用いてな
    る医療用材料。
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