JP2001172497A - 熱可塑性エラストマー - Google Patents

熱可塑性エラストマー

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JP2001172497A
JP2001172497A JP35857899A JP35857899A JP2001172497A JP 2001172497 A JP2001172497 A JP 2001172497A JP 35857899 A JP35857899 A JP 35857899A JP 35857899 A JP35857899 A JP 35857899A JP 2001172497 A JP2001172497 A JP 2001172497A
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diisocyanate
acrylate
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Nobuhiro Yamamoto
悦弘 山本
Nobuhiko Kato
暢彦 加藤
Junzo Ukai
順三 鵜飼
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Toyota Motor Corp
BASF Polyurethane Elastomers Ltd
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Takeda Badische Urethane Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】成形性(離型性、成形サイクル)が良好で、耐
候性、耐摩耗性にすぐれ、かつ粘着性が少なく、風合い
に優れており、例えば自動車内装部品(アシストグリッ
プ、シフトレバーノブ、アームレスト)等に好適に用い
ることができる熱可塑性エラストマーの提供。 【解決手段】特定の無黄変熱可塑性ポリウレタン樹脂
(a)にAAS樹脂(b)ASA樹脂(c)およびポリ
アクリル系微粒子(d)を配合してなる熱可塑性エラス
トマーが前記課題を解決した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定の無黄変熱可
塑性ポリウレタン樹脂にアクリロニトリル・アクリルゴ
ム・スチレン三元共重合体(AAS樹脂)およびアクリ
レート・スチレン・アクリロニトリル三元共重合体(A
SA樹脂)を配合し、さらにポリアクリル系微粒子を配
合してなる熱可塑性エラストマーに関する。本発明の熱
可塑性エラストマーは成形性(離型性、成形サイクルな
ど)が良好で、耐候性、耐摩耗性にすぐれ、かつ粘着性
の少ない風合いに優れた熱可塑性エラストマーで、例え
ば自動車内装部品(たとえば、アシストグリップ、シフ
トレバーノブ、アームレスト)等に好適に用いることが
できる。
【0002】
【従来の技術】昨今、自動車内装部品のように良好な触
感(風合い)を必要とする成形物には、軟質仕様のポリ
ウレタン(RIMウレタン)材料やポリ塩化ビニル(軟
質PVC)をベースとする材料が用いられている。しか
し、これらの材料は、リサイクル(再生利用)が困難
で、省資源や環境保全などの見地から、代替材料の出現
が望まれている。即ち、RIMウレタン材料は、熱硬化
性であるため、また軟質PVCは多量の可塑剤を含むう
え、加熱により塩素ガスが発生するため、それぞれ、再
生利用が不可能ないし困難である。そこでリサイクル性
が良好な熱可塑性エラストマー(TPE)を使用するこ
とが考えられるが、汎用の熱可塑性エラストマーである
オレフィン系、スチレン系TPEは耐摩耗性に欠けると
ともにベタツキ感がある。一方で、熱可塑性ポリウレタ
ン樹脂(TPU)は耐摩耗性に優れ、高弾性、耐油性等
の多くの特長を有するために成形用素材として多くの用
途に使用されているが、他のエラストマーに比べて黄変
が早く、耐候性に劣るという欠点がある。ジイソシアネ
ート成分として耐黄変性に優れる脂肪族ジイソシアネー
トや脂環族ジイソシアネートを用いて、高分子ポリオー
ルとともに反応させて得られる無黄変熱可塑性ポリウレ
タン樹脂についても良く知られているが、脂肪族ジイソ
シアネートや脂環族ジイソシアネートを用いたTPUは
成形性が悪く、生産性に劣るといった問題点を持ってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
かんがみて、成形性(離型性、成形サイクルなど)が良
好で、耐候性、耐摩耗性にすぐれ、かつ粘着性の少ない
風合いに優れたTPEの提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は前述のような問
題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、脂肪族または脂
環族ジイソシアネート、高分子ジオールおよび鎖伸長剤
を反応させて得られる熱可塑性ポリウレタン樹脂
(a)、AAS樹脂(b)、ASA樹脂(c)およびポ
リアクリル系微粒子(d)を特定の割合で配合すること
によって得られる熱可塑性エラストマーがTPU本来の
特性を有しながら、成形性が良好で、耐候性、耐摩耗性
にすぐれ、かつ粘着性の少ない風合いに優れた熱可塑性
エラストマーであることを見い出し、さらに研究を重ね
て本発明を完成した。即ち本発明は、(1)脂肪族また
は脂環族ジイソシアネート、高分子ジオールおよび鎖伸
長剤を反応させて得られる熱可塑性ポリウレタン樹脂
(a)40〜85重量%、アクリロニトリル・アクリル
ゴム・スチレン三元共重合体(以下「AAS樹脂」と略
す)(b)10〜50重量%およびアクリレート・スチ
レン・アクリロニトリル三元共重合体(以下「ASA樹
脂」と略す)(c)0〜15重量%の樹脂成分を含んで
なり、且つ樹脂成分100重量部に対してポリアクリル
系微粒子(d)0.1〜3重量部を含んでなる熱可塑性
エラストマー、(2)(a)50〜80重量%、(b)
15〜45重量%および(c)3〜12重量%の樹脂成
分および樹脂成分100重量部に対して(d)0.5〜
2.0重量部を含んでなる前記(1)記載の熱可塑性エ
ラストマー、(3) 熱可塑性ポリウレタン樹脂(a)
が脂環族ジイソシアネート、高分子ジオールおよび鎖伸
長剤を反応させて得られたものである前記(1)または
(2)記載の熱可塑性エラストマー、および(4)熱可
塑性ポリウレタン樹脂(a)がJIS硬度80〜90A
を有するものである前記(1)または(2)記載の熱可
塑性エラストマー、である。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂(a)は、脂肪族または脂環族ジイソシア
ネート、高分子ジオールおよび鎖伸長剤を反応させるこ
とにより得られる。熱可塑性ポリウレタン樹脂(a)の
製造に用いられる有機ジイソシアネートとしては、耐候
性、無黄変性に優れる脂肪族ジイソシアネートまたは脂
環族ジイソシアネートが用いられる。そのようなジイソ
シアネートの例としては、メチレンジイソシアネート、
エチレンジイソシアネート、1−メチルエチレンジイソ
シアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタ
メチレンジイソシアネート、2−メチルブタン−1,4
−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、オクタメチレンジイソシアネート、2,5−ジメチ
ルヘキサン−1,6−ジイソシアネート等の脂肪族ジイ
ソシアネート、P,P′−シクロヘキシルメタンジイソ
シアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソ
シアネート等の脂環族ジイソシアネートが挙げられる。
このなかでも4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソ
シアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートが好まし
く、とりわけ4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソ
シアネートが好ましい。
【0006】熱可塑性ポリウレタン樹脂(a)の製造原
料に用いられる高分子ジオールとしては、数平均分子量
が600〜8,000のものが好ましく、900〜6,
000のものがより好ましい。このような高分子ジオー
ルとしては、例えばポリエステルジオール、ポリエーテ
ルジオール、ポリカーボネートジオールまたはこれらの
共重合物を挙げることができ、これらを1種または2種
以上用いることができる。上記ポリエステルジオールと
してはエチレングリコール、プロピレングリコール、
1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、
3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、ネオペンチルジオール等の炭素数2〜1
0のアルカンのジオール又はこれらの混合物とグルタル
酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバシン
酸、アゼライン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、など
の炭素数4〜12の脂肪族もしくは芳香族ジカルボン酸
またはこれらの混合物とから得られる飽和ポリエステル
ジオール、あるいはポリカプロラクトンジオール、ポリ
バレロラクトンジオールなどのポリラクトンジオールが
好ましく使用される。また、上記ポリエーテルジオール
としてはポリエチレンエーテルグリコール、ポリプロピ
レンエーテルグリコール、ポリテトラメチレンエーテル
グリコール、ポリヘキサメチレンエーテルグリコールな
どのポリアルキレンエーテルグリコールが好ましく使用
される。さらに上記のポリカーボネートジオールとして
は1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオー
ル、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−
ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,1
0−デカンジオール等の炭素数2〜12の脂肪族もしく
は脂環族ジオールまたはこれらの混合物に炭酸ジフェニ
ルもしくはホスゲンを作用させて縮重合して得られるも
のが好ましく使用される。
【0007】熱可塑性ポリウレタン樹脂(a)の製造に
用いられる鎖伸長剤の種類は特に制限されず、ポリウレ
タンの製造に従来から用いられている鎖伸長剤のいずれ
もが使用できる。そのうちでも、イソシアネート基と反
応し得る活性水素原子を2個以上有する数平均分子量3
00以下の低分子化合物が好ましく用いられる。そのよ
うな鎖伸長剤の例としては、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘ
キサンジオール、1,4―ビス(β−ヒドロキシエトキ
シ)ベンゼン、1,4−シクロヘキサンジオール、ビス
−(β−ヒドロキシエエチル)テレフタレート、キシリ
レングリコールなどのジオール類などが挙げられ、これ
らの1種または2種以上を用いることができる。そのう
ちでも、炭素数2〜10の脂肪族ジオールは、それから
得られる熱可塑性ポリウレタンの力学的特性が良好な点
から好ましく用いられ、なかでも1,4−ブタンジオー
ルが特に好ましく用いられる。本発明において有機ジイ
ソシアネート、高分子ジオールおよび鎖伸長剤の使用割
合は、高分子ジオール、鎖伸長剤の全ジオール中の水酸
基に対する有機ジイソシアネート中のイソシアネート基
のモル比が0.90〜1.20となる範囲の量が好まし
い。また高分子ジオールと鎖伸長剤とのモル比は用途に
応じて広範囲に変えることができる。本発明において、
TPUを製造する場合、必要に応じて有機ジイソシアネ
ートとジオールとの反応を促進する適当な触媒を用いて
もよい。
【0008】熱可塑性ポリウレタン樹脂(a)の製造法
は特に制限されず、上記した高分子ジオール、有機ジイ
ソシアネート、鎖伸長剤および必要に応じて各種の顔
料、着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑
剤、加水分解防止剤などの他の成分を使用し、公知のウ
レタン化反応技術を利用して、プレポリマー法またはワ
ンショット法により製造することができる。また、本発
明では、熱可塑性ポリウレタン樹脂(a)として、その
硬度が、JIS−A硬度として55〜97、好ましくは
60〜95、より好ましくは80〜90の範囲にあるも
のを用いると、機械的強度に優れ、且つ柔軟性に優れる
成形品が得られるので好ましい。本発明の熱可塑性エラ
ストマー中の樹脂成分に対する熱可塑性ポリウレタン樹
脂(a)の使用割合は、40〜85重量%、好ましくは
50〜80重量%である。本発明で使用されるAAS樹
脂(b)としては市販のものを使用することができる。
具体的にはビニル芳香族系重合体よりなるマトリックス
中にゴム状重合体が微粒子状に分散してなるグラフト重
合体をいい、ゴム状重合体の存在下に芳香族ビニル単量
体、シアン化ビニル単量体および必要に応じ、これと共
重合可能なビニル単量体を加えて単量体混合物を公知の
塊状重合、塊状懸濁重合、溶液重合、または乳化重合す
ることにより得られる。上記ゴム状重合体のゴム成分
は、炭素数1〜13のアルキル基を有するアクリル酸エ
ステル重合体であり、例えばメチルアクリレート、エチ
ルアクリレート、n−プロピルアクリレート、n−ブチ
ルアクリレート、イソブチルアクリレート、n−ペンチ
ルアクリレート、イソアミルアクリレート、n−ヘキシ
ルアクリレート、2−メチルペンチルアクリレート、2
−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレ
ートなどが挙げられる。
【0009】上記ゴム状重合体にグラフト重合させる単
量体成分としての芳香族ビニル単量体としては、スチレ
ン、α−メチルスチレン又はこれらの混合物が好ましく
用いられるが、これら以外にも必要に応じてp−メチル
スチレン、ハロゲン化スチレン等も用いられる。また、
シアン化ビニル単量体としては、アクリロニトリル、メ
タクリロニトリル又はこれらの混合物等が用いられる
が、特にアクリロニトリルが好ましい。必要に応じて用
いられる共重合可能な他の単量体としては、N−メチル
マレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキ
シルマレイミド等のマレイミド化合物が用いられる。本
発明におけるAAS樹脂(b)は、上記したゴム状重合
体30〜80重量%に対して芳香族ビニル単量体15〜
65重量%とシアン化ビニル単量体5〜55重量%と更
に必要に応じて共重合可能な他の単量体0〜30重量%
をグラフト重合させてなるものが好ましい。本発明にお
けるAAS樹脂(b)は汎用の上市品を使用することが
でき、具体的には「ウベロイ」(宇部サイコン(株)
製)、「ウェザフル」(宇部サイコン(株)製)、「ル
ーラン」(BASF(株)製)等を挙げることができ
る。本発明の熱可塑性エラストマー中の樹脂成分に対す
るAAS樹脂(b)の使用割合は、10〜50重量%、
好ましくは15〜45重量%である。
【0010】本発明で使用されるASA樹脂(c)とし
ては米国特許第5,380,785号及び同第5,41
5,940号明細書に記載されているゴム状重合体を挙
げることができる。ASA樹脂(c)は、普通(1)4
0〜80重量%のアクリル酸ブチル又は、場合によって
はアクリル酸2−エチルヘキシルを40重量%まで含有
するアクリル酸ブチルとアクリル酸2−エチルヘキシル
との混合物、(2)5〜35重量%のメタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、アクリル酸メチル又はアクリ
ル酸エチル、(3)4〜30重量%のアクリロニトリ
ル、(4)3〜25重量%のスチレン、(5)0.5〜
8重量%のマレイン酸半エステル・セッケン及び(6)
0.25〜8重量%の架橋剤を共重合させることにより
得られる。架橋剤は、典型的には、多官能性アクリレー
ト、多官能性メタクリレート又はジビニルベンゼンであ
る。本発明の熱可塑性エラストマー中の樹脂成分に対す
るASA樹脂(c)の使用割合は0〜15重量%、好ま
しくは3〜12重量%、更に好ましくは5〜10重量%
である。(c)の配合は得られるエラストマーの感触を
更に向上させるが、過多になると耐磨耗性を低下させる
ことになる。
【0011】本発明で使用されるポリアクリル系微粒子
(d)は乳化重合や懸濁重合により合成することができ
る。微粒子の平均粒子径が1〜40μm、好ましくは5
〜20μmのものがエラストマーにタックがなく手触り
に優れた質感を与える。具体的な上市品としては「エポ
スターMA」(日本触媒(株)製)、「スタフィロイ
ド」(武田薬品工業(株)製)等を挙げることができ
る。本発明の熱可塑性エラストマー中の樹脂成分100
重量部に対するポリアクリル系微粒子(d)の使用割合
は、0.1〜3重量%、好ましくは0.5〜2.0重量
部である。過小ではエラストマーの風合が悪く、過多に
なるとエラストマーが固くなり過ぎ、耐磨耗性が得難く
なる。本発明における、TPU(a)とAAS樹脂
(b)の重量配合比は(a)/(b)=85/15〜4
5/55、望ましくは75/25〜50/50、さらに
望ましくは70/30〜55/45である。AAS樹脂
(b)が過少では、ベタツキ感を有し成形性(サイク
ル、ヒケ)が悪く、過多になると固くなってソフト感に
劣り、しかも耐摩耗性が得難くなることがある。本発明
の熱可塑性エラストマーは溶融して混練したものが好ま
しく、溶融混練の方法は公知の方法を用いることができ
る。特に一軸もしくは二軸の押出機、バンバリーミキサ
ー、ニーダーなどの非開放型の装置が好ましく、たとえ
ば150〜230℃の温度で溶融混練してペレット化
し、射出成形材料とすることができる。
【0012】
【実施例】以下に本発明を実施例および比較例を示して
さらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって制限
されるものではない。なお、実施例および比較例で用い
た各材料の仕様は下記のとおりである。 TPU−1:4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソ
シアネート(H12MDI)328g、ポリテトラメチレ
ンエーテルグリコール(平均分子量1,500)595
gおよび1,4−ブタンジオール77g、ジブチルスズ
ジラウレート0.03gを撹拌混合し、100℃で24
時間反応させて得られた硬化物を粉砕機でフレーク状と
して得た硬さHs(JIS A)86Aの熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂 TPU−2:4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート(MDI)334g、ポリテトラメチレンエーテルグ
リコール(平均分子量1,500)581gおよび1,
4−ブタンジオール85gを撹拌混合し、100℃で2
4時間反応させた後、得られた硬化物を粉砕機でフレー
ク状として得た硬さHs(JIS A)85Aの熱可塑
性ポリウレタン AAS樹脂:ウベロイ SV10(宇部サイコン(株)
製) ASA樹脂:サニガム P7395(グッドイヤー
(株)製) ポリアクリル系微粒子:エポスターMA1010(日本触媒
(株)製)(平均粒子径12.5μm)
【0013】実施例1,2および比較例1〜8 〔表1〕に示す処方の混合物を十分に攪拌混合後、スク
リュー径30mmの二軸押出機を通してシリンダー温度1
90℃で溶融混練し、各実施例および比較例の成形材料
(ペレット)を製造した。 離型性の評価 得られた各実施例および比較例の成形材料(ペレット)
をスクリュー径40mmの射出成形機(東洋機械金属
(株)製、PLASTAR TM-130F2)でシリンダー温度21
0℃、金型温度25℃に調節して105×160×2mm
のシートを成形し、このとき金型から脱型する際の容易
性で離型性を評価した。 容易に剥がれる:○ やや力を要する:△ 剥がしにくい :× 成形サイクル性 前述の成形を5回繰り返してサイクル時間を計測し、こ
の平均値より成形サイクル性を評価した。 40秒未満:○ 40秒以上60秒未満:△ 60秒以上:× 摩耗試験 DIN53516に準じて行い下記の基準で評価した。 70mg未満:○ 70mg以上100mg未満:△ 100mg以上:×
【0014】耐候性評価 サンシャインウェザオメーター(スガ試験機(株)製)
によりブラックパネル温度63℃で500時間照射し、
試料の変色を目視により評価した。 変化なし:○ 変化あり:× 触感評価 試験片を手で触りその時のベトツキ感、風合い等の触感
を10名のパネラーにより評価し、違和感なしを「合
格」、違和感ありを「不合格」とした。「合格」とした
パネラーの数を合計し下記の基準により評価した。 8名以上:○ 8名未満5名以上:△ 5名未満:× 上記試験結果を〔表1〕に示す。
【0015】
【表1】 〔表1〕から明らかなように、本発明の要件を満たす実
施例においては成形性(離型性、サイクル)が良好で、
耐候性、耐摩耗性に優れ、かつ感触が良好で十分な実用
性を有することがわかる。他方、比較例においては、成
形性(離型性、サイクル)、耐候性、耐摩耗性、感触の
いずれかにおいて問題が発生することがわかる。
【0016】
【発明の効果】本発明の熱可塑性エラストマーは、成形
性(離型性、成形サイクル)が良好で、耐候性、耐摩耗
性にすぐれ、かつ粘着性の少ない風合いに優れた熱可塑
性エラストマーであり、例えば自動車内装部品(アシス
トグリップ、シフトレバーノブ、アームレスト)等に好
適に用いることができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 51/06 C08L 51/06 (72)発明者 加藤 暢彦 三重県四日市市霞1丁目23−2 武田バー ディシェウレタン工業株式会社内 (72)発明者 鵜飼 順三 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 4J002 BC044 BG023 BG024 BG104 BN12X CK02W CK03W CK04W CK05W FA08Y 4J034 BA08 CA01 CA04 CB03 CC03 CC12 DA01 DB04 DC02 DC50 DF01 DF02 DF11 DF12 DF19 DF20 DF22 DG02 DG03 DG04 DG06 DG08 HA01 HA07 HA11 HC03 HC17 HC22 HC52 HC61 HC64 HC67 QB15 QD01 RA11 4J100 AB02S AB16T AL03P AL03Q AL04P AL36T AL59T AM02R CA03 CA05 CA06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脂肪族または脂環族ジイソシアネート、高
    分子ジオールおよび鎖伸長剤を反応させて得られる熱可
    塑性ポリウレタン樹脂(a)40〜85重量%、アクリ
    ロニトリル・アクリルゴム・スチレン三元共重合体(以
    下「AAS樹脂」と略す)(b)10〜50重量%およ
    びアクリレート・スチレン・アクリロニトリル三元共重
    合体(以下「ASA樹脂」と略す)(c)0〜15重量
    %の樹脂成分を含んでなり、且つ樹脂成分100重量部
    に対してポリアクリル系微粒子(d)0.1〜3重量部
    を含んでなる熱可塑性エラストマー。
  2. 【請求項2】(a)50〜80重量%、(b)15〜4
    5重量%および(c)3〜12重量%の樹脂成分および
    樹脂成分100重量部に対して(d)0.5〜2.0重
    量部を含んでなる請求項1記載の熱可塑性エラストマ
    ー。
  3. 【請求項3】 熱可塑性ポリウレタン樹脂(a)が脂環
    族ジイソシアネート、高分子ジオールおよび鎖伸長剤を
    反応させて得られたものである請求項1または2記載の
    熱可塑性エラストマー。
  4. 【請求項4】熱可塑性ポリウレタン樹脂(a)がJIS
    硬度80〜90Aを有するものである請求項1または2
    記載の熱可塑性エラストマー。
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Cited By (3)

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KR20040050146A (ko) * 2002-12-09 2004-06-16 제일모직주식회사 이형성이 우수한 열가소성 수지조성물
JP2014055206A (ja) * 2012-09-11 2014-03-27 Mitsubishi Plastics Inc アクリル系樹脂フィルム及びダイシング用粘着シート
JP2017508037A (ja) * 2014-02-13 2017-03-23 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 高温安定性を有する可撓性微小球物品

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