JP3655019B2 - 熱可塑性樹脂組成物及びその成形体 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物及びその成形体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は熱可塑性樹脂組成物及びその成形体に関する。更に詳しくは、表面加飾二次加工性に優れ、かつ表面加飾二次加工していない部分の表面滑性が優れた熱可塑性樹脂組成物とその成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】
ABSは成形加工性に加え、耐衝撃性や耐薬品性にも優れているため、自動車、OA機器、日用品、玩具、弱電機器等の幅広い分野で利用されている。
自動車分野の用途では、特にレジスター摺動部や、他の部品と接触する部分ではきしみ音がする等の不具合が発生することが多いので表面滑性にすぐれていることが必要である。
【0003】
ABSに表面滑性を付与させるためには、ABSに対してポリオルガノシロキサンを添加する手法が知られているが(特公昭60−223860号公報、特開平5−86295号公報)、塗膜密着性等の表面加飾二次加工性が悪くなるという問題点があった。
また、各種樹脂に熱可塑性ポリウレタンを配合する組成物は既に公知であり(特開平5−32883号公報)、表面加飾二次加工性にも問題ないことが知られているが、表面滑性は更に改良が求められていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、表面加飾二次加工性と表面滑性を同時に満足することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物及びその成形体を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記課題を達成するため鋭意努力を重ねた結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、スチレン系樹脂70〜99重量部と熱可塑性ポリウレタン1〜30重量部とからなる樹脂組成物100重量部と、ポリオルガノシロキサン0.01〜1.5重量部とからなることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物、であり、また、スチレン系樹脂70〜99重量部と熱可塑性ポリウレタン1〜30重量部とからなる樹脂組成物100重量部と、ポリオルガノシロキサン0.01〜1.5重量部とからなることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物からなる成形体、である。
【0006】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いる熱可塑性ポリウレタンは、▲1▼ポリイソシアネートと▲2▼高分子ポリオールと必要に応じて▲3▼鎖伸長剤とを反応させて得られるものである。
▲1▼ポリイソシアネートとしては、芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート等)、脂肪族ジイソシアネート(ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等)、脂環式ジイソシアネート(1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、イソプロピリデンジシクロへキシル−4,4’−ジイソシアネート、1,3−ジイソシアナトメチルシクロヘキサン等)、芳香環を有する脂肪族ジイソシアネート(キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、等)、これらのジイソシアネートの変性物(カーボジイミド、ウレチジオン、ウレトイミン、ビューレット及び/またはイソシアヌレート変性物)が挙げられる。またこれらの混合物も有用である。
【0007】
▲2▼高分子ポリオールとしては、ポリエステルポリオール、例えば脂肪族ジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、グルタル酸、アゼライン酸等)及び/又は芳香族ジカルボン酸(イソフタル酸、テレフタル酸等)と低分子グリコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ジヒドロキシメチルシクロヘキサン等)とを縮重合させたもの、具体的には、ポリエチレンアジペートジオール、ポリブチレンアジペートジオール、ポリヘキサメチレンアジペートジオール、ポリネオペンチルアジペートジオール、ポリエチレン/ブチレンアジペートジオール、ポリ−3−メチルペンタンアジペートジオール、ポリブチレンイソフタレートジオール等;ポリエーテルポリオール、例えばアルキレンオキシド(エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等)及び/または複素環式エーテル(テトラヒドロフラン等)を重合または共重合して得られるもの、具体的にはポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレン−プロピレングリコール(ブロックまたはランダム)、ポリエチレン−テトラメチレングリコール(ブロックまたはランダム)、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリヘキサメチレンエーテルグリコール等;ポリラクトンポリオール、例えば、ポリカプロラクトンジオールまたはトリオール、ポリ−3−メチルバレロラクトンジオール等;ポリカーボネートポリオール、例えばポリヘキサメチレンカーボネートジオール;ポリオレフィンポリオール、例えばポリブタジエングリコール、ポリイソプレングリコールまたはその水素化物等;並びに、これらの2種以上の混合物が挙げられる。
【0008】
▲3▼鎖伸長剤としては、低分子ポリオール及びポリアミンが挙げられる。
低分子ポリオールとしては、例えば上記ポリエステルポリオールの原料として挙げたグリコール及びそのアルキレンオキシド低モル付加物(分子量500未満);ビスフェノールのアルキレンオキシド低モル付加物(分子量500未満);3価アルコール、例えばグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等及びそのアルキレンオキシド低モル付加物(分子量500未満);及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
【0009】
ポリアミンとしては、脂肪族ポリアミン、例えばエチレンジアミン、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン等;脂肪族ポリアミン、例えば4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン等;芳香環を有する脂肪族ポリアミン、例えばキシリレンジアミン、テトラメチルキシリレンジアミン等;芳香族ポリアミン、例えば4,4’−ジアミノジフェニルメタン、トリレンジアミン、ベンヂジン、フェニレンジアミン等;及びこれら2種以上の混合物が挙げられる。
【0010】
熱可塑性ポリウレタンは、1〜30重量部であり、好ましくは3〜20重量部である。30重量部を超えると表面硬度低下によって表面滑性が低下し、きしみ音が発生しやすくなるので好ましくなく、1重量部未満では熱可塑性ポリウレタンを配合しても表面滑性向上等の効果発現が不充分になり、きしみ音が発生しやすくなるので好ましくない。
【0011】
熱可塑性ポリウレタンは、公知の熱可塑性ポリウレタン製造法により得られるものを用いることができる。
本発明における熱可塑性樹脂組成物を構成するポリオルガノシロキサンとしては、その繰り返し単位が(1)式で表されるポリジメチルシロキサン、ポリフェニルメチルシロキサン、ポリフロロシロキサン、アミノ変性ポリオルガノシロキサン、カルボン酸変性ポリオルガノシロキサン、アルコール変性ポリオルガノシロキサン等が挙げられる。特に好ましいものはポリジメチルシロキサンである。これらの混合物も有用である。
【0012】
【化1】
Figure 0003655019
【0013】
本発明に用いるポリオルガノシロキサンは、0.01〜1.5重量部であり、好ましくは0.5〜1.2重量部である。1.5重量部を超えると表面加飾二次加工性が低下するので好ましくなく、0.01重量部未満ではポリオルガノシロキサンを配合しても表面滑性向上等の効果発現が不充分になり、きしみ音が発生しやすくなるので好ましくない。
【0014】
なお、ポリオルガノシロキサンは、25℃で5000〜15000センチストークスの粘度を有するものが好ましく、粘度がこの範囲外になると、均一分散が不充分となり、濃度むらが生じ部分的には高濃度な含有量になるため、成形加工品表面にシルバー、ヤケなどの成形欠陥が発生しやすくなるため好ましくない。より好ましくは10000〜13000センチストークスである。
【0015】
本発明に用いるポリオルガノシロキサンは、公知のポリオルガノシロキサン製造法によるものを用いることができる。
本発明に用いるスチレン系樹脂は、ABS、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、変性ポリフェニレンエーテル等から選ばれる少なくとも一つの樹脂よりなることが好ましい。さらに好ましいものはABSである。
【0016】
本発明に用いられるスチレン系樹脂であるABSを構成するグラフト共重合体(I)におけるゴム質重合体は、ガラス転移点が0℃以下のものが好ましく、さらに好ましくは−20℃以下のものである。具体的にはポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム等のブタジエン系ゴム、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系ゴム、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合ゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合ゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合ゴム等のブロック共重合体及びそれらの水素添加物等が挙げられる。好ましいものとしては、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴムが挙げられる。更に好ましいものとしてはポリブタジエンである。これらの混合物も有用である。
【0017】
また、本発明に用いられるスチレン系樹脂であるABSを構成するグラフト共重合体(I)におけるシアン化ビニル化合物は、(2)式で表され、アクリロニトリル、メタアクリロニトリルが例示できる。特に好ましいものはアクリロニトリルである。これらの混合物も有用である。
【0018】
【化2】
Figure 0003655019
【0019】
本発明に用いられるスチレン系樹脂であるABSを構成するグラフト共重合体(I)における芳香族ビニル化合物は、(3)式で表され、スチレン、α−メチルスチレン、パラメチルスチレンが例示できる。特に好ましいものはスチレンである。これらの混合物も有用である。
【0020】
【化3】
Figure 0003655019
【0021】
本発明に用いられるスチレン系樹脂であるABSはグラフト共重合体(I)が、5〜80重量部であり、好ましくは15〜50重量部である。80重量部を超えると溶融状態の流動性が低下することによって加工性が悪くなり、かつ成形品の表面状態が劣化するので好ましくなく、5重量部未満では耐衝撃性が劣化し好ましくない。
【0022】
本発明に用いられるスチレン系樹脂であるABSを構成するグラフト共重合体(I)は、ゴム質重合体が10〜80重量%、好ましくは20〜60重量%である。80重量部を超えると溶融状態の粘度が高くなることによって加工性が悪くなるので好ましくなく、10重量部未満では耐衝撃性が劣化し好ましくない。
また、グラフト共重合体(I)は、シアン化ビニル化合物が10〜50重量%、好ましくは20〜40重量%である。50重量部を超えると重合が困難になるため好ましくなく、10重量部未満では耐衝撃性が劣化し好ましくない。
【0023】
更に、グラフト共重合体(I)は、芳香族ビニル化合物が10〜70重量%、好ましくは20〜50重量%である。70重量部を超えると耐衝撃性が劣化するため好ましくなく、10重量部未満では重合が困難になるため好ましくない。
グラフト共重合体(I)の製造は、公知の乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法等を用いて行うことができる。好ましくは乳化重合法である。グラフト共重体(I)を製造する際には、共重合体(II)(以後、フリーASと称する)とグラフト共重合体(I)の混合物(以後、GRCと称する)ができる。
【0024】
本発明に用いられるスチレン系樹脂であるABSを構成する共重合体(II)におけるシアン化ビニル化合物は、(4)式で表され、アクリロニトリル、メタクリロニトリルが例示できる。特に好ましいものはアクリロニトリルである。これらの混合物も有用である。
【0025】
【化4】
Figure 0003655019
【0026】
また、芳香族ビニル化合物は(5)式で表され、スチレン、α−メチルスチレン、パラメチルスチレンが例示できる。特に好ましいものはスチレンである。これらの混合物も有用である。
【0027】
【化5】
Figure 0003655019
【0028】
本発明に用いられるスチレン系樹脂であるABSは、共重合体(II)が、20〜95重量部であり、好ましくは30〜75重量部である。95重量部を超えると耐衝撃性が劣化するので好ましくなく、20重量部未満では溶融状態の流動性が低下することによって加工性が悪くなり、かつ成形品の表面状態が劣化するので好ましくない。
【0029】
また、本発明に用いられるスチレン系樹脂であるABSを構成する共重合体(II)は、シアン化ビニル化合物が5〜50重量%であることが好ましく、さらに好ましくは10〜40重量%である。50重量部を超えると重合が困難になり、5重量部未満では耐衝撃性が劣化する。
また、共重合体(II)は、芳香族ビニル化合物が50〜95重量%であることが好ましく、さらに好ましくは60〜90重量%である。95重量部を超えると耐衝撃性が劣化し、50重量部未満では重合が困難になる。
【0030】
共重合体(II)は、公知の乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、塊状重合法、塊状懸濁重合法等で製造したものを用いることができる。好ましくは塊状重合法、溶液重合法、塊状懸濁重合法で製造したものである。
また、本発明における共重合体(II)とは、上記定義のフリーASと、後からブレンドする共重合体(II)(以後、ブレンドASと称する)の両方をいう。
【0031】
本発明におけるスチレン系樹脂であるABSを構成する共重合体(III)におけるシアン化ビニル化合物は(6)式で表され、アクリロニトリル、メタアクリロニトリルが例示できる。特に好ましいものはアクリロニトリルである。これらの混合物も有用である。
【0032】
【化6】
Figure 0003655019
【0033】
また、共重合体(III)における芳香族ビニル化合物は、(7)式で表され、スチレン、α−メチルスチレン、パラメチルスチレンが例示できる。特に好ましいものはスチレンである。これらの混合物も有用である。
【0034】
【化7】
Figure 0003655019
【0035】
共重合体(III)におけるシアン化ビニル化合物、芳香族ビニル化合物と共重合可能な単量体としては、(8)式で表されるマレイミド化合物、(9)式で表される(メタ)アクリル酸エステル化合物、(10)式で表される共重合性シラン化合物、(11)式で表される共重合性カルボン酸化合物等が挙げられる。
【0036】
【化8】
Figure 0003655019
【0037】
【化9】
Figure 0003655019
【0038】
【化10】
Figure 0003655019
【0039】
【化11】
Figure 0003655019
【0040】
マレイミド化合物としては、マレイミド、N−フェニルマレイミド、N−メチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等が挙げられる。特に好ましいものはN−フェニルマレイミドである。これらの混合物も有用である。なお、単量体としてN−フェニルマレイミドを含む共重合体(III)をN−フェニルマレイミド変性ASと定義する。
【0041】
(メタ)アクリル酸エステル化合物としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート等が挙げられる。特に好ましいものはブチルアクリレートである。これらの混合物も有用である。
共重合性シラン化合物としては、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
【0042】
共重合性カルボン酸化合物としては、マレイン酸、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、フマール酸、クロトン酸、またはこれらの無水物等が挙げられる。これらの混合物も有用である。
本発明におけるスチレン系樹脂であるABSは、共重合体(III)が0.1〜80重量部であり、好ましくは1〜50重量部である。80重量部を超えると耐衝撃性が劣化するので好ましくなく、0.1重量部未満では共重合体(III)を配合しても耐熱性向上等の効果発現が不充分なのでこの好ましくない。
【0043】
また、共重合体(III)の構成は、シアン化ビニル化合物が5〜50重量%であることが好ましく、さらに好ましくは10〜40重量%である。50重量部を超えると重合が困難になり、5重量部未満では耐衝撃性が劣る。
また、共重合体(III)は、芳香族ビニル化合物が50〜95重量%であることが好ましく、さらに好ましくは40〜90重量%である。95重量部を超えると耐衝撃性が劣化し、50重量部未満では重合が困難になる。
【0044】
更に、共重合体(III)は、シアン化ビニル化合物、芳香族ビニル化合物と共重合可能な単量体が0.1〜100重量%であることが好ましく、さらに好ましくは1〜50重量%である。0.1重量%未満では共重合体(III)を配合しても耐熱性向上等の効果発現が不充分になる。
本発明におけるスチレン系樹脂であるABSを構成する共重合体(III)を製造する方法は、公知の乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、塊状重合法、塊状懸濁重合法等を用いることができる。好ましくは塊状重合法、溶液重合法、塊状懸濁重合法である。
【0045】
また、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、タルク等の無機充填材、ヒンダードフェノール系化合物等の酸化防止剤、ベンゾトリアゾール系化合物等の紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系化合物等の紫外線安定剤、エチレンビスステアリン酸アマイドやステアリン酸マグネシウム等の滑剤、顔料や染料等の着色剤等公知の化合物を添加されていてもよい。
【0046】
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、公知の製造方法で製造できる。製造するための機械としては単軸混練押出機、二軸混練押出機、バンバリーミキサー、ニーダールーダー等が例示できる。好ましくは単軸混練押出機、二軸混練押出機である。より好ましくは二軸混練押出機である。但し、熱可塑性ポリウレタンは分解し易いため、混練押出の際の樹脂温度は200〜240℃であることが好ましい。
【0047】
本発明でいう表面加飾二次加工とは、塗装、ホットスタンプ、水圧転写、メッキ、印刷等の二次加工をいう。
また、碁盤目塗膜剥離試験とは、後記の測定方法で評価した表面加飾二次加工性の目安となる試験をいう。
本発明の熱可塑性樹脂組成物を用いた成形体は、碁盤目塗膜剥離試験で塗膜が全く剥離しないことが必要で、少しでも剥離する場合は、塗装した射出成形体使用時に塗膜が剥離する可能性が高く好ましくない。
【0048】
本発明でいう表面滑性とは、成形体の摺動部や接触部の表面における滑り性をいい、表面滑性が悪いということは摺動部や接触部が動く際に、きしみ音がしたり、なめらかに動かないということである。
また、きしみ音とは後記の測定方法で評価した特性である。
本発明の熱可塑性樹脂組成物を用いた成形体は、きしみ音(周波数5〜20kHz)の最大値が30db以下のものであり、さらには20db以下のものである。
【0049】
30dbを超えるものは、実際に成形体を使用するときに、接触する他の部品との接触面においてきしみ音が発生する可能性が高い。
本発明における成形体は、公知の成形機で成形できる。成形方法としては、射出成形、ブロー成形、押出成形、シート成形、真空成形や圧空成形などの熱成形、回転成形等が例示できる。好ましくは射出成形、押出成形である。但し、熱可塑性ポリウレタンは分解しやすいため、樹脂温度は240℃以下に管理して成形することが重要である。
【0050】
また、本発明でいう成形体とは、前述の成形方法で成形された成形体をいう。更には、前述の成形方法で成形された成形体のうち、一部品において表面加飾二次加工した部分と表面加飾二次加工していない部分が両方あって、かつ、表面加飾二次加工していない部分に表面滑性が必要な成形体をいう。
本発明の成形体は、表面加飾二次加工していない部分に表面滑性が必要なメータークラスター等の自動車部品、キーボードキー等のOA機器部品及びその他日用品部品、玩具部品、弱電機器部品等の表面加飾二次加工性と表面滑性とを同時に満足することが必要な用途に優れたものである。
【0051】
【発明の実施の形態】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。なお、混練押出、射出成形、塗装、物性評価は次の方法により実施した。
(1)混練押出方法
押出機:TEM35B(東芝機械プラスチックエンジニアリング製)
シリンダー設定温度:190〜220℃
樹脂温度:230〜240℃
回転数:100rpm
(2)射出成形方法
上記の混練押出方法で製造したペレットをシリンダー温度220℃(樹脂温度は約230℃)、金型温度約60℃の条件にて射出成形して、試験片(90mm×50mm×2.5mm)及びピンを作成する。
(3)塗装方法
上記の射出成形で得た試験片の表面をイソプロパノールを含ませたガーゼにて脱脂し、イソプロパノールが充分乾燥した後に塗装を実施する。
【0052】
塗装は下記塗料とシンナーとをおおよそ1対1に混合したものを用いて、スプレーガンにて10〜30μの厚さに塗装する。3〜5分セッティングした後、乾燥機にて強制乾燥(50〜60℃×20〜30分)を行う。
塗料 :レクラック #72M改(藤倉化成工業(株)製)
シンナー:レクラックシンナー #725 (藤倉化成工業(株)製)
(4)碁盤目塗膜剥離試験
上記の塗装で得た試験片を24時間常温で放置した後、塗装面にカッターで幅1mmの平行な切り込みを塗膜を貫通して樹脂に至るように11本入れ、更にこの切り込みに直角の方向に切り込みを同様に11本入れ、碁盤目状にする。
【0053】
更にこの碁盤目状の切り込み部に幅20mmのセロハン粘着テープ(ニチバン(株)製)を貼りつけ、充分密着させた後にセロハン粘着テープの端を手で持ち、試験片と直角方向に素早く剥離する。
このとき碁盤目状の塗膜が一つでも剥離すれば不良とする。
(4)きしみ音試験(往復摺動試験法)
射出成形で成形した5mmφの円柱状ピン(上記試験片と同材料)を荷重2kgで上記試験片に垂直に押しつけ、往復動摩擦試験機(東測精密工業(株)製、商品名、AFT−15MS)において片道10mmの距離を30mm/秒の速度で往復運動させ、そのときのきしみ音をマイクで集音し、FFTアナライザー{(株)小野測器製、商品名CF−350}にて測定する。
【0054】
【実施例1】
GRC33重量部{GRC33重量部のうちグラフト共重合体(I)は20重量部、共重合体(II)[フリーAS(AN=27%、スチレン=73%)]は13重量部}、ブレンドASである共重合体(II)17重量部(AN=30%、スチレン=70%)、熱可塑性ポリウレタン10重量部(武田バーディッシュ(株)製、商品名、C−85−A50)、ポリオルガノシロキサン1重量部[東芝シリコーン(株)製、ポリアルキルシロキサン(商品名TSF451−12500)]、共重合体(III)40重量部[N−フェニルマレイミド変性AS(AN=17%、スチレン=50%、N−フェニルマレイミド=33%)]からなる樹脂組成物を前述の方法にて混練押出、射出成形、塗装、測定を実施した結果を表1に示す。
【0055】
【実施例2】
GRC33重量部{GRC33重量部のうちグラフト共重合体(I)は20重量部、共重合体(II)[フリーAS(AN=27%、スチレン=73%)]は13重量部}、ブレンドASである共重合体(II)17重量部(AN=30%、スチレン=70%)、熱可塑性ポリウレタン10重量部(武田バーディッシュ(株)製、商品名、C−85−A50)]、ポリオルガノシロキサン0.1重量部[東芝シリコーン(株)製、ポリアルキルシロキサン(商品名TSF451−12500)]、共重合体(III)40重量部[N−フェニルマレイミド変性AS(AN=17%、スチレン=50%、N−フェニルマレイミド=33%)]からなる樹脂組成物を前述の方法にて混練押出、射出成形、塗装、測定を実施した結果を表1に示す。
【0056】
【比較例1】
GRC38重量部{GRC33重量部のうちグラフト共重合体(I)は23重量部、共重合体(II)[フリーAS(AN=27%、スチレン=73%)]は15重量部}、ブレンドASである共重合体(II)17重量部(AN=30%、スチレン=70%)、ポリオルガノシロキサン1重量部(東芝シリコーン(株)製、ポリアルキルシロキサン、商品名、TSF451−12500)、共重合体(III)45重量部[N−フェニルマレイミド変性AS(AN=17%、スチレン=50%、N−フェニルマレイミド=33%)]からなる樹脂組成物を前述の方法にて混練押出、射出成形、塗装、測定を実施した結果を表1に示す。
【0057】
【比較例2】
GRC33重量部{GRC33重量部のうちグラフト共重合体(I)は20重量部、共重合体(II)[フリーAS(AN=27%、スチレン=73%)]は13重量部}、ブレンドASである共重合体(II)17重量部(AN=30%、スチレン=70%)、熱可塑性ポリウレタン10重量部(武田バーディッシュ(株)製、商品名C−85−A50)、ポリオルガノシロキサン2重量部(東芝シリコーン(株)製、ポリアルキルシロキサン、商品名、TSF451−12500)、共重合体(III)40重量部[N−フェニルマレイミド変性AS(AN=17%、スチレン=50%、N−フェニルマレイミド=33%)]からなる樹脂組成物を前述の方法にて混練押出、射出成形、塗装、測定を実施した結果を表1に示す。
【0058】
【比較例3】
GRC33重量部{GRC33重量部のうちグラフト共重合体(I)は20重量部、共重合体(II)[フリーAS(AN=27%、スチレン=73%)]は13重量部}、ブレンドASである共重合体(II)17重量部(AN=30%、スチレン=70%)、熱可塑性ポリウレタン10重量部(武田バーディッシュ(株)製、商品名C−85−A50)、共重合体(III)40重量部[N−フェニルマレイミド変性AS(AN=17%、スチレン=50%、N−フェニルマレイミド=33%)]からなる樹脂組成物を前述の方法にて混練押出、射出成形、塗装、測定を実施した結果を表1に示す。
【0059】
【比較例4】
GRC17重量部{GRC33重量部のうちグラフト共重合体(I)は10重量部、共重合体(II)[フリーAS(AN=27%、スチレン=73%)]は7重量部}、ブレンドASである共重合体(II)8重量部(AN=30%、スチレン=70%)、熱可塑性ポリウレタン35重量部(武田バーディッシュ(株)製、商品名C−85−A50)]、ポリオルガノシロキサン1重量部(東芝シリコーン(株)製、ポリアルキルシロキサン、商品名TSF451−12500)、共重合体(III)40重量部[N−フェニルマレイミド変性AS(AN=17%、スチレン=50%、N−フェニルマレイミド=33%)]からなる樹脂組成物を前述の方法にて混練押出、射出成形、塗装、測定を実施した結果を表1に示す。
【0060】
【比較例5】
GRC38重量部{GRC33重量部のうちグラフト共重合体(I)は23重量部、共重合体(II)[フリーAS(AN=27%、スチレン=73%)]は15重量部}、ブレンドASである共重合体(II)17重量部(AN=30%、スチレン=70%)、共重合体(III)45重量部[N−フェニルマレイミド変性AS(AN=17%、スチレン=50%、N−フェニルマレイミド=33%)]からなる樹脂組成物を前述の方法にて混練押出、射出成形、塗装、測定を実施した結果を表1に示す。
【0061】
表1から、実施例1及び実施例2は碁盤目塗膜剥離試験と動摩擦係数がともに良好であることが分かる。これに対し、比較例1及び比較例2では碁盤目塗膜剥離試験が、比較例3〜5ではではきしみ音が、それぞれ不良である。
【0062】
【表1】
Figure 0003655019
【0063】
【発明の効果】
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、従来のものに比較して、表面加飾二次加工性に加えて、表面滑性を同時に満足するので、産業上極めて有用である。
本発明の熱可塑性樹脂組成物を用いた成形体は、碁盤目塗膜剥離試験で剥離がなく、きしみ音試験できしみ音(周波数5〜20kHz)の最大値が30db以下であり、メータークラスター等の自動車部品、キーボードキー等のOA機器部品及び弱電機器部品等に用いることができる。

Claims (4)

  1. スチレン系樹脂70〜99重量部と熱可塑性ポリウレタン1〜30重量部とからなる樹脂組成物100重量部と、ポリオルガノシロキサン0.01〜1.5重量部とからなることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
  2. スチレン系樹脂がゴム質重合体にシアン化ビニル化合物と芳香族ビニル化合物とがグラフトしてなるグラフト共重合体(I)5〜80重量部と、シアン化ビニル化合物と芳香族ビニル化合物とからなる共重合体(II)20〜95重量部とからなるABSであることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. スチレン系樹脂がゴム質重合体にシアン化ビニル化合物と芳香族ビニル化合物とがグラフトしてなるグラフト共重合体(I)5〜80重量部と、シアン化ビニル化合物と芳香族ビニル化合物とからなる共重合体(II)20〜95重量部と、シアン化ビニル化合物と芳香族ビニル化合物及びこれらと共重合可能な単量体とからなる共重合体(III)0.1〜80重量部とからなるABSであることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  4. スチレン系樹脂70〜99重量部と熱可塑性ポリウレタン1〜30重量部とからなる樹脂組成物100重量部と、ポリオルガノシロキサン0.01〜1.5重量部とからなることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物からなる成形体。
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