JP2001166531A - トナーの製造方法 - Google Patents

トナーの製造方法

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JP2001166531A JP31523399A JP31523399A JP2001166531A JP 2001166531 A JP2001166531 A JP 2001166531A JP 31523399 A JP31523399 A JP 31523399A JP 31523399 A JP31523399 A JP 31523399A JP 2001166531 A JP2001166531 A JP 2001166531A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重合法によるトナーの製造において、着色剤
等の分散がより均質で画像濃度が良好なトナー粒子を有
するトナーを効率よく安定的に製造する製造方法を提供
することにある。 【解決手段】 分散工程において、内室22内に球状の
メディア粒子5が複数内蔵されているメディア粒子撹拌
型湿式分散機を分散手段として使用し、駆動軸を回転駆
動することにより回転ローター3を回転させながら、液
体供給口6から液体単量体混合物とともに微粒状着色剤
を内室の中央部に導入し、回転ローターの回転によって
生じる遠心力及びメディア粒子によって液状単量体混合
物に微粒状着色剤を分散しながら、回転ローターの回転
によって生じる遠心力によって液状単量体混合物及び微
粒状着色剤を、内室からセパレーター4のスリットを介
して外室23へ搬送し、液体排出口7を介して排出し、
微粒状着色剤含有単量体混合物を得ることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微粒状着色剤が微
細に均一に分散されている電子写真特性に優れたトナー
粒子を有するトナーを製造するための方法に関する。
【0002】より詳細には、本発明は、水系媒体中で、
微粒状着色剤が微細に均一に分散されている重合性単量
体組成物の粒子中の重合性単量体を重合してトナー粒子
を生成し、トナーを製造するための方法に関する。
【0003】
【従来の技術】電子写真法は米国特許第2,297,6
91号明細書等に記載されている如く、多数の方法が知
られている。一般には光導電性物質を利用し、種々の手
段で感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像をト
ナーを用いて現像し、必要に応じて紙の如き転写部材に
トナー画像を転写した後、加熱、圧力、加熱加圧、溶剤
蒸気等により定着し複写物又はプリントを得る。トナー
を用いて現像する方法、或いはトナー画像を定着する方
法としては、従来各種の方法が提案され、それぞれの画
像形成プロセスに適した方法が採用されている。
【0004】従来、これらの目的に用いるトナーは、一
般に熱可塑性樹脂中に染料又は顔料からなる着色剤を溶
融混合し、均一に分散した後、微粉砕装置、分級機によ
り所望の粒径を有するトナーを製造してきた。
【0005】この製造方法はかなり優れたトナーを製造
し得るが、トナー用材料の選択範囲に制限がある。例え
ば着色剤分散樹脂が充分に脆く、経済的に可能な製造装
置で微粉砕し得るものでなくてはならない。着色剤分散
樹脂を脆くすると、実際に高速で微粉砕した場合に形成
された粒子の粒径範囲が広くなり易く、特に比較的大き
な粒子が生成するという問題が生ずる。さらに、このよ
うに脆性の高い材料は、複写機等の現像機内で、さらな
る微粉砕ないしは粉化を受け易い。また、着色剤等の固
体微粒子を樹脂中へ均一に分散することは困難であり、
その分散の度合いによっては、カブリの増大、画像濃度
の低下や混色性・透明性の低下の原因となる。また、破
断面に着色剤が露出することにより、トナーの現像特性
の変動を引き起こす場合もある。
【0006】一方、これら粉砕法によるトナーの問題点
を克服するため、特公昭36−10231号、同43−
10799号及び同51−14895号公報等により懸
濁重合法により生成したトナーや、各種重合法により生
成したトナーやその製造方法が記載されている。例え
ば、懸濁重合法においては、重合性単量体、着色剤、重
合開始剤さらに必要に応じて架橋剤、荷電制御剤、その
他添加剤を均一に溶解又は分散せしめて単量体組成物と
した後、この単量体組成物を分散安定剤を含有する連続
相中(例えば水相中)に適当な攪拌機を用いて分散し、
同時に重合反応を行わせ、所望の粒径を有するトナー粒
子を得る。
【0007】この方法では粉砕工程が含まれないため、
トナー粒子に脆性が必要ではなく、樹脂として軟質の材
料を使用することができ、また、粒子表面への着色剤の
露出が生ぜず、均一な摩擦帯電性を有するトナー粒子が
得られるという利点がある。また、得られるトナー粒子
の粒度分布が比較的シャープなことから、分級工程を省
略することができ、分級したとしても高収率でトナー粒
子が得られる。また、離型剤として低軟化点物質を多量
にトナー粒子中に内包化することができることから、得
られるトナー粒子が耐オフセット性に優れるという利点
がある。
【0008】従来、前記の微粒状着色剤含有単量体混合
物を得るにあたり、特開平6−11900号公報に記載
されている(株)シンマルエンタープライゼス社製とし
て商品化されているダイノーミルや、特開平6−754
29号公報に記載されている神鋼パンテック(株)社製
のコボールミルを使用するのが一般的であった。
【0009】ダイノーミル本体の断面図及び本体を組み
込んだシステム図を図10に示す。121は本体ケーシ
ング、122は原料投入口、123は排出口、124は
アジテータシャフト、125はメディア、126は循環
ポンプ、127はホールディングタンク、128はアジ
テータディスク、129はモーターである。ホールディ
ングタンク127に投入された被分散液は、循環ポンプ
126を介して原料投入口123より供給され、アジテ
ーターディスク128の回転力により運動を繰り返すメ
ディア125の層を通過して分散が行われ、メディアと
分離された後、排出口123より排出されてホールディ
ングタンク127に再び戻ると言う循環を繰り返すこと
で分散が行われる。
【0010】コボールミル本体の断面図及び本体を組み
込んだシステム図を図11に示す。231は本体ケーシ
ング、232は原料投入口、233は排出口、234は
メディアセパレータ、235はメディア層、236は循
環ポンプ、237はホールディングタンク、238はロ
ーターである。ホールディングタンク237に投入され
た被分散液は、循環ポンプ236を介して原料投入口2
32より供給され、ローター238の回転力により運動
を繰り返す狭いメディア層235を通過して分散が行わ
れ、メディアセパレータ234でメディアと分離された
後、排出口233より排出されてホールディングタンク
237に再び戻ると言う循環を繰り返すことで分散が行
われる。
【0011】しかしながら、微粒状着色剤含有単量体混
合物を得るにあたり、これらのような従来のメディア型
分散機を使用すると、単量体混合物の流れる方向と遠心
力方向が一致していないため、ローターの遠心力が単量
体混合物の流れより強い場合、メディアがローターの遠
心力により外側へ押し付けられるパッキング現象が顕著
となり、装置内のメディア充填層が不均一となる。この
結果、単量体混合物の流れが抵抗の少ないメディア層の
薄くなった部分を通りやすくなり、分散の効率が非常に
落ちると言う問題があった。
【0012】また、ローターの遠心力が単量体混合物の
流れより劣る場合、単量体混合物の流れによってメディ
アが排出口付近に押し流されてしまい排出口付近でメデ
ィアのブロッキング現象が発生して装置を安定的に運転
することが困難であった。このようにローターの回転に
よる遠心力と単量体混合物の流れのバランスを取り安定
的に該微粒状着色剤含有単量体混合物を製造することが
困難であった。
【0013】更に、着色剤や荷電制御剤の分散が不十分
である微粒状着色剤含有単量体混合物を使用して得られ
たトナー粒子を有するトナーで画像評価を行うと、画像
濃度の低下が起きる。分散が不十分である微粒状着色剤
含有単量体混合物を使用して分散安定剤含有の水系媒体
中で造粒を行うと造粒性の低下を招きやすいと言う問題
がある。このことから、メディア型分散機を使用して良
分散の微粒状着色剤含有単量体混合物を得るためにはメ
ディア効率を向上させる必要がある。メディア効率を向
上させるためには直径の小さなメディア、具体的には2
mm以下のメディアを使用することでメディア効率は格
段に向上する。しかし、2mm以下のメディアを使用す
ると充填率が高まるため、上記パッキング現象やブロッ
キング現象がさらに発生しやすくなり、安定的な装置の
運転が困難であり、安定的に該微粒状着色剤含有単量体
混合物を製造することが困難であった。
【0014】更に上記パッキング現象やブロッキング現
象を緩和させながら従来のメディア型分散機を使用して
良分散の微粒状着色剤含有単量体混合物を得るために
は、2mmより大きなビーズ、好ましくは3mm以上の
ビーズを使用することが好ましいが、所定の分散を得る
ためには長時間を要した。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
のごとき問題を解決したトナーの製造方法を提供するこ
とにある。
【0016】本発明の目的は、重合法によるトナーの製
造において、着色剤等の分散がより均質で画像濃度が良
好なトナーを効率良く安定的に製造する製造方法を提供
することにある。
【0017】本発明の目的は、重合法によるトナーの製
造において、均質でシャープな粒度分布を有するトナー
を効率良く安定的に製造する製造方法を提供することに
ある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、液状重合性単
量体を少なくとも含有している液状単量体混合物に微粒
状着色剤を分散させ微粒状着色剤分散液状単量体混合物
を得る分散工程;得られた微粒状着色剤分散液状単量体
混合物を水系分散媒体に分散して重合性単量体組成物の
粒子を生成する造粒工程;及び、水系分散媒体中で重合
性単量体組成物の粒子中の重合性単量体を重合してトナ
ー粒子を生成する重合工程を少なくとも有するトナーの
製造方法であり、(A)該分散工程において、液体供給
口を有する第1の壁面と液体排出口を有する第2の壁面
とを有する円筒状の容器部の内部に、スリットを有する
円筒状のセパレーターによって内室と外室とが設けられ
ており、駆動軸の回転駆動によって回転可能に内室内に
回転ローターが設置され、内室内に球状のメディア粒子
が複数内蔵されているメディア粒子攪拌型湿式分散機を
分散手段として使用し、(B)上記駆動軸を回転駆動
することにより回転ローターを回転させながら、液体供
給口から液体単量体混合物とともに微粒状着色剤を内室
の中央部に導入し、回転ローターの回転によって生じ
る遠心力及びメディア粒子によって液状単量体混合物に
微粒状着色剤を分散しながら、回転ローターの回転によ
って生じる遠心力によって液状単量体混合物及び微粒状
着色剤を、内室からセパレーターのスリットを介して外
室へ搬送し、微粒状着色剤が分散された液状単量体混
合物を外室から液体排出口を介して排出し、微粒状着色
剤含有単量体混合物を得ることを特徴とするトナーの製
造方法に関する。
【0019】さらに、本発明は、液状重合性単量体を少
なくとも含有している液状単量体混合物に微粒状着色剤
を分散させる分散工程、微粒状着色剤が分散された微粒
状着色剤分散液状単量体混合物に重合開始剤を添加して
重合性単量体組成物を調製する調製工程、重合性単量体
組成物を水系分散媒体に分散して重合性単量体組成物の
粒子を生成する造粒工程、及び、水系分散媒体中で重合
性単量体組成物の粒子中の重合性単量体を重合してトナ
ー粒子を生成する重合工程を少なくとも有するトナーの
製造方法であり、該分散工程において、液体供給口を有
する第1の壁面と液体排出口を有する第2の壁面とを有
する円筒状の容器部の内部に、スリットを有する円筒状
のセパレーターによって内室と外室とが設けられてお
り、駆動軸の回転駆動によって回転可能な様に内室内に
回転ローターが設置され、内室内に球状のメディア粒子
が複数内蔵されているメディア粒子攪拌型湿式分散機を
分散手段として使用し、駆動軸を回転駆動することによ
り回転ローターを回転させながら、液体供給口から液状
単量体混合物とともに微粒状着色剤を内室の中央部に導
入し、回転ローターの回転によって生じる遠心力及びメ
ディア粒子によって液状単量体混合物に微粒状着色剤を
分散しながら、回転ローターの回転によって生じる遠心
力によって液状単量体混合物及び微粒状着色剤を内室か
らセパレーターのスリットを介して外室へ搬送し、微粒
状着色剤が分散された液状単量体混合物を外室から液状
排出口を介して排出し、排出された微粒状着色剤が分散
された液状単量体混合物の液温を10〜40℃に調整
し、液温10〜40℃に調整された微粒状着色剤が分散
された液状単量体混合物を、再度液体供給口から内室の
中央部に導入して微粒状着色剤を液状単量体混合物に分
散し、所定時間分散工程をおこなって微粒状着色剤を液
状単量体混合物へ分散して微粒状着色剤含有単量体混合
物を得、得られた微粒状着色剤含有単量体混合物を調製
工程に供給することを特徴とする重合トナーの製造方法
に関する。
【0020】本発明者が鋭意研究をしたところ、単量体
系の流れる方向と回転ローターの回転により生じる遠心
力方向が一致しているメディア型分散機を用いて単量体
系に着色剤を分散させた場合には、短時間でかつ安定的
に分散することができることを見い出し、本発明を完成
した。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明に用いるメディア粒子攪拌
型湿式分散機の一例として、図1乃至図5に示す分散機
が好適に用いられる。図1は本発明に用いるメディア粒
子攪拌型湿式分散機を組み込んだ分散システムの一例を
示し、図2は本発明に用いるメディア粒子攪拌型湿式分
散機及び粘度測定システムを組み込んだ分散システムの
一例を示し、図3は本発明に用いる分散機本体の側面図
を示し、図4は図1及び図2中のA−A′断面図、図5
は図3中のB−B′断面図である。図1乃至図5に示す
分散機1はケーシング2の内部に、メディア粒子攪拌用
の回転ローター3、その外周にメディア粒子5と液状単
量体混合物を分離するためのスリット4aを有するセパ
レーター4があり、回転ローター3を回転させると遠心
力が発生して、その遠心力により、メディア粒子5は外
周のセパレーター4上に層を形成すると共に、回転ロー
ター3の回転力によって回転運動も行うため、強力なせ
ん断力を発生して微粒状着色剤の分散が行われる。
【0022】ホールディングタンク8に投入された液状
単量体混合物は、循環ポンプ10を介して原料投入口6
より供給され、回転ローター3の回転による遠心力によ
ってローター外周部に形成されたメディア層を通過し確
実に微分散される。その後、液状単量体混合物は、セパ
レーター4でメディア粒子5と分離されてから排出口7
より排出され、粘度計25及び/又は温度計12を具備
するパイプ及び冷却手段11を経由してホールディング
タンク8へもどる。ホールディングタンク8内の単量体
混合物は、分散機1とホールディングタンク8との間の
サイクルの循環を繰り返しながら、均一にかつ効率よく
微粒状着色剤の重合性単量体への分散が行われる。
【0023】ホールディングタンク8へ帰った液状単量
体混合物を再度分散機1の原料投入口6へ導入するとい
う循環が繰り返えされる。
【0024】回転ローター3の斜視図を図6に示し、セ
パレーター4の斜視図を図7に示す。
【0025】重合性単量体、着色剤及び荷電制御剤等を
直接ホールディングタンク8に投入してもよいが、予め
予備混合した後、ホールディングタンク8に投入したも
良い。
【0026】また、分散の際に熱が発生し単量体混合物
に悪影響を与えやすいので、循環システムのライン中に
冷却手段として熱交換機を設置して熱交換を行いながら
運転してもよい。その際、単量体混合物液温は、10〜
40℃(更に好ましくは15〜35℃)に調整するのが
好ましい。液体排出口から排出された微粒状着色剤含有
単量体混合物は粘度が5〜2500mPa・S(より好
ましくは、20〜2000Pa・S、さらに好ましくは
50〜2000mPa・S)が良い。
【0027】図1乃至図5に示されるような分散機にお
いて、着色剤の重合性単量体への分散性の点から、メデ
ィア粒子の直径を0.1mmから2mmの範囲で用いる
ことが好ましい。
【0028】着色剤の分散性やメディア粒子の摩耗、装
置自体の安定的な運転の点で、該分散機内のメディア粒
子の総容量Aと、該ローター3と該セパレーター4との
間の空間容積Bの関係が 0.7<A/B<1.3 の範囲であることが好ましい。メディア粒子の総容積A
は、メディア粒子の嵩密度をC、メディア粒子の装置へ
の仕込み重量をDとすると、 A=D/C で示される値である。仕込み重量Dを正確に秤量したメ
ディア粒子をメスシリンダーに投入してメディア粒子の
総容積Aを正確に測定する。
【0029】該ローター3と該セパレーター4との間の
空間容積Bは、図4中に示される部分の総容積である。
【0030】着色剤の分散性やメディア粒子の摩耗、装
置自体の安定的な運転の点で、回転ローター先端部の周
速を5乃至20m/sの範囲で用いることが好ましく、
さらに、7乃至17m/sの範囲で用いることがより好
ましい。
【0031】メディア粒子の摩耗を防ぎ、装置自体の安
定的な連続運転、消費電力の低減を達成するために、液
体排出口7と液体供給口6の間に粘度計25を設置して
着色剤及びその他の分散度合いに応じて変化する微粒状
着色剤含有単量体混合物の粘度を測定し、その粘度の値
により回転ローター先端部の周速を5乃至20m/sの
範囲で制御することが好ましく、さらに7乃至17m/
sの範囲で制御することが好ましい。詳しくは、微粒状
着色剤含有単量体混合物の粘度が低粘度である時は、回
転ローターの回転数を低速で行い、該混合物の粘度が一
定以上に達した時に回転ローターの回転数を高速回転に
することが好ましい。着色剤の分散度合いが進行してい
ない処理時間初期の段階で回転ローター先端部の周速を
高速(具体的には7m/s以上)で運転すると、液状単
量体混合物の粘度が小さいため、各々のメディア−メデ
ィア間に液状単量体混合物が存在しにくくなり、分散機
内のメディア粒子同士の摩擦が支配的となる傾向があ
る。その結果、メディア粒子の摩耗が大きくなり、該摩
擦に起因する動力が必要となり、大容量の電力を消費す
る傾向がある。また該摩耗の増大のため、メディア粒子
の摩耗も激しく、メディア粒子の交換期間を縮め、コス
ト効率の良い装置運転には好ましくない。着色剤の分散
度合いが進み、所定の粘度(例えば、50mPa・s以
上)に到達すると回転ローター先端部の周速を7m/s
以上にすると分散度の進み具合が非常に良く、処理時間
が短くなる。
【0032】このような粘度計として、具体的には、振
動式粘度計FUM−80Aシールド型(山一電機(株)
製)やMIVI6001 ADF型(ソフレーザー社
製)などがあげられる。
【0033】あらかじめパソコン26には設定粘度と、
回転ローターの回転数として、低速回転と高速回転の2
点が設定されており、運転開始とともにローターは低速
回転で運転を始め、設置した粘度計が単量体混合物の粘
度の測定を始める。粘度計25により測定された微粒状
着色剤含有単量体混合物の粘度値はパソコン26に入力
され、設定粘度に到達すると回転ローターを高速回転に
変更する信号を出力して回転ローターは高速回転を始め
る。
【0034】分散機内部を加圧しながら分散するため、
排出口7より下流側にバルブ19を設けると、着色剤の
分散効率も良く、またショートパスも防止できるのでよ
り好ましい。分散の処理時間は10乃至300分間、よ
り好ましくは20乃至180分間が良い。
【0035】分散機に使用されるメディア粒子の材質と
しては、ガラス、スチール、クロム合金、アルミナ、ジ
ルコニア、ジルコン、チタニア等が挙げられる、上述の
メディア材質の中でも、耐摩耗性の点からジルコニア又
はチタニアがより好ましい。
【0036】このようなメディア型分散機として、具体
的にはSCミル(三井鉱山社製)などがあげられる。
【0037】本発明において、重合法によるトナー粒子
を製造する方法としては、特公昭36−10231号公
報、特開昭59−53856号公報、特開昭59−61
842号公報に述べられている懸濁重合方法を用いて直
接トナー粒子を生成する方法が挙げられる。
【0038】本発明においては、一旦得られた着色剤含
有重合粒子に更に重合性単量体を吸着せしめた後、重合
開始剤を用い、重合せしめるシード重合方法も本発明に
好適に利用することができる。重合法によるトナー粒子
の製造フローの一例を図8に示す。
【0039】定着性の観点から多量の低軟化点物質をト
ナー粒子に含有せしめる場合は、低軟化点物質を外殻樹
脂中に内包化せしめることが重要である。低軟化点物質
をトナー粒子内に内包化せしめる具体的方法としては、
水系媒体中での材料の極性を主要な重合性単量体より低
軟化点物質の方が小さくなるように選択し、更に少量の
極性の大きな樹脂又は重合性単量体を添加せしめること
で低軟化点物質を外殻樹脂で被覆したコアーシェル構造
を有するトナー粒子を得ることができる。トナー粒子の
粒度分布制御や粒径の制御は、難水溶性の無機塩や保護
コロイド作用をする分散剤の種類や添加量を変える方法
や機械的装置条件(例えばローターの周速、パス回数、
攪拌羽根形状等の攪拌条件や容器形状)又は、水溶液中
での固形分濃度を制御することにより所定のトナー粒子
を得ることができる。
【0040】トナー粒子の断層面を測定する具体的方法
としては、常温硬化性のエポキシ樹脂中にトナーを十分
分散させた後昇温40℃の雰囲気中で2日間硬化する。
得られた硬化物を四三酸化ルテニウム、必要により四三
酸化オスミウムを併用し染色を施した後、ダイヤモンド
歯を備えたミクロトームを用い薄片状のサンプルを切り
出し、透過電子顕微鏡(TEM)を用いトナー粒子の断
層形態を測定する。低軟化点物質と外殻を構成する樹脂
との若干の結晶化度の違いを利用して材料間のコントラ
ストを付けるため四三酸化ルテニウム染色法を用いるこ
とが好ましい。代表的な一例を図9に示す。実施例で得
られたトナー粒子は、低軟化点物質が外殻樹脂で内包化
されていることが観測された。
【0041】トナー粒子を生成するための重合性単量体
としては、ビニル系単量体が挙げられる。ビニル系単量
体としては、スチレン,o(m−,p−)−メチルスチ
レン,m(p−)−エチルスチレンの如きスチレン系単
量体;(メタ)アクリル酸メチル,(メタ)アクリル酸
エチル,(メタ)アクリル酸プロピル,(メタ)アクリ
ル酸ブチル,(メタ)アクリル酸オクチル,(メタ)ア
クリル酸ドデシル,(メタ)アクリル酸ステアリル,
(メタ)アクリル酸ベヘニル,(メタ)アクリル酸2−
エチルヘキシル,(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエ
チル,(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルの如き
(メタ)アクリル酸エステル系単量体;ブタジエン,イ
ソプレン,シクロヘキセン,(メタ)アクリロニトリ
ル,アクリル酸アミドが好ましい。これらは、単独でま
たはポリマーハンドブック第2版III−p139〜1
92(John Wiley&Sons社製)に記載の
理論ガラス温度(Tg)が、40〜75℃を示すように
ビニル系単量体を適宜混合し用いられる。理論ガラス転
移温度が40℃未満の場合には、トナーの保存安定性や
現像剤の耐久安定性の面から問題が生じやすく、一方7
5℃を超える場合はトナー画像の定着温度が上昇する。
特にフルカラー画像を形成するためのカラートナーの場
合においては各色のトナーの混色性が低下し色再現性に
乏しく、更にOHP画像の透明性が低下する。
【0042】本発明に係るトナー粒子に用いられる低軟
化物質としては、ASTM D3418−8に準拠し測
定される。最大吸熱ピークのピーク温度が、40〜90
℃を示す材料が好ましい。最大吸熱ピーク温度が40℃
未満であると低軟化点物質の自己凝集力が弱くなり、結
果として耐高温オフセット性が弱くなりフルカラー画像
形成用のカラートナーには好ましくない。一方、最大吸
熱ピーク温度が90℃を超えると定着温度が高くなり、
定着画像表面を適度に平滑化せしめることが困難となり
混色性の点から好ましくない。更に直接重合方法により
トナー粒子を得る場合においては、水系媒体中で造粒・
重合を行うため、最大吸熱ピークの温度が高いと、造粒
中に低軟化点物質が重合性単量体から析出してきて造粒
を阻害するため好ましくない。
【0043】最大吸熱ピークのピークトップの温度の測
定には、例えばパーキンエルマー社製DSC−7を用い
る。装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を
用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用い
る。サンプルは、アルミニウム製パンを用い対照用に空
パンをセットし、昇温速度10℃/分で測定を行う。
【0044】低軟化点物質としては、パラフィンワック
ス,ポリオレフィンワックス,フィッシャートロピッシ
ュワックス,アミドワックス,高級脂肪酸,エステルワ
ックス及びこれらの誘導体又はこれらのグラフト/ブロ
ック化合物が挙げられる。好ましくは下記一般構造式で
示す炭素数が10以上の長鎖エステル部分を1個以上有
するエステルワックスが、OHPの透明性を阻害せずに
高温オフセット性に効果を有するので本発明においては
特に好ましい。本発明に好ましいエステルワックスの構
造式を以下に式(I)乃至(VI)式として示す。
【0045】
【外1】 (式中、a及びbは0〜4の整数を示し、a+bは4で
あり、R1 及びR2 は炭素数が1〜40の有機基を示
し、且つR1 とR2 との炭素数差が10以上である基を
示し、n及びmは0〜15の整数を示し、nとmが同時
に0になることはない。
【0046】
【外2】 (式中、a及びbは0〜4の整数を示し、a+bは4で
あり、R1 は炭素数が1〜40の有機基を示し、n及び
mは0〜15の整数を示し、nとmが同時に0になるこ
とはない。
【0047】
【外3】 (式中、a及びbは0〜3の整数を示し、a+bは3で
あり、R1 及びR2 は炭素数が1〜40の有機基を示
し、且つR1 とR2 との炭素数差が10以上である基を
示し、R3 は炭素数が1以上の有機基を示し、n及びm
は0〜15の整数を示し、nとmが同時に0になること
はない。)
【0048】エステルワックスの式(IV)1 −COO−R2 (式中、R1 及びR2 は同一又は異なる炭素数15乃至
45個の炭化水素基を示す)。
【0049】
【外4】 (式中、R1 及びR3 は炭素数6〜32を有する有機基
であり、R1 とR3 は同じものであってもなくても良
い。R2 は炭素数1〜20を有する有機基を示す)。
【0050】
【外5】
【0051】本発明で好ましく用いられるエステルワッ
クスは、硬度0.5〜5.0を有するものが好ましい。
エステルワックスの硬度は、直径20mmφで厚さが5
mmの円筒形状のサンプルを作製した後、例えば島津製
作所製ダイナミック超微小硬度計(DUH−200)を
用いビッカース硬度を測定した値である。測定条件は、
0.5gの荷重で負荷速度が9.67mm/秒の条件で
10μm変位させた後15秒間保持し、得られた打痕形
状を測定しビッカース硬度を求める。エステルワックス
の硬度が0.5未満では定着器の圧力依存性及びプロセ
ススピード依存性が大きくなり、耐高温オフセット効果
低下しやすく、他方5.0を超えるとトナーの保存安定
性が低下し、ワックス自身の自己凝集力も小さいため同
様に耐高温オフセットが低下する。具体的化合物として
は、下記化合物が挙げられる。
【0052】
【外6】
【0053】
【外7】
【0054】
【外8】
【0055】
【外9】
【0056】エステル化合物(5) CH3 (CH220COO(CH221CH3
【0057】エステル化合物(6) CH3 (CH216COO(CH221CH3
【0058】エステル化合物(7) CH3 (CH239COO(CH217CH3
【0059】エステル化合物(8) CH3 (CH220COO(CH217CH
【0060】
【外10】
【0061】
【外11】
【0062】
【外12】
【0063】近年両面画像の必要性も増してきており、
両面画像を形成せしめる際においては、最初に表面に形
成された転紙紙上のトナー像が次に裏面に画像を形成す
る時にも定着器の加熱部を再度通過する可能性があり、
よりトナーの耐高温オフセット性を十分に考慮する必要
がある。その為にも多量の低軟化点物質の添加が重要で
ある。具体的には、低軟化点物質をトナー粒子中に5〜
30重量%添加することが好ましい。5重量%未満では
耐高温オフセット性が低下し、更に両面画像の定着時に
おいて裏面の画像がオフセット現象を示す傾向がある。
また、30重量%を超える場合は、造粒時にトナー粒子
同士の合一が起きやすく、粒度分布の広いものが生成し
やすい。
【0064】本発明においては、トナー粒子の外殻樹脂
中に低軟化点物質を内包化せしめるため外殻樹脂の他に
更に極性樹脂を添加せしめることが特に好ましい。極性
樹脂としては、スチレンと(メタ)アクリル酸の共重合
体,マレイン酸共重合体,飽和ポリエステル樹脂,不飽
和ポリエステル樹脂,エポキシ樹脂が好ましく用いられ
る。該極性樹脂は、外殻樹脂又は単量体と反応しうる不
飽和基を分子中に含まないものが特に好ましい。不飽和
基を有する極性樹脂を含む場合においては、外殻樹脂層
を形成する単量体と架橋反応が起きフルカラー用トナー
としては、極めて高分子量になりカラートナーの混色に
は不利となり好ましくない。
【0065】本発明に用いられる微粒状着色剤は、黒色
着色剤としてカーボンブラック,磁性体,以下に示すイ
エロー/マゼンタ/シアン着色剤を用い黒色に調色され
たものが利用される。微粒状着色剤は、一次粒子の個数
平均粒径が0.5μm以下、より好ましくは0.3μm
以下のものが良い。
【0066】イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合
物,イソインドリノン化合物,アンスラキノン化合物,
アゾ金属錯体,メチン化合物,アリルアミド化合物が用
いられる。具体的には、C.I.ピグメントイエロー1
2、13、14、15、17、62、74、83、9
3、94、95、109、110、111、128、1
29、147、168が好適に用いられる。
【0067】マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合
物,ジケトピロロピロール化合物,アンスラキノン,キ
ナクリドン化合物,塩基染料レーキ化合物,ナフトール
化合物,ベンゾイミダゾロン化合物,チオインジゴ化合
物,ペリレン化合物が用いられる。具体的には、C.
I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、4
8:2、48:3、48:4、57:1、81:1、1
22、144、146、166、169、177、18
4、185、202、206、220、221、254
が特に好ましい。
【0068】シアン着色剤としては、銅フタロシアニン
化合物及びその誘導体,アンスラキノン化合物,塩基染
料レーキ化合物等が利用できる。具体的には、C.I.
ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、
15:3、15:4、60、62、66等が特に好適に
利用できる。
【0069】これらの着色剤は、単独又は混合し更には
固溶体の状態で用いることができる。着色剤は、色相
角,彩度,明度,耐候性,OHP透明性,トナー粒子中
への分散性の点から選択される。非磁性の着色剤は、最
終的に単量体混合物100重量部に対し1〜20重量部
添加して用いられる。トナー粒子においては、トナー粒
子100重量部当り1〜20重量部着色剤が含まれてい
るのが良い。
【0070】黒色着色剤として磁性体を用いた場合に
は、単量体混合物100重量部に対し40〜150重量
部用いられる。
【0071】本発明に用いられる荷電制御剤としては、
公知のものが利用できる。無色でトナーの帯電スピード
が速く且つ一定の帯電量を安定して維持できる荷電制御
剤が好ましい。更に重合阻害性が無く水系媒体への可溶
化物の無い荷電制御剤が特に好ましい。具体的化合物と
しては、ネガ系としてサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカ
ルボン酸の金属化合物、スルホン酸、カルボン酸を側鎖
に持つ高分子型化合物、ホウ素化合物、尿素化合物、ケ
イ素化合物、カリークスアレーンが挙げられる。ポジ系
として四級アンモニウム塩、該四級アンモニウム塩を側
鎖に有する高分子型化合物、グアニジン化合物、イミダ
ゾール化合物が挙げられる。該荷電制御剤は単量体混合
物100重量部に対し0.5〜10重量部が好ましい。
しかしながら、本発明において荷電制御剤の添加は必須
ではない。二成分現像方法を用いた場合においては、キ
ャリアとトナーとの摩擦帯電を利用したり、非磁性一成
分ブレードコーティング現像方法を用いた場合は、ブレ
ード部材やスリーブ部材とのトナーの摩擦帯電を積極的
に利用することができるので、トナー粒子中に必ずしも
荷電制御剤を含む必要はない。
【0072】本発明に係るトナー粒子の生成に使用する
重合開始剤としては、2,2′−アゾビス−(2,4−
ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビスイソブ
チロニトリル、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−
1−カルボニトリル)、2,2′−アゾビス−4−メト
キシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソ
ブチロニトリルの如きアゾ系又はジアゾ系重合開始剤;
ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキ
シド、ジイソプロピルオキシカーボネート、クメンヒド
ロペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキ
シド、ラウロイルペルオキシド、t−ブチルパーオキシ
ジエチルヘキサノエートの如き過酸化物系重合開始剤が
挙げられる。該重合開始剤の添加量は、目的とする重合
度により変化するが一般的には単量体に対し0.5〜2
0重量%添加され用いられる。重合開始剤の種類は、重
合方法により若干異なるが、10時間半減期温度を参考
に、単独又は混合し利用される。
【0073】重合度を制御するため公知の架橋剤、連鎖
移動剤、重合禁止剤等を更に添加しても良い。
【0074】本発明において、特に分散安定剤を用いた
懸濁重合を利用する場合、分散安定剤としては、リン酸
三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウ
ム、リン酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、
水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミ
ニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸
バリウム、ベントナイト、シリカ、アルミナが挙げられ
る。これら分散安定剤は、重合性単量体100重量部に
対して0.2〜20重量部を使用することが好ましい。
【0075】これら分散安定剤は、市販のものをそのま
ま用いても良いが、細かい粒子を得るために、水系媒体
中にて分散安定剤を生成させても良い。例えば、リン酸
三カルシウムの場合、高攪拌下において、リン酸ナトリ
ウム水溶液と塩化カルシウム水溶液を混合すると良い。
【0076】分散安定剤の微細な分散の為に、0.00
1〜0.1重量部の界面活性剤を使用してもよい。界面
活性剤としては、ドデシルベンゼン硫酸ナトリウム、テ
トラドシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウ
ム、オクチル硫酸トナリウム、オレイン酸ナトリウム、
ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイ
ン酸カルシウムが挙げられる。
【0077】本発明のトナー製造方法をより具体的に説
明する。
【0078】重合性単量体中に着色剤、荷電制御剤、低
軟化点物質(離型剤としての機能を有する)その他の添
加剤を加え、該単量体混合物の流れる方向と遠心力方向
が一致しているメディア型分散機により分散せしめた
後、重合開始剤を加え、分散安定剤が含有する水相中に
通常の攪拌機またはクリアミキサー、ホモジナイザー、
ホモミキサー、超音波分散機等によって均一に分散せし
める。好ましくは単量体混合物の液滴が所望のトナーサ
イズを有するように攪拌速度、時間を調整し、造粒す
る。その後は分散安定剤の作用により、粒子状態が維持
され、且つ粒子の沈降が防止される程度の攪拌を行えば
良い。重合温度は40℃以上、一般的には50〜90℃
の温度に設定して重合を行うのが良い。また、重合反応
後半に昇温しても良く、更に、トナー定着時の臭いの原
因等となる未反応の重合性単量体、副生成物等を除去す
るための反応後半、又は、反応終了後に一部水系媒体を
留去しても良い。反応終了後、生成したトナー粒子を洗
浄・濾過及び乾燥してトナー粒子を製造する。重合開始
剤を単量体混合物に添加することなく、水系媒体中で単
量体混合物を水系媒体中で造粒後に、水系媒体へ重合開
始剤を添加し、粒子の重合性単量体を重合しても良い。
【0079】懸濁重合法においては、通常単量体混合物
100重量部に対して水300〜3000重量部を水系
媒体として使用するのが好ましい。
【0080】トナーの粒度分布は種々の方法によって測
定できるが、コールター法によるコールターマルチサイ
ザーを用いて行った。
【0081】測定装置としてはコールターマルチサイザ
ー(コールター社製)を用い、個数平均分布、体積平均
分布を出力するインターフェイス(日科機製)及びPC
9801パーソナルコンピューター(NEC製)を接続
して電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl
水溶液を調製する。
【0082】測定法としては前記電解水溶液100〜1
50ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアル
キルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5ml加え、さら
に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解
液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記
コールターマルチサイザーにより、アパチャーとして1
00μmアパチャーを用いて、個数を基準として2〜4
0μmの粒子の粒度分布を測定して、それから各種値を
求める。
【0083】本発明においては、微粒状着色剤が微細に
均一に単量体混合物に分散されているので、重量平均粒
径が4乃至10μm(より好適には、4乃至9μm)で
あり、個数分布における変動係数35%以下(より好適
には、30%以下)の粒度分布のシャープな小粒径トナ
ーを効率良く、収率良く生成し得る。
【0084】個数分布における変動係数は下記式から算
出される。
【0085】変動係数(%)=〔S/D 〕×100 〔式中、Sはトナー粒子の個数分布における標準偏差を
示し、D1 はトナー粒子の個数平均粒径(μm)を示
す。〕
【0086】(実施例1)図2に示す分散システムを使
用して分散工程を行った。分散システムにおいて、ホー
ルディングタンク8内に、スチレン単量体170質量
部、微粒状マゼンタ着色剤(C.I.ピグメントレッド
122,個数平均粒径0.05μm以下)10質量部及
び負荷電制御剤(ジアルキルサリチル酸の金属化合物)
3質量部を導入し、撹拌モーター13で撹拌羽根を回転
し、微粒状マゼンタ着色剤を含有しているスチレン単量
体混合物を調整した。その際、ジャケット18に冷却水
を導入口16から導入し、排出口17から排出すること
により、スチレン単量体混合物の液温を約20℃に調整
した。調整されたスチレン単量体混合物を循環ポンプ1
0により球形のメディア粒子(直径0.3mmのジルコ
ニア球形粒子)が8×10-43 (約6.8×107
個)充填されているメディア粒子撹拌型湿式分散機1に
導入した。メディア粒子の容積Aと、分散機1の空間容
積Bとの比(A/B)は1.2であった。
【0087】メディア粒子撹拌型湿式分散機1は、図2
乃至5に示す如く、ケーシング2内に回転ローター3
(直径220mm)を有し、分散機が有するモーターに
よって駆動される駆動軸21によって回転数8.7rp
s(周速6m/s)で回転ローター3を回転させなが
ら、液体供給口6を中央部に有する第1の壁面からスチ
レン単量体混合物を導入した。スチレン単量体混合物の
ケーシング2内への導入量を0.9m3 /hとなるよう
に循環ポンプ10によって調整した。液体供給口6から
導入されたスチレン単量体混合物は、内室の中央部から
回転ローター3の回転により生じる遠心力により、内室
22の中央部からセパレーター4の方向へ搬送され、回
転ローター3の回転及びメディア粒子5のせん断力によ
り、さらにセパレーター4上の流動しているメディア粒
子5の層の間を微粒状着色剤を含有しているスチレン単
量体混合物が通過することにより、微粒状着色剤は微細
化されスチレン単量体混合物に分散された。
【0088】そして、スリット4aを通って外室23
へ、分散された微粒状着色剤を有するスチレン単量体混
合物は搬送され、側壁(第2の壁面)に設けられている
液体排出口7からスチレン単量体混合物を排出し、バル
ブ19、温度計12及び粘度計25を経由して冷却手段
11を介してホールティングタンク8へ導入した。液体
排出口7から排出されたスチレン単量体混合物は、温度
計12で測定すると温度25℃なので、冷却水が導入口
14から導入され、排出口15から排出している冷却手
段11によりスチレン単量体混合物を温度20℃に調整
した。この時のスチレン単量体混合物の粘度は20mP
a・sであった。消費電力は7kWであった。
【0089】その後、10分経過した後、スチレン単量
体混合物粘度は55mPa・sを示したので回転数を1
6.7rps(周速11.5m/s)に高速回転へ変更
して微粒状着色剤をスチレン単量体混合物に60分間か
けて分散した。10分後の消費電力は8.5kWと一定
値を示し、最終的な微粒状着色剤含有単量体混合物の粘
度は700mPa・sであった。その後、微粒状着色剤
が微細に均一に分散されたスチレン単量体混合物を三方
バルブ20を操作して調製工程に搬送した。
【0090】分散工程終了後、分散機から分散液の回収
を行ったが分散液の回収性も良好であり、さらにまた、
分散終了後のメディア粒子について目視検査を行った
が、メディア粒子の異常は認められなかった。
【0091】調製工程においては、スチレン単量体17
0質量部、微粒状マゼンタ着色剤10質量部及び負荷電
性制御剤3質量部を有しているスチレン単量体混合物
に、n−ブチルアクリレート単量体30質量部、極性樹
脂(飽和ポリエステル樹脂:テレフタル酸とプロピレン
オキサイド変性ビスフェノールAとを縮重合したポリエ
ステル樹脂、酸価13mgKOH/g、メインピーク分
子量7000)20質量部及びエステルワックス〔化合
物(1)、DSCにおける最大吸熱ピーク温度約60
℃〕25質量部を添加し、温度60℃で混合し、さら
に、重合開始剤として2,2′−アゾビス(2,4−ジ
メチルバレロニトリル)10質量部を添加して、重合性
単量体組成物を調製した。
【0092】一方、高速撹拌装置TK−ホモミキサーを
備えた四つ口容器中にイオン交換水710質量部と0.
1モル/リットル−Na3 PO4 水溶液450質量部を
添加し回転数を200rpsに調整し、60℃に加温せ
しめた。ここに1.0モル/リットルCaCl2 水溶液
68質量部を添加し微小な離水溶性分散安定剤Ca
3(PO42 を含む水系分散媒体を調製した。
【0093】温度60℃に加温した重合性単量体組成物
268質量部を温度60℃に加温した媒体系へ投入し、
TK−ホモミキサーを200rpsで回転させながら1
3分間造粒した。その後高速撹拌器からプロペラ撹拌羽
根に撹拌器を変え、60℃で5時間反応させた後、液温
80℃とし、10時間反応させた。
【0094】重合終了後スラリーを一部サンプリング
し、更に洗浄乾燥せしめ、得られたマゼンタトナー粒子
の物性を測定した。
【0095】得られたマゼンタトナーの粒子の重量平均
径は6.5μmで、個数変動係数は28%であった。
【0096】得られたマゼンタトナー粒子はTEM観察
の結果、図9に示すような低軟化点物質であるエステル
ワックスが外殻樹脂で覆われた構造を示していた。
【0097】得られたマゼンタトナー粒子100質量部
に対して、BET法による比表面積が200m2 /gで
ある疎水性シリカ微粉体0.7質量部を外添してマゼン
タトナーを調製した。マゼンタトナー7重量部に対し、
アクリルコートされた磁性フェライトキャリア93重量
部を混合し、二成分現像剤とした。
【0098】この現像剤、市販の普通紙カラー複写機
(カラーレーザー複写機500、キヤノン製)に入れ、
現像コンントラストを300Vに設定し、23℃/65
%下で画出しを行った。得られた画像は、マクベスRD
918型でSPIフィルターを使用して反射濃度測定を
行った(以後の画像濃度測定方法も同様)。結果を表1
に示す。評価基準としては、マクベス濃度値が1.2以
上であると良好な画像濃度を示し、1.0以上1.2未
満では若干画像に問題があるものの実用上問題がない画
像濃度、1.0未満では画像に与える影響がかなり激し
く製品上好ましくない画像濃度を示す。
【0099】(実施例2)直径0.8mmのメディア粒
子(材質ジリコニア)8×10-43 (約3.6×10
6 個)を充填し(A/B=1.2)用いて、実施例1と
同様の操作を行った。12分経過した後、該スチレン単
量体混合物の粘度は53mPa・sを示したので回転数
を16.7rps(周速11.5m/s)に高速回転へ
変更して微粒状着色剤をスチレン単量体混合物に60分
間かけて分散した。10分後の消費電力は8.5kWと
一定値を示し、最終的な微粒状着色剤含有単量体混合物
の粘度は690mPa・sであった。これ以後、実施例
1と同様の操作を行いマゼンタトナー粒子を得た。得ら
れたマゼンタトナー粒子の重量平均径は6.7μmで、
個数変動係数は32%であった。このマゼンタトナー粒
子を用いて実施例1と同様にして二成分系現像剤を調整
し、実施例1と同様の条件下で画像濃度測定を行った。
結果を表1に示す。
【0100】また、分散液の分散性及び造粒工程におけ
る造粒性の評価を実施例1と同様の方法で評価を行っ
た。結果を表1に示す。分散工程終了後、分散機から分
散液の回収を行ったが分散液の回収性も良好であり、さ
らにまた、分散終了後のメディア粒子について目視検査
を行ったが、メディア粒子の異常は認められなかった。
【0101】(実施例3)実施例1において10分経過
のスチレン単量体混合物の粘度が55mPa・sを示し
た後、回転数を20.8rps(周速14.4m/s)
の高速回転へ変更した以外は、同様の操作を行い分散し
た。10分後の消費電力は9.5kWと一定値を示し、
最終的な微粒状着色剤含有単量体混合物の粘度は770
mPa・sであった。得られたマゼンタトナー粒子の重
量平均径は6.6μmで、個数変動係数は26%であっ
た。このマゼンタトナー粒子を用いて、実施例1と同様
にして二成分系現像剤を調製し、実施例1と同様の条件
下で画像濃度評価を行った。結果を表1に示す。
【0102】分散液の分散性及び造粒工程における造粒
性の評価を実施例1と同様の方法で評価を行った。結果
を表1に示す。また、分散工程終了後、分散機から分散
液の回収を行ったが分散液の回収性も良好であり、さら
にまた、分散終了後のメディア粒子について目視検査を
行ったが、メディア粒子の異常は認められなかった。
【0103】(実施例4)実施例1で使用した混合物を
用い、図2乃至図5に示すメディア粒子撹拌型湿式分散
機(回転ローター直径450mm)に、直径0.3mm
のメディア粒子(材質ジルコニア)4.77×10-3
3 (約4.1×107 個)を充填して(A/B=1.
0)、回転数4.3rps(周速6.2m/s)で運転
を行った。この際、循環ポンプを該混合物の流量が3.
6m3 /hとなる様に調製した。この時のスチレン単量
体混合物の粘度は25mPa・sであり、消費電力は2
8kWであった。その後、15分経過した後、該スチレ
ン単量体混合物の粘度は51mPa・sを示したので回
転数を8.3rps(周速11.8m/s)に高速回転
へ変更して微粒状着色剤をスチレン単量体混合物に60
分間かけて分散した。15分後の消費電力は32kWと
一定値を示し、最終的な微粒状着色剤含有単量体混合物
の粘度は750mPa・sであった。
【0104】該分散液に上記n−ブチルアクリレート単
量体、飽和ポリエステル、エステルワックス〔化合物
(1)〕を溶解した後、重合開始剤である2,2′−ア
ゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10質量部
を添加し、前記分散媒中に投入し、13分間造粒した。
その後高速撹拌器からプロペラ撹拌羽根に撹拌器を変
え、60℃で5時間反応させた後、液温80℃とし、1
0時間反応させた。
【0105】重合終了後スラリーを一部サンプリング
し、更に洗浄後乾燥せしめ、得られたマゼンタトナー粒
子の物性を測定した。コールターカウンターを用い測定
したマゼンタトナー粒子の重量平均径は6.5μmで、
個数変動係数は28%であった。TEM観察の結果、図
9に示すような低軟化点物質である化合物(1)が外殻
樹脂で覆われた構造を示していた。
【0106】得られたマゼンタトナー粒子100重量部
に対して、BET法による比表面積が200m2 /gで
ある疎水性シリカ0.7質量部を外添してマゼンタトナ
ーを得た。このマゼンタトナー7質量部に対し、アクリ
ルコートされたフェライトキャリア93質量部を混合
し、二成分系現像剤とした。
【0107】この二成分系現像剤を用いて、実施例1と
同様の条件下で画像濃度測定を行った。結果を表1に示
す。
【0108】分散液の分散性及び造粒工程における造粒
性の評価を実施例1と同様の方法で評価を行った。結果
を表1に示す。また、分散工程終了後、分散機から分散
液の回収を行ったが分散液の回収性も良好であり、さら
にまた、分散終了後のメディア粒子について目視検査を
行ったが、メディア粒子の異常は認められなかった。
【0109】(実施例5)調製工程において、スチレン
単量体170質量部、微粒状マゼンタ着色剤10質量部
及び負荷電性制御剤3質量部を有している実施例1の分
散工程と同様にして得られたスチレン単量体混合物に、
n−ブチルアクリレート単量体30質量部、極性樹脂
(飽和ポリエステル樹脂=テレフタル酸とプロピレンオ
キサイド変性ビスフェノールAとの縮重合したポリエス
テル樹脂、酸価13mgKOH/g、メインピーク分子
量7000)20質量部及びエステルワックス〔化合物
(1)、DSCにおける吸熱ピーク温度約60℃〕25
質量部を添加し、温度60℃で混合して得られた重合性
単量体組成物と、重合開始剤である2,2′−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)10質量部を、同
時に、温度60℃に加温した水系分散媒体へ投入して、
TK−ホモミキサーで13分間造粒した以外は、実施例
1と同様の操作を行った。得られたマゼンタトナー粒子
の重量平均径は6.5μmで、個数変動係数は28%で
あった。疎水性シリカ微粉体が外添されているマゼンタ
トナーを用いて、実施例1と同様の条件下で画像濃度評
価を行った。結果を表1に示す。
【0110】造粒工程における造粒性の評価を実施例1
と同様の方法で評価を行った。結果を表1に示す。
【0111】(実施例6)実施例5で得られた重合性単
量体組成物を、温度60℃に加温した水系分散媒体へ投
入して、TK−ホモミキサーで13分間造粒し、高速撹
拌器からプロペラ撹拌羽に撹拌機を変えた後、重合開始
剤である2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)10質量部を加えた以外は、実施例1と同様
の操作を行った。得られたマゼンタトナー粒子の重量平
均径は6.5μmで、個数変動係数は28%であった。
疎水性シリカ微粉体が外添されているマゼンタトナーを
用いて、実施例1と同様の条件下で画像濃度評価を行っ
た。結果を表1に示す。
【0112】造粒工程における造粒性の評価を実施例1
と同様の方法で評価を行った。結果を表1に示す。
【0113】(実施例7)図1に示す分散システムを使
用して分散工程を行った。分散システムにおいて、ホー
ルディングタンク8内に、スチレン単量体170質量
部、微粒状マゼンタ着色剤(C.I.ピグメントレッド
122,個数平均粒径0.05μm以下)10質量部及
び負荷電制御剤(ジアルキルサリチル酸の金属化合物)
3質量部を導入し、撹拌モーター13で撹拌羽根を回転
し、微粒状マゼンタ着色剤を含有しているスチレン単量
体混合物を調製した。その際、ジャケット18に冷却水
を導入口16から導入し、排出口17から排出すること
により、スチレン単量体混合物の液温を約20℃に調整
した。調製されたスチレン単量体混合物を循環ポンプ1
0により球形のメディア粒子(直径0.3mmのジルコ
ニア球形粒子)が8×10-43 (約6.8×107
個)充填されているメディア粒子撹拌型湿式分散機1に
導入した。メディア粒子の容積Aと、分散機1の空間容
積Bとの比(A/B)は1.2であった。
【0114】メディア粒子撹拌型湿式分散機1は、図1
乃至5に示す如く、ケーシング2内に回転ローター3
(直径220mm)を有し、分散機が有するモーターに
よって駆動される駆動軸21によって回転数16.7r
ps(周速11.5m/s)で回転ローター3を回転さ
せながら、液体供給口6を中央部に有する第1の壁面か
らスチレン単量体混合物を導入した。スチレン単量体混
合物のケーシング2内への導入量を0.9m3 /hとな
るように循環ポンプ10によって調整した。その際、ケ
ーシング内の内圧は196.1kPaであった。液体供
給口6から導入されたスチレン単量体混合物は、内室の
中央部から回転ローター3の回転により生じる遠心力に
より、内室22の中央部からセパレーター4の方向へ搬
送され、回転ローター3の回転及びメディア粒子5のせ
ん断力により、さらにセパレーター4上の流動している
メディア粒子5の層の間を微粒状着色剤を含有している
スチレン単量体混合物が通過することにより、微粒状着
色剤は微細化されスチレン単量体混合物に分散された。
【0115】そして、スリット4aを通って外室23
へ、分散された微粒状着色剤を有するスチレン単量体混
合物は搬送され、側壁(第2の壁面)に設けられている
液体排出口7からスチレン単量体混合物を排出し、バル
ブ19及び温度計12を経由して冷却手段11を介して
ホールティングタンク8へ導入した。液体排出口7から
排出されたスチレン単量体混合物は、温度計12で測定
すると温度29℃なので、冷却水が導入口14から導入
され、排出口15から排出している冷却手段11により
スチレン単量体混合物を温度20℃に調整した。この時
の回転ローターを回転させるモータの消費電力は13k
Wを示した。消費電力は分散時間経過とともに減少して
10分後、8.5kWになった後は一定値を示した。微
粒状着色剤をスチレン単量体混合物に分散する分散工程
は60分間行った。スチレン単量体混合物は約36回/
時で分散機を通過した。その後、微粒状着色剤が微細に
均一に分散されたスチレン単量体混合物を三方バルブ2
0を操作して調製工程に搬送した。
【0116】分散工程終了後、分散機から分散液の回収
を行ったが分散液の回収性も良好であり、さらにまた、
分散終了後のメディア粒子について目視検査を行った
が、メディア粒子の異常は認められなかった。
【0117】調製工程においては、スチレン単量体17
0質量部、微粒状マゼンタ着色剤10質量部及び負荷電
性制御剤3質量部を有しているスチレン単量体混合物
に、n−ブチルアクリレート単量体30質量部、極性樹
脂(飽和ポリエステル樹脂:テレフタル酸とプロピレン
オキサイド変性ビスフェノールAとを縮重合したポリエ
ステル樹脂、酸価13mgKOH/g、メインピーク分
子量7000)20質量部及びエステルワックス〔化合
物(1)、DSCにおける吸熱ピーク温度約60℃〕2
5質量部を添加し、温度60℃で混合し、さらに、重合
開始剤として2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバ
レロニトリル)10質量部を添加して、重合性単量体組
成物を調製した。
【0118】一方、高速撹拌装置TK−ホモミキサーを
備えた四つ口容器中にイオン交換水710質量部と0.
1モル/リットル−Na3 PO4 水溶液450質量部を
添加し回転数を200rpsに調整し、60℃に加温せ
しめた。ここに1.0モル/リットルCaCl2 水溶液
68質量部を添加し微小な離水溶性分散安定剤Ca
3(PO42 を含む分散媒体系を調製した。
【0119】温度60℃に加温した重合性単量体組成物
268質量部を温度60℃に加温した媒体系へ投入し、
TK−ホモミキサーを200rpsで回転させながら1
3分間造粒した。その後高速撹拌器からプロペラ撹拌羽
根に撹拌器を変え、60℃で5時間反応させた後、液温
80℃とし、10時間反応させた。
【0120】重合終了後スラリーを一部分サンプリング
し、更に洗浄乾燥せしめ、得られたマゼンタトナーの物
性を測定した。コールターカウンターを用い測定したマ
ゼンタトナー粒子の重量平均径は6.5μmで、個数変
動係数は28%であった。
【0121】マゼンタトナー粒子のTEM観察の結果、
図9に示すような低軟化点物質であるエステルワックス
が外殻樹脂で覆われた構造を示していた。
【0122】得られたマゼンタトナー粒子100質量部
に対して、BET法による比表面積が200m2 /gで
ある疎水性シリカ0.7質量部を外添してマゼンタトナ
ーを調製した。マゼンタトナー7重量部に対し、アクリ
ルコートされた磁性フェライトキャリア93質量部を混
合し、二成分現像剤とした。
【0123】この現像剤を用いて、実施例1と同様にし
て評価を行った。結果を表1に示す。
【0124】(実施例8)直径0.8mmのメディア粒
子(材質ジルコニア)8×10-43 (約3.6×10
6 個)を充填し(A/B=1.2)用いて、実施例7と
同様の操作を行った。運転初期の回転ローターを回転さ
せるモーターの消費電力は12.5kWを示した。消費
電力は分散時間経過とともに減少して10分後、8.5
kWになった後は一定値を示した。これ以後、実施例7
と同様の操作を行いマゼンタトナー粒子を得た。得られ
たマゼンタトナー粒子の重量平均径は6.7μmで、個
数変動係数は32%であった。このマゼンタトナー粒子
を用いて、実施例7と同様の条件下で画像濃度測定を行
った。結果を表1に示す。
【0125】分散液の分散性及び造粒工程における造粒
性の評価を実施例7と同様の方法で評価を行った。結果
を表1に示す。また、分散工程終了後、分散機から分散
液の回収を行ったが分散液の回収性も良好であり、さら
にまた、分散終了後のメディア粒子について目視検査を
行ったが、メディア粒子の異常は認められなかった。
【0126】(実施例9)ローター回転数を20.8r
ps(周速14.4m/s)とした以外は、実施例7と
同様の操作を行った。運転初期の回転ローターを回転さ
せるモーターの消費電力は14.5kWを示した。消費
電力は分散時間経過とともに減少して10分後、9.5
kWになった後は一定値を示した。得られたマゼンタト
ナー粒子の重量平均径は6.5μmで、個数変動係数は
29%であった。このマゼンタトナー粒子を用いて、実
施例1と同様の条件下で画像濃度評価を行った。結果を
表1に示す。
【0127】分散液の分散性及び造粒工程における造粒
性の評価を実施例1と同様の方法で評価を行った。結果
を表1に示す。また、分散工程終了後、分散機から分散
液の回収を行ったが分散液の回収性も良好であり、さら
にまた、分散終了後のメディア粒子について目視検査を
行ったが、メディア粒子の異常は認められなかった。
【0128】(実施例10)直径0.3mmのメディア
粒子(材質ジルコニア)6.7×10-43 (約5.7
×107 個)を充填して(A/B=1.0)用いた以外
は、実施例7と同様の操作を行った。得られたマゼンタ
トナー粒子の重量平均径は6.6μmで、個数変動係数
は26%であった。このマゼンタトナー粒子を用いて、
実施例7と同様の条件下で画像濃度評価を行った。結果
を表1に示す。
【0129】分散液の分散性及び造粒工程における造粒
性の評価を実施例1と同様の方法で評価を行った。結果
を表1に示す。また、分散工程終了後、分散機から分散
液の回収を行ったが分散液の回収性も良好であり、さら
にまた、分散終了後のメディア粒子について目視検査を
行ったが、メディア粒子の異常は認められなかった。
【0130】(実施例11)実施例7で使用した混合物
を用い、メディア粒子撹拌型湿式分散機(回転ローター
直径450mm)に、直径0.3mmのメディア粒子
(材質ジルコニア)4.77×10-33 (約4.1×
107 個)を充填して(A/B=1.0)、回転数8.
3rps(周速11.8m/s)で60分間分散せしめ
液状単量体混合物を得た。運転初期の回転ローターを回
転させるモーターの消費電力は38.5kWを示した。
消費電力は分散時間経過とともに減少して10分後、3
2kWになった後は一定値を示した。この際、循環ポン
プを該混合物の流量が3.6m/hで循環回数32回
/時となる様に調整し、ミル内圧は245.2kPaで
あった。
【0131】該分散液に上記n−ブチルアクリレート単
量体、飽和ポリエステル、エステルワックス〔化合物
(1)〕を溶解した後、重合開始剤である2,2′−ア
ゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10質量部
を添加し、前記分散媒中に投入し、13分間造粒した。
その後高速撹拌器からプロペラ撹拌羽根に撹拌器を変
え、60℃で5時間反応させた後、液温80℃とし、1
0時間反応させた。
【0132】重量終了後スラリーを一部サンプリング
し、更に洗浄後乾燥せしめ、得られたマゼンタトナー粒
子の物性を測定した。コールターカウンターを用い測定
したマゼンタトナー粒子の重量平均径は6.5μmで、
個数変動係数は28%であった。マゼンタトナー粒子の
TEM観察の結果、図9に示すような低軟化点物質であ
る化合物(1)が外殻樹脂で覆われた構造を示してい
た。
【0133】得られたマゼンタトナー粒子100重量部
に対して、BET法による比表面積が200m /g
である疎水性シリカ0.7質量部を外添した。このトナ
ー7質量部に対し、アクリルコートされたフェライトキ
ャリア93質量部を混合し、二成分系現像剤とした。
【0134】この現像剤を用いて、実施例7と同様の条
件下で画像濃度測定を行った。結果を表1に示す。
【0135】分散液の分散性及び造粒工程における造粒
性の評価を実施例1と同様の方法で評価を行った。結果
を表1に示す。また、分散工程終了後、分散機から分散
液の回収を行ったが分散液の回収性も良好であり、さら
にまた、分散終了後のメディア粒子について目視検査を
行ったが、メディア粒子の異常は認められなかった。
【0136】(実施例12)直径3mmのメディア粒子
(材質ジルコニア)8×10-43 (約6.4×104
個)を充填して(A/B=1.2)用いた以外は、実施
例7と同様の操作を行いマゼンタトナー粒子を得た。得
られたマゼンタトナー粒子の重量平均径は8.0μm
で、個数変動係数は37%であった。このマゼンタトナ
ー粒子を用いて、実施例7と同様の条件下で画像濃度測
定を行った。結果を表1に示す。
【0137】分散液の分散性及び造粒工程における造粒
性の評価を実施例7と同様の方法で評価を行った。結果
を表1に示す。分散工程終了後、分散機から分散液の回
収を行ったが分散液の回収性も良好であった。
【0138】(実施例13)ローター回転数を5rps
(周速3.5m/s)以外は、実施例7と同様の操作を
行ないマゼンタトナー粒子を得た。得られたマゼンタト
ナー粒子の重量平均径は9.8μmで、個数変動係数は
39%であった。このマゼンタトナー粒子を用いて、実
施例7と同様の条件下で画像濃度評価を行った。結果を
表1に示す。
【0139】分散液の分散性及び造粒工程における造粒
性の評価を実施例1と同様の方法で評価を行った。結果
を表1に示す。また、分散工程終了後、分散機から分散
液の回収を行ったが分散液の回収性も良好であり、さら
にまた、分散終了後のメディア粒子について目視検査を
行ったが、メディア粒子の異常は認められなかった。
【0140】(実施例14)直径0.3mmのメディア
粒子(材質ジルコニア)1×10-33 (約8.5×1
7 個)を充填して(A/B=1.5)用いた以外は、
実施例7と同様の操作を行った。
【0141】回転数が規定回転数に達するとシステム内
を循環している該混合物温度が70℃に昇温したので冷
却手段で35℃に冷却した。この異常昇温は装置内のメ
ディア粒子が異常に最密化した結果、メディア粒子同士
の摩擦熱に起因するものと思われ、ローターとメディア
粒子は一種の供回り状態にあったと思われる。得られた
マゼンタトナー粒子の重量平均径は9.8μmで、個数
変動係数は41%であった。このマゼンタトナー粒子を
用いて、実施例7と同様の条件下で画像濃度測定を行っ
た。結果を表1に示す。
【0142】分散液の分散性及び造粒工程における造粒
性の評価を実施例1と同様の方法で評価を行った。結果
を表1に示す。
【0143】(実施例15)直径0.3mmのメディア
粒子(材質ジルコニア)4×10-43 (約3.4×1
7 個)を充填して(A/B=0.6)用いた以外は、
実施例7と同様の操作を行った。得られたマゼンタトナ
ー粒子の重量平均径は8.0μmで、個数変動係数は3
6%であった。このマゼンタトナー粒子を用いて、実施
例7と同様の条件下で画像濃度評価を行った。結果を表
1に示す。
【0144】分散液の分散性及び造粒工程における造粒
性の評価を実施例1と同様の方法で評価を行った。結果
を表1に示す。また、分散工程終了後、分散機から分散
液の回収を行ったが分散液の回収性も良好であり、さら
にまた、分散終了後のメディア粒子について目視検査を
行ったが、メディア粒子の異常は認められなかった。
【0145】(比較例1)実施例7と同様の操作により
水系媒体を得た。
【0146】実施例7と同組成の重合性単量体混合物を
用い、図10に示すメディア型分散機に直径1mmのメ
ディア粒子(材質ジルコニア)1.23×10-23
充填し、ポンプを介して1m3 /hで供給した。ロータ
ー周速13m/s,60分間循環方式で分散し、分散液
を調製した。分散工程以降、操作は実施例7と同様に行
いマゼンタトナー粒子を得た。
【0147】得られたマゼンタトナー粒子の重量平均径
は12.1μmで、個数変動係数は48%であった。こ
のマゼンタトナー粒子を用いて実施例7と同様に現像剤
を調製し、実施例7と同様の条件下で画像濃度測定を行
った。結果を表1に示す。
【0148】分散液の分散性及び造粒工程における造粒
性の評価を実施例7と同様の方法で評価を行った。結果
を表1に示す。
【0149】(比較例2)実施例7と同様の操作により
水系媒体を得た。
【0150】実施例7と同組成の重合性単量体混合物を
用い、図11に示すようなメディア型分散機に直径0.
8mmのメディア粒子(材質ジルコニア)7.5×10
-43 を充填し、ポンプを介して2.25×10-33
/hで供給した。ローター周速13m/s,60分間循
環方式で分散し、分散液を調製した。分散工程以降、操
作は実施例7と同様に行いマゼンタトナー粒子を得た。
【0151】得られたマゼンタトナー粒子の重量平均径
は11.3μmで、個数変動係数は43%であった。こ
のマゼンタトナー粒子を用いて現像剤を実施例1と同様
に調製し、実施例1と同様の条件下で画像濃度測定を行
った。結果を表1に示す。
【0152】(比較例3)実施例7と同様の操作により
水系媒体を得た。
【0153】実施例7と同組成の重合性単量体混合物
を、60℃に加温し、メディアレス型分散機エバラマイ
ルダー((株)荏原製作所製)にポンプを介して180
kg/hの供給量で供給した。ローター回転数5000
rpm(周速15m/s),60分間循環方式で分散
し、分散液を調製した。分散工程以降、操作は実施例7
と同様に行いマゼンタトナー粒子を得た。
【0154】得られたマゼンタトナー粒子の重量平均径
は16.3μmで、個数変動係数は52%であった。こ
のマゼンタトナー粒子を用いて現像剤を実施例1と同様
に調製し、実施例1と同様の条件下で画像濃度測定を行
った。結果を表1に示す。
【0155】
【表1】
【0156】評価 A.分散液中の微粒状着色剤の分散状態については、分
散液のグロス(光沢度)を測定することにより測定し
た。分散液のグロスは分散液をアート紙に均一に塗布
し、十分に乾燥した後測定した。微粒状着色剤が良好に
分散すると、塗布表面に平滑さとつやが生まれグロス値
が高くなる。逆に微粒状着色剤の分散が不良な場合、塗
布表面に凹凸が残り、くすむことからグロス値が低くな
る。グロス(光沢度)の測定には、日本電色社製VG−
10型光沢度計を用いた。測定にあたっては、定電圧装
置により6Vにセットし、次いで投光角度、受光角度を
それぞれ60℃に合わせ、0点調整及び標準板を用い、
標準設定の後に試料台の上に白紙を3枚重ね、その上に
前記塗布試料を置き測定を行い、標示部に示される数値
を%単位で読みとった。評価基準としては、グロス値が
40%以上であると良好な分散性を示し、35%以上4
0%未満では若干画像に問題があるものの実用上問題が
ない分散性、35%未満では画像に与える影響がかなり
激しく製品上好ましくない分散性を示す。
【0157】造粒工程における造粒性については、前記
したコールターマルチサイザーで測定された個数変動係
数により調べた。個数変動係数が35%未満であると良
好な造粒性を示し、35%以上40%未満では若干画像
に問題があるものの実用上問題がない造粒性を示し、4
0%以上では画像に与える影響がかなり激しく製品上好
ましくない造粒性を示す。
【0158】
【発明の効果】本発明においては、液状単量体混合物に
熱重合による副反応を生成することなく、微粒状着色剤
を液状単量体混合物へ微細に均一に分散できるので、着
色力に優れ、粒度分布のよりシャープな、電子写真特性
に優れている重合トナーを製造し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】メディア粒子撹拌湿式分散機と冷却手段とホー
ルディングタンクと循環ポンプを使用した分散工程の説
明図である。
【図2】メディア粒子撹拌湿式分散機と粘度計、分散機
ローター回転制御用パソコンと冷却手段とホールディン
グタンクと循環ポンプを使用した分散工程の説明図であ
る。
【図3】分散機の側面図である。
【図4】図1及び2中のA−A′線に沿うケーシング内
の断面図である。
【図5】図3中のB−B′線に沿うケーシング内の断面
図である。
【図6】回転ローターの斜視図である。
【図7】セパレーターの斜視図である。
【図8】本発明の重合トナーの製造方法に関するフロー
チャートの一例を示す。
【図9】トナー粒子の断面を示す模式的説明図である。
【図10】従来の分散工程の一例を示す説明図である。
【図11】従来の他の分散工程の一例を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 メディア型分散機 2、21、31 ケーシング(容器部) 3 ローター 4 セパレーター 5 メディア粒子 6 液体供給口 7 液体排出口 8 ホールディングタンク 10 循環ポンプ 11 冷却手段 12 温度計 18 ジャケット 19 バルブ 20 三方バルブ 21 駆動軸 22 内室 23 外室 25 粘度計 26 パソコン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大村 実 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 辻野 武 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 神田 仁志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA06 AA21 AB06 CA14 CA21 EA05 EA10 4J011 DB19 DB27 JA14 JB06 JB09 JB11 JB19 JB26 PA65 PA69 PA88 PB23 PB25 PC07

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液状重合性単量体を少なくとも含有して
    いる液状単量体混合物に微粒状着色剤を分散させ微粒状
    着色剤分散液状単量体混合物を得る分散工程;得られた
    微粒状着色剤分散液状単量体混合物を水系分散媒体に分
    散して重合性単量体組成物の粒子を生成する造粒工程;
    及び水系分散媒体中で重合性単量体組成物の粒子中の重
    合性単量体を重合してトナー粒子を生成する重合工程を
    少なくとも有するトナーの製造方法であり、 (A)該分散工程において、液体供給口を有する第1の
    壁面と液体排出口を有する第2の壁面とを有する円筒状
    の容器部の内部に、スリットを有する円筒状のセパレー
    ターによって内室と外室とが設けられており、駆動軸の
    回転駆動によって回転可能に内室内に回転ローターが設
    置され、内室内に球状のメディア粒子が複数内蔵されて
    いるメディア粒子攪拌型湿式分散機を分散手段として使
    用し、 (B)上記駆動軸を回転駆動することにより回転ロー
    ターを回転させながら、液体供給口から液体単量体混合
    物とともに微粒状着色剤を内室の中央部に導入し、 回転ローターの回転によって生じる遠心力及びメディ
    ア粒子によって液状単量体混合物に微粒状着色剤を分散
    しながら、回転ローターの回転によって生じる遠心力に
    よって液状単量体混合物及び微粒状着色剤を、内室から
    セパレーターのスリットを介して外室へ搬送し、 微粒状着色剤が分散された液状単量体混合物を外室か
    ら液体排出口を介して排出し、微粒状着色剤含有単量体
    混合物を得ることを特徴とするトナーの製造方法。
  2. 【請求項2】 微粒状着色剤が分散された液状単量体混
    合物を、再度メディア粒子攪拌型湿式分散機の液体供給
    口から内室の中央部に導入して微粒状着色剤を液状単量
    体混合物に分散する請求項1のトナーの製造方法。
  3. 【請求項3】 メディア粒子攪拌型湿式分散機への該液
    状単量体混合物を導入−排出を繰り返して循環させ、所
    定時間分散を行って微粒状着色剤を液状単量体混合物に
    分散する請求項1又は2のトナーの製造方法。
  4. 【請求項4】 メディア粒子攪拌型湿式分散機のメディ
    ア粒子の直径が、0.1乃至2mmの範囲である請求項
    1乃至3のいずれかのトナーの製造方法。
  5. 【請求項5】 メディア粒子攪拌型湿式分散機の回転ロ
    ーター先端部の周速が、5乃至20m/sの範囲で制御
    される請求項1乃至4のいずれかのトナーの製造方法。
  6. 【請求項6】 メディア粒子攪拌型湿式分散機のメディ
    ア粒子の総容積Aと該ローターと該セパレーター間の空
    間容積Bが、 0.7<A/B<1.3 の範囲である請求項1乃至5のいずれかのトナーの製造
    方法。
  7. 【請求項7】 メディア粒子の攪拌型湿式分散機で分散
    された液状単量体混合物の液温を10乃至40℃に調整
    する請求項1乃至6のいずれかのトナーの製造方法。
  8. 【請求項8】 メディア粒子の攪拌型湿式分散機で分散
    された液状単量体混合物の液温を15乃至35℃に調整
    する請求項1乃至6のいずれかのトナーの製造方法。
  9. 【請求項9】 分散工程を経由した微粒状着色剤含有単
    量体混合物に追加の液状重合性単量体、重合体及びワッ
    クスを添加する調製工程を有する請求項1乃至8のいず
    れかのトナーの製造方法。
  10. 【請求項10】 分散工程終了後又は調製工程終了後、
    又は造粒工程中、又は重合工程中に重合開始剤を添加す
    る請求項1乃至9のいずれかのトナーの製造方法。
  11. 【請求項11】 分散工程の処理時間が10乃至300
    分間である請求項1乃至10のいずれかのトナーの製造
    方法。
  12. 【請求項12】 分散工程の処理時間が20乃至180
    分間である請求項1乃至10のいずれかのトナーの製造
    方法。
  13. 【請求項13】 該液体排出口と該液体供給口の間に粘
    度計を設置し、該液体排出口から排出された微粒状着色
    剤含有単量体混合物の粘度を測定して、この測定値によ
    り該回転ローターの回転数を制御しながら所定時間分散
    工程を行う請求項1乃至12のいずれかのトナーの製造
    方法。
  14. 【請求項14】 該微粒状着色剤含有単量体混合物の粘
    度上昇に伴い、該回転ローターの回転数を高める請求項
    1乃至13のいずれかのトナーの製造方法。
  15. 【請求項15】 液体排出口から排出された微粒状着色
    剤が分散された液状単量体混合物の液温を10〜40℃
    に調整し、 液温10〜40℃に調整された微粒状着色剤が分散され
    た液状単量体混合物を、再度液体供給口から内室の中央
    部に導入して微粒状着色剤を液状単量体混合物に分散
    し、 所定時間分散工程をおこなって微粒状着色剤を液状単量
    体混合物へ分散して微粒状着色剤含有単量体混合物を得
    る請求項1乃至14のいずれかのトナーの製造方法。
  16. 【請求項16】 トナー粒子は、重量平均粒径が4乃至
    10μmであり、個数分布における変動係数が35%以
    下である請求項1乃至15のいずれかのトナーの製造方
    法。
  17. 【請求項17】 トナー粒子は、重量平均粒径が4乃至
    9μmであり、個数分布における変動係数が30%以下
    である請求項1乃至15のいずれかのトナーの製造方
    法。
  18. 【請求項18】 液体排出口から排出された微粒状着色
    剤含有単量体混合物は、粘度が5〜2500mPa・S
    である請求項1乃至17のいずれかのトナーの製造方
    法。
  19. 【請求項19】 液状重合性単量体を少なくとも含有し
    ている液状単量体混合物に微粒状着色剤を分散させる分
    散工程、 微粒状着色剤が分散された微粒状着色剤分散液状単量体
    混合物に重合開始剤を添加して重合性単量体組成物を調
    製する調製工程、 重合性単量体組成物を水系分散媒体に分散して重合性単
    量体組成物の粒子を生成する造粒工程、及び、 水系分散媒体中で重合性単量体組成物の粒子中の重合性
    単量を重合してトナー粒子を生成する重合工程を少なく
    とも有するトナーの製造方法であり、 該分散工程において、液体供給口を有する第1の壁面と
    液体排出口を有する第2の壁面とを有する円筒状の容器
    部の内部に、スリットを有する円筒状のセパレーターに
    よって内室と外室とが設けられており、駆動軸の回転駆
    動によって回転可能な様に内室内に回転ローターが設置
    され、内室内に球状のメディア粒子が複数内蔵されてい
    るメディア粒子攪拌型湿式分散機を分散手段として使用
    し、 駆動軸を回転駆動することにより回転ローターを回転さ
    せながら、液体供給口から液状単量体混合物とともに微
    粒状着色剤を内室の中央部に導入し、 回転ローターの回転によって生じる遠心力及びメディア
    粒子によって液状単量体混合物に微粒状着色剤を分散し
    ながら、回転ローターの回転によって生じる遠心力によ
    って液状単量体混合物及び微粒状着色剤を内室からセパ
    レーターのスリットを介して外室へ搬送し、 微粒状着色剤が分散された液状単量体混合物を外室から
    液状排出口を介して排出し、 排出された微粒状着色剤が分散された液状単量体混合物
    の液温を10〜40℃に調整し、 液温10〜40℃に調整された微粒状着色剤が分散され
    た液状単量体混合物を、再度液体供給口から内室の中央
    部に導入して微粒状着色剤を液状単量体混合物に分散
    し、 所定時間分散工程をおこなって微粒状着色剤を液状単量
    体混合物へ分散して微粒状着色剤含有単量体混合物を
    得、 得られた微粒状着色剤含有単量体混合物を調製工程に供
    給することを特徴とするトナーの製造方法。
  20. 【請求項20】 メディア粒子攪拌型湿式分散機のメデ
    ィア粒子の直径が、0.1mm乃至2mmの範囲である
    請求項19のトナーの製造方法。
  21. 【請求項21】 メディア粒子攪拌型湿式分散機の回転
    ロータ先端部の周速が5m/s乃至20m/sの範囲で
    ある請求項19又は20のトナーの製造方法。
  22. 【請求項22】 メディア粒子攪拌型湿式分散機が該単
    量体混合物の挿入−排出を繰り返す循環式である請求項
    19乃至21のいずれかのトナーの製造方法。
  23. 【請求項23】 メディア粒子攪拌型湿式分散機内のメ
    ディア粒子の総容積Aと該回転ローターと該セパレータ
    ー間の空間容積Bが 0.7<A/B<1.3 の範囲である請求項19乃至22のいずれかのトナーの
    製造方法。
  24. 【請求項24】 メディア粒子の攪拌型湿式分散機で分
    散された液状単量体混合物の液温を15〜35℃に調整
    する請求項19乃至23のいずれかのトナーの製造方
    法。
  25. 【請求項25】 分散工程を経由した液状単量体混合物
    に追加の液状重合性単量体、重合体及びワックスを添加
    する工程を有する請求項19乃至24のいずれかのトナ
    ーの製造方法。
  26. 【請求項26】 分散工程の処理時間が10乃至300
    分間である請求項19乃至25のいずれかのトナーの製
    造方法。
  27. 【請求項27】 分散工程の処理時間が20乃至180
    分間である請求項19乃至25のいずれかのトナーの製
    造方法。
  28. 【請求項28】 分散機で分散された液状単量体混合物
    の液温を15乃至35℃に調製する請求項19乃至27
    のいずれかのトナーの製造方法。
  29. 【請求項29】 トナー粒子は、重量平均粒径が4乃至
    10μmであり、個数分布における変動係数が35%以
    下である請求項19乃至28のいずれかのトナーの製造
    方法。
  30. 【請求項30】 トナー粒子は、重量平均粒径が4乃至
    9μmであり、個数分布における変動係数が30%以下
    である請求項19乃至28のいずれかのトナーの製造方
    法。
  31. 【請求項31】 液体排出口から排出された微粒状着色
    剤含有単量体混合物は、粘度が5〜2500mPa・S
    である請求項19乃至30のいずれかのトナーの製造方
    法。
  32. 【請求項32】 該液体排出口と該液体供給口の間に粘
    度計を設置し該液体排出口から排出された微粒状着色剤
    含有単量体混合物の粘度を測定し、測定粘度により該回
    転ローターの回転数を制御しながら所定時間分散工程を
    行って微粒状着色剤を液状単量体混合物へ分散して微粒
    状着色剤含有単量体混合物を得る請求項19乃至31の
    いずれかのトナーの製造方法。
  33. 【請求項33】 該微粒状着色剤含有単量体混合物の粘
    度上昇に伴い、該回転ローターの回転数を高め請求項1
    9乃至32のいずれかのトナーの製造方法。
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