JP4639843B2 - 重合トナーの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法による、複写機、ファクシミリ及びプリンター等の現像に用いられる重合トナーの製造方法に関するものである。
近年、電子写真法を用いた複写機、プリンター等の画像形成装置は、急速にカラー化が進んでいる。カラー印刷では、写真等の高精細な画像の印刷も行なうことから、特に、高解像度で色再現性のよい印刷が求められており、その要求に対応できる高品質のカラートナーが必要とされている。
上記のような要求に対して、球形のトナーを用いると、転写性、現像性が向上し、高解像度に適していることが知られている。また、懸濁重合法、及び乳化重合法等の重合法が、球形のトナーを効率良く生産できることから、その製造法として適している(重合法により製造されたトナーを重合トナーという。)。
上記のような重合法では、重合性単量体に着色剤を均一かつ極めて微細に分散させた後、得られた液を水系分散媒体中に乳化あるいは懸濁、さらに造粒し、その微細な液滴を形成し、重合することで、着色重合体粒子を得る。ここで、前記色再現性の良い印刷が出来る重合トナーを得るには、着色剤が、上記重合性単量体中に、微細且つ均一に分散した状態でなければならない。着色剤を微細且つ均一に分散させるには、重合性単量体と着色剤を含有する混合物に高いせん断力をかけて攪拌する方法があり、例えば、各種のメディア式分散機を用いることが一般的である。
例えば、特許文献1には、該メディア式分散機で、単量体系(重合性単量体及び着色剤を含有する混合物)に着色剤を分散する際、単量体系の初期粘度を1mPa・sから100mPa・sの範囲になるように調製し、この調製した液の分散後の粘度を、初期粘度の10倍以上、1,000倍以下(本発明の粘度増加率に相当。)とする方法が提案されている。実施例では、該メディア式分散機として、分離部をもつメディア式分散機が用いられている。この方法では、分散処理中に、粘度が大幅に変化するため着色剤の均一な分散が行なわれ難く、さらに、メディア粒子が分離部に偏在し、分散効率が低下するため、着色剤の分散レベルが不十分、もしくは分散に要する時間が長くなり、生産効率が大幅に低下しやすいという問題があった。
また、特許文献2には、メディア型分散機(メディア式分散機)を用いて、攪拌体(ローター)の先端速度(周速)を3〜20m/s、滞留時間を0.03〜0.5時間にし、着色剤の分散を行ない、トナーを製造する方法が提案されている。しかしながら、この方法でも、特に高い分散レベルが求められるカラートナーの場合、必要な分散レベルが得られないか、もしくは、その分散レベルに達するまでに非常に長い時間を要してしまい、生産性が悪化するという問題があった。
さらに、また、これらメディア式分散機を用いた場合、分散処理を行なった後、分散処理を行なった混合物の排出を行なうが、メディア式分散機内に、排出しきれず残留する混合物が多く、重合トナーの収率を低下させる問題があった。
特開平6−75429 特開2002−40715
本発明の課題は、着色剤が着色重合体粒子内に均一かつ極めて微細に分散され、印字濃度や色調に優れた重合トナーを、安定的、かつ高い収率で製造する方法を提供することである。
従来、予備分散を行なわない場合、得られるトナーの画像濃度が十分ではないか、あるいは、分散工程中に混合物が閉塞した(比較例1)。また、予備分散を行なっても、分散工程開始時の予備分散重合性単量体混合物の粘度が大きいと、均一な分散が行われなかったり、分散装置内に分散後の混合物が残留したりする問題があった。
本発明者らは、重合性単量体に着色剤を分散する工程の条件について、鋭意検討を行ない、予備分散工程及び分散工程の両工程を制御する条件として、分散工程開始時の予備分散重合性単量体混合物と分散工程重合性単量体の混合物の粘度に着目した。その結果、本発明者らは、重合性単量体及び着色剤を含む重合性単量体混合物を、予備分散を行ない、さらに、従来のものより低い特定範囲の粘度の混合物を、メディア式分散機を用いて分散処理を行ない、上記分散処理前後における混合物の粘度の比(本発明では「粘度増加率」という。)が特定の範囲になるように、分散処理を行なうことにより、上記課題が解決できることを見出した。
すなわち、本発明によれば、重合性単量体及び着色剤を含んでなる重合性単量体混合物を、予備分散を行ない予備分散重合性単量体混合物とする予備分散工程、
該予備分散重合性単量体混合物を、メディア式分散機で分散し、分散重合性単量体混合物とする分散工程、
分散重合性単量体混合物を含有する分散重合性単量体組成物とする工程、分散重合性単量体組成物を水系分散媒体中で造粒し液滴を形成する造粒工程、及び
該液滴を重合開始剤の存在下に重合する重合工程を含み、かつ
該分散工程において、
該メディア式分散機が、回転可能なメディア分離スクリーンが設置された構造を有しているメディア式分散機であり、
分散工程開始時における予備分散重合性単量体混合物の粘度(本発明では、以下「分散工程初期粘度」とも言う。)が、0.3mPa・s以上、1mPa・s以下であり、分散工程開始時における予備分散重合性単量体混合物の粘度に対する、分散工程終了時における分散重合性単量体混合物の粘度の比で表される粘度増加率が100倍以上、2,000倍以下であることを特徴とする重合トナーの製造方法が提供される
さらに、本発明によれば、該メディア式分散機が、メディア分離スクリーンを有する特定のメディア式分散機であることが好ましい。
また、本発明によれば、該メディア式分散機に用いるメディア粒子の粒径が、0.05mm以上0.5mm以下であることが好ましく、該着色剤が、銅フタロシアニン化合物であることがより好ましい。
本発明により、着色剤が着色重合体粒子内に均一かつ極めて微細に分散され、印字濃度や色調に優れた重合トナーを、安定的、かつ高い収率で製造する方法が提供される。
以下、本発明の重合トナー及びその製造方法について説明する。
重合性単量体及び着色剤を含む重合性単量体混合物を、予備分散を行ない、予備分散された混合物(予備分散重合性単量体混合物)を、0.3mPa・s以上、1mPa・s以下の粘度に調整したのち、特定のメディア式分散機により、分散し、分散重合性単量体混合物とする分散工程を行なう。この分散工程は、粘度増加率が、100倍以上2,000倍以下となるように行なう。得られた分散重合性単量体混合物に、必要に応じて、離型剤等の添加剤を添加して、分散重合性単量体組成物とする。この分散重合性単量体組成物を、水系分散媒体に乳化または懸濁させ、造粒を行ない、分散重合性単量体組成物の液滴を形成し、重合開始剤の存在下に、重合を行ない、着色重合体粒子の水分散液が得られる。この水分散液を、洗浄・脱水・乾燥し、必要に応じて分級を行ない、さらに必要に応じて、外添剤及び/またはキャリアを添加して、重合トナー(重合トナーの現像剤)を得る。
本発明で重合性単量体は、重合可能な化合物をいう。
重合性単量体の主成分としてモノビニル単量体を使用する。モノビニル単量体としては、例えば、スチレン;ビニルトルエン、及びα−メチルスチレン等のスチレン誘導体;アクリル酸、及びメタクリル酸;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、及びアクリル酸ジメチルアミノエチル等のアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、及びメタクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアクリル酸の誘導体、及びメタクリル酸の誘導体;エチレン、プロピレン、及びブチレン等のオレフィン;塩化ビニル、塩化ビニリデン、及びフッ化ビニル等のハロゲン化ビニル及びハロゲン化ビニリデン;酢酸ビニル、及びプロピオン酸ビニル等のビニルエステル;ビニルメチルエーテル、及びビニルエチルエーテル等のビニルエーテル;ビニルメチルケトン、及びメチルイソプロペニルケトン等のビニルケトン;2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、及びN−ビニルピロリドン等の含窒素ビニル化合物が挙げられる。これらのモノビニル単量体は、単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。これらのうち、モノビニル単量体として、スチレン、スチレン誘導体、又はアクリル酸もしくはメタクリル酸の誘導体が、好適に用いられる。
モノビニル単量体は、それを重合して得られる、ポリマーのTgが80℃以下になるように選択することが好ましい。モノビニル単量体を単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することにより、ポリマーのTgを所望の範囲に調整することができる。
重合性単量体として、モノビニル単量体とともに、任意の架橋性単量体をホットオフセット改善のために用いることが好ましい。架橋性単量体とは、2つ以上の重合可能な官能基を持つモノマーのことをいう。架橋性単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、及びこれらの誘導体等の芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジメタクリレート、及びジエチレングリコールジメタクリレート等のジエチレン不飽和カルボン酸エステル;N,N−ジビニルアニリン、及びジビニルエーテル等のその他のジビニル化合物;3個以上のビニル基を有する化合物;等を挙げることができる。これらの架橋性単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。本発明では、架橋性単量体を、モノビニル単量体100重量部に対して、通常、0.1〜5重量部、好ましくは0.3〜2重量部の割合で用いることが望ましい。
また、さらに、重合性単量体として、モノビニル単量体とともに、マクロモノマーを用いると、保存性と低温での定着性とのバランスが良好になるので好ましい。マクロモノマーは、分子鎖の末端に重合可能な炭素−炭素不飽和二重結合を有するもので、数平均分子量が、通常、1,000〜30,000の反応性の、オリゴマーまたはポリマーである。
マクロモノマーは、モノビニル単量体を重合して得られる重合体のガラス転移温度よりも、高いガラス転移温度を有する重合体を与えるものが好ましい。マクロモノマーの量は、モノビニル単量体100重量部に対して、通常、0.01〜10重量部、好ましくは0.03〜5重量部、さらに好ましくは0.05〜1重量部である。
本発明では、着色剤を用いるが、カラートナー(通常は、ブラック、シアン、イエロー、マゼンタの4色のトナーで構成される。)を作製する場合、通常、ブラック着色剤、シアン着色剤、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤をそれぞれ用いてそれぞれのトナーを製造する。
ブラック着色剤としては、カーボンブラック、チタンブラック、並びに酸化鉄亜鉛、及び酸化鉄ニッケル等の磁性粉、オイルブラック、並びにチタンホワイト等の、着色剤や染料を用いることができる。
イエロー着色剤としては、例えば、アゾ系着色剤、縮合多環系着色剤等の化合物が用いられる。具体的にはC.I.ピグメントイエロー3、12、13、14、15、17、62、65、73、74、83、90、93、97、120、138、155、180、181、185、及び186等が挙げられ、これらを1種、又は複数種を混合して用いる。
マゼンタ着色剤としては、例えば、アゾ系着色剤、縮合多環系着色剤等の化合物が用いられる。具体的にはC.I.ピグメントレッド31、48、57、58、60、63、64、68、81、83、87、88、89、90、112、114、122、123、144、146、149、150、163、170、184、185、187、202、206、207、209、251、及びC.I.ピグメントバイオレット19等が挙げられ、これらを1種、又は複数種を混合して用いる。
シアン着色剤としては、例えば、銅フタロシアニン化合物、その誘導体、及びアントラキノン化合物等が利用できる。具体的には、C.I.Pigmentブルー2、3、6、15、15:1、15:2、15:3、15:4、16、17:1、及び60等が挙げられ、これらを1種、又は複数種を混合して用いる。
着色剤は、本願規定の分散工程初期粘度と粘度増加率を容易に得られることから、C.I.Pigmentブルー15、15:1、15:2、15:3、15:4、及び17:1等の銅フタロシアンニン化合物が好ましく、15:3がさらに好ましい。
着色剤の量は、モノビニル単量体100重量部に対して、好ましくは1〜10重量部である。
着色剤の分散状態を安定化させるため、また、分散工程開始時における予備分散重合性単量体混合物の粘度(分散工程初期粘度)を調整するため、予備分散重合性単量体混合物に、顔料分散剤を添加することが好ましい。顔料分散剤としては、アルミニウムカップリング剤、シランカップリング剤、及びチタンカップリング剤等のカップリング剤が好ましい。顔料分散剤は、重合性単量体100重量部当たり、通常0.05〜3.0重量部、好ましくは0.1〜2.0重量部の割合で使用される。顔料分散剤は、予備分散工程の前もしくは途中、又は分散工程の前もしくは途中に、添加することが好ましく、予備分散工程の前もしくは途中に添加することがより好ましい。
本発明では、帯電制御剤を用いる。帯電制御剤としては、各種の正帯電性、または負帯電性の帯電制御剤を用いることができる。例えば、カルボキシル基または含窒素基を有する有機化合物の金属錯体、含金属染料、ニグロシン等の帯電制御剤;4級アンモニウム基含有共重合体又はその塩、スルホン酸基含有共重合体又はその塩等の帯電制御樹脂;等を用いることができる。これらのうち、4級アンモニウム基含有共重合体又はその塩、スルホン酸基含有共重合体又はその塩等の帯電制御樹脂を用いると、得られる重合トナーの印字耐久性が良好になることから、好ましい。帯電制御剤は、モノビニル単量体100重量部に対して、通常0.01〜10重量部、好ましくは0.03〜8重量部の割合で用いられる。
帯電制御剤は、分散工程後に分散重合性単量体混合物へ添加してもよいが、着色剤の分散を安定化させたり、分散工程初期粘度を調製したりすることができるので、添加量の全部又は一部を予備分散工程前または分散工程前に添加することが好ましい。
必要に応じ、分散重合性単量体混合物に、分子量調整剤を含有させることが好ましい。該分子量調整剤としては、例えばt−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、及び2,2,4,6,6−ペンタメチルヘプタン−4−チオール等のメルカプタン類が挙げられる。上記分子量調整剤は、重合開始前または重合途中に添加することができる。上記分子量調整剤の量は、モノビニル単量体100重量部に対して、好ましくは0.01〜10重量部であり、更に好ましくは0.1〜5重量部である。
また、必要に応じ、分散重合性単量体混合物に、離型剤を含有させることが好ましい。該離型剤としては、トナーの離型剤として用いられるものであれば特に制約無く用いることができる。例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、及び低分子量ポリブチレン等の低分子量ポリオレフィンワックス類;分子末端酸化低分子量ポリプロピレン、分子末端をエポキシ基に置換した低分子量末端変性ポリプロピレン、これらと低分子量ポリエチレンのブロックポリマー、分子末端酸化低分子量ポリエチレン、分子末端をエポキシ基に置換した低分子量ポリエチレン、及びこれらと低分子量ポリプロピレンのブロックポリマー等の末端変性ポリオレフィンワックス類;キャンデリラ、カルナウバ、ライス、木ロウ、及びホホバ等の植物系天然ワックス;パラフィン、マイクロクリスタリン、及びペトロラクタム等の石油系ワックス及びその変性ワックス;モンタン、セレシン、及びオゾケライト等の鉱物系ワックス;フィッシャートロプシュワックス等の合成ワックス;ペンタエリスリトールテトラミリステート、ペンタエリスリトールテトラパルミテート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、及びペンタエリスリトールテトララウレート等のペンタエリスリトールエステル;ジペンタエリスリトールヘキサミリステート、ジペンタエリスリトールヘキサパルミテート、及びジペンタエリスリトールヘキサラウレート等のジペンタエリスリトールエステル;等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記離型剤は、モノビニル単量体100重量部に対して、好ましくは0.1〜30重量部用いられ、更に好ましくは1〜20重量部用いられる。
1.予備分散工程
本発明では、メディア式分散機を用いて着色剤を微細かつ均一に分散する分散工程を、連続してより安定的に行なうことができることから、分散工程の前に、予め予備分散工程が行なわれる。予備分散工程は、分散工程の前に、予め、メディア粒子を用いない高剪断力の撹拌装置により、重合性単量体に着色剤を分散する工程である。予備分散工程では、重合性単量体、着色剤を含む重合性単量体混合物が、予備分散され、予備分散重合性単量体混合物となる。
本発明において、上記の「重合性単量体混合物」は、重合性単量体、着色剤を含み、攪拌などによる着色剤の分散の操作が行なわれていない混合物のことを言う。また、予備分散された重合性単量体混合物のことを「予備分散重合性単量体混合物」という。
予備分散工程では、以下に例示される予備分散機が用いられるが、図1に、この工程のシステムの一例を示す。このシステムは、重合性単量体混合物を入れるタンク101、予備分散機103、タンク101から予備分散機103の間で重合性単量体混合物を循環させる循環ライン102、予備分散機103の吐出側とタンク101の間の循環ラインに設置されるバルブ104、が備えられた循環方式のシステムである。
予備分散工程で、重合性単量体混合物中の着色剤に、機械的剪断力を与え、予備分散を行なう予備分散機としては、メディア粒子を用いない高剪断力の撹拌装置を使用する。
高剪断力の撹拌装置としては、例えば、製品名:マイルダー(荏原製作所社製)、製品名:キャビトロン(ユーロテック社製)、及び製品名:DRS2000(IKA社製)等の同心上に配置された櫛歯形状の回転子(ローター)及び固定子を高速で回転させ、その回転子内側から固定子外側に攪拌する液を流通させて回転子と固定子との間隙で分散液を撹拌させる装置;製品名:クレアミックスCLM−0.8S(エム・テクニック社製)等の高速で回転するローターとそれを取り囲むスクリーンに生じる剪断力、衝突力、圧力変動、キャビテーション、及びポテンシャルコアの作用によって攪拌する装置;製品名:TKホモミキサー(特殊機化工業社製)等のタービン型撹拌機;及び、製品名:TKフィルミックス(特殊機化工業社製)等の処理する液を遠心力によって分散槽側壁に押し付けて、液膜を形成し、該液膜に超高速で回転する撹拌具の先端が触れることによって攪拌する装置;等が挙げられる。
本発明においては、予備分散工程において、51μm以上の体積%D51で表す粗大な着色剤の粒子の割合を、15%以下となるように予備分散を行なうことが好ましく、より好ましくは、10%以下とする。また、同じく、着色剤粒径を、15μm以下にすることが好ましく、より好ましくは、10μm以下とする。
前記予備分散機のローター先端部の周速は、15m/s〜60m/s、好ましくは17m/s〜55m/s、より好ましくは20m/s〜50m/sである。この範囲を超えると、重合性単量体混合物の温度が上昇し、重合反応が一部進行してしまい、重合トナーの定着性が悪化したり、重合のロットごとで安定した定着性の重合トナーが得られなかったりする。
図1のような循環方式で予備分散工程を行なう場合、循環回数は、得られる予備分散重合性単量体の粘度を調整することや、着色剤の種類、及び分散の処理を行なう重合性単量体混合物量等を勘案して決められ、好ましくは1〜30回、より好ましくは3〜25回である。
循環回数は、以下のように計算される。例えば、循環回数が1回ということは、処理を行なう液の投入量だけ、分散機に処理を行なう液が供給されたことを表す。なお、後述のパス方式の場合も、下記式に基づき、循環回数を用いる。
循環回数θ(回)=t・(V/W)=t/T
1循環に要する時間T(分/回)=W/V
t:分散を行なう時間(分)
W:処理を行なう液の投入量(L)
V:単位時間あたり処理液量(L/分)
なお、予備分散工程において、剪断発熱によって予備分散を行なっている混合物の温度が上昇するのを防止するために、予備分散前の液温から予備分散後の液温への上昇幅を強制冷却によって、30℃以下、好適には20℃以下に抑えながら予備分散を行なうことが好ましい。
2.分散工程
分散工程は、予備分散工程により得られた予備分散重合性単量体混合物を、メディア式分散機により、さらに分散を行なう工程である。分散工程により得られた混合物を、「分散重合性単量体混合物」と呼ぶ。
本発明における分散工程では、0.3mPa・s以上1mPa・s以下の分散工程初期粘度に調製された予備分散重合性単量体混合物を、メディア式分散機よりさらに分散を行なう。予備分散工程により得られた予備分散重合性単量体混合物には、必要に応じ前述の顔料分散剤などが含有されることで、粘度が調整されてもよい。この分散工程初期粘度は、より好ましくは0.3mPa・s以上0.9mPa・s以下であり、更に好ましくは0.3mPa・s以上0.8mPa・s以下であり、特に好ましくは0.4mPa・s以上0.8mPa・s以下である。分散工程初期粘度を上記範囲とするには、例えば、着色剤の種類、着色剤の添加量等を調整したり、顔料分散剤の添加を行なったり、予備分散の条件を上記の範囲としたりすることにより、調整することができる。このように分散工程を行なうことにより、着色剤が均一かつ極めて微細に分散され、分散工程が安定的、かつ効率良く行なわれる。また、着色剤等による凝集物がメディア式分散機内に蓄積しにくくなるので、メディア式分散機を分解しケーシング内のクリーニングをすることなく、連続して操業することが出来る。さらに、分散工程後、メディア式分散機、ホールディングタンク、及びラインの内に残留する分散重合性単量体混合物が少なくなるため、重合トナーの収率の低下を少なくすることが出来る。
また、本発明では、分散工程開始時における予備分散重合性単量体混合物の粘度に対する、分散工程終了時における分散重合性単量体混合物の粘度の比で表される粘度増加率が、100倍以上、2,000倍以下、となるよう分散を行なう。粘度増加率はより好ましくは、100倍以上、1,500倍以下であり、更に好ましくは100倍以上、1,000倍以下であり、特に好ましくは、120倍以上、1,000倍以下である。上記範囲となるように分散を行なうことにより、着色剤が着色重合体粒子内に均一かつ極めて微細に分散され、分散工程が安定的、かつ効率良く行なわれることを可能にする。
粘度増加率を上記範囲とするには、例えば、分散工程で用いる分散機の循環回数を下記のように調整したり、メディア式分散機の運転条件の調整を下記のように行なったり、メディア粒子の粒径を特定の範囲としたり、さらに、前記の方法により分散工程初期粘度を調整することにより行なうことができる。
上記の粘度は、B型粘度計(ブルックフィールド社製、機器名「デジタル・レオメータDV−I+」)を用いて測定された。試料を、恒温水槽を用いて25℃にしたのち、スピンドル回転数60rpmで、1分間スピンドルを回転させた後、粘度を測定する。上記スピンドルは、下記の測定粘度範囲により、以下のものを用いる。
100mPa・s未満:スピンドルNo.1
100mPa・s以上200mPa・s未満:スピンドルNo.2
200mPa・s以上1500mPa・s未満:スピンドルNo.3
分散工程での循環回数は、前述のように分散工程での粘度増加率を調整することや、使用するメディア式分散機の大きさ、着色剤の種類、及び分散の処理を行なう予備分散重合性単量体混合物量等を勘案して決められ、好ましくは1〜30回、より好ましくは3〜25回である。
メディア式分散機のローター先端部の周速は、好ましくは2m/s以上、より好ましくは4m/s以上、特に好ましくは8m/s以上である。周速を大きくすることにより、着色剤の分散を短時間で効率よく行なうことができる。
本発明の分散工程では、メディア式分散機を使用するが、分散工程を行なうシステムの一例を、図2に示す。このシステムは、メディア式分散機1とホールディングタンク205とを、ライン212及び214からなる下方フローと、ライン215からなる上方フローとにより接続した構成を有している。
上記システムによる分散工程においては、まず、ホールディングタンク205内に、予備分散重合性単量体混合物を投入する。ホールディングタンク205内へ投入した予備分散重合性単量体混合物は、循環ポンプ213を稼動させることにより、バルブ211、ライン212、循環ポンプ213、及びライン214を経て、メディア式分散機201の液体供給口203からケーシング(容器またはステーターともいう)202内に導入され、メディア式分散機201内で強力な剪断力を受けて、その中で予備分散重合性単量体混合物中の着色剤が微細に粉砕されて分散される。分散された予備分散重合性単量体混合物は、液体排出口204からライン215を経て、元のホールディングタンク205内に戻される。メディア式分散機201内を通過した予備分散重合性単量体混合物は、着色剤の更なる均一かつ微細な分散を行なうため、再度同じメディア式分散機201内を所望の循環回数で循環させることができる。
また、上記のような循環方式以外のシステムとして、メディア式分散機により分散を行なった予備分散重合性単量体混合物を、元のホールディングタンクへ戻さず、別のタンクへ導入する、パス方式によるシステムを用いることも出来る。
使用するメディア式分散機は、ローターが回転可能にステーター内に配置され、ステーターとローターとで形成される空間にメディアが充填され、回転するローターによってメディアが動くようになっている。メディア型分散機には、ステーターの形状や置き方によって、横置型円筒式、縦置型円筒式、逆三角形状式等のタイプがある。前記メディア型分散機の具体的な市販されているものとしては、製品名:アトライタ(三井三池社製)、製品名:マイティミル(井上製作所社製)、製品名:ダイヤモンドファインミル(三菱重工社製)、製品名:ダイノミル(シンマルエンタープライゼス社製)、製品名:ピコミル(浅田鉄工社製)、製品名:スターミル(アシザワ・ファインテック社製)、及び製品名:アペックスミル(コトブキ技研社製)等を挙げることができる。
上記タイプのうち、横置型円筒式の分散機は粘度変化を抑えて良好な分散ができるので好ましい。より好ましくは、メディアの分離性が良いため、メディア分離スクリーンを有するメディア式分散機が用いられ、さらに好ましくは、円筒状ケーシング内に、駆動軸と、該駆動軸上に配置され該駆動軸の回転によって同時に回転可能なローター及びメディア分離スクリーンとが設置されており、該ローターの一方の端部には複数のメディア粒子排出スリットが形成された円筒状部が設けられ、該ローターの円筒状部の内側に該メディア分離スクリーンが配置され、液体供給口からケーシング内に導入された液体がメディア分離スクリーンを通過して液体排出口から排出されるように構成されており、かつ、ケーシング内面とローター外面との間に形成された内部空間内にメディア粒子を収容した、特有のメディア分離スクリーンを有するメディア式分散機(図3)が用いられる。
図3に、上述した特有のメディア分離スクリーンを有するメディア式分散機の断面図を示す。メディア式分散機201は、液体供給口203と液体排出口204とを有するケーシング202内に、駆動軸219と、該駆動軸219上に配置され該駆動軸219の回転によって同時に回転可能なローター216及びメディア分離スクリーン218が設置された構造を有している。ケーシング202内面とローター216外面との間に形成された内部空間がメディア粒子217を収容した分散室である。ローター216の一方の端部には、複数のメディア粒子排出スリット223が形成された円筒状部224が設けられており、この円筒状部224の内側にメディア分離スクリーン218が配置されている。液体供給口203からケーシング202内に導入された液体は、メディア分離スクリーン218を通過して、液体排出路225を経て液体排出口204から外部に排出されるように構成されている。液体排出路225は、例えば、駆動軸219とローター216との間に設けられている。ローター216に液体排出路225を形成してもよい。
本発明の特定のメディア式分散機は、回転可能なメディア分離スクリーンが設置された構造を有している。
メディア式分散機201に備え付けたモーターにより、駆動軸219を回転させると、駆動軸219上に配置したローター216及びメディア分離スクリーン218が同時に回転する。重合性単量体と着色剤とを含む予備分散重合性単量体混合物をライン214から液体供給口203を通してケーシング202内に連続的に供給すると、ローター216の回転により生じる遠心力とメディア粒子217の働きにより、該予備分散重合性単量体混合物に強力な剪断力が加わり、それによって、着色剤が微細に分散される。着色剤が微細に分散された予備分散重合性単量体混合物は、メディア分離スクリーン218を通過し、液体排出路225を経て、液体排出口204から外部に排出される。
メディア分離スクリーン218は、格子状または網目状のスクリーンを備えている。使用するメディア粒子217は、メディア分離スクリーン218の網目または格子間隔よりも大きいため、メディア分離スクリーン218を通過することがない。
メディア分離スクリーン218は、駆動軸219上に配置され、駆動軸219の回転により回転するため、その全体的な形状は、一般に円筒状である。すなわち、円筒の外周がスクリーンによって形成されており、円筒の一方の端部は閉塞され、他方の端部は、液体排出路225に連通する開口が形成されている。分散処理中、着色剤が微細に分散した予備分散重合性単量体混合物は、メディア粒子217と共にメディア分離スクリーン218の表面に到達するが、メディア粒子217は、回転するメディア分離スクリーン218の遠心力を受けて、ローター216の円筒状部224に形成したメディア粒子排出スリット223を通って分散室内に戻り、着色剤が微細に分散した予備分散重合性単量体混合物のみが液体排出口204から外部に排出される。
したがって、メディア分離スクリーンを有するメディア式分散機では、メディア分離スクリーン218表面へのメディア粒子217の滞留等の偏在を防ぐことができる。すなわち、メディア分離部でのメディア分離性に優れており、分散処理中にメディア分離部が目詰まりを起こすことによる該メディア式分散機内の圧力が上昇するのが防止される。分散処理中に該メディア式分散機内の圧力が上昇すると、運転を中止する、または運転条件を緩和する必要があるが、該メディア式分散機では、メディア分離性に優れているため、効率的な運転が可能であり、分散効率が低下することがない。
本発明で使用するメディア式分散機は、ローターやケーシング(ステーター)の処理する液と接する部分がロックウェルCスケール硬さ(HRC)が20以上の材質からなるものであることが好ましい。ロックウェルCスケール硬さ(HRC)を20以上にすることにより、ローター及びケーシングと内部空間内に充填されているメディア粒子との摺動摩擦により生じる磨耗を防ぎ、ひいては、磨耗により生じる汚染物質の分散重合性単量体混合物中へのコンタミネーションを防ぐことができる。
ローターの材質は、例えば、ジルコンやジルコニア等の高硬度のセラミックス、スチール等の高硬度金属、超高分子量ポリエチレンやナイロン等の高分子材料、等を用いることが好ましい。
メディア粒子の材質は、例えば、ジルコンやジルコニア等の高硬度のセラミックス、スチール等の高硬度金属を用いることができる。メディア粒子は、一般に球状の粒子である。
着色剤の分散性の観点から、メディア粒子の粒径(直径)は、0.05mm以上0.5mm以下とすることが好ましく、0.05mm以上0.4mm以下とすることがより好ましく、0.08mm以上0.35mm以下の範囲内とすることが特に好ましい。この範囲内であると、効率良く、良好な着色剤の分散を行なうことができる。
該メディア式分散機に内蔵させるメディア粒子の見かけの充填率は、ケーシングの内部空間を基準にして、好ましくは60〜95容積%、より好ましくは70〜90容積%である。メディア粒子の充填率を高めることにより、着色剤の粉砕・分散効率が良好となり、分散室内でのショートパスを防止することができる。
予備分散重合性単量体混合物に含まれる重合性単量体は、高温に加熱されると部分的な重合を開始し易い。他方、分散を行なう予備分散重合性単量体混合物の温度が低すぎて、粘度が高くなると、分散システム内での流動性が低下する。そのため、ホールディングタンク205内の液温が、10〜30℃の範囲内となるように、ジャケット208内に冷水や温水等の温度制御媒体を通して温度調整を行なうことが望ましい。同様に、該メディア式分散機内で強力な剪断力を受けると、予備分散重合性単量体混合物の液温が上昇し、重合性単量体の部分的な重合が起こり易くなるので、メディア式分散機201のジャケット222に冷却水等の冷却媒体を通して、予備分散重合性単量体混合物の液温を10〜30℃程度の範囲内に制御することが望ましい。
3.分散重合性単量体組成物
分散工程により得られた、分散重合性単量体混合物は、少なくとも、重合性単量体と着色剤とを含有している。この分散重合性単量体混合物は、さらに、必要に応じて、帯電制御剤、離型剤、分子量調整剤、及び顔料分散剤等を添加して「分散重合性単量体組成物」とする。
4.着色重合体粒子
以上のようにして得られる分散重合性単量体組成物を、水系分散媒体中に分散または乳化させ、重合開始剤の存在下に、重合を行ない、着色重合体粒子の水分散液が得られる。
重合開始剤としては、例えば過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック酸)、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物;ジ−t−ブチルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、及びt−ブチルパーオキシイソブチレート等の過酸化物類が挙げられる。また、上記重合開始剤と還元剤とを組み合わせたレドックス開始剤を用いてもよい。
上記重合開始剤の量は、重合性単量体100重量部に対して、好ましくは0.1〜20重量部であり、更に好ましくは0.3〜15重量部であり、最も好ましくは0.5〜10重量部である。重合開始剤は、後述するように、造粒され形成された液滴を含有する水系分散媒体中に添加してもよいが、分散重合性単量体組成物中にあらかじめ添加してもよい。
水系分散媒体には、分散安定化剤を含有させることが好ましい。該分散安定化剤としては、例えば、硫酸バリウム、及び硫酸カルシウム等の硫酸塩;炭酸バリウム、炭酸カルシウム、及び炭酸マグネシウム等の炭酸塩;リン酸カルシウム等のリン酸塩;酸化アルミニウム、及び酸化チタン等の金属酸化物;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、及び水酸化第二鉄等の金属水酸化物;等の金属化合物や、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、及びゼラチン等の水溶性高分子;アニオン性界面活性剤;ノニオン性界面活性剤;両性界面活性剤;等の有機高分子化合物が挙げられる。上記分散安定化剤は1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記分散安定化剤の中でも、金属化合物、特に難水溶性の金属水酸化物のコロイドを含有する分散安定化剤は、着色重合体粒子の粒径分布を狭くすることができ、洗浄後の分散安定化剤残存量が少ないので、画像を鮮明に再現することができ、環境安定性を悪化させないので好ましい。
分散重合性単量体組成物の重合温度は、好ましくは50℃以上であり、更に好ましくは60〜95℃である。また、重合の反応時間は好ましくは1〜20時間であり、更に好ましくは2〜15時間である。
上述のようにして、重合反応により得られた着色重合体粒子は、そのままで及び外添剤を添加してトナーとして用いてもよいが、この着色重合体粒子をコア層とし、その外側にコア層と異なるシェル層を作ることで得られる、所謂コアシェル型(または、「カプセル型」ともいう)の着色重合体粒子とすることが好ましい。コアシェル型の着色重合体粒子は、低軟化点の物質よりなるコア層を、それより高い軟化点を有する物質で被覆することにより、定着温度の低温化と保存時の凝集防止とのバランスを取ることができる。
上記コアシェル型の着色重合体粒子を製造する方法としては特に制限はなく、従来公知の方法によって製造することができる。in situ重合法や相分離法が、製造効率の点から好ましい。
in situ重合法によるコアシェル型の着色重合体粒子の製造法を以下に説明する。
着色重合体粒子が分散している水系分散媒体中に、シェル層を形成するための重合性単量体(シェル用重合性単量体)と重合開始剤を添加し、重合することでコアシェル型の着色重合体粒子を得ることができる。
シェル用重合性単量体としては、前述の重合性単量体と同様なものが使用できる。その中でも、スチレン、アクリロニトリル、及びメチルメタクリレート等の、ガラス転移温度が80℃を超える重合体が得られる単量体を、単独であるいは2種以上組み合わせて使用することが好ましい。
シェル用重合性単量体の重合に用いる重合開始剤(シェル用重合開始剤)としては、過硫酸カリウム、及び過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)、及び2,2’−アゾビス−(2−メチル−N−(1,1−ビス(ヒドロキシメチル)2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)等のアゾ系開始剤等の水溶性重合開始剤を挙げることができる。該シェル用重合開始剤の添加量は、シェル用重合性単量体100重量部に対して、好ましくは、0.1〜30重量部、より好ましくは1〜20重量部である。
シェル用重合性単量体の重合温度は、好ましくは50℃以上であり、更に好ましくは60〜95℃である。また、重合の反応時間は好ましくは1〜20時間であり、更に好ましくは2〜15時間である。
本発明の重合トナーを構成する、着色重合体粒子、またはコアシェル型の着色重合体粒子について述べる(以下の着色重合体粒子は、コアシェル型のものとそうでないもの両方を含む)。
着色重合体粒子の体積平均粒径が好ましくは3〜15μmであり、更に好ましくは4〜12μmである。体積平均粒径がこれらの範囲未満であると重合トナーの流動性が低下し、転写性が悪化したり、カスレが発生したり、印字濃度が低下する場合があり、これらの範囲を超えると画像の解像度が低下する場合がある。
本発明の重合トナーを構成する着色重合体粒子は、その体積平均粒径と個数平均粒径との比体積平均粒径/個数平均粒径が、好ましくは、1.0〜1.3であり、更に好ましくは、1.0〜1.2である。体積平均粒径/個数平均粒径がこれらの範囲を超えると、カスレが発生したり、転写性、印字濃度、及び解像度の低下が起こったりする場合がある。着色重合体粒子の体積平均粒径、及び個数平均粒径は、例えば、製品名:マルチサイザー(ベックマン・コールター社製)等を用いて測定することができる。
本発明の重合トナーを構成する着色重合体粒子は、その球形度Sc/Srが、1.0〜1.3であるものを用いることが好ましく、球形度Sc/Srが、1.0〜1.2であるものを用いることが更に好ましい。球形度Sc/Srが、上記範囲を超えると、転写性が低下したり、トナーの流動性が低下し、カスレ易くなったりする場合がある。着色重合体粒子の球形度Sc/Srは、以下のように求められる。着色重合体粒子を電子顕微鏡で撮影し、得られた写真を画像処理解析装置(ニレコ社製、製品名「ルーゼックスIID」)により、フレーム面積に対する粒子の面積率を最大2%、トータル処理数を100個の条件で測定する。得られた100個の着色重合体粒子の球形度Sc/Srを平均することにより求められる。
球形度=着色重合体粒子の絶対最大長を直径とした円の面積Sc/着色重合体粒子の実質投影面積Sr
重合により得られた、着色重合体粒子の水分散液は、重合終了後に、常法に従い、濾過、分散安定化剤の除去、脱水、及び乾燥の操作が、必要に応じて数回繰り返されることが好ましい。
分散安定化剤として無機水酸化物等の無機化合物を使用した場合、着色重合体粒子の水分散液への酸又はアルカリの添加により、分散安定化剤を水に溶解し除去することが好ましい。分散安定化剤として、難水溶性無機水酸化物のコロイドを使用した場合には、酸を添加して、着色重合体粒子水分散液のpHを6.5以下に調整することが好ましい。添加する酸としては、硫酸、塩酸、及び硝酸等の無機酸、並びに蟻酸及び酢酸等の有機酸を用いることができるが、除去効率の大きいことや製造設備への負担が小さいことから、特に硫酸が好適である。
5.重合トナー
本発明の重合トナーは、そのままで電子写真の現像に用いることもできるが、重合トナーの帯電性、流動性、保存性等を調整するために、ヘンシェルミキサー等の高速撹拌機を用いて着色重合体粒子、外添剤、及び必要に応じてその他の粒子を混合することにより、着色重合体粒子表面に、外添剤等を付着又は埋設させることが好ましい。
外添剤としては、通常、流動性や帯電性を向上させる目的で使用されている無機粒子や有機樹脂粒子が挙げられる。例えば、無機粒子としては、シリカ、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、炭酸カルシウム、燐酸カルシウム、及び酸化セリウム等が挙げられ、有機樹脂粒子としては、メタクリル酸エステル重合体粒子、アクリル酸エステル重合体粒子、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体粒子、スチレン−アクリル酸エステル共重合体粒子、メラミン樹脂粒子、及びコアがスチレン重合体でシェルがメタクリル酸エステル重合体で形成されたコアシェル型粒子等が挙げられる。これらのうち、シリカや酸化チタンが好適であり、疎水化処理された粒子がより好ましく、疎水化処理されたシリカの粒子が特に好ましい。外添剤の添加量は、特に限定されないが、着色重合体粒子100重量部に対して、通常、0.1〜6重量部である。
本発明の製造方法を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。なお、部及び%は特に断りのない限り重量基準である。
本実施例において行った試験方法は以下のとおりである。
(着色剤の粒径測定)
予備分散重合性単量体混合物を、帯電制御剤(スチレン/アクリル樹脂、藤倉化成株式会社製、商品名「FCA−207P」)のスチレン溶液(帯電制御剤の濃度1%)で20倍に希釈し、粒径測定用試料を作製した。得られた試料を、製品名:SALD粒度分布計(島津製作所製)にて測定し、予備分散重合性単量体混合物中の着色剤の体積平均粒径Dv、及び51μm以上の体積%D51を得た。
(印字濃度)
市販の非磁性一成分現像方式のプリンターに重合トナーを入れ、温度23℃及び湿度50%の環境下で、複写紙上に50mm×50mmの正方形のベタ印字を行なった。その際、現像バイアス電圧を変化させて、複写紙上の重合トナーの量である、現像量M/Aを変化させ、M/Aが0.45mg/cmで、5mm×5mm正方形のベタ印字定着画像の印字濃度を、反射型濃度計(マクベス社製、機器名「RD918」)を用いて測定した。
M/Aは、未定着画像をプリンターより取り出し、複写紙上に現像された重合トナーをエアーにて吹き飛ばし、下記式より計算した。
M/A(mg/cm)=(W−W)/25cm
=重合トナー吹き飛ばし前の複写紙の重量(mg)、
=重合トナー吹き飛ばし後の複写紙の重量(mg)。
(粘度)
分散工程開始時における予備分散重合性単量体混合物の粘度と、分散工程終了時における分散重合性単量体混合物の粘度は、B型粘度計(ブルックフィールド社製、機器名「デジタル・レオメータDV−I+」)を用いて行なった。試料を、恒温水槽を用いて25℃にしたのち、スピンドル回転数60rpmで、1分間スピンドルを回転させた後、粘度を測定した。上記スピンドルは、下記の測定粘度範囲により、以下のものを用いた。
100mPa・s未満:スピンドルNo.1
100mPa・s以上200mPa・s未満:スピンドルNo.2
200mPa・s以上1500mPa・s未満:スピンドルNo.3
(分散重合性単量体混合物の残留率)
分散工程において、メディア式分散機に投入した、予備分散重合性単量体混合物の重量から、分散工程終了後、排出された分散重合性単量体混合物の重量を差し引いた重量を、分散重合性単量体混合物の残留量の重量とした。分散重合性単量体混合物の残留率は、メディア式分散機に投入した、予備分散重合性単量体混合物の重量に対する、分散重合性単量体混合物の残留量の重量により求めた。
(分散工程の連続操業安定性)
分散工程終了後、メディア式分散機を解体し、ケーシングの中の様子を確認し、着色剤などの凝集物の残留状態を目視で評価した。
○:着色剤などの凝集物が、ほとんど見られない。
△:着色剤などの凝集物が、メディア式分散機内に多く残留している。
×:ケーシング内に、着色剤などの凝集物が蓄積し、予備分散重合性単量体混合物が閉塞してしまい、分散工程が継続できない。
(実施例1)
図1に示すタンク101内に、スチレン70重量部、アクリル酸ブチル20重量部、シアン着色剤(大日本インキ化学工業社製、商品名「FASTOGEN Blue GCTF」)5.0部、及び、帯電制御剤(スチレン/アクリル樹脂、藤倉化成株式会社製、商品名「FCA−161P」)0.5部を入れ、重合性単量体混合物を調製した。
この重合性単量体混合物を、予備分散機として、インライン型乳化分散機(株式会社荏原製作所製、商品名「マイルダー」)を用いて、周速23m/sで、循環回数θを6回、予備分散を行ない、予備分散重合性単量体混合物を得た。
この予備分散重合性単量体混合物中の着色剤のDv、及びD51を測定したところ、Dv=6.5μm、D51=0%であった。また粘度を測定すると0.7mPa・sであった。
予備分散により得られた予備分散重合性単量体混合物の分散工程は、図3に示すメディア式分散機を持った、図2に示すシステムを用いて、以下のように行なわれた。
ケーシングの空間容積: 5.47L
メディア粒子: 直径0.1mmのジルコニアビーズ
メディア充填量:26.2kg(充填率85%)
メディア分離スクリーンのスリット間隙: 150μm
駆動軸の周速: ローター先端周速10m/sec
ホールディングタンク205内に、予備分散工程で得られた予備分散重合性単量体混合物を投入した。この際、ジャケット208の温度制御媒体入口209から温度制御用媒体(温水または冷水)を導入し、温度制御媒体出口210から排出することにより、ホールディングタンク205内の液温を25℃に調整した。
次に、この予備分散重合性単量体混合物を、循環ポンプ213を用いて、ホールディングタンク205から5kg/分の供給速度でメディア式分散機201内に連続的に供給した。この予備分散重合性単量体混合物を連続的に供給すると、ローター216の回転により生じる遠心力と激しく運動するメディア粒子217により、分散液に強い剪断力が働いてシアン着色剤が微細化される。シアン着色剤が微細に分散した予備分散重合性単量体混合物は、メディア分離スクリーン218によりメディア粒子と分離され、液体排出路225を経て液体排出口204から外部に排出される。液体排出口204から排出した予備分散重合性単量体混合物は、ライン215を経てホールディングタンク205内に戻される。ホールディングタンク205内に戻されたシアン着色剤が微細に分散した予備分散重合性単量体混合物は、ライン212及び214を経て、再びメディア式分散機201内に連続的に供給される。このように、メディア式分散機内を循環させながら分散処理を行なった。
分散処理中、メディア分離スクリーン218の表面付近に移動したメディア粒子217は、回転するローター216とメディア分離スクリーン218の遠心効果により、該ローター216の一方の端部に設けられた円筒状部224のメディア粒子排出スリット223から分散室に戻され、メディア分離スクリーン218表面に滞留することがない。その結果、分散処理中、ケーシング202内の圧力は0.03MPaで安定していた。運転中、液体排出口204から排出されるシアン着色剤が微細に分散した予備分散重合性単量体混合物の温度が25℃となるように、冷却水を冷却媒体入口220からジャケット222内に供給し、冷却媒体出口221から排出して温度制御を行なった。
循環回数θが4回となる分散処理を行ない、運転を停止した。
得られた分散重合性単量体混合物の粘度を測定すると、478mPa・sであった。
次に、シアン着色剤が微細に分散している分散重合性単量体混合物106部に、帯電制御剤(スチレン/アクリル樹脂、藤倉化成株式会社製、商品名「FCA−207P」)5部、ポリメタクリル酸エステルマクロモノマー(東亜合成化学工業株式会社製、商品名「AA6」)0.25部、ジペンタエリスリトールヘキサミリステート6部、分子量調整剤としてt−ドデシルメルカプタン1.6部、及び架橋性モノマーとしてジビニルベンゼン0.7部を添加し、攪拌溶解して分散重合性単量体組成物を調製した。
他方、イオン交換水250部に塩化マグネシウム(水溶性多価金属塩)6.5部を溶解した水溶液に、イオン交換水50部に水酸化ナトリウム(アルカリ金属水酸化物)5部を溶解した水溶液を攪拌下で徐々に添加して、水酸化マグネシウムコロイド(難水溶性の金属水酸化物コロイド)分散液を調製した。
上記により得られた水酸化マグネシウムコロイド分散液に、上記分散重合性単量体組成物を投入、撹拌後、重合開始剤としてt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日本油脂社製、商品名「パーブチルO」)5部をさらに投入し、インライン型乳化分散機(株式会社荏原製作所製、商品名「マイルダー」)を用いて、15000rpmの回転数で10分間、高剪断攪拌して、分散重合性単量体組成物の液滴を形成した。
重合性単量体組成物の液滴が分散した分散液を、攪拌翼を装着した反応器内に投入し、90℃に昇温して、重合反応を行なった。重合転化率がほぼ100%に達した後、重合温度はそのままにして、シェル用重合性単量体のメチルメタアクリレート1部と、イオン交換水10部に溶解した2,2′−アゾビス〔2−メチル−N−〔1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル〕プロピオンアミド〕(和光純薬工業株式会社製、商品名「VA086」)0.1部を添加し、さらに90℃で3時間を保ち、その後、水冷し、コアシェル構造を有する着色重合体粒子の水分散液を得た。得られた水分散液のpHは、9.5であった。
上記により得た水分散液を攪拌しながら、pHを6以下となるまで硫酸を添加し、25℃、10分間攪拌を継続する、酸洗浄を行なった。その後、濾過により水を分離した後、新たにイオン交換水500部を加えて再スラリー化して、10分間攪拌を行なう、水洗浄を行なった。濾過、脱水、水洗浄を数回繰り返し行なってから着色重合体粒子を濾過分離して、湿潤した着色重合体粒子を得た。湿潤した着色重合体粒子を乾燥機に入れ、温度40℃で3日間、乾燥した。
乾燥後の着色重合体粒子の粒径分布は、(体積平均粒径)=9.57μm、(数平均粒径)=8.17μm、16μm以上の体積%=1.25%、20μm以上の体積%=1.56%、であった。
上記により得られた着色重合体粒子100部に、疎水化処理されたシリカ微粒子(キャボット社製、製品名:TG820F)1部と、疎水化処理されたシリカ微粒子(日本アエロジル社製、製品名:NEA50)1部を添加し、ヘンシェルミキサーを用いて混合して非磁性一成分の重合トナーを調製した。結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1において、メディア式分散機に用いるメディア粒子の粒径を0.1mmから0.3mmと変更した以外は実施例1と同様にして重合トナーを調製した。結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1において、シアン着色剤(大日本インキ化学工業社製、商品名「FASTOGEN Blue GCTF」)5.0部から、イエロー着色剤7部((山陽色素社製、商品名「Fast Yellow7415」)6部及び(山陽色素社製、商品名「Fast Yellow7416」)1部)に変更し、予備分散工程を行なわなかった以外は実施例1と同様にして分散工程を開始したが、循環回数が2.5回の時点で、メディア式分散機内に予備分散重合性単量体混合物が閉塞してしまったため、分散工程を終了した。その時点で得られた分散重合性単量体混合物の粘度を測定し、以降の操作は中止した。結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例2において、予備分散工程の循環回数を6回から2回とし、分散工程の循環回数を4回から1回とした以外は実施例2と同様にして、重合トナーを調製した。結果を表1に示す。
Figure 0004639843
表1に記載されている試験結果より、以下のことがわかる。
予備分散工程を行なわず、分散工程において、分散工程初期粘度が本願規定の範囲より高く、粘度増加率が規定の範囲より大きい比較例1では、分散工程中に、分散を行なっている混合液が分散機内で閉塞し、分散工程を継続することが出来なかった。また、分散工程初期粘度が本願規定の範囲より高く、粘度増加率が規定の範囲より小さい比較例2では、分散工程の操業安定性が悪く、重合性単量体への着色剤の分散が十分行なわていないため、得られた重合トナーの画像濃度が低かった。また、分散重合性単量体混合物を移送した後、メディア式分散機内に残留する分散重合性単量体混合物量が多かった。
これに対し、実施例では、安定的、かつ効率良く分散工程を行なうことができ、メディア式分散機内に残留する分散重合性単量体混合物量が少なく、得られた重合トナーは印字濃度に優れていた。
本発明の製造方法により得られた重合トナーは、ファクシミリ、複写機、及びプリンター等の電子写真法による画像形成装置において、現像剤として用いることができる。
本発明の実施例で採用している、予備分散のシステムの説明図である。 本発明の実施例で採用している、分散のシステムの説明図である。 本発明の実施例で採用している、メディア式分散機の断面図である。
符号の説明
101:タンク
102:循環ライン
103:予備分散機
104:バルブ

201:メディア式分散機
202:ケーシング
203:液体供給口
204:液体排出口
205:ホールディングタンク
206:撹拌モーター
207:撹拌翼
208:ジャケット
209:温度制御媒体入口
210:温度制御媒体出口
211:バルブ
212:ライン
213:循環ポンプ
214:ライン
215:ライン
216:ローター
217:メディア粒子
218:メディア分離スクリーン
219:駆動軸
220:冷却媒体入口
221:冷却媒体出口
222:ジャケット
223:メディア粒子排出スリット
224:ローターの円筒状部
225:液体排出路

Claims (3)

  1. 重合性単量体及び着色剤を含んでなる重合性単量体混合物を、予備分散を行ない予備分散重合性単量体混合物とする予備分散工程、
    該予備分散重合性単量体混合物を、メディア式分散機で分散し、分散重合性単量体混合物とする分散工程、
    分散重合性単量体混合物を含有する分散重合性単量体組成物を水系分散媒体中で造粒し液滴を形成する造粒工程、及び
    該液滴を重合開始剤の存在下に重合する重合工程を含み、かつ
    該分散工程において、
    該メディア式分散機が、回転可能なメディア分離スクリーンが設置された構造を有しているメディア式分散機であり、
    分散工程開始時における予備分散重合性単量体混合物の粘度が、0.3mPa・s以上、1mPa・s以下であり、分散工程開始時における予備分散重合性単量体混合物の粘度に対する、分散工程終了時における分散重合性単量体混合物の粘度の比で表される粘度増加率が100倍以上、2,000倍以下であることを特徴とする重合トナーの製造方法。
  2. 該分散工程において、該メディア分離スクリーンを有するメディア式分散機に用いるメディア粒子の粒径が、0.05mm以上0.5mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の重合トナーの製造方法。
  3. 該着色剤が、銅フタロシアニン化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載の重合トナーの製造方法。
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