JP2001164123A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

Info

Publication number
JP2001164123A
JP2001164123A JP35006999A JP35006999A JP2001164123A JP 2001164123 A JP2001164123 A JP 2001164123A JP 35006999 A JP35006999 A JP 35006999A JP 35006999 A JP35006999 A JP 35006999A JP 2001164123 A JP2001164123 A JP 2001164123A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
thermoplastic resin
parts
weight
rubber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP35006999A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Isoda
伸治 磯田
Kenjiro Nakayama
健二郎 中山
Yasunobu Kaneko
康信 金子
Tetsuo Toyoshima
哲郎 豊島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Techno UMG Co Ltd
Original Assignee
Techno Polymer Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Techno Polymer Co Ltd filed Critical Techno Polymer Co Ltd
Priority to JP35006999A priority Critical patent/JP2001164123A/ja
Publication of JP2001164123A publication Critical patent/JP2001164123A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱板溶着時の樹脂の溶融部分と熱板の間に糸
をひかない、耐糸ひき性に優れた熱板溶着用材料を提供
すること。 【解決手段】 樹脂温度150℃、ひずみ速度0.05
〜0.1/秒における一軸伸長粘度で、時間1〜5秒の
間の線形部分での、時間の対数に対する粘度の対数の傾
きが、0.6Pa以上である熱可塑性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、2種以上
の樹脂成形品を加熱した熱板を用いて溶融したのち、互
いの溶融部分を圧着して結合する、熱板溶着に使用され
る熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ヘッドランプや、リアコンビ
ネーションランプなどの車両用灯具に挙げられるよう
に、樹脂成形品どうしの接合は、ビス止めやホットメル
トにより行なわれている。しかしながら、ビス止めによ
る接合方法は、生産性が低く、接合した部分の気密性を
完全に保つのに難点があり、一方、ホットメルトによる
接合方法は、溶剤を使用するため、環境問題と製造コス
トの面で問題がある。しかしながら、近年、それらの問
題に対応した新たな接合方法として、熱板溶着や振動溶
着の採用が増えている。なかでも、熱板溶着は、上記の
問題を解決するばかりでなく、複雑な形状の部品どうし
を接合するのに自由度が高い利点を持っている。
【0003】ここで、熱板融着とは、2種以上の樹脂成
形品の接合する部分を、加熱した熱板により所定量だけ
溶融させ、その後、両者を圧着することにより接合する
工法である。両者を接合する条件は、熱板の温度、樹脂
の溶融量、圧着時の圧力、圧着時の沈み込み量などによ
り制御を行なう。
【0004】例えば、ABS樹脂、AES樹脂、AAS
樹脂などのスチレン系樹脂(ゴム強化熱可塑性樹脂)
は、ポリプロピレン樹脂(PP)などのポリオレフィン
系樹脂に比べ、透明部品に用いられるポリメチルメタク
リレート樹脂(PMMA)、ポリカーボネート樹脂(P
C)などとの接着性に優れることから、熱板溶着用材料
として多く用いられている。しかしながら、熱板溶着で
は、加熱した熱板で樹脂成形品を溶融したのち、樹脂成
形品を熱板から引き離すため、樹脂の溶融部分と熱板と
の間に「糸ひき」が発生し、問題となっている。
【0005】溶融した樹脂部分から熱板を引き離す際に
発生する樹脂の糸は、主に圧縮空気、窒素などを吹きつ
けることなどにより除去しているが、糸を完全に除去す
ることは困難である。また、「糸ひき」を未然に防止す
るためには、熱板ジグの定期的な清掃が必要で、生産効
率を引き下げる一因になっている。
【0006】「糸ひき」による外観不良は、接合を行な
う部品中に透明部品が含まれている場合に特に顕著に現
れる。例えば、PMMA樹脂などよりなるレンズ部品と
ABS樹脂などよりなるハウジング部品を熱板溶着した
際に「糸ひき」が発生すると、接合後、内部に残った樹
脂の糸が、透明部品を通して外部から容易に観察されて
しまう。さらに、製品内部に残った糸を除去すること
を、接合後に実施することは不可能である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、熱板溶着時
の樹脂の溶融部分と熱板の間に糸をひかない、耐糸ひき
性に優れた熱板溶着用材料を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、樹脂温度15
0℃、ひずみ速度0.05〜0.1/秒における一軸伸
長粘度で、時間1〜5秒の間の線形部分での、時間の対
数に対する粘度の対数の傾き(以下「伸長粘度の傾き」
ともいう)が、0.6Pa以上であることを特徴とする
熱可塑性樹脂組成物に関する。ここで、上記熱可塑性樹
脂組成物は、(A)ゴム強化熱可塑性樹脂5〜100重
量部、ならびに(B)(B−1)官能基含有変性ポリオ
レフィン系樹脂、(B−2)ポリアミド樹脂、(B−
3)熱可塑性ポリエステルおよび(B−4)ポリカーボ
ネートの群から選ばれた少なくとも1種の樹脂95〜0
重量部〔ただし、(A)+(B)=100重量部〕を主
成分とするものが好ましい。また、上記(A)ゴム強化
熱可塑性樹脂としては、AAS樹脂またはAES樹脂が
好ましい。さらに、上記時間の対数に対する粘度の対数
の傾きは、0.6Pa以上であることが好ましい。次
に、本発明は、上記熱可塑性樹脂組成物を用い、熱板溶
着により接合された成形品に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明における熱板溶着とは、2
種以上の樹脂成形品の接合しようとする部分を、加熱し
た熱板により所定量だけ溶融させ、その後、両者を圧着
することにより、接合を行なう工法である。両者を接合
する条件は、熱板の温度、樹脂の溶融量、圧着時の圧
力、圧着時の沈み込み量などにより制御を行なう。樹脂
を加熱、溶融する熱板の温度は、ハウジング部分に用い
られる熱可塑性樹脂の場合、通常、150〜400℃、
好ましくは200〜350℃の範囲で設定される。熱板
温度が150℃より低いと、樹脂の溶融が不充分とな
り、一方、400℃を超えると、樹脂の分解や劣化が生
じ好ましくない。
【0010】また、本発明において、伸長粘度とは、樹
脂の変形に対する粘度を表している。本発明における伸
長粘度の傾きは、測定温度が150℃、ひずみ速度が
0.05〜0.1/秒における一軸伸長粘度の測定結果
より求められた時間−伸長粘度曲線(対数プロット)
の、時間が1〜5秒の領域の線形部分を、最小二乗法に
より一次直線に近似することより求められる。本発明の
組成物における上記伸長粘度の傾きは、0.6Pa以
上、好ましくは0.6〜10Paである。0.6Pa未
満では、時間に対する一軸伸長粘度の上昇が小さくなる
ため、糸の成長中に、糸の内部で生じる樹脂流動が長時
間続行し、糸が長く成長するため好ましくない。
【0011】このような数値範囲の伸長粘度の傾きを有
する熱可塑性樹脂組成物としては、(A)ゴム強化熱可
塑性樹脂5〜100重量部、ならびに(B)(B−1)
官能基を有する変性ポリオレフィン系樹脂、(B−2)
ポリアミド樹脂、(B−3)熱可塑性ポリエステルおよ
び(B−4)ポリカーボネートの群から選ばれた少なく
とも1種の樹脂95〜0重量部〔ただし、(A)+
(B)=100重量部〕を主成分とする熱可塑性樹脂組
成物が挙げられる。
【0012】(A)ゴム強化熱可塑性樹脂 (A)ゴム強化熱可塑性樹脂は、ゴム質重合体5〜80
重量%の存在下に、芳香族ビニル化合物または芳香族ビ
ニル化合物および芳香族ビニル化合物と共重合可能な他
のビニル系単量体からなる単量体成分95〜20重量%
を重合して得られるグラフト共重合体である。ここで、
(A)ゴム強化熱可塑性樹脂に用いられるゴム質重合体
としては、例えばポリブタジエン、スチレン−ブタジエ
ン共重合体、ポリイソプレン、アクリロニトリル−ブタ
ジエン共重合体、イソブチレン−イソプレン共重合体、
アクリルゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロッ
ク共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック
共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンラジアルテ
レブロック共重合体、SEBSなどの水素添加ジエン系
(ブロック、ランダムおよびホモ)重合体、ポリウレタ
ンゴム、シリコーンゴム、エチレン系アイオノマーなど
が挙げられる。これらのゴム質重合体は、1種単独であ
るいは2種以上を併用することができる。
【0013】なお、ゴム質重合体の使用量は、(A)ゴ
ム強化熱可塑性樹脂中に、5〜80重量%、好ましくは
10〜70重量%であり、5重量%未満では(単量体成
分が95重量%を超える場合)、耐衝撃性が劣り、一
方、80重量%を超えると(単量体成分が20重量%未
満では)、剛性、成形品表面外観が劣る。また、ゴム質
重合体の分子量としては、ポリスチレン換算の重量平均
分子量が好ましくは6万以上、さらに好ましくは7万以
上である。6万未満では、耐衝撃性が発現せず好ましく
ない。さらに、ゴム質重合体は、三次元架橋構造をとっ
てもかまわない。
【0014】(A)ゴム強化熱可塑性樹脂に用いられる
単量体成分のうち、芳香族ビニル化合物としては、スチ
レン、t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、p−
メチルスチレン、p−ヒドロキシスチレン、ジビニルベ
ンゼン、1,1−ジフェニルスチレン、N,N−ジエチ
ル−p−アミノエチルスチレン、スチレンスルホン酸ナ
トリウム、ビニルピリジン、ビニルキシレン、モノクロ
ロスチレン、ジクロロスチレン、モノブロモスチレン、
ジブロモスチレン、フルオロスチレン、エチルスチレ
ン、ビニルナフタレンなどが挙げられ、好ましくはスチ
レン、α−メチルスチレン、さらに好ましくは、耐熱性
の面からα−メチルスチレンである。これらの芳香族ビ
ニル化合物は、1種単独であるいは2種以上を併用する
ことができる。芳香族ビニル化合物の使用量は、単量体
成分中、通常、55〜85重量%、好ましくは60〜8
0重量%である。
【0015】また、他のビニル系単量体としては、アク
リロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニ
ル化合物、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシ
ルマレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレ
イミド、N−プロピルマレイミド、N−イソプロピルマ
レイミド、N−ラウリルマレイミド、N−(2−メチル
フェニル)マレイミド、N−(2,6−ジエチルフェニ
ル)マレイミド、N−(4−カルボキシフェニル)マレ
イミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)マレイミド、
N−(4−ブロモフェニル)マレイミド、トリブロモフ
ェニルマレイミド、N−(4−クロロフェニル)マレイ
ミドなどのN−置換マレイン系化合物などが挙げられ、
なかでも、アクリロニトリル、N−フェニルマレイミ
ド、N−シクロヘキシルマレイミドが好ましい。これら
の他のビニル系単量体は、1種単独であるいは2種以上
を併用することができる。
【0016】上記(A)ゴム強化熱可塑性樹脂の製造に
用いられる単量体成分として、上記単量体成分以外にさ
らにカルボキシル基、酸無水物基、アミノ基、ヒドロキ
シル基、オキサゾリン基およびエポキシ基の群から選ば
れた少なくとも1種の官能基を有する不飽和化合物(以
下「官能基含有不飽和化合物」ともいう)を用いること
ができる。ここで、カルボキシル基含有不飽和化合物と
しては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタ
コン酸などが、また酸無水物基含有不飽和化合物として
は、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン
酸、無水フマル酸などが挙げられ、なかでも、メタクリ
ル酸、無水マレイン酸が好ましい。アミノ基含有不飽和
化合物としては、アクリルアミン、メタクリル酸アミノ
メチル、メタクリル酸アミノエチル、メタクリル酸アミ
ノプロピル、アミノスチレン、アクリルアミド、メタク
リルアミドなどが挙げられる。
【0017】ヒドロキシル基含有不飽和化合物として
は、ヒドロキシスチレン、3−ヒドロキシ−1−プロペ
ン、4−ヒドロキシ−1−ブテン、シス−4−ヒドロキ
シ−2−ブテン、トランス−4−ヒドロキシ−2−ブテ
ン、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレートなど挙げられる。なかでも、2
−ヒドロキシエチルメタクリレートが好ましい。オキサ
ゾリン基含有不飽和化合物としては、ビニルオキサゾリ
ンなどが挙げられる。エポキシ基含有不飽和化合物とし
ては、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエ
ーテルなどが挙げられる。これらの官能基含有不飽和化
合物は、1種単独であるいは2種以上を併用することが
できる。これらの官能基含有不飽和化合物は、全単量体
成分中に、通常、0.1〜15重量%、好ましくは0.
5〜12重量%である。
【0018】(A)ゴム強化熱可塑性樹脂は、上記ゴム
質重合体の存在下に単量体成分をグラフト重合したグラ
フト共重合体であるが、さらに、ゴム質重合体の非存在
下に単量体成分を(共)重合した(共)重合体を混合し
たものも含まれる。この場合、α−メチルスチレンを主
たる単量体成分とするα−メチルスチレン系(共)重合
体が、耐熱性の面から好ましい。本発明の(A)ゴム強
化熱可塑性樹脂は、公知の重合法である乳化重合、溶液
重合、塊状重合、乳化−塊状重合、乳化−溶液重合、懸
濁重合などによって製造することができる。
【0019】(A)ゴム強化熱可塑性樹脂としては、特
にアクリル系ゴムに、上記単量体成分をグラフト重合し
て得られる、いわゆるAAS樹脂、およびエチレン−プ
ロピレン系ゴムに上記単量体成分をグラフト重合して得
られるいわゆるAES樹脂が耐候性、成形性の面から好
ましい。ここで、アクリル系ゴムについてさらに詳述す
ると、そのガラス転移温度は常温より低いものであり、
炭素数2〜12、好ましくは4〜8個の1価アルコール
とアクリル酸とのアクリル系エステル化合物(例;ブチ
ルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートな
ど)70〜100重量%、共重合可能なビニル系単量体
0〜30重量%および多官能性ビニル系単量体0〜3重
量%の単量体混合物を乳化重合することにより得られた
ものである。炭素数が上記範囲外であると、充分なゴム
弾性が得られず、好ましくない。これらのアクリル系エ
ステル化合物は、1種単独であるいは2種以上を併用す
ることができる。このようなアクリル系ゴムのラテック
スは、所定の単量体ないしその混合物を、水性媒体中で
一時にまたは段階的に乳化重合させることによって製造
することができる。(A)ゴム強化熱可塑性樹脂として
好ましいAAS樹脂は、上記アクリル系ゴムの存在下
に、上記単量体成分を重合して得られるものである。ま
た、(A)成分として好ましいAES樹脂は、エチレン
−プロピレン系ゴムに上記単量体成分をグラフト重合し
て得られるものである。
【0020】なお、本発明に用いられる(A)ゴム強化
熱可塑性樹脂のグラフト率は、通常、5〜150%、好
ましくは30〜120%である。ここで、グラフト率
(%)は、ゴム強化熱可塑性樹脂を室温のメチルエチル
ケトンに入れ、充分に振とう・溶解させたのち、遠心分
離で溶解分と不溶解分とに分け、乾燥後、不溶解分
(W)を求め、重合処方により算出したゴム量(R)と
から、下記式により求めた値である。 グラフト率(%)=〔(W−R)/R〕×100
【0021】また、(A)成分を構成するゴム強化熱可
塑性樹脂の分子量は、マトリックス成分であるメチルエ
チルケトン可溶分の固有粘度〔η〕(30℃、メチルエ
チルケトン中で測定)が、通常、0.2〜0.8dl/
g、好ましくは0.3〜0.7dl/gである。
【0022】(B)成分 本発明において、(A)ゴム強化熱可塑性樹脂とのアロ
イに用いられることのある(B)成分としては、(B−
1)官能基を有する変性ポリオレフィン系樹脂、(B−
2)ポリアミド樹脂、(B−3)熱可塑性ポリエステル
および(B−4)ポリカーボネートの群から選ばれた少
なくとも1種である。
【0023】(B−1)官能基含有変性ポリオレフィン
系樹脂;(B−1)官能基含有変性ポリオレフィン系樹
脂は、オレフィン系重合体を、重合あるいは混練りなど
の段階で、カルボキシル基、酸無水物基、アミノ基、ヒ
ドロキシル基、オキサゾリン基およびエポキシ基の群か
ら選ばれた少なくとも1種の官能基含有不飽和化合物を
共重合(付加)したものである。ここで、オレフィン系
重合体としては、α−オレフィンの単独重合体やこれら
の共重合体が挙げられる。また、オレフィン系のゴム質
重合体であってもよい。また、官能基含有不飽和化合物
としては、上記(A)ゴム強化熱可塑性樹脂で使用され
る官能基含有不飽和化合物が挙げられる。官能基含有不
飽和化合物の共重合(付加)量は、(B−1)成分中
に、通常、0.1〜20重量%、好ましくは1〜10重
量%程度である。
【0024】(B−2)ポリアミド樹脂;(B−2)ポ
リアミド樹脂としては、通常、下記式 H2 N−(CH2 )x−NH2 (式中、xは4〜12の整数を示す)で表される線状ジ
アミンと、下記式 HO2 C−(CH2 )y−CO2 H (式中、yは2〜12の整数を示す)で表される線状ジ
カルボン酸との縮合によって製造されるものや、ラクタ
ムの開環重合によって製造されるものなどが使用でき
る。
【0025】これらの(B−2)ポリアミド樹脂の好ま
しい例としては、ナイロン6,6、ナイロン6,9、ナ
イロン6,10、ナイロン6,12、ナイロン6、ナイ
ロン12、ナイロン11、ナイロン4,6などが挙げら
れる。また、ナイロン6/6,6、ナイロン6/6,1
0、ナイロン6/12、ナイロン6/6,6/6,1
0、ナイロン6/6,6/12などの共重合ポリアミド
類も使用できる。さらに、ナイロン6/6,T(T;テ
レフタル酸成分)、テレフタル酸、イソフタル酸のよう
な芳香族ジカルボン酸とメタキシリレンジアミン、ある
いは脂環族ジアミンから得られる半芳香族ポリアミド
類、メタキシリレンジアミンと上記線状ジカルボン酸か
ら得られるポリアミド類、ポリエステルアミドなどを用
いることもできる。
【0026】これらの(B−2)ポリアミド樹脂は、1
種単独であるいは2種以上を併用することができる。な
お、ポリアミド樹脂としては、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレング
リコールなどと、上記ポリアミド樹脂とのブロック共重
合体であるポリアミドエラストマーも使用することがで
きる。
【0027】(B−3)熱可塑性ポリエステル;(B−
3)熱可塑性ポリエステルは、芳香族ジカルボン酸また
はそのエステル、もしくはエステル形成誘導体と、ジオ
ールとを、公知の方法により縮合させて得られるものが
挙げられる。ここで、上記芳香族ジカルボン酸として
は、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸などのナフタレ
ンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、p−ヒ
ドロキシ安息香酸、アジピン酸、セバシンなどが挙げら
れ、これらのエステル形成誘導体も、熱可塑性ポリエス
テルに製造に用いることができる。
【0028】上記ジオールの例としては、エチレングリ
コール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジ
オールなどの2〜6個の炭素原子を有するポリメチレン
グリコール、または1,4−シクロヘキサンジオール、
ビスフェノールAおよびこれらのエステル形成誘導体が
挙げられる。熱可塑性ポリエステルの具体例としては、
ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレン
テレフタレート(PBT)、ポリビスフェノールAイソ
フタレートなどが挙げられ、なかでも、PBTが好まし
い。また、熱可塑性ポリエステルとしては、上記ポリエ
ステルとポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール、ポリテトラメチレングリコールなどのブロック
共重合体であるポリエステルエラストマーも使用するこ
とができる。
【0029】(B−4)ポリカーボネート;(B−4)
ポリカーボネートとしては、種々のジヒドロキシアリー
ル化合物とホスゲンとの反応によって得られるもの(ホ
スゲン法)、あるいはジヒドロキシアリール化合物とジ
フェニルカーボネートとのエステル交換反応によって得
られるもの(エステル交換法)が挙げられる。好ましい
ポリカーボネート樹脂は、芳香族ポリカーボネートであ
る。代表的な芳香族ポリカーボネートとしては、2,
2′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、すな
わちビスフェノールAとホスゲンとの反応によって得ら
れるポリカーボネートである。
【0030】ここで、ポリカーボネートの原料となるジ
ヒドロキシアリール化合物としては、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)メタン、1,1′−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)エタン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)ブタン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)オクタン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)フェニルメタン、2,2′−ビス(4−ヒドロ
キシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2′−ビス
(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロパ
ン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェ
ニル)プロパン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシ−
3,5−ジクロロフェニル)プロパン、1,1′−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1′
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、
4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4′
−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルエーテ
ル、4,4′−ジヒドロキシフェニルスルフィド、4,
4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルフェニルスル
フィド、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチル
フェニルスルホキシド、4,4′−ジヒドロキシフェニ
ルスルホキシド、4,4′−ジヒドロキシフェニルスル
ホン、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルフ
ェニルスルホン、1,1′−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,
1′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメ
チルシクロヘキサン、1,1′−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)−3,3,5−トリメチルシクロペンタン、
ヒドロキノン、レゾルシンなどが挙げられ、これらは、
1種または2種以上で用いられる。特に好ましいもの
は、2,2′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、すなわちビスフェノールAである。上記ポリカーボ
ネートの粘度平均分子量は、好ましくは15,000〜
40,000、さらに好ましくは17,000〜35,
000である。
【0031】本発明の熱可塑性樹脂組成物における、
(A)ゴム強化熱可塑性樹脂と(B)樹脂との割合は、
(A)成分が5〜100重量部、好ましくは40〜10
0重量部、(B)成分が95〜0重量部、好ましくは6
0〜0重量部〔ただし、(A)+(B)=100重量
部〕である。(A)ゴム強化熱可塑性樹脂が5重量部未
満では、耐衝撃性に劣るため好ましくない。
【0032】本発明の熱可塑性樹脂組成物において、上
記(A)〜(B)成分を主成分とする組成物の場合、本
発明で規定される上記「伸長粘度の傾き」が0.6Pa
以上、好ましくは0.6〜10Paでなければならな
い。「伸長粘度の傾き」をこの数値範囲にするために
は、上記(A)〜(B)成分を主成分とする組成物で
は、ゴム強化熱可塑性樹脂組成物のグラフト率、ゴムの
粒子径、固有粘度、分子量などを制御することにより、
上記数値範囲内に調整することができる。
【0033】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、各種押し
出し機、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール、フィ
ーダールーダーなどを用い、各成分を混練りすることに
より得られる。好ましい製造方法は、押し出し機、バン
バリーミキサーを用いる方法である。また、各成分を混
練りするに際しては、各成分を一括して混練りしてもよ
く、数回に分けて添加混練りしてもよい。混練りは、押
し出し機で多段添加式で混練りしてもよく、またバンバ
リーミキサー、ニーダーなどで混練りし、その後、押し
出し機でペレット化することもできる。混練り時の温度
は、通常、150〜300℃、好ましくは180〜25
0℃である。
【0034】このようにして得られる本発明の熱可塑性
樹脂組成物は、射出成形、シート押し出し成形、真空成
形、異形成形、発泡成形、インジェクションプレス、プ
レス成形、ブロー成形などによって、各種成形品に成形
することができる。
【0035】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、ヘッドラ
イト、ウインカーレンズ、テールランプなどの熱板溶着
を必要とする車両用灯具への使用に適している。
【0036】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明を
さらに説明する。なお、実施例および比較例中、部およ
び%は特に断らない限り重量基準である。また、実施例
および比較例中の各種評価は、次のようにして測定した
値である。
【0037】グラフト率 本文中に記載固有粘度〔η〕 溶媒であるメチルエチルケトンにサンプルを溶解し、3
0℃の温度条件でウベローデ型粘度計で測定した。
【0038】伸長粘度の測定 得られた熱可塑性樹脂組成物のペレットを、80℃で2
時間乾燥させたのち、プレス成形機で、300×300
×1mmのシートを成形し、200×12.7×1mm
の伸長粘度測定用のテストピースを切り出した。これ
を、岩本製作所(株)製の縦型一軸伸長粘度測定装置に
より測定した。なお、本装置の概略図を図1に示す。本
装置は、上記テストピース13をクランプ12で挟み、
その150mm下部のモーターに直結した回転ローラー
14で試験片を延伸する。回転ローラー14は、エア・
チャックにより、テストピースの肉厚が変化しても、テ
ストピースを一定の速度で延伸させることができ、この
ローラーの周速度によりテストピースにかかるひずみ速
度を制御することができる。このテストピースを延伸す
る装置部分は、加熱空気を循環させる恒温槽中で覆わ
れ、これにより、一定の温度条件の下での測定を可能と
している。
【0039】測定は、テストピースを恒温槽に入れ、ク
ランプ12に固定し、5分間予熱したのち、回転ローラ
ー14の周速度が一定になった時点で、エア・チャック
によりサンプル13を固定し、上部のロードセル11に
かかる荷重を測定する。伸長粘度は、下記の数式を基に
求められる。
【0040】
【数1】
【0041】
【数2】
【0042】L0 ;チャック間距離(150mm) dL/dt;回転ローターの周速度(mm/s) σ=F(t)/A(t) F(t);測定中にロードセルにかかる荷重(kg) A(t);測定中の試験片の断面積(cm2
【0043】伸長粘度の傾きの算出 本発明における伸長粘度の傾きは、測定温度150℃
で、ひずみ速度が0.05〜0.1/秒の条件の一軸伸
長粘度測定結果のうち、時間が1〜5秒の範囲の測定結
果を用いて行なう。すなわち、上記条件にあてはまる測
定結果を、時間−伸長粘度曲線(対数プロット)にプロ
ットし(図2に示す)、そのグラフの傾きを求める。グ
ラフの傾きは、一連の時間の対数値と粘度の対数値を最
小二乗法により一時直線に近似して行なう。この傾き
は、一軸伸長粘度の線形部分の傾きを評価することにな
るため、非線形の立ち上がりを示す部分の実験結果は、
傾きを求めるためのデータ群より除外する。
【0044】糸ひきの評価 得られた熱可塑性樹脂組成物の「糸ひき」の評価は、図
3に示す4角形リブ付き平板と、図2に示す糸ひき評価
装置を用いて行なった。糸ひき評価実験の条件は下記の
とおりで、熱板を引き離したのち、接触部分から発生し
た糸の本数を目視により数えることで、評価を行なっ
た。 熱板温度;270℃、290℃、310℃ 熱板接触時間;10秒 樹脂の溶かし代;0.6mm (沈み込み量)
【0045】上記評価を行なうため、図4に示す熱板溶
着時における糸ひき現象を再現する装置を用いた。本装
置は、上記で作製したテストピース46を固定する下部
アルミブロック48と、図5に示す形状のアルミニウム
製の熱板ジグ44を取り付けた上部アルミブロック42
からなり、上部の熱板ジグ44がテストピース46に接
触する位置を正確に制御できる。上部アルミブロック4
2には、加熱用ヒーター43が装備されており、迅速か
つ高精度な温度制御が可能である。さらに、上部アルミ
ブロック42は、6kg/cm2 の圧搾空気により作動
するエアシリンダー41により、下降・上昇する。熱板
ジグ44がテストピース46の四角形リブ部分を溶融す
る深さは、テストピース46の下のスペーサー47の厚
さを任意に選択することにより、調節することができ
る。また、上部アルミブロック42から下部アルミブロ
ック48への熱移動を防止するために、接触部分に断熱
ブロック45を設置している。
【0046】「糸ひき」の評価は、引いた糸の本数を目
視により数えた。 ◎;糸ひき発生本数が0本 ○;糸ひき発生本数が1〜3本 △;糸ひき発生本数が4〜10本 ×;糸ひき発生本数が11本以上
【0047】参考例1(グラフト共重合体1の調製)アクリル系ゴム質重合体の製造 5リットルのガラス製フラスコに、水151部、高級脂
肪酸石けん(炭素数18を主成分とする脂肪酸のナトリ
ウム塩)0.01部、β−ナフタリンスルホン酸ホルマ
リン縮合物ナトリウム塩1部、炭酸水素ナトリウム1部
を仕込み、窒素気流下、75℃に昇温した。75℃にな
った時点で、過硫酸カリウム0.07部を添加し、5分
後、アクリル酸ブチルエステル(BA)100部および
メタクリル酸アリル(AMA)0.2部より成る単量体
成分のうち、4部を仕込んだ。数分後に発熱がおこり、
重合の開始が確認された。最初の単量体成分の仕込み後
20分で残りの単量体成分、過硫酸カリウム0.08部
および不均化ロジン酸石けん1部の連続添加を開始し、
3時間20分の時点でその添加を終了した。単量体成分
添加終了後、80℃へ昇温し、さらに1時間同一温度に
て重合を行った。得られたアクリル系ゴム質重合体ラテ
ックスの固形分濃度は、39.3%、平均粒径は0.2
02μmであった。
【0048】グラフト共重合体1の製造 攪拌装置、加熱冷却装置、および各原料、助剤仕込み装
置を備えた、容量5リットルの反応器に、上記アクリル
系ゴム質重合体ラテックスを固形分として100部、炭
酸水素ナトリウム1.6部および脱イオン水371部
(ラテックスの水分含む)を仕込み、70℃に昇温し
た。昇温の途中、60℃で水50部に溶解したピロリン
酸ナトリウム2.2部、デキストロース0.55部およ
び硫酸第1鉄0.022部を添加した。70℃に達した
時点で、スチレン143部、アクリロニトリル77部、
t−ドデシルメルカプタン0.44部、およびターシャ
リーブチルハイドロパーオキサイド1.1部、不均化ロ
ジン酸カリウム石けん3.95部、脱イオン水70.9
部を3時間30分かけて添加した。添加終了後、さらに
30分間反応を続け、冷却して反応を終了した。得られ
た共重合体ラテックスに、老化防止剤2.5部を添加
後、95℃に加熱した。硫酸マグネシウム水溶液中に攪
拌しながら加えて凝固させ、凝固物を水洗乾燥して白色
粉末状の樹脂組成物(グラフト共重合体1)を得た。
【0049】参考例2(グラフト共重合体2の調製)共重合ゴムの調製 共重合ゴムは、JSR(株)製のものを使用した。その
組成、物性を下記に示す。 組成;エチレン 57% プロピレン 38% ジシクロペンタジエン 5% 物性; ムーニー粘度(ML1+4 ,100℃)34 (JIS K6300に準拠し、測定温度100℃、予熱1分、測定4分の条件 で測定した。) 重量平均分子量(Mw、×104 ) 27 分子量分布(Mw/Mn) 3.4 〔ウオーターズ(WATERS)社製、150C型ゲル
パーミエーションクロマトグラフィー(GPC)装置
で、東ソー(株)製、Hタイプカラムを用い、o−ジク
ロロベンゼンを溶媒として、120℃で測定した。な
お、重量平均分子量100万以上の割合は、ポリスチレ
ン換算の分子量分布曲線より測定した。〕
【0050】グラフト共重合体2の製造 リボン型攪拌翼、温度計、圧力計、および上部に添加口
を備えた容量5リットルのステンレス製オートクレーブ
に、予め均一溶液にした上記共重合ゴムを32部、スチ
レン44部、トルエン100部を仕込み、攪拌しながら
70℃まで昇温し、アクリロニトリル24部、ベンゾイ
ルパーオキサイド0.3部を添加し、窒素置換したの
ち、攪拌回転数を200rpmにし、さらに昇温して9
0℃で制御しながら重合反応させた。そのままの条件
で、重合反応を継続し、開始後、4時間目から昇温を始
め、6時間目に100℃で4時間保持したのち、冷却を
開始した。終了時の重合転化率は、98%であった。次
に、水蒸気蒸留により、残留単量体、溶剤などの揮発分
を実質的に留去したのち、細かく粉砕し、40mmφベ
ント付き押し出し機(220℃、700mmHg真空)
にて、さらに実質的に揮発分を留去すると共にゴム強化
熱可塑性樹脂をペレット化し、グラフト共重合体2を得
た。
【0051】参考例3(共重合体1の調製) 共重合体1は、公知の乳化重合法により、アクリロニト
リル28部およびα−メチレンスチレン72部を共重合
させることにより得た。固有粘度は、0.506dl/
gであった。
【0052】参考例4(共重合体2の調製) 共重合体2は、公知の乳化重合法により、アクリロニト
リル25.4部、α−メチルスチレン68.4部、スチ
レン3.7部、メタクリル酸メチル2.5部を共重合さ
せることにより得た。固有粘度は、0.307dl/g
であった。
【0053】実施例1〜3、比較例1〜2 上記グラフト共重合体と共重合体1,共重合体2との混
合は、上記成分を表1に示す配合処方で、パウダー状態
で混合したのち、単軸押し出し機〔ナカタニ(株)製、
NVC型ベント付き押し出し機〕を用い、シリンダー設
定温度220℃で溶融混練り押し出しし、それぞれの熱
可塑性樹脂組成物のペレットを得た。得られたペレット
を、80℃で2時間以上充分に乾燥し、東芝機械(株)
製、IS25−EPを用い、シリンダー温度240℃、
金型温度70℃で射出成形し、テストピースを得た。こ
れを、上記に示した方法で「糸ひき」を評価した。結果
を表1、および図6〜7に示す。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、熱板溶
着時の樹脂の溶融部分と熱板の間に糸をひかない、耐糸
ひき性に優れた熱板溶着用材料を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】縦型一軸伸長粘度測定装置の概略図である。
【図2】時間−伸長粘度の関係を示すグラフである。
【図3】4角形リブ付き平板の斜視図である。
【図4】熱板溶着時における「糸ひき」現象を再現する
ための装置の概略図である。
【図5】アルミニウム製の熱板ジグの斜視図である。
【図6】本発明の実施例・比較例の時間−伸長粘度の関
係を示すグラフである。
【図7】本発明の実施例・比較例の、一軸伸長粘度の線
形領域の傾きにおける時間−伸長粘度の関係を示すグラ
フである。
【符号の説明】
11 ロードセル 14 回転ローラー 42 上部アルミブロック 44 熱板ジグ 48 下部アルミブロック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 69/00 C08L 69/00 77/00 77/00 (72)発明者 金子 康信 東京都中央区京橋一丁目18番1号 テクノ ポリマー株式会社内 (72)発明者 豊島 哲郎 東京都中央区京橋一丁目18番1号 テクノ ポリマー株式会社内 Fターム(参考) 4F071 AA02 AA14 AA44 AA50 AA54 AA88 AH19 CA08 CD02 CD07 4J002 BB04X BB14X BB16X BN06W BN12W BN14W BN17W CF06X CF07X CF16X CG01X CL01X CL03X CL06X

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂温度150℃、ひずみ速度0.05
    〜0.1/秒における一軸伸長粘度で、時間1〜5秒の
    間の線形部分での、時間の対数に対する粘度の対数の傾
    きが、0.6Pa以上であることを特徴とする熱可塑性
    樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂組成物が、 (A)ゴム強化熱可塑性樹脂5〜100重量部、ならび
    に(B)(B−1)官能基含有変性ポリオレフィン系樹
    脂、(B−2)ポリアミド樹脂、(B−3)熱可塑性ポ
    リエステルおよび(B−4)ポリカーボネートの群から
    選ばれた少なくとも1種の樹脂95〜0重量部〔ただ
    し、(A)+(B)=100重量部〕を主成分とする請
    求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (A)ゴム強化熱可塑性樹脂がAAS樹
    脂またはAES樹脂である請求項2記載の熱可塑性樹脂
    組成物。
  4. 【請求項4】 時間の対数に対する粘度の対数の傾きが
    0.6Pa以上である請求項2記載の熱可塑性樹脂組成
    物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4いずれか1項記載の熱可塑
    性樹脂組成物を用い、熱板溶着により接合された成形
    品。
JP35006999A 1999-12-09 1999-12-09 熱可塑性樹脂組成物 Pending JP2001164123A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35006999A JP2001164123A (ja) 1999-12-09 1999-12-09 熱可塑性樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35006999A JP2001164123A (ja) 1999-12-09 1999-12-09 熱可塑性樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001164123A true JP2001164123A (ja) 2001-06-19

Family

ID=18408025

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35006999A Pending JP2001164123A (ja) 1999-12-09 1999-12-09 熱可塑性樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001164123A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003013037A (ja) * 2001-06-29 2003-01-15 Nippon A & L Kk 熱板融着用樹脂組成物および車両用灯具のランプハウジング成形品
JP2013032513A (ja) * 2011-06-29 2013-02-14 Asahi Kasei Chemicals Corp メタクリル系樹脂組成物、その製造方法、及び成形体

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0841285A (ja) * 1994-07-27 1996-02-13 Sumitomo Dow Ltd 耐フロン性abs樹脂組成物
JPH0987471A (ja) * 1995-09-26 1997-03-31 Sumika A B S Latex Kk 熱板融着用ゴム強化熱可塑性樹脂材料および車両用灯具
JPH09151267A (ja) * 1995-11-29 1997-06-10 Sekisui Chem Co Ltd ポリプロピレン系樹脂組成物及びその発泡体
JPH10287802A (ja) * 1997-04-11 1998-10-27 Ube Cycon Ltd 自動車用ランプハウジングの成形材料及び自動車用ランプハウジング部品
JPH11199729A (ja) * 1998-01-19 1999-07-27 Denki Kagaku Kogyo Kk 熱板溶着用熱可塑性樹脂組成物
JPH11219602A (ja) * 1997-11-26 1999-08-10 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 車両灯具用ランプボディ及びその製造法並びにそれを用いた車両用灯具

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0841285A (ja) * 1994-07-27 1996-02-13 Sumitomo Dow Ltd 耐フロン性abs樹脂組成物
JPH0987471A (ja) * 1995-09-26 1997-03-31 Sumika A B S Latex Kk 熱板融着用ゴム強化熱可塑性樹脂材料および車両用灯具
JPH09151267A (ja) * 1995-11-29 1997-06-10 Sekisui Chem Co Ltd ポリプロピレン系樹脂組成物及びその発泡体
JPH10287802A (ja) * 1997-04-11 1998-10-27 Ube Cycon Ltd 自動車用ランプハウジングの成形材料及び自動車用ランプハウジング部品
JPH11219602A (ja) * 1997-11-26 1999-08-10 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 車両灯具用ランプボディ及びその製造法並びにそれを用いた車両用灯具
JPH11199729A (ja) * 1998-01-19 1999-07-27 Denki Kagaku Kogyo Kk 熱板溶着用熱可塑性樹脂組成物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003013037A (ja) * 2001-06-29 2003-01-15 Nippon A & L Kk 熱板融着用樹脂組成物および車両用灯具のランプハウジング成形品
JP2013032513A (ja) * 2011-06-29 2013-02-14 Asahi Kasei Chemicals Corp メタクリル系樹脂組成物、その製造方法、及び成形体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0453906B2 (ja)
KR101466525B1 (ko) 무도장 고선영성 내충격 사출 성형품과 그 제조 방법
JPH03205411A (ja) 熱可塑性共重合体の製造方法
JPH03115466A (ja) メルト―レオロジー改質剤を含む熱可塑性ポリマー組成物
JP2007308648A (ja) 熱可塑性樹脂組成物およびシート
CA1339699C (en) Thermoplastic polymer compositions containing meltrheology modifiers
JP2001164123A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH075814B2 (ja) 繊維強化熱可塑性樹脂組成物
JPH11286587A (ja) 熱可塑性樹脂組成物および塗装成形品
JPH075815B2 (ja) 繊維強化熱可塑性樹脂組成物
JPH05331246A (ja) ゴム強化熱可塑性樹脂およびその組成物
JP2000273270A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP2001040170A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH0517658A (ja) 成形材料
JPS6353226B2 (ja)
JP2005068301A (ja) レーザーマーキング用熱可塑性樹脂組成物
JPS636042A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH08134315A (ja) 熱可塑性重合体組成物
JPH1025394A (ja) ゴム強化スチレン系樹脂組成物
JPH05262955A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP2004075935A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH0892458A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
KR20050088661A (ko) 자동차 부품용 열가소성 수지조성물
JP2022129758A (ja) 熱可塑性樹脂組成物、その製造方法および成形品
JPH09302211A (ja) ポリカーボネート系樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060323

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080929

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081015

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090408