JP2005068301A - レーザーマーキング用熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

レーザーマーキング用熱可塑性樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】レーザー光照射によって鮮明なマーキングを成形体の表面に現出することができ、且つ、外観性、耐衝撃性及びレーザーマーキングの認識性に優れる成形体を与えるレーザーマーキング用樹脂組成物を提供する。
【解決手段】ゴム質重合体(a)の存在下に、芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物を含むビニル系単量体(b)を重合して得られるゴム強化共重合樹脂(A1)、又は、このゴム強化共重合樹脂(A1)とビニル系単量体の(共)重合体(A2)との混合物からなり、且つ、上記ゴム質重合体(a)の含有量が0.5〜70質量%、及び結合シアン化ビニル化合物の含有量が15〜50質量%であるゴム強化熱可塑性樹脂〔A〕を1〜98質量%と、芳香族ポリカーボネート樹脂〔B〕1〜98質量%と、熱可塑性ポリエステル系樹脂〔C〕1〜98質量%と、を含有する。
【選択図】なし


Description

本発明は、レーザー光照射によって鮮明な黒色マーキングを成形体の表面に現出することができ、且つ、外観性、耐薬品性、耐衝撃性及びマーキングの認識性に優れる成形体を与えるレーザーマーキング用熱可塑性樹脂組成物に関する。
従来より、熱可塑性樹脂からなる成形体に、レーザー光を照射すると、照射部分が黒色あるいは白色に変色するレーザーマーキング技術が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2等)。この「レーザーマーキング技術」は、レーザー光のエネルギーを利用することにより、樹脂表面における樹脂成分の化学変化あるいは樹脂中の着色剤等の添加剤の化学変化によって、キーボードのキー印字、FAXパネルの文字印字等のように、樹脂表面の素地の色と区別できる文字、絵、記号等をマーキングする技術であり、従来用いられてきたタンポ印刷等の印刷技術に比べ、低コストで、且つ文字の認識性等においても優れている。
このような成形体を与えるレーザーマーキング用の樹脂組成物としては、優れた成形加工性、成形体の耐衝撃性、外観性、マーキングの鮮明さ、認識性等が求められている。特に、キーボードのキーのように繰り返し使用される成形体は、キータッチによる印字部の汚れ、潰れ等によって認識性が悪化するという問題がある。この汚れについては、市販の洗浄剤等によって取り除くことができるが、その際に、洗浄剤成分が印字部を侵すことによる文字等の認識性の低下を招くことがあり、また、耐薬品性が十分でないと、洗浄剤成分と接触したキー(成形体)の強度低下を招くことがある。
特公昭62−59663号公報 特表平10−501014号公報
本発明は、上記課題を背景になされたもので、レーザー光照射によって鮮明な黒色マーキングを成形体の表面に現出することができ、且つ、外観性、耐薬品性、耐衝撃性及びマーキングの認識性に優れる成形体を与えるレーザーマーキング用樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は、以下の通りである。
(1)下記の成分〔A〕1〜98質量%と、〔B〕1〜98質量%と、〔C〕1〜98質量%(但し、これらの合計を100質量%とする。)と、を含有することを特徴とするレーザーマーキング用熱可塑性樹脂組成物。
〔A〕;ゴム質重合体(a)の存在下に、芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物を含むビニル系単量体(b)を重合して得られるゴム強化共重合樹脂(A1)、又は、このゴム強化共重合樹脂(A1)とビニル系単量体の(共)重合体(A2)との混合物からなり、且つ、上記ゴム質重合体(a)の含有量が0.5〜70質量%、及び結合シアン化ビニル化合物の含有量が15〜50質量%であるゴム強化熱可塑性樹脂、
〔B〕;芳香族ポリカーボネート樹脂、
〔C〕;熱可塑性ポリエステル系樹脂。
(2)上記芳香族ポリカーボネート樹脂〔B〕の重量平均分子量は、16,000〜22,000である上記(1)に記載のレーザーマーキング用熱可塑性樹脂組成物。
(3)上記熱可塑性ポリエステル系樹脂〔C〕の30℃における固有粘度〔IV〕は、0.5〜1.0dl/gである上記(1)又は(2)に記載のレーザーマーキング用熱可塑性樹脂組成物。
本発明のレーザーマーキング用熱可塑性樹脂組成物は、これを用いて得られる成形体へのレーザー光照射によって、鮮明な黒色マーキングを成形体の表面に現出することができる。また、この成形体は、優れた耐衝撃性、耐薬品性及び耐熱性を有する。更に、マーキングによる印字部周辺が汚れた際に、市販の洗浄剤等によって汚れをふき取った場合、通常は、印字部を起点として耐薬品性及び耐衝撃性の低下を招くことがあるが、そのような現象を起こすことなく、もとの物性を維持することができる。
上記芳香族ポリカーボネート樹脂〔B〕の重量平均分子量が16,000〜22,000である場合には、より黒色発色の鮮明な成形体とすることができる。
また、上記熱可塑性ポリエステル系樹脂〔C〕の30℃における固有粘度〔IV〕が0.5〜1.0dl/gである場合には、本組成物を用いる際の成形加工性に優れ、耐薬品性に優れた成形体を得ることができる。
以下、本発明を更に詳しく説明する。
上記ゴム強化熱可塑性樹脂〔A〕を構成することとなる上記ゴム強化共重合樹脂(A1)を形成するゴム質重合体(a)は、ゴム弾性を示す重合体である。この例としては、ポリブタジエン、ブタジエン・スチレン共重合体、ブタジエン・アクリロニトリル共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体、イソブチレン・イソプレン共重合体等のジエン系(共)重合体、これらジエン系(共)重合体(ブロック型、ランダム型及びホモ型の重合体)の水素添加物、エチレン・プロピレン・(非共役ジエン)共重合体、エチレン・ブテン−1・(非共役ジエン)共重合体、ポリウレタンゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム等が挙げられる。これらのうち、ポリブタジエン、ブタジエン・スチレン共重合体(ブロック型及びランダム型の重合体)、これらジエン系(共)重合体の水素添加物、エチレン・プロピレン・(非共役ジエン)共重合体、アクリルゴム及びシリコーンゴムが好ましい。また、上記例示した重合体は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
尚、シリコーンゴムを用いる場合は、p−ビニルフェニルメチルジメトキシシラン、2−(p−ビニルフェニル)エチルメチルジメトキシシラン、2−(p−ビニルフェニル)エチレンメチルジメトキシシラン等のビニル基を有する化合物、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等のグラフト交叉剤等を0.01〜10質量%共重合したものを用いると、耐衝撃性に優れる成形体を与える熱可塑性樹脂組成物とすることができる。
上記ゴム質重合体(a)として、ゴム質重合体ラテックスを使用する場合の平均粒径は、好ましくは50〜2,000nm、より好ましくは80〜800nm、更に好ましくは100〜400nmである。この平均粒径が小さすぎると、成形体の耐衝撃性が低下する傾向にあり、一方、大きすぎると本組成物の流動性が低下する傾向にある。また、上記ゴム質重合体(a)としては、上記範囲の間で平均粒径の異なるゴム質重合体の2種以上を用いてもよく、この場合には、更に耐衝撃性、流動性等の物性バランスに優れる成形体を与えるレーザーマーキング用熱可塑性樹脂組成物とすることができる。
上記ゴム強化共重合樹脂(A1)を形成するために、上記ゴム質重合体(a)の存在下に重合されるビニル単量体(b)としては、芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物を含むものであれば特に限定されない。これらの化合物は、それぞれ1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。尚、上記ビニル単量体(b)としては、芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物に加え、これらの化合物と共重合可能な他のビニル系単量体を更に組み合わせて用いてもよい。
上記芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、エチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレン、メチル−α−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノメチルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルピリジン、モノクロルスチレン、ジクロロスチレン等の塩素化スチレン、モノブロモスチレン、ジブロモスチレン等の臭素化スチレン、モノフルオロスチレン等が挙げられる。これらのうち、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレンが好ましい。また、これらは1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記シアン化ビニル化合物としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられる。これらのうち、アクリロニトリルが好ましい。また、これらは1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記ビニル単量体(b)として用いることのできる他のビニル系単量体としては、(メタ)アクリル酸エステル、マレイミド系化合物、更には、エポキシ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基、オキサゾリン基等の官能基を有するビニル系単量体等が挙げられる。これらは1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。また、これらのうち、(メタ)アクリル酸エステル及びマレイミド系化合物が好ましい。
上記(メタ)アクリル酸エステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸sec−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクタデシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル等のアクリル酸エステルや、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸sec−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸オクタデシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル等のメタクリル酸エステルが挙げられる。これらのうち、メタクリル酸メチルが好ましい。また、これらは1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記マレイミド系化合物としては、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(2−メチルフェニル)マレイミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)マレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、α,β−不飽和ジカルボン酸のイミド化合物等が挙げられる。これらのうち、N−フェニルマレイミド及びN−シクロヘキシルマレイミドが好ましい。また、これらは1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。尚、マレイミド系化合物を導入する他の方法としては、例えば、無水マレイン酸を共重合し、その後イミド化する方法でもよい。
上記官能基を有するビニル系単量体としては、メタクリル酸グリシジル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、ビニルオキサゾリン等が挙げられる。これらの官能基含有ビニル単量体を共重合することで、他の重合体成分との界面密着性(相溶性)を高めることができる。
上記ゴム強化共重合樹脂(A1)を形成するために用いられる芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物の割合は、これらの合計を100質量%とした場合、好ましくは50〜99質量%/1〜50質量%、より好ましくは55〜95質量%/5〜45質量%、更に好ましくは60〜90質量%/10〜40質量%である。芳香族ビニル化合物の使用割合が少なすぎると、成形加工性に劣る傾向にある。一方、芳香族ビニル化合物の使用割合が多すぎると、成形体表面におけるレーザーマーキング発色性に劣る傾向にある。
また、芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物の使用量の合計は、ビニル系単量体(b)の全量を100質量%とした場合、好ましくは20〜100質量%、より好ましくは40〜100質量%、更に好ましく50〜100質量%、特に好ましくは60〜100質量%である。尚、残部は芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物以外の他のビニル系単量体である。芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物の使用量が少なすぎると、本組成物を用いて得られる成形体の耐衝撃性が劣り、成形体表面におけるレーザーマーキング発色性が劣る傾向にある。
上記ゴム強化共重合樹脂(A1)は、ゴム質重合体(a)の存在下に、上記ビニル系単量体(b)を重合して得られるものであるが、これらの重合割合(a)/(b)は、これらの合計を100質量%とした場合、好ましくは1〜80質量%/20〜99質量%、より好ましくは3〜80質量%/20〜97質量%、更に好ましくは10〜70質量%/30〜90質量%である。
本発明に関わる上記ゴム強化共重合樹脂(A1)は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記ゴム強化共重合樹脂(A1)を製造する方法としては、乳化重合、溶液重合、塊状重合及び懸濁重合が挙げられる。これらのうち、乳化重合、溶液重合が好ましい。
尚、ゴム質重合体(a)及びビニル系単量体(b)の使用方法は、上記ゴム質重合体(a)全量の存在下に、上記ビニル系単量体(b)を一括添加して重合してもよいし、分割もしくは連続添加して重合してもよい。また、これらを組み合わせた方法で重合してもよい。更に、上記ゴム質重合体(a)の全量又は一部を、重合途中で添加して重合してもよい。
乳化重合で製造する際には、重合開始剤、連鎖移動剤、乳化剤及び水が用いられる。
重合開始剤としては、クメンハイドロパーオキシド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキシド、過硫酸カリウム、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシモノカーボネート等が挙げられる。
連鎖移動剤としては、オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−ヘキシルメルカプタン、テトラエチルチウラムスルフィド、アクロレイン、メタクロレイン、アリルアルコール、2−エチルヘキシルチオグリコール等が挙げられる。
乳化重合の際に使用する乳化剤としては、高級アルコールの硫酸エステル、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム等の脂肪族スルホン酸塩、高級脂肪族カルボン酸塩、ロジン酸塩、リン酸系等のアニオン系界面活性剤が挙げられる。
乳化重合では、通常、凝固剤により凝固して得られた粉末を水洗後、乾燥することによってゴム強化ビニル系樹脂の粉末が得られる。この凝固剤としては、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム等の無機塩、あるいは硫酸、酢酸、塩酸、クエン酸等の酸を用いることができる。これらの凝固剤のうち、硫酸及び酢酸が好ましい。
上記のようにして得られるゴム強化共重合樹脂(A1)には、ビニル系単量体(b)がゴム質重合体(a)にグラフトした共重合体(以下、「グラフト化ゴム質重合体」ともいう。)と上記ビニル系単量体(b)がゴム質重合体(a)にグラフトしていない未グラフト成分(上記ビニル系単量体(b)の(共)重合体)が含まれる。
また、本発明に関わる上記ゴム強化熱可塑性樹脂〔A〕としては、上記ゴム強化共重合樹脂(A1)のほかに、このゴム強化共重合樹脂(A1)と、ビニル系単量体の少なくとも1種を(共)重合して得られる(共)重合体(A2)との混合物であってもよい。尚、これらの含有割合は特に限定されない。上記(共)重合体(A2)を形成するビニル系単量体は、上記ゴム強化共重合樹脂(A1)を形成するために例示した単量体を1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。また、上記(共)重合体(A2)は、単一組成の(共)重合体であっても、組成の異なる2種以上の(共)重合体のブレンドであってもよい。
上記(共)重合体(A2)を製造する際の重合方法としては、乳化重合、溶液重合、塊状重合、懸濁重合等が挙げられ、上記ゴム強化ビニル系樹脂(A1)を製造する方法において、上記ゴム質重合体(a)を用いない以外は同様の方法で製造することができる。
上記ゴム強化熱可塑性樹脂〔A〕に含有されるゴム質重合体(a)の含有量は、ゴム強化熱可塑性樹脂〔A〕の全量を100質量%とした場合、0.5〜70質量%であり、好ましくは3〜70質量%、より好ましくは5〜65質量%、特に好ましくは10〜65質量%である。上記ゴム質重合体(a)の含有量が0.5質量%未満では、得られる成形体の耐衝撃性が劣り、一方、70質量%を超えると、成形加工性、及び、得られる成形体の耐熱性が劣る。
また、上記ゴム強化熱可塑性樹脂〔A〕に含有される結合シアン化ビニル化合物の含有量は、ゴム強化熱可塑性樹脂〔A〕の全量を100質量%とした場合、15〜50質量%であり、好ましくは18〜45質量%、より好ましくは20〜40質量%、特に好ましくは22〜38質量%である。上記結合シアン化ビニル化合物の含有量が15質量%未満では、レーザーマーキング発色性に劣る傾向にある。一方、50質量%を超えると、得られる成形体の熱安定性に劣る傾向にある。
上記ゴム強化熱可塑性樹脂〔A〕を構成するゴム質重合体(a)へのビニル系単量体(b)のグラフト率は、好ましくは5〜200%、より好ましくは10〜150%、特に好ましくは15〜150%である。グラフト率が5%未満では、得られる成形体の外観不良、耐衝撃性が低下することがある。一方、200%を超えると、成形加工性が劣る。
尚、上記グラフト率(%)は、上記ゴム強化共重合樹脂(A1)を重合するときの、重合開始剤、連鎖移動剤、乳化剤、溶剤等の種類や量、更には重合時間、重合温度、単量体成分の濃度等を変えることにより、容易に制御することができる。
上記ゴム強化熱可塑性樹脂〔A〕に含有されるグラフト化ゴム質重合体の平均粒径は、好ましくは0.05〜4μm、より好ましくは0.08〜1.5μm、特に好ましくは0.1〜0.4μmである。この平均粒径が小さすぎると、得られる成形体の耐衝撃性が低下する傾向にあり、一方、大きすぎると、本組成物の流動性、得られる成形品の表面外観性が劣る傾向にある。尚、上記平均粒径は、電子顕微鏡等による従来公知の方法により測定することができる。
上記ゴム強化熱可塑性樹脂〔A〕のメチルエチルケトン可溶分の極限粘度〔η〕(メチルエチルケトン中、30℃で測定)は、好ましくは0.1〜1.0dl/g、より好ましくは0.2〜0.9dl/g、特に好ましくは0.3〜0.8dl/gである。この範囲とすることにより、成形加工性に優れ、得られる成形体の耐衝撃性も優れる。
尚、上記極限粘度〔η〕は、上記ゴム強化共重合樹脂(A1)等を重合するときの、重合開始剤、連鎖移動剤、乳化剤、溶剤等の種類や量、更には重合時間、重合温度、単量体成分の濃度等を変えることにより、容易に制御することができる。
本発明のレーザーマーキング用熱可塑性樹脂組成物に含有される上記ゴム強化熱可塑性樹脂〔A〕の含有量は、成分〔A〕、〔B〕及び〔C〕の合計を100質量%とした場合、1〜98質量%であり、好ましくは5〜80質量%、より好ましくは7〜70質量%、特に好ましくは10〜70質量%である。このゴム強化熱可塑性樹脂〔A〕の含有量が少なすぎると、本組成物を用いて成形する際の流動性が不十分となり、加工性に劣る傾向にあり、一方、多すぎると、レーザーマーキング発色性に劣る傾向にある。
次に、上記芳香族ポリカーボネート樹脂〔B〕について説明する。この芳香族ポリカーボネート樹脂〔B〕は、黒色マーキングをより鮮明にするために用いられる。この成分〔B〕としては特に限定されず、種々のジヒドロキシアリール化合物とホスゲンとの反応によって得られるもの(ホスゲン法)、ジヒドロキシアリール化合物とジフェニルカーボネートとのエステル交換反応によって得られるもの(エステル交換法)等が挙げられる。
ここで、芳香族ポリカーボネート樹脂の原料となるジヒドロキシアリール化合物としては、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下、「ビスフェノールA」ともいう。)、2,2′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロパン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、1,1′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシフェニルスルフィド、4,4′−ジヒドロキシフェニルスルフィド、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルフェニルスルフィド、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4′−ジヒドロキシフェニルスルホキシド、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルスルホキシド、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルスルホン、ヒドロキノン、レゾルシン等が挙げられる。これらのうち、ビスフェノールAが好ましい。また、これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
代表的な芳香族ポリカーボネート樹脂は、ビスフェノールAとホスゲンとの反応によって得られるポリカーボネートである。
上記芳香族ポリカーボネート樹脂〔B〕は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明のレーザーマーキング用熱可塑性樹脂組成物に上記芳香族ポリカーボネート樹脂〔B〕が含有されることによって、レーザー光照射による発色性を高めることができ、更に、得られる成形体の耐熱性も向上させることができる。
上記芳香族ポリカーボネート樹脂〔B〕の重量平均分子量は、好ましくは16,000〜22,000、好ましくは16,000〜21,000、更に好ましくは16,000〜20,000である。分子量が小さすぎると、本組成物をペレット化する際に、ストランドが安定して引けない傾向にあり、一方、分子量が大きすぎると、本組成物の流動性が劣る傾向にある。尚、上記範囲の間で分子量の異なる芳香族ポリカーボネート樹脂の2種以上を用いることもできる。
本発明のレーザーマーキング用熱可塑性樹脂組成物に含有される上記芳香族ポリカーボネート樹脂〔B〕の含有量は、成分〔A〕、〔B〕及び〔C〕の合計を100質量%とした場合、1〜98質量%であり、好ましくは3〜95質量%、より好ましくは5〜90質量%、特に好ましくは7〜90質量%である。この芳香族ポリカーボネート樹脂〔B〕の含有量が少なすぎると、得られる成形体の耐熱性に劣る傾向にあり、一方、多すぎると、本組成物を用いて成形する際の流動性が不十分となり、例えば、薄肉部を有する加工品の生産に不具合を生じる場合がある。
本発明のレーザーマーキング用熱可塑性樹脂組成物に含有される熱可塑性ポリエステル系樹脂〔C〕は、分子の主鎖中にエステル結合を有する樹脂であれば特に限定されず、飽和ポリエステル系樹脂であってもよいし、不飽和ポリエステル系樹脂であってもよい。また、単独重合ポリエステルであってもよいし、共重合ポリエステルであってもよい。
上記熱可塑性ポリエステル系樹脂〔C〕は、例えば、ジカルボン酸成分とジヒドロキシ成分との重縮合、オキシカルボン酸成分又はラクトン成分の重縮合等により得ることができる。
上記ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸(2,6−ナフタレンジカルボン酸等)、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルメタンジカルボン酸、ジフェニルエタンジカルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸等の炭素数8〜16程度の芳香族ジカルボン酸又はその誘導体等、シクロヘキサンジカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ハイミック酸等の炭素数8〜12程度の脂環式ジカルボン酸又はその誘導体等、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、ヘキサデカンジカルボン酸、ダイマー酸等の炭素数2〜40程度の脂肪族ジカルボン酸又はその誘導体等が挙げられる。
尚、上記誘導体には、エステル形成可能な誘導体、例えば、ジメチルエステル等の低級アルキルエステル、酸無水物、酸クロライド等の酸ハライド等が含まれる。
これらジカルボン酸成分は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、上記ジヒドロキシ成分としては、エチレングリコール、トリメチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオール等の直鎖状又は分岐鎖状の炭素数2〜12程度のアルキレンジオール等の脂肪族アルキレンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水素化ビスフェノールA等の脂環族ジオール、ハイドロキノン、レゾルシン、ジヒドロキシフェニル、ナフタレンジオール、ジヒドロキシジフェニルエーテル、ビスフェノールA、ビスフェノールAに対してエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドが付加した付加体(ジエトキシ化ビスフェノールA等)等の芳香族ジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリオキシエチレングリコール、ジテトラメチレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等のポリオキシアルキレングリコール等が挙げられる。
尚、上記ジヒドロキシ成分は、例えば、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン等の置換体であってもよい。
これらジヒドロキシ成分は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記オキシカルボン酸成分としては、オキシ安息香酸、オキシナフトエ酸、ジフェニレンオキシカルボン酸等のオキシカルボン酸及びその誘導体等が挙げられる。
これらオキシカルボン酸成分は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記ラクトン成分としては、プロピオラクトン、ブチロラクトン、バレロラクトン、ε−カプロラクトン等のカプロラクトン等のラクトン等が挙げられる。
これらラクトン酸成分は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、上記熱可塑性ポリエステル系樹脂〔C〕が共重合ポリエステルである場合、共重合可能な単量体としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール等の直鎖状アルキレングリコール等のアルキレングリコール、ジエチレングリコール等のポリ(オキシ−アルキレン)単位を含み、繰り返し数が2〜4程度のオキシアルキレン単位を有するポリオキシアルキレングリコール、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸等の非対称構造の芳香族ジカルボン酸等が挙げられる。
更に、上記化合物以外に、必要に応じて、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸等の多価カルボン酸、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール等の多官能性単量体を併用してもよい。
上記熱可塑性ポリエステル系樹脂〔C〕としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレンテレフタレート(PPT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリ1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート(PCT)等のポリアルキレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等のポリアルキレンナフタレート等の単独重合ポリエステル、アルキレンテレフタレート単位及び/又はアルキレンナフタレート単位を主として含有する共重合ポリエステル等が挙げられる。これらのうち、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。 上記熱可塑性ポリエステル系樹脂〔C〕は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明のレーザーマーキング用熱可塑性樹脂組成物に上記熱可塑性ポリエステル系樹脂〔C〕が含有されることによって、得られる成形体の耐薬品性を向上させることができる。
上記熱可塑性ポリエステル系樹脂〔C〕の30℃における固有粘度〔IV〕は、好ましくは0.5〜1.0dl/g、より好ましくは0.6〜0.8dl/g、更に好ましくは0.65〜0.78dl/gである。この固有粘度〔IV〕が大きすぎると、成形加工性に劣る傾向にあり、一方、小さすぎると、本組成物をペレット化する際に、ストランドが安定して引けない傾向にある。
本発明のレーザーマーキング用熱可塑性樹脂組成物に含有される上記熱可塑性ポリエステル系樹脂〔C〕の含有量は、成分〔A〕、〔B〕及び〔C〕の合計を100質量%とした場合、1〜98質量%であり、好ましくは2〜50質量%、より好ましくは3〜30質量%、特に好ましくは4〜20質量%である。この熱可塑性ポリエステル系樹脂〔C〕の含有量が少なすぎると、得られる成形体の耐薬品性に劣る傾向にあり、一方、多すぎると耐熱性に劣る傾向にある。
上記成分〔A〕、成分〔B〕及び成分〔C〕の含有量を上記の範囲で組み合わせることによって、成形加工性に優れる熱可塑性樹脂組成物とすることができ、得られる成形体の表面に、鮮明な黒色マーキングを現出することができる。また、得られる成形体自体に耐薬品性及び耐衝撃性を有するのみならず、マーキングによる印字部においても十分な耐薬品性及び耐衝撃性を維持する。
本発明のレーザーマーキング用熱可塑性樹脂組成物には、他の重合体成分として、以下に例示する樹脂、エラストマー等を配合することができる。
樹脂としては、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアセタール樹脂、ポリエーテルエステルアミド等が挙げられる。また、エラストマーとしては、ポリアミドエラストマー、ポリアミドイミドエラストマー、ポリエステルエラストマー等が挙げられる。樹脂及びエラストマーは、それぞれ1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これら他の重合体成分の配合量は、上記成分〔A〕、〔B〕及び〔C〕の合計を100質量部とした場合、好ましくは1〜30質量部、より好ましくは3〜15質量部、特に好ましくは5〜10質量部である。
また、成形体表面における鮮明な黒色発色を得るために、本発明のレーザーマーキング用熱可塑性樹脂組成物には、以下に例示する金属元素含有化合物を配合することができる。この金属元素含有化合物には鉛化合物を含まないものとする。
金属元素としては、ビスマス、ニッケル、亜鉛、カルシウム、銅、チタン、珪素、コバルト、鉄等が挙げられ、金属元素含有化合物としては、これらの酸化物、水酸化物、有機金属化合物等が挙げられる。その例としては、酸化ビスマス、水酸化ビスマス、塩基性炭酸ビスマス、蟻酸ニッケル、水酸化ニッケル、硼酸亜鉛、リン酸系亜鉛、硼酸カルシウム、珪酸カルシウム、硝酸銅、塩基性炭酸銅、チオシアン酸銅、クエン酸銅、酸化チタン、シュウ酸鉄、酸化鉄等が挙げられる。これらの金属元素含有化合物は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの金属元素含有化合物の配合量は、上記成分〔A〕、〔B〕及び〔C〕の合計を100質量部とした場合、好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.02〜3質量部、特に好ましくは0.05〜2質量部である。0.01質量部未満では、黒色発色の効果が小さく、一方、10質量部を超えると、得られる成形体の耐衝撃性が低下することがある。
更に、本発明のレーザーマーキング用熱可塑性樹脂組成物には、目的、用途に応じて、各種添加剤、例えば、着色剤、充填剤、耐候剤、帯電防止剤、難燃剤、難燃助剤、酸化防止剤、可塑剤、滑剤、カップリング剤、シリコーンオイル等を配合することができる。
上記着色剤は、染料、顔料等をそれぞれ1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記染料としては、ニトロソ系染料、ニトロ系染料、アゾ系染料、スチルベンアゾ系染料、ケトイミン系染料、トリフェニルメタン系染料、キサンテン系染料、アクリジン系染料、キノリン系染料、メチン系染料、チアゾール系染料、インダミン系染料、アジン系染料、オキサジン系染料、チアジン系染料、硫化系染料、アミノケトン系染料、アンスラキノン系染料、インジゴイド系染料等が挙げられる。
これらの染料の具体例としては、Mordant Green 4、Disperse Yellow 14、Disperse Yellow 31、Acid Yellow 2、Direct Yellow 59、Basic Yellow 2、Basic Orange 23、Direct Orange 71、Direct Red 28、Acid Red 52、Solvent Blue 22、Acid Blue 59、Mordant Blue 10、Acid Blue 45、Vat Blue 41、トルイジンマルーン、パーマネントレッドAG、ハンザエローG、ハンザエロー10G、ベンジジンオレンジ2G等が挙げられる。
上記顔料としては、有機顔料、無機顔料のいずれも用いることができる。このうち、有機顔料としては、モノアゾ系、縮合アゾ系、ジスアゾ系、アンスラキノン系、イソインドリノン系、複素環系、ペリノン系、アゾメチン系、キナクリドン系、ペリレン系、ジオキサジン系、フタロシアニン系等が挙げられる。
有機顔料に金属原子が配位している場合には、金属がカルシウム、ニッケル、鉄、バリウム、ナトリウム、銅、モリブデン、コバルト、マンガン、亜鉛、チタン、マグネシウム、カリウム等であるものを好ましく用いることができ、具体的には、ウォッチングレッド(Ca)、グリーンゴールド(Ni)、ピグメントグリーンB(Fe)、ピグメントスカーレッド3B(Ba)、ファーストスカイブルー(Ba)、フタロシアニングリーン(Fe)、フタロシアニンブルー(Cu)、ブリリアントカーミン6B(Ca)、ボルドー10B(Na)、リソールレットR(Na)、レーキレッドC(Ba)、レーキッドD(Ba)、ブリリアントスカーレッドG(Ca)、マンガンバイオレット(Mn)、コバルトバイオレット(Co)等が挙げられる。尚、前記括弧内は各有機顔料に含まれる金属元素である。
また、無機顔料としては、チタンイエロー、酸化亜鉛、硫化バリウム、硫化亜鉛、酸化鉄、複合酸化物系顔料、群青、コバルトブルー等が挙げられる。
上記着色剤の配合量は、本組成物に含有される重合体成分の全量100質量部に対して、好ましくは0.01〜5質量部、より好ましくは0.02〜3質量部、更に好ましくは0.05〜2質量部である。
上記充填剤としては、ガラス繊維、炭素繊維、ガラスビーズ、カーボンブラック、タルク、ワラストナイト、ロックフィラー、マイカ、ガラスフレーク、ミルドファイバー、二硫化モリブデン、酸化亜鉛ウィスカー、チタン酸カルシウムウィスカー等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。上記充填剤を配合することによって、本発明のレーザーマーキング用熱可塑性樹脂組成物を用いて得られる成形体の剛性、耐熱性(高熱変形温度)等を付与することができる。
上記ガラス繊維、炭素繊維等の好ましい大きさは、繊維径が6〜20μm、繊維長が30μm以上である。
上記充填剤の配合量は、本組成物に含有される重合体成分の全量100質量部に対して、好ましくは1〜40質量部、より好ましくは3〜30質量部、更に好ましくは5〜20質量部である。上記充填剤の配合量が多すぎると、レーザーマーキング性を損なうことがある。
上記耐候剤としては、有機リン系化合物、有機硫黄系化合物、ヒドロキシル基を含有する有機化合物等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。上記耐候剤の配合量は、本組成物に含有される重合体成分の全量100質量部に対して、好ましくは0.1〜6質量部、より好ましくは0.2〜5質量部、更に好ましくは0.2〜4質量部である。
また、上記帯電防止剤としては、ポリエーテル、アルキル基を有するスルホン酸塩等が挙げられ、これらは1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。上記帯電防止剤の配合量は、本組成物に含有される重合体成分の全量100質量部に対して、好ましくは0.1〜20質量部、より好ましくは0.5〜10質量部、更に好ましくは0.2〜5質量部である。
上記難燃剤としては、ハロゲン系難燃剤、有機リン系難燃剤、含窒素化合物、金属の水酸化物、アンチモン化合物等が挙げられる。
上記ハロゲン系難燃剤としては、テトラブロモビスフェノール−Aのオリゴマー(末端はエポキシ基のまま、あるいはエポキシ基をトリブロモフェノール、メチルアルコール、エチルアルコール等で封止してあってもよい)、臭素化スチレン、後臭素化スチレン、臭素化ポリカーボネートのオリゴマー、テトラブロモビスフェノール−A、デカブロモジフェニルエーテル、塩素化ポリスチレン、脂肪族塩素化合物等が挙げられる。これらのうち、テトラブロモビスフェノール−Aのオリゴマーが好ましく、好ましい分子量は1,000〜6,000である。また、ハロゲン系難燃剤を構成するハロゲンが臭素である場合、好ましい臭素濃度は30〜65質量%であり、より好ましくは45〜60質量%である。
上記有機リン系難燃剤としては、トリフェニルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルチオホスフェート、ハイドロキノンビス(ジフェニルホスフェート)、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)、レゾルシノールビス(ジキシレニルホスフェート)、トリフェニルホスフェートのオリゴマー等が挙げられる。これらのうち、トリフェニルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、レゾルシノールビス(ジキシレニルホスフェート)が好ましい。また、有機リン系難燃剤中の、好ましいリン濃度は4〜30質量%であり、より好ましくは6〜25質量%である。
上記含窒素化合物としては、メラミン、イソシアネートの環化物等が挙げられる。また、上記アンチモン化合物としては、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、コロイダル五酸化アンチモン等が挙げられる。さらに、金属の水酸化物としては、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等が挙げられる。
上記難燃剤の配合量は、本組成物に含有される重合体成分の全量100質量部に対して、好ましくは1〜40質量部、より好ましくは3〜25質量部である。難燃剤の配合量が1質量部未満であると、難燃性の付与効果が不十分であり、一方、40質量部を超えると、得られる成形体の耐衝撃性、レーザーマーキング性が劣る。
本発明のレーザーマーキング用熱可塑性樹脂組成物は、上記各成分を混練するなどの方法によって得ることができる。そして、目的、用途に応じて、押出成形、射出成形、圧縮成形等の各種成形方法により成形体を得ることができる。
得られた成形体の表面にレーザー光を照射することにより、鮮明な黒色マーキングを印字することができる。レーザー光の種類としては、He−Neレーザー、Arレーザー、COレーザー、エキシマレーザー等の気体レーザー、YAGレーザー等の固体レーザー、半導体レーザー、色差レーザー等があるが、レーザーマーキング用としてはCOレーザー、エキシマレーザー、YAGレーザー等が好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に詳述するが、本発明は、その要旨を越えない限り下記に掲げる例に何等制約されるものではない。尚、下記の実施例及び比較例において部及び%は、特に断らない限り質量部及び質量%である。
1.評価方法
本実施例において用いられる評価方法は以下のとおりである。尚、成分〔A〕は、ゴム質重合体を含むラテックスを用いて製造した。
(1)ゴム質重合体の平均粒径
ラテックス中の分散粒子の粒子径を光散乱方法で測定した。測定機器は、大塚電子(株)製、LPA−3100であり、70回積算でキュムラント法を用いた。
(2)ゴム強化熱可塑性樹脂〔A〕のグラフト率
試料1gを精秤採取し、これをメチルエチルケトン中に投入した。その後、振とう機で2時間振とうし、遊離の(共)重合体を溶解させた。次いで、遠心分離機を用いて、この溶液を15,000rpmで30分間、遠心分離し、不溶分を得た。その後、この不溶分を120℃で1時間真空乾燥し、固化した。グラフト率は、下記計算式より算出した。
試料1g中のゴム成分の質量をx(g)、上記で得たメチルエチルケトン不溶分の質量をy(g)とすると、上記グラフト率は、下記の計算式により求められる。
グラフト率(%)={(y−x)/x}×100
(3)ゴム強化熱可塑性樹脂〔A〕のメチルエチルケトン可溶分の極限粘度
前記で得た可溶分をメチルエチルケトンに溶解し、温度30℃でウベローデ型粘度計を用いて測定した。単位は、dl/gである。
(4)熱可塑性ポリエステル系樹脂の固有粘度
フェノール/テトラクロロエタン(質量比1/1)の混合溶媒中30℃で測定した。単位は、dl/gである。
(5)成形加工性(流動性)
各成分を用いて得た組成物を用い、240℃に設定された射出成形機によりゲート径0.5mmから、縦20mm、横50mm及び厚さ0.8mmの板状成形体を製造した。
○;スムーズに充填された。
×;未充填部があった。
(6)耐衝撃性
各成分を配合して得られる組成物を用い、射出成形機により縦40mm、横100mm、厚さ2.5mmとした板状成形体を測定試料として、デュポンインパクト測定装置を用いて、荷重200gfを高さ40cmから落下させ、評価した。
○;割れないため問題なし。
×;割れてしまい、問題となる可能性がある。
(7)耐薬品性
上記(6)で得られた板状成形体を測定試料として、100%エタノールに30℃で1時間浸し、外観を目視にて評価した。
○;外観上問題なし。
×;クラックが発生した。
(8)耐熱性
上記(6)で得られた板状成形体を測定試料として、75℃の恒温槽内に6時間静置した。
○;外観上問題なし。
×;成形体が変形した。
(9)レーザーマーキング黒発色性の評価
上記で得られた板状の成形体の表面を、ロフィンバーゼル社製の「レーザーマーカー スターマーク65W(YAGレーザー光)」を用いてレーザーマーキングした。照射することにより黒発色する部分の発色性、認識性及び鮮明さを目視で判断した。判断基準を以下に示す。
○;良好である(鮮明で且つ認識性の良好な印字発色を呈する)。
△;認識性又は鮮明さが劣る。
×;不良である(認識性及び鮮明さに劣る)。
2.ゴム強化熱可塑性樹脂〔A〕
以下の「ABS−1」又は「ABS−2」を単独で、あるいは、AS樹脂と組み合わせて用いた。尚、樹脂中のグラフト化ゴム質重合体の平均粒径は、予め用いたラテックス中のゴム質重合体粒子とほぼ同じであった。
(1)ABS−1
重量平均粒子径0.26μmのポリブタジエンラテックスの存在下に、スチレン及びアクリロニトリルを乳化重合させて得られたゴム強化熱可塑性樹脂である。ポリブタジエンの含有量は40%であり、スチレン単位量は40%、アクリロニトリル単位量は20%である。
(2)ABS−2
重量平均粒子径0.26μmのポリブタジエンラテックスの存在下に、スチレン及びアクリロニトリルを乳化重合させて得られたゴム強化熱可塑性樹脂である。ポリブタジエンの含有量は40%であり、スチレン単位量は50%、アクリロニトリル単位量は10%である。
(3)AS樹脂
溶液重合で得られた、スチレン単位量が68%、アクリロニトリル単位量が32%のアクリロニトリル・スチレン共重合体である。
3.芳香族ポリカーボネート樹脂〔B〕
三菱エンジニアリングプラスチック社製、「7022PJ」を用いた。重量平均分子量は21,000である。
4.熱可塑性ポリエステル系樹脂〔C〕
三菱エンジニアリングプラスチック社製、「5020」を用いた。30℃における固有粘度〔IV〕は0.68dl/gである。
5.実施例1〜5及び比較例1〜4
表1に示す配合処方に従い、各成分を単軸押出機により混合し、220〜240℃の温度で溶融混練押出しをして、ペレットを得た。このペレットを射出成形機により評価用試験片とした。上記記載の方法による結果を表1に示す。
Figure 2005068301
6.実施例の効果
表1より、比較例1は、成分〔A〕の含有量が本発明の範囲外であり、成形加工性が劣る。比較例2は、成分〔C〕の含有量が本発明の範囲外であり、耐薬品性が劣る。比較例3は、成分〔B〕の含有量が本発明の範囲外であり、耐熱性が劣る。また、比較例4は、成分〔A〕中の結合シアン化ビニル化合物の含有量が本発明の範囲外であり、耐薬品性が劣る。
一方、実施例1〜5は、各評価において、すべて水準以上であり、本発明の目的を達成している。
本発明のレーザーマーキング用熱可塑性樹脂組成物を用いて得られた成形品は、耐衝撃性、耐薬品性、耐熱性及びマーキングの認識性に優れており、表面外観も良好である。このため、家庭用品、電気用品、OA機器等の物品、自動車等の部品、建築材料等として極めて有用である。

Claims (3)

  1. 下記の成分〔A〕1〜98質量%と、成分〔B〕1〜98質量%と、成分〔C〕1〜98質量%(但し、これらの合計を100質量%とする。)と、を含有することを特徴とするレーザーマーキング用熱可塑性樹脂組成物。
    〔A〕;ゴム質重合体(a)の存在下に、芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物を含むビニル系単量体(b)を重合して得られるゴム強化共重合樹脂(A1)、又は、該ゴム強化共重合樹脂(A1)とビニル系単量体の(共)重合体(A2)との混合物からなり、且つ、上記ゴム質重合体(a)の含有量が0.5〜70質量%、及び結合シアン化ビニル化合物の含有量が15〜50質量%であるゴム強化熱可塑性樹脂。
    〔B〕;芳香族ポリカーボネート樹脂。
    〔C〕;熱可塑性ポリエステル系樹脂。
  2. 上記芳香族ポリカーボネート樹脂〔B〕の重量平均分子量は、16,000〜22,000である請求項1に記載のレーザーマーキング用熱可塑性樹脂組成物。
  3. 上記熱可塑性ポリエステル系樹脂〔C〕の30℃における固有粘度〔IV〕は、0.5〜1.0dl/gである請求項1又は2に記載のレーザーマーキング用熱可塑性樹脂組成物。

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