JPH075815B2 - 繊維強化熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
繊維強化熱可塑性樹脂組成物Info
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- JPH075815B2 JPH075815B2 JP63175364A JP17536488A JPH075815B2 JP H075815 B2 JPH075815 B2 JP H075815B2 JP 63175364 A JP63175364 A JP 63175364A JP 17536488 A JP17536488 A JP 17536488A JP H075815 B2 JPH075815 B2 JP H075815B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は耐衝撃性、成形加工性に優れた繊維強化熱可塑
性樹脂組成物に関するものである。
性樹脂組成物に関するものである。
[従来の技術] 芳香族ポリエステル樹脂(以下ポリエステルと略称す
る)は優れた機械的性質、電気的性質、耐薬品性、耐熱
性、低吸湿性、加工性などを有しており、エンジニアリ
ングプラスチックとして広く使用されているが、耐衝撃
性に劣るという欠点がある。
る)は優れた機械的性質、電気的性質、耐薬品性、耐熱
性、低吸湿性、加工性などを有しており、エンジニアリ
ングプラスチックとして広く使用されているが、耐衝撃
性に劣るという欠点がある。
ポリエステルの耐衝撃性を改良するための一般的な方法
として、ガラス繊維等の繊維状強化剤を添加する方法が
知られている。しかしながら、繊維状強化剤をポリエス
テルに添加した場合、耐衝撃性向上効果は不十分であ
り、しかも、繊維状強化剤が配向するために、成形収縮
率に大きな異方性を生じ、そりが発生してしまう。
として、ガラス繊維等の繊維状強化剤を添加する方法が
知られている。しかしながら、繊維状強化剤をポリエス
テルに添加した場合、耐衝撃性向上効果は不十分であ
り、しかも、繊維状強化剤が配向するために、成形収縮
率に大きな異方性を生じ、そりが発生してしまう。
そこで、ポリエステルの耐衝撃性を改良し、しかも、そ
りの発生を防止することを目的に、ポリエステル、ガラ
ス繊維、およびスチレン系重合体とのブレンドが提案さ
れている(例えば特開昭50−1146号公報、特開昭50−23
448号公報、特開昭52−86446号公報等)。
りの発生を防止することを目的に、ポリエステル、ガラ
ス繊維、およびスチレン系重合体とのブレンドが提案さ
れている(例えば特開昭50−1146号公報、特開昭50−23
448号公報、特開昭52−86446号公報等)。
さらに、ポリエステルとの相溶性を上げる目的で、メタ
クリル酸エステルをグラフト共重合したゴム状重合体と
ポリエステル、充填剤のブレンドが提案されている(例
えば、特開昭57−138257号公報等)。
クリル酸エステルをグラフト共重合したゴム状重合体と
ポリエステル、充填剤のブレンドが提案されている(例
えば、特開昭57−138257号公報等)。
さらに、メタクリル酸エステルをグラフト共重合したゴ
ム状重合体、ポリエステル、充填剤の混合物にエポキシ
化合物をブレンドする方法が提案されている(例えば、
特開昭61−151262号公報等)。
ム状重合体、ポリエステル、充填剤の混合物にエポキシ
化合物をブレンドする方法が提案されている(例えば、
特開昭61−151262号公報等)。
[発明が解決しようとする課題] しかし、前記したような方法では、ポリエステルの耐衝
撃性および成形加工性を十分に満足できるレベルまで改
良することは難しい。
撃性および成形加工性を十分に満足できるレベルまで改
良することは難しい。
例えば、ポリエステル、ガラス繊維およびスチレン系重
合体とのブレンドでは、そりの問題は大幅に改良される
が、ポリエステルとスチレン系重合体との相溶性が本質
的に悪いために、耐衝撃性は満足のできるレベルではな
い。
合体とのブレンドでは、そりの問題は大幅に改良される
が、ポリエステルとスチレン系重合体との相溶性が本質
的に悪いために、耐衝撃性は満足のできるレベルではな
い。
メタクリル酸エステルを導入した場合にも、相溶性はほ
とんど改良されず、耐衝撃性の向上効果は不十分であ
る。
とんど改良されず、耐衝撃性の向上効果は不十分であ
る。
エポキシ化合物を添加した場合は、エポキシ化合物が局
在化して硬化するために、本質的に流動性が悪くなる。
在化して硬化するために、本質的に流動性が悪くなる。
本発明の課題は、ポリエステルの成形加工性を損うこと
なく耐衝撃性を改良し、耐熱性、耐薬品性、機械物性に
優れる樹脂組成物を提供することにある。
なく耐衝撃性を改良し、耐熱性、耐薬品性、機械物性に
優れる樹脂組成物を提供することにある。
[課題を解決するための手段] すなわち、本発明は上記課題を解決するために次の構成
をとる。
をとる。
(A)(a)ジエン系ゴム10〜85重量部に、 (b)(イ)芳香族ビニル50〜90重量% (ロ)シアン化ビニル9〜50重量% (ハ)α,β−不飽和カルボン酸0.1〜20重量% からなる単量体混合物90〜15重量部をグラフト共重合し
てなるグラフト共重合体または該グラフト共重合体と残
りの単量体が共重合した共重合体とからなるグラフト共
重合体組成物1〜94重量部と (B)芳香族ポリエステル樹脂1〜94重量部と (C)繊維状強化剤5〜70重量部 からなり、(A)、(B)および(C)の合計量が100
重量部である繊維強化熱可塑性樹脂組成物。
てなるグラフト共重合体または該グラフト共重合体と残
りの単量体が共重合した共重合体とからなるグラフト共
重合体組成物1〜94重量部と (B)芳香族ポリエステル樹脂1〜94重量部と (C)繊維状強化剤5〜70重量部 からなり、(A)、(B)および(C)の合計量が100
重量部である繊維強化熱可塑性樹脂組成物。
本発明の特徴はジエン系ゴムのグラフト成分として、芳
香族ビニルとシアン化ビニルおよびα,β−不飽和カル
ボン酸の3成分を必須としてグラフト共重合したグラフ
ト共重合体(組成物)と、ポリエステルおよび繊維状強
化剤をブレンドすることである。α,β−不飽和カルボ
ン酸を共重合したグラフト共重合体(組成物)および繊
維状強化剤を含むことにより、樹脂組成物の耐衝撃性は
十分に高く、成形品のソリの発生も抑制される。
香族ビニルとシアン化ビニルおよびα,β−不飽和カル
ボン酸の3成分を必須としてグラフト共重合したグラフ
ト共重合体(組成物)と、ポリエステルおよび繊維状強
化剤をブレンドすることである。α,β−不飽和カルボ
ン酸を共重合したグラフト共重合体(組成物)および繊
維状強化剤を含むことにより、樹脂組成物の耐衝撃性は
十分に高く、成形品のソリの発生も抑制される。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明におけるグラフト共重合体またはグラフト共重合
体組成物(A)とは、(a)と(b)の合計を100重量
部として、ジエン系ゴム(a)10〜85重量部に、芳香族
ビニル(イ)50〜90重量%とシアン化ビニル(ロ)9〜
50重量%とα,β−不飽和カルボン酸(ハ)0.1〜20重
量%の合計が100重量%からなる単量体混合物(b)15
〜90重量部の全量をグラフト共重合してなるグラフト共
重合体または該単量体混合物の一部をグラフト共重合し
てなるグラフト共重合体と、残りの単量体が共重合した
共重合体とのグラフト共重合体組成物である。この場
合、α,β−不飽和カルボン酸は、全量をグラフト共重
合体に共重合するか、グラフト共重合体および残りの単
量体が共重合した共重合体に分割して共重合するか、あ
るいは全量を残りの単量体が共重合した共重合体に共重
合することができる。
体組成物(A)とは、(a)と(b)の合計を100重量
部として、ジエン系ゴム(a)10〜85重量部に、芳香族
ビニル(イ)50〜90重量%とシアン化ビニル(ロ)9〜
50重量%とα,β−不飽和カルボン酸(ハ)0.1〜20重
量%の合計が100重量%からなる単量体混合物(b)15
〜90重量部の全量をグラフト共重合してなるグラフト共
重合体または該単量体混合物の一部をグラフト共重合し
てなるグラフト共重合体と、残りの単量体が共重合した
共重合体とのグラフト共重合体組成物である。この場
合、α,β−不飽和カルボン酸は、全量をグラフト共重
合体に共重合するか、グラフト共重合体および残りの単
量体が共重合した共重合体に分割して共重合するか、あ
るいは全量を残りの単量体が共重合した共重合体に共重
合することができる。
本発明で最も重要なことは、グラフト共重合体またはグ
ラフト共重合体組成物(A)において芳香族ビニル
(イ)、シアン化ビニル(ロ)およびα,β−不飽和カ
ルボン酸(ハ)を必須とする単量体混合物(b)をジエ
ン系ゴム(a)にグラフト共重合したグラフト共重合体
を用いることである。
ラフト共重合体組成物(A)において芳香族ビニル
(イ)、シアン化ビニル(ロ)およびα,β−不飽和カ
ルボン酸(ハ)を必須とする単量体混合物(b)をジエ
ン系ゴム(a)にグラフト共重合したグラフト共重合体
を用いることである。
本発明におけるジエン系ゴム(a)としては、ポリブタ
ジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴ
ム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、ポリイソプレ
ンゴム等があり、なかでもポリブタジエンゴム、スチレ
ン−ブタジエン共重合体ゴム等が好ましい。
ジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴ
ム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、ポリイソプレ
ンゴム等があり、なかでもポリブタジエンゴム、スチレ
ン−ブタジエン共重合体ゴム等が好ましい。
本発明における単量体混合物(b)中の芳香族ビニル
(イ)としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−
メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン等が挙げら
れ、なかでもスチレン、α−メチルスチレン等が好まし
い。
(イ)としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−
メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン等が挙げら
れ、なかでもスチレン、α−メチルスチレン等が好まし
い。
本発明における単量体混合物(b)中のシアン化ビニル
(ロ)としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル等が挙げられ、なかでもアクリロニトリルが好まし
い。
(ロ)としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル等が挙げられ、なかでもアクリロニトリルが好まし
い。
本発明における単量体混合物(b)中のα,β−不飽和
カルボン酸(ハ)としては、アクリル酸、メタクリル酸
などが挙げられ、これらは2種以上併用することができ
る。
カルボン酸(ハ)としては、アクリル酸、メタクリル酸
などが挙げられ、これらは2種以上併用することができ
る。
また、(イ)、(ロ)、(ハ)の単量体の合計100重量
部に対して、70重量部以下の範囲で共重合可能な他の単
量体をグラフト共重合することも可能である。
部に対して、70重量部以下の範囲で共重合可能な他の単
量体をグラフト共重合することも可能である。
共重合可能な他の単量体として、メタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル、メタクリル酸t−ブチル、メタク
リル酸シクロヘキシル、アクリル酸グリシジル、メタク
リル酸グリシジル等のα,β−不飽和カルボン酸エステ
ル類、無水マレイン酸、無水イタコン酸等のα,β−不
飽和ジカルボン酸無水物類、N−フェニルマレイミド、
N−メチルマレイミド、N−t−ブチルマレイミドなど
のα,β−不飽和カルボン酸のイミド化合物類等が挙げ
られる。
メタクリル酸エチル、メタクリル酸t−ブチル、メタク
リル酸シクロヘキシル、アクリル酸グリシジル、メタク
リル酸グリシジル等のα,β−不飽和カルボン酸エステ
ル類、無水マレイン酸、無水イタコン酸等のα,β−不
飽和ジカルボン酸無水物類、N−フェニルマレイミド、
N−メチルマレイミド、N−t−ブチルマレイミドなど
のα,β−不飽和カルボン酸のイミド化合物類等が挙げ
られる。
グラフト共重合体またはグラフト共重合体組成物(A)
におけるジエン系ゴム(a)の組成比は、(a)と
(b)の合計を100重量部として10〜85重量部、好まし
くは12〜80重量部、特に好ましくは15〜70重量部であ
る。
におけるジエン系ゴム(a)の組成比は、(a)と
(b)の合計を100重量部として10〜85重量部、好まし
くは12〜80重量部、特に好ましくは15〜70重量部であ
る。
また、本発明における単量体混合物(b)中の芳香族ビ
ニル(イ)、シアン化ビニル(ロ)、α,β−不飽和カ
ルボン酸(ハ)の各組成比は、(イ)が50〜90重量%、
好ましくは55〜85重量%、特に好ましくは57〜82重量、
(ロ)が9〜50重量%、好ましくは15〜45重量%、特に
好ましくは18〜43重量%である。
ニル(イ)、シアン化ビニル(ロ)、α,β−不飽和カ
ルボン酸(ハ)の各組成比は、(イ)が50〜90重量%、
好ましくは55〜85重量%、特に好ましくは57〜82重量、
(ロ)が9〜50重量%、好ましくは15〜45重量%、特に
好ましくは18〜43重量%である。
(ハ)については0.1〜20重量%の範囲で用いられる
が、好ましくは0.2〜10重量%、特に好ましくは0.5〜8
重量%の範囲で用いられる。
が、好ましくは0.2〜10重量%、特に好ましくは0.5〜8
重量%の範囲で用いられる。
(a)が(a)と(b)の合計100重量部に対して10重
量部未満の場合、ならびに(イ)、(ロ)、(ハ)の合
計100重量%に対して(イ)が90重量%を越えた場合、
および(ロ)が9重量%未満の場合は、得られる組成物
の耐衝撃性が低いため好ましくない。また(a)が
(a)と(b)の合計100重量部に対して85重量部を越
えた場合、ならびに(イ)、(ロ)、(ハ)の合計100
重量%に対して(イ)が50重量%未満の場合および
(ロ)が50重量%を越えた場合は、得られる組成物の成
形加工性が劣るので実用的でない。さらに、(ハ)が0.
1重量%未満では得られる組成物の耐衝撃性が低く、20
重量%を越えると(A)の製造時架橋反応を起こし易
く、一定品質のものを得るのが困難となり、実用的でな
い。グラフト共重合体またはグラフト共重合体組成物
(A)の製造方法に関しては特に制限はなく、塊状重
合、溶液重合、塊状懸濁重合、懸濁重合、乳化重合等通
常の方法が用いられる。単量体の仕込み方法に関しても
特に制限はなく、初期に一括添加してもよく、また共重
合体の組成分布の生成を防止するために、仕込み単量体
の一部または全部を連続仕込みまたは分割仕込みしなが
ら重合してもよい。
量部未満の場合、ならびに(イ)、(ロ)、(ハ)の合
計100重量%に対して(イ)が90重量%を越えた場合、
および(ロ)が9重量%未満の場合は、得られる組成物
の耐衝撃性が低いため好ましくない。また(a)が
(a)と(b)の合計100重量部に対して85重量部を越
えた場合、ならびに(イ)、(ロ)、(ハ)の合計100
重量%に対して(イ)が50重量%未満の場合および
(ロ)が50重量%を越えた場合は、得られる組成物の成
形加工性が劣るので実用的でない。さらに、(ハ)が0.
1重量%未満では得られる組成物の耐衝撃性が低く、20
重量%を越えると(A)の製造時架橋反応を起こし易
く、一定品質のものを得るのが困難となり、実用的でな
い。グラフト共重合体またはグラフト共重合体組成物
(A)の製造方法に関しては特に制限はなく、塊状重
合、溶液重合、塊状懸濁重合、懸濁重合、乳化重合等通
常の方法が用いられる。単量体の仕込み方法に関しても
特に制限はなく、初期に一括添加してもよく、また共重
合体の組成分布の生成を防止するために、仕込み単量体
の一部または全部を連続仕込みまたは分割仕込みしなが
ら重合してもよい。
また、別々に(グラフト)共重合した樹脂をブレンドす
ることによって、上記の組成物を得ることも可能であ
る。
ることによって、上記の組成物を得ることも可能であ
る。
本発明における芳香族ポリエステル樹脂(B)とは、芳
香環を重合体の連鎖単位に有するポリエステルで、芳香
族ジカルボン酸(あるいはそのエステル形成性誘導体)
と、ジオール(あるいはそのエステル形成性誘導体)と
を主成分とする重縮合反応により得られる重合体ないし
共重合体である。
香環を重合体の連鎖単位に有するポリエステルで、芳香
族ジカルボン酸(あるいはそのエステル形成性誘導体)
と、ジオール(あるいはそのエステル形成性誘導体)と
を主成分とする重縮合反応により得られる重合体ないし
共重合体である。
ここでいう芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル
酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、1,5−ナフタレン
ジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナ
フタレンジカルボン酸、2,2′−ビフェニルジカルボン
酸、3,3′−ビフェニルジカルボン酸、4,4′−ビフェニ
ルジカルボン酸、4,4′−ジフェニルエーテルジカルボ
ン酸、4,4′−ジフェニルメタンジカルボン酸、4,4′−
ジフェニルスルフォンジカルボン酸、4,4′−ジフェニ
ルイソプロピリデンジカルボン酸、1,2−ビス(フェノ
キシ)エタン−4,4′−ジカルボン酸、2,5−アントラセ
ンジカルボン酸、2,6−アントラセンジカルボン酸、4,
4′−p−タ−フェニレンジカルボン酸、2,5−ピリジン
ジカルボン酸などであり、中でもテレフタル酸が好まし
い。
酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、1,5−ナフタレン
ジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナ
フタレンジカルボン酸、2,2′−ビフェニルジカルボン
酸、3,3′−ビフェニルジカルボン酸、4,4′−ビフェニ
ルジカルボン酸、4,4′−ジフェニルエーテルジカルボ
ン酸、4,4′−ジフェニルメタンジカルボン酸、4,4′−
ジフェニルスルフォンジカルボン酸、4,4′−ジフェニ
ルイソプロピリデンジカルボン酸、1,2−ビス(フェノ
キシ)エタン−4,4′−ジカルボン酸、2,5−アントラセ
ンジカルボン酸、2,6−アントラセンジカルボン酸、4,
4′−p−タ−フェニレンジカルボン酸、2,5−ピリジン
ジカルボン酸などであり、中でもテレフタル酸が好まし
い。
これらの芳香族ジカルボン酸は2種以上を混合して使用
してもよい。なお少量であれば、これらの芳香族ジカル
ボン酸と共に、アジピン酸、アゼライン酸、ドデカンジ
オン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸、シクロ
ヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸を一種
以上混合して使用することができる。
してもよい。なお少量であれば、これらの芳香族ジカル
ボン酸と共に、アジピン酸、アゼライン酸、ドデカンジ
オン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸、シクロ
ヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸を一種
以上混合して使用することができる。
またジオール成分としては、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレング
リコール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3
−プロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール等の脂肪族ジオール、1,4−シクロヘキ
サンジメタノールなどの脂環族ジオール等、およびそれ
らの混合物などがあげられる。なお少量であれば、分子
量400〜6,000の長鎖ジオール、すなわち、ポリエチレン
グリコール、ポリ−1,3−プロピレングリコール、ポリ
テトラメチレングリコールなどを一種以上共重合せしめ
てもよい。
ピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレング
リコール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3
−プロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール等の脂肪族ジオール、1,4−シクロヘキ
サンジメタノールなどの脂環族ジオール等、およびそれ
らの混合物などがあげられる。なお少量であれば、分子
量400〜6,000の長鎖ジオール、すなわち、ポリエチレン
グリコール、ポリ−1,3−プロピレングリコール、ポリ
テトラメチレングリコールなどを一種以上共重合せしめ
てもよい。
具体的な芳香族ポリエステルとしては、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポ
リブチレンナフタレート、ポリエチレン−1,2−ビス
(フェノキシ)エタン−4,4′−ジカルボキシレートな
どのほか、ポリエチレンイソフタレート/テレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート/イソフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート/デカンジカルボキシレート
などの共重合ポリエステルがあげられる。これらのうち
機械的性質、成形性などのバランスのとれたポリブチレ
ンテレフタレートおよびポリエチレンテレフタレートが
好ましく使用できる。
レフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポ
リブチレンナフタレート、ポリエチレン−1,2−ビス
(フェノキシ)エタン−4,4′−ジカルボキシレートな
どのほか、ポリエチレンイソフタレート/テレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート/イソフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート/デカンジカルボキシレート
などの共重合ポリエステルがあげられる。これらのうち
機械的性質、成形性などのバランスのとれたポリブチレ
ンテレフタレートおよびポリエチレンテレフタレートが
好ましく使用できる。
本発明における芳香族ポリエステルは、0.5%のo−ク
ロルフェノール溶液を25℃で測定した相対粘度が、1.15
〜3.0、特に1.3〜2.5のものが好ましい。相対粘度が1.1
5未満の場合には、得られる成形品の衝撃強度が低く、
3.0より大きい場合には成形品表面の光沢が悪く実用的
でない。
ロルフェノール溶液を25℃で測定した相対粘度が、1.15
〜3.0、特に1.3〜2.5のものが好ましい。相対粘度が1.1
5未満の場合には、得られる成形品の衝撃強度が低く、
3.0より大きい場合には成形品表面の光沢が悪く実用的
でない。
本発明における繊維状強化剤とは、ガラス繊維(表面を
カップリング剤等で処理したものを含む)、炭素繊維、
金属繊維、アスベスト、セラミック繊維、有機繊維等が
挙げられ、中でもチョップドストランドタイプのガラス
繊維が最も好ましく用いられる。
カップリング剤等で処理したものを含む)、炭素繊維、
金属繊維、アスベスト、セラミック繊維、有機繊維等が
挙げられ、中でもチョップドストランドタイプのガラス
繊維が最も好ましく用いられる。
本発明の繊維強化熱可塑性樹脂組成物において、グラフ
ト共重合体またはグラフト共重合体組成物(A)と芳香
族ポリエステル(B)および繊維状強化剤(C)の配合
割合は、(A)が1〜94重量部、好ましくは2〜90重量
部、特に好ましくは5〜85重量部、(B)が1〜94重量
部、好ましくは2〜90重量部、特に好ましくは5〜85重
量部、(C)が5〜70重量部、好ましくは7〜65重量
部、特に好ましくは10〜65重量部で、かつ(A)、
(B)および(C)の合計量が100重量部となる割合で
ある。(A)が1重量部未満で(B)が94重量部を越え
た場合、(C)が5重量部未満、70重量部を越えた場合
は組成物の耐衝撃性が劣り、(A)が94重量部を越え、
かつ(B)が1重量部未満の場合は組成物の耐薬品性が
劣るので好ましくない。
ト共重合体またはグラフト共重合体組成物(A)と芳香
族ポリエステル(B)および繊維状強化剤(C)の配合
割合は、(A)が1〜94重量部、好ましくは2〜90重量
部、特に好ましくは5〜85重量部、(B)が1〜94重量
部、好ましくは2〜90重量部、特に好ましくは5〜85重
量部、(C)が5〜70重量部、好ましくは7〜65重量
部、特に好ましくは10〜65重量部で、かつ(A)、
(B)および(C)の合計量が100重量部となる割合で
ある。(A)が1重量部未満で(B)が94重量部を越え
た場合、(C)が5重量部未満、70重量部を越えた場合
は組成物の耐衝撃性が劣り、(A)が94重量部を越え、
かつ(B)が1重量部未満の場合は組成物の耐薬品性が
劣るので好ましくない。
本発明の繊維強化熱可塑性樹脂組成物中のα,β−不飽
和カルボン酸残基の含有量は特に制限はないが、樹脂の
耐衝撃性および流動性の点から、通常0.00015〜16.0重
量%、特に0.01〜10重量%の範囲となるようにグラフト
共重合体またはグラフト共重合体組成物(A)中のα,
β−不飽和カルボン酸の共重合量および繊維強化熱可塑
性樹脂組成物中のグラフト共重合体またはグラフト共重
合体組成物(A)の配合量を選ぶのが好ましい。
和カルボン酸残基の含有量は特に制限はないが、樹脂の
耐衝撃性および流動性の点から、通常0.00015〜16.0重
量%、特に0.01〜10重量%の範囲となるようにグラフト
共重合体またはグラフト共重合体組成物(A)中のα,
β−不飽和カルボン酸の共重合量および繊維強化熱可塑
性樹脂組成物中のグラフト共重合体またはグラフト共重
合体組成物(A)の配合量を選ぶのが好ましい。
本発明の繊維強化熱可塑性樹脂組成物の製造方法に関し
ては特に制限はなく、通常公知の方法を採用することが
できる。すなわち、グラフト共重合体またはグラフト共
重合体組成物(A)、ポリエステル(B)よび繊維状強
化剤(C)をペレット、粉末、細片状態等で、高速攪拌
機等を用いて均一混合した後、十分な混練能力のある一
軸または多軸の押出機で溶融混練する方法およびバンバ
リーミキサーやゴムロール機を用いて溶融混練する方法
等、種々の方法を採用することができる。
ては特に制限はなく、通常公知の方法を採用することが
できる。すなわち、グラフト共重合体またはグラフト共
重合体組成物(A)、ポリエステル(B)よび繊維状強
化剤(C)をペレット、粉末、細片状態等で、高速攪拌
機等を用いて均一混合した後、十分な混練能力のある一
軸または多軸の押出機で溶融混練する方法およびバンバ
リーミキサーやゴムロール機を用いて溶融混練する方法
等、種々の方法を採用することができる。
本発明の繊維強化熱可塑性樹脂組成物は、グラフト共重
合体またはグラフト共重合体組成物(A)、ポリエステ
ル(B)、および繊維状強化剤(C)の他に、必要に応
じてポリスチレン(PS)、スチレン/アクリロニトリル
共重合体(SAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、
スチレン/メタクリル酸メチル/アクリロニトリル共重
合体、α−メチルスチレン/アクリロニトリル共重合
体、α−メチルスチレン/スチレン/アクリロニトリル
共重合体、α−メチルスチレン/メタクリル酸メチル/
アクリロニトリル共重合体、p−メチルスチレン/アク
リロニトリル共重合体、スチレン/N−フェニルマレイミ
ド共重合体等のビニル系重合体、メタクリル酸−ブタジ
エン−スチレン三元共重合体(MBS)樹脂、AES樹脂、AA
S樹脂、ポリカーボネート、ポリカプロアミド(ナイロ
ン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)
等熱可塑性樹脂を適宜混合したり、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン
/ブテン−1共重合体、エチレン/プロピレン/ジシク
ロペンタジエン共重合体、エチレン/プロピレン/5−エ
チリデン2−ノルボルネン共重合体、エチレン/酢酸ビ
ニル共重合体およびエチレン/アクリル酸ブチル共重合
体等のポリオレフィン系ゴムを適宜混合することによっ
て、さらに望ましい物性、特性に調節することも可能で
ある。また目的に応じて顔料や染料、金属フレーク等の
補強材や充填材、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、光安定剤、滑剤、可塑剤、帯電防止剤および難燃剤
等を添加することができる。
合体またはグラフト共重合体組成物(A)、ポリエステ
ル(B)、および繊維状強化剤(C)の他に、必要に応
じてポリスチレン(PS)、スチレン/アクリロニトリル
共重合体(SAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、
スチレン/メタクリル酸メチル/アクリロニトリル共重
合体、α−メチルスチレン/アクリロニトリル共重合
体、α−メチルスチレン/スチレン/アクリロニトリル
共重合体、α−メチルスチレン/メタクリル酸メチル/
アクリロニトリル共重合体、p−メチルスチレン/アク
リロニトリル共重合体、スチレン/N−フェニルマレイミ
ド共重合体等のビニル系重合体、メタクリル酸−ブタジ
エン−スチレン三元共重合体(MBS)樹脂、AES樹脂、AA
S樹脂、ポリカーボネート、ポリカプロアミド(ナイロ
ン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)
等熱可塑性樹脂を適宜混合したり、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン
/ブテン−1共重合体、エチレン/プロピレン/ジシク
ロペンタジエン共重合体、エチレン/プロピレン/5−エ
チリデン2−ノルボルネン共重合体、エチレン/酢酸ビ
ニル共重合体およびエチレン/アクリル酸ブチル共重合
体等のポリオレフィン系ゴムを適宜混合することによっ
て、さらに望ましい物性、特性に調節することも可能で
ある。また目的に応じて顔料や染料、金属フレーク等の
補強材や充填材、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、光安定剤、滑剤、可塑剤、帯電防止剤および難燃剤
等を添加することができる。
[実 施 例] 以下、実施例および比較例によって本発明をさらに詳し
く説明する。
く説明する。
成形加工性の評価として、そり量を測定した。そり量
は、厚さ0.5mmのフィルムゲートをもつ80×80×1mmの角
板を成形し、平板上に静置してその一端を軽くおさえ、
もっとも浮き上りの大きい他端と平板間の距離を測定し
た。
は、厚さ0.5mmのフィルムゲートをもつ80×80×1mmの角
板を成形し、平板上に静置してその一端を軽くおさえ、
もっとも浮き上りの大きい他端と平板間の距離を測定し
た。
耐衝撃性の評価として1/2″アイゾット衝撃強さをASTM
D256−56に従って測定した。
D256−56に従って測定した。
耐薬品性は、射出成形した角板をメタノールおよびガソ
リンに23℃、24時間浸漬して角板表面を目視で観察し
た。
リンに23℃、24時間浸漬して角板表面を目視で観察し
た。
なお、以下の部数および%は、それぞれ重量部および重
量%を表わす。
量%を表わす。
参考例1 次の処方により、グラフト共重合体A−1〜A−6を製
造した。
造した。
A−1:ポリブタジエンラテックス(ゴム粒子径0.25μ、
ゲル含率80%)60部(固形分換算)の存在下でスチレン
70%、アクリロニトリル20%、メタクリル酸10%からな
る単量体混合物40部を乳化重合した。得られたグラフト
共重合体は硫酸マグネシウムで凝固し、洗浄、ろ過、乾
燥してパウダー状のグラフト共重合体(A−1)を調製
した。
ゲル含率80%)60部(固形分換算)の存在下でスチレン
70%、アクリロニトリル20%、メタクリル酸10%からな
る単量体混合物40部を乳化重合した。得られたグラフト
共重合体は硫酸マグネシウムで凝固し、洗浄、ろ過、乾
燥してパウダー状のグラフト共重合体(A−1)を調製
した。
A−2:A−1で使用したポリブタジエンラテックス40部
(固形分換算)の存在下でメタクリル酸メチル13%、ス
チレン70%、アクリロニトリル15%、アクリル酸2%か
らなる単量体混合物60部を乳化重合した後、A−1と同
様にしてパウダー状のグラフト共重合体(A−2)を調
製した。
(固形分換算)の存在下でメタクリル酸メチル13%、ス
チレン70%、アクリロニトリル15%、アクリル酸2%か
らなる単量体混合物60部を乳化重合した後、A−1と同
様にしてパウダー状のグラフト共重合体(A−2)を調
製した。
A−3:ジエンNF35A(旭化成(株)製)20部をスチレン4
5部、α−メチルスチレン11部、アクリロニトリル20
部、メタクリル酸4部に溶解した後、塊状重合してグラ
フト共重合体(A−3)を調製した。
5部、α−メチルスチレン11部、アクリロニトリル20
部、メタクリル酸4部に溶解した後、塊状重合してグラ
フト共重合体(A−3)を調製した。
A−4:ジエンNF35A(旭化成(株)製)20部をスチレン5
0部、アクリロニトリル18部、メタクリル酸メチル10
部、アクリル酸2部に溶解した後、塊状重合してグラフ
ト共重合体(A−4)を調製した。
0部、アクリロニトリル18部、メタクリル酸メチル10
部、アクリル酸2部に溶解した後、塊状重合してグラフ
ト共重合体(A−4)を調製した。
A−5:A−1で使用したポリブタジエンラテックス50部
(固形分換算)の存在下でスチレン95%、メタクリル酸
5%からなる単量体混合物50部を乳化重合した後、A−
1と同様にしてパウダー状のグラフト共重合体(A−
5)を調製した。
(固形分換算)の存在下でスチレン95%、メタクリル酸
5%からなる単量体混合物50部を乳化重合した後、A−
1と同様にしてパウダー状のグラフト共重合体(A−
5)を調製した。
A−6:A−1で使用したポリブタジエンラテックス60部
(固形分換算)の存在下で、スチレン75%、アクリロニ
トリル25%からなる単量体混合物40部を乳化重合した
後、A−1と同様にしてパウダー状のグラフト共重合体
(A−6)を調製した。
(固形分換算)の存在下で、スチレン75%、アクリロニ
トリル25%からなる単量体混合物40部を乳化重合した
後、A−1と同様にしてパウダー状のグラフト共重合体
(A−6)を調製した。
実施例1〜8 参考例1で製造したA−1〜A−4、ポリエステルとし
てPBT−1200L(東レ(株)製ポリブチレンテレフタレー
ト)およびエポキシ処理した3mmチョップドストランド
タイプのガラス繊維を、それぞれ表−1の配合割合でヘ
ンシェルミキサーで混合し、次に40mmφ押出機により押
出温度250℃で押出し、それぞれペレット化した後、各
ペレットについて成形今度250℃、金型温度60℃の条件
で射出成形に供し、各試験片を作製しそれについて物性
の評価を行なった。これらの結果を表−1に示す。
てPBT−1200L(東レ(株)製ポリブチレンテレフタレー
ト)およびエポキシ処理した3mmチョップドストランド
タイプのガラス繊維を、それぞれ表−1の配合割合でヘ
ンシェルミキサーで混合し、次に40mmφ押出機により押
出温度250℃で押出し、それぞれペレット化した後、各
ペレットについて成形今度250℃、金型温度60℃の条件
で射出成形に供し、各試験片を作製しそれについて物性
の評価を行なった。これらの結果を表−1に示す。
比較例1〜4 参考例1で製造したA−1〜A−6、ポリエステルとし
てPBT−1200L(東レ(株)製ポリブチレンテレフタレー
ト)、およびエポキシ処理した3mmチョップドストラン
ドタイプのガラス繊維をそれぞれ表−1の配合割合でヘ
ンシェルミキサーで混合し、次に40mmφ押出機により押
出温度250℃で押出し、それぞれペレット化した後、各
ペレットについて成形温度250℃、金型温度60℃の条件
で射出成形に供し、各試験片を作製し、それについて物
性の評価を行なった。これらの結果を表−1に併せて示
す。
てPBT−1200L(東レ(株)製ポリブチレンテレフタレー
ト)、およびエポキシ処理した3mmチョップドストラン
ドタイプのガラス繊維をそれぞれ表−1の配合割合でヘ
ンシェルミキサーで混合し、次に40mmφ押出機により押
出温度250℃で押出し、それぞれペレット化した後、各
ペレットについて成形温度250℃、金型温度60℃の条件
で射出成形に供し、各試験片を作製し、それについて物
性の評価を行なった。これらの結果を表−1に併せて示
す。
実施例9〜16 ポリエステルとしてPET−J135(三井ペット樹脂(株)
製ポリエチレンテレフタレート)を用い、押出温度を28
0℃とした以外は、実施例1〜8と同様の条件で行なっ
た。配合割合および物性の測定結果を表−2に示す。
製ポリエチレンテレフタレート)を用い、押出温度を28
0℃とした以外は、実施例1〜8と同様の条件で行なっ
た。配合割合および物性の測定結果を表−2に示す。
比較例8〜14 ポリエステルとしてPET−J135(三井ペット樹脂(株)
製ポリエチレンテレフタレート)を用い、押出温度を28
0℃成形温度を280℃とした以外は、比較例1〜7と同様
の条件で行なった。配合割合および特性の測定結果は表
−2に示す。
製ポリエチレンテレフタレート)を用い、押出温度を28
0℃成形温度を280℃とした以外は、比較例1〜7と同様
の条件で行なった。配合割合および特性の測定結果は表
−2に示す。
実施例および比較例より、次のことが明らかである。す
なわち、本発明により得られたものは、いずれも耐衝撃
性、成形加工性、耐薬品性に優れている。それに対し
て、α,β−不飽和カルボン酸を共重合しないグラフト
共重合体(A−6)では耐衝撃性が劣り、グラフト成分
としてシアン化ビニルを含まない芳香族ビニルとα,β
−不飽和カルボン酸のみグラフトしたグラフト共重合体
(A−5)では、耐衝撃性は不十分である。繊維状強化
剤の量が規定量をはずれている場合は耐衝撃性に劣る。
なわち、本発明により得られたものは、いずれも耐衝撃
性、成形加工性、耐薬品性に優れている。それに対し
て、α,β−不飽和カルボン酸を共重合しないグラフト
共重合体(A−6)では耐衝撃性が劣り、グラフト成分
としてシアン化ビニルを含まない芳香族ビニルとα,β
−不飽和カルボン酸のみグラフトしたグラフト共重合体
(A−5)では、耐衝撃性は不十分である。繊維状強化
剤の量が規定量をはずれている場合は耐衝撃性に劣る。
[発明の効果] 本発明の繊維強化熱可塑性樹脂組成物は、ジエン系ゴム
に芳香族ビニルおよびα,β−不飽和カルボン酸をグラ
フト共重合してなるグラフト共重合体またはグラフト共
重合体組成物(A)、芳香族ポリエステル(B)および
繊維状強化剤(C)を特定の割合で配合しているが、特
にカルボキシル基の存在のため(A)、(B)および
(C)の相溶性が極めて良好である。更に本発明の繊維
強化熱可塑性樹脂組成物は、グラフト共重合体と繊維状
強化剤をブレンドすることにより、ポリエステルの耐衝
撃性および成形加工性を改良しており、耐熱性、耐薬品
性、機械物性を活かした種々の用途に用いることができ
る。
に芳香族ビニルおよびα,β−不飽和カルボン酸をグラ
フト共重合してなるグラフト共重合体またはグラフト共
重合体組成物(A)、芳香族ポリエステル(B)および
繊維状強化剤(C)を特定の割合で配合しているが、特
にカルボキシル基の存在のため(A)、(B)および
(C)の相溶性が極めて良好である。更に本発明の繊維
強化熱可塑性樹脂組成物は、グラフト共重合体と繊維状
強化剤をブレンドすることにより、ポリエステルの耐衝
撃性および成形加工性を改良しており、耐熱性、耐薬品
性、機械物性を活かした種々の用途に用いることができ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】(A)(a)ジエン系ゴム10〜85重量部
に、 (b)(イ)芳香族ビニル50〜90重量% (ロ)シアン化ビニル9〜50重量% (ハ)α,β−不飽和カルボン酸0.1〜20重量% からなる単量体混合物90〜15重量部をグラフト共重合し
てなるグラフト共重合体または該グラフト共重合体と残
りの単量体が共重合した共重合体とからなるグラフト共
重合体組成物1〜94重量部と (B)芳香族ポリエステル樹脂1〜94重量部と (C)繊維状強化剤5〜70重量部 からなり、(A)、(B)および(C)の合計量が100
重量部である繊維強化熱可塑性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63175364A JPH075815B2 (ja) | 1988-07-13 | 1988-07-13 | 繊維強化熱可塑性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63175364A JPH075815B2 (ja) | 1988-07-13 | 1988-07-13 | 繊維強化熱可塑性樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0224346A JPH0224346A (ja) | 1990-01-26 |
JPH075815B2 true JPH075815B2 (ja) | 1995-01-25 |
Family
ID=15994794
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63175364A Expired - Lifetime JPH075815B2 (ja) | 1988-07-13 | 1988-07-13 | 繊維強化熱可塑性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH075815B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6197878B1 (en) | 1997-08-28 | 2001-03-06 | Eastman Chemical Company | Diol latex compositions and modified condensation polymers |
JP2002538259A (ja) | 1999-03-03 | 2002-11-12 | イーストマン ケミカル カンパニー | ポリアミド/エマルジョンポリマーブレンド |
WO2000052083A1 (en) | 1999-03-03 | 2000-09-08 | Eastman Chemical Company | Silicone polymer diol compositions and condensation polymer/silicone polymer blends |
CN1357021A (zh) | 1999-06-18 | 2002-07-03 | 伊斯曼化学公司 | 酰胺型聚合物/硅氧烷聚合物共混物及其制造工艺 |
CN1355824A (zh) | 1999-06-18 | 2002-06-26 | 伊斯曼化学公司 | 尼龙6-聚硅氧烷共混物 |
US6699931B2 (en) | 2001-04-09 | 2004-03-02 | Eastman Chemical Company | Modified alkyd compositions comprising diol latex compositions and processes of making the same |
US6844390B2 (en) | 2001-04-09 | 2005-01-18 | Eastman Chemical Company | Modified alkyd compositions comprising polyol latex compositions and processes of making them |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5423656A (en) * | 1977-07-25 | 1979-02-22 | Toray Ind Inc | Fiber-reinforced thermoplastic polyester resin composition |
JPS5832656A (ja) * | 1980-11-03 | 1983-02-25 | モンサント・カンパニ− | 熱可塑性組成物 |
JPS6039093A (ja) * | 1983-08-10 | 1985-02-28 | 三菱重工業株式会社 | ロボツトの手首機構 |
-
1988
- 1988-07-13 JP JP63175364A patent/JPH075815B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0224346A (ja) | 1990-01-26 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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