JP2001163928A - アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体の製造方法 - Google Patents
アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体の製造方法Info
- Publication number
- JP2001163928A JP2001163928A JP35493399A JP35493399A JP2001163928A JP 2001163928 A JP2001163928 A JP 2001163928A JP 35493399 A JP35493399 A JP 35493399A JP 35493399 A JP35493399 A JP 35493399A JP 2001163928 A JP2001163928 A JP 2001163928A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vinyl ether
- maleic anhydride
- alkyl vinyl
- solution
- weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
- C08F216/00—Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by an alcohol, ether, aldehydo, ketonic, acetal or ketal radical
- C08F216/12—Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by an alcohol, ether, aldehydo, ketonic, acetal or ketal radical by an ether radical
- C08F216/14—Monomers containing only one unsaturated aliphatic radical
- C08F216/16—Monomers containing no hetero atoms other than the ether oxygen
- C08F216/18—Acyclic compounds
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
- C08F222/00—Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a carboxyl radical and containing at least one other carboxyl radical in the molecule; Salts, anhydrides, esters, amides, imides, or nitriles thereof
- C08F222/04—Anhydrides, e.g. cyclic anhydrides
- C08F222/06—Maleic anhydride
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Polymerisation Methods In General (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 溶液重合において、蒸留などの精製をしなく
ても、アルキルビニルエーテルおよび無水マレイン酸の
残存量が共に少ないアルキルビニルエーテル/無水マレ
イン酸共重合体が得られる方法を提供する。 【解決手段】 本発明のアルキルビニルエーテル/無水
マレイン酸共重合体の製造方法は、溶液重合により製造
する方法において、重合反応前に、原料アルキルビニル
エーテルの少なくとも一部と溶媒の少なくとも一部とを
予め反応器に仕込んでおくことを特徴とする。また、本
発明のアルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合
体溶液は、アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共
重合体に対し、アルキルビニルエーテルの含有率が0.
5重量%以下であり、かつ、無水マレイン酸の含有率が
3重量%以下であることを特徴とする。
ても、アルキルビニルエーテルおよび無水マレイン酸の
残存量が共に少ないアルキルビニルエーテル/無水マレ
イン酸共重合体が得られる方法を提供する。 【解決手段】 本発明のアルキルビニルエーテル/無水
マレイン酸共重合体の製造方法は、溶液重合により製造
する方法において、重合反応前に、原料アルキルビニル
エーテルの少なくとも一部と溶媒の少なくとも一部とを
予め反応器に仕込んでおくことを特徴とする。また、本
発明のアルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合
体溶液は、アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共
重合体に対し、アルキルビニルエーテルの含有率が0.
5重量%以下であり、かつ、無水マレイン酸の含有率が
3重量%以下であることを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルキルビニルエ
ーテル/無水マレイン酸共重合体の製造方法、および、
アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体溶液
に関する。
ーテル/無水マレイン酸共重合体の製造方法、および、
アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体溶液
に関する。
【0002】
【従来の技術】アルキルビニルエーテル/無水マレイン
酸共重合体は、主に化粧品用途として使用されるので、
有害な不純物を可能な限り含まないことが望ましい。し
かしながら、従来の製造方法においては、原料の単量体
成分が高レベルで残存していたり、人体に有害な溶媒を
用いたりしているため、改善が求められている。
酸共重合体は、主に化粧品用途として使用されるので、
有害な不純物を可能な限り含まないことが望ましい。し
かしながら、従来の製造方法においては、原料の単量体
成分が高レベルで残存していたり、人体に有害な溶媒を
用いたりしているため、改善が求められている。
【0003】そこで、例えば、特開平1−110508
号公報には、従来溶媒として汎用されていたベンゼンの
代わりに、より毒性の少ないアセトンを用い、さらに重
合の各段階において反応混合物中にアルキルビニルエー
テルを過剰量で存在させることにより、原料無水マレイ
ン酸の残存量を低減させることができる旨が開示されて
いる。しかしながら、この方法では、アルキルビニルエ
ーテルを過剰量で用いるので、アルキルビニルエーテル
の残存量が必然的に増加してしまう。
号公報には、従来溶媒として汎用されていたベンゼンの
代わりに、より毒性の少ないアセトンを用い、さらに重
合の各段階において反応混合物中にアルキルビニルエー
テルを過剰量で存在させることにより、原料無水マレイ
ン酸の残存量を低減させることができる旨が開示されて
いる。しかしながら、この方法では、アルキルビニルエ
ーテルを過剰量で用いるので、アルキルビニルエーテル
の残存量が必然的に増加してしまう。
【0004】また、特開平4−226113号公報に
は、特定の重合開始剤を使用することにより、原料無水
マレイン酸の残存量を低減する方法が開示されている。
しかし、この方法における残存量低減の対象単量体は無
水マレイン酸であり、もう一方の原料単量体であるアル
キルビニルエーテルについての低減は対象としていな
い。
は、特定の重合開始剤を使用することにより、原料無水
マレイン酸の残存量を低減する方法が開示されている。
しかし、この方法における残存量低減の対象単量体は無
水マレイン酸であり、もう一方の原料単量体であるアル
キルビニルエーテルについての低減は対象としていな
い。
【0005】アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸
共重合体中に不純物としてアルキルビニルエーテルが残
存していると、化粧品用途としての安全性上好ましくな
いのみならず、化粧品用途として用いる際の当該重合体
の変性の際に、残存アルキルビニルエーテルがカルボン
酸等の変性剤と反応してしまうという欠点もある。した
がって、無水マレイン酸だけでなく、アルキルビニルエ
ーテルの残存量も低減させることは極めて重要である。
共重合体中に不純物としてアルキルビニルエーテルが残
存していると、化粧品用途としての安全性上好ましくな
いのみならず、化粧品用途として用いる際の当該重合体
の変性の際に、残存アルキルビニルエーテルがカルボン
酸等の変性剤と反応してしまうという欠点もある。した
がって、無水マレイン酸だけでなく、アルキルビニルエ
ーテルの残存量も低減させることは極めて重要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、溶液
重合において、蒸留などの精製をしなくても、アルキル
ビニルエーテルおよび無水マレイン酸の残存量が共に少
ないアルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体
が得られる方法を提供することにある。
重合において、蒸留などの精製をしなくても、アルキル
ビニルエーテルおよび無水マレイン酸の残存量が共に少
ないアルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体
が得られる方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決するべく鋭意検討を行った。その結果、重合反応前
に、原料アルキルビニルエーテルの少なくとも一部と溶
媒の少なくとも一部とを予め仕込んでおくことにより、
上記課題を全て解決できることを見いだした。また、こ
の方法によれば、上記仕込み量の調整により、得られる
共重合体の分子量制御も容易にできることも見いだし
た。さらに、共重合体は溶液の状態で得ることができる
ので、変性も容易に行うことが可能である。
決するべく鋭意検討を行った。その結果、重合反応前
に、原料アルキルビニルエーテルの少なくとも一部と溶
媒の少なくとも一部とを予め仕込んでおくことにより、
上記課題を全て解決できることを見いだした。また、こ
の方法によれば、上記仕込み量の調整により、得られる
共重合体の分子量制御も容易にできることも見いだし
た。さらに、共重合体は溶液の状態で得ることができる
ので、変性も容易に行うことが可能である。
【0008】すなわち、本発明に係るアルキルビニルエ
ーテル/無水マレイン酸共重合体の製造方法は、アルキ
ルビニルエーテルと無水マレイン酸を溶液重合させるこ
とによりアルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重
合体を製造する方法において、重合反応前に、原料アル
キルビニルエーテルの少なくとも一部と溶媒の少なくと
も一部とを予め仕込んでおくことを特徴とする。
ーテル/無水マレイン酸共重合体の製造方法は、アルキ
ルビニルエーテルと無水マレイン酸を溶液重合させるこ
とによりアルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重
合体を製造する方法において、重合反応前に、原料アル
キルビニルエーテルの少なくとも一部と溶媒の少なくと
も一部とを予め仕込んでおくことを特徴とする。
【0009】また、本発明に係るアルキルビニルエーテ
ル/無水マレイン酸共重合体溶液は、アルキルビニルエ
ーテル/無水マレイン酸共重合体に対し、アルキルビニ
ルエーテルの含有率が0.5重量%以下であり、かつ、
無水マレイン酸の含有率が3重量%以下であることを特
徴とする。
ル/無水マレイン酸共重合体溶液は、アルキルビニルエ
ーテル/無水マレイン酸共重合体に対し、アルキルビニ
ルエーテルの含有率が0.5重量%以下であり、かつ、
無水マレイン酸の含有率が3重量%以下であることを特
徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
する。
【0011】本発明で用いることができるアルキルビニ
ルエーテルとしては、特に限定されないが、例えば、エ
チルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、ノ
ルマルプロピルビニルエーテル、イソブチルビニルエー
テル、ノルマルブチルビニルエーテル等が好ましく使用
できる。また、これらは1種のみ用いても、2種以上を
混合して用いてもよい。
ルエーテルとしては、特に限定されないが、例えば、エ
チルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、ノ
ルマルプロピルビニルエーテル、イソブチルビニルエー
テル、ノルマルブチルビニルエーテル等が好ましく使用
できる。また、これらは1種のみ用いても、2種以上を
混合して用いてもよい。
【0012】本発明の製造方法で行う溶液重合は、通常
のラジカル開始剤を用いて開始されるが、特に、溶媒に
均一に溶解あるいは分散し、加熱等によりラジカルが発
生するものが好ましい。具体的には、例えば、2,2’
−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,
2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビ
ス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)
などのアゾ系化合物、ラウロイルパーオキシド、ベンゾ
イルパーオキシド、4−クロルベンゾイルパーオキシ
ド、2−メチルベンゾイルパーオキシドなどの有機過酸
化物などが挙げられる。ラジカル開始剤の使用量は、原
料の無水マレイン酸の全量に対し、好ましくは0.00
1〜5重量%、より好ましくは0.01〜1重量%であ
る。
のラジカル開始剤を用いて開始されるが、特に、溶媒に
均一に溶解あるいは分散し、加熱等によりラジカルが発
生するものが好ましい。具体的には、例えば、2,2’
−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,
2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビ
ス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)
などのアゾ系化合物、ラウロイルパーオキシド、ベンゾ
イルパーオキシド、4−クロルベンゾイルパーオキシ
ド、2−メチルベンゾイルパーオキシドなどの有機過酸
化物などが挙げられる。ラジカル開始剤の使用量は、原
料の無水マレイン酸の全量に対し、好ましくは0.00
1〜5重量%、より好ましくは0.01〜1重量%であ
る。
【0013】本発明の製造方法で使用できる溶媒は、単
量体であるアルキルビニルエーテル、無水マレイン酸を
溶解あるいは均一に分散できるものであり、かつ、生成
した共重合体を溶解させるものが使用できる。具体的に
は、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、エチルイソブチルケトン等の
ケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジオキ
サン等の環状エーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢
酸イソプロピル等のエステル類などが挙げられる。この
中でも、本発明の効果をより十分に発揮させるために、
特に、ケトン類、環状エーテル類がより好ましく、メチ
ルエチルケトン、テトラヒドロフランが特に好ましい。
溶媒は1種のみを用いてもよいが、2種以上を混合して
用いてもよい。
量体であるアルキルビニルエーテル、無水マレイン酸を
溶解あるいは均一に分散できるものであり、かつ、生成
した共重合体を溶解させるものが使用できる。具体的に
は、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、エチルイソブチルケトン等の
ケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジオキ
サン等の環状エーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢
酸イソプロピル等のエステル類などが挙げられる。この
中でも、本発明の効果をより十分に発揮させるために、
特に、ケトン類、環状エーテル類がより好ましく、メチ
ルエチルケトン、テトラヒドロフランが特に好ましい。
溶媒は1種のみを用いてもよいが、2種以上を混合して
用いてもよい。
【0014】本発明に係るアルキルビニルエーテル/無
水マレイン酸共重合体の製造方法は、アルキルビニルエ
ーテルと無水マレイン酸を溶液重合させることによりア
ルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体を製造
する方法において、重合反応前に、原料アルキルビニル
エーテルの少なくとも一部と溶媒の少なくとも一部とを
予め仕込んでおくことを特徴とする。
水マレイン酸共重合体の製造方法は、アルキルビニルエ
ーテルと無水マレイン酸を溶液重合させることによりア
ルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体を製造
する方法において、重合反応前に、原料アルキルビニル
エーテルの少なくとも一部と溶媒の少なくとも一部とを
予め仕込んでおくことを特徴とする。
【0015】本発明の製造方法においては、アルキルビ
ニルエーテルと無水マレイン酸とを溶媒の存在下で溶液
重合させることが必須である。重合は、常圧で行っても
よいし、密閉容器等を用いて加圧で行ってもよい。重合
温度については特に制限はないが、通常はラジカル重合
で汎用される40〜120℃の温度範囲が好ましく、4
0〜90℃の温度範囲がより好ましい。
ニルエーテルと無水マレイン酸とを溶媒の存在下で溶液
重合させることが必須である。重合は、常圧で行っても
よいし、密閉容器等を用いて加圧で行ってもよい。重合
温度については特に制限はないが、通常はラジカル重合
で汎用される40〜120℃の温度範囲が好ましく、4
0〜90℃の温度範囲がより好ましい。
【0016】本発明の製造方法においては、重合反応前
に、原料アルキルビニルエーテルの少なくとも一部と溶
媒の少なくとも一部とを予め仕込んでおく。すなわち、
重合反応が開始する前に、重合反応容器中に、原料アル
キルビニルエーテルの少なくとも一部と溶媒の少なくと
も一部とを予め仕込んでおく。そして、残りの単量体を
必要により溶媒と共にその重合反応器に供給することに
よって溶液重合を行う。ラジカル重合開始剤は、反応前
の重合反応容器に添加しておいてもよいし、供給側の残
りの単量体等と共に添加してもよい。この特徴的な形態
により、アルキルビニルエーテルおよび無水マレイン酸
の残存量が共に少ないアルキルビニルエーテル/無水マ
レイン酸共重合体が得られる。
に、原料アルキルビニルエーテルの少なくとも一部と溶
媒の少なくとも一部とを予め仕込んでおく。すなわち、
重合反応が開始する前に、重合反応容器中に、原料アル
キルビニルエーテルの少なくとも一部と溶媒の少なくと
も一部とを予め仕込んでおく。そして、残りの単量体を
必要により溶媒と共にその重合反応器に供給することに
よって溶液重合を行う。ラジカル重合開始剤は、反応前
の重合反応容器に添加しておいてもよいし、供給側の残
りの単量体等と共に添加してもよい。この特徴的な形態
により、アルキルビニルエーテルおよび無水マレイン酸
の残存量が共に少ないアルキルビニルエーテル/無水マ
レイン酸共重合体が得られる。
【0017】また、重合反応前に仕込む原料アルキルビ
ニルエーテルの量を調整することにより、得られる共重
合体の分子量制御が可能となる。分子量の精密な制御
は、詳細な重合条件や原料の種類等によるが、概ね、原
料アルキルビニルエーテルの初期仕込み量を多くする
と、分子量が増大する傾向にある。
ニルエーテルの量を調整することにより、得られる共重
合体の分子量制御が可能となる。分子量の精密な制御
は、詳細な重合条件や原料の種類等によるが、概ね、原
料アルキルビニルエーテルの初期仕込み量を多くする
と、分子量が増大する傾向にある。
【0018】本発明の製造方法においては、アルキルビ
ニルエーテルと無水マレイン酸の使用割合は、好ましく
は、アルキルビニルエーテルを無水マレイン酸に対して
90〜110モル%の範囲内で使用する。従来のアルキ
ルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体の製造方法
では、重合の反応率を上げ、無水マレイン酸の残存量を
低減させるために、アルキルビニルエーテルを無水マレ
イン酸に対して相当の過剰量使用することが一般的であ
ったが、本発明の製造方法においては、アルキルビニル
エーテルを無水マレイン酸に対して90〜110モル%
の範囲内という使用割合においても、無水マレイン酸の
残存量は従来と同等以上の低レベルであり、なおかつ、
残存アルキルビニルエーテルの量も低減できる。アルキ
ルビニルエーテルと無水マレイン酸の使用割合は、より
好ましくは、アルキルビニルエーテルを無水マレイン酸
に対して等モルの範囲内で使用することである。この使
用割合が90モル%より小さいと、無水マレイン酸の残
存量が増加する傾向にあるので好ましくない。また、1
10モル%より大きいと、アルキルビニルエーテルの残
存量が増加する傾向にあるので好ましくない。また、ア
ルキルビニルエーテルと無水マレイン酸とを等モルに近
い割合で用いることにより、残存単量体が低減できる点
で、製造コスト的にも優れている。
ニルエーテルと無水マレイン酸の使用割合は、好ましく
は、アルキルビニルエーテルを無水マレイン酸に対して
90〜110モル%の範囲内で使用する。従来のアルキ
ルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体の製造方法
では、重合の反応率を上げ、無水マレイン酸の残存量を
低減させるために、アルキルビニルエーテルを無水マレ
イン酸に対して相当の過剰量使用することが一般的であ
ったが、本発明の製造方法においては、アルキルビニル
エーテルを無水マレイン酸に対して90〜110モル%
の範囲内という使用割合においても、無水マレイン酸の
残存量は従来と同等以上の低レベルであり、なおかつ、
残存アルキルビニルエーテルの量も低減できる。アルキ
ルビニルエーテルと無水マレイン酸の使用割合は、より
好ましくは、アルキルビニルエーテルを無水マレイン酸
に対して等モルの範囲内で使用することである。この使
用割合が90モル%より小さいと、無水マレイン酸の残
存量が増加する傾向にあるので好ましくない。また、1
10モル%より大きいと、アルキルビニルエーテルの残
存量が増加する傾向にあるので好ましくない。また、ア
ルキルビニルエーテルと無水マレイン酸とを等モルに近
い割合で用いることにより、残存単量体が低減できる点
で、製造コスト的にも優れている。
【0019】本発明の製造方法においては、重合反応後
の溶液中におけるアルキルビニルエーテル残存量が、好
ましくは、全アルキルビニルエーテル使用量に対して5
重量%以下であり、かつ、重合反応後の溶液中における
無水マレイン酸残存量が、全無水マレイン酸使用量に対
して5重量%以下である。より好ましくは、重合反応後
の溶液中におけるアルキルビニルエーテル残存量が、全
アルキルビニルエーテル使用量に対して3重量%以下で
あり、かつ、重合反応後の溶液中における無水マレイン
酸残存量が、全無水マレイン酸使用量に対して3重量%
以下である。特に好ましくは、重合反応後の溶液中にお
けるアルキルビニルエーテル残存量が、全アルキルビニ
ルエーテル使用量に対して1重量%以下であり、かつ、
重合反応後の溶液中における無水マレイン酸残存量が、
全無水マレイン酸使用量に対して2重量%以下である。
本発明に係る特徴的な製造方法により、このような、ア
ルキルビニルエーテルおよび無水マレイン酸の両者の残
存量の低レベル化が発現できる。重合反応後の溶液中に
おけるアルキルビニルエーテル残存量が、全アルキルビ
ニルエーテル使用量に対して5重量%よりも大きいか、
あるいは、重合反応後の溶液中における無水マレイン酸
残存量が、全無水マレイン酸使用量に対して5重量%よ
りも大きい場合は、化粧品用途としての安全性上好まし
くないのみならず、化粧品用途として用いる際の当該重
合体の変性の際に、残存アルキルビニルエーテルがカル
ボン酸等の変性剤と反応してしまうという欠点もある。
したがって、無水マレイン酸とアルキルビニルエーテル
の残存量を共に低減させることは極めて重要である。
の溶液中におけるアルキルビニルエーテル残存量が、好
ましくは、全アルキルビニルエーテル使用量に対して5
重量%以下であり、かつ、重合反応後の溶液中における
無水マレイン酸残存量が、全無水マレイン酸使用量に対
して5重量%以下である。より好ましくは、重合反応後
の溶液中におけるアルキルビニルエーテル残存量が、全
アルキルビニルエーテル使用量に対して3重量%以下で
あり、かつ、重合反応後の溶液中における無水マレイン
酸残存量が、全無水マレイン酸使用量に対して3重量%
以下である。特に好ましくは、重合反応後の溶液中にお
けるアルキルビニルエーテル残存量が、全アルキルビニ
ルエーテル使用量に対して1重量%以下であり、かつ、
重合反応後の溶液中における無水マレイン酸残存量が、
全無水マレイン酸使用量に対して2重量%以下である。
本発明に係る特徴的な製造方法により、このような、ア
ルキルビニルエーテルおよび無水マレイン酸の両者の残
存量の低レベル化が発現できる。重合反応後の溶液中に
おけるアルキルビニルエーテル残存量が、全アルキルビ
ニルエーテル使用量に対して5重量%よりも大きいか、
あるいは、重合反応後の溶液中における無水マレイン酸
残存量が、全無水マレイン酸使用量に対して5重量%よ
りも大きい場合は、化粧品用途としての安全性上好まし
くないのみならず、化粧品用途として用いる際の当該重
合体の変性の際に、残存アルキルビニルエーテルがカル
ボン酸等の変性剤と反応してしまうという欠点もある。
したがって、無水マレイン酸とアルキルビニルエーテル
の残存量を共に低減させることは極めて重要である。
【0020】本発明に係るアルキルビニルエーテル/無
水マレイン酸共重合体溶液は、アルキルビニルエーテル
/無水マレイン酸共重合体に対し、アルキルビニルエー
テルの含有率が0.5重量%以下であり、かつ、無水マ
レイン酸の含有率が3重量%以下であることを特徴と
し、本発明の製造方法により容易に得られるものであ
る。
水マレイン酸共重合体溶液は、アルキルビニルエーテル
/無水マレイン酸共重合体に対し、アルキルビニルエー
テルの含有率が0.5重量%以下であり、かつ、無水マ
レイン酸の含有率が3重量%以下であることを特徴と
し、本発明の製造方法により容易に得られるものであ
る。
【0021】本発明に係るアルキルビニルエーテル/無
水マレイン酸共重合体溶液とは、重合直後の重合反応溶
液そのもの、あるいは、その重合反応溶液に添加剤等を
加えた市場流通品を意味する。すなわち、共重合体とし
て精製したものは含まず、精製なしでも残存アルキルビ
ニルエーテルおよび無水マレイン酸の量の低減が発現さ
れていることが本発明の共重合体溶液の特徴でもある。
水マレイン酸共重合体溶液とは、重合直後の重合反応溶
液そのもの、あるいは、その重合反応溶液に添加剤等を
加えた市場流通品を意味する。すなわち、共重合体とし
て精製したものは含まず、精製なしでも残存アルキルビ
ニルエーテルおよび無水マレイン酸の量の低減が発現さ
れていることが本発明の共重合体溶液の特徴でもある。
【0022】前記溶液を構成する溶媒は、前述の製造方
法で使用できる溶媒であればよく、特に、ケトン類、環
状エーテル類がより好ましく、メチルエチルケトン、テ
トラヒドロフランが特に好ましい。溶媒は1種のみが用
いられていてもよいが、2種以上が混合して用いられて
いてもよい。
法で使用できる溶媒であればよく、特に、ケトン類、環
状エーテル類がより好ましく、メチルエチルケトン、テ
トラヒドロフランが特に好ましい。溶媒は1種のみが用
いられていてもよいが、2種以上が混合して用いられて
いてもよい。
【0023】前記アルキルビニルエーテルおよび無水マ
レイン酸の含有率は、アルキルビニルエーテル/無水マ
レイン酸共重合体に対し、アルキルビニルエーテルの含
有率が0.5重量%以下であり、かつ、無水マレイン酸
の含有率が3重量%以下であるが、好ましくは、アルキ
ルビニルエーテルの含有率が0.2重量%以下であり、
かつ、無水マレイン酸の含有率が2重量%以下である。
レイン酸の含有率は、アルキルビニルエーテル/無水マ
レイン酸共重合体に対し、アルキルビニルエーテルの含
有率が0.5重量%以下であり、かつ、無水マレイン酸
の含有率が3重量%以下であるが、好ましくは、アルキ
ルビニルエーテルの含有率が0.2重量%以下であり、
かつ、無水マレイン酸の含有率が2重量%以下である。
【0024】本発明に係るアルキルビニルエーテル/無
水マレイン酸共重合体溶液は、上記のように、アルキル
ビニルエーテルおよび無水マレイン酸の含有率が共に低
いレベルにあるので、当該重合体の主たる用途である化
粧品用途等における安全性の面で優れたものである。ま
た、重合体溶液として得られるので、化粧品用途として
用いる際の変性が容易である。さらに、アルキルビニル
エーテルの含有率が低いので、変性の際にアルキルビニ
ルエーテルがカルボン酸等の変性剤と反応してしまうと
いう問題を抑えられる。
水マレイン酸共重合体溶液は、上記のように、アルキル
ビニルエーテルおよび無水マレイン酸の含有率が共に低
いレベルにあるので、当該重合体の主たる用途である化
粧品用途等における安全性の面で優れたものである。ま
た、重合体溶液として得られるので、化粧品用途として
用いる際の変性が容易である。さらに、アルキルビニル
エーテルの含有率が低いので、変性の際にアルキルビニ
ルエーテルがカルボン酸等の変性剤と反応してしまうと
いう問題を抑えられる。
【0025】さらに、本発明に係るアルキルビニルエー
テル/無水マレイン酸共重合体溶液は、上記のように、
アルキルビニルエーテルおよび無水マレイン酸の含有率
が共に低いレベルにあるので、これにより得られる共重
合体もまた、アルキルビニルエーテルおよび無水マレイ
ン酸の含有率が共に低いレベルにある。したがって、当
該共重合体は、安全性においても、製造コスト的にも優
れたものとなる。
テル/無水マレイン酸共重合体溶液は、上記のように、
アルキルビニルエーテルおよび無水マレイン酸の含有率
が共に低いレベルにあるので、これにより得られる共重
合体もまた、アルキルビニルエーテルおよび無水マレイ
ン酸の含有率が共に低いレベルにある。したがって、当
該共重合体は、安全性においても、製造コスト的にも優
れたものとなる。
【0026】
【実施例】以下、実施例、比較例により、本発明につい
てさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に
よって何ら限定されるものではない。 (重量平均分子量)GPC(ゲルパーミエーションクロ
マトグラフィー)により測定した。カラムは東ソー製G
PC用カラム(α−6000、α−3000、α−25
00×2の、計4本)、溶離液はDMF(ジメチルホル
ムアミド、0.1%LiBu含有)を用いた。 (残存モノマーの定量)残存アルキルビニルエーテルの
定量は、ガスクロマトグラフィーにより行った。カラム
はジーエルサイエンス社製のSPB−1を使用した。ま
た、残存無水マレイン酸の定量は、高速液体クロマトグ
ラフィーにより行った。カラムはスペルコ製のDisc
overy C−18を使用し、溶離液は0.1重量%
リン酸溶液を用いた。 〔実施例1〕攪拌装置、モノマー供給槽、温度計、冷却
管、窒素ガス導入管を備えた500mlのフラスコに、
テトラヒドロフラン70.6gとエチルビニルエーテル
3.7gを入れ、窒素ガスを導入し、攪拌しながらフラ
スコ内温を60℃まで加熱した。次に、エチルビニルエ
ーテル33.1g、テトラヒドロフラン33.1g、
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)0.5gからなる混合物をモノマー供給槽Aより、
無水マレイン酸50g、テトラヒドロフラン100gか
らなる混合物をモノマー供給槽Bより、それぞれ同時に
2時間で供給した。
てさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に
よって何ら限定されるものではない。 (重量平均分子量)GPC(ゲルパーミエーションクロ
マトグラフィー)により測定した。カラムは東ソー製G
PC用カラム(α−6000、α−3000、α−25
00×2の、計4本)、溶離液はDMF(ジメチルホル
ムアミド、0.1%LiBu含有)を用いた。 (残存モノマーの定量)残存アルキルビニルエーテルの
定量は、ガスクロマトグラフィーにより行った。カラム
はジーエルサイエンス社製のSPB−1を使用した。ま
た、残存無水マレイン酸の定量は、高速液体クロマトグ
ラフィーにより行った。カラムはスペルコ製のDisc
overy C−18を使用し、溶離液は0.1重量%
リン酸溶液を用いた。 〔実施例1〕攪拌装置、モノマー供給槽、温度計、冷却
管、窒素ガス導入管を備えた500mlのフラスコに、
テトラヒドロフラン70.6gとエチルビニルエーテル
3.7gを入れ、窒素ガスを導入し、攪拌しながらフラ
スコ内温を60℃まで加熱した。次に、エチルビニルエ
ーテル33.1g、テトラヒドロフラン33.1g、
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)0.5gからなる混合物をモノマー供給槽Aより、
無水マレイン酸50g、テトラヒドロフラン100gか
らなる混合物をモノマー供給槽Bより、それぞれ同時に
2時間で供給した。
【0027】供給終了後、同温度で3時間攪拌し、エチ
ルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体溶液を得
た。得られた共重合体の重量平均分子量は18000で
あった。また、重合体溶液中、エチルビニルエーテルの
残存量が、全エチルビニルエーテル使用量に対して0重
量%であり、かつ、重合反応後の溶液中における無水マ
レイン酸の残存量が、全無水マレイン酸使用量に対して
1.8重量%であった。また、重合体溶液中、全共重合
体に対し、エチルビニルエーテルの残存量が0.01重
量%であり、かつ、無水マレイン酸の残存量が1.0重
量%であった。
ルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体溶液を得
た。得られた共重合体の重量平均分子量は18000で
あった。また、重合体溶液中、エチルビニルエーテルの
残存量が、全エチルビニルエーテル使用量に対して0重
量%であり、かつ、重合反応後の溶液中における無水マ
レイン酸の残存量が、全無水マレイン酸使用量に対して
1.8重量%であった。また、重合体溶液中、全共重合
体に対し、エチルビニルエーテルの残存量が0.01重
量%であり、かつ、無水マレイン酸の残存量が1.0重
量%であった。
【0028】結果を表1に示した。 〔実施例2〕攪拌装置、モノマー供給槽、温度計、冷却
管、窒素ガス導入管を備えた500mlのフラスコに、
テトラヒドロフラン85.3gとエチルビニルエーテル
18.4gを入れ、窒素ガスを導入し、攪拌しながらフ
ラスコ内温を60℃まで加熱した。次に、エチルビニル
エーテル18.4g、テトラヒドロフラン18.4g、
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)0.5gからなる混合物をモノマー供給槽Aより、
無水マレイン酸50g、テトラヒドロフラン100gか
らなる混合物をモノマー供給槽Bより、それぞれ同時に
2時間で供給した。
管、窒素ガス導入管を備えた500mlのフラスコに、
テトラヒドロフラン85.3gとエチルビニルエーテル
18.4gを入れ、窒素ガスを導入し、攪拌しながらフ
ラスコ内温を60℃まで加熱した。次に、エチルビニル
エーテル18.4g、テトラヒドロフラン18.4g、
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)0.5gからなる混合物をモノマー供給槽Aより、
無水マレイン酸50g、テトラヒドロフラン100gか
らなる混合物をモノマー供給槽Bより、それぞれ同時に
2時間で供給した。
【0029】供給終了後、同温度で3時間攪拌し、エチ
ルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体溶液を得
た。得られた共重合体の重量平均分子量は26000で
あった。また、重合体溶液中、エチルビニルエーテルの
残存量が、全エチルビニルエーテル使用量に対して0重
量%であり、かつ、重合反応後の溶液中における無水マ
レイン酸の残存量が、全無水マレイン酸使用量に対して
1.3重量%であった。また、重合体溶液中、全共重合
体に対し、エチルビニルエーテルの残存量が0.03重
量%であり、かつ、無水マレイン酸の残存量が0.7重
量%であった。
ルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体溶液を得
た。得られた共重合体の重量平均分子量は26000で
あった。また、重合体溶液中、エチルビニルエーテルの
残存量が、全エチルビニルエーテル使用量に対して0重
量%であり、かつ、重合反応後の溶液中における無水マ
レイン酸の残存量が、全無水マレイン酸使用量に対して
1.3重量%であった。また、重合体溶液中、全共重合
体に対し、エチルビニルエーテルの残存量が0.03重
量%であり、かつ、無水マレイン酸の残存量が0.7重
量%であった。
【0030】結果を表1に示した。 〔実施例3〕攪拌装置、モノマー供給槽、温度計、冷却
管、窒素ガス導入管を備えた500mlのフラスコに、
テトラヒドロフラン103.7gとエチルビニルエーテ
ル36.8gを入れ、窒素ガスを導入し、攪拌しながら
フラスコ内温を60℃まで加熱した。次に、無水マレイ
ン酸50g、テトラヒドロフラン100g、2,2’−
アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.5g
からなる混合物をモノマー供給槽より、2時間で供給し
た。
管、窒素ガス導入管を備えた500mlのフラスコに、
テトラヒドロフラン103.7gとエチルビニルエーテ
ル36.8gを入れ、窒素ガスを導入し、攪拌しながら
フラスコ内温を60℃まで加熱した。次に、無水マレイ
ン酸50g、テトラヒドロフラン100g、2,2’−
アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.5g
からなる混合物をモノマー供給槽より、2時間で供給し
た。
【0031】供給終了後、同温度で3時間攪拌し、エチ
ルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体溶液を得
た。得られた共重合体の重量平均分子量は37000で
あった。また、重合体溶液中、エチルビニルエーテルの
残存量が、全エチルビニルエーテル使用量に対して0重
量%であり、かつ、重合反応後の溶液中における無水マ
レイン酸の残存量が、全無水マレイン酸使用量に対して
1.1重量%であった。また、重合体溶液中、全共重合
体に対し、エチルビニルエーテルの残存量が0.05重
量%であり、かつ、無水マレイン酸の残存量が0.6重
量%であった。
ルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体溶液を得
た。得られた共重合体の重量平均分子量は37000で
あった。また、重合体溶液中、エチルビニルエーテルの
残存量が、全エチルビニルエーテル使用量に対して0重
量%であり、かつ、重合反応後の溶液中における無水マ
レイン酸の残存量が、全無水マレイン酸使用量に対して
1.1重量%であった。また、重合体溶液中、全共重合
体に対し、エチルビニルエーテルの残存量が0.05重
量%であり、かつ、無水マレイン酸の残存量が0.6重
量%であった。
【0032】結果を表1に示した。 〔比較例1〕攪拌装置、モノマー供給槽、温度計、冷却
管、窒素ガス導入管を備えた500mlのフラスコに、
テトラヒドロフラン45.4gのみを入れ、窒素ガスを
導入し、攪拌しながらフラスコ内温を60℃まで加熱し
た。次に、エチルビニルエーテル47.8g、テトラヒ
ドロフラン47.8g、2,2’−アゾビス(2,4−
ジメチルバレロニトリル)0.5gからなる混合物をモ
ノマー供給槽Aより、無水マレイン酸50g、テトラヒ
ドロフラン100gからなる混合物をモノマー供給槽B
より、それぞれ同時に2時間で供給した。
管、窒素ガス導入管を備えた500mlのフラスコに、
テトラヒドロフラン45.4gのみを入れ、窒素ガスを
導入し、攪拌しながらフラスコ内温を60℃まで加熱し
た。次に、エチルビニルエーテル47.8g、テトラヒ
ドロフラン47.8g、2,2’−アゾビス(2,4−
ジメチルバレロニトリル)0.5gからなる混合物をモ
ノマー供給槽Aより、無水マレイン酸50g、テトラヒ
ドロフラン100gからなる混合物をモノマー供給槽B
より、それぞれ同時に2時間で供給した。
【0033】供給終了後、同温度で3時間攪拌し、エチ
ルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体溶液を得
た。得られた共重合体の重量平均分子量は26000で
あった。また、重合体溶液中、エチルビニルエーテルの
残存量が、全エチルビニルエーテル使用量に対して1
5.3重量%であり、かつ、重合反応後の溶液中におけ
る無水マレイン酸の残存量が、全無水マレイン酸使用量
に対して0重量%であった。また、重合体溶液中、全共
重合体に対し、エチルビニルエーテルの残存量が7.4
重量%であり、かつ、無水マレイン酸の残存量が0.0
2重量%以下であった。
ルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体溶液を得
た。得られた共重合体の重量平均分子量は26000で
あった。また、重合体溶液中、エチルビニルエーテルの
残存量が、全エチルビニルエーテル使用量に対して1
5.3重量%であり、かつ、重合反応後の溶液中におけ
る無水マレイン酸の残存量が、全無水マレイン酸使用量
に対して0重量%であった。また、重合体溶液中、全共
重合体に対し、エチルビニルエーテルの残存量が7.4
重量%であり、かつ、無水マレイン酸の残存量が0.0
2重量%以下であった。
【0034】結果を表1に示した。 〔実施例4〕実施例3において、テトラヒドロフランの
代わりにメチルエチルケトンを用いた以外は、実施例3
と同様の操作を行った。得られた共重合体の重量平均分
子量は80000であった。また、重合体溶液中、エチ
ルビニルエーテルの残存量が、全エチルビニルエーテル
使用量に対して0重量%であり、かつ、重合反応後の溶
液中における無水マレイン酸の残存量が、全無水マレイ
ン酸使用量に対して1.6重量%であった。また、重合
体溶液中、全共重合体に対し、エチルビニルエーテルの
残存量が0.04重量%であり、かつ、無水マレイン酸
の残存量が0.9重量%であった。 〔比較例2〕比較例1において、テトラヒドロフランの
代わりにメチルエチルケトンを用いた以外は、比較例1
と同様の操作を行った。得られた共重合体の重量平均分
子量は54000であった。また、重合体溶液中、エチ
ルビニルエーテルの残存量が、全エチルビニルエーテル
使用量に対して15.2重量%であり、かつ、重合反応
後の溶液中における無水マレイン酸の残存量が、全無水
マレイン酸使用量に対して0重量%であった。また、重
合体溶液中、全共重合体に対し、エチルビニルエーテル
の残存量が7.2重量%であり、かつ、無水マレイン酸
の残存量が0.02重量%以下であった。
代わりにメチルエチルケトンを用いた以外は、実施例3
と同様の操作を行った。得られた共重合体の重量平均分
子量は80000であった。また、重合体溶液中、エチ
ルビニルエーテルの残存量が、全エチルビニルエーテル
使用量に対して0重量%であり、かつ、重合反応後の溶
液中における無水マレイン酸の残存量が、全無水マレイ
ン酸使用量に対して1.6重量%であった。また、重合
体溶液中、全共重合体に対し、エチルビニルエーテルの
残存量が0.04重量%であり、かつ、無水マレイン酸
の残存量が0.9重量%であった。 〔比較例2〕比較例1において、テトラヒドロフランの
代わりにメチルエチルケトンを用いた以外は、比較例1
と同様の操作を行った。得られた共重合体の重量平均分
子量は54000であった。また、重合体溶液中、エチ
ルビニルエーテルの残存量が、全エチルビニルエーテル
使用量に対して15.2重量%であり、かつ、重合反応
後の溶液中における無水マレイン酸の残存量が、全無水
マレイン酸使用量に対して0重量%であった。また、重
合体溶液中、全共重合体に対し、エチルビニルエーテル
の残存量が7.2重量%であり、かつ、無水マレイン酸
の残存量が0.02重量%以下であった。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、蒸留などの精製をしな
くても、アルキルビニルエーテルおよび無水マレイン酸
の残存量が共に少ないアルキルビニルエーテル/無水マ
レイン酸共重合体を溶液状態で提供できる。また、原料
を等モル付近の割合で用いるため、製造コストも低減で
きる。
くても、アルキルビニルエーテルおよび無水マレイン酸
の残存量が共に少ないアルキルビニルエーテル/無水マ
レイン酸共重合体を溶液状態で提供できる。また、原料
を等モル付近の割合で用いるため、製造コストも低減で
きる。
Claims (5)
- 【請求項1】アルキルビニルエーテルと無水マレイン酸
を溶液重合させることによりアルキルビニルエーテル/
無水マレイン酸共重合体を製造する方法において、重合
反応前に、原料アルキルビニルエーテルの少なくとも一
部と溶媒の少なくとも一部とを予め反応器に仕込んでお
くことを特徴とする、アルキルビニルエーテル/無水マ
レイン酸共重合体の製造方法。 - 【請求項2】原料アルキルビニルエーテルを、原料無水
マレイン酸に対して90〜110モル%の範囲で使用す
る、請求項1に記載のアルキルビニルエーテル/無水マ
レイン酸共重合体の製造方法。 - 【請求項3】重合反応後の溶液中におけるアルキルビニ
ルエーテル残存量が、全アルキルビニルエーテル使用量
に対して5重量%以下であり、かつ、重合反応後の溶液
中における無水マレイン酸残存量が、全無水マレイン酸
使用量に対して5重量%以下である、請求項1または2
に記載のアルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重
合体の製造方法。 - 【請求項4】アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸
共重合体に対し、アルキルビニルエーテルの含有率が
0.5重量%以下であり、かつ、無水マレイン酸の含有
率が3重量%以下である、アルキルビニルエーテル/無
水マレイン酸共重合体溶液。 - 【請求項5】テトラヒドロフランおよび/またはメチル
エチルケトンを溶媒とする、請求項4に記載のアルキル
ビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体溶液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35493399A JP2001163928A (ja) | 1999-12-14 | 1999-12-14 | アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35493399A JP2001163928A (ja) | 1999-12-14 | 1999-12-14 | アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001163928A true JP2001163928A (ja) | 2001-06-19 |
Family
ID=18440886
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35493399A Pending JP2001163928A (ja) | 1999-12-14 | 1999-12-14 | アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001163928A (ja) |
-
1999
- 1999-12-14 JP JP35493399A patent/JP2001163928A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3023110B2 (ja) | 高い増粘性および優れた透明性を有するポリカルボン酸 | |
EP2513174B1 (en) | Emulsion polymerization of esters of itaconic acid | |
JP2013543026A (ja) | 溶液中でフリーラジカル重合によって第三アミノ基を含む(メタ)アクリレートコポリマーを製造する方法 | |
JP2610962B2 (ja) | マレイン酸モノアルキルエステルとビニルアルキルエーテルから成る共重合体の製造方法 | |
RU2385326C2 (ru) | Применение функционализованных кислотными группами твердых смол на основе сополимеров винилацетата в качестве добавки для снижения усадки | |
JP3321209B2 (ja) | 架橋型カルボキシル基含有重合体の製造方法 | |
JP2000034303A (ja) | メタクリル系重合体の製造方法 | |
JP3013951B2 (ja) | アクリル系樹脂の製造法 | |
JP2001163928A (ja) | アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体の製造方法 | |
US3141864A (en) | Process for the production of polymerizates or mixed polymerizates of acrolein and methacrolein | |
JP4257469B2 (ja) | メタクリル酸メチルシラップの製造方法 | |
US6881803B2 (en) | Method for producing copolymer of alkylvinyl ether and maleic anhydride, and copolymer of alkylvinyl ether and meleic anhydride | |
JP3899278B2 (ja) | ビニルラクタム系重合体の製造方法 | |
JP3532360B2 (ja) | 耐熱性樹脂の製造方法 | |
JP2001233912A (ja) | メタクリル系重合体の製造方法 | |
JP3061551B2 (ja) | メタクリル系樹脂の製造方法 | |
EP0591025B1 (fr) | Procédé de préparation de copolymères glutarimides et composés intermédiaires utiles | |
JP2000128911A (ja) | 塊状重合用触媒および該触媒を用いた塊状重合法 | |
JP4296363B2 (ja) | アクリルシラップの製造方法 | |
JP4296364B2 (ja) | アクリルシラップの製造方法 | |
US20050143545A1 (en) | Catalyst for bulk polymerization | |
JP3245167B2 (ja) | コポリマーのエチル又はブチル半エステルのエタノール溶液の製造方法 | |
JP4553078B2 (ja) | アクリルシラップの製造方法 | |
EP0192997B1 (en) | Method for modifying polyfumaric acid diester | |
JP3894804B2 (ja) | ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル系重合体の製造方法 |