JP2001163928A - アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体の製造方法 - Google Patents

アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体の製造方法

Info

Publication number
JP2001163928A
JP2001163928A JP35493399A JP35493399A JP2001163928A JP 2001163928 A JP2001163928 A JP 2001163928A JP 35493399 A JP35493399 A JP 35493399A JP 35493399 A JP35493399 A JP 35493399A JP 2001163928 A JP2001163928 A JP 2001163928A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vinyl ether
maleic anhydride
alkyl vinyl
solution
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP35493399A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomiyasu Ueda
富康 上田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Shokubai Co Ltd filed Critical Nippon Shokubai Co Ltd
Priority to JP35493399A priority Critical patent/JP2001163928A/ja
Publication of JP2001163928A publication Critical patent/JP2001163928A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F216/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by an alcohol, ether, aldehydo, ketonic, acetal or ketal radical
    • C08F216/12Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by an alcohol, ether, aldehydo, ketonic, acetal or ketal radical by an ether radical
    • C08F216/14Monomers containing only one unsaturated aliphatic radical
    • C08F216/16Monomers containing no hetero atoms other than the ether oxygen
    • C08F216/18Acyclic compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F222/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a carboxyl radical and containing at least one other carboxyl radical in the molecule; Salts, anhydrides, esters, amides, imides, or nitriles thereof
    • C08F222/04Anhydrides, e.g. cyclic anhydrides
    • C08F222/06Maleic anhydride

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶液重合において、蒸留などの精製をしなく
ても、アルキルビニルエーテルおよび無水マレイン酸の
残存量が共に少ないアルキルビニルエーテル/無水マレ
イン酸共重合体が得られる方法を提供する。 【解決手段】 本発明のアルキルビニルエーテル/無水
マレイン酸共重合体の製造方法は、溶液重合により製造
する方法において、重合反応前に、原料アルキルビニル
エーテルの少なくとも一部と溶媒の少なくとも一部とを
予め反応器に仕込んでおくことを特徴とする。また、本
発明のアルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合
体溶液は、アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共
重合体に対し、アルキルビニルエーテルの含有率が0.
5重量%以下であり、かつ、無水マレイン酸の含有率が
3重量%以下であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルキルビニルエ
ーテル/無水マレイン酸共重合体の製造方法、および、
アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体溶液
に関する。
【0002】
【従来の技術】アルキルビニルエーテル/無水マレイン
酸共重合体は、主に化粧品用途として使用されるので、
有害な不純物を可能な限り含まないことが望ましい。し
かしながら、従来の製造方法においては、原料の単量体
成分が高レベルで残存していたり、人体に有害な溶媒を
用いたりしているため、改善が求められている。
【0003】そこで、例えば、特開平1−110508
号公報には、従来溶媒として汎用されていたベンゼンの
代わりに、より毒性の少ないアセトンを用い、さらに重
合の各段階において反応混合物中にアルキルビニルエー
テルを過剰量で存在させることにより、原料無水マレイ
ン酸の残存量を低減させることができる旨が開示されて
いる。しかしながら、この方法では、アルキルビニルエ
ーテルを過剰量で用いるので、アルキルビニルエーテル
の残存量が必然的に増加してしまう。
【0004】また、特開平4−226113号公報に
は、特定の重合開始剤を使用することにより、原料無水
マレイン酸の残存量を低減する方法が開示されている。
しかし、この方法における残存量低減の対象単量体は無
水マレイン酸であり、もう一方の原料単量体であるアル
キルビニルエーテルについての低減は対象としていな
い。
【0005】アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸
共重合体中に不純物としてアルキルビニルエーテルが残
存していると、化粧品用途としての安全性上好ましくな
いのみならず、化粧品用途として用いる際の当該重合体
の変性の際に、残存アルキルビニルエーテルがカルボン
酸等の変性剤と反応してしまうという欠点もある。した
がって、無水マレイン酸だけでなく、アルキルビニルエ
ーテルの残存量も低減させることは極めて重要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、溶液
重合において、蒸留などの精製をしなくても、アルキル
ビニルエーテルおよび無水マレイン酸の残存量が共に少
ないアルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体
が得られる方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決するべく鋭意検討を行った。その結果、重合反応前
に、原料アルキルビニルエーテルの少なくとも一部と溶
媒の少なくとも一部とを予め仕込んでおくことにより、
上記課題を全て解決できることを見いだした。また、こ
の方法によれば、上記仕込み量の調整により、得られる
共重合体の分子量制御も容易にできることも見いだし
た。さらに、共重合体は溶液の状態で得ることができる
ので、変性も容易に行うことが可能である。
【0008】すなわち、本発明に係るアルキルビニルエ
ーテル/無水マレイン酸共重合体の製造方法は、アルキ
ルビニルエーテルと無水マレイン酸を溶液重合させるこ
とによりアルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重
合体を製造する方法において、重合反応前に、原料アル
キルビニルエーテルの少なくとも一部と溶媒の少なくと
も一部とを予め仕込んでおくことを特徴とする。
【0009】また、本発明に係るアルキルビニルエーテ
ル/無水マレイン酸共重合体溶液は、アルキルビニルエ
ーテル/無水マレイン酸共重合体に対し、アルキルビニ
ルエーテルの含有率が0.5重量%以下であり、かつ、
無水マレイン酸の含有率が3重量%以下であることを特
徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0011】本発明で用いることができるアルキルビニ
ルエーテルとしては、特に限定されないが、例えば、エ
チルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、ノ
ルマルプロピルビニルエーテル、イソブチルビニルエー
テル、ノルマルブチルビニルエーテル等が好ましく使用
できる。また、これらは1種のみ用いても、2種以上を
混合して用いてもよい。
【0012】本発明の製造方法で行う溶液重合は、通常
のラジカル開始剤を用いて開始されるが、特に、溶媒に
均一に溶解あるいは分散し、加熱等によりラジカルが発
生するものが好ましい。具体的には、例えば、2,2’
−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,
2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビ
ス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)
などのアゾ系化合物、ラウロイルパーオキシド、ベンゾ
イルパーオキシド、4−クロルベンゾイルパーオキシ
ド、2−メチルベンゾイルパーオキシドなどの有機過酸
化物などが挙げられる。ラジカル開始剤の使用量は、原
料の無水マレイン酸の全量に対し、好ましくは0.00
1〜5重量%、より好ましくは0.01〜1重量%であ
る。
【0013】本発明の製造方法で使用できる溶媒は、単
量体であるアルキルビニルエーテル、無水マレイン酸を
溶解あるいは均一に分散できるものであり、かつ、生成
した共重合体を溶解させるものが使用できる。具体的に
は、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、エチルイソブチルケトン等の
ケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジオキ
サン等の環状エーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢
酸イソプロピル等のエステル類などが挙げられる。この
中でも、本発明の効果をより十分に発揮させるために、
特に、ケトン類、環状エーテル類がより好ましく、メチ
ルエチルケトン、テトラヒドロフランが特に好ましい。
溶媒は1種のみを用いてもよいが、2種以上を混合して
用いてもよい。
【0014】本発明に係るアルキルビニルエーテル/無
水マレイン酸共重合体の製造方法は、アルキルビニルエ
ーテルと無水マレイン酸を溶液重合させることによりア
ルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体を製造
する方法において、重合反応前に、原料アルキルビニル
エーテルの少なくとも一部と溶媒の少なくとも一部とを
予め仕込んでおくことを特徴とする。
【0015】本発明の製造方法においては、アルキルビ
ニルエーテルと無水マレイン酸とを溶媒の存在下で溶液
重合させることが必須である。重合は、常圧で行っても
よいし、密閉容器等を用いて加圧で行ってもよい。重合
温度については特に制限はないが、通常はラジカル重合
で汎用される40〜120℃の温度範囲が好ましく、4
0〜90℃の温度範囲がより好ましい。
【0016】本発明の製造方法においては、重合反応前
に、原料アルキルビニルエーテルの少なくとも一部と溶
媒の少なくとも一部とを予め仕込んでおく。すなわち、
重合反応が開始する前に、重合反応容器中に、原料アル
キルビニルエーテルの少なくとも一部と溶媒の少なくと
も一部とを予め仕込んでおく。そして、残りの単量体を
必要により溶媒と共にその重合反応器に供給することに
よって溶液重合を行う。ラジカル重合開始剤は、反応前
の重合反応容器に添加しておいてもよいし、供給側の残
りの単量体等と共に添加してもよい。この特徴的な形態
により、アルキルビニルエーテルおよび無水マレイン酸
の残存量が共に少ないアルキルビニルエーテル/無水マ
レイン酸共重合体が得られる。
【0017】また、重合反応前に仕込む原料アルキルビ
ニルエーテルの量を調整することにより、得られる共重
合体の分子量制御が可能となる。分子量の精密な制御
は、詳細な重合条件や原料の種類等によるが、概ね、原
料アルキルビニルエーテルの初期仕込み量を多くする
と、分子量が増大する傾向にある。
【0018】本発明の製造方法においては、アルキルビ
ニルエーテルと無水マレイン酸の使用割合は、好ましく
は、アルキルビニルエーテルを無水マレイン酸に対して
90〜110モル%の範囲内で使用する。従来のアルキ
ルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体の製造方法
では、重合の反応率を上げ、無水マレイン酸の残存量を
低減させるために、アルキルビニルエーテルを無水マレ
イン酸に対して相当の過剰量使用することが一般的であ
ったが、本発明の製造方法においては、アルキルビニル
エーテルを無水マレイン酸に対して90〜110モル%
の範囲内という使用割合においても、無水マレイン酸の
残存量は従来と同等以上の低レベルであり、なおかつ、
残存アルキルビニルエーテルの量も低減できる。アルキ
ルビニルエーテルと無水マレイン酸の使用割合は、より
好ましくは、アルキルビニルエーテルを無水マレイン酸
に対して等モルの範囲内で使用することである。この使
用割合が90モル%より小さいと、無水マレイン酸の残
存量が増加する傾向にあるので好ましくない。また、1
10モル%より大きいと、アルキルビニルエーテルの残
存量が増加する傾向にあるので好ましくない。また、ア
ルキルビニルエーテルと無水マレイン酸とを等モルに近
い割合で用いることにより、残存単量体が低減できる点
で、製造コスト的にも優れている。
【0019】本発明の製造方法においては、重合反応後
の溶液中におけるアルキルビニルエーテル残存量が、好
ましくは、全アルキルビニルエーテル使用量に対して5
重量%以下であり、かつ、重合反応後の溶液中における
無水マレイン酸残存量が、全無水マレイン酸使用量に対
して5重量%以下である。より好ましくは、重合反応後
の溶液中におけるアルキルビニルエーテル残存量が、全
アルキルビニルエーテル使用量に対して3重量%以下で
あり、かつ、重合反応後の溶液中における無水マレイン
酸残存量が、全無水マレイン酸使用量に対して3重量%
以下である。特に好ましくは、重合反応後の溶液中にお
けるアルキルビニルエーテル残存量が、全アルキルビニ
ルエーテル使用量に対して1重量%以下であり、かつ、
重合反応後の溶液中における無水マレイン酸残存量が、
全無水マレイン酸使用量に対して2重量%以下である。
本発明に係る特徴的な製造方法により、このような、ア
ルキルビニルエーテルおよび無水マレイン酸の両者の残
存量の低レベル化が発現できる。重合反応後の溶液中に
おけるアルキルビニルエーテル残存量が、全アルキルビ
ニルエーテル使用量に対して5重量%よりも大きいか、
あるいは、重合反応後の溶液中における無水マレイン酸
残存量が、全無水マレイン酸使用量に対して5重量%よ
りも大きい場合は、化粧品用途としての安全性上好まし
くないのみならず、化粧品用途として用いる際の当該重
合体の変性の際に、残存アルキルビニルエーテルがカル
ボン酸等の変性剤と反応してしまうという欠点もある。
したがって、無水マレイン酸とアルキルビニルエーテル
の残存量を共に低減させることは極めて重要である。
【0020】本発明に係るアルキルビニルエーテル/無
水マレイン酸共重合体溶液は、アルキルビニルエーテル
/無水マレイン酸共重合体に対し、アルキルビニルエー
テルの含有率が0.5重量%以下であり、かつ、無水マ
レイン酸の含有率が3重量%以下であることを特徴と
し、本発明の製造方法により容易に得られるものであ
る。
【0021】本発明に係るアルキルビニルエーテル/無
水マレイン酸共重合体溶液とは、重合直後の重合反応溶
液そのもの、あるいは、その重合反応溶液に添加剤等を
加えた市場流通品を意味する。すなわち、共重合体とし
て精製したものは含まず、精製なしでも残存アルキルビ
ニルエーテルおよび無水マレイン酸の量の低減が発現さ
れていることが本発明の共重合体溶液の特徴でもある。
【0022】前記溶液を構成する溶媒は、前述の製造方
法で使用できる溶媒であればよく、特に、ケトン類、環
状エーテル類がより好ましく、メチルエチルケトン、テ
トラヒドロフランが特に好ましい。溶媒は1種のみが用
いられていてもよいが、2種以上が混合して用いられて
いてもよい。
【0023】前記アルキルビニルエーテルおよび無水マ
レイン酸の含有率は、アルキルビニルエーテル/無水マ
レイン酸共重合体に対し、アルキルビニルエーテルの含
有率が0.5重量%以下であり、かつ、無水マレイン酸
の含有率が3重量%以下であるが、好ましくは、アルキ
ルビニルエーテルの含有率が0.2重量%以下であり、
かつ、無水マレイン酸の含有率が2重量%以下である。
【0024】本発明に係るアルキルビニルエーテル/無
水マレイン酸共重合体溶液は、上記のように、アルキル
ビニルエーテルおよび無水マレイン酸の含有率が共に低
いレベルにあるので、当該重合体の主たる用途である化
粧品用途等における安全性の面で優れたものである。ま
た、重合体溶液として得られるので、化粧品用途として
用いる際の変性が容易である。さらに、アルキルビニル
エーテルの含有率が低いので、変性の際にアルキルビニ
ルエーテルがカルボン酸等の変性剤と反応してしまうと
いう問題を抑えられる。
【0025】さらに、本発明に係るアルキルビニルエー
テル/無水マレイン酸共重合体溶液は、上記のように、
アルキルビニルエーテルおよび無水マレイン酸の含有率
が共に低いレベルにあるので、これにより得られる共重
合体もまた、アルキルビニルエーテルおよび無水マレイ
ン酸の含有率が共に低いレベルにある。したがって、当
該共重合体は、安全性においても、製造コスト的にも優
れたものとなる。
【0026】
【実施例】以下、実施例、比較例により、本発明につい
てさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に
よって何ら限定されるものではない。 (重量平均分子量)GPC(ゲルパーミエーションクロ
マトグラフィー)により測定した。カラムは東ソー製G
PC用カラム(α−6000、α−3000、α−25
00×2の、計4本)、溶離液はDMF(ジメチルホル
ムアミド、0.1%LiBu含有)を用いた。 (残存モノマーの定量)残存アルキルビニルエーテルの
定量は、ガスクロマトグラフィーにより行った。カラム
はジーエルサイエンス社製のSPB−1を使用した。ま
た、残存無水マレイン酸の定量は、高速液体クロマトグ
ラフィーにより行った。カラムはスペルコ製のDisc
overy C−18を使用し、溶離液は0.1重量%
リン酸溶液を用いた。 〔実施例1〕攪拌装置、モノマー供給槽、温度計、冷却
管、窒素ガス導入管を備えた500mlのフラスコに、
テトラヒドロフラン70.6gとエチルビニルエーテル
3.7gを入れ、窒素ガスを導入し、攪拌しながらフラ
スコ内温を60℃まで加熱した。次に、エチルビニルエ
ーテル33.1g、テトラヒドロフラン33.1g、
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)0.5gからなる混合物をモノマー供給槽Aより、
無水マレイン酸50g、テトラヒドロフラン100gか
らなる混合物をモノマー供給槽Bより、それぞれ同時に
2時間で供給した。
【0027】供給終了後、同温度で3時間攪拌し、エチ
ルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体溶液を得
た。得られた共重合体の重量平均分子量は18000で
あった。また、重合体溶液中、エチルビニルエーテルの
残存量が、全エチルビニルエーテル使用量に対して0重
量%であり、かつ、重合反応後の溶液中における無水マ
レイン酸の残存量が、全無水マレイン酸使用量に対して
1.8重量%であった。また、重合体溶液中、全共重合
体に対し、エチルビニルエーテルの残存量が0.01重
量%であり、かつ、無水マレイン酸の残存量が1.0重
量%であった。
【0028】結果を表1に示した。 〔実施例2〕攪拌装置、モノマー供給槽、温度計、冷却
管、窒素ガス導入管を備えた500mlのフラスコに、
テトラヒドロフラン85.3gとエチルビニルエーテル
18.4gを入れ、窒素ガスを導入し、攪拌しながらフ
ラスコ内温を60℃まで加熱した。次に、エチルビニル
エーテル18.4g、テトラヒドロフラン18.4g、
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)0.5gからなる混合物をモノマー供給槽Aより、
無水マレイン酸50g、テトラヒドロフラン100gか
らなる混合物をモノマー供給槽Bより、それぞれ同時に
2時間で供給した。
【0029】供給終了後、同温度で3時間攪拌し、エチ
ルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体溶液を得
た。得られた共重合体の重量平均分子量は26000で
あった。また、重合体溶液中、エチルビニルエーテルの
残存量が、全エチルビニルエーテル使用量に対して0重
量%であり、かつ、重合反応後の溶液中における無水マ
レイン酸の残存量が、全無水マレイン酸使用量に対して
1.3重量%であった。また、重合体溶液中、全共重合
体に対し、エチルビニルエーテルの残存量が0.03重
量%であり、かつ、無水マレイン酸の残存量が0.7重
量%であった。
【0030】結果を表1に示した。 〔実施例3〕攪拌装置、モノマー供給槽、温度計、冷却
管、窒素ガス導入管を備えた500mlのフラスコに、
テトラヒドロフラン103.7gとエチルビニルエーテ
ル36.8gを入れ、窒素ガスを導入し、攪拌しながら
フラスコ内温を60℃まで加熱した。次に、無水マレイ
ン酸50g、テトラヒドロフラン100g、2,2’−
アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.5g
からなる混合物をモノマー供給槽より、2時間で供給し
た。
【0031】供給終了後、同温度で3時間攪拌し、エチ
ルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体溶液を得
た。得られた共重合体の重量平均分子量は37000で
あった。また、重合体溶液中、エチルビニルエーテルの
残存量が、全エチルビニルエーテル使用量に対して0重
量%であり、かつ、重合反応後の溶液中における無水マ
レイン酸の残存量が、全無水マレイン酸使用量に対して
1.1重量%であった。また、重合体溶液中、全共重合
体に対し、エチルビニルエーテルの残存量が0.05重
量%であり、かつ、無水マレイン酸の残存量が0.6重
量%であった。
【0032】結果を表1に示した。 〔比較例1〕攪拌装置、モノマー供給槽、温度計、冷却
管、窒素ガス導入管を備えた500mlのフラスコに、
テトラヒドロフラン45.4gのみを入れ、窒素ガスを
導入し、攪拌しながらフラスコ内温を60℃まで加熱し
た。次に、エチルビニルエーテル47.8g、テトラヒ
ドロフラン47.8g、2,2’−アゾビス(2,4−
ジメチルバレロニトリル)0.5gからなる混合物をモ
ノマー供給槽Aより、無水マレイン酸50g、テトラヒ
ドロフラン100gからなる混合物をモノマー供給槽B
より、それぞれ同時に2時間で供給した。
【0033】供給終了後、同温度で3時間攪拌し、エチ
ルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体溶液を得
た。得られた共重合体の重量平均分子量は26000で
あった。また、重合体溶液中、エチルビニルエーテルの
残存量が、全エチルビニルエーテル使用量に対して1
5.3重量%であり、かつ、重合反応後の溶液中におけ
る無水マレイン酸の残存量が、全無水マレイン酸使用量
に対して0重量%であった。また、重合体溶液中、全共
重合体に対し、エチルビニルエーテルの残存量が7.4
重量%であり、かつ、無水マレイン酸の残存量が0.0
2重量%以下であった。
【0034】結果を表1に示した。 〔実施例4〕実施例3において、テトラヒドロフランの
代わりにメチルエチルケトンを用いた以外は、実施例3
と同様の操作を行った。得られた共重合体の重量平均分
子量は80000であった。また、重合体溶液中、エチ
ルビニルエーテルの残存量が、全エチルビニルエーテル
使用量に対して0重量%であり、かつ、重合反応後の溶
液中における無水マレイン酸の残存量が、全無水マレイ
ン酸使用量に対して1.6重量%であった。また、重合
体溶液中、全共重合体に対し、エチルビニルエーテルの
残存量が0.04重量%であり、かつ、無水マレイン酸
の残存量が0.9重量%であった。 〔比較例2〕比較例1において、テトラヒドロフランの
代わりにメチルエチルケトンを用いた以外は、比較例1
と同様の操作を行った。得られた共重合体の重量平均分
子量は54000であった。また、重合体溶液中、エチ
ルビニルエーテルの残存量が、全エチルビニルエーテル
使用量に対して15.2重量%であり、かつ、重合反応
後の溶液中における無水マレイン酸の残存量が、全無水
マレイン酸使用量に対して0重量%であった。また、重
合体溶液中、全共重合体に対し、エチルビニルエーテル
の残存量が7.2重量%であり、かつ、無水マレイン酸
の残存量が0.02重量%以下であった。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、蒸留などの精製をしな
くても、アルキルビニルエーテルおよび無水マレイン酸
の残存量が共に少ないアルキルビニルエーテル/無水マ
レイン酸共重合体を溶液状態で提供できる。また、原料
を等モル付近の割合で用いるため、製造コストも低減で
きる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルキルビニルエーテルと無水マレイン酸
    を溶液重合させることによりアルキルビニルエーテル/
    無水マレイン酸共重合体を製造する方法において、重合
    反応前に、原料アルキルビニルエーテルの少なくとも一
    部と溶媒の少なくとも一部とを予め反応器に仕込んでお
    くことを特徴とする、アルキルビニルエーテル/無水マ
    レイン酸共重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】原料アルキルビニルエーテルを、原料無水
    マレイン酸に対して90〜110モル%の範囲で使用す
    る、請求項1に記載のアルキルビニルエーテル/無水マ
    レイン酸共重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】重合反応後の溶液中におけるアルキルビニ
    ルエーテル残存量が、全アルキルビニルエーテル使用量
    に対して5重量%以下であり、かつ、重合反応後の溶液
    中における無水マレイン酸残存量が、全無水マレイン酸
    使用量に対して5重量%以下である、請求項1または2
    に記載のアルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重
    合体の製造方法。
  4. 【請求項4】アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸
    共重合体に対し、アルキルビニルエーテルの含有率が
    0.5重量%以下であり、かつ、無水マレイン酸の含有
    率が3重量%以下である、アルキルビニルエーテル/無
    水マレイン酸共重合体溶液。
  5. 【請求項5】テトラヒドロフランおよび/またはメチル
    エチルケトンを溶媒とする、請求項4に記載のアルキル
    ビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体溶液。
JP35493399A 1999-12-14 1999-12-14 アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体の製造方法 Pending JP2001163928A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35493399A JP2001163928A (ja) 1999-12-14 1999-12-14 アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35493399A JP2001163928A (ja) 1999-12-14 1999-12-14 アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001163928A true JP2001163928A (ja) 2001-06-19

Family

ID=18440886

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35493399A Pending JP2001163928A (ja) 1999-12-14 1999-12-14 アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001163928A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3023110B2 (ja) 高い増粘性および優れた透明性を有するポリカルボン酸
EP2513174B1 (en) Emulsion polymerization of esters of itaconic acid
JP2013543026A (ja) 溶液中でフリーラジカル重合によって第三アミノ基を含む(メタ)アクリレートコポリマーを製造する方法
JP2610962B2 (ja) マレイン酸モノアルキルエステルとビニルアルキルエーテルから成る共重合体の製造方法
RU2385326C2 (ru) Применение функционализованных кислотными группами твердых смол на основе сополимеров винилацетата в качестве добавки для снижения усадки
JP3321209B2 (ja) 架橋型カルボキシル基含有重合体の製造方法
JP2000034303A (ja) メタクリル系重合体の製造方法
JP3013951B2 (ja) アクリル系樹脂の製造法
JP2001163928A (ja) アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体の製造方法
US3141864A (en) Process for the production of polymerizates or mixed polymerizates of acrolein and methacrolein
JP4257469B2 (ja) メタクリル酸メチルシラップの製造方法
US6881803B2 (en) Method for producing copolymer of alkylvinyl ether and maleic anhydride, and copolymer of alkylvinyl ether and meleic anhydride
JP3899278B2 (ja) ビニルラクタム系重合体の製造方法
JP3532360B2 (ja) 耐熱性樹脂の製造方法
JP2001233912A (ja) メタクリル系重合体の製造方法
JP3061551B2 (ja) メタクリル系樹脂の製造方法
EP0591025B1 (fr) Procédé de préparation de copolymères glutarimides et composés intermédiaires utiles
JP2000128911A (ja) 塊状重合用触媒および該触媒を用いた塊状重合法
JP4296363B2 (ja) アクリルシラップの製造方法
JP4296364B2 (ja) アクリルシラップの製造方法
US20050143545A1 (en) Catalyst for bulk polymerization
JP3245167B2 (ja) コポリマーのエチル又はブチル半エステルのエタノール溶液の製造方法
JP4553078B2 (ja) アクリルシラップの製造方法
EP0192997B1 (en) Method for modifying polyfumaric acid diester
JP3894804B2 (ja) ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル系重合体の製造方法