JP2001163122A - ルーフキャリア - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】荷物を載せるベース部材が自動車の屋根の左右
方向に移動可能で、かつ、屋根の側部位置に置いて上下
動が可能なルーフキャリアを提供する。 【解決手段】ベース部材３が、スライダー５とリンクプ
レート６とから成る連結部材４を介してレール部材２に
移動可能に取り付けられており、また、ベース部材３が
レール部材２に沿って自動車の側方に移動された状態
で、リンクプレート６の揺動回転に伴って昇降されるよ
う構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の屋根に荷
物を積載するために使用されるルーフキャリアに関する
もので、特にワンボックスカーと称される屋根の高い自
動車の屋根に取り付けて使用する場合に好適なルーフキ
ャリアに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種のルーフキャリアとして
は、自動車の屋根の前方と後方に屋根の左右に延びる２
本の支持部材を取り付け、スキー板等を自動車の屋根に
対して前後方向に載せ、前記２本の支持部材上にスキー
板等を固定する構成のものが一般的であった。ところ
が、ワンボックスカーと称される屋根の高い自動車にお
いては、上記の従来一般的な構成のルーフキャリアを用
いた場合、自動車の屋根にスキー板等の荷物を持ち上げ
たり、固定することが困難であった。このため、例えば
荷物が載せやすい自動車の屋根の左右の側部のみを利用
する構成のものや、特開平８−５８４７６号公報に記載
された補助レールを採用し、自動車の側部の下方に引き
出した補助レールを用いて容易に荷物の積み卸しができ
る構成のルーフキャリアが提案されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記の自動車の屋根の
左右の側部のみを利用する構成のルーフキャリアは、ス
キー板等の限られた荷物の積載は可能であるが、トラン
ク等の積載はできない欠点があった。

【０００４】また特開平８−５８４７６号公報に記載さ
れた補助レールを採用したルーフキャリアは構成が複雑
であると共に、斜めに引き出した補助レールの支持部分
に大きな荷重が作用し、重い荷物を載せる場合に強度上
の問題があった。

【０００５】本発明は、上記の欠点および問題を解決す
ることを目的とするもので、荷物を載せるベース部材が
自動車の屋根の左右方向に移動可能で、かつ、屋根の側
部位置に置いて上下動が可能に構成されており、重い荷
物の積み卸しが容易で、また、構成が簡単なルーフキャ
リアを提供するものである。

【課題を解決するための手段】

【０００６】本発明は、上記の目的を達成するため、自
動車の屋根の前方と後方とに各々横架される１対のレー
ル部材と、スライダーを有する連結部材を介して前記の
レール部材に対して移動可能に取り付けられたベース部
材を備えており、前記の連結部材のスライダーはレール
部材に対して摺動可能に取り付けられ、また、当該スラ
イダーにはリンクプレートの一端を揺動回転が可能なよ
うに支持されており、前記のベース部材には前記レール
部材と直交する方向に延びるサブレールが設けられ、当
該サブレールに前記リンクプレートの他端が摺動可能に
連結されており、前記ベース部材が前記１対のレール部
材に沿って自動車の屋根上を左右方向に移動可能である
と共に、リンクプレートの揺動回転に伴って、ベース部
材が自動車の側方部において昇降移動が可能なように構
成されたことを特徴とするものである。

【０００７】また、上記の構成においてサブレールとリ
ンクプレートの一端との連結部分に摺動位置を固定およ
び解除する操作機構が設けられ、操作が容易な構成を特
徴とするものである。更に、上記の構成においてスライ
ダーとリンクプレートとの揺動回転部分にバランススプ
リングが配設され、ベースの昇降が容易な構成を特徴と
するものである。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施態様に係るル
ーフキャリアにつき図を参照して説明する。始めにルー
フキャリア全体の構成を図１および図２を参照して説明
すると、ルーフキャリア１は自動車の屋根Ａの前方部と
後方部に各々取り付けられる２本のレール部材２，２
と、レール部材２，２に対してその長手方向（自動車の
屋根の左右方向）に移動可能なベース部材３と、ベース
部材３を前記レール部材２，２に摺動および回動可能に
連結する連結部材４，４とを有している。

【０００９】レール部材２，２は端面が略Ｃ字状のチャ
ンネル形状に形成され、この略Ｃ状の中空部に連結部材
４，４の端面に逆Ｔ字状のスライダー５，５が摺動可能
に組み合わされている。スライダー５，５の端部には軸
５ａ，５ａが設けられており、このリンクプレート６，
６の一端が軸５ａ，５ａに回動可能に取り付けられてい
る。また、リンクプレート６，６の他端にはリンクプレ
ート６，６と直交する方向に延びるアーム７，７が固定
されている。

【００１０】続いて、図３と図４を参照して、ベース部
材３とアーム７，７との取付部の構成を説明する。ベー
ス部材３は長方形の枠部材３０を有し、枠部材３０の長
辺部の下面には、互いに並行する端面が略Ｃ字状のサブ
レール部材３１，３１が固定されている。また、前記ア
ーム７，７の両端部に支持片７０，７０が突設され、支
持片７０，７０に設けられた軸孔７０ａ，７０ａにピン
部材７１，７１が保持されており、ピン部材７１，７１
の先端が前記サブレール部材３１，３１のＣ字状の中空
部に延設されると共にローラ７２，７２が転動可能に取
り付けられている。従って、ベース部材３はサブレール
部材３１，３１とピン部材７１，７１に取り付けられた
ローラ７２，７２とを介して、アーム７，７に対して摺
動可能に支持されている。

【００１１】前記ピン部材７１，７１の内、アーム７の
先端側に設けられたピン部材７１には、カラー８１を介
在してねじ部材８２によって操作ハンドル８が取り付け
られ公知な固定機構が構成されている。即ち、ハンドル
８を回転操作すると、支持片７０とカラー８１との間隙
が変化し、この間の摩擦力によってアーム７とサブレー
ル部材３１との相対位置が固定され、これが解除される
とアーム７とサブレール３１との相対位置を自由に調整
できるように設定されている。

【００１２】従って、図１に示されるベース部材３が自
動車の屋根Ａ上に有るときには、その自重によってサブ
レール部材３１，３１の下面がレール部材２，２の上面
に当接して安定的に保持されている。この状態でベース
部材３を自動車の側方部に引っ張ると、サブレール部材
３１，３１の下面がレール部材２，２上を移動し、ま
た、スライダー５，５がレール部材２，２に案内されて
摺動し、ベース部材３が図１の想像線で示す自動車の側
方部に突き出た第１の位置に移動される。

【００１３】更に、ベース部材３が図１の第１の位置に
有る状態で、ハンドル８，８を回転操作されてアーム
７，７とサブレール３１，３１との相対位置の固定が解
除されると、リンクプレート６，６の回転に伴ってベー
ス部材３が下方向に支持誘導されて図１の想像線で示す
第２の位置に移動される。このため、ベース部材３が自
動車の側方に下降した状態で荷物の積み卸しを容易に行
うことができる。

【００１４】図５は本発明の他の実施例を示し、この実
施例においてはスライダー５とリンクプレート６との間
にバランススプリング９が配設されている。このバラン
ススプリングによって軸５ａを支点にリンクプレートが
図５の矢印Ｂ方向に付勢されて、ベース部材３の上昇方
向への操作力が軽減されるよう設定されている。

【００１５】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のルーフキャリアは構成が簡単であると共に、荷物を載
せるベース部材が自動車の屋根の左右方向に移動可能
で、かつ、屋根の側部位置に置いて上下動が可能に構成
されており、重い荷物の積み卸しが容易である。

【００１６】また、本発明のサブレールとリンクプレー
トの一端との連結部分に摺動位置を固定および解除する
操作機構が設けられた構成においては、ベース部材の昇
降位置を安定的に固定することが可能である。更に、本
発明のスライダーとリンクプレートとの揺動回転部分に
バランススプリングが配設された構成においては、ベー
ス部材の昇降がより容易となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施態様のルーフキャリアの使用状態を示す斜
視図である。

【図２】実施態様のルーフキャリアを示す平面図であ
る。

【図３】実施態様のルーフキャリアのベース部材の下降
動作を説明ずる側面図である。

【図４】実施態様のルーフキャリアのベース部材の要部
の拡大説明図である。

【図５】バランススプリングを採用した実施態様の構成
を説明する図である。

【符号の説明】

１ ルーフキャリア ２ レール部材 ３ ベース部材 ４ 連結部材 ５ スライダー ６ リンクプレート ７ アーム ８ ハンドル ９ バランススプリング

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】自動車の屋根の前方と後方とに各々横架さ
   れる１対のレール部材と、スライダーを有する連結部材
   を介して前記のレール部材に対して移動可能に取り付け
   られたベース部材を備えており、 前記の連結部材のスライダーはレール部材に対して摺動
   可能に取り付けられ、また、当該スライダーにはリンク
   プレートの一端を揺動回転が可能なように支持されてお
   り、 前記のベース部材には前記レール部材と直交する方向に
   延びるサブレールが設けられ、当該サブレールに前記リ
   ンクプレートの他端が摺動可能に連結されており、 前記ベース部材が前記１対のレール部材に沿って自動車
   の屋根上を左右方向に移動可能に設定されており、ま
   た、リンクプレートの揺動回転に伴ってベース部材が自
   動車の側方部において昇降移動がされるよう構成された
   ことを特徴とする、ルーフキャリア。
2. 【請求項２】前記サブレールとリンクプレートの一端と
   の連結部分に摺動位置を固定および解除する操作機構が
   設けられた構成を特徴とする、請求項１に記載のキャリ
   アー。
3. 【請求項３】前記スライダーとリンクプレートとの揺動
   回転部分にバランススプリングが配設された構成を特徴
   とする、請求項１に記載のキャリアー。