JP2001158858A - 樹脂成形品 - Google Patents

樹脂成形品

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JP2001158858A JP2000219183A JP2000219183A JP2001158858A JP 2001158858 A JP2001158858 A JP 2001158858A JP 2000219183 A JP2000219183 A JP 2000219183A JP 2000219183 A JP2000219183 A JP 2000219183A JP 2001158858 A JP2001158858 A JP 2001158858A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 全く新たな意匠効果を発揮する樹脂成形品の
開発を課題とする。 【解決手段】 ガラスフレーク顔料を含むポリプロピレ
ン樹脂組成物を原料として、射出成形によって樹脂成形
品を成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、日用品として好適
な樹脂成形品に関するものであり、特にボールペン等の
文房具の様に手にとって使用し、且つ趣味的要素の強い
物品に適する樹脂成形品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ボールペンの軸やキャップ等の文房具
は、ポリプロピレン樹脂やポリスチレン樹脂等の熱可塑
性樹脂を原料とする射出成形によって成形されることが
多い。実用的な面から見れば、文房具等の樹脂成形品
は、上記したポリプロピレン樹脂に老化防止剤等の機能
上必要な添加剤を加えて射出成形すれば十分な性能を発
揮する。しかしながらポリプロピレン樹脂は、本来、乳
白色半透明の樹脂でありポリスチレン樹脂は無色透明な
樹脂であるため、これらの樹脂をそのまま射出成形した
成形品は、意匠的な面白みに欠ける。そのため特に文房
具等の手に取って使用する樹脂成形品においては、意匠
的効果を発揮させるために、赤や青等の顔料を配合し、
成形品を特定の色に着色する等の手段が講じられる。ま
た或いは、射出成形を行う際の樹脂ペレットに、異なる
色のものを混合し、成形品の表面に流れ模様や斑模様を
表出させる方法もある。さらに他の方策として、アルミ
ニウム等の金属粉を樹脂に混合し、メタリック調の成形
品に仕上げる方策が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】樹脂成形品に意匠的面
白みを付加する方策としては、上記した様な特定の一色
に成形品を着色するか、斑模様にするといった方法、あ
るいはアルミニウム等の金属粉を配合する方法しか採用
されていない。そこで本発明は、全く新たな意匠効果を
発揮することができる樹脂成形品を開発することを課題
とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】そして上記した課題を解
決するための請求項1に記載の発明は、少なくともガラ
スフレーク顔料を含む樹脂組成物を成形してなることを
特徴とする樹脂成形品である。
【0005】また同様の課題を解決するための他の発明
は、ガラスを銀、ニッケル、チタンのいずれかによって
被覆した顔料を含む樹脂組成物を成形してなることを特
徴とする樹脂成形品である。
【0006】さらにもう一つの発明は、少なくとも金属
被覆無機顔料を含む樹脂組成物を成形してなることを特
徴とする樹脂成形品である。ここで本発明でいう「金属
被覆無機顔料」とは、金属及び金属酸化物のうち少なく
ともいずれか1つの物質が被覆された無機顔料を総称す
るものとして定義される。
【0007】上記した「ガラスフレーク顔料」を含有し
た樹脂成形品は、成形品中に鏡状の物体が分散されるの
で、当該成形品は、内部がキラキラと輝く。そのため従
来技術の単一色の樹脂成形品や、流れ模様の樹脂成形品
とは明らかに意匠効果が異なる。また特に本発明では、
ガラスが持つ高い表面平滑性により、従来のアルミニウ
ム粉を混合したメタリック調の樹脂成形品と比較して、
より強い光輝感のある視覚効果が発揮される。
【0008】またガラスを銀又はニッケルによって被覆
した顔料を含む樹脂組成物を成形した場合は、光の反射
率が高く、輝きが強い。さらにガラスをチタンによって
被覆した顔料を含む樹脂組成物を成形した場合は、光の
干渉が生じ内部が特有の色、又は虹色に輝く。
【0009】また、上記の金属被覆無機顔料を含有した
樹脂組成物を成形した樹脂成形品も、無機顔料が金属蒸
着等で着色されているため、従来のアルミニウム粉を混
合したメタリック調の樹脂成形品と比較して、より強い
光輝感のある視覚効果が発揮される。
【0010】上記した「ガラスフレーク顔料」「ガラス
を銀又はニッケルによって被覆した顔料」「ガラスをチ
タンによって被覆した顔料」は、いずれもガラスの表面
に被覆を有するものであるが、ガラス表面の被覆の厚さ
を所定の範囲とすることにより、被覆面で反射する光
と、ガラス表面で反射する光が干渉し、特有の色や虹色
を発する。この作用は、特に「ガラスをチタンによって
被覆した顔料」を採用する場合に顕著である。そのため
これらを含む樹脂組成物を成形した樹脂成形品は、その
内部が特有の色又は虹色に輝く。また金属被覆無機顔料
についても、被覆の厚さを所定の範囲とすることによ
り、被覆面で反射する光と、無機顔料の表面で反射する
光が干渉し、特有の色や虹色を発する場合がある。
【0011】「ガラスフレーク顔料」「ガラスをチタン
によって被覆した顔料」「ガラスを銀又はニッケルによ
って被覆した顔料」を採用する場合、ガラス表面の被覆
の厚さを所定の範囲とすることにより、顔料の被覆は光
の一部が透過可能となる。その結果、顔料は鏡の様に光
を反射するが、ある程度の光の透過性が確保される。そ
のためこの性質を持つ顔料を含む樹脂成形品は、透過す
る光に透かして見たとき、ガラスフレーク顔料等の存在
に気づかない。そして逆に反射する光で樹脂成形品を見
ると、強い光輝感を感じる。
【0012】この理由は定かではないが、概ね以下の通
りであると推測される。すなわち本発明の樹脂成形品
は、ガラスを金属や金属酸化物によって被覆した顔料を
含む樹脂組成物を原料とするから、例えば射出成形によ
って成形すると、図1(a)の様に成形品1内で顔料2
が一定の方向に配向する。ここで仮にA方向の様に成形
品1の側面からから光が当たった場合であって、反対側
の側面たるC方向から成形品1を観察したとすると、光
は顔料2の鏡的表面で反射し、輝いて見える。また薄膜
厚さによっては、干渉して青等の特定の色または虹色に
輝く。これに対してA方向から光が当たった場合であっ
て、光の入射方向と同じA方向から成形品を観察した場
合は、光は図1(b)の様に顔料2の表面で反射して入
射方向と反対側に進行するので、使用者の視線方向(A
方向)には光は戻らない。そのためA方向から光が当た
った場合であって、光の入射方向と同じA方向から成形
品1を観察した場合は、ガラスフレーク顔料2等の存在
に気づかない。これと同様に、B方向の様に成形品1の
正面から光が当たった場合であって、同じく正面のB方
向から観察した場合は、光は顔料2の鏡的表面で反射
し、輝いて見える。次に光が正面のB方向から当たった
場合であって、その透過方向(D)から成形品1を観察
すると、図1(d)の様に光は顔料2を透過し、光だけ
が見える。この場合も、ガラスフレーク顔料等の存在に
気づかない。このようにガラス表面の被覆を特定の厚さ
とすることにより、特有の作用が発揮される。この作用
効果は、金属被覆無機顔料を採用する場合についても、
無機顔料と被覆の種類およびその厚さを適宜選定するこ
とにより、発揮しうる。
【0013】また樹脂は、透明又は半透明であることが
望ましい。「透明又は半透明」の概念には、有色のもの
を含む。すなわち白、灰色の様な無彩色の他、青、黄
色、緑、赤等の有彩色であって、目視によって透けて見
える樹脂の採用が望ましい。
【0014】前記したガラスフレーク顔料、ガラスを銀
又はニッケルによって被覆した顔料、ガラスをチタンに
よって被覆した顔料、或いは金属被覆無機顔料はいずれ
も粒子が偏平形状を有し、個々にばらつきを有する。こ
のため、粒子の大きさを表すには、平均の粒子径やメジ
アンの粒子径を用いるのが適切である。本発明の樹脂成
形品に含有される顔料の平均粒径は5.0〜500μm
が好適である。顔料の平均粒径が5.0μm未満の場合
は、フレーク粒子が小さすぎるため光輝性が劣る。また
顔料の平均粒径が500μmを超えると樹脂中への分散
性が劣る。
【0015】また、前記顔料は、樹脂成形品に使用する
樹脂組成物の全量中0.5〜10.0重量%含まれてい
ることが好ましい。顔料が樹脂組成物の全量中0.5重
量%未満の場合は光輝性が充分でない。顔料が樹脂組成
物の全量中10.0重量%を超えると、樹脂の流動性が
劣り成形性が低下すると共に、樹脂成形品の全域が顔料
で埋まり透過性が低減する。顔料の最適配合量は1.0
〜5.0重量%である。
【0016】また、前記顔料の粒子の平均厚さは5μm
以下が好ましい。前記顔料では個々の粒子は種々の形状
のものを含むが、粒子の厚さは比較的揃えられている。
顔料粒子の平均厚さが5μmを超えると、個々の顔料粒
子が大きくなり、分散性が悪くなる。また平均厚さ5μ
mを超えるものを使用すると樹脂成形品中の粒子の個数
が少ないものとなり、光輝感が減少する。平均厚さが5
μmを超えるものを採用するためには、顔料の配合量
(顔料の重量%)を多くする必要があるが、望ましい光
輝感を得るためには相当に多量に顔料を配合する必要が
あり、顔料が過多となって、ますます分散が悪いものと
なる。また平均厚さが5μmを超えるものを使用し、か
つ多量に顔料を配合すると成形品がメタリック調とな
り、前記した様な光の干渉が生じない。
【0017】粒子の平均厚さが5μm以下の場合、平均
厚さに応じて樹脂組成物への配合量を調整すれば良い。
則ち、配合量が同一の場合、平均厚さが小さいほど樹脂
成型品に含まれる粒子数が増して光輝感が減少する。そ
こで、顔料粒子の平均厚さに応じて配合量を調整するこ
とにより、充分な光輝感を発現させることが可能であ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】(ガラスフレーク顔料)本発明で
用いられるガラスフレーク顔料は、フレーク状ガラスが
金属又は金属酸化物などで被覆された構造からなり、光
輝感を有する顔料として定義される。一例を挙げれば、
フレーク状ガラスが無電解メッキ法により金属で被覆さ
れたガラスフレーク顔料を使用することができる。例え
ば、銀で被覆された日本板硝子株式会社製の商品名「メ
タシャインRCFSX−5480PS」、「メタシャイ
ンRCFSX−5230PS」、「メタシャインRCF
SX−5150PS」(以上 同社コード9023〜9
025)、「メタシャインRCFSX−5090PS0
2」、「メタシャインRCFSX−5090PS0
6」、「メタシャインRCFSX−5030PS」を例
示することができる。また同じく日本板硝子株式会社製
であって、ニッケルで被覆されたガラスフレーク顔料、
商品名「メタシャインRCFSX−5480NS 又は
同NB」、「メタシャインRCFSX−5230NS又
は同NB」、「メタシャインRCFSX−5150NS
又は同NB」、「メタシャインRCFSX−5090
NS又は同NB」、「メタシャインRCFSX−503
0NS 又は同NB」(以上同社コード9041〜90
45 9050〜9054)が採用可能である。さらに
チタンで被覆されたガラスフレーク顔料、商品名「メタ
シャインRCFSX−5090RC」(同社コード80
52,8053 8069〜8071)が採用可能であ
る。なお、チタンで被覆されたガラスフレーク顔料とし
て例示したものは、いずれも干渉効果があり、樹脂成形
品中で特有の色又は虹色に輝く。
【0019】また、フレーク状ガラスがスパッタリング
法により金属で被覆されたガラスフレーク顔料も使用す
ることができる。例えば、銀で被覆された東洋アルミニ
ウム社製の商品名「クリスタルカラーGF2125」、
「クリスタルカラーGF2125−M」、「クリスタル
カラーGF2140」、「クリスタルカラーGF214
0−M」がある。また、ニッケル・クロム・モリブデン
で被覆された同社製の商品名「クリスタルカラーGF2
525」、「クリスタルカラーGF2525−M」、
「クリスタルカラーGF2540」、「クリスタルカラ
ーGF2540−M」がある。また、真鍮で被覆された
同社製の商品名「GF250」、銀合金で被覆された同
社製の商品名「GF1345」、チタンで被覆された同
社製の商品名「GF1445」がある。
【0020】本発明ではガラスフレーク顔料の平均粒径
は5.0〜500μmが好適である。ガラスフレーク顔
料の平均粒径が5.0μm未満の場合は、フレーク粒子
が小さすきるため光輝性が劣り、また500μmを超え
ると樹脂中への分散性が劣る。
【0021】本発明のガラスフレーク顔料は、樹脂成形
品の成形に使用する樹脂組成物の全量中0.5〜20.
0重量%含まれていることが好ましい。上記ガラスフレ
ーク顔料が樹脂組成物全量中0.5重量%未満の場合は
光輝性が充分でない。ガラスフレーク顔料が成形品を成
形する樹脂組成物の全量中20.0重量%を超えると、
樹脂の流動性が劣り、成形性が低下する。ガラスフレー
ク顔料の最適配合量は1.0〜10.0重量%である。
特に、樹脂成形品の透過性が要求される場合は、ガラス
フレーク顔料の最適配合量は更に低い値となる。則ち、
顔料が樹脂組成物の全量中10.0重量%を超えると、
樹脂成形品の全域が顔料で埋まり透過性が低減する。顔
料の最適配合量は1.0〜5.0重量%である。
【0022】また、前記顔料の粒子の平均厚さは5μm
以下が好ましい。顔料粒子の平均厚さが5μmを超える
と個々の顔料粒子が大きくなり、光輝感が減少し分散性
が悪くなると共に、前記した様な光の干渉が生じない。
顔料の粒子の平均厚さが5μm以下の場合、顔料粒子の
平均厚さに応じて顔料の配合量を調整することにより、
充分な光輝感を発現させることが可能である。
【0023】(金属被覆無機顔料)本発明で用いる金属
被覆無機顔料は、例えば金属蒸着等で金属及び又は金属
酸化物が被覆された無機顔料として構成されている。一
例を挙げれば、酸化鉄(III )が被覆されたアルミニウ
ムを用いることができる。例えばBASF株式会社製の
商品名「Paliocrom Gold L2000/L2002」、「Paliocrom
Gold L2020/L2022」、「Paliocrom Gold L2025」、「Pa
liocrom Gold L2800」がある。また酸化鉄(III )が被
覆された雲母を用いることができる。例えばBASF株
式会社製の商品名「Paliocrom Red Gold L2500」、「Pa
liocrom Red L4000」がある。また、アルミ−マンガン
被覆の雲母状酸化鉄(III )を用いることができる。例
えばBASF株式会社製の商品名「Paliocrom Copper L
3000」及び「Paliocrom Copper L3001」がある。また、
還元二酸化チタンが被覆された雲母を用いることができ
る。例えばBASF株式会社製の商品名「Paliocrom Bl
ue Silver L6000 」、「Paliocrom BlueSilver L6001
」がある。また、二酸化チタンが被覆された雲母も用
いることができる。
【0024】上記の金属被覆無機顔料の平均粒径も、ガ
ラスフレーク顔料と同様に、5.0〜500μmが好適
である。平均粒径が5.0μm未満の場合は、上記の無
機顔料粒子が小さ過ぎるため光輝性が劣り、また500
μmを超えると樹脂中への分散性が劣る。
【0025】金属被覆無機顔料の配合量も、ガラスフレ
ーク顔料と同様に、樹脂成形品を成形する樹脂組成物の
全量中0.5〜20.0重量%含まれていることが好ま
しい。上記の無機顔料が樹脂組成物の全量中0.5重量
%未満の場合は光輝性が充分でない。上記の無機顔料が
樹脂組成物の全量中20.0重量%を超えると、樹脂の
流動性が劣り、成形性が低下する。上記の金属被覆無機
顔料の最適配合量は1.0〜10.0重量%である。ま
た、樹脂成形品の透過性が要求される場合は、金属被覆
無機顔料の最適配合量は更に低い値となる。則ち、顔料
が樹脂組成物の全量中10.0重量%を超えると、樹脂
成形品の全域が顔料で埋まり透過性が低減する。金属被
覆無機顔料の最適配合量は1.0〜5.0重量%であ
る。
【0026】また、ガラスフレーク顔料の場合と同様
に、金属被覆無機顔料の粒子の平均厚さは5μm以下が
好ましい。顔料粒子の平均厚さが5μmを超えると個々
の顔料粒子が大きくなり、光輝感が減少し分散性が悪く
なると共に、前記した様な光の干渉が生じない。金属被
覆無機顔料の粒子の平均厚さが5μm以下の場合、顔料
粒子の平均厚さに応じて顔料の配合量を調整することに
より、充分な光輝感を発現させることが可能である。
【0027】本発明に採用される樹脂としては、射出成
形や押し出し成形が可能な熱可塑性樹脂のいずれもが使
用可能である。具体的には、ポリエチレン樹脂、ポリプ
ロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、メタク
リル樹脂、塩化ビニール樹脂、ポリエチレンテレフタレ
ート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、AS樹
脂、EVA樹脂、セルロースアセテート樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、
変成ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリサンフォン樹
脂等が挙げられる。この中でも樹脂は、無色透明又は、
白色の半透明であることがより望ましく、ポリエチレン
樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS
樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニール樹脂、ポリエチレ
ンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹
脂、セルロースアセテート樹脂が推奨される樹脂であ
る。
【0028】(その他の添加物)なお、本発明において
はその他必要に応じて、成形する樹脂組成物中に耐候性
安定剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、発泡剤、離型剤、滑
剤、核剤、可塑剤、老化防止剤、塩酸吸収剤、酸化防止
剤等を添加することができる。また他の顔料を添加する
こともできる。ただし、顔料は、樹脂成形品が全体とし
て不透明とならない程度の配合量に止めることが望まし
い。
【0029】
【実施例】(実施例1)樹脂としてポリプロピレン(商
品名 MG03B 日本ポリケム株式会社製)を採用
し、この樹脂に全体の2重量%に相当するガラスフレー
ク顔料(商品名RCFSX5090RC 品番8069
日本板硝子株式会社製、チタン被覆平均粒径約90μ
m)を配合し、これを計量後ブレンダーで混合し、さら
に押出機で溶融混練りしてペレット化した。そしてさら
にこれを射出成形して図2に示すようにボールペンのキ
ャップ3と本体軸4を成形した。なおボールペンの本体
軸4とは、インキが充填されるインキ芯3の外側に配さ
れる部材であり、筆記の際に使用者が手で保持する部材
である。成形したボールペンのキッャプ3及び本体軸4
は、具体的にはサクラクレパス製「ボールサイン」(商
品名)であり、キャップ3の頂部は球面状をしている。
【0030】成形されたキャップ3及び本体軸4は、い
ずれも乳白色の半透明体である。そしてキャップ3及び
本体軸4を光が反射する方向から見たとき、干渉により
無数の微小な青みがかった色の点の輝きが認められ、こ
の様子は、あたかも高原の夜空のごとく、星を散りばめ
た様である。一方、キャップ3及び本体軸4を光の入射
方向から見たとき、あるいは光が透過する方向から見た
ときは、先程の微小な点の輝きは消え、通常のキャップ
3等の形状に戻る。この時は、キャップ3内にガラスフ
レーク顔料が存在することは、肉眼では認められない。
また本実施例で成形したキャップ3は頂部が球形である
から、頂部はほとんどの方向から無数の微小な点の輝き
が見える。そのため本発明は球形部分を有する樹脂成形
品に特に適するといえる。
【0031】(実施例2)実施例1において、ガラスフ
レーク顔料を変えて前記と同様のキッャプ3と本体軸4
を射出成形した。使用した顔料はガラスフレーク顔料
(商品名 RCFSX5090RC 品番8052 日
本板硝子株式会社製、チタン被覆 平均粒径約90μ
m)である。この例では、キャップ3及び本体軸4を光
が反射する方向から見たとき、無数の微小な金色の点の
輝きが認められた。前記実施例1と輝きの色が異なって
見えるのは、ガラスフレーク顔料のチタンの被覆厚さが
異なるためである。前記したように本発明は光の干渉を
利用している。則ち、ガラスフレークに被覆するチタン
の厚さを変えることにより、干渉によって増強される波
長が異なり、これによって違った色相に輝くものであ
る。
【0032】(実施例3)実施例1の配合に微量の青色
顔料を添加してペレットを製造し、前記と同様のキッャ
プ1と本体軸4を射出成形した。その結果、全体として
青色半透明のキッャプ1及び本体軸4が成形された。そ
してキャップ3及び本体軸4を光が反射する方向から見
たとき、無数の微小な銀色の点の輝きが認められた。先
の実施例1では、顔料2が青みがかった色に見えたのに
対し、今回の実施例2で顔料が銀色に見えるのは、樹脂
に配合された微量の青色顔料により、顔料2が青みが吸
収されるためである。キャップ3及び本体軸4を光の入
射方向から見たとき、あるいは光が透過する方向から見
たときは、先程の微小な点の輝きは消え、通常のキャッ
プ3等の形状に戻る。
【0033】(実施例4)またガラスフレーク顔料に代
わって金属被覆無機顔料(商品名 Paliocrom Blue Sil
ver L6021 BASF株式会社製、メジアン径約4〜20
μm)を使用して同様の樹脂成形品を成形したところ、
キャップ3及び本体軸4を光が反射する方向から見たと
き、無数の微小な青みがかった色の点の輝きが認めら
れ、この様子は、あたかも高原の夜空のごとく、星を散
りばめた様である。
【0034】
【発明の効果】請求項1に記載の発明は、ガラスフレー
ク顔料を含む樹脂組成物を成形してなるものであり、従
来技術では成しえなかった新たな視覚効果を得ることが
できる。請求項2,3に記載の発明は、ガラスを銀また
はニッケル、あるいはチタンによって被覆した顔料を含
む樹脂組成物を成形してなるものであり、さらに特有の
視覚効果を得ることができる。また請求項4に記載の発
明は、金属被覆無機顔料を含む樹脂組成物を成形してな
るものであり従来技術では成しえなかった新たな視覚効
果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明する説明図である。
【図2】本発明の樹脂成形品の一例を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 樹脂成形品 2 顔料 3 キャップ 4 本体軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09C 1/28 C09C 1/28 3/06 3/06 Fターム(参考) 4F071 AA02 AA15 AA20 AA22 AA33 AA45 AA46 AA77 AB28 AD05 AD07 AE09 AG12 AH19 BA01 BB05 BC09 BC17 4J002 AB021 BB031 BB061 BB121 BC031 BC061 BD041 BG051 BG061 BN151 CB001 CF061 CF071 CG001 CH071 CL001 CN031 DA097 DE117 DJ057 DL006 FA016 FB076 FB077 FD096 FD097 4J037 AA17 CA03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともガラスフレーク顔料を含む樹
    脂組成物を成形してなることを特徴とする樹脂成形品。
  2. 【請求項2】 ガラスを銀又はニッケルによって被覆し
    た顔料を含む樹脂組成物を成形してなることを特徴とす
    る樹脂成形品。
  3. 【請求項3】 ガラスをチタンによって被覆した顔料を
    含む樹脂組成物を成形してなることを特徴とする樹脂成
    形品。
  4. 【請求項4】 少なくとも金属被覆無機顔料を含む樹脂
    組成物を成形してなることを特徴とする樹脂成形品。
  5. 【請求項5】 顔料の被覆の厚さが干渉色を生じる厚さ
    であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記
    載の樹脂成形品。
  6. 【請求項6】 顔料の被覆は光の一部が透過可能である
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の樹
    脂成形品。
  7. 【請求項7】 全体が透明又は半透明であることを特徴
    とする請求項1乃至6のいずれかに記載の樹脂成形品。
  8. 【請求項8】 前記顔料の平均粒径が5.0〜500μ
    mであり、且つ、当該顔料が樹脂組成物全量中に1.0
    〜5.0重量%含まれることを特徴とする請求項1乃至
    7のいずれかに記載の樹脂成形品。
  9. 【請求項9】 前記顔料が偏平形状の粒子を有してお
    り、当該粒子の平均厚さが5μm以下であることを特徴
    とする請求項1乃至8のいずれかに記載の樹脂成形品。
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