JP2001156303A - 凹レンズ付き裏面入射型受光素子、およびそれを用いた受光素子モジュール、光受信モジュール - Google Patents
凹レンズ付き裏面入射型受光素子、およびそれを用いた受光素子モジュール、光受信モジュールInfo
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Abstract
避けるため、入射光スポット径をデフォーカスすること
が考えられるが、この場合は、スポット径が広がりきら
ずに受光素子に入射する場合と、マルチモードファイバ
使用時でビームが広がって入射する場合とで、光結合の
両立ができずモジュールの共通設計はできない。 【解決手段】裏面入射型受光素子の光入射面の一部に直
径約20μmの凹レンズを形成し、入射光の中央の高密度
部のみを拡大、デフォーカスすることにより、受光部で
の受光径を変えることなく、光強度の高い部分の密度を
低減し、空間電荷効果を緩和する事ができる。
Description
られる面入射型の半導体受光素子、受光素子モジュー
ル、光受信モジュール、及び、光伝送装置に関するもの
である。
長距離通信システム、及び、短距離通信システムに共通
して適用可能なマルチモードファイバを搭載した光受信
モジュールが要求される傾向にある。また、低コスト化
の観点から、レンズを使用しないで、ファイバ−と受光
素子を直接結合する光受信モジュールが求められてい
る。したがって、受光素子については、ファイバとの良
好な光結合のために、大口径である事が必須となる。特
性としては、低容量化、高速動作化を要求される傾向に
あるため、受光素子としては、有効受光面積に対する容
量特性が良好な裏面入射構造を採用することが有利であ
る。さらに、容量特性を向上させるために、基板側光入
射面に、凸レンズを形成する場合もある。特開平09−
223752号公報には、基板側に集光機能として凸レ
ンズを有し、かつその一部を平滑化することにより、光
密度を均一化する裏面入射型受光素子が考案されてい
る。
受光素子は、光吸収層内の最も電界強度が弱い部分で、
最も多く光を吸収するため、空間電荷効果の影響を受け
やすく、この結果、更に電界強度が低下する。このた
め、低電圧駆動、高密度光入力、及び、低温条件の元
で、応答不良となりやすい欠点を持つ。これを解決する
ためには、ファイバ-と受光素子間の距離を調整し、入
射光スポット径をデフォーカスすることが考えられる。
光通信システムの伝送路がシングルモードファイバ使用
時、スポット径が広がりきらずに受光素子に入射する場
合と、マルチモードファイバ使用時でビームが広がって
入射する場合とで、光結合の両立ができず、結果とし
て、光受信モジュールの共通設計ができないという問題
点が生じていた。
バとマルチモードファイバの双方に適用可能な受光素子
を用いて共通設計を可能にし、どちらのファイバでも受
信可能な光受信モジュール、光伝送装置、光通信システ
ムを提供することにある。
解決するために、裏面入射型受光素子の光入射面の一部
に凹レンズを形成し、入射光の中央の高密度部のみを拡
大、デフォーカスすることにより、受光部での受光径を
変えることなく、光強度の高い部分の密度を低減し、空
間電荷効果を緩和する事ができる。この際、直径約20μ
mあるいは20μm以下の直径の凹レンズにおいては、ファ
イバ位置ずれ精度を考慮しても、特に光密度の高い光を
入射する事が可能であり、効果が大きい。
する。図1はInP系化合物半導体を用いた本発明の一実施
例の断面構造図である。主要な受光部分の構成は、N型I
nP基板16の上にMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor
Deposition)法により、低濃度n型InPバッファ層を1.0
μm、低濃度n型InGaAs光吸収層を1.5μm、低濃度n型I
nP層を1.2μmおよび低濃度n型InGaAsP層を0.4μm順次
積層し受光層12とした。さらに、積層部上面より亜鉛を
選択的に直径90μmの円形領域13に拡散し、その周囲に
はSiNより成る絶縁保護膜15を形成し、拡散領域13上部
にTiPtAuよりなるオーミック性p電極14を形成し、表面
の他の部分にn電極18を形成し、さらに、裏面には反射
防止膜17としてSiNを被着させ、裏面の光入射面の一部
に直径15μmの凹レンズ11を形成したものある。
電圧を印加することにより空乏化させた受光部12にて吸
収させ、信号光としてとりだすことにより動作させる。
光密度の大きい中央部19のみを、本凹レンズ11によりデ
フォーカスすることにより、受光部12での入射光の強度
分布の偏りを低減し、空間電荷効果による帯域劣化を防
止する。このとき、凹レンズ外に入射する光密度の低い
部分20に関しては、デフォーカスされること無く、受光
部に入射するため、全スポット径としては広がらずに、
受光感度は凹レンズなしの場合と比較しても低下しな
い。
一実施例の断面構造図である。主要な受光部分の構成
は、n-InP基板16の上にMOCVD法により、n--InPバッファ
層を1.0μm、n--InGaAs光吸収層を1.5μm、n--InP層を
1.2μmおよびn--InGaAsP層を0.4μm順次積層し受光層12
とした。さらに、積層部上面より亜鉛を選択的に直径90
μmの円形領域13に拡散し、その周囲にはSiNより成る絶
縁保護膜15を形成し、拡散領域13上部にTiPtAuよりなる
オーミック性p電極14を形成し、裏面の一部にn電極18
を形成し、さらに、裏面には反射防止膜17としてSiNを
被着させ、裏面の光入射面の一部に直径15μmの凹レン
ズを形成したものである。図1と異なるのは、裏面にn
電極18を形成した点である。効果については図1の例と
同様、入射光強度分布の中央部密度を小さくし、帯域劣
化を防止することである。
ミックサブマウントに搭載した実装方法の一実施例の断
面構造図である。セラミックサブマウント33上の多面に
わたって連続な金属配線パタン32を有し、本発明の半導
体受光素子31がはんだ34により接続されたものである。
これにより、受光素子モジュール等の基板への搭載を容
易にし、また受光素子の入射面と光ファイバ光軸とを直
交させることにより、両者の結合を容易にすることがで
きる。
型受光素子を、Si基板上にシングルモードファイバとと
もに搭載した実装方法の一実施例の断面構造図である。
受光素子31を搭載したサブマウント41を、Si基板43上に
搭載し、シングルモードファイバ42と結合させる。コア
径約10μmのファイバより出射した光が、受光素子裏面
に形成されたから凹レンズから入射し、受光部で拡大さ
れ、受光部での光密度を低減している。なお、本図はSi
基板43に段差を設けているが、受光素子31やサブマウン
ト41の寸法を考慮し、段差がない構造も容易に考えられ
る。また、Si基板43に溝を形成して、ファイバを施設し
ても良い。このような構造は以下に述べる、マルチモー
ドファイバでも同様に考えられることである。
型受光素子を、Si基板上にマルチモードファイバととも
に搭載した実装方法の一実施例の断面構造図である。受
光素子31を搭載したサブマウント41を、Si基板43上に搭
載し、マルチモードファイバ51と結合させる。コア径約
62.5μmのファイバより出射した光が、その中央部直径1
5μm部分だけは、受光素子裏面に形成された凹レンズか
ら入射して拡大されて受光部に入射し、残りの部分は凹
レンズの外に入射することにより、凹レンズで拡大され
ること無く受光部に入射する。これにより、受光感度を
損なうこと無く、帯域劣化を防止することができる。
板62上の金属配線パタン63を、接続用はんだ64を用いて
接続し、表面電極14にボンディングワイヤ61を接続した
実装方法の一実施例の断面構造図である。基板62に穴を
開け、ファイバ42をこれに通し、受光素子の基板側光入
射面から、光を入射させる。裏面光入射面には、直径15
μmの凹レンズを形成することにより、シングルモード
ファイバ使用時は、ほぼ全入射光をデフォーカスし、マ
ルチモードファイバ使用時は入射光の中央部15μm径の
部分のみをデフォーカスし、光密度の低減を行なうこと
により、高帯域化を実現することができる。
子を用い、パッケージングされた受光素子モジュールの
一実施例の断面構造図である。V溝を形成した基板43
に、受信用の本発明のサブマウント41に搭載した受光素
子31をダイボンドし、さらに高感度化のために受信用プ
リアンプIC73も同基板43上に実装した。その後、信号
光入射用の光ファイバ42を付け、セラミック製のベース
72に固定し、キャップ71にて蓋をし、レーザ溶接等で気
密封止する。なお、セラミック製のベース72あるいはキ
ャップ71の代わりに樹脂性のもの、あるいは樹脂のトラ
ンスファモールドを用いて気密封止しても良い。また、
本発明の受光素子および発光素子を同一パッケージング
しても同様である。なお、この発受光素子モジュール
に、主に発光素子の光出力の一部をモニタするモニタ受
光素子をさらに設ければ、光ファイバ出力を制御する自
動光出力制御回路を構成することができる。
受信モジュールの一実施例の断面構造図である。本発明
の半導体受光素子が搭載され、信号入力用ファイバ81が
ついた受光素子モジュール84と受信IC83及びその他の
電子部品をボード82上に搭載し光受信モジュールとし
た。光受信モジュールは各種部品が搭載されたボードを
金属製や樹脂のパッケージで覆い、取り扱い易いように
する。このとき、ファイバや入出力端子は当然パッケー
ジから露出している。また、放熱用の通風孔を開けても
良い。受光素子が受光素子モジュールとして気密封止さ
れているため、特に、光受信モジュールのパッケージを
気密にする必要はない。
って、光電流に変換されプリアンプに入力される。光電
流はプリアンプでは電流電圧変換され次段のメインアン
プに入力される。次に、メインアンプで増幅された電気
信号は、以後、位相同期ループ回路や狭帯域の帯域通過
フィルタを用いたタイミング抽出回路、識別再生回路を
経て光受信モジュール端子からクロックやデータとして
出力される。
導体受光素子が集積化された発光素子モジュール及び発
受光素子モジュールを搭載しても同様である。
や製造を、本発明によって、共通化できることを説明し
た。
を搭載した受光素子モジュールや光受信モジュールを通
信装置に設置後、ユーザサイドでファイバを自由に選択
できることについて説明する。
受信モジュールの形態で、このとき取り付けるファイバ
は、特性試験等検査用の仮のファイバとする。つまり、
この仮のファイバを取り外し、簡易的にシール等で密閉
し、半完成品として一時保管する。ユーザサイドの要求
で好みのファイバを取り付けたあと、接着剤でファイバ
を固定・密閉する。なお、この時の作業は防塵、防湿の
ためクリーンルーム等で実施することが必要である。
ードファイバを使用する際に、入射光のスポット径が、
通常の広がりを持った場合にでも、あるいはユーザ使用
状況により、狭スポット径で入射した場合のいずれにで
も、受光感度、帯域を両立する事が可能であり、モジュ
ールの設計を共通化できる。また、このモジュールにお
いてマルチモードファイバに代え、シングルモードファ
イバを適用しても、同一設計とすることが可能である。
したがって設計の共通化が実現できるためコスト低減に
寄与する。
的な断面構造図。
的な断面構造図。
法の典型的な断面構造図。
Claims (5)
- 【請求項1】半導体基板上に少なくとも一つの選択的に
設けたpn接合面を有し、上記pn接合面を受光面として上
記半導体基板側から光を入射させる裏面入射構造を有す
る半導体面型受光素子であって、上記半導体基板の光入
射部に凹部を有することを特徴とする半導体面型受光素
子。 - 【請求項2】請求項1に記載の半導体面型受光素子にお
いて、凹部の直径が20μm以下であることを特徴とする
半導体面型受光素子。 - 【請求項3】請求項1と請求項2のいずれかに記載の半
導体面型受光素子をサブマウントに取り付け、 上記サブマウントをガイド溝を有する基板上に、シング
ルモードファイバとマルチモードファイバと導波路のい
ずれかの光伝送路と上記半導体面型受光素子とが光結合
するよう搭載し、 上記基板上に配線パタンやワイアボンディングで電気的
に接続したプリアンプIC等の電子回路を有し、セラミ
ックケースあるいは樹脂により、パッケージングするこ
とを特徴とする受光素子モジュール。 - 【請求項4】請求項1と請求項2のいずれかに記載の半
導体面型受光素子の光入射面側に形成した電極で、サブ
マウントを経由して基板にあるいは直接該基板に接合さ
せた構造において、 上記サブマウントあるいは該サブマウントと上記基板と
の一部に穴を形成し、上記穴にシングルモードファイバ
とマルチモードファイバのいずれかを挿入することによ
り光結合させ、 上記基板上に配線パタンやワイアボンディングで電気的
に接続したプリアンプIC等の電子回路を有し、セラミ
ックケースあるいは樹脂によりパッケージングしたこと
を特徴とする受光素子モジュール。 - 【請求項5】請求項3と請求項4のいずれかに記載の受
光素子モジュールと該受光素子モジュール出力信号を増
幅し、増幅された信号を識別再生し、識別再生された信
号からタイミングを抽出し、識別再生されたデータ信号
とタイミング抽出されたクロック信号を出力するための
電子回路とを同一ボード上に搭載したことを特徴とする
光受信モジュール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33930299A JP2001156303A (ja) | 1999-11-30 | 1999-11-30 | 凹レンズ付き裏面入射型受光素子、およびそれを用いた受光素子モジュール、光受信モジュール |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP33930299A JP2001156303A (ja) | 1999-11-30 | 1999-11-30 | 凹レンズ付き裏面入射型受光素子、およびそれを用いた受光素子モジュール、光受信モジュール |
Publications (1)
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---|---|
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ID=18326182
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP33930299A Pending JP2001156303A (ja) | 1999-11-30 | 1999-11-30 | 凹レンズ付き裏面入射型受光素子、およびそれを用いた受光素子モジュール、光受信モジュール |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2001156303A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019150534A1 (ja) * | 2018-02-01 | 2019-08-08 | 株式会社京都セミコンダクター | 半導体受光素子 |
TWI794399B (zh) * | 2018-02-01 | 2023-03-01 | 日商京都半導體股份有限公司 | 半導體受光元件 |
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-
1999
- 1999-11-30 JP JP33930299A patent/JP2001156303A/ja active Pending
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