JP2001155325A - 磁気ディスク装置、磁気ディスクおよびその製造方法 - Google Patents

磁気ディスク装置、磁気ディスクおよびその製造方法

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JP2001155325A
JP2001155325A JP33645899A JP33645899A JP2001155325A JP 2001155325 A JP2001155325 A JP 2001155325A JP 33645899 A JP33645899 A JP 33645899A JP 33645899 A JP33645899 A JP 33645899A JP 2001155325 A JP2001155325 A JP 2001155325A
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magnetic disk
magnetic
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sputtering
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Tsukasa Itani
司 井谷
Tetsukazu Nakamura
哲一 中村
Shoichi Suda
章一 須田
Masayuki Takeda
正行 武田
Kazuaki Kurihara
和明 栗原
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 DLC膜で磁性層を保護した磁気ディスクの
製造において、DLC膜の形成を安定して、高い歩留ま
りで実行する。 【解決手段】 DLC膜をプラズマ工程により形成する
際に、プラズマガスに酸素を加える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般に情報の磁気記
録に係り、特に磁気ディスク装置に関する。より具体的
には、本発明はいわゆるハードディスク装置およびその
製造方法に関する。ハードディスク装置は大容量かつ高
速な補助記憶装置として、様々なコンピュータ装置に広
く使われている。一般に、典型的なハードディスク装置
は高速回転する剛体の磁気ディスクと、スイングアーム
上に保持され、磁気ディスク上の記録面を高速で走査す
る磁気ヘッドとにより構成され、磁気ヘッドはスイング
アームの回動運動に伴って磁気ヘッドの記録面上を略半
径方向に走査する。一般に磁気ディスクは数1000r
pmの速度で高速回転され、磁気ヘッドは磁気ディスク
の記録面からわずかに浮上した状態で情報信号の記録再
生を行う。
【0002】一般的なハードディスク装置は共通の駆動
ハブ上にに取りつけられて同時に回転する複数の磁気デ
ィスクを有し、各磁気ディスクに対応して複数のスイン
グアームおよび磁気ヘッドが設けられる。これら複数の
スイングアームおよび磁気ヘッドは共通の回転軸の回り
で回動自在にかつ相互に一体的に枢支され、その結果前
記複数のスイングアーム上の複数の磁気ヘッドは前記複
数の磁気ディスクの各々を一斉に走査する。
【0003】
【従来の技術】図1は従来のハードディスク装置の内部
構成を示す平面図であり、図中破線の左側は上部カバー
を取り除いた状態を、また右側は多段構成の磁気ディス
ク組立体10の一部を構成する磁気ディスク11および
これに協働するアーム組立体12の構成を示す。
【0004】図1を参照するに、各々の磁気ディスク1
1は、図示していないモータにより駆動されるハブ11
a上に固定されており、アーム組立体12は枢回軸12
a上に枢支されたアーム12bおよびアーム12bの自
由端上に設けられた磁気ヘッド12cを含む。さらに、
アーム12b上の前記磁気ヘッド12cを担持する自由
端と反対側の自由端にはボイスコイルモータ13の一部
を形成するコイル12dが、アーム12bの走査面に平
行に巻回されている。また、コイル12dの上下にはボ
イスコイルモータ13の他の部分を構成する磁石13
a,13bが形成され、コイル12dを励起することに
よりアーム12を枢回軸12aの回りで自在に枢回させ
ることが可能である。ボイスコイルモータ13は、アー
ム12bに担持された磁気ヘッド12cが磁気ディスク
11上のシリンダないしトラック11bに追従するよう
にサーボ制御される。
【0005】図2は図1のハードディスク装置の内部構
造を示す斜視図である。図2を参照するに、磁気ディス
ク組立体10は回転ハブ11aに共通に保持された複数
の磁気ディスク111 ,112 ・・・を含み、これに対
応してアーム組立体12も複数のアームの集合より構成
されていることがわかる。各々のアーム12bは枢回軸
12aの回りで枢回自在に保持された共通の回動部材1
2e上に保持されており、部材12eの回動に伴って一
斉に枢回する。勿論、部材12eの回動はボイスコイル
モータ13の励起に対応して生じる。また、ハードディ
スク装置全体は筐体1中に収められている。
【0006】図3は、前記磁気ディスク11の断面構造
を示す。図3を参照するに、前記磁気ディスク11は、
Al等よりなる基板11Aと、前記基板11A上に形成
された典型的にはNiPよりなり厚さが約10μmの下
地層11Bと、前記下地層11B上に形成された厚さが
約300nmのCr下地層11Cと、前記Cr下地層1
1C上に形成された厚さが約300nmのCo合金より
なる磁性層11Dとよりなり、前記磁性層11Dは情報
を磁化の形で保持する。
【0007】一方、図1,2に示すようなハードディス
ク装置11では、ヘッドクラッシュ等により前記磁気ヘ
ッド12cが前記磁性層11Dに物理的に接触したよう
な場合に、前記磁性層11Dが損傷するのを回避するた
め、前記磁性層11Dの表面には、ダイヤモンド状炭素
(DLC)等よりなる硬質炭素膜11Eが約10nmの
厚さで形成され、さらに前記硬質炭素膜11Eの表面に
は、F樹脂等よりなり、特に前記磁気ディスク11の始
動・停止時に磁気ディスク11と磁気ヘッド12c との
間のまさつを低減させる潤滑膜11Fが約2nmの厚さ
に形成されている。前記硬質炭素膜11Eは、かかる磁
気ディスクの始動・停止時における磁性層11Eの損傷
を軽減する機能も果たしている。
【0008】実際の磁気ディスク11では、図3に示し
た層構造が、前記基板11Aの下側にも形成されてい
る。ところで従来より、かかるDLC膜11Eは一般に
グラファイトをターゲットとしたスパッタリング法によ
り形成されている。特にDLC膜11Eの形成に当たっ
ては、高い成膜速度を得るために、プラズマ密度の高い
直流マグネトロンスパッタリングが使われることが多
い。またかかるDLC膜11Eの直流マグネトロンスパ
ッタリングにおいては、堆積される硬質炭素膜11Eを
電気的に絶縁性のDLC膜とするために、スパッタリン
グの際にはAr等の希ガスよりなるスパッタガスに加え
て、膜11E中のダングリングボンドを終端するように
Hを含むガス、例えばH2 やCH4 が添加される。
【0009】図4は、かかる直流マグネトロンスパッタ
リング装置20の構成を示す。図4を参照するに、前記
直流マグネトロンスパッタリング装置20は、排気ポー
ト21Aより排気され被処理基板22を着脱自在に保持
する処理室21を備え、前記処理室21中には前記被処
理基板22の第1および第2の主面にそれぞれ対向し
て、グラファイトよりなるターゲット23Aおよび23
Bが設けられる。さらに前記処理室21上には、前記タ
ーゲット23Aに隣接して、中央部に、N極がターゲッ
ト23Aに対面するような向きでマグネット25Aが配
設される。さらに、前記処理室21上には、前記ターゲ
ット23Aを囲むように、S極がターゲット23Aに対
面するような向きで、マグネット26Aが配設される。
同様に、前記処理室21上には前記ターゲット23Bに
隣接して、中央部に、N極がターゲット23Bに対面す
るような向きでマグネット25Bが配設される。さら
に、前記処理室21上には、前記ターゲット23Bを囲
むように、S極がターゲット23Bに対面するような向
きで、マグネット26Bが配設される。
【0010】前記処理室21中には、質量流量計24A
およびライン24Bを介してArとCH4 の混合ガスが
供給され、前記ターゲット23Aおよび23Bにそれぞ
れ直流電源27Aおよび27Bから直流電力を供給する
ことにより、前記処理室21中には前記ターゲット23
Aに隣接してプラズマ28Aが、また前記ターゲット2
3Bに隣接してプラズマ28Bが形成される。このよう
にして形成されたプラズマ28Aは前記グラファイトタ
ーゲット23Aの表面に作用し、その結果スパッタされ
たC原子が前記基板22の第1の主面上に堆積して前記
DLC膜11Eに対応するDLC膜を形成する。同様
に、前記プラズマ28Bは前記グラファイトターゲット
23Bの表面に作用し、その結果スパッタされたC原子
が前記基板22の第2の主面上に堆積して同様に前記D
LC膜11Eに対応するDLC膜を形成する。
【0011】かかるDCマグネトロンスパッタ装置で
は、前記マグネット25Aおよび26A、あるいはマグ
ネット25Bおよび26Bを同心円状に配設することに
より、前記プラズマ28A中には前記ターゲット23A
に隣接してドーナッツ状にプラズマ密度の高い領域が形
成される。同様に前記プラズマ28B中にも、前記ター
ゲット23Bに隣接してドーナッツ状のプラズマ密度の
高い領域が形成される。このようなプラズマ密度の高い
領域では、ターゲットのスパッタリングが促進され、そ
の結果前記基板22上におけるDLC膜の堆積が効率よ
く進む。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】一方、このようにター
ゲット23Aあるいは23Bに隣接してプラズマ密度の
高い領域がドーナッツ状に形成されると、ターゲット中
央部のプラズマ密度の低い領域において、DLC膜ある
いはこれに類似した構造の膜がターゲット上に堆積して
しまい、異物を形成する問題が生じるのが見出された。
実際にはかかるDLC膜は前記ターゲット23Aあるい
は23Bの全面に形成されていると考えられるが、前記
プラズマ密度の高いドーナッツ状の領域では、堆積され
たDLC膜は直ちにスパッタされ、新鮮なターゲット表
面、すなわちC表面が露出され続けると考えられる。
【0013】このようにターゲット23Aあるいは23
Bの中央部に堆積したDLC膜よりなる異物は絶縁性で
あり、前記プラズマ28Aあるいは28Bにより容易に
帯電してしまう。その結果、かかる異物は処理室21中
に飛散し、前記基板22上に堆積されたDLC膜の歩留
まりを低下させる。そこで、本発明は上記の課題を解決
した新規で有用な磁気ディスク装置およびその製造方法
を提供することを概括的課題とする。
【0014】本発明のより具体的な課題は、良質なDL
C膜で保護された磁気ディスクを有する磁気ディスク装
置、およびかかる磁気ディスク装置を歩留まり良く製造
できる磁気ディスクの製造方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を、
基板と、前記基板上に形成された磁性膜と、前記磁性層
上に形成されたC(炭素)膜とよりなる磁気ディスクで
あって、前記C膜は、膜中にO(酸素)原子を、前記O
原子が前記C膜を構成するC原子にエーテル結合または
カルボニル結合した形で含むことを特徴とする磁気ディ
スクにより、あるいはかかる磁気ディスクを有する磁気
ディスク装置により、解決する。
【0016】本発明はまた、上記の課題を、基板と、前
記基板上に形成された磁性膜と、前記磁性膜上に形成さ
れたC(炭素)膜とよりなる磁気ディスクであって、前
記C膜は、膜中にO(酸素)原子とN(窒素原子)とを
含むことを特徴とする磁気ディスクにより、あるいはか
かる磁気ディスクを有する磁気ディスク装置により、解
決する。
【0017】本発明はまた、上記の課題を、基板上に磁
性膜を堆積する工程と、前記磁性膜上にC膜を堆積する
工程とよりなり、前記C膜を堆積する工程は、希ガスと
2 を含むプラズマ雰囲気中で実行されることを特徴と
する磁気ディスクの製造方法により、解決する。本発明
によれば、磁性膜上にプラズマ雰囲気中においてC膜を
堆積する際に、スパッタターゲット上に絶縁性のC被膜
が形成され、これが帯電して飛散し、磁性膜上に形成さ
れたC膜の膜質を劣化させる問題が、かかる絶縁性のC
被膜をプラズマ中に含まれるO2 ラジカルにより除去す
ることにより、解決される。このようにして形成された
C膜はDLC膜であり、ダングリングボンドを終端する
H原子の他に、前記C膜を構成するC原子に対してエー
テル結合あるいはカルボニル結合をするO原子を含むこ
とが特徴的である。また前記プラズマ雰囲気がO2とN
2 を含む場合には、C膜はO原子とN原子とを含む。前
記C膜中に含まれるO原子の割合は、含まれるO原子の
数が多すぎるとC膜の成膜速度が低下するため、C原子
に対して0.1〜7%程度の範囲であるのが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】図5は、本発明の一実施例におい
て磁気ディスクのDLC膜の形成に使われるDCマグネ
トロンスパッタ装置30の構成を示す。ただし図5中、
先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省
略する。図5を参照するに、スパッタ装置30は先に説
明したスパッタ装置20と同様な構成を有するが、前記
質量流量計24Aおよびライン24Bの他に、別の質量
流量計24Cおよびライン24Dが設けられ、前記質量
流量計24Cおよびライン24Dを介して前記処理室2
1にO2 が供給される点で相違している。すなわち、図
5のスパッタ装置30を使うことにより、O2 ラジカル
を含むプラズマ雰囲気中においてスパッタがなされ、そ
の結果、前記ターゲット23Aあるいは23Bの中央部
のプラズマ密度が低い部分においてターゲット上にDL
C膜あるいはDLC粒子が堆積してもO2 ラジカルによ
り直ちに除去され、帯電したり帯電した粒子が飛散した
りする問題は生じない。このため前記基板22上に形成
される硬質炭素膜、すなわちDLC膜中に欠陥が含まれ
ることがなく、DLC膜の膜質が向上すると同時に、膜
形成の歩留まりが向上する。
【0019】図6(A)は、図5のDCマグネトロンス
パッタ装置30により形成される磁気ディスク31の断
面構造を示す。ただし図6(A)中、先に説明した部分
に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略
する。図6(A)の構造は、図5のスパッタ装置30に
おいて前記処理室21の内圧を0.665Pa(5mT
orr)に設定し、前記ライン24Bから質量流量計2
4Aを介して処理室21に、Arに10%のCH4 を加
えた混合ガスを例えば99sccmの流量で供給し、さ
らに前記ライン24Dから質量流量計24Cを介して、
2 を例えば1sccmの流量で供給した場合に得られ
るものである。ただし後で説明するように、前記ライン
24Bから供給されるガスの流量とライン24Dから供
給されるガスの流量の比率は、所定の好ましい範囲にお
いて様々に変化させることができる。
【0020】図6(A)を参照するに、磁気ディスク3
1は先に図3で説明した磁気ディスク11のものと同様
な断面構造を有するが、スパッタリングがO2 を含む雰
囲気中で行われるため、図3のDLC膜11Eの代わり
に、典型的には図6(B)に示すような、膜中のC原子
にO原子がエーテル結合あるいはカルボニル結合したD
LC膜31Eが形成されている。
【0021】図7(A)〜(D)は、前記ライン24B
およびライン24Dから供給されるAr/CH4 混合ガ
スとO2 ガスの比率を様々に変化させた場合の、前記D
LC膜31Eの堆積工程中における毎分あたりのアーク
の発生回数を示している。このようなアークは、前記タ
ーゲット23Aあるいは23B上に堆積した絶縁性のD
LC膜の帯電に起因するものであり、アーク発生回数の
増加は、前記ターゲット上に堆積したDLC粒子の増大
を示していると考えられる。 [実験1]図7(A)は、図5のスパッタ装置30にお
いて前記ライン24Dを遮断した実験1において観測さ
れたアーク発生の回数を示す。すなわち、図7(A)の
実験1は、先の図4のスパッタ装置20を使った従来の
DLC膜11Eの堆積工程に対応する、本発明に対する
比較例である。ただし、図7(A)の実験1では、処理
室内圧を先に説明したように0.665Paに設定し、
放電出力を1.5kWに設定し、さらにAr/CH4
合ガスの流量を100sccmとし、堆積を36時間連
続して行なった。かかる条件下では、前記DLC膜の堆
積速度として、1.99nm/秒程度の値が得られた。
【0022】図7(A)を参照するに、堆積開始後3時
間経過した時点ですでにアークの発生が観測され始め、
毎分あたりのアーク発生回数は、その後も時間の経過と
共に増大するのがわかる。このため、かかる従来の工程
によりDLC膜11Eを形成する場合には、2〜3時間
おきにターゲットのクリーニングを行なう必要があり、
磁気ディスク製造のスループットの低下は免れない。図
7(A)の実験の後、ターゲット23A,23Bの表面
比抵抗を測定したところ、エロージョン部において0.
7×10-2〜1.0×10-2Ω・cm程度の値が得られ
た。一方エロージョン部以外では2×105 Ωcm以上
であり、測定不可能であった。これは、ターゲット表面
における絶縁膜の存在を立証するものである。また、図
7(A)の実験で得られたDLC膜では、膜中に取り込
まれたOの濃度は、XPS(X線電子分光)法による測
定でO/Cの原子数比で0.0005以下であることが
確認された。これは図7(A)の実験において、スパッ
タ雰囲気中に含まれるO2の割合が実質的にゼロである
ことを意味している。 [実験2]図7(B)は、図7(A)の先の実験1と同
様な堆積条件下において、前記ライン24Bを介して前
記処理室21に前記Ar/CH4 混合ガスを99scc
mの流量で供給し、さらに前記ライン24Dを介してO
2 を1sccmの流量で供給した場合の毎分あたりのア
ークカウント回数を示す。すなわち、図7(B)の例で
は、前記処理室21に供給されるガスに対して、流量で
1%のO2 が添加されている。図7(B)の実験では、
前記DLC膜31Eの堆積速度として、1.96nm/
秒の値が得られた。
【0023】図7(B)を参照するに、かかるO2 の添
加によりアークの発生が効果的に抑制され、10時間経
過以降に僅かなアークの発生が認められるものの、25
時間経過するまではアークの発生回数に顕著な増大は認
められないことがわかる。すなわちスパッタガスに僅か
なO2 を添加することにより、前記ターゲット23Aあ
るいは23B上への、主としてDLCよりなる絶縁性堆
積物の堆積を効果的に抑制することができ、DLC膜3
1Eの膜質が向上し、またDLC膜31Eの歩留まりも
向上する。図7(B)の実験2では、36時間経過後の
アーク放電の回数は6回/分程度に過ぎず、これは先の
実験1の場合のアーク放電の回数よりも実質的に減少し
ている。
【0024】図7(B)の実験後、ターゲット23A,
23Bの表面比抵抗を測定したところ、その全面におい
て2.5×10-2〜2.7×10Ω・cm程度の値が得
られた。また、このようにして得られたDLC膜中に取
り込まれたOの濃度をXPS法により測定したところ、
O/Cの原子数比で0.001程度の値が得られるのが
確認された。 [実験3]図7(C)は、先の実験1あるいは実験2と
同様な堆積条件下において、前記ライン24Bを介して
前記処理室21に前記Ar/CH4 混合ガスを90sc
cmの流量で供給し、さらに前記ライン24Dを介して
2 を10sccmの流量で供給した場合の毎分あたり
のアークカウント回数を示す。すなわち、図7(C)の
例では、前記処理室21に供給されるガスに対して、流
量で10%のO2 が添加されている。図7(C)の実験
では、前記DLC膜31Eの堆積速度として、1.76
nm/秒の値が得られた。
【0025】図7(C)を参照するに、かかるO2 の添
加によりアークの発生が効果的に抑制され、36時間目
に僅かなアークの発生が認められるものの、30時間経
過するまではアークは全く発生していないことがわか
る。すなわちスパッタガスに添加するO2 の量を10%
程度まで増大させることにより、前記ターゲット23A
あるいは23B上への、主としてDLCよりなる絶縁性
堆積物の堆積を効果的に抑制することができ、DLC膜
31Eの膜質が向上し、またDLC膜31Eの歩留まり
も向上する。図7(C)の実験3では、36時間経過後
のアーク放電の回数は0.5回/分程度に過ぎず、これ
は先の実験1あるいは実験2の場合のアーク放電の回数
よりもさらに減少している。
【0026】図7(C)の実験後、ターゲット23A,
23Bの表面比抵抗を測定したところ、その全面におい
て8×10-3〜2.5×10-2Ω・cm程度の値が得ら
れた。また、このようにして得られたDLC膜中に取り
込まれたOの濃度をXPS法により測定したところ、O
/Cの原子数比で0.014程度の値が得られるのが確
認された。 [実験4]図7(D)は、先の実験1〜3と同様な堆積
条件下において、前記ライン24Bを介して前記処理室
21に前記Ar/CH4 混合ガスを50sccmの流量
で供給し、さらに前記ライン24Dを介してO2 を50
sccmの流量で供給した場合の毎分あたりのアークカ
ウント回数を示す。すなわち、図7(D)の例では、前
記処理室21に供給されるガスに対して、流量で50%
のO2 が添加されている。図7(D)の実験では、前記
DLC膜31Eの堆積速度として、1.76nm/秒の
値が得られた。
【0027】図7(D)を参照するに、かかるO2 の添
加によりアークの発生が効果的に抑制され、35時間経
過してもアークは全く発生していないことがわかる。す
なわちスパッタガスに添加するO2 の量を50%程度ま
で増大させることにより、前記ターゲット23Aあるい
は23B上への、主としてDLCよりなる絶縁性堆積物
の堆積を効果的に抑制することができ、DLC膜31E
の膜質が向上し、またDLC膜31Eの歩留まりも向上
する。図7(C)の実験3では、36時間経過後のアー
ク放電の回数は0.05回/分程度に過ぎず、これは先
の実験1〜3のいずれの場合よりも減少している。
【0028】図7(D)の実験後、ターゲット23A,
23Bの表面比抵抗を測定したところ、その全面におい
て8×10-3Ω・cm程度の値が得られた。また、この
ようにして得られたDLC膜中に取り込まれたOの濃度
をXPS法により測定したところ、O/Cの原子数比で
0.07程度の値が得られるのが確認された。 [実験5]図8(A)は、図5のスパッタ装置30にお
いて前記ライン24Dを遮断した別の実験5において観
測されたアーク発生の回数を示す。すなわち、図8
(A)の実験5も先の実験1と同様に、図4のスパッタ
装置20を使った従来のDLC膜11Eの堆積工程に対
応する、本発明に対する比較例である。図8(A)の実
験5でも先の実験1〜4と同様に処理室内圧を0.66
5Paに設定し、放電出力を1.5kWに設定するが、
実験5においては前記Ar/CH4 混合ガスの代わりに
20%のH2 をArに混合したAr/H2 混合ガスを使
い、前記Ar/H 2 混合ガスの流量を100sccmと
し、堆積を36時間連続して行なっている。
【0029】図8(A)を参照するに、堆積開始後2時
間を経過した時点ですでにアークの発生が観測され始
め、毎分あたりのアーク発生回数は、その後も時間の経
過と共に増大するのがわかる。このため、かかる従来の
工程によりDLC膜11Eを形成する場合には、2〜3
時間おきにターゲットのクリーニングを行なう必要があ
り、磁気ディスク製造のスループットの低下は免れな
い。図8(A)の実験の後、ターゲット23A,23B
の表面比抵抗を測定したところ、エロージョン部におい
て0.7×10-3〜1.3×10-2Ω・cm程度の値が
得られた。一方エロージョン部以外では2×105 Ωc
m以上であり、測定不可能であった。これは、ターゲッ
ト表面における絶縁膜の存在を立証するものである。 [実験6]図8(B)は、図8(A)の先の実験5と同
様な堆積条件下において、前記ライン24Dを介して前
記処理室21に前記Ar/H4 混合ガスを90sccm
の流量で供給し、さらに前記ライン24Dを介してO2
を10sccmの流量で供給した場合の毎分あたりのア
ークカウント回数を示す。すなわち、図8(B)の例で
は、前記処理室21に供給されるガスに対して、流量で
10%のO2 が添加されている。
【0030】図8(B)を参照するに、かかるO2 の添
加によりアークの発生が効果的に抑制され、35時間経
過してもアークの発生は0.2回/分程度に過ぎないこ
とがわかる。すなわちAr/H2 混合ガスをスパッタガ
スに使った場合でも、スパッタガスに僅かなO2 を添加
することにより、前記ターゲット23Aあるいは23B
上への、主としてDLCよりなる絶縁性堆積物の堆積を
効果的に抑制することができる。その結果、DLC膜3
1Eの膜質が向上し、またDLC膜31Eの歩留まりも
向上する。
【0031】図8(B)の実験後、ターゲット23A,
23Bの表面比抵抗を測定したところ、その全面におい
て6×10-3〜1.6×10-2Ω・cm程度の値が得ら
れた。また、このようにして得られたDLC膜中に取り
込まれたOの濃度をXPS法により測定したところ、O
/Cの原子数比で0.01程度の値が得られるのが確認
された。 [実験7]図8(C)は、先の実験5あるいは実験6と
同様な堆積条件下において、前記ライン24Bを介して
前記処理室21に前記Ar/H2 混合ガスを50scc
mの流量で供給し、さらに前記ライン24Dを介してO
2 を50sccmの流量で供給した場合の毎分あたりの
アークカウント回数を示す。すなわち、図8(C)の例
では、前記処理室21に供給されるガスに対して、流量
で50%のO2 が添加されている。
【0032】図8(C)を参照するに、かかるO2 の添
加によりアークの発生が効果的に抑制され、36時間経
過してもアークの発生は0.09回/分程度にしか過ぎ
ないことがわかる。すなわちAr/H2 混合ガスをスパ
ッタガスとして使った場合でも、スパッタガスに添加す
るO2 の量を50%程度まで増大させることにより、前
記ターゲット23Aあるいは23B上への、主としてD
LCよりなる絶縁性堆積物の堆積を効果的に抑制するこ
とができ、DLC膜31Eの膜質が向上し、またDLC
膜31Eの歩留まりも向上する。
【0033】図8(C)の実験後、ターゲット23A,
23Bの表面比抵抗を測定したところ、その全面におい
て6×10-3〜1.0×10-2Ω・cm程度の値が得ら
れた。また、このようにして得られたDLC膜中に取り
込まれたOの濃度をXPS法により測定したところ、O
/Cの原子数比で0.04程度の値が得られるのが確認
された。
【0034】ところで、先の実験1〜実験4の結果を見
ると、スパッタ雰囲気中に含まれるO2 の割合が増大す
るにつれて、前記DLC膜11Eあるいは31Eの成膜
速度が減少しているのがわかる。これはスパッタ雰囲気
中のO2 により、基板上に堆積したDLC膜もある程度
酸化されることによるものと思われ、Ar/H2 混合ガ
スを使った実験5〜実験7についても同様な傾向がある
のが認められた。
【0035】図9は、先の実験1〜実験4に対応する成
膜速度とスパッタガス中の酸素濃度との関係を示す。た
だし、図9の実験は、先の実験1〜実験4とは多少条件
を変えて行なっている。図9を参照するに、DLC膜の
成膜速度はスパッタガス中の酸素濃度と共に直線的に減
少し、当初、すなわちスパッタガス中にO2 が含まれな
い場合に約1.6nm/秒であった成膜速度が、スパッ
タガス中に含まれるO2 の割合が50%になると1.3
nm/秒よりもさらに小さくなることがわかる。このこ
とから、スパッタガスにAr/CH4 混合ガスを使った
場合、前記DLC膜31Eに対して十分な堆積速度を得
るためには、前記スパッタガス中の酸素濃度は50%を
超えないのが好ましいと結論される。
【0036】図10は、先の実験5〜実験7に対応する
成膜速度とスパッタガス中の酸素濃度との関係を示す。
ただし、図10の実験は、先の実験5〜実験7とは多少
条件を変えて行なっている。図10を参照するに、DL
C膜の成膜速度はスパッタガス中の酸素濃度と共に略直
線的に減少し、当初、すなわちスパッタガス中にO2
含まれない場合に約1.7nm/秒であった成膜速度
が、スパッタガス中に含まれるO2 の割合が50%にな
ると1.2nm/秒程度まで小さくなることがわかる。
このことから、スパッタガスにAr/H2 混合ガスを使
った場合でも、前記DLC膜31Eに対して十分な堆積
速度を得るためには、前記スパッタガス中の酸素濃度は
50%を超えないのが好ましいと結論される。
【0037】一方、前記スパッタガス中の酸素濃度の下
限としては、20nmの厚さのDLC膜を形成するに要
する約10秒の間にアーク放電が生じないという条件、
換言するとアーク放電の回数が10秒間に一度以下とい
う条件を考慮すると、Ar/CH4 混合ガスにおいても
Ar/H2 混合ガスにおいても、約1%という値が得ら
れる。
【0038】ところで、前記DLC膜31Eを酸素を含
むスパッタガス中におけるスパッタリングにより形成す
る場合には、前記膜31Eの下の磁性膜11Dも前記酸
素を含むスパッタガスに曝されることになる。そこで、
本発明の発明者は、前記磁性膜11Dの磁化に対するス
パッタ雰囲気中へのO2 の添加の効果を調べた。図11
は、前記DLC膜31Eを前記Ar/CH4 混合ガスに
様々な割合のO 2 を加えたスパッタガス中において形成
した場合を示すが、前記DLC膜31Eの下の磁性膜1
1Dは、実質的に一定の、約2600Oe(20540
0A/m)の磁化の値を示し、この値はスパッタガス中
のO2 濃度には実質的に依存しないことがわかる。
【0039】これに対し図12は、前記DLC膜31E
を前記Ar/H2 混合ガスに様々な割合のO2 を加えた
スパッタガス中において形成した場合を示すが、この場
合でも前記磁性膜11Dは、実質的に一定の、約260
0Oeの磁化の値を示し、この値はスパッタガス中のO
2 濃度には実質的に依存しないことがわかる。図13
は、このようにして形成されたDLC膜の膜中に含まれ
るO原子のC原子に対する割合と前記スパッタ雰囲気中
に含まれるO2 濃度の関係を示す。
【0040】図13を参照するに、DLC膜中に含まれ
るO原子の割合は前記DLC膜が前記Ar/CH4 混合
ガスをベースにしたものか、それとも前記Ar/H2
合ガスをベースにしたものかで多少異なるが、いずれの
場合でも、DLC膜中のO原子濃度は、スパッタ雰囲気
中の酸素濃度と共に略直線的に増加するのがわかる。先
にも説明したように、スパッタガスとして前記Ar/C
4 混合ガスをベースに使った場合には、スパッタガス
中のO2 濃度が1%の場合に、DLC膜中には約0.1
%のO原子が含まれ、スパッタガス中のO2 濃度が50
%の場合には約7%のO原子が含まれる。
【0041】さらに、図13より、前記スパッタガスと
して前記Ar/H2 混合ガスをベースに使った場合に
は、スパッタガス中のO2 濃度が1%の場合にDLC膜
中には約0.1%のO原子が含まれ、スパッタガス中の
2 濃度が50%の場合には約4%のO原子が含まれ
る。また、本発明においては、前記O2 の供給源として
2 ガス自体の他にもNOあるいはNO2 のような、O
を含む様々なガスを使うことができる。このようなNを
含むガスを酸素の供給源として使った場合には、前記D
LC膜中には、O原子の他にN原子が取り込まれる。
【0042】このようにして形成された図6に示す断面
構造の磁気ディスクを図1,2の磁気ディスク装置に前
記磁気ディスク11として使うことにより、磁気ディス
ク装置を安価に、高い歩留まりで製造することが可能に
なる。以上、本発明を好ましい実施例について説明した
が、本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、
特許請求の範囲に記載された要旨内において様々な変形
・変更が可能である。
【0043】
【発明の効果】請求項1〜10記載の本発明の特徴によ
れば、磁性膜上にプラズマ雰囲気中においてC膜を堆積
する際に、スパッタターゲット上に絶縁性のC被膜が形
成され、これが帯電して飛散し、磁性膜上に形成された
C膜の膜質を劣化させる問題が、かかる絶縁性のC被膜
をプラズマ中に含まれるO2 ラジカルにより除去するこ
とにより、解決される。このようにして形成されたC膜
はDLC膜であり、ダングリングボンドを終端するH原
子の他に、前記C膜を構成するC原子に対してエーテル
結合あるいはカルボニル結合をするO原子を含むことが
特徴的である。また前記プラズマ雰囲気がO2 とN2
含む場合には、C膜はO原子とN原子とを含む。前記C
膜中に含まれるO原子の割合は、含まれるO原子の数が
多すぎるとC膜の成膜速度が低下するため、C原子に対
して0.1〜7%程度の範囲であるのが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の磁気ディスク装置の構成を示す図であ
る。
【図2】従来の磁気ディスク装置の構成を示す別の図で
ある。
【図3】従来の磁気ディスク装置で使われている磁気デ
ィスクの断面構造を示す図である。
【図4】従来の磁気ディスクの製造に使われているDC
マグネトロンスパッタ装置の構成を示す図である。
【図5】本発明の一実施例による磁気ディスクの製造に
おいて使われるDCマグネトロンスパッタ装置の構成を
示す図である。
【図6】(A),(B)は、それぞれ本発明の一実施例
により製造された磁気ディスクの断面図、および前記磁
気ディスク中のDLC膜の構造式を示す図である。
【図7】(A)〜(D)は、本発明の一実施例による磁
気ディスクの製造において、DLC膜をAr/CH4
ベースとするスパッタガス中におけるスパッタリングに
より形成する際のアーク発生回数を、様々なスパッタ雰
囲気について示す図である。
【図8】(A)〜(C)は、本発明の一実施例による磁
気ディスクの製造において、DLC膜をAr/H2 をベ
ースとするスパッタガス中におけるスパッタリングによ
り形成する際のアーク発生回数を、様々なスパッタ雰囲
気について示す図である。
【図9】本発明の一実施例による磁気ディスクの製造に
おいて、DLC膜中に含まれるO原子の割合を示す図で
ある。
【図10】本発明の一実施例による磁気ディスクの製造
において、DLC膜中に含まれるO原子の割合を示す別
の図である。
【図11】本発明の一実施例による磁気ディスクの製造
において、DLC膜の形成を様々な酸素濃度のスパッタ
雰囲気中において行なった場合の磁性膜の磁化特性を示
す図である。
【図12】本発明の一実施例による磁気ディスクの製造
において、DLC膜の形成を様々な酸素濃度のスパッタ
雰囲気中において行なった場合の磁性膜の磁化特性を示
す別の図である。
【図13】スパッタ雰囲気とスパッタリングにより形成
されるDLC膜中の酸素濃度との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 筐体 10 磁気ディスク組立体 11,111 ,112 ,31 磁気ディスク 11a ハブ 11b トラック 11A 基板 11B NiP下地層 11C Cr下地層 11D 磁性膜 11E,31E DLC膜 11F 潤滑膜 12 アーム組立体 12a 枢回軸 12b アーム 12c 磁気ヘッド 12d コイル 12e 回動部材 13 ボイスコイルモータ 13a,13b マグネット 20 DCマグネトロンスパッタ装置 21 処理室 21A 排気ポート 22 基板 23A,23B ターゲット 24A,24C 質量流量計 24B,24D ライン 25A,25B N極マグネット 26A,26B S極マグネット 27A,27B 直流電源 28A,28B プラズマ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 須田 章一 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 武田 正行 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 栗原 和明 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性膜を担持し、回動軸の回りに回動可
    能な磁気ディスクと、 前記磁気ディスクを前記回動軸の回りに回動させるモー
    タと、 枢回軸の回りに枢回可能に枢支され、前記磁気ディスク
    の表面を略半径方向に走査する枢回アームと、 前記枢回アーム上に担持された磁気ヘッドとよりなる磁
    気ディスク装置であって、 前記磁気ディスク表面上には、前記磁性膜を覆うように
    C(炭素)膜が形成されており、 前記C膜は、膜中にO(酸素)原子を、前記O原子が前
    記C膜を構成するC原子にエーテル結合またはカルボニ
    ル結合した形で含むことを特徴とする磁気ディスク装
    置。
  2. 【請求項2】 磁性膜を担持し、回動軸の回りに回動可
    能な磁気ディスクと、 前記磁気ディスクを前記回動軸の回りに回動させるモー
    タと、 枢回軸の回りに枢回可能に枢支され、前記磁気ディスク
    の表面を略半径方向に走査する枢回アームと、 前記枢回アーム上に担持された磁気ヘッドとよりなる磁
    気ディスク装置であって、 前記磁気ディスク表面上には、前記磁性膜を覆うように
    C(炭素)膜が形成されており、 前記C膜は、膜中にO(酸素)原子とN(窒素原子)と
    を含むことを特徴とする磁気ディスク装置。
  3. 【請求項3】 前記C膜は、前記O原子をC原子に対す
    る比率で0.1%以上、7%以下の範囲で含むことを特
    徴とする請求項1または2記載の磁気ディスク装置。
  4. 【請求項4】 基板と、 前記基板上に形成された磁性膜と、 前記磁性膜上に形成されたC(炭素)膜とよりなる磁気
    ディスクであって、 前記C膜は、膜中にO(酸素)原子を、前記O原子が前
    記C膜を構成するC原子にエーテル結合またはカルボニ
    ル結合した形で含むことを特徴とする磁気ディスク。
  5. 【請求項5】 基板と、 前記基板上に形成された磁性膜と、 前記磁性膜上に形成されたC(炭素)膜とよりなる磁気
    ディスクであって、 前記C膜は、膜中にO(酸素)原子とN(窒素原子)と
    を含むことを特徴とする磁気ディスク。
  6. 【請求項6】 前記C膜は前記O原子を、C原子に対す
    る比率で0.1%以上、7%以下の範囲で含むことを特
    徴とする請求項4または5記載の磁気ディスク。
  7. 【請求項7】 基板上に磁性膜を堆積する工程と、 前記磁性膜上にC膜を堆積する工程とよりなり、 前記C膜を堆積する工程は、希ガスとO2 を含むプラズ
    マ雰囲気中で実行されることを特徴とする磁気ディスク
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記プラズマ雰囲気は、さらにN2 を含
    むことを特徴とする請求項7記載の磁気ディスクの製造
    方法。
  9. 【請求項9】 前記C膜を堆積する工程は、Cターゲッ
    トを使ったスパッタリング工程よりなることを特徴とす
    る請求項7または8記載の磁気ディスクの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記スパッタリング工程は、プラズマ
    雰囲気に磁場を印加した状態で実行されることを特徴と
    する請求項7〜9のうち、いずれか一項記載の磁気ディ
    スクの製造方法。
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