JP2001152964A - 内燃機関のピストンリング - Google Patents

内燃機関のピストンリング

Info

Publication number
JP2001152964A
JP2001152964A JP33781899A JP33781899A JP2001152964A JP 2001152964 A JP2001152964 A JP 2001152964A JP 33781899 A JP33781899 A JP 33781899A JP 33781899 A JP33781899 A JP 33781899A JP 2001152964 A JP2001152964 A JP 2001152964A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ring
combustion engine
internal combustion
piston
abutment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP33781899A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3548703B2 (ja
Inventor
Teruo Kumai
照男 熊井
Michio Okamoto
道生 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
TPR Co Ltd
Original Assignee
Teikoku Piston Ring Co Ltd
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teikoku Piston Ring Co Ltd, Toyota Motor Corp filed Critical Teikoku Piston Ring Co Ltd
Priority to JP33781899A priority Critical patent/JP3548703B2/ja
Publication of JP2001152964A publication Critical patent/JP2001152964A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3548703B2 publication Critical patent/JP3548703B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】シール性を確保しつつ、オイルの掻き落とし能
力を好適に向上させることのできる内燃機関のピストン
リングを提供する。 【解決手段】コンプレッションリング210は、サポー
トリング232を介してコイルエキスパンダ231によ
りシリンダ20方向に付勢されるアウターリング220
を備える。アウターリング220は、樹脂性の合口のな
いリング221を備え、該樹脂性の合口のないリング2
21にテーパ面223、224を設けることで、オイル
の燃焼室側への掻き揚げを抑制する。更に、樹脂性の合
口のないリング221には収納溝225を設け、同収納
溝225に金属リング222を収納し、該金属リング2
22を摺動面として用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関のピスト
ンリングに関し、詳しくは、合口のないピストンリング
に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関のピストンにおいては、そのコ
ンプレッションリングとして合口のない樹脂製のピスト
ンリングを使用することが周知である。例えば、特開平
9−280373号公報には、こうした合口のない樹脂
製のピストンリングとして、弾性リングを介してリング
状バネ部材により外方向(シリンダボア方向)に押圧さ
れるピストンリングが記載されている。更に、このピス
トンリングでは、リング状バネ部材によって、弾性リン
グがピストン軸線方向にも付勢され、リング溝と密着す
る構成となっている。
【0003】このようなピストンリングでは、同ピスト
ンリング自体に合口がないことに加えて、上記リング状
バネ部材により、常時シリンダボア方向に押圧付勢され
るとともに、弾性リングによるリング溝との密着が維持
されることから、そのシール性も極めて良好なものとな
っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成のピストンリングにおいては、極めて良好なシール性
を得ることができる反面、そのシール性のために、シリ
ンダボアに付着するオイルがクランクケース側に十分に
戻されずに、逆に燃焼室側に掻き揚げられてしまうな
ど、オイル消費を悪化させるという問題があった。
【0005】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、シール性を確保しつつ、オイルの
掻き落とし能力を好適に向上させることのできる内燃機
関のピストンリングを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】以下、上記目的を達成す
るための手段及び作用効果について記載する。請求項1
記載の発明は、内燃機関のシリンダボア内を往復動する
ピストンの外周面に形成されたリング溝に装着され、同
リング溝内においてエキスパンダにより外方に付勢され
る樹脂性の合口のないリングを備える内燃機関のピスト
ンリングにおいて、前記合口のないリングは、その外周
縁の燃焼室側の端にテーパ面を有するとともに、その外
周面の一部には金属ピースが摺動面として設けられてな
ることをその要旨とする。
【0007】前述のように、樹脂性の合口のないリング
はシリンダボアとの密着性が高いために、その外周縁の
燃焼室側の端が通常の直角断面となる場合には、同リン
グよりも燃焼室側に存在するオイルをクランクケースに
戻す代わりに、逆に燃焼室側に掻き揚げてしまうおそれ
がある。この点、上記構成によれば、樹脂性の合口のな
いリングの外周縁の燃焼室側の端にテーパ面を設けるこ
とで、上述したオイルの掻き揚げを抑制することができ
る。また、上記構成によれば、金属ピースを摺動面とし
て用いることで、ピストンリングとしての耐摩耗性をも
向上させることができる。また更に、この金属ピースが
摺動面となることで、上記合口のないリングとシリンダ
ボアとの間の密着性が緩和され、上記テーパ面に溜まる
オイルのクランクケース側への掻き落とし能力が助長さ
れるようにもなる。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記金属ピースは合口のあるリング状のピ
ースからなり、前記合口のないリングの摺動面には、前
記金属ピースが収納される収納溝が設けられてなること
をその要旨とする。
【0009】上記構成によれば、金属ピースの形状をリ
ング状とし、樹脂性の合口のないリングに設けられる収
納溝に収納することとしたことで、請求項1記載の構成
を比較的簡素に実施することができる。また、金属ピー
スに合口があるためにその組付けが容易でもある。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明において、前記収納溝は断面略「コ」に字状の角溝か
らなり、前記金属ピースは、前記角溝内にあって前記シ
リンダボアと略線接触する形状を有してなることをその
要旨とする。
【0011】上記構成によれば、金属ピースとシリンダ
ボアとの接触に係る圧力を好適に高めることができ、ひ
いては同金属ピースによるオイル掻き落とし能力をより
高めることができる。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明において、前記合口のないリングは、その外周縁の前
記収納溝によって二分されるクランクケース側の部分に
もその燃焼室側の端にテーパ面を有してなることをその
要旨とする。
【0013】上記構成によれば、合口のないリングの外
周縁の上記収納溝によって二分されるクランクケース側
の部分によっても、上記収納溝に溜まるオイルの燃焼室
側への掻き揚げが抑制されるようになる。
【0014】請求項5記載の発明は、請求項1乃至4の
いずれかに記載の発明において、前記エキスパンダはコ
イルエキスパンダからなり、該コイルエキスパンダと前
記合口のないリングとの間にはサポートリングが介在さ
れてなることをその要旨とする。
【0015】上記構成によれば、樹脂性の合口のないリ
ングとエキスパンダとの間にサポートリングを介在させ
ることで、エキスパンダが樹脂性の合口のないリングを
直接付勢することによる同リングの摩耗を回避すること
ができる。更に、例えば、サポートリングを合口のある
リングとするなどすれば、エキスパンダ、サポートリン
グ、及び合口のないリングの組付けが容易となる。
【0016】請求項6記載の発明は、請求項5記載の発
明において、前記サポートリングのピストン軸線方向の
幅は前記リング溝の溝幅よりも短いことをその要旨とす
る。上記構成によれば、ピストン軸線方向におけるサポ
ートリングとリング溝との間にサイドクリアランスが設
けられることとなる。このため、樹脂性の合口のないリ
ングによる過剰なシール性を緩和させることができ、ま
たこのサイドクリアランスを介してオイルをクランクケ
ースに戻すことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる内燃機関の
ピストンリングについて、その一実施形態を図1及び図
2を用いて詳細に説明する。
【0018】図1に、本実施形態のピストンリングの配
置例を示す。図1に示すように、ピストン10の上部外
周面にはトップリング溝100、セカンドリング溝20
0、及びサードリング溝300がそれぞれ形成されてお
り、それら各リング溝に、ピストンリングとしてコンプ
レッションリング110,210及びオイルリング31
0がそれぞれ装着されている。
【0019】ここで、コンプレッションリング110,
210は、ピストン10とシリンダ20との間隙をふさ
ぎ、圧縮ガス、高圧燃料ガスが燃焼室(図示略)からク
ランクケース(図示略)へブローバイガスとして漏れる
のを抑制したり、ピストン10が受けた熱をシリンダ2
0の壁面へ伝え、放熱作用を行う等の機能を有する。
【0020】一方、オイルリング310は、シリンダ2
0の壁面の潤滑油膜形成の制御を受け持っている。すな
わち、このオイルリング310は、オイルをかき落とし
やすいように断面が略「コ」の字型に構成され、シリン
ダ20の壁面からかき落としたオイルを、同オイルリン
グ310中央の窓等から当該リング溝(サードリング
溝)300に形成されている排油孔320を介してピス
トン内部へ落とし込む。
【0021】ところで、上記2つのコンプレッションリ
ングのうち、セカンドリング溝200に装着されたコン
プレッションリング210は、樹脂性の合口のないリン
グを備えている。以下、このコンプレッションリング2
10の構成について、図2を用いて詳細に説明する。
【0022】図2に示すように、コンプレッションリン
グ210は、サポートリング232及び該サポートリン
グ232を付勢するコイルエキスパンダ231を備える
インナーリング230と、樹脂性の合口のないリング2
21及び金属リング(金属ピース)222を備えるアウ
ターリング220とを有して構成されている。
【0023】アウターリング220は、サポートリング
232を介して、シリンダ20の表面方向に付勢されて
いるために、同アウターリング220とシリンダ20と
の間のシール性は良好なものとなっている。
【0024】ただし、アウターリング220に備えられ
る樹脂性の合口のないリング221の良好なシール性の
ためにいくつかの問題が生ずる。以下、これらの問題、
並びに同問題に対処するために本実施形態のコンプレッ
ションリング210において採用した各部の構造につい
て順次説明する。
【0025】コンプレッションリング210のシール性
が良好であると、燃焼室側の圧力が非常に高いものとな
る。したがって、アウターリング220は、燃焼室側か
ら大きな圧力をうけることで、クランクケース側に押圧
される。このため、コンプレッションリング210がク
ランクケース側に捩れるように揺動して、クランクケー
ス側の摺動面である突起部221bがシリンダ20の内
周面から浮き上がったり、シリンダ20の内周面に対す
る圧力が低下したりする。
【0026】この問題への対処法として、コイルエキス
パンダ231によるアウターリング220の押圧中心
を、アウターリング220がシリンダ20の内周面から
受ける反力中心よりもクランクケース側にずらすこと
で、燃焼室側からの圧力に対向する力を生じさせること
が考えられる。そこで、本実施形態においては、樹脂性
の合口のないリング221のクランクケース側に、アン
ダーカット221cを形成することにしている。以下、
このアンダーカット221cの機能について詳細に説明
する。
【0027】図2に示されるように、インナーリング2
30とアウターリング220とは、ピストン10の軸方
向において同じ幅に形成されているため、コイルエキス
パンダ231によるアウターリング220の押圧中心
は、アウターリング220のピストン10軸方向の幅の
中心Fとなる。この中心Fは、アンダーカット221c
を設けたために、シリンダ20表面がアウターリング2
20を押圧する反力中心Gに対して、クランクケース側
に距離dだけずれている。このために、アウターリング
220には、燃焼室側からの圧力に対向する力が生ずる
ようになる。
【0028】また、上述したアウターリング220のシ
ール性の良好さ故の燃焼室内の過剰な圧力上昇や、オイ
ルをクランクケース側に戻せず、逆に燃焼室側に掻き揚
げてしまうという問題もある。これを回避するために、
本実施形態においては、ピストン軸方向におけるインナ
ーリング230の幅d1とリング溝200の溝幅d2と
に差をもたせ、サイドクリアランスcを設けている。
【0029】このサイドクリアランスcを介して、微量
なガスが燃焼室側からクランクケース側に流出するのみ
ならず、オイルの燃焼室側からクランクケース側への流
出も生ずる。
【0030】更に、樹脂性の合口のないリング221の
シール性が良好な故に、オイルが同リング221によっ
て、掻き揚げられるという問題を回避するために、本実
施形態においては、突起部221a及び突起部221b
の燃焼室側にテーパ面223、224を設けている。
【0031】こうした構造により、ピストン10の摺動
に際しては、これらテーパ面223、224の働きによ
り、シリンダ20に付着しているオイルの燃焼室側への
掻き揚げが抑制され、同オイルに突起部221a、22
1bが乗り上げるようになる。更に、樹脂性の合口のな
いリング221には、上記金属リング222を収納する
収納溝225が形成されているために、突起部221a
が乗り上げたオイルは、一旦、収納溝225、金属リン
グ222及びシリンダ20の表面により形成される空間
内に流入する。したがって、収納溝225を形成しなか
った場合と比べて、オイルがクランクケース側へ流出す
る際に受ける抵抗を軽減することができる。また、金属
リング222自身によっても、アウターリング220と
シリンダ20との密着性は緩和され、上記テーパ面22
3、224に溜まるオイルのクランクケース側への掻き
落とし能力が助長されるようになる。また、各突起部2
21a、221bのクランクケース側にはテーパ面を設
けずに、シリンダ20(シリンダボア)と直角な形状と
しているために、クランクケース側に存在するオイルが
燃焼室側に逆流することを規制することができる。
【0032】また、上記金属リング222は、断面が略
円形状であるために、金属リング222とシリンダ20
との接触面積は、小さなものとなっている(略線接
触)。したがって、金属リング222がシリンダ20の
表面に及ぼす圧力は、突起部221a又は突起部221
bがシリンダ20の表面に及ぼす圧力よりも大きなもの
となる。したがって、この金属リング222は、収納溝
225に流入してきたオイルを好適にクランクケース側
に掻き落とすことができる。換言すれば、この金属リン
グ222は、図1のオイルリング310のサイドレール
311、313と同様の働きをする。
【0033】更に、この金属リング222は、アウター
リング220の耐摩耗性を向上させる働きをも有する。
上述した理由により、樹脂性の合口のないリング221
には、テーパ面223、224やアンダーカット221
c、更には、溝を設けることが望ましい。しかしなが
ら、これらを設けた場合、樹脂性の合口のないリングと
シリンダ20の表面との接触面積は縮小する。このた
め、樹脂性の合口のないリング221とシリンダ20の
表面との接触部における両者が互いに及ぼしあう圧力は
高まることとなる。この圧力の高まりは、樹脂性の合口
のないリング221の摩耗を促進する。したがって、同
樹脂性の合口のないリング221にテーパ面223、2
24やアンダーカット221c、溝等を設けた場合の摩
耗対策は、それら各機構を設けなかった場合と比べてよ
り深刻なものとなる。この点、上記金属リング222を
この摩耗対策として用いることで、アウターリング22
0としての耐摩耗性を大幅に向上させることができるよ
うになる。
【0034】以上説明したように、本実施形態によれば
以下の効果が得られるようになる。 (1)樹脂性の合口のないリング221の突起部221
a、221bにテーパ面223、224を設けたこと
で、各突起部221a、221bの燃焼室側に存在する
オイルを燃焼室側に掻き揚げることを抑制することがで
きる。
【0035】(2)各突起部221a、221bのクラ
ンクケース側の形状をシリンダ20(シリンダボア)と
直角な形状としたことで、各突起部221a、221b
のクランクケース側に存在するオイルが燃焼室側に逆流
することを規制することができる。
【0036】(3)収納溝225を設けたことで、オイ
ルがクランクケース側に流出する際に受ける抵抗を軽減
することができる。また、この収納溝225に収納され
る金属リング222自身によっても、アウターリング2
20とシリンダ20との間の密着性が緩和され、上記テ
ーパ面223、224に溜まるオイルのクランクケース
側への掻き落とし能力が助長される。更に、金属リング
222がシリンダ20(シリンダボア)と略線接触され
ることで、その接触面積が突起部221a,221bよ
りも好適に高められ、同金属リング222によるオイル
掻き落とし能力が高く維持される。
【0037】(4)アウターリング220に金属リング
222を設けたことにより、テーパ面223、224や
アンダーカット221cを設けたことで深刻となる同ア
ウターリング220の摩耗を好適に抑制することができ
る。
【0038】(5)アンダーカット221cを設けたこ
とで、コイルエキスパンダ231がアウターリング22
0に及ぼす押圧中心Fを、シリンダ20がアウターリン
グ220に及ぼす反力中心Gに対して、クランクケース
側にずらすことができる。したがって、燃焼室側からア
ウターリング220に及ぼされる圧力に対向する力を生
じさせることができる。
【0039】(6)ピストン10の軸方向に対するサポ
ートリング232の長さd1を、リング溝の長さd2よ
りも小さく設定することで、サイドクリアランスを設け
ることができる。このサイドクリアランスにより、燃焼
室側の過剰な圧力上昇を緩和することができる。更に、
このクリアランスを介してオイルをクランクケース側に
戻すことができる。
【0040】なお、上記実施形態にかかる内燃機関のピ
ストンリングは、以下のように変更して実施してもよ
い。 ・上記実施形態においては、金属リング222の形状
を、その断面が略円形状になるようにしたが、図3のよ
うな形状としても良い。この金属リング222’におい
ては、収納溝225との接触面積が増大するため、収納
溝225の摩耗対策として有効である。
【0041】・金属リング222は、また、図4のよう
な形状にしてもよい。この場合には、上記(3)の効果
を軽減することにはなるが、樹脂性の合口のないリング
221とシリンダ20との密着性よりは、金属リング2
22”とシリンダ20との密着性の方が劣るために、オ
イルがクランクケース側に流出する際に受ける抵抗を軽
減することができる。また、この構成によれば、金属が
熱伝導性に優れていることから、ピストン10の受けた
熱をシリンダ20側へ放熱させる効果を向上させること
ができる。
【0042】・上記実施形態では、金属リングとしてリ
ング状に形成したピースを採用したが、これがリング状
である必要はない。要は、樹脂性の合口のないリング2
21の一部に金属ピースが摺動面として設けられている
構成であればよい。この場合、収納溝は複数設けた構造
としてもよい。
【0043】・突起部221a、221bは必ずしも2
つである必要はない。同様な形状を3つ以上形成するこ
とで、オイルの掻き揚げの低減、及びオイルの掻き落と
しの向上を図ってもよい。
【0044】・テーパ面224についてはこれを必ずし
も設ける必要はない。これにより樹脂性の合口のないリ
ング221とシリンダ20との接触面積を増大させるこ
とができる。
【0045】・上記実施形態においては、シリンダ20
がアウターリング220を付勢する反力の中心G(図
2)を金属リング222とシリンダ20の接点にくるよ
うな設定としたが、必ずしもこのような設定とする必要
はない。換言すれば、ピストン10の軸方向における収
納溝225の配置位置、同収納溝225の幅、突起部2
21a幅、突起部221bの幅を任意としても、上記
(1)〜(4)及び上記(6)の効果を得ることはでき
る。
【0046】・アンダーカット221cは、必ずしも設
けなくてもよい。これにより樹脂性の合口のないリング
221とシリンダ20との接触面積を増大させることが
できる。そして、この場合であっても、上記(1)〜
(4)、及び上記(6)の効果を得ることはできる。
【0047】・ピストン10の軸方向に対するサポート
リング232の長さd1を、リング溝の長さd2よりも
小さく設定することで生ずるサイドクリアランスは、必
ずしも設けなくてもよい。この場合であっても、上記
(1)〜(5)の効果を得ることはできる。
【0048】・サポートリング232についてはこれを
用いないことも可能である。これにより、部品点数の削
減ができ、ひいてはコストの削減を図ることができる。
・また、エキスパンダもコイルエキスパンダである必要
はない。要は、樹脂性の合口のないリング221をその
外方(シリンダボア側)に付勢可能な構造を有するもの
であればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる内燃機関のピストンリングにつ
いてそのピストン上での配置を示す断面図。
【図2】同実施形態のピストンリングの具体構造を拡大
して示す断面図。
【図3】同実施形態のピストンリングの変形例を示す断
面図。
【図4】同実施形態のピストンリングの他の変形例を示
す断面図。
【符号の説明】
10…ピストン、20…シリンダ、100…トップリン
グ溝、110…コンプレッションリング、200…セカ
ンドリング溝、210…コンプレッションリング、22
0…アウターリング、221…樹脂性の合口のないリン
グ、221a、221b…突起部、221c…アンダー
カット、222…金属リング、223、224…テーパ
面、225…収納溝、230…インナーリング、231
…コイルエキスパンダ、232…サポートリング、30
0…サードリング溝、310…オイルリング、311…
サイドレール、313…サイドレール、320…排油
孔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡本 道生 東京都中央区八重洲1丁目9番9号 帝国 ピストンリング株式会社内 Fターム(参考) 3J044 AA02 AA14 AA20 BA01 BA06 BC06 CB02 CB06 CB13 CB30 CB40 DA09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関のシリンダボア内を往復動するピ
    ストンの外周面に形成されたリング溝に装着され、同リ
    ング溝内においてエキスパンダにより外方に付勢される
    樹脂性の合口のないリングを備える内燃機関のピストン
    リングにおいて、 前記合口のないリングは、その外周縁の燃焼室側の端に
    テーパ面を有するとともに、その外周面の一部には金属
    ピースが摺動面として設けられてなることを特徴とする
    内燃機関のピストンリング。
  2. 【請求項2】請求項1記載の内燃機関のピストンリング
    において、 前記金属ピースは合口のあるリング状のピースからな
    り、 前記合口のないリングの摺動面には、前記金属ピースが
    収納される収納溝が設けられてなることを特徴とする内
    燃機関のピストンリング。
  3. 【請求項3】前記収納溝は断面略「コ」に字状の角溝か
    らなり、前記金属ピースは、前記角溝内にあって前記シ
    リンダボアと略線接触する形状を有してなる請求項2記
    載の内燃機関のピストンリング。
  4. 【請求項4】請求項3記載の内燃機関のピストンリング
    において、 前記合口のないリングは、その外周縁の前記収納溝によ
    って二分されるクランクケース側の部分にもその燃焼室
    側の端にテーパ面を有してなる内燃機関のピストンリン
    グ。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4のいずれかに記載の内燃機
    関のピストンリングにおいて、 前記エキスパンダはコイルエキスパンダからなり、該コ
    イルエキスパンダと前記合口のないリングとの間にはサ
    ポートリングが介在されてなることを特徴とする内燃機
    関のピストンリング。
  6. 【請求項6】前記サポートリングのピストン軸線方向の
    幅は前記リング溝の溝幅よりも短い請求項5記載の内燃
    機関のピストンリング。
JP33781899A 1999-11-29 1999-11-29 内燃機関のピストンリング Expired - Fee Related JP3548703B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33781899A JP3548703B2 (ja) 1999-11-29 1999-11-29 内燃機関のピストンリング

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33781899A JP3548703B2 (ja) 1999-11-29 1999-11-29 内燃機関のピストンリング

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001152964A true JP2001152964A (ja) 2001-06-05
JP3548703B2 JP3548703B2 (ja) 2004-07-28

Family

ID=18312261

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33781899A Expired - Fee Related JP3548703B2 (ja) 1999-11-29 1999-11-29 内燃機関のピストンリング

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3548703B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009228685A (ja) * 2008-03-19 2009-10-08 Teikoku Piston Ring Co Ltd 板バネ付きピストンリング及びピストンとピストンリングの組合せ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009228685A (ja) * 2008-03-19 2009-10-08 Teikoku Piston Ring Co Ltd 板バネ付きピストンリング及びピストンとピストンリングの組合せ

Also Published As

Publication number Publication date
JP3548703B2 (ja) 2004-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4254534B2 (ja) 密封装置
US20090230630A1 (en) Lip type seal
JP2009091927A (ja) 往復動機関のピストンリング
JPH11248003A (ja) 密封装置
JP2008267516A (ja) ピストンリング
JP3243473B2 (ja) ピストン
EP3043054A1 (en) Cuff-ring for a cylinder liner
JP2001152964A (ja) 内燃機関のピストンリング
JP3363788B2 (ja) ピストンリング
JP2011058373A (ja) 内燃機関用組合せオイルリング及びその組付構造
JP2005140103A (ja) 内燃エンジン用ピストンリング及びこれを利用した内燃エンジン
JP2013155829A (ja) 3ピースオイルリング
JP3911848B2 (ja) 密封装置
JP2007009971A (ja) ピストンリング
JP2007263068A (ja) ピストン耐摩環
JP5833867B2 (ja) ピストン
KR19990027629A (ko) 피스톤링
JP3625896B2 (ja) エキスパンダ付きオイルリング
JP2002054499A (ja) 内燃機関のピストンリング
JP2000130583A (ja) 圧力リング用複合二重ピストンリング
JP2004197820A (ja) 組合せオイルリング
JP2004036631A (ja) 密封装置
JP2008014404A (ja) リングレスピストン及びこれを備えたエンジン
JP2010014205A (ja) 密封装置
KR20180018493A (ko) 홈 밀봉부를 구비한 피스톤 링

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040114

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040413

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040419

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees