JP2000130583A - 圧力リング用複合二重ピストンリング - Google Patents

圧力リング用複合二重ピストンリング

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JP2000130583A
JP2000130583A JP10308822A JP30882298A JP2000130583A JP 2000130583 A JP2000130583 A JP 2000130583A JP 10308822 A JP10308822 A JP 10308822A JP 30882298 A JP30882298 A JP 30882298A JP 2000130583 A JP2000130583 A JP 2000130583A
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JP
Japan
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ring
outer peripheral
piston ring
pressure
piston
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JP10308822A
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English (en)
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Eiji Hitosugi
英司 一杉
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Nippon Piston Ring Co Ltd
Original Assignee
Nippon Piston Ring Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】内燃機関の圧力リングとして使用するピストン
リングであって、ボアへの追従性に優れたものを提供す
る。 【解決手段】径方向に独立した金属製のピストンリング
10を外周側リング1と合成樹脂製の内周側リング2と
から構成する。外周側リング1は半径方向幅が軸方向幅
と略等しいか、又はそれよりも小さい横断面とし、内周
側リング2は所定温度以上において熱膨張により両端が
当接して外周側リング1を半径方向外方に押圧する半径
方向応力を生じるように設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の第1・
第2圧力リングとして使用されるピストンリングに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の第1・第2圧力リングは金属製で
あり、第1圧力リングはガスシールを主に受け持つ。第
2リングはガスシールとオイル掻きを受け持つが、設計
上、従来の金属製リングは径方向幅が軸方向幅よりも大
きくなるため、オイル掻きに必要なボアへの追従性に劣
る。このため、オイル掻きは主として追従性の良好なオ
イルリングに依存していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、内燃機関の燃料
及び潤滑油消費量の低減が強く求められている。このた
めには、圧力リングのボアへの追従性を改善して第1圧
力リングのガスシール性と第2圧力リングのオイル掻き
性能を一層向上させる必要がある。又、第1圧力リング
のブローバイ抑制機能を強化して燃料消費を低減し、第
2圧力リングのオイル上がりを防止して潤滑油消費を低
減させる必要がある。
【0004】本発明は上記に鑑みてなされたものであ
り、その課題は、ボアへの追従性に優れた圧力リング用
ピストンリングを提供することである。この追従性に加
え、第1圧力リング用としては、ブローバイ抑制機能に
優れたピストンリングを、第2圧力リング用としては、
オイル掻き及びオイル上がり防止機能に優れたピストン
リングを提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明が採用する手段は、ピストンリングを径方向
に独立した二重リングから構成し、外周側リングは金属
製の極低張力とし、その横断面の径方向幅を軸方向幅と
略等しいか、又はそれよりも小さくし、内周側リングは
合成樹脂製とし、所定の高温において合口端面が密着す
るようにしたことにある。内周側リングの横断面は軸方
向幅よりも径方向幅が大きい矩形とすることが好まし
い。
【0006】圧力リングはリング背面側に高いガス圧力
(ガソリンエンジンでPmax60bar以上)を受け
ボアに押しつけられるので、ボアと接する外周側リング
は金属製で摺動面にCrめっきもしくは窒化等の表面処
理を施したものとする。外周側リングが合成樹脂では耐
摩耗性が十分でないため、また第1、第2圧力リングは
ピストンからシリンダへの熱伝導を大きく受けもつの
で、外周側リングは金属製とする。外周側リングが合成
樹脂製ではピストンが異常に加熱してしまうという問題
が生じるが、本願では外周側リングは熱伝導のよい金属
製のため、このようなことはない。
【0007】第1圧力リング用は段付き合口とし、摺動
面をボアに全周にわたり途切れずに接触する形状、例え
ばベベルフェース又はバレルフェースとし、ブローバイ
を完全に阻止することが好ましい。このとき、段付き合
口の上下隙間は0.01〜0.02mm程度とする。第
2圧力リング用は、摺動面をテーパフェース、又はテー
パアンダーカットフェースとしてオイル掻き作用を強化
することが好ましい。
【0008】この手段により、本発明のピストンリング
は、実動時の高温において、内周側リングの合口端面が
閉じて無端リングとなり、熱膨張による半径方向応力で
外周側リングを半径方向に押圧する。内周側リングによ
り半径方向外方に押圧された外周側リングは、横断面の
径方向幅が軸方向幅に略等しいか、又はそれよりも小さ
いから、従来のものに比べると曲げ剛性が低く、ボアに
確実に追従する。この追従性は次式で示す追従係数Kp
の大小により評価される。 Kp=3Ft(D−a)2 /Eha3 ここで、Ft:張力、D:ボア径、a:リング径方向
幅、h:リング軸方向幅、E:ヤング率である。Ft=
1Kgf、D=81mm、h=1.5mm、E=210
0Kgf/cm2とすると、従来のものはa=3mmで
あるが、本発明のものはa=1.5mmとなるから、従
来のものはKp=0.0215、本発明のものはKp=
0.1783である。したがって、追従性係数において
本発明のピストンリングは従来のものの8倍に向上す
る。
【0009】本発明の内周リングは樹脂製であるから、
従来の金属製のものに比べると、ピストンリングが軽量
化する。これは、軽負荷運転時のフラッタリング抑制
と、ピストンリング溝内オイルのボンピングによるオイ
ル上がり防止に寄与する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のピストンリングを図1に
示す第1実施例に基づいて説明する。図1はピストンリ
ング10を装着したエンジンのボア3とピストン5の要
部縦断面図であり、縦断面は外周側リング1の段付き合
口6の下段の隙間8を通る。ピストンリング10は、径
方向に独立した金属製の外周側リング1と合成樹脂製の
内周側リング2とから構成した複合二重ピストンリング
であり、第1圧力リングと第2圧力リングのいずれにも
適している。
【0011】外周リング1の両端は段付き合口6を形成
し、摺動面7はバレルフェースである。ピストンリング
10はバレルフェースの頂点でボア3に接するから、摺
動面7は段付き合口6の上下の隙間8においても、途切
れることなくボア3に密着する。外周側リング1は横断
面の半径方向幅が軸方向幅と略同一であるかそれよりも
小さいから、従来のものに比べると極低張力であり曲げ
剛性は小さい。
【0012】内周側リング2は、図示していないが、直
角合口であり、常温より高い所定の温度になると熱膨張
で両端が密着して合口の隙間がなくなり、無端のリング
となる。内周側リング2の横断面は径方向幅が軸方向幅
よりも大きい矩形である。実動時の高温により内周側リ
ング2は熱膨張して半径方向応力を生じ、その応力で外
周側リング1を全周を半径方向に押圧する。これによ
り、曲げ剛性の小さい外周側リング1はボア3に全周に
わたり密着する。
【0013】次に作用について説明する。エンジンの実
動時に外周側リング1は内周側リング2により全周にわ
たり半径方向外方に押圧されてボア3と接するので、ボ
ア3への追従性は非常に良好であり、ピストンリング1
0は十分なシール性を発揮する。外周側リング1と内周
側リング2がピストンリング溝4内においてその下面9
に接する限り、外周側リング1の摺動面7は全周にわた
りボア3に接触して段付き合口6の隙間8をブローバイ
が上下に抜けることを防止する。又、段付き合口6の内
周には内周側リング2の外周面が密着して段付き合口6
の上段と下段の隙間が連通してブローバイの通路となる
ことを防止するから、ブローバイは完全に阻止される。
【0014】バレルフェースの摺動面7はオイル掻き作
用を有し、ボア3に沿うオイル上がりを防止する。内周
側リング2は樹脂製のため軽量であるから、フラッタリ
ングが抑制され、ポンピングによるピストンリング溝4
からのオイル上がりも少ない。
【0015】
【実施例】図2に示す第2実施例は、ピストンリング1
0aの摺動面7aをベベルフェースとしたものであり、
主として第1圧力リングとして使用される。第2実施例
の上記以外の構成は第1実施例と全く同一である。第2
実施例もボア3への追従性に優れ、ブローバイを完全に
阻止する効果を有する。
【0016】図3及び図4に示す第3及び第4実施例
は、ピストンリング10b、10cの摺動面7b、7c
をオイル掻き性に優れたテーパフェース及びテーパアン
ダカットフェースとしたものであり、主として第2圧力
リングとして使用される。上記以外の構成は第1実施例
と全く同じである。この第3及び第4実施例は、外周側
リング1b、1cの段付き合口6b、6cの下段の隙間
8b、8cが上下に直通し、ブローバイが上下に抜ける
通路となるため、ブローバイを完全に遮断することはで
きない。しかし、この隙間8b、8cは狭隘であるか
ら、ブローバイを低減させることは可能である。又、ブ
ローバイのオイル吹き下げによるオイル上がり防止効果
を期待することができる。これ以外の効果は第1実施例
のものと同じである。
【0017】
【発明の効果】上記のとおり、本発明のピストンリング
は、金属製外周側リングと合成樹脂製内周側リングとか
らなる圧力リング用複合二重ピストンリングであり、外
周側リングは低張力で曲げ剛性が小さく、内周側リング
は実動時の高温において熱膨張により合口が閉じて半径
方向応力を生じ、その半径方向応力で外周側リングを全
周にわたり半径方向外方に押圧するから、外周側リング
はボアに全周で確実に接し、ピストンリングのボアへの
追従性が格段に向上し、又、ピストンリングが軽量化す
るため、フラッタリングが抑制され、ボンピングのオイ
ル上がりも低減するという優れた効果を奏する。
【0018】第1圧力リング用ピストンリングは外周側
リングを段付き合口とし、その摺動面をバレルフェー
ス、ベベルフェース等の全周にわたってボアに接触する
形状にすると、ブローバイを完全に阻止することができ
るという格別の効果を奏する。第2圧力リング用ピスト
ンリングは外周側リングの摺動面をテーパフェース、テ
ーパアンダカットフェース等のオイル掻き性に優れた形
状にすると、オイル上がり防止が一層向上するという効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のピストンリングの第1実施例を装着し
たエンジンの要部縦断面図、
【図2】第2実施例の図1に相当する図、
【図3】第3実施例の図1に相当する図、
【図4】第4実施例の図1に相当する図、
【符号の説明】
1、1a、1b、1c:外周側リング 2:内周側リング 3:ボア 4:ピストンリング溝 5:ピストン 6、6b、6c:合口 7:摺動面 8、8b、8c:隙間 9:下面 10、10a、10b、10c:ピストンリング

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 径方向に独立した金属製の外周側リング
    (1、1a、1b、1c)と合成樹脂製の内周側リング
    (2)とからなり、前記外周側リングは半径方向幅が軸
    方向幅と略等しいか、又はそれよりも小さい横断面を有
    し、前記内周側リングは所定温度以上において熱膨張に
    より両端が当接して前記外周側リングを半径方向外方に
    押圧する半径方向応力を生じることを特徴とする圧力リ
    ング用複合二重ピストンリング(10、10a、10
    b、10c)。
  2. 【請求項2】 前記外周側リングは段付き合口(6、6
    b、6c)を有することを特徴とする請求項1記載の圧
    力リング用複合二重ピストンリング。
  3. 【請求項3】 前記外周側リングはオイル掻き作用に適
    した形状の摺動面(7、7a、7b、7c)を有するこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の圧力リング用複
    合二重ピストンリング。
  4. 【請求項4】 前記内周側リングは半径方向幅が軸方向
    幅よりも大きな矩形横断面を有することを特徴とする請
    求項1ないし3のいずれか1つに記載の圧力リング用複
    合二重ピストンリング。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009138812A (ja) * 2007-12-04 2009-06-25 Nok Corp ピストンリング形成用シート、ピストンリングの製造方法及びピストン
CN104975979A (zh) * 2015-06-18 2015-10-14 周建平 一种新型活塞环

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