JP2001150975A - 車両の油圧回路 - Google Patents

車両の油圧回路

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JP2001150975A JP33514299A JP33514299A JP2001150975A JP 2001150975 A JP2001150975 A JP 2001150975A JP 33514299 A JP33514299 A JP 33514299A JP 33514299 A JP33514299 A JP 33514299A JP 2001150975 A JP2001150975 A JP 2001150975A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャビンまたはその他の開閉部材を開閉
可能としつつ、単純な回路構成で、故障などの非常時に
おいてもステアリング操作を可能とするなどして、車両
の信頼性を確保する油圧回路を提供する。 【解決手段】 パワーステアリング油圧回路上の管路(3
0)に、電動式油圧ポンプ(4)からの圧油が増援可能とな
るように合流接続する接続部(30a)を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の油圧回路に
関する。
【0002】
【従来の技術】ダンプトラックのキャビンなどを、エン
ジンルームなどの点検・整備を行うために持ち上げる開
閉装置には、例えば特開昭59−223575号公報に
記載された技術がある。図3は同公報に記載された技術
の概略回路図であり、同図を参照して以下に説明する。
【0003】上下に開閉自在となるよう車体3に軸支さ
れたキャビン1と、ステアリング操作をアシストするア
クチュエータ16に圧油を供給自在とし4つのポート7
a、7b、7c、7dを有する油圧式パワーステアリン
グユニット7と、これに圧油を供給する選択で作動の入
切が自在な電動ポンプ5と、キャビン1の開閉に供する
複動式油圧シリンダ21と、4つのポート22a、22
b、22c、22dと2つの切替位置とを有して電動ポ
ンプ5の圧油をパワーステアリングユニット7と油圧シ
リンダ21とのいずれに供給するかを選択切替自在なス
テアリング・キャビン切替弁22と、4つのポート23
a、23b、23c、23dと2つの切替位置とを有し
て油圧シリンダ21の伸縮を切替えるキャビン開閉切替
弁23と、戻りの油を受けるタンク8とを有するダンプ
トラックなどの車両において、例えばエンジンルーム点
検時に、キャビン1を上下に開閉可能とするように、複
動式油圧シリンダ21が、そのロッド側をキャビン1
に、またそのボトム側を車体3に取着されている。
【0004】油圧シリンダ21のボトム側室21a、ロ
ッド側室21bは夫々管路を通じてキャビン開閉切替弁
23の夫々第1ポート23a、第2ポート23bに接続
される。キャビン開閉切替弁23の第3ポート23cは
タンク8に接続され、第4ポート23dはステアリング
・キャビン切替弁22の第1ポート22aに接続され
る。ステアリング・キャビン切替弁22の第2ポート2
2bはパワーステアリングユニット7の第1ポート7a
に接続され、第3ポート22cは電動ポンプ5に接続さ
れる。第3ポート22cと電動ポンプ5との間には回路
圧力が所定値を超えた場合に圧油をタンク8へ逃がすリ
リーフ弁18が分岐接続される。ステアリング・キャビ
ン切替弁22の第4ポート22dとパワーステアリング
ユニット7の第2ポート7bとはタンク8に接続され
る。パワーステアリングユニット7の第3ポート7cと
第4ポート7dとはアクチュエータ16に接続される。
【0005】次に作動について説明する。ステアリング
・キャビン切替弁22が第1切替位置にあれば、第2ポ
ート22bと第3ポート22cとが連通し、第1ポート
22aと第4ポート22dとが連通する。このとき通電
して電動ポンプ5を作動させれば、電動ポンプ5の圧油
はパワーステアリングユニット7の第1ポート7aに供
給され、パワーステアリングユニット7が作動可能にな
る。供給された圧油は、ステアリング操作時には第3ポ
ート7cと第4ポート7dのいずれか一方からアクチュ
エータ16に送られステアリング操作をアシストしたの
ちアクチュエータ16から第3ポート7cと第4ポート
7dのいずれか他方へ戻り、第2ポート7bからタンク
8へ戻される。ステアリング非操作時には、供給された
圧油はアクチュエータ16に送られることなくそのまま
第2ポート7bからタンク8へ戻される。
【0006】ところで、キャビン開閉切替弁23は、第
1切替位置にあれば、第2ポート23bと第3ポート2
3cとを連通させ、第1ポート23aと第4ポート23
dとを連通させる。そして、第2切替位置にあれば、第
1ポート23aと第3ポート23cとを連通させ、第2
ポート23bと第4ポート23dとを連通させる。前記
の通り、第3ポート23cは常にタンクに通じ、またス
テアリング・キャビン切替弁22が第1切替位置にあれ
ば第4ポート23dもステアリング・キャビン切替弁2
2を経てタンク8に通じる。したがってステアリング・
キャビン切替弁22が第1切替位置にあれば油圧シリン
ダ21のボトム側室21aとロッド側室21bとはキャ
ビン開閉切替弁23の切替位置に係わらずタンク8に通
じる。
【0007】ステアリング・キャビン切替弁22が第2
切替位置にあれば、第1ポート22aと第3ポート22
cとが連通し、第2ポート22bと第4ポート22dと
が連通する。このとき通電して電動ポンプ5を作動させ
れば、電動ポンプ5の圧油はキャビン開閉切替弁23の
第4ポート23dに供給される。そして、キャビン開閉
切替弁23が第1切替位置にあれば、連通する第4ポー
ト23dと第1ポート23aとを経て油圧シリンダ21
のボトム側室21aに圧油が供給され、同時にロッド側
室21bの油は連通する第2ポート23bと第3ポート
23cとを経てタンク8に戻るので、油圧シリンダ21
が伸びてキャビン1を上昇させてエンジンルームを開放
する。キャビン開閉切替弁23が第2切替位置にあれ
ば、連通する第4ポート23dと第2ポート23bとを
経て油圧シリンダ21のロッド側室21bに圧油が供給
され、同時にボトム側室21aの油は連通する第1ポー
ト23aと第3ポート23cとを経てタンク8に戻るの
で、油圧シリンダ21が縮んでキャビン1を下降させて
エンジンルームを閉鎖する。
【発明が解決しようとする課題】
【0008】しかしながら、上記の技術では、1つの電
動ポンプ5をパワーステアリング用とキャビン開閉用と
に兼用しており、それをステアリング・キャビン切替弁
22にて選択可能としているがために、以下のような問
題がある。ポンプ5が万が一にも故障するか、またはス
テアリング・キャビン切替弁22が故障して第2切替位
置で固定されると、パワーステアリングユニット7に圧
油が供給されず、ステアリング操作力が増大して通常の
走行は不可能となる。したがって、直ちに車両を路肩に
寄せて停め、修理する必要が生じるので、他の交通の妨
げになる。また特に油圧機器がキャビンの下方に配置し
ていながらポンプ5が故障した場合、修理のために油圧
でキャビンを開放することができず手動でキャビンを開
放することになり、修理に時間がかかる。上記技術によ
る油圧回路において、パワーステアリング回路に替えて
または加えてショベルやクレーンなどの作業機油圧回路
を有する場合も、同様のことが言える。すなわちポンプ
5が故障した場合、作業機を動かせないため、ことによ
っては作業機によって車両が不安定になる姿勢または作
業機が修理作業もしくは他の作業の邪魔になる姿勢をと
ったまま修理しなければならず、修理作業または他の作
業の能率を損ねることになる。
【0009】本発明は上記の問題点に着目してなされた
ものであり、キャビンまたはその他の開閉部材を開閉可
能としつつ、単純な回路構成で、故障などで通常用いる
ポンプからの圧油の供給が途絶えても、ステアリング操
作または作業機操作を可能として、車両の信頼性を確保
する油圧回路を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、第1の発明は、第1ポンプからの
圧油をステアリングリンクまたはナックルに取着したア
クチュエータに第1方向切替弁を介して送ることでステ
アリング操作力を軽減自在とするパワーステアリング油
圧回路を備えた車両の油圧回路であって、油圧シリンダ
と第2方向切替弁とを備え、第2方向切替弁を介して油
圧シリンダに圧油を供給自在とすることによって、車両
の構成部材であって適宜開閉を必要とされる重量物を、
開閉自在としている車両の油圧回路において、第2方向
切替弁を介して油圧シリンダに圧油を供給自在な電動式
の第2ポンプと、パワーステアリング油圧回路上の管路
に第2ポンプからの圧油が増援可能となるように合流接
続する接続部と、故障その他のトラブルで第1ポンプか
らの圧油を供給できない時に、第2ポンプをパワーステ
アリングの動力源として用いるように、選択で第2ポン
プの作動を入切自在な切替手段とを有することを特徴と
する。
【0011】第1の発明によれば、例えば第1ポンプの
故障といった非常時に、第2ポンプの圧油を第1方向切
替弁へ供給することで、パワーステアリング機能を確保
できる。すなわちステアリング操作力が軽いままなの
で、路上駐車せずに修理作業に適する場所まで車両を避
難させることができ、他の交通の妨げになることを避け
られる。しかも非常時専用の動力源を追加することがな
いのでコスト、重量及び場積の増加を抑えられる。その
上、パワーステアリング用の第1ポンプとは別に設けた
第2ポンプを前記重量物例えばキャビンの開閉用に用い
るため、第1ポンプと第1方向切替弁との間にはステア
リング・キャビン切替弁を設ける必要がなく、ステアリ
ング・キャビン切替弁の故障でパワーステアリング機能
を損ねることがない。また、第2ポンプまたは第2方向
切替弁が故障しても、第1ポンプが正常ならば、パワー
ステアリング油圧回路に影響がなく通常の走行が支障な
く行える。
【0012】第2の発明は、第1ポンプからの圧油を作
業機に取着したアクチュエータに第1方向切替弁を介し
て送ることで作業機を駆動自在とする作業機油圧回路を
備えた車両の油圧回路であって、油圧シリンダと第2方
向切替弁とを備え、第2方向切替弁を介して油圧シリン
ダに圧油を供給自在とすることによって、車両の構成部
材であって適宜開閉を必要とされる重量物を、開閉自在
としている車両の油圧回路において、第2方向切替弁を
介して油圧シリンダに圧油を供給自在な電動式の第2ポ
ンプと、作業機油圧回路上の管路に電動式油圧ポンプか
らの圧油が増援可能となるように合流接続する接続部
と、故障その他のトラブルで第1ポンプからの圧油を供
給できない時に、第2ポンプを作業機の動力源として用
いるように、選択で第2ポンプの作動を入切自在な切替
手段とを有することを特徴とする。
【0013】第2の発明によれば、例えば第1ポンプの
故障といった非常時に、第2ポンプの圧油を作業機へ供
給することで作業機を応急的に動かし、作業機が不安定
な姿勢や他の作業者の邪魔になる姿勢で放置されること
を避けられる。しかも非常時専用の動力源を追加するこ
とがないのでコスト、重量及び場積の増加を抑えられ
る。その上、作業機用の第1ポンプとは別に設けた第2
ポンプを前記重量物例えばキャビンの開閉用に用いるた
め、第1ポンプと第1方向切替弁との間には、第1ポン
プの圧油を作業機とキャビン開閉のいずれに供給するか
を選択する切替弁を設ける必要がなく、切替弁の故障で
作業機操作機能を損ねることがない。また、第2ポンプ
または第2方向切替弁が故障しても、第1ポンプが正常
ならば、作業機油圧回路に影響がなく通常の作業が支障
なく行える。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施形態を詳細に説明する。なお、従来の技術の項で述
べたものと共通する部分には、同一の符号を付し、説明
は省略する。
【0015】まずは図1に本発明の第1の実施形態を示
す。図示するのは車両の油圧回路図である。車体3に軸
支されたキャビン1と、パワーステアリングユニット7
と、ポンプ5と、油圧シリンダ2と、4つのポート6
a、6b、6c、6dと2つの切替位置とを有して油圧
シリンダ2の伸縮を切替えるキャビン開閉切替弁6と、
タンク8とを有するダンプトラックなどの車両におい
て、キャビン1を上下に開閉可能とするように、油圧シ
リンダ2が、そのロッド側をキャビン1に、またそのボ
トム側を車体3に取着されている。 キャビン1の開閉
に供する油圧シリンダ2は単動式であり、キャビン開閉
切替弁6を介して、車両に設けられた電動ポンプ4に接
続される。電動ポンプ4は、信号的に接続されるスイッ
チ24とコントローラ25とを有して、スイッチ24に
より作動の入切を選択自在とされている。コントローラ
25は、スイッチ24の入切による信号電流を受けて、
電動ポンプ4にその作動を入切させる信号電流を発信自
在とする。キャビン開閉切替弁6の第1ポート6a、第
2ポート6b、第3ポート6cは夫々電動ポンプ4、タ
ンク8、油圧シリンダ2に接続される。油圧シリンダ2
とキャビン開閉切替弁6の第3ポート6cとの間にはス
ローリターン弁15が設けられ、シリンダ2から流出す
る方向の油の流れのみを絞っている。キャビン開閉切替
弁6の第4ポート6dはポンプ5とパワーステアリング
ユニット7とを結ぶ管路30に管路30上の点30aで
合流接続される。ポンプ5と点30aとの間にはポンプ
5への逆流を防止する逆止弁14が設けられ、キャビン
開閉切替弁6の第4ポート6dと点30aとの間には電
動ポンプ4への逆流を防止する逆止弁14が設けられて
いる。従来の技術の項で述べたリリーフ弁18は点30
aに接続され、ポンプ5と電動ポンプ4との両方を過大
な圧力上昇から保護している。
【0016】キャビン開閉切替弁6が第1切替位置にあ
るとき、第1ポート6aと第4ポート6dとが連通する
と共に第2ポート6bと第3ポートと6cとが連通し、
シリンダ2は第2ポート6bと第3ポートと6cとを経
てタンク8に接続される。このときキャビン1が持ち上
がってエンジンルームが開放されていれば、キャビン1
が自重でシリンダ2を押し縮めようとして、シリンダ2
内の油が抜け、シリンダ2が収縮しキャビン1は降下し
てエンジンルームを閉鎖する。シリンダ2から抜ける油
はスローリターン弁15で絞られるので、キャビン1が
急激に落ちることはない。また、キャビン開閉切替弁6
の第1ポート6aと第4ポート6dとが連通するので、
スイッチ24を入れればコントローラ25からの信号電
流により電動ポンプ4が作動し、電動ポンプ4からの圧
油は逆止弁14を介して管路30に合流し、パワーステ
アリングユニット7に流入可能となる。電動ポンプ4か
らの圧油は逆止弁13でブロックされるのでポンプ5に
逆流することはない。したがって、ポンプ5が故障した
場合でも、スイッチ24を入れ電動ポンプ4を回すこと
によってパワーステアリングユニット7に圧油を供給
し、応急的にステアリング機能を確保することができ
る。
【0017】キャビン開閉切替弁6が第2切替位置にあ
るとき、第1ポート6aと第3ポート6cとが連通し、
シリンダ2は電動ポンプ4に接続される。ここでスイッ
チ24を入れればコントローラ25からの信号電流によ
り電動ポンプ4が作動し、電動ポンプ4から第1ポート
6aと第3ポート6cとを経てシリンダ2に圧油が供給
され、シリンダ2が伸長してキャビン1が持ち上がりエ
ンジンルームが開放される。また、キャビン開閉切替弁
6の第2ポート6bと第4ポート6dとは連通しタンク
8につながるが、逆止弁14の作動によりポンプ5から
の圧油がここからタンク8に戻ることはない。
【0018】以上述べた第1の実施形態によれば、スイ
ッチ24を入れ電動ポンプ4を作動させると共にキャビ
ン開閉切替弁6を切替えることで、キャビン1の揺動が
可能となる。また、ポンプ5の故障時でも、ステアリン
グ操作力上昇その他の異常を感じてスイッチ24を入
れ、電動ポンプ4を作動させることでパワーステアリン
グが作動可能となり、走行を続けられる。したがって、
路上駐車で他の交通を妨害することなく、修理に適した
場所まで車両を移動できる。その一方、ポンプ5の圧油
は逆止弁13でブロックされるので、電動ポンプ4、キ
ャビン開閉切替弁6またはシリンダ2に故障が生じて
も、ポンプ5の圧油によるパワーステアリングの作動に
は何ら影響がない。したがって、信頼性の高い回路とな
っている。また、キャビン1の揺動に単動シリンダを用
いることで、配管を簡素化してコストダウンが図れる。
【0019】次に図2に本発明の第2の実施形態を示
す。図示するのはダンプトラックの油圧回路図であり、
第1の実施形態と異なる部分についてのみ説明する。本
実施形態の回路は第1の実施形態におけるパワーステア
リングユニット7に替えてパワーステアリングユニット
17を有する。パワーステアリングユニット17はパワ
ーステアリングユニット7の第1のポート7aに相当す
る17a、第2のポート7bに相当する17b、第3の
ポート7cに相当する17cおよび第4のポート7dに
相当する17dの他に、第5のポート17eを有する。
この第5のポート17eは、第1のポート17aから流
入した圧油のうち、アクチュエータ16にる流れる分を
差し引いた余剰の圧油を、他のアクチュエータの動力源
として用いるために取り出すポートである。もちろんス
テアリング操作を行わないときは第1のポート17aか
ら流入した圧油の全量が第5のポート7eから流出す
る。
【0020】本回路は他に、ダンプトラックの荷台12
を昇降させるホイストシリンダ11と、ホイストシリン
ダ11への圧油の流れを切替えるホイスト切替弁10と
を有する。ホイスト切替弁10は3つの切替位置と5つ
のポート10a、10b、10c、10d、10eを有
しており、第1ポート10aはパワーステアリングユニ
ット17の第5ポート17eに、第2ポート10bはタ
ンク8に、第3ポート10cはホイストシリンダ11の
ボトム側室11aに、第4ポート10dはホイストシリ
ンダ11のロッド側室11bに夫々接続される。そして
ホイスト切替弁10の第5ポート10eはキャビン開閉
切替弁6の第1ポート6aに接続される。
【0021】ホイスト切替弁10が第1位置にあると、
第1ポート10aと第3ポート10cとが連通し、第2
ポート10bと第4ポート10dとが連通し、第5ポー
ト10eはブロックされる。パワーステアリングユニッ
ト17から流入する圧油は第1ポート10a、第3ポー
ト10cを経てホイストシリンダ11のボトム側室11
aに供給され、ホイストシリンダ11を伸長させて荷台
12を上昇させる。ホイストシリンダ11のロッド側室
11bの油は第4ポート10d、第2ポート10bを経
てタンク8に戻る。ホイスト切替弁10が第2位置(中
立位置)にあると、第1ポート10aと第5ポート10
eとが連通し、第2ポート10b、第3ポート10c、
第4ポート10dはブロックされる。ホイストシリンダ
11はその位置で保持され、パワーステアリングユニッ
ト17から流入する圧油は第1ポート10a、第5ポー
ト10eを経てキャビン開閉切替弁6に供給される。ホ
イスト切替弁10が第3位置にあると、第1ポート10
aと第4ポート10dとが連通し、第2ポート10bと
第3ポート10cとが連通し、第5ポート10eはブロ
ックされる。パワーステアリングユニット17から流入
する圧油は第1ポート10a、第4ポート10dを経て
ホイストシリンダ11のロッド側室11bに供給され、
ホイストシリンダ11を収縮させて荷台12を下降させ
る。ホイストシリンダ11のロッド側室11bの油は第
3ポート10c、第2ポート10bを経てタンク8に戻
る。
【0022】以上述べたように、第2実施形態において
ステアリング操作を行わず、荷台12の昇降操作も行わ
ない状態でポンプ5を作動させれば、圧油がキャビン開
閉切替弁6に供給されるので、キャビン1を開閉させる
ことができる。また、故障などでポンプ5からの圧油が
供給されない場合、スイッチ24を入れて電動ポンプ4
を作動させることで、ステアリング操作や荷台12の昇
降操作が可能となる。そのため、走行を続けて修理に適
した場所まで移動できる上、荷台12の昇降操作を行う
ことにより、荷台12に土砂などを載せた状態または荷
台12が上昇して不安定な状態で車両を放置することを
避けられる。その際に、電動ポンプ4に近い方から、パ
ワーステアリングユニット17、ホイスト切替弁10、
キャビン開閉切替弁6の順に直列に位置しているため、
操作のできる優先順位もこの順になる。これはポンプ5
が正常に作動しており電動ポンプ4を用いない場合と同
じで、最も急を要するステアリング操作が最優先、次に
急を要する荷台12の昇降操作が次に優先となる。
【0023】ただし本実施形態によれば、キャビン開閉
切替弁6は第2切替位置(キャビン「上昇」位置)にあ
ると、電動ポンプ4を作動させずともポンプ5からの圧
油をシリンダ2に送り込んでキャビン1を開放してしま
うため、作業中および走行中に故障または誤操作でキャ
ビン1を意図することなく開放する可能性がある。した
がってこれを防止するために、ボルト、可動爪、差込ピ
ンまたはその他の機械的締結手段によって普段はキャビ
ン1を閉鎖状態で固定しておくことが望ましい(もっと
も、油圧駆動であれ手動であれ上下に開閉するキャビン
は、勝手に開放することのないように締結手段を有する
のが普通である)。機械的締結手段が充分な締結力を有
してキャビン1を閉鎖状態で固定しておれば、キャビン
開閉切替弁6が第2切替位置に固着してポンプ5からの
圧油をシリンダ2に送り込んでもシリンダ2は伸びるこ
とができず、圧油はリリーフ弁18よりリリーフされ
る。この状態からでも、パワーステアリングユニット1
7を操作すればアクチュエータ16に圧油を供給でき、
ホイスト切替弁10を操作すればホイストシリンダ11
に圧油を供給できるので、即座に走行や作業に支障をき
たすことはない。
【0024】なお、本発明の実施形態は以上述べた2つ
に限定されるものではない。例えば、ポンプ5は電動の
ものとしたが、エンジンで駆動されるものに置き換えて
も良い。また、コントローラ25はスイッチ24からの
信号によって電動ポンプ4を作動させるだけでなく、例
えばコントローラ25に信号的に接続されポンプ5の異
常(吐出圧力低下、吐出流量低下、回転数低下又はその
他)を検知する検知手段を有すると共に、検知手段がポ
ンプ5の異常を検知して発した信号を受けて電動ポンプ
4を作動させる機構を有するものでも良い。もちろんキ
ャビン1に相当する開閉部材をキャノピ、エンジンフー
ド、ラジエータグリル又はその他に置き換えても良い
し、ダンプの荷台12を他の作業機に置き換えても良
い。
【0025】以上本発明の実施形態について図を参照し
て述べてきたが、いずれの実施形態によっても、キャビ
ンの開閉に供する電動ポンプをパワーステアリングまた
は荷台昇降の動力源として増援自在の構成とすること
で、通常時用いるパワーステアリングまたは荷台昇降の
動力源が故障するといった非常時にもステアリング操作
または荷台昇降操作を可能にすることが、非常時専用の
動力源を追加することなく実現できる。したがって、例
えば走行中の故障であれば、路上駐車することなく修理
作業に適する場所まで車両を避難させることができ、他
の交通の妨げになることを避けられるし、例えば作業中
の故障であれば、作業機が不安定な姿勢や他の作業者の
邪魔になる姿勢で放置されることを避けられる。しかも
非常時専用の動力源を追加することがないのでコスト、
重量及び場積の増加を抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による車両の油圧回路図
である。
【図2】本発明の第2実施形態による車両の油圧回路図
である。
【図3】従来の技術による車両の油圧回路図である。
【符号の説明】
1…キャビン、2…油圧シリンダ、4…電動式油圧ポン
プ、6…キャビン開閉切替弁、24…スイッチ、25…
コントローラ、30…管路、30a…接続点。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1ポンプからの圧油をステアリングリ
    ンクまたはナックルに取着したアクチュエータに第1方
    向切替弁を介して送ることでステアリング操作力を軽減
    自在とするパワーステアリング油圧回路を備えた車両の
    油圧回路であって、油圧シリンダと第2方向切替弁とを
    備え、第2方向切替弁を介して油圧シリンダに圧油を供
    給自在とすることによって、車両の構成部材であって適
    宜開閉を必要とされる重量物を、開閉自在としている車
    両の油圧回路において、 第2方向切替弁(6)を介して油圧シリンダ(2)に圧油を供
    給自在な電動式の第2ポンプ(4)と、パワーステアリン
    グ油圧回路上の管路(30)に第2ポンプ(4)からの圧油が
    増援可能となるように合流接続する接続部(30a)と、故
    障その他のトラブルで第1ポンプ(5)からの圧油を供給
    できない時に、第2ポンプ(4)をパワーステアリングの
    動力源として用いるように、選択で第2ポンプ(4)の作
    動を入切自在な切替手段(24,25)とを有することを特徴
    とする車両の油圧回路。
  2. 【請求項2】 第1ポンプからの圧油を作業機に取着し
    たアクチュエータに第1方向切替弁を介して送ることで
    作業機を駆動自在とする作業機油圧回路を備えた車両の
    油圧回路であって、油圧シリンダと第2方向切替弁とを
    備え、第2方向切替弁を介して油圧シリンダに圧油を供
    給自在とすることによって、車両の構成部材であって適
    宜開閉を必要とされる重量物を、開閉自在としている車
    両の油圧回路において、 第2方向切替弁(6)を介して油圧シリンダ(2)に圧油を供
    給自在な電動式の第2ポンプ(4)と、作業機油圧回路上
    の管路(30)に電動式油圧ポンプ(4)からの圧油が増援可
    能となるように合流接続する接続部(30a)と、故障その
    他のトラブルで第1ポンプ(5)からの圧油を供給できな
    い時に、第2ポンプ(4)を作業機の動力源として用いる
    ように、選択で第2ポンプ(4)の作動を入切自在な切替
    手段(24,25)とを有することを特徴とする車両の油圧回
    路。
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