JP2001147515A - フォトマスク設計方法、フォトマスク設計装置、コンピュータ読取可能な記憶媒体、フォトマスク、フォトレジスト、感光性樹脂、基板、マイクロレンズ及び光学素子 - Google Patents

フォトマスク設計方法、フォトマスク設計装置、コンピュータ読取可能な記憶媒体、フォトマスク、フォトレジスト、感光性樹脂、基板、マイクロレンズ及び光学素子

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JP2001147515A JP2000195724A JP2000195724A JP2001147515A JP 2001147515 A JP2001147515 A JP 2001147515A JP 2000195724 A JP2000195724 A JP 2000195724A JP 2000195724 A JP2000195724 A JP 2000195724A JP 2001147515 A JP2001147515 A JP 2001147515A
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康弘 佐藤
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/0005Production of optical devices or components in so far as characterised by the lithographic processes or materials used therefor
    • GPHYSICS
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 目的とするフォトレジストパターンの深さや
フォトレジストの種類が変わった場合であっても、フォ
トマスクを容易に設計できるようにする。 【解決手段】 フォトレジストに照射される光の光量を
それぞれ所定の光透過率を持つ微小領域の集合である微
小パターンで制御するフォトマスクを設計する方法にお
いて、使用するフォトレジストの露光量に対するレジス
ト深さを示すレジスト感度曲線と、所定階調分の複数の
光透過率に対応付けられた微小領域データとを予め設定
する。その上で、微小領域毎に設定されたレジスト深さ
をレジスト感度曲線を用いて露光量に変換し、この露光
量を光透過率に変換し、この光透過率を微小領域データ
に置換して具体的な微小パターンを生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロマシン、
マイクロレンズ等の製造に用いられるフォトマスク、及
びこのフォトマスクを設計するためのフォトマスク設計
方法、フォトマスク設計装置及びコンピュータ読取可能
な記憶媒体に関する。本発明は、また、フォトマスクを
用いて作製されるフォトレジスト、感光性樹脂、基板、
マイクロレンズ及び光学素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば微小光学素子の製造等に用
いるために、加工対象である基材に積層されたフォトレ
ジストにレプリカとなる3次元形状のレジストパターン
を形成し、このレジストパターンに基づいて基材をエッ
チング処理することにより、基材をレプリカであるレジ
ストパターンと同一のパターンに加工するようにした技
術が開発されている。このような技術は、例えば、特開
平7−63904号公報、特開平8−21908号公
報、特表平8−504515号公報等に開示されてい
る。
【0003】このようなフォトレジストを用いて複雑な
3次元形状を作成する方法においては、フォトマスクに
光の透過率分布を与えてフォトレジストが露光される深
さを制御する方法が検討されている。このような方法と
しては、フォトマスクに半透過性の薄膜を形成して光透
過率を制御する方法と、フォトマスクに微細な開口パタ
ーンを多数並べてその開口面積を変化させることで透過
する光量を制御する方法とが考えられている。特に、フ
ォトマスクに微細な開口パターンを多数並べる後者の方
法は、半導体等で通常用いられるフォトマスクの加工方
法と同一の方法で目的の3次元形状を作成することがで
きるため、その方法の実施が比較的容易である。
【0004】ここで、特表平8−504515号公報に
は、レンズとして加工する対象としての基材にフォトレ
ジストを積層し、基材に作成したいレンズを微小な複数
の領域に分割し、それぞれの領域におけるレンズの厚さ
に応じてフォトマスクに光透過率の分布を与え、このよ
うなフォトマスクを介して露光されたフォトレジストの
残膜厚に所望の3次元形状を形成するようにした発明が
開示されている。そして、この公報では、フォトマスク
に与える光透過率の分布を、微小領域での開口率の変化
により与えるようにしている。つまり、フォトマスクに
微細な開口パターンを多数並べてその開口面積を変化さ
せることで透過する光量を制御する方法が採用されてい
る。図16に、フォトマスク101を用いて形成したレ
ジストパターン102の一例を模式的に示す。
【0005】また、特表平8−504515号公報と同
一の発明者による“Development ofthe dispersible mi
crolens”(Pure Appl. Opt.3(1994)97-101)では、マス
クパターンにおける微小領域を図17(a)〜(d)に
例示するようなグレースケールパターン103により表
すことが示されている。例えば256階調の表現をする
場合、256通りのグレースケールパターン103を予
め用意し、各グレースケールパターン103毎にフォト
レジストに対するレジスト深さのデータを取り、このよ
うなグレースケール値とレジスト深さとの対応関係を所
定の記憶領域に記憶させておく(図18参照)。そし
て、レンズとして加工する対象としての基材にフォトレ
ジストを積層し、基材に作成したいレンズを微小な複数
の領域に分割し、それぞれの領域におけるレンズの厚さ
に応じてフォトマスクに光透過率の分布を与えるに際
し、各微小領域毎に、フォトレジストに形成しようとす
るレジスト深さに合わせて図18のグラフから得られる
グレースケール値を持つグレースケールパターン103
が選択されるわけである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】フォトレジストを用い
て複雑な3次元形状を作成するに際し、フォトマスクに
光の透過率分布を与えてフォトレジストが露光される深
さを制御する方法の一つとしては、前述したとおり、フ
ォトマスクに微細な開口パターンを多数並べてその開口
面積を変化させることで透過する光量を制御する方法が
考えられている。そして、前述したとおり、透過光量の
制御方法として、図18に例示するようなグレースケー
ル値とレジスト深さとの対応関係のグラフを用いる方法
が考えられている。
【0007】ところが、図18のグラフからも明らかな
ように、例えばグレースケール値が256階調あったと
しても、その一部、図18のグラフでは0〜70階調分
はレジスト深さが0であるため、実際に利用することが
できる階調数はもっと少なくなってしまうという問題が
ある。しかも、図18のグラフに示すように、70〜1
20階調前後の領域ではグレースケール値の変化に対す
るレジスト深さの変化が大きいため、その領域において
分解能が低いという問題もある。
【0008】そこで、利用可能な階調数を増やすため
に、レジスト深さに応じて図18に例示するようなグレ
ースケール値とレジスト深さとの対応関係のグラフを書
き換えることが考えられるが、この場合には、フォトレ
ジストに形成しようとするレジストパターンの深さが変
わるたびに図18に例示するようなグラフに基づくグラ
フを作成しなおさなければならない。また、用いるフォ
トレジストの種類が変われば、同一の光量を与えてもレ
ジスト深さが変化することから、この場合にも図18に
例示するようなグラフを作成しなおさなければならな
い。このように、グラフを作成しなおすということは、
その基礎データ、つまり、各グレースケールパターン1
03毎のフォトレジストに対するレジスト深さのデータ
を取り直さなければならないことを意味するため、その
作業は極めて煩雑である。
【0009】本発明の目的は、目的とするフォトレジス
トパターンの深さやフォトレジストの種類が変わった場
合であっても、フォトマスクの微小パターンにおける透
過光量を容易に設計できるようにする。
【0010】本発明の目的は、フォトマスクに配列され
る光透過率の階調数に応じた精度で3次元的なレジスト
パターンを生成できるようにすることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のフォトマ
スク設計方法の発明は、フォトレジストに照射される光
の光量をそれぞれ所定の光透過率を持つ微小領域の集合
である微小パターンで制御し、前記フォトレジストに前
記微小パターンに対応する3次元形状を持つレジストパ
ターンを形成するために用いられるフォトマスク設計方
法において、使用する前記フォトレジストについての露
光量に対するレジスト深さを示すレジスト感度曲線を予
め設定するレジスト感度曲線設定過程と、所定階調分の
複数の光透過率に対応付けられた微小領域データを予め
設定する微小領域データ設定過程と、目標とするレジス
トパターンに基づいて前記微小領域毎にレジスト深さを
設定するレジスト深さ設定過程と、前記微小領域毎に設
定されたレジスト深さと前記レジスト感度曲線設定過程
で設定した前記レジスト感度曲線とに基づいて、目標と
するレジストパターンに対応する前記微小領域毎の露光
量を求める露光量算出過程と、前記露光量算出過程で求
めた前記微小領域毎の露光量を光透過率に変換する光透
過率変換過程と、前記光透過率変換過程で求めた前記微
小領域毎の光透過率を前記微小領域データ設定過程で設
定した前記微小領域データに置換して前記微小パターン
を生成する微小パターン生成過程と、を具備する。
【0012】ここで、「微小領域データ」は、予め定め
られた光透過率を持つ微小領域のデータであり、例え
ば、形状等のような微小領域の実体が予め定められてい
る場合には各微小領域を特定する番号のデータ、微小領
域の実体が予め定められていない場合には各微小領域の
面積のデータ等が微小領域データとなる。
【0013】したがって、レジスト深さ設定過程におい
て目標とするレジストパターンに基づいて微小領域毎に
レジスト深さを設定すると、露光量算出過程ではそのレ
ジスト深さとレジスト感度曲線とに基づいて目標とする
レジストパターンに対応する微小領域毎の露光量が求め
られる。すると、光透過率変換過程において、微小領域
毎の露光量が光透過率に変換され、この変換された光透
過率が微小パターン生成過程において微小領域データに
置換され、この微小領域データに基づいて微小パターン
が生成される。こうして、所望の微小パターンを有する
フォトマスクが生成される。つまり、請求項1記載の発
明では、レジスト感度曲線と微小領域データとを予め設
定しておき(レジスト感度曲線設定過程、微小領域デー
タ設定過程)、微小領域毎に設定されたレジスト深さを
レジスト感度曲線を用いて露光量に変換し、この露光量
を光透過率に変換し、この光透過率を微小領域データに
置換して具体的な微小パターンを生成する。このため、
目的とするフォトレジストパターンの深さが変わった場
合は、データを取り直す必要なしにフォトマスク上に配
列できる微小パターンの階調数を有効に利用してフォト
マスクを設計することが可能になり、フォトレジストの
種類が変わった場合でも、レジスト感度曲線だけを変更
すれば良いので、フォトマスクを容易に設計できるよう
になる。
【0014】請求項2記載の発明は、請求項1記載のフ
ォトマスク設計方法であって、前記光透過率変換過程に
おいて、前記露光量算出過程で求めた露光量の最大値を
Emax、最小値をEmin、前記微小領域に与えるこ
とができる光透過率の最小値をa、最大値をb、前記光
透過率変換過程で変換される光透過率の最大値をTma
x、最小値をTminとした場合、
【0015】
【数10】
【0016】を満たすEexpの値を設定し、前記微小
領域毎の露光量を前記Eexpの値で割って光透過率に
変換する。
【0017】したがって、Eexpの値を求め、微小領
域毎の露光量をEexpの値で割って光透過率に変換す
ることで、作成したいレジストパターンにおいて露光量
が最も多くなる部分の光透過率と最も少なくなる部分の
光透過率とがフォトマスク上に配列できる光透過率の最
大値から最小値の間に位置することになる。これによ
り、フォトマスク上に配置することができる微小領域の
全体を光透過率の階調数として有効に利用することが可
能となる。
【0018】請求項3記載の発明は、請求項2記載のフ
ォトマスク設計方法であって、前記光透過率変換過程に
おいて、前記微小領域に与えることができる光透過率を
T(n)(n=1…N、T(n)<T(n+1))、露光量E
に対するレジスト深さをresist(E)、設計する前
記微小パターンに必要な精度をΔrとした場合、
【0019】
【数11】
【0020】を満たすEexpの値を設定し、前記微小
領域毎の露光量を前記Eexpの値で割って光透過率に
変換する。
【0021】したがって、Eexpの値を求め、微小領
域毎の露光量をEexpの値で割って光透過率に変換す
ることで、微小パターンに必要な精度が確保される。
【0022】請求項4記載の発明は、請求項1、2又は
3記載のフォトマスク設計方法であって、前記レジスト
深さ設定過程において、設定されたレジスト深さの最小
値がより大きな値となるように前記微小領域毎のレジス
ト深さのパターンを移動させる。
【0023】レジスト感度曲線では、一般的に、露光量
が少ない領域で露光量に対するレジスト深さが急激な変
化を示し、露光量が多い領域で露光量に対するレジスト
深さが少なくなる傾向を示す。そこで、請求項4記載の
発明では、このようなレジスト感度曲線の特性が利用さ
れ、フォトマスクに与えることができる光透過率の階調
数に対するフォトレジストの深さ方向の変化率が小さい
領域が用いられ、これにより、光透過率の階調数に対す
る解像度が高まる。
【0024】請求項5記載の発明は、請求項1、2、3
又は4記載のフォトマスク設計方法であって、前記微小
パターン生成過程は、生成された前記微小パターンを透
過して前記フォトレジスト上に到達する光強度分布を計
算する第1の補正処理過程と、前記第1の補正処理過程
で求めた前記微小領域毎の光強度と前記光透過率変換過
程で変換された光透過率に基づく光強度とを比較判定す
る第2の補正処理過程と、前記第2の補正処理過程で前
記微小領域毎の光強度に誤差が生ずると判定された場合
には、その誤差を少なくする前記微小領域のデータに置
換する第3の補正処理過程と、を具備する。
【0025】理論上は、請求項1記載のフォトマスク設
計方法の発明が実行されることで、フォトレジストに所
望のレジストパターンを形成することができる微小パタ
ーンを持つフォトマスクが得られる。これに対し、この
ようなフォトマスクを実際に用いた場合、現実には、光
の回折現象等によってフォトマスク透過後の光の強度分
布と設計上の光の強度分布とにずれが生ずる。そこで、
請求項5記載の発明では、生成された微小パターンを透
過してフォトレジスト上に到達する光強度分布が計算さ
れ(第1の補正処理過程)、こうして求められた微小領
域毎の光強度と光透過率変換過程で変換された光透過率
に基づく光強度とが比較判定され(第2の補正処理過
程)、その結果として微小領域毎の光強度に誤差が生ず
ると判定された場合には、その誤差を少なくする微小領
域のデータに置換し(第3の補正処理過程)、これによ
り、フォトマスク透過後の光の強度分布と設計上の光の
強度分布との間のずれが解消又は減少する。
【0026】請求項6記載の発明は、請求項5記載のフ
ォトマスク設計方法であって、前記微小パターン生成過
程は、前記第1の補正処理過程と前記第2の補正処理過
程と前記第3の補正処理過程とを複数回繰り返す。
【0027】したがって、第1の補正処理過程と第2の
補正処理過程と第3の補正処理過程との複数回の繰り返
しによって、フォトマスク透過後の光の強度分布と設計
上の光の強度分布との間のずれの解消又は減少がより高
精度に行なわれる。
【0028】請求項7記載の発明は、請求項5又は6記
載のフォトマスク設計方法であって、前記微小パターン
生成過程において、前記第1の補正処理過程での光強度
分布の計算は、
【0029】
【数12】
【0030】を用いて行なう。
【0031】したがって、このような計算式により、光
強度分布を簡易に求めることが可能となる。
【0032】請求項8記載のフォトマスク設計装置の発
明は、フォトレジストに照射される光の光量をそれぞれ
所定の光透過率を持つ微小領域の集合である微小パター
ンで制御し、前記フォトレジストに前記微小パターンに
対応する3次元形状を持つレジストパターンを形成する
ために用いられるフォトマスク設計装置において、使用
する前記フォトレジストについての露光量に対するレジ
スト深さを示すレジスト感度曲線と、所定階調分の複数
の光透過率に対応付けられた微小領域データとを記憶す
る記憶手段と、目標とするレジストパターンに基づいて
前記微小領域毎にレジスト深さを設定するレジスト深さ
設定手段と、前記微小領域毎に設定されたレジスト深さ
と前記記憶手段に記憶されている前記レジスト感度曲線
とに基づいて、目標とするレジストパターンに対応する
前記微小領域毎の露光量を求める露光量算出手段と、前
記露光量算出手段で求めた前記微小領域毎の露光量を光
透過率に変換する光透過率変換手段と、前記光透過率変
換手段で求めた前記微小領域毎の光透過率を前記記憶手
段に記憶されている前記微小領域データに置換して前記
微小パターンを生成する微小パターン生成手段と、を具
備する。
【0033】ここで、「微小領域データ」は、予め定め
られた光透過率を持つ微小領域のデータであり、例え
ば、形状等のような微小領域の実体が予め定められてい
る場合には各微小領域を特定する番号のデータ、微小領
域の実体が予め定められていない場合には各微小領域の
面積のデータ等が微小領域データとなる。
【0034】したがって、レジスト深さ設定手段によっ
て目標とするレジストパターンに基づいて微小領域毎に
レジスト深さを設定すると、露光量算出手段によってそ
のレジスト深さとレジスト感度曲線とに基づいて目標と
するレジストパターンに対応する微小領域毎の露光量が
求められる。すると、光透過率変換手段によって、微小
領域毎の露光量が光透過率に変換され、この変換された
光透過率が微小パターン生成手段によって微小領域デー
タに置換され、この微小領域データに基づいて微小パタ
ーンが生成される。こうして、所望の微小パターンを有
するフォトマスクが生成される。つまり、請求項8記載
の発明では、レジスト感度曲線と微小領域データとを予
め設定して記憶手段に記憶しておき、微小領域毎に設定
されたレジスト深さをレジスト感度曲線を用いて露光量
に変換し、この露光量を光透過率に変換し、この光透過
率を微小領域データに置換して具体的な微小パターンを
生成する。このため、目的とするフォトレジストパター
ンの深さが変わった場合は、データを取り直す必要なし
にフォトマスク上に配列できる微小パターンの階調数を
有効に利用してフォトマスクを設計することが可能にな
り、フォトレジストの種類が変わった場合でも、レジス
ト感度曲線だけを変更すれば良いので、フォトマスクを
容易に設計できるようになる。
【0035】請求項9記載の発明は、請求項8記載のフ
ォトマスク設計装置であって、前記光透過率変換手段
は、前記露光量算出手段で求めた露光量の最大値をEm
ax、最小値をEmin、前記微小領域に与えることが
できる光透過率の最小値をa、最大値をb、前記光透過
率変換手段で変換される光透過率の最大値をTmax、
最小値をTminとした場合、
【0036】
【数13】
【0037】を満たすEexpの値を設定し、前記微小
領域毎の露光量を前記Eexpの値で割って光透過率に
変換する。
【0038】したがって、作成したいレジストパターン
において露光量が最も多くなる部分の光透過率と最も少
なくなる部分の光透過率がフォトマスク上に配列できる
光透過率の最大値から最小値の間に位置することにな
る。これにより、フォトマスク上に配置することができ
る微小領域の全体を光透過率の階調数として有効に利用
することが可能となる。
【0039】請求項10記載の発明は、請求項9記載の
フォトマスク設計装置であって、前記光透過率変換手段
は、前記微小領域に与えることができる光透過率をT
(n)(n=1…N、T(n)<T(n+1))、露光量Eに
対するレジスト深さをresist(E)、設計する前記
微小パターンに必要な精度をΔrとした場合、
【0040】
【数14】
【0041】を満たすEexpの値を設定し、前記微小
領域毎の露光量を前記Eexpの値で割って光透過率に
変換する。
【0042】したがって、Eexpの値を求め、微小領
域毎の露光量をEexpの値で割って光透過率に変換す
ることで、微小パターンに必要な精度が確保される。
【0043】請求項11記載の発明は、請求項8、9又
は10記載のフォトマスク設計装置であって、前記レジ
スト深さ設定手段は、設定されたレジスト深さの最小値
がより大きな値となるように前記微小領域毎のレジスト
深さのパターンを移動させる。
【0044】レジスト感度曲線では、一般的に、露光量
が少ない領域で露光量に対するレジスト深さが急激な変
化を示し、露光量が多い領域で露光量に対するレジスト
深さが少なくなる傾向を示す。そこで、請求項11記載
の発明では、このようなレジスト感度曲線の特性が利用
され、フォトマスクに与えることができる光透過率の階
調数に対するフォトレジストの深さ方向の変化率が小さ
い領域が用いられ、これにより、光透過率の階調数に対
する解像度が高まる。
【0045】請求項12記載の発明は、請求項8、9、
10又は11記載のフォトマスク設計装置であって、前
記微小パターン生成手段は、生成された前記微小パター
ンを透過して前記フォトレジスト上に到達する光強度分
布を計算する第1の補正処理手段と、前記第1の補正処
理手段で求めた前記微小領域毎の光強度と前記光透過率
変換手段で変換された光透過率に基づく光強度とを比較
判定する第2の補正処理手段と、前記第2の補正処理手
段で前記微小領域毎の光強度に誤差が生ずると判定され
た場合には、その誤差を少なくする前記微小領域のデー
タに置換する第3の補正処理手段と、を具備する。
【0046】理論上は、請求項8記載のフォトマスク設
計装置の発明が実行されることで、フォトレジストに所
望のレジストパターンを形成することができる微小パタ
ーンを持つフォトマスクが得られる。これに対し、この
ようなフォトマスクを実際に用いた場合、現実には、光
の回折現象等によってフォトマスク透過後の光の強度分
布と設計上の光の強度分布とにずれが生ずる。そこで、
請求項12記載の発明では、生成された微小パターンを
透過してフォトレジスト上に到達する光強度分布が計算
され(第1の補正処理手段)、こうして求められた微小
領域毎の光強度と光透過率変換過程で変換された光透過
率に基づく光強度とが比較判定され(第2の補正処理手
段)、その結果として微小領域毎の光強度に誤差が生ず
ると判定された場合には、その誤差を少なくする微小領
域のデータに置換し(第3の補正処理手段)、これによ
り、フォトマスク透過後の光の強度分布と設計上の光の
強度分布との間のずれが解消又は減少する。
【0047】請求項13記載の発明は、請求項12記載
のフォトマスク設計装置であって、前記微小パターン生
成手段は、前記第1の補正処理手段と前記第2の補正処
理手段と前記第3の補正処理手段とによる処理を複数回
繰り返す。
【0048】したがって、第1の補正処理手段と第2の
補正処理手段と第3の補正処理手段とによる処理の複数
回の繰り返しによって、フォトマスク透過後の光の強度
分布と設計上の光の強度分布との間のずれの解消又は減
少がより高精度に行なわれる。
【0049】請求項14記載の発明は、請求項12又は
13記載のフォトマスク設計装置であって、前記微小パ
ターン生成手段は、前記第1の補正処理手段での光強度
分布の計算を、
【0050】
【数15】
【0051】を用いて行なう。
【0052】したがって、このような計算式により、光
強度分布を簡易に求めることが可能となる。
【0053】請求項15記載のコンピュータ読取可能な
記憶媒体の発明は、フォトレジストに照射される光の光
量をそれぞれ所定の光透過率を持つ微小領域の集合であ
る微小パターンで制御し、前記フォトレジストに前記微
小パターンに対応する3次元形状を持つレジストパター
ンを形成するために用いられるフォトマスク設計処理を
実行するコンピュータにインストールされ、目標とする
レジストパターンに基づいて前記微小領域毎にレジスト
深さを設定するレジスト深さ設定手段と、前記微小領域
毎に設定されたレジスト深さと記憶手段に予め記憶され
ている前記フォトレジストの露光量に対するレジスト深
さを示すレジスト感度曲線とに基づいて、目標とするレ
ジストパターンに対応する前記微小領域毎の露光量を求
める露光量算出手段と、前記露光量算出手段で求めた前
記微小領域毎の露光量を光透過率に変換する光透過率変
換手段と、前記光透過率変換手段で求めた前記微小領域
毎の光透過率を、前記記憶手段に予め記憶されている所
定階調分の複数の光透過率に対応付けられた微小領域デ
ータに置換して前記微小パターンを生成する微小パター
ン生成手段と、をコンピュータに実行させるためのプロ
グラムを格納する。
【0054】ここで、「微小領域データ」は、予め定め
られた光透過率を持つ微小領域のデータであり、例え
ば、形状等のような微小領域の実体が予め定められてい
る場合には各微小領域を特定する番号のデータ、微小領
域の実体が予め定められていない場合には各微小領域の
面積のデータ等が微小領域データとなる。
【0055】したがって、レジスト深さ設定手段によっ
て目標とするレジストパターンに基づいて微小領域毎に
レジスト深さを設定すると、露光量算出手段によってそ
のレジスト深さとレジスト感度曲線とに基づいて目標と
するレジストパターンに対応する微小領域毎の露光量が
求められる。すると、光透過率変換手段によって、微小
領域毎の露光量が光透過率に変換され、この変換された
光透過率が微小パターン生成手段によって微小領域デー
タに置換され、この微小領域データに基づいて微小パタ
ーンが生成される。こうして、所望の微小パターンを有
するフォトマスクが生成される。つまり、請求項15記
載の発明では、レジスト感度曲線と微小領域データとを
予め設定して記憶手段に記憶しておき、微小領域毎に設
定されたレジスト深さをレジスト感度曲線を用いて露光
量に変換し、この露光量を光透過率に変換し、この光透
過率を微小領域データに置換して具体的な微小パターン
を生成する。このため、目的とするフォトレジストパタ
ーンの深さが変わった場合は、データを取り直す必要な
しにフォトマスク上に配列できる微小パターンの階調数
を有効に利用してフォトマスクを設計することが可能に
なり、フォトレジストの種類が変わった場合でも、レジ
スト感度曲線だけを変更すれば良いので、フォトマスク
を容易に設計できるようになる。
【0056】請求項16記載の発明は、請求項15記載
のコンピュータ読取可能な記憶媒体であって、前記光透
過率変換手段は、前記露光量算出手段で求めた露光量の
最大値をEmax、最小値をEmin、前記微小領域に
与えることができる光透過率の最小値をa、最大値を
b、前記光透過率変換手段で変換される光透過率の最大
値をTmax、最小値をTminとした場合、
【0057】
【数16】
【0058】を満たすEexpの値を設定し、前記微小
領域毎の露光量を前記Eexpの値で割って光透過率に
変換する。
【0059】したがって、作成したいレジストパターン
において露光量が最も多くなる部分の光透過率と最も少
なくなる部分の光透過率がフォトマスク上に配列できる
光透過率の最大値から最小値の間に位置することにな
る。これにより、フォトマスク上に配置することができ
る微小領域の全体を光透過率の階調数として有効に利用
することが可能となる。
【0060】請求項17記載の発明は、請求項16記載
のコンピュータ読取可能な記憶媒体であって、前記光透
過率変換手段は、前記微小領域に与えることができる光
透過率をT(n)(n=1…N、T(n)<T(n+1))、
露光量Eに対するレジスト深さをresist(E)、設
計する前記微小パターンに必要な精度をΔrとした場
合、
【0061】
【数17】
【0062】を満たすEexpの値を設定し、前記微小
領域毎の露光量を前記Eexpの値で割って光透過率に
変換する。
【0063】したがって、Eexpの値を求め、微小領
域毎の露光量をEexpの値で割って光透過率に変換す
ることで、微小パターンに必要な精度が確保される。
【0064】請求項18記載の発明は、請求項15、1
6又は17記載のコンピュータ読取可能な記憶媒体であ
って、前記レジスト深さ設定手段は、設定されたレジス
ト深さの最小値がより大きな値となるように前記微小領
域毎のレジスト深さのパターンを移動させる。
【0065】レジスト感度曲線では、一般的に、露光量
が少ない領域で露光量に対するレジスト深さが急激な変
化を示し、露光量が多い領域で露光量に対するレジスト
深さが少なくなる傾向を示す。そこで、請求項18記載
の発明では、このようなレジスト感度曲線の特性が利用
され、フォトマスクに与えることができる光透過率の階
調数に対するフォトレジストの深さ方向の変化率が小さ
い領域が用いられ、これにより、光透過率の階調数に対
する解像度が高まる。
【0066】請求項19記載の発明は、請求項15、1
6、17又は18記載のコンピュータ読取可能な記憶媒
体であって、前記微小パターン生成手段は、生成された
前記微小パターンを透過して前記フォトレジスト上に到
達する光強度分布を計算する第1の補正処理手段と、前
記第1の補正処理手段で求めた前記微小領域毎の光強度
と前記光透過率変換手段で変換された光透過率に基づく
光強度とを比較判定する第2の補正処理手段と、前記第
2の補正処理手段で前記微小領域毎の光強度に誤差が生
ずると判定された場合には、その誤差を少なくする前記
微小領域のデータに置換する第3の補正処理手段と、を
具備する。
【0067】理論上は、請求項15記載のフォトマスク
設計装置の発明が実行されることで、フォトレジストに
所望のレジストパターンを形成することができる微小パ
ターンを持つフォトマスクが得られる。これに対し、こ
のようなフォトマスクを実際に用いた場合、現実には、
光の回折現象等によってフォトマスク透過後の光の強度
分布と設計上の光の強度分布とにずれが生ずる。そこ
で、請求項19記載の発明では、生成された微小パター
ンを透過してフォトレジスト上に到達する光強度分布が
計算され(第1の補正処理手段)、こうして求められた
微小領域毎の光強度と光透過率変換過程で変換された光
透過率に基づく光強度とが比較判定され(第2の補正処
理手段)、その結果として微小領域毎の光強度に誤差が
生ずると判定された場合には、その誤差を少なくする微
小領域のデータに置換し(第3の補正処理手段)、これ
により、フォトマスク透過後の光の強度分布と設計上の
光の強度分布との間のずれが解消又は減少する。
【0068】請求項20記載の発明は、請求項19記載
のコンピュータ読取可能な記憶媒体であって、前記微小
パターン生成手段は、前記第1の補正処理手段と前記第
2の補正処理手段と前記第3の補正処理手段とによる処
理を複数回繰り返す。
【0069】したがって、第1の補正処理手段と第2の
補正処理手段と第3の補正処理手段とによる処理の複数
回の繰り返しによって、フォトマスク透過後の光の強度
分布と設計上の光の強度分布との間のずれの解消又は減
少がより高精度に行なわれる。
【0070】請求項21記載の発明は、請求項19又は
20記載のコンピュータ読取可能な記憶媒体であって、
前記微小パターン生成手段は、前記第1の補正処理手段
での光強度分布の計算を、
【0071】
【数18】
【0072】を用いて行なう。
【0073】したがって、このような計算式により、光
強度分布を簡易に求めることが可能となる。
【0074】請求項22記載のフォトマスクの発明は、
請求項1ないし7のいずれか1記載のフォトマスク設計
方法によって設計されたフォトマスクである。
【0075】したがって、請求項1ないし7のいずれか
1記載のフォトマスク設計方法によって容易にフォトマ
スクの設計が可能であり、しかも、一般的な計算装置に
よって高い精度でフォトマスクが設計される。
【0076】請求項23記載の発明は、請求項22記載
のフォトマスクであって、透過率が離散的に変化する。
【0077】したがって、半導体の製造に用いられる電
子ビームやレーザを利用した、書き込まれるパターンの
寸法を離散的にしか設定できないようなマスク製造技術
をそのまま利用して微小パターンを生成することが可能
である。
【0078】請求項24記載の発明は、請求項23記載
のフォトマスクであって、透過率が100パーセントと
0パーセントとの間で2値的に変化する材料によって形
成され、前記微小領域に配置された開口部の大きさで透
過率を変化させる。
【0079】したがって、半導体の製造に用いられる電
子ビームやレーザで離散的にマスクパターンを書き込む
技術のような書き込み技術をそのまま利用して微小パタ
ーンを生成することが可能である。そして、フォトマス
クの材料としても一般的な物を用いることができる。
【0080】請求項25記載のフォトレジストは、請求
項22、23又は24記載のフォトマスクを用いて露光
されている。
【0081】したがって、そのフォトレジストを透過す
る光の波長領域における光学部品として利用することが
可能となる。
【0082】請求項26記載の感光性樹脂は、請求項2
2、23又は24記載のフォトマスクを用いて露光され
ている。
【0083】したがって、その感光性樹脂を透過する光
の波長領域における光学部品として利用することが可能
である。
【0084】請求項27記載の基板は、異方性ドライエ
ッチングにより請求項25記載のフォトレジストを転写
されている。
【0085】したがって、その基板材料を透過する光の
波長領域における光学部品として利用することが可能で
ある。
【0086】請求項28記載の基板は、異方性ドライエ
ッチングにより請求項26記載の感光性樹脂パターンを
転写されている。
【0087】したがって、その基板材料を透過する光の
波長領域における光学部品として利用することが可能で
ある。
【0088】請求項29記載のマイクロレンズは、請求
項22、23又は24記載のフォトマスクを用いて作製
されている。
【0089】したがって、球面以外の非球面、収差を減
らし得る形状、光軸を任意角度だけ傾斜させた形状等、
所望の形状としての形成が容易である。また、1つの面
に直径が等しく焦点距離が異なる多数のレンズを並べた
り、レンズとプリズムなどの異なる光学部品を同時に同
一物としての形成も容易である。特に、収差を減らした
形状として形成した場合には、光ディスクや光プローブ
顕微鏡等、回折限界に近い微少な光スポットが必要な用
途にも用いることが可能である。
【0090】請求項30記載の光学素子は、請求項2
2、23又は24記載のフォトマスクを用いて作製した
1枚の基板上に複数の微少光学素子が配列されている。
【0091】したがって、そのような微少光学素子を用
いる装置の小型化が容易である。
【0092】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態を図1ない
し図15に基づいて説明する。
【0093】本実施の形態は、フォトマスク設計装置の
一例であり、このフォトマスク設計装置は、具体的には
フォトマスク設計処理を実行させるためのプログラムを
記憶する記憶媒体を備えたコンピュータである。このよ
うなフォトマスク設計装置は、そのような処理プログラ
ムに基づく各種の処理を実行することで、フォトマスク
設計方法をも実行することになる。
【0094】[ハードウエア構成]図1はフォトマスク設
計装置のブロック図である。フォトマスク設計装置とし
てのコンピュータは、各種演算処理を実行して各部を集
中的に制御するCPU1を備え、このCPU1に固定デ
ータを格納するROM2と可変データを格納するRAM
3とがバス接続された構成を基本とし、更に、CPU1
にキーボードやマウス等の入力装置4とハードディスク
5とがバス接続されて構成されている。ハードディスク
5には、オペレーティングシステム(OS)、処理プロ
グラムの他、レジスト感度曲線6(図2参照)及び微小
領域データが格納され、更に、フォトマスクの設計過程
でレジスト深さのデータが格納される。この意味で、ハ
ードディスク5は、プログラムを記憶する媒体として機
能する。そして、ハードディスク5に格納されているデ
ータの内の一部は、フォトマスクの設計処理が実行され
るに際し、RAM3に移されて処理の高速化が図られ
る。なお、ハードディスク5に格納されているレジスト
感度曲線6及び微小領域データ、及び、フォトマスクの
設計過程でハードディスク5に格納されるレジスト深さ
のデータについては、後に詳述する。
【0095】ここで、本実施の形態のフォトマスク設計
装置によって設計されるフォトマスク7は、マイクロレ
ンズの製造に用いられる(図3及び図5参照)。つま
り、加工対象である基材に積層されたフォトレジスト8
にレプリカとなる3次元形状のレジストパターンを形成
し、このレジストパターンに基づいて図示しない基材を
エッチング処理することにより、基材をレプリカである
レジストパターンと同一のパターンに加工することでマ
イクロレンズを形成する。このようなマイクロレンズの
製造に際し、フォトマスク7は、フォトレジスト8を露
光する深さを制御するために用いられる。つまり、フォ
トマスク7は、フォトレジスト8に照射される光の光量
を微小パターン9で制御する。この微小パターン9は、
それぞれ所定の光透過率を持つ微小領域10の集合であ
る。
【0096】[フォトマスク設計処理概要]そして、本実
施の形態では、図1に例示するようなフォトマスク設計
装置を用いてフォトマスク7を設計するが、その手順
は、概略的には次の通りである。まず、使用するフォト
レジスト8についての露光量に対するレジスト深さを示
すレジスト感度曲線6を予め設定し、ハードディスク5
に格納しておく(レジスト感度曲線設定過程)。このレ
ジスト感度曲線6は、例えば図2に例示するような曲線
である。また、所定階調分の複数の光透過率に対応付け
られた微小領域データを予め設定し、ハードディスク5
に格納しておく(微小領域データ設定過程)。ここでの
微小領域データは、予め定められた光透過率を持つ微小
な領域のデータであり、具体的には、ある開口率を持っ
た多数の微小な領域の光透過率を各微小な領域を示すパ
ターン番号と対応付けて記憶する透過率−パターン番号
変換テーブルのデータである。
【0097】次いで、目標とするレジストパターンに基
づいて、設計するフォトマスク7に形成されるレジスト
深さを設定する(レジスト深さ設定過程、レジスト深さ
設定手段)。そして、それらの微小領域10毎に設定さ
れたレジスト深さとハードディスク5に格納されている
レジスト感度曲線とに基づいて、目標とするレジストパ
ターンに対応する微小領域10毎の露光量を求め(露光
量算出過程、露光量算出手段)、こうして求めた微小領
域10毎の露光量を光透過率に変換する(光透過率変換
過程、光透過率変換手段)。その後、微小領域10毎の
光透過率をハードディスク5に格納された微小領域デー
タに置換して微小パターン9を生成する(微小パターン
生成過程、微小パターン生成手段)。これにより、所望
の微小パターン9を備えたフォトマスク7が設計され
る。図3は、こうして設計されたフォトマスク7の一例
を示す模式図である。
【0098】[フォトマスク設計処理詳細]以上概略説明
したようなフォトマスク7の設計処理は、ハードディス
ク5に格納されている処理プログラムに従いCPU1が
ROM2に格納された固定データやRAM3をワークエ
リアとして用いながら各種演算処理を実行することによ
り行なわれる。このような処理プログラムに従い実行さ
れる処理の流れを図4のフローチャートに基づいて説明
する。 (1)レジスト深さ設定過程、レジスト深さ設定手段 まず、操作者は、入力装置4を介して、3次元レジスト
形状データを入力する。この3次元レジスト形状データ
は、図5に例示するように、フォトレジスト8に対する
x,y座標で示される各微小領域10毎のレジスト深さ
(z方向の距離)である。3次元レジスト形状データが
入力されると、CPU1は深さ分布取り出し処理を行な
い(ステップS1)、x,y座標で示される設計上のフォ
トマスク7における各微小領域10毎のレジスト深さ
(Z方向の距離)の値、つまり、レジスト深さ分布デー
タを求め、このレジスト深さ分布データをRAM3のワ
ークエリアに一時保存した後、そのレジスト深さ分布デ
ータをハードディスク5に格納する。図6に、レジスト
深さ分布データの一例を示す。ここに、目標とするレジ
ストパターンに基づいて、設計するフォトマスク7に形
成される微小領域10毎にレジスト深さを設定する処理
が実行される。
【0099】ここで、設計上のフォトマスク7における
微小領域10は、予めハードディスク5に格納されてい
る微小領域データの一単位をなす微小な領域と同一の面
積を持つ。このような微小領域10は、例えば、4μm
×4μmの面積を持ち、この場合、マスク描画を行う際
の単位長さ(アドレスサイズ)を0.25μmとすれ
ば、設計上(4/0.25)×(4/0.258)=2
56階調の微小パターンを作成することができる。本実
施の形態においては、微小パターンの面積を1階調あた
り0.25μm×0.25μm×2づつ変化させて、1
00階調の微小パターンを作成した。
【0100】また、入力装置4から入力された3次元レ
ジスト形状データのレジスト深さの値が微小領域10内
で複数あり、それぞれ同一の値をとらない場合には、微
小領域10の中心の値や平均値などをその微小領域10
の値として取り出せば良い。
【0101】さらに、図5に例示するフォトレジスト8
のレジスト形状では、レジスト形状をグラフ化した図7
のグラフに示すように、その最大深さ(dmax)が2
0μm、最小深さ(dmin)が5μmである。 (2)露光量算出過程、露光量算出手段 次いで、処理プログラムに従い、CPU1は、微小領域
10毎に設定されたレジスト深さとハードディスク5に
格納されているレジスト感度曲線とに基づいて、目標と
するレジストパターンに対応する微小領域10毎の露光
量を求める露光量分布変換処理を行ない、露光量分布デ
ータを得る(ステップS2)。
【0102】ここで、図2に例示するハードディスク5
に格納されているレジスト感度曲線6は、OFPR80
0−800cp(東京応化)というフォトレジスト8の
レジスト感度曲線6である。このレジスト感度曲線6で
は、パターン深さ31μmまで測定している。
【0103】そこで、図2に示すように、レジスト感度
曲線6を用い、微小領域10毎に設定されたレジスト深
さが例えば20μmであるなら、これを0.95mJ/
cm 2 の露光量に変換する。このような処理を、全ての
微小領域10について行なうことで、各微小領域10毎
の露光量が求められる。本実施の形態で例示するフォト
レジスト8のレジストパターンの場合、図8にグラフ化
して示すような露光量分布データが得られる。図8のグ
ラフに示されているように、本実施の形態で例示するフ
ォトレジスト8のレジストパターンの場合、露光量の最
小値Emin=0.05mJ/cm2 であり、最大値E
max=0.95mJ/cm2 である。 (3)光透過率変換過程、光透過率変換手段 処理プログラムに従い、CPU1は、微小領域10毎の
露光量を光透過率に変換するという透過率分布変換処理
を実行する(ステップS3)。
【0104】つまり、透過率分布変換処理として、フォ
トマスク7上で実際に実現可能な光透過率を考慮し、光
透過率が100%の部分に対する露光量(Eexp)を
決定し、この露光量(Eexp)で各微小領域10毎に
求めた露光量(E)を割り、これによって各微小領域1
0毎に露光量(E)を光透過率(T)に変換する。これ
により、図8のグラフに示す各微小領域10毎の露光量
が図9のグラフに示す各微小領域10毎の光透過率に変
換される。このような変換処理に際し、Eexpを決め
る際は、フォトマスク7上に表現することができる光透
過率の範囲、階調数、1階調当たりのレジスト深さの変
化量に注意する必要がある。また、図10は、4μm×
4μmの面積を持つ微小領域10の光透過率(%)の実
測値である。ここでは、各光透過率毎にパターン番号が
付けられている。そして、前述したように、0.25μ
m×0.25μm×2づつ変化して約100階調のパタ
ーンを持つパターンを想定して実測してみた。その結
果、設計上の階調数は100階調であるのに対し、図1
0より明らかなように、実際にフォトマスク7上に配置
することができる光透過率は2〜70%であることから
実際の階調数は85階調ということになる。よって、フ
ォトマスク7上に配置することができる光透過率の最大
値をTmaxとすると、
【0105】
【数19】
【0106】を満たすようにする必要がある。もっと
も、このような光透過率の範囲は、フォトマスク7のマ
スクパターンの描画方法や開口パターン形状の工夫等に
よって拡大させることが可能である。
【0107】次いで、1階調当たりのレジスト深さの変
化量については、作成しようとするレジストパターンに
必要な精度以下にしておく必要がある。つまり、ここで
用いた階調パターンでは、1階調当たり、
【0108】
【数20】
【0109】の光透過率を変化させることができる。そ
こで、作成しようとするレジストパターンに必要な精度
以下にするためには、作成しようとするレジストパター
ンのずれを設計値に対して±0.5μm以内とすると、
露光量が0.78%変化した場合のレジスト深さの変化
を1μm以内にしておく必要がある。ここで、本実施の
形態で用いるフォトレジスト8のレジスト感度曲線6
は、図2に示すように、露光量が少ない領域ではレジス
ト深さの変化が急激になり、露光量が増えるに従ってレ
ジスト深さの変化が少なくなる。このため、1階調当た
りのレジスト深さの変化は、露光量が少ない領域、つま
り、光透過率が低い領域で増大する。そこで、このよう
なフォトレジスト8を用いる場合には、光透過率が低い
領域で1階調当たりの変化を1μm以下にしておけば良
いので、微小領域に与えることができる最小の光透過率
である光透過率が最も低い部分の光透過率をTmin、
露光量(E)に対するレジスト深さをregist
(E)とした場合、
【0110】
【数21】
【0111】のような条件となる。この場合、露光量
(Eexp)の調整だけでは(4)式の左辺の値が充分
に小さくならない場合、Tminも変更する必要があ
る。レジスト感度曲線6を見ると明らかなように、露光
量が多い領域、つまり、光透過率が高い領域なる程、露
光量に対するレジスト深さの変化が少なくなるため、レ
ジストパターンの最小深さ、つまり、レジスト深さ設定
過程で設定するレジスト形状の最小深さ(dmin)を
増大させてTminの値を増やすことにより、左辺の値
を小さくしてレジスト感度曲線6の傾きが緩やかな領域
を用いることが可能となる。換言すると、レジスト深さ
設定過程において、設定されたレジスト深さの最小値が
より大きな値となるように微小領域10毎のレジスト深
さのパターンを移動させることで、レジスト感度曲線6
の傾きが緩やかな領域を用いて1階調当たりのレジスト
深さの変化量を設定することが可能となる。
【0112】さらに、フォトレジスト8に作成するレジ
ストパターンの精度を高めるには、階調数を増やせばよ
い。階調数を増やすには、例えば、フォトマスク7に書
き込みを行なうことができる図形の最大寸法(アドレス
サイズ)を小さくしたり、微小領域10の面積を減らせ
ば良い。
【0113】以上説明したように、上記(1)、(2)
及び(3)式を満たすように露光量Eexpを決定し、
この露光量(Eexp)で各微小領域10毎に求めた露
光量(E)を割り、これによって各微小領域10毎に露
光量(E)を光透過率(T)に変換することができる。
この場合、フォトマスク7上に連続的に変化可能な光透
過率を配置することができれば、1階調当たりのレジス
ト深さ変化を考慮する必要がないので、上記(1)及び
(2)式を満たすように露光量Eexpを決定して同一
の処理を行なえば良い。 (4)微小パターン生成過程、微小パターン生成手段 次いで、処理プログラムに従い、CPU1は、パターン
配列変換処理を行なう(ステップS4)。つまり、微小
領域10毎の光透過率をハードディスク5に格納された
微小領域データに置換して微小パターン9を生成する。
微小領域データは、前述したように、予め定められた光
透過率を持つ微小な領域のデータであり、具体的には、
ある開口率を持った多数の微小な領域の光透過率を各微
小な領域を示すパターン番号と対応付けて記憶する透過
率−パターン番号変換テーブルのデータである。したが
って、本実施の形態の場合、求められた微小領域10毎
の光透過率がその光透過率を持つ微小な領域のパターン
番号に置き換えられる。そして、この際、光透過率は
0.78%間隔の離散的な値をとるので、求められた微
小領域10毎の光透過率に対して最も近い光透過率を持
つ微小な領域のパターン番号が選択されることになる。
こうして、パターン番号の並びであるパターン配列デー
タが得られる。
【0114】もっとも、パターン配列データとして得ら
れるのは、単なるパターン番号の配列であるので、この
ようなパターン配列データからフォトマスク7の形状デ
ータを得るには、各パターン番号に対応する微小な領域
のデータを微小領域データから展開し、これをCADデ
ータに変換すれば良い。これにより、所望の微小パター
ン9を備えたフォトマスク7が設計される。
【0115】このように、本実施の形態のフォトマスク
設計装置では、レジスト感度曲線6と微小領域データと
を予め設定しておき、微小領域10毎に設定されたレジ
スト深さをレジスト感度曲線6を用いて露光量に変換
し、この露光量を光透過率に変換し、この光透過率を微
小領域データに置換して具体的な微小パターンを生成す
ることから、目的とするフォトレジストパターンの深さ
が変わった場合は、データを取り直す必要なしにフォト
マスク上に配列できる微小パターンの階調数を有効に利
用してフォトマスクを設計することが可能になり、フォ
トレジストの種類が変わった場合でも、レジスト感度曲
線だけを変更すれば良いので、フォトマスクを容易に設
計できるようになる。したがって、半導体プロセスなど
に一般的に用いられるような、光透過率を0%と100
%との2値で制御する酸化クロム膜等の薄膜に対し、電
子ビーム描画装置などで特定の最小寸法刻みの矩形パタ
ーンを書き込むような、離散的な大きさを持つ開口パタ
ーンしか作れないようなフォトマスク及びその製造方法
でも、精密な3次元形状パターンを作成するためのマス
クとして利用することが可能となる。 (5)補正処理過程、補正処理手段 理論上は、処理プログラムに従ってCPU1の処理によ
り、前述したようなフォトマスク設計方法が実行される
ことで、フォトレジスト8に所望のレジストパターンを
形成することができる微小パターン9を持つフォトマス
ク7が得られる。これに対し、このようなフォトマスク
7を実際に用いた場合、現実には、光の回折現象等によ
ってフォトマスク7透過後の光の強度分布と設計上の光
の強度分布とにずれが生ずる。
【0116】そこで、本実施の形態のフォトマスク設計
装置では、処理プログラムに従ったCPU1の処理によ
り、補正処理を実行する。つまり、パターン配列−マス
ク透過光分布変換処理が実行され(ステップS5)、こ
れにより、生成された微小パターン9を透過してフォト
レジスト8上に到達する光強度分布が計算される(第1
の補正処理過程、第1の補正処理手段)。その結果、パ
ターン配列後の光透過率分布データが得られる。この処
理は、アライナを用いる場合にはフォトマスク7とフォ
トレジスト8との間のギャップや露光する光の波長を考
慮し、拡散板等を用いてフォトマスク7への入射角度に
分布を与える場合にはその分布等を考慮し、ステッパを
用いる場合にはNA、コヒーレンスファクタ、フォーカ
スオフセット等のパラメータを考慮し、実際にフォトレ
ジスト8に入射する光強度の分布を計算する。そして、
その計算結果を、フォトマスク7への入射光に対するパ
ーセンテージで表すようにしておくことで、パターン配
列前の光透過率分布データと直接比較することが可能と
なる。
【0117】ここで、本実施の形態では、計算を簡単に
するために、第1の補正処理過程において、(5)式の
関数を用いて光強度分布を計算する。
【0118】
【数22】
【0119】この場合、フォトマスク7上の開口部を透
過した光の分布を表す点象分布関数はガウス分布で近似
し、半値幅及び積分範囲は、実際の光透過率分布と比較
して最適化する。
【0120】次いで、光透過率比較処理が実行され、パ
ターン配列後の光透過率分布データがパターン配列前の
光透過率分布データと比較される(ステップS6)。つ
まり、計算によって求められた微小領域10毎の光強度
と光透過率変換過程で変換された光透過率に基づく光強
度とが比較判定される(第2の補正処理過程、第2の補
正処理手段)。その結果、微小領域10毎の光強度に誤
差が生ずると判定された場合には、誤差パターンの補正
処理が実行される(ステップS7、第3の補正処理過
程、第3の補正処理手段)。
【0121】ここでの誤差の判定基準は、フォトマスク
7に配置することができる光透過率を考慮し、光透過率
のずれが1階調当たりの変化量の半分の値よりも大きけ
れば、ずれがあると判定する。この場合には、そのずれ
を相殺する方向の光透過率を持つ微小領域データに置換
する。そして、このような置換処理後、再度同一の処理
が繰り返され、ずれ量が収束するまでこのような補正処
理が繰り返される。これにより、フォトマスク7透過後
の光の強度分布と設計上の光の強度分布との間のずれが
解消又は減少する。そして、ずれ量が収束するまで補正
処理が繰り返されることで、ずれの解消又は減少がより
高精度に行なわれる。
【0122】なお、本実施の形態では、計算を容易にす
るため、フォトマスク7透過後の光強度分布としてガウ
ス分布を用いたが、フォトマスク7透過後の光を正確に
表すことができる関数を用いれば、より精度が良いパタ
ーンをフォトマスク7に配置することができる。また、
フォトマスク7のパターンからフォトレジスト8の形状
まで予測することができるようなシミュレーション手段
を利用することができる場合であれば、フォトマスク7
上の開口パターン配列からレジストパターンを計算し、
目標とするレジストパターンを計算し、目標とするレジ
ストパターンとの比較を行ない、そのずれを補正するこ
とでより精度が高いフォトマスク7を作成することが可
能である。
【0123】ここで、補正処理について特に説明するた
めに、別の実施の形態として、図11に示すようなレジ
スト深さを目標形状とすることを想定する。そして、図
12及び図13には、補正前後の光透過率分布と目標と
なる光透過率分布とを示す。レンズとして利用するのは
半径60μmの領域であり、この範囲での補正前のずれ
量は、光透過率の変化率が大きい±50付近で最大5%
程度と大きかったのに対し、補正後は、レジストパター
ンの1階調分である1%に収まっている。
【0124】[マイクロレンズの作製方法]次いで、本
発明のフォトマスクを用いたマイクロレンズの作製方法
の一例を図14に基づいて説明する。図14は、マイク
ロレンズの作成過程を示すプロセスフロー図である。
【0125】この例では、フォトレジスト11を用いて
作製したマイクロレンズを、異方性エッチングを用いて
基板材料に転写する方法を用いている。この場合、フォ
トレジスト11を感光性樹脂に置き換えても、同様の原
理でマイクロレンズを作製することが可能である。そこ
で、ここではフォトレジスト11でマイクロレンズを作
製する方法を説明するが、この説明は、感光性樹脂でマ
イクロレンズを作製する方法の説明も兼ねる。
【0126】まず、図14(a)に示すように、マイク
ロレンズを作製しようとする材料からなる基板12にス
ピンコーターを用いて所定の厚みのフォトレジスト11
を塗布する。このフォトレジスト11の厚さは、マスク
設計時に想定した厚さと同じになるようにする。この場
合、フォトレジスト11の厚さは、フォトレジスト11
の粘度を調整したり、スピンコーターの回転数を調整し
たりすることにより、調整可能である。その後、オーブ
ンを用い、塗布されたフォトレジスト11を乾燥させ、
亀裂が発生しないように十分に時間をかけてフォトレジ
スト11を冷却する。
【0127】次いで、図14(b)に示すように、マイ
クロレンズパターンが含まれているフォトマスク13を
用い、フォトレジスト11を露光する。露光にはアライ
ナーを用いる。露光過程の際に用いられる各部の配置
は、図17(b)に示すように、基板12の上に塗布さ
れて乾燥冷却されたフォトレジスト11の上に、フォト
マスク13と拡散板14とを配置し、これらの拡散板1
4及びフォトマスク13を介して図示しない光源からフ
ォトレジスト11に光を照射するようになっている。こ
こで、拡散板14は、光源から照射された光を拡散し、
フォトマスク13に形成された開口パターンがそのまま
フォトレジスト11に転写されるのを防止する機能を果
たしている。つまり、フォトマスク13はフォトレジス
ト11に対して所定の間隔を開けて配置され、拡散板1
4もフォトマスク13に対して所定の間隔を開けて配置
されていることから、フォトマスク13のそれぞれの開
口を透過した光は広がってフォトレジスト11に伝播
し、これによってフォトマスク13に形成された開口パ
ターンがそのままフォトレジスト11に転写されること
が防止される。この場合、フォトマスク13のそれぞれ
の開口を透過した光が広がってフォトレジスト11に伝
播することから、設計時のパターンと実際のパターンと
の間にずれが生じてしまうため、このようなパターンの
ずれは、フォトマスクの設計時の補正処理において補正
するようにしている。そこで、フォトレジスト11の露
光量は、設計時の補正処理時に想定した露光量に一致さ
せる必要がある。
【0128】こうしてマイクロレンズパターンが含まれ
ているフォトマスク13を用い、フォトレジスト11を
露光することにより、フォトレジスト11における露光
部分15がその露光量に応じた量だけ除去され、フォト
レジスト11においてマイクロレンズパターンが生成さ
れる。
【0129】なお、本実施の形態では、アライナーを用
いた方法を説明したが、他の方法、例えば、ステッパー
を用いて焦点をずらしボケさせる方法等を用いることも
できる。
【0130】その後、図14(c)に示すように、現像
を行ない、目的のマイクロレンズ形状のフォトレジスト
パターンを得る。この場合、使用する波長で十分な透過
率が得られ、使用する環境(熱、湿度等)に耐えられる
ようなフォトレジストや感光性ポリイミド等の感光性樹
脂が用いられている場合には、そのままレンズとしての
使用が可能である。
【0131】そして、図14(d)に示すように、最後
に、異方性ドライエッチングを行なってフォトレジスト
パターンを基板に12に転写することで、光学素子とな
る目的のマイクロレンズが得られる。
【0132】このようにして作製されたマイクロレンズ
は、従来とは異なり、球面以外の非球面等、所望の形状
にすることが可能なので、収差を減らし得る形状とした
り、光軸を任意角度だけ傾斜させた形状としたりするこ
とが可能となる。特に、収差を減らした場合は、光ディ
スクや光プローブ顕微鏡等、回折限界に近い微少な光ス
ポットが必要な用途にも用いることができるマイクロレ
ンズが得られる。
【0133】ここで、図15は、作製された光学素子と
してのマイクロレンズの一例を示す側面図である。本実
施の形態のマイクロレンズの作製方法によれば、従来の
レジストリフロー法と異なり、レジストパターンを熱変
形させないため、1つの面に直径が等しく焦点距離が異
なる多数のレンズを並べたり(図15参照)、レンズと
プリズムなどの異なる光学部品を同時に同一物として形
成したりすることが可能となる。これは、例えば焦点距
離が異なる複数のレンズを作成する場合にはフォトレジ
ストの塗布膜圧を異ならせるかレンズの直径を異ならせ
なければならないリフロー法に対する本願発明の大きな
利点である。
【0134】
【発明の効果】請求項1記載のフォトマスク設計方法の
発明は、フォトレジストに照射される光の光量をそれぞ
れ所定の光透過率を持つ微小領域の集合である微小パタ
ーンで制御し、前記フォトレジストに前記微小パターン
に対応する3次元形状を持つレジストパターンを形成す
るために用いられるフォトマスク設計方法において、使
用する前記フォトレジストについての露光量に対するレ
ジスト深さを示すレジスト感度曲線を予め設定するレジ
スト感度曲線設定過程と、所定階調分の複数の光透過率
に対応付けられた微小領域データを予め設定する微小領
域データ設定過程と、目標とするレジストパターンに基
づいて前記微小領域毎にレジスト深さを設定するレジス
ト深さ設定過程と、前記微小領域毎に設定されたレジス
ト深さと前記レジスト感度曲線設定過程で設定した前記
レジスト感度曲線とに基づいて、目標とするレジストパ
ターンに対応する前記微小領域毎の露光量を求める露光
量算出過程と、前記露光量算出過程で求めた前記微小領
域毎の露光量を光透過率に変換する光透過率変換過程
と、前記光透過率変換過程で求めた前記微小領域毎の光
透過率を前記微小領域データ設定過程で設定した前記微
小領域データに置換して前記微小パターンを生成する微
小パターン生成過程と、を具備するので、目的とするフ
ォトレジストパターンの深さが変わった場合であって
も、データを取り直す必要なしにフォトマスク上に配列
できる微小パターンの階調数を有効に利用してフォトマ
スクを設計することができる。また、フォトレジストの
種類が変わった場合でも、レジスト感度曲線だけを変更
すれば良いので、フォトマスクを容易に設計できる。
【0135】請求項2記載の発明は、請求項1記載のフ
ォトマスク設計方法であって、前記光透過率変換過程に
おいて、前記露光量算出過程で求めた露光量の最大値を
Emax、最小値をEmin、前記微小領域に与えるこ
とができる光透過率の最小値をa、最大値をb、前記光
透過率変換過程で変換される光透過率の最大値をTma
x、最小値をTminとした場合、
【0136】
【数23】
【0137】を満たすEexpの値を設定し、前記微小
領域毎の露光量を前記Eexpの値で割って光透過率に
変換するようにしたので、Eexpの値を求め、微小領
域毎の露光量をEexpの値で割って光透過率に変換す
ることで、作成したいレジストパターンにおいて露光量
が最も多くなる部分の光透過率と最も少なくなる部分の
光透過率とをフォトマスク上に配列できる光透過率の最
大値から最小値の間に位置させることができ、したがっ
て、フォトマスク上に配置することができる微小領域の
全体を光透過率の階調数として有効に利用することがで
きる。
【0138】請求項3記載の発明は、請求項2記載のフ
ォトマスク設計方法であって、前記光透過率変換過程に
おいて、前記微小領域に与えることができる光透過率を
T(n)(n=1…N、T(n)<T(n+1))、露光量E
に対するレジスト深さをresist(E)、設計する前
記微小パターンに必要な精度をΔrとした場合、
【0139】
【数24】
【0140】を満たすEexpの値を設定し、前記微小
領域毎の露光量を前記Eexpの値で割って光透過率に
変換するようにしたので、Eexpの値を求め、微小領
域毎の露光量をEexpの値で割って光透過率に変換す
ることで、微小パターンに必要な精度を確保することが
できる。
【0141】請求項4記載の発明は、請求項1、2又は
3記載のフォトマスク設計方法であって、前記レジスト
深さ設定過程において、設定されたレジスト深さの最小
値がより大きな値となるように前記微小領域毎のレジス
ト深さのパターンを移動させるようにしたので、一般的
に、露光量が少ない領域で露光量に対するレジスト深さ
が急激な変化を示し、露光量が多い領域で露光量に対す
るレジスト深さが少なくなる傾向を示すというレジスト
感度曲線の特性を利用し、フォトマスクに与えることが
できる光透過率の階調数に対するフォトレジストの深さ
方向の変化率が小さい領域を用いることができ、これに
より、光透過率の階調数に対する解像度を高めることが
できる。
【0142】請求項5記載の発明は、請求項1、2、3
又は4記載のフォトマスク設計方法であって、前記微小
パターン生成過程は、生成された前記微小パターンを透
過して前記フォトレジスト上に到達する光強度分布を計
算する第1の補正処理過程と、前記第1の補正処理過程
で求めた前記微小領域毎の光強度と前記光透過率変換過
程で変換された光透過率に基づく光強度とを比較判定す
る第2の補正処理過程と、前記第2の補正処理過程で前
記微小領域毎の光強度に誤差が生ずると判定された場合
には、その誤差を少なくする前記微小領域のデータに置
換する第3の補正処理過程と、を具備するので、フォト
マスクを実際に用いた場合、現実には、光の回折現象等
によってフォトマスク透過後の光の強度分布と設計上の
光の強度分布とにずれが生ずることを考慮し、フォトマ
スク透過後の光の強度分布と設計上の光の強度分布との
間のずれを解消又は減少することができる。
【0143】請求項6記載の発明は、請求項5記載のフ
ォトマスク設計方法であって、前記微小パターン生成過
程は、前記第1の補正処理過程と前記第2の補正処理過
程と前記第3の補正処理過程とを複数回繰り返すので、
第1の補正処理過程と第2の補正処理過程と第3の補正
処理過程との複数回の繰り返しによって、フォトマスク
透過後の光の強度分布と設計上の光の強度分布との間の
ずれの解消又は減少をより高精度に行なうことができ
る。
【0144】請求項7記載の発明は、請求項5又は6記
載のフォトマスク設計方法であって、前記微小パターン
生成過程において、前記第1の補正処理過程での光強度
分布の計算は、
【0145】
【数25】
【0146】を用いて行なうので、このような計算式に
より、光強度分布を簡易に求めることができる。
【0147】請求項8記載のフォトマスク設計装置の発
明は、フォトレジストに照射される光の光量をそれぞれ
所定の光透過率を持つ微小領域の集合である微小パター
ンで制御し、前記フォトレジストに前記微小パターンに
対応する3次元形状を持つレジストパターンを形成する
ために用いられるフォトマスク設計装置において、使用
する前記フォトレジストについての露光量に対するレジ
スト深さを示すレジスト感度曲線と、所定階調分の複数
の光透過率に対応付けられた微小領域データとを記憶す
る記憶手段と、目標とするレジストパターンに基づいて
前記微小領域毎にレジスト深さを設定するレジスト深さ
設定手段と、前記微小領域毎に設定されたレジスト深さ
と前記記憶手段に記憶されている前記レジスト感度曲線
とに基づいて、目標とするレジストパターンに対応する
前記微小領域毎の露光量を求める露光量算出手段と、前
記露光量算出手段で求めた前記微小領域毎の露光量を光
透過率に変換する光透過率変換手段と、前記光透過率変
換手段で求めた前記微小領域毎の光透過率を前記記憶手
段に記憶されている前記微小領域データに置換して前記
微小パターンを生成する微小パターン生成手段と、を具
備するので、目的とするフォトレジストパターンの深さ
が変わった場合であっても、データを取り直す必要なし
にフォトマスク上に配列できる微小パターンの階調数を
有効に利用してフォトマスクを設計することができる。
また、フォトレジストの種類が変わった場合でも、レジ
スト感度曲線だけを変更すれば良いので、フォトマスク
を容易に設計できる。
【0148】請求項9記載の発明は、請求項8記載のフ
ォトマスク設計装置であって、前記光透過率変換手段
は、前記露光量算出手段で求めた露光量の最大値をEm
ax、最小値をEmin、前記微小領域に与えることが
できる光透過率の最小値をa、最大値をb、前記光透過
率変換手段で変換される光透過率の最大値をTmax、
最小値をTminとした場合、
【0149】
【数26】
【0150】を満たすEexpの値を設定し、前記微小
領域毎の露光量を前記Eexpの値で割って光透過率に
変換するようにしたので、Eexpの値を求め、微小領
域毎の露光量をEexpの値で割って光透過率に変換す
ることで、作成したいレジストパターンにおいて露光量
が最も多くなる部分の光透過率と最も少なくなる部分の
光透過率とをフォトマスク上に配列できる光透過率の最
大値から最小値の間に位置させることができ、したがっ
て、フォトマスク上に配置することができる微小領域の
全体を光透過率の階調数として有効に利用することがで
きる。
【0151】請求項10記載の発明は、請求項9記載の
フォトマスク設計装置であって、前記光透過率変換手段
は、前記微小領域に与えることができる光透過率をT
(n)(n=1…N、T(n)<T(n+1))、露光量Eに
対するレジスト深さをresist(E)、設計する前記
微小パターンに必要な精度をΔrとした場合、
【0152】
【数27】
【0153】を満たすEexpの値を設定し、前記微小
領域毎の露光量を前記Eexpの値で割って光透過率に
変換するようにしたので、Eexpの値を求め、微小領
域毎の露光量をEexpの値で割って光透過率に変換す
ることで、微小パターンに必要な精度を確保することが
できる。
【0154】請求項11記載の発明は、請求項8、9又
は10記載のフォトマスク設計装置であって、前記レジ
スト深さ設定手段は、設定されたレジスト深さの最小値
がより大きな値となるように前記微小領域毎のレジスト
深さのパターンを移動させるようにしたので、一般的
に、露光量が少ない領域で露光量に対するレジスト深さ
が急激な変化を示し、露光量が多い領域で露光量に対す
るレジスト深さが少なくなる傾向を示すというレジスト
感度曲線の特性を利用し、フォトマスクに与えることが
できる光透過率の階調数に対するフォトレジストの深さ
方向の変化率が小さい領域を用いることができ、これに
より、光透過率の階調数に対する解像度を高めることが
できる。
【0155】請求項12記載の発明は、請求項8、9、
10又は11記載のフォトマスク設計装置であって、前
記微小パターン生成手段は、生成された前記微小パター
ンを透過して前記フォトレジスト上に到達する光強度分
布を計算する第1の補正処理手段と、前記第1の補正処
理手段で求めた前記微小領域毎の光強度と前記光透過率
変換手段で変換された光透過率に基づく光強度とを比較
判定する第2の補正処理手段と、前記第2の補正処理手
段で前記微小領域毎の光強度に誤差が生ずると判定され
た場合には、その誤差を少なくする前記微小領域のデー
タに置換する第3の補正処理手段と、を具備するので、
フォトマスクを実際に用いた場合、現実には、光の回折
現象等によってフォトマスク透過後の光の強度分布と設
計上の光の強度分布とにずれが生ずることを考慮し、フ
ォトマスク透過後の光の強度分布と設計上の光の強度分
布との間のずれを解消又は減少することができる。
【0156】請求項13記載の発明は、請求項12記載
のフォトマスク設計装置であって、前記微小パターン生
成手段は、前記第1の補正処理手段と前記第2の補正処
理手段と前記第3の補正処理手段とによる処理を複数回
繰り返すので、第1の補正処理手段と第2の補正処理手
段と第3の補正処理手段とによる処理の複数回の繰り返
しによって、フォトマスク透過後の光の強度分布と設計
上の光の強度分布との間のずれの解消又は減少をより高
精度に行なうことができる。
【0157】請求項14記載の発明は、請求項12又は
13記載のフォトマスク設計装置であって、前記微小パ
ターン生成手段は、前記第1の補正処理手段での光強度
分布の計算を、
【0158】
【数28】
【0159】を用いて行なうので、このような計算式に
より、光強度分布を簡易に求めることができる。
【0160】請求項15記載のコンピュータ読取可能な
記憶媒体の発明は、フォトレジストに照射される光の光
量をそれぞれ所定の光透過率を持つ微小領域の集合であ
る微小パターンで制御し、前記フォトレジストに前記微
小パターンに対応する3次元形状を持つレジストパター
ンを形成するために用いられるフォトマスク設計処理を
実行するコンピュータにインストールされ、目標とする
レジストパターンに基づいて前記微小領域毎にレジスト
深さを設定するレジスト深さ設定手段と、前記微小領域
毎に設定されたレジスト深さと記憶手段に予め記憶され
ている前記フォトレジストの露光量に対するレジスト深
さを示すレジスト感度曲線とに基づいて、目標とするレ
ジストパターンに対応する前記微小領域毎の露光量を求
める露光量算出手段と、前記露光量算出手段で求めた前
記微小領域毎の露光量を光透過率に変換する光透過率変
換手段と、前記光透過率変換手段で求めた前記微小領域
毎の光透過率を、前記記憶手段に予め記憶されている所
定階調分の複数の光透過率に対応付けられた微小領域デ
ータに置換して前記微小パターンを生成する微小パター
ン生成手段と、をコンピュータに実行させるためのプロ
グラムを格納するので、目的とするフォトレジストパタ
ーンの深さが変わった場合であっても、データを取り直
す必要なしにフォトマスク上に配列できる微小パターン
の階調数を有効に利用してフォトマスクを設計すること
ができる。また、フォトレジストの種類が変わった場合
でも、レジスト感度曲線だけを変更すれば良いので、フ
ォトマスクを容易に設計できる。
【0161】請求項16記載の発明は、請求項15記載
のコンピュータ読取可能な記憶媒体であって、前記光透
過率変換手段は、前記露光量算出手段で求めた露光量の
最大値をEmax、最小値をEmin、前記微小領域に
与えることができる光透過率の最小値をa、最大値を
b、前記光透過率変換手段で変換される光透過率の最大
値をTmax、最小値をTminとした場合、
【0162】
【数29】
【0163】を満たすEexpの値を設定し、前記微小
領域毎の露光量を前記Eexpの値で割って光透過率に
変換するようにしたので、Eexpの値を求め、微小領
域毎の露光量をEexpの値で割って光透過率に変換す
ることで、作成したいレジストパターンにおいて露光量
が最も多くなる部分の光透過率と最も少なくなる部分の
光透過率とをフォトマスク上に配列できる光透過率の最
大値から最小値の間に位置させることができ、したがっ
て、フォトマスク上に配置することができる微小領域の
全体を光透過率の階調数として有効に利用することがで
きる。
【0164】請求項17記載の発明は、請求項16記載
のコンピュータ読取可能な記憶媒体であって、前記光透
過率変換手段は、前記微小領域に与えることができる光
透過率をT(n)(n=1…N、T(n)<T(n+1))、
露光量Eに対するレジスト深さをresist(E)、設
計する前記微小パターンに必要な精度をΔrとした場
合、
【0165】
【数30】
【0166】を満たすEexpの値を設定し、前記微小
領域毎の露光量を前記Eexpの値で割って光透過率に
変換するようにしたので、Eexpの値を求め、微小領
域毎の露光量をEexpの値で割って光透過率に変換す
ることで、微小パターンに必要な精度を確保することが
できる。
【0167】請求項18記載の発明は、請求項15、1
6又は17記載のコンピュータ読取可能な記憶媒体であ
って、前記レジスト深さ設定手段は、設定されたレジス
ト深さの最小値がより大きな値となるように前記微小領
域毎のレジスト深さのパターンを移動させるようにした
ので、一般的に、露光量が少ない領域で露光量に対する
レジスト深さが急激な変化を示し、露光量が多い領域で
露光量に対するレジスト深さが少なくなる傾向を示すと
いうレジスト感度曲線の特性を利用し、フォトマスクに
与えることができる光透過率の階調数に対するフォトレ
ジストの深さ方向の変化率が小さい領域を用いることが
でき、これにより、光透過率の階調数に対する解像度を
高めることができる。
【0168】請求項19記載の発明は、請求項15、1
6、17又は18記載のコンピュータ読取可能な記憶媒
体であって、前記微小パターン生成手段は、生成された
前記微小パターンを透過して前記フォトレジスト上に到
達する光強度分布を計算する第1の補正処理手段と、前
記第1の補正処理手段で求めた前記微小領域毎の光強度
と前記光透過率変換手段で変換された光透過率に基づく
光強度とを比較判定する第2の補正処理手段と、前記第
2の補正処理手段で前記微小領域毎の光強度に誤差が生
ずると判定された場合には、その誤差を少なくする前記
微小領域のデータに置換する第3の補正処理手段と、を
具備するので、フォトマスクを実際に用いた場合、現実
には、光の回折現象等によってフォトマスク透過後の光
の強度分布と設計上の光の強度分布とにずれが生ずるこ
とを考慮し、フォトマスク透過後の光の強度分布と設計
上の光の強度分布との間のずれを解消又は減少すること
ができる。
【0169】請求項20記載の発明は、請求項19記載
のコンピュータ読取可能な記憶媒体であって、前記微小
パターン生成手段は、前記第1の補正処理手段と前記第
2の補正処理手段と前記第3の補正処理手段とによる処
理を複数回繰り返すので、第1の補正処理手段と第2の
補正処理手段と第3の補正処理手段とによる処理の複数
回の繰り返しによって、フォトマスク透過後の光の強度
分布と設計上の光の強度分布との間のずれの解消又は減
少をより高精度に行なうことができる。
【0170】請求項21記載の発明は、請求項19又は
20記載のコンピュータ読取可能な記憶媒体であって、
前記微小パターン生成手段は、前記第1の補正処理手段
での光強度分布の計算を、
【0171】
【数31】
【0172】を用いて行なうので、このような計算式に
より、光強度分布を簡易に求めることができる。
【0173】請求項22記載のフォトマスクの発明は、
請求項1ないし7のいずれか1記載のフォトマスク設計
方法によって設計されたので、請求項1ないし7のいず
れか1記載のフォトマスク設計方法によって容易にフォ
トマスクを設計することができ、しかも、一般的な計算
装置によって高い精度でフォトマスクを設計することが
できる。
【0174】請求項23記載の発明は、請求項22記載
のフォトマスクであって、透過率が離散的に変化するの
で、半導体の製造に用いられる電子ビームやレーザで離
散的にマスクパターンを書き込む技術のような書き込み
技術をそのまま利用して微小パターンを生成することが
でき、したがって、製造の容易化を図ることができる。
【0175】請求項24記載の発明は、請求項23記載
のフォトマスクであって、透過率が100パーセントと
0パーセントとの間で2値的に変化する材料によって形
成され、前記微小領域に配置された開口部の大きさで透
過率を変化させるので、半導体の製造に用いられる電子
ビームやレーザで離散的にマスクパターンを書き込む技
術のような書き込み技術をそのまま利用して微小パター
ンを生成することができ、したがって、製造の容易化を
図ることができる。また、フォトマスクの材料としても
一般的な物を用いることができる。
【0176】請求項25記載のフォトレジストは、請求
項22、23又は24記載のフォトマスクを用いて露光
されているので、そのフォトレジストを透過する光の波
長領域における光学部品として利用することができる。
また、フォトレジストを、球面以外の非球面等、所望の
形状にすることが容易である。
【0177】請求項26記載の感光性樹脂は、請求項2
2、23又は24記載のフォトマスクを用いて露光され
ているので、その感光性樹脂を透過する光の波長領域に
おける光学部品として利用することができる。また、感
光性樹脂を、球面以外の非球面等、所望の形状にするこ
とが容易である。
【0178】請求項27記載の基板は、異方性ドライエ
ッチングにより請求項25記載のフォトレジストを転写
されているので、その基板材料を透過する光の波長領域
における光学部品として利用することができる。また、
基板を、球面以外の非球面等、所望の形状にすることが
容易である。
【0179】請求項28記載の基板は、異方性ドライエ
ッチングにより請求項26記載の感光性樹脂パターンを
転写されているので、その基板材料を透過する光の波長
領域における光学部品として利用することができる。ま
た、基板を、球面以外の非球面等、所望の形状にするこ
とが容易である。
【0180】請求項29記載のマイクロレンズは、請求
項22、23又は24記載のフォトマスクを用いて作製
されているので、球面以外の非球面、収差を減らし得る
形状、光軸を任意角度だけ傾斜させた形状等、所望の形
状のマイクロレンズを得ることができ、また、1つの面
に直径が等しく焦点距離が異なる多数のレンズを並べた
り、レンズとプリズムなどの異なる光学部品を同時に同
一物として形成したりすることができる。特に、収差を
減らした形状として形成した場合には、光ディスクや光
プローブ顕微鏡等、回折限界に近い微少な光スポットが
必要な用途にも用いることができるマイクロレンズを得
ることができる。
【0181】請求項30記載の光学素子は、請求項2
2、23又は24記載のフォトマスクを用いて作製した
1枚の基板上に複数の微少光学素子が配列されているの
で、そのような微少光学素子を用いる装置を小型化する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示すフォトマスク設計
装置のブロック図である。
【図2】レジスト感度曲線を示すグラフである。
【図3】フォトマスクを例示する模式図である。
【図4】フォトマスクの設計処理の流れを示すフローチ
ャートである。
【図5】フォトレジストに対する各微小領域での目的と
するレジスト深さを例示する模式図である。
【図6】レジスト深さ分布データを示す模式図である。
【図7】レジスト深さ分布データに基づくレジスト深さ
を示すグラフである。
【図8】レジスト深さを露光量に変換して示すグラフで
ある。
【図9】露光量を光透過率に変換して示すグラフであ
る。
【図10】微小領域の光透過率の実測値を示すグラフで
ある。
【図11】別の実施の形態として、目標形状となるレジ
スト深さを示すグラフである。
【図12】補正前の光透過率分布と目標となる光透過率
分布とを示すグラフである。
【図13】補正後の光透過率分布と目標となる光透過率
分布とを示すグラフである。
【図14】マイクロレンズの作成過程を示すプロセスフ
ロー図である。
【図15】作製されたマイクロレンズの一例を示す側面
図である。
【図16】フォトマスクを用いて形成したレジストパタ
ーンの一例を示す模式図である。
【図17】従来のフォトマスクパターンを例示する模式
図である。
【図18】グレースケール値とレジスト深さとの関係を
示すグラフである。
【符号の説明】
5 記憶媒体 6 レジスト感度曲線 7 フォトマスク 8,11 フォトレジスト 9 微小パターン 10 微小領域 12 基板、マイクロレンズ、光学素子

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フォトレジストに照射される光の光量を
    それぞれ所定の光透過率を持つ微小領域の集合である微
    小パターンで制御し、前記フォトレジストに前記微小パ
    ターンに対応する3次元形状を持つレジストパターンを
    形成するために用いられるフォトマスク設計方法におい
    て、 使用する前記フォトレジストについての露光量に対する
    レジスト深さを示すレジスト感度曲線を予め設定するレ
    ジスト感度曲線設定過程と、 所定階調分の複数の光透過率に対応付けられた微小領域
    データを予め設定する微小領域データ設定過程と、 目標とするレジストパターンに基づいて前記微小領域毎
    にレジスト深さを設定するレジスト深さ設定過程と、 前記微小領域毎に設定されたレジスト深さと前記レジス
    ト感度曲線設定過程で設定した前記レジスト感度曲線と
    に基づいて、目標とするレジストパターンに対応する前
    記微小領域毎の露光量を求める露光量算出過程と、 前記露光量算出過程で求めた前記微小領域毎の露光量を
    光透過率に変換する光透過率変換過程と、 前記光透過率変換過程で求めた前記微小領域毎の光透過
    率を前記微小領域データ設定過程で設定した前記微小領
    域データに置換して前記微小パターンを生成する微小パ
    ターン生成過程と、を具備するフォトマスク設計方法。
  2. 【請求項2】 前記光透過率変換過程において、前記露
    光量算出過程で求めた露光量の最大値をEmax、最小
    値をEmin、前記微小領域に与えることができる光透
    過率の最小値をa、最大値をb、前記光透過率変換過程
    で変換される光透過率の最大値をTmax、最小値をT
    minとした場合、 【数1】 を満たすEexpの値を設定し、前記微小領域毎の露光
    量を前記Eexpの値で割って光透過率に変換する請求
    項1記載のフォトマスク設計方法。
  3. 【請求項3】 前記光透過率変換過程において、前記微
    小領域に与えることができる光透過率をT(n)(n=1
    …N、T(n)<T(n+1))、露光量Eに対するレジス
    ト深さをresist(E)、設計する前記微小パターン
    に必要な精度をΔrとした場合、 【数2】 を満たすEexpの値を設定し、前記微小領域毎の露光
    量を前記Eexpの値で割って光透過率に変換する請求
    項2記載のフォトマスク設計方法。
  4. 【請求項4】 前記レジスト深さ設定過程において、設
    定されたレジスト深さの最小値がより大きな値となるよ
    うに前記微小領域毎のレジスト深さのパターンを移動さ
    せる請求項1、2又は3記載のフォトマスク設計方法。
  5. 【請求項5】 前記微小パターン生成過程は、 生成された前記微小パターンを透過して前記フォトレジ
    スト上に到達する光強度分布を計算する第1の補正処理
    過程と、 前記第1の補正処理過程で求めた前記微小領域毎の光強
    度と前記光透過率変換過程で変換された光透過率に基づ
    く光強度とを比較判定する第2の補正処理過程と、 前記第2の補正処理過程で前記微小領域毎の光強度に誤
    差が生ずると判定された場合には、その誤差を少なくす
    る前記微小領域のデータに置換する第3の補正処理過程
    と、 を具備する請求項1、2、3又は4記載のフォトマスク
    設計方法。
  6. 【請求項6】 前記微小パターン生成過程は、前記第1
    の補正処理過程と前記第2の補正処理過程と前記第3の
    補正処理過程とを複数回繰り返す請求項5記載のフォト
    マスク設計方法。
  7. 【請求項7】 前記微小パターン生成過程において、前
    記第1の補正処理過程での光強度分布の計算は、 【数3】 を用いて行なう請求項5又は6記載のフォトマスク設計
    方法。
  8. 【請求項8】 フォトレジストに照射される光の光量を
    それぞれ所定の光透過率を持つ微小領域の集合である微
    小パターンで制御し、前記フォトレジストに前記微小パ
    ターンに対応する3次元形状を持つレジストパターンを
    形成するために用いられるフォトマスク設計装置におい
    て、 使用する前記フォトレジストについての露光量に対する
    レジスト深さを示すレジスト感度曲線と、所定階調分の
    複数の光透過率に対応付けられた微小領域データとを記
    憶する記憶手段と、 目標とするレジストパターンに基づいて前記微小領域毎
    にレジスト深さを設定するレジスト深さ設定手段と、 前記微小領域毎に設定されたレジスト深さと前記記憶手
    段に記憶されている前記レジスト感度曲線とに基づい
    て、目標とするレジストパターンに対応する前記微小領
    域毎の露光量を求める露光量算出手段と、 前記露光量算出手段で求めた前記微小領域毎の露光量を
    光透過率に変換する光透過率変換手段と、 前記光透過率変換手段で求めた前記微小領域毎の光透過
    率を前記記憶手段に記憶されている前記微小領域データ
    に置換して前記微小パターンを生成する微小パターン生
    成手段と、 を具備するフォトマスク設計装置。
  9. 【請求項9】 前記光透過率変換手段は、前記露光量算
    出手段で求めた露光量の最大値をEmax、最小値をE
    min、前記微小領域に与えることができる光透過率の
    最小値をa、最大値をb、前記光透過率変換手段で変換
    される光透過率の最大値をTmax、最小値をTmin
    とした場合、 【数4】 を満たすEexpの値を設定し、前記微小領域毎の露光
    量を前記Eexpの値で割って光透過率に変換する請求
    項8記載のフォトマスク設計装置。
  10. 【請求項10】 前記光透過率変換手段は、前記微小領
    域に与えることができる光透過率をT(n)(n=1…
    N、T(n)<T(n+1))、露光量Eに対するレジスト
    深さをresist(E)、設計する前記微小パターンに
    必要な精度をΔrとした場合、 【数5】 を満たすEexpの値を設定し、前記微小領域毎の露光
    量を前記Eexpの値で割って光透過率に変換する請求
    項9記載のフォトマスク設計装置。
  11. 【請求項11】 前記レジスト深さ設定手段は、設定さ
    れたレジスト深さの最小値がより大きな値となるように
    前記微小領域毎のレジスト深さのパターンを移動させる
    請求項8、9又は10記載のフォトマスク設計装置。
  12. 【請求項12】 前記微小パターン生成手段は、 生成された前記微小パターンを透過して前記フォトレジ
    スト上に到達する光強度分布を計算する第1の補正処理
    手段と、 前記第1の補正処理手段で求めた前記微小領域毎の光強
    度と前記光透過率変換手段で変換された光透過率に基づ
    く光強度とを比較判定する第2の補正処理手段と、 前記第2の補正処理手段で前記微小領域毎の光強度に誤
    差が生ずると判定された場合には、その誤差を少なくす
    る前記微小領域のデータに置換する第3の補正処理手段
    と、を具備する請求項8、9、10又は11記載のフォ
    トマスク設計装置。
  13. 【請求項13】 前記微小パターン生成手段は、前記第
    1の補正処理手段と前記第2の補正処理手段と前記第3
    の補正処理手段とによる処理を複数回繰り返す請求項1
    2記載のフォトマスク設計装置。
  14. 【請求項14】 前記微小パターン生成手段は、前記第
    1の補正処理手段での光強度分布の計算を、 【数6】 を用いて行なう請求項12又は13記載のフォトマスク
    設計装置。
  15. 【請求項15】 フォトレジストに照射される光の光量
    をそれぞれ所定の光透過率を持つ微小領域の集合である
    微小パターンで制御し、前記フォトレジストに前記微小
    パターンに対応する3次元形状を持つレジストパターン
    を形成するために用いられるフォトマスク設計処理を実
    行するコンピュータにインストールされ、 目標とするレジストパターンに基づいて前記微小領域毎
    にレジスト深さを設定するレジスト深さ設定手段と、 前記微小領域毎に設定されたレジスト深さと記憶手段に
    予め記憶されている前記フォトレジストの露光量に対す
    るレジスト深さを示すレジスト感度曲線とに基づいて、
    目標とするレジストパターンに対応する前記微小領域毎
    の露光量を求める露光量算出手段と、 前記露光量算出手段で求めた前記微小領域毎の露光量を
    光透過率に変換する光透過率変換手段と、 前記光透過率変換手段で求めた前記微小領域毎の光透過
    率を、前記記憶手段に予め記憶されている所定階調分の
    複数の光透過率に対応付けられた微小領域データに置換
    して前記微小パターンを生成する微小パターン生成手段
    と、をコンピュータに実行させるためのプログラムを格
    納するコンピュータ読取可能な記憶媒体。
  16. 【請求項16】 前記光透過率変換手段は、前記露光量
    算出手段で求めた露光量の最大値をEmax、最小値を
    Emin、前記微小領域に与えることができる光透過率
    の最小値をa、最大値をb、前記光透過率変換手段で変
    換される光透過率の最大値をTmax、最小値をTmi
    nとした場合、 【数7】 を満たすEexpの値を設定し、前記微小領域毎の露光
    量を前記Eexpの値で割って光透過率に変換する請求
    項15記載のコンピュータ読取可能な記憶媒体。
  17. 【請求項17】 前記光透過率変換手段は、前記微小領
    域に与えることができる光透過率をT(n)(n=1…
    N、T(n)<T(n+1))、露光量Eに対するレジスト
    深さをresist(E)、設計する前記微小パターンに
    必要な精度をΔrとした場合、 【数8】 を満たすEexpの値を設定し、前記微小領域毎の露光
    量を前記Eexpの値で割って光透過率に変換する請求
    項16記載のコンピュータ読取可能な記憶媒体。
  18. 【請求項18】 前記レジスト深さ設定手段は、設定さ
    れたレジスト深さの最小値がより大きな値となるように
    前記微小領域毎のレジスト深さのパターンを移動させる
    請求項15、16又は17記載のコンピュータ読取可能
    な記憶媒体。
  19. 【請求項19】 前記微小パターン生成手段は、 生成された前記微小パターンを透過して前記フォトレジ
    スト上に到達する光強度分布を計算する第1の補正処理
    手段と、 前記第1の補正処理手段で求めた前記微小領域毎の光強
    度と前記光透過率変換手段で変換された光透過率に基づ
    く光強度とを比較判定する第2の補正処理手段と、 前記第2の補正処理手段で前記微小領域毎の光強度に誤
    差が生ずると判定された場合には、その誤差を少なくす
    る前記微小領域のデータに置換する第3の補正処理手段
    と、を具備する請求項15、16、17又は18記載の
    コンピュータ読取可能な記憶媒体。
  20. 【請求項20】 前記微小パターン生成手段は、前記第
    1の補正処理手段と前記第2の補正処理手段と前記第3
    の補正処理手段とによる処理を複数回繰り返す請求項1
    9記載のコンピュータ読取可能な記憶媒体。
  21. 【請求項21】 前記微小パターン生成手段は、前記第
    1の補正処理手段での光強度分布の計算を、 【数9】 を用いて行なう請求項19又は20記載のコンピュータ
    読取可能な記憶媒体。
  22. 【請求項22】 請求項1ないし7のいずれか1記載の
    フォトマスク設計方法によって設計されたフォトマス
    ク。
  23. 【請求項23】 透過率が離散的に変化する請求項22
    記載のフォトマスク。
  24. 【請求項24】 透過率が100パーセントと0パーセ
    ントとの間で2値的に変化する材料によって形成され、
    前記微小領域に配置された開口部の大きさで透過率を変
    化させる請求項23記載のフォトマスク。
  25. 【請求項25】 請求項22、23又は24記載のフォ
    トマスクを用いて露光したフォトレジスト。
  26. 【請求項26】 請求項22、23又は24記載のフォ
    トマスクを用いて露光した感光性樹脂。
  27. 【請求項27】 異方性ドライエッチングにより請求項
    25記載のフォトレジストを転写された基板。
  28. 【請求項28】 異方性ドライエッチングにより請求項
    26記載の感光性樹脂パターンを転写された基板。
  29. 【請求項29】 請求項22、23又は24記載のフォ
    トマスクを用いて作製したマイクロレンズ。
  30. 【請求項30】 請求項22、23又は24記載のフォ
    トマスクを用いて作製した1枚の基板上に複数の微少光
    学素子が配列された光学素子。
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