JP2005049460A - レジストパターン作成方法、レジストパターン作成装置、フォトマスクの設計方法及びフォトマスク - Google Patents

レジストパターン作成方法、レジストパターン作成装置、フォトマスクの設計方法及びフォトマスク Download PDF

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Abstract

【課題】レジストパターン作成方法において、簡便な計算で露光量を設定し、設計値に対する誤差の少ない3次元形状のレジストパターンを作成する。
【解決手段】レジストパターン作成方法は、目標とする3次元形状のレジストパターンを分割した2次元の複数の領域毎にレジスト除去量を設定し(S2)、それぞれの領域毎のレジスト除去量に基づいてそれぞれの領域毎に必要な露光量を算出し(S3)、それぞれの領域毎の必要な露光量に基づき広がり関数を用いてそれぞれの領域毎にレジスト表面を露光する露光量を決定し(S4)、それぞれの領域毎の露光量に基づいてフォトレジストを露光することで(S5,S6)、3次元形状のレジストパターンを作成する。これにより、簡便な計算で露光量を設定し、設計値に対する誤差が少ない3次元形状のレジストパターンを作成することができる。
【選択図】 図12

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レジストパターン作成方法、レジストパターン作成装置、フォトマスクの設計方法及びフォトマスクに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば微小光学素子の製造等に用いるために、加工対象である基材に積層されたフォトレジストにレプリカとなる3次元形状のレジストパターンを作成し、このレジストパターンに基づいて基材をエッチング処理することにより、基材をレプリカであるレジストパターンと同一のパターンに加工する技術が開発されている。このようなフォトレジストを用いて複雑な3次元形状を作成する方法においては、フォトマスクに光の透過率分布を与えてフォトレジストが露光される深さを制御する方法が検討されている。
【0003】
そのような方法の一つとしては、フォトマスクに微細な開口パターンを多数並べてその開口面積を変化させることで透過する光量を制御する方法が開示されている(特許文献1参照)。詳述すると、特許文献1では、レンズとして加工する対象としての基材にフォトレジストを積層し、基材に作成したいレンズを微小な複数の領域に分割し、それぞれの領域におけるレンズの厚さに応じてフォトマスクに光透過率の分布を与え、このようなフォトマスクを介して露光されたフォトレジストの残膜厚に所望の3次元形状を作成する方法が開示されている。すなわち、この特許文献1では、フォトマスクに与える光透過率の分布は微小領域での開口率の変化により与えられており、フォトマスクに微細な開口パターンを多数並べてその開口面積を変化させることでフォトマスクを透過する透過光量を制御する方法が採用されている。
【0004】
また、この透過光量を制御する方法としては、グレースケール値とレジスト深さとの対応関係を示すグラフを用いる方法が開示されている(非特許文献1参照)。詳述すると、非特許文献1では、グレースケール値とレジスト深さとの対応関係を示すグラフを用いて、所望のレジスト形状に合わせて数種のグレースケールパターンをフォトマスクに配置する方法が開示されている。すなわち、この非特許文献1では、それぞれの領域におけるレンズの厚さに応じてフォトマスクに光透過率の分布を与えるに際し、複数の微小な領域毎に、所望のレジスト深さに合わせてグラフから得られるグレースケール値を持つグレースケールパターンが選択されるわけである。また、開口している領域の形状が異なる複数のフォトマスクを用いて同一の場所に複数回に分けて露光することで、フォトレジストの残膜厚分布を変化させる技術も開示されている(特許文献2参照)。
【0005】
ここで、特許文献1や特許文献2の透過率分布型のフォトマスクでは、フォトマスクのある領域を通った光は1:1で対応する位置のレジスト表面からレジスト内部に垂直に入射するという仮定のもとで、フォトマスクの設計が行われている。また、露光量に対するレジスト除去量を示すレジスト感度曲線により露光及び現像にかかわるパラメータを表すことで、フォトレジスト内部の感光に関するパラメータや現像にかかわるパラメータをまとめて取り扱っている。これは、フォトリソグラフィーのシミュレーションにおいてもっとも単純なモデルであり計算は容易である。
【0006】
【特許文献1】
特表平08−504515号公報
【特許文献2】
特開平08−021908号公報
【非特許文献1】
Development of the dispersible microlens (Pure Appl. Opt. 3(1994) 97−101)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような技術では、作成したフォトレジスト形状と目標とするレンズ形状との間にずれ、すなわち設計値に対する誤差が生じる場合がある。この誤差は、レジストパターンの傾斜が大きい場合や作成するパターンが小さい場合等に特に大きく、非球面レンズ等の高い精度が要求される3次元形状を作成する場合に大きな問題となる。このような誤差は、露光量を決定する際に垂直入射を仮定して露光量を決定するために生じてしまう。
【0008】
実際には、フォトレジストに入射した光は露光に用いた光学系に応じた角度で広がっているため、フォトレジスト内部とその表面とでは、若干露光量の分布に違いが生じており、3次元形状のレジストパターンの傾斜が大きい部分では、現像時にレジスト除去量が大きい部分の周囲が現像液にさらされる時間が長くなるため、露光量が少なくてもレジスト除去量が大きくなるような場合がある。これらの影響を正確に再現するためには、マックスウェルの方程式を使ってレジスト内部での光強度分布を厳密に解き、感光剤量の時間変化等を考慮してレジストの感光を計算する必要がある。しかし、このような方法では計算量が多く、広い範囲でのレジスト形状を計算することは難しい。
【0009】
本発明の目的は、簡便な計算で露光量を設定し、設計値に対する誤差の少ない3次元形状のレジストパターンを作成することができるレジストパターン作成方法、レジストパターン作成装置、フォトマスクの設計方法及びフォトマスクを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のレジストパターン作成方法の発明は、フォトレジストに光を照射して3次元形状のレジストパターンを作成するレジストパターン作成方法において、目標とする3次元形状のレジストパターンを2次元の複数の領域に分割する工程と、それぞれの領域毎にレジスト除去量を設定する工程と、それぞれの領域毎のレジスト除去量に基づいてそれぞれの領域毎に露光量を設定する工程と、それぞれの領域毎の露光量に基づいて前記フォトレジストを露光する工程と、を具備しており、前記露光量を設定する工程は、それぞれの領域毎のレジスト除去量に基づいてそれぞれの領域毎に必要な露光量を算出する工程と、それぞれの領域毎の必要な露光量に基づいて、所定の露光量で実際に作成したレジスト形状からレジスト感度曲線を用いて算出した露光量とその所定の露光量との誤差を示す広がり関数を用いて、それぞれの領域毎にレジスト表面を露光する露光量を決定する工程と、を有している。
【0011】
したがって、フォトレジストへの露光量を設定する際に、それぞれの領域毎のレジスト除去量に基づいてそれぞれの領域毎に必要な露光量を算出し、それぞれの領域毎の必要な露光量に基づき広がり関数を用いてそれぞれの領域毎にレジスト表面を露光する露光量を決定することによって、レジスト内部での光の広がり等により発生する誤差が補正され、設計値に対する形状精度が高くなり、さらに、露光量を設定するための計算量が少なくて済む。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のレジストパターン作成方法において、前記フォトレジストを露光する工程では、それぞれの領域毎の露光量に基づく透過率分布を有するフォトマスクを用いて前記フォトレジストを露光する。
【0013】
したがって、それぞれの領域毎の露光量に基づく透過率分布を有するフォトマスクを用いることによって、フォトレジストを一括露光することが可能になり、レジストパターンの作成時間が短縮される。
【0014】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のレジストパターン作成方法において、前記広がり関数は、目標とする3次元形状のレジストパターンに近い形状のテストパターンを用いて求められている。
【0015】
したがって、目標とする形状に近い形状のテストパターンを用いることによって、目標とする形状を作成する際に発生する誤差に近い条件で広がり関数の設定が行われるため、より確実に誤差を抑えることが可能になる。
【0016】
請求項4記載の発明は、請求項1、2又は3記載のレジストパターン作成方法において、前記広がり関数は、中心対象な関数であり、その半値幅が少なくとも露光量の関数である。
【0017】
したがって、広がり関数は、中心対象な関数であり、その半値幅が少なくとも露光量の関数であることから、広がり関数によるレジストパターンの形状補正の精度が高められるため、設計値に対する形状誤差を減らすことが可能になる。
【0018】
請求項5記載の発明は、請求項1記載のレジストパターン作成方法において、前記フォトレジストを露光する工程では、前記フォトレジストに光を照射する露光装置によって前記フォトレジストを露光しており、前記露光装置は電子ビーム描画装置である。
【0019】
したがって、露光装置として電子ビーム描画装置を用いることによって、容易に請求項1記載の発明と同じ作用を得ることが可能である。
【0020】
請求項6記載の発明は、請求項2記載のレジストパターン作成方法において、前記フォトレジストを露光する工程では、前記フォトレジストに光を照射する露光装置によって前記フォトレジストを露光しており、前記露光装置は投影露光装置である。
【0021】
したがって、露光装置として投影露光装置を用いることによって、容易に請求項2記載の発明と同じ作用を得ることが可能である。
【0022】
請求項7記載の発明は、請求項2記載のレジストパターン作成方法において、前記フォトレジストを露光する工程では、前記フォトレジストに光を照射する露光装置によって前記フォトレジストを露光しており、前記露光装置は近接露光装置である。
【0023】
したがって、露光装置として近接露光装置を用いることによって、容易に請求項2記載の発明と同じ作用を得ることが可能である。
【0024】
請求項8記載のレジストパターン作成装置の発明は、フォトレジストに露光部により光を照射して3次元形状のレジストパターンを作成するレジストパターン作成装置において、目標とする3次元形状のレジストパターンを2次元の複数の領域に分割する手段と、それぞれの領域毎にレジスト除去量を設定する手段と、それぞれの領域毎のレジスト除去量に基づいてそれぞれの領域毎に露光量を設定する手段と、それぞれの領域毎の露光量に基づいて前記露光部に前記フォトレジストを露光させる手段と、を具備しており、前記露光量を設定する手段は、それぞれの領域毎のレジスト除去量に基づいてそれぞれの領域毎に必要な露光量を算出する手段と、それぞれの領域毎の必要な露光量に基づいて、所定の露光量で実際に作成したレジスト形状からレジスト感度曲線を用いて算出した露光量とその所定の露光量との誤差を示す広がり関数を用いて、それぞれの領域毎にレジスト表面を露光する露光量を決定する手段と、を有している。
【0025】
したがって、フォトレジストへの露光量を設定する際に、それぞれの領域毎のレジスト除去量に基づいてそれぞれの領域毎に必要な露光量を算出し、それぞれの領域毎の必要な露光量に基づき広がり関数を用いてそれぞれの領域毎にレジスト表面を露光する露光量を決定することによって、レジスト内部での光の広がり等により発生する誤差が補正され、設計値に対する形状精度が高くなり、さらに、露光量を設定するための計算量が少なくて済む。
【0026】
請求項9記載の発明は、請求項8記載のレジストパターン作成装置において、前記露光部にフォトレジストを露光させる手段は、それぞれの領域毎の露光量に基づく透過率分布を有するフォトマスクを介して前記露光部に前記フォトレジストを露光させる。
【0027】
したがって、それぞれの領域毎の露光量に基づく透過率分布を有するフォトマスクを用いることによって、フォトレジストを一括露光することが可能になり、レジストパターンの作成時間が短縮される。
【0028】
請求項10記載のフォトマスクの設計方法の発明は、フォトレジストに光を照射して3次元形状のレジストパターンを作成するために用いられるフォトマスクの設計方法において、目標とする3次元形状のレジストパターンを2次元の複数の領域に分割する工程と、それぞれの領域毎にレジスト除去量を設定する工程と、それぞれの領域毎のレジスト除去量に基づいてそれぞれの領域毎に露光量を設定する工程と、それぞれの領域毎の露光量に基づいて前記フォトマスクの透過率分布を設定する工程と、を具備しており、前記露光量を設定する工程は、それぞれの領域毎のレジスト除去量に基づいてそれぞれの領域毎に必要な露光量を算出する工程と、それぞれの領域毎の必要な露光量に基づいて、所定の露光量で実際に作成したレジスト形状からレジスト感度曲線を用いて算出した露光量とその所定の露光量との誤差を示す広がり関数を用いて、それぞれの領域毎にレジスト表面を露光する露光量を決定する工程と、を有している。
【0029】
したがって、それぞれの領域毎のレジスト除去量に基づいてそれぞれの領域毎に必要な露光量を算出し、それぞれの領域毎の必要な露光量に基づき広がり関数を用いてそれぞれの領域毎にレジスト表面を露光する露光量を決定し、その後、それぞれの領域毎の露光量に基づいてフォトマスクの透過率分布を設定することによって、その透過率分布に基づいてフォトマスクが形成され、そのフォトマスクを露光に用いた場合にレジスト内部での光の広がり等により発生する誤差が補正され、設計値に対する形状精度が高くなり、さらに、露光量を設定するための計算量が少なくて済む。
【0030】
請求項11記載の発明は、請求項10記載のフォトマスクの設計方法によって設計されたフォトマスク。
【0031】
したがって、請求項10記載の発明と同じ作用を奏する。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の実施の形態を図1ないし図13に基づいて説明する。図1は目標のレジスト形状を示す説明図、図2はレジスト感度曲線を示すグラフ、図3は目標のレジスト形状とレジスト感度曲線とから求めた露光量分布を示すグラフ、図4は図3の露光量をそのままレジストに露光して作成した実際のレジスト形状を示す説明図、図5は目標のレジスト形状と実際のレジスト形状との誤差を示す説明図、図6は実際のレジスト形状とレジスト感度曲線とから求めた露光量分布を示すグラフ、図7は目標のレジスト形状の露光量分布と実際のレジスト形状の露光量分布との誤差を示すグラフ、図8及び図9は広がり関数の定義を示す説明図である。
【0033】
本実施の形態は、レジストパターン作成装置の一例であり、このレジストパターン作成装置は、記憶する処理プログラムに基づいて各種の処理を実行することで、例えばマイクロレンズ等の微小光学素子に用いるレジストパターン作成方法を実行する。
【0034】
まず、露光量を制御してフォトレジストRに光を照射することで3次元形状のレジストパターンを作成するレジストパターン作成方法について説明する。
【0035】
本実施の形態のレジストパターン作成方法は、基本的に、目標とする3次元形状のレジストパターンを2次元の複数の領域に分割する工程と、それぞれの領域毎にレジスト除去量を設定する工程と、それぞれの領域毎のレジスト除去量に基づいてそれぞれの領域毎に露光量を設定する工程と、それぞれの領域毎の露光量に基づいて前記フォトレジストを露光する工程と、から構成されている。そして、露光量を設定する工程は、それぞれの領域毎のレジスト除去量に基づいてそれぞれの領域毎に必要な露光量を算出する工程と、それぞれの領域毎の必要な露光量に基づき広がり関数を用いて、それぞれの領域毎にレジスト表面を露光する露光量を決定する工程と、を有している。ここで、広がり関数とは、所定の露光量で実際に作成したレジスト形状からレジスト感度曲線を用いて算出した露光量とその所定の露光量との誤差を示す関数であり、レジスト感度曲線とは、露光量に対するレジスト除去量を示す曲線である。なお、これらの広がり関数及びレジスト曲線は予め求められている。
【0036】
詳述すると、図1に示すように、基材に積層されたフォトレジストRに3次元形状のレジストパターンを作成する場合、まず、目標とする3次元形状のレジストパターンは、直描装置である電子ビーム描画装置(EB描画装置)のビーム移動量やグレイスケールマスクによって露光量を変動させる場合の最小単位に合わせた微小な領域Rs(m,n)に区切られ、その微小な領域Rs(m,n)毎に目標のレジスト除去量rmv(m,n)が決定される。ここで、(m,n)とは、2次元平面での位置を示すものである。その後、図2に示すようなレジスト感度曲線を用いることで、その微小な領域Rs(m,n)毎に目標のレジスト除去量rmv(m,n)を得るために必要な露光量Ed(m,n)が求められる。これにより、図3に示すような露光量分布の曲線が得られる。
【0037】
露光装置によりレジスト表面を露光する露光量をExp(m,n)とする。Exp(m,n)=Ed(m,n)としてレジスト表面を露光すると、図4に示すようなレジストパターンの形状Rrmv(m,n)が得られる。この図4に示すような実際の形状Rrmv(m,n)(実際のレジスト除去量)と図1に示すような目標の形状rmv(m,n)(目標のレジスト除去量)とを比較すると、図5に示すように誤差が発生していることが分かる。このような誤差は、レジスト表面に照射した光のレジスト内部での広がりや現像等により発生してしまう。
【0038】
ここで、図6に示すように、図2に示すようなレジスト感度曲線を用いて、図4に示すような実際の形状Rrmv(m,n)(実際のレジスト除去量)からレジスト内部での光の広がり等を含む露光量Re(m,n)が求められる。これにより、図4に示すような実際の形状Rrmv(m,n)(実際のレジスト除去量)と図1に示すような目標の形状rmv(m,n)(目標のレジスト除去量)との誤差を露光量の誤差、すなわち、図7に示すように、図6に示すような露光量Re(m,n)と図3に示すような露光量Exp(m,n)=Ed(m,n)との誤差として表すことができる。
【0039】
この誤差を表すため、図8に示すように、Re(m,n)がExp(m,n)と広がり関数dif(p,q,x1,x2,x3,・・・)との積で表されるものとして、広がり関数dif(p,q,x1,x2,x3,・・・)が定義される。ここで、p,qはそれぞれの領域m,nからの距離であり、x1,x2,x3,・・・は領域m,nへの露光量、露光に用いる光学系、及び、現像やベーク等のプロセス条件によって決まる変数である。なお、広がり関数の求め方については後述する。さらに、図9に示すように、微小な領域Rs(m,n)毎に必要な露光量Ed(m,n)は、Exp(m,n)と広がり関数dif(p,q,x1,x2,x3,・・・)との積で表される。
【0040】
このような広がり関数を導入することで、露光装置によってレジスト表面を露光した露光量Exp(m,n)は、レジスト表面で広がり関数dif(p,q,x1,x2,x3,・・・)によりRe(m,n)に変換された後、フォトレジストRに垂直に入射していくという形で表すことができる。したがって、露光量を決定するために行う計算は、垂直入射を仮定した場合とほとんど変わらず、レジスト内部での光の広がりによる誤差や現像時に発生する誤差等を取り込むことができるようになり、少ない計算量で、作成するレジストパターンの形状精度を高めることができる。
【0041】
次に、広がり関数の求め方を説明する。まず、目標とする3次元形状を作るのに十分な厚さのレジスト膜を作成する塗布条件、プリベーク条件及び現像条件等が決定され、そのレジスト膜に対するレジスト感度曲線(露光量に対するレジスト除去量)が測定される。これにより、図2に示すようなレジスト感度曲線が得られる。続いて、テスト用の3次元形状のレジストパターン(テストパターン)が設定され、レジスト除去量rmv(m,n)からそのテストパターンを作成するのに必要な露光量Ed(m,n)が求められる。どのようなテストパターンを用いても構わないが、目標とする3次元形状に近い形状のテストパターンを用いれば、目標とする3次元形状を作成する際の精度を高めることができる。
【0042】
その後、露光量Ed(m,n)=Exp(m,n)として露光が行われ、現像後、レジストパターン形状が測定される。ここで得られたレジストパターン形状とレジスト感度曲線とを用いることで、レジスト内部での光の広がり等を含む露光量Re(m,n)が求められる。その後、Ed(m,n)とRe(m,n)とから広がり関数を求めるが、テストパターンの高さ変化が少ない場合等には、レジスト内部での広がりを余り考慮しないで良いので、フーリエ変換等を用いてEd(m,n)とRe(m,n)から広がり関数dif(p,q,x1,x2,x3,・・・)を求めることができる。テストパターンの高さ変化が大きく、急な傾斜の部分もあり、フーリエ変換ではうまく関数を求められない場合には、先に広がり関数をガウス分布などの中心対称な関数と仮定し、Ed(m,n)×dif(p,q,x1,x2,x3,・・・)がRe(m,n)と一致するようにパラメータを調整すれば良い。
【0043】
このとき、露光量が少ない部分ではレジスト表面付近のみが感光し、露光量が多い部分ではレジストの底まで露光されることを考慮すれば、露光量によって広がり関数の半値幅は変化していると考えることができる。したがって、広がり関数の変数x1,x2,x3・・・には、その場所への露光量Exp(m,n)が含まれており、露光量Exp(m,n)の値によって広がり関数の反値幅が変化するようにすれば、広がり関数による形状補正の精度を高めることができる。
【0044】
図10は本実施の形態の3次元形状のレジストパターンを作成するレジストパターン作成装置を概略的に示す縦断側面図である。
【0045】
レジストパターン作成装置1は、フォトレジストRが積層された基材である基板2を保持する保持部(図示せず)や保持部により保持された基板2に対して露光を行うための露光部3等を備えている。この露光部3は、光源(図示せず)やこの光源から出射した光をフォトレジストRに導く光学系(図示せず)等を備えている。なお、レジスト表面R1は微小な領域Rs(m,n)に分割され、この領域毎Rs(m,n)に設定された露光量を有する光がレジスト表面R1に照射され、レジスト内部R2に入射していく。
【0046】
ここで、レジストパターン作成装置1としては、例えば、レーザーを用いたスポット露光装置、電子ビーム描画装置(EB描画装置)、投影露光装置(ステッパー)及び近接露光装置(アライナー)等がある。ステッパー及びアライナーを用いた場合には、透過率分布型のフォトマスクを用いて、複数の領域Rs(m,n)を一括して露光することができる。
【0047】
図11はレジストパターン作成装置1が備える各部の電気的な接続を概略的に示すブロック図である。レジストパターン作成装置1は、コントローラ20を内蔵している。コントローラ20は、各部を集中的に制御するCPU(Central Processing Unit)21、CPU21が実行する各種プログラム等を格納するROM(Read Only Memory)22、CPU21のワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)23等をバスライン24で接続することによって構成されている。また、CPU21には、キーボードやマウス等の入力装置25やハードディスク(HDD)26がバスライン24を介して接続されている。
【0048】
ハードディスク26には、オペレーティングシステム(OS)、処理プログラム、広がり関数及びレジスト感度曲線等が格納され、さらに、各種のデータが格納される。この意味で、ハードディスク26は、プログラムや各種のデータ等を記憶する記憶媒体として機能する。そして、ハードディスク26に格納されているデータの一部は、各種処理プログラムが実行される際にRAM23に移されることで、各種処理の高速化が図られている。
【0049】
このような構成において、3次元形状のレジストパターンを作成するためにCPU21がハードディスク26に格納されている処理プログラムにしたがって実行するレジストパターン作成処理について図12及び図13を参照して説明する。図12はレジストパターン作成処理の流れを示すフローチャート、図13はその一部を示すフローチャートである。
【0050】
図12に示すように、まず、3次元形状の設計値h(m,n)が取得され(ステップS1)、露光領域の最小単位でのレジスト除去量rmv(m,n)が算出される(S2)。すなわち、目標とする3次元形状のレジストパターンが2次元の微小な複数領域Rs(m,n)に分割される。ここに、目標とする3次元形状のレジストパターンを2次元の複数の領域に分割する工程及び手段が実行される。その後、それぞれの領域での設計値である高さh(m,n)が求められ、高さh(m,n)がレジスト除去量rmv(m,n)に変換される。このレジスト除去量rmv(m,n)は、フォトレジストRの塗布厚さからh(m,n)を引くことで求められる。ここに、それぞれの領域毎にレジスト除去量を設定する工程及び手段が実行される。
【0051】
次に、3次元形状のレジストパターンを作成するために必要な露光量Ed(m,n)が求められる(S3)。この露光量Ed(m,n)は、図2に示すようなレジスト感度曲線を用いて、レジスト除去量rmv(m,n)=rm(Ed(m,n))を満たすEd(m,n)を取得することで求められる。ここに、それぞれの領域毎のレジスト除去量に基づいてそれぞれの領域毎に必要な露光量を算出する工程及び手段が実行される。なお、レジスト感度曲線は、レジスト除去量に対応した露光量を事前に測定することで求められている。
【0052】
続いて、レジスト表面R1への露光量Exp(m,n)が決定される(S4)。ここに、それぞれの領域毎のレジスト除去量に基づいてそれぞれの領域毎に露光量を設定する工程及び手段が実行される。ここで、広がり関数dif(p,q,x1,x2,…)に対する逆関数を求めることが可能である場合には、Ed(m,n)に広がり関数の逆関数をかけたものをExp(m,n)とすれば良い。広がり関数dif(p,q,x1,x2,…)に対する逆関数がうまく求められない場合には、図13に示すように、レジスト表面R1への露光量Exp(m,n)=Ed(m,n)に仮決めしておき(S11)、広がり関数を考慮したRs(m,n)への露光量<Re(m,n)=Σp+m´=m,q+n´=nExP(m´,n´)dif(p,q,Exp(m´,n´))>を(S12)、Exp(m,n)の決定条件であるRe(m,n)=Ed(m,n)が成立するように(S13のN)、Exp(m,n)の値を調整しながら(S14)合わせ込めば良い。このようにして、Exp(m,n)の決定条件であるRe(m,n)=Ed(m,n)が成立すると(S13のY)、レジスト表面R1を露光する露光量Exp(m,n)が決定される(S4)。ここに、それぞれの領域毎にレジスト表面R1を露光する露光量を決定する工程及び手段が実行される。
【0053】
その後、露光に用いる光学系にあわせて、ステッパーやアライナーを用いるのであれば、グレイスケールマスクの透過率分布が決定され、EB描画装置等を用いるのであれば、露光に用いるビーム径を考慮した露光条件が決定される(S5)。そして、それらの条件に基づいて露光部3により露光が行われ、その後、現像が行われる(S6)。ここに、それぞれの領域毎の露光量に基づいてフォトレジストRを露光する工程及び露光部3にフォトレジストRを露光させる手段が実行される。これにより、目的の3次元形状のレジストパターンが得られる。
【0054】
特に、露光データに基づいて直接フォトレジストRに光照射するEB描画装置等のレジストパターン作成装置1においては、上述したような処理が組み込まれているため、目的とする3次元形状の設計値が入力されれば、自動的に必要な露光量が計算され、フォトレジストRが露光される。
【0055】
このように、フォトレジストRへの露光量を設定する際に、それぞれの領域毎のレジスト除去量に基づいてそれぞれの領域毎に必要な露光量を算出し(S3)、それぞれの領域毎の必要な露光量に基づき広がり関数を用いてそれぞれの領域毎にレジスト表面R1を露光する露光量を決定することで(S4)、レジスト内部R2での光の広がり等により発生する誤差が補正され、設計値に対する形状精度が高くなり、さらに、露光量を設定するための計算量が少なくて済むので、簡便な計算で露光量を設定し、設計値に対する誤差が少ない3次元形状のレジストパターンを作成することができる。また、計算量が少なくなるので、処理を速く実行することができる。
【0056】
本発明の第二の実施の形態について説明する。本実施の形態は、露光量を制御してフォトレジストRに光を照射することで3次元形状のレジストパターンを作成するために用いられるフォトマスクの設計方法の一例である。なお、第一の実施の形態と同一部分は同一符号で示し、説明は省略する。
【0057】
露光量の調整によって3次元的なレジスト形状を得るためのフォトマスクとしては、微小な開口を多数並べて開口率の変化で透過率を変化させるフォトマスクや、マスク作成時に用いる電子ビームのドーズ量に応じて透過率が変化するフォトリフラクティブな材料を使ったフォトマスク等が用いられている。どちらに対しても、本実施の形態のフォトマスクの設計方法を適用することができる。
【0058】
フォトマスクを用いる場合には、レジスト表面R1での露光量Exp(m,n)をマスクの透過率T(m,n)に変換する必要がある。レジスト表面R1での露光量Exp(m,n)は、光が光学系を通って変調されたものになっている。投影光学系では、その変調は照明系や投影系のレンズの開口率により求められる。したがって、フォトマスクの透過率T(m,n)を決定するためには、第一の実施の形態で述べたようなレジストパターン作成方法と同様にして(図12のS1〜S4参照)、レジスト表面への露光量Exp(m,n)を求めた後、露光に用いる光学系によるマスク透過光の変調分を逆変換してマスク透過直後の光量Mexp(m,n)を求め、透過率T(m,n)の最大値が100%を超えないようにMexpの最大値より大きい値でMexp(m,n)を割ることで、透過率分布T(m,n)が得られる。ここに、それぞれの領域毎の露光量に基づいてフォトマスクの透過率分布を設定する工程が実行される。その後、その透過率分布に基づいてフォトマスクが形成される。
【0059】
したがって、図12に示すように、それぞれの領域毎のレジスト除去量に基づいて必要な露光量を算出し(S3)、それぞれの領域毎の必要な露光量に基づき広がり関数を用いてそれぞれの領域毎にレジスト表面R1を露光する露光量を決定し(S4)、その後、それぞれの領域毎の露光量に基づいてフォトマスクの透過率分布を設定することによって、その透過率分布に基づいてフォトマスクが形成され、そのフォトマスクを露光に用いた場合にレジスト内部R2での光の広がり等により発生する誤差が補正され、設計値に対する形状精度が高くなり、さらに、露光量を設定するための計算量が少なくて済むので、簡便な計算で設計値に対する誤差が少ない3次元形状のレジストパターンを作成することができる。また、計算量が少なくなるので、処理を速く実行することができる。
【0060】
【発明の効果】
請求項1記載のレジストパターン作成方法の発明によれば、フォトレジストに光を照射して3次元形状のレジストパターンを作成するレジストパターン作成方法において、目標とする3次元形状のレジストパターンを2次元の複数の領域に分割する工程と、それぞれの領域毎にレジスト除去量を設定する工程と、それぞれの領域毎のレジスト除去量に基づいてそれぞれの領域毎に露光量を設定する工程と、それぞれの領域毎の露光量に基づいて前記フォトレジストを露光する工程と、を具備しており、前記露光量を設定する工程は、それぞれの領域毎のレジスト除去量に基づいてそれぞれの領域毎に必要な露光量を算出する工程と、それぞれの領域毎の必要な露光量に基づいて、所定の露光量で実際に作成したレジスト形状からレジスト感度曲線を用いて算出した露光量とその所定の露光量との誤差を示す広がり関数を用いて、それぞれの領域毎にレジスト表面を露光する露光量を決定する工程と、を有していることから、フォトレジストへの露光量を設定する際に、それぞれの領域毎のレジスト除去量に基づいてそれぞれの領域毎に必要な露光量を算出し、それぞれの領域毎の必要な露光量に基づき広がり関数を用いてそれぞれの領域毎にレジスト表面を露光する露光量を決定することによって、レジスト内部での光の広がり等により発生する誤差が補正され、設計値に対する形状精度が高くなり、さらに、露光量を設定するための計算量が少なくて済むので、簡便な計算で露光量を設定し、設計値に対する誤差が少ない3次元形状のレジストパターンを作成することができる。また、計算量が少なくなるので、処理を速く実行することができる。
【0061】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載のレジストパターン作成方法において、前記フォトレジストを露光する工程では、それぞれの領域毎の露光量に基づく透過率分布を有するフォトマスクを用いて前記フォトレジストを露光することから、フォトレジストを一括露光することが可能になるので、レジストパターンの作成時間を短縮することできる。
【0062】
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は2記載のレジストパターン作成方法において、前記広がり関数は、目標とする3次元形状のレジストパターンに近い形状のテストパターンを用いて求められていることから、目標とする形状を作成する際に発生する誤差に近い条件で広がり関数の設定が行われるため、より確実に誤差を抑えることが可能になるので、設計値に対する形状精度を高めることができる。
【0063】
請求項4記載の発明によれば、請求項1、2又は3記載のレジストパターン作成方法において、前記広がり関数は、中心対象な関数であり、その半値幅が少なくとも露光量の関数であることから、広がり関数によるレジストパターンの形状補正の精度が高められるため、設計値に対する形状誤差を減らすことができる。
【0064】
請求項5記載の発明によれば、請求項1記載のレジストパターン作成方法において、前記フォトレジストを露光する工程では、前記フォトレジストに光を照射する露光装置によって前記フォトレジストを露光しており、前記露光装置は電子ビーム描画装置であることから、容易に請求項1記載の発明と同じ効果を得ることができる。
【0065】
請求項6記載の発明によれば、請求項2記載のレジストパターン作成方法において、前記フォトレジストを露光する工程では、前記フォトレジストに光を照射する露光装置によって前記フォトレジストを露光しており、前記露光装置は投影露光装置であることから、容易に請求項2記載の発明と同じ効果を得ることができる。
【0066】
請求項7記載の発明によれば、請求項2記載のレジストパターン作成方法において、前記フォトレジストを露光する工程では、前記フォトレジストに光を照射する露光装置によって前記フォトレジストを露光しており、前記露光装置は近接露光装置であることから、容易に請求項2記載の発明と同じ効果を得ることができる。
【0067】
請求項8記載のレジストパターン作成装置の発明によれば、フォトレジストに露光部により光を照射して3次元形状のレジストパターンを作成するレジストパターン作成装置において、目標とする3次元形状のレジストパターンを2次元の複数の領域に分割する手段と、それぞれの領域毎にレジスト除去量を設定する手段と、それぞれの領域毎のレジスト除去量に基づいてそれぞれの領域毎に露光量を設定する手段と、それぞれの領域毎の露光量に基づいて前記露光部に前記フォトレジストを露光させる手段と、を具備しており、前記露光量を設定する手段は、それぞれの領域毎のレジスト除去量に基づいてそれぞれの領域毎に必要な露光量を算出する手段と、それぞれの領域毎の必要な露光量に基づいて、所定の露光量で実際に作成したレジスト形状からレジスト感度曲線を用いて算出した露光量とその所定の露光量との誤差を示す広がり関数を用いて、それぞれの領域毎にレジスト表面を露光する露光量を決定する手段と、を有していることから、フォトレジストへの露光量を設定する際に、それぞれの領域毎のレジスト除去量に基づいてそれぞれの領域毎に必要な露光量を算出し、それぞれの領域毎の必要な露光量に基づき広がり関数を用いてそれぞれの領域毎にレジスト表面を露光する露光量を決定することによって、レジスト内部での光の広がり等により発生する誤差が補正され、設計値に対する形状精度が高くなり、さらに、露光量を設定するための計算量が少なくて済むので、簡便な計算で露光量を設定し、設計値に対する誤差が少ない3次元形状のレジストパターンを作成することができる。また、計算量が少なくなるので、処理を速く実行することができる。
【0068】
請求項9記載の発明によれば、請求項8記載のレジストパターン作成装置において、前記露光部にフォトレジストを露光させる手段は、それぞれの領域毎の露光量に基づく透過率分布を有するフォトマスクを介して前記露光部に前記フォトレジストを露光させることから、フォトレジストを一括露光することが可能になるので、レジストパターンの作成時間を短縮することができる。
【0069】
請求項10記載のフォトマスクの設計方法の発明によれば、フォトレジストに光を照射して3次元形状のレジストパターンを作成するために用いられるフォトマスクの設計方法において、目標とする3次元形状のレジストパターンを2次元の複数の領域に分割する工程と、それぞれの領域毎にレジスト除去量を設定する工程と、それぞれの領域毎のレジスト除去量に基づいてそれぞれの領域毎に露光量を設定する工程と、それぞれの領域毎の露光量に基づいて前記フォトマスクの透過率分布を設定する工程と、を具備しており、前記露光量を設定する工程は、それぞれの領域毎のレジスト除去量に基づいてそれぞれの領域毎に必要な露光量を算出する工程と、それぞれの領域毎の必要な露光量に基づいて、所定の露光量で実際に作成したレジスト形状からレジスト感度曲線を用いて算出した露光量とその所定の露光量との誤差を示す広がり関数を用いて、それぞれの領域毎にレジスト表面を露光する露光量を決定する工程と、を有していることから、それぞれの領域毎のレジスト除去量に基づいてそれぞれの領域毎に必要な露光量を算出し、それぞれの領域毎の必要な露光量に基づき広がり関数を用いてそれぞれの領域毎にレジスト表面を露光する露光量を決定し、その後、それぞれの領域毎の露光量に基づいてフォトマスクの透過率分布を設定することによって、その透過率分布に基づいてフォトマスクが形成され、そのフォトマスクを露光に用いた場合にレジスト内部での光の広がり等により発生する誤差が補正され、設計値に対する形状精度が高くなり、さらに、露光量を設定するための計算量が少なくて済むので、簡便な計算で設計値に対する誤差が少ない3次元形状のレジストパターンを作成することができる。また、計算量が少なくなるので、処理を速く実行することができる。
【0070】
請求項11記載の発明によれば、請求項10記載のフォトマスクの設計方法によって設計されたフォトマスクを用いることで、請求項10記載の発明と同じ効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】目標のレジスト形状を示す説明図である。
【図2】レジスト感度曲線を示すグラフである。
【図3】目標のレジスト形状とレジスト感度曲線とから求めた露光量分布を示すグラフである。
【図4】図3の露光量をそのままレジストに露光して作成した実際のレジスト形状を示す説明図である。
【図5】目標のレジスト形状と実際のレジスト形状との誤差を示す説明図である。
【図6】実際のレジスト形状とレジスト感度曲線とから求めた露光量分布を示すグラフである。
【図7】目標のレジスト形状の露光量分布と実際のレジスト形状の露光量分布との誤差を示すグラフである。
【図8】広がり関数の定義を示す説明図である。
【図9】広がり関数の定義を示す説明図である。
【図10】本実施の形態のレジストパターン作成装置を概略的に示す縦断側面図である。
【図11】レジストパターン作成装置が備える各部の電気的な接続を概略的に示すブロック図である。
【図12】レジストパターン作成処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】レジストパターン作成処理の流れの一部を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 レジストパターン作成装置
3 露光部
R フォトレジスト
R1 レジスト表面

Claims (11)

  1. フォトレジストに光を照射して3次元形状のレジストパターンを作成するレジストパターン作成方法において、
    目標とする3次元形状のレジストパターンを2次元の複数の領域に分割する工程と、
    それぞれの領域毎にレジスト除去量を設定する工程と、
    それぞれの領域毎のレジスト除去量に基づいてそれぞれの領域毎に露光量を設定する工程と、
    それぞれの領域毎の露光量に基づいて前記フォトレジストを露光する工程と、
    を具備しており、
    前記露光量を設定する工程は、
    それぞれの領域毎のレジスト除去量に基づいてそれぞれの領域毎に必要な露光量を算出する工程と、
    それぞれの領域毎の必要な露光量に基づいて、所定の露光量で実際に作成したレジスト形状からレジスト感度曲線を用いて算出した露光量とその所定の露光量との誤差を示す広がり関数を用いて、それぞれの領域毎にレジスト表面を露光する露光量を決定する工程と、
    を有しているレジストパターン作成方法。
  2. 前記フォトレジストを露光する工程では、それぞれの領域毎の露光量に基づく透過率分布を有するフォトマスクを用いて前記フォトレジストを露光する請求項1記載のレジストパターン作成方法。
  3. 前記広がり関数は、目標とする3次元形状のレジストパターンに近い形状のテストパターンを用いて求められている請求項1又は2記載のレジストパターン作成方法。
  4. 前記広がり関数は、中心対象な関数であり、その半値幅が少なくとも露光量の関数である請求項1、2又は3記載のレジストパターン作成方法。
  5. 前記フォトレジストを露光する工程では、前記フォトレジストに光を照射する露光装置によって前記フォトレジストを露光しており、
    前記露光装置は電子ビーム描画装置である請求項1記載のレジストパターン作成方法。
  6. 前記フォトレジストを露光する工程では、前記フォトレジストに光を照射する露光装置によって前記フォトレジストを露光しており、
    前記露光装置は投影露光装置である請求項2記載のレジストパターン作成方法。
  7. 前記フォトレジストを露光する工程では、前記フォトレジストに光を照射する露光装置によって前記フォトレジストを露光しており、
    前記露光装置は近接露光装置である請求項2記載のレジストパターン作成方法。
  8. フォトレジストに露光部により光を照射して3次元形状のレジストパターンを作成するレジストパターン作成装置において、
    目標とする3次元形状のレジストパターンを2次元の複数の領域に分割する手段と、
    それぞれの領域毎にレジスト除去量を設定する手段と、
    それぞれの領域毎のレジスト除去量に基づいてそれぞれの領域毎に露光量を設定する手段と、
    それぞれの領域毎の露光量に基づいて前記露光部に前記フォトレジストを露光させる手段と、
    を具備しており、
    前記露光量を設定する手段は、
    それぞれの領域毎のレジスト除去量に基づいてそれぞれの領域毎に必要な露光量を算出する手段と、
    それぞれの領域毎の必要な露光量に基づいて、所定の露光量で実際に作成したレジスト形状からレジスト感度曲線を用いて算出した露光量とその所定の露光量との誤差を示す広がり関数を用いて、それぞれの領域毎にレジスト表面を露光する露光量を決定する手段と、
    を有しているレジストパターン作成装置。
  9. 前記露光部にフォトレジストを露光させる手段は、それぞれの領域毎の露光量に基づく透過率分布を有するフォトマスクを介して前記露光部に前記フォトレジストを露光させる請求項8記載のレジストパターン作成装置。
  10. フォトレジストに光を照射して3次元形状のレジストパターンを作成するために用いられるフォトマスクの設計方法において、
    目標とする3次元形状のレジストパターンを2次元の複数の領域に分割する工程と、
    それぞれの領域毎にレジスト除去量を設定する工程と、
    それぞれの領域毎のレジスト除去量に基づいてそれぞれの領域毎に露光量を設定する工程と、
    それぞれの領域毎の露光量に基づいて前記フォトマスクの透過率分布を設定する工程と、
    を具備しており、
    前記露光量を設定する工程は、
    それぞれの領域毎のレジスト除去量に基づいてそれぞれの領域毎に必要な露光量を算出する工程と、
    それぞれの領域毎の必要な露光量に基づいて、所定の露光量で実際に作成したレジスト形状からレジスト感度曲線を用いて算出した露光量とその所定の露光量との誤差を示す広がり関数を用いて、それぞれの領域毎にレジスト表面を露光する露光量を決定する工程と、
    を有しているフォトマスクの設計方法。
  11. 請求項10記載のフォトマスクの設計方法によって設計されたフォトマスク。
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