JP2001145485A - 新規マンナナーゼ、その製造法および用途 - Google Patents

新規マンナナーゼ、その製造法および用途

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JP2001145485A JP33055899A JP33055899A JP2001145485A JP 2001145485 A JP2001145485 A JP 2001145485A JP 33055899 A JP33055899 A JP 33055899A JP 33055899 A JP33055899 A JP 33055899A JP 2001145485 A JP2001145485 A JP 2001145485A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より常温に近い状態でもマンナン分解活性が
高く、かつ高い比活性を有する酵素を提供する。 【解決手段】 次の理化学的性質を有する単輪生のペニ
シリウム属または単輪生のユーぺニシリウム属に属する
菌株によって生産されるβ-マンナナーゼ。 (1)作用 β−マンナンのβ−1,4−D−マンノピラノシド結合
を非特異的に加水分解して、マンノースおよびマンノオ
リゴ糖を生成する。 (2)至適pH 至適pHは約5.0〜6.0である。 (3)作用適温の範囲 作用適温範囲は少なくとも約20〜70℃である。 (4)30℃活性/40℃活性が約80%以上である。 【効果】 上記の酵素を使用することにより、コーヒー
飲料において、常温下でも多量の酵素を添加しなくても
沈殿生成の防止が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なβ−マンナ
ナーゼ、その製造法および用途、ならびに関連の微生物
に関するものであり、さらに詳細には、本発明は、従来
のものより低温でも活性を示す新規なβ−マンナナーゼ
およびその製造方法、β−マンナナーゼ酵素剤(代表的
には、コーヒー飲料での沈殿生成防止剤)、β−マンナ
ナーゼのコーヒー飲料における沈殿生成防止のための使
用および沈殿生成防止方法、ならびに上記酵素の産生能
を有するβ−マンナナーゼ産生菌に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コーヒー飲料は缶入り製品として
の流通量が増加している。コーヒー抽出液は保存中に濁
りや沈殿を発生しやすく、これらを抑える製法の開発が
望まれている。さらに近年では、本格風味を提供するた
めの原料コーヒー豆の使用量増加、販売地域拡大による
市場滞留期間の長期化および自動販売機や温缶機による
加温などにより、沈殿が生じ、商品価値を著しく低下さ
せるという問題が生じている。コーヒー抽出液の沈殿は
コーヒー豆由来のガラクトマンナンに起因し、マンナン
分解酵素を利用して沈殿発生を抑える飲料の製造方法が
特開平7-184546号公報に、また繊維素分解酵素を用いた
沈殿防止方法が特公昭47−19736号公報に、酵素
を用いた混濁防止法が特開平4−45745号公報に開
示されている。
【0003】また、マンナン分解酵素は、バチルス属由
来の酵素が特公昭63−18474、特公平3−657
54号公報に、ペニシリウム・パープロゲナム由来の酵
素が特開昭63−209586号公報に、クロストリジ
ウム・テルチウム、ラクトバチルス属由来の酵素が特開
平5−176767号公報に、リゾプス・ニーベウスが
特公昭49−12710号公報にそれぞれ開示されてい
る。さらに報告があるものとしてトリコデルマ・レーゼ
イ(Appl. Microbiol. (1993 39:58-62)、ストレプトマ
イセス属(Agric. Biol. Chem., 48(9), 2189-2195, 19
85)、エンテロコッカス・カゼリフラバス(J. Fermen
t. Bioeng., vol.76(1), 14-18, 1993)、ビブリオ属
(Appl. and Environ. Microbiol. Nov., 1990, 3505-3
6510)、エアロモナス属(J. Fac. Arg., Kyushu Uni
v., 27(3. 4), 89-98(1983)由来のマンナナーゼ等があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の方法で
は例えば、市販されているマンナン分解酵素であるアス
ペルギルス・ニガー由来の酵素セルロシンGM5(阪急
共栄物産株式会社)、ガマナーゼ(ノボノルディスクバ
イオインダストリー株式会社)、また論文にて報告され
ている酵素であるトリコイデルマ・レーゼイ由来酵素、
ペニシリウム・パープロゲナム由来のβ−マンナナーゼ
等は、その至適温度は概ね70〜80℃であり、常温におけ
る酵素反応性が低い。さらに蛋白重量あたりの比活性が
低いため、コーヒー抽出液の沈殿解消を工業的に行うに
は、処理温度を高くする(40〜50℃)ことが必要で
あった。その結果、工程が複雑化し、またコーヒー本来
の香味、品質の劣化の問題を生じていた。20〜30℃
程度の常温で十分に作用させるためには酵素添加量を上
げることも考えられるが、その場合上述の酵素は比活性
が低いために多量の酵素を添加せざるをえず、酵素蛋白
質由来の異味を生じる問題があり、常温における酵素反
応性のより高い酵素、あるいは少量の添加量で効果のあ
る、より高い比活性の酵素の開発が望まれる。
【0005】その他に現在報告されている微生物由来の
β−マンナナーゼとしてはバチルス属由来、クロストリ
ジウム・テルチウム、ラクトバチルス属由来、ストレプ
トマイセス属由来、エンテロコッカス・カゼリフラバス
由来、リゾプス・ニーベウス由来、ビブリオ属由来、エ
アロモナス属由来があるが、バチルス属、ストレプトマ
イセス属由来酵素は至適pHが中性〜アルカリ性である
ため、コーヒーの処理の目的には適さず、クロストリジ
ウム・テルチウム、ラクトバチルス属、エンテロコッカ
ス・カゼリフラバスは微嫌気性細菌のため、培養装置の
気相部を窒素で置換する必要があり、培養方法が煩雑化
するため工業的に使用するのには困難である。リゾプス
・ニーベウス由来酵素については特公昭49−1271
0号公報によると、酵素の採取方法として、SE−セフ
ァデックスなどのイオン交換体を低イオン強度に緩衝化
し分離する第一工程と、高イオン強度に緩衝化し分離す
る第二工程が必要であり、実用上は難点を残していた。
またビブリオ属には食品汚染菌が数多く見られ、食品工
業において使用するには安全性に難点がある。エアロモ
ナス属酵素は温度安定性が低く、工業的に流通して使用
するには保存安定性に問題がある。
【0006】本発明は、より常温に近い状態でもマンナ
ン分解活性が高く、かつ高い比活性を有する酵素、その
製造法および用途(例えば、コーヒー製造において少量
の添加量で有効な沈殿防止方法)を提供することを目的
とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者はかかる実情に
おいて、コーヒー沈殿防止に更に適した活性を有するβ
−マンナナーゼを産生する微生物を微生物保存機関より
取寄せた菌株にて探索した結果、単輪生のペニシリウム
属に属する微生物から高いマンナン分解活性を持つ菌株
を多数見出した。単輪生とはペニシリウム属の同定を行
う際に重要なぺニシリの形態的特徴の一種であり、分生
子柄より直接フィアライドを輪生し、メトレ、ラミなど
の分岐を持たないぺニシリの状態を表している。一方、
分生子柄に分岐を持つ複輪生、多輪生もある。
【0008】本発明者は、さらに自然界からも検索した
結果、群馬県の土壌から高分解活性株を複数株見出し、
分離同定あるいは分離観察したところ、分離された微生
物のうち、コーヒー沈殿防止に適した活性を有するもの
の全てが単輪生のペニシリウム(Penicillium)属に属
する微生物であることがわかった。この微生物は(1)
マンナンに対し高い分解活性を有するβーマンナナーゼ
を多量に産生すること、(2)これをコーヒー抽出液に
作用させた場合、驚くべきことに常温でも沈殿防止効果
がすぐれていること、(3)この酵素を精製したとこ
ろ、非常に高い比活性を持つため、酵素添加量が少なく
てよいこと、(4)また本菌は安全な菌であり、食品工業
での利用において安全性に問題がないこと、を見出し、
この知見に基づいて本発明を完成させるに至った。
【0009】従って、本発明は新規なβ−マンナナー
ゼ、その製造法および用途、さらに具体的には、β−マ
ンナナーゼ酵素剤(代表的には、例えばガラクトマンナ
ンに作用してコーヒー飲料での沈殿を解消することがで
きる沈殿生成防止剤)、β−マンナナーゼのコーヒー飲
料における沈殿生成防止のための使用および沈殿生成防
止方法、ならびに上記酵素を産生する能力を有するβ−
マンナナーゼ産生菌に関する。
【0010】すなわち、本発明によるβ−マンナナーゼ
は、次の理化学的性質を有することを特徴とするもので
あり、代表的には単輪生のペニシリウム属または単輪生
のユーぺニシリウム属に属する微生物によって生産する
ことができる。 (1)作用 β−マンナンのβ−1,4−D−マンノピラノシド結合
を非特異的に加水分解して、マンノースおよびマンノオ
リゴ糖を生成する。 (2)至適pH 至適pHは約5.0〜6.0である。 (3)作用適温の範囲 作用適温範囲は少なくとも約20〜70℃である。(ここ
で、少なくとも約20〜70℃とは、約20〜70℃は明確に適
温範囲であるということであり、それ以外の範囲を排除
するものではない。) (4)30℃活性/40℃活性が約80%以上である。
【0011】好ましい態様において、このβ−マンナナ
ーゼは、次の理化学的性質を有することを特徴とするも
のであり、代表的には前記の微生物、特にペニシリウム
・マルチカラーに属する微生物によって生産することが
できる。 (1)作用 β−マンナンのβ−1,4−D−マンノピラノシド結合
を非特異的に加水分解して、マンノースおよびマンノオ
リゴ糖を生成する。 (2)至適pH 至適pHは約5.0〜6.0である。 (3)作用適温の範囲 作用適温範囲は少なくとも約20〜70℃である。 (4)30℃活性/40℃活性が約80%以上である。 (5)基質特異性 マンナン、ガラクトマンナン、グルコマンナンに特異的
に作用し、アラビノキシラン、キシラン、トラガントガ
ム、セルロース、カルボキシメチルセルロースには作用
しない。 (6)至適温度 至適温度は約60〜70℃である (7)安定pH範囲 安定pH範囲は約3.0〜10.0である。 (8)温度安定性 温度安定性(pH5.0において)は、30℃で1時間の処理を
行ったときの残存活性を100%としたとき、50℃で1時間
の処理により約100%の残存活性であり、60℃で1時間の
処理により約70%の残存活性である。 (9)分子量 分子量は約42,000〜45,000(SDS-PAGE法)である。
【0012】また、本発明によるβ−マンナナーゼの製
造方法は、上記β−マンナナーゼの生産菌を培養し、培
養物から上記酵素もしくは含有組成物を採取することを
特徴とするものである。
【0013】さらに、本発明によるβ−マンナナーゼ酵
素剤(代表的には、コーヒー飲料の沈殿生成防止剤)
は、上記β−マンナナーゼを含んでなるものである。
【0014】本発明はまた、上記β−マンナナーゼの、
コーヒー飲料における沈殿生成防止のための使用でもあ
る。
【0015】本発明による沈殿生成防止法は、コーヒー
抽出液に、上記のβ−マンナナーゼ酵素剤を作用させる
(好ましくは低温もしくは常温で)ことを特徴とするも
のである。
【0016】本発明による微生物は、上記のβ−マンナ
ナーゼを産生する能力を有する微生物である。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明において、β−マンナナー
ゼとは、本発明による酵素が精製されたもの、粗精製物
もしくは非精製物のいずれをも包含することを意味す
る。すなわち、この酵素は後述のように上記β−マンナ
ナーゼの生産菌を培養し、この培養物(培養液、培養濾
液)の活性画分を蛋白質を得るのに通常用いられる手
段、例えば硫安を用いた塩析、限外ろ過による濃縮ある
いは減圧蒸留による濃縮により粗精製物を得ることがで
き、またこの生成物を適当なクロマトグラフィー、限外
濾過、電気泳動などを適宜使用してより精製された酵素
を得ることができるが、本発明においては、上記の性質
のβ−マンナナーゼを含んでいる限り、このいずれの段
階のものも包含される。ここでは、培養濾液等の非精製
物あるいは粗精製物をβ−マンナナーゼ含有組成物とも
いう。
【0018】本発明のβ−マンナナーゼは、前記のよう
なβ−マンナナーゼを産生する能力を有するβ−マンナ
ナーゼ生産菌を適当な栄養源含有培地(後述)で培養
し、培養物からβ−マンナナーゼを得ることにより製造
することができる。β−マンナナーゼ生産菌は、好まし
くは単輪生のペニシリウム属または単輪生のユーペニシ
リウム属に属する微生物であり、具体的には例えば、ペ
ニシリウム属アスペルギロイデス亜属に属する微生物、
代表的にはペニシリウム・マルチカラー(特にぺニシリ
ウム・マルチカラーmch13-2株)があげられる。
【0019】単輪生のペニシリウム属および単輪生のユ
ーペニシリウム属に属するβ−マンナナーゼ生産菌とし
ては、例えばペニシリウム・マルチカラー(Penicillium
multicolor)、ペニシリウム・スクレロチオラム(Penic
illium sclerotiorum)、Penicillium purprescens、Pen
icillium spinulosum、Penicillium thomii、Penicilli
um implicatum、Penicillium adametzioides、Penicill
ium quercetorum、Penicillium montanense、Penicilli
um chermesinum、Penicillium restrictum、Penicilliu
m roseopurpureum、Penicillium vinaceum、Penicilliu
m capsulatum、Penicillium resedanum、Penicillium c
itreonigrum、Penicillium sublateritium、Penicilliu
m cyaneum、Penicillium decumbens、Eupenicillium al
utaceum、Eupenicillium gracilentum、Eupenicillium
stolkiae、Eupenicillium meridianum、Eupenicillium
cinnamopurpureum、Eupenicillium erubescens、Eupeni
cillium parvum、Eupenicillium abidjanum、Eupenicil
lium hirayamae、Eupenicillium fractum、Eupenicilli
um inusitatum、Eupenicillium catenatum、Eupenicill
ium rubidurum、Eupenicillium pinetorum、Eupenicill
ium katangense、Eupenicillium euglaucum、Eupenicil
lium senticosum、Eupenicillium javanicum、Eupenici
llium brefeldianum、Eupenicillium levitum、Eupenic
illium zonatum、Eupenicillium lapidosum等が挙げら
れる。例えば下記に示すペニシリウム・マルチカラーmc
h13-2株は本発明者らが見出した新菌株であって、次の
菌学的性質を有する。なお、以下の文中で本菌株と表記
したものはmch13-2株を表す。
【0020】[1]生理的、生態的性質 1)培地における生育状態 (1)CYA培地(CZAPEK YEAST AUTOLYSATE AGAR PITT, 197
3) 5℃:生育せず。 25℃:表面--色調はオレンジ色、外周は白いマージン有
り。放射状の深いしわが有る。透明な浸出液有り。 裏面--はっきりしたオレンジ色。 37℃:生育せず。 (2)MEA培地(MALT EXTRACT AGAR; AFTER BLAKESLEE, 191
5) 25℃:表面--色調は暗いオレンジ色、中央がけば立つよ
うに盛り上がっている。色は明るいオレンジ、または白
色。外周は白いマージン有り。 裏面--暗いオレンジ色。 2)生育速度 (1)CYA培地(CZAPEK YEAST AUTOLYSATE AGAR PITT, 197
3) 5℃:生育せず。 25℃:直径29〜35mm(7日目) 37℃:生育せず。 (2)MEA培地(MALT EXTRACT AGAR; AFTER BLAKESLEE, 191
5) 25℃:直径24〜29.5mm(7日目) [2]顕微鏡的所見 (1)分生子柄: 長さ--滑面、無色、110〜300μm×2〜3
μm (2)ペニシリ: 単輪生 (3)ラミ: 形成せず (4)メトレ: 形成せず (5)フィアライド: アンプル形、11〜14μm×2〜3μm (6)分生子: 球形〜楕円形〜倒卵形、滑面--無色〜淡緑
色、3〜5μm×3〜4μm (7)菌核: 形成せず。
【0021】以上の菌学的性質を「ザ・ジーナス・ペニ
シリウム・アンド・イッツ・テレオモルフィック・ステ
イツ・ユーペニシリウム・アンド・タラロマイセス(Th
e Genus PENICILLIUM and its teleomorphic states Eu
penicillium and Talaromyces)」(1979)(ジョン・
アイ・ピット(John I Pitt))及び「菌類図鑑」(197
8)(宇田川俊一、椿啓介他)に照合したところ、本菌
株はペニシリウム・スクレオチオラム(Penicillium scl
erotiorum)に類似の形態を示すことがわかった。本発明
者らは、微生物保存機関より取寄せたペニシリウム・ス
クレオチオラムからも高いマンナン分解活性を見出して
いる。しかし、本菌株は菌核を形成しない点でペニシリ
ウム・スクレオチオラムとは異なっていた。そこでさら
に調べたところ、従来ペニシリウム・スクレオチオラム
に分類されていたが、菌核を形成しないことで分類が分
かれた菌株であるペニシリウム・マルチカラーであるこ
とがわかり、最終的に本発明者は本菌株をペニシリウム
・マルチカラー(Penicillium multicolor)mch13-2株と
命名し、通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所
に(受託番号)FERM BP-6831として寄託した。
【0022】ペニシリウム・マルチカラーがβ−マンナ
ナーゼを生産し、ましてや非常に高活性で生産すること
は現在までに報告されておらず、新知見である。
【0023】ペニシリウム・マルチカラーは、「ファン
ジャイ・アンド・フード・スポイレ-ジ・セカンド・エ
ディション(FUNGI AND FOOD SPOILAGE Second editio
n)(1997)(ジェイ・アイ・ピット・アンド・エイ・ディ
ー・ホッキング(J I Pitt andA D Hocking)に「マイ
コトキシンの生産の報告はない」との記載があり、食品
加工においても安全性に問題のないことがわかった。な
お、本発明によるβ−マンナナーゼは、マウスを用いた
急性毒性試験および亜急性毒性試験において毒性のない
ことが確認されている。また、後記実施例にも示される
ように、単輪生のペニシリウム属あるいは単輪生のユー
ペニシリウム属に属する他の種々の菌株においても同様
に高い酵素活性が確認された。
【0024】本発明によるβ−マンナナーゼ産生菌は、
その代表例である上記微生物の他に、ぺニシリウム属あ
るいはユーペニシリウム属に属する菌等に適した適当な
栄養源含有培地(後記)で培養して前記のような理化学
的性質を有するβ−マンナナーゼ酵素の産生を指標とし
て目的の菌株をスクリーニングすることにより自然界よ
り得ることが可能である。また、自然的変異あるいは通
常の人工的変異手段(紫外線、放射線照射、薬品(亜硝
酸ナトリウム、エチルメタンスルホネート、ニトロソグ
アニジンなど))等による変異体であっても、同様の酵
素の産生能を有するものであれば本発明のβ−マンナナ
ーゼ産生菌に包含される。
【0025】本発明によるβ−マンナナーゼは、上記の
ようなβ−マンナナーゼ産生菌により産生されるものの
他、遺伝子工学的手法により製造されたもの等、前記の
ような理化学的性質を有する限り、その製造方法の由来
は問わず任意の方法により得られる酵素を包含するもの
である。
【0026】本発明のβ−マンナナーゼを得るには、前
記のようなβ−マンナナーゼ産生菌(具体的には、単輪
生のペニシリウム属に属する菌株)を栄養源含有培地に
接種して好気的に培養し、培養物(培養液、培養濾液も
しくは培養上清)、特に好ましくは培養ろ液もしくは培
養上清を採取する。
【0027】培養に使用される栄養源としては、従来知
られている各種培養材料を用いることができるが、炭素
源としては、例えばローカストビーンガム、グアーガ
ム、コンニャクマンナン、コプラミール等が好ましい。
ローカストビーンガムはイナゴ豆より抽出されたガラク
トマンナンで、またグアーガムはグアプラントの種子か
ら得られるガラクトマンナンであり、主として食品の増
粘、保水、品質改良などの目的で利用されている。ま
た、コンニャクマンナンはコンニャクから抽出したグル
コマンナンであり、コプラミールはココナッツヤシより
ヤシ油を絞った残渣で、ガラクトマンナンを含有する。
窒素源も特に制限はないが、例えば酵母エキス、ペプト
ン、硫酸アンモニウム、大豆、大豆フレーク、コーンス
ティープリカー、ピーナッツミール、綿実ミール、カゼ
イン水解物、魚紛、その他一般的に培地成分として利用
される成分が利用できる。さらに培地には、炭素源、窒
素源の他に必要に応じて無機塩、ビタミン類、ミネラル
類などを添加することができ、例えばマグネシウム塩、
ナトリウム塩、リン酸塩、カリウム塩、カルシウム塩な
どを用いることも可能である。
【0028】培養は、好ましくは培養温度15〜35℃、特
に好ましくは25〜30℃で振盪培養もしくは通気撹拌培養
で行うことができる。かかる条件で培養を行えば、培養
開始後通常4日〜7日にてβ-マンナナーゼを含有する培
養物を得ることができる。
【0029】培養物は遠心または濾過分離等で菌体を除
去して培養上清(培養濾液)を採取することによりこれ
をそのまま本発明によるβ-マンナナーゼとするか、凍
結乾燥などにより粉体にして用いることも可能である。
また、培養上清液を分離、精製して培養濾液から目的の
酵素をさらに粗精製もしくは精製状態で採取することも
可能である。具体的には例えば、培養上清(もしくは濾
液)を限外濾過膜(例えば分子量カット13000)または
減圧蒸留にて濃縮した後、塩析(硫酸アンモニウムな
ど)して目的の酵素活性を有する画分の沈殿を得て、こ
の沈殿を適当なクロマトグラフィー(疎水性クロマトグ
ラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過ク
ロマトグラフィー、クロマトフォーカシングなど)、お
よびさらなる限外濾過(例えば分子量カット10000)に
付し、さらにこれを電気泳動(例えばSDS-ポリアクリル
アミドゲル電気泳動、等電点電気泳動)などにより粗精
製あるいは精製して本発明によるβ-マンナナーゼとす
ることができる。これらの具体例については後記の実施
例を参照されたい。
【0030】前述のように、本発明は上記β-マンナナ
ーゼを含んでなる β-マンナナーゼ酵素剤、およびそ
のコーヒー飲料における沈殿生成防止のための使用にも
関する。すなわち、本発明によるβ-マンナナーゼは、
β-マンナナーゼ酵素剤として、代表的にはコーヒー飲
料における沈殿生成防止剤として使用することができ
る。
【0031】本発明によるβ-マンナナーゼ酵素剤ある
いはコーヒー飲料における沈殿生成防止剤は、上記のよ
うなβ-マンナナーゼのみから構成して粉末状、顆粒
状、液体状の剤形等種々の形態にすることもできるが、
通常は食品用賦形剤、保存料、安定剤など必要に応じて
他の添加剤を含んでなるものである。
【0032】食用賦形剤としては、一般的な食用賦形
剤、例えば乳糖、ソルビトール、マルチトール、デキス
トリン、グルコース、デンプン類、多糖類、ガム類、ペ
クチン等が使用できる。保存料としては、例えばエタノ
ールやパラオキシ安息香酸エステル、亜硫酸ナトリウム
などが単独または併用で使用できる。その他、食品に添
加できる通常使用される他の添加剤なども適宜使用でき
る。
【0033】添加剤の使用量は適宜設定できるが、具体
的には例えば、液状酵素剤(例えば培養上清)の場合、
静菌剤としてエタノールを10重量%、パラオキシ安息
香酸エステルを0.01重量%添加することができる。
また、本発明による-マンナナーゼの酵素剤中での配合
比率は特に制限はないが、酵素剤1gあたり1〜100,00
0ユニット、望ましくは10,000〜50,000ユニットになる
ように配合すれば、工業的利用上から望ましい。
【0034】上記のようなβ−マンナナーゼ酵素剤を用
いた本発明によるコーヒー飲料の沈殿生成防止法は、コ
ーヒー抽出液に、本発明によるβ−マンナナーゼ酵素剤
を作用させることを特徴とするものであり、上記のβ−
マンナナーゼ酵素剤がコーヒー抽出液と接触する方法で
ある限り特に限定されるものではないが、具体的には、
例えば下記のようにして実施することができる。
【0035】通常この方法は、基本的に上記β−マンナ
ナーゼ酵素剤をコーヒー抽出液に添加して適当な時間、
酵素反応処理に付すことからなるが、この際、上記酵素
剤に加えて他の沈殿防止剤、例えばアルカリ性ナトリウ
ム塩またはアルカリ性カリウム塩などを添加することも
可能である。
【0036】コーヒー抽出液は、通常焙煎豆から抽出し
た液、それを濃縮したエキス、あるいは一旦インスタン
トコーヒーに加工したものを熱水で溶かした液のいずれ
でも使用可能である。コーヒー飲料としては、コーヒー
抽出液をそのままもしくは熱水等で希釈するものの他、
乳類(全粉乳、脱脂粉乳、牛乳など)、糖類(砂糖な
ど)等の通常コーヒー飲料に使用される添加剤を加えた
ものも対象となる。
【0037】コーヒー抽出液のβ−マンナナーゼ酵素剤
による処理において、この反応温度、時間、pH、添加
量は酵素の活性等により適宜設定すればよいが、本発明
の酵素を用いる場合、通常、原料の焙煎豆に対して酵素
剤を0.02%〜4.0%程度になるようにコーヒー抽
出液に添加して、約20〜70℃、pH4〜6の条件で
30分以上反応させればよいが、好ましくは、酵素剤を
0.2〜2.0%添加して、常温、pH約5.5の条件
で2時間以上反応させることが望ましい。本発明におい
て、常温とは、約20℃〜40℃の範囲をいうが、好ま
しい態様では25℃〜35℃である。なお、本明細書で
使用する%表示は、特に断りのない限り重量%を意味す
る。
【0038】他の沈殿防止剤としての上記塩(アルカリ
性ナトリウム塩およびアルカリ性カリウム塩)として
は、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸水素
二ナトリウム、炭酸カリウム等があげられるが、香味の
点からアルカリ性ナトリウム塩が好ましく、特に炭酸水
素ナトリウムが最も好ましい。これらの塩は、最終製品
(水で希釈して焙煎豆含量を一定濃度に調整したもの)
に対して通常0.03〜0.30%、好ましくは0.0
5〜0.20%添加する。添加時期は、酵素反応より前
またはこれと同時であっても良いが、酵素処理後の方が
好ましい。上記酵素処理と塩処理との併用処理による方
法では、特に乳類を添加したコーヒー飲料の場合におい
て、より高い沈殿防止効果を発揮することができる。乳
類を添加したコーヒー飲料の場合の沈殿防止効果につい
ては、特開平7−184546号公報も参照されたい。
【0039】添加した酵素は、反応後において特に除去
する必要はなく、また、この酵素反応は、酵素の添加の
他に、固定化酵素などによる接触反応によりコーヒー抽
出液中に直接酵素が含まれないようにすることも可能で
ある。上述のような本発明の沈殿防止方法により、常温
においても多量の酵素を添加しなくても酵素反応を遂行
してコーヒー飲料の沈殿防止を可能とし、これにより酵
素蛋白由来の異味を生じることのない本来の風味を維持
したコーヒー飲料を製造することができる。
【0040】
【実施例】以下に、具体的な実施例を示し、本発明をよ
り詳細に説明するが、本発明がこれらの実施例に制限さ
れないことはいうまでもない。
【0041】実施例1 本発明のβ−マンナナーゼを産
生する微生物 β-マンナナーゼ生産菌、Penicillium multicolor mch1
3-2株は、群馬県の土壌より単離した。15mlの試験管
に分注した10g/リットルのローカスト・ビーン・ガ
ム、10g/リットルのバクトペプトン(ディフコ社
製)、1g/リットルのイースト・エキストラクト(デ
ィフコ社製)、2g/リットルのリン酸2水素カリウ
ム、及び0.5g/リットルの硫酸マグネシウム・7水
和物からなる液体培地に植菌して振とう培養を行い、β
-マンナナーゼ活性を測定し、最も活性の高い菌株とし
てmch13-2株を得た。なお、本発明のβ-マンナナーゼの
活性測定は次の方法により行った。10g/リットルの
ローカストビーンガム溶液3mlと150mM酢酸ナト
リウム緩衝液(pH5.0)2mlに被験液1mlを加
えて40℃で30分反応させた。反応液中に生じた還元
糖をソモギーネルソン法にて定量した。β-マンナナー
ゼ活性は被験液1mlが1分間に1μmoleのマンノース
に相当する還元力を生じる酵素活性を1Unitとして
示した。
【0042】実施例2 Penicillium multicolor mch13
-2由来のβ−マンナナーゼの精製 10g/リットルのローカスト・ビーン・ガム、10g
/リットルのバクトペプトン(ディフコ社製)、1g/
リットルのイースト・エキストラクト(ディフコ社
製)、2g/リットルのリン酸2水素カリウム、及び
0.5g/リットルの硫酸マグネシウム・7水和物を含
む培地1リットルを、5Lのバッフル付き三角フラスコ
に入れ、121℃、40分滅菌した。Penicillium mult
icolor mch13-2株を、上記のようにして調製した5L三
角フラスコ培地16本に植菌し、27℃、160rpm
にて、4日間培養した。培養液はヌッチェにて菌体を濾
過分離し、培養上清約14Lを得た。なお、以後の操作
は全て4℃にて行った。また、β−マンナナーゼ活性測
定法は実施例1に記載の方法にて行った。上記のように
して得られた培養上清を、限外濾過膜(分子量カット1
3000)にて濃縮し、118mlの濃縮液を得た。次
に、40%飽和となるよう硫酸アンモニウムを添加し、
10000×g、15分間遠心分離し、活性画分である
上清を126ml得た。これに75%飽和となるよう硫
酸アンモニウムを添加し、10000×g、15分間遠
心分離し、活性画分である沈殿を得た。上記のように遠
心分離して得られた沈澱を1.5Mの硫酸アンモニウム
を含む20mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)
に溶解し、34mlとした。同緩衝液にて平衡化した疎
水クロマトグラフィー(カラム:TOSOH TSK-gel Phenyl
-TOYOPEARL 650S 120ml)に通した。カラムを同緩
衝液にて洗浄し、次に300mlの1.5M〜0M硫安
の線状勾配でβ−マンナナーゼを溶離した。活性画分を
限外濾過膜(分子量カット10000)にて濃縮し、引
き続き50mMトリス・塩酸緩衝液(pH8.0)にて
洗浄、脱塩した。次いで同緩衝液にて平衡化したイオン
交換クロマトグラフィー(カラム:TOSOH TSK-gel DEAE
-TOYOPEARL 650S 120ml)に通した。カラムを同緩
衝液にて洗浄し、引き続き300mlの0〜0.5M食
塩の線状勾配でβ−マンナナーゼを溶離した。活性画分
を限外濾過膜(分子量カット10000)にて濃縮し、
引き続き0.2Mの食塩を含む20mMリン酸ナトリウ
ム緩衝液(pH7.0)にて洗浄、濃縮した。次に濃縮
液をゲル濾過クロマトグラフィー(カラム:Pharmacia
HiLoad 16/60Superdex 200pg )にアプライし、同緩衝
液にてβ−マンナナーゼを溶出した。活性画分を限外濾
過膜(分子量カット10000)にて濃縮した。次に、
この濃縮液を25mMビス・トリス緩衝液(pH4.8
5)にて平衡化したクロマトフォーカシング(カラム:
Pharmacia Mono P HR5/20 )にアプライし、10%Poly
buffer 74 (Pharmacia 製、塩酸にてpH3.5に調製
したもの)で目的のβ−マンナナーゼを溶出した。活性
画分を限外濾過膜(分子量カット10000)にて濃縮
した。最終的にSDSポリアクリルアミドゲル電気泳
動、及び等電点電気泳動にて単一バンドを示す精製酵素
を得た。各精製ステップにおける総酵素活性、総蛋白
量、比活性を以下の第1表に示す。なお、蛋白量は、BS
A(牛血清アルブミン)を標準物質として、フォーリン
・ローリー法にて測定した。 第1表 精製画分 総酵素活性 総蛋白量 比活性 回収率 精製度 (Units ) (mg)(Units/mg)(%)(倍) 培養上清 201544 1439.6 140 100 1 硫安40-75% 151980 775.2 196 75.4 1.4 飽和分画 Phenylトヨパール 23077 153.7 150 11.5 1.1 DEAEトヨパール 12922 54.5 237 6.4 1.69 ゲル濾過 5532 22.6 246 2.7 1.76 Mono P 2845 11.6 245 1.4 1.75 また、最終的に精製された酵素について、実施例1の活
性測定法に従って30℃での活性を測定し、フォーリン
・ローリー法での同サンプルの蛋白質量にて比活性を求
めたところ、180U/mg−proteinであった。
【0043】比較例1 その他のマンナナ-ゼの蛋白重
量当りの比活性の測定 Aspergillus niger由来のマンナナ-ゼの比活性を測定し
た。活性測定方法は実施例1に従い、蛋白質量の測定は
実施例2と同様にフォーリン・ローリー法によるものに
加えて、重量法にても行なった。重量法は、精製酵素3
00μlを透析膜(三光純薬社製 10000カット)に入
れ、MQ水400ml中で6時間2回、さらに18時間
透析を行い、回収後、凍結乾燥し重量を測定した。結果
を第2表に示す。 第2表 測定サンプル ローリー法での比活性 重量法での比活性 (U/mg-protein) (U/mg-protein) Penicilliium multicolor mch13-2 245 341.1Aspergillus niger 132 31.7 精製酵素の蛋白質重量当りの比活性は40℃において2
45U/mg蛋白(ローリー法)、341.1U/mg
蛋白質(重量法)であり、蛋白質の定量法によって値が
異なるが、市販のアスペルギルス・ニガー由来酵素に比
べて1.9〜10.8倍であり、いずれの測定方法におい
てもペニシリウム・マルチカラーmch13−2株は非
常に蛋白質当りの比活性が高いことがわかった。測定方
法によって値が異なる原因としては、ローリー法は蛋白
質中のチロシン、トリプトファン、システインと反応し
て青色を示すが、この発色反応は試料中に含まれる上記
アミノ酸量の違いにより発色の度合いが異なることが考
えられる。
【0044】実施例3 本発明のβ-マンナナーゼの諸
性質の検討 実施例2で得られた精製酵素の酵素学的諸性質を測定し
た。なお、酵素活性は上記実施例1に記載の方法にて測
定した。 (1)作用 β−1,4−D−マンノピラノシド結合しているローカ
ストビーンガム0.2%溶液に、本発明の酵素を2U/
mlの濃度になるように添加し、経時的にサンプルをと
り、反応生成物を液体高速クロマトグラフィー(カラム
Bio−rad社Aminex 42A)にて分析し
た。その結果、反応開始後60分後には高分子のローカ
ストビーンガムは消失し、主として中〜低分子の酵素分
解物が観察されたが、反応開始後5時間後にはそれらが
さらに低分子化していた。反応初期に高分子がすみやか
に消失し、中〜低分子の酵素分解物が観察されたこと
で、本酵素がβ−1,4−D−マンノピラノシド結合に
エンド型で非特異的に作用し、マンノオリゴ糖、マンノ
ースを生成したと考えられる。 (2)基質特異性 ローカストビーンガム(ガラクトマンナン)、グルコマ
ンナン(コンニャク由来)、アラビノキシラン(大麦由
来)、キシラン、トラガントガム、セルロース、カルボ
キシメチルセルロースの各0.2%溶液に本酵素2U/
mlになるように混合し、45℃にて66時間反応させ
た。その後、反応を100℃にて停止後、反応生成物を
液体高速クロマトグラフィー(カラムBio−rad社
Aminex 42A)にて分析した。その結果、ロー
カストビーンガム、グルコマンナンでは低分子化が観察
されたが、それ以外のアラビノキシラン、キシラン、ト
ラガントガム、セルロース、カルボキシメチルセルロー
スでは変化は認められなかった。 (3)分子量 分子量の測定はSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動
により行った。マーカータンパク質として200,000、11
6,300、97,400、66,300、55,400、36,500、31,000、21,
500、14,400を用いた。その結果、本酵素は糖鎖がつい
ていると考えられ、SDSポリアクリルアミドゲル電気
泳動のバンドはスメアになった。分子量範囲は42,000〜
45,000であり、メインバンドの分子量は43,000であっ
た。 (4)等電点 ファーマライトpH2.5〜5.0(ファルマシア社製)3に
対してファーマライトpH4.5〜5.4(ファルマシア社
製)を1加えた溶液を作成した。さらに、その溶液1に
対して15の割合で純水を加えた液にて膨潤させたアガ
ロースゲルを用いて、等電点電気泳動を行った。その結
果、等電点は3.2であった。 (5)安定性 得られた精製酵素の各温度、各pHにおける安定性をそ
れぞれ図1、図2に示す。測定は温度の安定性を調べる
には50mM酢酸ナトリウム緩衝液pH5.0を、pHの安定性
を調べるにはpH2.2〜8.0の間はマッケルヴァイン緩衝
液を、pH8.0〜10.0の間は50mMトリス塩酸系緩衝液
を、pH10.0〜11.0の間は50mM炭酸水素ナトリウム系緩
衝液をそれぞれ用いた。温度安定性は、各温度で1時間
処理した後の活性を測定し、30℃で1時間処理を行っ
た時の残存活性を100%として比較表記した。本酵素
は50℃で1時間の処理で安定(100%の残存活性)で
あり、60℃1時間の処理で70%の残存活性であっ
た。またpH3.0〜10.0の20℃で20時間処理で安定であ
った。 (6)反応性 得られた精製酵素の各温度、各pHにおける反応性をそ
れぞれ図3、図4に示す。測定は温度の反応性を調べる
には50mM酢酸ナトリウム緩衝液pH5.0を、pHの反応性
を調べるにはマッケルヴァイン緩衝液をそれぞれ用い
た。本酵素は70℃付近に反応最適温度、pH5.5付近に
反応最適pHを有する。 (7)各種活性化剤、阻害剤の影響 実施例1のβ-マンナナーゼ活性測定法において、以下
の第3表に示す物質を基質と共に添加し、それぞれの場
合の活性測定を行い、活性化または阻害の有無を調べ
た。その結果、マンガンイオン、N-ブロモコハク酸イミ
ドにより阻害を受けることがわかった。 第 3 表 活性化剤/阻害剤 濃度 無添加に対する (mM) 相対活性(%) control (無添加) 100.0 AlCl3 5 88.5 AgNO3 5 42.7 CaCl2 5 98.2 CoCl2 5 92.7 CuSO4 5 33.0 FeCl2 5 80.7 MnCl2 5 0.0 ZnSO4 5 74.0 EDTA 5 86.3 SDS 5 76.3 N-ブロモコハク酸イミド 5 0.0 ヨウ素酢酸 5 88.2
【0045】実施例4 単輪生のPenicillium属微生物
由来の低温での活性 10g/リットルのローカスト・ビーン・ガム、10g
/リットルのバクトペプトン(ディフコ社製)、1g/
リットルのイースト・エキストラクト(ディフコ社
製)、2g/リットルのリン酸2水素カリウム、及び
0.5g/リットルの硫酸マグネシウム・7水和物を含
む培地2mlを、15mLの試験管に入れ、121℃、2
0分滅菌した。単輪生のPenicillium属に属する菌株29
株を、上記の試験管に植菌し、27℃、250rpmに
て、5日間振盪培養した。培養液は菌体を遠心分離し、
培養上清約1mlを得た。その上清を粗酵素液として40℃
における酵素活性を、上記実施例1に記載の方法にて測
定した。結果を第4表に示す。表中のペニシリウム属の
分類は、「ザ・ジーナス・ペニシリウム・アンド・イッ
ツ・テレオモルフィック・ステイツ・ユーペニシリウム
・アンド・タラロマイセス(The Genus PENICILLIUNM a
nd its teleomorphic states Eupenicillium and Talar
omyces)」(1979)(ジョン・アイ・ビット(John I Pit
t)に従った。
【表1】 Pittらによれば、ペニシリウム属とペニシリウム属の完
全世代であるユーペニシリウム属、タラロマイセス属の
うち、ぺニシリの形状が単輪生を示すのはペニシリウム
属アスペルギロイデス亜属とユーペニシリウム属であ
る。第4表に示すように、単輪生のペニシリウム属のう
ち、ほとんどの菌株にマンナナーゼの生産が認められ、
その中でもとりわけペニシリウム属のグラブラシリー
ズ、ユーペニシリウム属のアルタセアグループ、フラク
タシリーズ、ジャパニカシリーズに顕著に反応性の高い
菌株が認められた。特に、ペニシリウム・マルチカラー
IFO7817、IFO5725、ペニシリウム・スクレオチオラムIF
O6105は、高い活性を示した。また、本発明者が天然よ
り分離したカビの一例としてmch33株、mch47株、mch51
株は最終的に同定はしていないものの、顕微鏡での形態
観察から、ペニシリウム属に属し、それらのぺニシリは
単輪生のものばかりであったことを観察した。単輪生の
ペニシリウム属のうち、ペニシリウム・マルチカラーIF
O7817株、ユーペニシリウムジャパニカムIFO31369株に
ついては30℃〜80℃での各温度での活性を調べた。結果
を図5、図6に示す。また単輪生のPenicillium属である
ペニシリウム・マルチカラーmch13−2株、IFO7817株、
ペニシリウム・スクレオチオラムIFO6105株、ユーペ
ニシリウムジャパニカムIFO31369株、ユーペニシリウム
・ルビドラムIFO9703株が生産するβ-マンナナーゼは、
40℃での活性を基準とした時に、30℃でも活性がそれ
ぞれ84.7%、76.8%、94.2%、81.1
%、77.2%維持されていた。単輪生のPenicillium
属由来酵素は40℃での活性が高く、また30℃活性/
40℃活性の比率が高かった。一方で、比較としてアス
ペルギルス・ニガー由来の酵素であるセルロシンGM5
はその製品シートによると、30℃活性/40℃活性が
56%と低いものであった。従って、本発明の酵素を用
いて常温での酵素処理を行う場合、添加量が少なくてす
むという有用性が明確となった。
【0046】比較例2 複輪生のPenicillium属微生物
由来酵素の低温での活性 実施例4に記載の方法により、複輪生のPenicillium 属
24株の活性を測定した。結果を第5表に示す。
【表2】 複輪生のPenicillium 属に属する微生物が生産する酵素
の40℃での活性は、単輪生のPenicillium 属に属する
微生物が生産する酵素の活性に比べて低く、従って、常
温でも酵素添加量を少なくできないことがわかった。
【0047】実施例5 酵素剤の配合例 液状酵素剤:実施例1で得られた培養上清液に、保存剤
としてエタノールを10重量%、パラオキシ安息香酸エ
ステルを0.01重量%添加して酵素剤とした。活性は
安定であり、汚染微生物の増加は抑制された。
【0048】
【発明の効果】上述してきたように、本発明によれば、
より常温に近い状態でもマンナン分解活性が高く、かつ
高い比活性を有するβ-マンナナーゼ酵素、その製造法
および用途を提供することができる。従って本発明は、
例えばコーヒー飲料において、常温下でも多量の酵素を
添加しなくても酵素反応を遂行して沈殿生成を防止する
ことを可能とし、これにより酵素蛋白由来の異味を生じ
ることなく、本来のコーヒーの風味を維持したコーヒー
飲料の製造を可能とするものである。従来コーヒー飲料
の沈殿防止に用いられていたマンナン分解酵素はアスペ
ルギルス・ニガー由来であり、しかもその酵素の至適温
度が75〜80℃の高温であって常温における作用は低
く、かつ比活性が低いものであったことから、特に、本
発明で提供される単輪生ぺニシリウム属菌および単輪生
ユーペニシリウム属菌由来のマンナナーゼ酵素が、この
ように常温においても実用的に高い活性および比活性を
有していたことは当業者にとって意外なことであったと
解される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるβ−マンナナーゼ酵素の温度安定
性を示すグラフ。
【図2】本発明によるβ−マンナナーゼ酵素のpH安定
性を示すグラフ。
【図3】本発明によるβ−マンナナーゼ酵素の温度反応
性を示すグラフ。
【図4】本発明によるβ−マンナナーゼ酵素のpH反応
性を示すグラフ。
【図5】ペニシリウム・マルチカラーIFO7817の
温度反応性を示すグラフ。
【図6】ユーペニシリウム・ジャパニカムIFO313
69の温度反応性を示すグラフ。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C12N 9/24 C12R 1:645) C12R 1:645) (C12N 9/24 (C12N 9/24 C12R 1:80) C12R 1:80) (C12N 1/14 (C12N 1/14 C12R 1:645) C12R 1:645) (C12N 1/14 (C12N 1/14 C12R 1:80) C12R 1:80) A23L 2/00 K (72)発明者 大 前 英 郎 群馬県高崎市宮原町3番地 麒麟麦酒株式 会社応用開発センター内 Fターム(参考) 4B017 LC10 LG14 LK23 LL09 4B027 FB24 FC05 FK07 4B050 CC01 DD03 FF04E FF05E FF09E FF11E FF12E LL02 LL05 4B064 AF02 AF04 CA05 CA21 DA10 4B065 AA67X BA22 CA31 CA41

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の理化学的性質を有する単輪生のペニシ
    リウム属または単輪生のユーぺニシリウム属に属する微
    生物によって生産されるβ-マンナナーゼ。 (1)作用 β−マンナンのβ−1,4−D−マンノピラノシド結合
    を非特異的に加水分解して、マンノースおよびマンノオ
    リゴ糖を生成する。 (2)至適pH 至適pHは約5.0〜6.0である。 (3)作用適温の範囲 作用適温範囲は少なくとも約20〜70℃である。 (4)30℃活性/40℃活性が約80%以上である。
  2. 【請求項2】単輪生のペニシリウム属に属する微生物に
    よって生産される、請求項1記載のβ-マンナナーゼ。
  3. 【請求項3】ペニシリウム属アスペルギロイデス亜属に
    属する微生物によって生産される、請求項2記載のβ-
    マンナナーゼ。
  4. 【請求項4】ペニシリウム・マルチカラーに属する微生
    物によって生産される、請求項3記載のβ-マンナナー
    ゼ。
  5. 【請求項5】次の理化学的性質を有することを特徴とす
    る、請求項4記載のβ-マンナナーゼ。 (1)作用 β−マンナンのβ−1,4−D−マンノピラノシド結合
    を非特異的に加水分解して、マンノースおよびマンノオ
    リゴ糖を生成する。 (2)至適pH 至適pHは約5.0〜6.0である。 (3)作用適温の範囲 作用適温範囲は少なくとも約20〜70℃である。 (4)30℃活性/40℃活性が約80%以上である。 (5)基質特異性 マンナン、ガラクトマンナン、グルコマンナンに特異的
    に作用し、アラビノキシラン、キシラン、トラガントガ
    ム、セルロース、カルボキシメチルセルロースには作用
    しない。 (6)至適温度 至適温度は約60〜70℃である (7)安定pH範囲 安定pH範囲は約3.0〜10.0である。 (8)温度安定性 温度安定性(pH5.0において)は、30℃で1時間の処理を
    行ったときの残存活性を100%としたとき、50℃で1時間
    の処理により約100%の残存活性であり、60℃で1時間の
    処理により約70%の残存活性である。 (9)分子量 分子量は約42,000〜45,000(SDS-PAGE法)である。
  6. 【請求項6】ペニシリウム・マルチカラーmch13-2株(F
    ERM BP-6831)によって生産される、請求項4記載のβ
    −マンナナーゼ。
  7. 【請求項7】次の理化学的性質を有するβ-マンナナー
    ゼ。 (1)作用 β−マンナンのβ−1,4−D−マンノピラノシド結合
    を非特異的に加水分解して、マンノースおよびマンノオ
    リゴ糖を生成する。 (2)至適pH 至適pHは約5.0〜6.0である。 (3)作用適温の範囲 作用適温範囲は少なくとも約20〜70℃である。 (4)30℃活性/40℃活性が約80%以上である。
  8. 【請求項8】次の理化学的性質を有することを特徴とす
    る、請求項7記載のβ-マンナナーゼ。 (1)作用 β−マンナンのβ−1,4−D−マンノピラノシド結合
    を非特異的に加水分解して、マンノースおよびマンノオ
    リゴ糖を生成する。 (2)至適pH 至適pHは約5.0〜6.0である。 (3)作用適温の範囲 作用適温範囲は少なくとも約20〜70℃である。 (4)30℃活性/40℃活性が約80%以上である。 (5)基質特異性 マンナン、ガラクトマンナン、グルコマンナンに特異的
    に作用し、アラビノキシラン、キシラン、トラガントガ
    ム、セルロース、カルボキシメチルセルロースには作用
    しない。 (6)至適温度 至適温度は約60〜70℃である (7)安定pH範囲 安定pH範囲は約3.0〜10.0である。 (8)温度安定性 温度安定性(pH5.0において)は、30℃で1時間の処理を
    行ったときの残存活性を100%としたとき、50℃で1時間
    の処理により約100%の残存活性であり、60℃で1時間の
    処理により約70%の残存活性である。 (9)分子量 分子量は約42,000〜45,000(SDS-PAGE法)である。
  9. 【請求項9】請求項1または7もしくは8に記載のβ−
    マンナナーゼ酵素を産生する単輪生のペニシリウム属ま
    たは単輪生のユーペニシリウム属に属する微生物。
  10. 【請求項10】ペニシリウム属アスペルギロイデス亜属
    に属する、請求項9記載の微生物。
  11. 【請求項11】ペニシリウム・マルチカラーに属する、
    請求項10記載の微生物。
  12. 【請求項12】ペニシリウム・マルチカラーmch13-2株
    (FERM BP-6831)である、請求項11記載の微生物。
  13. 【請求項13】請求項9〜12のいずれか1項に記載の
    β−マンナナーゼ酵素産生微生物を培養し、培養物から
    上記酵素を採取することを特徴とする、β−マンナナー
    ゼの製造法。
  14. 【請求項14】請求項1〜8に記載のβ−マンナナーゼ
    または請求項13に記載の方法により製造されるβ−マ
    ンナナーゼを含んでなる、β−マンナナーゼ酵素剤。
  15. 【請求項15】コーヒー飲料の沈殿防止剤である、請求
    項14に記載のβ−マンナナーゼ酵素剤。
  16. 【請求項16】請求項1〜8に記載のβ−マンナナーゼ
    または請求項13に記載の方法により製造されるβ−マ
    ンナナーゼの、コーヒー飲料における沈殿生成防止のた
    めの使用。
  17. 【請求項17】コーヒー抽出液に、請求項14または1
    5に記載のβ−マンナナーゼ酵素剤を作用させることを
    特徴とする、コーヒー飲料における沈殿生成防止法。
  18. 【請求項18】β−マンナナーゼ酵素剤を、常温で作用
    させることを特徴とする、請求項17に記載の方法。
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