JP2001143758A - 非水電解質電池及びその電池を製造する方法 - Google Patents

非水電解質電池及びその電池を製造する方法

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JP2001143758A
JP2001143758A JP32338399A JP32338399A JP2001143758A JP 2001143758 A JP2001143758 A JP 2001143758A JP 32338399 A JP32338399 A JP 32338399A JP 32338399 A JP32338399 A JP 32338399A JP 2001143758 A JP2001143758 A JP 2001143758A
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Masazumi Segawa
全澄 瀬川
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Japan Storage Battery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電池内に注入する電解液の量を少なくすること
のできる電池を提供する。 【解決手段】活物質粒子層を有する正負の電極を有する
電池において、前記活物質粒子層内の少なくとも電極本
体表面付近に、個々の粒子間隙において三次元網目状を
なすポリマーが間隙から間隙へと連なって存在するとと
もに、負極本体の表面には前記ポリマーと同質又は異質
の多孔性ポリマー膜が固着していることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、リチウム二次電
池などの非水電解質電池、及びその電池を製造する方法
に属する。
【0002】
【従来の技術】リチウム二次電池などの非水電解質二次
電池においては、電解液として可燃性である有機電解液
を用いる。そこで、電池を安全にする手段として、電解
液量を減少させること、有機電解液の代わりに固体ポリ
マー電解質を用いることなどが挙げられる。
【0003】これらの手段を組み合わせた技術として、
電解液によって湿潤又は膨潤する性質のある有機高分子
を溶媒抽出法によって多孔性のリチウムイオン伝導性膜
に形成し、これをセパレータ兼固体電解質として適用す
ることが提案されている。例えば特開平9−25992
3号公報には、ポリビニリデンフルオライド(PVD
F)をNMPなどの溶媒に溶解し、その溶液を水中に浸
けてNMPを洗い流した後に、プレスすることによって
多孔性PVDF膜を製造する方法と、この膜を正負極間
に介在させて電解液で膨潤させることによりセパレータ
兼固体電解質とする構成が開示されている。この場合の
多孔度はプレス圧によって調節されている。また、特開
平10−247521号公報には、ポリエチレンコート
した離型紙上にPVDFペーストをドクターブレード法
によって塗布し、水中に浸けてNMPを水で置換するこ
とにより多孔度80%のPVDF膜を製造する方法と、
この膜を上記と同様にセパレータ兼固体電解質とする構
成が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の各公報
に記載された技術は、セパレータ兼固体電解質となる多
孔性ポリマー膜が電極本体とは別個に成形されたもので
あるにもかかわらず、電極本体との間隙について何ら検
討していない。電極本体との間隙を大きくすれば電解液
が多量に必要となって多孔性ポリマー膜を適用する目的
に反するし、かといって正負の電極の双方に隙間無く固
着すれば電池性能が向上するかは疑問である。それ故、
この発明の課題は、多孔性ポリマー膜を用いて、電池内
に注入する電解液の量を少なくすることのできる電池を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】その課題を解決するため
に、この発明の非水電解質電池は、活物質粒子層を有す
る正負の電極を有する電池において、前記活物質粒子層
内の少なくとも電極本体表面付近に、個々の粒子間隙に
おいて三次元網目状をなすポリマーが間隙から間隙へと
連なって存在するとともに、負極本体の表面には前記ポ
リマーと同質又は異質の多孔性ポリマー膜が固着してい
ることを特徴とする。
【0006】この発明の電極によれば、活物質粒子層内
の少なくとも電極本体表面付近に、個々の粒子間隙にお
いて三次元網目状をなすポリマーが間隙から間隙へと連
なって存在するので、電解液を注入すると、その網目間
に電解液が保持される。従って、保持された電解液を通
じてイオンが伝導する。また、電解液を吸収することに
よりポリマーがイオン伝導性を有している場合はそのポ
リマーを通じてもイオンが伝導する。いずれにせよ、電
極本体表面付近に上記のポリマーが存在することによ
り、好ましくは活物質粒子層内の全体に亘って上記のポ
リマーが存在することにより、イオン分布が均一とな
り、ポリマーが存在しない電極と比べて電解液の量が少
なくてすむ。従って、安全である。また、電解液が揮発
するような環境においても三次元網目状ポリマーが電解
液を均一に分布させるので、高温下で電池を連続使用す
ることができる。三次元網目状のポリマーを存在させる
電極は、正負両極が好ましいが、いずれか一方でもよ
い。
【0007】そして、負極本体の表面には前記ポリマー
と同質又は異質の多孔性ポリマー膜が固着しているの
で、その膜がセパレータ兼固体電解質として機能し、更
に電解液の量を減らすことができる。この膜は負極本体
の表面に直接固着させることが必要である。逆に、正極
本体とは接触状態にあるだけの方が良い。正極本体の表
面に同じ多孔性ポリマー膜を直接固着させても、高率放
電時の容量が低下する。この理由は定かでないが、意外
で全く新たな知見である。
【0008】本発明の電極を製造する第一の適切な方法
は、ポリマー及び媒体液からなるポリマー含有液Aと、
活物質粒子層を備えた正負の電極本体と、ポリマー含有
液Aと同質又は異質のポリマー含有液Bとを準備し、電
極本体の活物質粒子層内の間隙にポリマー含有液Aを浸
透させた後、媒体液を除去し、電極本体をプレスし、次
いで負極本体の表面にポリマー含有液Bを塗布し、媒体
液を除去することを特徴とする。
【0009】この方法によれば、活物質粒子層内の間隙
にポリマー含有液Aを浸透させた後に媒体液を除去する
ので、媒体液の除去された部分が孔となって層内の間隙
に三次元網目状のポリマーが形成される。例えば、この
段階では活物質粒子及びポリマーは納豆の各豆及びその
周囲の糸の如き形態を有する。ポリマー含有液Aがポリ
マーをある溶媒a1(媒体液)に溶かしたポリマー溶液
A1であるとき、ポリマー含有液Aを浸透させた電極本
体を溶媒a1と相溶性のある溶媒c中に浸けることによ
り、溶媒aを抽出して除去することができる。
【0010】そこで、更に負極本体の表面にポリマー含
有液Bを塗布し、媒体液を除去すると、既に活物質粒子
がプレスされているので、ポリマー含有液Bは活物質粒
子層の奥深くまでは浸透しない。従って、電極本体表面
に直接固着した多孔性ポリマーが均一に形成される。負
極本体の表面に塗布したポリマー含有液Bから媒体液を
除去するには、活物質粒子層内の間隙に浸透させたポリ
マー含有液Aから媒体液を除去する手段と同様の手段が
適用できる。
【0011】この発明の電池を製造する第二の適切な方
法は、ポリマー及び媒体液からなるポリマー含有液A
と、正負の電極本体の構成要素となる活物質粒子と、ポ
リマー含有液Aと同質又は異質のポリマー含有液Bとを
準備し、活物質粒子とポリマー含有液Aを混合した後、
媒体液を除去して電極形状に成形して活物質粒子層と
し、電極本体の活物質粒子層内の間隙にポリマー含有液
Aを浸透させた後、媒体液を除去し、電極本体をプレス
し、次いで負極本体の表面にポリマー含有液Bを塗布
し、媒体液を除去することを特徴とする。
【0012】この方法によれば、活物質粒子を電極形状
に成形する前に活物質粒子がポリマー含有液Aと混合さ
れるので、活物質粒子表面に形成されたポリマーがより
多くなり、そのため活物質と電解液との直接接触面積が
少なくなり、より安全な電池となる。この方法におい
て、活物質粒子とポリマー含有液Aを混合した後、媒体
液を除去する手段としては、活物質粒子を真空中でポリ
マー含有液Aと混合し、媒体液を吸引ろ過によって除去
するものが挙げられる。
【0013】尚、第一の製造方法と第二の製造方法と
は、択一ではなく両方を組み合わせることができ、むし
ろその方が好ましい。即ち、この第三の製造方法は、ポ
リマー及び媒体液からなるポリマー含有液Aと、正負の
電極本体の構成要素となる活物質粒子と、ポリマー含有
液Aと同質又は異質のポリマー含有液Bとを準備し、活
物質粒子とポリマー含有液Aを混合した後、媒体液を除
去して電極形状に成形して活物質粒子層とし、この活物
質粒子層内の間隙に第三のポリマー含有液を浸透させた
後、媒体液を除去し、電極本体をプレスし、次いで負極
本体の表面にポリマー含有液Bを塗布し、媒体液を除去
することを特徴とする。ここで、第三のポリマー含有液
は、A又はBと同一でも良いし、異なっていても良い。
【0014】上記の三次元網目状ポリマー及多孔性ポリ
マー膜に電解液を含ませることでポリマー電解質とな
る。なお、ここで「ポリマー電解質」とは、ポリマー自
体がイオン伝導性を有するものの他、ポリビニリデンフ
ルオライドなどのポリマーに孔を設け、ポリマーに有機
電解液を含浸させたもので、ポリマー孔中の有機電解液
のみでイオン移動を可能にしたもの、及び/又は有機電
解液で膨潤したポリマーのマトリックス中でもイオンの
移動が可能なものをも含む広義に解される。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に使用するポリマーの材質
としては、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキ
シド等のポリエーテル、ポリエチレン、ポリプロピレン
等のポリオレフィン、ポリビニリデンフルオライド、ポ
リテトラフルオロエチレン、ポリビニルフルオライド、
ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリ
レート、ポリビニルアルコール、ポリメタクリロニトリ
ル、ポリビニルアセテート、ポリビニルピロリドン、ポ
リカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリヘ
キサメチレンアジパミド、ポリカプロラクタム、ポリウ
レタン、ポリエチレンイミン、ポリブタジエン、ポリス
チレン、ポリイソプレンおよびこれらの誘導体を、単独
であるいは混合して用いることができる。また、上記ポ
リマーを構成する各種モノマーを含むポリマーを用いて
もよい。
【0016】なかでも、充放電による活物質の体積膨張
収縮に追随した形状変化の可能な柔軟性を有し、且つ電
解液で湿潤または膨潤し、リチウムイオン伝導性を有す
るポリマーが好ましい。具体的には、ポリビニリデンフ
ルオライド(PVdF)、ポリ塩化ビニル、ポリアクリ
ロニトリル、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオ
キシドなどのポリエーテル、ポリアクリロニトリル、ポ
リビニリデンフルオライド、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
メチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリ
ビニルアルコール、ポリメタクリロニトリル、ポリビニ
ルアセテート、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイ
ミン、ポリブタジエン、ポリスチレン、ポリイソプレ
ン、もしくはこれらの誘導体、又はそれらの混合物が好
ましい。また、上記ポリマーを構成する各種モノマーを
共重合させたポリマー、たとえばビニリデンフルオライ
ド/ヘキサフルオロプロピレンコポリマー(P(VdF
/HFP))も好ましい。
【0017】ポリマーを溶解する溶媒a1としては、ポ
リマーを溶解するものであればよく、ジメチルホルムア
ミド、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネー
ト、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エ
チルメチルカーボネートなどの炭酸エステル、ジメチル
エーテル、ジエチルエーテル、エチルメチルエーテル、
テトラヒドロフランなどのエーテル、ジメチルアセトア
ミド、1−メチル−ピロリジノン、n−メチル−2−ピ
ロリドンなどが挙げられる。
【0018】溶媒a1を抽出する溶媒cとしては、溶媒
a1と相溶性があればなんでもよいが、なかでもポリマ
ーを溶解しないものが好ましく、例えば水、アルコー
ル、アセトンなどが挙げられ、あるいはこれらの混合溶
液を使用してもよい。また、抽出溶媒がアルカリ性を示
すならば酸性溶媒を、抽出溶媒が酸性を示すならばアル
カリ性溶媒を、本発明と組み合わせて用いると好まし
い。そうすることにより、集電体などの金属系部材の腐
食を抑制することができ、腐食による性能低下を防止で
きるので極めて優れた電池を製造できるからである。
【0019】本発明に用いられる正極活物質としては、
リチウムを吸蔵放出可能な化合物であればなんでもよ
く、無機化合物としては、組成式LixMO2、またはL
y24(ただし、Mは遷移金属、0≦x≦1、0≦y
≦2)で表される複合酸化物、トンネル状の孔を有する
酸化物、層状構造の金属カルコゲン化物を用いることが
できる。その具体例としては、LiCoO2、LiNi
2、LiMn24、Li 2Mn2O、MnO2、Fe
2、V25、V613、TiO2、TiS2などが挙げら
れる。また、遷移金属Mの一部を他の元素で置換した無
機化合物を用いてもよく、たとえば、LiNi0.80Co
0.20O2、LiNi0.80Co0.17Al0.03O2などが挙げられる。ま
た、有機化合物としては、例えばポリアニリンなどの導
電性ポリマーなどが挙げられる。さらに、無機化合物、
有機化合物を問わず、上記各種活物質を混合して用いて
もよい。
【0020】負極活物質としては、例えばAl、Si、
Pb、Sn、Zn、Cdなどとリチウムの合金、LiF
23などの遷移金属複合酸化物、WO2、MoO2など
の遷移金属酸化物、コークス、メソカーボンマイクロビ
ーズ(MCMB)、メソフェーズピッチ系炭素繊維、熱
分解気相成長炭素繊維などの易黒鉛化性炭素、フェノー
ル樹脂焼成体、ポリアクリロニトリル系炭素繊維、擬等
方性炭素、フルフリルアルコール樹脂焼成体などの難黒
鉛化性炭素、天然黒鉛、人造黒鉛、黒鉛化MCMB、黒
鉛化メソフェーズピッチ系炭素繊維、黒鉛ウイスカーな
どの黒鉛質材料、またはこれらの混合物からなる炭素系
活物質、窒化リチウム、もしくは金属リチウムが挙げら
れ、またこれらの混合物を用いてもよい。
【0021】セパレータとしては、孔または隙間を有す
るポリプロピレン製微孔性膜、ポリエチレン製の微孔性
膜などのポリオレフィン製の微孔性膜などが挙げられ
る。さらに、多孔性ポリマー膜をセパレータとして機能
させたりセパレータと併用したりしてもよい。多孔性ポ
リマー膜をセパレータとして機能させる場合、その厚み
を20μm以上にするとよい。また、一方の電極表面に
は溶媒抽出法を用い、他方の電極には分散媒を気化させ
る方法を用いて、表面に多孔性ポリマー膜が一体として
なる電極を各々製作し、これらの電極を組み合わせて電
池を製作してもよい。
【0022】電解液としては、エチレンカーボネート、
ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチル
メチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、スルホラ
ン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルアセトアミド、1、2−ジメト
キシエタン、1、2−ジエトキシエタン、テトラヒドロ
フラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキソラ
ン、メチルアセテートなどの極性溶媒、もしくはこれら
の混合物を使用してもよい。
【0023】また、電解液に含有させる塩としては、L
iPF6、LiBF4、LiAsF6、LiClO4、Li
SCN、LiI、LiCF3SO3、LiCl、LiB
r、LiCF3CO2などのリチウム塩、もしくはこれら
の混合物を用いてもよい。電解液の注入量は空孔体積の
120%以下であればよく、空孔体積の10%程度の液
量でも十分な電池特性を有する電池を製造できる。
【0024】
【実施例】[単極試験]正極活物質として、LiNi
0.86Co0.142を使用し、以下のようにして正極を作
製した。まず、LiNi0.86Co0.142粒子48.7
wt%、アセチレンブラック2.7wt%、PVDF
3.3wt%、NMP45.3wt%を混合したもの
を、アルミニウム箔の両面に塗布し、90℃で乾燥して
NMPを蒸発させ正極本体を準備した。正極本体の空隙
率は68%であった。
【0025】次に、NMPに8wt%のP(VdF/HFP)が溶
解されたポリマー溶液を準備し、この中に上記正極本体
を浸漬し、正極本体にポリマー溶液を担持した。そし
て、正極本体を上下のローラー間に通すことにより、電
極表面に余剰に付着したポリマー溶液を除去した後、正
極本体を0.001M燐酸水溶液(アルミニウムの腐蝕
を防止するため)に浸漬してNMPを抽出した。この電
極を取り出し、130℃で乾燥した後プレスした。プレ
ス後の正極の厚さは170μmであった。三次元網目状
ポリマーを除いた電極の空隙率は30%であった。単位
面積当たりに充填された活物質と導電助剤の合計重量は
21mg/cm2であった。なお、電極の空隙率は、活
物質、結着剤、導電性助剤の各密度から計算される電極
の合剤密度と電極の外形(縦、横、厚み)寸法から計算
される見かけ体積と電極の重量とから計算したものであ
る。以下も同様である。
【0026】他方、負極活物質として、グラファイトを
使用し、以下のようにして負極を作製した。グラファイ
ト81wt%、PVdF9wt%、NMP10wt%を
混合したものを厚さ14μmの銅箔の両面に塗布し、9
0℃で乾燥してNMPを蒸発させて負極本体を準備し
た。別途、NMPに8wt%のP(VdF/HFP)が溶解された
ポリマー溶液を準備し、この中に上記負極本体を浸漬
し、負極本体にポリマー溶液を担持した。そして、電極
表面に余剰に付着したポリマー溶液を正極と同様に除去
した後、負極本体を0.001M燐酸水溶液に浸漬して
NMPを抽出した。この電極を取り出し、130℃で乾
燥した後プレスした。プレス後の負極の厚さは195μ
mであった。負極の空隙率は35%であった。負極単位
面積当たりに充填された活物質の重量は13mg/cm
2であった。
【0027】以上のようにして作製された正極、負極
を、それぞれNMPに20 wt%のP(VdF/HFP)を溶解し
たポリマー溶液中に浸漬し、電極表面にポリマー溶液を
担持させた。ポリマー溶液の粘度が高い為に、電極内部
にはさらにポリマー溶液が入ることは殆どなかった。次
に、ポリマー溶液を保持した電極を上下のギャップ40
μのローラー間に通すことにより、電極表面に担持させ
るポリマー溶液の厚みを均一化した。さらに、これら電
極をイオン交換水に浸漬してNMPを抽出し、各電極の
表面に多孔性ポリマー膜を形成し、120℃で真空乾燥
して残存する水分を除去した。この結果、電極表面に形
成された多孔性ポリマー膜の厚みは10μmであった。
【0028】以上のようにして作製された、正極と負極
について、対向電極と参照電極にリチウム金属を用い、
エチレンカーボネートと、ジエチルカーボネートの混合
(体積1:1)溶媒に1MのLiClO4を溶解した電
解液を用いてガラスビーカーセルによる単極試験を行っ
た。その結果を図1〜図4に示す。
【0029】図1は表面に多孔性ポリマー膜を担持させ
ていない負極の放電電流密度と放電容量との関係を示す
グラフ(□:0.5mA/cm2で充電、○:0.5mA/cm2で放電、
△:2.5mA/cm2で放電、図2も同様)、図2は表面に多
孔性ポリマー膜を担持させた負極の放電電流密度と放電
容量との関係を示すグラフ、図3は表面に多孔性ポリマ
ー膜を担持させていない正極の放電電流密度と放電容量
との関係を示すグラフ(□:0.67mA/cm2で放電、○:2.
34mA/cm2で放電、△:3.35mA/cm2で放電、▽:6.7mA/cm
2で放電、図4も同様)、図4は表面に多孔性ポリマー
膜を担持させた正極の放電電流密度と放電容量との関係
を示すグラフである。
【0030】図に見られるように、放電電流密度を変化
させた場合の単位重量当たりの放電容量の変化におい
て、正極と負極とで大きな違いが生じることが分かっ
た。即ち、負極の場合、図1、図2に示すように、放電
電流密度を大きくしていった場合の放電容量の減少の程
度が、負極内部、表面ともに多孔性ポリマー膜を担持さ
せていない負極に比べて変わらなかった。
【0031】これに対し、図3、図4に示すように、正
極の場合、内部、表面ともに多孔性ポリマー膜を担持さ
せていない正極に比べて、放電電流密度を大きくした場
合の放電容量の低下の度合いが著しく大きくなることが
分かった。また、電極表面に多孔性ポリマー膜を形成し
ない場合にはこのようなことは生じないことから、正極
の場合、その表面に多孔性ポリマー膜が形成されること
で高率放電特性が悪くなると考えられる。そして、これ
らのことから、電極表面に多孔性ポリマー膜を形成する
場合には、負極表面に形成するのが良いことが分かっ
た。
【0032】[実施例1]正極活物質として、LiNi0.80C
o0.17Al0.03O2を使用し、負極活物質としてグラファイ
トを用い、活物質粒子の成形後に三次元網目状ポリマー
を形成した非水電解質電池の例を示す。正極は以下のよ
うに製作した。まず、LiNi0.80Co0.17Al0.03O248.7
wt%、アセチレンブラック2.7wt%、PVDF
3.3wt%、NMP45.3wt%を混合したもの
を、幅20mm、長さ480mm、厚さ20μmのアル
ミニウム箔の両面に塗布し、90℃で乾燥してNMPを
蒸発させて、正極本体を準備した。正極本体の空隙率は
66%であった。
【0033】次に、NMPに8wt%のP(VdF/HFP)を
溶解したポリマー溶液中に正極本体を浸漬し、正極本体
内部にポリマー溶液を浸透させた。正極本体を上下のロ
ーラーに通すことにより余剰に付着したポリマー溶液を
除去した後、正極本体をイオン交換水中に浸漬してNM
Pを抽出した。この正極を取り出し、130℃で乾燥
し、その後プレスした。プレス後の正極の厚さは170
μmであった。得られた正極をSEM観察したところ、
三次元網目状の物質が存在していることが後述の比較例
1との比較により判明した。そして、その物質はDSC
分析により上記のポリマーであると認められた。SEM
写真を図5〜7に示す。この三次元網目状ポリマーを除
いた正極の空隙率は30%であった。単位面積当たりに
充填された活物質と導電助剤の合計重量は21mg/c
2であった。
【0034】負極の製造について以下に説明する。グラ
ファイト81wt%、PVdF9wt%、NMP10w
t%を混合したものを厚さ14μmの銅箔の両面に塗布
し、90℃で乾燥してNMPを蒸発させて負極本体を準
備した。そして、正極本体と同一条件で負極内部の表面
付近にも三次元網目状ポリマーを存在させた。プレス後
の負極の厚さは195μmであった。負極の空隙率は3
5%であった。負極単位面積当たりに充填された活物質
と導電助剤の合計重量は13mg/cm2であった。
【0035】次に、NMPに20wt%のP(VdF/HFP)を
溶解したポリマー溶液中に上記負極本体を浸漬し、負極
本体表面にポリマー溶液を担持させ、上下のローラー間
に通した。担持させるポリマー溶液の厚みは、ローラ間
のギャップで調整し、本例では80μm又は40μmと
した。この負極をイオン交換水に浸漬してNMPを抽出
することにより、負極表面に多孔性ポリマー膜を一体形
成した。この膜の断面SEM写真を図8に示す。更に、
負極を100℃で真空乾燥し、残存する水分を除去し
た。負極表面に形成された多孔性ポリマー膜の厚みはそ
れぞれ25、10μmであった。25μmの多孔性ポリマ
ー膜を形成したものを負極(A)、10μmの膜を形成
したものを負極(B)とする。
【0036】上記の工程を経て完成した正極と負極
(A)とを重ねて巻いて電池エレメントとし、これを底
面直径15mm、高さ47.0mmの円筒形ステンレスケース中に
挿入して電池を組み立てた。その後、1MのLiPF6
を含むエチレンカーボネートと、ジエチルカーボネート
の混合(体積1:1)電解液を加え、最後に60℃で4
8時間熟成し、公称容量800mAhの、本発明による
電池(C)を完成した。
【0037】上記ステンレスケースには非復帰式の安全
弁となる溝を蓋に掘り、電池の内圧が上昇するとその溝
の部分に亀裂が生じて電池内部のガスが放出されるよう
にし、電池ケースが破裂しないようにした。また、上記
工程を経て完成した正極と負極(B)との間に負極と別
途に作製した多孔性ポリマー膜(厚さ15μm、多孔度
40%、P(VdF/HFP)製)を介在させて巻いて電
池エレメントとし、上記と同様にして、公称容量800
mAhの、本発明による電池(D)を完成した。
【0038】[比較例1]これは、正極本体及び負極本
体ともにポリマー溶液に浸けることなくプレスし、負極
表面に多孔性ポリマー膜も形成していない以外は、実施
例1と同一条件で、正負の電極を製造した例である。そ
して、こうして製造した負極と正極との間に別途作製し
た多孔性ポリマー膜(厚さ25μm、多孔度40%、P
(VdF/HFP)製)を介在させて巻いて電池エレメ
ントとし、以後は実施例1と同一条件で、公称容量80
0mAhの、比較用電池(E)を完成した。図9に正極
のプレス前の断面SEM写真を示す。
【0039】[充放電特性]実施例の電池(C)、
(D)、および比較用電池(E)を室温において1Cm
Aの電流で4.2Vまで充電し、続いて4.2Vの定電
圧で2時間充電した後、2CmAの電流で2.75Vま
で放電した。電解液の注入量(以下、注液量)に対する
放電容量の関係を図12にグラフで示す。□が本発明に
よる電池(C)を、○が本発明による電池(D)を、▽
が比較用電池(E)を示す。この結果から比較用電池
(E)においては注液量を120%よりも少なくすると
2CAという高率での放電容量が急激に減少したのに対
し、本発明による電池(C)、および(D)は液量を少
なくしても、注液量を30%以上とすれば、比較用電池
以上の放電容量を維持することが明らかとなった。
【0040】[寿命特性]次に、本発明による電池
(C)、(D)、および比較用電池(E) を45℃に
おいて1CmAの電流で4.2Vまで充電し、続いて
4.2Vの定電圧で2時間充電した後、45℃において
1CmAの電流で2.75Vまで放電するプロセスを5
00サイクル継続した。本発明による電池の注液量は空
孔体積の50%とした。ただし、比較用電池の注液量は
空孔体積の120%とした。サイクルに伴う放電容量の
変化を図13に示す。□が本発明による電池(C)を、
○が本発明による電池(D)を、▽が比較用電池(E)
を示す。
【0041】比較用電池(E)は、サイクルの経過とと
もに放電容量は減少していき、500サイクル後には初
期放電容量の30%程度にまで減少したのに対し、本発
明による電池(C)および(D)は、空孔体積の50%
しか注液していなかったにもかかわらず、500サイク
ル経過後も初期放電容量の90%以上の容量を維持する
という優れた寿命特性を示した。
【0042】[安全性試験]製作した電池を用いて次の
ような安全性試験をおこなった。本発明による電池
(C)、(D)、および比較用電池(E)を室温におい
て1CAの電流で4.3Vまで充電し、続いて4.3V
の定電圧で2時間充電した後、3mmの釘を電池に刺し
て貫通させた。その結果を表1に示す。
【0043】
【表1】 表1に見られるように、本発明の電池(C)、(D)が
比較用電池(E)よりも安全性に優れていることは明ら
かである。
【0044】[実施例2]これは、正極活物質として、
LiNi0.80Co0.17Al0.03O2を使用し、負極活物質としてグ
ラファイトを用いるとともに、活物質粒子を成形する前
に予めその表面に三次元網目状ポリマーを備え、更に成
形後にも三次元網目状ポリマーを形成し、負極表面と多
孔性ポリマー膜とを一体形成した電池の例である。
【0045】正極は以下のように製作した。真空中に保
たれたLiNi0.80Co0.17Al0.03O2と、NMPにP(VdF/HFP)
1wt%を溶解したポリマー溶液を混合し、吸引濾過に
よって余分なP(VdF/HFP)溶液を除去した。その後、12
0℃で乾燥することにより、P(VdF/HFP)で被覆されたLi
Ni0.80Co0.17Al0.03O2を製造した。次にこのLiNi0.80Co
0.17Al0.03O248.7wt%、アセチレンブラック2.
7wt%、PVDF3.3wt%、NMP45.3wt
%を混合したものを、幅20mm、長さ480mm、厚
さ20μmのアルミニウム箔の両面に塗布し、90℃で
乾燥してNMPを蒸発させて、正極本体を準備した。正
極本体の空隙率は65%であった。
【0046】次に、NMPに8wt%のP(VdF/HFP)を
溶解したポリマー溶液中に正極本体を浸漬し、正極本体
にポリマー溶液を浸透させ、上下のローラー間に通して
余剰に付着したポリマー溶液を除去した後、正極本体を
イオン交換水中に浸漬してNMPの抽出した。この正極
を取り出し、130℃で乾燥し、その後プレスした。プ
レス後の正極の厚さは170μmであった。得られた正
極内部には三次元網目状ポリマーが存在していることが
実施例1と同じ方法により認められた。三次元網目状ポ
リマーを除いた正極の空隙率は30%であった。単位面
積当たりに充填された活物質と導電助剤の合計重量は2
1mg/cm2であった。
【0047】負極の製造について以下に説明する。真空
中に保たれたグラファイトに、P(VdF/HFP)1wt%をN
MPに溶解したポリマー溶液を混合し、吸引濾過によっ
て余分なP(VdF/HFP)溶液を除去した。その後、100℃
で乾燥し、P(VdF/HFP)で被覆されたグラファイトを製造
した。このグラファイト81wt%、PVdF9wt
%、NMP10wt%を混合したものを厚さ14μmの
銅箔の両面に塗布し、90℃で乾燥してNMPを蒸発さ
せて負極本体を準備した。
【0048】次に、NMPに8wt%のP(VdF/HFP)を
溶解したポリマー溶液中に負極本体を浸漬し、負極本体
にポリマー溶液を浸透させ、上下のローラー間に通して
余剰に付着したポリマー溶液を除去した後、負極本体を
イオン交換水中に浸漬してNMPの抽出した。この負極
を取り出し、130℃で乾燥し、その後プレスした。プ
レス後の負極の厚さは195μmであった。得られた負
極内部には三次元網目状ポリマーが存在していることが
実施例1と同じ方法により認められた。負極の空隙率は
35%であった。負極単位面積当たりに充填された活物
質と導電助剤の合計重量は13mg/cm2であった。
【0049】次に、P(VdF/HFP)粒子を水に分散させた分
散液を、負極表面上にスクリーン印刷し、100℃で乾
燥することにより、負極表面に多孔性ポリマー膜を一体
形成した。この膜厚は、スクリーンのサイズを変更する
ことにより制御し、本例では25μm又は10μmとし
た。25μmの多孔性ポリマー膜を形成したものを負極
(イ)、10μmの膜を形成したものを負極(ロ)とす
る。
【0050】上記の工程を経て完成した正極と負極
(イ)とを重ねて巻いて電池エレメントとし、これを底
面直径15mm、高さ47.0mmの円筒形ステンレスケース中に
挿入して電池を組み立てた。その後、1Mの1MのLiP
6を含むエチレンカーボネートと、ジエチルカーボネ
ートの混合(体積1:1)電解液を加え、最後に60℃
で48時間熟成し、公称容量800mAhの、本発明に
よる電池(ハ)を完成した。上記ステンレスケースには
実施例1と同様に非復帰式の安全弁を設けた。
【0051】また、上記工程を経て完成した正極と負極
(ロ)との間に別途作製した多孔性ポリマー膜(厚さ1
5μm、多孔度40%、P(VdF/HFP)製)を介在
させて巻いて電池エレメントとし、以後電池(ハ)と同
様の手順で、公称容量800mAhの、本発明による電
池(ニ)を完成した。
【0052】[実施例3]実施例2の正極の製造手順に
おいて、吸引濾過とそれに続く120℃乾燥との間に、
活物質粒子を水に浸けて再度吸引濾過する操作を挿入し
た以外は実施例2と同一条件で正極を製造した。三次元
網目状ポリマーを形成する前後の正極活物質粒子1個の
表面のSEM写真を各々図10及び図11に示す。ま
た、吸引濾過とそれに続く100℃乾燥との間に、活物
質粒子を水に浸けて再度吸引濾過する操作を挿入した以
外は実施例2と同一条件で負極を製造した。これらの電
極を用いた以外は実施例2の電池(ハ)と同一条件(即
ち多孔性ポリマー膜25μm)で電池(ホ)を完成し
た。
【0053】[比較例2]比較例1と同形同質の正極及
び負極を製造し、それら電極間に別途作製した多孔性ポ
リマー膜(厚さ25μm、多孔度40%、P(VdF/H
FP)製)を介在させて巻いて電池エレメントとし、以
後電池(ハ)と同様の手順で、公称容量800mAh
の、比較用電池(ヘ)を完成した。
【0054】[充放電特性]図12と同一条件で電池
(ハ)、(ニ)、(ホ)及び(ヘ)について注液量と放
電容量との関係を測定した結果を図14にグラフで示
す。○が本発明による電池(ハ)、△が本発明による電
池(ニ)、□が本発明による電池(ホ)、および▽が比
較用電池(ヘ)を示す。比較用電池(ヘ)においては注
液量を120%よりも少なくすると2CAという高率で
の放電容量が急激に減少したのに対し、本発明による電
池(ハ)、(ニ)、(ホ)は液量を20%以下とした場
合を除いて、比較用電池以上の放電容量を示した。
【0055】[寿命特性]図13と同一条件で電池
(ハ)、(ニ)、(ホ)及び(ヘ)について充放電サイ
クルに伴う放電容量の変化を測定した結果を図15にグ
ラフで示す。○が本発明による電池(ハ)、△が本発明
による電池(ニ)、□が本発明による電池(ホ)、およ
び▽が比較用電池(ヘ)を示す。
【0056】比較用電池(ヘ)は、サイクルの経過とと
もに放電容量は減少していき、500サイクル後には初
期放電容量の50%程度にまで減少したのに対し、本発
明による電池(ハ)、(ニ)、(ホ)は、空孔体積の5
0%しか注液していなかったにも関わらず、500サイ
クル経過後も初期放電容量の90%以上の容量を維持す
るという優れた寿命特性を示した。
【0057】[安全性試験]表1と同一条件で電池
(ハ)、(ニ)、(ホ)及び(ヘ)について安全性試験
をした結果を表2に示す。
【0058】
【表2】 表2に見られるように、本発明の電池(ハ)、(ニ)、
(ホ)が比較用電池(ヘ)よりも安全性に優れているこ
とは明らかである。
【0059】
【発明の効果】以上のように、本発明の電極によればイ
オン分布が均一で電解液が少なくてすむことから、充放
電特性に優れた、安全な電池が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】表面に多孔性ポリマー膜を形成していない負極
の放電電流密度と放電容量との関係を示すグラフであ
る。
【図2】表面に多孔性ポリマー膜を形成した負極の放電
電流密度と放電容量との関係を示すグラフである。
【図3】表面に多孔性ポリマー膜を形成していない正極
の放電電流密度と放電容量との関係を示すグラフであ
る。
【図4】表面に多孔性ポリマー膜を形成した正極の放電
電流密度と放電容量との関係を示すグラフである。
【図5】実施例1の正極のプレス前の断面SEM写真で
ある。
【図6】実施例1の正極のプレス後の断面SEM写真で
ある。
【図7】実施例1の正極のプレス前の表面SEM写真で
ある。
【図8】実施例1の負極表面に形成した多孔性ポリマー
膜の断面SEM写真である。
【図9】比較例1の正極のプレス前の断面SEM写真で
ある。
【図10】実施例3の正極活物質粒子1個の三次元ポリ
マー形成後の表面SEM写真である。
【図11】実施例3の正極活物質粒子1個の三次元ポリ
マー形成前の表面SEM写真である。
【図12】実施例の電池(C)、(D)、および比較用
電池(E)の注液量と放電容量の関係を示したグラフで
ある。
【図13】実施例の電池(C)、(D)、および比較用
電池(E)の45℃における充放電サイクルに伴う放電
容量の変化を示した図である。
【図14】実施例の電池(ハ)、(ニ)、(ホ)、およ
び比較用電池(ヘ)の注液量と放電容量の関係を示した
グラフである。
【図15】実施例の電池(ハ)、(ニ)、(ホ)、およ
び比較用電池(ヘ)の45℃における充放電サイクルに
伴う放電容量の変化を示した図である。
フロントページの続き Fターム(参考) 5H003 AA02 AA04 AA08 BA00 BA01 BA02 BA03 BA05 BC01 BC04 BC05 5H014 AA02 AA04 BB01 BB03 BB05 BB06 BB08 CC00 CC01 5H029 AJ03 AJ14 AK02 AK03 AK05 AK16 AK18 AL01 AL02 AL03 AL06 AL07 AL12 AL18 AM02 AM03 AM04 AM05 AM07 AM16 CJ01 CJ02 CJ03 CJ06 CJ08 CJ12 CJ22 CJ23 CJ28 DJ04 DJ13 DJ16 EJ12

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】活物質粒子層を有する正負の電極を有する
    電池において、 前記活物質粒子層内の少なくとも電極本体表面付近に、
    個々の粒子間隙において三次元網目状をなすポリマーが
    間隙から間隙へと連なって存在するとともに、負極本体
    の表面には前記ポリマーと同質又は異質の多孔性ポリマ
    ー膜が固着していることを特徴とする非水電解質電池。
  2. 【請求項2】前記三次元網目状をなすポリマーが活物質
    粒子層内の全体に亘って均一に存在する請求項1に記載
    の電池。
  3. 【請求項3】ポリマー及び媒体液からなるポリマー含有
    液Aと、活物質粒子層を備えた正負の電極本体と、ポリ
    マー含有液Aと同質又は異質のポリマー含有液Bとを準
    備し、電極本体の活物質粒子層内の間隙にポリマー含有
    液Aを浸透させた後、媒体液を除去し、電極本体をプレ
    スし、次いで負極本体の表面にポリマー含有液Bを塗布
    し、媒体液を除去することを特徴とする請求項1に記載
    の電池の製造方法。
  4. 【請求項4】ポリマー及び媒体液からなるポリマー含有
    液Aと、正負の電極本体の構成要素となる活物質粒子
    と、ポリマー含有液Aと同質又は異質のポリマー含有液
    Bとを準備し、活物質粒子とポリマー含有液Aを混合し
    た後、媒体液を除去して電極形状に成形して活物質粒子
    層とし、次いで負極本体の表面にポリマー含有液Bを塗
    布し、媒体液を除去することを特徴とする請求項1又は
    2に記載の電池の製造方法。
  5. 【請求項5】前記活物質粒子は真空中でポリマー含有液
    Aと混合され、媒体液を吸引ろ過によって除去する請求
    項4に記載の電池の製造方法。
  6. 【請求項6】ポリマー及び媒体液からなるポリマー含有
    液Aと、正負の電極本体の構成要素となる活物質粒子
    と、ポリマー含有液Aと同質又は異質のポリマー含有液
    Bとを準備し、活物質粒子とポリマー含有液Aを混合し
    た後、媒体液を除去して電極形状に成形して活物質粒子
    層とし、この活物質粒子層内の間隙に第三のポリマー含
    有液を浸透させた後、媒体液を除去し、電極本体をプレ
    スし、次いで負極本体の表面にポリマー含有液Bを塗布
    し、媒体液を除去することを特徴とする請求項1に記載
    の電池の製造方法。
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