JP2001143374A - ディスク駆動装置の回転バランサ - Google Patents

ディスク駆動装置の回転バランサ

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JP2001143374A
JP2001143374A JP32440399A JP32440399A JP2001143374A JP 2001143374 A JP2001143374 A JP 2001143374A JP 32440399 A JP32440399 A JP 32440399A JP 32440399 A JP32440399 A JP 32440399A JP 2001143374 A JP2001143374 A JP 2001143374A
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drive shaft
rotation
disk
motor
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Kokichi Terajima
厚吉 寺嶋
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Akai Electric Co Ltd
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  • Rotational Drive Of Disk (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】モータの耐久性を損なうことなく、ディスクの
偏重心を相殺してディスクの回転中心を駆動軸の中心に
一致させること。 【解決手段】情報記録媒体を回転駆動させるモータ1を
含んだディスク駆動装置の回転バランサは、モータ1の
駆動軸2に同軸に固定され、そのモータ1とともに回転
する第1の回転体7と、その第1の回転体7に対して、
駆動軸の軸方向に延在する弾性部材9を介して結合さ
れ、軸方向と直交する平面内で移動可能な第2の回転体
8とから構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、偏重心のあるコ
ンパクトディスク(CD) 、デジタルパーサタイルディ
スク(DVD)等の光ディスクや、ミニディスク(MD)等
の光磁気ディスク等の記録媒体の回転に応じて発生する
モータの軸振れを抑制するディスク駆動装置の回転バラ
ンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、情報データのディスクへの記録や
再生が高倍速化され、またディスクヘの記録密度が飛躍
的に向上するなどしてデータの転送速度が高速度化する
のに伴い、ディスクは高速回転状況下において使用され
ることが多くなってきた。このため、成形されたディス
クの寸法誤差や密度のばらつき等を原因とする、ディス
ク重心位置の本来の回転中心軸からのずれ、所謂偏重心
によって、ディスク駆動用の駆動軸に対して半径方向に
偏った遠心力を生じるようになる。遠心力の大きさは回
転角速度の二乗に比例して増大するので,高速回転によ
り著しい軸振れを生じ、情報データの記録や再生が困難
になったり、騒音の発生や軸受の損傷を引き起こすなど
の問題を生じることが多くなった。このような問題を解
決する先行技術として、たとえば特開平第11−126
418号において提案されているディスク駆動装置の回
転バランサがある。
【0003】このような回転バランサは、図16および
図17に示すように、ターンテーブル3上に固定された
不図示のディスクを回転駆動するモータ1の駆動軸2を
貫通するようにして回転自由かつ長孔4bに沿ってスラ
イドできるように配設された回転プレート4と、駆動軸
2に巻回され、放射方向に延在するアーム両端が回転プ
レートに形成した突出部4aに係止されるコイルばね5
とから構成される。
【0004】この回転プレート4の中心部分に形成され
た長孔4bの長軸6は、回転プレート4の外周方向に向
かって形成されており、回転プレート4が駆動軸2に対
して長軸6に沿って相対的にスライドできるようになっ
ている。コイルばね5は回転プレート4の重心と駆動軸
2の中心とが一致するように回転プレート4を保持して
いる。そして、駆動軸2の側面と回転プレート4の長孔
4bの内側面およびコイルばね5の巻回内周とは、それ
ぞれ微小な間隙が形成されていて回転プレート4および
コイルばね5は駆動軸2に対して自由に回転することが
可能となっている。
【0005】このような先行技術によれば、偏重心の小
さなディスクを駆動する場合には、コイルばね5の押圧
力により回転プレート4の重心と駆動軸2の中心とが一
致した位置に保持されたままで回転させることができ、
備重心の大きなディスクを駆動する場合には、生じた振
動と駆動軸2の振れによって、回転プレートがコイルば
ね5の押圧力に抗して駆動軸2を中心に長孔4bの長軸
6に沿って外周方向にスライドして駆動軸2の中心に対
してディスクの重心と対角をなす位置に重心を移動さ
せ、ディスクの偏重心を相殺して駆動軸2の中心を回転
中心とすることができて、振動や軸振れを抑制できるも
のとしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記先
行技術においては、回転プレート4のスライド可能な方
向は長孔4bの形成された長軸方向に限られるので、駆
動軸2と回転プレート4とがそれぞれ同一の定速回転を
しているときには、ディスクの偏重心方向と長孔4bの
長軸6方向とが偶然に一致していない限り、回転バラン
サとして機能させることができない。従って、モータ1
の起動時や変速時の如く、回転プレート4がすべって、
その回転角速度が駆動軸2の回転角速度と相違している
ときに、駆動軸2の軸振れの方向が長孔4bの長軸6方
向と一致する瞬間にスライドさせなければならず、回転
バランサとしての調心機能の応答性が悪く、また調心動
作に移行する確率が低い。さらに、回転プレート4およ
びコイルばね5の駆動軸2に対する摩擦力の設定が難し
いうえ、放射方向に延在するコイルばね5により支えら
れているだけであるので、回転に際して面振れを生じ易
く、安定した回転が得られないばかりか、駆動軸2に対
してスラスト方向の加速度がかかり易くなってモータ1
の耐久性を低下せしめることになるという問題があっ
た。本発明は、従来技術が抱える上述したような問題点
を解消するためになされたものであり、その主たる目的
は、モータの耐久性を低下させることがない、調心機能
の応答性に優れたディスク駆動装置の回転バランサを提
供することにある。本発明の他の目的は、モータが所定
の一定回転速度に達するまでの間の加速時または減速時
において、軸振れが生じない安定動作が可能なディスク
駆動装置の回転バランサを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的の
実現に向け鋭意研究した結果、以下に示す内容を要旨構
成とする発明に想到した。すなわち、請求項1にかかる
ディスク駆動装置の回転バランサは、情報記録媒体を回
転駆動させるモータの駆動軸に同軸に固定され、そのモ
ータとともに回転する第1の回転体と、その第1の回転
体に対して、前記駆動軸の軸方向に延在する弾性部材を
介して結合され、前記軸方向と直交する平面内で移動可
能なように構成される第2の回転体とから構成されるこ
とを特徴とする。
【0008】請求項2にかかる回転バランサは、請求項
1に記載の発明において、第1の回転体と第2の回転体
の少なくとも一方と弾性部材との接続部分周辺には、緩
衝部材が配設されていることを特徴とする。
【0009】また、請求項3にかかる回転バランサは、
請求項1または2に記載の発明において、第1の回転体
の駆動軸周りの回転によって、第2の回転体がほぼ駆動
軸周りに相対回転移動されたときに、第1の回転体と第
2の回転体とが、相対回転軸周りの円周上のほぼ等角度
に隔てた少なくとも3箇所において当接し、それらの当
接点におけるそれぞれの束縛力がほぼ軸対称をなしてい
るとともに、それらの当接点における円との接線方向と
束縛力の方向とが交差するように構成されていることを
特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかるディスク駆
動装置の回転バランサの実施形態について、添付図面を
参照にして説明する。図1は第1の実施形態を示す分解
斜視図、図2は同じく断面図を示す。
【0011】図1において、符号1は、ディスク等の情
報記録媒体が搭載、固定される不図示のターンテーブル
を回転駆動させるモータであり、その駆動軸2はターン
テーブルの回転中心に嵌合、かつ固定されている。本発
明の回転バランサは、モータ1の駆動軸2に対して、同
軸に固定されて、モータ1とともに回転する第1の回転
体7と、その第1の回転体7に対して駆動軸2の軸方向
に延在する線条の弾性部材9を介して結合され、その軸
方向と直交する平面内で移動可能な第2の回転体8とか
らなる。
【0012】上記第1の回転体7は、図2に示すよう
に、モータ1の駆動軸2に嵌合、固定される細長い開口
7aが軸方向に形成されるとともに、その軸方向にほぼ
直交するフランジ状部分7bが形成されている。一方、
上記第2の回転体8は、その回転対称軸が駆動軸2とほ
ぼ一致する円環状に形成されるとともに、その軸方向に
ほぼ直交するフランジ状部分8bを有して形成されてい
る。
【0013】上記第1の回転体7のフランジ状部分7b
には、駆動軸2とほぼ同一方向に延在する3本以上、た
とえば4本の弾性部材9の一端側が、駆動軸2の中心と
ほぼ同軸をなす円周上にほぼ等間隔をなして固定され、
弾性部材9の他端側は、第2の回転体8のフランジ状部
分8bに接続されている。すなわち、第2の回転体8
は、4本の弾性部材9によって、駆動軸2と直交する方
向に移動自由に懸架支持されている。また、これらモー
タ1等の駆動部は、周知の方法によって、駆動軸2と直
交する方向に関する共振周波数がディスクの所望回転周
波数よりも低くなるように弾性支持されている。
【0014】上記第1の回転体7、第2の回転体8およ
び弾性部材9のそれぞれは、樹脂、金属あるいはセラミ
ック等の材料のいずれかで形成することが可能であり、
必要に応じて使い分けたり、組み合わせ複合材として使
用することもできる。
【0015】かかる構成の回転バランサを備えたディス
ク駆動装置の駆動は、モータ1に電力を供給し、駆動軸
2に嵌合、固定された第1の回転体7を駆動軸2ととも
に回転させることによって開始される。このような駆動
軸2の回転によって生ずる起動トルクは、第1の回転体
7と第2の回転体8とを弾性的に結合している4本の弾
性部材9を全体として、駆動軸2周りにねじれ変形させ
て、所定の回転の後、釣り合い状態になるので、第2の
回転体8は、第1の回転体7ひいては駆動軸2に対して
位相遅れの状態で同一の回転角速度で回転を開始するこ
とになる。そして所望回転角速度に到達したところで起
動トルクは零となり、4本の弾性部材9のねじれ変形は
解消されて、第1の回転体7と第2の回転体8とは共に
同相状態となって定速回転に入る。
【0016】上記第2の回転体8は、駆動軸2と直交す
る方向の遠心力に対応して移動可能であるので、ディス
クに偏重心のある場合には、駆動軸2と直交する方向に
関する駆動部の共振周波数を越えた回転数において、第
2の回転体8は、ディスクの偏重心に対して駆動軸2を
中心とした軸対称位置側へ重心を面内移動させることが
できる。したがって、確実にディスクの偏重心を相殺し
てディスクの回転中心を駆動軸2の中心とすることがで
き、偏重心による駆動部の振動や軸振れを効果的に抑制
できる。また、ディスクの偏重心に対し、これによって
生じる遠心力に即座に応答して重心移動することができ
るため、回転バランサとしての調心機能の応答性が優れ
ている。さらに、第2の回転体8は、駆動軸2と同一の
方向に延在する3本以上の弾性部材9により支えられて
いるので、回転に際して面振れを生じることがなく、安
定した回転が得られる。また、駆動軸2に対してスラス
ト方向の加速度がかかることもなく、モータ1の耐久性
を損なうこともない。なお、上述した第1の回転体7と
第2の回転体8との位置関係を相互に逆転させて、すな
わち第2の回転体8を内周側に、第1の回転体7を外周
側に配置させた構造としてもよい。また、この回転バラ
ンサを、ディスクが搭載、固定されるターンテーブルと
して兼用することもできる。
【0017】図3は、本発明の第2の実施形態を示す断
面図であり、第1の回転体7のフランジ状部分7bに接
続される弾性部材9の周囲に、シリコンゲル等のように
粘弾性を有する緩衝部材1 0が付着形成されている点
で第1の実施形態と異なる。この実施形態においては、
弾性部材9が駆動軸2周りにたわみ及びねじれ変形した
ときの共振が抑制され、駆動軸2ひいてはディスクの回
転角速度の安定化が可能である。なお、緩衝部材10は
弾性部材9の周囲だけでなく、第1の回転体7と第2の
回転体8との間隙全体に充填するなどの構成としてもよ
い。
【0018】図4は、本発明の第3の実施形態を示す断
面図であり、回転バランサをディスク12のクランパ1
3として用いたものである。すなわち、モータ1の駆動
軸2には、ターンテーブル11が嵌合、固定されてお
り、この上にディスク12、回転バランサとしてのクラ
ンパ13が順次乗せられて、クランパ13とターンテー
ブル11とによりディスク12が扶持されるように構成
される。この回転バランサとしてのクランパ13におい
ては、ほぼ円柱状に形成された第1の回転体7のフラン
ジ状部分7bに、駆動軸2とほぼ同一方向に延在する3
本以上、たとえば4本の弾性部材9の一端側が駆動軸2
の中心とほぼ同軸をなす円周上に、ほぼ等間隔をなして
固定され、弾性部材9の他端側は、回転対称軸が駆動軸
とほぼ一致する円環状に形成された第2の回転体8の内
側フランジ状部分8bに接続された構成であり、第2の
回転体8は、駆動軸2と直交する平面内で移動可能に懸
架支持される。
【0019】この実施形態においても、第2の回転体8
は、駆動軸2と直交する方向の遠心力に対応して移動可
能であるので、ディスクに偏重心のある場合、駆動軸2
と直交する方向に関する駆動部の共振周波数を越えた回
転数において、第2の回転体8は、ディスクの偏重心に
対して駆動軸2を中心とした軸対称位置側へ重心を面内
移動させることができ、確実にディスクの偏重心を相殺
してディスクの回転中心を駆動軸2の中心とすることが
できて、偏重心による駆動部の振動や軸振れを効果的に
抑制することができる。
【0020】図5は、本発明の第4の実施形態を示す断
面図、図6および図7(a)〜(h)は、その動作説明
図である。この実施形態においては、第2の回転体8を
ほぼ駆動軸2周りに相対回転させたときに、この相対回
転軸周りの円周上のほぼ等角度に隔てた6箇所の点にお
いて駆動軸2と当接し、これらの当接点において生じる
それぞれの束縛力(抗力)が相対回転軸に関してほぼ軸
対称をなすとともに、当接点における相対回転軸周りの
円との接線方向と束縛力の方向とが交差するように形成
されている。
【0021】すなわち、第1の回転体7のフランジ状部
分7は、その水平断面が駆動軸2とほぼ同軸の多角形形
状、たとえば正六角形形状であるように形成され、この
フランジ状部分7bの外周側面7cに対向する第2の回
転体8の内周側面8cも、駆動軸2とほぼ同軸の多角形
状、たとえば水平断面が正六角形形状である正六角柱状
に形成されている点で、第1の実施形態と異なる。
【0022】このような構成によれば、モータ1への電
力供給が開始され、もしくは電力供給が停止または遮断
された場合には、駆動軸2に角加速度の加わっている加
速/減速回転期間中において、第2の回転体8は、駆動
軸2に対して、駆動軸2に加わる角加速度とは反対の方
向に相対的に回転移動する。このような場合には、図6
に示すように、第1の回転体7の外周側面7cと第2の
回転体8の内周側面8cとの当接点において相互に生じ
るそれぞれの束縛力Prは、駆動軸2に対応する相対回
転軸に関してほぼ軸対称関係をなすとともに、相対回転
軸を中心とする円周上のそれぞれの当接点における接線
方向と束縛力方向とが交差するように発生する。このた
め、これらの束縛力Prによって、第1の回転体7と第
2の回転体8とは、それらの中心軸が一致するような方
向に相対移動して、第2の回転体8の重心が駆動軸2の
軸心上に存在するようになるので、駆動軸2の起動/停
止時に偏った遠心力を第2の回転体8に生ぜしめない構
成としたものである。
【0023】以下、上述したような実施形態の回転バラ
ンサの動作を説明する。モータ1に電力が供給される
と、駆動軸2に固定された第1の回転体7は、駆動軸2
とともに矢印Wの方向に角加速度を受けて回転を開始す
る。弾性部材9に懸架支持された第2の回転体8は、駆
動軸2に印加された角加速度によって第1の回転体7に
対して相対的に逆向きとなる矢印CWの方向に角加速度を
生じて、弾性部材9は全体として駆動軸2周りに矢印CW
方向にねじれ変形し、第2の回転体8は、第1の回転体
7ひいては駆動軸2に対して位相遅れの状態で同一回転
角速度で回転を開始しようとする。
【0024】ここで、図7(a)に示すように、第2の
回転体8が偏心位置、たとえばモータ1の駆動軸2を水
平にして使用される等して、第2の回転体8が自重によ
り下方に移動した状態を例に説明すると、不図示の駆動
軸2の起動に応じて第2の回転体8に生じた矢印CW向き
の角加速度により、第2の回転体8の内周側面81は、
接触している第1の回転体7のフランジ状部分7bに形
成された六角形側面の頂角71を中心として、フランジ
状部分7bに対して相対的に矢印CW方向に回転し、図7
(b)に示すように、第2の回転体8の内周側面81に
隣接する内周側面82が、フランジ状部分7bの頂角7
1に隣接する頂角72と接するようになる。さらに、第
2の回転体8の内周側面82はフランジ状部分7bの多
角形側面の頂角72を中心として、フランジ状部分7b
に対して相対的に矢印CW方向に回転し、図7(c)に示
すように、第2の回転体8の内周側面83がフランジ状
部分7bの頂角73と接するようになる。同様にして、
図7(d)、(e)、(f)に示すように頂角74と内
周側面84、さらに頂角75と内周側面85、頂角76
と内周側面86とが順次、接触および回転を繰り返し
て、再びフランジ状部分7bの頂角71と第2の回転体
8の内周側面81とが接触して、第2の回転体8は頂角
71を中心に矢印CW方向に回転し、さらに隣接側面82
へと進行していく。このように、駆動軸2に角加速度が
印加されている間、第2の回転体8のフランジ状部分7
bに対して相対的転がりが継続され、図7(g)に示す
ように、第2の回転体8の重心は限りなく不図示の駆動
軸2の中心に接近して、第2の回転体8の重心と駆動軸
2の中心とを一致させることができる。そして所望回転
角速度に到達したところで、起動トルクは零となって、
第1の回転体7、第2の回転体8には角加速度が印加さ
れなくなり、図7(h)に示すように、 4本の弾性部
材9のねじれ変形は解消されて、第2の回転体8は、第
1の回転体7と共に不図示の駆動軸2の中心に重心を位
置させて定速回転に入ることができる。
【0025】したがって、この実施形態における第2の
回転体8は、駆動軸2と直交する方向の遠心力に対応し
て移動可能であるので、ディスクに偏重心のある場合、
駆動軸2と直交する方向に関する駆動部の共振周波数を
越えた回転数において、第2の回転体8は、ディスクの
偏重心に対して駆動軸2を中心とした軸対称位置側へそ
の重心を面内移動させることができ、確実にディスクの
偏重心を相殺してディスクの回転中心を駆動軸2の中心
とすることができて、偏重心による駆動部の振動や軸振
れを効果的に抑制することができる。またディスクの偏
重心に対し、これによって生じる遠心力に即座に応答し
て重心移動することができるため、回転バランサとして
の調心機能の応答性が優れている。さらに、駆動軸2と
同一の方向に延在する3本以上の弾性部材9により支え
られているので、回転に際して面振れを生じることがな
く、安定した回転が得られる。また駆動軸2に対してス
ラスト方向の加速度がかかることもなく、モータ1の耐
久性を損なうこともない。
【0026】なお、上述したような構造の回転バランサ
は、第3の実施形態で説明したのと同様に、ディスクの
クランパとして用いることができる。この場合、図8に
示すように、第2の回転体8の内側フランジ状部分8b
を開口せず、閉じた状態にしてもよい。さらにまた、図
9に示すように、第1の回転体7と第2の回転体8との
位置関係を相互に逆転させて、すなわち第2の回転体8
を内周側に、第1の回転体7を外周側に配置させた構造
としてもよい。
【0027】図1 0は、本発明の第5の実施形態を示
す一部断面斜視図であり、第4の実施形態とは、第1の
回転体7と第2の回転体8とを弾性的に結合する弾性部
材9の構成が異なる。すなわち、この回転バランサにお
いては、第1の回転体7のフランジ状部分7bの下面
と、円環状の第2の回転体8の内側フランジ状部分8b
の上面とが、駆動軸2と直交する平面内において平行変
位が可能な、たとえばゴム等の発泡性または非発泡性の
高分子よりなる環状の弾性部材9の上下面を介して接着
され連結された構成である。このため、第1の回転体7
と第2の回転体8とを簡単な組み立て作業により弾性的
に結合することができる。したがって、第2の回転体8
が、駆動軸2の回転円の円周方向および半径方向に移動
自由に支持されるとともに、第2の回転体8と駆動軸2
側とが、環状の弾性部材9の上下を介して接続されてい
るので、第2の回転体8は駆動軸2と直交する方向に平
行な変位が可能となり、回転に際して面振れを生じるこ
とがなく、安定した回転が得られ、偏重心による駆動系
の振動や軸振れを効果的に抑制することができる。
【0028】図11は、本発明の第6の実施形態を示す
一部断面斜視図であり、第5の実施形態とは、第1の回
転体7と第2の回転体8とを弾性的に結合する弾性部材
9の構成が異なる。すなわち、この回転バランサは、第
1の回転体7のフランジ状部分7bの下面と円環状の第
2の回転体8の内側フランジ状部分8bの上面とが、駆
動軸2と直交する平面内において平行変位可能な、たと
えばゴム等の発泡性または非発泡性の高分子よりなる中
空環状の弾性部材9の上下面を介して接着ざれ連結され
た構成である。このため、第1の回転体7と第2の回転
体8とを簡単な組み立て作業により弾性的に結合するこ
とができ、また弾性部材9は中空に形成されるので、外
形を小さくしつつ大きな弾性変形を得ることが出来る。
したがって、第2の回転体8が駆動軸2の回転円の円周
方向および半径方向に移動自由に支持されるとともに、
第2の回転体8と駆動軸2側とが環状の弾性部材9の上
下を介して接続されているので、駆動軸と直交する方向
に平行な変位が可能となり、回転に際して面振れを生じ
ることがなく、安定した回転が得られ、偏重心による駆
動系の振動や軸振れを効果的に抑制することができる。
【0029】図12は、本発明の第7の実施形態を示す
一部断面斜視図であり、第5実施形態とは、第1の回転
体7と第2の回転体8とを弾性的に結合する弾性部材9
の構成が異なる。すなわち、この回転バランサは、第1
の回転体7のフランジ状部分7bの下面と、円環状の第
2の回転体8の内側フランジ状部分8bの上面とが、駆
動軸2と直交する平面内において平行な変位が可能な、
たとえばゴム等の発泡性または非発泡性の高分子よりな
り、板状の弾性体を放射状に配列させ、全体として環状
に形成された弾性部材9の上下面を介して接着され連結
された構成である。このため、第1の回転体7と第2の
回転体8とを簡単な組み立て作業により弾性的に結合す
ることができ、また弾性部材9は放射状に配列している
ので、外形を小さくしつつ、特に回転円周方向への大き
な弾性変形を得ることが出来る。したがって、第2の回
転体8が駆動軸2の回転円の円周方向および半径方向に
移動自由に支持されるとともに、第2の回転体8と駆動
軸2側とが環状の弾性部材9の上下を介して接続されて
いるので、第2の回転体8は、駆動軸と直交する方向に
平行な変位が可能となり、回転に際して面振れを生じる
ことがなく、安定した回転が得られ、偏重心による駆動
系の振動や軸振れを効果的に抑制することができる。
【0030】図13は、本発明の第8の実施形態を示す
一部断面斜視図であり、第5の実施形態とは、第1の回
転体7と第2の回転体8とを弾性的に結合する弾性部材
9の構成が異なる。すなわち、この回転バランサは、第
1の回転体7のフランジ状部分7bと円環状の第2の回
転体8の内側フランジ状部分8bとが、駆動軸2と直交
する方向にほぼ平行な変位が可能であり、第1の回転体
7の外周側と第2の回転体の内周側とが、たとえばゴム
等の発泡性または非発泡性の高分子よりなり、板状の弾
性体を放射状に配列させ、全体として環状に形成された
弾性部材9の内外周側面を介して接着され連結された構
成である。このため、第1の回転体7と第2の回転体8
とを簡単な組み立て作業により弾性的に結合することが
でき、また弾性部材9は放射状に配列しているので、外
形を小さくしつつ、特に回転円周方向への大きな弾性変
形を得ることが出来る。したがって、第2の回転体8が
駆動軸2の回転円の円周方向および半径方向に移動自由
に支持されるとともに、駆動軸と直交する方向にほぼ平
行な変位が可能となり、回転に際して面振れを生じにく
く、安定した回転が得られ、偏重心による駆動系の振動
や軸振れを効果的に抑制することができる。
【0031】図14および図15は、この発明の第9実
施形態を示す平面図および一部断面斜視図である。この
実施形態においては、第1の回転体7のフランジ状部分
7bの下面と、円環状の第2の回転体8の内側フランジ
状部分8bの上面とが、駆動軸2と直交する平面内にお
いて平行な変位が可能な、たとえばゴム等の発泡性また
は非発泡性の高分子よりなり、ほぼ駆動軸2を中心とす
る円周上において等角度間隔に駆動軸2と平行な方向に
延在する4本の円柱状の弾性部材9を介して連結され、
第2の回転体8が駆動軸2の回転円の円周方向および半
径方向に移動自由に支持されている構成である。一方、
第1の回転体7のフランジ状部分7bには、ほぼ駆動軸
2を中心とする仮想円周C1上において等角度間隔に駆
動軸2と平行な方向に延在する4本の円柱状の当接部材
21が形成され、第2の回転体8の内側フランジ状部分
8bには、ほぼ駆動軸2を中心とし、当接部材21の配
設される仮想円周C1上とはやや異なる径の仮想円周C
2上において等角度間隔に駆動軸と平行な方向に延在す
る4本の円柱状の当接部材22が形成されている。
【0032】すなわち、これらの仮想円C1、C2の半
径は等しくなく、かつその差がそれぞれの当接部材21
21の半径の和を超えない範囲に設定される必要があ
り、これにより、第2の回転体8を駆動軸2に対してほ
ぼ駆動軸2周りに相対回転させたときに、当接部材2
1、22が相互に当接し、これらの当接点において生じ
るそれぞれの束縛力が相対回転軸に関してほぼ軸対称を
なすとともに、それらの当接点における相対回転軸周り
の円との接線方向と束縛力の方向とが交差するように形
成された構成である。
【0033】このように構成された回転バランサは、モ
ータ1に電力供給が開始もしくは遮断されて、駆動軸2
に角加速度の加わっている立ち上がりもしくは立ち下が
り回転期間中においては、第2の回転体8は、駆動軸2
に対して駆動軸2に加わる角加速度とは反対の方向に相
対的に回転し、当接部材21、22相互の当接する点に
おいて相互に生じるそれぞれの束縛力Prは、駆動軸2
に対応する相対回転軸に関してほぼ軸対称関係をなすと
ともに、相対回転軸を中心とする円周上のそれぞれの当
接点における接線方向と束縛力の方向とが交差するよう
に発生する。この実施形態においても、第2の回転体8
と駆動軸2側とが円柱状の弾性部材9の上下を介して接
続されているので、第2の回転体8は、駆動軸と直交す
る方向に平行な変位が可能となり、回転に際して面振れ
を生じることがなく、安定した回転が得られる。そし
て、偏重心による駆動系の振動や軸振れを効果的に抑制
することができる。なお、上記第〜第実施形態におい
て、当接点を相対回転軸周りの円周上のほぼ等角度にて
隔てて6箇所設ける構成としたが、これに限定されるべ
きでなく、当接点において相互に生じるそれぞれの束縛
力Prが、駆動軸2に対応する相対回転軸に関してほぼ
軸対称関係をなすとともに、相対回転軸を中心とする円
周上のそれぞれの当接点における接線方向と束縛力の方
向とが交差するように発生するように構成すればよい。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
モータの駆動軸に固定された第1の回転体と、第2の回
転体とが、駆動軸の軸方向と平行な方向に延在する弾性
部材によって弾性的に結合され、第2の回転体は駆動軸
と直交する方向に移動可能に支持されているので、回転
に際して面振れを生じることがなく、第2の回転体の回
転が安定し、また駆動軸に対してスラスト方向の加速度
が加わることもなく、モータの耐久性を損なうこともな
い。さらに、偏重心のあるディスクを駆動しても、駆動
軸と直交する方向に関する駆動部の共振周波数を越えた
回転数において、第2の回転体は、ディスクの偏重心に
対して駆動軸を中心とした軸対称位置側へ重心を面内移
動させ、確実にディスクの偏重心を相殺してディスクの
回転中心を駆動軸の中心に一致させることができ、偏重
心による駆動部の振動や軸振れを効果的に抑制すること
ができる。この場合、ディスクの偏重心によって生じる
遠心力に即座に応答して重心移動することができるた
め、回転バランサとしての調心機能の応答性が極めて優
れている。
【0035】さらに、本発明によれば、モータの駆動軸
に接続された第2の回転体をほぼ駆動軸周りに相対回転
移動させたときに、駆動軸に固定された第1の回転体
と、第2の回転体とが、相対回転軸周りの円周上のほぼ
等角度に隔てた3箇所以上の当接点において、それぞれ
の束縛力がほぼ軸対称をなすとともに当接点における相
対回転軸周りの円との接線方向と束縛力の方向とが交差
するように相互に当接する構成となっているので、モー
タが所定の一定回転速度に達するまでの間の加速/減速
時において、第2の回転体の重心と駆動軸の中心とが一
致し、軸振れのない安定した加速/減速が可能である。
【0036】また、弾性部材の少なくとも延在する周囲
において緩衝部材を付着させ、弾性部材を制振すれば、
弾性部材の駆動軸周りのたわみ及びねじれ変形したとき
の共振が抑制され、駆動軸ひいてはディスクの回転角速
度の安定化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す分解斜視図であ
る。
【図2】同じく本発明の第1の実施形態を示す断面図で
ある。
【図3】本発明の第2の実施形態を示す断面図である。
【図4】本発明の第3の実施形態を示す断面図である。
【図5】本発明の第4の実施形態を示す断面図である。
【図6】本発明の第4の実施形態の動作説明図である。
【図7】同じく、本発明の第4の実施形態の動作説明図
である。
【図8】本発明の第4の実施形態の一変形例を示す断面
図である。
【図9】本発明の第4の実施形態の他の変形例を示す断
面図である。
【図10】本発明の第5の実施形態を示す一部断面斜視
図である。
【図11】本発明の第6の実施形態を示す一部断面斜視
図である。
【図12】本発明の第7の実施形態を示す一部断面斜視
図である。
【図13】本発明の第8の実施形態を示す一部断面斜視
図である。
【図14】本発明の第9の実施形態を示す平面図であ
る。
【図15】同じく、本発明の第9の実施形態を示す一部
断面斜視図である。
【図16】従来の回転バランサを示す側面図である。
【図17】同じく、従来の回転バランサを示す平面図で
ある。
【符号の説明】
1 モータ 2 駆動軸 7 第1の回転体 7b フランジ状部分 8 第2の回転体(回転質量) 8b フランジ状部分 9 弾性部材 10 緩衝部材 11 ターンテーブル 12 ディスク 13 クランパ 21、22 当接部材 71〜76 頂角 81〜86 内周側面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報記録媒体を回転駆動させるモータを
    含んだディスク駆動装置において、 前記モータの駆動軸に同軸に固定され、そのモータとと
    もに回転する第1の回転体と、 前記第1の回転体に対して、前記駆動軸の軸方向に延在
    する弾性部材を介して結合され、前記軸方向と直交する
    平面内で移動可能なように構成される第2の回転体とか
    らなるディスク駆動装置の回転バランサ。
  2. 【請求項2】 前記第1の回転体と第2の回転体の少な
    くとも一方と前記弾性部材との接続部分の周辺に、緩衝
    部材が配設されていることを特徴とする請求項1に記載
    のディスク駆動装置の回転バランサ。
  3. 【請求項3】 前記第1の回転体の前記駆動軸周りの回
    転によって、前記第2の回転体がほぼ前記駆動軸周りに
    相対回転移動されたときに、前記第1の回転体と前記第
    2の回転体とが、相対回転軸周りの円周上のほぼ等角度
    に隔てた少なくとも3箇所において当接し、それらの当
    接点におけるそれぞれの束縛力がほぼ軸対称をなしてい
    るとともに、前記当接点における前記円との接線方向と
    前記束縛力の方向とが交差するように構成されているこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載のディスク駆動
    装置の回転バランサ。
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