JP3822772B2 - 自動平衡装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータ等の回転体の回転時の回転軸の振れを抑える自動平衡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータ等の電気製品には、モータ等によって回転体を回転駆動するものが多く見られる。例えば、コンピュータやCDラジカセ等に備えられた記録再生装置は、記録媒体となるディスクを回転駆動するようになっている。近年、このような記録再生装置では、6000〜10000回転/分(=rpm)という超高速回転を求められている。そのため、特に、回転体の回転が共振周波数を超えて高速回転する際には、回転体に振動が発生し、回転振れ(軸振れ)が発生してトラッキングエラーを起こす等、種々の不具合が生じることが指摘されている。
【0003】
このような問題を解消するための装置として、例えば、特開平10−257710号公報に記載された回転操作装置等が開示されている。なお、図4は、特開平10−257710号公報記載の回転操作装置が取り付けられたスピンドルモータの縦断面図、図5は回転操作装置の要部断面図をそれぞれ示したものとなっている。
【0004】
図4に示すように、スピンドルモータ51は、ハブ52に固定されたステータ53と、ステータ53に対向配置された永久磁石54aを有するロータ54と、ロータ54の回転中心部位に固定されたスピンドル軸55とを備えている。そして、ステータ53に通電されてステータ53が磁化されると、ロータ54を回転させる磁界がステータ53とロータ54との間に発生し、ロータ54がスピンドル軸55と共に回転するようになっている。
【0005】
回転操作装置56は、図4及び図5に示すように、スピンドルモータ51のスピンドル軸55が内部を貫くようにスピンドル軸55に取り付けられたケース57及びターンテーブル(図示省略)とを有して構成されており、ケース57及びターンテーブルがスピンドル軸55と共に回転するようになっている。
【0006】
ケース57内には、軸周りに円環状の空間が形成されており、この空間の最内周部に円盤状のマグネット58が配置されている。そして、このマグネット58には、垂直な方向(スピンドル軸55の軸方向)に2極着磁がなされている。また、ケース57の空間内におけるマグネット58の外周には、磁性体で構成されたバランサ球59が複数個備えられている。そのため、バランサ球59は、マグネット58の外周面に磁力によって引き寄せられ固定される。
【0007】
このように構成された回転操作装置56は、スピンドルモータ51の起動時においてはバランサ球59がマグネット58の外周面に固定されたままの状態でスピンドル軸55と共に回転する。そして、スピンドル軸55の回転速度が徐々に速くなり、その回転が共振周波数を越えると、バランサ球59がマグネット58から離れてケース57の外周壁57a側に移動する。これにより、バランサ球59がスピンドル軸55の振れを抑制するように作用する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、特開平10−257710号公報記載の回転操作装置56は、スピンドルモータ51のスピンドル軸55の回転速度が増し、その回転が共振周波数を超えると、スピンドル軸55の回転振れを抑制し、これによって、トラッキングエラー等を防止するようになっている。しかしながら、このような装置では、単にマグネット58の外周面に2極着磁を行い、これによって共振周波数以下の回転時において、バランサ球59をマグネット58の外周面に固定するという構成となっている。そのため、スピンドルモータ51の停止時に、バランサ球59がマグネット58の外周面に均等に配置されず、例えば1カ所にかたまって配置されてしまうおそれがある。その結果、モータ起動時において、回転重心が偏ってしまい回転アンバランスが生じて、起動時の回転特性が低下してしまうという問題が生じる。
【0009】
また、バランサ球59は、円盤状のマグネット58の円形状の外周面に磁力によって固定されているだけなので、バランサ球59に対するマグネット58の接線方向へ拘束力が弱い。そのため、回転初期時における固定力(保持力)が弱く回転初期時に遠心力によって周方向に移動しやすい。そのため、回転重心の偏りが発生するという問題に加えて、バランサ球59同士が、ぶつかって衝突音が発生するという問題も生じる。加えて、回転初期時におけるバランサ球59の移動が、回転重心の振れが増幅するように作用してしまい、やはり起動時の回転特性を低下させるという問題が生じる。
【0010】
本発明は、上述の欠点を鑑み、モータ停止時にバランサ用の球が均等にマグネット外周面に割り振られて固定(保持)され、かつその固定を確実なものとし、起動時の回転特性の低下を防止することが可能な自動平衡装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、本発明では、駆動源によって回転する支持軸に固定されこの支持軸と一体的に回転するケース体と、このケース体に形成された内部空間の径方向内側に配置された環状マグネットと、ケース体の内部空間内を移動可能で環状マグネットの磁力によって引き寄せられる複数の磁性体で構成されたバランス部材とを備え、ケース体と一体回転する回転体の回転周波数が共振周波数を超えると回転体の振動を抑えるように作用する自動平衡装置において、環状マグネットの径方向外周側には、バランス部材が直接環状マグネットに衝突することを防止すると共にバランス部材の衝突時の衝撃をやわらげる緩衝部材が、環状マグネットの外周面に沿って配置され、緩衝部材の径方向外周面には平面部が形成されている
【0012】
そのため、回転体の停止時や回転初期時等、回転体の回転周波数が共振周波数以下となっている際、従来の円形状の外周面を備えたものに比してバランサ部材が周方向へ移動しにくくなる。この結果、複数のバランサ部材が1カ所に集中し回転初期時における回転体の回転動作に悪影響を与えたり、各バランサ部材が衝突して衝突音を生じたりという不具合を防止することが可能となる。
【0013】
また、他の発明は、上述の自動平衡装置に加えて、環状マグネットの外周側にバランス部材の数と同数の平面部を設けている。そのため、磁性体で形成された各バランス部材が、回転体の停止時及び回転初期時において環状マグネットの各平面部で保持されるため、回転停止時等において各バランス部材が1カ所にかたまって固定されてしまい重心が偏るという現象をさらに確実に防止することが可能となる。また、従来のように円筒状部材の外周面での固定ではなく各平面部で各バランス部材が各々固定されるため、回転初期時における各バランス部材の周方向への移動を阻止することができ、これによって各バランス部材同士の衝突を防止することが可能となる。
【0014】
また、他の発明は、駆動源によって回転する支持軸に固定されこの支持軸と一体的に回転するケース体と、このケース体に形成された内部空間の径方向内側に配置された環状マグネットと、ケース体の内部空間内を移動可能で環状マグネットの磁力によって引き寄せられる複数の磁性体で構成されたバランス部材とを備え、ケース体と一体回転する回転体の回転周波数が共振周波数を超えると回転体の振動を抑えるように作用する自動平衡装置において、環状マグネットの外周側にバランス部材の数と同数もしくはそれ以上の数の着磁部が形成されている。
【0015】
そのため、従来の2極着磁されたものに比して、バランサ部材の環状マグネットの外周側への保持が強固なものとなり、回転初期時においてバランサ部材が周方向へ移動しにくくなる。この結果、複数のバランサ部材が1カ所に集中し回転初期時における回転体の回転動作に悪影響を与えたり、各バランサ部材が衝突して衝突音を生じたりという不具合を防止することが可能となる。
【0016】
なお、着磁部の数をバランス部材の数と同数とすると、磁性体で形成された各バランス部材が、回転体の停止時及び回転初期時において環状マグネットの各着磁部で保持されるため、回転停止時等において各バランス部材が1カ所にかたまって固定されてしまい重心が偏るという現象を防止することが可能となる。加えて、各着磁部で各バランス部材が各々固定されるため、回転初期時における各バランス部材の周方向への移動をより強固に阻止することができ、これによって各バランス部材同士の衝突を防止することが可能となる。
【0017】
また、他の発明は、上述の自動平衡装置に加えて、緩衝部材の平面部に対応させて環状マグネットに径方向の着磁部を設けている。そのため回転初期時等におけるバランサ部材の周方向への移動が阻止され、バランサ部材同士の衝突を避けることが可能となる。
【0018】
また、他の発明は、上述の自動平衡装置に加えて、緩衝部材は、磁性部材で形成されている。そのため、環状マグネットの磁力による吸着力が緩衝部材を介することによって低減されず、各バランス部材を確実に保持することができる。
【0019】
また、他の発明は、上述の自動平衡装置に加えて、緩衝部材を支持軸を取り囲む正多角形としている。そのため、各バランス部材が環状マグネットの外側にさらに均等に配置されることとなる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0021】
図1は、本実施の形態の自動平衡装置を備えたスピンドルモータを示している。なお、このスピンドルモータは、CDや光磁気ディスク等の円盤状の記録媒体を回転操作するための駆動装置の一部となっており、記録媒体を回転操作する駆動源となっている。
【0022】
この駆動源となるスピンドルモータは、図1に示すように、主に、ステータ1と、このステータ1への通電によって回転する回転体となるロータ2から構成されている。ステータ1は、図示しないメカシャーシに固定されるステータハブ11と、ステータハブ11に固定されるステータ部材12とから構成されている。ステータハブ11は、ロータ2の回転中心軸となる支持軸21を挿通する孔部13を備えている。そして、この孔部13内には、ロータ2の一部となっている支持軸21を回転支持するための軸受け14が収納されている。
【0023】
回転体となるロータ2は、ステータ1に回転自在に支持された支持軸21と、ロータマグネット22を内側に固定した筒状のヨーク23を有し、このヨーク23を一方の面側に固定すると共にその中心位置に支持軸21が挿通固定された自動平衡装置4と一体となっている。そして、ロータ2は、支持軸21がステータ1の孔部13内に挿入され、軸受け14によって軸支されると共に、ロータマグネット22がステータ部材12と対向するように配置されている。
【0024】
なお、本実施の形態の自動平衡装置4は、回転体としてのロータ2の一部として支持軸21に固定されこの支持軸21と一体的に回転するようになっている。さらに、この自動平衡装置4には、CDや光磁気ディスク等の記録媒体を固定するためのチャッキング部(図示省略)が設けられており、この自動平衡装置4上に記録媒体となるディスクが固定される。これによって、記録媒体となるディスクが、スピンドルモータ1の駆動力によって自動平衡装置4と共に回転するようになっている。なお、チャッキング部とディスクは回転体の一部を構成する。
【0025】
このように構成されたスピンドルモータは、ステータ部材12のコイル12aに通電がなされてステータ部材12が磁化されると、ロータ2を回転させるための磁界がステータ1とロータ2との間に発生し、ロータ2が回転するようになっている。なお、本実施の形態では、ロータ2を含む回転体の回転周波数が共振周波数を超えた場合(本実施の形態では回転数が2000〜3000rpmとなったときを想定している)、ロータ2の一部としてロータ2に一体的に組み込まれた自動平衡装置4が作用して、この回転体の高速回転時における振動を抑えるようになっている。
【0026】
自動平衡装置4は、図1及び図2に示すように、その回転中心が支持軸21に挿通固定され、これによりロータ2の一部として回転するようになっている。この自動平衡装置4は、支持軸21に挿通固定されると共に内部空間42を備えたース体41と、ケース体41の内部空間42の径方向内側に備えられた環状マグネット43と、この環状マグネット43の外周側に配置された多角形(八角形)ゴム44と、この多角形(八角形)ゴム44の外側における内部空間42内を移動可能な複数のバランス部材としての球体45とを有している。
【0027】
この自動平衡装置4は、回転停止時及び回転初期時においては、各球体45が環状マグネット43の磁力によって引き寄せられ、所定位置(後述する平面部44a)に保持される。そのため、回転初期時においては、各球体45がロータ2の回転中心軸となる支持軸21と一体的に回転する。
【0028】
そして、ロータ2の回転速度が増し、その回転速度が所定の回転周波数(ロータ2を含む回転体の共振周波数)以上になるとロータ2を含む回転体の振動を抑えるように作用する。すなわち、共振周波数以上の回転周波数となる回転速度で回転すると、通常は回転重心に大きな振れが発生し(共振周波数以下においても振れは発生するが、共振周波数に達するとその振れが極端に大きくなる)、回転体の回転振れを引き起こすが、この自動平衡装置4では、複数の球体45が所定位置より離れて各々内部空間42内で回転重心と反対方向へ移動し、この結果、回転重心の振れを減少させ、回転体の振動を抑えるように作用する。
【0029】
以下に、自動平衡装置4の各部の具体的な構成について詳細に説明する。
【0030】
ケース体41は、非磁性部材、具体的には合成樹脂等で形成されており、内部に配置された環状マグネット43の磁気の影響を受けないものとなっている。このケース体41は、外形が円盤状に形成されており、内部に支持軸21を取り囲むように円環状に配置されたドーナツ状の内部空間42を備えたものとなっている。すなわち、ケース体41は、回転中心側で支持軸21に固定される軸固定部41aと、外周側の円筒状の壁部41bと、軸固定部41a及び壁部41bの一側の端面を連結する円形の第1円板部41cと、軸固定部41a及び壁部41bの他側の端面を連結する円形の第2円板部41dとを備えている。そして、これらの各部は一体的に形成されていると共に、ヨーク23は壁部41bと第2円板部41dとにはさみこまれるようにインサート成型されている。このように構成されたケース体41は、支持軸21と一体的に回転する。
【0031】
そして、ケース体41の内部空間42の径方向内側には、環状マグネット43(本実施の形態では円形のリング状のマグネットを使用)が固定されている。この環状マグネット43は、軸方向の寸法が内部空間42の軸方向寸法とほぼ同等となっており、両円板部41c,41dに隙間無きように配置されている。なお、この環状マグネット43としては、NeFeB系の焼結マグネットや、いわゆるプラスティックマグネット、あるいはゴムマグネット等が用いられる。そして、この環状マグネット43の吸着力(磁力)は、磁性体からなる各球体45の重量や多角形(八角形)ゴム44の厚みや回転体の共振周波数等の各種条件を鑑みて、回転体が共振周波数に達した際に各球体45が環状マグネット43の近接位置からケース41の外側へ移動することが可能となるように設定される。
【0032】
環状マグネット43には、図2及び図3に示すように、球体45の数と同数、すなわち8つの着磁部43aが形成されている。これら8つの着磁部43aは、周方向に交互にN極とS極とが均等に配置されていると共に、各着磁部43aの中心が後述する各平面部44aの各中心に対応する位置になるように配置されている。このため、球体45は、ロータ2の停止時及び回転初期時において、8つの着磁部43aの外側部分に均等に保持される。この結果、各球体45が環状マグネット43の外側に偏って保持されることに起因して、回転初期時においてロータ2の回転アンバランスが生じるという現象を防止することが可能となる。
【0033】
この環状マグネット43の外側には、磁性部材からなる多角形(八角形)ゴム44が配置されている。この多角形(八角形)ゴム44は、各球体45が直接環状マグネット43に衝突することを防止すると共に、球体45の衝突時の衝撃をやわらげる緩衝部材となっている。このため、回転体の停止時等に、硬い球体45が環状マグネット43に引き寄せられて衝突し衝突音を発生させたり、あるいは環状マグネット43もしくは球体45が損傷するという現象を防止することが可能となる。
【0034】
多角形(八角形)ゴム44は、内周面が環状マグネット43の外周面に沿って当接するように円形で構成され、外周面に球体45及び環状マグネット43の極数(着磁部43aの数)と同数となる8つの平面部44aを備えている。そして、これら8つの平面部44aには、ロータ2の停止時及び回転初期時において、各球体45がそれぞれ1つずつ保持される。
【0035】
なお、このように本発明では、ロータ2の停止時等において各球体45が平面部44aで保持されるため、従来技術のように筒状のマグネットの外周面で保持されるものに比して、接線方向における拘束力が高い。そのため、回転初期時における保持力が高く、回転初期時において球体45が環状マグネット43の周囲を移動することがない。その結果、球体45同士の衝突による衝突音の発生や損傷を防止することが可能となる。加えて、このように球体45の保持力が高いため、回転初期時に球体45が周方向に移動して、この回転初期時における回転振れを増幅するという不具合が生じない。
【0036】
なお、本実施の形態では、緩衝部材を各平面部44aによって支持軸21を取り囲む正多角形となる多角形(八角形)ゴム44で構成したが、平面部が球体45の数と同数備えられているのであれば、特に正多角形とする必要はない。しかしながら、正多角形とすると、球体45を保持するための各平面部44aの面積も均等となり保持力が各々均等となると共に回転バランスがよくなるため、本実施の形態では正多角形で構成している。また、この実施の形態では、多角形(八角形)ゴム44の外形形状を八角形としたが、平面部44aの数は「8つ」で無くてもよく、八角形より平面部の数の少ない正多角形や八角形より平面部の数の多い正多角形でも良い。
【0037】
このように構成された多角形(八角形)ゴム44も、環状マグネット43と同様、軸方向の寸法が内部空間42の軸方向寸法とほぼ同様となっており、両円板部41c,41dに隙間無きように配置されている。なお、本実施の形態では、非磁性部材である多角形(八角形)ゴム44を、環状マグネット43と各球体45との間に配置して緩衝部材として構成したが、緩衝部材は環状マグネット43と同部材もしくは異なる部材で構成された磁性部材または非磁性部材としても良い。磁性部材とした場合、この磁性材となる緩衝部材に、環状マグネット43と同様の着磁を行ってもよいし、または着磁は行わないものとしても良い。
【0038】
多角形(八角形)ゴム44の外側のスペース、すなわち多角形(八角形)ゴム44とケース体41の壁部41b及び両円板部41c,41dに囲まれたスペースには、磁性体の金属部材で構成された複数の、具体的には8つの球体45が、周方向及び径方向に移動自在となるように収納されている。これらの各球体45は、ロータ2の停止時及び回転初期時においては、環状マグネット43に磁力によって引き寄せられて多角形(八角形)ゴム44の外側の各平面部44aに固定され保持されるようになっている。
【0039】
そして、各球体45は、ロータ2の回転速度が増して回転体の回転周波数が共振周波数を超えると、環状マグネット43の外側の各平面部44aから離れて内部空間42の径方向外側、すなわち壁部41b側へ移動する。そして、この壁部41b側において周方向に移動自在となる。このため、回転体の回転周波数が共振周波数を越えて回転重心に大きな振れが発生すると、複数の球体45が壁部41b内側に沿って回転重心が傾いた側とは反対方向へ移動する。この結果、回転重心は、複数の球体45の移動によって中心位置方向へ戻る。このような動作を常に行うことにより、回転体は振動が抑えられた回転振れが少ない状態で回転することができる。
【0040】
なお、上述の実施の形態は本発明の好適な実施の例ではあるが、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、上述の実施の形態では、CDや光磁気ディスク等の円盤状の記録媒体を回転操作するための駆動装置の例を示したが、本発明は、CD等の記録媒体を回転操作する装置に限定されることなく、共振周波数を超える高速回転を行う回転体を回転操作するものであればどのような用途のものに対しても効果を奏する。
【0041】
また、上述の実施の形態では、自動平衡装置4がロータ2の一部として一体的に組み込まれている例を示したが、自動平衡装置4は、図4に示した従来の回転操作装置と同様、ロータとは別体で構成され、単独で支持軸21に固定されている構成としても良い。
【0042】
また、上述の実施の形態では、ロータ2の回転初期時において、球体45を環状マグネット43の周囲に確実に保持させるため、球体45の数の同数の着磁部43aを環状マグネット43に設けると共に、球体45の数の同数の平面部44aを多角形(八角形)ゴム44に設けたが、これらの2つの構成(各着磁部43aを設けること及び各平面部44aを設けること)は、それぞれ単独でも効果を奏するため、いずれか一方の構成を採用しても良い。すなわち、平面部を球体45と同数備えた構成のみ、あるいは球体45と同数の極数を備えた構成のみとしてもよい。
【0043】
また、平面部44aを球体45の数と同数とするのではなく、球体の数より1つまたは2つ多くしたり逆に少なくしても良い。さらに、平面部44が1つでも、全くないものに比べて球体45の集中を防止することができる。また、着磁部43aの数は、球体45の数より多くしても良い。
【0044】
さらに、多角形(八角形)ゴム44を環状マグネット43の外側に緩衝部材として配置し、球体45と環状マグネット43との直接の衝突を防止する構成としたが、緩衝部材は無くとも良い。その場合、環状マグネット43を円形のリング状マグネットとせず、外周に球体45と同数の平面部を備えた正多角形としてもよいし、また単に平面部を備えた多角形状(=正多角形ではない)としても良い。さらには、外周に平面部を備えた形状とせず円形のリング状マグネットとし、球体45と同数の着磁部を備えたものとしても良い。なお、本実施の形態では、環状マグネット43を多角形で形成せず円形とし、その外側に正多角形のゴム部材を配置するようにしたため、マグネットを多角形で成型するのに比して成型しやすいものとなっている。
【0045】
またさらに、上述の実施の形態では、バランス部材を球体45としたが、バランス部材は円柱状やワイン樽形状等、ケース体41の内部空間42内で磁力や遠心力等の力によって移動可能な形状であれば球体でなくとも良い。加えて、磁力によって環状マグネット43側に引き寄せられ内部空間42の内側に衝突する際のその衝突面を、球体45のように凸面とせず凹面で構成しても良い。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の自動平衡装置は、支持軸と一体的に回転するケース体内の環状マグネットの外周側に平面部を設けている。そのため、磁性体で形成された各バランス部材が、平面部に分散して保持されることとなり、回転停止時等において1カ所にかたまって固定されてしまうという問題が生じにくくなる。そのため、回転初期時において、重心が偏って回転振れを増幅させるという現象を防止することが可能となる。さらに、従来のように円筒状部材の外周面での固定ではなく平面部で各バランス部材が固定されるため、回転初期時におけるバランス部材の周方向への移動を阻止することができる。このため、バランス部材の移動による回転振れや、各バランス部材同士の衝突を防止することが可能となる。
【0047】
また、他の発明の自動平衡装置は、支持軸と一体的に回転するケース体内の環状マグネットの外周側にバランス部材と同数もしくはそれ以上の数の着磁部を設け、これらの着磁部にてバランス部材を保持している。そのため、磁性体で形成された各バランス部材が、各着磁部に分散して保持されることとなり、回転停止時等において1カ所にかたまって固定されてしまうという問題が生じない。そのため、回転初期時において、重心が偏って回転振れを増幅させるという現象を防止することが可能となる。加えて、回転初期時におけるバランス部材の周方向への移動を阻止することができる。このため、バランス部材の移動による回転振れや、各バランス部材同士の衝突を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の自動平衡装置をロータに一体的に組み込んだスピンドルモータを示す縦断面図である。
【図2】図1の自動平衡装置部分のII−II断面図である。
【図3】図1の自動平衡装置の環状マグネットを示した斜視図である。
【図4】従来技術の回転操作装置を備えたスピンドルモータを示す縦断面図である。
【図5】図4の回転操作装置部分のV−V断面図である。
【符号の説明】
1 ステータ(駆動源の一部)
2 ロータ(駆動源の一部であって回転体)
4 自動平衡装置
21 支持軸
41 ケース体
42 内部空間
43 環状マグネット
43a 着磁部
44 多角形(八角形)ゴム(緩衝部材)
44a 平面部
45 球体(バランサ部材)

Claims (6)

  1. 駆動源によって回転する支持軸に固定されこの支持軸と一体的に回転するケース体と、このケース体に形成された内部空間の径方向内側に配置された環状マグネットと、上記ケース体の内部空間内を移動可能で上記環状マグネットの磁力によって引き寄せられる複数の磁性体で構成されたバランス部材とを備え、上記ケース体と一体回転する回転体の回転周波数が共振周波数を超えると上記回転体の振動を抑えるように作用する自動平衡装置において、上記環状マグネットの径方向外周側には、上記バランス部材が直接上記環状マグネットに衝突することを防止すると共に上記バランス部材の衝突時の衝撃をやわらげる緩衝部材が、上記環状マグネットの外周面に沿って配置され、上記緩衝部材の径方向外周面には平面部が形成されていることを特徴とする自動平衡装置。
  2. 前記環状マグネットの外周側に前記バランス部材の数と同数の前記平面部を設けたことを特徴とする請求項1記載の自動平衡装置。
  3. 駆動源によって回転する支持軸に固定されこの支持軸と一体的に回転するケース体と、このケース体に形成された内部空間の径方向内側に配置された環状マグネットと、上記ケース体の内部空間内を移動可能で上記環状マグネットの磁力によって引き寄せられる複数の磁性体で構成されたバランス部材とを備え、上記ケース体と一体回転する回転体の回転周波数が共振周波数を超えると上記回転体の振動を抑えるように作用する自動平衡装置において、上記環状マグネットの外周側に上記バランス部材の数と同数もしくはそれ以上の数の着磁部が形成されていることを特徴とする自動平衡装置。
  4. 前記緩衝部材の前記平面部に対応させて前記環状マグネットに径方向の着磁部を設けたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の自動平衡装置。
  5. 前記緩衝部材は、磁性部材で形成されていることを特徴とする請求項4記載の自動平衡装置。
  6. 前記緩衝部材を前記支持軸を取り囲む正多角形としたことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の自動平衡装置。
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