JP3715410B2 - 記録ディスク駆動用モータ - Google Patents
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Description
【発明の属する分野】
この発明は、記録ディスクを駆動するための記録ディスク駆動用モータに関し、特に高速、高精度に回転することが要求されるものに関する。
【0002】
【従来の技術】
データの記録又は再生を行うための記録ディスクとして、CD、FD、MO、MD、DVD、HD等種々のものがある。これらの記録ディスクは、用途の応じて記録・再生方式やデータ容量、回転速度、記録密度等の仕様あるいは、ディスクの材料、価格が異なるため、各ディスクごとにそれを駆動するモータとして種々のものが存在する。
【0003】
近年、電子情報が文字から画像へと移行し、それに伴う高度化、大容量化によって、その情報を大量かつ素早く記録・再生ができること、更には低コストであることなどが記録ディスク及びこれを駆動する駆動装置に対して要求されている。
【0004】
例えば、CDの場合、当初は音楽再生用として登場したが、その利点を生かしCD−ROMとしてコンピュータ用へと用途が拡大した。これにより、データ容量が増大し、動作時間(シークタイム)の短縮化と共に記録ディスク側を早く回転させること、即ち記録ディスク駆動用モータが高速化されるに至り、最近では音楽用CDを基準速度として、20倍速をこえるものが実現化されている。
【0005】
ところで、従来の記録ディスク駆動用モータの具体的構成について図6を参照して説明する。
【0006】
図6に示すように、シャーシ等の固定部材aに形成された開口にほぼ円筒状を成す保持部材bの下端部が嵌着され、保持部材bの底面開口部が閉塞板cにより閉塞され、スラスト受dが閉塞板c上に載置されて保持部材b内の底部に配設され、滑り軸受eが保持部材bの内側に嵌着されている。
【0007】
更に、保持部材bの外側にはコアf1が嵌着され、このコアf1に巻線f2が巻装されステータfを構成している。また、シャフトgが滑り軸受eに嵌入され、その下端がスラスト受けdに当接し上端部が保持部材bの上方に突出して配置されている。シャフトgの上端部にはアルミニウム等の非磁性材から成るハブ部材hが嵌着され、鉄等の磁性材から成るヨーク部材jがハブ部材hに取り付けられている。
【0008】
このヨーク部材jは、円板状の基部とこの基部の周縁に下方に垂下して一体形成された垂下部とにより構成されている。そしてヨーク部材jの基部の中央部に形成された開口に保持部材bが挿通された状態でその開口の周りがハブ部材hの下端部に加締めにより取り付けられている。さらに、駆動用マグネット体kがヨーク部材jの垂下部の内側に嵌入され、ステータfに相対向する位置に配設されている。
【0009】
また、図6に示すように、ハブ部材hの外側にターンテーブル部mが形成され、このターンテーブル部mの中央にこの上面とほぼ同一面を形成するようにクランプマグネット体nが埋設され、このクランプマグネット体nにより図示しない駆動装置側の記録ディスク押圧手段が磁気吸引されて記録ディスクDが固定されるようになっている。
【0010】
そして、ステータfの巻線f2への電流の通流方向が制御されてステータfが回転磁界を発生し、この回転磁界と駆動用マグネット体kとの静磁界との吸引及び反発の繰り返しによって、静止状態のステータfに対して駆動用マグネット体k、ヨーク部材j、ハブ部材h及びシャフトgが回転し、これによりターンテーブル部m及び記録ディスクDが一定方向に回転する。
【0011】
更に、このモータには、回転時に生じる重量バランスの偏りを補正するバランス補正機構を具備している。即ち、ハブ部材hにおけるターンテーブル部mの下面とヨーク部材jの基部とで環状空間の収容部pを形成し、この収容部pに複数個(例えば9個)の球体qが移動自在に収容されている。モータが回転すると、これら球体qも同様に周方向に転動する。そして、所定の回転数に到達すると、球体qはモータの記録ディスクDを載置した状態で、重量バランスの偏った位置に対称に位置するようになる。こうして、モータの重量バランスの偏りは、球体qにより相殺されてバランスが補正される。
【0012】
このように構成されているので、上述のように、20倍速をこえる高速回転を行っても、回転中心の振れや騒音、振動等が発生することなく安定して記録ディスクDを搭載しながらもモータは回転する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記モータは、次のような問題があった。即ち、上記記録ディスク駆動用モータを、例えばCD−ROM駆動装置を装備したノートパソコンのように携帯或いは移動可能な状態で使用される場合でその駆動装置の電源のオンオフにかかわらず、上記モータの球体qに余分な力が作用しランダムに転動してしまい、球体q同士、或いは収容部pの内周面に衝突するので、携帯或いは移動中に耳障りな不快音が生じ、使用形態としては良好ではなかった。
【0014】
更に、上記モータにおいてバランス補正機構が作用する所定の回転数までにおいては、球体qはランダムに周方向及び径方向に転動するため、モータは不安定に回転し、場合によっては滑り軸受eとシャフトgの摺動面に異常摩耗を及ぼして回転性能の低下を招いてしまう恐れがあった。この原因の一つとして、収容部pの幅寸法が球体qの径に対して大きく設定されており、球体qが径方向にランダムに転動するため、球体qの重量の移動によりシャフトgが振れやすくなると考えられる。しかし、このバランス補正機構は、モータの回転数が変動して球体qにかかる遠心力が変わったとしても径方向に転動できるスペースがあることで、その回転数の変動においてもモータの回転安定性を損なうことなくバランス補正が機能するような構成となっている。即ち、収容部pと球体qの幅寸法には、球体qが径方向に転動できるようにしておくことが望ましく、このように相反する問題を含んでいた。
【0015】
以上より、本発明が解決しようとする課題は、バランス補正機構を有するモータにおいてそのバランス体の不用意な移動(特に径方向の移動)に関連する不具合が生じないようにしてバランスの補正機能を良好に動作させることにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、ステータを支持した静止部材と、前記静止部材に対して回転自在に支持され記録ディスクを載置する載置部を有する回転部材とを備えた記録ディスク駆動用モータにおいて、前記回転部材は、前記ステータに対向するよう駆動用マグネット体を保持したヨーク部材と、前記ヨーク部材と同心に設けられ前記載置部を形成したハブ部材と、前記ハブ部材と前記ヨーク部材とにより囲まれて前記ヨーク部材と同心に形成された環状空間から成る収容部に少なくとも周方向に移動自在に複数個のバランス体を収容して構成され回転時に生じる重量バランスの偏りを補正するようにしたバランス補正機構とを有し、前記バランス体は磁性体からなり、前記収容部の径方向内方には前記バランス体を磁気吸引するマグネット部が前記バランス体に対して直接接触しないよう配置されており、前記バランス体に回転中心に向く径方向内心力が磁気力により作用していることを特徴特徴としている。
【0017】
このように構成すれば、モータの停止時にはバランス体に遠心力が作用しないので径方向へ移動するのを制限でき、バランス体による衝突音の発生を低減できると共に、モータの回転時にはバランス体に作用する遠心力と径方向内心力とでバランス体の径方向の移動を制御することができる。加えて、マグネット体を収容部の径方向内方にバランス体に対して直接接触しないように配置しているため、バランス体が収容部の径方向内方の面に当接しても直接マグネットに接触することを避けることができ、マグネットの欠け割れ等の破損を防止することができる。
【0018】
また、請求項2に記載の発明によれば、円筒状の軸受保持部材と、前記軸受保持部材の外側に固定されたコア及びこのコアに巻設された巻線よりなるステータと、前記軸受保持部材の内側に軸受手段を介して回転自在に支持された軸部材と、前記軸部材に固定され支持され記録ディスクを載置するハブ部材と、前記ハブ部材に前記ステータを覆うように設けられたヨーク部材と、前記ヨーク部材に前記ステータの外周面に対向するように設けられた駆動用マグネット体とを備え、前記ハブ部材とヨーク部材との間にこの2つの部材により囲まれてこれらと同心に形成された環状空間から成る収容部を形成し、この収容部に少なくとも周方向に移動自在に複数個のバランス体を収容して、回転時に生じる重量バランスの偏りを補正するバランス補正機構を設けた記録ディスク駆動用モータにおいて、前記バランス体は磁性体からなり、前記収容部の径方向内方には前記バランス体を磁気吸引するマグネット部が前記バランス体に対して直接接触しないよう配置されており、前記バランス体に回転中心に向く径方向内心力が磁気力により作用していることを特徴とする。
【0019】
このような構成にすれば、モータの停止時にはバランス体に遠心力が作用しないので径方向へ移動するのを制限でき、バランス体による衝突音の発生を低減できると共に、モータの回転時にはバランス体に作用する遠心力と径方向内心力とでバランス体の径方向の移動を制御することができる。加えて、マグネット体を収容部の径方向内方にバランス体に対して直接接触しないように配置しているため、バランス体が収容部の径方向内方の面に当接しても直接マグネットに接触することを避けることができ、マグネットの欠け割れ等の破損を防止することができる。
【0020】
このとき、請求項3に記載のように、前記収容部の径方向内方の周壁には環状の凹部が形成され、該凹部に前記マグネット部を構成するマグネット体が、前記バランス体に直接接触しないよう前記周壁面より窪んだ状態で配置されている構成としても良い。
【0026】
また、請求項4に記載のように、前記マグネット部は、前記バランス体に対して露出しないように配置されるようにするとよい。露出しないとは、例えば、マグネット部を、その表面を薄膜でコーティングしたり、収容部面に同一面上にならないように窪ませたり、更には収容部外にて配置することを意味する。このようにすれば、そのマグネット部に磁気吸引されるバランス体が直接接触しないので、マグネット部の破損が防止できる。
【0027】
更に、請求項5に記載のように、前記収容部の底面が、回転中心に向けて下側に傾斜するようにすると、バランス体に作用する径方向内心力を容易に得ることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
この発明の第1の実施形態について図1(a)及び(b)を参照して説明する。
【0029】
図1において、10はシャーシ等の固定部材、11は固定部材10に形成された開口12に下端部が嵌着されたほぼ円筒状の静止部材としての軸受保持部材、13は軸受保持部材11の底面開口部を閉塞した閉塞板、14は閉塞板13上に載置されて軸受保持部材11内の底部に配設されたスラスト受け、15は軸受手段としての滑り軸受であり、軸受保持部材11の内側に嵌着されている。
【0030】
更に、図1において、16は軸受保持部材11の外側に嵌着して設けられたコア16a及びこのコア16aに巻装された巻線16bから成るステータ、17は滑り軸受15に嵌入され下端がスラスト受け14に当接し上端部が軸受保持部材11の上方に突出して配設された回転部材としてのシャフト(軸部材)、18はシャフト17の上端部に嵌着されたアルミニウム等の非磁性材から成る回転部材としてのハブ部材、19は鉄等の磁性材から成る回転部材を構成する嵌合部材としてのヨーク部材、20は回転部材としての駆動用マグネット体である。
【0031】
このとき、ヨーク部材19は、ほぼ円板状で、回転中心に向けて下側に傾斜した基部19aの周縁に下方に垂下して一体形成された垂下部とにより構成され、ヨーク部材19の基部19aの中央部に形成された開口に軸受保持部材11が挿通された状態でその開口の周りの部分がハブ部材18の下面内周部から垂下する内壁部18aに塑性変形である加締めにより取り付けられている。また駆動用マグネット体20は、ヨーク部材19の垂下部の内側に嵌入され、ステータ16に相対向する位置に配設されている。さらにハブ部材18の上面には軟質材21を介してCD−ROM等の記録ディスク(図示せず)が載置されるようになっている。
【0032】
また、図1において、22はハブ部材18における上記内壁部18aとこの下面外周部から垂下する外壁部18bとにより形成された環状凹部であり、この環状凹部22の開口した下面側がヨーク部材19の基部19aによって塞がれて環状空間から成る収容部23が形成されている。24はこの収容部23に収容されたバランス体としての複数個の転動体で、例えば鋼材からなる球体である。各転動体24及びこれらを収容した収容部23により回転中の重量バランスの偏りを補正する補正機構が構成されている。ここで、収容部23はハブ部材18等の回転部材と同心に形成され、収容部23の径方向における幅寸法は、転動体24の径よりも若干大きく設定されている。
【0033】
更に、収容部23の径方向内方に位置する内壁部18aの一部を削除して形成された環状の凹部18cには、マグネット部としてその凹部18cに対応するマグネット体25が配置され、内壁部18aの外方(収容部23)側の面よりも窪ませて埋設されている。即ち、転動体24がマグネット体25に直接接触しない(露出しない)ように設定されている。これにより、転動体24が収容部23の最内周に当接しても直接マグネット体25に接触しないのでマグネット体25の破損が防止できる。なお、マグネット体25は、予め成型されたものを接着部材により嵌合固定されているが、その凹部18cに一体成形してもよい。
【0034】
ところで、転動体24は、9個の鋼球から成り、各転動体24は収容部23の約45度の中心角の範囲を占有して配設され、収容部23の残りの約315度の中心角の領域は転動体24の移動用の空間となっている。
【0035】
更に、図1において、26はクランプマグネット体であり、磁性板27と共にハブ部材18の上面にこの上面とほぼ同一面を形成するように埋設され、このクランプマグネット体26により、図示しない駆動装置側に設けられたディスク押圧手段が磁気吸引されて記録ディスクが固定される。
【0036】
そして、ステータ16bへの電流の通流方向が制御されてステータ16が回転磁界を発生し、この回転磁界と駆動用マグネット体20との静磁界との吸引及び反発の繰り返しによって、静止状態のステータ16に対して駆動用マグネット体20、ヨーク部材19、ハブ部材18及びシャフト17が回転し、これにより記録ディスクが一定方向に回転する。
【0037】
つぎに、CD−ROM等の記録ディスクを搭載したときの動作について説明する。まず、モータの停止状態においては、各転動体24は、マグネット体25の磁気吸引力とヨーク部材19の基部19aの傾斜による内向きの力(内向力)との和である径方向内心力により収容部23の内壁部18aに当接し、径方向外方への移動はできず、周方向の移動も幾分の抵抗により制限されている。
【0038】
アンバランスの回転状態にある場合は、モータの始動後、記録ディスクを搭載したモータの固有振動数に共振する共振回転数をこえるまでの間において、各転動体24は収容部23の内壁部18aに当接してながら周方向にランダムに移動する。このとき、各転動体24のランダムな過重の移動によってモータの回転部分はその回転中心と軸部材17の中心線とが一致しない振れながらの不安定な状態のまま回転する。
【0039】
そして、共振回転数を越えた定格回転域では、記録ディスクを搭載したモータにおいて、転動体24に回転と同時に作用する遠心力が、上記の径方向内心力よりも大きくなるように設定されており、転動体24は図1のように収容部23の最内周から離れ、徐々に径方向外方へ移動し、回転中心に対して重量バランスが偏った位置と対称な位置に各転動体24が集中して位置する。こうして、この重量バランスの偏りが補正されてモータの回転部分の傾きが修正され、回転部分はその回転中心とシャフト17の中心線とが一致した状態で安定して回転する。
【0040】
一方、バランスされている正常な回転状態の場合は、モータの始動後記録ディスクを搭載したモータの固有振動数に共振する共振回転数を越えるまでの間においては、上記の場合と同様に転動体24のランダムな過重の移動によって、モータは不安定な回転となる。そして、共振回転数を越えた定格回転数では、転動体24は、バランスされている場合と同様に遠心力により図1のように収容部23の最内周から離れ、3個を単位として120゜間隔に3カ所に均等に位置する。こうして、もともとバランスが正常な場合は、転動体24自身が回転のバランスを乱さないように分布して回転する。
【0041】
従って、第1の実施形態によれば、例えばモータの高速回転時に重量バランスの偏りが生じても、収容部23内に収容した転動体24によって、この重量バランスの偏りを補正することができるため、極めて高い寸法精度を必要とすることなく回転時の重量バランスの偏りを自動補正して回転振れを防止することが可能になり、モータ及び記録ディスクのいずれに寸法誤差を含んでいても、データの記録・再生動作をなす記録ディスクが搭載された状態のモータを安定して回転することができる。勿論、正常な重量バランスの状態のときに、転動体24がバランスを崩すことはないので、いかなる場合に対しても高精度に高速回転が実現される。
【0042】
しかも、転動体24に作用する径方向内心力が、定格回転域付近にて、収容部23の最内周を離れるように設定されているので、それまでの回転域ではバランスが補正されておらず、この時に、転動体24が最内周に位置する。故に、径方向内心力が作用しない場合は、転動体24は始動直後に収容部23の最外周へ移動し大きくバランスを乱すように作用するが、径方向内心力が作用することでそのような不用意な移動を制限できるのでバランスの乱れを最小限に抑えることができる。これに伴って、静止時に、転動体24が、収容部23の特に径方向へ移転しないので、例えば、本モータが組み込まれた駆動装置の移動又は携帯中に転動体24が収容部23等に衝突して衝突音の発生を抑えることができる。なお、径方向内心力を、定格回転域にて回転速度が低速に変更された際には、収容部23の径方向の中間に位置する程度に設定するようにすると、回転速度の変更にもより効果的に対応できる。
【0043】
このように、転動体24は、径方向内心力により径方向の移動を制御できるので、例えば、CD−ROM駆動装置のように動作方式の関係上、ディスクの読み取り位置により回転速度を変更することが行われるが、この種の動作においてバランス補正機能を適切に作用させることができる。
【0044】
更に、上記では転動体24を、鋼材としたが、これ以外の磁性体を用いてもよいし、形状を球体以外に楕円球や樽型であってもよい。或いは、転動体24は移動すると必ず他の転動体24又は収容部23面に衝突するので、転動体24の表面又は収容部23面に衝突しても衝突音が発生しにくい軟質材を設けるようにしてもよい。特に、マグネット体25はもろいので、例えば、このマグネット体25或いは転動体24を樹脂コーティングしたり、ゴム球であればゴム自体に磁性粉を混入させたゴムマグネットである。
【0045】
このような何れの転動体24であっても、収容部23での移動がスムーズでバランス補正を迅速に行うことができ、特に転動体24の表面に樹脂コーティングのように軟質材を形成すれば、移動時の衝突音摩擦音等の騒音を緩和でき、転動体24自体の損傷または錆も抑制することができる。このことは、モータの静粛性と長寿命化に寄与することになる。
【0046】
更に、ハブ部材18の下面とヨーク部材19の上面との間に収容部23を形成したため、モータにおける駆動用マグネット体20やステータ16の主要部分の構造を犠牲にすることなくコンパクトにバランス体である転動体24を配置することが可能になる。このとき、収容部23の形成位置であるハブ部材18の下面とヨーク部材19の上面との間は、これらハブ部材18やヨーク部材19等の回転部材の重心に近いため、バランスの補正機能が発揮され易い。
【0047】
なお、転動体24が占有する中心角の大きさは、特に上記した45゜に限定されるものではなく、重量バランスの偏りに応じて収容すべき転動体24の個数、大きさ、比重等の考慮により決定すればよい。
【0048】
このとき、転動体24の個数は、種々のバランス状態に対応するために少なくとも2個は必要で、実験によると6個または9個のように3の倍数であることが望ましい。これは記録ディスクを搭載したモータがバランスされている正常な回転状態において、転動体24が120゜間隔の3箇所均等に分布し、2箇所または4箇所の場合よりも安定するためである。
【0049】
更に、転動体24が収容部23を占有する範囲は、収容不23の半円部(中心角が180゜)を越えないようにする。その理由として、収容部23の半円分を終えた転動体24がバランスを乱すように作用するのを防止するためである。
【0050】
(第2実施形態)
この発明の第2の実施形態について図2(a)及び(b)を参照して説明する。但し、図2(a)及び(b)において、図1と同一符号は同一のもの若しくは相当するものを示しており、以下において重複した説明は省略することとし、図1と相違する点についてのみ説明する。なお、後述する第3乃至5の実施形態においても、図1と相違する点についてのみ説明する。
【0051】
本実施形態では、図2(a)に示すように、ハブ部材18の下面には環状凹部22が形成され、この環状凹部22の開口した下面側がヨーク部材19の基部19aによって塞がれて環状空間から成る収容部23が形成されている。この収容部23の内壁部18aの外方中央部の一部を削除して形成された径方向に開口する環状の凹部18dにマグネット体30が一体成形により埋設されている。故に、マグネット体30の下端面とヨーク部材19の基部19aとの間には、凹部18dを形成する下壁部18eが位置している。
【0052】
従って、第2の実施形態によれば、第1の実施形態の場合と同様の効果に加えて、ヨーク部材19をハブ部材18の内壁部18aに加締め固定する際に、その加締め部18fに作用する押力が下壁部18eによりマグネット体30へ直接作用しない。即ち、下壁部18eが、緩衝体としての機能をなし、マグネット体30の損傷が防止できる。故に、第1の実施形態に比べて、組立中に生じる不良の少ないモータとなる。
【0053】
更に、第2の実施形態の変形例として、図2(b)に示すように、環状のマグネット体30`の上下に薄肉の磁性リング31、32を配して内壁部18aの外方に配置する。磁性リング31、32の外径は、マグネット体30`のそれよりも大きく、転動体24が直接マグネット体30`に接触しないようになっている(つまり露出しないようになっている)。このようにすると、磁性リング32が緩衝体の機能をなし上記と同様にマグネット体30`の損傷が防止できると共に、磁性リング31、32に図の矢印のような磁路が形成されることで、磁気力を集中させることができ適切な転動体23の磁気吸引が図れる。
【0054】
(第3の実施形態)
本実施形態によれば、図3に示すようにハブ部材18の下面には環状凹部22が形成され、この環状凹部22の開口した下面側がヨーク部材19の基部19aによって塞がれて環状空間からなる収容部23が形成されている。この収容部23の径方向内方である内壁部18aの内方に、環状のマグネット体40の上下に磁性リング41、42を配し、この磁性リング41、42の外周縁が内壁部18aに軽圧入されて設けられている。
【0055】
従って、第3の実施形態によれば、第2の実施形態の変形例と同様に転動体23に磁気吸引力と内向力との和である径方向内心力が作用すると共に、マグネット体40が内壁部18aにより転動体24に対して露出しないことで、両者の接触が不可能となるのでマグネット体40の損傷が皆無となる。また、収容部23が簡略化できるので組立上有利となる。なお、マグネット体40の外周面と内壁部18aとの間には、隙間があるが、要求される磁気吸引力の大きさに合わせてその間隔を設定すればよい。
【0056】
(第4の実施形態)
本実施形態によれば、図4に示すようにハブ部材18の下面には環状凹部22が形成され、この環状凹部22の開口した下面側がヨーク部材19の基部19aによって塞がれて環状空間からなる収容部23が形成されている。この収容部23の径方向内方である内壁部18aの外方に、磁性体部として環状の鉄材からなる磁性リング50が嵌合されている。バランス体である転動体51は、球体でマグネットからなる。
【0057】
従って、第4の実施形態によれば、転動体51と磁性リング50との間には磁気吸引力が作用し、収容部23の底面(ヨーク部材19の基部19a)の傾斜による内向力と合せて、転動体51に径方向内心力が作用し、上記第1の実施形態の転動体24と同様に、収容部23内における径方向の移動を制御することができる。この場合、磁性リング50が鉄材のように比較的硬い材料とすることができるので、ハブ部材18にヨーク部材19を加締め固定する際に生じる押力がその磁性リング50に作用しても損傷を受けることなく、収容部23の構成を簡略化することができる。なお、上記と同様に、磁性リング50は、転動体51との接触による損傷を防止するために、表面を樹脂コーティングしたり、内壁部18aの内方に配置(この場合は、内壁部18aが磁性リング50よりも軟らかいことが前提)してもよい。
【0058】
(第5の実施形態)
本実施形態によれば、図5に示すように、ハブ部材18の下面には環状凹部が形成され、この環状凹部22の開口した下面側がヨーク部材19の基部19aによって塞がれて環状空間からなる収容部23が形成されている。この収容部23の径方向外方である外壁部18bに環状のマグネット体60が嵌合されている。バランス体である転動体61は、円柱体でマグネットからなる。このとき、マグネット体60の内周側と転動体61の外端面とは互いに同極になるように配置されており、磁気反発力が作用している。転動体61は、移動中等に反転してマグネット体60に異極同士が磁気吸引されないように、その収容部23の径方向幅及び軸方向幅の寸法が設定されている。故に、転動体61は、この端面が収容部23内にて反転しなように転動する形状であれれば円柱体に限るものではない。
【0059】
従って、第5の実施形態によれば、転動体61とマグネット体60との間に磁気反発力が作用し、上記内向力と合わせて転動体61に径方向内心力を作用して、上記第1の実施形態の転動体24と同様に、収容部23内における径方向の移動を制御することができる。この場合、ハブ部材18にヨーク部材19を加締め固定する際に生じる押力が上述のマグネット部25への損傷等の問題が皆無となる。なお、マグネット体60の損傷を防止するために、マグネット体60を転動体61に対して露出しないように、例えば外壁部18bの外方に配置するようにしてもよい。
【0060】
以上、本発明に従う記録ディスク駆動用モータの各種実施形態について、CD−ROM用について説明したが、上記実施形態に限定されるものではなく、別の記録ディスク用であってもよく、或いは異なる実施形態を組み合せるようにしてもよく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の修正、変更が可能である。例えば、上記における収容部23の底面は内向力が作用するように傾斜されているが、その角度は種々変更でき水平であってもよく、上記のように平面に限るものでもなく曲面であっても構わない。或いは、転動体24への磁気吸引力を、駆動用マグネット体20やクランプマグネット体26と兼用させるようにしたり、収容部23をヨーク部材19等の下端付近に配置するようにしても構わない。
【0061】
【発明の効果】
請求項1及び2に記載の発明によれば、モータの停止時にはバランス体が径方向へ移動するのを制限できるので、バランス体による衝突音の発生を低減でき不快な音が発生しない。また、モータの回転時にはバランス体に作用する遠心力と径方向内心力とでバランス体の径方向の移動を制御することができ、バランスの補正機能を高精度に発揮させることができる。加えて、マグネット体を収容部の径方向内方にバランス体に対して直接接触しないように配置しているため、バランス体が収容部の径方向内方の面に当接しても直接マグネットに接触することを避けることができ、マグネットの欠け割れ等の破損を防止することができる。
【0062】
請求項3に記載のように、収容部の径方向内方の周壁に形成された凹部にマグネット体を、バランス体に直接接触しないよう周壁面より窪んだ状態で配置すれば、バランス体が収容部の径方向内方の面に当接しても直接マグネットに接触することを避けることができ、マグネットの欠け割れ等の破損を防止することができる。
【0067】
請求項4に記載のように、マグネット部を、バランス体に対して露出しないように配置すると、そのマグネット部に磁気吸引されるバランス体が直接接触しないので、マグネット部の破損が防止できる。
【0068】
請求項5に記載のように、収容部の底面が、回転中心に向けて下側に傾斜するようにすると、バランス体に作用する径方向内心力を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の全体構成を示す切断正面図である。
【図2】(a)は、本発明の第2の実施形態の全体構成を示す切断正面図であり、(b)は、第2の実施形態の変形例を示す半切断正面図である。
【図3】本発明の第3の実施形態の全体構成を示す半切断正面図である。
【図4】本発明の第4の実施形態の全体構成を示す半切断正面図である。
【図5】本発明の第5の実施形態の全体構成を示す半切断正面図である。
【図6】本発明の背景となる従来の記録ディスク駆動用モータの全体構成を示す切断正面図である。
【符号の説明】
11 軸受保持部材(静止部材)
15 滑り軸受(軸受手段)
16 ステータ
17 シャフト(軸部材)
18 ハブ部材(回転部材)
18a 内壁部
18b 外壁部
18e 下壁部(緩衝体)
19 ヨーク部材
19a 基部
20 駆動用マグネット体
23 収容部
24、51、61 転動体(バランス体)
25、30、30`、40、60 マグネット体
31、32、41、42、50 磁性リング
Claims (5)
- ステータを支持した静止部材と、前記静止部材に対して回転自在に支持され記録ディスクを載置する載置部を有する回転部材とを備えた記録ディスク駆動用モータにおいて、
前記回転部材は、前記ステータに対向するよう駆動用マグネット体を保持したヨーク部材と、前記ヨーク部材と同心に設けられ前記載置部を形成したハブ部材と、前記ハブ部材と前記ヨーク部材とにより囲まれて前記ヨーク部材と同心に形成された環状空間から成る収容部に少なくとも周方向に移動自在に複数個のバランス体を収容して構成され回転時に生じる重量バランスの偏りを補正するようにしたバランス補正機構とを有し、
前記バランス体は磁性体からなり、前記収容部の径方向内方には前記バランス体を磁気吸引するマグネット部が前記バランス体に対して直接接触しないよう配置されており、前記バランス体に回転中心に向く径方向内心力が磁気力により作用していることを特徴とする記録ディスク駆動用モータ。 - 円筒状の軸受保持部材と、前記軸受保持部材の外側に固定されたコア及びこのコアに巻設された巻線よりなるステータと、前記軸受保持部材の内側に軸受手段を介して回転自在に支持された軸部材と、前記軸部材に固定され支持され記録ディスクを載置するバブ部材と、前記ハブ部材に前記ステータを覆うように設けられたヨーク部材と、前記ヨーク部材に前記ステータの外周面に対向するように設けられた駆動用マグネット体とを備え、
前記ハブ部材と前記ヨーク部材との間にこの2つの部材により囲まれてこれらと同心に形成された環状空間から成る収容部を形成し、この収容部に少なくとも周方向に移動自在に複数個のバランス体を収容して、回転時に生じる重量バランスの偏りを補正するバランス補正機構を構成した記録ディスク駆動用モータにおいて、
前記バランス体は磁性体からなり、前記収容部の径方向内方には前記バランス体を磁気吸引するマグネット部が前記バランス体に対して直接接触しないよう配置されており、前記バランス体に回転中心に向く径方向内心力が磁気力により作用していることを特徴とする記録ディスク駆動用モータ。 - 前記収容部の径方向内方の周壁には環状の凹部が形成され、該凹部に前記マグネット部を構成するマグネット体が、前記バランス体に直接接触しないよう前記周壁面より窪んだ状態で配置されている請求項1又は2に記載の記録ディスク駆動用モータ。
- 前記マグネット部は、前記バランス体に対して露出しないように配置されることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のディスク駆動用モータ。
- 前記収容部の底面が、回転中心に向けて下側に傾斜していることを特徴とする請求項1乃至4に記載の記録ディスク駆動用モータ。
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