JP2001236720A - バランス補正機構を有する光ディスク装置 - Google Patents

バランス補正機構を有する光ディスク装置

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JP2001236720A
JP2001236720A JP2000045083A JP2000045083A JP2001236720A JP 2001236720 A JP2001236720 A JP 2001236720A JP 2000045083 A JP2000045083 A JP 2000045083A JP 2000045083 A JP2000045083 A JP 2000045083A JP 2001236720 A JP2001236720 A JP 2001236720A
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optical disk
balance
rotation
balance correction
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JP2000045083A
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English (en)
Inventor
Takayuki Kumasaka
登行 熊坂
Koichi Shiraishi
浩一 白石
Hiroaki Kobayashi
広明 小林
Toshiyuki Yasujima
俊幸 安島
Shigemi Igarashi
成已 五十嵐
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Rotational Drive Of Disk (AREA)
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  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
  • Permanent Magnet Type Synchronous Machine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】光ディスク媒体のアンバランス含む回転系のア
ンバランスを補正でき、回転系から生じる振動をより小
さくする。特に、一度整定したバランスが外部振動や共
振点を通過するときでも崩れないようにし、種々の回転
周波数において安定に保つようにする。 【解決手段】光ディスクを回転駆動させる駆動手段と、
該駆動手段の回転軸に垂直な平面上に、該回転軸を中心
とする環状の軌道を持つ複数個の補正球を有するバラン
ス補正機構において、前記環状の軌道の回転軸側に、環
状のマグネットと、円環状の部材を複数に分割した放射
状方向に移動可能な磁性部材を設け、ディスクの回転時
にその磁性部材を遠心力によって外周側に移動させるこ
とによって補正球を固定するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクのアン
バランスが原因となる振動や騒音を抑制し、安定した記
録や再生を可能にするためのバランス補正機構を有する
光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスク装置は、パーソナルコンピュ
ータ(PC)等の周辺機器として利用されている。光デ
ィスク装置の情報転送速度は、画像や動画情報を多量に
扱うマルチメディア化により高速化が望まれているた
め、近年、光ディスクの回転数を高くすることにより転
送速度の高速化を図ることが行われている。回転速度を
より高速にするために乗り越えなければならない最も大
きな課題は、アンバランス振動の増加である。CD−R
OM等の光ディスク措置では、ハードディスク装置(H
DD)と異なり、可換媒体であることが特徴の一つであ
る。大量にプレスされる光ディスクは厚みのばらつき
や、クランプ内径と光ディスク外径の同心度のばらつき
が大きいものがある。また、光ディスク上に文字や模様
を印刷することにより発生する重量のアンバランス(偏
重心)も無視できない。
【0003】このようなアンバランスな系を回転させる
と、回転系の重心と回転中心が一致しないことを原因と
するアンバランス振動が発生する。アンバランス振動を
発生させる力Fは重心と回転中心の距離ε、回転体の質
量m、回転数をωとすると次式で表される。
【0004】 F=m×ε×ω−−−−−−−−(1) 式(1)で示されるようにアンバランス振動は回転数の
二乗に比例するから、高速回転を行なうと急激に大きく
なる。アンバランス振動は光ヘッド系を加振し信号のリ
ード/ライトを阻害するばかりでなく、騒音の発生や装
置が取り付けられているシステム自体を振動させ、シス
テム自体の信頼性を著しく低下させる原因となる。
【0005】したがって、ディスクの高速回転化による
データ転送速度の向上を図るためには、ディスクのアン
バランスによる振動を抑制することが望ましい。従来、
斯かるディスクのアンバランスによって生じる振動を抑
制するディスク装置の一例が特開平10−83622号
公報に開示されている。この従来例では、中空環状部の
内部に複数の球もしくは液体を収納して、バランサーを
構成し、このバランサーがディスクと一体的に回転可能
に形成して、アンバランスなディスクの高速回転時に発
生する振動を抑制する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、光デ
ィスク装置において、光ディスクのアンバランス含む回
転系のアンバランスを補正でき、回転系から生じる振動
をより小さくすることである。特に、一度整定したバラ
ンスが外部振動や共振点を通過するときでも崩れないよ
うにし、種々の回転周波数において安定に保つようにす
ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、光ディスク装置において以下のように構成したこと
を特徴とする。光ディスクを回転駆動させる駆動手段の
回転軸と同軸上に複数個の補正球を有するバランス補正
機能を設ける。このバランス補正機構は補正球が円周方
向に自由に移動できるための円環状の通路(管路)を有
する。この通路の内周側に放射状方向(半径方向)に移
動可能な複数の磁性部材を設ける。磁性部材の外周面は
この通路の内周側の壁を構成する。この磁性部材は光デ
ィスクの高速回転時に遠心力によって外周方向に移動す
ることによりいくつかの磁性部材の外周面が前記補正球
を外周方向に押し付けて制限することにより前記補正球
の移動を阻止する。
【0008】さらに、磁性部材の内周側には円環状のマ
グネットを設け、光ディスクが静止時、あるいは低速回
転時の磁性部材に対する遠心力が小さいときに、マグネ
ットに固着させることにより補正球の移動を許容する。
【0009】磁性部材には内周側にストッパ部を形成
し、ストッパ部がバランス補正機能の突出部にあたるこ
とによって放射状方向の移動が制限されるようにした。
尚、補正球は磁性体でも非磁性体でも良い。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した光ディス
ク装置の概要を図面を用いて説明する。図1および図2
によって本発明の回転駆動装置におけるバランス補正機
構の原理を説明する。
【0011】図1はバランス補正機構を有する回転駆動
装置の概略図である。図1において、回転駆動機構1
は、回転駆動部(スピンドルモータ)2と、該回転駆動
部2の支軸(シャフト)11に固定された、ターンテー
ブル12とバランス補正機構20とを備えている。さら
に、ターンテーブル12にはディスク18がクランパー
等により固定されている。回転駆動機構1は装置本体に
固定されたメインシャーシ8に弾性部材6を介して支持
されたサブシャーシ7に配置されている。これにより、
サブシャーシ7がメインシャーシ8に対して弾性支持さ
れて、回転駆動機構1全体(その他、光ヘッド系等を含
む)および弾性部材6により振動系が構成される。バラ
ンス補正機構20は円環状の空洞部21を有し、空洞部
21に移動自在に配置された複数個のバランス部材(例
えば、金属球)22とを備える。
【0012】次に、回転駆動によるバランス補正の原理
を図2のグラフ図で説明する。図2で、挿入図A,B
は、図1に示すバランス補正機構20にバランサーとし
て複数個の金属球22が収納された、環状空洞部21の
上断面(X−X’)のモデル図である。金属球22は環
状空洞部21内の半径方向に自由に移動できるものとす
る。ここで、図1に示したように光ディスク18、モー
タ2、その他光ヘッド等を含む回転駆動機構1を弾性部
材6により弾性支持した構成において、装置全体あるい
は部分的な振動系の共振周波数をωnとすると、スピン
ドルモータが回転を始め回転周波数ωが前記共振周波数
ωnより低い領域ωn>ωにおいて、金属球22は光デ
ィスクのアンバランスの方向にスピンドルモータの回転
による遠心力で環状空洞部21の外周を移動する(A
図)。ここで、ディスクアンバランスのマークは、挿入
図A,Bの中心に対して光ディスクの重心がマークの位
置(あるいはマーク側)にずれていることを示してい
る。
【0013】弾性部材6による弾性支持系は一次の振動
系である。共振周波数ωnを越えると位相(上部に示す
曲線)が180度反転するため、スピンドルモータの回
転支持系の共振周波数ωnを越える回転周波数ωの場
合、金属球22にはディスクアンバランスの反対方向に
向かう力が働く(B図)。したがって、ωn<ωの領域
となるスピンドルモータ回転数の時、金属球22はアン
バランスを補正する方向に移動する。このようにして、
金属球22は回転駆動部2との相対的速度がほぼ零とな
り、アンバランスが補正される。
【0014】上記、原理は理想状態の一例を示したもの
であるが、最近の光ディスク装置においては最新のディ
スクから従来のディスクまで、種々の回転モードを一台
の装置で再生する必要がある。例えば、CD−ROMの
場合の回転モードにはCLV(Constant linear velo
city) やCAV(Constant angular velocity)があ
り、前者は線速度一定で記録あるいは再生時のディスク
の内周側と外周側で回転周波数が異なる。一方、後者は
角速度一定であり、内周側と外周側でも同一の回転周波
数で光ディスクを回転させるディスク装置である。ま
た、光ディスクには種々の回転モードを持ったものが存
在する。そのため、前記回転支持系の共振周波数ωnの
設定によっては再生中に共振周波数領域を通過するモー
ドがあり、その領域でバランスが崩れてしまうことがあ
る。また、DVD−RAMの場合には、記録面を複数に
ゾーン分割して、各ゾーンの線速度を一定にするZCL
V(Zone constant linear velocity)となっており
バランサーの使用を困難としている。また、環状の軌道
内を金属球を常時移動自在にしておくと、その慣性によ
り、回転駆動部が回転しても補正球が停止した状態また
は回転駆動部の回転に対して遅延した状態が生じてしま
い、バランス補正しないまま再生動作が始まり、エラー
が生じてしまうことがある。
【0015】図3は、本発明を適用した光ディスク装置
の主要部(メカユニット)を示す斜視図である。メカユ
ニット1は、シャーシ7に回転駆動部2、スライドモー
タ3といった駆動部材、光ヘッド4といった移動部材を
取り付けることで、振動発生源となりうる部材をメカユ
ニット1に集約された構成とする。なお、光ヘッド4は
スライドモータ3によってメインガイド5aとサブガイ
ド5bに沿って光ディスクの内周あるいは外周に移動す
る。これによって、メカユニット1に対応してのみ振動
対策すればよいようにする。
【0016】本発明を用いる光ディスク装置では、メカ
ユニット1をゴムブッシュ等の弾性体6(a,b,c,
d)を介してフレーム8に取り付ける構成として振動対
策を施している。このような構成にすることによって振
動対策を施すためには必要なスペースを低減でき、光デ
ィスク装置の小型化、薄型化を図ることができる。
【0017】次に、光ディスクの偏重心などに対するバ
ランス補正について、本発明で用いる光ディスク装置で
の構成について述べる。図4は本発明の一実施例である
バランス補正機能を持たせたバランサー付きスピンドル
モータの縦断面図である。
【0018】図4において、スピンドルモータ2は回転
軸となるシャフト11がメカシャーシ7上に固定される
モータ基板15に軸受け14が組み込まれ、該軸受14
を介してシャフト11を軸に回転可能に支持されてい
る。シャフト11にはスピンドルモータ2を構成するロ
ータ10がターンテーブル(光ディスクを載せるテーブ
ル)12と共に取り付けられ、該ロータ10は円筒状に
形成された内面部に多極着磁された駆動磁石17が配置
されている。そして、駆動磁石17はモータ基板15上
に軸受14と共に固定されたステータ16に対向してい
る。すなわち、スピンドルモータ2はアウターロータ型
に構成されている。
【0019】ターンテーブル12は、スピンドルモータ
2のシャフト11に固定され、光ディスク18を芯出し
して保持するためのクランプマグネット19が組み込ま
れている。光ディスク18はクランパー(図示せず)に
よってターンテーブル12の中央部に位置決めして確実
に保持される。
【0020】本実施例において、光ディスク18を含む
回転体が持つアンバランスを補正するバランス補正機構
20はスピンドルモータ2のターンテーブル12に備え
ている。このバランス補正機構20には、バランス補正
のための複数個の金属球(以下、補正球と称す)22を
有し、所定の回転数において前記補正球22を所定の位
置に固定する補正球固定用の磁性部材(マグネットに吸
着する材料からなる)24と、該磁性部材24を所定の
回転数まで保持するための円筒状のマグネット(永久磁
石)23を有する固定手段をもっている。以下、バラン
ス機構の構成と動作について詳細に説明する。
【0021】図5(1)、(2)は、本発明に用いる光ディス
ク装置のターンテーブルを含むバランス補正機構部20
の静止時の状態を説明する図であり、図6(1)、(2)は回
転時の状態を示す図である。 バランス補正機構2
0の構成は複数個の補正球22a、22b、…の環状の軌道
である環状空洞部21を有する。該環状空洞部21は回
転軸11に垂直な平面上に回転軸を中心として位置し、
ターンテーブル12の裏側面に配置される。環状空洞部
21は、光ディスク18と平行な面(第1面)211と光
ディスク面に平行な溝底面(第2面)212と光ディス
クに垂直な内周面(第3面)213および光ディスクに
垂直な外周面(第4面)214により形成される。そし
て、前記環状空洞部21内には複数個の補正球22a、22
b、…が収納され、その中を自由に移動できるようにな
っている。上記環状空洞部21の第3面213のさらに
内周側には円筒状のマグネット23と外周部に全体が環
状で複数個に分割された磁性部材24が設けられる。
【0022】ここで、図5(1),(2)は回転周波数ωが共
振周波数ωn以下での補正球22a、22b、…および補正
球固定用磁性部材24の位置関係を示す。すなわち、回
転の初期において、補正球22a、22b、…が遠心力によ
って環状空洞部21内の外周面(第4面)214に沿っ
て移動し、一度偏重心方向に集まった状態を示す。その
時点では、磁性部材24はマグネット23に吸着された
状態である。
【0023】図6(1)、(2)は回転周波数ωが共振周波数
ωn以上での補正球22および磁性部材23の位置関係
を示す。すなわち、回転数が上がり、共振周波数をωn
を越えて、補正球22a、22b、…は位相が変わり、偏重
心方向Aの反対方向に集まった状態を示す。そして、所
定の回転数以上になると遠心力がマグネット23の吸着
力より勝り、磁性部材24はマグネット23から離脱し
て放射状に広がり、一部は補正球22を第4面214に
押し付け図6(1)、補正球22が存在しない部分の磁性部
材24は突出部25で止るように設定してある(図6
(2))。なお、押し付けている磁性部材24の位置と押
し付けていない磁性部材の半径方向への移動位置は、回
転バランスが取れるように設定することが重要である。
【0024】ここで、補正球22は非磁性の金属球(ス
テンレス)が用いられ、磁性部材24には鉄、ニッケル
およびそれらの合金等の磁性材料が用いられる。また、
マグネット23には鉄・ネオジュウム・ホウ素(Fe−
Nd−B)系のボンド磁石を用いることができる。本実
施例では、上記環状空洞部21の外周直径は約27mm
に形成し、直径3mmの非磁性ステンレス(密度:7.
87g/cm3)の補正球を10個収納した。この構成
によれば、光ディスクの回転数が7000〜8000r
pm(回転周波数:117〜133Hz)で1g−cm
の偏重心を補正可能である。
【0025】このような構成において、シャフト11の
回転中心に対して偏重心のある光ディスク18を取り付
けて回転すると、図3に示したように、光ディスクの面
内方向の振動がスピンドルモータ2とシャーシ7に作用
し、シャーシ7は弾性部材6(a,b,cおよびd)に
よりフレーム8に弾性支持されているため、主として光
ディスクの面内方向に回転周波数で振れ回り振動すると
共に、スピンドルモータ系2もシャーシ7と一緒に振動
する。
【0026】この振動系は、弾性部材6のバネ定数なら
びにシャーシ7とスピンドルモータ2の質量で決まる共
振周波数ωnを有している。この振動のため、回転数が
高くなると振れ回り中心とターンテーブル18の間にず
れが生じる。アンバランス方向を基準としたこのずれ方
向は回転数の増加と共に変化し、共振周波数ωn以下の
低速回転では重心ずれ方向に、共振周波数よりも高い回
転数ではアンバランス方向と反対方向にずれる。そし
て、バランスした時点で補正球22とスピンドルモータ
の回転との相対速度が零(以下、この状態を「整定」と
称する)となる。
【0027】しかし、実際の光ディスク装置において
は、種々の回転数で用いられる。また、整定後の補正球
は共振周波数通過やちょっとした外部振動に対して十分
な力で固定していない。
【0028】そのため、整定後に補正球を固定する手段
が必要である。
【0029】例えば、当該光ディスク装置がCD−RO
Mの32倍速max(回転周波数;125Hz、回転
数;7500rpm)とDVD−ROMの6倍速max
(回転周波数;57Hz、回転数;3400rpm)で
再生される場合の動作について説明する。ここで、弾性
部材6(a,b,c,d)の変形による振動系の共振周
波数ωnを40Hz(2400rpm)に設定とし、D
VD−ROMディスクの回転周波数(57Hz)より低
く設定しておくことが好ましい。これに、1g−cmの
偏重心を持つCD−ROMディスク18をセットし,
図5〜図6のバランス補正機構においては回転加速にし
たがって補正球22は遠心力によって第4面214に沿
って移動し、回転数が共振周波数ωnより低い場合はア
ンバランス方向に向かう力が働く(図5(1),(2)の状
態)。この時の回転周波数ωでは、磁性部材24はマグ
ネット23に吸着しているようにマグネット23の吸着
力を決める。
【0030】次に、回転周波数ωが共振周波数ωnを越
えと補正球22はアンバランス方向と反対方向に向かう
力が働き、この力により補正球22は重心のずれを補正
する方向、すなわちバランスを補正する方向に作用する
(図6(1)、(2)の状態)。この状態になった時の回転周
波数で、磁性部材24はマグネット23の遠心力が吸着
力に優るようにし、離脱して遠心力によって、補正球2
2を第4面214に固定するようにする(図7
(1))。この場合、磁性部材24は4分割されてい
て、補正球22の存在しない部分ではストッパー241
が穂バランス補正機能の本体突出部25で止り、補正球
22がある側とほぼ同心円状に位置するようになってい
る(図7(2))。そして、回転減速過程では、前記離
脱回転数よりも低い回転数までマグネット23に吸着し
ないように設定される。
【0031】図8(2)は本発明の実施例について、バラ
ンス機構の回転加速および減速した時の磁性部材24の
移動履歴を示すグラフ図である。図8(2)に示すよう
に、磁性部材24は回転加速によりマグネット23から
離脱する回転数の曲線、と減速して吸着する回転数の
曲線、には履歴が異なるように設定されているため、
回転を減速していき、共振周波数ωn(40Hz)に近
いDVD−ROMの6倍速(57Hz)でも補正球の位
置が崩れることなく安定に再生できる。なお、磁性部材
24はマグネット23の材質、形状および着磁強度によ
って共振周波数以下(例えば、25Hz,1500rp
m)の回転周波数まで減速して戻るようにすれば、共振
周波数を通過しても振動を小さく押さえることが可能で
ある(曲線)。
【0032】すなわち、回転周波数が上昇して共振周波
数ωnを越え、補正球22a、22b、…がバランス方向に
移動した時点以上の回転数で磁性部材24が遠心力によ
ってマグネット23から離脱する。回転数を下げて行く
場合は、共振周波数ωnより低い回転数になった時に遠
心力が減少し、マグネット23の磁力によって吸着され
る。この回転の加速と減速の履歴の違いは、前記磁性部
材24がマグネット23から離れる時の方が強い力(遠
心力)が必要となる性質を利用したものである。
【0033】なお、図8(2)に示した、磁性部材24の
各回転周波数による離脱および吸着の履歴は本実施例の
一例であり、バランス補正の条件によって前記履歴の過
程は自由に設定できる。
【0034】以上のように、本発明の実施例によれば、
重心バランスが大きく崩れている光ディスクを高速回転
させても安定した記録または再生が可能となる。また、
バランスされた補正球が磁性部材によって固定されるた
め、高速回転中ばかりでなく、ディスク回転の加速や減
速時でもバランスが崩れることなく、好ましくない振動
や騒音が発生しない光ディスク装置を実現することがで
きる。
【0035】なお、上記の実施例は偏重心の大きい光デ
ィスクを搭載した例について述べたが、バランスのとれ
た理想的な光ディスクを回転した場合には、図8(1)に整
定後のバランス補正機構の上面断面図を示すように、補
正球22a、22b、…は、ほぼ均等に整定し、この状態で
磁性部材24によって固定され、補正球22による悪影
響を回避できる。
【0036】以上のように、本発明の光ディスク装置に
よれば、アンバランスの大きなディスクが装着されて
も、アンバランスの小さな光ディスクが装着されても振
動を確実に抑制できる。
【0037】次に、本発明の第2の実施例について、図
面を参照しながら説明する。図8は第2の実施例のバラ
ンス補正機構におけるターンテーブル近傍を示す側面断
面図である。なお、前述の実施形態および第1の実施例
における要素と実質的同一な要素には同一符号を付し
て、その説明を省略する。
【0038】本発明の第2の実施例では、図9(1)、(2)
に示すように、バランス補正機構20の第3面側213
に円筒のマグネット23とその外周に複数個に分割され
た磁性部材24が内臓されて、その外側の環状空洞部2
1に複数個の磁性体金属(磁石に吸着される鉄、ニッケ
ルあるいはステンレス等からなる材料)からなる補正球
22が収納されている。このバランス補正機構20はタ
ーンテーブル12と一体的に形成しても良い。その他の
構成は前述の第1の実施例と同一である。第2の実施例
においては、前述の実施例における非磁性の金属からな
る補正球22の代わりに磁性体の金属からなる補正球2
2を用いる。このため、ディスクが停止している場合
や、回転周波数が低く、補正球22に作用する遠心力が
小さい場合には、前記マグネット23に磁性部材24が
吸着しており、該磁性部材24がヨークの役割をして、
補正球22がマグネット23を通して吸着する。したが
って、ディスクの回転の加速初期やメカユニットの共振
点通過時に補正球22が互いに激しく衝突したり、好ま
しくない騒音を避けることができる。
【0039】実際の構成と動作の一例を図9(1)、(2)お
よび図10のグラフ図によって説明する。
【0040】図9(1)、(2)は光ディスク装置のターンテ
ーブルを含むバランス補正機構部の縦断面図および横断
面図である。図10は光ディスクを回転加速と減速した
時の磁性部材24および補正球22のマグネット23か
ら離脱および吸着する動作を示すグラフ図である。
【0041】先ず、停止時には磁性部材24および補正
球22は図9(1)、(2)に示すようにバランス補正機構2
0において環状空洞部21の第3面側213のマグネッ
ト23に吸着されている。ここで、補正球22a、22b、
…はマグネット23の磁力を通して磁性部材24に吸着
された状態で、その隣り合う球同士が同じ方向に磁化さ
れ、互いに反発し合うため、それぞれの補正球22a、22
b、…は周方向に離れて吸着される。このため、補正球
22があることによる偏重心の影響はほとんどなく、回
転開始から離脱されるまでの間のアンバランスによる振
動を軽減できるようにしてある。
【0042】例えば、当該光ディスク装置がDVD−R
AMの2倍速(内周から外周に向かって、回転周波数;
54Hzから23Hz、回転数;3240rpmから1
380rpm)と高速CD−ROMの32倍速max
(7500rpm)場合には、60Hzになるように弾
性部材6(a,b,c,d)が設定された場合について
説明する。
【0043】このような構成において、第2の実施例の
特性を図10のグラフ図で説明する。図9において、回転
開始から共振周波数ωnを越える回転までは、図9(1)、
(2)に示すように補正球22はマグネット23を介し
て磁性部材24に吸着されて、バランス補正機構20の
環状空洞部21内の内周側(第3面側)213側に固定
される。また、上記補正球22は磁性体が用いられ、マ
グネット23のヨークの役目をする磁性部材24の外周
部に吸着された状態で、その隣り合う補正球同士が同じ
方向に磁化され、互いに反発し合うため、10個の補正
球22a、22b、…は周方向にほぼ等間隔に配置され
る。このため、補正球があるための偏重心は少なく、低
速回転ではほとんど問題とならない。
【0044】そして、この状態で回転数を増して、共振
周波数ωnを越える回転数(3600rpm)まで補正
球22がマグネットから離れないようにマグネットの磁
化の強さを設定する。そして、共振周波数を越えたの
時点(例えば、4000rpm)で補正球22が離脱
し、補正球22は環状空洞内を移動して、バランスする
位置に配置される。次に、この状態を越えた回転数で磁
性部材24がマグネット23から曲線(例えば、60
00rpm)に沿って離脱するようにして、整定した補
正球22は第4面214に固定される。
【0045】このように固定されたバランス補正機構は
回転を減速していった時、磁性部材24が共振周波数以
下の曲線(例えば、1200rpm)でマグネット2
3に吸着するように設計される。その後、補正球の遠心
力が弱まり、曲線で図9の初期の状態に戻る。
【0046】次に、DVD−RAMの例について以下に
述べる。DVD−RAMのように1380rpmから3
240rpmと元々回転数が低い場合には、発生する振
動も低いのでアンバランスの影響も受けない。このよう
な場合は、補正球を図9(1)、(2)に示すように均等に吸
着した状態で記録および再生を行なうことができる。こ
の実施例によれば、DVD−RAMディスクようにZC
LVモードでも振動を抑制した状態で再生が可能であ
る。
【0047】本発明の第2の実施例によれば、高速回転
でバランス補正を終了して、バランスした状態で順次減
速することによって、高速回転のCD−ROMから中間
速度仕様の種々のディスクも安定に再生することができ
るし、比較的低い回転数のものであれば補正球を第3面
側213に吸着した状態でも安定に記録および再生が可
能である。また、光ディスク装置を水平方向や、垂直方
向に設置しても好ましくない騒音の発生しない光ディス
ク装置を実現することができる。
【0048】次に、本発明の第3の実施例の光ディスク
装置について、図面を参照しながら説明する。本発明の
バランス補正機構を好適に動作させるための環状空洞部
の形状ならびに補正球固定用の磁性部材の構造について
以下に述べる。
【0049】図11(1)、(2)は第3の実施例を説明する
ための、バランス補正機構部の一部を示す拡大断面図で
ある。バランス補正機構部20において、環状空洞部2
1の外周側(第4面)214を第1面211および第2
面212に対して90度以上、あるいは以下に傾斜させ
る。これによって、補正球22が所定の回転数で「整
定」後、磁性部材24よって、より安定に固定すること
ができる。さらに、前記磁性部材24に弾性部材26を
固着させる。例えば、磁性部材24の本体の図示の部分
(あるいは外周面等任意の部分)に樹脂をアウトサート
のモールドによって行なうことができる。このようにす
れば、急激な回転あるいは停止によって補正球22が磁
性部材に24衝突した場合でも、傷等が生じるのを防止
できる。また、マグネット23と磁性部材24との吸着
時のダメージも起こらない。
【0050】以上、本願発明の実施例を説明したが、こ
れらはいろいろ変形することも可能である。たとえば、
図11(1)、(2)の環状空洞部の形状と磁性部材の構造お
よび組み合わせは特に限定するものではなく、他の形状
も利用できる。また、補正球としてセラミック製の球や
その他の材質のものを使うことも可能である。
【0051】
【発明の効果】以上のように本発明の光ディスク装置に
よれば、内部に複数個の金属球(補正球)を収納したバ
ランス補正機構を光ディスクと一体に回転可能に設ける
ことにより、光ディスクのアンバランスによるメカユニ
ットの振動を制御することができ、アンバランスな光デ
ィスクを高速回転させても安定に記録または再生が可能
である。また、高速から低速まで低振動が保たれて、耐
衝撃特性に優れ、高速なデータ転送が可能な光ディスク
装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回転駆動装置におけるバランス補正機
構の原理を説明するための回転駆動部の側面断面図。
【図2】バランス補正の原理を説明するグラフ図。
【図3】本発明の一実施形態を説明する光ディスク装置
の外観図。
【図4】本発明の一実施形態を示す光ディスク装置のバ
ランス補正機構を備えたスピンドルモータの側面断面
図。
【図5】第1の実施例のバランス補正機構部の静止時の
状況を説明するための側面断面図および上面断面図。
【図6】第1の実施例のバランス補正機構部の回転時の
状況を説明するための側面断面図および上面断面図。
【図7】第1の実施例のバランス補正機構部の詳細を示
す側面断面図。
【図8】(1)は本発明の第1実施例における他の実施例
を示すバランス補正機構部の上断面図、(2)はバランス
機構の回転加速および減速における履歴を示すグラフ
図。
【図9】本発明の第2の実施例のバランス補正機構部を
説明するための側面断面図および上面断面図。
【図10】本発明の第2の実施例において、バランス機
構の回転加速および減速における履歴を示すグラフ図。
【図11】本発明の第3の実施例のバランス補正機構部
の一部を示す拡大断面図。
【符号の説明】
1・・・メカユニット、2・・・スピンドルモータ、3
・・・スライドモータ、4・・・光ヘッド、5a,b・
・・ガイド、6a,b,c,d・・・弾性部材(防振
脚)、7・・・シャーシ、8・・・フレーム、10・・
・ロータ、12・・・ターンテーブル、14・・・軸
受、15・・・モータ基板、16・・・ステータ、17
・・・駆動磁石、18・・・光ディスク、19・・・ク
ランプマグネット、20・・・バランス補正機構、21
・・・環状空洞部、22・・・補正球、23・・・マグ
ネット(永久磁石)、24・・・補正球固定用磁性部
材、241・・・ストッパー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 広明 茨城県ひたちなか市稲田1410番地 株式会 社東海テック内 (72)発明者 安島 俊幸 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 五十嵐 成已 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 Fターム(参考) 5D109 DA11 5H019 AA06 CC04 DD01 EE01 EE14 FF01 FF03 5H607 AA04 BB07 BB09 BB14 BB17 CC01 CC03 CC09 DD14 EE38 GG01 GG03 GG09 JJ08 KK03 KK04 5H621 BB07 GA01 GA04 HH01 JK08 JK13 JK15 JK19

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ディスクを回転駆動させる駆動手段と、
    該駆動手段の回転軸と同軸上に複数個の補正球を有する
    バランス補正機能を設けた光ディスク装置であって、 前記バランス補正機能は、複数個の補正球が円周方向に
    移動できる環状の通路と、該通路の内周側に設けられた
    放射状方向に移動可能な複数の磁性部材と、該磁性部材
    の内周側に配置されたマグネットを有し、 前記磁性部材は前記光ディスクが静止時に前記マグネッ
    トに固着され、前記バランス補正機能の回転による遠心
    力により前記磁性部材が前記マグネットから離脱するこ
    とにより前記補正球を前記通路の外周側に押し付けるこ
    とを特徴とするバランス補正機構を有する光ディスク装
    置。
  2. 【請求項2】前記放射状方向に移動可能な複数の磁性部
    材は内周側にストッパ部を有し、該ストッパ部は前記バ
    ランス補正機能の突出部にあたることによって放射状方
    向の移動が制限されることを特徴とする請求項1のバラ
    ンス補正機構を有する光ディスク装置。
  3. 【請求項3】前記補正球は磁性体で構成されていること
    を特徴とする請求項2のバランス補正機構を有する光デ
    ィスク装置。
  4. 【請求項4】前記補正球は非磁性体で構成されているこ
    とを特徴とする請求項2のバランス補正機構を有する光
    ディスク装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020092845A (ko) * 2002-09-04 2002-12-12 두리정보통신(주) 휴대용 엠피쓰리 씨디플레이어의 튐방지 장치.
CN111357498A (zh) * 2020-03-18 2020-07-03 江苏大学 一种横轴流脱粒装置及其控制方法和收获机

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KR20020092845A (ko) * 2002-09-04 2002-12-12 두리정보통신(주) 휴대용 엠피쓰리 씨디플레이어의 튐방지 장치.
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