JP2000132904A - ディスクアンバランス補正機構を備えたディスク装置 - Google Patents

ディスクアンバランス補正機構を備えたディスク装置

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JP2000132904A
JP2000132904A JP10303662A JP30366298A JP2000132904A JP 2000132904 A JP2000132904 A JP 2000132904A JP 10303662 A JP10303662 A JP 10303662A JP 30366298 A JP30366298 A JP 30366298A JP 2000132904 A JP2000132904 A JP 2000132904A
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Japan
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disk
disc
turntable
clamper
eccentricity
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Hideichiro Chaen
秀一郎 茶圓
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Victor Company of Japan Ltd
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  • Rotational Drive Of Disk (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスクの偏心や偏重心に起因する回転振動
を抑制する。 【解決手段】 2個以上を1組として少なくとも2組の
円盤状マグネット26,27をロアークランパ21の円
形凹部21aの外周部位と円環状の磁性材28の外周部
位との間に形成した円環状室21a2内に収納して、少
なくとも2組の円盤状マグネットが円環状室内をディス
クの回転に伴って内周から外周に移動することで、ディ
スク回転速度が小さい場合にも大きい場合にもディスク
の偏心や偏重心に起因する振動を効果的に減らすことが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスクの偏心や
偏重心に起因する回転振動を抑制するディスクアンバラ
ンス補正機構を備えたディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、再生専用のCD−ROM,DVD
−ROMなどのディスクを再生するCD−ROMドライ
ブ装置,DVD−ROMドライブ装置では、情報信号を
高速に処理することが要求されているいるため、ディス
クの回転数を7000rpm程度まで高速に回転させる
手法が一般的に採用されている。
【0003】しかしながら、CDやDVDなどのディス
クでは、製造不良等が原因で生じるディスクのセンター
孔の位置ずれによる偏心やディスクの厚さムラによる偏
重心、又は、ユーザーがディスクにシールを貼ることに
よる偏重心によって回転中心と重心とが一致せず、この
ようなアンバランスが原因で発生する振動が悪影響を及
ぼす、という問題が浮上してきた。具体的には、例えば
光ディスク装置の場合には、このような振動が光学式ピ
ックアップに伝達しデータの読取りや書き込みに重大な
障害が出ることがある。
【0004】特に、上記した各ドライブ装置はパーソナ
ルコンピュータ内などに設置されることが多く、ドライ
ブ装置の振動が自身の動作に支障を与えるばかりか、同
じパーソナルコンピュータ内のHDD(ハードディス
ク)ドライブ装置にさえも悪影響を及ぼしかねない。
【0005】このようなアンバランスに起因する回転振
動を抑制するために、従来例としてディスクアンバラン
ス補正機構を備えたディスク装置が実用化されている。
【0006】図6は従来のディスクアンバランス補正機
構を備えたディスク装置の概略構成を示した斜視図、図
7は従来のディスクアンバランス補正機構を備えたディ
スク装置を示した縦断面図、図8は図7に示した従来の
ディスクアンバランス補正機構を示した分解斜視図、図
9(A)〜(C)は従来のディスクアンバランス補正機
構の動作を説明するための平面図、図10は従来のディ
スクアンバランス補正機構の動作において、(A)はア
ンバランスのないディスクを低速回転させた状態を示し
た平面図であり、(B)はアンバランスのないディスク
を高速回転させた状態を示した平面図である。
【0007】図6に示した如く、従来のディスクアンバ
ランス補正機構を備えたディスク装置1Aでは、メイン
シャーシ2上にディスク(光ディスク)Dを高速に回転
させながら記録・再生するトラバースメカ10が周囲4
か所のコーナ部位を防振ゴム3によってフローティング
されて取り付けられている。
【0008】上記トラバースメカ10は、サブシャーシ
11上にスピンドルモータ12が固定されており、この
スピンドルモータ12の回転軸にターンテーブル13が
固着されている。また、ターンテーブル13にはディス
クDの中心孔Hをセンタリングするためにテーパ円筒状
のセンターコーン13aが設けられている。また、ター
ンテーブル13の上方には、ターンテーブル13上に載
置したディスクDが高速回転した時にターンテーブル1
3から離脱しないように後述する従来のディスクアンバ
ランス補正機構を内蔵したディスククランパ20Aが設
けられている。このディスククランパ20Aは、ターン
テーブル13に載置したディスクDに対して上方から接
離自在に図示しない支持手段により支持されている。
【0009】また、ディスクD上に情報信号を記録した
り、もしくは、ディスクD上に記録した情報信号を再生
するための光学式ピックアップ30がディスクDの径方
向に移動自在に設けられている。
【0010】ここで、従来のディスクアンバランス補正
機構を内蔵したディスククランパ20Aについて、図7
及び図8を併用して説明する。
【0011】図7及び図8において、スピンドルモータ
12の回転軸12aには、センターコーン13aを形成
したターンテーブル13が固着され、このターンテーブ
ル13とディスククランパ20AとにディスクDが挟持
された状態でクランプされている。この際、ターンテー
ブル13の中心には、ディスクDの中心孔Hをセンタリ
ングするためにテーパ円筒状のセンターコーン13aが
形成されており、且つ、センターコーン13aの上面に
ターンテーブル側ヨーク14が固着されている。 上記
ディスククランパ20Aは、ロアークランパ21と、こ
のロアークランパ21の上面に図示しないネジにより取
り付けたアッパークランパ22とを蓋合わせして、スピ
ンドルモータ12の回転軸12aに対して同心で円筒状
に形成されている。
【0012】また、ロアークランパ21は非磁性の樹脂
材を用いて上面側から円形凹部21aを凹状に形成し、
この円形凹部21aの中心にターンテーブル13のセン
ターコーン13a及び下記する円環状のマグネット24
を進入させるための中心孔21bが穿設されている。ま
た、円形凹部21a内に、磁性材により形成した複数の
ボール25が予め収納されている。
【0013】一方、アッパークランパ22は、非磁性の
樹脂材を用いて中心部からロアークランパ21側に向け
て突出形成した円筒状突出部22aの外周に、円環状の
クランパ側ヨーク23及び円環状のマグネット24が嵌
め込んで固着されている。
【0014】そして、ロアークランパ21とアッパーク
ランパ22とを蓋合わすると、ロアークランパ21の円
形凹部21a内の内周部位にアッパークランパ22に固
着した円環状のクランパ側ヨーク23及び円環状のマグ
ネット24が進入した状態となる。この状態で、ロアー
クランパ21の円形凹部21a内の外周部位とマグネッ
ト24の外周部位との間に円環状室21a1が形成され
て、この円環状室21a1内に予め収納した複数のボー
ル25が転動自在になっている。この際、円環状室21
a1は、ディスクDの回転に伴って複数のボール25が
内周から外周に向かって移動できる溝巾に形成されてい
ると共に、複数のボール25の径より僅かに大きい深さ
に形成されている。
【0015】ここで、ターンテーブル13のセンターコ
ーン13aにディスクDの中心孔Hをセンタリングし
て、ディスクDの上方からディスククランパ20Aをデ
ィスクD上に載置すると、アッパークランパ22に固着
した円環状のマグネット24がターンテーブル13のセ
ンターコーン13aに固着したターンテーブル側ヨーク
14に引きつけられるので、ターンテーブル13上に載
置したディスクDがディスククランパ20Aによってク
ランプされる。
【0016】上記構成において、スピンドルモータ12
の停止時には、ロアークランパ21の円形凹部21aの
円環状室21a1内に配置した複数のボール25は、図
9(A)に示す如く、円環状のマグネット24の吸着力
Faによりマグネット24に吸着している。
【0017】次に、ディスクDが回転を開始すると、図
9(B)に示す如く、ロアークランパ21が矢印方向に
回転して、複数のボール25に働く遠心力Fbがマグネ
ット24の吸着力Faより大きくなったとき、複数のボ
ール25は内周から外周に向かって飛散し、ロアークラ
ンパ21の円形凹部21a内の外周内壁面に押し付けら
れる。
【0018】この後、ディスクDが例えば3000〜4
500rpm程度の回転数に達すると、図9(C)に示
す如く、複数のボール25がロアークランパ21の円形
凹部21a内の外周内壁面に沿って周方向に転動しなが
らディスクDの偏重心とは反対側に移動する。つまり、
ディスクDの偏心や偏重心をキャンセルするべく複数の
ボール25が移動することで自動的にバランス調整さ
れ、ディスクDの高速回転時における振動が抑制される
ものである。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記した従
来の構成によるディスククランパ20Aでは、ディスク
Dの高速回転時にディスクDの偏心や偏重心によるアン
バランス量を複数のボール25がロアークランパ21の
円形凹部21a内を内周から外周に移動することで自動
的にバランス調整ができるものの、ディスク停止時にボ
ール25が円環状のマグネット24により着磁されてし
まい、これにより複数のボール25同士が吸着しあいデ
ィスクアンバランス補正機構自体に大きなアンバランス
が生じてしまうため、アンバランスの少ないディスクD
を回転させた際に、複数のボール25に加わる遠心力が
円環状のマグネット24による吸着力より小さい回転数
となる低速回転時では図10(A)に示す位置に複数の
ボール25がマグネット24に集まり振動が増加する。
一方、複数のボール25に加わる遠心力が円環状のマグ
ネット24による吸着力より大きい回転数となる高速回
転時では図10(B)に示すように互いに吸着した複数
のボールがロアークランパ21の円形凹部21a内の外
周内壁面の一箇所に集まりアンバランスを発生させ振動
が増加する。
【0020】また、複数のボール25は球体であるため
スペースファクターが悪く所定のアンバランスを改善す
るための質量を得るためには球径を大きくしなければな
らなく、ディスクアンバランス補正機構の小型薄型化が
困難であることに加えて球体の径が大きくなるに伴って
球体の重心が補正を行おうとするディスク面から高くな
りディスクアンバランス補正機構自体が振れの原因にな
る。
【0021】更に、複数のボール25の直径と材質が同
じ場合では一つの回転数以上でしかバランサとして動作
しなく、複数の回転数領域で調整量を可変しようとすれ
ば、吸着力と遠心力のバランスを可変させるために異な
る直径と材質のスチールボールの組み合わせが必要とな
りディスクアンバランス補正機構自体の大きさも大きく
なってしまう。
【0022】そこで本発明は、ディスクアンバランス補
正機構自体が引き起こすアンバランス要因をなくし、広
い回転数領域でディスクの偏心や偏重心によるアンバラ
ンス量を調整可能な薄型のアンバランス補正機構を備え
たディスク装置を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題に鑑み
てなされたものであり、第1の発明は、モータの回転軸
に取り付けられ、且つ、ディスクの中心孔をセンタリン
グした状態で載置した該ディスクと一体に回転するター
ンテーブルと、前記ディスクを前記ターンテーブル側に
クランプし、該ターンテーブルに載置した該ディスクと
一体に回転する非磁性のディスククランパと、前記ディ
スククランパ内に前記回転軸と同心的に設けた円形凹部
と、前記ディスククランパの円形凹部内の内周部位に前
記回転軸と同心的に固着した円環状又は円筒状の磁性材
と、前記ディスククランパの円形凹部内の外周部位と前
記磁性材の外周部位との間に形成された円環状室内を、
前記ディスクの回転に伴って内周から外周に向かって移
動することで前記ディスクの偏心や偏重心に起因するア
ンバランス量を調整する複数の円盤状マグネットとで構
成したディスクアンバランス補正機構を備えたディスク
装置である。
【0024】また、第2の発明は、モータの回転軸に取
り付けられ、且つ、ディスクの中心孔をセンタリングし
た状態で載置した該ディスクと一体に回転するターンテ
ーブルと、前記ディスクを前記ターンテーブル側にクラ
ンプし、該ターンテーブルに載置した該ディスクと一体
に回転するディスククランパと、前記ターンテーブルの
下方に該ターンテーブルと一体に設けられ、円形凹部を
前記回転軸と同心的に形成した非磁性の回転体と、前記
回転体の円形凹部内の内周部位に前記回転軸と同心的に
固着した円環状の磁性材と、前記回転体の円形凹部内の
外周部位と前記マグネットの外周部位との間に形成され
た円環状室を、前記ディスクの回転に伴って内周から外
周に向かって移動することで前記ディスクの偏心や偏重
心に起因するアンバランス量を調整する複数の円盤状マ
グネットとで構成したディスクアンバランス補正機構を
備えたディスク装置である。
【0025】また、上記第1,第2の発明のディスクア
ンバランス補正機構を備えたディスク装置において、前
記複数の円盤状マグネットの極性を互いに排斥力が作用
するように前記円形凹部内に組み込んだことを特徴とす
るものである。
【0026】更に、上記第1,第2の発明のディスクア
ンバランス補正機構を備えたディスク装置において、前
記複数の円盤状マグネットは2個以上を1組として複数
組設け、各組ごとに前記円盤状マグネットの前記磁性材
への吸着力もしくは前記円盤状マグネットの質量を調整
することにより、前記ディスクの低速回転から高速回転
までの複数の回転数領域に対応させたことを特徴とする
ものである。
【0027】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係るディスクアン
バランス補正機構を備えたディスク装置の一実施例を図
1乃至図5を参照して<第1実施例>,<第2実施例>
の順に詳細に説明する。
【0028】<第1実施例>図1は本発明に係る第1実
施例のディスクアンバランス補正機構を備えたディスク
装置を示した縦断面図、図2は図1に示した第1実施例
のディスクアンバランス補正機構を示した分解斜視図、
図3はロアークランパの円形凹部内に収納した複数の円
盤状マグネットの極性を説明するための図、図4(A)
〜(C)は第1実施例のディスクアンバランス補正機構
の動作を説明するための平面図である。尚、説明の便宜
上、先に従来例で示した構成部材と同一構成部材に対し
ては同一の符号を付して適宜説明し、且つ、従来例と異
なる構成部材に新たな符号を付して説明する。
【0029】図1及び図2に示した如く、本発明に係わ
る第1実施例のディスクアンバランス補正機構を備えた
ディスク装置1Bでは、先に図7及び図8を用いて説明
した従来のディスクアンバランス補正機構を適用したデ
ィスククランパ20Aを一部変更したディスククランパ
20Bを用いたものである。
【0030】即ち、スピンドルモータ12の回転軸12
aには、センターコーン13aを形成したターンテーブ
ル13が固着され、このターンテーブル13とディスク
クランパ20BとにディスクDが挟持された状態でクラ
ンプされている。この際、ターンテーブル13の中心に
は、ディスクDの中心孔Hをセンタリングするためにテ
ーパ円筒状のセンターコーン13aが形成されており、
且つ、センターコーン13aの上面にターンテーブル側
マグネット15が固着されている。
【0031】上記ディスククランパ20Bは、ロアーク
ランパ21と、このロアークランパ21の上面に図示し
ないネジにより取り付けたアッパークランパ22とを蓋
合わせして、スピンドルモータ12の回転軸12aに対
して同心で円筒状に形成されている。
【0032】また、ロアークランパ21は非磁性の樹脂
材を用いて上面側から円形凹部21aを凹状に形成し、
この円形凹部21aの中心にターンテーブル13のセン
ターコーン13a及び下記する円環状の磁性材28を進
入させるための中心孔21bが穿設されている。また、
ロアークランパ21の円形凹部21a内には、2個以上
(実施例では3個)を1組みとして少なくとも2組みの
円盤状マグネット26,27が予め複数収納されてい
る。この際、図3に示したように、ロアークランパ21
の円形凹部21a内に収納した2組の円盤状マグネット
26,27は、共に厚みを薄く形成されており、且つ、
アンバランスの少ないディスクに対応できるように円盤
状マグネット26,27の極性を互いに排斥力が作用す
るように円形凹部21a内に組み込んでいる。
【0033】一方、アッパークランパ22は、非磁性の
樹脂材を用いて中心部からロアークランパ21側に向け
て突出形成した円筒状突出部22aの外周に、円環状の
磁性材28が嵌め込んで固着されており、この円環状の
磁性材28はターンテーブル13のセンターコーン13
aに固着したターンテーブル側マグネット15に引きつ
けられるようになっている。尚、第1実施例では、アッ
パークランパ22の円筒状突出部22aに円環状の磁性
材28を嵌合させて説明したが、これに限定されるもの
ではなく、アッパークランパ22の中心部に円筒状突出
部22aを形成することなく、アッパークランパ22の
中心部に円筒状の磁性材(図示せず)を固着しても良
い。
【0034】そして、ロアークランパ21とアッパーク
ランパ22とを蓋合わせすると、ロアークランパ21の
円形凹部21a内の内周部位にアッパークランパ22に
固着した円環状の磁性材28が進入した状態となる。こ
の状態で、ロアークランパ21の円形凹部21aの外周
部位と円環状の磁性材28の外周部位との間に円環状室
21a2が形成され、この円環状室21a2内に予め収
納した複数の円盤状マグネット26,27がディスクD
の回転に伴って内周から外周に向かって移動自在になっ
ている。この際、円環状室21a2は、複数の円盤状マ
グネット26,27が内周から外周に向かって移動でき
る溝巾に形成されていると共に、厚みを薄く形成した複
数の円盤状マグネット26,27の厚みより僅かに大き
い深さに形成されている。
【0035】また、ロアークランパ21の円環状室21
a2内に予め収納した2組の円盤状マグネット26,2
7のうちで、複数の円盤状マグネット26はアッパーク
ランパ22に固着した磁性材28への吸着力を弱めて設
定され、一方、複数の円盤状マグネット27はアッパー
クランパ22に固着した磁性材28への吸着力を強めて
設定されている。このように、2組の円盤状マグネット
26,27の磁性材28への吸着力をそれぞれ違えるこ
とで、後述するようにディスクDの回転速度に応じてデ
ィスクDの偏心や偏重心に起因するアンバランス量を補
正できるようになっている。尚、第1実施例では、2組
の円盤状マグネット26,27の磁性材28への吸着力
をそれぞれ違えているが、2組の円盤状マグネット2
6,27の質量をそれぞれ違えることでも上記と同様に
ディスクDの回転速度に応じてディスクDの偏心や偏重
心に起因するアンバランス量を補正できる。
【0036】次に、上記構成によるディスクアンバラン
ス補正機構の動作について図4(A)〜(C)を用いて
説明する。
【0037】まず、図4(A)に示した如く、ディスク
Dをターンテーブル13とディスククランパ20Aとに
挟持した状態でディスクDが停止している初期状態時に
は、ロアークランパ21の円形凹部21aの外周部位と
円環状の磁性材28の外周部位との間に形成した円環状
室21a2内に予め収納した2組の円盤状マグネット2
6,27は、各自の吸着力Fa1,Fa2により円環状
の磁性材28に吸着した状態にあり、且つ、隣り合う円
盤状マグネット26,27には互いに排斥力が作用して
いるので吸着することがない。この後、ディスクDが回
転すると、2組の円盤状マグネット26,27は、ディ
スクDの回転速度が所定の回転数になるまで円環状の磁
性材28に吸着されたまま一体となって回転する。
【0038】次に、図4(B)に示した如く、ディスク
Dの回転速度が所定の第1の回転数になると、円環状の
磁性材28への吸着力を弱く設定した複数の円盤状マグ
ネット26に作用する遠心力Fb1が円環状の磁性材2
8への吸着力Fa1より大きくなって、複数の円盤状マ
グネット26はロアークランパ21の円形凹部21aの
外周に向かって飛散し、円形凹部21aの外側内壁面に
沿って周方向に転動しながらディスクDの偏重心とは反
対側に移動し、ほぼバランスがとれて振動が減少すると
その位置に安定する。このとき、円環状の磁性材28へ
の吸着力Fa2を強く設定した複数の円盤状マグネット
27は、ここに作用する遠心力が小さいため円環状の磁
性材28に吸着されたままである。
【0039】次に、図4(C)に示した如く、ディスク
Dをさらに高速で回転させると、複数の円盤状マグネッ
ト26だけではディスクDのアンバランスを補正しきれ
なくなり、ディスクDの振動が再び増える。そして、デ
ィスクDの回転速度が上がり回転速度が所定の第2の回
転数になると、円環状の磁性材28への吸着力Fa2を
強く設定した複数の円盤状マグネット27に作用する遠
心力Fb2が円環状の磁性材28への吸着力Fa2より
大きくなるので、複数の円盤状マグネット27も外周に
飛散する。そして、複数の円盤状マグネット27も複数
の円盤状マグネット26と同じように働き、ディスクD
のバランスがほぼとれて振動が減少するとその位置に安
定して、ロ−アクランパ21と一体となって回転する。
【0040】尚、上記の動作では、2組の円盤状マグネ
ット26,27は、円環状の磁性材28への吸着力Fa
1,Fa2をそれぞれ変えた場合について説明したが、
質量を変えた場合では質量を重く設定した円盤状マグネ
ットの方が質量を軽く設定した円盤状マグネットよりも
先に遠心力が大きくなるため先に円環状の磁性材28か
らはなれる。勿論、吸着力と質量を組み合わせて設定す
れば、回転速度の設定も3種類以上可能となるし、更
に、円環状の磁性材28への吸着力を3組以上設定すれ
ば回転速度の設定も3種類以上可能となる。
【0041】<第2実施例>図5は本発明に係る第2実
施例のディスクアンバランス補正機構を備えたディスク
装置を示した縦断面図である。
【0042】図5に示した第2実施例のディスクアンバ
ランス補正機構を備えたディスク装置1Cでは、ディス
クアンバランス補正機構をディスククランパ20C側に
設けずにターンテーブル13側に設けたことを特徴とす
るものである。
【0043】即ち、ディスクDをターンテーブル13側
にクランプするためのディスククランパ20Cは、ロア
ークランパ21とアッパークランパ22とを蓋合わせし
て構成されており、このロアークランパ21内にディス
クアンバランス補正機構が設けられていないため、ロア
ークランパ21は低い高さに形成されている。
【0044】また、非磁性のターンテーブル13の下方
には、非磁性の回転体29がターンテーブル13と一体
に回転自在に設けられている。この回転体29には、円
形凹部29aがスピンドルモータ12の回転軸12aと
同心的に形成されており、且つ、円形凹部29a内に少
なくとも2組の円盤状マグネット26,27が予め複数
収納されている。この際、2組の円盤状マグネット2
6,27は第1実施例に説明したものと同じものであ
る。
【0045】また、ターンテーブル13のボス部13b
には、円環状の磁性材30が嵌め込んで固着されてお
り、且つ、円環状の磁性材30は回転体29の中心に穿
設した中心孔29bに進入している。
【0046】そして、回転体29の円形凹部29aの外
周部位と円環状の磁性材30の外周部位との間に円環状
室29a1が形成され、この円環状室29a1内に予め
収納した2組の円盤状マグネット26,27がディスク
Dの回転に伴って内周から外周に向かって移動自在にな
っている。
【0047】上記構成による第2実施例のディスクアン
バランス補正機構の動作は、先に図4(A)〜(C)を
用いて説明した第1実施例と同じなため、説明を省略す
る。
【0048】
【発明の効果】以上詳述した本発明に係るディスクアン
バランス補正機構を備えたディスク装置において、請求
項1及び請求項2記載によると、ロアークランパ及び回
転体の円形凹部の外周部位と円環状の磁性材の外周部位
との間に形成した円環状室内に収納した複数の円盤状マ
グネットを薄く形成できるので、ディスクアンバランス
補正機構の高さを低く設定できる。
【0049】また、請求項3記載によると、複数の円盤
状マグネットは互いに吸着しあわないので、アンバラン
スの少ないディスクに対応できる。
【0050】更に、請求項4記載によると、2個以上を
1組として少なくとも2組の円盤状マグネットを円環状
室内に収納して、少なくとも2組の円盤状マグネットが
円環状室内をディスクの回転に伴って内周から外周に移
動することで、ディスク回転速度が小さい場合にも大き
い場合にもディスクの偏心や偏重心に起因する振動を効
果的に減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施例のディスクアンバラン
ス補正機構を備えたディスク装置を示した縦断面図であ
る。
【図2】図1に示した第1実施例のディスクアンバラン
ス補正機構を示した分解斜視図である。
【図3】ロアークランパの円形凹部内に収納した複数の
円盤状マグネットの極性を説明するための図である。
【図4】(A)〜(C)は第1実施例のディスクアンバ
ランス補正機構の動作を説明するための平面図である。
【図5】本発明に係る第2実施例のディスクアンバラン
ス補正機構を備えたディスク装置を示した縦断面図であ
る。
【図6】従来のディスクアンバランス補正機構を備えた
ディスク装置の概略構成を示した斜視図である。
【図7】従来のディスクアンバランス補正機構を備えた
ディスク装置を示した縦断面図である。
【図8】図7に示した従来のディスクアンバランス補正
機構を示した分解斜視図である。
【図9】(A)〜(C)は従来のディスクアンバランス
補正機構の動作を説明するための平面図である。
【図10】従来のディスクアンバランス補正機構の動作
において、(A)はアンバランスのないディスクを低速
回転させた状態を示した平面図であり、(B)はアンバ
ランスのないディスクを高速回転させた状態を示した平
面図である。
【符号の説明】
1B…第1実施例のディスク装置、1C…第2実施例の
ディスク装置、12…スピンドルモータ、12a…回転
軸、13…ターンテーブル、20B…ディスククラン
パ、21…ロアークランパ、21a…円形凹部、21a
2…円環状室、22…アッパークランパ、26…複数の
円盤状マグネット、27…複数の円盤状マグネット、2
8…円環状の磁性材、29…回転体、29a…円形凹
部、29a1…円環状室、30…円環状の磁性材、D…
ディスク、H…ディスクの中心孔。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モータの回転軸に取り付けられ、且つ、デ
    ィスクの中心孔をセンタリングした状態で載置した該デ
    ィスクと一体に回転するターンテーブルと、 前記ディスクを前記ターンテーブル側にクランプし、該
    ターンテーブルに載置した該ディスクと一体に回転する
    非磁性のディスククランパと、 前記ディスククランパ内に前記回転軸と同心的に設けた
    円形凹部と、 前記ディスククランパの円形凹部内の内周部位に前記回
    転軸と同心的に固着した円環状又は円筒状の磁性材と、 前記ディスククランパの円形凹部内の外周部位と前記磁
    性材の外周部位との間に形成された円環状室内を、前記
    ディスクの回転に伴って内周から外周に向かって移動す
    ることで前記ディスクの偏心や偏重心に起因するアンバ
    ランス量を調整する複数の円盤状マグネットとで構成し
    たディスクアンバランス補正機構を備えたディスク装
    置。
  2. 【請求項2】モータの回転軸に取り付けられ、且つ、デ
    ィスクの中心孔をセンタリングした状態で載置した該デ
    ィスクと一体に回転するターンテーブルと、 前記ディスクを前記ターンテーブル側にクランプし、該
    ターンテーブルに載置した該ディスクと一体に回転する
    ディスククランパと、 前記ターンテーブルの下方に該ターンテーブルと一体に
    設けられ、円形凹部を前記回転軸と同心的に形成した非
    磁性の回転体と、 前記回転体の円形凹部内の内周部位に前記回転軸と同心
    的に固着した円環状の磁性材と、 前記回転体の円形凹部内の外周部位と前記マグネットの
    外周部位との間に形成された円環状室を、前記ディスク
    の回転に伴って内周から外周に向かって移動することで
    前記ディスクの偏心や偏重心に起因するアンバランス量
    を調整する複数の円盤状マグネットとで構成したディス
    クアンバランス補正機構を備えたディスク装置。
  3. 【請求項3】前記複数の円盤状マグネットの極性を互い
    に排斥力が作用するように前記円形凹部内に組み込んだ
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のディスク
    アンバランス補正機構を備えたディスク装置。
  4. 【請求項4】前記複数の円盤状マグネットは2個以上を
    1組として複数組設け、各組ごとに前記円盤状マグネッ
    トの前記磁性材への吸着力もしくは前記円盤状マグネッ
    トの質量を調整することにより、前記ディスクの低速回
    転から高速回転までの複数の回転数領域に対応させたこ
    とを特徴とする請求項1又は請求項2もしくは請求項3
    記載のディスクアンバランス補正機構を備えたディスク
    装置。
JP10303662A 1998-10-26 1998-10-26 ディスクアンバランス補正機構を備えたディスク装置 Pending JP2000132904A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7058961B2 (en) * 2000-12-21 2006-06-06 Samsung Electronics Co., Ltd. Disk player, and self-compensating-dynamic-balancer (SCDB) integrated turntable, SCDB integrated clamper and SCDB integrated spindle motor employed in the same
US7696655B2 (en) 2005-12-26 2010-04-13 Sony Corporation Automatic balancing apparatus, rotating apparatus, disc drive apparatus, and balancer

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US7058961B2 (en) * 2000-12-21 2006-06-06 Samsung Electronics Co., Ltd. Disk player, and self-compensating-dynamic-balancer (SCDB) integrated turntable, SCDB integrated clamper and SCDB integrated spindle motor employed in the same
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