JP3253110B2 - 磁気ディスク駆動装置 - Google Patents

磁気ディスク駆動装置

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JP3253110B2
JP3253110B2 JP28058891A JP28058891A JP3253110B2 JP 3253110 B2 JP3253110 B2 JP 3253110B2 JP 28058891 A JP28058891 A JP 28058891A JP 28058891 A JP28058891 A JP 28058891A JP 3253110 B2 JP3253110 B2 JP 3253110B2
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  • Motor Or Generator Frames (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ディスク駆動装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク駆動装置は、装置内に磁気
ディスク駆動用のスピンドルモータと、スピンドルモー
タのハブに取り付けられた磁気ディスクと、磁気ディス
クに近接して磁気ディスクに対し情報書込み及び読出
しを行なうヘッドと、ヘッドを保持するアーム部と、ア
ーム部を回動自在に支持するピポットとアーム部を回動
させる為のボイスコイルモータとを備えている。
【0003】これらの部品を磁気ディスク駆動装置内に
効率良く配置するために、一般的に磁気ディスク駆動装
置の基盤は長方形又は略楕円形を成しており、磁気ディ
スク駆動用のスピンドルモータは基盤の中心より一方に
偏倚した位置に配置され、他方にボイスコイルモータを
配置している製品が多い。
【0004】また、ディスク室を規定する基盤と磁気デ
ィスク駆動用のスピンドルモータの軸受を固定する環状
壁部とが一体的に形成された磁気ディスク駆動装置も多
い。
【0005】ところで、この様なディスク室を規定する
基盤とスピンドルモータの軸受を固定する環状壁部と
一体的に形成して成る磁気ディスク駆動装置において
は、環状壁部を基準として、環状壁部の内側に環状壁部
の軸心方向に沿って軸受を装着し、さらに環状壁部の軸
心方向に沿い軸受に対し軸部材を挿入してスピンドルモ
ータを組立てている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
の磁気ディスク駆動装置においては、基盤の環状壁部
スピンドルモータを組み込むことからこの基盤の環状壁
部を中心とした位置を保持して上述した組立てを行うこ
とになるが、上記したように、スピンドルモータの位置
つまり環状壁部の位置は基盤の中心から一方に偏倚して
おり、組立ての際にこの部分を支持しても支持点が基盤
の重心から離れているため、基盤自体に傾きが生じやす
く、環状壁部の軸心とスピンドルモータにおける軸部材
の軸心とが略一致せず、軸受に均等な圧力がかかりにく
いという現象があった。
【0007】従って、軸部材が環状壁部に対して傾いて
支持されたり、軸受に周方向に不均一な圧力がかかって
固定される可能性が高かった。
【0008】本発明は上記事実に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、磁気ディスク駆動装置
における基盤の重心とスピンドルモータにおける軸部材
の軸心とを略一致した構造とすることにより、スピンド
ルモータの組立て時に基盤の環状壁部に対し軸部材の
が起こりにくく、均等に圧力のかかった状態で軸受と
軸部材を装着することが可能な磁気ディスク駆動装置を
提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の磁気ディスク駆動装置においては、基盤に
一体的に形成された軸受固定支持用の環状壁部を、その
軸心がスピンドルモータの基盤への組立て時における基
盤の重心位置に略一致する位置に設けたことを特徴とす
るものである。この場合、基盤に重心を調整するための
重心調整部材を装着することにより基盤の重心をスピン
ドルモータの基盤への組立て時においてスピンドルモー
タの軸部材の軸心と略一致させてもよく、或いは基盤の
ヘッド支持位置とは反対側の一部をこの反対側へ延出す
ることにより基盤の重心該スピンドルモータの基盤への
組立て時においてスピンドルモータの軸部材の軸心と略
一致させてもよい。
【0010】
【作用】スピンドルモータが取付けられる基盤の環状壁
部は、その軸心が基盤の重心と略一致するように設けら
れていることにより、スピンドルモータの組立て時に、
基盤の環状壁部の部分を支持して軸受を環状壁部の軸心
方向と同一方向に装着しても、基盤に傾きが生じないこ
とから、環状壁部の内側に軸受を周方向均等な圧力がか
かった状態で装着することが可能となる。また、軸部材
の軸受への挿入も軸部材が環状壁部に対して傾くことの
ない状態で行える。
【0011】
【実施例】本発明の実施例を、図面を参照しつつ説明す
る。
【0012】図1は、本発明の第1の実施例としての磁
気ディスク駆動装置の平面図、図2は、図1におけるI
I−0−II線断面図である。但し、図1は、ディスク
室の蓋体を除去した状態で表わされている。
【0013】10は、ディスク室11の基盤であり、ア
ルミにより製造されている。図1における基盤10の中
央部右寄りに、環状凹部12が設けられており、その環
状凹部12の底内周部からディスク室11内側に向かっ
て環状壁部14が立設されている。そしてこの環状壁部
14の内周部は貫通部となっている。また環状凹部12
の開口部における外周部は、外径がやや拡大されて拡径
部16に構成されている。
【0014】18は第1の軸受、20は第2の軸受であ
る。これらの第1の軸受18及び第2の軸受20の外輪
が、環状壁部14の内周壁14aに接着剤により固定さ
れている。22は、第1の軸受18と第2の軸受20と
の間に介装された円筒状スペーサである。
【0015】24は、カップ形のロータハブである。ロ
ータハブ24の中央部内側に、中空の軸部材26が突設
されており、その軸部材26の外周面に、第1の軸受1
8及び第2の軸受20の各内輪が接着剤によって固定さ
れている。
【0016】28は、環状壁部14の外周壁14bに固
定されたステータコア、30は、そのステータコア28
に捲回されたステータコイル、32は、ロータハブ24
の周壁34の内側に固定され、ステータコア28と
向ギャップを隔てて相対するロータマグネットである。
【0017】ロータハブ24の周壁34の開口端部34
aは、環状凹部12にその底部近傍まで挿入された状態
となっており、周壁34の中間部に設けられた外方張出
部36が、環状凹部12の開口部に設けられた拡径部1
6に嵌め込まれた状態となっている。そして、ロータマ
グネット32、ロータハブ24及び外方張出部36と、
環状凹部12及びその拡径部16とにより、ラビリンス
シール効果が得られる微小ギャップが形成され、オイル
微粒子や塵埃がディスク室11内に飛散することが防が
れる。
【0018】ロータハブ24の外周部における外方張出
部36の上に、第1の磁気ディスク38が外嵌され、そ
の第1の磁気ディスク38の上に環状のスペーサ40が
配装され、スペーサ40の上に、第2の磁気ディスク4
2が外嵌されている。
【0019】44は、第1及び第2の磁気ディスク38
及び42を固定保持するクランプ部材である。このクラ
ンプ部材44は、ロータハブ24の端面部に嵌合され、
ねじ止めされている。
【0020】46は、貫通部となっている環状壁部14
の内周部を図2における下端部にて封止する封止部材、
48は、軸部材26における中空部の一端を閉塞するゴ
ム球である。
【0021】以上の環状凹部12、環状壁部14、第1
の軸受18、第2の軸受20、ロータハブ24、ステー
タコア28、ステータコイル30、ロータマグネット3
2等によって、磁気ディスク駆動のためのスピンドルモ
ータAが構成されている。スピンドルモータAにおける
環状凹部12が基盤10に一体的に設けられているの
で、装置全体としての高さが低く抑えられる。
【0022】図1における基盤10の左寄りやや上方
に、円形凹部50が設けられており、その円形凹部50
に、固定軸52の基部52aが嵌合固定されている。そ
してこの固定軸52に、第3の軸受54及び第4の軸受
56を介して回転スリーブ部材58が回転自在に支持さ
れている。
【0023】60は、回転スリーブ部材58から第1及
び第2の磁気ディスク38及び42に向かって突設され
たアーム部材、62は、アーム部材60の先端部に設け
られた磁気ヘッドである。この磁気ヘッド62は、第1
及び第2の磁気ディスク38及び42の各両面にそれぞ
れ配装されている。
【0024】64は、回転スリーブ部材58におけるア
ーム部材60と逆の側に固定された可動コイルである。
【0025】66は第1のヨーク、68は第2のヨーク
である。第1のヨーク66は固定軸52の端部にねじ止
めされ、第2のヨーク68は固定軸52に嵌合されてい
る。
【0026】第1のヨーク66と第2のヨーク68の対
向面に、略扇形の1対の永久磁石板74がそれぞれ固定
されている。この永久磁石板74としては、Nd−Fe
−B系磁石を用いることが望ましい。
【0027】そして固定軸52、第3の軸受54、第4
の軸受56、回転スリーブ部材58、可動コイル64、
第1のヨーク66、第2のヨーク68、永久磁石板74
等が、アーム部材60を回動させて磁気ヘッド62の移
動及び位置決めを行うためのボイスコイルモータBを構
成している。
【0028】76は、ディスク室11の蓋体であって、
箱形をなしている。この蓋体76が基盤10に取り付け
られることにより形成されるディスク室11内に、スピ
ンドルモータA、第1及び第2の磁気ディスク38及び
42、ボイスコイルモータB、アーム部材60及び磁気
ヘッド62等が密閉されている。
【0029】78は、基盤における重心の位置を移動さ
せる為の重心調整部材である。重心調整部材78は、基
盤10と同材質のアルミを使用し、スピンドルモータA
における軸部材26の軸心に対してボイスコイルモータ
Bの取付位置と対称となる位置の、基盤10の下部に設
けられた間隙部を充填する様に基盤10の下面に併設さ
れている。
【0030】更に、ディスク室11において第1及び第
2の磁気ディスク38及び42の存在しない部位で、前
述の重心調整部材78が併設された端部側の基盤10の
上面に、上部重心調整部材79が併設されている。
【0031】重心調整部材78及び上部重心調整部材7
9は、スピンドルモータAにおける軸部材26の軸心に
対し一端面側に集中して設けられており、相対的に基盤
面積が広い他端部側のモーメントとつり合いが保たれて
おり、基盤10の重心はスピンドルモータAにおける軸
部材26の軸心と略一致している。また、基盤10の重
心とスピンドルモータAにおける軸部材26の軸心が略
一致するための併設量及び併設位置が明白となるなら
ば、重心調整部材78及び上部重心調整部材79は基盤
10と一体的に形成することも可能となる。
【0032】図3は、本発明による別の実施例としての
磁気ディスク駆動装置の基盤を示す斜視図である。
【0033】103は略長方形をした磁気ディスク駆動
装置の基盤であり、100は基盤103と一体的に形成
された環状壁部(図示せず)に軸受又は軸受固定部材を
固着して、基盤103と相対的に回転自在なるハブを有
するスピンドルモータである。101は、ハブに装着さ
れた磁気ディスクに情報の書込み及び/又は読出しを行
なう為のヘッド及びヘッドを支持するアーム部材を軸支
する固定軸の取付穴である。102は、ヘッド及びアー
ム部材を磁気ディスクの半径方向に回動させるボイスコ
イルモータの取付穴である。基盤103は全体が平板状
のアルミ板で形成されており、一端部にはボイスコイル
モータ取付穴102及び固定軸取付穴101が、中央部
にはスピンドルモータ100が設けられている。
【0034】上記構造を成す基盤103においては全体
が薄形である為に、第1の実施例の如く重心調整部材を
併設する空間が少なく、重心調整部材を用いてスピンド
ルモータ100における軸部材の軸心と基盤103の重
心を一致させることが難しい。従って、磁気ディスク駆
動装置としては、やや肥大するが、基盤103の一端面
を外方向に延長し、スピンドルモータ100における軸
部材の軸心が基盤103の略中央に位置する様な構成と
し、基盤103の重心と一致させた。
【0035】以上、本発明に従う磁気ディスク駆動装置
の実施例について説明したが、本発明はかかる実施例に
限定されることなく種々の変形乃至修正が可能である。
【0036】例えば、第1の実施例においては、基盤1
0に併設した重心調整部材78及び/又は上部重心調整
部材79は基盤10と同材質に限定せず、比重の大きな
鉛などの金属を使用すれば、併設量は少なくてすみ、第
2の実施例の如く併設空間が少ない磁気ディスク駆動装
置においては、基盤の延長幅を若干とし、基盤内の磁気
ディスクが存在しない延長部に重心調整部材を併設すれ
ば、形状を肥大化させずにスピンドルモータにおける軸
部材の軸心と基盤の重心を一致させることがも可能とな
る。
【0037】
【発明の効果】本発明の磁気ディスク駆動装置において
は、基盤の重心とスピンドルモータにおける軸部材の軸
心とが少なくともスピンドルモータの組立て時に略一致
している為に、基盤の環状壁部部分を支持した状態で、
環状壁部への軸受の装着及び軸部材の挿入を行うことに
より、環状壁部の軸線方向と軸部材の軸線方向が略一致
、軸部材の傾きのないスピンドルモータを装着した磁
気ディスク駆動装置が容易に提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本件発明の磁気ディスク駆動装置の平面図。
【図2】図1における磁気ディスク駆動装置の側面図。
【図3】別の実施例による磁気ディスク駆動装置の斜視
図。
【符号の説明】
A スピンドルモータ B ボイスコイルモータ 10 基盤 11 ディスク室 14 環状壁部 18 第1の軸受 20 第2の軸受 24 ロータハブ 26 軸部材 78 重心調整部材 79 上部重心調整部材

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスク室を規定する基盤と、該基盤に
    装着された磁気ディスク駆動用のスピンドルモータを備
    え、該スピンドルモータは軸部材と該軸部材に一体で該
    基盤に対して相対的に回転自在であるロータハブと該軸
    部材と該基盤との間に配設された軸受を有し、該基盤に
    該スピンドルモータの該軸受を固定支持する環状壁部が
    一体的に形成された磁気ディスク駆動装置において、 該基盤の該環状壁部は、その軸心が該スピンドルモータ
    の該基盤への組立て時における該基盤の重心位置に略一
    致する位置に設けられていることを特徴とする磁気ディ
    スク駆動装置。
  2. 【請求項2】 磁気ディスク駆動装置の基盤に重心を調
    整するための重心調整部材を装着することにより該基盤
    の重心を該スピンドルモータの該基盤への組立て時にお
    いて磁気ディスク駆動用のスピンドルモータにおける軸
    部材の軸心と略一致させたことを特徴とする請求項1記
    載の磁気ディスク駆動装置。
  3. 【請求項3】 磁気ディスク駆動装置の基盤にはスピン
    ドルモータにより回転される磁気ディスクに対して情報
    の書込み及び読出しを行うヘッドが支持されており、該
    基盤の該ヘッド支持位置とは反対側の一部を当該反対側
    延出することにより該基盤の重心を該スピンドルモー
    タの該基盤への組立て時において磁気ディスク駆動用の
    スピンドルモータにおける軸部材の軸心と略一致させた
    ことを特徴とする請求項1記載の磁気ディスク駆動装
    置。
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