JP2000195123A - ディスクアンバランス補正機構を備えたディスク装置 - Google Patents

ディスクアンバランス補正機構を備えたディスク装置

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JP2000195123A
JP2000195123A JP10369560A JP36956098A JP2000195123A JP 2000195123 A JP2000195123 A JP 2000195123A JP 10369560 A JP10369560 A JP 10369560A JP 36956098 A JP36956098 A JP 36956098A JP 2000195123 A JP2000195123 A JP 2000195123A
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Japan
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disk
ball rolling
balls
turntable
clamper
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Satoshi Yoshida
吉田  智
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Victor Company of Japan Ltd
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  • Holding Or Fastening Of Disk On Rotational Shaft (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスクの偏心や偏重心に起因する回転振動
を抑制する。 【解決手段】 ターンテーブル13及びディスクDと一
体に回転する回転体20B内に複数の円環状のボール転
動室21c,21dを径方向に沿って同軸的に設け、且
つ、各ボール転動室21c,21d内にそれぞれ複数の
ボール25,26を転動自在に配置したことを特徴とす
るディスクアンバランス補正機構を備えたディスク装置
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスクの偏心や
偏重心に起因する回転振動を抑制するディスクアンバラ
ンス補正機構を備えたディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、再生専用のCD−ROM,DVD
−ROMなどのディスクを再生するCD−ROMドライ
ブ装置,DVD−ROMドライブ装置では、情報信号を
高速に処理することが要求されているいるため、ディス
クの回転数を7000rpm程度まで高速に回転させる
手法が一般的に採用されている。
【0003】また、記録再生可能なCD−R,DVD−
RAMなどのディスクを記録再生するCD−Rドライブ
装置,DVD−RAMドライブ装置では、一般的に、記
録時にディスクの回転速度を低速に設定して情報信号を
確実に記録し、再生時にディスクの回転速度を高速に設
定して再生信号の処理を高速で行うことが普通になって
いる。このため、こられのCD−Rドライブ装置,DV
D−RAMドライブ装置では、記録時の低速回転と、再
生時の高速回転の少なくとも2種類の回転速度が必要と
なる。
【0004】更に、CD−ROMとDVD−ROMの両
方のディスクの再生を兼ねる装置でも、再生時のディス
ク回転速度を2種類以上に切り換えることが求められ
る。
【0005】しかしながら、CDやDVDなどのディス
クでは、製造不良等が原因で生じるディスクのセンター
孔の位置ずれによる偏心やディスクの厚さムラによる偏
重心、又は、ユーザーがディスクにシールを貼ることに
よる偏重心によって回転中心と重心が一致せず、このよ
うなアンバランスが原因で発生する振動が悪影響を及ぼ
す、という問題が浮上してきた。具体的には、例えば光
ディスク装置の場合には、このような振動が光学式ピッ
クアップに伝達しデータの読取りや書き込みに重大な障
害が出ることがある。
【0006】特に、上記した各ドライブ装置はパーソナ
ルコンピュータ内などに設置されることが多く、ドライ
ブ装置の振動が自身の動作に支障を与えるばかりか、同
じパーソナルコンピュータ内のHDD(ハードディス
ク)ドライブ装置にさえも悪影響を及ぼしかねない。
【0007】このようなアンバランスに起因する回転振
動を抑制するために、従来例としてディスクアンバラン
ス補正機構を備えたディスク装置が実用化されている。
【0008】図4は従来のディスクアンバランス補正機
構を備えたディスク装置の概略構成を示した斜視図、図
5は従来のディスクアンバランス補正機構を備えたディ
スク装置を示した縦断面図、図6は図5に示した従来の
ディスクアンバランス補正機構を示した分解斜視図、図
7は従来のディスクアンバランス補正機構の動作を説明
するための平面図である。
【0009】図4に示した如く、従来のディスクアンバ
ランス補正機構を備えたディスク装置1Aでは、メイン
シャーシ2上にディスク(光ディスク)Dを高速に回転
させながら記録・再生するトラバースメカ10が周囲4
か所のコーナ部位を防振ゴム3によってフローティング
されて取り付けられている。
【0010】上記トラバースメカ10は、サブシャーシ
11上にスピンドルモータ12が固定されており、この
スピンドルモータ12の回転軸にターンテーブル13が
固着されている。また、ターンテーブル13にはディス
クDの中心孔Hをセンタリングするためにテーパ円筒状
のセンターコーン13aが設けられている。また、ター
ンテーブル13の上方には、ターンテーブル13上に載
置したディスクDが高速回転した時にターンテーブル1
3から離脱しないように後述する従来のディスクアンバ
ランス補正機構を内蔵した回転体20A(以下、ディス
ククランパ20Aと記す)が設けられている。このディ
スククランパ20Aは、ターンテーブル13及びディス
クDと一体に回転可能に設けられており、且つ、ターン
テーブル13に載置したディスクDに対して上方から接
離自在に図示しない支持手段により支持されている。
【0011】また、ディスクD上に情報信号を記録した
り、もしくは、ディスクD上に記録した情報信号を再生
するための光ピックアップ30がディスクDの径方向に
移動自在に設けられている。
【0012】ここで、従来のディスクアンバランス補正
機構を内蔵したディスククランパ20Aについて、図5
及び図6を併用して説明する。
【0013】図5及び図6において、スピンドルモータ
12の回転軸12aには、センターコーン13aを形成
したターンテーブル13が固着され、このターンテーブ
ル13とディスククランパ20AとにディスクDが挟持
された状態でクランプされている。この際、ターンテー
ブル13の中心には、ディスクDの中心孔Hをセンタリ
ングするためにテーパ円筒状のセンターコーン13aが
形成されており、且つ、センターコーン13aの上面に
ターンテーブル側ヨーク14が固着されている。 上記
ディスククランパ20Aは、ロアークランパ21と、こ
のロアークランパ21の上面に図示しないネジにより取
り付けたアッパークランパ22とを蓋合わせして、スピ
ンドルモータ12の回転軸12aに対して同心で円筒状
に形成されている。
【0014】また、ロアークランパ21は上面側から円
形凹部21aを凹状に形成し、この円形凹部21a内に
後述するアッパークランパ22側の円環状のクランパ側
ヨーク23及び円環状のマグネット24が進入できるよ
うになっており、且つ、円形凹部21aの中央を貫通し
た中心孔21b内にターンテーブル13のセンターコー
ン13aが進入できるようになっている。
【0015】また、ロアークランパ21の円形凹部21
a内に、磁性材により形成した複数のボール25が予め
収納されている。
【0016】一方、アッパークランパ22は、中心部か
らロアークランパ21側に向けて突出形成した円筒状突
出部22aの外周に、円環状のクランパ側ヨーク23及
び円環状のマグネット24が嵌め込んで固着されてい
る。
【0017】そして、ロアークランパ21とアッパーク
ランパ22とを蓋合わすると、ロアークランパ21の円
形凹部21a内の内周部位にアッパークランパ22に固
着した円環状のクランパ側ヨーク23及び円環状のマグ
ネット24が進入した状態となる。この状態で、ロアー
クランパ21の円形凹部21aの外周部位とマグネット
24の外周部位との間に円環状のボール転動室21a1
が形成され、この円環状のボール転動室21a1内に予
め収納した複数のボール25が転動自在になっている。
この際、円環状のボール転動室21a1は複数のボール
25が内周から外周に向かって移動できる溝巾に形成さ
れている。
【0018】ここで、ターンテーブル13のセンターコ
ーン13aにディスクDの中心孔Hをセンタリングし
て、ディスクDの上方からディスククランパ20Aをデ
ィスクD上に載置すると、アッパークランパ22に固着
した円環状のマグネット24がターンテーブル13のセ
ンターコーン13aに固着したターンテーブル側ヨーク
14に引きつけられるので、ターンテーブル13上に載
置したディスクDがディスククランパ20Aによってク
ランプされる。
【0019】上記構成において、スピンドルモータ12
の停止時には、ロアークランパ21の円形凹部21aの
円環状のボール転動室21a1内に配置した複数のボー
ル25は、図7にて仮想線で示す如く、円環状のマグネ
ット24に吸着しているが、スピンドルモータ12が回
転を開始すると、ディスククランパ20Aのロアークラ
ンパ21が矢印方向に回転して、複数のボール25に働
く遠心力がマグネット24の吸引力より大きくなったと
き、複数のボール25は外周に向かって飛散し、ロアー
クランパ21の円形凹部21aの外側内壁面に押し付け
られる。そして、例えば3000〜4500rpm程度
の回転数に達すると、複数のボール25が円形凹部21
aの外側内壁面に沿って周方向に転動しながらディスク
Dの偏重心とは反対側に移動する。つまり、ディスクD
の偏重心をキャンセルするべく複数のボール25が移動
することで自動的にバランス調整され、高速回転時にお
ける振動が抑制されるものである。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来の
構成では、上述したように、再生時にディスクが高速回
転になってから複数のボール25がロアークランパ21
の円形凹部21aの外側内壁面側に移動してバランスが
ほぼ取れてディスクDの振動が減少したとしても、複数
のボール25がの円形凹部21aの外側内壁面に何回も
衝突するためにボール25が安定する場所が定まりにく
く、かえってオートバランサ自体がアンバランス質量と
なってしまうなどの問題が生じている。
【0021】そこで、本発明は、前記した課題を解決す
べくなされたものであり、偏重心のあるディスクを高速
に回転させた場合に、ディスクの偏重心などのアンバラ
ンスをキャンセルする方向に回転体内で複数のボールが
滑らかに移動でき、且つ、複数のボールがうまく分散し
て、複数のボールがアンバランスの原因とならないディ
スクアンバランス補正機構を備えたディスク装置を提供
することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題に鑑み
てなされたものであり、モータの回転軸に取り付けら
れ、且つ、ディスクの中心孔をセンタリングした状態で
載置した該ディスクと一体に回転するターンテーブル
と、前記ターンテーブル及び前記ディスクと一体に回転
する回転体と、前記回転体内に形成した円環状のボール
転動室と、前記円環状のボール転動室内に転動自在に配
置した複数のボールとで構成したディスクアンバランス
補正機構を備えたディスク装置において、前記回転体内
に複数の円環状のボール転動室を径方向に沿って同軸的
に設け、且つ、各ボール転動室内にそれぞれ複数のボー
ルを転動自在に配置したことを特徴とするディスクアン
バランス補正機構を備えたディスク装置である。
【0023】また、上記発明のディスクアンバランス補
正機構を備えたディスク装置において、前記複数の円環
状のボール転動室は内周側から外周側に向かって各室の
溝幅を順次狭く形成し、各室の溝幅に応じてボールの径
を順次小さく設定したことを特徴とするものである。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係るディスクアン
バランス補正機構を備えたディスク装置の一実施例を図
1乃至図3を参照して詳細に説明する。
【0025】図1は本発明に係るディスクアンバランス
補正機構を備えたディスク装置を示した縦断面図、図2
は本発明に係るディスクアンバランス補正機構におい
て、アンバランス質量のあるディスクに対して複数の円
環状のボール転動室内に配置した複数のボールの動作を
説明するための平面図、図3は本発明に係るディスクア
ンバランス補正機構において、アンバランス質量のない
ディスクに対して複数の円環状のボール転動室内に配置
した複数のボールの動作を説明するための平面図であ
る。
【0026】尚、説明の便宜上、先に従来例で示した構
成部材と同一構成部材に対しては同一の符号を付して適
宜説明し、且つ、従来例と異なる構成部材に新たな符号
を付すと共に、この実施例では従来例と異なる点を中心
に説明する。
【0027】図1に示した如く、本発明に係るディスク
アンバランス補正機構を備えたディスク装置1Bでは、
先に図5及び図6を用いて説明した従来のディスクアン
バランス補正機構を適用したディスククランパ(回転
体)20Aに換えて、ロアークランパ21内に複数の円
環状のボール転動室21a2,21dを径方向に沿って
同軸的に設け、各ボール転動室21a2,21d内にそ
れぞれ複数のボール25,26を転動自在に配置した回
転体20B(以下、ディスククランパ20Bと記す)を
適用したことを特徴とするものである。
【0028】即ち、メインシャーシ2上にディスク(光
ディスク)Dを高速に回転させながら記録・再生するト
ラバースメカ10が周囲4か所のコーナ部位を防振ゴム
3によってフローティングされて取り付けられている。
また、トラバースメカ10のサブシャーシ11上に固定
したスピンドルモータ12の回転軸12aには、センタ
ーコーン13aを形成したターンテーブル13が固着さ
れ、このターンテーブル13とディスククランパ20B
との間でディスクDの中心孔Hがセンターコーン13a
によりセンタリングされた状態でクランプされている。
【0029】ここで、本発明の要部となるディスククラ
ンパ(回転体)20Bは、ロアークランパ21と、この
ロアークランパ21の上面にネジ27により取り付けた
アッパークランパ22とを蓋合わせして、スピンドルモ
ータ12の回転軸12aに対して同心で円筒状に形成さ
れている。ここでは、ディスクDとして外径120m
m,中心径15mm,厚み1.2mmのCD,DVDな
どを適用しているため、ディスククランパ20Bの外形
を略30mm程度に設定している。また、ディスククラ
ンパ20Bは先に従来例で説明したと同様に、ターンテ
ーブル13及びディスクDと一体に回転可能に設けられ
ており、且つ、ターンテーブル13に載置したディスク
Dに対して上方から接離自在に図示しない支持手段によ
り支持されている。
【0030】また、ディスククランパ20Bの一部を構
成するロアークランパ21は、上面側の中心部に円形凹
部21aを凹状に形成し、この円形凹部21a内に下記
するようにディスククランパ20Bの一部を構成するア
ッパークランパ22側の円環状のクランパ側ヨーク23
及び円環状のマグネット24が進入できるようになって
おり、且つ、円形凹部21aの中央部を貫通した中心孔
21b内にターンテーブル13のセンターコーン13a
が進入できるようになっている点も従来と同様である。
【0031】また、ロアークランパ21は、円形凹部2
1aより外側に2つの円環状のボール転動室21c,2
1dが径方向に沿って同軸的に設けられ、且つ、各ボー
ル転動室21c,21d内に複数のボール25,26が
それぞれ転動自在に配置されている。
【0032】また、ボール転動室21c,21dは内周
から外周に向かって各室の溝幅が順次狭く設定されてお
り、且つ、円環状のボール転動室21c,21cは複数
のボール25,26が移動できる程度の溝巾に形成され
ていると共に、起動時に複数のボール25,26がボー
ル転動室21c,21cの外側内壁面へ衝突する時の衝
撃を極力小さくできる溝巾に形成されている。
【0033】具体的には、内周側のボール転動室21c
には大径のボール25が転動自在に2個予め収納され、
一方、内周側のボール転動室21dには小径のボール2
6が転動自在に6個予め収納されている。
【0034】尚、実施例では、ロアークランパ21内に
2つの円環状のボール転動室21c,21dを設けて説
明したが、これに限ることなく、ロアークランパ21内
に2つ以上の複数の円環状のボール転動室を径方向に沿
って同軸的に設けても良く、この際、複数の円環状のボ
ール転動室は内周側から外周側に向かって各室の溝幅を
順次狭く設定し、且つ、各室の溝幅に応じてボールの径
を設定すれば良い。
【0035】一方、アッパークランパ22の中心に形成
した円筒状突出部22aには、円環状のクランパ側ヨー
ク23及び円環状のマグネット24が嵌め込んで固着さ
れており、且つ、円環状のマグネット24はターンテー
ブル13のセンターコーン13aに固着したターンテー
ブル側ヨーク14に引きつけられるようになっている。
そして、ロアークランパ21とアッパークランパ22
とを蓋合わせしてネジ27により両者を一体化して内部
を密閉すると、ロアークランパ21の円形凹部21a内
の内周部位にアッパークランパ22に固着した円環状の
クランパ側ヨーク23及び円環状のマグネット24が進
入した状態となる。この状態で、ロアークランパ21の
2つの円環状のボール転動室21c,21d内に予め収
納した複数のボール25,26が外部に飛び出すことな
く転動自在になる。この際、ロアークランパ21内の内
周側のボール転動室21cは、この内部に配置した複数
のボール25がアッパークランパ22に取り付けた円環
状のマグネット24の漏洩磁束の影響を受けないように
マグネット24から一定距離離して設けられている。
次に、上記構成によるディスクアンバランス補正機構の
動作について図2,図3を用いて説明する。
【0036】まず、図2に示した如く、アンバランス質
量mのあるディスクDをターンテーブル13とディスク
クランパ20Bとに挟持した状態で、スピンドルモータ
12によりディスクDを高速に回転すると振動が発生す
る。この時、トラバースメカ10をメインシャーシ2に
対して防振するための防振ゴム3を含みこの防振ゴム3
から上の構造物の共振周波数とスピンドルモータ12の
回転周波数が一致すると、防振ゴム3から上の構造物は
アンバランス質量mの方向に大きく振動し、さらに前記
共振周波数よりもスピンドルモータ12の回転周波数が
高くなると、ロアークランパ21に設けた2つの円環状
のボール転動室21c,21d内にそれぞれ封入された
複数のボール25,26はディスクD上のアンバランス
質量mに対してディスクDの回転中心を挟んで反対側に
移動する。
【0037】具体的には、内周側のボール転動室21c
内の複数のボール25は滑り運動と転がり運動をしなが
ら、前記したようにディスクD上のアンバランス質量m
に対してディスクDの回転中心を挟んで反対側に移動す
る。このとき、ボール転動室21c内の複数のボール2
5には移動を妨げる方向に摩擦抵抗が発生するが、ボー
ル転動室21cは内周側にあって回転中心からの半径が
小さいので、複数のボール25の移動距離は小さくなり
移動途中で止まることなく、ディスクD上のアンバラン
ス質量mに対してディスクDの回転中心を挟んで反対側
に移動することができる。
【0038】一方、外周側のボール転動室21d内の複
数のボール26も同様の理由でディスクD上のアンバラ
ンス質量mに対してディスクDの回転中心を挟んで反対
側に移動しようとする。ここで、外周側のボール転動室
21d内の複数のボール26の移動距離を短くし、複数
のボール26が移動中に途中で止まってしまうのを防ぎ
たいので、できる限り外周側のボール転動室21dを回
転中心近くに配置してその中に複数のボール26を配す
ることが望ましい。よって、アンバランス質量mのある
ディスクDを回転させたとしても振動を抑制することが
可能である。
【0039】この際、内周側のボール25の個数はボー
ル転動室21cが内周側にあり回転中心からの半径が小
さいため、比較的質量の大きいものを2個程度入れ、1
個当たりのバランス補正能力を大きくするのが好まし
い。この理由は、たくさん入れすぎると複数のボール2
5がボール転動室21c内で横に広がり、遠心力が放射
状に発散するために効率が悪くなるからである。ところ
で、ディスクD上のアンバランス質量mに対して正確に
反対方向に移動するのは移動距離の少ない内周側のボー
ル転動室21c内のボール25であるから、補正量の分
担として外周側のボール転動室21c内のボール26よ
りも内周側のボール転動室21c内のボール25に重き
を置いた方が有利となる。しかし、後述するようにアン
バランス質量のないディスクに対しても振動を起こさな
いようにする必要があるために、内周側の複数のボール
25と外周側の複数のボール26のそれぞれの合計の補
正能力をほぼ同程度、もしくは外周側の複数のボール2
6の合計の補正能力の方をやや多めにしておいた方が好
ましい。
【0040】更には、外周側のボール転動室21dは、
回転中心からの半径が前述の通り小さい方がより効果を
発揮するから、30mm以下とすることが好ましい。
【0041】次に、アンバランス質量のないディスクD
を回転させた場合について図3を用いて説明する。
【0042】アンバランス質量のないディスクDを高速
に回転させた場合、内周側の複数のボール25,外周側
の複数のボール26は共に自らが振動源となるために、
アンバランス質量mのあるディスクDを回転させたとき
とは異なり、防振ゴム3よりも上の構造物はある決まっ
た方向に大きく振動するわけではないので内周側のボー
ル25,外周側のボール26はバラバラになって移動
し、やがて各ボール転動室21c,21dとの摩擦抵抗
によりバラバラの位置で停止する。このとき、外周側の
ボール転動室21d内のボール26が複数個あるために
互いにバランスをとるようにばらばらになって停止しや
すくなる。よってアンバランス質量のないディスクを高
速に回転させたとしても図3に示したように内周側のボ
ール25,外周側のボール26が互いに釣り合い、振動
を押さえることができる。とくに、外周側の複数のボー
ル26は散らばった時に効果を発揮すること、内周側の
複数のボール25とも釣り合う必要があるという理由か
ら、外周側のボール26の個数は2個以下では不足であ
り、3個以上入れることが好ましい。
【0043】尚、上記した実施例では、複数のボール転
動室を内部に設けた回転体としてディスクDをターンテ
ーブル13にクランプするためのディスククランパ20
Bに適用して説明したが、これに限ることなく、上記の
技術的思想を備えた回転体をターンテーブル13側に設
けても良いことは明らかである。
【0044】
【発明の効果】以上詳述した本発明に係るディスクアン
バランス補正機構を備えたディスク装置によると、とく
に、ターンテーブル及びディスクと一体に回転する回転
体内に複数の円環状のボール転動室を径方向に沿って同
軸的に設け、且つ、各ボール転動室内にそれぞれ複数の
ボールを転動自在に配置したため、複数の円環状のボー
ル転動室内に配置した複数のボールがディスクのアンバ
ランス質量に対して回転中心を挟んで反対側に移動して
バランスを取ることが可能となり、結果的にディスクの
高速回転による振動の発生を防止できる。また、各ボー
ル転動室内の複数のボールは、モータ起動時に各室内の
外側内壁面に衝突する時の衝撃が小さいのでアンバラン
ス質量のあるディスクに対して複数のボールがばらける
ことなくアンバランス質量の反対側に移動できる。一
方、アンバランス質量のないディスクに対しても内周側
の複数のボールよりも外周側の複数のボールが散らば
り、互いに回転中心を挟んで反対側に移動すると共に、
内周側の複数のボールに対してもバランスを取るように
停止するので、上記と同様に結果的にバランスが取れ、
ディスクの高速回転による振動の発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るディスクアンバランス補正機構を
備えたディスク装置を示した縦断面図である。
【図2】本発明に係るディスクアンバランス補正機構に
おいて、アンバランス質量のあるディスクに対して複数
の円環状のボール転動室内に配置した複数のボールの動
作を説明するための平面図である。
【図3】本発明に係るディスクアンバランス補正機構に
おいて、アンバランス質量のないディスクに対して複数
の円環状のボール転動室内に配置した複数のボールの動
作を説明するための平面図である。
【図4】従来のディスクアンバランス補正機構を備えた
ディスク装置の概略構成を示した斜視図である。
【図5】従来のディスクアンバランス補正機構を備えた
ディスク装置を示した縦断面図である。
【図6】図5に示した従来のディスクアンバランス補正
機構を示した分解斜視図である。
【図7】従来のディスクアンバランス補正機構の動作を
説明するための平面図である。
【符号の説明】
1B…ディスク装置、 12…スピンドルモータ、12a…回転軸、 13…ターンテーブル、 20B…回転体(ディスククランパ)、 21…ロアークランパ、21a…円形凹部、 21c,21d…円環状のボール転動室、 22…アッパークランパ、 25…大きいボール、 26…小さいボール、 D…ディスク。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モータの回転軸に取り付けられ、且つ、デ
    ィスクの中心孔をセンタリングした状態で載置した該デ
    ィスクと一体に回転するターンテーブルと、 前記ターンテーブル及び前記ディスクと一体に回転する
    回転体と、 前記回転体内に形成した円環状のボール転動室と、 前記円環状のボール転動室内に転動自在に配置した複数
    のボールとで構成したディスクアンバランス補正機構を
    備えたディスク装置において、 前記回転体内に複数の円環状のボール転動室を径方向に
    沿って同軸的に設け、且つ、各ボール転動室内にそれぞ
    れ複数のボールを転動自在に配置したことを特徴とする
    ディスクアンバランス補正機構を備えたディスク装置。
  2. 【請求項2】前記複数の円環状のボール転動室は内周側
    から外周側に向かって各室の溝幅を順次狭く形成し、各
    室の溝幅に応じてボールの径を順次小さく設定したこと
    を特徴とする請求項記載のディスクアンバランス補正機
    構を備えたディスク装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10224069B1 (en) * 2017-06-02 2019-03-05 Nat Williams Phonograph record turntable stabilizing assemblies and methods

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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