JP2001139446A - 皮膚化粧料キット - Google Patents
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Abstract
く、肌への負担を軽減することのできる皮膚化粧料を提
供すること。 【解決手段】 下の組成物(A)および(B)を含有す
る皮膚化粧料キット並びに皮膚に下の組成物(A)を適
用後、更に組成物(B)を適用するする化粧方法。 (A)角質除去剤を含有し、pHが9.0〜11.5であ
る組成物 (B)保湿剤を含有し、pHが4〜6.9である組成物
Description
に関し、更に詳細には、不要な角質を除去するための組
成物と、皮膚を保護し、肌のpHを正常に戻すための組
成物を組合わせた皮膚化粧料キットに関する。
するが、その状態のまま放置すると皮膚のくすみ、肌荒
れ等好ましくない状態になることが知られている。この
状態を改善するためには、古くなった不要な角質を除去
し、新しい角質の再生を促進することが必要である。
れを溶解する目的のために、化学的手段や物理的手段が
取られており、そのための化粧料が既に上市されてい
る。例えば、化学的手段による化粧料の例としては、サ
リチル酸や乳酸等のα−ヒドロキシ酸類を角質溶解剤と
して配合する化粧料等が、物理的な手段による化粧料と
してはスクラブ剤を配合した化粧料等がそれぞれ挙げら
れる。
酸性水(特開平9−124431号公報)、カフェ−酸
/誘導体と角質溶解剤を組合わせた組成物(特許第26
59618号公報)、高分子シリコ−ンと角質溶解剤を
組合わせた皮膚外用剤(特開平10−245331号公
報)、高級脂肪酸のアルカリ塩、ベタイン誘導体および
ノニオン系界面活性剤を組合わせた角質除去化粧水(特
開平11−106325号公報)等が知られている。
他の成分を組合わせる理由は、本来肌に大きな負担をか
ける角質除去あるいは角質溶解を穏和なものとし、肌へ
の負担を軽減するためである。しかし、角質溶解あるい
は角質除去を穏和なものとすることは当然に角質除去等
の効果自体を低下せしめるものであり、そのバランスを
図ることは極めて困難である。
実情に鑑みなされたものであり、角質除去自体の効果を
低下せしめることなく、肌への負担を軽減することので
きる皮膚化粧料を提供することをその課題とする。
解決すべく、鋭意研究を行った結果、皮膚化粧料を角質
を除去するための組成物と、皮膚を保護するための組成
物に分け、これらを順次適用するキットとして提供すれ
ば、角質除去と肌への負担軽減の相反する効果が得られ
ることを見出し、本発明を完成するに到った。
び(B)、 (A)角質除去剤を含有し、pHが9.0〜11.5であ
る組成物 (B)保湿剤を含有し、pHが4〜6.9である組成物
を含有する皮膚化粧料キットを提供するものである。
適用した後、同じく組成物(B)を適用することを特徴
とする化粧方法を提供するものである。
ち、組成物(A)は、角質除去剤を含有し、そのpHが
9.0〜11.5のものである。更に、pHが9.5〜1
1であれば、十分に角質除去効果が得られ、且つ肌負担
の低減という観点から好ましい。pHが9.0未満であ
ると角質除去効果が十分に得られず、pHが11.5を
超えると、過度の皮膚刺激を生じる場合があり、好まし
くない。
0〜11.5に保つ必要があることから、アルカリ性物
質でもある角質除去剤を含有させることが好ましく、具
体的な例としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、乳酸ナトリウム、クエ
ン酸ナトリウム、リンゴ酸ナトリウム、コハク酸ナトリ
ウム、リン酸一水素二ナトリウム等が挙げられる。これ
らは1種又は2種以上を選択し、含有させることが可能
である。なかでも系のpHを安定に保ち、角質除去効果
が優れているという観点から、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムが特に好ま
しい。
の性状は特には問わない。具体的には、化粧水状、美容
液状、ゲル状、クリ−ム状等を例示することができる。
また、本発明に用いられる組成物(A)に、粘性を付与
し、使用性を向上させる目的で、増粘剤を含有させるこ
とも可能である。具体的な増粘剤の例としては、キサン
タンガム、クインスシ−ドガム、グア−ガム、カラギ−
ナン等の天然系高分子、メチルセルロ−ス、ヒドロキシ
エチルセルロ−ス等の半合成高分子系、ポリビニルピロ
リドン、ポリアクリルアミド等の合成高分子およびベン
トナイト、スメクタイト等の粘土鉱物を例示する事がで
きる。なかでも、水溶性高分子であればキサンタンガ
ム、クインスシ−ドガム等の天然系高分子が、粘土鉱物
であればベントナイトが特に好ましい。
は、保湿剤を含有し、そのpHが4〜6.9のものであ
る。更に、pHが4.5〜6.5であれば、肌負担の低減
という観点から好ましい。pHが4未満であると、肌刺
激を生じる場合があり、pHが6.9を超えると肌のp
Hを弱酸性領域にコントロ−ルする事が困難である。
は、肌に保湿作用を付与するものである。具体的な保湿
剤の例としては、プロピレングリコ−ル、1,3−ブチ
レングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、ポリエチレ
ングリコ−ル等のグリコ−ル類;グリセリン、ジグリセ
リン、ポリグリセリン等のグリセロ−ル類;ヒアルロン
酸類;ソルビト−ル、マルチト−ル等の糖アルコ−ル
類;ショ糖、マルト−ス、グルコ−ス等の糖類;カミツ
レエキス、アロエベラ、ウイッチヘ−ゼル、ハマメリ
ス、キュウリ、レモン、ラベンダ−、ロ−ズ等の植物抽
出液が挙げられる。このうち、より高い保湿効果を得る
ことができるため好ましいものとしては、プロピレング
リコ−ル、1,3−ブチレングリコ−ル、ジプロピレン
グリコ−ル、ポリエチレングリコ−ル、グリセリン、ジ
グリセリンを挙げることができる。
〜6.9とする為に、酸性物質を含有せしめることがで
きる。具体的な酸性物質の例としては、乳酸、リンゴ
酸、クエン酸、酒石酸、酢酸、コハク酸、リン酸、カル
ボキシビニルポリマ−、アルキル変性カルボキシビニル
ポリマ−等が挙げられる。
は特には問わないが、具体的には、化粧水状、美容液
状、ゲル状、クリ−ム状、固型状等を例示することがで
きる。
は、それぞれ通常の化粧料を製造する方法によって製造
することができる。また、目的とする効果を損なわない
範囲において、上記各成分の他、必要に応じ、炭化水
素、高級脂肪酸エステル、植物油脂、シリコ−ン油等の
油性成分、アルコ−ル類、界面活性剤、紫外線吸収剤、
酸化防止剤、美容成分、防腐剤、香料等の任意成分を配
合することも可能である。
物(B)を、組合わせて用いる皮膚化粧料キットとし、
順次皮膚に適用する。
以下の如くして行う。すなわち、まず組成物(A)を、
皮膚の必要な部分に適用し、不要な角質を除去する。組
成物(A)を皮膚に適用する手段としては、塗布やスプ
レー等の方法が挙げられる。この組成物(A)の皮膚へ
の適用は、皮膚のくすみや肌あれの程度によっても相違
するが、通常は1から10分間程度とすれば良い。ま
た、不要な角質を除去する手段としては、塗布またはス
プレーされた組成物(A)と共にコットンまたはティッ
シュ等を用いて拭き取る方法や、水やぬるま湯等により
洗い流す方法が挙げられる。
適用した部位に適用する。この組成物(B)の適用手段
も塗布やスプレー等の方法を使用すればよく、更に、そ
の上から他の化粧料等を使用しても良い。
アルカリ性の組成物(A)によって効率的に不要な角質
を除去した後、弱酸性で保湿作用を有する組成物(B)
の組合わせによって初めて、肌への負担が軽く、且つ十
分に不要な角質を除去し、肌の潤いを保つことを可能に
したものである。
ることなく、アルカリ性の領域としては低い領域で効果
的に肌に作用せしめ、不要な角質を除去し、その後に保
湿剤を含有し、酸性としては、肌負担の少ない弱酸性領
域の組成物を皮膚に適用して、皮膚を健やかに保つこと
を可能としたのである。なお、組成物(A)の角質除去
作用が弱い場合においても、塗布に不織布等を用いる
か、または組成物(A)に粘性を付与し、付着性を高め
ることにより角質除去作用を上げることが可能となる。
は、スキンケア化粧料の用途に使用することができるも
ので、くすみや肌あれ等の原因と考えられている不要に
なった角質を除去することが主目的であり、メイクアッ
プ化粧料を除去する化粧料とは全く相違するものであ
る。
説明するが、本発明はこれらによりなんら制約されるも
のではない。
(B)よりなる皮膚化粧料キットを得た。
する。このものの最終pHは10.5であった。
(B)よりなる皮膚化粧料キットを得た。
パックとする。 このものの最終pHは11.0であった。
(B)よりなる皮膚化粧料キットを得た。
とする。 このものの最終pHは9.0であった。
乳化する。 c : bを室温まで冷却し、クリ−ムとする。 このものの最終pHは4.1であった。
(B)よりなる皮膚化粧料キットを得た。
とする。 このものの最終pHは10.8であった。
し乳化する。 c : bを室温に冷却し、乳液とする。 このものの最終pHは6.2であった。
(B)よりなる皮膚化粧料キットを得た。
する。 このものの最終pHは11.0であった。
する。 このものの最終pHは4.5であった。
(B)よりなる皮膚化粧料キットを得た。
る。 このものの最終pHは11.5であった。
する。 このものの最終pHは6.4であった。
として乳液を調製した。
とする。 c : 1〜8を70℃にて、混合溶解し、bに添加し乳
化する。 d : cを室温に冷却し、乳液とする。 このものの最終pHは7.8であった。
品としてクリームを調製した。
乳化する。 c : bを室温まで冷却し、クリ−ムとする。 このものの最終pHは3.5であった。
て、化粧品専門パネル10人に組成物(A)、組成物
(B)の順で使用してもらい、角質除去効果、肌への刺
激感、使用後の潤い感について試験した。また、比較例
1の乳液(組成物(A)の比較品)については、実施例
1から3の組成物(B)とそれぞれ組合わせたものを比
較例1−1から比較例1−3と、比較例2のクリーム
(組成物(B)の比較品)については、実施例1から3
の組成物(A)とそれぞれ組合わせたものを比較例2−
1から比較例2−3とし、比較に用いた。
去効果がある、肌への刺激感がない、潤い感があると積
極評価した人の数により、次の判定基準により判定し
た。この結果は表1に示す。
角質除去効果と皮膚に対する穏和な作用を両立させるこ
とが可能なものであることが明らかとなった。
質除去作用を有しながら、皮膚に対する負担が軽減され
たものである。従って、本発明の皮膚化粧料キットは、
肌のくすみの除去や肌あれの改善等のために有利に使用
できるものである。 以 上
Claims (7)
- 【請求項1】 次の組成物(A)および(B)、 (A)角質除去剤を含有し、pHが9.0〜11.5であ
る組成物 (B)保湿剤を含有し、pHが4〜6.9である組成物
を含有する皮膚化粧料キット。 - 【請求項2】 組成物(A)を皮膚に適用し、次いで組
成物(B)を適用する請求項1記載の皮膚化粧料キッ
ト。 - 【請求項3】 組成物(A)の角質除去剤が、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムまたは炭酸
カリウムより選ばれる1種又は2種以上である請求項1
記載の皮膚化粧料キット。 - 【請求項4】 更に組成物(A)に増粘剤を配合した請
求項1記載の皮膚化粧料キット。 - 【請求項5】 組成物(B)の保湿剤が、プロピレング
リコ−ル、1,3−ブチレングリコ−ル、ジプロピレン
グリコ−ル、ポリエチレングリコ−ル、グリセリンまた
はジグリセリンより選ばれる1種又は2種以上である請
求項1記載の皮膚化粧料キット。 - 【請求項6】 皮膚に次の組成物(A) (A)角質除去剤を含有し、pHが9.0〜11.5であ
る組成物を適用後、更に次の組成物(B) (B)保湿剤を含有し、pHが4〜6.9である組成物
を適用することを特徴とする化粧方法。 - 【請求項7】 肌のくすみ除去または肌荒れの改善を目
的とするものである請求項6記載の化粧方法。
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