JP2001137784A - 分級装置 - Google Patents

分級装置

Info

Publication number
JP2001137784A
JP2001137784A JP32575099A JP32575099A JP2001137784A JP 2001137784 A JP2001137784 A JP 2001137784A JP 32575099 A JP32575099 A JP 32575099A JP 32575099 A JP32575099 A JP 32575099A JP 2001137784 A JP2001137784 A JP 2001137784A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fin
coarse powder
classifier
angle
rotating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP32575099A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroaki Kanemoto
浩明 金本
Nobuyasu Meguri
信康 廻
Yutaka Takeno
豊 竹野
Kazunori Sato
一教 佐藤
Kotaro Sakoda
光太郎 佐古田
Hideo Mitsui
秀雄 三井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Babcock Hitachi KK filed Critical Babcock Hitachi KK
Priority to JP32575099A priority Critical patent/JP2001137784A/ja
Publication of JP2001137784A publication Critical patent/JP2001137784A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Combined Means For Separation Of Solids (AREA)
  • Crushing And Grinding (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 粗粉カットと整流化を同時に実現できる分級
装置を提供すること。 【解決手段】 回転式分級機の回転フィン21の上流側
に回転可能な粗粉カット整流フィン81を配設し、この
粗粉カット整流フィン81の面を回転フィン21の回転
方向にα°(前方傾斜角;0<α<90)傾斜させると
共に、粗粉カット整流フィン81の外周側を内周側に対
して回転フィン21の回転方向へβ°(0<β<90)
先行させる。このように構成すると、α(前方傾斜角)
の角度設定により、原料粒子を衝突分級により下方へた
たき落すように動作するため、粗粉が回転フィン21ま
で到達する確率が低くなり、回転フィン後流の製品微粉
への粗粉の混入率を低減することができる。一方、β
(絞り角)の角度設定により、粒子に内向力が作用する
ため、下方からの流入炭と下方への戻り炭との整流化
((各々の流路確保)が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉体原料を分級し
て所定粒度の微粉を製造する分級装置に係り、特に、微
粉中に混入する粗粉の量の低減化を図り、装置全体をコ
ンパクト化するのに好適な分級装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図14は石炭焚ボイラシステムの微粉炭
供給装置として使用されている竪型ローラミルの構造図
であり、この竪型ローラミルは同一の機器内で供給され
た石炭の粉砕、乾燥、分級、分配および輸送を行う多機
能型機器である。全体の構成は、ハウジング7の高さ方
向について下側から粉砕部駆動部9、粉砕部5、分級部
6、分配部8からなる。ここで、分級部6としては、図
14に示すように固定式と回転式の両者の組合わせで構
成されるものと、図示していないがサイクロン型の固定
式分級機のみから構成されるものと、同じく図示してい
ないが回転式分級機のみから構成されるものとの3種類
が知られているが、ここでは、図14に示す分級部を有
する竪型ローラミルを例にとり、分級装置の従来例を説
明することとする。
【0003】まず、ミル内での被粉砕物である石炭と搬
送用空気の流れについて述べる。給炭管1より供給され
る被粉砕物の原炭105aは、粉砕部駆動部9において
ミルモータ111により減速機112を介して回転して
いる粉砕テーブル2の中央部に落下し、粉砕部5におい
て粉砕テーブル2の回転に伴う遠心力によって粉砕テー
ブル2上を外周部へ移動し(105b)、粉砕テーブル
2と粉砕ローラ3との間にかみ込まれて粉砕される。粉
砕された石炭は、微粉炭となって粉砕テーブル2の外周
部のさらに外周に設けられたスロート4へと移動し、そ
こでスロート4から粉砕部5へ導入される150〜30
0℃に熱せられた搬送用空気(以下、一次空気流110
aと称することがある)と混合され、微粉炭と空気との
固気二相流となって乾燥されながらミル高さ方向の上方
へと吹き上げられる(110b)。スロート4から分級
部6における固定式の旋回用フィン12の下端までの固
気二相流が流通する区間を一次分級部44と称すること
とする。この一次分級部44では、吹き上げられた微粉
炭の粒子(一次分級部流入炭と称することがある)のう
ち、粗い粒径の微粉炭粒子は、重力により分級されて
(106a)落下し粉砕部5へと戻される(一次分級部
戻り炭と称することがある)。一方、細かい粒径の微粉
炭粒子は、固定式の旋回用フィン12を通過して回転式
分級機20との間に流入する(200a)。なお、サイ
クロン型の固定式分級機(コーン11とフィン12)お
よび回転式分級機20によって構成される区間を、先の
一次分級部44に対して二次分級部6と称することとす
る。この二次分級部6では、所定粒径以下の微粉炭と所
定粒径以上の粗粉炭との分級が行われ(一次分級に対し
て二次分級と称し、この区間に流入した微粉炭粒子を二
次分級部流入炭と称することとする)、このうち所定粒
径以上の粗粉炭は、コーン11の内壁に沿って落下して
(106b)粉砕部5へ戻され(これを二次分級部戻り
炭と称することがある)、再粉砕を受ける。一方、所定
粒径以下の微粉炭(製品微粉と称することがある)は、
回転式分級機20の回転フィン21で遠心力による分級
を受けた後、絞り部31を通過して分配部8に流入し
(200b)、単数あるいは複数の送炭管30へと分配
され(107)てボイラのバーナへと送り出される。回
転フィン21は分級機ロータ66の外周に複数枚設けら
れ、この分級機ロータ66は分級機モータ53を駆動源
として回転するようになっている。
【0004】なお、この種の分級装置に関連する従来技
術として、例えば、特許第2715355号公報や特公
昭63−45266号公報等に記載のものが挙げられ
る。
【0005】前者の特許第2715355号公報に開示
された分級装置は、回転フィンを有する回転式セパレー
タの回転軸の下端に傾斜パドル状の傾斜羽根を周設した
プリセパレータを設置し、回転式セパレータの外周のハ
ウジングに垂直または略垂直の凹溝を設けると共に、こ
の凹溝の下端に粉砕テーブル方向へ開口する粗粉の戻り
管を接続してある。この分級装置は、図14に示すよう
な一次分級部44から二次分級部6への流入炭200a
の流路と二次分級部戻り炭106bの流路を仕切るため
のコーン部11が設置されておらず、プリセパレータに
より二次分級部流入炭の粗粉のみをカットし、二次分級
部入口部における流入炭と戻り炭の流路を確保すること
により、製品微粉の粗粉比率を低減させるものである。
【0006】後者の特公昭63−45266号公報に開
示された分級装置は、回転板に固定された複数の第1分
級羽根と第2分級羽根とを備えており、これら第1およ
び第2分級羽根は回転板を介して同一方向へ回転駆動さ
れるようになっている。第1分級羽根は上下方向の高さ
が半径方向長さよりも大きく、第2分級羽根は上下方向
の高さが半径方向長さよりも小さく設定されており、第
2分級羽根の外径を第1分級羽根の外径より大きく設定
してある。この分級装置においても、図14に示すよう
なコーン部11は設置されておらず、第2分級羽根によ
る分級作用の後に第1分級羽根による分級作用を果たす
ことにより、分級粒子径の調整範囲を大きくするもので
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、分級装置が
図14に示すようなサイクロン型の固定式分級機(コー
ン11とフィン12)と回転式分級機20との両者の組
合わせで構成される場合、一次分級部44および二次分
級部6においては、有限の空間内で分級を効率良く行う
ため、分級に対して悪影響を与える流入炭と戻り炭との
干渉を極力防ぐ必要がある。しかし、一次分級部44に
おいては、その分級方式が重力を利用したものであるが
ゆえに、一次分級部流入炭110bと一次分級部戻り炭
106aは共通の空間内をそれぞれの流路とせざるを得
ず、これら一次分級部流入炭110bと一次分級部戻り
炭106aとが干渉するという問題があった。一方、二
次分級部6においては、回転式分級機20の二次分級部
戻り炭106bが旋回用フィン12に衝突した後、コー
ン部11の内面に沿って粉砕部5まで落下するため、旋
回用フィン12の外周からの二次分級部流入炭200a
との干渉は緩和されるものの、二次分級部戻り炭106
bを粉砕部5に戻すのに旋回用フィン12の下部から粉
砕部5の入口に向かう構造のコーン部11を設置しなけ
ればならず、そのためミル主軸方向に多大な空間を要
し、このことが分級装置のコンパクト化の妨げとなって
いた。
【0008】なお、前述したように、分級装置がサイク
ロン型の固定式分級機(コーン11とフィン12)のみ
から構成される場合、旋回用フィン12により遠心力を
与えられた二次分級部流入炭200aから重力によって
二次分級部戻り炭106bが直ちに下方へ分離され、同
戻り炭106bはコーン部11の内壁に沿って粉砕部5
まで落下することになる。したがって、旋回用フィン1
2の外周からの二次分級部流入炭200aと二次分級部
戻り炭106bとの干渉は緩和されるものの、戻り炭1
06bの流路となるコーン部11を設置しなければなら
ないため、ミル主軸方向に多大な空間を要し、分級装置
をコンパクト化するという点で問題がある。
【0009】また、分級装置が回転式分級機20のみか
ら構成される場合、二次分級部流入炭200aと二次分
級部戻り炭106bとの干渉が回転式分級機20の入口
部において生じることになり、干渉防止の点で問題があ
る。
【0010】さらに、特許第2715355号公報に開
示された分級装置の場合、粒子の干渉を避ける機能を凹
溝と戻り管に持たせているため、これら凹溝と戻り管の
追設に伴って構造が複雑になるという問題や、戻り管を
垂直または略垂直に配置する必要があるため、戻り炭が
粉砕テーブルの中心部に戻らないで一次分級部に達しや
すくなり、一次分級部流入炭と戻り炭とに干渉が発生す
るという問題がある。
【0011】さらにまた、特公昭63−45266号公
報に開示された分級装置の場合、流入炭と戻り炭の干渉
が発生するという問題や、第2分級羽根の上下方向高さ
が小さく羽根面が垂直面であるため、衝突分級が十分に
発揮できないという問題がある。このように、上記した
従来技術においては、(1)二次分級部がサイクロン式
分級機のみ、あるいはサイクロン式分級機と回転式分級
機を組合わせた構成の場合、二次分級部入口部での流入
炭と戻り炭との干渉を避けるための構成部品として例え
ばコーン部が設置され、このコーン部が分級機入り口部
の大きな空間を占領することになるため、二次分級部の
コンパクト化が困難になる、(2)サイクロン式分級機
を設けない場合、すなわち回転子式級機のみから構成さ
れる場合には、一次・二次分級部入口部の干渉を避ける
手段が無いか、あるいは十分でない、という2点につい
て配慮が十分でなかった。このため、分級部における流
入炭と戻り炭との干渉の問題や、干渉の問題が軽減され
た場合にも、分級部の構成部品が多くなったり、該構成
部品の寸法が大きくなって分級部の高さが大きくなる等
の問題があった。
【0012】本発明は、このような従来技術の問題を解
消するためになされたもので、その目的は、分級部にお
ける流入炭と戻り炭との干渉を防止し、かつ、構造が簡
素でコンパクトな分級装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、回転式分級機
の上流側に回転可能な粗粉カット整流フィンを配設し、
このフィンに3次元的な角度を持たせることとする。こ
のような粗粉カット整流フィンを設けると、原料粒子を
衝突分級により下方へたたき落すように動作するため、
粗粉が回転式分級機の回転フィンまで到達する確率が低
くなり、回転フィン後流の製品微粉への粗粉の混入率を
低減することができる。また、粗粉カット整流フィンで
分級部流入炭から分離された戻り炭と回転フィンからの
戻り炭とに分級部中心軸方向へ向かう推力を与えるよう
に動作するため、一次・二次分級部の各戻り炭は粉砕テ
ーブル中央部に落下するようになり、分級部への負荷を
軽減できる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の分級装置では、回転軸を
中心に回転する複数枚の回転フィンの外周側より原料粒
子を供給し、この原料粒子を前記回転フィンの遠心力に
よる分級で該回転フィンの内周側へ製品微粉として排出
する分級装置において、原料粒子が前記回転フィンに達
するまでの領域に該回転フィンと同軸に回転可能な複数
枚の粗粉カット整流フィンを配設し、この粗粉カット整
流フィンの面を前記回転軸を通る面に対して前記回転フ
ィンの回転方向へα°(α:前方傾斜角;0<α<9
0)傾斜させると共に、前記粗粉カット整流フィンの外
周側を内周側に対して前記回転フィンの回転方向へβ°
(β:絞り角;0<β<90)先行させるように設定し
た。
【0015】上記構成において、前記粗粉カット整流フ
ィンの外周側を内周側に対して前記回転軸の下方側へγ
°(γ:下方傾斜角;0<γ<90)傾斜させるように
設定した。
【0016】また、本発明の分級装置では、回転軸を中
心に回転する複数枚の回転フィンの外周側より原料粒子
を供給し、この原料粒子を前記回転フィンの遠心力によ
る分級で該回転フィンの内周側へ製品微粉として排出す
る分級装置において、原料粒子が前記回転フィンに達す
るまでの領域に該回転フィンと同軸に回転可能な複数枚
の粗粉カット整流フィンを配設し、この粗粉カット整流
フィンの面を前記回転軸を通る面に対して前記回転フィ
ンの回転方向へα°(α:前方傾斜角;0<α<90)
傾斜させると共に、前記粗粉カット整流フィンの外周側
を内周側に対して前記回転軸の下方側へγ°(γ:下方
傾斜角;0<γ<90)傾斜させるように設定した。
【0017】このように構成された分級装置によれば、
回転フィンを有する回転式分級機の上流側に回転可能に
配設された粗粉カット整流フィンの面が、回転軸を通る
面に対して回転フィンの回転方向へα°(α:前方傾斜
角;0<α<90)傾斜させてあるため、原料粒子を衝
突分級により下方へたたき落すように動作する。それに
よって、粗粉が回転式分級機の回転フィンまで到達する
確率が低くなり、回転フィン後流の製品微粉への粗粉の
混入率を低減することができる。
【0018】また、粗粉カット整流フィンに以下(1)
〜(3)に示すような3次元的な角度を持たせているた
め、粗粉カット整流フィンで分級部流入炭から分離され
た戻り炭と回転フィンからの戻り炭とに分級部中心軸方
向へ向かう推力を与えるように動作する。それによっ
て、一次・二次分級部の各戻り炭は再粉砕の際の理想的
な粒子供給部である粉砕テーブル中央部に落下するよう
になるため、粉砕されずに再び一次分級部流入炭となっ
て無駄な循環を繰り返すことがなく、分級部への負荷を
軽減できる。
【0019】(1)粗粉カット整流フィンの角度をその
外周側を内周側に対して回転フィンの回転方向へβ°
(β:絞り角;0<β<90)先行させるように設定す
る。 (2)粗粉カット整流フィンの角度をその外周側を内周
側に対して回転フィンの下方側へγ°(γ:下方傾斜
角;0<γ<90)傾斜させるように設定する。 (3)上記角度β、γを組合わせて設定する。
【0020】
【実施例】実施例について図面を参照して説明すると、
図1は本発明の第1実施例に係る分級装置の構造図、図
2は図1のA−A線に沿う断面図、図3は図1のB−B
線に沿う断面図であり、図14に対応する部分には同一
符号を付してある。
【0021】図1に示すように、本実施例に係る分級装
置は、回転分級機の回転フィン21とその外側に配設さ
れた複数枚の粗粉カット整流フィン81とで構成され、
これら回転フィン21と粗粉カット整流フィン81は分
級機ロータ66を介して同軸かつ同角速度で回転するよ
うになっている。図2に示すように、粗粉カット整流フ
ィン81の面は分級機ロータ66の回転軸を通る面に対
して回転フィン21の回転方向63へ角度α°(前方傾
斜角)傾斜しており、この前方傾斜角は0°<α<90
°の範囲に設定されている。また、図3に示すように、
粗粉カット整流フィン81の外周側は内周側に対して回
転フィン21の回転方向63へ角度β°(絞り角)先行
しており、この絞り角も0°<β<90°の範囲に設定
されている。なお、かかる分級装置は、例えば図14に
示す分級部6におけるサイクロン型の固定式分級機(コ
ーン11とフィン12)と回転式分級機20に代わるも
のとして設置されるもので、その他のミル全体の構成に
ついては、従来技術と同様であるので説明を割愛する。
【0022】上記の如く構成された第1実施例では、ミ
ル高さ方向で粗粉カット整流フィン81の下方に位置す
る領域、すなわち一次分級部において、粉砕部からの微
粉炭粒子は重力により分級されながら一次空気流に乗っ
て上昇し、二次分級部の入り口となる粗粉カット整流フ
ィン81に達する。図2に示すように、この粗粉カット
整流フィン81には前方傾斜角α°(0<α<90)が
設定されているため、下方から粗粉カット整流フィン8
1に達した微粉炭粒子(二次分級部流入炭)71は、当
該粗粉カット整流フィン81に衝突して下向きの成分を
持った力を受ける。すなわち、粗粉カット整流フィン8
1に前方傾斜角α°を設定することにより、原料粒子を
衝突分級で下方へたたき落とすような力が作用するた
め、二次分級部流入炭71中の粗粉が回転フィン21ま
で到達する確率を低減することが可能となる。ここで、
微粉炭の粒子質量が大きいほど慣性力が大きいため、二
次分級部流入炭71中の粗粉が粗粉カット整流フィン8
1によって選択的に下方へ分離され、質量の小さい微粉
炭粒子67は一次空気流に乗って粗粉カット整流フィン
81を通過する。図8はこの時の粗粉カット整流フィン
81による粗粉カット効果を示す説明図であり、同図か
ら明らかなように、粗粉カット整流フィン81を回転フ
ィン21と同軸かつ同角速度で回転させた場合、粗粉カ
ット整流フィン81をハウジング7に固定した場合に比
べて分離効率曲線が微粒側へシフトし、その粗粉カット
効果が高いことがわかる。
【0023】また、図3に示すように、粗粉カット整流
フィン81には絞り角β°(0<β<90)が設定され
ているため、下方から粗粉カット整流フィン81に衝突
した微粉炭粒子71は、各フィン81群が形成する円周
の接線方向73よりも回転フィン21の回転中心軸82
寄りの力74を受け、微粉炭粒子71中の粗粉は図2の
矢印75で示すように回転フィン21の回転中心軸82
側へと進む。すなわち、粗粉カット整流フィン81に絞
り角β°を設定することにより、原料粒子に内向力が作
用するため、微粉炭粒子71中の粗粉(一次分級部戻り
炭)を再粉砕の際の理想的な粒子供給部である粉砕テー
ブル中央部に落下させることができる。
【0024】そして、このように粗粉カット整流フィン
81を通過した微粉炭粒子67は、二次分級部である回
転分級機の回転フィン21へと到達した後、この回転フ
ィン21の遠心力による分級を受け、回転フィン21の
外側から内側へと通過した微粉炭粒子69はミル系外へ
製品微粉として送り出される。一方、微粉炭粒子67中
になお残留している粗粉68はハウジング7側へ分離さ
れるため、この分離粒子68は二次分級部戻り炭70と
して重力により下方へ落下し、下方からの二次分級部流
入炭71と流れが干渉する領域が発生することになる。
しかしながら、前述したように、粗粉カット整流フィン
81に前方傾斜角α°(0<α<90)が設定されてい
るため、二次分級部戻り炭70が粗粉カット整流フィン
81まで落下したところで、当該粗粉カット整流フィン
81の回転時に生じる下方成分をもつ推力72が与えら
れ、二次分級部戻り炭70は速やかに下方へ落下するよ
うになる。また、前述したように、粗粉カット整流フィ
ン81に絞り角β°(0<β<90)が設定されている
ため、上方から粗粉カット整流フィン81に衝突した二
次分級部戻り炭70は、各フィン81群が形成する円周
の接線方向73よりも回転フィン21の回転中心軸82
寄りの力74を受け、回転フィン21から分離された二
次分級部戻り炭70中の粗粉は図2の矢印76で示すよ
うに回転フィン21の回転中心軸82側へと進む。これ
により、下方から粗粉カット整流フィン81に流入する
二次分級部流入炭71と上方から粗粉カット整流フィン
81に戻る二次分級部戻り炭70との整流化が可能とな
る。
【0025】上記第1実施例にあっては、粗粉カット整
流フィン81にα(前方傾斜角)とβ(絞り角)の角度
設定を同時に行っているため、粗粉カット整流フィン8
1に粗粉カットと整流化という2つの機能を持たせるこ
とができ、以下に説明するような効果を奏する。
【0026】まず、粗粉カットにより回転分級機への流
入炭への粗粉混入率が低減されるため、図9に示すよう
に製品微粉への粗粉の混入割合を低減することができ
る。次に、整流化により無駄な循環が排除されるため、
図10に示すように圧力損失を低減することができ、ま
た、図11に示すように粉砕部と分級部の消費動力を低
減することができ、さらに、図12に示すように分級部
の負荷が下がるので粒子濃度が低減し、分離効率を改善
することができる。その結果として、図13に示すよう
に製品微粉の微粉粒度が向上し、図9に示すように粗粉
混入率も低減することができる。さらに、2つの機能を
シンプルな構成により達成できるので、分級部の簡素化
やコンパクト化に寄与できる。
【0027】図4は本発明の第2実施例に係る分級装置
の構造図、図5は図4のC−C線に沿う断面図、図6は
図4のD−D線に沿う断面図であり、図1〜図3に対応
する部分には同一符号を付してある。
【0028】本実施例が前述した第1実施例と相違する
点は、粗粉カット整流フィン81に角度β°(絞り角)
の代わりに角度γ°(下方傾斜角)を設定したことにあ
り、それ以外の構成は基本的に同じである。すなわち、
図4に示すように、粗粉カット整流フィン81の外周側
は内周側に対して下方側へ角度γ°(下方傾斜角)傾斜
しており、この下方傾斜角は0°<γ<90°の範囲に
設定されている。また、図5に示すように、粗粉カット
整流フィン81には角度α°(前方傾斜角)が0°<α
<90°の範囲に設定されているが、図6に示すよう
に、角度β°(絞り角)は設定されておらず、この時の
角度βは0°である。
【0029】このように構成された第2実施例にあって
は、粗粉カット整流フィン81に角度α°と組み合わせ
て設定された角度γ°が第1実施例の角度β°の設定と
同様の役割を果たし、粒子に内向力成分を与えるように
作用する。したがって、粗粉カット整流フィン81にα
(前方傾斜角)とγ(下方傾斜角)の角度設定を同時に
行えば、粗粉カットと整流化を同時に実現できるという
第1実施例と同様の効果を奏する。
【0030】本発明の第3実施例に係る分級装置を図3
と図4および図7について説明すると、図3は図4のD
−D線に沿う断面図に対応し、図7は図4のC−C線に
沿う断面図に対応する。
【0031】本実施例は前述した第1実施例と第2実施
例を組み合わせたものであり、粗粉カット整流フィン8
1に角度α(前方傾斜角)と角度β(絞り角)および角
度γ(下方傾斜角)を設定してある。すなわち、粗粉カ
ット整流フィン81には、図7に示すように角度α°
(前方傾斜角)が0°<α<90°の範囲に設定される
と共に、図3に示すように角度β°(絞り角)が0°<
β<90°の範囲に設定されており、さらに、図4に示
すように角度γ°(下方傾斜角)が0°<γ<90°の
範囲に設定されている。
【0032】このように構成された第3実施例にあって
は、粗粉カット整流フィン81にα(前方傾斜角)とβ
(絞り角)およびγ(下方傾斜角)の角度設定が同時に
行われているため、前述した第1および第2実施例と同
様に、粗粉カットと整流化を同時に実現することができ
る。
【0033】なお、以上の説明から明らかなように、粗
粉カット整流フィン81の設定角度の規定に関してはフ
ィン面の方向性が重要であり、したがって、粗粉カット
整流フィン81の断面形状が上記各実施例以外の形状で
あっても、同様の粗粉カットと整流化を実現することが
できる。
【0034】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0035】回転式分級機の上流側に回転可能な粗粉カ
ット整流フィンを配設し、このフィンに3次元的な角度
を持たせることにより、原料粒子を衝突分級により下方
へたたき落すように動作するため、粗粉が回転式分級機
の回転フィンまで到達する確率が低くなり、回転フィン
後流の製品微粉への粗粉の混入率を低減することができ
る。また、粗粉カット整流フィンで分級部流入炭から分
離された戻り炭と回転フィンからの戻り炭とに分級部中
心軸方向へ向かう推力を与えるように動作するため、一
次・二次分級部の各戻り炭は粉砕テーブル中央部に落下
するようになり、分級部への負荷を軽減できる。さら
に、粗粉カット整流フィンが粗粉カットと整流化という
2つの機能を持つため、これら2つの機能をシンプルな
構成にて達成することができ、分級部の簡素化やコンパ
クト化に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る分級装置の構造図で
ある。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】図1のB−B線に沿う断面図である。
【図4】本発明の第2実施例に係る分級装置の構造図で
ある。
【図5】図4のC−C線に沿う断面図である。
【図6】図4のD−D線に沿う断面図である。
【図7】本発明の第3実施例に係る分級装置の要部断面
図である。
【図8】粗粉カット整流フィンの回転による分離効率改
善効果を示す説明図である。
【図9】粗粉混入割合の低減効果を示す説明図である。
【図10】圧力損失の低減効果を示す説明図である。
【図11】消費動力の低減効果を示す説明図である。
【図12】分離効率の改善効果を示す説明図である。
【図13】微粉粒度の改善効果を示す説明図である。
【図14】従来例に係る分級装置を備えた竪型ローラミ
ルの構造図である。
【符号の説明】
7 ハウジング 21 回転フィン 63 回転フィンの回転方向 66 分級機ロータ 81 粗粉カット整流フィン 82 回転フィンの回転中心軸 α 前方傾斜角 β 絞り角 γ 下方傾斜角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹野 豊 広島県呉市宝町3番36号 バブコツク日立 株式会社呉研究所内 (72)発明者 佐藤 一教 広島県呉市宝町3番36号 バブコツク日立 株式会社呉研究所内 (72)発明者 佐古田 光太郎 広島県呉市宝町6番9号 バブコツク日立 株式会社呉工場内 (72)発明者 三井 秀雄 広島県呉市宝町6番9号 バブコツク日立 株式会社呉工場内 Fターム(参考) 4D021 FA12 FA23 FA25 GA02 GA06 GA14 GA22 GA29 GB02 HA01 4D063 EE03 EE12 EE21 GA08 GC12 GC19

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸を中心に回転する複数枚の回転フ
    ィンの外周側より原料粒子を供給し、この原料粒子を前
    記回転フィンの遠心力による分級で該回転フィンの内周
    側へ製品微粉として排出する分級装置において、 原料粒子が前記回転フィンに達するまでの領域に該回転
    フィンと同軸に回転可能な複数枚の粗粉カット整流フィ
    ンを配設し、この粗粉カット整流フィンの面を前記回転
    軸を通る面に対して前記回転フィンの回転方向へα°
    (α:前方傾斜角;0<α<90)傾斜させると共に、
    前記粗粉カット整流フィンの外周側を内周側に対して前
    記回転フィンの回転方向へβ°(β:絞り角;0<β<
    90)先行させるように設定したことを特徴とする分級
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、前記粗粉カッ
    ト整流フィンの外周側を内周側に対して前記回転軸の下
    方側へγ°(γ:下方傾斜角;0<γ<90)傾斜させ
    るように設定したことを特徴とする分級装置。
  3. 【請求項3】 回転軸を中心に回転する複数枚の回転フ
    ィンの外周側より原料粒子を供給し、この原料粒子を前
    記回転フィンの遠心力による分級で該回転フィンの内周
    側へ製品微粉として排出する分級装置において、 原料粒子が前記回転フィンに達するまでの領域に該回転
    フィンと同軸に回転可能な複数枚の粗粉カット整流フィ
    ンを配設し、この粗粉カット整流フィンの面を前記回転
    軸を通る面に対して前記回転フィンの回転方向へα°
    (α:前方傾斜角;0<α<90)傾斜させると共に、
    前記粗粉カット整流フィンの外周側を内周側に対して前
    記回転軸の下方側へγ°(γ:下方傾斜角;0<γ<9
    0)傾斜させるように設定したことを特徴とする分級装
    置。
JP32575099A 1999-11-16 1999-11-16 分級装置 Withdrawn JP2001137784A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32575099A JP2001137784A (ja) 1999-11-16 1999-11-16 分級装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32575099A JP2001137784A (ja) 1999-11-16 1999-11-16 分級装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001137784A true JP2001137784A (ja) 2001-05-22

Family

ID=18180236

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32575099A Withdrawn JP2001137784A (ja) 1999-11-16 1999-11-16 分級装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001137784A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004290726A (ja) * 2003-03-25 2004-10-21 Babcock Hitachi Kk 分級機及びそれを備えた竪型粉砕機、石炭焚ボイラ装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004290726A (ja) * 2003-03-25 2004-10-21 Babcock Hitachi Kk 分級機及びそれを備えた竪型粉砕機、石炭焚ボイラ装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5957300A (en) Classifier vane for coal mills
US6902126B2 (en) Hybrid turbine classifier
US5819947A (en) Classifier cage for rotating mill pulverizers
WO2017138302A1 (ja) 分級機、粉砕分級装置及び微粉炭焚きボイラ
US7156235B2 (en) Apparatus for and method of classifying particles discharged from a vertical mill
JPH10109045A (ja) 竪型ローラミル
JP2001137784A (ja) 分級装置
JP4562871B2 (ja) 分級装置および竪型ミル
JPS641182B2 (ja)
JP2002233825A (ja) 分級装置
JP3718608B2 (ja) 竪型ローラミル
JPH10230181A (ja) 竪型ミル
JP2012217920A (ja) 竪型ミル
JP2000210587A (ja) 粉砕装置
JP2008062170A (ja) 分級器および分級器を備えた竪型ミル
JPH02115052A (ja) 回転分級式微粉砕機
JP2000343040A (ja) 遠心選別機
JP2715355B2 (ja) 竪型粉砕機
JP2868099B2 (ja) 竪型粉砕機
JPS59367A (ja) 風力分級装置
JPH11276920A (ja) 竪型ミルによる粒状原料の粉砕・分級方法および装置
JPH0739772A (ja) 回転式分級器を内蔵したローラミル
JP2001300333A (ja) 竪型ローラミル
JP2739750B2 (ja) 竪型粉砕機
JP2002018300A (ja) 分級装置および竪型ミル

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050221

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20060608