JP2001135175A - 電線被覆押出装置 - Google Patents

電線被覆押出装置

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JP2001135175A
JP2001135175A JP31262399A JP31262399A JP2001135175A JP 2001135175 A JP2001135175 A JP 2001135175A JP 31262399 A JP31262399 A JP 31262399A JP 31262399 A JP31262399 A JP 31262399A JP 2001135175 A JP2001135175 A JP 2001135175A
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natural
screw
layer
wire
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JP31262399A
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Isahiro Fukuda
功宏 福田
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Processes Specially Adapted For Manufacturing Cables (AREA)
  • Manufacturing Of Electric Cables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 被覆電線の着色材の色替えに際して労力を低
減する。 【解決手段】 制御部Cuでの制御により全自動で電線
5を押出成形し、作業者の負担を軽減する。特に、色替
えの際に、スクリュー3の回転及び素導線5aの進行を
一旦停止させることで、シリンダ2a〜2c内の着色材
8の残渣に起因する口出屑の発生や、無駄な着色材8の
投入を、最小限に抑制することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電線被覆押出装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】電気配線に用いられる電線としては、電
線種別等を識別するために、被覆部表面に種々の色彩が
施された電線が用いられるのが一般的である。
【0003】例えばある種の規格では、図9に示すよう
な電線が用いられる。
【0004】図9の電線100は、素導線Cの周囲に被
覆層となる略白色等のナチュラル層102が形成され、
その外周面に例えば青色、緑色、茶色又は橙色のコーテ
ィング層103が施され、さらにそのコーティング層1
03の外周部にその軸方向に沿ってコーティング層10
3と異なる色彩の線状のストライプ層104が形成され
たものであり、これにより、この電線100は、外観的
には、所定色のコーティング層103と異なる色彩のス
トライプ層104が形成されて完成される。
【0005】この図9に示される電線100を製造する
にあたっては、従来では例えば図10に示されるような
電線被覆押出装置が用いられていた。図10中の符号H
は素導線Cの周囲にナチュラル層102、コーティング
層103及びストライプ層104を形成するヘッド部、
符号111aはナチュラル層102を形成するためのナ
チュラル材用ホッパ、符号111bはコーティング層1
03を形成するための着色材用ホッパ、符号111cは
ストライプ層104を形成するための着色材用ホッパ、
符号113a,113b,113cは、ナチュラル材ま
たは着色材を練り込んで軟化させてヘッド部Hに押出導
入するシリンダ、符号120はヘッド部Hでナチュラル
層102、コーティング層103及びストライプ層10
4が形成された電線を巻き取りローラ121,122で
巻き取る引取機をそれぞれ示している。また、各シリン
ダ113a,113b,113c内には、図11の如
く、各ホッパ111a,111b,111cから導入さ
れたナチュラル材112aまたは着色材112bを練り
込んで軟化させた後にヘッド部Hに導入するためのスク
リュー114が設置されており、回転モータ123の駆
動により回転するようになっている。尚、図11では、
ヘッド部Hに連結されたシリンダ113a,113b,
113cを簡略化して1個だけで示しているが、実際に
は図10のように3個のシリンダ113a,113b,
113cが連結されていることは言うまでもない。
【0006】この装置を用いた使用例として、図9中の
素導線Cの周囲にナチュラル層102を形成し、さらに
その周囲にコーティング層103を形成する方法につい
て説明する。
【0007】ここでは、図10のように、ナチュラル層
102形成用と、コーティング層103形成用と、スト
ライプ層104形成用の3個のシリンダ113a,11
3b,113cを使用する。
【0008】まず、ホッパ111a内に収容されたナチ
ュラル材112aをシリンダ113a内に導入し、この
シリンダ113a内のスクリュー114(図11参照)
でナチュラル材112aを練り込んで軟化させた後、こ
れをヘッド部Hに導入する。また、ホッパ111b,1
11c内に収容された着色材112b,112cを各シ
リンダ113b,113c内に導入し、この各シリンダ
113b,113c内の各スクリュー114(図11参
照)で着色材112b,112cを練り込んで軟化させ
た後、これをヘッド部Hに導入する。
【0009】ヘッド部Hでは、図12の如く、ナチュラ
ル層用導入孔118aを通じて、ニップル115のテー
パ状外周面115aとダイス116のテーパ状内周面1
16aとの間に形成される間隙118にナチュラル材1
12aの軟化樹脂を流し込むとともに、コーティング層
用導入孔118bを通じて間隙118にコーティング層
用着色材112bの軟化樹脂を流し込み、ニップル11
5のガイド孔117から送給される素導線Cの周囲に軟
化樹脂を押出し被覆して、ナチュラル層102及びコー
ティング層103(図9)を形成する。
【0010】また、これと併せて、ヘッド部Hでは、ヘ
ッド部Hのダイス116に形成されたストライプ層用導
入孔118cを通じてストライプ層用着色材112cを
間隙118内に導入する。これにより、コーティング層
103と異なる彩色の軟化樹脂を供給してストライプ層
104を形成するようになっている。
【0011】ところで、上記電線被覆押出装置を用い
て、図9に示されるタイプの電線100を様々な色彩の
ものとして連続的に製造する場合、例えば、青色のコー
ティング層103に赤色のストライプ層104を有する
電線100を形成した後に、黄色のコーティング層10
3に緑色のストライプ層104の電線100を形成する
ような場合、間隙118へ供給する軟化樹脂をその都度
に変更する必要があり、色彩を変更する度に電線被覆押
出装置を停止し、ホッパ111a,111b,111c
内の粒状着色材(ペレット)を所望の彩色のものに交換
した後、再起動して処理を続行するようにしていた。
【0012】これらの動作は、全て手動での弁開閉動作
または手作業での所定のスイッチ操作等を行うことによ
り実行されていた。例えば、ホッパ111a,111
b,111cに対する着色材112b,112cの色替
え変更は、個別の計量器で粒状着色材(ペレット)を計
量して導入していたが、これらを自動的に実行する機能
は備えていなかった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
手順によると、粒状着色材(ペレット)を所望の彩色に
変更する際に、軟化樹脂に混入される顔料の取り換え工
程や、軟化樹脂と当該混入された顔料との混練工程等が
必要であり、その変更に非常に時間を要するという問題
がある。例えば、本出願人及び本発明者の電線被覆押出
作業の環境下では、実に20分程度の時間を要してい
る。
【0014】また、一般に、色替えに際しては、粒状着
色材(ペレット)を各シリンダ113a,113b,1
13c内のスクリュー114で練り込む必要があるが、
この練り込み工程の初期段階では練り混みが十分とはな
らず、一定時間は軟化樹脂の品質が一定とならない。し
たがって、電線被覆押出装置の色替えによる再起動時に
おける電線100の初期押し出し部分は、樹脂練り悪化
のために、後に切断されて屑部分として捨てられること
になるが、この屑部分をできるだけ少なくすることが、
製造コストの削減という要求に合致したものであり、製
造ラインにおける重要な課題となっていた。ところが、
これを従来のような手作業で行うこととすると、作業者
の熟練度に大きく依存するため、品質の均一化を図るこ
とは極めて困難な問題となっていた。
【0015】そこで、この発明の課題は、表面彩色の異
なる電線の製造切り換えに際して労力を低減し、より短
時間で行うことが可能な電線被覆押出装置を提供するこ
とにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく、
請求項1に記載の発明は、ナチュラル層用ホッパを通じ
て所定のナチュラル層用シリンダにナチュラル材を投入
し、コーティング層用ホッパを通じて所定のコーティン
グ層用シリンダにコーティング層用着色材を投入し、さ
らにストライプ層用ホッパを通じて所定のストライプ層
用シリンダに前記コーティング層用着色材と異なる彩色
のストライプ層用着色材を投入し、前記各シリンダ内の
スクリューを回転させて前記ナチュラル材及び前記着色
材をそれぞれ練り込んだ後に当該スクリューの回転にて
前記ナチュラル材及び着色材を共通のヘッド部に適宜押
出し、当該ヘッド部内を進行する素導線の周囲に適宜被
覆して引き出して、前記素導線の周囲に前記ナチュラル
層、コーティング層及びストライプ層を形成する電線被
覆押出装置において、前記ホッパより収容量が大きく、
前記各シリンダに必要な前記ナチュラル材及び前記着色
材を予め計量して当該各シリンダに前記各ホッパを通じ
てそれぞれ投入補給する補給手段と、前記スクリュー
を、その前記シリンダ内での回転の可否及び回転速度を
変更可能に回転させる回転手段と、前記シリンダ内の軟
化後の前記ナチュラル材及び前記着色材の押出先を、前
記ヘッド部と外部への排出経路とに切り替える経路切替
手段と、前記ヘッド部内の前記素導線を、その進行速度
を変化可能に進行させる進行速度変更手段と、前記シリ
ンダ及び前記ヘッド部の温度を検出する温度検知手段
と、前記シリンダ及び前記ヘッド部を加熱する加熱手段
と、前記ホッパ内の前記ナチュラル材及び前記着色材の
残存量が少なくなった旨を検知する残存検知手段と、前
記開閉弁、前記回転手段、前記経路切替手段及び前記進
行速度変更手段を駆動制御する制御部とを備える。
【0017】そして、前記制御部は、前記着色材の色替
え時に、前記回転手段を停止させてスクリューの回転を
一時的に停止させ且つ前記進行速度変更手段による前記
素導線の進行を一時的に停止させた後、前記経路切替手
段を切り替えて前記着色材の押出先を外部への排出経路
に切り替えた状態で、色替え前の前記着色材に係る前記
ホッパの前記開閉弁を閉成し且つ色替えすべき新たな前
記着色材に係る前記ホッパの前記開閉弁を開成し、この
状態で前記スクリューの回転を再開して前記シリンダ内
の前記着色材の残渣を排出し、次いで再度スクリューの
回転を一旦停止し、同時に前記経路切替手段を切り替え
て前記着色材の押出先を前記ヘッド部に切替え、かかる
状態で一定時間だけ前記進行速度変更手段により前記素
導線を遅く進行させた後に、前記回転手段でのスクリュ
ーの回転速度及び前記進行速度変更手段での前記素導線
の進行速度を所定の通常運転状態に設定して前記新たな
着色材についての前記素導線への押出成形を実行し、さ
らに、前記スクリューの回転を再開して前記シリンダ内
の前記着色材の残渣を排出する際に、前記温度検知手段
で検知された結果に基づいて、前記加熱手段での加熱温
度を通常運転状態での加熱温度より高く設定し、且つ前
記着色材の色替え時に、前記残存検知手段での検知結果
に基づいて、前記ホッパ内の前記着色材の残存量が少な
いときに前記供給弁を開成して前記補給手段から前記ホ
ッパに前記着色材を補給するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】この発明の一の実施の形態に係る
電線被覆押出装置は、従来において全て手動によるボタ
ン操作で実行していた色替え処理を全自動化すること
で、労力の大幅な軽減を図るものであって、特に、電線
の製造動作を一旦停止して再起動する際に樹脂練りの悪
化による品質低下を可及的に低減しようとするものであ
る。
【0019】<構成>図1はこの発明の一の実施の形態
に係る電線被覆押出装置を示すブロック図である。この
電線被覆押出装置は、図1の如く、3個のシリンダ(押
出器)2a〜2cが設置されており、そのうちの1個は
電線のナチュラル層102(図9参照)を形成するため
のもの、他の1個は電線のコーティング層103(同図
参照)を形成するためのもの、さらに他の1個は電線の
ストライプ層104(同図参照)を形成するためのもの
である。また、図2は、着色材8が導入される各シリン
ダ2b,2cの内部構成を示している。尚、図2では、
図示の簡便のため、ヘッド部Hに連結されたシリンダ2
b,2cを簡略化して1個だけで示しているが、実際に
は図1のように着色材8用の両シリンダ2b,2cが連
結され、さらにナチュラル材7用の他のシリンダ2aが
併せて連結されていることは言うまでもない。
【0020】そして、この電線被覆押出装置は、図1の
如く、各ホッパ1a〜1c内に収納されたペレット状の
ナチュラル材または着色材をそれぞれシリンダ2a〜2
c内に適宜落とし込み、このナチュラル材及び着色材を
シリンダ2a〜2cの内部で回転可能に設置されたスク
リュー3(図2参照)で適宜混合して練り込むととも
に、練り込まれた樹脂材をスクリュー3の回転によりヘ
ッド部4に案内し、このヘッド部4で素導線5aの外周
にいわゆる「ナチュラル層」、「コーティング層」及び
「ストライプ層」と呼ばれる樹脂層を適宜被覆して所望
の被覆電線5を押出し成形し、これを図示しない所定の
冷却装置で冷却して硬化させながら引取機6で巻き取っ
て引き取るようにしたものであって、特に、色替えに際
して着色材の変更を行う場合に、電線被覆押出装置の動
作停止、再起動、当該再起動時の各部位の温度上昇、ヘ
ッド部4に対する素導線5aの供給速度及びスクリュー
3の回転速度等を、所定の制御部Cuでの制御により自
動的に最適調整するようにしたものである。
【0021】ここで、この電線被覆押出装置で押し出し
成形される被覆電線5は、例えば図9に示した電線10
0と同様のものであり、素導線5a(図9中の符号C)
の周囲にナチュラル層102、コーティング層103及
びストライプ層104を形成してなるものである。この
うち、ナチュラル層102は、略白色のPVC等の素樹
脂材(以下「ナチュラル材」と称す)7で形成され、ま
た、コーティング層103及びストライプ層104はそ
れぞれ着色樹脂である着色材8で形成される。尚、この
電線被覆押出装置では、ナチュラル材7としては1種類
のものを使用するとともに、着色材8としては例えば赤
・青・黄等の16色のものから選択されて使用される。
【0022】各ホッパ1a〜1cのうち、一のホッパ1
aは内部にナチュラル材7を収容し、また他のホッパ1
b,1cは、それぞれコーティング層103及びストラ
イプ層104に使用される互いに異なる色彩の着色材8
が収容される。
【0023】各ホッパ1a〜1cの上面には、ナチュラ
ル材7または着色材8を供給するための供給口10aが
開口され、また各ホッパ1a〜1cの下端にはナチュラ
ル材7または着色材8を排出するための排出口10bが
形成されている。かかる構成により、ホッパ1a〜1c
内に収容されたナチュラル材7または着色材8は、シリ
ンダ2a〜2c内のナチュラル材7または着色材8自体
の充填状況に応じて、その自重により排出口10bから
各シリンダ2a〜2c内に導入されるようになってい
る。
【0024】そして、着色材8収納用の各ホッパ1b,
1cには、所定の配管またはホース等の補給経路11を
通じてそれぞれ着色材8を適量に計量して適宜補給する
ための補給装置12が設置されている。この補給装置1
2は、内部に16色の着色材8のそれぞれを収容する収
容器12a〜12pを備えている。各収容器12a〜1
2pは、その内部収容量が各ホッパ1b,1cに比べて
20倍以上に設定されており、予め収容された16色の
着色材8のそれぞれをエア押出等の方法により補給経路
11を通じてホッパ1a〜1cの上面の供給口10aに
補給するようになっている。かかる補給装置12の収容
器12a〜12pに大量に着色材8を予め投入しておけ
ば、各ホッパ1a〜1c内への補給を補給装置12から
容易に行うことができる。尚、ナチュラル層用のホッパ
1aについてもナチュラル材7専用の補給装置12q
(図1)が設置され、専用の補給経路を通じてナチュラ
ル材7をホッパ1aに補給できるようになっている。こ
のナチュラル材7用の補給装置12qは、着色材8用の
各収容器12a〜12pと同様の構成となっており、ナ
チュラル材7用のホッパ1aの内部収容量に比べて20
倍以上に設定されている。
【0025】また、各ホッパ1a〜1c内には、ホッパ
1a〜1c内のナチュラル材7又は着色材8の残存量が
一定以上あるかどうかを検出する所定の残存検知センサ
(残存検知手段)14a〜14cが設置されている。こ
の残存検知センサ14a〜14cは、光学式センサや圧
力センサ等が使用されて、それぞれのホッパ1a〜1c
内の所定位置にナチュラル材7または着色材8が充填さ
れているかどうかを検知するようになっており、その検
知結果は制御部Cuに伝送されるようになっている。
【0026】そして、このナチュラル材7用の補給装置
12q及び着色材8用の補給装置12の各収容器12a
〜12pには、ナチュラル材7または着色材8の流路開
閉用の補給弁13q,13a〜13pがそれぞれ設けら
れ、各残存検知センサ14a〜14cにてナチュラル材
7または着色材8の残存量が一定未満である旨を制御部
Cuが検知したときに、各補給弁13q,13a〜13
pが制御部Cuにより一定時間だけ開成制御されるよう
になっている。これにより、ホッパ1a〜1c内へのナ
チュラル材7または着色材8の補給を制御部Cuからの
指令で自動的に実行でき、また補給装置12q及び補給
装置12の収容器12a〜12pの内部収容量が各ホッ
パ1a〜1cに比べて20倍以上に設定されていること
から、作業者によるナチュラル材7及び着色材8の補給
回数を大幅に低減でき、労力の軽減化を図ることが可能
となるものである。
【0027】シリンダ2a〜2cは、上述の通り、電線
5のナチュラル層102を形成するための1個のナチュ
ラル層用シリンダと、コーティング層103及びストラ
イプ層104をそれぞれ形成するための2個の着色材用
シリンダとがある。
【0028】着色材8用のシリンダ2b,2cは、図2
の如く、それぞれ略筒状に形成されて横設されており、
内部にスクリュー3がシリンダ2a〜2cの中心軸周り
に回転可能に設置されており、その内径は40mmとさ
れる。一方、ナチュラル材7用のシリンダ2aも同様
に、それぞれ略筒状に形成されて横設されており、内部
にスクリュー3がシリンダ2aの中心軸周りに回転可能
に設置されている(図示省略)。ただし、ナチュラル材
7を用いたナチュラル層102の製造については、電線
に占めるナチュラル層102の重量比率が大きいため、
ナチュラル層用シリンダ2aの内径(スクリュー3の直
径に近似している)が、着色材8より大径の60mmと
される。そして、図1の如く、各シリンダ2a〜2cの
上部の一箇所には、ホッパ1a〜1cからのナチュラル
材7または着色材8を降入させる降入口が形成され、こ
の降入口の上部にホッパ1a〜1cの排出口10bがそ
れぞれ固着されている。
【0029】そして、図1の如く、各シリンダ2a〜2
cの一端部にはスクリュー3を回転駆動するための回転
モータ(回転手段)25が設置され、この各回転モータ
25の回転の有無及び回転速度を制御部Cuでの制御に
より可変されるようになっている。
【0030】また、各シリンダ2a〜2cの複数の位置
には温度センサ(温度検知手段)23が設置されてお
り、この温度センサ23で検出されたシリンダ2a〜2
cの各部の温度についての情報が制御部Cuに伝達され
るようになっている。また、各シリンダ2a〜2cの複
数の位置にはシリンダ2a〜2cの温度調整を行う加熱
機(加熱手段)24が設置されており、制御部Cuが温
度センサ23での温度検出結果を見ながら加熱機24を
駆動制御することで、各シリンダ2a〜2cの適切な加
熱処理を実行するようになっている。
【0031】これら3つのシリンダ2a〜2cの一端に
は、図12に示した従来のものと同様の共通のヘッド部
4が連結されている。このヘッド部4では、図12の如
く、ナチュラル層用導入孔118aを通じて、ニップル
115のテーパ状外周面115aとダイス116のテー
パ状内周面116aとの間に形成される間隙118にナ
チュラル材112aの軟化樹脂を流し込むとともに、コ
ーティング層用導入孔118bを通じて間隙118にコ
ーティング層用着色材112bの軟化樹脂を流し込み、
さらに、ダイス116に形成されたストライプ層用導入
孔118cを通じてストライプ層用着色材112cを間
隙118内に導入する。これにより、コーティング層1
03と異なる彩色の軟化樹脂を供給し、ニップル115
のガイド孔117から送給される素導線Cの周囲に軟化
樹脂を押出し被覆して、ナチュラル層102、コーティ
ング層103及びストライプ層104(図9)を形成す
る。
【0032】このヘッド部4とシリンダ2a〜2cの間
には、既存の一般的なオーバーフローコック(経路切替
手段)27が設置されている。このオーバーフローコッ
ク27は、その開状態で、図示しないオーバーフロー経
路を開放してシリンダ2a〜2cから供給された軟化樹
脂を外部へ垂れ流す一方、閉状態で、シリンダ2a〜2
cから供給された軟化樹脂を導入孔118a〜118c
を通じてヘッド部4の間隙118(図12参照)内に案
内するようになっている。そして、この実施の形態で
は、オーバーフローコック27の開閉切換が制御部Cu
による制御に基づいて実行されるようになっている。
【0033】尚、このヘッド部4にも、シリンダ2a〜
2cと同様に温度センサ23が設置されており、この温
度センサ23で検出されたヘッド部4の温度についての
情報が制御部Cuに伝達されるようになっている。ま
た、ヘッド部4の所定の位置にはヘッド部4の温度調整
を行う加熱機24が設置されており、制御部Cuが温度
センサ23での温度検出結果を見ながら加熱機24を駆
動制御することで、ヘッド部4の適切な加熱処理を実行
するようになっている。
【0034】引取機6は、ヘッド部4から出て図示しな
い冷却装置で冷却硬化された被覆電線5を図1のように
巻取ローラ30で巻き取るようになっている。ここで、
この巻取ローラ30の回転は、図3の如く、制御部Cu
での制御に従って動作する電動モータ35によって実行
される。特に、電動モータ35による巻取ローラ30の
回転速度が制御部Cuにより任意に可変とされており、
これにより、この電動モータ35は、ヘッド部4内での
素導線5a(図12中の符号C参照)の進行速度を調整
する進行速度変更手段として機能するものである。
【0035】制御部Cuは、図3の如く、残存検知セン
サ14a〜14cでの残存検知において各ホッパ1a〜
1c内のナチュラル材7または着色材8の残存量が少な
い旨を検知したときに各補給装置12q及び補給装置1
2の収容器12a〜12pの各補給弁13q,13a〜
13pを開閉制御しホッパ1a〜1cへのナチュラル材
7または着色材8の補充制御を行う補充制御部41と、
温度センサ23での温度検出結果に基づき加熱機24を
駆動制御してシリンダ2a〜2c及びヘッド部4の適切
な加熱処理を実行する加熱制御部42と、シリンダ2a
〜2c内のスクリュー3を回転駆動する回転モータ25
の回転速度を制御するスクリュー回転速度制御部43
と、ヘッド部4とシリンダ2a〜2cとの間のオーバー
フローコック27を開閉制御してヘッド部4へのナチュ
ラル材7または着色材8の供給の可否を切り替えるコッ
ク開閉制御部44と、電動モータ35の駆動の可否及び
回転速度を変化させてヘッド部4内での素導線5a(図
12中の符号C参照)の進行/停止及び進行速度を変更
する線速制御部45と、時間の計時を行う計時部(タイ
マー)46と、所定のソフトウェアプログラムが予め格
納された記憶部47とを備えている。ここで、補充制御
部41、加熱制御部42、スクリュー回転速度制御部4
3、コック開閉制御部44及び線速制御部45は、RO
MおよびRAM等が接続された一般的なCPU内におい
て、上記の記憶部47内のソフトウェアプログラムに従
って動作する機能部品である。この記憶部47内のソフ
トウェアプログラムは、図4に示した加熱制御部42や
コック開閉制御部44の動作、図5に示したスクリュー
回転速度制御部43の動作、及び図6に示した線速制御
部45の動作等、次に詳述する全ての動作手順を規定し
ており、計時部46での計時結果に基づいて、無駄を可
及的に省いた適正な作業を自動的に実行するようになっ
ている。
【0036】尚、この制御部Cuは、原則的には、後述
の押出成形処理を自動的に実行するものであるが、図示
しない入力装置等で所定の入力指示を行った場合には、
いつでも手動操作に切り替え可能とされることが望まし
い。
【0037】<動作>上記構成の電線被覆押出装置にお
いて、記憶部47内のソフトウェアプログラムに従った
各部の動作手順を、図7のフローチャートに沿って詳述
する。
【0038】尚、準備段階として、作業者は、使用する
ナチュラル材7及び着色材8の色や生産把数等の種々の
生産ロット情報を、キーボード等の図示しない入力装置
を用いて制御部Cuに入力しておく。この際は特に、既
に設定されている情報が、押出成形する電線5に合致し
た図4〜図6の製造スケジュールになっていない場合、
これらのスケジュールを規定する諸データ(例えば時刻
T1〜T8の設定、温度Tp1,Tp2、回転速度等)
を入力するようにする。制御部Cuでは、この生産ロッ
ト情報に基づいて、以下に示す着色材8の色替え等の所
定の処理を自動的に実行する。
【0039】まず、図4中の時刻T0において処理を開
始し、図7中のステップS01の如く、制御部Cuの加
熱制御部42は、時刻T1に至る以前に加熱機24を駆
動制御してシリンダ2a〜2c及びヘッド部4の温度を
上昇させる。この際、温度センサ23で温度を検出しな
がら、通常運転の設定温度よりも10℃程度高温の第一
温度Tp1に上昇するように制御を行う(ステップS0
2)。
【0040】尚、時刻T0から時刻T1に至るまでは、
制御部Cuの線速制御部45は、図6のように電動モー
タ35の駆動を停止させておき、ヘッド部4において素
導線5a(図12中の符号C参照)が進行しないように
しておく。
【0041】また、この図4中の時刻T0から時刻T1
に至るまでの間に、ステップS03のように、制御部C
uの補充制御部41は、ホッパ1a〜1c内の残存検知
センサ14a〜14cでの検知結果に基づいて、ホッパ
1a〜1c内のナチュラル材7又は着色材8の残存量の
確認を行い、残存量が一定量に満たない場合に、流路開
閉用の補給弁13q,13a〜13pを開放し、補給装
置12q及び補給装置12の収容器12a〜12p内の
ナチュラル材7及び各着色材8をホッパ1a〜1c内に
投入する。各ホッパ1a〜1c内のナチュラル材7及び
各着色材8は、その自重により各シリンダ2a〜2cに
投入される。この場合、補給装置12q及び補給装置1
2の収容器12a〜12pの収容量が各ホッパ1a〜1
cに比べて20倍以上に設定されており、かかる補給装
置12q及び補給装置12の収容器12a〜12pに大
量にナチュラル材7及び着色材8を投入しておけば、各
ホッパ1a〜1c内への補給が自動的に実行されること
になり、ナチュラル材7及び着色材8の補給回数を大幅
に低減でき、労力の軽減を図ることが可能となる。
【0042】そして、図7中のステップS04におい
て、図5中の時刻T0から時刻T1の間に、各シリンダ
2a〜2c内のスクリュー3の回転を行い、ナチュラル
材7及び着色材8(樹脂材)の練り込みを開始する(ア
イドリング運転)。そして、制御部Cuの計時部46が
計時を行い、アイドリング運転の開始時点からの一定の
経過時間に至った時点(図5中の時刻T1)で、樹脂材
の練り状態が正常化したものとして(ステップS0
5)、スクリュー3の回転を一旦停止する(ステップS
06)。
【0043】尚、この時刻T1の時点で、図4の如く、
シリンダ2a〜2c及びヘッド部4の各部位の温度は、
上述の第一温度Tp1に上昇した状態で安定しており、
その後、この加熱制御部42は時刻T4に至るまで、温
度センサ23で温度を検出しながら、通常運転の設定温
度を第一温度Tp1に保持するよう制御を続けることに
なる。
【0044】次に、図4中の時刻T1において、制御部
Cuのコック開閉制御部44がオーバーフローコック2
7を閉成して、シリンダ2a〜2cとヘッド部4の各導
入孔118a〜118cとを互いに導通状態とする(ス
テップS07)。
【0045】そして、図5中の時刻T1において、制御
部Cuのスクリュー回転速度制御部43は、ステップS
08の如く、シリンダ2a〜2c内のスクリュー3の回
転を開始し、図5中の時刻T2にいたるまでスクリュー
3の回転速度を上昇させる。この際、ナチュラル層用の
スクリュー3の径(60mm)は、着色材用のスクリュ
ー3の径(40mm)よりも大きく形成されており、こ
れらのスクリュー3の回転軌跡としての円周の長さを考
慮すれば、同じ回転速度で回転させると、着色材用の小
径のスクリュー3での練り込み度が、ナチュラル層用の
大径のスクリュー3での練り込み度よりも劣る結果にな
ってしまうため、これを調整する意味で、着色材用の小
径のスクリュー3の回転速度をナチュラル層用の大径の
スクリュー3の回転速度より早くなるようにする。
【0046】また、図6中の時刻T1から時刻T2(自
動立上時間)にかけて、制御部Cuの線速制御部45
は、電動モータ35による巻取ローラ30の回転速度を
増大させて線速を徐々に早くして、ヘッド部4内での素
導線5a(図12中の符号C参照)の進行速度を所定の
中間保持線速(例えば250m/分)まで上昇させる。
そして、この線速で、図7中のステップS09の如く、
電線5の線径制御を開始する。ここで、この時点での中
間保持線速は、実際の押出成形時の通常運転線速(例え
ば500m/分)よりも遅い速度とされ、図7中のステ
ップS10及び図6中の時刻T2〜T3の如く、通常運
転線速に対して30〜50%程度に設定されて進行して
いる。このように遅い速度で素導線5aを進行させるの
は、樹脂材のシリンダ2a〜2c内での練り込み開始時
は、以前にシリンダ2a〜2c内で練り混みを行ったと
きに残された残渣の影響で色が混じってしまい、この色
が混じった(不純色の)樹脂材が押し出し成形された部
分は屑(口出屑)として捨てられることになることか
ら、この口出屑の長さを可及的に短くするためである。
ここで、口出屑の長さは、図6中の線速を示す線の時刻
T1から時刻T3までの積分値(同図中の斜線ハッチン
グ部分)となる。したがって、このときの中間保持線速
が小さいほど、その積分値である口出屑の長さが短くな
ることが分かる。
【0047】そして、図8中のステップS11及び図6
中の時刻T2〜T3の如く、電線5のヘッド部4内での
進行を行って、口出屑をヘッド部4から送出する。尚、
この際は、ヘッド部4から排出されてくる電線5の外観
チェックを目視により行うことが望ましい。
【0048】次に、図8中のステップS12及び図6中
の時刻T3〜T4(自動立上時間)の如く、ヘッド部4
内の線速を通常運転線速(例えば500m/min)ま
で増速し、図6中の時刻T4〜T5の如く、通常工程数
のロット把数を生産する。この際、制御部Cuの加熱制
御部42は、時刻T4の時点で、温度センサ23で温度
を検出しながら、通常運転の設定温度を、通常の押出成
形に適した第二温度(通常設定温度)Tp2に保持する
よう制御する。また、制御部Cuのスクリュー回転速度
制御部43は、図5中の時刻T4〜T5の如く、シリン
ダ2a〜2c内のスクリュー3の回転をそれぞれの種類
の樹脂材(ナチュラル材7または着色材8)に適した回
転速度に回転制御する。このときの通常設定温度(第二
温度)Tp2及び回転速度は過去の経験則によって決定
されて記憶部47内のソフトウェアプログラムに予め反
映されているものである。
【0049】そして、時刻T5において現在色の電線5
の押出成形が終了したら、ステップS13の如く、制御
部Cuは、各ホッパ1a〜1c内のナチュラル材7及び
着色材8の残量で生産可能な数量を見越して色替えの準
備を行う。即ち、制御部Cuの補充制御部41で補給弁
13q,13a〜13pを閉成し、現在色の樹脂材のホ
ッパ1a〜1cからの供給を停止する。一方、ステップ
S14において、残存検知センサ14a〜14cにてナ
チュラル材7または着色材8の残存量が一定未満である
旨を制御部Cuが検知したときに、各補給弁13q,1
3a〜13pが制御部Cuにより一定時間だけ開成制御
され、これにより、次工程色に係る樹脂材に係るの各ホ
ッパ1a〜1cへの自動補給(セットアップ)が行われ
る。
【0050】次に、ステップS15では、制御部Cu
は、時刻T5〜T6において、シリンダ2a〜2c内の
スクリュー3の回転速度(図5)と、引取機6の引取速
度(図6)を徐々に減速していき、その後、図5中の時
刻T7で、スクリュー3の回転を停止するとともに、ス
テップS16のよいてオーバーフローコック27を開成
し、シリンダ2a〜2c内の残渣を外部に排出可能とし
ておく。また図6中の時刻T8で引取機6の電線引取り
を停止する。
【0051】この時刻T8になると、ステップS17の
如く、制御部Cuのスクリュー回転速度制御部43は、
シリンダ2a〜2c内のスクリュー3を再び回転させ
て、シリンダ2a〜2c内に残った材料を、オーバーフ
ローコック27が開成されたことによるオーバーフロー
経路を通じて排除する。
【0052】そして、この時刻T8は、次色の樹脂材を
投入して色替えを行う際の最初の開始時点(時刻T0)
として、上記したステップS01からの処理を次色の樹
脂材について実行する(図4〜図6参照)。
【0053】以上のように、この電線被覆押出装置で
は、ほぼ全自動で電線5を押出成形でき、作業者の負担
を大幅に軽減できる。したがって、複数の電線被覆押出
装置を一人で管理するようなことが可能となる。
【0054】特に、色替えの際に、スクリュー3の回転
及び素導線5aの進行を一旦停止させることで、シリン
ダ2a〜2c内の着色材8の残渣に起因する口出屑の発
生や、無駄な着色材8の投入を、最小限に抑制すること
が可能となる。
【0055】ただし、このようにスクリュー3の回転及
び素導線5aの進行を一旦停止することにより、再起動
時の樹脂練りの悪化が発生するおそれがある。しかしな
がら、この実施の形態においては、一時的に樹脂の設定
温度(第一温度Tp1)を通常設定温度Tp2よりも1
0℃程度増加させているので、樹脂材の軟化を容易にで
き、また、径の異なるスクリュー3同士で互いに回転速
度を異ならせることで、樹脂練りの品質を均質化でき
る。
【0056】さらに、ホッパ1a〜1cへのナチュラル
材7または着色材8の補給を人手で行うのではなく、制
御部Cuの補充制御部41は、ホッパ1a〜1c内の残
存検知センサ14a〜14cでの検知結果に基づいて、
ホッパ1a〜1c内のナチュラル材7又は着色材8の残
存量の確認を行い、残存量が一定量に満たない場合に、
流路開閉用の補給弁13q,13a〜13pを開放し、
補給装置12q及び補給装置12の収容器12a〜12
p内のナチュラル材7及び各着色材8をホッパ1a〜1
c内に投入するようにしているので、補給装置12q及
び補給装置12の収容器12a〜12p内に大量にナチ
ュラル材7及び着色材8を投入しておけば、これらの各
ホッパ1a〜1c内への補給が自動的に実行されること
になり、ナチュラル材7及び着色材8の補給回数を大幅
に低減でき、労力の軽減を図ることが可能となる。
【0057】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、制御部
において、着色材の色替え時に、回転手段を停止させて
スクリューの回転を一時的に停止させ且つ進行速度変更
手段による素導線の進行を一時的に停止させた後、経路
切替手段を切り替えて着色材の押出先を外部への排出経
路に切り替えた状態で、色替え前の着色材に係るホッパ
の開閉弁を閉成し且つ色替えすべき新たな着色材に係る
ホッパの開閉弁を開成し、この状態でスクリューの回転
を再開してシリンダ内の着色材の残渣を排出し、次いで
再度スクリューの回転を一旦停止し、同時に経路切替手
段を切り替えて着色材の押出先をヘッド部に切替え、か
かる状態で一定時間だけ進行速度変更手段により素導線
を遅く進行させた後に、回転手段でのスクリューの回転
速度及び進行速度変更手段での素導線の進行速度を所定
の通常運転状態に設定して新たな着色材についての素導
線への押出成形を実行するようにしているので、これら
の一連の色替え作業を自動的に実行させることができ
る。したがって、作業者の熟練度に依存せずに品質の均
一化を容易に図り得、また労力を軽減して短時間で色替
え作業を行うことができ、複数の電線被覆押出装置を一
人で管理するようなことも可能となる。
【0058】また、スクリューの回転及び素導線の進行
を一旦停止することにより、再起動時の樹脂練りの悪化
が発生するおそれがある場合に、一時的に着色材の設定
温度を通常運転状態での温度よりも増加させることで、
着色材を容易に軟化できる。
【0059】さらに、制御部において、着色材の色替え
時に、残存検知手段での検知結果に基づいて、ホッパ内
の着色材の残存量が少ないときに供給弁を開成して補給
手段からホッパに着色材を自動的に補給するようにして
いるので、大容量の補給手段内に大量に着色材を予め投
入しておけば、各ホッパ内への補給が自動的に実行され
ることになり、着色材の補給回数を大幅に低減でき、労
力の軽減を図ることが可能となる。また、補給手段でナ
チュラル材及び着色材を予め計量して補給するようにし
ているので、無駄な着色材を投入せずに済み、効率的な
着色材の投入を実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一の実施の形態に係る電線被覆押出
装置を示すブロック図である。
【図2】この発明の一の実施の形態に係る電線被覆押出
装置の各シリンダの内部構成、制御部及び補給装置を示
す模式図である。
【図3】制御部を示す機能ブロック図である。
【図4】温度設定の変化及びオーバーフローコックの開
閉動作を示す図である。
【図5】スクリューの回転速度の変化を示す図である。
【図6】引取機で引き取る際の線速の変化を示す図であ
る。
【図7】この発明の一の実施の形態に係る電線被覆押出
装置の動作を示すフローチャートである。
【図8】この発明の一の実施の形態に係る電線被覆押出
装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】一般的な電線を示す断面図である。
【図10】従来の電線被覆押出装置を示す斜視図であ
る。
【図11】各シリンダの内部構成を示す断面図である。
【図12】一般的なヘッド部を示す断面図である。
【符号の説明】
1a〜1e ホッパ 2 シリンダ 3 スクリュー 4 ヘッド部 5 被覆電線 5a,C 素導線 6 引取機 7 ナチュラル材 8 着色材 9 開閉弁 10a 供給口 10b 排出口 11 補給経路 12a〜12e 補給装置 13a〜13e 補給弁 14a〜14e 残存検知センサ 21 降入口 22 漏斗 23 温度センサ 24 加熱機 25 回転モータ 27 オーバーフローコック 35 電動モータ 41 補充制御部 42 加熱制御部 43 スクリュー回転速度制御部 44 コック開閉制御部 45 線速制御部 46 計時部 47 記憶部 Cu 制御部 100 電線 102 ナチュラル層 104 ストライプ層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F207 AD03 AD15 AG03 AG14 AH35 AK01 AL03 AL16 AP05 AP08 AP13 AR07 AR08 AR09 KA01 KA17 KB18 KB26 KB27 KB28 KF01 KK43 KL58 KL91 KL93 KM03 KM04 KM05 KM12 KM15 5G325 JB02 JB03 JB11 JC06 JC09 JD08 JD10 JD11 5G327 BB10 BC04 BD10

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ナチュラル層用ホッパを通じて所定のナ
    チュラル層用シリンダにナチュラル材を投入し、コーテ
    ィング層用ホッパを通じて所定のコーティング層用シリ
    ンダにコーティング層用着色材を投入し、さらにストラ
    イプ層用ホッパを通じて所定のストライプ層用シリンダ
    に前記コーティング層用着色材と異なる彩色のストライ
    プ層用着色材を投入し、前記各シリンダ内のスクリュー
    を回転させて前記ナチュラル材及び前記着色材をそれぞ
    れ練り込んだ後に当該スクリューの回転にて前記ナチュ
    ラル材及び着色材を共通のヘッド部に適宜押出し、当該
    ヘッド部内を進行する素導線の周囲に適宜被覆して引き
    出して、前記素導線の周囲に前記ナチュラル層、コーテ
    ィング層及びストライプ層を形成する電線被覆押出装置
    において、 前記ホッパより収容量が大きく、前記各シリンダに必要
    な前記ナチュラル材及び前記着色材を予め計量して当該
    各シリンダに前記各ホッパを通じてそれぞれ投入補給す
    る補給手段と、 前記スクリューを、その前記シリンダ内での回転の可否
    及び回転速度を変更可能に回転させる回転手段と、 前記シリンダ内の軟化後の前記ナチュラル材及び前記着
    色材の押出先を、前記ヘッド部と外部への排出経路とに
    切り替える経路切替手段と、 前記ヘッド部内の前記素導線を、その進行速度を変化可
    能に進行させる進行速度変更手段と、 前記シリンダ及び前記ヘッド部の温度を検出する温度検
    知手段と、 前記シリンダ及び前記ヘッド部を加熱する加熱手段と、 前記ホッパ内の前記ナチュラル材及び前記着色材の残存
    量が少なくなった旨を検知する残存検知手段と、 前記開閉弁、前記回転手段、前記経路切替手段及び前記
    進行速度変更手段を駆動制御する制御部とを備え、 前記制御部は、前記着色材の色替え時に、前記回転手段
    を停止させてスクリューの回転を一時的に停止させ且つ
    前記進行速度変更手段による前記素導線の進行を一時的
    に停止させた後、前記経路切替手段を切り替えて前記着
    色材の押出先を外部への排出経路に切り替えた状態で、
    色替え前の前記着色材に係る前記ホッパの前記開閉弁を
    閉成し且つ色替えすべき新たな前記着色材に係る前記ホ
    ッパの前記開閉弁を開成し、この状態で前記スクリュー
    の回転を再開して前記シリンダ内の前記着色材の残渣を
    排出し、次いで再度スクリューの回転を一旦停止し、同
    時に前記経路切替手段を切り替えて前記着色材の押出先
    を前記ヘッド部に切替え、かかる状態で一定時間だけ前
    記進行速度変更手段により前記素導線を遅く進行させた
    後に、前記回転手段でのスクリューの回転速度及び前記
    進行速度変更手段での前記素導線の進行速度を所定の通
    常運転状態に設定して前記新たな着色材についての前記
    素導線への押出成形を実行し、さらに、前記スクリュー
    の回転を再開して前記シリンダ内の前記着色材の残渣を
    排出する際に、前記温度検知手段で検知された結果に基
    づいて、前記加熱手段での加熱温度を通常運転状態での
    加熱温度より高く設定し、且つ前記着色材の色替え時
    に、前記残存検知手段での検知結果に基づいて、前記ホ
    ッパ内の前記着色材の残存量が少ないときに前記供給弁
    を開成して前記補給手段から前記ホッパに前記着色材を
    補給することを特徴とする電線被覆押出装置。
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Cited By (2)

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IT201800001715A1 (it) * 2018-01-24 2019-07-24 Gimac Di Maccagnan Giorgio Dispositivo di estrusione

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