JP2001135064A - ディスクカートリッジ及び成形金型 - Google Patents

ディスクカートリッジ及び成形金型

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JP2001135064A
JP2001135064A JP31335099A JP31335099A JP2001135064A JP 2001135064 A JP2001135064 A JP 2001135064A JP 31335099 A JP31335099 A JP 31335099A JP 31335099 A JP31335099 A JP 31335099A JP 2001135064 A JP2001135064 A JP 2001135064A
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case
disk
release
molding die
molding
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JP31335099A
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Yukio Miyazaki
幸夫 宮崎
Masaru Ikebe
優 池辺
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TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスクカートリッジのケースを成形金型で
成形する場合に、確実に成形金型の一方に成形品が保持
されて残り、成形品の反りを防止し、成形品に永久変形
や割れが生じないようにしたディスクカートリッジ及び
このディスクカートリッジを成形する成形金型を提供す
る。 【解決手段】 このディスクカートリッジは、成形金型
により成形される上ケース1と下ケースとから構成され
るケースの内部にディスク状体を回転可能に収納する。
ケース内面のディスク状体を収納するディスク収納領域
1aの外の4つのコーナ部1b,1c,1d,1eそれ
ぞれに、成形後の離型時に成形金型の一方に残るべき成
形品が他方に取られないように離型抵抗部である凸部1
6を設けた。成形金型には凸部に対応して離型抵抗部の
凹部を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケース内部に記録
媒体等のディスク状体を回転可能に収容するディスクカ
ートリッジ及びこのディスクカートリッジのケースを成
形する成形金型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ミニディスク(MD)等のような
内部にディスク状記録媒体を回転可能に収容する四角形
状のディスクカートリッジのケースを構成する上ケース
及び下ケースは成形により製造されているが、例えば特
開平4−153970号にはかかるケースを成形する成
形金型が示されている(第6図)。成形金型は固定側金
型と可動側金型からなり、両者が合わさったときにでき
る空間内に樹脂を射出することによって上ケース及び下
ケースを成形する。成形後、可動側金型を移動し、この
時成形品は可動側金型に残り、その後、可動側金型内の
突き出しピンで突き出すことにより成形品を金型内から
取り出す。
【0003】上ケースを成形するための従来の成形金型
の断面図を図6に示す。この成形金型は固定側金型10
0と可動側金型200とからなり、両者の間に上ケース
を成形するための空洞101が形成される。成形金型の
空洞101内に溶融した樹脂を射出成形等により充填
し、成形金型内で樹脂が冷却した後に可動側金型200
を固定側金型100から離れるように図の下方に移動さ
せると、成形品(上ケース)は可動側金型200に保持
された状態で移動し、可動側金型200の移動完了後に
突き出しピン201により成形品(上ケース)を突き出
してから成形金型内から取り出す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ディスクカ
ートリッジ用のケースの場合、その形状が平板に近く薄
いため成形品(上ケース)と可動側金型200とが接触
する面積が狭く、可動側金型200が移動する時に成形
品(上ケース)を可動側金型200側に確実に保持する
ことができない場合がある。そうすると、図7に示すよ
うに、成形された上ケ−ス102のコーナ部に近い部分
102aが固定側金型100に取られて残ってしまうこ
とがある。このため、成形品(上ケース)がコーナ部に
近い部分102aで引っ張られる結果、成形品が反って
しまい、永久変形したり、割れてしまったりする。この
ため、ディスクカートリッジ用のケースの製造の歩留ま
りが低下してしまい、好ましくない。
【0005】本発明は、上述のような従来技術の問題に
鑑み、ディスクカートリッジのケースを成形金型で成形
する場合に、確実に成形金型の一方に成形品が保持され
て残り、成形品の反りを防止し、成形品に永久変形や割
れが生じないようにしたディスクカートリッジ及びこの
ディスクカートリッジを成形するための成形金型を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のディスクカートリッジは、成形金型により
成形される上ケースと下ケースとから構成されるケース
の内部にディスク状体を回転可能に収納する略矩形のデ
ィスクカートリッジであって、前記ケース内面の前記デ
ィスク状体を収納するディスク収納領域の外の4つのコ
ーナ部の少なくとも1箇所に離型抵抗部を設け、成形後
の離型時に前記成形金型の一方に残るべき成形品が他方
に取られないように構成したことを特徴とする。
【0007】このディスクカートリッジによれば、ディ
スク収納領域の外の少なくとも1箇所のコーナ部に設け
た離型抵抗部により、成形品(上ケース及び/または下
ケース)がその成形後の離型時に成形金型の一方に確実
に保持されて残り、成形金型の他方に取られないから、
成形品が反ってしまうことを防止でき、成形品に永久変
形や割れが生じることはない。なお、離型抵抗部は上ケ
ースと下ケースの両方に設けてもよく、また、いずれか
一方に設けてもよい。また、離型抵抗部を4つのコーナ
部すべてに設ければ、全てのコーナ部で効果的に成形品
のそりを防止できる。
【0008】また、前記離型抵抗部は前記ケースの側壁
内面から突出してまたは凹んで形成されるとともに、前
記離型抵抗部が離型方向に対しほぼ直交する方向に延び
る直線状に形成されており、その突出量または凹み量が
0.1mm以下であることが好ましい。離型抵抗部が離
型方向に対し直交する方向に延びて直線状であるから、
離型時に成型品を成形金型の一方に、より確実に保持し
残すことができる。また、離型抵抗部は突出しても凹ん
でいてもよいが、その突出量または凹み量が0.1mm
を超えると、成形金型の一方に保持されて残った成形品
を取り出すときに、成形金型から外れ難くなってしまう
から、0.1mm以下が好ましい。
【0009】また、前記離型抵抗部を前記コーナ部のう
ち前記成形金型のゲート部から近いコーナ部またはコー
ナ半径の小さいコーナ部に設けるようにできる。溶融し
た樹脂が成形金型に入り込む通路であるゲート部に相対
的に近いコーナ部では、成形時に成形の最後まで高温の
樹脂が入り込み易く、ゲート部から遠いコーナ部に比べ
てその寸法が大きくなり易い傾向がある。このため、こ
のコーナ部で成形品が成形金型の他方に取られ易くなる
ので、ゲート部に相対的に近いコーナ部に離型抵抗部を
設けることが好ましい。また、コーナ半径の小さなコー
ナ部の方で大きな半径のコーナ部よりも成形品が成形金
型の他方に取られ易くなるので、コーナ半径が相対的に
小さいコーナ部に離型抵抗部を設けることが好ましい。
【0010】また、前記各コーナ部の2つの側壁の一方
または両方に前記離型抵抗部を設けることができる。更
に、前記ディスク収納領域を画定する壁部を前記各コー
ナ部の近傍に設けた場合には、前記各コーナ部の2つの
側壁の一方、両方及び前記壁部の少なくともいずれかに
前記離型抵抗部を設けることができる。各コーナ部のう
ち、いずれの部分に離型抵抗部を設けるかは、成形品が
成形金型の他方に取られる可能性を考慮して適宜決定す
ることができる。ディスク収納領域を画定する壁部に設
ける離型抵抗部は側壁内面と同様の構造にしてよい。
【0011】また、前記離型抵抗部を前記ケースの側壁
内面または壁部外面から凹んだ段差面に設けることがで
きる。これによれば、例えば離型抵抗部としての突出部
がケースの側壁内面から突出すると、ケース内部の他の
部分と干渉して好ましくないときに効果的である。
【0012】また、前記離型抵抗部は離型方向に対し傾
いた傾斜面として形成されていてもよい。この傾斜面は
突き出ていてもよく、凹んでいてもよい。
【0013】また、前記上ケースまたは前記下ケースの
うち前記上ケースと前記下ケースとの合わせ面から突出
する部分が少ない方に前記離型抵抗部を設けるようにし
てもよい。ケース内部において上ケースと下ケースとの
合わせ面から突出する部分が多いと、成形品が成形金型
の他方に取られる可能性が減るからであり、この可能性
の高い方にだけ離型抵抗部を設けることにより、効率的
に成形品の反りを防止できる。
【0014】また、本発明の成形金型は、内部にディス
ク状体を回転可能に収納する略矩形のディスクカートリ
ッジのケースを成形する成形金型であって、前記ケース
内面の前記ディスク状体を収納するディスク収納領域の
外の4つのコーナ部に対応する箇所のうち少なくとも1
箇所に離型抵抗部を設け、成形後の離型時に前記成形金
型の一方に残るべき成形品が他方に取られないように構
成したことを特徴とする。
【0015】この成形金型によれば、ケースのディスク
収納領域の外の4つのコーナ部に対応する箇所のうち少
なくとも1箇所に設けた金型側の離型抵抗部により、成
形品(上ケース及び/または下ケース)がその成形後の
離型時に成形金型の一方に確実に保持されて残り、成形
金型の他方に取られないから、成形品が反ってしまうこ
とを防止でき、成形品に永久変形や割れが生じることは
なく、ディスクカートリッジのケースを歩留まりよく製
造することができる。なお、離型抵抗部は上ケース用成
形金型と下ケース用成形金型の両方に設けてもよく、ま
た、いずれか一方に設けてもよい。また、離型抵抗部を
4つのコーナ部に対応する箇所すべてに設けると、全て
の箇所で効果的に成形品のそりを防止できる。すべての
コーナ部に対応する箇所に離型抵抗部を設けない場合に
は、上述のように、例えば成形金型のゲート部から近い
コーナ部に対応する箇所やコーナ半径の小さいコーナ部
に対応する箇所に設けることで効果が得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明による実施の形態に
ついて図面を用いて説明する。図1は本発明の実施の形
態を示すミニディスク(MD)のディスクカートリッジ
の分解斜視図であり、図2は図1のディスクカートリッ
ジの上ケースの内面側を示す平面図(a)、図2(a)
のIIB−IIB線方向に切断して見た要部断面図
(b)、図2(a)のIIC部の要部拡大平面図
(c)、及び図2(c)のIID−IID線方向に切断
して見た要部断面図(d)である。また、図3は、図1
及び図2に示す上ケースを成形するための成形金型の要
部断面図である。
【0017】図1、図2に示すように、ディスクカート
リッジのケースは平面状でかつ略矩形状に形成されてお
り、上ケース1及び下ケース2から構成されている。上
ケース1内に形成された全体として円形のディスク収納
領域1a(図2)及び下ケース2内に形成された全体と
して円形のディスク収納領域2a(図1)にディスク状
光磁気記録媒体であるディスク3が回転可能に収納され
ている。また、上ケース1には、図2に示すように、矩
形状でかつ平面状の上壁13の周囲に上壁13から直立
して側壁12が形成されている。
【0018】上ケース1内に形成されたディスク収納領
域1aは、図2のように、ケース内部にケースの上壁1
3から直立して設けられた壁部14により画定されてい
る。また、下ケース2内に形成されたディスク収納領域
2aは、図1のように、ケース内部にケース内面から直
立して設けられた壁部14’により画定されている。壁
部14,14’は、上ケース1の各コーナ部1b,1
c,1d,1e及び下ケース2の各コーナ部2b,2
c,2d,2eのそれぞれにおいて上下ケース1,2の
ディスク収納領域1a,2aと各コーナ部の近傍とを隔
離している。
【0019】上下ケース1,2にはへッド挿入孔11,
21及び駆動軸挿入孔22が形成されている。また、ケ
ースのヘッド挿入孔11,21を開閉するための断面コ
字状のシャッタ6が上下ケース1,2の外表面に摺動自
在に装着されている。
【0020】また、ディスクカートリッジの不使用時
に、シャッタ6が開くことを防止するために下ケース2
にシャッタロック5がへッド挿入孔21近傍のコーナ部
2cに設けられている。更に、下ケース2に誤消去防止
部材7がシャッタロック5の設けられたコーナ部と対角
の位置のコーナ部2eに配備されている。
【0021】以上のように、下ケース2には、上ケース
1と比べて装着する部品が多く、図5のディスクカート
リッジの要部側面図に示すように、これらの部品を装着
するために上ケース1と下ケース2の合わせ面10から
突き出るように長いボス部18が下ケース2の方に多く
設けられている。このため、上ケース1と下ケース2と
を比べると、上ケース1の方が成形後の離型時に成形金
型の残るべき一方に残らずに成形金型の他方に取られ易
い傾向になる。この理由から、本実施の形態では、後述
のように上ケース1に離型抵抗部を設けている。
【0022】また、クランピングプレート4がディスク
3の中央に配備され、ディスクカートリッジが記録再生
装置に装着された時に駆動軸のマグネットに吸着されて
ディスク3と共に回転するようになっている。
【0023】次に、図2により、上ケース1に設けた離
型抵抗部としての凸部16について説明する。図2に示
すように、上ケース1の4つのコーナ部1b,1c,1
d,1eの近傍において側壁12の内面側に成形金型の
離型時に抵抗部となる凸部16をそれぞれ設けている。
【0024】即ち、各凸部16は、図2(b)のよう
に、上ケース1の上壁13の周囲で直立している側壁1
2の内面側にほぼ半円状に突き出るように形成されてお
り、また、図2(a)のように、側壁12の各辺の方向
に延びて長さcを有するように直線状に形成されてい
る。このように、各凸部16は直線状に離型方向F(図
3)に対し直交するように延びているから、離型時に成
型品を成形金型の一方により確実に保持し残すことがで
きる。
【0025】また、図2(a)のように、コーナ部1e
の破線で囲んだIIC部において、図1に示す誤消去防
止部材7が位置する収納部15に離型抵抗部としての凸
部16を設ける場合には、図2(c)、(d)に示すよ
うに、側壁12の内面に一段低く凹んだ段差部17を設
け、この段差部17の面から突き出て側壁12の内面か
ら突き出ないように凸部16を設けている。これによ
り、凸部16が摺動する誤消去防止部材7と干渉するこ
とを防止できる。
【0026】次に、図3により、図2の凸部16を有す
る上ケース1を成形するための成形金型を説明する。図
3の成形金型は固定側金型30と可動側金型40とを備
え、可動側金型40には突き出しピン41が設けられ、
成型品としての上ケース1を離型後に突き出して取り出
すことができる。また、可動側金型40の上ケース1の
側壁12の内面側を形成する面43に成形金型側の離型
抵抗部としての凹部42が上ケース1の凸部16に対応
して設けられており、成形時に凹部42により成形品
(上ケース)に凸部16が形成される。
【0027】図3に示す成形金型を用いて、固定側金型
30と可動側金型40との間の上ケース1の形状に対応
した空洞内に溶融樹脂を射出成形等により充填する。そ
して、成形金型の空洞内で樹脂が冷却してから、可動側
金型40を固定側金型30に対して図の下方の離型方向
Fに移動することにより離型した後に、突き出しピン4
0を成形品に対して図の上方の突き出し方向F’に突き
出すことにより成型品である上ケース1を取り出す。
【0028】上述のような離型時に可動側金型40が固
定金型30から離れて移動しても、上ケース1の各コー
ナ部1b,1c,1d,1eの凸部16が可動側金型4
0の凹部42に入り込んでいるから、成型品(上ケース
1)は固定側金型30側に取られずに、確実に可動側金
型40に保持されて残る。
【0029】以上のように、成形品を成形後に成形金型
から取り出すには、成形金型が開いた状態で可動側金型
に成型品が保持されている必要があるが、本実施の形態
ではこれを確実に実現することができる。このため、成
形品(上ケース1)が固定側金型30側に取られてしま
い反ってしまうような不具合は発生せず、成形品に永久
変形や割れが生じることがない。これにより、ディスク
カートリッジの上ケース1を歩留まりよく製造すること
ができる。従来、図7のように固定側金型と可動側金型
との合わせ面である段差部分(上ケースのコーナ部に近
い部分102a)では成形品が固定側金型側に取られ易
かったのであるが、離型抵抗部を設けることにより、こ
の取られによる変形や割れを効果的に防止できるのであ
る。
【0030】また、生産性向上のため成形サイクル時間
を短縮すると、成形品が充分に固化しない前に離型する
ことになるため、成形品に反りが発生することが多くな
るのであるが、本発明のように離型抵抗部を設けること
により反りの発生を抑制できる結果、成形サイクルアッ
プが可能となり、生産性が向上し、ディスクカートリッ
ジのコストダウンを実現できる。
【0031】また、上述のように、成形品としての上ケ
ース1は下ケース2に比べて、成形後の離型時に残るべ
き可動側金型40に残らずに固定側金型30に取られ易
い傾向にあるが、本発明では、通常避けるべきと考えら
れているアンダーカットとなる離型抵抗部(凸部16
等)を、これまでの常識に反してあえて設けることによ
り、この問題を解決している。
【0032】また、上述の効果を考慮すると、上ケース
1の離型抵抗部としての凸部16の突出量t(図2
(b))は、0.1mm以下が好ましい。突出量tが
0.1mm以下であれば、成型品を突き出しピン42で
比較的容易に突き出して取り出すことができる。突出量
tが0.1mmを越えると、成形品としての上ケースが
可動側金型40に強く保持され過ぎて、成型品を突き出
しピン41で可動側金型40から突き出した時に凸部1
6が可動側金型40から外れ難くなり、成型品の反りや
割れの原因となってしまうからである。これを避けるた
めに、可動側金型40においてスライドコア等を使用す
ることもできるが、金型構造が複雑になり、金型コスト
が嵩み、好ましくない。
【0033】次に、図4によりディスクカートリッジの
ケース側に設ける離型抵抗部の変形例を説明する。図4
(a)は凹部19を離型抵抗部として上ケース1の側壁
12の内面側に図2(b)の凸部16と同様に設けたも
のである。この場合、凸部16と同様に凹部19の凹み
量は0.1mm以下が好ましく、側壁12の延びる方向
に直線状に形成されるのが好ましい。この凹部19によ
り図2の場合と同様の効果を得ることができる。
【0034】また、図4(b)は上ケース1の側壁12
の内面側に部分的に側壁内面に凹むように傾斜面20を
離型抵抗部として形成したものである。また、図4
(c)は上ケース1の側壁12の内面側全体に側壁内面
に凹むように傾斜面20aを離型抵抗部として形成した
ものである。これらの傾斜面20,20aの最大凹み量
は0.1mm以下が好ましく、側壁12の延びる方向に
直線状に形成されるのが好ましい。傾斜面20,20a
により図2の場合と同様の効果を得ることができる。ま
た、傾斜面20,20aは側壁内面から突き出るように
形成してもよい。
【0035】なお、図4の場合、図3の可動側金型40
には、凹部19,傾斜面20,20aと対応した形状の
離型抵抗部が面43に形成される。また、上述の凸部1
6に加えて凹部19,傾斜面20,20aを混合して各
コーナ部1b〜1eに形成してもよい。
【0036】また、凸部16や凹部19の断面形状は、
半円等の曲面状としたり、また図3の可動側金型40に
おける成型品の突き出し方向F’に関し斜面にすること
により、可動側金型40から突き出す時に外れ易くする
ようにしておくことが好ましい。また、傾斜面20,2
0aを成型品の突き出し方向F’に傾斜するように形成
することにより、可動側金型40から突き出す時に外れ
易くなり、好ましい。
【0037】また、上述の離型抵抗部としての凸部16
等は、側壁12ではなくディスク収納領域1aを確定す
る壁部14の外面14a側に同様の形状に形成すること
も可能である。
【0038】また、本実施の形態では、離型抵抗部は、
各コーナ部の2辺の側壁12とディスク収納領域1aを
確定する壁部14とで包囲される領域内に設けるのが効
果的である。即ち、各コーナ部の2つの側壁12の一
方、両方及び壁部14の外面14aのうちの少なくとも
いずれかに設けることができる。
【0039】また、本実施の形態では、離型抵抗部を上
ケース1の4つのコーナ部すべてに設けたが、離型時に
固定側金型30に成形品が取られ易い特定のコーナ部の
みに設けてもよい。例えば、4つのコーナ部のうち成形
金型のゲート部から近いコーナ部である。図1の場合、
ゲート部に対応する上ケース1のゲート残り部9がコー
ナ部1bに最も近いので、このコーナ部1bのみに離型
抵抗部を設けるようにしてよい。
【0040】また、例えば離型抵抗部を4つのコーナ部
のうちコーナ半径の小さいコーナ部のみに設けてもよ
い。図2の場合、コーナ部1c,1dのコーナ半径がデ
ィスクカートリッジを装置に挿入するときに先端側にな
るので大きく、コーナ部1b,1eの方がコーナ部1
c,1dよりもコーナ半径が小さいので、コーナ部1
b,1eのみに離型抵抗部を設ける。以上のように離型
抵抗部をどのコーナ部に設けるかは、成形品が固定側金
型に取られ易くなる程度に応じて適宜決定してよい。
【0041】以上のように本発明を実施の形態により説
明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、
本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能であ
る。例えば、本実施例では上ケースを例にして説明した
が下ケースに適用することも可能であり、この場合、下
ケース2のコーナ部2b,2c,2d,2eの近傍に同
様に剥離抵抗部を設けてよい。また、ディスク状体はデ
ィスク状記録媒体以外に、例えばクリーニング用ディス
クであってもよい。また、MD以外のディスクカートリ
ッジであってよいことは勿論である。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、ディスクカートリッジ
のケースを成形金型で成形する場合に、確実に成形金型
の一方に成形品が保持されて残り、成形品の反りを防止
し、成形品に永久変形や割れが生じないようにしたディ
スクカートリッジ及びこのディスクカートリッジを成形
するための成形金型を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すミニディスク(M
D)のディスクカートリッジの分解斜視図である。
【図2】図1のディスクカートリッジの上ケースの内面
側を示す平面図(a)、図2(a)のIIB−IIB線
方向に切断して見た要部断面図(b)、図2(a)のI
IC部の要部拡大平面図(c)、及び図2(c)のII
D−IID線方向に切断して見た要部断面図(d)であ
る。
【図3】図1及び図2に示す上ケースを成形するための
成形金型の要部断面図である。
【図4】本発明による離型抵抗部の変形例を示す上ケー
スの要部断面図である(a),(b),(c)である。
【図5】図1のディスクカートリッジの要部側面図であ
る。
【図6】従来の成形金型の断面図である。
【図7】従来の成形金型による成形後の離型時に生じる
問題点を説明するための断面図である。
【符号の説明】 1 上ケース 2 下ケース 1a,2a ディスク収納領域 1b,1c,1d,1e 上ケースのコーナ部 2b,2c,2d,2e 下ケースのコーナ部 3 ディスク(ディスク状
体) 5 シャッタロック 6 シャッタ 7 誤消去防止部材 9 ゲート残り部 10 上ケース1と下ケース2
の合わせ面 11,21 ヘッド挿入孔 12 側壁 13 上壁 14,14’ 壁部 15 誤消去防止部材7の収納
部 16 凸部(離型抵抗部) 17 段差部 18 合わせ面10から突き出
るボス部18 19 凹部(離型抵抗部) 20,20a 傾斜面(離型抵抗部) 22 駆動軸挿入孔 30 固定側金型 40 可動側金型 41 突き出しピン 42 凹部(成形金型側の離型
抵抗部) F 離型方向 F’ 成型品の突き出し方向

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形金型により成形される上ケースと下
    ケースとから構成されるケースの内部にディスク状体を
    回転可能に収納する略矩形状のディスクカートリッジで
    あって、 前記ケース内面の前記ディスク状体を収納するディスク
    収納領域の外の4つのコーナ部の少なくとも1箇所に離
    型抵抗部を設け、成形後の離型時に前記成形金型の一方
    に残るべき成形品が他方に取られないように構成したこ
    とを特徴とするディスクカートリッジ。
  2. 【請求項2】 前記離型抵抗部は、前記ケースの側壁内
    面から突出してまたは凹んで形成されるとともに、離型
    方向に対しほぼ直交する方向に延びる直線状に形成され
    ており、その突出量または凹み量が0.1mm以下であ
    る請求項1に記載のディスクカートリッジ。
  3. 【請求項3】 前記離型抵抗部を前記コーナ部のうち前
    記成形金型のゲート部から近いコーナ部またはコーナ半
    径の小さいコーナ部に設けた請求項1または2に記載の
    ディスクカートリッジ。
  4. 【請求項4】 前記コーナ部の2つの側壁の一方または
    両方に前記離型抵抗部を設けた請求項1,2または3に
    記載のディスクカートリッジ。
  5. 【請求項5】 前記ディスク収納領域を画定する壁部を
    前記各コーナ部の近傍に設け、前記コーナ部の2つの側
    壁の一方、両方及び前記壁部のうちの少なくともいずれ
    かに前記離型抵抗部を設けた請求項1,2または3に記
    載のディスクカートリッジ。
  6. 【請求項6】 前記離型抵抗部を前記ケースの側壁内面
    または壁部外面から凹んだ段差面に設けた請求項1〜5
    のいずれか1項に記載のディスクカートリッジ。
  7. 【請求項7】 前記離型抵抗部は離型方向に対し傾いた
    傾斜面として形成されている請求項1〜6のいずれか1
    項に記載のディスクカートリッジ。
  8. 【請求項8】 前記上ケースまたは前記下ケースのうち
    前記上ケースと前記下ケースとの合わせ面から突出する
    部分が少ない方に前記離型抵抗部を設けた請求項1〜7
    のいずれか1項に記載のディスクカートリッジ。
  9. 【請求項9】 内部にディスク状体を回転可能に収納す
    る略矩形状のディスクカートリッジのケースを成形する
    成形金型であって、 前記ケース内面の前記ディスク状体を収納するディスク
    収納領域の外の4つのコーナ部に対応する箇所のうち少
    なくとも1箇所に離型抵抗部を設け、成形後の離型時に
    前記成形金型の一方に残るべき成形品が他方に取られな
    いように構成したことを特徴とする成形金型。
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