JP3578974B2 - カートリッジ用収納ケース、成形金型及び成形方法 - Google Patents

カートリッジ用収納ケース、成形金型及び成形方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクや光磁気ディスク等の記録媒体を収容したカートリッジを収納するための収納ケース、その成形金型及び成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光ディスクや光磁気ディスク等の記録媒体を収容したカートリッジを収納するための収納ケースが公知であり、例えば特開平11−278578号公報に開示された収納ケースは本体とカバー部材とから構成され、カバー部材にカートリッジの保持部を有しており、カートリッジとしてのミニディスク(MD)を収納するものである。保持部は、収納ケースにカートリッジを挿入した状態でカバー部材を開いたときにカートリッジを保持する。
【0003】
ミニディスク(MD)は、図8の上面図(a)及び下面図(b)のように、樹脂製の薄いボックス状のカートリッジ50内にディスク状の記録媒体Dを格納しており、矢印方向に記録再生装置に挿入されて再生または記録に供される。下面の挿入方向側の両端には装置への挿入時に用いられる凹部51,51が形成されている。
【0004】
上記保持部は、カバー部材の成形時に成形金型の傾斜スライドによって形成されている。かかる成形金型の傾斜スライドは、例えば特開2000−62882号公報に記載されているが、傾斜スライドを使用すると、型開き後に成形品を取り出すときに傾斜スライドの突き出し量を大きくしなければならず、この突き出し工程のため成形サイクルが長くなってしまい生産性が低下してしまっていた。
【0005】
また、特開平11−278578号公報の保持部はカートリッジの挿入方向に対して長く設定されており、使用する樹脂が多く、生産性の低下と併せてコスト高になっている(同公報の図5、図16参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述のような従来技術の問題に鑑み、成形サイクルを短縮して生産性を向上することができるカートリッジ用収納ケース、成形金型及び成形方法を提供することを目的とする。また、カートリッジを保持する保持部を適切に設定して使用する樹脂を少なくし生産性が向上し、コスト減を達成できるカートリッジ用収納ケースを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のカートリッジ用収納ケースは、本体と、この本体に回動自在に取り付けられたカバー部材と、前記本体と前記カバー部材を閉じたときに形成されてカートリッジを挿脱可能である開口部とを具備し、前記カバー部材がその左右に、前記開口部から奥側に延びる側壁を有し、前記側壁は、前記カートリッジを収納したときに前記カートリッジの凹部に前記奥側で係合する隆起部と、前記カバー部材を開いた状態で前記カートリッジを保持する保持部とを備えたカートリッジ用収納ケースであって、前記保持部は前記側壁の上端部にその上端部から前記カバー部材の上壁を覆うように突き出して設けられ、前記カートリッジを前記保持部の前記上壁側に面する平面と前記上壁との間で保持し、前記保持部の設けられた側壁に貫通孔が形成されていることを特徴とする。
【0008】
このカートリッジ用収納ケースによれば、収納されたカートリッジは収納ケースの奥側で隆起部により、更に側壁で保持部により、保持されるので、確実にカートリッジを保持することができ、また、側壁の上端部からカバー部材の上壁を覆うように突き出た保持部を形成する際に成形金型でスライドコアを用いると、型開時に傾斜スライドのように突き出す時問が必要く、成形作業に要する時間を短縮できるので、成形サイクルを短くでき、生産性を向上できる。このスライドコアのために成形時に保持部の設けられた側壁に貫通孔が形成される。
【0009】
この場合、前記保持部が、前記収納されたカートリッジの、前記側壁に沿った中央を基準にして前記隆起部の反対側に設けられ、前記側壁に沿って比較的短く構成されていることが好ましい。収納されたカートリッジは収納ケースの奥側で隆起部により、カートリッジの側壁に沿った中央よりも開口部側で保持部により、保持されるので、一層確実にカートリッジを保持することができるとともに、保持部を側壁に沿って比較的短く構成できるので、使用する樹脂を少なくし生産性が向上し、コスト減を達成できる。また、保持部をスライドコアにより形成した場合に、保持部のある側壁に形成される貫通孔は、保持部が短く構成されるから、貫通孔が小さくなり、強度低下の懸念も殆どない。
【0010】
この場合、前記保持部は前記開口部側に設けられ、前記隆起部が前記側壁から奥側に延びるアーム部の先端に設けられていることが好ましい。
【0011】
また、前記保持部の平面と対向して前記上壁に傾斜面が形成されているように構成できる。保持部をスライドコアにより形成した場合、スライドコアの一部をスライドさせ易いように斜面に形成したときに、その斜面により上壁に傾斜面が形成される。
【0012】
また、上述のアーム部を備えるカートリッジ用収納ケースを成形するための成形金型は、固定側金型と、移動側金型と、前記移動側金型の移動方向と直交する方向にスライドする第1及び第2の金型部材とを備え、前記保持部を前記第1の金型部材により形成し、前記隆起部及び前記アーム部を前記第2の金型部材により形成し、前記第1及び第2の金型部材が一体に前記アーム部の延びる方向と同じ方向にスライドするように構成したことを特徴とする。
【0013】
この成形金型によれば、スライドコア等の第1及び第2の金型部材により別々に、保持部及びアーム部・隆起部を形成するので、隆起部のカートリッジの凹部との係合力や本体とカバー部材との係合力を簡単に調整でき、作業性がよくなる。また、第1及び第2の金型部材が一体にスライドするので、成形金型の構造が簡単となるとともに、成形金型に関する作業が効率的になり、生産性が向上する。
【0014】
また、本発明による成形方法は、上述の各成形金型により、前記カートリッジ用収納ケースを成形することを特徴とする。
【0015】
なお、上述の保持部を有するカートリッジ用収納ケースを成形するための成形金型は、固定側金型と、移動側金型と、前記移動側金型の移動方向と直交する方向にスライドする金型部材とを備え、前記保持部を前記金型部材により形成するようにできる。この成形金型によれば、スライドコア等の金型部材により保持部を成形するので、型開時に傾斜スライドのように突き出す時問が必要く、成形作業に要する時間を短縮できる。このため、成形サイクルを短くでき、生産性を向上できる。また、保持部を側壁に沿って比較的短く形成できる。
【0016】
また、上述の貫通孔を側壁に有するカートリッジ用収納ケースを成形するための成形金型は、固定側金型と、移動側金型と、前記移動側金型の移動方向と直交する方向にスライドする金型部材とを備え、前記保持部を前記金型部材により形成し、前記金型部材が、前記保持部の平面を形成する平坦面を備え、前記平坦面とその反対側面との間で前記貫通孔が形成されるようにできる。この成形金型によれば、金型部材が保持部の平面を形成する平坦面を備えるので、金型部材のスライドが容易となる。また、金型部材を使用したために貫通孔が平坦面とその反対側面との間で形成されるが、保持部を側壁に沿って比較的短く形成できるので、貫通孔が小さくなり、強度低下の懸念も殆どない。
【0017】
また、上述の傾斜面を上壁に有するカートリッジ用収納ケースを成形するための成形金型は、固定側金型と、移動側金型と、前記移動側金型の移動方向と直交する方向にスライドする金型部材とを備え、前記保持部を前記金型部材により形成し、前記金型部材が前記保持部の平面を形成する平坦面と、前記平坦面の反対側面に設けられた前記上壁の傾斜面を形成する斜面とを備え、前記平坦面と前記斜面との間で前記貫通孔を形成されるようにできる。この成形金型によれば、金型部材が保持部の平面を形成する平坦面と上壁の傾斜面を形成する斜面とを備えるので、金型部材のスライドが容易となる。また、金型部材を使用したために貫通孔が平坦面と斜面との間で形成されるが、保持部を側壁に沿って比較的短く形成できるので、貫通孔が小さくなり、強度低下の懸念も殆どない。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による実施の形態について図面を用いて説明する。図1〜図6は本実施の形態によるカートリッジ用収納ケースを示す図である。図1の斜視図に示すカートリッジ用収納ケース10は、本体30とカバー部材20とを組み合わせて構成され、本体30に対しカバー部材20が閉じた状態では角形の平たい箱形形状になっており、その前面側には2点鎖線で示すカートリッジ50を出し入れ方向Sに出し入れするための開口部11が形成されている。開口部11のほぼ中央に、本体30側には切り欠き31aが、カバー部材20側には切り欠き21aがそれぞれ形成されており、これらの切り欠き31a,21aにより収納したカートリッジ50を引き出し易くなっている。
【0019】
図2は本体30の内面側を見た斜視図である。図2のように、本体30は、角形の底壁31と、左右の側壁32,32と、後壁33とを有する。図1のようにカバー部材20と組み合わせたときに開口部11を形成するために底壁31の後壁33に対向する一辺には壁が立設されていない。この一辺に上述の切欠31aが形成されている。また、カバー部材20と組み合わせたときに本体30の側壁32,32と後壁33が収納ケース10の周囲壁となる。また、後壁33の両端部にはカバー部材20の回動軸24(図3)が回動自在に枢支される枢支穴34が設けられ、枢支穴34の上部には斜面34aが形成されており、回動軸24(図3)を枢支穴34に組み込み易くなっている。
【0020】
また、本体30の左右の側壁32,32の後壁33から離れた内面側には係合凸部35,35が形成されている。カバー部材30には係合凸部35に対応する位置に係合凹部25(図3)が形成されている。カバー部材20を閉じたときに、係合凸部35と係合凹部25とが係合し、本体30とカバー部材20とをロックする。
【0021】
また、本体30の底壁31の内面31bには左右の側壁32,32の根元部分の近傍に凹部36が形成されている。また、凹部36の前後であって側壁32に沿って突出部37が底壁31の内面31bから突き出て形成されている。突出部37はカバー部材20の保持部26(図3)の周囲に対応するように設けられている。突出部37と底壁31の内面31bとの側壁32に沿った境界部分には緩やかに傾斜した斜面37aが形成されている。凹部36には、カバー部材20の保持部26(図3)が入り込む。
【0022】
なお、上述のように、本体30の凹部36にはカバー部材20の保持部26が入り込むようになっているが、この場合、凹部36を貫通孔に形成し、その分保持部26の厚さを厚くしてもよい。これにより保持部26の肉厚が大きくなるから保持部26の強度を向上させることができ好ましい。また、本体30には凹部36に対応する位置に貫通孔ができるが、その周囲には突出部37が形成されているので、強度的に低下することはない。これにより、凹部36及び保持部26が共に薄肉になって強度及び成形性の面で不利になることはない。また、カバー部材20を閉じたときに、保持部26の面26bの反対面側が本体30の底壁31の外面がら突き出さないように寸法の設定を行うことが好ましい。
【0023】
図3はカバー部材20の内面側を見た斜視図であり、図4はカバー部材の平面図(a)及びB−B線方向に切断して見た保持部の断面図(b)である。図3、図4(a)のように、カバー部材20は、本体30の底壁31と同様に角形の上壁21と、左右の側壁22,22と、後壁23とを有する。図1のように本体30と組み合わせたときに開口部11を形成するために上壁21の一辺には壁が立設されていない。この一辺に上述の切欠21aが形成されている。
【0024】
カバー部材20の後壁23は収納するカートリッジ50(図1)の厚みよりやや高く、収納ケース10に上壁21の外表面側から力が加わったときに、後壁23の先端が本体30の底壁31に当接することによりカバー部材20の変形を防止する。
【0025】
また、カバー部材20の左右の側壁22,22は上壁21から内方にずれて形成されており、その側壁22に沿った両端には平坦部21bが形成され、この平坦部21bに本体30の周囲壁を構成する側壁32の先端が当接する。上壁21の後壁23側の左右端部には回動軸24が形成され、この軸24が本体30の枢支穴34(図2)に嵌合してカバー部材20が回動自在になる。
【0026】
また、側壁22,22にはアーム部22a,22aが後壁23側に延びるように一体に形成されている。アーム部22aの先端には隆起部22bが収納ケース10の内側に突き出るように及び突部22cが収納ケースの外側に突き出るようにそれぞれ一体に形成されている。アーム部22aは図3の矢印方向eに弾性変形し、隆起部22bが、図6(b)に示すカートリッジ50の凹部51に係合して図1の収納ケース10に収納されたカートリッジ50が開口部11から脱落するのを防止している。
【0027】
また、カバー部材20の側壁22の下端から保持部26が収納ケース10の内方に向かって突出するように形成されている。保持部26は、カバー部材20の上壁21の内面21aに向いた側に平坦な上面26bを有し、図1の収納ケース10にカートリッジ50を収納した状態でカバー部材20を開いたときでもカートリッジ50を保持部26の上面26bと上壁21の内面21aとの間で確実に保持できる。この場合、上壁21の側壁22の近傍には側壁22に沿って凸部27が形成されているため、カートリッジ50は保持部26の上面26bと凸部27との間で保持され、上壁21の内面21aがカートリッジ50の表面と直接に接触することが無いためカートリッジ50やカバー部材20の傷付きを防止できる。
【0028】
また、保持部26が形成される側壁22には貫通孔26aが形成されているが、これは保持部26を後述のように金型成型時に金型のスライドコアにより形成するためである。図3,図4(a),(b)に示すように、貫通孔26aの側壁22の根元の面の周囲に傾斜面29が形成されている。この傾斜面29aは、図4(b)のように、貫通孔26aの下側面(上壁21の内面)の周りから側壁22の外側の平坦部21bに向けて上壁21の内面を上側として斜め下方に傾斜している。
【0029】
また、カバー部材20の前面側の両端に形成された位置決め凸部28,28は、本体30とカバー部材20とを閉じたときに、本体30の対応した位置に形成された位置決め切欠き部38,38に係合し、本体30とカバー部材20とが位置決めされる。
【0030】
次に、図5により、上述のような保持部26を有するカバー部材20を成形するための成形金型について説明する。図5は成形金型の保持部26を形成する部分の部分的断面図である。
【0031】
図5に示すように、成形金型40は固定側金型41と可動側金型42とから構成され、可動側金型42内には保持部26を形成するために可動側金型42の移動方向Vと直交するスライド方向Sに移動可能なスライドコア部材43が設けられている。固定側金型41と可動側金型42とは合わせ面40aで組み合わせられると、図3,図4のカバー部材20の上壁21の部分に対応するキャビティ部43と、保持部26に対応するキャビティ部44がそれぞれ形成される。スライドコア部材43は、図4(b)の傾斜面29に対応する斜面43bを有し、キャビティ部43の一部を構成し、更に保持部26の平坦な上面26bに対応する平坦面43aを有し、キャビティ部44の一部を構成する。
【0032】
図5の成形金型によりカバー部材20を樹脂で成形し、樹脂の冷却後に可動側金型42を図の下方の移動方向Vに移動させて成形金型40を開く時に、スライドコア部材43はスライド方向Sへ移動を終えている。従来のように傾斜スライドを用いた場合は金型を開いた後に傾斜スライドを斜め方向に突き出す必要がありその分余計に時間がかかるのであるが、本実施の形態のように成形金型にスライドコアを用いると、傾斜スライドのように突き出す時問が必要く、成形作業に要する時間を短縮できるので、成形サイクルを短くでき、生産性を向上できる。
【0033】
また、スライドコア部材43の先端部が平坦面43aであり、その反対面側の先端部が斜面43bとなっているので、金型40を開くときに、スライドコア部材43が方向Sへ移動するときの抵抗が低減できる。
【0034】
上述のような成形金型40においてスライドコア部材43を用いて保持部26を成形すると、金型構造上、図3のような貫通孔26aができてしまう。保持部26を長くすると貫通孔26aも大きくなり強度が低下してしまうのであるが、この問題を次のように解決している。
【0035】
図6は、カートリッジを保持した状態のカバー部材の平面図であり、カバー部材とカートリッジとの位置関係を示す。カバー部材20を本体30に対し開いたときに、カートリッジ50は上壁21の凸部27と保持部26の上面26bとの間で支持されると同時に、その凹部51でアーム部22aの隆起部22bにより保持される。図6に示すように、アーム部22aの先端の隆起部22bはカートリッジ50の挿入側前端付近(収納ケース10の奥側で後壁32付近)で保持しているので、保持部26は奥側の後壁32付近と反対側でカートリッジ50の側壁22に沿った中央を示す一点鎖線pよりも後端側(収納ケースの開口部11側)に形成すれば、その長さが短くても安定してカートリッジ50を保持できる。
【0036】
以上の理由から、保持部26は、図6のように、アーム部22aの先端の隆起部22bと一点鎖線pを挟んで反対側に設けることにより、保持部26の長さを短くすることができる。従って、成形金型にスライドコアを用いてカバー部材を成形したときに必然的に形成される貫通孔26aのサイズも小さくなり、貫通孔26aの存在による強度低下の問題もない。
【0037】
次に、図7により、図5の成形金型の可動側金型について更に説明する。図7は可動側金型の平面図である。可動側金型42は、スライドコア部46を含み、更に図3のカバー部材20の隆起部22bを含むアーム部22aを成形するスライドコア部材47と、保持部26と係合凹部25を形成するスライドコア部材43とを備える。2つのスライドコア部材47,43は1つのスライドコア部46にボルトにより固定されており、図の上方の矢印方向に一体に移動するようになっている。このため、1つのスライドコア部46の移動により2つのスライドコア部材47,43を移動できるので、成形金型の構造が簡単となるとともに、成形金型に関する作業が効率的になり、生産性が向上する。
【0038】
また、2つのスライドコア部材47,43に分離して構成したことにより、各スライドコア部材47,43の調整が簡単となり、作業性がよい。これにより、アーム部22aの隆起部22bのカートリッジ50の凹部51との係合力や本体30の係合凸部35とカバー部材20の係合凹部25との係合力を簡単に調整でき、好ましい。
【0039】
以上のように、本実施の形態の収納ケース及び成形金型によれば、カートリッジを保持する保持部を成形金型のスライドコアによって形成できるので、型開き時に傾斜スライドのような突き出し工程が不要であるので、成形サイクルが低下することはなく、生産性を向上できる。なお、他の金型部分にもスライドコアを用いることができるので、保持部を形成するためにスライドコアにしても問題はない。
【0040】
また、保持部の側壁には貫通孔が開くが、本体30の側壁32で覆われるので、ごみ等の侵入の問題もない。また、保持部を適切な位置に設けたので、保持部の長さを短くでき、このため樹脂の使用量を削減することが可能となり、コスト減を達成できる。
【0041】
以上のように本発明を実施の形態により説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。例えば、カートリッジはミニディスク(MD)に限定されず、他の記録媒体を格納したものであってもよいことは勿論である。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、成形サイクルを短縮して生産性を向上することができるカートリッジ用収納ケース、成形金型及び成形方法を提供できる。また、カートリッジを保持する保持部を適切に設定して使用する樹脂を少なくし生産性が向上し、コスト減を達成できるカートリッジ用収納ケースを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施の形態のカートリッジ用収納ケースを本体とカバー部材とを閉じた状態で示す斜視図である。
【図2】図1に示す収納ケースの本体の斜視図である。
【図3】図1に示す収納ケースのカバー部材の斜視図である。
【図4】図3のカバー部材の平面図(a)、及びそのB−B線方向に切断して見た断面図(b)である。
【図5】図1の収納ケースのカバー部材を成形するための成形金型の部分的断面図である。
【図6】カートリッジを保持した状態の図3のカバー部材の平面図である。
【図7】図1の収納ケースのカバー部材を成形するための図5の成形金型の平面図である。
【図8】図1の収納ケースに収納することのできる従来のカートリッジの例を示す上面図(a)、及び下面図(b)である。
【符号の説明】
10 収納ケース
11 開口部
20 カバー部材
21 上壁
21a 上壁の内面
22 側壁
22a アーム部
22b 隆起部
22c 突部
22d リブ
22e 傾斜壁
23 後壁
24 回動軸
25 係合凹部(カバー部材の係合部)
26 保持部
26a 貫通孔
26b 保持部の上面(上壁側に面する平面)
27 凸部
28 位置決め凸部(位置決め部)
29 傾斜面
30 本体
31 底壁
31b 底壁の内面
32 側壁
33 後壁
34 枢支穴
34a 斜面
35 係合凸部(本体の係合部)
36 凹部
37 突出部
37a 斜面
38 位置決め切欠き部(位置決め部)
40 成形金型
41 固定側金型
42 可動側金型
43,47 スライドコア部材(第1及び第2の金型部材)
43a 平坦面
43b 斜面
45 可動側金型
46 スライドコア部
50 カートリッジ
51 凹部
p カートリッジの側壁22に沿った中央を示す一点鎖線

Claims (6)

  1. 本体と、この本体に回動自在に取り付けられたカバー部材と、前記本体と前記カバー部材を閉じたときに形成されてカートリッジを挿脱可能である開口部と、を具備し、
    前記カバー部材がその左右に、前記開口部から奥側に延びる側壁を有し、前記側壁は、前記カートリッジを収納したときに前記カートリッジの凹部に前記奥側で係合する隆起部と、前記カバー部材を開いた状態で前記カートリッジを保持する保持部と、を備えたカートリッジ用収納ケースであって、
    前記保持部は前記側壁の上端部にその上端部から前記カバー部材の上壁を覆うように突き出して設けられ、前記カートリッジを前記保持部の前記上壁側に面する平面と前記上壁との間で保持し、
    前記保持部の設けられた側壁に貫通孔が形成されていることを特徴とするカートリッジ用収納ケース。
  2. 前記保持部が、前記収納されたカートリッジの、前記側壁に沿った中央を基準にして前記隆起部の反対側に設けられ、前記側壁に沿って比較的短く構成されていることを特徴とする請求項1に記載のカートリッジ用収納ケース。
  3. 前記保持部は前記開口部側に設けられ、前記隆起部が前記側壁から奥側に延びるアーム部の先端に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のカートリッジ用収納ケース。
  4. 前記保持部の平面と対向して前記上壁に傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項3に記載のカートリッジ用収納ケース。
  5. 請求項2に記載のカートリッジ用収納ケースを成形するための成形金型であって、固定側金型と、移動側金型と、前記移動側金型の移動方向と直交する方向にスライドする第1及び第2の金型部材と、を備え、
    前記保持部を前記第1の金型部材により形成し、
    前記隆起部及び前記アーム部を前記第2の金型部材により形成し、
    前記第1及び第2の金型部材が一体に前記アーム部の延びる方向と同じ方向にスライドするように構成したことを特徴とする成形金型。
  6. 請求項5に記載の成形金型により、前記カートリッジ用収納ケースを成形することを特徴とする成形方法。
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